JP2005105055A - Pet再生樹脂組成物、pet再生樹脂改質用組成物及びpet再生樹脂成形品 - Google Patents

Pet再生樹脂組成物、pet再生樹脂改質用組成物及びpet再生樹脂成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】 改善された成形性、耐衝撃性、実用に十分な耐熱性を有するPET再生樹脂組成物及びこれを得るために使用されるPET再生樹脂改質用組成物ならびにそれを用いた成形品を提供することを課題とする。
【解決手段】 (A)PET再生樹脂100重量部とオレフィン系組成物(B)1〜30重量部とを含み、オレフィン系組成物(B)が、(B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体と(B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体とを90〜10:10〜90の重量比で含むことを特徴とするPET再生樹脂組成物により上記の課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、PET再生樹脂組成物、PET再生樹脂改質用組成物及びPET再生樹脂成形品に関する。更に詳しくは、本発明は、組成物を成形した際に、成形性が良好で、耐衝撃性、実用上考えうる温度での耐熱性を有するPET再生樹脂組成物、PET再生樹脂改質用組成物及びPET再生樹脂成形品に関するものである。
熱可塑性樹脂は、軽量で強度が大きく、耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が優れ、その上、成形加工が容易であるために、多量に生産されている。特に、通常PETと簡略して呼ばれているポリエチレンテレフタレート樹脂は、軽くて、強く丈夫であり、更に透明性に優れるため飲料用ボトル向けに大量に製造されている。最近では容器包装リサイクル法の施行に伴い、プラスチックに関してもリサイクル社会への移行が一段と加速してきている。更に、今後も石油資源の有効活用という世界的な潮流から、PETボトルのリサイクルが国家的課題として横たわっている。
このPETボトル等より再生されたPET再生樹脂は、成形加工性に劣るという問題がある。具体的には、PET再生樹脂のみでは、成形品が不透明の結晶層と透明の非晶質層の2層になるという課題があった。更に、この成形品は、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性等の性質も劣っているという課題があった。
これらの課題を解決するため、PET再生樹脂にエポキシ基含有エチレン共重合体を溶融混練した組成物が提案されている(特開平6−298991号公報(特許文献1))。この公報の組成物は、耐衝撃性や耐熱性がある程度改善されているが、未だ十分ではなく、加えて成形時に十分な成形性を得ることができない。そのため、これら性質の更なる改善が望まれている。
特開平6−298991号公報
かくして本発明によれば、(A)PET再生樹脂100重量部とオレフィン系組成物(B)1〜30重量部とを含み、オレフィン系組成物(B)が、(B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体と(B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体とを90〜10:10〜90の重量比で含むことを特徴とするPET再生樹脂組成物が提供される。
また、上記PET再生樹脂組成物の製造に使用され、PET再生樹脂に用時に添加できるように、エポキシ基含有オレフィン系共重合体及びエポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体が前もって配合されてなるPET再生樹脂改質用組成物が提供される。
更に、本発明によれば、上記PET再生樹脂組成物を成形してなるPET再生樹脂成形品が提供される。
本発明によれば、造粒や成形が可能であり、組成物を成形した際に、耐衝撃性、実用上考えうる温度での耐熱性を有するPET再生樹脂組成物及びこれを得るために使用されるPET再生樹脂改質用組成物ならびにそれを用いた成形品を得ることができる。
(1)PET再生樹脂組成物の構成成分
以下で使用される用語PETは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂の略称であり、通常、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等の低級アルキルエステル)とエチレングリコール又はそのエステル形成性誘導体とを原料にして、触媒の存在下、加熱反応せしめ、次いで得られるテレフタル酸のグリコールエステルを触媒の存在下、所定の重合度まで重合反応させて得られる樹脂である。
(A)PET再生樹脂
本発明におけるPET再生樹脂は、上記PETを任意に適当な添加剤と共に成形して得られる飲料用ボトル、すなわち、いわゆるPETボトルが、再度利用するために回収され、処理されたものが好ましい。この処理品は、通常、PET再生材やリサイクルPETと称されるものである。PETボトルは、近年大量に回収され、最も再生利用が望まれるものである。このPET再生樹脂は、上記PETボトルのほか、繊維、フィルム又はコンテナー等の大型成形品等の製品として成形されたもの、実際に製品として使用されなくても、製品の製造工程上で発生するフィルムの端材、射出成形品のゲート及びランナー部材等のPET樹脂を回収及び処理したものでも構わない。PET再生樹脂の形状は、特に限定されないが、成形時の溶融性を高めるためにできるだけ微細なことが好ましい。
(B)オレフィン系組成物
(B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体
本発明に用いられるエポキシ基含有オレフィン系共重合体としては、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらの単独又は2種以上を混合して使用してもよい。
