JP2005150353A - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ゲートへの最大印加電圧が制限されることを前提としつつ、オン抵抗の低減を図る。
【解決手段】 半導体基板5のセル部に、N型層4、P型層3を貫通してN型ドリフト層2まで達するようにトレンチ6を形成する。トレンチ6の内壁面にN型エピ層7と、N型エピ層7のうちトレンチ6の側壁面と対向する部分の上にP型層8を形成する。さらに、P型層8およびN型エピ層7のうちトレンチ6の底面と対向する部分の上にN型エピ層9とP型層10とを形成し、N型エピ層層9の上部に、N型エピ層9よりも高濃度のN型層11を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、J−FETを備えた炭化珪素(SiC)半導体装置及びその製造方法に関するものである。
従来のJ−FETを備えた半導体装置の断面構成を図17に示す。この図に示されるように、N型基板J1の表面にN型ドリフト層J2とP型第1ゲート層J3が順に形成された基板J4が用いられている。そして、その基板J4にP型第1ゲート層J3を貫通するトレンチJ5を設け、そのトレンチJ5内にN型チャネル層J6とP型第2ゲート層J7を配置すると共に、N型チャネル層J6の表面にイオン注入を行うことによってN型ソース領域J8を配置した構成としている。このような構造により、P型第1、第2ゲート層J3、J7でN型チャネル層J6を挟み込み、P型第1、第2ゲート層J3、J7への印加電圧を調整することにより、P型第1、第2ゲート層J3、J7から延びる空乏層の延び量を調整し、ソース−ドレイン間の電流量を調整できるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−312008号公報
上記構成の半導体装置において、P型第1、第2ゲート層J3、J7から延びる空乏層の延び量は、第1、第2ゲート層J3、J7の不純物濃度とN型チャネル層J6の不純物濃度とによって決定される。このため、これら各層の濃度とN型チャネル層J6の厚さを調整することにより、ノーマリオフ型の半導体装置とすることができる。
炭化珪素からなるノーマリオフ型の半導体装置を設計する上で、低オン抵抗を得るために主に問題となるのは、次の点である。
(1)コントロールゲートとなるP型第1、第2ゲート層J3、J7への印加電圧が炭化珪素のビルトインポテンシャルに制限され、例えば、4H−SiCの場合には約2.9Vとなること。これは、例えば250℃程度の高温下で半導体装置を作動させるとすると、P型第1、第2ゲート層J3、J7への印加電圧の最大値が2.5V程度に制限されることを意味している。
(2)ノーマリオフ型の半導体装置では、N型チャネル層J6がP型第1、第2ゲート層J3、J7から延びる空乏層によって完全に空乏化されなければならない。このため、N型チャネル層J6は、低濃度とされなければならず、高抵抗になってしまう。従って、半導体装置のオン抵抗が高くなり、半導体装置に流れる最大電流量が制限される。
これらの問題点に鑑みた場合、(1)の問題点については炭化珪素をベースとした半導体装置とする以上避けられないものであると言える。このため、(2)の問題点について検討し、炭化珪素半導体装置のオン抵抗をできる限り低減できるようにすることが望まれる。
本発明は上記点に鑑みて、ゲートへの最大印加電圧が制限されることを前提としつつ、オン抵抗の低減を図れる炭化珪素半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、炭化珪素半導体装置におけるJ−FETの1セルは、基板(1、31)の上に形成され、該基板(1、31)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(2)と、第1半導体層(2)の表面に形成された炭化珪素からなる第2導電型の第2半導体層(3、33)と、基板(1、31)の平面方向において、第2半導体層(3、33)に隣接するように形成された第1導電型の第1チャネル層(7、36)と、第1チャネル層(7、36)と電気的に接続され、該第1チャネル層(7、36)よりも高濃度とされた第1導電型の第1ソース層(4、40)と、第1チャネル層(7、36)に隣接し、第1チャネル層(7、36)を挟んで第2半導体層(3、33)の反対側に形成された第2導電型の第2ゲート層(8、37)と、第2ゲート層(8、37)に隣接し、第2ゲート層(8、37)を挟んで第1チャネル層(7、36)の反対側に形成せれた第1導電型の第2チャネル層(9、38)と、第2チャネル層(9、38)に隣接し、第2チャネル層(9、38)を挟んで第2ゲート層(8、37)の反対側に形成された第3ゲート層(10、39)と、第2チャネル層(9、38)と電気的に接続され、該第2チャネル層(9、38)よりも高濃度とされた第1導電型の第2ソース層(11、40)と、を備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、J−FETの1セル毎に複数のチャネル層が備えられた構成となる。このため、J−FETを作動させる際に、複数のチャネル領域が設定されることになり、オン抵抗の低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明では、半導体基板(5)のセル部に形成され、第3、第2半導体層(4、3)を貫通して第1半導体層(2)まで達するように形成されたトレンチ(6)と、トレンチ(6)の内壁面に形成された第1導電型の第1チャネル層(7)と、第1チャネル層(7)のうちトレンチ(6)の側壁面と対向する部分の上に形成された第2導電型の第2ゲート層(8)と、第2ゲート層(8)および第1チャネル層(7)のうちトレンチ(6)の底面と対向する部分の上に形成された第1導電型の第2チャネル層(9)と、第2チャネル層(9)の表面に形成された第2導電型の第3ゲート層(10)と、第2チャネル層(9)の上部に、第2チャネル層(9)よりも高濃度に形成された第1導電型の第2ソース層(11)と、を有してなることを特徴としている。
このような構成によっても、J−FETの1セル毎に複数のチャネル層が備えられた構成となる。これにより、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明では、半導体基板(34)のセル部に形成され、第2半導体層(33)を貫通して第1半導体層(32)まで達するように形成されたトレンチ(35)と、トレンチ(35)の内壁面に形成された第1導電型の第1チャネル層(36)と、第1チャネル層(36)のうちトレンチ(35)の側壁面と対向する部分の上に形成された第2導電型の第2ゲート層(37)と、第2ゲート層(37)および第1チャネル層(36)のうちトレンチ(35)の底面と対向する部分の上に形成された第1導電型の第2チャネル層(38)と、第2チャネル層(38)の表面に形成された第2導電型の第3ゲート層(39)と、第2チャネル層(39)の上部および第1チャネル層(36)の上部に、第2チャネル層(38)よりも高濃度に形成された第1導電型のソース層(40)と、を有してなることを特徴としている。
