JP2005127380A - オートテンショナー - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】軽量化とコスト低減を図るとともに、固定部材あるいは可動部材と摩擦材との接触面での摺動特性を改善したオートテンショナーを提供することを目的とする。
【解決手段】車体等に固定される固定部材2と、固定部材2に回動自在に支持されるアーム状構造体の可動部材3と、可動部材3のアーム状先端部に設けられベルトに係合するプーリ7と、可動部材3を固定部材2に対し所定方向に付勢するコイルバネ4と、可動部材3と固定部材2との間に介装され、可動部材3の揺動を減衰・収束させる摩擦材5と、を備えたベルトの張力を適度に保つためのオートテンショナー1であって、摩擦材5が熱可塑性樹脂であって、該摩擦材5と摺動する固定部材2の摺動部6をアルミニウムまたはアルミニウム合金のアルマイト層で形成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルトの張力を自動的に適度に保つためのオートテンショナーに関する。
自動車用エンジンの補機駆動用ベルトの張力を適度に保つ装置としてオートテンショナーが使用されている。一般に、このオートテンショナーは、バネの力を利用してベルトの張力を自動的に制御するものであるが、オートテンショナーの揺動を減衰・収束させる方式としては、油圧ダンパ方式と摩擦ダンパ方式に大別される。このうち、後者の摩擦方式では一般にプーリが取り付けられた可動部材と車体に固定する固定部材からなり、両者は捻りバネによってベルトの張力をなるべく一定にすべく軸部を介して相対運動をする。
この場合、可動部材と固定部材の間の軸部には、所定の摩擦係数を有する摩擦材を配置しておき、適度な面圧を与えることによって、摺動時に発生する摩擦エネルギーにより可動部材の揺動を短時間に減衰・収束させ、ベルトの張力を可能な限り一定に保持するものである。
一般的には、可動部材及び固定部材はダイキャスト工法で製造されたアルミニウム合金鋳物が使用されている。しかし、自動車部品は軽量、低価格が要求されるが、上記アルミニウム合金は軽量及び低価格が必ずしも満足されていない。
このため、オートテショナの固定ケース(固定部材)が合成樹脂、とりわけグラファイトを配合した芳香族ナイロン樹脂を適用することが知られている。(例えば、特許文献1参照)またオートテショナの搖動アーム(可動部材)あるいは搖動アームとテンションプーリにグラファイトを配合した芳香族ナイロン樹脂を適用することが知られている。(例えば、特許文献2参照)
ところが一般に熱可塑性樹脂摩擦材は射出成形法で、アルミニウム合金鋳物はダイキャスト法で製造されている。そのために、特にアルミニウム合金鋳物の表面粗さは、一般に10点平均粗さが3〜12μm程度である。樹脂と金属の摺動に於いては、金属の摩耗量に比較して硬さの低い樹脂側の摩耗量が圧倒的に多く、しかも金属の表面粗さが大きいほど摩耗量が多い、すなわち摩耗速度が大きいことが知られている。
オートテンショナーに於いて、性能及び品質面で最も重要なポイントは、この金属(アルミニウム合金鋳物)と樹脂の摩擦部の摺動特性である。即ち、(1)摺動が滑らかであってスティックスリップが起こらず、騒音を発生しないこと。(2)摩耗速度が小さく、所定の寿命を満足すること。(3)安定したダンピングトルクが得られ、摺動部の摩擦係数の経時変化が小さいこと。等の性能及び摺動特性を満足することが不可欠である。
しかし現状のオートテンショナーでは、自動車のエンジンの特性あるいは走行条件によっては、スティックスリップにより騒音が発生したり、摩耗速度が大きい為に駆動ベルトにミスアライメントが発生したり、あるいは使用中にダンピングトルクが異常に低下するという問題を有していた。
特開2002−106653号公報 特開2002−106654号公報
