JP2005114932A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】補助容量素子間の短絡不良を画素電極に損傷を与えることなく修復可能にする。
【解決手段】補助容量素子51とTFT素子75のソース電極71とを接続する接続配線74と画素電極との間に接続配線74の少なくとも一部と重なるように修復用保護層56を設ける。補助容量素子51間に短絡不良が発生した場合には、この接続配線74の修復用保護層56が重なっている部分にレーザーを照射することで、接続配線74を切断したレーザが、修復用保護層56により画素電極にまで達しないようにする。
【選択図】図2
【解決手段】補助容量素子51とTFT素子75のソース電極71とを接続する接続配線74と画素電極との間に接続配線74の少なくとも一部と重なるように修復用保護層56を設ける。補助容量素子51間に短絡不良が発生した場合には、この接続配線74の修復用保護層56が重なっている部分にレーザーを照射することで、接続配線74を切断したレーザが、修復用保護層56により画素電極にまで達しないようにする。
【選択図】図2
Description
本発明は、画素毎にスイッチング素子を備えたアクティブマトリクス型の液晶表示装置に関する。
近年、高密度かつ大容量でありながら、高機能、高精細な表示が可能な液晶表示装置の実用化が進められている。
このような液晶表示装置としては各種の方式があるが、中でも隣接する画素間でのクロストークが小さく、高コントラストの表示が得られ、透過型表示が可能で、かつ大面積化も容易などの理由から、互いに交差するように配線された複数本の走査線と複数本の信号線とにより区画された各画素領域にスイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下適宜「TFT」と称する)を備えたアクティブマトリクス型の液晶表示装置が多く用いられている(特許文献1参照)。
アクティブマトリクス型の液晶表示装置では、画素電極間からの光漏れを防ぐ目的で遮光部材として黒色樹脂製のブラックマトリクスが設けられること多い。ブラックマトリクスは、カラーフィルタ用の着色層とともに、アレイ基板に対して液晶層を介して対向配置される対向基板に配置されるのが一般的である。一方、光を透過する開口部を備えた画素電極はアレイ基板に配置される。このため、アレイ基板における画素電極と対向基板におけるブラックマトリクスとの位置合せにずれが生じると、開口部の面積割合(開口率)をブラックマトリクスによって低下させる原因となる。
こうした問題点を解決するため、近年においてはアレイ基板の信号線、走査線といった駆動配線上に有機絶縁膜を介して画素電極を設けると共に、駆動配線と画素電極の端辺とが重なるように配置することにより、駆動配線を遮光部材として兼用する構造が提案されている。このような構造とすることで、アレイ基板と対向基板の位置ずれによる開口率の低下がなくなり、高開口率を実現できる。
その一方、駆動配線を遮光部材として兼用する構造では、駆動配線と画素電極との距離が短くなるため、両者間の寄生容量が大きくなり、表示品位が影響を受けやすくなる。これを避ける為に、ある一定量の補助容量素子をTFT素子に接続することが行われている。
特開平11−316382号公報
しかしながら、アクティブマトリクス型の液晶表示装置においては、TFT素子に電気的に接続される画素電極が数十万画素から百万画素以上マトリクス状に配列される。このため、全てのパネルで全画素を無欠陥に製造する事は非常に困難であり、ある割合で画素に欠陥が生じる。その原因は様々であるが、補助容量素子間の短絡による不良が多くを占めることが、不良解析により明らかとなっている。補助容量素子間の短絡が発生すると、その画素電極の電位は一定値に固定されるため、常に点灯し続ける欠陥となる。更には、アレイ基板における画素電極と対向基板における対向電極との間に直流電圧が印加され続けるため、液晶層が劣化し易くなる。
このような欠陥を修復する一つの手法として、短絡不良を生じた補助容量素子とTFT素子とを接続した接続配線をレーザーで切断し、その補助容量素子を画素電極から切り離す手法が知られている。このようにして修復された画素は、駆動配線と画素電極間の寄生容量の影響を受けることになるものの、半点灯の状態に改善されるので、接続配線の切断は有効な手法である。
ところが、補助容量素子とスイッチング素子とを接続する接続配線は、画素電極と重なっているため、接続配線を切断したレーザが、画素電極にまで損傷を与えてしまい、微小な孔が空いて局所的に光抜けが発生するといった問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、補助容量素子間の短絡不良を画素電極に損傷を与えることなく修復し得る液晶表示装置を提供することにある。
