JP2005148420A - ズームレンズ、レンズユニット、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第3レンズ群G3が、物体側から、順次、正レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズと、正レンズとの3群4枚を配置してなり、第3レンズ群G3の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って正の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面であり、(最大像高/第3レンズ群G3の最も像側の面の曲率半径)が、−0.5よりも大きく、0よりも小さい。
【選択図】 図1
Description
このようなディジタルカメラの市場は非常に大きなものとなっており、ディジタルカメラに対するユーザの要望も多岐にわたってきている。中でも、高画質化と小型化は常にユーザの欲するところであり、大きなウエイトを占めている。このため、撮影レンズとして用いるズームレンズにも、高性能化と小型化の両立が求められる。
小型化という面では、まず、使用時のレンズ全長、すなわち最も物体側のレンズ面から像面までの距離、を短縮することが必要であり、また、各レンズ群の厚みを薄くして、収納時の全長を抑えることも重要である。さらに、高性能化という面では、少なくとも、300万〜500万画素程度、あるいはそれ以上の画素数、の撮像素子に対応する解像力を全ズーム域にわたって有することが必要である。
さらに、ズーム変倍比についてもなるべく大きなものが望まれている。35mm銀塩カメラ換算の焦点距離で28〜135mm相当程度のズームレンズであれば、一般的な撮影のほとんどをこなすことが可能であると考えられ、このようなズームレンズの変倍比は約4.8倍である。したがって、ディジタルカメラにおいてもこれと同等またはそれよりも高い変倍比が望まれる。
ディジタルカメラ用のズームレンズとしては、多くの種類が考えられるが、4群以上のレンズ群を有するものは、全レンズ系の総厚が大きくなりがちで、短小化には限界があり、小型化には適さない。また、3倍程度のズームレンズでは最も一般的なタイプとして、物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1レンズ群と、正の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群の物体側に該第2レンズ群と一体的に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、前記第2レンズ群は像側から物体側へと単調に移動し、前記第1レンズ群は変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するものがある。
そのようなズームレンズの中で、レンズ群の数が3群と少なく、しかも比較的高変倍化に適するタイプとして、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とから構成され、これら第1レンズ群と第2レンズ群と第3レンズ群とを物体側から順次配置してなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が移動するものがある。このようなタイプのズームレンズは、例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3等に開示されている。
本発明の請求項2の目的は、特に、各収差をより良好に補正して、高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、広角化に伴って増大しがちな軸外収差をより良好に補正して、より高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、軸外収差をさらに良好に補正して、さらに高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、単色収差と色収差の良好なバランスが得られ、より一層高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、製造誤差感度を考慮し、周辺部の像性能が確保し易く、さらに一層高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、請求項7の目的に加え、軸外収差をさらに良好に補正して、さらに高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、具体的な構成により、さらに高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、他の具体的な構成により、さらに高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項11の目的は、特に、より構成が簡素で、且つ動的な性能を容易に確保し得るズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項12の目的は、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し得る他の構成のズームレンズを用いて、高性能を得ることを可能とするレンズユニットを提供することにある。
本発明の請求項14の目的は、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し得るズームレンズを用いて、小型で、しかも高い解像力による高画質を得ることを可能とする携帯情報端末装置を提供することにある。
物体側から、順次、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を移動するズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群が、物体側から、順次、正レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズと、正レンズとの3群4枚を配置してなるとともに、
前記第3レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って正の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面であって、
前記第3レンズ群の最も像側の面の曲率半径をR34Iとし、最大像高をY′maxとして、
条件式:
-0.5 < (Y′max / R34I) < 0.0
を満足することを特徴としている。
前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN3O、前記第3レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN3I、とし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第3レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX3O(H0.8)、前記第3レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX3I(H0.8)であらわして、
条件式:
-0.0250 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0005
-0.0500 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1- N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0010
を満足することを特徴としている。
前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含み、且つ前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って漸次負の屈折力が弱くなるような形状の非球面であることを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項3のズームレンズであって、
前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1- N2I)×X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足することを特徴としている。
前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズの屈折率をn32、前記第3レンズ群の接合レンズの負レンズの屈折率をn33、前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズのアッベ数をν32、第3レンズ群の接合レンズの負レンズのアッベ数をν33として、
