JP2005123058A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】正極板を挟んだ内周側と外側で、異種のセパレータを有する構成とし、加熱などが原因で生じる極板間接触による短絡時に、電池内部での発熱を抑制し、高信頼性の非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】正極板5および負極板6を前記正極板および負極板の極板間に設けたセパレータ8と共に積層し、捲回された極板群を備えた非水電解質二次電池において、前記正極板および負極板と、正負極極板を隔てるように設けられた2枚の仕様の異なるセパレータを交互に積層して、渦巻き状に捲回する。
【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解質二次電池に係り、特に正極板および負極板を積層し、捲回した極板群を備えた非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯電話やノートパソコン等のポータブル、コードレス機器の普及により、これらの機器に電力を供給する電池の需要が高まっている。なかでも、小型軽量で、エネルギー密度が高く、繰り返し充放電が可能な二次電池の需要が高まっている。このような二次電池として、非水電解質二次電池が挙げられる。
非水電解質二次電池は、正極板、負極板およびセパレータからなる極板群と、前記極板群を収納した電池ケースと前記極板群に保持された非水電解質により構成される。
正極、負極が捲回され、正極と負極が交互に積層することによって極板群を形成する捲回型非水電解質二次電池では、正極と負極はセパレータを配して隔離している。一般にセパレータには過充電などにより温度が上昇したときに、多孔質高分子樹脂であるセパレータは、シャットダウン(その内部、表面に存在する孔が塞がる)し、両極板の電気的接触を絶つような機能をもたせてある。
しかし、このシャットダウンはより低温で起こる方が安全性からみて好ましいが、さらに温度が上昇したときに起こるメルトダウン(セパレータそのものの溶融)との差を設けることが難しいため、瞬時に高温に達するような場合には安全性への信頼性が下がる。
これに対して、非水電解質二次電池の安全性を向上するための技術開発が行われている。例えば、捲回型の極板群の正極板と負極板の最外周部に設けた集電体露出部を有する極板群にて、集電体露出部同士が重なりあう部分の間に捲回構造極板群内部と異なる仕様の絶縁体のセパレータを設け、材料の異なる2種類のセパレータが配されることが開示されている。(特許文献1参照。)これによりクラッシュ試験時などの電池に機械的圧力が電池に対して与えられた場合、集電体部を先に短絡させ、電池の安全性を確保できる。また、加熱試験においても、集電体部を隔てるセパレータがメルトダウンし、低抵抗部短絡をおこし、放電を安全に行うことができる。
特開2000−315489号公報
しかしながら、上記のような発明では、捲回構造を有する最外周集電構造がないとき、集電体同士の低抵抗部短絡が確保できず、正極負極合剤部同士での短絡が起こり、発熱が大きくなるため発熱抑制に対する構成をとる必要がある。特に加熱試験では、セパレータが融点以上の温度で、電池の信頼性が低下する問題を払拭することができない。
捲回型構造の極板群では、正極板の集電体の外周側に設けた正極合剤部と対向する、負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部では、対向する正極合剤部の合剤量は水平型(スタック構造)極板群のときより小さくなる。反対に、正極板の集電体の内周部に設けた正極合剤部と対向する、負極板の集電体の外周部に設けた負極合剤部では、対向する正極合剤部の合剤量は水平型極板群のときより大きくなる。
原因は、(1)極板の積層が湾曲していることにより、その湾曲半径の差から生じるものである。また、(2)集電体の表面と裏面との間にリチウム(Li)イオンが拡散できる孔がない金属箔を用いるためである。
捲回式の非水電解質二次電池が充電されたとき、上記の(1)(2)の原因により、負極板の集電体の外周部に設けた負極合剤部では、対向する正極合剤部の合剤量は水平型極板群のときより大きくなる。
つまり、負極板の集電体の外周側に設けた負極合剤部には水平部設計より大きなLiイオン量が挿入され、反対に、負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部には水平部設計より小さなLiイオン量しか挿入されない。
