JP2005184959A - 電動機のリードフレーム及びこれを用いた配電部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電動機のリードフレーム及びこれを用いた配電部品のコスト低減を図ると共に、各リードフレーム間の絶縁を良好に保つことを目的とする。
【解決手段】 同一相のモータコイルを結線する線状導体28bに曲げ加工を施してフレーム部材とし、このフレーム部材を複数組み合わせて環状体とした電動機のリードフレーム40であって、前記フレーム部材の一部に絶縁材28aを設けると共に、この絶縁材28aの移動を抑制する凸部41を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図11
【解決手段】 同一相のモータコイルを結線する線状導体28bに曲げ加工を施してフレーム部材とし、このフレーム部材を複数組み合わせて環状体とした電動機のリードフレーム40であって、前記フレーム部材の一部に絶縁材28aを設けると共に、この絶縁材28aの移動を抑制する凸部41を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図11
Description
この発明は、例えばハイブリット車両や燃料電池車両等に用いられる電動機のモータコイルの結線に供されるリードフレーム及びこれを用いた配電部品に関する。
従来、モータコイルの結線に供される配電部品は、例えば以下のように製造されている。
まず、図16(a)に示すように、所望の大きさにカットされた銅版44を用意し、この銅板44にプレス打ち抜き工程を施すことで、図16(b)に示すフレームパーツ46U,46V,46Wを形成する。次いで、これらフレームパーツ46U,46V,46Wにそれぞれベンド加工等を施すことで、図16(c)に示すリードフレーム41U,41V,41Wを形成する。そして、これら各リードフレーム41U,41V,41Wを、互いに間隙を有するように積層した状態でモールド金型にセットして、射出成形によりモールド樹脂(エンジニアリングプラスチック)をモールドすることで、各リードフレーム41U,41V,41Wが絶縁状態で一体化されて前記配電部品が完成する。この類似構造は、例えば特許文献1に記載されている。
特開2001−25198号公報
まず、図16(a)に示すように、所望の大きさにカットされた銅版44を用意し、この銅板44にプレス打ち抜き工程を施すことで、図16(b)に示すフレームパーツ46U,46V,46Wを形成する。次いで、これらフレームパーツ46U,46V,46Wにそれぞれベンド加工等を施すことで、図16(c)に示すリードフレーム41U,41V,41Wを形成する。そして、これら各リードフレーム41U,41V,41Wを、互いに間隙を有するように積層した状態でモールド金型にセットして、射出成形によりモールド樹脂(エンジニアリングプラスチック)をモールドすることで、各リードフレーム41U,41V,41Wが絶縁状態で一体化されて前記配電部品が完成する。この類似構造は、例えば特許文献1に記載されている。
しかしながら、図16(b)に示すように、銅板44をプレス打ち抜き又は切断加工することで各リードフレーム41U,41V,41Wを形成する場合、廃材部45が大きく材料ロスが多いため、歩留まりが悪く製品コストを増加させるという問題がある。特に、ハイブリッド車両や燃料電池車両においては、その普及を促進するためにもコスト低減が重要な課題となっていることから、上述の点を含めて広く構成を見直すことが要望されている。
そこで、上述のようなリードフレームを線状導体を用いて形成することが検討されつつあるが、このような場合、各リードフレーム間の絶縁を保つために、線状導体に適宜絶縁材を設けつつ、各リードフレームが熱履歴を受けても絶縁材が所定部位からずれることがないように考慮する必要がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、電動機のリードフレーム及びこれを用いた配電部品のコスト低減を図ると共に、各リードフレーム間の絶縁を良好に保つことを目的とする。