本発明に係る液晶表示装置は、交差するように配置された複数の走査線および複数の信号線と、走査線と信号線の各交差部に配置された画素電極と、前記画素電極に接続配線を介して接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続配線を介して接続された補助容量素子と、前記補助容量素子の接続配線と前記画素電極との間に当該接続配線の少なくとも一部と重なるように配置された修復用保護層と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、補助容量素子とスイッチング素子を接続する接続配線と画素電極との間に当該接続配線の少なくとも一部と重なるように修復用保護層を設けたことで、補助容量素子間に短絡不良が発生した場合には、この接続配線の修復用保護層が重なっている部分にレーザーを照射し、接続配線を切断したレーザが修復用保護層により画素電極にまで達しないようにして、画素電極の損傷を防止する。
本発明に係る液晶表示装置によれば、画素電極に損傷を与えることなく補助容量間の短絡不良を修復することができる。
また、補助容量をスイッチング素子に接続することで、スイッチング素子に接続された画素電極と駆動配線間の寄生容量を低減でき、もって高品位表示を可能とすることができる。
以下、一実施の形態における液晶表示装置について図面を用いて説明する。
図1の平面透視図に示すように、本液晶表示装置は、走査線50及びこれと平行に配置された上部電極51aおよび下部電極51bからなる補助容量素子51は、信号線52と交差するように配置される。画素電極55の端辺と信号線52は重なるように配置され、信号線52は画素電極間の光漏れを防止する遮光部材として兼用される。
図2の拡大透視図に示すように、走査線50と信号線52との交差部近傍には、Nチャネル型LDD(Lightly Doped Drain)構造のTFT素子75が配置される。TFT素子75は、そのソース電極71に接続された接続配線80aを介して画素電極55のコンタクト電極80bに電気的に接続される。一方で、TFT素子75は、ソース電極71を延出させた接続配線74により、補助容量素子51の下部電極51bに電気的に接続される。そして、画素電極55と接続配線74との間に接続配線74の少なくとも一部と重なるように修復用保護層56が配置される。なお、図1および図2では、画素電極55を透視した状態を示す。
図3の断面図に示すように、図2のA−B−C部では、透光性絶縁基板60の表面上にTFT素子75のソース電極71と補助容量素子51の接続配線74が配置される。その上層にゲート絶縁膜61を介して走査線50と修復用保護層56bが配置される。修復用保護層56bは、補助容量素子51の接続配線74に重なるように配置される。その上層に層間絶縁膜62を介してTFT素子75の接続配線80a、補助容量素子51の修復用保護層56aが配置される。接続配線80aは、層間絶縁膜62に設けられたコンタクトホールを通じてTFT素子75のソース電極71に接続される。修復用保護層56aは、修復用保護層56bの直上に配置される。その上層に保護絶縁膜63を介して透明有機絶縁膜64が配置され、その上層に画素電極55が配置される。画素電極55は、透明電極53と、開口部54aを有する反射電極54との積層構造からなる。
修復用保護層56bは走査線50と同一材料で同一層に形成され、修復用保護層56aは信号線52と同一材料で同一層に形成される。また、修復用保護層56をはじめ、接続配線74、80a等は、開口率低下の原因とならないように、開口部54aに重ならないように配置される。
本液晶表示装置は、このような構造のアレイ基板90と、対向基板とが対向して配置され、両基板の間隙に液晶層を保持した構成である。
補助容量素子51間に短絡不良が発生した場合には、補助容量素子51の接続配線74をレーザーで切断する際に、透光性絶縁基板60側からレーザーを接続配線74の修復用保護層56が重なっている部分に照射する。このように照射することで、接続配線74を切断したレーザが、修復用保護層56によって画素電極55に達しないようにして、画素電極55の損傷を防止する。
次に、アレイ基板90の製造方法について図2および図3を用いて説明する。
まず、高歪点ガラスや石英などを原材料とする透光性絶縁基板60上にCVD法などにより非晶質シリコン(a−Si)膜を50nm程度被着する。450℃で1時間アニール処理を行った後、XeClエキシマレーザを照射し、a−Si膜を多結晶化して多結晶シリコン(p−Si)膜とする。この多結晶シリコン膜をフォトエッチング法によりパターニングして、TFT素子75のチャネル層70、図示しない駆動回路用のTFTのチャネル層、TFT素子75のソース電極71、補助容量素子51の下部電極51b、ソース電極71と補助容量素子51の下部電極51bとを電気的に接続する接続配線74となるポリシリコン膜を形成する。