更に、これ以外にも、本発明に用いられるエポキシ基含有オレフィン系共重合体として、エチレン−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−メチルアクリレート−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−エチルアクリレート−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−メチルメタクリレート−グリシジルアクリレート共重合体、エチレン−プロピレン−メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−グリシジルアクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらの単独又は2種以上を混合して使用することも可能である。
(B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体
本発明に用いられるエポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体としては、オレフィン単量体とα,β−不飽和酸のアルキルエステル単量体との共重合体が挙げられる。更に詳しくは、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−プロピルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体が挙げられ、これらの単独又は2種以上を混合して使用することが可能である。
(C)上記成分以外に、以下の成分を必要に応じて添加してもよい。
・結晶核剤
本発明に用いられる結晶核剤は、PETに対する核剤作用を有するものを意味する。例えば、タルクのような無機化合物、有機カルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩、及びカルボキシル基を有する有機重合体のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられる。無機化合物は、粒子状であることが好ましい。これらの結晶核剤は、単独又は2種以上併用してもよい。より具体的には、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、p−ブチル安息香酸ナトリウム、p−ブチル安息香酸カリウム、p−ブチル安息香酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カリウム、モンタン酸カルシウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸カルシウム、エチレン−メタクリル酸の共重合体のナトリウム塩、エチレン−メタクリル酸の共重合体のカリウム塩、エチレン−メタクリル酸の共重合体のカルシウム塩、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸リチウム等の有機カルボン酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩が挙げられる。
・強化充填材
本発明に用いられる強化充填材としては、ガラス繊維、鉱物繊維、炭素繊維、炭化珪素繊維、炭化ホウ素繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、マイカ、タルク、ウォラストナイト、カオリン、クレー、アスベスト、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して用いることができる。なお、強化充填材は、結晶核剤を兼ねてもよい。これらの内、ガラス繊維、マイカ、タルク、鉱物繊維が好ましい。また、ガラス繊維については、作業性の面から、集束剤にて処理されたチョップドストランドガラス繊維を使用することが好ましい。更に、ガラス繊維と樹脂との密着性を高めるために、ガラス繊維の表面がカップリング剤やバインダーで処理されたものを使用することができる。
・他の成分
本発明のPET再生樹脂組成物は、成形品に所望される品質を損ねない程度にその他の熱可塑性樹脂、樹脂添加剤、無機化合物等の他の成分を更に含んでいてもよい。
(a)熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン−1、ポリブテン−1、ポリペンテン−1及びこれらの共重合体等を含むポリオレフィン樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、下記するポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイドやポリフェニレンサルファイド等のエンジニアリングプラスチック等、ポリブタジエン、SBR、EPDM、EVA、ポリアクリル酸エステル、ポリイソプレン、水添イソプレン、アクリル系エラストマー、ポリエステル・ポリエーテルコエラストマー、PA系エラストマー、エチレン・ブテン1共重合体、スチレン・ブタジエンブロック共重合体、エポキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体、水素化スチレン・ブタジエンブロック共重合体、ABS樹脂、エチレン・プロピレン共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマー、水添SEBSエラストマー、エチレン−αオレフィンコポリマー、プロピレン−αオレフィンコポリマー、エチレンメタクリル酸系特殊エラストマー、MBS系エラストマー等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂は2種以上混合してもよい。