このような構成によっても、J−FETの1セル毎に複数のチャネル層が備えられた構成となる。これにより、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明では、第1チャネル層(7、36)の方が第1半導体層(2、32)よりも不純物濃度が濃くされていることを特徴としている。
このように、第1チャネル層(7、36)の方が第1半導体層(2、32)よりも不純物濃度が濃くなるようにすれば、より第1チャネル層(7、36)の内部抵抗を低減することができ、よりオン抵抗の低減を図ることができる。
請求項6に記載の発明では、第2チャネル層(9、38)の方が第1チャネル層(7、36)よりも不純物濃度が濃くされていることを特徴としている。
このように、第2チャネル層(9、38)の方が第1チャネル層(7、36)よりも不純物濃度が濃くなるようにすれば、より第2チャネル層(9、38)の内部抵抗を低減することができ、よりオン抵抗の低減を図ることができる。
請求項8に記載の発明では、第2ゲート層(8、37)の方が第3ゲート層(10、39)よりも深い位置まで形成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、第2ゲート層(8、37)でのシールド効果により、逆バイアス時に電界が半導体基板(5、34)の上部側に入り込むことを防止することができるため、炭化珪素半導体装置の耐圧を向上させることができる。
請求項9に記載の発明では、第2ゲート層(8、37)の方が第3ゲート層(10、39)よりも不純物濃度が薄くされていることを特徴としている。
このような構成によれば、第2ゲート層(8、37)内に効果的に電界が入り込んで、等電位線が半導体基板(5、34)の平面方向に対してほぼフラットとなるようにできる。これにより、有効にリサーフ効果を得ることができ、高耐圧な炭化珪素半導体装置とすることができる。
なお、これら第2ゲート層(8、37)および第3ゲート層(10、39)は、例えば、請求項10に示されるように、共通のゲート配線(12)に接続されたり、請求項11に示されるように、別々のゲート配線に接続されたりする。さらに、請求項12に示されるように、第2ゲート層(8、37)と第3ゲート層(10、39)のうち少なくとも一方がフローティング状態にされることもある。
また、請求項13に示されるように、第3ゲート層(10、39)によりトレンチ(6、35)を完全に埋め込まれた状態とすることも可能であるが、請求項14に示されるように、第3ゲート層(10、39)の表面に形成される絶縁膜にてトレンチ(6、35)の残りの部分を完全に埋め込むようにすることもできる。また、請求項15に示されるように、第3ゲート層(10、39)の表面に配置されるゲート配線(12)にてトレンチ(6、35)残りの部分を完全に埋め込むこともできる。
さらに、請求項16に示されるように、第3ゲート層(10、39)の表面に第1導電型のチャネル層と第2導電型の半導体層とを1組もしくはそれ以上繰り返し形成し、これらによってトレンチ(6、35)が埋め込まれた構成とすることもできる。このような構成とすれば、さらにチャネル数を増加させることが可能であり、さらなるオン抵抗の低減を図ることができる。
請求項17ないし19に記載の発明は、請求項1ないし3に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法に相当するものである。これらの製造方法を用いて請求項1ないし3に記載の炭化珪素半導体装置を製造することができる。この場合、請求項20〜23に示されるように、第1チャネル層(7、36)、第1ゲート層(8、37)、第2チャネル層(9、38)もしくは第2ゲート層(10、39)を、エピタキシャル成長により形成することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態を適用した炭化珪素半導体装置について説明する。図1に、本実施形態における炭化珪素半導体装置の断面図を示す。この図は、炭化珪素半導体装置におけるセル部に形成されるJ−FETの2セル分に相当する断面を示したものであり、この図に示されるように図の左右に線対称に各セルが配置される。以下、この図に基づいて炭化珪素半導体装置の構成について説明する。
図1に示すように、炭化珪素半導体装置には、N型基板(基板)1と、N型ドリフト層(第1半導体層)2と、P型層3とN型層4とが備えられている。これらN型基板1、N型ドリフト層2、P型層3およびN型層4は、炭化珪素によって構成されており、これらによって半導体基板5が構成されている。
半導体基板5の内部側には、多数のJ−FETが備えられたセル部(J−FET形成領域)が形成される。このセル部における半導体基板5の主表面側には、N型層4およびP型層3を貫通してN型ドリフト層2まで達するトレンチ6が所定の方向に延設されている。このトレンチ6は、図1中では図示されていないが、実際には複数個が所定間隔に並べられたストライプ状に形成されている。それぞれのトレンチ6の内壁面には、例えば0.5μmの厚さとされた第1チャネル層となる第1N型エピタキシャル(以下、エピという)層7が形成されている。
第1N型エピ層7のうち、トレンチ6が延設された方向(以下、長手方向という)に平行な両側壁の表面には、例えばN型エピ層7よりも薄い0.4μm程度の厚さとされた第1P型層8が成膜されている。
また、第1N型エピ層7のうちトレンチ6の底面に位置する部分、およびP型層8の表面には、N型エピ層7と同等程度の膜厚となる第2N型エピ層9が形成されていると共に、この第2N型エピ層9の表面に1μm程度の厚さの第2P型層10が形成され、トレンチ6が埋め込まれた状態となっている。そして、N型エピ層10の表層部のうち第1、第2P型層8、10に挟まれた部分にN型層11が形成されている。
これらの構成のうち、P型層8、10によって第2ゲート層および第3ゲート層が構成され、P型層3によって第1ゲート層が構成され、N型層4、11によって第1、第2型ソース層が構成される。
そして、第2ゲート層を成すP型層8、10と電気的に接続される第1ゲート配線12と、第3ゲート層を成すP型層3と電気的に接続される第2ゲート配線13とが備えられている。具体的には、第1ゲート電極12は、第2ゲート層を成すP型層8、10の各表面に形成されており、例えばP型半導体とオーミック接触可能な材質であるNiと、その上に積層されたNiおよびAlの合金膜とから構成される。また、第2ゲート電極13も、第3ゲート層を成すP型層3の表面上に形成されているが、この第2ゲート電極13は、実際には図1とは別断面の位置に形成されており、N型ソース層を成すN型層4に形成されたコンタクトホールを介してP型層3と接触させられている。
