JP2005128000A - 核医学診断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体放射線検出装置(結合基板)20は半導体放射線検出器を設置した熱伝導性基板を有し、熱伝導性基板を介する熱伝導によって半導体放射線検出器を冷却する。また、半導体放射線検出装置20を被包する断熱被覆体30に充填または供給された冷却媒体によって半導体放射線検出装置20を冷却する。
【選択図】図5
Description
この半導体放射線検出器は、半導体放射線検出素子が、放射線と半導体材料との相互作用で生じた電荷を電気信号に変換するため、シンチレータよりも電気信号への変換効率がよく、エネルギー分解能が優れているため、注目されている。
複数の半導体放射線検出器の稠密配置、半導体放射線検出器の出力信号を処理する信号処理装置等の集積化により、半導体放射線検出器は、高い温度環境下で使用される。半導体放射線検出器のエネルギー分解能は、温度上昇と共にリーク電流の増加によって劣化する。
本発明は、検出器ユニット毎に冷却装置を設けているため、それぞれの冷却装置を小型化することができ、核医学診断装置をコンパクト化することができる。検出器ユニット毎に冷却装置を設けていることは、半導体放射線検出器の冷却効率を向上させる。
核医学診断装置に設けられた半導体放射線検出器を冷却することによって、ノイズの低減(リーク電流の低減)、発生電荷の移動度の向上、及び発生電荷の寿命の増加を図ることができ、放射線の検出精度を向上できる。このような放射線の検出精度の向上は、得られる画像のコントラストを向上できる。このため、被検体の異常部位(例えば、悪性腫瘍)の診断精度を向上できる。なお、従来例と同程度の画質ならば、実効的な感度の向上により、撮像時間を短縮できるようになる。
好ましくは、冷却装置は収納部内に冷却媒体の流れを形成させる構成を有し、収納部内では、集積回路は、冷却媒体の流れ方向で複数の放射線検出器よりも下流側に配置されている。冷却媒体が発熱量の大きな集積回路よりも先に半導体放射線検出器に接するため、半導体放射線検出器の冷却効率が増大する。また、半導体放射線検出器を冷却した冷却媒体によって集積回路を冷却することができる。
好ましくは、ユニット基板に含まれる基板部材に冷却装置を設置することが望ましい。半導体放射線検出器は、基板部材を介して冷却装置により冷却される。基板部材が熱伝導部材を含むことによって半導体放射線検出器の冷却効率がより増大する。
前記冷却装置は前記基板部材に設けられて前記基板部材を介して前記半導体放射線検出器を冷却する
好ましくは、複数の放射線検出器を覆う密閉部材を、ユニット基板に設け、密閉部材に囲まれた空間内に冷却媒体を供給する冷却装置を設けるとよい。密閉部材内のより狭い空間に冷却媒体が供給されるので、半導体放射線検出器の冷却効率がより向上する。
また、それぞれの冷却装置を小型化することができ、核医学診断装置をコンパクト化することができる。
核医学診断装置
まず、実施形態1の核医学診断装置(放射線医学診断装置)を説明する。図1に示すように、核医学診断装置としてのPET装置1は、カメラ(撮像装置)11、データ処理装置12、表示装置13等を含んで構成されている。被検者は、ベッド14に載せられてカメラ11で撮影されるようになっている。カメラ11は、多数の半導体放射線検出器21を内蔵しており、被検者の体内から放出されるγ線を半導体放射線検出器(以下、単に検出器という)21で検出する。カメラ11は、そのγ線の波高値、検出時刻を計測するための集積回路(ASIC)を備え、検出した放射線(γ線)の波高値や検出時刻を測定するようになっている。データ処理装置12は、記憶装置、同時計測装置12A(図2参照)及び断層像情報作成装置12B(図2参照)を有する。データ処理装置12は、検出したγ線の波高値、検出時刻のデータ及び検出器(チャンネル)IDを含むパケットデータを取り込む。同時計測装置12Aは、本パケットデータ、特に検出時刻のデータ及び検出器IDに基づいて同時計測を行い、511KeVのγ線の検出位置を特定し記憶装置に記憶する。断層像情報作成装置12Bは、この特定した位置に基づいて機能画像を作成して、表示装置13に表示する。
以下、本実施形態の特徴部分の説明を行う。
検出器21は、図3に示すように、板状の半導体材料Sからなる半導体放射線検出素子(以下、検出素子という)211の両面を薄板状(膜状)の電極(アノードA、カソードC)で覆った構成をしている(最小構成)。このうち、半導体材料Sは、前記したCdTe(テルル化カドミウム)、TlBr(臭化タリウム)、GaAs(砒化ガリウム)等のいずれかの単結晶で構成されている。また、電極(アノードA、カソードC)は、Pt(白金)、Au(金)、In(インジウム)等のいずれかの材料が用いられる。なお、以下の説明では、半導体材料SがCdTeの単結晶をスライスしたものであるとする。また、検出する放射線は、PET装置で用いる511KeVのγ線であるとする。
