JP2005093069A - 高密度光記録媒体及びこの高密度光記録媒体にデータを記録する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高密度光記録媒体及びこの高密度光記録媒体にデータを記録する方法を提供する。
【解決手段】 複数のデータ記録/再生面のうち光源に最も近い記録/再生面を除いた記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面にデータを記録し、あるいは再生する時の光パワーをPrとした場合に、前記選択された記録/再生面よりも光源から遠く具備された直後の記録/再生面にデータを記録し、あるいは再生するときには、前記Prよりも少なくとも4%〜20%以上増加されたパワーを有する光を用いてデータを記録したり、あるいは再生することを特徴とする。
【選択図】 図8
【解決手段】 複数のデータ記録/再生面のうち光源に最も近い記録/再生面を除いた記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面にデータを記録し、あるいは再生する時の光パワーをPrとした場合に、前記選択された記録/再生面よりも光源から遠く具備された直後の記録/再生面にデータを記録し、あるいは再生するときには、前記Prよりも少なくとも4%〜20%以上増加されたパワーを有する光を用いてデータを記録したり、あるいは再生することを特徴とする。
【選択図】 図8
Description
本発明は高密度のデータ記録が可能な光記録媒体及びこの高密度光記録媒体にデータを記録する方法に関する。
一般に、光記録媒体に記録されたデータを判読したり、あるいは光記録媒体にデータを記録しようとする時には、光ピックアップ装置を用い、非接触方式によりデータの判読及び記録が可能である。光記録媒体は、CDとして知られているコンパクトディスクとDVDとして知られているデジタル多機能ディスクとに大別できる。これらはデータの記録容量をもって互いに区分できるが、直径及び総厚さが各々12cm及び1.2mmと同一であって、外部の構造は同一であると言える。
DVDの全体的な外形及びサイズがCDと同一であるにも拘わらず、CDに比べてデータの記録容量がはるかに大きいのは、両者の間に、内部の構造、特にデータの記録に必要な規格、データが記録される基板の厚さ、トラックピッチ、最小ピットの大きさなどが異なるからである。すなわち、DVDはCDに比べて前記規格がはるかに厳しい。このように、DVDの内部の規格がCDに比べて厳しくなるに伴い、DVDに使用されるデータの判読及び記録のための光源の波長もCDよりも短くなりつつある。
一方、新しい情報伝達媒体、例えば、HD−TVの登場に伴い、一回に記録すべきデータの量が大きくなり、その結果、DVDのデータ記録容量も増える必要がある。この理由から、データの記録容量をより高めたDVDが次から次へと発表され、特許化されている。例えば、片面にデータの記録が可能な記録面を複数個具備するDVDは、既に特許出願中にある。
図1は、従来の技術によるDVDを示したものであって、片面に情報信号が記録された第1及び第2情報基板111、121と、第1情報基板111と第2情報基板121との間に配置され、両面に情報信号が記録された第3情報基板131とを含む。前記第1情報基板111は、記録/再生用光Lが入射する第1入射面111aと、情報信号が記録された第1記録面111bとを有する。前記第1記録面111bには、入射光の一部を反射させ、残りは前記第3情報基板131側に透過させる第1反射層113が形成される。そして、前記第1反射層113には、情報信号が記録された第1記録層115及び、この第1記録層115に形成されるものであって、入射光の一部を反射させる第2反射層117が形成される。
第2情報基板121は、記録/再生用光Lが入射する第2入射面121aと、情報信号が記録された第2記録面121bとを有する。第2記録面121bには、入射光の一部を反射させる第3反射層123が形成される。第3反射層123には、情報信号が記録された第2記録層125及び、第2記録層125に形成されるものであって、入射光の一部を反射させる第4反射層127が形成される。
第3情報基板131は第2反射層117と第4反射層127との間に接合形成されるものであって、第1及び第2反射層113、117を透過した光により情報信号が記録/再生される第3記録面131aと、第3及び第4反射層123、127を透過した光により情報信号が記録/再生される第4記録面131bとを有する。