続いて、CVD法により透光性絶縁基板60の上全面にゲート絶縁膜61となるSiOxを100nm程度被着する。
続いて、ゲート絶縁膜61の上全面にTa、Cr、Al、Mo、W、Cuなどの単体膜又はその積層膜あるいは合金膜を400nm程度被着し、フォトエッチング法により所定の形状にパターニングし、走査線50、補助容量素子51の上部電極51a、走査線50を延出して成るTFT素子75のゲート電極50a、図示しない駆動回路用のTFTのゲート電極、駆動回路内の各種配線を形成する。同時に、フォトエッチング法により、補助容量素子51の接続配線74上の一部領域に、走査線50と同一材料で同一層に修復用保護層56bを島状に形成する。
その後、ゲート電極をマスクとしてイオン注入やイオンドーピング法によりポリシリコン膜に不純物を注入し、TFT素子75のソース電極71、ドレイン電極72、及び駆動回路用のNチャネル型のTFTのソース電極、ドレイン電極を形成する。不純物の注入は、例えば加速電圧80[keV]、ドーズ量5×1015[atoms/cm2]でPH3/H2を注入することでリンを高濃度注入する。
続いて、TFT素子75、駆動回路用のTFTを不純物が注入されないようにレジストで被覆した後、図示しない駆動回路用のPチャネル型のTFTのゲート電極をマスクとして、加速電圧80[keV]、ドーズ量5×1015[atoms/cm2]でB2H6/H2を注入することでボロンをポリシリコン膜に高濃度注入し、図示しないPチャネル型の駆動回路用のTFTのソース電極とドレイン電極を形成する。その後、Nチャネル型のLDD(Lightly Doped Drain)を形成するための不純物注入を行い、絶縁基板をアニール処理することにより不純物を活性化する。
続いて、PECVD法を用いて絶縁基板の上全面に層間絶縁膜62となるSiO2を500nm程度被着する。
続いて、フォトエッチング法により、TFT素子75のドレイン電極72に至るコンタクトホール、ソース電極71に至るコンタクトホール、図示しない駆動回路用のTFTのソース電極、ドレイン電極にそれぞれ至るコンタクトホールを層間絶縁膜62に形成する。
続いて、Ta、Cr、Al、Mo、W、Cuなどの単体膜又はその積層膜あるいは合金膜を500nm程度被着し、フォトエッチング法により所定の形状にパターニングし、信号線52、TFT素子75のドレイン電極72と信号線52の接続配線、画素電極55のコンタクト電極80b、ソース電極71と画素電極55のコンタクト電極80bとを接続する接続配線80a、図示しない駆動回路用のTFTの各種配線等を形成する。同時に、フォトエッチング法により、補助容量素子51の接続配線74上の修復用保護層56bと略同位置に、信号線52と同一材料で同一層に修復用保護層56aを島状に形成する。
続いて、PECVD法により絶縁基板の全面にSiNxからなる保護絶縁膜63を成膜し、その上全面に透明有機絶縁膜64を2μmほど塗布し、フォトエッチング法により画素電極55のコンタクト電極80bに至るコンタクトホールを形成する。
続いて、酸化インジウムスズ(ITO:indium tin oxide)をスパッタ法により100nm程度成膜し、フォトエッチング法により所定の形状にパターニングして、コンタクト電極80bに接続された透明電極53を形成し、透明電極53とTFT素子75のソース電極71とを電気的に接続する。
続いて、例えばアルミニウム(Al)をスパッタ法により100nm程度成膜し、フォトエッチング法により所定の形状にパターニングして、開口部54aを有する反射電極54を形成し、透明電極53と反射電極54とを積層することで画素電極55を形成する。 このような工程により、アクティブマトリクス型の液晶表示装置のアレイ基板90を製造することができる。
次に、比較例の液晶表示装置について説明する。比較例の液晶表示装置は、図4の平面透視図、図5の拡大透視図、図6の断面図に示すように、修復用保護層56a,56bがない構成であり、その他の部分は、本実施の形態の液晶表示装置と同様である。図4乃至図6において、図1乃至図3と同一物には同一の符号を付すものとし、ここでは重複した説明は省略する。
比較例の液晶表示装置では、補助容量素子51間に短絡不良が発生した場合には、補助容量素子51の接続配線74をレーザーで切断しようとすると、接続配線74を切断するだけではなく画素電極55にまで損傷を与えてしまい、画素電極55に微小な孔が空いて局所的に光抜けが発生することになる。
したがって、本実施の形態によれば、補助容量素子51とTFT素子75のソース電極71とを接続する接続配線74と画素電極55との間に接続配線74の少なくとも一部と重なるように修復用保護層56を設けたことで、補助容量素子51間に短絡不良が発生した場合には、この接続配線74の修復用保護層56が重なっている部分にレーザーを照射することにより、接続配線74を切断したレーザが、修復用保護層56により画素電極55にまで達しないようになるので、画素電極55に損傷を与えることなく補助容量素子51間の短絡不良を修復することができる。