ちなみに、この図4で示される積層構造の検出器21は、アノードA同士、カソードC同士が共通で接続されていることから、各層それぞれが他の層とは独立に放射線を検出する構成ではない。換言すると、γ線と半導体材料Sとが相互作用を起こした場合、最上層で起こしたのか、最下層で起こしたのか等を判別しない構成である。もちろん、各層ごとに検出するような構成とすることもできる。ちなみに、このように5層構造としているのは、半導体材料Sの厚さtを薄くした方が、波高値の上昇速度も、発生電荷の収集高率もよくなるが、厚さtが薄いと素通りをしてしまうγ線が多くなることから、電荷の収集効率を高めつつ、素通りをしてしまうγ線の量を少なくして、半導体材料Sとγ線との相互作用を増やすためである(カウント数を増やすためである)。
このような積層構造の検出器21の構成とすることで、より良好な波高値の上昇速度(立ち上がり)とより正確な波高値が得られると共に、半導体材料Sと相互作用を及ぼすγ線の数(カウント数)を増やすこと(感度を上昇させること)もできる。
カメラ11の内部に配置される各検出器ユニット2は、図5に示すとおり、12枚の結合基板20を収納部材である断熱性被覆体(枠体)30内に収納して構成される(12基板ユニット)。ちなみに、PET装置1のカメラ11は、この検出器ユニット2が周方向に60〜70個着脱自在に配置された構成をしており(図2参照)、保守点検が容易なようにされている。
検出器ユニット2(図5)内に設置される結合基板(検出器基板・ASIC基板)20の詳細構造を、図6を用いて説明する。結合基板(半導体放射線検出装置)20は、複数の検出器21が設置された検出器基板(第1の基板)20A、及びコンデンサ22、抵抗23、アナログASIC24、アナログ/デジタル変換器(以下、ADCという)25及びデジタルASIC26が設置されたASIC基板(第2の基板)20Bを有する。
図6を参照して、検出器21を設置した検出器基板20Aを説明する。図6(a)に示されるように、検出器基板20Aは、基板本体20aの片面上に、複数の検出器21を格子状に配列して設置(実装)している(一列16個の検出器21が4列=横16個×縦4個の合計64個)。カメラ11の半径方向において、検出器21は基板本体20aに4列配置される。なお、上記した横16個の検出器21は、カメラ11の軸方向、すなわちベッド14の長手方向に配置される。また、図6(b)に示されるように、検出器基板20Aの両面に半導体放射線検出器21が設置されているので、1つの検出器基板20Aには、合計128個の検出器21が設置されていることになる。ここで、設置する検出器21の数が多くなるほどγ線を検出し易くなり、かつγ線検出の際の位置精度を高めることできる。このため、検出器21は、極力密に検出器基板20A上に設置される。ちなみに、図6(a)において、ベッド14上の被検者から放出されたγ線が、図面の下方から上方(矢印32の方向、すなわち、カメラ11の半径方向)に進行する場合、検出器基板20Aにおける左右方向の検出器21の配置を密にした方が、素通りするγ線の数(検出器21同士の隙間を通過するγ線の数)を減らすことができるので好ましい。これは、γ線の検出効率を高めることになり、得られる画像の空間分解能を高めることができる。
上記説明では、横16個の検出器21は、カメラ11の軸方向に配置される構造としたが、それに限定されない。例えば、横16個の検出器21を、カメラ11の周方向に配置する構造としてもよい。
次に、ASICを搭載したASIC基板20Bを説明する。図6(a)に示すように、ASIC基板20Bは、基板本体20bの片面に、2個のアナログASIC24と1個のデジタルASIC26を設置している。また、図6(b)に示すように、アナログASIC24が基板本体20bの両面に設置されているので、1つのASIC基板20Bは合計4個のアナログASIC24を有する。また、ASIC基板20Bは、基板本体20bの片面で8個(=4個×2)、その両面で16個設置されたADC25を有する。また、1つの基板本体20bの両面には、コンデンサ22及び抵抗23が検出器21の数に対応した数だけ設置されている。また、これらの、コンデンサ22、抵抗23、アナログASIC24、ADC25、デジタルASIC26を電気的に接続するため、ASIC基板20B(基板本体20b)内には、前記した検出器基板20Aと同様に図示しない基板内配線が設けられている。この基板内配線も積層構造を形成している。
なお、ASIC基板20Bは、各コンデンサ22に接続される基板内配線にそれぞれ接続されて検出器基板20Aとの電気的接続を行うコネクタ(スパイラルコンタクト)C1と、データ処理装置側との電気的接続を行う基板コネクタC2とを有している。ちなみに、前記した検出器基板20Aも各検出器21にそれぞれ接続される基板内配線と接続しているコネクタC1を有している。
検出器基板20AとASIC基板20Bとの接続構造を説明する。