このように、片面に2層以上のデータ記録面が順次形成されている場合、前記記録面を光源に近い順番にL0,L1,L2,…としたとき、L1にデータを記録したり、あるいはL1に記録されたデータを判読する時、記録または判読用レーザーはL0を通過しなければならないため、L0の物理的な構造、例えば、L0にピットやグルーブ、またはデータ記録としてマークが付けられているグルーブなどの構造に影響される恐れがある。例えば、前記レーザーの進行経路上にあるL0の物理的な構造によりレーザーが回折されることにより、L1に達するレーザーの強度が異なってくる場合がある。これにより、L1から反射される光量が正常に反射された時の光量と異なり、その結果、L1に記録されたデータを正確に判読できない。また、前記レーザーが記録用である場合、L0を通過する間にその強度が記録に必要な臨界強度よりも弱くなる。その結果、データが正確に記録されなかったり、あるいは元のデータとは異なるデータが記録されたりする。
本発明が解決しようとする技術的課題は、複数のデータ記録/再生面を具備する光記録媒体において、前記複数のいずれの記録/再生面に対しても記録及び再生特性を低下させないようにした光記録媒体を提供することである。
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、このような光記録媒体に対するデータ記録/再生方法を提供することである。
前記技術的課題を達成するために、本発明は、複数のデータ記録/再生面を具備する光記録媒体において、前記複数のデータ記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面の選択されたいずれかの領域に入射する光の反射率をr1、r2及びr3としたとき、前記各反射率は前記光を放出する光源と前記選択されたいずれかの記録/再生面との間に具備された記録/再生面のピット領域、ランド/グルーブ領域及びデータが記録されたランド/グルーブ領域を通過する光の反射率であり、r1≧r2≧r3及び
を満足することを特徴とする光記録媒体を提供する。
この時、前記選択されたいずれかの領域は、ピット領域、ランド/グルーブ領域またはデータが記録されたランド/グルーブ領域である。
また、前記光記録媒体は、各々前記複数のデータ記録/再生面を具備する第1及び第2情報基板と、前記基板の間に具備されたものであって、前記第1及び第2情報基板に具備された各複層に対向するように前記両情報基板をボンディングする半透光性接着層とを含む。
あるいは、前記光記録媒体は、各々前記複数のデータ記録/再生面を具備する第1及び第2情報基板と、前記基板の間に具備されたものであって、前記第1及び第2情報基板に具備された各複層が対向するように前記両情報基板をボンディングする遮光性接着層とを含む。
前記他の技術的課題を達成するために、本発明は、複数のデータ記録/再生面を具備する光記録媒体に対するデータの記録/再生方法において、前記複数のデータ記録/再生面のうち光源に最も近い記録/再生面を除いた記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面にデータを記録したり、あるいは再生する時の光パワーをPrとしたとき、前記選択された記録/再生面よりも光源から遠く具備された直後の記録/再生面にデータを記録したり、あるいは再生する時には前記Prよりも少なくとも4%〜20%以上増加されたパワーを有する光を用いてデータを記録したり、あるいは再生することを特徴とするデータ記録/再生方法を提供する。
この時、前記選択されたデータ記録/再生面に対するデータの記録または再生は、前記光記録媒体の一側から入射する前記パワーを有する光を用いて行う。
あるいは、前記選択されたデータ記録/再生面に対するデータの記録または再生は、前記光記録媒体の両側に具備された光源のうち選択されたいずれかの光源から入射する前記パワーを有する光を用いて行う。
このように、本発明による光記録媒体を用いる場合、複数のデータ記録/再生面のうち選択されたいずれかの面にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読して再生するに当たって、前記選択された面よりも光源に近く位置した記録/再生面があるので、前記選択された記録/再生面に対するデータの記録/再生特性が低下することを防止することができる。
このように、本発明による光記録媒体を用いる場合、複数のデータ記録/再生面のうち選択されたいずれかの面にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読して再生するに当たって、前記選択された面よりも光源に近く位置した記録/再生面があるので、前記選択された記録/再生面に対するデータの記録/再生特性が低下することを防止することができる。