さらに、N型ソース層を成すN型層4の表面には、例えばNiから構成されたソース配線14が形成されている。このソース配線14は、層間絶縁膜16を介して、第1、第2ゲート配線12、13から電気的に分離された構成となっている。
そして、半導体基板5の裏面側にはN型基板1と電気的に接続されたドレイン電極15が形成され、このような構成により、複数のJ−FETによるセル部が備えられた炭化珪素半導体装置が構成されている。
続いて、上記構成の炭化珪素半導体装置における各部の不純物濃度の関係について、図2、図3を参照して説明する。
図2は、図1に示す炭化珪素半導体装置のうち、チャネル層を成すN型エピ層9を通過する位置において、半導体基板5の平面方向(水平方向)と平行に炭化珪素半導体装置を切断した場合の各部の不純物濃度を示したグラフである。また、図3は、図1の断面において、半導体基板5の平面方向をX軸、厚み方向をY軸とし、各部の不純物濃度をZ軸上に示したものである。
これらの図に示されるように、N型基板1は、例えば1×1019cm−3以上の不純物濃度とされ、N型ドリフト層2は、例えば1×1015程度の不純物濃度とされる。P型層3は、例えば5×1019cm−3の不純物濃度とされ、N型層4は、例えば5×1019cm−3の不純物濃度とされる。
また、P型層8は、例えば1×1018cm−3の不純物濃度とされ、P型層10は、例えばP型層8よりも濃い5×1019cm−3の不純物濃度とされる。そして、N型エピ層7、9は、例えば1×1016cm−3の不純物濃度とされる。
このように構成された炭化珪素半導体装置において、セル部に形成されたJ−FETはノーマリオフで作動する。この作動は、第1、第2ゲート配線12、13への印加電圧によって制御され、以下のようなマルチゲート駆動に基づいて行われる。
すなわち、第1ゲート配線12および第2ゲート配線13の電位に基づいて、第1、第3ゲート層となるP型層3、8の双方からN型エピ層7、9側に延びる空乏層の延び量が制御される。例えば、第1ゲート配線12および第2ゲート配線13に電圧を印加していない時には、N型エピ層7、9が各P型層3、8、10から延びる空乏層によってピンチオフされる。これにより、ソース−ドレイン間の電流がオフされる。
そして、P型層3、8とN型エピ層7との間に順バイアスをかけると、N型エピ層7に延びる空乏層の延び量が縮小される。これにより、チャネル領域が設定されて、ソース−ドレイン間に電流が流される。
以上説明したように、本実施形態に示される炭化珪素半導体装置では、以下に示す効果を得ることが可能である。
(1)本実施形態の炭化珪素半導体装置では、J−FETにおけるN型エピ層7、9のうち、P型層3とP型層8との間、および、P型層8とP型層10との間に位置する各部位がチャネル領域として機能する。このため、1セルに対して2つのチャネル領域(図では2セルに対して合計4つのチャネル領域)が設定されることになり、1つのセルに対して複数のチャネル領域が設定されるマルチチャネル型のJ−FETとなる。
このため、1セルに対して1つのチャネル領域しか設定されない従来のJ−FETが形成された炭化珪素半導体装置と比べて、チャネル領域の増加分だけ、オン抵抗を低減することが可能となる。
また、本実施形態の炭化珪素半導体装置では、チャネル領域が複数にできる分、1つのチャネル領域しか設定されない従来のJ−FETが形成された炭化珪素半導体装置と比べて、N型エピ層7、9の不純物濃度を高くすることが可能となる。
すなわち、J−FETをノーマリオフ型にするためには、第1、第2ゲート配線12、13に電圧を印加していないときに、N型エピ層7、9が各P型層3、8、10から延びる空乏層によってピンチオフされなければならない。このとき、各P型層3、8、10から延びる空乏層の延び量は、N型エピ層7、9の不純物濃度に依存しており、N型エピ層7、9の不純物濃度が薄いほど伸び量が大きくなる。
このため、N型エピ層7、9の不純物濃度が薄いほどピンチオフされやすくなるが、逆にN型エピ層7、9の内部抵抗が高くなって炭化珪素半導体装置のオン抵抗が高くなる。したがって、N型エピ層7、9の不純物濃度の設定は、ピンチオフ可能であり、かつ、できる限りオン抵抗の低減が図れるというトレードオフの関係に基づいて行われることになる。
これに対し、本実施形態の炭化珪素半導体装置のようにマルチチャネル型のJ−FETであれば、N型エピ層7、9の幅を従来の炭化珪素半導体装置と比べて狭くしたとしても、従来の炭化珪素半導体装置よりも広いチャネル幅とすることが可能である。このため、N型エピ層7、9の不純物濃度を従来のチェネル層のものよりも高く設定することが可能となり、炭化珪素半導体装置のオン抵抗の低減を図ることが可能となる。
(2)本実施形態の炭化珪素半導体装置では、2つのチャネル層となるN型エピ層7、9の間に2つのゲート層を成すP型層8が余分に形成されている。これらのP型層8の不純物濃度の不純物濃度とN型エピ層7、9の不純物濃度の調整により、リサーフ(RESURF:REduced SURface Field)効果を改善することが可能となる。この効果について、図4を参照して説明する。
図4は、MEDICIというシミュレーションソフトを用いて、本実施形態における炭化珪素半導体装置の各ゲート配線12、13に電圧を印加していない状態(電位0)での空乏層の伸び方を調べた結果を示したものである。この図に示されるように、P型層3、8、10から伸びる空乏層によってN型層7、9がピンチオフされ、ノーマリオフ型とされている。そして、空乏層がN型エピ層7の底面近傍において、ほぼ半導体基板5の基板平面方向と平行となっていることが分かる。
この空乏層により、逆バイアスが発生したとしても、そのときに発生する電界がP型層8の下方位置に押し留められるため、それ以上上方に上がらないように抑制され、N型エピ層7、9内に侵入しないようにすることが可能となる。このような電界の進入を防ぐことがリサーフ効果であり、このリサーフ効果により、逆バイアス時にチャネル層を守ることができる高耐圧な炭化珪素半導体装置とすることが可能となる。
そして、このようなリサーフ効果により電界がチャネル層を成すN型エピ層7、9に侵入することを防止できることから、N型エピ層7、9の不純物濃度を高くすることが可能となる。このため、より炭化珪素半導体装置のオン抵抗の低減を図ることが可能となる。
なお、本実施形態では、P型層8、10を第1ゲート配線12と電気的に接続したものとしているが、これらを他の電極などと電気的に接続しないフローティング状態としても良い。このような状態であったとしても、P型層8、10とN型エピ層7、9の不純物濃度の調整により、上述したリサーフ効果を得ることが可能である。