検出器基板20AとASIC基板20Bとは、その端面(端部)同士を突き合わせて接続するのではなく、図6(b)に示すように、端部近傍に重なり合うオーバラップ部分を設けてこれらのオーバラップ部分に存在するコネクタC1同士を接続する。この接続は、締結用のネジ等により着脱自在(分離・接続自在)に行われる。このような接続を行うのは次の理由による。即ち、検出器基板20AとASIC基板20Bとが接続(結合)された結合基板20を、水平方向に片端支持(片持ち支持)や両端支持すると、結合基板20の中央部(接続部分)には、該結合基板20を下方に撓ませたり曲げたりする力が作用する。ここで、接続部分が端面同士を突き合わせたものである場合は、接続部分が撓み易かったり折れ曲がり易かったりするので好ましくない。
位置する結合基板20は撓んだり曲がったりし易くなる。このため、結合基板20の撓みや曲げに対するタフネスさが重要になる。
このような、検出器基板20AとASIC基板20Bとの電気的な接続構造を用いることで、信号を検出器基板20AからASIC基板20Bへと、低損失で伝送することができる。ちなみに、損失が少なくなると、例えば検出器21としてのエネルギ分解能が向上する。
次に、結合基板20における検出器21やASIC24,26等の素子の配置レイアウトを、図6及び図8を参照して説明する。
本実施形態では、検出器21のみならずアナログASIC24及びデジタルASIC26が1つの結合基板20に含まれているため、検出器21、アナログASIC24及びデジタルASIC26を、ベッド14の長手方向、すなわち、検査を受ける被検者の体軸と直交する方向に配置できるため、カメラ(撮像装置)11のベッド長手方向における長さを必要以上に長くしなくても済む。アナログASIC24及びデジタルASIC26を環状に配置された検出器群の、半径方向の外側でベッド14の長手方向に配置することも考えられるが、カメラ11のベッド長手方向における長さが必要以上に長くなる。また、検出器21として半導体放射線検出器を用い、信号処理装置としてアナログASIC24及びデジタルASIC26を用いているため、結合基板20の長手方向の長さが短縮され、シンチレータを用いた場合に比べてカメラ11の上記直交方向における長さを著しく小さくできる。更には、結合基板20は、その長手方向に検出器21、アナログASIC24及びデジタルASIC26を順次配置しているため、これらを接続する配線の長さを短くでき、基板における配線が単純化される。
路24aはチャージアンプ(前置増幅器)24bの出力端に接続される。また、スロー系は、検出したγ線の波高値を求めることを目的として、チャージアンプ24b、極性アンプ(線形増幅器)24c、バンドパスフィルタ(波形整形装置)24d、ピークホールド回路(波高値保持装置)24eがこの順序に接続されて設けられている。ちなみに、スロー系は、波高値を求めるためにはある程度の処理の時間を要することから「スロー」という名前が付いている。検出器21から出力されてコンデンサ22及び抵抗23を通過したγ線検出信号は、チャージアンプ24b、極性アンプ24cで増幅される。増幅されたγ線検出信号はバンドパスフィルタ24dを経てピークホールド回路24eに入力される。
ピークホールド回路24eは、検出信号の最大値、つまり検出したγ線のエネルギーに比例したγ線検出信号の波高値を保持する。1個のアナログASIC24は32組のアナログ信号処理回路133をLSI化したものである。
なお、コンデンサ22及び抵抗23をアナログASIC24の内部に設けることもできるが、適切なコンデンサ容量や適切な抵抗値を得るため、及び、アナログASIC24の大きさを小さくする等の理由から、本実施形態では、コンデンサ22及び抵抗23はアナログASIC24の外に配置されている。ちなみに、コンデンサ22及び抵抗23は、外部に設けた方が、個々のコンデンサ容量や抵抗値のバラツキが少ないとされている。
る。このため、各ADC25とデジタルASIC26とは配線で接続されている。ちなみに、デジタルASIC26は、ADC25が両面で16個あることから、合計16本の配線でADC25と接続されている。1個のADC25は、8ch分の信号(検出素子8個分の信号)を処理する。なお、ADC25は、デジタルASIC26と、ADC制御信号伝送用の1本の配線、及び波高値情報伝送用の1本の配線で接続される。
データ転送回路137、各パケットデータ生成装置134のADC制御回路136から出力されたデジタル情報であるパケットデータを、例えば定期的に、12枚の結合基板20を収めている検出器ユニット2(図10、図11)の筐体30に1個設けられているユニット統合用の集積回路(ユニット統合FPGA(Field Programmable Gate allay))131に送信する。ユニット統合FPGA(以下、FPGAという)131は、それらのデジタル情報をコネクタ138に接続された情報伝送用配線を介してデーター処理装置12に送信する。