以上述べたように、本発明による光記録媒体に具備された複数のデータ記録/再生面のうち選択されたいずれかの面の反射特性は前式(1)及び式(2)で表わされる。そして、前記選択されたいずれかの面に使用された光よりも増加されたパワーを有する光を用い、前記選択されたいずれかの面の直後に具備された記録/再生面にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを再生する。したがって、前記複数の記録/再生面のうち選択されたいずれかの面にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読して再生するに当たって、前記選択された面よりも光源に近く位置した記録/再生面があるので、前記選択された記録/再生面に対するデータ記録/再生特性の低下を防止することができる。
以下、添付した図面を参照し、本発明による高密度光記録媒体及びこの高密度光記録媒体にデータを記録する方法について詳細に説明する。この時、添付した図中の層や領域の厚さは明細書の明確性のために誇張されている。
本発明者は、前述したように、本発明の実施形態による高密度のデータ記録が可能な光記録媒体及びこの高密度光記録媒体にデータを記録する方法を実現するために、下記のような実験を行った。
まず、片面が図2に示されたように構成された光記録媒体、例えば、DVDを準備した。
具体的に、基板40上に順次形成された第1及び第2スペーサ層42、44を具備し、基板40と第1スペーサ層42との間に第1データ記録/再生面L0を具備し、第1及び第2スペーサ層42、44の間に第2データ記録/再生面L1を具備する光記録媒体を準備した。基板40は、CDやDVDなどの光記録媒体に適用される基板と同一のものである。
一方、図2は、光記録媒体の両面を示したものでありうる。例えば、参照番号40及び44は1.2mmの厚さのDVDを構成する上下情報基板であり、参照番号42はこれらの情報基板を第1及び第2データ記録/再生面L0、L1が対向するように接着する接着層42である。この時、接着層42は、前記光記録媒体の特性によりデータ記録/再生用光が透過可能な半透光性物質層、あるいは遮光性物質層でありうるが、一方向から第1及び第2データ記録/再生面に光を照射しうるように、半透光性物質層であることが望ましい。
第1データ記録/再生面L0は、第1及び第2領域A1、A2を含む。第1領域A1または第2領域A2は、パターンが全く形成されていない単なるミラー領域、ピットが形成されたピット領域及びランド/グルーブ領域のうち選択された少なくともいずれかの領域である。したがって、第1及び第2領域A1、A2は全体がミラー領域であり、又はミラー領域及びピット領域を含む領域であり、又はピットまたはグルーブが形成された領域とすることができる。あるいは、ミラー及びグルーブが混在する領域でもありうる。また、図3に示されたように、基本記録単位Rbで記録再生を行うために、ピットPでヘッドを構成したヘッド部Phが存在する場合もある。図3中、参照符号G及びLは各々グルーブ及びランドを表わす。
このように、光記録媒体を準備した後、第2データ記録/再生面L1にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読する間に、第1及び第2データ記録/再生面L0、L1の間に具備された第1スペーサ層42によるデータ記録またはデータ判読のための光がいかなる影響を受けるかをテストするために、図4に示すように、n個のデータ記録/再生面L0,L1,...Ln−1,Lnを含むモデルを準備した。図4中、R0,R1,…Rnは各々n個のデータ記録/再生面L0,L1,...Ln−1,Lnの光反射率、すなわち、反射される光量を表わし、α0T0,α1T1,…αn−1Tn−1及びαnTnは各々n個のデータ記録/再生面L0,L1,...Ln−1,Lnの光透過率、すなわち、透過光量を各々表わす。ここで、α0,α1,…αn−1及びαnは各々前記各記録/再生面の光透過係数である。次に、第1データ記録/再生面L0の物理的な構造がミラー、ピット、グルーブ及びピットを有するグルーブの形であり、かつデフォーカスが約30μmであるものを用いシミュレーションして透過光量を求めた後、同一の物理的な構造を有する第1データ記録/再生面L0に対して実際の測定を行った結果と比較した。前記シミュレーションでは、透過光量は、第2データ記録/再生面L1にスポットを結ぶ光に露出される第1データ記録/再生面L0のトラック数(例えば、開口率(NA)が0.65である場合に60トラック以上)を考慮して計算した。そして、実際の測定は3つの場合に対して行った。すなわち、第1データ記録/再生面L0にパターンが全く形成されていないミラーの場合と、ピットが形成されている場合及びグルーブが形成されている場合に区分して、第2データ記録/再生面L1から反射される光量がどれ程減るかを測定した。このことは、第1データ記録/再生面L0により光量がどれ程減るかを測定することと同一である。このような実際の測定において、光のスポットが結ばれる第2データ記録/再生面L1は反射膜を形成したミラー基板とし、第1データ記録/再生面L0に該当する入射面には第1データ記録/再生面L0の物理的な構造による効果だけを測定するために反射膜を形成しなかった。
