JP2005099268A - 半透過型液晶表示装置 - Google Patents

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貴雄 田口
Masayuki Kawashima
正行 川島
Tadatoshi Maeda
忠俊 前田
Takumi Saito
匠 齋藤
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Abstract

【課題】透過表示においてぼけが生じずコントラストが高く、反射表示において光源と観察者の角度依存性が小さく優れた表示特性を有し、且つ太陽光のような平行光を光源とした場合にギラツキ感のない優れた表示特性を有する半透過型液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】反射層8の表面形状が凹凸で光散乱機能を有しており、且つ背面側基板10と観察者側基板7’間の反射部のみに、透明粒子と透明樹脂からなり両者の屈折率の差による光散乱性を有する光散乱層5が設けられていること。
【選択図】図1

Description

本発明は、半透過型液晶表示装置に関するものであり、特に、透過表示においてコントラストが高く、反射表示において角度依存性が小さく優れた表示特性を有し、太陽光下でギラツキ感のない半透過型液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、電卓や腕時計に用いられるように、本来は電圧駆動で、かつ電流はほとんど必要としないために低消費電力の表示装置である。特にモノクロで周囲光で画像を観察する反射型表示装置においては、ほとんど電力を要しないため、小さな太陽電池だけで駆動する電源を意識しない使い方がされている。しかし、ノート型パソコンで見られるようなカラー表示を行う表示装置においては、カラーフィルタにより各画素に着色し液晶により光を変調する必要から、カラーフィルタの吸収分光量が不足し、周囲光のみで画像を観察する反射型では、特に室内では暗くなってしまうという欠点が生じた。
透過型表示装置は液晶パネルの観察者から見た裏側に白色光を発するバックライトを設けることにより、カラーでも十分明るい光量を確保している。しかしながら、バックライトによる電力消費は大きく、特にポータブル用途、携帯電話、ディジタルカメラ、カムコーダー、PDA、ノートパソコンでは充電池など電池駆動で使用する事が主になるため、利用時間が制限されることになり課題となった。
また、屋外で使用することも想定しなくてはならず、太陽光下など非常に明るい環境では、透過型表示装置の画像部の発光量が環境光に比較して相対的に小さくなり、また表面反射量が無視できないぐらい大きくなり、見にくくなるという問題が生じた。一方、反射型表示装置は環境が明るいほど表示特性は向上する。
カラー表示特性、消費電力削減、および全環境型の表示特性のすべてを同時に実現するために、半透過型表示装置が開発され、実用域に入り、ポータブル用途の主流になりつつある。
これは画素のうちの一部を反射表示に一部を透過表示に使用するもので、反射表示部に相当する領域にのみ反射層が一対の対向基板の観察者側から見て向こう側の対向基板の内面に設けられており、反射表示の時には反射板での反射により画像を観察する。
透過表示の時には、一対の対向基板の観察者側から見て向こう側にあるバックライトを点灯させることにより、画像を観察する。明所では反射表示で、暗所でのみバックライトを点灯して透過表示を用いるものである。このようなディスプレイでは暗所明所ともに明るい鮮明なカラー表示が可能で、明所ではバックライトを点灯する必要がなく消費電力を小さく抑えられる。
反射表示では、いずれかの層に散乱機能を持たせる必要がある。それは、特に鏡面反射板を用いた場合には、光源からの光は鏡面反射の方向のみに反射され観察者に届かないからである。散乱特性が、特に反射表示では重要で、紙のような全方位均等に反射する散乱特性では、見え方に角度依存性はないものの、不要な部分にまで光を反射することになり、全体として暗くなる。
光源の位置と表示装置の位置を想定して、観察者の両眼に至る可能性のある範囲にのみ光量をできるだけ大きくとり、それ以外には行かないようにする設計が必要である。
また、対向する一対の基板の外側にあり観察者から見て手前側に散乱層を設けたものもある。たとえば、観察者側の基板と偏光板との間に設けられる接着剤層に散乱機能を持た
せた、前方散乱板があるが、画像を形成する液晶層と散乱層との間に、基板の厚み、たとえばガラスにおいては0.5mm以上と画素の10倍以上の距離が生じることになり、画像のぼけが生じるという欠点を有することになる。