本発明は、軽量化とコスト低減を図るとともに、固定部材あるいは可動部材と摩擦材との接触面での摺動特性を改善したオートテンショナーを提供することを目的とする。
本願請求項1記載の発明では、車体等に固定される固定部材と、固定部材に回動自在に支持されるアーム状構造体の可動部材と、可動部材のアーム状先端部に設けられベルトに係合するプーリと、可動部材を固定部材に対し所定方向に付勢するコイルバネと、可動部材と固定部材との間に介装され、可動部材の揺動を減衰・収束させる摩擦材と、を備えたベルトの張力を適度に保つためのオートテンショナーであって、摩擦材として熱可塑性樹脂を使用し、該摩擦材と摺動する固定部材の摺動部をアルミニウムまたはアルミニウム合金のアルマイト層で形成したものである。このため、摩擦材の熱可塑性樹脂とアルミニウムまたはその合金のアルマイト層との摩擦において、摺動が滑らかであってスティックスリップが起こらず、騒音が発生しにくくなり、摩耗速度も小さくなり、更には摩擦係数の経時変化が小さく、安定したダンピングトルクを得ることができる。
本願請求項2記載の発明では、アルマイト層が、表面層に形成された微細空孔に滑剤を充填もしくは付着していることにより、より一段と摺動性が向上して、摩擦材である熱可塑性樹脂の摩耗速度が小さくなる。そして、摩擦材と摩擦する相手材(アルミニウムまたはその合金鋳物)の摺動特性を向上させると、摩擦材の摩耗速度が小さくなるだけでなく、スティックスリップが発生しにくくなり、騒音も低減する効果がある。
本願請求項3記載の発明では、滑剤としてポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、シリコンオイル、二硫化モリブデン、低分子量パーフルオロカーボン、そしてポリエチレンワックスから選ばれた少なくとも1種を使用する。
本願請求項4記載の発明では、摩擦材としてナイロン66、ナイロン46、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、そしてシンジオタクチックポリスチレンから選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を使用する。
本発明のオートテンショナーでは、アルミニウムまたはその合金をアルマイト処理すると、このアルマイト層は表面粗さが良好であるために、鋳造(ダイキャスト)そのままの材料よりも摩擦相手材である摩擦材の摩耗速度を小さくする効果がある。またこのアルマイト層中には、微細な空孔が存在し、この微細空孔中に滑剤を含浸することによってより一段と良好な摺動特性が得られ、摩擦相手材である摩擦材の摩耗速度が小さくなるだけでなく、スティックスリップが発生しにくくなり、騒音も低減する効果がある。
図1は本発明に係るオートテンショナーの一例の概略説明図である。オートテンショナー1は、自動車等の固定体(図示しない)に固定される固定部材2と、この固定部材2に回動自在に支持されたアーム状構造体の可動部材3と、可動部材3を固定部材2に対し所定方向に付勢するコイルバネ4と、可動部材3と固定部材2との間に介装され、可動部材3の揺動を減衰・収束させる摩擦材5を備えたものである。摩擦材5は可動部材3に固定されており、固定部材2との界面が摺動部6になっている。可動部材3はベルトに係合されるプーリ7が軸受9を介して回動支持する軸部8に固定している。
尚、オートテンショナーは、図1に示す構造のものに限定されるものではない。
上記摩擦材5は、例えば射出成形機で成形して作製することができる。この摩擦材5は両端が開口した円筒状をなしており、内周面には、油溝(図示せず)が形成されている。また、この摩擦材5は、一端部から他端部にかけて僅かに小径となる断面テーパ状に形成されている。
上記摩擦材5は、ナイロン66、ナイロン46、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、そしてシンジオタクチックポリスチレン等を素材にしている。
