JP2005120276A - フィルム用樹脂組成物およびこれから得られるポリオレフィンフィルム - Google Patents

フィルム用樹脂組成物およびこれから得られるポリオレフィンフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】透明性、ヒートシール性に優れたポリオレフィンフィルムを提供する。
【解決手段】
密度が0.900〜940g/cm、MFRが0.01〜50g/10分の範囲にあり、DSCにより測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と密度(d)とがTm<400×d−248で示される関係を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体(A)50〜90重量%、
メルトフローレートが0.1〜50g/10分、密度が0.900〜0.940g/cmであり、かつメルトテンション(MT)とMFRとが次の関係式
40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
を満たすエチレン系重合体(B)1〜30重量%
MFRが0.1〜50g/10分、密度が0.860〜0.895g/cmであるエチレン・α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%からなるフィルム用樹脂組成物およびこれから得られるポリオレフィンフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、フィルム樹脂組成物およびこれから得られるポリオレフィンフィルムに関する。特には、透明性およびヒートシール性が良好で、柔軟性に優れたポリオレフィンフィルムに関する。本発明のポリオレフィン系多層フィルムは包装用フィルムとして好適に使用できる。
食品等の保存に際し、家庭用または業務用に使用されているストレッチフィルムとしては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンが使用されている。しかしながらこれらのフィルムには、原料樹脂中に多量の塩素原子を含んでいることから、廃棄、焼却方法によってはダイオキシン発生の原因となる可能性もあり、塩素原子を含まないラッピングフィルム用組成物の開発が行われている。
塩素原子を含まないポリオレフィン系のストレッチフィルムとしては、従来、低密度ポリエチレンと各種樹脂等からなる組成物によるフィルムを少なくとも一つの層とした単層または多層フィルム、ポリプロピレンと各種樹脂等からなる組成物によるフィルムを少なくとも一つの層とした単層または多層フィルムが知られている。低密度ポリエチレンによるフィルムでは透明性に劣り、ポリプロピレンによるフィルムは、透明性が良好で腰が強い反面、衝撃強度が低いという問題点がある。
特開平6−207059号公報にはメタロセン触媒を用いて得られるエチレン・α−オレフィン共重合体と高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレンとからなる樹脂組成物が開示されている。(特許文献1)
特開平11−228758号公報には、メタロセン触媒を用いて得られるエチレン・α−オレフィン共重合体と高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレンとからなる樹脂組成物により透明性に優れるストレッチフィルムが得られることが記載されている。しかしながら、該公報による樹脂組成物を例えばインフレ成形法等によりフィルムにした場合、透明性は不充分であり、またヒートシール性も不充分であり、包装する内容物にも限りがあった。(特許文献2)
特開平6−207059号公報 特開平11−228758号公報
本発明は、透明性、ヒートシール性を有するポリオレフィンフィルムを提供することにある。
本発明者らは、ある特定のエチレン・α―オレフィン共重合体とエチレン系重合体とからなる組成物を用いたフィルムをにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、メタロセン触媒を用いてエチレンと炭素数3〜20までのα−オレフィンを共重合体して得られるエチレン・α−オレフィン共重合体であって、密度(ASTMD1505)が0.900〜940g/cm、190℃で測定したメルトフローレート(ASTM D1238、2.16kg荷重)が0.01〜50g/10分の範囲にあり、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と密度(d)とがTm<400×d−248で示される関係を満たしているエチレン・α−オレフィン共重合体(A)50〜90重量%、
メルトフローレートが0.1〜50g/10分、密度が0.900〜0.940g/cmであり、かつメルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とが次の関係式
40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
を満たすエチレン系重合体(B)1〜30重量%
メルトフローレートが0.1〜50g/10分、密度が0.860〜0.895g/cmであるエチレンと少なくとも1種の炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%からなるフィルム用樹脂組成物である。
さらに本発明は、上記樹脂組成物から得られるポリオレフィンフィルムであり、上記ポリオレフィンフィルムの少なくとも1層と、エチレン系(共)重合体(D)からなるフィルムとを積層することによって得られる積層フィルムである。
本発明の樹脂組成物によって得られるフィルムは、透明性、ヒートシール性に優れ、ストレッチフィルム等の食品包装用フィルムとして好適で、その産業上の利用価値は極めて高い。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