本実施形態は、ADC25が、ADC制御回路136から出力される制御信号に含まれる検出器ID情報に対応するピークホールド回路24eから出力された波高値情報を、デジタル信号に変換するため、1つのアナログASIC24内の複数のアナログ信号処理回路133に対して1つのADC25を設けている。従って、1つのアナログ信号処理回路133に対して1つづつADC25を設ける必要がなく、ASIC基板20Bの回路構成を著しく単純化できる。統合情報を生成する情報統合装置も、1つのアナログASIC24内の複数のアナログ信号処理回路133に対して1つ設ければよく、デジタルASIC26の回路構成が単純化できる。また、検出器IDを特定するADC制御装置も1つのアナログASIC24内の複数のアナログ信号処理回路133に対して1つでよく、デジタルASIC26の回路構成が単純化できる。
次に、前記した結合基板20の断熱性被覆体30への収納によるユニット化を説明する。本実施形態では、12枚の結合基板20を収納部材である断熱性被覆体(枠体)30内に収納して検出器ユニット(12基板ユニット)2を構成している。ちなみに、PET装置1のカメラ11は、この検出器ユニット2が周方向に60〜70個着脱自在に配置された構成をしており(図20(b)参照)、保守点検が容易なようにされている(図2参照)。
図5に示すように、検出器ユニット2は、12枚の前記した結合基板20、この12枚の結合基板20に電荷収集用の電圧を供給する高圧電源PSを断熱性被覆体30内に収納して構成される。断熱性被覆体30は、結合基板20と、この12枚の結合基板20に電荷収集用の電圧を供給する高圧電源PS、外部との信号の授受を行う信号用のコネクタを収納する筐体30aと、FPGA131、外部との信号の授受を行う信号用及び外部から電源の供給を受けるための電源用の両者を兼ねるコネクタ138が設けられる天板30bとを有し、断熱性材料で形成されている。
上記のように各検出器ユニット2がユニット支持部材2Aに取り付けられるため、それらの検出器ユニット2はベッド14の周囲を取り囲むように配置される。検出器ユニット2内では、全検出器21がアナログASIC24及びデジタルASIC26の集積回路よりもベッド14に近いほうに配置される。
次に、電荷収集用の電圧を供給する高圧電源装置PSについて説明をする。図5に示すように、検出器ユニット2は、各検出器21に電荷収集用の電圧を供給する高圧電源装置PSを設置している。この高圧電源装置PSは、コネクタ138を介して外部の電源(図示せず)から供給された低電圧の直流電圧を、図示しないDC−DCコンバータ(第1電圧昇圧装置)により電圧を300Vに昇圧して各検出器21に供給するようになっている。ちなみに、検出器21は、結合基板20(=検出器基板20A)1枚について、片面で64個、両面で128個備えられている。そして、この結合基板20が1つの検出器ユニット2には12枚収納される。よって、第1電圧昇圧装置からは、128×12=1536個の検出器21に電圧が供給される。
次に、本実施形態の特徴である半導体放射線検出器を冷却するための冷却機構について説明する。図5に示すように、検出器ユニット2は、内部に冷却機構(冷却装置)であるペルチェ素子31を設置している。検出器基板20A、具体的には基板本体20aは、高熱伝導性を有する素材、例えば、熱伝導性が良好なセラミックである窒化アルミニウム(AlN)または銅箔付き炭素複合材等の銅張り基板本体で形成される。図6(a)、図6(b)及び図7に示すように、各検出器基板20Aの上端片側にペルチェ素子31がそれぞれ配置されている。ペルチェ素子31は、天板30bに各ペルチェ素子31に対応して設けられたペルチェ素子用電源コネクタ31aと電気的に接続されている。各ペルチェ素子31は、その検出器基板20Aと接する側と反対側の面で、ヒートパイプ32と接続されている。ヒートパイプ32は、後記の放熱板33cに熱的に接続されている。
本実施形態におけるペルチェ素子31及び冷却液チラーユニット35への電圧の印加(電流の供給)について、具体的に説明する。ペルチェ素子31及び冷却液チラーユニット35への電圧の印加は、高圧電源装置PSにより行われる。高圧電源装置PSは、図示しないが、電荷収集用の電圧を供給するDC−DCコンバータ(第1電圧昇圧装置)とは別のDC−DCコンバータ(第2電圧昇圧装置)を備える。この第2電圧昇圧装置は、上記した外部電源からコネクタ138を介して供給された低電圧の直流電圧を、200V(または100V)に昇圧してペルチェ素子用電源コネクタ31aを介してペルチェ素子31に、冷却液チラーユニット35にそれぞれ供給する。
本実施形態では、アナログASIC24及びデジタルASIC26の冷却を冷却液チラーユニット35で冷却されて冷却液を用いているが、冷却液チラーユニット35を空気チラーユニットにしてこのチラーユニットで冷却された空気によりアナログASIC24及びデジタルASIC26を冷却することも可能である。