条件式:
0.28 < (n33 - n32) < 0.40
30.0 < (ν32 - ν33 ) < 60.0
を満足することを特徴としている。
前記第3レンズ群の最も物体側の正レンズの物体側面の曲率半径をR31O、前記第3レンズ群の接合レンズの最も物体側面の曲率半径をR32Oとして、
条件式:
0.25 < (R31O / R32O) < 1.5
を満足することを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含むとともに、
前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って負の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面である
ことを特徴としている。
前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1 - N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足することを特徴としている。
前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズとの3枚を配置してなることを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項のズームレンズであって、
前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた正レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズとの3枚を配置してなることを特徴としている。
前記開口絞りが、変倍に際して像面に対する位置を固定されており、且つ変倍に伴って前記第2レンズ群を移動させることを特徴としている。
請求項12に記載した本発明に係るレンズユニットは、
請求項1〜請求項11のうちのいずれか1項に記載のズームレンズを含む光学系と、
前記光学系を構成する各光学要素を支持し且つ前記各光学要素を少なくとも前記各レンズ群毎に移動させる機構と
を備えることを特徴としている。
請求項13に記載した本発明に係るカメラは、
撮影用光学系として、請求項1〜請求項11のうちのいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴としている。
請求項14に記載した本発明に係る携帯情報端末装置は、
カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴としている。
すなわち、本発明の請求項1によるズームレンズは、物体側から、順次、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を移動するズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群が、物体側から、順次、正レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズと、正レンズとの3群4枚を配置してなるとともに、前記第3レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って正の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面であって、
前記第3レンズ群の最も像側の面の曲率半径をR34Iとし、最大像高をY′maxとして、
条件式:
-0.5 < (Y′max / R34I) < 0.0
を満足する。
このような構成により、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有することによって、小型で且つ高画質が得られ、しかも変倍域は通常の撮影領域を充分にカバーすることが可能となる。
前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN3O、前記第3レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN3I、とし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第3レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX3O(H0.8)、前記第3レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX3I(H0.8)であらわして、
条件式:
-0.0250 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0005
-0.0500 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1- N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0010
を満足する。
このような構成により、特に、各収差をより良好に補正して、高性能とすることによって、より高画質を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含み、且つ前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って漸次負の屈折力が弱くなるような形状の非球面である。
このような構成により、特に、広角化に伴って増大しがちな軸外収差をより良好に補正して、より高性能とすることによって、画面周辺での画質劣化の少ない高画質を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1- N2I)×X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足する。
このような構成により、特に、軸外収差をさらに良好に補正して、さらに高性能とすることによって、さらに高い解像力による高画質を得ることが可能となる。
前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズの屈折率をn32、前記第3レンズ群の接合レンズの負レンズの屈折率をn33、前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズのアッベ数をν32、第3レンズ群の接合レンズの負レンズのアッベ数をν33として、
条件式:
0.28 < (n33 - n32) < 0.40
30.0 < (ν32 - ν33 ) < 60.0
を満足する。
このような構成により、特に、単色収差と色収差の良好なバランスを得て、より一層高性能とすることによって、画面周辺でも色滲みが少ない高画質を得ることが可能となる。
前記第3レンズ群の最も物体側の正レンズの物体側面の曲率半径をR31O、前記第3レンズ群の接合レンズの最も物体側面の曲率半径をR32Oとして、
条件式:
0.25 < (R31O / R32O) < 1.5
を満足する。
このような構成により、特に、製造誤差感度を考慮し、周辺部の像性能を確保し易くして、さらに一層高性能とすることによって、画面全体にわたってさらに一層高画質を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含むとともに、前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って負の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面である。
このような構成により、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有することによって、小型で且つ高画質が得られ、しかも変倍域は通常の撮影領域を充分にカバーすることが可能となる。
前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1 - N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足する。
このような構成により、特に、軸外収差をさらに良好に補正して、さらに高性能を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズとの3枚を配置してなる。
このような構成により、特に、具体的な構成により、さらに高性能として、一層高画質を得ることが可能となる。
本発明の請求項10によるズームレンズは、請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項のズームレンズであって、