このようなシミュレーションと実際の測定との比較結果を図5ないし図7に示す。そして、このようなシミュレーション及び実際の測定に使用された基本的なパラメータを要約すれば、下記表1のようになる。
図5は、第1データ記録/再生面L0のミラー領域における透過光量を基準としてトラックピッチの変化によるピット領域及びグルーブ領域の相対的な透過光量の変化を示すグラフであって、参照図形▲、●及び■はトラックピッチが各々0.30μm、0.34μm及び0.38μmである時のシミュレーション結果を表わし、参照図形○及び□はトラックピッチが各々0.34μm及び0.38μmである時の実際の測定の結果を表わす。
まず、シミュレーション結果を参照すれば、第1データ記録/再生面L0を通過する光の透過光量の減少はミラー領域で最も小さく、ピット領域及びグルーブ領域の順に大きくなった。そして、トラックピッチが小さくなるほど透過光量の減少も大きくなった。すなわち、第1データ記録/再生面L0の特定の領域、例えば、グルーブ領域を通過する光量はグルーブ領域のトラックピッチが小さくなるほど減る。しかし、ピット領域よりはグルーブ領域の方で透過光量の減少幅が大きくなった。例えば、ピット領域ではトラックピッチにより透過光量がミラー領域の透過光量に比べて約4%〜7.5%減ったが、グルーブ領域では7.5%〜28.5%まで減った。このシミュレーションでは、グルーブにマークが存在する領域についてはマークとランド/グルーブとの間の反射率の差だけを考慮したが、実際の非晶質状態のマークと結晶質状態のマークとの吸収差による透過率の差は考慮していない。
次に、実際の測定の結果を参照すれば、トラックピッチを0.38μmにしてピット領域の透過光量を測定したところ、ミラー領域に比べて約4%の透過光量の減少が見られ、シミュレーション結果と大した差はなかった。
一方、グルーブ領域についてはシミュレーション結果よりも透過光量の減少が小さかった。これは、シミュレーション条件による。すなわち、シミュレーションではランド領域とグルーブ領域とを連結する側壁の角が垂直であるが、実際の側壁はこれよりも小さい約60゜の角を有するため、この二つの場合の透過光量の差を計算すれば、側壁が60゜である時に透過光量が約3%大きい。このように、シミュレーション結果と実際の測定の結果とが異なる理由の一つは、シミュレーションに使用されたパラメータが異なるためである。このため、パラメータを調節することにより、シミュレーション結果と実際の測定の結果とを一致させることができる。
図6は、第1データ記録/再生面L0のピット領域に対する透過光量を基準としてトラックピッチによるグルーブ領域における相対的な透過光量の変化を示すグラフであって、グルーブ領域における透過光量は前記ミラー領域を基準とした場合と類似の変化を示すことが分かる。各参照図形に関するトラックピッチの変化は図5と同一である。
図7は、トラックピッチが0.38μmである時を基準として、グルーブ領域及びピット領域におけるトラックピッチによる透過光量の変化をシミュレーション結果と実際の測定の結果とを比較して示すグラフであって、参照図形■、▲及び●は図5及び図6とは異なり、各々トラックピッチによるグルーブ領域■、▲及びピット領域●における透過光量の変化を表わし、グルーブ領域のうち■はシミュレーションによるものを、▲は実測によるものを表わす。
図7を参照すれば、シミュレーションでは、ピット領域における透過光量はピット領域のトラックピッチが小さくなるほど減り、トラックピッチが0.38μm(実際には、ヘッダ部分で相異なるラインピット間の距離がトラックピッチの2倍であるため、0.38μm×2となる)である場合に比べて0.34μm(同一の理由から、実際には0.34μm×2となる)である場合には、ピット領域における透過光量が約4%減った。しかし、ヘッダ構造である場合、減少量は一層小さくなると予想される。
一方、グルーブ領域では、トラックピッチが0.34μm及び0.30μmである時に透過光量が各々約9.5%及び約22%減った。しかし、実際の測定の結果(▲)では、トラックピッチが0.34μmである時に透過光量は約7.5%減った。