そこで、上述のようなリードフレームを線状導体を用いて形成することが検討されつつあるが、このような場合、各リードフレーム間の絶縁を保つために、線状導体に適宜絶縁材を設けつつ、各リードフレームが熱履歴を受けても絶縁材が所定部位からずれることがないように考慮する必要がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、電動機のリードフレーム及びこれを用いた配電部品のコスト低減を図ると共に、各リードフレーム間の絶縁を良好に保つことを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、同一相のモータコイル(例えば実施例のモータコイル8)を結線する線状導体(例えば実施例の線状導体28b)に曲げ加工を施してフレーム部材(例えば実施例のフレームパーツ28)とし、このフレーム部材を複数組み合わせて環状体とした電動機(例えば実施例のモータ1)のリードフレーム(例えば実施例のリードフレーム40,140,240)であって、前記フレーム部材の一部に絶縁手段(例えば実施例の絶縁材28a)を設けると共に、この絶縁手段の移動を抑制する移動抑制手段を設けたことを特徴とする。
ここで、前記移動抑制手段としては、請求項2に記載した発明のように、前記線状導体の一部をその外周側に向かって凸状に形成してなる凸部(例えば実施例の凸部41)であったり、又は請求項3に記載した発明のように、前記線状導体の外周部に固定したスリーブ状部材(例えば実施例のスリーブ状部材141)であったり、あるいは請求項4に記載した発明のように、前記線状導体の外周部と絶縁手段の外周部とに渡って装着した熱収縮性チューブ(例えば実施例の熱収縮性チューブ241)であることが考えられる。
上記構成によれば、各リードフレームが線状導体から構成されることとなり、従来の如く板状部材から線状のフレーム部材を打ち抜くような場合と比べて、リードフレーム製造時における廃材がほとんど発生しない。
また、各相のリードフレーム間の絶縁を保つべく、該リードフレームの必要な部位にのみ絶縁手段を設けることで、該絶縁手段の設置部位を最小限に抑えることが可能となる。
さらに、絶縁手段の移動を抑制する移動抑制手段が設けられることで、リードフレームが受ける熱履歴により絶縁手段が膨張又は収縮を繰り返しても、絶縁手段がリードフレームにおける絶縁が必要な部位からずれることがない。
また、各相のリードフレーム間の絶縁を保つべく、該リードフレームの必要な部位にのみ絶縁手段を設けることで、該絶縁手段の設置部位を最小限に抑えることが可能となる。
さらに、絶縁手段の移動を抑制する移動抑制手段が設けられることで、リードフレームが受ける熱履歴により絶縁手段が膨張又は収縮を繰り返しても、絶縁手段がリードフレームにおける絶縁が必要な部位からずれることがない。
請求項5に記載した発明は、電動機(例えば実施例のモータ1)の配電部品(例えば実施例の配電部品20)であって、請求項1から請求項4の何れかに記載のリードフレーム(例えば実施例のリードフレーム40,140,240)をU,V,W相に対応して設け、これら各リードフレームを一体に保持可能な保持手段(例えば実施例の固定パーツ26A)を設けると共に、該保持手段の内部に前記各リードフレームの内の少なくとも一つの温度を検出する温度検出手段(例えば実施例の温度検出素子42)を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、各リードフレームを一体に保持する保持手段を用いて温度検出手段を保持することが可能となるので、温度検出手段を保持するために別途ガイド部材等を設ける必要がなくなる。
しかも、保持手段が分解可能に構成されていれば、温度検出手段の取り付け及び取り外し作業を容易に行うことが可能となる。
しかも、保持手段が分解可能に構成されていれば、温度検出手段の取り付け及び取り外し作業を容易に行うことが可能となる。
請求項1〜4に記載した発明によれば、リードフレーム製造時の材料ロスを抑えると共に絶縁手段の設置部位を最小限に抑えてコスト低減を図ることができる。また、絶縁手段のずれを抑えて各リードフレーム間の絶縁を良好に保つことができる。
請求項5に記載した発明によれば、温度検出手段を保持するためのガイド部材等を別途設ける必要がないため、コスト低減を図ることができる。また、温度検出手段の交換作業が容易になるため、電動機のメンテナンス性を向上させることができる。