本発明の樹脂組成物において使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレンと炭素数3〜20までのα−オレフィンを共重合体して得られるエチレン・α−オレフィン共重合体である。好ましくはエチレンと炭素数4〜10までのα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンを挙げることができる。エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度(ASTMD1505)としては、0.900〜940g/cm、好ましくは0.905〜935g/cm、190℃で測定したメルトフローレート(以下MFRと略記する。ASTMD1238、2.16kg荷重)が0.01〜50g/10分、好ましくは0.1〜30g/10分の範囲にある。エチレン・α−オレフィン共重合体(A)中の炭素数3〜20までのα−オレフィン含有量は1〜35重量%、好ましくは2〜30重量%、より好ましくは4〜25重量%である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のGPCで測定した分子量分布(Mw/Mn、ただしMw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が1.5〜4の範囲にあることが望ましい。なお、分子量分布(Mw/Mn)は、ミリポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測定した。
分離カラムは、TSK GNHHTであり、カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml /分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106 については東ソー社製を用い、1000<Mw<4×106 についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と密度(d(g/cm3 ))とが、Tm<400×d−248好ましくは Tm<450×d−296より好ましくは Tm<500×d−341で示される関係を満たしている。
なお示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))は、試料約5mg(サンフ゜ル厚み0.5mm)をアルミパンに詰め10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃/分で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー社製DSC-7 型装置を用いた。
このように示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク位置の温度(Tm)と密度(d)との関係、そしてn-デカン可溶成分量分率(W)と密度(d)とが上記のような関係を有するようなエチレン・α-オレフィン共重合体は組成分布が狭いと言える。またこのようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、密度に対して上記Tmが低いため、同一密度のエチレン・α−オレフィン共重合体を比較すると、ヒートシール性に優れている。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、23℃におけるn-デカン可溶成分量分率(W(重量%))と密度(d(g/cm3 ))とが、MFR≦10g/10分のとき:W<80×exp(−100(d−0.88))+0.1好ましくは W<60×exp(−100(d−0.88))+0.1より好ましくは W<40×exp(−100(d−0.88))+0.1、MFR>10g/10分のとき:W<80×(MFR−9)0.26ラexp(−100(d−0.88))+0.1で示される関係を満たしている。
なお、n-デカン可溶成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分布が狭い)の測定は、共重合体約3gをn-デカン450mlに加え、145℃で溶解後室温まで冷却し、濾過によりn-デカン不溶部を除き、濾液よりn-デカン可溶部を回収することにより行われる。このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は組成分布が狭いと言える。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、190℃における溶融張力(MT(mN))とメルトフローレート(MFR(g/10分))とが、MT≦22×MFR-0.84で示される関係を満たしていると好ましい。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線におけるピークが2つ以上存在し、かつ最も低温のピーク位置の温度(Tm1(℃))と最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と密度(d(g/cm3 ))とが、576−600d>(Tm−Tm1)>558−600dで示される関係を満たしていると好ましい。
このようにDSCにより測定した吸熱曲線におけるピークが2つ以上存在し、かつ最も低温のピーク位置の温度(Tm1)と最大ピーク位置の温度(Tm)とが上記のような関係を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体は、フィルムのヒートシールの立ち上がり温度が低く、ホットタック性も良好である。
上記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は通常メタロセン触媒を用いて製造するのが好ましい。
エチレン系重合体(B)