ポリエステル樹脂としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸又はテレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の脂環式ジオール及びテトラメチレングリコール等のエーテル系ジオール等との縮合反応により得られるポリエステル樹脂及び、ポリエステル樹脂とラクトン類とを共重合したラクトン変性ポリエステル樹脂、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートの共重合樹脂等が用いられる。
(b)樹脂添加剤としては、安定剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、静電気防止剤、増量剤等が挙げられる。
(c)無機化合物としては、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、黒鉛等を挙げることができる。
(2)各成分の配合量
本発明のPET再生樹脂組成物を構成する各成分の割合は、
・(A)PET再生樹脂100重量部に対し、オレフィン系組成物(B)1〜30重量部であり、
・オレフィン系組成物(B)が、(B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体と(B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体とを90〜10:10〜90の重量比で含む。
本発明において、オレフィン系組成物が、PET再生樹脂100重量部に対し、1重量部未満ではPET再生樹脂成形品の耐衝撃性改良の効果が少ないので好ましくなく、30重量部より多いと、PET再生樹脂組成物の流動性が低下して成形性が悪くなるので好ましくない。より好ましい配合量は5〜20重量部である。
オレフィン系組成物(B)において、(B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体の重量比が、90より大きい場合、PET再生樹脂組成物の流動性が低下して、成形性が悪くなるので好ましくない。10より少ない場合、PET再生樹脂成形品の耐衝撃性改良の効果が少ないので好ましくない。より好ましい(B−1)と(B−2)の重量比は、70〜30:30〜70である。
更に、結晶核剤は、PET再生樹脂組成物100重量部に対し、5重量部までの量で含むことが好ましい。5重量部より多くなると得られる成形品の機械的物性の低下が生じるので好ましくない。より好ましい配合割合は、0.1〜5重量部であり、特に好ましい配合量は、0.5〜2重量部である。なお、原料のPET再生樹脂に結晶核剤が含まれている場合は、その量を考慮して新たに添加される結晶核剤の量を調整することが好ましい。
更にまた、強化充填材が、PET再生樹脂組成物100重量部に対し、50重量部までの量で含まれることが好ましい。50重量部より多いと成形性が悪くなるので好ましくない。より好ましい配合量は5〜40重量部である。
本発明のPET再生樹脂組成物は、成形品に所望される品質を損ねない程度に他の熱可塑性樹脂、樹脂添加剤、無機化合物等の他の成分を更に含んでいてもよい。
他の成分は、上記PET再生樹脂、エポキシ基含有オレフィン系共重合体、エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体、結晶核剤及び強化充填材の合計量100重量部に対して、好ましくは0.01〜50重量部、特に好ましくは、0.1〜30重量部配合することがより好ましい。なお、樹脂添加剤及び無機化合物は、エポキシ基含有オレフィン系共重合体、エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体や他の熱可塑性樹脂に添加しておくこともできる。
(3)PET再生樹脂組成物の製造方法及び成形方法
本発明の組成物は、通常、公知の方法で製造される。例えば、PET再生樹脂、オレフィン系組成物、必要に応じて結晶核剤、強化充填材及び他の成分を、エクストルーダー、ニーダー、ロールあるいはバンバリーミキサー中で溶融混練する方法、あるいは、前記各成分を均一に機械的に混合したあと、直接成形機で溶融混練と同時に成形する方法等が挙げられる。
上記のようにして得られたPET再生樹脂組成物は、成形加工時の成形性に優れていると共に、得られた成形品は、耐衝撃性、耐熱性及び外観、更には電気絶縁性にも優れている。なお、成形法は、射出成形、押出成形、吹込成形、圧縮成形、熱成形等を使用することができる。
(4)PET再生樹脂組成物の用途
本発明のPET再生樹脂組成物は、従来の熱可塑性樹脂で製造される各種成形品の成形にいずれも使用することができる。例えば、家電関係製品、具体的には、冷蔵庫カバー、洗濯機コンデンサーカバー、TVバックカバー、TVスピーカーボックス、TV偏向ヨーク、コンセント及びソケット、クリスマスライトソケット、CRTモニターボディー、エアコン吹き出し口羽根、風向板及び本体カバー、加湿器カバー、電子レンジドア、ウォッシュレット(商品名)便座及び温水タンク、扇風機モーターカバー及びコントロールパネル、コネクター、PPCトナー容器、換気扇カバー、デッキ材、コンクリート型枠、フラットヤーン用モノフィラメント及びラミネートフィルム、競技場椅子及び背カバー、観葉植物用植木鉢、OAフロアー、自動車関連材料、具体的には、電線コルゲートチューブ、フロアマット、ドアトリム、トランクルームシート及びライニング、バッテリーケース、ラジエター冷却ファン、エンジンルーム落下物防止板、インストルメントパネル、内装用トリム、グローブボックス、コンソールボックス、ファンシュラウド、エアークリーナーハウジング、シートフレーム、コネクター、灰皿、その他、PPバンド、各種コネクター、パレット、コンテナー、トレイ等に有用である。
本発明の組成物を用いて得られる成形品は、ヒケの発生が抑制され、更に表面光沢も高くかつ均一であるので、外観及び寸法精度の良好な成形品を得ることができる。
(5)PET再生樹脂改質用組成物の構成成分
本発明においては、PET再生樹脂に用時に添加できるように、エポキシ基含有オレフィン系共重合体及びエポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体、任意に結晶核剤、強化充填材及び他の成分が前もって配合されてなるPET再生樹脂改質用組成物が提供される。このように前もってPET再生樹脂に添加する各成分を配合しておくことで、必要以上に温度を上げずに、各成分を均一に混合することができる。