(3)本実施形態の炭化珪素半導体装置では、P型層8、10の不純物濃度の選択により、炭化珪素半導体装置のブレークダウン時に、P型層8、10から伸びる空乏層によってN型エピ層7、9を完全に、もしくは部分的に空乏化することが可能となる。このため、逆バイアスが発生したとしても、そのときに発生する電界がN型エピ層7、9内に侵入しないように防ぐことが可能となる。これにより、逆バイアス時にチャネル層を守ることができる高耐圧な炭化珪素半導体装置とすることが可能となる。
なお、参考としてシミュレーションによって炭化珪素半導体装置の耐圧を調べた結果、N型エピ層7、9の不純物濃度とP型層8、10の不純物濃度の調整により、100Vから150Vの耐圧を得られることが確認されている。
(4)また、本実施形態の炭化珪素半導体装置では、上述したように、チャネル層を成すN型エピ層7、9の幅を狭くすることが可能となることから、セルピッチ、つまり1セル当たりの幅を従来の炭化珪素半導体装置よりも狭くすることが可能となる。具体的には、従来の炭化珪素半導体装置におけるセルピッチが7μmであったとすると、本実施形態の炭化珪素半導体装置におけるセルピッチを5.3μm程度とすることができる。これにより、炭化珪素半導体装置のサイズの縮小を図ることも可能となる。
次に、本実施形態における炭化珪素半導体装置に対して、各部の濃度やサイズを変更することにより、炭化珪素半導体装置のブレークダウン特性等について調べた。その結果について、以下に説明する。
図5は、N型ドリフト層2の不純物濃度とブレークダウン電圧との関係をシミュレーションによって調べた結果を示したものである。ここでは、チャネル層を成すN型エピ層7、9の不純物濃度が1×1016cm−3、これらの幅が0.5μm、N型ドリフト層2の厚みが9μm、P型層8、10の幅が0.4μmとした場合において、P型層8、10の不純物濃度を1×1017cm−3、5×1017cm−3、1×1018cm−3に変化させたときのブレークダウン電圧を調べている。
この図から分かるように、N型ドリフト層2の不純物濃度が高くなるほど、ブレークダウン電圧が低くなる。これは、N型ドリフト層2の不純物濃度が高くなるほど、N型ドリフト層2での電界の伸び方が大きくなるからである。このため、N型ドリフト層2の不純物濃度がある程度低くされる方が好ましいが、N型ドリフト層2の不純物濃度が低くなれば、その分炭化珪素半導体装置のオン抵抗が高くなるため、低くしすぎることも好ましくない。
したがって、N型ドリフト層2の不純物濃度とP型層8、10の不純物濃度とを調整することにより、できるだけN型ドリフト層2の不純物濃度を高くしつつ、ブレークダウン電圧が高くなるようにすることが望ましい。
そして、この図から分かるように、P型層8、10の不純物濃度が5×1017cm−3である場合には、他の不純物濃度とされた場合と比べ、N型ドリフト層2の不純物濃度が濃くなっても比較的ブレークダウン電圧を高く維持することが可能となる。特に、N型ドリフト層2の不純物濃度が2×1015cm−3以上となる場合に、ブレークダウン電圧の差が大きく現れる。このことから、P型層8、10の不純物濃度が5×1017cm−3となるようにするのが好ましい。
図6は、N型ドリフト層2の厚みとブレークダウン電圧との関係をシミュレーションによって調べた結果を示したものである。ここでは、チャネル層を成すN型エピ層7、9の幅が0.5μm、P型層8、10の幅が0.4μm、P型層8、10の不純物濃度が5×1017cm−3である場合において、N型ドリフト層とチャネル層を成すN型エピ層7、9それぞれの不純物濃度を図中に示したように変化させたときのブレークダウン電圧を調べている。
この図から分かるように、仮にチャネル層を成すN型エピ層7、9の不純物濃度が3×1016cm−3以上に高くされても、ブレークダウン電圧が高い値となる。
図7は、ゲート層を成すP型層8の不純物濃度とブレークダウン電圧との関係をシミュレーションによって調べた結果を示したものである。ここでは、外側のチャネル層を成すN型エピ層7の不純物濃度が1×1016cm−3、その幅が0.5μm、N型ドリフト層2の不純物濃度が1×1015cm−3、その厚みが9μm、P型層8、10の幅が0.4μmである場合において、内側のチャネル層を成すN型エピ層9の不純物濃度を1×1016cm−3、3×1016cm−3に変化させたときのブレークダウン電圧を調べている。
この図に示されるように、P型層8の不純物濃度が低い場合には、内側のチャネル層を成すN型エピ層9の不純物濃度が高いと、ブレークダウン電圧が低くなる。しかしながら、P型層8の不純物濃度が例えば5×1017cm−3になると、N型エピ層9の不純物濃度に関係なくブレークダウン電圧が高い値となっている。この現象について、図8を参照して説明する。
図8は、炭化珪素半導体装置にブレークダウンが発生した場合における空乏層と共に電位分布を示す等電位線を示したものである。図中、破線が空乏層の境界線、ほぼ等間隔に並べられた実線が等電位線を示している。
この図に示されるように、P型層8の下層部まで等電位線が入り込んだ状態となっている。これは、P型層8内に電界が入り込んでいることを示している。そして、このときの電界の様子を見てみると、P型層8内に入り込むことにより、P型層8の近傍の等電位線がフラットに近い状態となっている。このため、よりブレークダウン電圧が高くなるようにすることが可能となるのである。
また、図8から空乏層の底部がP型層8の下方位置から内部側にずれていることが分かる。一般的にP型層を高濃度で形成した場合にそのコーナー位置でブレークダウンが発生し易くなる。しかしながら、本実施形態の炭化珪素半導体装置では、そのブレークダウンが発生するポイントがP型層8のコーナー位置からP型層8の内部側にずれる。
この現象は、図9からも確認できる。図9は、図1の断面において、半導体基板5の平面方向をX軸、厚み方向をY軸とし、各部の電界強度をZ軸上に示したものである。この図に示されるように、図9において、Y軸が2.5μmの値をとるときに、電界強度が最大値となっている。この部位は、P型層8の内部に相当しており、このポイントでブレークダウンが発生することが分かる。
このようにP型層8の内部でブレークダウンが発生するようにすることで、よりブレークダウン電圧を高い値とすることが可能となる。
図10は、P型層8の不純物濃度のリサーフ効果への影響を調べたものである。この図では、P型層8の不純物濃度を1×1016cm−3にした場合において、炭化珪素半導体装置にブレークダウンが発生した場合における空乏層と共に電位分布を示す等電位線を示している。図中、破線が空乏層の境界線、ほぼ等間隔に並べられた実線が等電位線を示している。
図10と図8とを比較すると分かるように、等電位線が入り込んでいる位置が異なっている。これは、P型層8の不純物濃度が異なるためである。具体的には、図10に示される状態の方が、よりP型層8の内部位置まで突出するように等電位線が入り込んでおり、P型層3、10のコーナー位置において等電位線が湾曲した状態となっている。