また、透過部と反射部からなる画像領域全体に散乱層を有することになるため、透過表示での観察でも散乱層を通過した光を偏光板越しに観察することになり、コントラストの低下も課題としてあげられる。
それは、散乱層によるわずかな消偏性のためである。透過表示では従来非常に高いコントラストが得られており、黒表示でのわずかな消偏性による微少な光の漏れが、大きくコントラスト値を減じることになる。
特開平07−028055号公報では、散乱層を対向する一対の基板の内側に設ける構造を提案している。この構造によると、凹凸構造を持つ反射板のように複雑な製造工程を経ずに、従って低コストで製造が可能で、かつ前方散乱板のように画像にぼけがない鮮明な画像が得られる。しかしながら、やはり画像部全体に散乱層が存在することになり、透過表示でのコントラストがわずかに低下するという欠点が存在した。
特開2001−194514号公報には、散乱層の分散樹脂と粒子の屈折率と粒径を規定し、前方散乱強度を大きくとるとともに散乱による色付きを抑える提案をしている。しかしながら、散乱層を画像部全体に設けることを前提にし、後方散乱や消偏性の改善に重点を置いているため、反射表示での散乱強度や色味の角度依存性は十分ではなかった。特に反射表示では、屋外で使用することが多く、特に太陽光下では平行光が光源となるため、散乱程度が大きい方が表示特性が優れており、従来のものでは不足していた。
反射板の表面形状を、微小な凹凸にし、凹面鏡、凸面鏡の組み合わせにより、散乱特性、すなわち、反射の角度依存性を制御したものが提案されており、一部使用されている。これらは、金属の反射を用いるもので波長分散がなく幾何光学による設計が可能で有利ではあるが、樹脂による凹凸作製の後に金属薄膜を真空で形成し、パターンエッチング、平滑層形成、透明電極形成とパターン化、電極配線など複雑な多数回のフォトリソ工程を含むために、高価になるといった欠点を有している。
しかし、特性の良さから実用化されている。この方法の欠点は、凹凸を作製する際に効率を重視すると規則性が発生してしまうことである。
半透過型液晶表示装置は、携帯電話、PDA、デジカメ、カムコーダなどに使用されるが、これらの用途は室外での使用も含むことが特徴で、太陽光のような平行光を光源とした場合、規則的な反射が生じると、部分的な干渉現象が生じ、ギラツキ感のある表示となってしまうといった致命的な欠点を有した。
特開平07−028055号公報 特開2001−194514号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、半透過型液晶表示装置において、透過表示ではぼけが生じずコントラストが高く、反射表示では光源と観察者の角度依存性が小さく優れた表示特性を有し、且つ太陽光のような平行光を光源とした場合にギラツキ感のない優れた表示特性を有する半透過型液晶表示装置を提供することを課題とするものである。
本発明は、画素が反射部と透過部に面積的に分割された半透過型液晶表示装置において、反射層の表面形状が凹凸で光散乱機能を有しており、且つ背面側基板と観察者側基板間の反射部のみに、透明粒子と透明樹脂からなり両者の屈折率の差による光散乱性を有する光散乱層が設けられていることを特徴とする半透過型液晶表示装置である。
また、本発明は、上記発明による半透過型液晶表示装置において、前記観察者側基板の画素に着色層が設けられ、複数色の着色層で構成されていることを特徴とする半透過型液晶表示装置である。
また、本発明は、上記発明による半透過型液晶表示装置において、前記観察者側基板の画素上に、前記光散乱層が設けられていることを特徴とする半透過型液晶表示装置である。
また、本発明は、上記発明による半透過型液晶表示装置において、前記背面側基板の画素の反射部のみに、少なくとも金属からなる反射層、及び前記光散乱層が設けられていることを特徴とする半透過型液晶表示装置である。
また、本発明は、上記発明による半透過型液晶表示装置において、前記背面側基板の画素の反射部のみに、少なくとも金属からなる反射層、及び前記光散乱層が設けられ、画素に着色層が設けられていることを特徴とする半透過型液晶表示装置である。
また、本発明は、上記発明による半透過型液晶表示装置において、前記背面側基板の画素の反射部のみに、少なくとも金属からなる反射層が設けられ、画素に着色層が設けられ、画素の反射部のみに前記光散乱層が設けられていることを特徴とする半透過型液晶表示装置である。