こうして、ペルチェ素子31に接する基板本体20aを介して、検出器21は、冷却される。この検出器21の冷却によって、検出器21を構成する半導体材料Sにおけるおいて、(1)リーク電流の低減(ノイズの低減)、(2)発生電荷の移動度の向上(検出信号の立ち上がり時間の短縮、電荷収集効率の向上、不感時間の低減)、(3)発生電荷の寿命が増加(電荷収集効率の向上)、(4)ポーラリゼーションの抑制(素子の性能の安定化)、等の物理的性能の向上効果が得られる。これらの効果により、PET装置1においては、前記(1)〜(3)の効果により、検出器21のエネルギ分解能が向上し、(a)散乱線の除去精度の向上、検出時間信号の時間短縮から(b)検出時間信号の精度の向上、不感時間の低減から(c)計数率の向上、が得られる。すなわち、これらの総合的効果として腫瘍位置を示す真のγ線信号と散乱線や同時偶発事象の比を表すNECR(Noise equivalent count rate:S/N比に相当する指標)の向上につながり、上記した断層像情報に基づいて表示装置13に表示される画像のコントラストを向上させることができる。画像のコントラストを従前通りにすれば、検査時間を著しく短縮させることができる。
また、(4)の物理的効果においては、半導体放射線検出器21のもつ電荷ピークの位置ずれ等の問題点を抑制し、複雑な対策を施さなくても長時間より安定に稼働させることができるようになる。
さらに、本実施形態を適用する以前のシステムと同じ性能で比較するならば、検出器バイアスの低電圧化、検出素子厚を厚くできるなど、装置構成において、簡略化が期待できる。
基板本体20aを介した検出器21の冷却機構を採用することによって、単純な空冷に比べて冷却空気が通るスペースを確保する必要がないため、検出器基板20Aにおける検出器21の配置密度を著しく増大させることができる。さらに、室温の空気による空冷は、相当量の冷却空気流量を必要とし、空力振動等によるγ線検出信号へのノイズの影響が懸念される。本実施形態ではそのような問題が生じない。
本実施形態は、検出器ユニット2毎に冷却機構(ペルチェ素子31、冷却液チラーユニット35等)を設けているため、冷却機構を小型化することができる。これは、核医学診断装置をコンパクト化することに貢献する。検出器ユニット2毎に冷却機構を設けているため、各検出器21の冷却効率が向上できる。
本実施形態は、高圧電源装置PSが外部の直流電源から印加される低電圧を第1昇圧装置で300Vに、第2昇圧装置で200V(または100V)にそれぞれ昇圧するため、高電圧部分を少なくすることができた。これにより、絶縁距離を短くすることができた。すなわち、コネクタ42から直流電源までは高電圧配線にする必要がなくなった。また、保守等が容易になった。
本実施形態は、第1及び第2昇圧装置が検出器ユニット2の、ベッド14の長手方向における1つの端部に配置されているため、周方向で隣接する各検出器ユニット2相互間の間隔を狭くすることができる。これは、その周方向において検出器21を蜜に配置できることになり、γ線の検出効率の増大に貢献する。冷却液チラーユニット35も検出器ユニット2の、ベッド14の長手方向における他端部に配置されているため、周方向で隣接する各検出器ユニット2相互間の間隔はその狭い状態を保持する。
検出器ユニット2がPET装置1から取り外すことができるため、冷却機構の保守点検も簡単に行うことができる。冷却機構が検出器ユニット2ごとに設けられているため、検出器ユニット2ごとに冷却機構を点検できる。
図8に示すように、検出器ユニット2Aは、各検出器21に電荷収集用の電圧を供給する高電圧装置PSとともに、断熱性被覆体30内に被包されている。断熱性被覆体30は、結合基板20と、この12枚の結合基板20に電荷収集用の電圧を供給する高電圧装置PS、外部との信号の授受を行う信号用のコネクタを収納する筐体30aと、外部から電源の供給を受けるための電源用のコネクタ等が配置される天板30bとから構成され、断熱性材料で形成されている。筐体30aの両側部には、PET装置が設置される部屋の室温以下の温度の乾燥冷風を生成する一対のチラーユニット36a,36bが設けられる。このチラーユニット36a,36bは、筐体30aの底板30c上に配列された複数の冷風配管37で連絡されている。冷風配管37は、各結合基板20の下端が嵌着されるガイド溝G2の間およびガイド溝G2と筐体30aの側壁との間に、各結合基板20の長手方向に沿って配列され、図9に示すように、上部の検出器21に向けて冷風を吹き出すための冷風吹き出し口38が穿設されている。また、天板30bには、金属のメッシュで電磁シールドされた開口である通風孔39が設けられている。
こうして、検出器21は、冷却される。この冷却機構によって図5から図7にて説明した冷却機構と同様の効果が得られる。
また、検出器21を冷却した乾燥冷風は、そのまま基板20Bの各ASICを冷却するため、通常の室温空冷よりも効率よく冷却ができる。したがって、低流量の導入で済むこ
とから、大型ファンの排除や騒音問題を低減することができる。