このような状態であると、P型層3、10のコーナー位置において電界集中が生じ、炭化珪素半導体装置の耐圧を低下させることになる。したがって、P型層8の不純物濃度を調整し、例えば5×1016cm−3程度とすることにより、より有効にリサーフ効果を得ることが可能となる。
図11は、本実施形態における炭化珪素半導体装置のオン抵抗についての特性を調べたものであり、ドレイン電圧に対するドレイン電流の特性図である。この図では、N型ドリフト層2の不純物濃度を4×1015cm−3、その厚みを9μm、P型層8の不純物濃度を5×1017cm−3、その幅を0.5μm、N型エピ層7、9の不純物濃度を3×1016cm−3、その幅を1.8μmとした場合の特性を示している。
ゲート配線12、13に対してゲート電圧Vとして2.5Vを印加した場合、単位面積当たりのドレイン電流が200Aとなった。このことから、炭化珪素半導体装置におけるJ−FETのオン抵抗は2.6mΩcmとなる。この値は、従来の炭化珪素半導体装置のおよそ半分程度に相当し、本実施形態の炭化珪素半導体装置におけるJ−FETのオン抵抗が低減されていることが分かる。
また、このオン抵抗は、N型ドリフト層2の厚みや不純物濃度にも依存する。例えば、N型ドリフト層2が厚くなるに従って、また、不純物濃度が高くなるに従って、オン抵抗が大きくなることから、N型ドリフト層2の厚みや不純物濃度を適宜調整する必要がある。
図12は、N型ドリフト層2の厚みとオン抵抗との関係を調べた結果を示したものである。具体的には、N型エピ層7、9の不純物濃度を2×1016cm−3、3×1016cm−3にした場合において、N型ドリフト層2の厚みを変化させたときのオン抵抗を調べたものである。
この図から分かるように、チャネル層となるN型エピ層7、9の不純物濃度を高くできるほどオン抵抗を低減することが可能となる。そして、本実施形態の炭化珪素半導体装置では、上述したようにN型エピ層7、9の不純物濃度を高くすることが可能であるため、オン抵抗を低減することが可能である。このようにN型エピ層8、9の不純物濃度を高くできれば、従来の炭化珪素半導体装置と比べて、オン抵抗をおよそ18%低減することができる。
なお、オン抵抗に関しては、P型層8、10をフローティング状態とした場合であっても、これらを第1ゲート配線10に電気的に接続した場合と同程度とすることが可能であったことも確認されている。
次に、本実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法について説明する。図13に、本実施形態の炭化珪素半導体装置の製造工程を示し、この図に基づいて説明する。
図13(a)に示す工程では、N型基板1の表面にエピタキシャル成長によりN型ドリフト層2、P型層3およびN型層4が形成された半導体基板5を用意する。
そして、図13(b)に示す工程では、半導体基板5の主表面側からN型層4およびP型層3を貫通し、N型ドリフト層2に達するトレンチ6を形成する。
図13(c)に示す工程では、トレンチ6の内壁面を含む半導体基板5の表面全面にN型エピ層7を形成すると共に、このN型エピ層7の表面にP型層8を形成する。
また、図13(d)に示す工程では、RIE(リアクティブイオンエッチング)を行うことにより、P型層8のうち半導体基板5の主表面と平行な面、つまりP型層8のうちトレンチ6の外部に形成された部分とトレンチ6の底面に形成された部分とを除去する。これにより、P型層8は、トレンチ6の側壁面にのみ残される。
続いて、図13(e)に示す工程では、トレンチ6内を含む半導体基板5の表面、つまりN型層7およびP型層8の表面にN型層エピ9を形成したのち、さらに、N型エピ層9の表面にP型層10を形成することにより、トレンチ6内をすべて埋め込む。
そして、図13(f)に示す工程では、エッチバックを行うことにより、N型層5の表面を露出させる。
この後は、層間絶縁膜形成工程、コンタクトホール形成工程、配線形成工程、保護膜形成工程などの周知の工程を行うことにより、本実施形態に示した炭化珪素半導体装置を製造することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図14は、本実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示したものである。本実施形態は、第1実施形態に対して、図1に示したN型層9の不純物濃度をN型エピ層7の不純物濃度と異ならせたものである。
具体的には、図14に示すように、図1に示されたN型層9がN型層20に変更され、N型エピ層20の濃度がN型エピ層7よりも濃くされている。このようにすることで、N型エピ層20の内部抵抗をより小さくすることができ、よりオン抵抗の低減を図ることができる。
このような構成の炭化珪素半導体装置は、上述した図13(e)の工程におけるN型エピ層9の成膜工程をN型エピ層20の成膜工程に代え、不純物濃度の濃いN型膜でN型エピ層を形成することにより、製造される。
なお、上述したように、リサーフ効果により、N型エピ層7の下方において、電界が半導体基板5の表面側に上昇することを防止することができることから、N型エピ層20の濃度を濃くしたとしても、炭化珪素半導体装置の耐圧はあまり低下しない。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。図15は、本実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示したものである。本実施形態は、第1、第2実施形態に対して、図1、図14に示したP型層8の形状を異ならせたものである。
具体的には、本実施形態の炭化珪素半導体装置では、N型エピ層7のうちトレンチ6の側壁面に形成された部分だけでなく底面に形成された部分の表面にも、P型層8が形成されたものとしている。P型層8は、トレンチ6の底面に形成されたN型エピ層7の中央位置において、P型層8が互いに離間されており、図15の断面で見るとL字型の断面形状を成している。
このような形状とすれば、P型層8のうちN型エピ層9側に突き出した部分によってN型エピ層9内に電界が入り込むことを防止することができ、より炭化珪素半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
なお、このような構成の炭化珪素半導体装置は、上述した図13(d)の工程におけるP型層8をRIEする工程の際に、マスクによりP型層8のうちトレンチ6の底面に位置する部分を部分的に覆うようにすれば製造される。
(第4実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1〜第3実施形態に示した炭化珪素半導体装置の製造方法と異なる方法で炭化珪素半導体装置を製造するものについて説明する。
図16は、本実施形態の炭化珪素半導体装置の製造工程を示したものである。以下、この図に基づいて本実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法について説明する。