本発明の樹脂組成物におけるエチレン系重合体(B)としては、その密度が0.900〜0.940、好ましくは0.900〜0.930g/cmであり、MFR(190℃)は0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30g/10分である。密度およびメルトフローレートがこの範囲にあると、樹脂組成物の溶融張力を高め、その結果、フィルム成形加工性を助け、均一厚さに外観および透明性が良好なフィルムが得られる。
また、このエチレン系重合体(B)の190℃で測定されたメルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とが次式を満たしている。
40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
この関係式を満たすことで、この低密度ポリエチレンを含有する樹脂組成物は、適度の溶融張力を有し、フィルム成形性が良好となる。ここで、メルトテンション(MT)は、溶融させた低密度ポリエチレンを一定速度で延伸したときの応力を測定することにより求められる値である。実際のメルトテンションの測定は、東洋整機製MT測定器を用い、樹脂温度190℃、押出速度15mm/分、巻取り速度15m/分、ノズル径2.09mmφ、ノズル長さ8mmの条件で行われる。
このような特性を有する低密度ポリエチレンの好ましい具体例としては、ラジカル重合法によって得られる、いわゆる高圧法低密度ポリエチレンを挙げることができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)
本発明の樹脂組成物におけるエチレン・α−オレフィン共重合体(C)としては、エチレンと炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、その分子構造は、直鎖状であってもよいし、長鎖または短鎖の側鎖を有する分岐状であってもよい。
コモノマーとして使用されるα−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンおよびそれらの組み合わせを挙げることができ、中でもプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。また、必要に応じて他のコノモマー、例えば1,6−ヘキサジエン、1,8−オクタジエン等のジエン類や、シクロペンテン等の環状オレフィン類等を少量含有してもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)中のエチレン含量は、60〜95、好ましくは70〜90(モル%)である。密度は、0.860〜0.895g/cm、好ましくは0.860〜0.890g/cmである、低結晶性または非晶性エラストマーである。この密度範囲にあると、透明性とヒートシール性とを備えたフィルムが得られる。
またエチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、ASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定したMFRが、0.1〜50、好ましくは0.3〜30g/10分の範囲にある。MFRがこの範囲内にあると、成形性に優れ良好なフィルムを得ることができる。
上記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(C)の製造法については特に制限はないが、ラジカル重合触媒、フィリップス触媒、チーグラー・ナッタ触媒、あるいはメタロセン触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合することによって製造することができる。
本発明における上記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、直鎖状であっても、長鎖分岐構造であってもよい。
樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、上記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)50〜90重量%、エチレン系重合体(B)1〜30重量%およびエチレン・α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%(ここで、(A)+(B)+(C)は100重量%となる)からなる。好ましくは、(A)55〜90重量%、(B)3〜25重量%および(C)7〜35重量%である。
なお、本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない限り、ポリプロピレン樹脂等の他のポリオレフィン樹脂を含有していてもよい。
上記本発明の樹脂組成物を通常のポリオレフィンのフィルム成形に使用されるT−ダイ成形機、押出ラミネーション成形機またはインフレ成形機を用いることにより、本発明のポリオレフィンフィルムとすることができる。ポリオレフィンフィルムの厚みは1〜500μm、通常3〜300μmの範囲である。
さらに本発明のポリオレフィンフィルムの少なくとも1層と、エチレン系(共)重合体(D)からなるフィルムとを積層することによって、本発明の積層フィルムとすることもできる。
エチレン系(共)重合体(D)としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、その他のエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体やエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。これらの中で、柔軟性、透明性、ヒートシール性が優れることから、密度が0.910〜0.930g/cmの低密度ポリエチレン、密度が0.910〜0.930g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン、密度が0.860〜0.910g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体、密度が0.910〜0.970g/cmのエチレン・酢酸ビニル共重合体やこれらの混合物が好ましく使用できる。上記エチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンとしては、炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜10までのα−オレフィンを挙げることができる。