本発明は、反射層の表面形状が凹凸で光散乱機能を有しており、且つ背面側基板と観察者側基板間の反射部のみに、透明粒子と透明樹脂からなり両者の屈折率の差による光散乱性を有する光散乱層が設けられているので、透過表示においてコントラストが高く、反射表示において光源と観察者の角度依存性が小さく優れた表示特性を有し、且つ太陽光のような平行光を光源とした場合にギラツキ感のない優れた表示特性を有する半透過型液晶表示装置となる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明が適用される半透過型液晶表示装置は、構成要素として、二枚の透明基板、反射層、光散乱膜、着色層、透明導電層、液晶層、必要によりTFT等のスイッチング素子からなる。それぞれについてまず述べる。
透明基板としては、ガラスがもっとも適しているが、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどの光学異方性のないプラスチック基板が適用できる。光学異方性の他に透明性や、耐熱性、耐薬品性などが必要であり、ガラスとプラスチックのハイブリッドも適用できる。
着色層は、カラーフィルタといわれる部分であり、一般的には三原色R(赤)、G(緑)、B(青)をパターン状の画素毎に塗り分ける。作製の方法としては、感光性の着色レジストを用いて、フォトリソグラフィ法で行う。
すなわち、全面塗布、パターン露光、現像で露光部分または非画像部分を除去し、一色
のパターンを得るもので、3回繰り返して3色の塗り分けを行う。また印刷法、インクジェット法などによっても作製することができる。色と色の間に黒のパターンを入れることによって、彩度向上とコントラスト向上を図ることもできる。
透明電極層は、ITOやZnO、NESAなどのスパッタリング、蒸着などにより設ける。両基板ともに設けるが、片側、もしくは、両側を画素状に分割する必要があり、フォトレジストによるパターン作製、エッチングを行う。
また、半透過の反射部の反射板を電極として用いることもできる。もちろんこの場合には透明である必要はない。その場合でも透過部は透明電極が必要である。ここでの電極の目的は、液晶を電場により配向させることである。
実際には電極上に、配向膜を形成し、ラビングを行うことにより基板表面での、電圧無印加時の液晶分子の配向状態を制御する工程が必要となる。液晶層の形成は、次に述べるような構成で作製した2枚の電極基板をシール剤により所定のギャップを持って接着した後、液晶を封入する事によって行う事ができる。
また、液晶を滴下した後、両基板を合わせて接着する方法も採用することができる。
請求項2の構成は、両基板のうち観察者側基板にカラーフィルタといわれる複数色の画素からなる着色層を設けた後、その上に背面側基板の反射層の存在に対応する部分にのみ光散乱膜を設け、更に全面に透明電極を設けるものである。また、パッシブモードでの駆動では電極をパターン化する事が必要である。
背面側基板はアクティブモードの場合は、スイッチング素子を形成した後、パターン状に反射層を形成し、更に透明電極をパターン状に形成する。この際、素子及び各層間にはスルーホールを設けた絶縁層を有することができる。
絶縁層は感光性樹脂を用いてパターニングする方法が好ましいが、印刷等他の方法も可能である。パッシブモードの場合は、スイッチング素子は不要となる。
請求項3の構成は、観察者側基板にまず背面側基板の反射層の存在に対応する部分にのみ光散乱膜を設け、ついでカラーフィルタといわれる複数色の画素からなる着色層を設けた後、全面に透明電極を設けるものである。また、パッシプモードでの駆動では電極をパターン化する事が必要である。背面側基板は、請求項2の場合と同様である。
請求項4の構成は、観察者側基板には複数色の画素からなる着色層を設けた後、全面に透明電極を設ける。パッシプの場合はパターン化する。背面側基板はアクティブモードの場合は、スイッチング素子を形成した後、パターン状に反射層を形成し、反射層の存在に対応する部分にのみ光散乱膜を設け、さらに透明電極をパターン状に形成する。この際、素子及び各層間にはスルーホールを設けた絶縁層を有することができる。パッシブモードの場合は、スイッチング素子は不要となる。
請求項5の構成は、観察者側基板には、全面に透明電極を設ける。パッシプの場合はパターン化する。背面側基板はアクティブモードの場合は、スイッチング素子を形成した後、パターン状に反射層を形成し、反射層の存在に対応する部分にのみ光散乱膜を設け、複数色の画素からなる着色層を設けた後、透明電極をパターン状に形成する。この際、素子及び各層間にはスルーホールを設けた絶縁層を有することができる。パッシプモードの場合は、スイッチング素子は不要となる。
請求項6の構成は、観察者側基板は、請求項5の構成と同じであり、背面側基板はアクティブモードの場合は、スイッチング素子を形成した後、パターン状に反射層を形成し、複数色の画素からなる着色層を設けた後、反射層の存在に対応する部分にのみ光散乱膜を設け、透明電極をパターン状に形成する。この際、素子及び各層間にはスルーホールを設