図16(a)に示す工程では、N型基板31、N型ドリフト層32およびP型層33を備えた半導体基板34を用意する。そして、図16(b)に示す工程では、P型層33を貫通し、N型ドリフト層32に達するトレンチ35を形成する。
次いで、図16(c)に示す工程では、エピタキシャル成長により、トレンチ35内を含む半導体基板34の表面全面にN型エピ層36とP型エピ層37とを形成する。そして、RIEを行うことにより、P型層37のうち半導体基板34の主表面と平行な面、つまり図16(d)に示す工程にて、P型層37のうちトレンチ35の外部に形成された部分とトレンチ35の底面に形成された部分とを除去する。これにより、P型層37は、トレンチ35の側壁面にのみ残される。
また、図16(e)に示す工程では、トレンチ6内を含む半導体基板34の表面、つまりN型層36およびP型層37の表面にN型層エピ38を形成したのち、さらに、N型エピ層38の表面にP型層39を形成することにより、トレンチ35内をすべて埋め込む。
次に、図16(f)に示す工程では、エッチバックを行うことにより、N型層36の表面を露出させる。そして、図16(g)に示す工程では、半導体基板34の表面全面にN型層40を形成する。
この後は、N型層40のパターニング工程に加え、層間絶縁膜形成工程、コンタクトホール形成工程、配線形成工程、保護膜形成工程などの周知の工程を行うことにより、本実施形態に示した炭化珪素半導体装置を製造することができる。
このようにして完成した炭化珪素半導体装置の断面形状は第1実施形態と多少異なる構成となるが、P型層33、37、39とゲート配線(図示せず)との電気的接続がN型層40に形成されるコンタクトホールを通じて行われる点、N型層40がソース層として機能する点が異なる以外の点については、第1〜第3実施形態と同様である。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態において、炭化珪素半導体装置を構成する各要素の不純物濃度について記載してあるが、それらは単なる例示であり、それらの不純物濃度以外であっても構わない。
そして、第1実施形態では、N型エピ層7、9の方がN型ドリフト層2よりも不順物濃度が高くなる場合について説明したが、同等の不純物濃度であったとしても、炭化珪素半導体装置に備えられた各J−FETがマルチチャネルで作動することから、オン抵抗の低減を図ることが可能である。
また、第1実施形態では、P型層8の不純物濃度がP型層3、10よりも薄くなるように設定されているが、これらがほぼ同等の不純物濃度となっても良い。また、P型層8の方がP型層3よりも不純物濃度が薄くなっても、また、その逆の関係となっても構わない。
(2)上記各実施形態では、第1、第2ゲート配線12、13の電位が独立して制御可能となるダブルゲート駆動の場合について説明したが、その他の制御形態の炭化珪素半導体装置に対しても本発明を適用することが可能である。
第1ゲート配線12の電位のみが独立して制御可能で、第2ゲート配線13の電位がソース電極14と同電位とされる態様の場合には、第1ゲート配線12の電位に基づいてP型層8、10側からN型エピ層7、9側に延びる空乏層の延び量を制御するシングルゲート駆動が行われる。この場合にも基本的にはダブルゲート駆動の場合と同様の作動を行うが、チャネル領域の設定がP型層8、10側から延びる空乏層のみによって行われることになる。
(3)上記各実施形態では、P型層10、39によってトレンチ6、35が完全に埋め込まれた構成としているが、P型層10、39はトレンチ6、35に部分的に形成されたものとし、これらによってトレンチ6、35が完全に埋め込まれないようにしても良い。この場合、例えば、層間絶縁膜16によってトレンチ6が完全に埋め込まれるようにすることもできるし、ゲート配線12によってトレンチ6が完全に埋め込まれるようにすることもできる。さらに、N型エピ層9およびP型層10と同様の膜を1組もしくはそれ以上繰り返し作成することにより、チャネル層の数を増加させることも可能である。
(4)上記各実施形態では、P型層8、10が共通のゲート配線12に接続された構成とされているが、別々のゲート配線に接続された構成とすることも可能である。もちろん、ゲート層となるP型層が更に増やされる場合には、それらも別々のゲート配線に接続されるようにすることも可能である。
(5)なお、上記各実施形態では、本発明における第1導電型半導体に相当するものとしてN型、第2導電型に相当するものとしてP型が採用されるような炭化珪素半導体装置を例に挙げた。しかしながら、これらはあくまで一例であり、各導電型が逆にされた炭化珪素半導体装置にも本発明を適用することが可能である。
本発明の第1実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。 図1に示す炭化珪素半導体装置の各部の不純物濃度を示したグラフである。 図1の断面において、半導体基板の平面方向をX軸、厚み方向をY軸とし、各部の不純物濃度をZ軸上に示したグラフである。 図1の炭化珪素半導体装置の各ゲート配線に電圧を印加していない状態(電位0)での空乏層の伸び方を調べた結果を示した図である。 図1の炭化珪素半導体装置のN型ドリフト層の不純物濃度とブレークダウン電圧との関係をシミュレーションによって調べた結果を示した特性図である。 図1の炭化珪素半導体装置のN型ドリフト層の厚みとブレークダウン電圧との関係をシミュレーションによって調べた結果を示した特性図である。 図1の炭化珪素半導体装置のゲート層を成すP型層の不純物濃度とブレークダウン電圧との関係をシミュレーションによって調べた結果を示した特性図である。 図1に示す炭化珪素半導体装置にブレークダウンが発生した場合における空乏層と共に電位分布を示す等電位線を示した図である。 図1の断面において、半導体基板5の平面方向をX軸、厚み方向をY軸とし、各部の電界強度をZ軸上に示したグラフである。 図1に示す炭化珪素半導体装置のP型層の不純物濃度のリサーフ効果への影響を調べた図である。 図1の炭化珪素半導体装置のオン抵抗についての特性を調べた図である。 図1の炭化珪素半導体装置のN型ドリフト層の厚みとオン抵抗との関係を調べた結果を示した特性図である。 図1に示す炭化珪素半導体装置の製造工程を示した図である。 本発明の第2実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第3実施形態における炭化珪素半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第4実施形態における炭化珪素半導体装置の製造工程を示す図である。 従来のJ−FETの断面構成を示した図である。
符号の説明
1…N型基板、2…N型ドリフト層、3…P型層、4…N型層、
5…半導体基板、6…トレンチ、7…N型エピ層、8…P型層、9…N型エピ層、