請求項5に記載した発明によれば、温度検出手段を保持するためのガイド部材等を別途設ける必要がないため、コスト低減を図ることができる。また、温度検出手段の交換作業が容易になるため、電動機のメンテナンス性を向上させることができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1に示すモータ(電動機)1はハイブリット車両に用いられるもので、内燃エンジン2のクランクシャフト3及びトランスミッション4と軸線Cを共有するように配置されるものである。モータ1のロータ5はエンジン2のクランクシャフト3及びトランスミッション4に連結され、ハウジング6を介してエンジン2に固定されるステータ7に対して回転可能とされている。そして、モータ1が電力の供給を受けてエンジン2を駆動補助すると共に、車両減速時には運動エネルギーの一部を電力に回生できるようになっている。
図1に示すモータ(電動機)1はハイブリット車両に用いられるもので、内燃エンジン2のクランクシャフト3及びトランスミッション4と軸線Cを共有するように配置されるものである。モータ1のロータ5はエンジン2のクランクシャフト3及びトランスミッション4に連結され、ハウジング6を介してエンジン2に固定されるステータ7に対して回転可能とされている。そして、モータ1が電力の供給を受けてエンジン2を駆動補助すると共に、車両減速時には運動エネルギーの一部を電力に回生できるようになっている。
また、モータ1は三相交流型とされ、ステータ7に設けられた複数のモータコイル8がU相、V相、W相に対応するように配電部品20によって結線されている。この配電部品20には各相に対応する給電端子部22が設けられ、この給電端子部22がハウジング6上部に設けられたターミナルホルダ6aに導かれて各相のターミナル6bに接続されている。
図2に示すように、ステータ7は、円周方向に沿って配列される複数のステータコア部9を備えている。ステータコア部9には、径方向内側に向かって突出形成され、この突出部分に絶縁性のインシュレータ11を介して導線が巻回されることで、複数のモータコイル8が円周方向に沿って配列されている。
各モータコイル8の内周側の部位には、2箇所のかしめ部を有する導電性の結線パーツ13がインシュレータ11に取り付けられ、この結線パーツ13の一方のかしめ部でモータコイル8の導線が固定されると共に、他方のかしめ部で隣接するモータコイル8の導線端14が固定されている。これにより、モータコイル8の内周側の導線端14が全周に渡って結線され、その一部を図示しないアース端子に接続することで、各モータコイル8の中点接続がなされている。
また、モータコイル8の外周側の部位には、ステータ7の外周に沿うように前記配電部品20が設けられ、この配電部品20により各モータコイル8の外周側の導線端15が同一相毎に結線されて、前記ターミナル6bからU相、V相、W相の励磁電流がモータコイル8に供給されるようになっている。
図3に示すように、配電部品20は円環状をなしており、その径方向に沿って内側に突出する複数(この実施の形態では24箇所)の端子部21と、径方向外側に向かって形成される3相の給電端子部22とを有している。
各端子部21は、U相に対応する端子部21U、V相に対応する端子部21V、及びW相に対応する端子部21Wとに割当てられ、これら各端子部21が、図3において右周りにU相、V相、W相の順で連続して並びながら円周方向で等間隔に配列されている。また、給電端子部22は、U相に対応する給電端子部22U、V相に対応する給電端子部22V、及びW相に対応する給電端子部22Wに割当てられ、各々所定の経路に沿って前記ターミナルホルダ6aに導かれるように形成されている。
そして、配電部品20は、部分的にモールド樹脂23により一体化された複数(この実施の形態においては7個)のアッセンブリーパーツ24と、給電端子部22が接続される給電パーツアッシ25との合計8つの相似形状部品に分割可能に構成されると共に、これらが固定パーツ26,27により部分的に連結されて一体化されている。
図4、図5に示すように、アッセンブリーパーツ24は、円弧状に形成される3本のフレームパーツ(フレーム部材)28を前記軸線Cに沿う方向で重ねて、それらの一部分をモールド樹脂23により一体に連結したものである。