したがって、高密度光記録媒体を具現するために、トラックピッチが0.30μmであり、開口率が0.85であると仮定すれば、前記実験例から明らかなように、第2データ記録/再生面L1にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読するためには、第1データ記録/再生面L0にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読する時のパワーよりも少なくとも4%〜20%以上増加されたパワーを有する光を用いることが望ましい。
このように、本発明による光記録媒体のデータ記録/再生方法は、第2データ記録/再生面L1にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読する時、第1データ記録/再生面L0に使用された光よりも所定の比率だけパワーを増加させた光を使用することにより、第1データ記録/再生面L0の物理的な構造に影響されずに第2データ記録/再生面L1にデータを記録することができ、記録されたデータを判読することができる。
この結果は、第1及び第2データ記録/再生面L0、L1だけを含む光記録媒体だけではなく、n個のデータ記録/再生面(n≧2)よりなる複数のデータ記録/再生面を含む光記録媒体、例えば、光磁気ディスク、相変化ディスク(DVD−RW、CD−RWなど)、記録用ディスク(CD−R)または再生専用ディスクに適用可能である。
図8は、本発明の実施形態による光記録媒体、例えば、DVDの断面図である。これを参照すれば、本発明による光記録媒体は、第1データ記録/再生面60が形成された第1情報基板50と、第2データ記録/再生面70が形成された第2情報基板52とを具備し、これら第1及び第2情報基板50、52の間に設けられるものであって、両情報基板を第1及び第2データ記録/再生面60、70が対向するようにボンディングする半透光性接着層54を具備する。第1データ記録/再生面60は相異なる領域、例えば、ピット領域AP、ランド/グルーブ領域AL/G及びデータが記録されたランド/グルーブ領域AL/G/Mを含む。第2データ記録/再生面70もこれと同様である。
以下、このような光記録媒体の光反射特性について説明する。
図8を参照すれば、光記録媒体に具備された複数の記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面、例えば、第2データ記録/再生面70に光が入射して選択されたいずれかの領域にスポットが結ばれる場合、第1データ記録/再生面60から見た時、前記光はデフォーカスされた光となり、第1データ記録/再生面60のピット領域AP、ランド/グルーブ領域AL/G及びデータが記録されたランド/グルーブ領域AL/G/Mが前記光に露出される。結局、第2データ記録/再生面70の選択されたいずれかの領域には、第1データ記録/再生面60のピット領域AP、ランド/グルーブ領域AL/G及びデータが記録されたランド/グルーブ領域AL/G/Mを通過する光Lp、LL/G、LL/G/Mが入射する。これらの領域の状態が相異なるため、光透過率も相異なる。このため、第2データ記録/再生面70の選択されたいずれかの領域から反射された光L’P、L’L/G、L’L/G/Mの光量が異なってくる。すなわち、反射率が異なってくる。前記選択されたいずれかの領域はピット領域、ランド/グルーブ領域またはデータが記録されたランド/グルーブ領域である。
図8を参照すれば、光記録媒体に具備された複数の記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面、例えば、第2データ記録/再生面70に光が入射して選択されたいずれかの領域にスポットが結ばれる場合、第1データ記録/再生面60から見た時、前記光はデフォーカスされた光となり、第1データ記録/再生面60のピット領域AP、ランド/グルーブ領域AL/G及びデータが記録されたランド/グルーブ領域AL/G/Mが前記光に露出される。結局、第2データ記録/再生面70の選択されたいずれかの領域には、第1データ記録/再生面60のピット領域AP、ランド/グルーブ領域AL/G及びデータが記録されたランド/グルーブ領域AL/G/Mを通過する光Lp、LL/G、LL/G/Mが入射する。これらの領域の状態が相異なるため、光透過率も相異なる。このため、第2データ記録/再生面70の選択されたいずれかの領域から反射された光L’P、L’L/G、L’L/G/Mの光量が異なってくる。すなわち、反射率が異なってくる。前記選択されたいずれかの領域はピット領域、ランド/グルーブ領域またはデータが記録されたランド/グルーブ領域である。