前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた正レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズとの3枚を配置してなる。
このような構成により、特に、他の具体的な構成により、さらに高性能として、一層高画質を得ることが可能となる。
前記開口絞りが、変倍に際して像面に対する位置を固定されており、且つ変倍に伴って前記第2レンズ群を移動させる。
このような構成により、特に、より構成が簡素で、且つ動的な性能を容易に確保することを可能とすることによって、実使用に際しての画質劣化要因を低減し、より高画質を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項12によるレンズユニットは、請求項1〜請求項11のうちのいずれか1項に記載のズームレンズを含む光学系と、前記光学系を構成する各光学要素を支持し且つ前記各光学要素を少なくとも前記各レンズ群毎に移動させる機構とを備える。
このような構成により、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有することによって、小型で高画質を得ることが可能となる。
このような構成により、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し得るズームレンズを用いて、小型で携帯性に優れ、しかも高い解像力による高画質を得ることが可能となる。
このような構成により、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し得るズームレンズを用いて、小型で携帯性に優れ、しかも高い解像力による高画質を得ることが可能となる。
条件式:
-0.5 < (Y′max / R34I) < 0.0
を満足することにより、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有するズームレンズを提供することができる。
条件式:
-0.0250 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0005
-0.0500 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1- N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0010
を満足することにより、特に、各収差をより良好に補正して、高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することができる。
本発明の請求項4の発明によれば、請求項3の発明において、前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1- N2I)×X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足することにより、特に、軸外収差をさらに良好に補正して、さらに高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することができる。
条件式:
0.28 < (n33 - n32) < 0.40
30.0 < (ν32 - ν33 ) < 60.0
を満足することにより、特に、単色収差と色収差の良好なバランスが得られ、より一層高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することができる。
条件式:
0.25 < (R31O / R32O) < 1.5
を満足することにより、特に、製造誤差感度を考慮し、周辺部の像性能が確保し易く、さらに一層高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することができる。
本発明の請求項7の発明によれば、物体側から、順次、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含むとともに、前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って負の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面であることにより、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有することが可能なズームレンズを提供することができる。
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1 - N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足することにより、特に、軸外収差をさらに良好に補正して、さらに高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することができる。
本発明の請求項10の発明によれば、請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項の発明において、前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた正レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズとの3枚を順次配置してなることにより、特に、他の具体的な構成により、さらに高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することができる。
さらに、本発明の請求項12の発明によれば、請求項1〜請求項11のうちのいずれか1項に記載の発明に係るズームレンズを含む光学系と、前記光学系を構成する各光学要素を支持し且つ前記各光学要素を少なくとも前記各レンズ群毎に移動させる機構とを備えることにより、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有することが可能なレンズユニットを提供することができる。
本発明の請求項14の発明によれば、カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の発明に係るズームレンズを含むことにより、特に、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し得るズームレンズを用いて、小型で携帯性に優れ、しかも高い解像力による高画質を得ることが可能な携帯情報端末装置を提供することができる。
本発明の請求項1〜請求項11に係るズームレンズは、正の焦点距離を有する第1レンズ群、負の焦点距離を有する第2レンズ群および正の焦点距離を有する第3レンズ群からなり、これら第1レンズ群と、第2レンズ群と、第3レンズ群とを、物体側から、順次、配置するとともに、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間に開口絞りを有して構成し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が移動するズームレンズであって、さらに、それぞれ次のような特徴を持っている。
-0.5 < (Y′max / R34I) < 0.0
請求項2に係るズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、N3Oを前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率とし、N3Iを前記第3レンズ群の最も像側のレンズの屈折率とし、さらにX3O(H0.8)を前記第3レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量とし、X3I(H0.8)を前記第3レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量とするとき、次の条件式を満足する。なお、非球面量X(H)は、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を、物体側から像側に向かう方向を正としてあらわすものである。
-0.0250 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0005
-0.0500 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1- N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0010