このような捲回式構造の極板群を有する非水系電解質二次電池が4.2V以上過充電モードにさらされると、上記のようにLi析出が生じる量に差異が生じるため、負極板の集電体の外周側に設けた負極合剤部は、負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部よりLi析出量が多くなるため熱的不安定性が大きくなる。このように、熱的安定性に電池内部で差異が現れる。また4.2V以下でも同様に負極の熱安定性に差異が生じる。
上記のように、部分的に熱的安定性に電池内に差異が生じるため、大きな部分が現れるため同じ充電容量率(=充電容量/電池容量)でも、水平型極板群より捲回型極板群の方が、熱的に不安定な電池となる。
従来の技術では、捲回型極板群を有する非水電解質二次電池の捲回させた極板の湾曲部分の熱的安定性悪化について、問題視されることなく、この部分への対策はされていなかった。
また、上記のように電池内部で活物質重量当たりのLiの挿入・脱離反応に差異が請じる部分があるとき、特に負板上にLi金属が析出したりすると、負極活物質の劣化によりサイクル特性が悪化することがあった。
そこで、本発明では上記のような問題に鑑みて、電池が充電状態にあるとき、負極板がよりLiが挿入された負極板の集電体の外周側に設けた負極合剤部と、前記負極板の集電体の外周側に設けた負極合剤部と比較して、Liの挿入が少ない負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部があることに着目し、電池内で内部短絡が生じるとき、熱的に安定な負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部で短絡を発生させることにより、電池の発熱を抑制し、電池の電圧を低下させ活物質を安定化させることができる。また、セパレータの組み合わせによっては、同時にサイクル特性を向上させることができる、高信頼性の非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明の非水電解質二次電池は、正極板および負極板を前記正極板および負極板の極板間に設けたセパレータと共に積層し、捲回された極板群を備えた非水電解質二次電池において、前記セパレータは、第1のセパレータと第2のセパレータのそれぞれ異なる仕様を有した2枚のセパレータを用いており、前記正極板の内周側に第1のセパレータのみを配置し、前記正極板の外周側には第2のセパレータのみを配置することにより、前記極板群内において第1のセパレータと第2のセパレータが交互に積層されたことを特徴とするものである。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記第1のセパレータと第2のセパレータは、厚み、空隙率、融点または熱収縮の大きさの少なくとも一つの仕様が異なることが好ましい。
第2のセパレータは、第1のセパレータより、厚みが薄いことが好ましい。
第2のセパレータは、第1のセパレータより、空隙率が大きいことが好ましい。
第2のセパレータは、第1のセパレータより、融点が低いことが好ましい。
第2のセパレータは、第1のセパレータより、熱収縮が大きいことが好ましい。
上記のように配置することによって、負極板の集電体の外周側に設けた負極合剤部より熱的に安定な負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部と対向する正極合剤部の接触を促すことにより、発熱を抑制し電池電圧を低下させ、活物質を安定化させる目的を果たすことができる。
また、このような上記のような配置では第1のセパレータは、第2のセパレータより、厚みが小さいため、前記第1のセパレータを隔てて配置される正極合剤部と負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部の間のLiの拡散反応で、正負極間距離を大きくしたり、また第1のセパレータは第2のセパレータより空隙率が小さくしたりすることで、反応あるいは拡散抵抗を大きくし負極へのLi挿入反応が抑制され、負極板の集電体の外周側に設けた負極合剤部と負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部とでLiの挿入脱離反応の反応速度を合わせる効果があり、サイクル特性も同時に向上させる効果がある。
前記第2のセパレータは、延伸方向が捲回方向と直行するように設け、前記第1のセパレータは延伸方向が捲回方向と平行するように設けることが好ましい。