10…P型層、11…N型層、12…第1ゲート配線、13…第2ゲート配線、
14…ソース配線、15…ドレイン電極。

Claims (23)

  1. 炭化珪素で構成された第1導電型の基板(1、31)上にJ−FETを形成してなる炭化珪素半導体装置において、
    前記J−FETの1セルは、
    前記基板(1、31)の上に形成され、該基板(1、31)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(2)と、
    前記第1半導体層(2)の表面に形成された炭化珪素からなる第2導電型の第2半導体層(3、33)と、
    前記基板(1、31)の平面方向において、前記第2半導体層(3、33)に隣接するように形成された第1導電型の第1チャネル層(7、36)と、
    前記第1チャネル層(7、36)と電気的に接続され、該第1チャネル層(7、36)よりも高濃度とされた第1導電型の第1ソース層(4、40)と、
    前記第1チャネル層(7、36)に隣接し、前記第1チャネル層(7、36)を挟んで前記第2半導体層(3、33)の反対側に形成された第2導電型の第2ゲート層(8、37)と、
    前記第2ゲート層(8、37)に隣接し、前記第2ゲート層(8、37)を挟んで前記第1チャネル層(7、36)の反対側に形成せれた第1導電型の第2チャネル層(9、38)と、
    前記第2チャネル層(9、38)に隣接し、前記第2チャネル層(9、38)を挟んで前記第2ゲート層(8、37)の反対側に形成された第3ゲート層(10、39)と、
    前記第2チャネル層(9、38)と電気的に接続され、該第2チャネル層(9、38)よりも高濃度とされた第1導電型の第2ソース層(11、40)と、を備えていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  2. 炭化珪素で構成された第1導電型の基板(1)の上に、該基板(1)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(2)、炭化珪素で構成された第1ゲート層を成す第2導電型の第2半導体層(3)、炭化珪素で構成された第1ソース層を成す第1導電型の第3半導体層(4)が順に形成されてなる半導体基板(5)と、
    前記半導体基板(5)のセル部に形成され、前記第3、第2半導体層(4、3)を貫通して前記第1半導体層(2)まで達するように形成されたトレンチ(6)と、
    前記トレンチ(6)の内壁面に形成された第1導電型の第1チャネル層(7)と、
    前記第1チャネル層(7)のうち前記トレンチ(6)の側壁面と対向する部分の上に形成された第2導電型の第2ゲート層(8)と、
    前記第2ゲート層(8)および前記第1チャネル層(7)のうち前記トレンチ(6)の底面と対向する部分の上に形成された第1導電型の第2チャネル層(9)と、
    前記第2チャネル層(9)の表面に形成された第2導電型の第3ゲート層(10)と、
    前記第2チャネル層(9)の上部に、前記第2チャネル層(9)よりも高濃度に形成された第1導電型の第2ソース層(11)と、を有してなる炭化珪素半導体装置。
  3. 炭化珪素で構成された第1導電型の基板(31)の上に、該基板(31)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(32)、炭化珪素で構成された第1ゲート層を成す第2導電型の第2半導体層(33)が順に形成されてなる半導体基板(34)と、
    前記半導体基板(34)のセル部に形成され、前記第2半導体層(33)を貫通して前記第1半導体層(32)まで達するように形成されたトレンチ(35)と、
    前記トレンチ(35)の内壁面に形成された第1導電型の第1チャネル層(36)と、
    前記第1チャネル層(36)のうち前記トレンチ(35)の側壁面と対向する部分の上に形成された第2導電型の第2ゲート層(37)と、
    前記第2ゲート層(37)および前記第1チャネル層(36)のうち前記トレンチ(35)の底面と対向する部分の上に形成された第1導電型の第2チャネル層(38)と、
    前記第2チャネル層(38)の表面に形成された第2導電型の第3ゲート層(39)と、
    前記第2チャネル層(39)の上部および前記第1チャネル層(36)の上部に、前記第2チャネル層(38)よりも高濃度に形成された第1導電型のソース層(40)と、を有してなる炭化珪素半導体装置。
  4. 前記第1チャネル層(7、36)の方が前記第1半導体層(2、32)よりも不純物濃度が濃くされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  5. 前記第1半導体層(2、32)と前記第1チャネル層(7、36)とが不純物濃度が同等にされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  6. 前記第2チャネル層(9、38)の方が前記第1チャネル層(7、36)よりも不純物濃度が濃くされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  7. 前記第2チャネル層(9、38)と前記第1チャネル層(7、36)とが不純物濃度が同等にされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  8. 前記第2ゲート層(8、37)の方が前記第3ゲート層(10、39)よりも深い位置まで形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  9. 前記第2ゲート層(8、37)の方が前記第3ゲート層(10、39)よりも不純物濃度が薄くされていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  10. 前記第2ゲート層(8、37)および前記第3ゲート層(10、39)が共通に接続されたゲート配線(12)を備えていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  11. 前記第2ゲート層(8、37)および前記第3ゲート層(10、39)が別々に接続されたゲート配線を備えていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  12. 前記第2ゲート層(8、37)と前記第3ゲート層(10、39)のうち少なくとも一方がフローティング状態にされていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  13. 前記第3ゲート層(10、39)により前記トレンチ(6、35)が完全に埋め込まれた状態とされていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  14. 前記第3ゲート層(10、39)の表面に形成される絶縁膜を有し、