請求項4に係るズームレンズは、請求項3のズームレンズにおいて、N2Oを前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率とし、N2Iを前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率とし、そして、X2O(H0.8)を前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量とし、X2I(H0.8)を前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量とするとき、次の条件式を満足する。
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1- N2I)×X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
0.28 < (n33 - n32) < 0.40
30.0 < (ν32 - ν33 ) < 60.0
請求項6に係るズームレンズは、請求項1〜請求項5のいずれか1項のズームレンズにおいて、R31Oを前記第3レンズ群の最も物体側の正レンズの物体側面の曲率半径とし、R32Oを前記第3レンズ群の接合レンズの最も物体側面の曲率半径とするとき、次の条件式を満足する。
0.25 < (R31O / R32O) < 1.5
請求項7に係るズームレンズは、前記第2レンズ群が少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを有するとともに、前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って負の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面である。
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1 - N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
請求項9に係るズームレンズは、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群が、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズとの3枚を、物体側から、順次、配置してなる。
請求項10に係るズームレンズは、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群が、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた正レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズとの3枚を、物体側から、順次、配置してなる。
請求項11に係るズームレンズは、請求項1〜請求項10のいずれか1項のズームレンズにおいて、変倍に際しての開口絞りの像面に対する位置が、固定されており、変倍に伴って前記第2レンズ群が移動する。
本発明の請求項13に係るカメラは、請求項1〜請求項11のいずれか1項のズームレンズを、撮影用光学系として有する。
本発明の請求項14に係る携帯情報端末装置は、請求項1〜請求項11のいずれか1項のズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有する。
本発明に係るズームレンズは、正−負−正の3群構成、すなわち正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを、物体側から、順次、配置するとともに、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間に開口絞りを有して構成している。このような、正−負−正の3群からなるレンズ群で構成されるズームレンズは、一般に、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群が前記第2レンズ群から漸次離れるように像側から物体側へと移動し、前記第3レンズ群が前記第2レンズ群に漸次近付くように像側から物体側へと移動する。変倍機能は、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が分担しており、望遠端では前記開口絞りを挟んで前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が最も接近する。
-0.5 < (Y′max / R34I) < 0.0
但し、R34Iは、前記第3レンズ群の最も像側の面の曲率半径をあらわし、Y′maxは、最大像高をあらわす。
(Y′max/R34I)を−0.5以下とすると、球面収差が補正不足となり易く、非球面等で無理に球面収差を補正しても、他の収差とのバランスを欠くばかりか、製造誤差感度(偏心感度)の増大も招いてしまう。一方、(Y′max/R34I)を0以上とすると、前記第3レンズ群の最終面での軸外光線の屈折角が大きくなり過ぎ、特に広角端の軸外でコマ収差が大きく発生して、周辺部の像性能が劣化してしまう。なお、さらに望ましくは、次の条件式を満足するようにすると良い。
-0.4 < (Y′max / R34I ) < -0.1。
-0.0250 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0005
-0.0500 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1 - N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0010
但し、N3Oは、前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をあらわし、N3Iは、前記第3レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をあらわしており、X3O(H0.8)は、第3レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をあらわし、X3I(H0.8)は第3レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をあらわす。ここで、非球面量X(H)とは、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわしたものである。
-0.0150 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0010
-0.0250 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1 - N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0020。
0.0020 < (N2O - 1) × X2O (H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1) × X2O(H0.8) + (1 - N2I)×X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
但し、N2Oは、前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をあらわし、N2Iは、前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をあらわしており、X2O(H0.8)は、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をあらわし、X2I(H0.8)は、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をあらわしている。
(N2O−1)×X2O(H0.8)/Y′maxを0.0020以下とすると、広角端における歪曲収差が補正不足となるか、変曲点を持つ不自然な形となってしまい好ましくない。
0.0040 < (N2O - 1) × X2O (H0.8) / Y′max < 0.0500
0.0060 < {(N2O - 1) × X2O(H0.8) + (1- N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.0800
また、より良好な色収差補正のためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項5に対応する)。
30.0 < (ν32 - ν33) < 60.0
但し、n32は、前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズの屈折率をあらわし、n33は、前記第3レンズ群の接合レンズの負レンズの屈折率をあらわし、ν32は、前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズのアッベ数をあらわし、そして、ν33は、前記第3レンズ群の接合レンズの負レンズのアッベ数をあらわす。