ここで、第1データ記録/再生面60のピット領域AP、ランド/グルーブ領域AL/G及びデータが記録されたランド/グルーブ領域AL/G/Mを通過する光Lp、LL/G、LL/G/Mの第2データ記録/再生面70の選択されたいずれかの領域における反射率を各々r1、r2及びr3とした時、前記各反射率は下記式(1)及び式(2)を満足する。
r1≧r2≧r3 …(1)
一方、第1及び第2データ記録/再生面60、70は各々単層として示したが、少なくとも2個以上の記録/再生面を有し、各記録/再生面の間にスペーサ層が具備された複層であっても良い。この時、前記複層のうち選択されたいずれかの層の選択されたいずれかの領域における光反射率は前式(1),式(2)を満足する。但し、光源から最も近く具備された記録/再生面は、前記「選択されたいずれかの層」から除外される。
また、データの記録/再生のための光源が第1及び第2情報基板50、52の両側に各々具備される場合、接着層54は遮光性物質層であるのが望ましいが、この時にも第1及び第2データ記録/再生面60、70は各々複層であり、各光源に最も近く具備された記録/再生面を除いては、複層のうち選択されたいずれかの層の選択されたいずれかの領域における光反射率は前述の特性を有することが望ましい。
図8に示されたような特性を有する光記録媒体に対し、ジッタ値が最小となる光パワーは約4.4mWであり、ジッタが約2%(実際には2%以下であるが、システムにより約2%まで補正可能である)まで悪くなるパワーマージンは±0.9mWの範囲にある。このため、前式(2)に示されたように、最適パワー対パワーマージンは約0.2(0.9/4.4により求められる)となる。
以上、多くの事項が具体的に記載されているが、これらは発明の範囲を限定するものではなく、望ましい実施形態の例示として解釈しなければならない。例えば、本発明が属する技術分野において通常の知識を有した者であれば、新しい光記録媒体に本発明の技術的な思想を適用して、他の記録/再生面の物理的な構造に関係なく特定の記録/再生面にデータを記録したり、あるいは記録されたデータを判読できることが理解できる筈である。また、本発明で提示する記録方法または記録方法を導き出すまでの過程を適用して、詳細な説明では述べていない新しい物理的な構造を有するデータ記録/再生面に対する記録方法を導き出せる筈である。この時、本発明による光記録媒体とは異なる特性を有するデータ記録/再生面を具備する光記録媒体を提示できる筈である。また、光記録媒体は少なくとも2枚以上の基板よりなり、各基板は複数のデータ記録/再生面を具備し、複数のデータ記録/再生面のうち選択されたいずれかの面は前述の特性を有するものでありうる。よって、本発明の範囲は前述した実施形態によって定まるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的な思想によって定まるべきである。
50 第1情報基板
52 第2情報基板
54 半透光性接着層
60 第1データ記録/再生面
70 第2データ記録/再生面
Ap ピット領域
AL/G ランド/グルーブ領域
AL/G/M データが記録されたランド/グルーブ領域
52 第2情報基板
54 半透光性接着層
60 第1データ記録/再生面
70 第2データ記録/再生面
Ap ピット領域
AL/G ランド/グルーブ領域
AL/G/M データが記録されたランド/グルーブ領域
Claims (3)
- 複数のデータ記録/再生面を具備する光記録媒体にデータを記録/再生する方法において、
前記複数のデータ記録/再生面のうち光源に最も近い記録/再生面を除いた記録/再生面のうち選択されたいずれかの記録/再生面にデータを記録し、あるいは再生する時の光パワーをPrとした場合に、前記選択された記録/再生面よりも光源から遠く具備された直後の記録/再生面にデータを記録し、あるいは再生するときには、前記Prよりも少なくとも4%〜20%以上増加されたパワーを有する光を用いてデータを記録したり、あるいは再生することを特徴とするデータ記録/再生方法。 - 前記選択されたデータ記録/再生面に対するデータの記録または再生は、前記光記録媒体の一側から入射する前記パワーを有する光を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録/再生方法。
- 前記選択されたデータ記録/再生面に対するデータの記録または再生は、前記光記録媒体の両側に具備された光源のうち選択されたいずれかの光源から入射する前記パワーを有する光を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録/再生方法。
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