すなわち、検出器21は前述した室温より低い温度に冷却することが望ましく、集積回路は室温以上であまり高くない温度範囲に冷却してもかまわない。本実施形態の冷却機構は、冷風配管37の冷風吹き出し口38から断熱性被覆体30内に噴出させた乾燥冷風(前述した室温以下の温度)を、断熱性被覆体30内の検出器21を配置した領域から発熱量の大きな集積回路を配置した領域に向かって流す構成を有しているため、乾燥冷風によって検出器21を先に冷却することができる。このため、検出器21の冷却効率が増大する。また、検出器21はほとんど発熱しないので、検出器21を冷却した乾燥冷風によって集積回路を冷却することができる。本実施形態は、検出器21の冷却用乾燥空気及び集積回路の冷却用の乾燥冷風を別々に供給する場合に比べて、必要とする乾燥冷風の流量を著しく低減できる。
図10に示すように、検出器ユニット2Bは、複数の結合基板20、及び各検出器21に電荷収集用の電圧を供給する高圧電源装置PSを、断熱性被覆体30で覆うことによって構成されている。断熱性被覆体30は、12枚の結合基板20、これらの結合基板20に電荷収集用の電圧を供給する高圧電源PS、及び外部との信号の授受を行う信号用のコネクタを収納する筐体30aと、外部から電源の供給を受けるための電源用のコネクタ等が配置される天板30bとを有し、断熱性材料で形成されている。断熱被覆体30は、必ずしも断熱性である必要はないが、冷却効率を高めるために断熱性にすることが望ましい。検出器基板20Aは、図11(a)、図11(b)及び図12に示すように、検出器21とともに、密閉容器42内に収容されている。密閉容器42は、パッキン43によって検出器基板20Aに液密に装着されている。図10に示すように、隣り合う密閉容器同士は、断熱性の冷却液パイプ44によって連絡されている。高圧電源装置PSは、検出器21に電圧を印加する第1昇圧装置、及び後述の冷却液チラーユニット46に電圧を印加する第2昇圧装置を含んでいる。
また、図10〜12に示すように、各ASIC基板20Bの基板本体20bの両面に設置された4個のアナログASIC24と、基板本体20bの片面に設けられた1個のデジタルASIC26は、基板20bの両面に設置された厚さ2mmの銅製あるいはアルミニウム製の放熱板33cに接続され、各放熱板33cはそれぞれ基板20Bの上端部を切り欠いて作られた領域に設置された冷却ジャケット33a,33bを挟むように装着されている。各冷却ジャケット33a,33bは、冷却液パイプ34で連絡され、冷却液パイプ34は、図10に示すように、天板30bに設けられた冷却液パイプ用コネクタを介して、筐体30aの側部に配置された冷却液チラーユニット46と連絡されている。冷却液チラーユニット46は、室温より低い温度の冷却液を生成する。冷却液としては、低粘性の絶縁性液体が好ましく、例えば、金属腐食防止剤を添加したグリコール系不凍液やシリコーン油等が用いられる。基板20Bの冷却構成については、図5から図7に示した先の例とほぼ同じである。冷却液チラーユニット46の替りに、ペルチェ素子を用いた電子冷却器を用いることが可能である。
また、この冷却機構では、検出素子20aが冷却された絶縁性の液体に周囲全てを覆われているため、均一に冷却が行われると同時に、検出素子20aでの結露による問題を回避できる。更には、この低温の冷却液をそのまま基板20Bの冷却に用いており、効率よく系全体を冷却することができる。
次に、実施形態2として、SPECT装置を例に取り説明する。このSPECT装置51を、図13〜図16、図21を用いて説明する。SPECT装置51は、図13に示すように、一対の放射線検出装置52、回転支持台57、データ処理装置12A、及び表示装置13を備える。それらの放射線検出装置52は、回転支持台57に周方向に180°や90°などずれた位置に配置される。また、放射線検出装置52は、それぞれが独立して回転し、放射線入射角を変えることもでき、2ユニットを並べて撮像面積を大きくすることや、平面撮像を行うガンマカメラとしても、用いることもできる。放射線検出装置52は、32枚のASIC基板53Bと1枚の検出器基板20C、検出器21A、コリメータ55から成り、それ自身が一つのカメラユニットを構成する。ASIC基板53Bは、検出器基板20Cに着脱可能に取り付けられている。結合基板53は、その構成を除いて実施形態1における検出器ユニット2の構成と同じである。
結合基板(ユニット基板)53を構成するASIC基板53Bは、図14に示すように、検出器基板20AにコネクタC1により接続され、検出器21ごとに設けられたコンデンサ22及び抵抗23、4個のアナログASIC24A、及び1個のデジタルASIC26Aを有する。
した被検者内の集積部(例えば、患部)Cから放出されたγ線がコリメータ55の放射線通路を通って対応する検出器21に入射される。検出器21Aはγ線検出信号を出力する。このγ線検出信号は、検出器基板20C、コネクタC1を介してASIC基板53Bに伝達され、後述するアナログASIC24A及びデジタルASIC26Aで処理される。
次に、本発明の特徴である半導体放射線検出器を冷却するための冷却機構について説明する。図15に示すように、複数枚の結合基板53が配列されて構成される検出器ユニット60は、遮光・電磁シールド54内に被包されている。検出器基板20Aは、図16に示すように、検出器21Aとともに、密閉容器62内に収容されている。密閉容器62は、検出器基板20Cとパッキン63によって液密に装着され、冷却液導入口62aおよび冷却液導出口62bを有する。