0.25 < (R31O / R32O) < 1.5
但し、R31Oは、前記第3レンズ群の最も物体側の正レンズの物体側面の曲率半径をあらわし、R32Oは、前記第3レンズ群の接合レンズの最も物体側面の曲率半径をあらわす。
(R31O / R32O )を0.25以下とすると、前記第3レンズ群の最も物体側の正レンズの物体側面と、前記第3レンズ群の負レンズの像側面との間の収差のやりとりが大きくなり過ぎ、その相対的な偏心による像性能の劣化が激しくなって、組み立ての困難度が増大する。
0.75 < (R31O / R32O) < 1.5
なお、本発明の先に述べた目的は、次のような構成によっても達成することができる。すなわち、正の焦点距離を持つ第1レンズ群と、負の焦点距離を持つ第2レンズ群と、正の焦点距離を持つ第3レンズ群とを、物体側から、順次、配置し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを有して、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が移動するズームレンズにおいて、前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを有するとともに、前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って負の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面である(請求項7に対応する)。
0.0020 < (N2O - 1) × X2O (H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1) × X2O(H0.8) + (1- N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
但し、N2Oは、前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をあらわし、N2Iは、前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をあらわしており、そしてX2O(H0.8)は、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をあらわし、X2I(H0.8)は、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をあらわす。
前記第2レンズ群の構成のみによっても、上述したような収差補正上の効果を独立して得ることができ、本発明をこの点からも特徴付けることができる。
前記第2レンズ群は、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズとの3枚を配置して構成するか(請求項9に対応する)、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた正レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズとの3枚を配置して構成する(請求項10に対応する)ことが望ましい。このような構成によれば、収差補正能力がさらに高まるため、広角化および高変倍化に一層有利となる。ここで、物体側から2番目のレンズと3番目のレンズは、適宜接合するようにしても良い。
前記第1レンズ群は、物体側から、順次、少なくとも1枚の負レンズと、少なくとも1枚の正レンズとを有する構成であることが望ましい。より高変倍化のためには、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に強い凸面を向けた正レンズと、 物体側に強い凸面を向けた正レンズとの3枚を配置してなることがさらに望ましい。高変倍化と小型化を両立させるためには、前記第1レンズ群にある程度強いパワーを与える必要があり、該第1レンズ群における各収差の補正のためには、上述したような構成が最も適している。
絞りの開放径は、一般的には、変倍に係わらず一定とすることが、機構上簡略となるので好ましい。但し、絞りの長焦点端における開放径を短焦点端の開放径に比べて大きくすることにより、変倍に伴うFナンバの変化を小さくすることもできる。また、像面に到達する光量を減少させる必要があるときには、絞りを小径化しても良いが、絞り径を大きく変えることなく、NDフィルタ等の挿入により光量を減少させた方が、回折現象による解像力の低下を防止できて好ましい。
上述したようなズームレンズまたはそれを用いたレンズユニットを撮影用光学系として用いて、カメラを構成すれば、広角端の半画角が38度以上と充分な広画角を得るとともに、4.5倍以上の変倍比を有し、しかも小型で且つ300万〜500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し得るズームレンズを用いて、小型で携帯性に優れ、しかも高い解像力による高画質を得ることが可能となる(請求項13に対応する)。
本発明に係るズームレンズの実施例1〜実施例4においては、ズームレンズの構成およびその具体的な数値例を示している。なお、全ての実施例において、最大像高は3.50mmである。
実施例1〜実施例4の全てにおいて、第3レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が非球面となっており、その中で、実施例3および実施例4は、第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が非球面となっている。なお、実施例1〜実施例4においては、非球面は、いわゆるモールド非球面レンズのように、各レンズ面を直接非球面とするものとして説明しているが、それと同等の非球面を、球面レンズのレンズ面に非球面を形成する樹脂薄膜を添着して得る、いわゆるハイブリッドレンズ形式の非球面レンズを構成しても良い。
実施例1〜実施例3では、開口絞りが像面に対して固定されており、実施例4では、変倍に際して開口絞りが移動する。
実施例1〜実施例4における収差は、充分に補正されており、300万画素〜500万画素の受光素子に対応することが可能となっている。本発明に従ってズームレンズを構成することによって、充分な小型化を達成しながら非常に良好な像性能を確保し得ることは、実施例1〜実施例4より明らかである。
実施例1〜実施例4における記号の意味は、以下の通りである。
F:Fナンバ
ω:半画角
R:曲率半径
D:面間隔
Nd:屈折率(dはレンズ番号=1〜10)
νd:アッベ数(dはレンズ番号=1〜10)
K:非球面の円錐定数
A4:4次の非球面係数
A6:6次の非球面係数
A8:8次の非球面係数
A10:10次の非球面係数
但し、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをHとするとき、次式で定義される。
図1に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、開口絞りとしての絞りFAおよび光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1レンズ群G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2レンズ群G2を構成し、そして第7レンズE7〜第10レンズE10は、第3レンズ群G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作する。図1には、各光学面の面番号も示している。なお、図1に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため図2〜図4と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、これら第1レンズE1および第2レンズE2は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。さらに第3レンズE3は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1レンズ群G1は、全体として正の焦点距離を有する。第4レンズE4は、物体側に凸に形成され、物体側の面を非球面とするとともに、像側を強い凹面とした、負メニスカスレンズ、第5レンズE5は、像側をやや強い凹面とした両凹レンズからなる負レンズ、そして第6レンズE6は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、これら第4レンズE4〜第6レンズE6により構成する第2レンズ群G2は、全体として負の焦点距離を有する。