エチレン系(共)重合体の(D)190℃で測定したMFRは0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30g/10分である。
本発明の積層フィルムにおいては、上記エチレン系(共)重合体の(D)からなるフィルム層(X)は、少なくとも1層以上形成してもよい。2層以上形成する場合に使用されるエチレン系(共)重合体は、各層で同じであっても異なっていても良い。
本発明の樹脂組成物からなるフィルムと、エチレン系(共)重合体(D)からなるフィルムを積層する方法としては、通常のポリオレフィン積層フィルムを製造する方法を採用することができる。具体的には、多層T−ダイ成形、多層インフレ成形、押出ラミネーション成形、ドライラミネーション法などを挙げることができる。
本発明の多層フィルムの厚みは、フィルム強度、柔軟性、透明性の観点から、3〜700μm、好ましくは5〜400μmである。
本発明のフィルムには、粘着性や防曇性を調整するために、粘着付与剤、界面活性剤を添加しても良い。粘着付与剤としては、ポリブテンやオレフィン系オリゴマー等の炭化水素液状物、流動パラフィン、脂肪系石油樹脂、脂環系石油樹脂等を挙げることができる。界面活性剤としては、モノグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上の混合物として使用してもよい。これらの添加剤は、本発明の樹脂組成物フィルム層、エチレン系(共)重合体(D)フィルム層のどちらか一方または両方に添加してもよい。
上記本発明のポリオレフィンフィルムまたは積層フィルムは、必要に応じ少なくとも一方向に延伸され、延伸フィルムとすることもできる。
このような延伸フィルムは、熱収縮性に優れ、シュリンク包装用フィルムとして好適に使用できる。延伸方法としては、ポリオレフィン延伸フィルムを製造する公知の方法を用いることができる。具体的には、ロール延伸、テンター延伸、チューブラー延伸等を挙げることができる。延伸倍率としては、1.5〜20倍、通常2〜15倍である。
次に実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[評価法]
MFR190 : ASTM D1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重にて測定した。
密度 : ASTM D1505に準拠して測定した。
ヘイズ : ASTM D1003に準拠して測定した。
ヒートシール性:フィルムのシール層同士を向かい合わせ、所定の温度で、圧力0.2MPa、シール時間1.0秒の条件でヒートシールを行った。その後、15mmの短冊状に裁断した試験片の層間を180度方向に300mm/分の速度で剥離させ、その時の剥離強度を測定し、その値をヒートシール強度(N/15mm)とした。
[実施例1]
特開平9−183816号公報の実施例に準じた方法でメタロセン触媒を用いて得られた、密度0.913g/cm、Tmが114℃、Tm1が97℃、MFR2.0g/10分のエチレン・1−ヘキセン共重合体85重量%、密度0.927g/cm、MFR3.0g/10分、メルトテンション50mNの高圧法低密度ポリエチレン5重量%および密度0.885g/cm、MFR3.6g/10分のメタロセン触媒を用いて得られたエチレン・1−ブテン共重合体10重量%からなる樹脂組成物を使用し、50mmφの押出機を備えたダイ径100mmφのインフレ成形機にて厚み60μm単層フィルムを得た。
得られたフィルムの物性を表−1に示す。
[実施例2、比較例1、2]
樹脂組成を表−1記載の組成とした以外は実施例―1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表−1に示す。
Figure 2005120276
本発明の樹脂組成物によって得られるフィルムは、透明性、ヒートシール性に優れ、ストレッチフィルム等の食品包装用フィルムとして好適で、その産業上の利用価値は極めて高い。

Claims (3)

  1. エチレンと炭素数3〜20までのα−オレフィンを共重合体して得られるエチレン・α−オレフィン共重合体であって、密度(ASTMD1505)が0.900〜940g/cm、190℃で測定したメルトフローレート(ASTM D1238、2.16kg荷重)が0.01〜50g/10分の範囲にあり、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と密度(d)とがTm<400×d−248で示される関係を満たしているエチレン・α−オレフィン共重合体(A)50〜90重量%、
    メルトフローレートが0.1〜50g/10分、密度が0.900〜0.940g/cmであり、かつメルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とが次の関係式
    40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
    を満たすエチレン系重合体(B)1〜30重量%
    メルトフローレートが0.1〜50g/10分、密度が0.860〜0.895g/cmであるエチレンと少なくとも1種の炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィン共重合体(C)5〜40重量%からなるフィルム用樹脂組成物。
  2. 請求項1記載の樹脂組成物からなり、フィルム厚みが1〜500μmの範囲にあることを特徴とするポリオレフィンフィルム。
  3. 請求項2記載のフィルムを少なくとも1層と、エチレン系(共)重合体(D)からなるフィルムとを積層することによって得られる積層フィルム


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