上記固定部材2や可動部材3は、アルミニウムまたはアルミニウム合金の鋳造(ダイキャスト)からなり、摩擦材5と摺動する固定部材3の摺動部6をアルマイト層で形成している。アルマイト層はアルミニウムまたはその合金を陽極酸化処理(アルマイト処理)すると、その表面粗さが良好であるために、摩擦相手材である摩擦材5の摩耗速度を小さくする効果がある。
このアルマイト層10は多孔質層であり、図2に示したようにアルミニウムまたはアルミニウム合金の層11の表面に存在し、中央に微細空孔13を有する六角柱状のセル14で形成されている。そして、アルマイト層10を容器に入れた滑剤に浸漬させ、その後減圧槽に入れて所定の圧力で減圧して微細空孔23の中に滑剤を含浸させることによって一段と摺動特性を向上させることができる。
上記滑剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、シリコンオイル、二硫化モリブデン、低分子量パーフルオロカーボン、ポリエチレンワックス等が1種もしくは2種以上を使用することができる。
以下に、本発明を具体的な実施例のより更に詳細に説明する。
実施例1
図3に示すダイキャスト製アルミニウム合金鋳物(材質:JIS ADC12) の板状物を、その表面を機械加工あるいは研磨等を施さずに、15体積%の硫酸浴中に浸漬し3Aの電流を流して陽極酸化処理を行い、約40μmの厚さのアルマイト層を形成した。一方、ナイロン66及びポリアセタールを磨耗速度測定用の摩擦材として図3に示す形状で射出成形し、前述の陽極酸化処理を施したアルミニウム合金鋳物と組み合わせてスラスト摩耗試験機で摩耗速度試験を実施した。
スラスト摩耗試験での摩耗速度の測定では、摺動部の面圧として2.0MPa、摺動速度として100mm/sec(摩擦材の幅中央位置)、摺動時間として24時間、試験雰囲気温度として室温、潤滑剤を使用せずに行い、そして摩耗量の測定方法として接触式形状測定器を用いた。
24時間連続で摩耗試験を実施した後に磨耗速度測定用のナイロン66及びポリアセタールの摩耗量を測定して平均の摩耗速度を求めた。その結果を図4に示す。図4における摩擦材と摩擦相手材の組合せは、前部にナイロン66(PA66)やポリアセタール(POM)からなる摩擦材を、後部に表面処理なしのアルミニウム合金鋳物や陽極酸化処理を施したアルミニウム合金鋳物を示す。ナイロン66及びポリアセタールとも、摩擦相手材であるアルミニウム合金ダイキャスト品を陽極酸化処理することにより摩耗速度が低減し、オートテンショナーの長寿命化に有効であることが判る。
実施例2
実施例1と同様に、図3に示すダイキャスト製アルミニウム合金鋳物(材質:JIS ADC12) の板状物を、その表面を機械加工あるいは研磨等を施さずに、15体積%の硫酸浴中に浸漬し3Aの電流を流して陽極酸化処理を行い、約40μmの厚さのアルマイト層を形成した。
アルミニウム合金を陽極酸化処理することにより形成されたアルマイト層は、図2に示すように中央に微細空孔を有する六角柱状のセルで構成されている。この陽極酸化処理を実施したアルミニウム合金鋳物をポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)のエマルジョン中に浸漬して、PTFEのエマルジョンを満たした容器ごと減圧槽に入れて約0.0001MPaに減圧し、これを3分間保持して前記微細空孔中にPTFEを含浸させた。
更に、PTFEを含浸させたアルミニウム合金鋳物を350〜360℃で10分間加熱してPTFEを溶融し、PTFEがアルマイト層中の微細空孔中に含浸するのを助長させた。一方、ナイロン66及びポリアセタールを磨耗速度測定用の摩擦材として図3に示す形状で射出成形し、前述の陽極酸化処理を施したアルミニウム合金鋳物と組み合わせてスラスト摩耗試験機で摩耗速度試験を実施した。スラスト摩耗試験での摩耗速度の測定条件は、実施例1と全く同一である。