各フレームパーツ28は線状導体28bからなるもので、配電部品20の形状に沿うように円弧状に形成され、その両端部がそれぞれ径方向内側に屈曲成形されている。ここで、フレームパーツ28における円弧状をなす部位を円弧状部28cとし、径方向内側に屈曲成形された部位をそれぞれ屈曲部29,29とする(図4参照)。なお、線状導体28bとしては、直径が1〜5mmの銅線が好適である。
このようなフレームパーツ28における円弧状部28cの端部近傍から屈曲部に渡る部位では、所定の肉厚を有する絶縁材(絶縁手段)28aにより線状導体28bが被覆されている(図4参照)。この絶縁材28aは、例えば線状導体28bに塗布され固化した絶縁材料、あるいは線状導体28bに装着された絶縁チューブ等である。なお、各屈曲部29の先端側の部位では、線状導体28bが露出するようになっている。
アッセンブリーパーツ24の各フレームパーツ28は、図5において上段側からU相に対応するフレームパーツ28U、V相に対応するフレームパーツ28V、及びW相に対応するフレームパーツ28Wとされ、フレームパーツ28Uに対してフレームパーツ28Vが右側に、さらにフレームパーツ28Vに対してフレームパーツ28Wが右側に、各々円周方向に沿って位置を変化させるように重なっている。
また、各フレームパーツ28の屈曲部29を、図4において左側から屈曲部29UL、屈曲部29VL、屈曲部29WL、屈曲部29UR、屈曲部29VR、屈曲部29WRとすると、屈曲部29WLと屈曲部29URとの間のみ3本のフレームパーツ28が重なった状態となり、この部分にモールド樹脂23を設けることで、各フレームパーツ28が一体に固定されている。
そして、複数のアッセンブリーパーツ24を、各相に対応するフレームパーツ28がリング状に並ぶように配置すると、隣接するアッセンブリーパーツ24同士の屈曲部29ULと屈曲部29URとが、また屈曲部29VLと屈曲部29VRとが、また屈曲部29WLと屈曲部29WRとが、各々モータコイル8の導線径に対応する間隙を有して平行に並ぶようになっており、これらが配電部品20の各相に対応する前記端子部21U,21V,21Wを形成するようになっている(図3参照)。
図6に示すように、配電部品20の給電パーツアッシ25は、前記アッセンブリーパーツ24に対して、各相に対応する給電端子部22U,22V,22Wを備えた構成となっている。具体的には、給電パーツ31Uが、フレームパーツ28Uに対して、屈曲部29WLと屈曲部29URとの中間部分(円弧状部28c)が分割され、2本の線状導体端が径方向外側に向かって平行に延出されてなる給電端子部22Uを備えた相似形状をなしている。同様に、給電パーツ31Vが、フレームパーツ28Vに対して給電端子部22Vを備えており、給電パーツ31Wが、フレームパーツ28Wに対して給電端子部21Wを備えている。
そして、これら給電パーツ31U,31V,31Wによって給電パーツアッシ25が形成されている。なお、各給電端子部22U,22V,22Wの先端側には端子Tが装着されている。また、給電パーツアッシ25にはモールド樹脂23が設けられていない。
図7に示すように、固定パーツ26は、各相のフレームパーツ28U,28V,28Wを覆うように形成されたコの字断面を有する本体部32と、本体部32のコの字断面を閉塞するように形成された蓋部33とにより構成されている。本体部32の底壁34にはV相の端子部21Vに対応する挿通孔35が設けられ、この挿通孔35に端子部21Vを挿通させた状態で本体部32をフレームパーツ28に装着可能となっている。
蓋部33の本体部32側の面は各相のフレームパーツ28U,28V,28Wの外形に対応するように形成されており、この蓋部33と本体部32とで、各相のフレームパーツ28U,28V,28Wを端子部21Vの突出方向である配電部品20の径方向、換言すれば各フレームパーツ28が重なる方向にと直交する方向に沿って挟み込むことで、本体部32に設けられた係止部36に蓋部33の爪部37が着脱可能に係止され、各アッセンブリーパーツ24及び給電パーツアッシ25が一体に連結される。
なお、図8に示すように、U相の給電端子部22Uが設けられる部位には固定パーツ27が装着されている。この固定パーツ27は、本体部32に対して挿通孔35を有さない本体部32’と、蓋部33に対して給電端子部22Uを避けるための切り欠き38が設けられた蓋部33’により構成されている。