また、図15に示すように、各ASIC基板53Bの基板本体20bの両面に設置された複数個のアナログASIC24Aと、基板本体20bの片面に設けられた数個のデジタルASIC26は、実施形態1と同様基板本体20bの両面に設置された厚さ2mmの銅製あるいはアルミニウム製の放熱板61に接続され、各放熱板61はそれぞれASIC基板53Bの上端部を切り欠いて作られた領域に設置された冷却ジャケット64を挟むように装着されている。各冷却ジャケット64は、冷却液パイプ65で連絡され、冷却液パイプ65は、図15に示すように、冷却液パイプ用コネクタを介して、断熱被覆体30の上部に配置された冷却液チラーユニット66と連絡されている。これによって、冷却液チラ
ーユニット66→密閉容器62→冷却ジャケット64a→冷却ジャケット64b→冷却液チラーユニット66の向き(図15中、矢印Yの向き)に冷却液が循環流通する流路が構成される。冷却液チラーユニット66の替りに、図10に示す冷却液チラーユニット同様に、ペルチェ素子を用いた電子冷却器を用いることが可能である。
冷却液としては、低粘性の絶縁性液体が好ましく、例えば、金属腐食防止剤を添加したグリコール系不凍液やシリコーン油等が用いられる。基板20Bの冷却構成については、図5から図7に示した実施形態1とほぼ同じである。
この冷却機構を有する検出器ユニットにおいて、図17に示すように、各検出器基板20Cの検出器と反対の面に、ASIC基板53Bの間にペルチェ素子31がそれぞれ配置されている。検出器基板20Cは、高熱伝導性を有する素材、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や銅箔付き炭素複合材等で形成され、各ペルチェ素子31は、その検出器基板20Cと接する側と反対側の面で、ヒートパイプ32と接続されている。
なお、PET装置やSPECT装置と、X線CTを組み合わせた核医学診断装置の構成としてもよい。
11 カメラ
12 データ処理装置
13 モニタ
14 ベッド
2 検出器ユニット
20 結合基板(半導体放射線検出装置)
20A 検出器基板(第1の基板)
20a 基板本体
20B ASIC基板(第2の基板)
20b 基板本体
21 検出器(半導体放射線検出器)
24 アナログASIC(アナログの集積回路)
26 デジタルASIC(デジタルの集積回路)
30 断熱性被覆体
30a 筐体
30b 天板
30c 底板
31 ペルチェ素子
32 ヒートパイプ
33a 冷却ジャケット
33b 冷却ジャケット
34 冷却液パイプ
34 冷却パイプ
35 冷却液チラーユニット
36a チラーユニット
37 冷風配管
39 通風孔
42 密閉容器
44 冷却液パイプ
46 冷却液チラーユニット
51 SPECT装置
53 結合基板
53B ASIC基板
55 コリメータ
62 密閉容器
64a 冷却ジャケット
64b 冷却ジャケット
65 冷却液パイプ
65 冷却パイプ
65 冷却液チラーユニット
66 冷却液チラーユニット
PS 高電圧装置
WA 乾燥冷風
Claims (29)
- 支持部材と、前記支持部材に着脱自在に取り付けられた複数の検出器ユニットとを備え、
前記検出器ユニットが、収納部材、前記収納部材内に配置された複数の半導体放射線検出器、及び前記複数の半導体放射線検出器のそれぞれが出力する放射線検出信号を処理する集積回路を含み、
前記半導体放射線検出器を冷却する冷却装置を、前記検出器ユニット毎に設けたことを特徴とする核医学診断装置。 - 前記冷却装置が前記収納部材内に配置されている請求項1記載の核医学診断装置。
- 前記冷却装置は前記収納部内に冷却媒体の流れを形成させる構成を有し、前記収納部内では、前記集積回路は、前記冷却媒体の流れ方向で前記複数の放射線検出器よりも下流側に配置されている請求項1または請求項2に記載の核医学診断装置。
- 前記複数の半導体放射線検出器及び前記集積回路を含む複数のユニット基板が前記収納部材内に配置されている請求項3に記載の核医学診断装置。
- 支持部材と、前記支持部材に着脱自在に取り付けられた複数の検出器ユニットとを備え、
前記検出器ユニットが収納部材及び前記収納部材内に配置された複数のユニット基板を含み、
前記ユニット基板が放射線を入射する複数の半導体放射線検出器、及び前記複数の半導体放射線検出器のそれぞれが出力する放射線検出信号を処理する集積回路を含んでおり、
前記半導体放射線検出器を冷却する冷却装置を、前記検出器ユニット毎に設けたことを特徴とする核医学診断装置。 - 前記冷却装置が前記収納部材内に配置されている請求項5に記載の核医学診断装置。
- 前記ユニット基板は前記半導体放射線検出器を設置した基板部材を含んでおり、