24時間連続で摩耗試験を実施した後に磨耗速度測定用の摩擦材の摩耗量を測定し、平均の摩耗速度を求めた。その結果を図5に示す。図5における摩擦材と摩擦相手材の組合せは、ナイロン66(PA66)やポリアセタール(POM)からなる摩擦材を、後部に表面処理なしのアルミニウム合金鋳物やアルマイト層にPTFEを含浸させたアルミニウム合金鋳物を示す。摩擦材であるナイロン66及びポリアセタールとも、摩擦相手材であるアルミニウム合金ダイキャスト品を陽極酸化処理とPTFEの含浸処理を実施することにより摩耗速度が低減し、オートテンショナーの長寿命化に有効である。
実施例3
実施例2と同様に、図3に示すダイキャスト製アルミニウム合金鋳物(材質:JIS ADC12) の板状物を、その表面を機械加工あるいは研磨等を施さずに、15体積%の硫酸浴中に浸漬し3Aの電流を流して陽極酸化処理を行い、約40μmの厚さのアルマイト層を形成した。この陽極酸化処理を実施したアルミニウム合金鋳物をシリコンオイル中に浸漬して、シリコンオイルを満たした容器ごと減圧槽に入れて約0.0001MPaに減圧し、これを3分間保持して前記微細空孔中にシリコンオイルを含浸させた。
一方、ナイロン66及びポリアセタールを図3の形状で射出成形し、前述の陽極酸化処理後にPTFEを含浸させたアルミニウム合金鋳物と組み合わせてスラスト摩耗試験機で摩耗速度試験を実施した。スラスト摩耗試験での摩耗速度の測定条件は、実施例1と全く同一である。
24時間連続で摩耗試験を実施した後にナイロン66及びポリアセタールの摩耗量を測定し、平均の摩耗速度を求めた。その結果を図6に示す。図6における摩擦材と摩擦相手材の組合せは、前部に摩擦材を、後部に表面処理なしのアルミニウム合金やアルマイト層にシリコンオイルを含浸させたアルミニウム合金を示す。ナイロン66及びポリアセタールとも、摩擦相手材であるアルミニウム合金ダイキャスト品を陽極酸化処理とシリコンオイルの含浸を実施することにより摩耗速度が低減し、オートテンショナーの長寿命化に有効である。
実施例4
実施例2と同様に、図3に示すダイキャスト製アルミニウム合金鋳物(材質:JIS ADC12) の板状物を、その表面を機械加工あるいは研磨等を施さずに、15体積%の硫酸浴中に浸漬し3Aの電流を流して陽極酸化処理を行い、約40μmの厚さのアルマイト層を形成した。この陽極酸化処理を実施したアルミニウム合金鋳物を陰極として、チオモリブデン酸アンモニウムを400グラム/リットル含み、他は塩化アンモニウム及び添加剤等からなり、pHが3〜3.5の水溶液中で陰極電流密度を2.5〜3で二次電解することにより、アルマイト層中の微細空孔中に二硫化モリブデン(MoS2)を析出させた。
一方、ナイロン66及びポリアセタールを、図3の形状で射出成形し、前述の陽極酸化処理後に二硫化モリブデンを析出させたアルミニウム合金鋳物と組み合わせてスラスト摩耗試験機で摩耗速度試験を実施した。スラスト摩耗試験での摩耗速度の測定条件は、実施例1と全く同一である。
24時間連続で摩耗試験を実施した後にナイロン66及びポリアセタールの摩耗量を測定し、平均の摩耗速度を求めた。その結果を図7に示す。図7における摩擦材と摩擦相手材の組合せは、前部にナイロン66(PA66)やポリアセタール(POM)からなる摩擦材を、後部に表面処理なしのアルミニウム合金鋳物やアルマイト層にMoS2を析出させたアルミニウム合金鋳物を示す。ナイロン66及びポリアセタールとも、摩擦相手材であるアルマイト層にMoS2を含浸させたアルミニウム合金鋳物を使用することにより摩耗速度が低減し、オートテンショナーの長寿命化に有効である。
実施例5
実施例1〜4の表面処理法により、図1に示すオートテンショナーの固定部材2を製作し、オートテンショナーの耐久試験を実施した。摩擦材5としてポリアセタールを使用し、この摩擦材5を可動部材3に固定して摩擦材5と固定部材2の界面を摺動部にした。