    前記第3ゲート層(10、39)は、前記トレンチ(6、35)の一部を埋め込むように配置され、前記トレンチ(6、35)の残りの部分は前記絶縁膜によって完全に埋め込まれていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  15. 前記第3ゲート層(10、39)の表面に配置されるゲート配線(12)を有し、
    前記第3ゲート層(10、39)は、前記トレンチ(6、35)の一部を埋め込むように配置され、前記トレンチ(6、35)の残りの部分は前記ゲート配線(12)によって完全に埋め込まれていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  16. 前記第3ゲート層(10、39)の表面に第1導電型のチャネル層と第2導電型の半導体層とが1組もしくはそれ以上繰り返し形成され、これらによって前記トレンチ(6、35)が埋め込まれた構成となっていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  17. 炭化珪素で構成された第1導電型の基板(1、31)を用意し、この基板(1、31)の上に、該基板(1、31)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(2)を形成する工程と、
    前記第1半導体層(2)の表面に炭化珪素からなる第2導電型の第2半導体層(3、33)を形成する工程と、
    前記基板(1、31)の平面方向において、前記第2半導体層(3、33)に隣接するように第1導電型の第1チャネル層(7、36)を形成する工程と、
    前記第1チャネル層(7、36)と電気的に接続されるように、該第1チャネル層(7、36)よりも高濃度な第1導電型の第1ソース層(4、40)を形成する工程と、
    前記第1チャネル層(7、36)に隣接するように、前記第1チャネル層(7、36)を挟んで前記第2半導体層(3、33)の反対側に第2導電型の第2ゲート層(8、37)を形成する工程と、
    前記第2ゲート層(8、37)に隣接するように、前記第2ゲート層(8、37)を挟んで前記第1チャネル層(7、36)の反対側に第1導電型の第2チャネル層(9、38)を形成する工程と、
    前記第2チャネル層(9、38)に隣接するように、前記第2チャネル層(9、38)を挟んで前記第2ゲート層(8、37)の反対側に第3ゲート層(10、39)を形成する工程と、
    前記第2チャネル層(9、38)と電気的に接続されるように、該第2チャネル層(9、38)よりも高濃度な第1導電型の第2ソース層(11、40)を形成する工程と、を備えていることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  18. 炭化珪素で構成された第1導電型の基板(1)の上に、該基板(1)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(2)、炭化珪素で構成された第1ゲート層を成す第2導電型の第2半導体層(3)、炭化珪素で構成された第1ソース層を成す第1導電型の第3半導体層(4)が順に形成されてなる半導体基板(5)を用意する工程と、
    前記半導体基板(5)のセル部において、前記第3、第2半導体層(4、3)を貫通して前記第1半導体層(2)まで達するようにトレンチ(6)を形成する工程と、
    前記トレンチ(6)の内壁面に第1導電型の第1チャネル層(7)を形成する工程と、
    前記第1チャネル層(7)のうち前記トレンチ(6)の側壁面と対向する部分の上に第2導電型の第2ゲート層(8)を形成する工程と、
    前記第2ゲート層(8)および前記第1チャネル層(7)のうち前記トレンチ(6)の底面と対向する部分の上に第1導電型の第2チャネル層(9)を形成する工程と、
    前記第2チャネル層(9)の表面に第2導電型の第3ゲート層(10)を形成する工程と、
    前記第2チャネル層(9)の上部に、前記第2チャネル層(9)よりも高濃度な第1導電型の第2ソース層(11)を形成する工程と、を有してなる炭化珪素半導体装置。
  19. 炭化珪素で構成された第1導電型の基板(31)の上に、該基板(31)よりも低濃度な炭化珪素で構成された第1導電型の第1半導体層(32)、炭化珪素で構成された第1ゲート層を成す第2導電型の第2半導体層(33)が順に形成されてなる半導体基板(34)を用意する工程と、
    前記半導体基板(34)のセル部において、前記第2半導体層(33)を貫通して前記第1半導体層(32)まで達するようにトレンチ(35)を形成する工程と、
    前記トレンチ(35)の内壁面に第1導電型の第1チャネル層(36)を形成する工程と、
    前記第1チャネル層(36)のうち前記トレンチ(35)の側壁面と対向する部分の上に第2導電型の第2ゲート層(37)を形成する工程と、
    前記第2ゲート層(37)および前記第1チャネル層(36)のうち前記トレンチ(35)の底面と対向する部分の上に第1導電型の第2チャネル層(38)を形成する工程と、
    前記第2チャネル層(38)の表面に第2導電型の第3ゲート層(39)を形成する工程と、
    前記第2チャネル層(39)の上部および前記第1チャネル層(36)の上部に、前記第2チャネル層(38)よりも高濃度な第1導電型のソース層(40)を形成する工程と、を有してなる炭化珪素半導体装置。
  20. 前記第1チャネル層(7、36)を形成する工程では、エピタキシャル成長により前記第1チャネル層(7、36)を形成することを特徴とする請求項17ないし19のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  21. 前記第1ゲート層(8、37)を形成する工程では、エピタキシャル成長により前記第第1ゲート層(8、37)を形成することを特徴とする請求項17ないし20のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  22. 前記第2チャネル層(9、38)を形成する工程では、エピタキシャル成長により前記第2チャネル層(9、38)を形成することを特徴とする請求項17ないし21のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  23. 前記第2ゲート層(10、39)を形成する工程では、エピタキシャル成長により前記第2ゲート層(10、39)を形成することを特徴とする請求項17ないし22のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。



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