前記冷却装置は前記基板部材に設けられて前記基板部材を介して前記半導体放射線検出器を冷却する請求項5または請求項6に記載の核医学診断装置。 - 前記基板部材は熱伝導部材を含んでいる請求項7に記載の核医学診断装置。
- 前記冷却装置がぺルチェ冷却器である請求項6または請求項7に記載の核医学診断装置。
- 前記集積回路を冷却する他の冷却装置が前記収納部材内に設けられる請求項6または請求項7に記載の核医学診断装置。
- 前記他の冷却装置は前記集積回路を冷却媒体により冷却する冷却装置である請求項10に記載の核医学診断装置。
- 前記集積回路が、前記半導体放射線検出器が出力する信号を処理するアナログ集積回路、前記アナログ集積回路の出力であるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器、AD変換された信号を処理するデジタル集積回路を備えている請求項5に記載の核医学診断装置。
- 前記集積回路から出力された第1情報を基に得られた第2情報を用いて断層像情報を作成する断層像情報作成装置を備えた請求項5または請求項6に記載の核医学診断装置。
- 前記半導体放射線検出器、前記アナログ集積回路、前記AD変換器及び前記デジタル集積回路が、前記ユニット基板の長手方向において、前記ユニット基板の一端部からその他端部に向けてその順序で配置されている請求項12に記載の核医学診断装置。
- 前記ユニット基板は、第1の基板と第2の基板とを含み、
前記第1の基板は、少なくとも前記半導体放射線検出器を有し、
前記第2の基板は、少なくとも前記集積回路を有する請求項5または請求項6に記載の核医学診断装置。 - 前記第1の基板と前記第2の基板とが、互いに着脱自在に結合されている請求項15に記載の核医学診断装置。
- 前記第1の基板と前記第2の基板がそれぞれの端部同士を重ねて結合されている請求項16に記載の核医学診断装置。
- 前記半導体放射線検出器が、前記ユニット基板の両面に配置された請求項5に記載の核医学診断装置。
- 前記冷却装置が、前記第1の基板と前記第2の基板の結合部付近で前記第1基板に設けられている請求項16に記載の核医学診断装置。
- 前記ユニット基板に設けられた前記複数の放射線検出器を覆う密閉部材を、前記ユニット基板に設け、
前記密閉部材に囲まれた空間内に冷却媒体を供給する前記冷却装置を設けた請求項5に記載の核医学診断装置。 - 前記収納部材が断熱被覆体である請求項5に記載の核医学診断装置。
- 被検体を載せるベッドと、前記支持部材が設けられ、この支持部材を前記ベッドの周囲を旋回させる回転体とを有し、
前記支持部材に取り付けられた前記ユニット基板の前記半導体放射線検出器が前記ベッド側に配置され、
前記半導体放射線検出器に対向する複数の放射線通路を有し前記半導体放射線検出器よりも前記ベッド側に配置されるコリメータが、前記支持部材に設置された請求項1に記載の核医学診断装置。 - 被検体を支持するベッドを備え、前記複数の検出器ユニットが前記ベッドの周囲を取り囲んで配置され、前記半導体放射線検出器が検出器ユニット内で前記集積回路よりも前記ベッドに近い位置に配置された請求項1または請求項5に記載の核医学診断装置。
- 前記半導体放射線検出器及び前記集積回路を冷却する前記冷却装置を備えた請求項1に記載の核医学診断装置。
- 前記収納部材内に、複数の前記半導体放射線検出器が配置される検出器配置領域、及び前記集積回路が配置される集積回路配置領域が形成され、前記冷却装置は前記検出器配置領域に冷却気体を供給する構成を有し、前記収納部材内に、前記検出器領域に供給された前記冷却気体が、前記集積回路配置領域を経て前記収納部材に設けられた冷却気体部に導かれる冷媒流路を、前記収納部材内に形成した請求項1または請求項2に記載の核医学診断装置。
- 支持部材に着脱自在に取り付けられて冷却装置を設置している複数の検出器ユニットとを備え、前記検出器ユニットが、収納部材、前記収納部材内に配置された複数の半導体放射線検出器、及び前記複数の半導体放射線検出器のそれぞれが出力する放射線検出信号を処理する集積回路を含んでいる核医学診断装置の冷却方法であって、
前記冷却装置によって前記収納部材内の前記半導体放射線検出器を冷却することを特徴とする核医学診断装置の冷却方法。 - 前記集積回路が前記検出器ユニットに設けられた別の冷却装置によって冷却される請求項26に記載の核医学診断装置の冷却方法。
- 前記半導体放射線検出器が前記冷却装置によって供給される冷却気体によって冷却され、前記集積回路が前記半導体放射線検出器を冷却した前記冷却気体によって冷却される請求項26に記載の核医学診断装置の冷却方法。
- 前記複数の半導体放射線検出器及び前記集積回路を含む複数のユニット基板が前記収納部材内に配置されている前記核医学診断装置の冷却方法であって、
前記半導体放射線検出器の冷却は、前記冷却装置は、前記ユニット基板に含まれて前記半導体放射線検出器を設置した基板部材を介して前記冷却装置により行われる請求項26に記載の核医学診断装置の冷却方法。
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