前記第2のセパレータは、1軸延伸して作成したセパレータを設け、前記第1のセパレータは多軸延伸して作製したセパレータを設けることが好ましい。
前記第2のセパレータは、前記第1のセパレータより、架橋重合度が小さいことが好ましい。
前記第2のセパレータは、前記第1のセパレータより、分子量が小さいことが好ましい。
このように配置することによって、負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部より熱的に安定な負極板の集電体の内周側に設けた負極合剤部と、対向する正極合剤部の短絡を促すことにより、サイクル特性に悪影響をおよぼすことなく、発熱を抑制し電池電圧を低下させ、活物質を安定化させる目的を果たすことができる。
以上のように本発明の非水電解質二次電池は、加熱試験に電池内部での短絡により起こる発熱を抑制することができる。また、セパレータの組み合わせによれば、サイクル特性も向上させることができる。
本発明の非水電解質二次電池では、第2のセパレータと第1のセパレータがそれぞれ別の仕様で、2枚のセパレータを交互に積層されたことを特徴とする非水電解質二次電池である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
非水電解質二次電池の一例として円筒型リチウム二次電池の概略断面図の縦断面図を図1、横断面図を図2に示す。また、極板積層部の湾曲部を拡大した概略断面図を図3に示す。このように本発明の非水電解質二次電池は、円筒型に限定されず、極板積層部の湾曲部を拡大した図3のように、捲回型極板群で重なり合う極板部分が湾曲していれば適用され、電池の形状には限定されない。
図1において、非水電解液二次電池は、正極板5と、負極板6を挟みこんだ、第2のセパレータ7と第1のセパレータ8でそれぞれ仕様の異なる2種類のセパレータを用いている。極板群4は、第2のセパレータ7、正極板5、第1のセパレータ8、負極板6の順に重ね合わせ、負極板6を内側に設けるように重ねたままの状態で渦巻き状に捲回して作成されている。極板群4を上部絶縁板9と下部絶縁板10で挟み、電解液と共に電池ケース1内に収容する。極板群4からは正極リード5dで封口板2と電気的に接続し、負極リード6dでケース1に電気的に接続されている。ケース1と封口板2は、絶縁パッキング3で密封されている。
セパレータが異なる2種類の仕様をもつとは、例えばポリエチレンやポリプロピレンといった異なる分子構造を持つものも適用され、同一分子構造であっても、厚み、空隙率、融点、熱収縮、シャットダウン温度が異なるものがよい。これらの仕様を決定する要素には、セパレータの延伸度、延伸方向、延伸軸の数、架橋重合度、分子量、分子構造があげられる。
本発明では検証の結果、次のような2種類の仕様をもつセパレータの組み合わせで効果が高いことがわかった。
1)前記第2のセパレータ7は、前記第1のセパレータ8より、厚みが薄いセパレータとする。
2)前記第2のセパレータ7は、前記第1のセパレータ8より、空隙率が大きいセパレータとする。
3)前記第2のセパレータ7は、前記第1のセパレータ8より、 融点が低いセパレータとする。
4)前記第2のセパレータ7は、前記第1のセパレータ8より、熱収縮が大きいセパレータとする。
2)〜4)で、セパレータの仕様に差異を生じさせるには、セパレータの延伸度、厚み、延伸方向、延伸軸の数、架橋重合度、分子量、分子構造で差異をつける方法がある。
特に、1)〜5)では、図3も示す様に、負極板6cの集電体の外周側に設けた負極合剤部6bより熱的に安定な負極板6cの集電体の内周側に設けた負極合剤部6aと対向する正極合剤部の接触を促すことにより、短絡時の発熱挙動を抑制することができ、さらに1)〜3)に限ると、前記第1のセパレータ8のLiの拡散抵抗を高くすることにより、負極合剤部6bと対向する正極間で反応抵抗が大きくなるため、負極へのLi挿入反応が抑制され、負極合剤部6aと負極合剤部6bのLiの挿入脱離反応の反応速度を合わせる効果があり、サイクル特性も向上させることもできる。
セパレータに用いる材料は特に限定されるものではなく、電気的に導通しないものであればよく、その素材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンなどが用いられる。
正極板5は、LixMyN1−yO2(式中、xは、1.10≧x≧0.98、およびyは、1≧y≧0を満たす。また、M、Nは、M≠Nであり、Co、Ni、Mn、Cr、Fe、Mg、Al、Znのうち少なくとも1種類を含む。)からなる正極活物質を含む正極合剤を、AlあるいはAl合金からなる正極集電体上に塗着することにより得られた正