第7レンズE7は、物体側に非球面からなる強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズである。第8レンズE8は、像側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズ、そして第9レンズE9は、像側をやや強い凹面とした両凹レンズからなる負レンズであり、これら第8レンズE8および第9レンズE9は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。さらに第10レンズE10は、物体側に強い凸面を向け、像側の面を非球面とした両凸レンズからなる正レンズである。これら第7レンズE7〜第10レンズE10により構成する第3レンズ群G3は、全体として正の焦点距離を有する。すなわち、この第3レンズ群G3は、物体側から、順次、正レンズE7と、正レンズE8と負レンズE9の接合レンズと、正レンズE10との3群4枚構成であり、最も物体側の面と最も像側の面の双方が非球面である。
この実施例1においては、全系の焦点距離f,FナンバF,半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=4.33〜20.41,F=3.52〜4.53,ω=40.18〜9.60の範囲で変化する。この場合、ズーミングに際して絞りFAは、開口径を変化させている。各光学面の特性は、次表の通りである。
K=0.0,
A4=1.61833×10−4,
A6=−5.01151×10−6,
A8=1.56340×10−7,
A10=−2.73133×10−9
非球面:第13面
K=0.0,
A4=−3.84894×10−4,
A6=−3.10686×10−6,
A8=4.18913×10−8,
A10=−7.35190×10−9
非球面:第19面
K=0.0,
A4=8.74485×10−4,
A6=3.31797×10−5,
A8=−1.34631×10−6,
A10=1.72647×10−7
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と絞りFAとの間の可変間隔DB、絞りFAと第3レンズ群との間の可変間隔DC、そして第3レンズ群G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って次表のように変化させられる。
条件式数値
(Y′max/R34I)=−0.243
(N3O−1)×X3O(H0.8)/Y′max=−0.00477
{(N3O−1)×X3O(H0.8)+(1−N3I)×X3I(H0.8)}/Y′max
= −0.01157
(n33−n32)=0.319
(ν32−ν33)=37.2
(R31O/R32O)=0.426
したがって、この実施例1における先に述べた各条件式に係る数値は、条件式の範囲内である。
図2に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、絞りFAおよび光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1レンズ群G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2レンズ群G2を構成し、そして第7レンズE7〜第10レンズE10は、第3レンズ群G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作する。図2には、各光学面の面番号も示している。なお、図2に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図1、図3、または図4と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、これら第1レンズE1および第2レンズE2は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。さらに第3レンズE3は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1レンズ群G1は、全体として正の焦点距離を有する。
非球面:第6面
K=0.0,
A4=1.30534×10−4,
A6=−2.88070×10−6,
A8=5.27410×10−8,
A10=−6.21120×10−10
非球面:第13面
K=0.0,
A4=−4.32322×10−4,
A6=−6.99562×10−6,
A8=1.41453×10−7,
A10=−1.61459×10−8
非球面:第19面
K=0.0,
A4=8.57178×10−4,
A6=1.44663×10−5,
A8=7.86658×10−7,
A10=5.51649×10−9。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と絞りFAとの間の可変間隔DB、絞りFAと第3レンズ群との間の可変間隔DC、そして第3レンズ群G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って次表のように変化させられる。
条件式数値
(Y′max/R34I)=−0.211
(N3O−1)×X3O(H0.8)/Y′max=−0.00567
{(N3O−1)×X3O(H0.8)+(1−N3I)×X3I(H0.8)}/Y′max
= −0.01234
(n33−n32)=0.319
(ν32−ν33)=37.2
(R31O/R32O)=0.338
したがって、この実施例2における先に述べた各条件式に係る数値は、条件式の範囲内である。
図3に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、絞りFAおよび光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1レンズ群G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2レンズ群G2を構成し、そして第7レンズE7〜第10レンズE10は、第3レンズ群G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作する。図3には、各光学面の面番号も示している。なお、図3に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図1、図2、または図4と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、これら第1レンズE1および第2レンズE2は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。さらに第3レンズE3は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1レンズ群G1は、全体として正の焦点距離を有する。第4レンズE4は、物体側の面を非球面とするとともに、像側を強い凹面とした、両凹レンズからなる負レンズ、第5レンズE5は、像側をやや強い凹面とした両凹レンズからなる負レンズ、そして第6レンズE6は、物体側に強い凸面を向け、像側の面を非球面とした両凸レンズからなる正レンズであり、これら第4レンズE4〜第6レンズE6により構成する第2レンズ群G2は、全体として負の焦点距離を有する。すなわち、この第2レンズ群G2は、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズE4と、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズE5と、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズE6との3枚を配置しており、最も物体側の面と最も像側の面の双方が非球面である。
非球面:第6面
K=0.0,
A4=3.85002×10−4,
A6=−1.10780×10−5,
A8=2.35785×10−7,
A10=−2.34160×10−9
非球面:第11面
K=0.0,
A4=−8.87320×10−5,
A6=−1.27509×10−5,
A8=3.86587×10−7,
A10=−1.51651×10−8
K=0.0,
A4=−1.86002×10−4,
A6=6.08479×10−6,
A8=−3.29644×10−7,
A10=7.59412×10−9
非球面:第19面
K=0.0,
A4=9.53034×10−4,
A6=1.41904×10−5,
A8=5.62952×10−7,
A10=−2.39245×10−8
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と絞りFAとの間の可変間隔DB、絞りFAと第3レンズ群との間の可変間隔DC、そして第3レンズ群G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って次表のように変化させられる。