本実施の形態によれば、補助容量素子51をTFT素子75に接続することで、TFT素子75に接続された画素電極55と信号線52との間の寄生容量を低減でき、もって高品位の表示を可能とすることができる。
本実施の形態によれば、修復用保護層56bを、走査線50を形成するときに走査線50と同一材料で同一層に形成したことで、製造工程を増加することなく、修復用保護層56bを形成することができる。
本実施の形態によれば、修復用保護層56aを、信号線52を形成するときに信号線52と同一材料で同一層に形成したことで、製造工程を増加することなく、修復用保護層56aを形成することができる。
なお、本実施の形態においては、信号線52と画素電極55の端辺とが重なるように配置し、信号線52を画素電極間の光漏れを防止する遮光部材として用いたが、これに限られるものではない。例えば、走査線50と画素電極55の端辺とが重なるように配置することで、走査線50を遮光部材として用いるようにしてもよい。
50…走査線,50a…ゲート電極
51…補助容量素子,52…信号線
53…透明電極,54…反射電極
54a…開口部,55…画素電極
56a,56b…修復用保護層
60…透光性絶縁基板
61…ゲート絶縁膜
62…層間絶縁膜,63…保護絶縁膜
64…透明有機絶縁膜
71…ソース電極,72…ドレイン電極
74…補助容量素子とTFT素子の接続配線
75…TFT素子
80a…スイッチング素子と画素電極の接続配線
80b…コンタクト電極,90…アレイ基板
51…補助容量素子,52…信号線
53…透明電極,54…反射電極
54a…開口部,55…画素電極
56a,56b…修復用保護層
60…透光性絶縁基板
61…ゲート絶縁膜
62…層間絶縁膜,63…保護絶縁膜
64…透明有機絶縁膜
71…ソース電極,72…ドレイン電極
74…補助容量素子とTFT素子の接続配線
75…TFT素子
80a…スイッチング素子と画素電極の接続配線
80b…コンタクト電極,90…アレイ基板
Claims (3)
- 交差するように配置された複数の走査線および複数の信号線と、
走査線と信号線の各交差部に配置された画素電極と、
前記画素電極に接続配線を介して接続されたスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続配線を介して接続された補助容量素子と、
前記補助容量素子の接続配線と前記画素電極との間に当該接続配線の少なくとも一部と重なるように配置された修復用保護層と、
を有することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記修復用保護層は、前記走査線を形成するときに当該走査線と同一材料で同一層に形成されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記修復用保護層は、前記信号線を形成するときに当該信号線と同一材料で同一層に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003347522A JP2005114932A (ja) | 2003-10-06 | 2003-10-06 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005114932A true JP2005114932A (ja) | 2005-04-28 |
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JP2003347522A Pending JP2005114932A (ja) | 2003-10-06 | 2003-10-06 | 液晶表示装置 |
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Cited By (3)
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WO2009037892A1 (ja) * | 2007-09-20 | 2009-03-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | アクティブマトリクス基板、液晶パネル、液晶表示ユニット、液晶表示装置、テレビジョン受像機、および、アクティブマトリクス基板の製造方法 |
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2003
- 2003-10-06 JP JP2003347522A patent/JP2005114932A/ja active Pending
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