けた絶縁層を有することができる。パッシブモードの場合は、スイッチング素子は不要となる。
光散乱膜の組成としては、透明粒子を透明樹脂中に分散させて構成される。散乱の程度は、透明粒子と透明樹脂の屈折率差と粒子の径によって決定される。 また、層の膜厚や粒子の含有量にもよるが、パネル構成の制約から上限がきまる。屈折率差と粒子の径の関係は、屈折率差が大きいほど散乱の程度が極大となる粒子の径が小さくなり、散乱強度も大きくなる。すなわち、屈折率差が大きい組み合わせの時には、粒径が小さい側に散乱最大の粒径があり、その粒径より大きくても小さくても、散乱強度は低下する。
また、このピークよりはずれた範囲であっても、膜厚や粒子含有率を上げることにより散乱性は稼げるもののパネルとしての特性、すなわち、着色、膜硬度、平滑性などが劣化してしまうとともに、光学特性においても後方散乱が増し、コントラストが低下してしまう。
これらの条件を満たすためには、透明樹脂と透明粒子の光学特性のマッチングが必要である。
上記条件を満たす、光散乱膜に用いる透明樹脂としては、例えば、アクリル系透明樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、及びフルオレン樹脂等を使用することができる。
また、透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子やスチレンアクリル粒子及びその架橋体;メラミン−ホルマリン縮合物の粒子;PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−へキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フツ素ポリマー粒子;シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
そのような樹脂の中でも、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、及びフッ素系アクリレート樹脂等を用いることが好ましい。また、透明樹脂の多くは比較的屈折率が低いので、これらの中でも、シリカ粒子やシリコーン樹脂粒子は、屈折率が1.40〜1.45(ハロゲンランプD線589nm)と小さいため特に好適である。
上述した透明粒子には、溶剤に対する分散性を向上させる目的や透明樹脂に対する分散性を向上させる目的で、適当な表面処理を施すことができる。そのような表面処理としては、例えば、透明粒子の表面にSnO2 、ZrO2 、Al2 3 、ZnO、透明樹脂、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤やアルミネートカップリング剤のようなカップリング剤、または界面活性剤等を塗布被覆する処理を挙げることができる。
また、アルコール、アミン、または有機酸等を用いて透明粒子の表面で反応を生じさせる処理も挙げることができる。
なお、これら塗布液は、有機溶剤や、分散助剤、レベリング剤、及びカップリング剤のような添加剤を含有することができる。
また、光散乱膜は、色材のような微量の添加剤を含有することができる。この場合、透明樹脂及び透明粒子のいずれが添加剤を含有していてもよく、或いは透明樹脂及び透明粒子の双方が添加剤を含有していてもよい。
反射層のある部分にのみ光散乱膜を設ける方法としては、スクリーン印刷のような印刷法、光散乱膜自体に感光性を持たせておき、パターン露光、現像する方法などが適用され
る。
感光材料としては、末端にカルボン酸をもつアルカリ可溶な樹脂、例えば、メタクリル酸或いはアクリル酸と各種アクリル樹脂からなるアクリル重合体、ポリイミド前駆体、末端基にカルボン酸をもつフローレン樹脂等をアルカリ溶液に浸漬して散乱膜を除去することができる。
また、フォトリソグラフィ法で光散乱膜を所定のパターンに形成することができる。すなわち、上記のアニオン系樹脂に、各種モノマーと、光重合開始剤とを混合物し感光性を付与し、露光、アルカリ現像のプロセスを経てパターニングすることができる。
ここで屈折率の選定には、複数の透明樹脂系の配合、および粒子の選定によって行うことができる。
透明樹脂の屈折率>透明粒子の屈折率の系では、透明樹脂としてはポリスチレン、フルオレン樹脂などの芳香環を含む重合体やポリイミド系樹脂が適用される。また、高屈折率の樹脂と他の樹脂あるいはモノマーの配合により、適正な屈折率を得ることができる。また、高屈折率を有する無機粒子の可視光波長の1/3以下の粒径を持つ微粒子を分散した樹脂も使用することができる。