そして、アッセンブリーパーツ24及び給電パーツアッシ25を円環状に配置し、これらを固定パーツ26,27によって部分的に連結して、配電部品20が一体に固定されるようになっている。
そして、アッセンブリーパーツ24及び給電パーツアッシ25を円環状に配置し、これらを固定パーツ26,27によって部分的に連結して、配電部品20が一体に固定されるようになっている。
このように円環状に形成された配電部品20がステータ7に取り付けられて、各相に対応する端子部21及びモータコイル8の導線端15をはんだ付けにより直接結合することで、同一相毎に結線されている。このとき、端子部21を形成するフレームパーツ28の屈曲部29間には、モータコイル8の導線径に対応する間隙が設けられているため、図9に示すように、この間隙に軸線Cに沿うように折り曲げられた導線端15を挟んで仮固定することができる。この状態ではんだ付けを行うことができるため、モータコイル8の配電部品20への結線作業が容易になると共に、配電部品20の同一相のフレームパーツ28同士の結合を同時に行えるようになっている。また、端子部21とモータコイル8の導線端15とが直接結合されているため、モータコイル8の内周側の中点接続で用いられる結線パーツ13のような接続用部品が必要ない。
そして、同一相のフレームパーツ28がそれぞれ結合されることで、図10に示すように、U相、V相、W相毎に一体化されたリング状のリードフレーム40が構成される。ここで、U相に対応するリードフレームを40U,V相に対応するリードフレームを40V,W相に対応するリードフレームを40Wとすると、リードフレーム40Uは、相似形状をなす複数のフレームパーツ28U及び給電パーツ31Uで構成され、リードフレーム40Vはフレームパーツ28V及び給電パーツ31Vで構成され、リードフレーム40Wはフレームパーツ28W及び給電パーツ31Wで構成される。また、各相のリードフレーム40U,40V,40Wは、各々同一相の端子部21U,21V,21Wを有すると共に、各端子部21近傍の部位のみ絶縁材28aで被覆された線状導体28bから形成される。
このような各リードフレーム40U,40V,40Wを軸線Cに沿う方向で重ね、これらを部分的に連結するべく各固定パーツ26,27により一体に保持することで、配電部品20が形成されるようになっている。このとき、各端子部21近傍の部位が絶縁材28aで被覆されていることから、各相のリードフレーム40U,40V,40Wが、その円周方向で等間隔に配置された絶縁材28aにより、該絶縁材28aの肉厚分だけ互いに離間することとなる。このように、各リードフレーム40U,40V,40Wの所望部位にのみ絶縁材28aを設けることで、これらを互いに電気的に絶縁することができる。なお、各給電端子部22U,22V,22Wには、これらが互いに所定の間隔を有するように配策されることから絶縁材が設けられていない。
ここで、図11に示すように、各リードフレーム40(フレームパーツ28)の線状導体28bにおける絶縁材28a端に隣接する部位には、線状導体28bの外周部の径方向で対向する部位をそれぞれ潰すことで、該線状導体28bの外周側に凸状に形成されてなる一対の凸部(移動抑制手段)41,41がそれぞれ設けられる。対となる両凸部41の頂部間の幅は絶縁材28aの内径よりも大きくされており、該両凸部41により、絶縁材28aの線状導体28bの長手方向に沿う方向での移動が抑制される。すなわち、リードフレーム40が受ける温度上昇及び下降といった熱履歴により、絶縁材28aが膨張及び収縮を繰り返しても、両凸部41により該絶縁材28aの移動が抑制されることとなる。
図12に示すように、各固定パーツ26の内の一つ(又は固定パーツ27)は、温度検出素子(温度検出手段)42を保持可能な固定パーツ26A(保持手段)として構成されている。ここで、温度検出素子42は、例えば略円筒状をなす樹脂モールドされたサーミスタ(thermistor)等であり、リードフレーム40の外周部に沿うように配置され、かつ各リードフレーム40が重なる方向(軸線Cに沿う方向)で、これらの内の例えばU相に対応するリードフレーム40に密着している。このように設けられた温度検出素子42によりリードフレーム40の温度が検出され、その検出信号がリード線を介して取り出される。この検出信号は不図示の制御装置においてモータ1の温度として取り扱われ、該検出信号に応じてモータ1の過熱を防止するべくこれが駆動制御される。