条件式数値
(Y′max/R34I)=−0.246
(N3O−1)×X3O(H0.8)/Y′max=−0.00178
{(N3O−1)×X3O(H0.8)+(1−N3I)×X3I(H0.8)}/Y′max
=−0.00858
(N2O−1)×X2O(H0.8)/Y′max=0.01915
{(N2O−1 )×X2O(H0.8)+(1−N2I)×X2I(H0.8)}/Y′max
=0.02159
(n33−n32)=0.359
(ν32−ν33)=46.7
(R31O/R32O)=1.256
したがって、この実施例3における先に述べた各条件式に係る数値は、条件式の範囲内である。
図4に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、絞りFAおよび光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1レンズ群G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2レンズ群G2を構成し、そして第7レンズE7〜第10レンズE10は、第3レンズ群G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作する。図4には、各光学面の面番号も示している。なお、図4に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図1〜図3と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、これら第1レンズE1および第2レンズE2は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。さらに第3レンズE3は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1レンズ群G1は、全体として正の焦点距離を有する。第4レンズE4は、物体側の面を非球面とするとともに、像側を強い凹面として物体側に凸に形成した、負メニスカスレンズである。
広角端(すなわち短焦点端)から望遠端(すなわち長焦点端)への変倍に際しては、各群間の可変間隔、すなわち、第1レンズ群G1の最も像側の面、つまり第3レンズE3の像側の面(面番号5)と、第2レンズ群G2の最も物体側の面、つまり第4レンズE4の物体側の面(面番号6)との間隔DA、第2レンズ群G2の最も像側の面、つまり第6レンズE6の像側の面(面番号10)と、絞りFAの面(面番号11)との間隔DB、絞りFAの面(面番号11)と、第3レンズ群G3の最も物体側の面、つまり第7レンズE7の物体側の面(面番号12)との間隔DC、第3レンズ群G3の最も像側の面、つまり第10レンズE10の像側の面(面番号18)と、光学フィルタOFの物体側の面(面番号19)との間隔DDが変化して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔DAが漸次大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔DB+DCが漸次小さくなるように、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、絞りFAおよび第3レンズ群G3が移動する。
非球面:第6面
K=0.0,
A4=1.84029×10−4,
A6=−4.83681×10−6,
A8=1.03688×10−7,
A10=−1.32922×10−9
非球面:第10面
K=0.0,
A4=−5.53512×10−4,
A6=−2.57934×10−5,
A8=1.05288×10−6,
A10=−1.31801×10−7
K=0.0,
A4=−2.23709×10−4,
A6=−8.77690×10−7,
A8=3.19167×10−7,
A10=−1.93115×10−8
非球面:第18面
K=0.0,
A4=8.00477×10−4,
A6=2.50817×10−6,
A8=5.14171×10−7,
A10=−1.09665×10−7
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と絞りFAとの間の可変間隔DB、絞りFAと第3レンズ群との間の可変間隔DC、そして第3レンズ群G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って次表のように変化させられる。
条件式数値
(Y′max/R34I)=−0.252
(N3O−1)×X3O(H0.8)/Y′max=−0.00160
{(N3O−1)×X3O(H0.8)+(1−N3I)×X3I(H0.8)}/Y′max
=−0.00587
(N2O−1)×X2O(H0.8)/Y′max=0.00861
{(N2O−1)×X2O(H0.8)+(1−N2I)×X2I(H0.8)}/Y′max
=0.01593
(n33−n32)=0.359
(ν32−ν33)=46.7
(R31O/R32O)=1.163
したがって、この実施例4における先に述べた各条件式に係る数値は、条件式の範囲内である。
図8〜図10は、上述した実施例2に係る図2に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図8は、広角端における収差曲線図、図9は、中間焦点距離における収差曲線図、そして図10は、望遠端における収差曲線図である。この場合も、各収差曲線図中、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわし、そして太線はd線、細線はg線をあらわしている。
そして、図14〜図16は、上述した実施例4に係る図4に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図14は、広角端における収差曲線図、図15は、中間焦点距離における収差曲線図、そして図16は、望遠端における収差曲線図である。この場合も、各収差曲線図中、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわし、そして太線はd線、細線はg線をあらわしている。
これらの図5〜図16の収差曲線図によれば、上述した本発明の実施例1〜実施例4に係る図1〜図4に示した構成のズームレンズによれば、いずれも収差は良好に補正されあるいは抑制されていることがわかる。
カメラは、撮影レンズ101とCCD(電荷結合素子)撮像素子等のエリアセンサとしての受光素子201を有しており、撮影光学系である撮影レンズ101によって形成される撮影対象となる物体、つまり被写体、の像を受光素子201によって読み取るように構成されている。この撮影レンズ101としては、第1〜第4の実施例において説明したような本発明に係るズームレンズを用いる。具体的には、ズームレンズを構成する光学要素であるレンズ等を用いてレンズユニットを構成する。
受光素子201の出力は、中央演算装置204によって制御される信号処理装置202によって処理され、ディジタル画像情報に変換される。信号処理装置202によってディジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置204によって制御される画像処理装置203において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ205に記録される。この場合、半導体メモリ205は、メモリカードスロット109に装填されたメモリカードでもよく、カメラ本体に内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ205に記録されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ205に記録した画像は、通信カードスロット110に装填した通信カード等206を介して外部へ送信することも可能である。
多くの場合、シャッタボタン102の半押し操作により、フォーカシングがなされる。本発明に係る正−負−正の3群で構成されるズームレンズ(請求項1〜請求11で定義され、あるいは実施例1〜実施例4に示されたズームレンズ)におけるフォーカシングは、第1レンズ群G1の移動、あるいは、第2レンズ群G2の移動などによって行うことができる。シャッタボタン102をさらに押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
なお、撮影レンズ101が沈胴状態にあるときには、ズームレンズの各群は必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば沈胴時に第3レンズ群G3が光軸上から退避して、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2と並列的に収納されるような機構とすれば、カメラのさらなる薄型化を実現することができる。