たとえば、酸化チタン微粒子を通常のアクリル樹脂に分散し高屈折率樹脂のように扱うものである。低屈折粒子としては、シリカ粒子、架橋アクリル粒子、フッ素含有アクリル系粒子、フッ素化ポリエチレン系粒子などが使用できる。
透明樹脂の屈折率<透明粒子の屈折率の系では、透明樹脂としてはアクリル系樹脂、フッ素含有アクリル系樹脂が使用できる。透明粒子としては、架橋ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂の粒子が使用できる。また無機系としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸カルシウムなどが使用できる。
通常、好ましい反射光強度プロファイルを得るには、透明粒子の粒径を0.2μm以上であり、且つ3.5μm未満とすることが好ましく、0.7μm以上であり、且つ3.0μm未満とすることがより好ましく、1.0μm以上であり、且つ3.0μm未満とすることが最も好ましい。
ここで透明粒子の粒径分布を広げる事により回折に起因する着色を防ぐことが出来る。最小粒子径と最大粒子径の比を1.5倍乃至3倍として連続的に粒径が分布することが好ましい。
同様に屈折率が異なる数種の透明樹脂を混合することにより、さらに効果を高めることが出来る。
また、好ましい反射光強度プロファイルを得るには、透明樹脂の容積に対する透明粒子の容積の比は、0.2以上であり且つ1.2未満とすることが実用的であり、0.6以上であり、且つ1.2未満とすることが好ましい。
なお半透過型液晶表示装置では、光散乱膜は、カラーフィルタ層に対して充分な接着性を有していることが必要である。また、光散乱膜には、通常、耐湿性、耐溶剤性、及び耐薬品性のように信頼性を得る特性に優れていることも要求される。
一般に、これら特性に優れた光散乱膜を得るためには、光散乱膜中の透明粒子の割合を低減すればよい。このような観点から、透明樹脂の容積に対する透明粒子の容積の比は、1.0未満とすることが好ましく、0.8未満とすることがより好ましい。
また、透明樹脂の容積に対する透明粒子の容積の比は、光散乱膜の成膜性にも影響を与える。透明樹脂の材料である透明樹脂溶液の比重と透明粒子との比重とは、ほぼ一致することもある。しかしながら、透明粒子の粒径は粉体としては比較的大きいため、透明粒子の比重が1.5を超える場合には、透明樹脂溶液中で透明粒子の沈降を生じ易い。また、
透明樹脂溶液中で透明粒子割合を高めると、光散乱膜の平坦性が低下する。
したがって、光散乱膜の成膜性の観点からは、透明樹脂の容積(透明樹脂溶液の固形分の容積)に対する透明粒子の容積の比は、1.2以下とすることが好ましい。以上を纏めると、透明樹脂の容積に対する透明粒子の容積の比は、0.2以上であり、且つ0.8未満とすることが望ましく、0.5以上であり、且つ0.8未満とすることがより望ましい。
凹凸を有する反射層の形成には、微細な反射散乱を設計するために、EB等でレジストにパターン照射し、現像後に作製されたパターンに電鋳を施し、型を作製してからプレスで複製する方法が使用できる。また、レーザを用いた干渉パターンを使用する方法などが使用でき制限されるものではない。
樹脂で形成された凹凸に対して、AgやAlなどの蒸着やスパッタなどで反射層を形成する。凹凸はセルギャップに影響を与えるため、平滑層を設けることが好ましい。さらに、パターン状に透明電極を形成する。
次に、本発明の実施例について説明する。
図1(a)は、実施例1における光散乱層が設けられていない半透過型液晶表示装置の断面図、図1(b)は、光散乱層が設けられている半透過型液晶表示装置の断面図である。
ガラス基板(1)上に、ブラックマトリックス(3)を形成したあと、カラーフィルタ用カラーレジストの赤を塗布し、パターン露光、現像により赤の着色層(2R)を形成した。緑、青についても同様の手順を繰り返し、図1(a)に示す、3色の着色層(2、2=2R+2G+2B)を有するカラーフィルタ(4)を得た。
次に、光散乱層用塗布液を調製した。
スチレン・アクリル酸共重合体:アクリルモノマーM402(東亜合成(株)製):光ラジカル発生剤(イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ製):シリカ粒子=3:1:0.3:1(固形分重量比)で、シクロヘキサノンで希釈し固形分比20重量%になるように調製した。
3色の着色層(2)上に光散乱層用塗布液を乾燥膜厚2.5μmとなるようにスピンコーターで塗布し、マスク露光により反射部のみ露光し、現像により光散乱層(5)を形成し、図1(b)に示す、光散乱層を形成したカラーフィルタ(4’)を得た。