固定部材2の表面処理は、固定部材2と摩擦材5の摺動部のみに施されることが好ましいが、本実施例の場合は固定部材2の全表面に前述の実施例と同一の条件で行った。この固定部材2をオートテンショナーに組み立て、以下の条件にて模擬可動試験を実施した。
[試験条件]
1.可動試験温度 :100±5℃
2.可動試験時間 :200時間
3.摺動部の面圧 :約1.5MPa
4.プーリ中心の変位 :±3mm
5.揺動周波数 :20Hz
6.摺動部の潤滑 :シリコン系グリース塗布(組立時)
上記模擬可動試験による摩擦材(ポリアセタール)の摩耗量は図8に示すとおりであり、この場合の摩擦相手材としては表面処理なしのアルミニウム合金鋳物、陽極酸化処理してアルマイト層のみを形成したアルミニウム合金鋳物、アルマイト層にPTFEを含浸させたアルミニウム合金鋳物、アルマイト層にシリコンオイルを含浸させたアルミニウム合金鋳物、あるいはアルマイト層にMoS2を析出させたアルミニウム合金鋳物を示す。アルミニウム合金鋳物の固定部材2に前述の陽極酸化処理を行うことにより顕著に減少している。これにより、実際の自動車に使用される条件に近い模擬稼動試験でも、本実施例のオートテンショナーは、良好な耐摩擦性能を発揮することが確認できた。
本発明に係るオートテンショナーは、自動車用エンジンなどの多軸駆動装置に装着した補機駆動用ベルトの張力を自動的に適度に保つものとして広く使用することができる。
本発明に係るオートテンショナーの一例の概略説明図である。 アルマイト層の模式図である。 本実施例に係る摩擦材及び相手材の摩耗速度測定用試験片形状を示す概略斜視図である。 実施例1におけるスラスト磨耗試験でのナイロン66(PA66)及びポリアセタール(POM)の平均摩耗速度を示すグラフである。 実施例2におけるスラスト磨耗試験での同様の樹脂の平均摩耗速度を示すグラフである。 実施例3におけるスラスト磨耗試験での同様の樹脂の平均摩耗速度を示すグラフである。 実施例4におけるスラスト磨耗試験での同様の樹脂の平均摩耗速度を示すグラフである。 実施例5におけるオートテンショナーでの耐久試験後の固定部材の摩耗量を示すグラフである。
符号の説明
1 オートテンショナー
2 固定部材
3 可動部材
4 コイルバネ
5 摩擦材
6 摺動部
7 プーリ
8 軸部
9 軸受
10 アルマイト層
13 微細空孔

Claims (4)

  1. 車体等に固定される固定部材と、固定部材に回動自在に支持されるアーム状構造体の可動部材と、可動部材のアーム状先端部に設けられベルトに係合するプーリと、可動部材を固定部材に対し所定方向に付勢するコイルバネと、可動部材と固定部材との間に介装され、可動部材の揺動を減衰・収束させる摩擦材と、を備えたベルトの張力を適度に保つためのオートテンショナーであって、摩擦材として熱可塑性樹脂を使用し、該摩擦材と摺動する固定部材の摺動部をアルミニウムまたはアルミニウム合金のアルマイト層で形成したことを特徴とするオートテンショナー。
  2. アルマイト層が、表面層に形成された微細空孔に滑剤を充填もしくは付着している請求項1記載のオートテンショナー。
  3. 滑剤が、ポリテトラフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、シリコンオイル、二硫化モリブデン、低分子量パーフルオロカーボン、そしてポリエチレンワックスから選ばれた少なくとも1種である請求項2記載のオートテンショナー。
  4. 摩擦材が、ナイロン66、ナイロン46、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、そしてシンジオタクチックポリスチレンから選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂である請求項1〜3の何れかに記載のオートテンショナー。
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