上述のようなカメラまたは携帯情報端末装置には、既に述べた通り、実施例1〜実施例4に示されたようなズームレンズを用いたレンズユニットからなる撮影レンズ101を撮影光学系として使用することができる。したがって、300万画素〜500万画素クラスの受光素子を使用した高画質で小型のカメラまたは携帯情報端末装置を実現することができる。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
E1〜E10 レンズ
FA 絞り
OF 各種光学フィルタ
101 撮影レンズ
102 シャッタボタン
103 ズームレバー
104 ファインダ
105 ストロボ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 電源スイッチ
109 メモリカードスロット
110 通信カードスロット
201 受光素子(エリアセンサ)
202 信号処理装置
203 画像処理装置
204 中央演算装置(CPU)
205 半導体メモリ
206 通信カード等
Claims (14)
- 物体側から、順次、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を移動するズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群が、物体側から、順次、正レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズと、正レンズとの3群4枚を配置してなるとともに、
前記第3レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って正の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面であって、
前記第3レンズ群の最も像側の面の曲率半径をR34Iとし、最大像高をY′maxとして、
条件式:
-0.5 < (Y′max / R34I) < 0.0
を満足することを特徴とするズームレンズ。 - 前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN3O、前記第3レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN3I、とし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第3レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX3O(H0.8)、前記第3レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX3I(H0.8)であらわして、
条件式:
-0.0250 < (N3O - 1)×X3O(H0.8) / Y′max < -0.0005
-0.0500 < {(N3O - 1)×X3O(H0.8) + (1- N3I)×X3I(H0.8)} / Y′max < -0.0010
を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含み、且つ前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って漸次負の屈折力が弱くなるような形状の非球面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のズームレンズ。
- 前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、前記第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1- N2I)×X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足することを特徴とする請求項3に記載のズームレンズ。 - 前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズの屈折率をn32、前記第3レンズ群の接合レンズの負レンズの屈折率をn33、前記第3レンズ群の接合レンズの正レンズのアッベ数をν32、第3レンズ群の接合レンズの負レンズのアッベ数をν33として、
条件式:
0.28 < (n33 - n32) < 0.40
30.0 < (ν32 - ν33 ) < 60.0
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 前記第3レンズ群の最も物体側の正レンズの物体側面の曲率半径をR31O、前記第3レンズ群の接合レンズの最も物体側面の曲率半径をR32Oとして、
条件式:
0.25 < (R31O / R32O) < 1.5
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 物体側から、順次、正の焦点距離を有する第1レンズ群と、負の焦点距離を有する第2レンズ群と、正の焦点距離を有する第3レンズ群とを配置してなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間に開口絞りを有し、広角端から望遠端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が漸次大きくなり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が漸次小さくなるように、少なくとも前記第1レンズ群と前記第3レンズ群を移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズを含むとともに、
前記第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方が、光軸から離れるに従って負の屈折力が漸次弱くなるような形状の非球面である
ことを特徴とするズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の最も物体側のレンズの屈折率をN2O、第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折率をN2Iとし、非球面の近軸曲率で定義される球面と実際の非球面との光軸からの高さHにおけるサグ量の差を物体側から像側に向かう方向を正としてあらわした非球面量X(H)を用いて、前記第2レンズ群の最も物体側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2O(H0.8)、前記第2レンズ群の最も像側の非球面における最大光線有効高さの8割における非球面量をX2I(H0.8)であらわして、
条件式:
0.0020 < (N2O - 1)×X2O(H0.8) / Y′max < 0.1000
0.0030 < {(N2O - 1)×X2O(H0.8) + (1 - N2I) × X2I(H0.8)} / Y′max < 0.1500
を満足することを特徴とする請求項7に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズとの3枚を配置してなることを特徴とする請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 前記第2レンズ群が、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、像側に曲率の大きな面を向けた正レンズと、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズとの3枚を配置してなることを特徴とする請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 前記開口絞りが、変倍に際して像面に対する位置を固定されており、且つ変倍に伴って前記第2レンズ群を移動させることを特徴とする請求項1〜請求項10のうちのいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 請求項1〜請求項11のうちのいずれか1項に記載のズームレンズを含む光学系と、
前記光学系を構成する各光学要素を支持し且つ前記各光学要素を少なくとも前記各レンズ群毎に移動させる機構と
を備えることを特徴とするレンズユニット。 - 撮影用光学系として、請求項1〜請求項11のうちのいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴とするカメラ。
- カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴とする携帯情報端末装置。
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