極板であることが好ましい。
負極板6は、Liを充放電可能な炭素材、黒鉛材、合金系、または金属酸化物からなる負極活物質を含む負極合剤を、Cu、Ni、またはCu−Ni合金からなる負極集電体上に塗着することにより得られた負極板であることが好ましい。
上記構成電池は、耐熱試験や過充電試験でセパレータが溶融して、正負極の極板間で内部短絡がおこり、電池の自己発熱が生じ、電池温度が上昇するのを抑制するために、正極集電体5cを挟んで正極板5の外側に設けられる正極合剤部5bと対向しあう、負極集電体6cを挟んで負極板6の内側に設けられた負極合剤部6aとの間で短絡を起こしやすくし、負極合剤部6aより不安定な負極合剤部6bと正極合剤部5aとの短絡が生じる前に、電池発熱を抑制し、電池電圧を下げて、活物質を安定化させることができる。
また、本発明では同時にサイクル特性を向上させることができる場合もあり、高信頼性の非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
次に本発明の具体例を説明する。
《実施例1》
実施の形態における図1〜3に示す構成と同様の円筒形リチウム二次電池を下記のように作製した。
正極板は、厚さ20μmのAl箔からなる正極集電体5cの両面における正極合剤部5a、5bに、リチウム複合酸化物LiCoO2と導電剤のアセチレンブラック、結着剤のPVdFを重量比で100:3:3で混合したものを塗布した後、乾燥、圧延して、厚さ170μmの正極板5を作製した。
負極板は、厚さ20μmのCu箔からなる負極集電体6cの両面における負極合剤部6a、6bに、負極活物質として炭素材料に、結着剤のラバー樹脂を混合したものを塗布した後、乾燥、圧延して、厚さ170μmの負極板6を作製した。
セパレータの作製は、ポリエチレンをダイから200℃で溶融塗出し、冷却ロールに導き、40μmのポリエチレンフィルムを得た。前記フィルムを延伸工程にて、130℃の加熱空気循環オーブン中、230%まで延伸した。この延伸することによって得られた多孔質フィルムを115℃に加熱したロールで熱固定して、25μmの多孔質ポリエチレンフィルムを得た。空隙率は測定より40%であった。このようにして得られたセパレータを第1のセパレータ8に用いた。第2のセパレータ7には、第1のセパレータで原料に用いた未延伸ポリエチレンフィルムを270%まで延伸し、その後、150℃で加熱したロールで熱固定して、20μmにして得られた多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた。空隙率は測定より、40%であった。
上記の正極板5と負極板6と第2のセパレータ7と第1のセパレータ8を用いて、捲回状の極板群を作製し、この極板群に保持された非水電解質からなる発電部をステンレス製ケース1に収納し、封口板2からなる端子を取り付け、電池を作製した。電池サイズは高さ65mm、直径18mmの円筒形リチウム二次電池を作製し、容量は1800mAhとした。このとき、非水電解質にはLiPF6を1mol/l含むEC:EMCの混合溶媒(体積比1:1)を用いた。
用いたセパレータの仕様については、以下の方法で空隙率、熱収縮率を測定した。
〔セパレータ評価〕
空隙率は、ユアサアイオニクス社製、水銀ポロシメータを用いて求めた。
熱収縮は、5cm×5cmに切り出したセパレータをガラス板で挟み100gの加重を掛け、130℃の加熱後に、幅方向に収縮したセパレータの幅を測定して、加熱前後で比較し下記の式で算出した。
熱収縮率(%)=収縮後の幅(cm)/5cm×100
この電池について下記のような評価を行った。
〔電池評価〕
(1)加熱試験
130℃で設定した恒温槽内に開回路電圧4.2Vに充電した電池を設置し、電池温度が130℃に達し、電池温度が130℃以上にオーバーシュートするかの有無と、オーバーシュートしてから130℃の温度に安定するまでの時間を測定して電池の熱安定性を測定した。電池温度は最高138℃に達し、オーバーシュート時間は13minであった。
(2)サイクル試験
20℃環境にて、サイクル試験前容量1800mAhで設計した電池を用意し、放電電圧3.0Vまで充電電圧4.2Vまでで、サイクル試験を行い50サイクル後の放電容量を測定した。このときの充電・放電電流は1.8Aとした。50サイクルでの放電容量は1710mAhであった。
《実施例2》