固定パーツ26Aは、他の固定パーツ26に対し、温度検出素子42を保持するべくこれが配置される側に本体部及び蓋部を延長したことのみ異なるものである。このような固定バーツ26が、他の固定パーツ26と同様、各リードフレーム40(フレームパーツ28)をこれらが重なる方向と直交する方向に沿って挟み込んで連結すると共に、リードフレーム40に密着した温度検出素子42をも同様に挟み込んで保持するようになっている。
すなわち、固定パーツ26Aは、各リードフレーム40及び温度検出素子42を覆うように形成されたコの字断面を有する本体部32Aと、本体部32Aのコの字断面を閉塞するように形成された蓋部33Aとにより構成され、本体部32Aに設けられた係止部36Aに蓋部33Aの爪部37Aが着脱可能に係止され、各リードフレーム40及び温度検出素子42が一体に保持される。このように、他の固定パーツ26を小変更してなる固定パーツ26Aにより温度検出素子42を保持することが可能である。
ここで、温度検出素子42が前記軸線Cを中心とした環状体であるリードフレーム40の外周部に沿うように配置されることで、モータ1の軸線Cに沿う方向での寸法増加が最小限に抑えられている。
そして、配電部品20がステータ7のバックヨーク部(エンジン側ヨーク部)に配設された状態で、温度検出素子42を交換する等のメンテナンスを行う際には、図13に示すように、固定パーツ26Aの蓋部33Aを取り外せば、配電部品20がステータ7に取り付けられた状態のままで、温度検出素子42を容易に着脱することが可能である。
そして、配電部品20がステータ7のバックヨーク部(エンジン側ヨーク部)に配設された状態で、温度検出素子42を交換する等のメンテナンスを行う際には、図13に示すように、固定パーツ26Aの蓋部33Aを取り外せば、配電部品20がステータ7に取り付けられた状態のままで、温度検出素子42を容易に着脱することが可能である。
上記実施例におけるモータ1のリードフレーム40は、同一相のモータコイル8を結線する線状導体28bに曲げ加工を施してフレームパーツ28とし、このフレームパーツ28を複数組み合わせて環状体とした構成とされ、かつ該リードフレーム40は、前記フレームパーツの一部に絶縁材28aを設けると共に、この絶縁材28aの移動を抑制する移動抑制手段として、線状導体28bの一部をその外周側に向かって凸状に形成してなる凸部41を設けた構成とされる。
これにより、各リードフレーム40が線状導体28bから構成されることとなり、従来の如く板状部材から線状のフレーム部材を打ち抜くような場合と比べて、リードフレーム40製造時における廃材がほとんど発生しないため、コスト低減を図ることができるという効果が得られる。
また、各相のリードフレーム40間の絶縁を保つべく、該リードフレーム40の必要な部位にのみ絶縁材28aを設けることで、絶縁材28aの設置部位を最小限に抑えることが可能となり、コスト低減を図ることができるという効果が得られる。
さらに、絶縁材28aの移動を抑制する凸部41が設けられることで、リードフレーム40が受ける熱履歴により絶縁材28aが膨張又は収縮を繰り返しても、絶縁材28aがリードフレーム40における絶縁が必要な部位からずれることがなく、各リードフレーム40間の絶縁を良好に保つことができるという効果が得られる。
さらに、絶縁材28aの移動を抑制する凸部41が設けられることで、リードフレーム40が受ける熱履歴により絶縁材28aが膨張又は収縮を繰り返しても、絶縁材28aがリードフレーム40における絶縁が必要な部位からずれることがなく、各リードフレーム40間の絶縁を良好に保つことができるという効果が得られる。
ここで、モータ1の配電部品20は、上記リードフレーム40をU,V,W相に対応して設け、これら各リードフレーム40を固定パーツ26,27により一体に保持すると共に、これらの内の一つに小変更を加えてなる固定パーツ26Aの内部に、前記各リードフレーム40の内の少なくとも一つの温度を検出する温度検出素子42を設けた構成とされる。