(6)PET再生樹脂改質用組成物の製造方法及び使用法
本発明の改質用組成物は、通常、公知の方法で製造され使用される。例えば、所定の配合割合によるエポキシ基含有オレフィン系共重合体、結晶核剤及び強化充填材の各成分を、エクストルーダーあるいはバンバリーミキサーを用いてペレット状又はフレーク状とし、これを改質しようとするPET再生樹脂に添加する方法、あるいは、改質しようとするPET再生樹脂と前記各成分を均一に機械的に混合した後、直接成形機で溶融混錬と同時に成形する方法等が挙げられる。
また、本発明による改質用組成物の外観形状は、ペレット状又はフレーク状のいずれであってもよい。
実施例
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜8及び比較例1〜3
PET再生樹脂組成物形成用の原料として以下のものを使用した。
・PET再生樹脂:よのPETボトルリサイクル社製のA級品(フレーク状)
・エポキシ基含有オレフィン系共重合体:エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(E−GMA):アトフィナ・ジャパン社製Lotader AX8840
・エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体:エチレン−ブチルアクリレート共重合樹脂(EBA):アトフィナ ジャパン社製Lotryl 30BA02(商品名)
・結晶核剤(ステアリン酸ナトリウム):旭電化工業社製エフコ・ケムNA
・強化充填材:日本電気硝子社製T−120(ガラス繊維)
・ABS:ダイセルポリマー社製セビアン680
上記原料を表1に示す割合で秤量した後、混合し、得られた混合物をスクリュー径30mmの二軸押出機に導入し、加工温度260℃で溶融混錬し、押出し、ペレタイズした。
得られたペレットを、以下の条件で、衝撃強さ、MFR及び荷重たわみ温度を測定した。
(衝撃強さ)
得られたペレットを、型締力100トンの射出成形機を用いて、加工温度260℃、金型温度60℃で、所定の形状の試験品を成形した。得られた試験品を用いて、ISO179に準拠してシャルピー衝撃強さを測定した。
(MFR)
得られたペレットを、140℃で充分乾燥した後、ISO1133に準拠して試験温度260℃、荷重2160gの条件で測定した。
(荷重たわみ温度)
衝撃強さの測定と同様の方法で成形した所定の試験片を用いて、ISO75に準拠して荷重たわみ温度(荷重1.8MPa)を測定した。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2005105055
表1から、本発明のPET再生樹脂組成物及びその成形品によれば、成形性もよく、耐衝撃性及び実用に十分な耐熱性を有する成形品を得ることができることがわかった。

Claims (10)

  1. (A)PET再生樹脂100重量部とオレフィン系組成物(B)1〜30重量部とを含み、オレフィン系組成物(B)が、(B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体と(B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体とを90〜10:10〜90の重量比で含むことを特徴とするPET再生樹脂組成物。
  2. PET再生樹脂組成物100重量部に対し、更に結晶核剤を5重量部までの量及び強化充填材を50重量部までの量で含む請求項1に記載の組成物。
  3. (B−1)エポキシ基含有オレフィン系共重合体が、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体の単独又は2種以上からなる請求項1又は2に記載の組成物。
  4. (B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体が、オレフィン単量体とα,β−不飽和酸のアルキルエステル単量体との共重合体からなる請求項1〜3のいずれか1つに記載の組成物。
  5. (B−2)エポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体が、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−プロピルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体の単独又は2種以上からなる請求項1〜4のいずれか1つに記載の組成物。
  6. 結晶核剤が、PET再生樹脂に対して核剤作用を有する無機化合物、有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、カルボキシル基を有する有機重合体のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の単独又は2種以上からなる請求項2〜5のいずれか1つに記載の組成物。
  7. 強化充填剤が、ガラス繊維、マイカ、タルク、鉱物繊維、炭酸カルシウムの単独又は2種以上からなる請求項2に記載の組成物。
  8. 更に、他の熱可塑性樹脂を含む請求項1〜7のいずれか1つに記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のPET再生樹脂組成物の製造に使用され、PET再生樹脂に用時に添加できるように、エポキシ基含有オレフィン系共重合体及びエポキシ基を含有しないオレフィン系共重合体が前もって配合されてなるPET再生樹脂改質用組成物。
  10. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のPET再生樹脂組成物を成形してなるPET再生樹脂成形品。
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