第1のセパレータ8に、実施例1の第1のセパレータ8で用いた厚さ25μm、空隙率40%の多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた。第2のセパレータ7には、実施例1で用いた未延伸ポリエチレンフィルムを、延伸工程にて、260%まで延伸し、その後、150℃で加熱したロールで熱固定して、25μmにして得られた多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた。空隙率は測定より、50%であった。第2のセパレータ7に上記多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた以外は実施例1と同様の方法により電池を作製した。
加熱試験では、最高温度は139℃でオーバーシュート時間は17minであった。サイクル試験では1705mAhであった。
《実施例3》
第2のセパレータ7に、実施例1の第1のセパレータ8で用いた厚さ25μm、空隙率40%の多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた。第2のセパレータ7には、ポリプロピレンをダイから200℃で溶融塗出し、冷却ロールに導き、40μmのポリエチレンフィルムを得た。前記フィルムを延伸工程にて、150℃の加熱空気循環オーブン中、230%まで延伸した。この延伸することによって得られた多孔質フィルムを125℃に加熱したロールで熱固定して、25μmの多孔質ポリプロピレンフィルムセパレータを得た。測定より空隙度は40%であった。
第2のセパレータ7に実施例1で用いた厚さ25μm、空隙率40%の多孔質ポリエチレンフィルムセパレータ、第1のセパレータ7に上記多孔質ポリプロピレンフィルムセパレータを用いた以外は実施例1と同様の方法により電池を作製した。
加熱試験では、最高温度は133℃でオーバーシュート時間は9minであった。サイクル試験では1650mAhであった。
《実施例4》
第2のセパレータ7に、実施例1の第1のセパレータ8で用いた厚さ25μm、空隙率40%の多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた。第1のセパレータ8にはポリ
プロピレン(PP)でポリエチレンを挟み込んで積層した3層セパレータ(Celgard 2300)を用いた。上記PP/PE/PP3層セパレータは厚み25μmのものを用いた。空隙率は測定より40%であった。第2のセパレータ7に上記3層セパレータを用いた以外は実施例3と同様に方法により電池を作製した。
加熱試験では、最高温度は132℃でオーバーシュート時間は5minであった。サイクル試験では1650mAhであった。
《実施例5》
第1のセパレータ8に、実施例1の第1のセパレータ8で用いた厚さ25μm、空隙率40%の多孔質ポリエチレンフィルムセパレータ8aを用いた。第2のセパレータ7には、実施例1の第1のセパレータ8で用いたセパレータの原料で用いた未延伸ポリエチレンフィルムを、延伸工程にて、260%まで延伸し、その後さらに前記延伸とは垂直方向(電池極板幅方向)に120%延伸した。その後、150℃で加熱したロールで熱固定して、25μmにして得られた多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた。空隙率は測定より、40%であった。第2のセパレータ7に上記多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用いた以外は実施例1と同様の方法により電池を作製した。
耐熱試験では、最高温度は140℃でオーバーシュート時間は19minであった。サイクル試験では1680mAhであった。
《比較例1》
第2のセパレータ7および第1のセパレータ8に、実施例1の第1のセパレータ8で用いた厚さ25μm、空隙率40%の多孔質ポリエチレンフィルムセパレータを用い、第2のセパレータ7と第1のセパレータ8を同一仕様として、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
耐熱試験では、最高温度は142℃でオーバーシュート時間は65minであった。サイクル試験では1650mAhであった。
次に上記の実施例と比較例の各リチウム二次電池についてセパレータ仕様、加熱試験およびサイクル試験の評価結果をまとめたものを表1、2に示す。
Figure 2005123058
Figure 2005123058