これにより、各リードフレーム40を一体に保持する固定パーツ26Aを用いて温度検出素子42を保持することが可能となるので、温度検出素子42を保持するために別途ガイド部材等を設ける必要がなくなり、コスト低減を図ることができるという効果がある。
しかも、固定パーツ26Aが分解可能とされることで、温度検出素子42の取り付け及び取り外し作業(交換作業等)を容易に行うことが可能となり、モータ1のメンテナンス性を向上させることができるという効果がある。
しかも、固定パーツ26Aが分解可能とされることで、温度検出素子42の取り付け及び取り外し作業(交換作業等)を容易に行うことが可能となり、モータ1のメンテナンス性を向上させることができるという効果がある。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、線状導体28bにおける絶縁材28aの両端に隣接する部位にそれぞれ一対設けられる凸部41を、それぞれ一つづつとしてもよい。また、図14に示すリードフレーム140のように、絶縁材28aの移動を抑制する移動抑制手段として、線状導体28bの外周部にスリーブ状部材141をカシメ等により固定した構成としてもよく、あるいは図15に示すリードフレーム240のように、線状導体28bの外周部と前記絶縁手段の外周部とに渡って熱収縮性チューブ241を装着しこれを線状導体28b及び絶縁材28aに密着、固定した構成としてもよい。
また、給電端子部22の基部近傍にも絶縁材28aを設ければ、フレームパーツ28の分割部分における絶縁を良好に保つことが可能である。
さらに、線状導体28bをリング状に形成してなる一体型のリードフレームにも応用可能である。
そして、上記実施例における構成は一例であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
さらに、線状導体28bをリング状に形成してなる一体型のリードフレームにも応用可能である。
そして、上記実施例における構成は一例であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
1 モータ(電動機)
8 モータコイル
20 配電部品
26A 固定パーツ(保持手段)
28 フレームパーツ(フレーム部材)
28a 絶縁材(絶縁手段)
28b 線状導体
40,140,240 リードフレーム(フレーム部材)
41 凸部(移動抑制手段)
42 温度検出素子(温度検出手段)
141 スリーブ状部材(移動抑制手段)
241 熱収縮性チューブ(移動抑制手段)
8 モータコイル
20 配電部品
26A 固定パーツ(保持手段)
28 フレームパーツ(フレーム部材)
28a 絶縁材(絶縁手段)
28b 線状導体
40,140,240 リードフレーム(フレーム部材)
41 凸部(移動抑制手段)
42 温度検出素子(温度検出手段)
141 スリーブ状部材(移動抑制手段)
241 熱収縮性チューブ(移動抑制手段)
Claims (5)
- 同一相のモータコイルを結線する線状導体に曲げ加工を施してフレーム部材とし、このフレーム部材を複数組み合わせて環状体とした電動機のリードフレームであって、前記フレーム部材の一部に絶縁手段を設けると共に、この絶縁手段の移動を抑制する移動抑制手段を設けたことを特徴とする電動機のリードフレーム。
- 前記移動抑制手段が、前記線状導体の一部をその外周側に向かって凸状に形成してなる凸部であることを特徴とする請求項1に記載の電動機のリードフレーム。
- 前記移動抑制手段が、前記線状導体の外周部に固定したスリーブ状部材であることを特徴とする請求項1に記載の電動機のリードフレーム。
- 前記移動抑制手段が、前記線状導体の外周部と絶縁手段の外周部とに渡って装着した熱収縮性チューブであることを特徴とする請求項1に記載の電動機のリードフレーム。
- 請求項1から請求項4の何れかに記載のリードフレームをU,V,W相に対応して設け、これら各リードフレームを一体に保持可能な保持手段を設けると共に、該保持手段の内部に前記各リードフレームの内の少なくとも一つの温度を検出する温度検出手段を設けたことを特徴とする電動機の配電部品。
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