次に、光散乱層を形成していないカラーフィルタ(4)、及び光散乱層を形成したカラーフィルタ(4’)上にITOを全面スパッタリング形成し、230℃1時間焼成により透明導電層(透明電極)(6)を設け、観察者側基板(7)、及び観察者側基板(7’)を作製した。
一方、背面側基板(10)については、ガラス基板(1)上にTFTを形成した後、フォトレジストを塗布、微細パターンを露光し現像することにより凹凸面を得た。Alを蒸着後、反射部のみ残すようにフォトレジストでパターニング、エッチングの工程を経て反射層(8)を得た。
次に、フォトレジスト(13)を用いて、平滑化及び透明電極(9)とのスルーホール(14)を形成した。ITOをスパッタリング形成し、焼成後、フォトレジストでパターニングし透明電極(9)を形成し背面側基板(10)を作製した。
観察者側基板(7)、及び観察者側基板(7’)の2種の観察者側基板と、背面側基板(10)の両基板表面に配向膜の形成、ラビング処理を行ってから、所定のギャップを確保してシール剤で貼り合わせセルを作製した。
液晶(11)をセル内に封入し、2枚の偏光板で挟みこみ、2種の半透過型液晶表示装
置を作製した。これら2種の半透過型液晶表示装置の表示特性を表1に示す。
光散乱膜のある半透過型液晶表示装置では、太陽光下での観察でギラツキ感がないことが分かった。
(a)は、実施例1における光散乱層が設けられていない半透過型液晶表示装置の断面図である。(b)は、光散乱層が設けられている半透過型液晶表示装置の断面図である。
符号の説明
1・・・ガラス基板
2・・・着色層
3・・・ブラックマトリックス
4・・・光散乱層を形成しないカラーフィルタ
4’・・・光散乱層を形成したカラーフィルタ
5・・・光散乱層
6・・・透明導電層(透明電極)
7・・・光散乱層を形成しない観察者側基板
7’・・・光散乱層を形成した観察者側基板
8・・・反射層
9・・・透明電極
10・・・背面側基板
11・・・液晶
12・・・TFT
13・・・フォトレジスト
14・・・スルーホール

Claims (6)

  1. 画素が反射部と透過部に面積的に分割された半透過型液晶表示装置において、反射層の表面形状が凹凸で光散乱機能を有しており、且つ背面側基板と観察者側基板間の反射部のみに、透明粒子と透明樹脂からなり両者の屈折率の差による光散乱性を有する光散乱層が設けられていることを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  2. 前記観察者側基板の画素に着色層が設けられ、複数色の着色層で構成されていることを特徴とする請求項1記載の半透過型液晶表示装置。
  3. 前記観察者側基板の画素上に、前記光散乱層が設けられていることを特徴とする請求項1、又は請求項2記載の半透過型液晶表示装置。
  4. 前記背面側基板の画素の反射部のみに、少なくとも金属からなる反射層、及び前記光散乱層が設けられていることを特徴とする請求項1、又は請求項2記載の半透過型液晶表示装置。
  5. 前記背面側基板の画素の反射部のみに、少なくとも金属からなる反射層、及び前記光散乱層が設けられ、画素に着色層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の半透過型液晶表示装置。
  6. 前記背面側基板の画素の反射部のみに、少なくとも金属からなる反射層が設けられ、画素に着色層が設けられ、画素の反射部のみに前記光散乱層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の半透過型液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009075364A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Dainippon Printing Co Ltd 半透過型ips液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法

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JP2009075364A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Dainippon Printing Co Ltd 半透過型ips液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法

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