表2に示すように、まず、加熱試験での最高温度、オーバーシュートの時間を実施例1と比較例1とを比較する。比較例1では、第2のセパレータ7と第1のセパレータ8に同一仕様のセパレータを用いたが、実施例1では第2のセパレータ7に第1のセパレータ8より厚みの小さなものを用いることにより、第2のセパレータ7のメルトダウンによる短絡を早めることができるため、図2中における負極合剤部6bと正極合剤部5aより、負極合剤部6aと正極合剤部5bを先に短絡させ、放電ができるため、発熱を抑制することができた。
また、このように厚みを小さくすることにより、負極合剤部6aと正極合剤部5b間の極板間の距離を小さくし、反応抵抗を低下させることができるため、負極合剤部6bと正極合剤部5a間の反応抵抗に近づけることができ、サイクル特性を向上させることもできた。
次に実施例2と比較例1を比較する。比較例1では、第2のセパレータ7と第1のセパレータ8に同一セパレータを用いたが、実施例2では第2のセパレータ7に第1のセパレータ8より空隙率の大きなものを用いることにより、第2のセパレータ7のメルトダウンによる短絡を早めることができるため、負極合剤部6bと正極合剤部5aより、負極合剤部6aと正極合剤部5bを先に短絡させ、放電ができるため、実施例1と同様に発熱を抑制することができた。
また、このように厚みを小さくすることにより、負極合剤部6aと正極合剤部5b間でのLiイオンの拡散抵抗を小さくし、反応抵抗を低下させることができるため、負極合剤部6bと正極合剤部5a間の反応抵抗に近づけることができ、実施例1と同様、サイクル特性を向上させることもできた。
次に実施例3と比較例1を比較する。第2のセパレータ7に用いたポリエチレンより、融点の高いポリプロピレンを第1のセパレータ8に用いることにより、第2のセパレータ7のメルトダウンによる短絡を早めることができるため、負極合剤部6bと正極合剤部5aより、負極合剤部6aと正極合剤部5bを先に短絡させ、放電ができるため、サイクル特性悪化させることなく、実施例1と同様に発熱を抑制することができた。
次に実施例4と比較例1を比較する。第2のセパレータ7に用いたポリエチレンより、融点の高いポリプロピレンをポリエチレンに積層したPP/PE/PP3層セパレータを第1のセパレータ8に用いることにより、第2のセパレータ7のメルトダウンによる短絡を早めることができるため、負極合剤部6bと正極合剤部5aより、負極合剤部6aと正極合剤部5bを先に短絡させ、放電ができるため、サイクル特性悪化させることなく、実施例1と同様に発熱を抑制することができた。
次に実施例5と比較例1を比較する。第1のセパレータ8より幅方向の熱収縮率が大き
なセパレータを用いた特性をもつセパレータを第2のセパレータ7に用いることにより、電池加熱に負極合剤部6bと正極合剤部5aより、負極合剤部6aと正極合剤部5bの短絡面積が大きくなり、この部分での放電を大きくすることができ、サイクル特性悪化させることなく、実施例1と同様に発熱を抑制することができた。
本発明の非水電解質二次電池は、安全性の優れた寿命の長いポータブル用電源等として有用である。
本発明の実施の形態にかかる電池の一例の縦断面図 本発明の実施の形態にかかる電池の一例の横断面図 本発明の実施の形態にかかる電池の極板群の極板積層部の湾曲部の拡大図
符号の説明
1 ケース
2 封口板
3 絶縁パッキング
4 極板群
5 正極板
5a、5b 正極合剤部
5c 正極集電体
5d 正極リード
6 負極板
6a、6b 負極合剤部
6c 負極集電体
6d 負極リード
7 第2のセパレータ
8 第1のセパレータ
9 上部絶縁板
10 下部絶縁板

Claims (2)

  1. 正極板および負極板を前記正極板および負極板の極板間に設けたセパレータと共に積層し、捲回された極板群を備えた非水電解質二次電池において、
    前記セパレータは、第1のセパレータと第2のセパレータのそれぞれ異なる仕様を有した2枚のセパレータを用いており、
    前記正極板の内周側に第1のセパレータのみを配置し、前記正極板の外周側には第2のセパレータのみを配置することにより、前記極板群内において第1のセパレータと第2のセパレータが交互に積層されたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記第1のセパレータと第2のセパレータは、厚み、空隙率、融点または熱収縮の大きさの少なくとも一つの仕様が異なることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池。

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