JP2005081546A - インク供給装置及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録ヘッドが鉛直方向を含む方向に移動しても、インク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持可能なインク供給装置と、このインク供給装置を備えた記録装置を得る。
【解決手段】 サブタンク34内にオーバーフロー壁62が設けられ、内部がインク保持室34Sとインク帰還室34Rに分けられている。記録ヘッド44がサブタンク34に対して上昇し、記録ヘッド44側からインクがサブタンク34内に戻っても、余剰のインクはインク保持室34Sからオーバーフロー壁62を越えてインク帰還室34Rへ流れ、さらにメイン帰還路74からメインタンク68に戻るので、大気連通孔50からインクが溢れない。
【選択図】 図3−1

Description

本発明は、インク供給装置及び記録装置に関し、さらに詳しくは、記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置や、それらの機能を備えるファクシミリ,複写機,プリンタ複合機,ワークステーション等の出力機器として用いられる記録装置、及びこの記録装置に用いられるインク供給装置に関する。
近年、オフィスにおけるカラー文書の普及はめざましく、そのための様々な出力機器が提案されている。特に、小型化が可能で低価格なインクジェット方式が様々な出力機器に使用されている。
インクジェット方式で用いられる記録ヘッドは、エネルギ発生手段と、エネルギ発生手段で発生したエネルギをインク吐出力に変換するエネルギ変換手段と、インク吐出力によってインク滴を吐出するインク吐出口と、インク吐出口に連通してインクを供給するインク供給路とから構成される。エネルギ発生手段としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いた手段や発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によってインクを加熱して気泡を発生させ、この気泡の生成によってインク滴を吐出させる手段等がある。
電気熱変換素子を利用する記録ヘッドでは、電気熱変換素子が小型であるためインク吐出口を高密度で配置することが可能であるだけでなく、その製造技術として半導体集積回路製造技術を転用することが可能であるため、高精度のインク吐出口を多数備えた記録ヘッドを小型化することができ、低コストで製造可能になる。
しかしながら、現在、主に普及しているのは記録紙を搬送しながら記録ヘッドを往復運動させて1ラインずつ印字を行うシリアルスキャンと呼ばれる印字方式である。この方式は小型・低コストであるが、用紙全体にわたって画像を形成するために記録ヘッドのスキャンが複数回必要となり、印字速度が遅いという欠点がある。印字速度を向上させるためにはスキャン回数を低減させる必要があり、記録ヘッドの長尺化が必須となる。これを極限まで推し進めたものが紙幅の記録ヘッドで行なう非走査の印字方式である。この印字方式は、記録紙の紙幅とほぼ同一の長さにわたって多数の吐出口を配列した紙幅対応の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であり、固定された記録ヘッドに対して記録紙が移動することによって記録が行われる。
このように、印字速度を向上させてオフィスユースに対応可能にするために、用紙幅対応の非走査型の記録ヘッドによって用紙を連続搬送しつつ印字するインクジェット記録装置が提案されている。
ところで、インクジェット記録ヘッドでは、高精度でのインク滴吐出や、不用意なインク漏れ防止の観点から、インク吐出口に形成されるインクのメニスカスを良好に維持することが必要になる。
たとえば、特許文献1には、長尺記録ヘッドのヘッドブロックを鉛直方向に移動させるようにしたインクジェット記録装置が開示されている。
しかし、このように不用意に記録ヘッドを鉛直方向に移動させてしまうと、記録ヘッドと、記録液供給タンク(インクタンク)との間に高低差が生じてしまうため、水頭圧差が拡大する。記録ヘッドのインク吐出口でのメニスカスの保持力がこの水頭圧差よりも小さくなると、記録ヘッドから記録液供給タンクへインクが逆流し、インク漏れを起こすことがある。
これに対し、特許文献2には、インクタンク内のインクをオーバーフローさせることによりインク液面を一定に保持し、印字ヘッドのノズル吐出口におけるインク圧力の変動を極小に抑えて、インク滴の大きさ・形状を均一にできるインクジェットプリンタが開示されている。
しかし、特許文献2の構成では、印字ヘッドが鉛直方向に移動するようにはなっていない。この構成において、印字ヘッドを鉛直方向に移動させ、且つインクタンク内のインク液面を一定に保持するためには、インク供給管の送りポンプと、インク戻し管の戻しポンプの2台のポンプを調整する必要が生じる。しかも、2台のポンプによるインクの循環や水頭圧の調整は困難であり、結果的にノズル吐出口(インク吐出口)のメニスカスに変動を与えることになる。
特開平3−227654号公報 特開平11−91130号公報
本発明は、上記事実を考慮し、記録ヘッドが鉛直方向を含む方向に移動しても、インク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持可能なインク供給装置と、このインク供給装置を備えた記録装置を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、インクが保持され、このインクを記録装置本体に対して鉛直方向を含む方向に相対移動可能とされた記録ヘッドに供給するためのインク供給路を備えたインクタンクと、前記記録ヘッドの移動に対して前記記録ヘッドのインク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持する水頭圧維持手段と、を有することを特徴とする。
このインク供給装置では、インクタンクに保持されたインクが、インク供給路を経て、記録ヘッドに供給され、記録ヘッドからインク滴が吐出される。インクが供給された記録ヘッドは、鉛直方向を含む方向に移動可能とされているが、このように記録ヘッドが鉛直方向に移動した場合でも、記録ヘッドのインク吐出口の水頭圧は、水頭圧維持手段によって一定範囲に維持される。
また、インクタンクには、たとえば大気連通孔など、外部との間で気体や液体が出入り可能な孔が形成されることが多い。このような孔が形成されていても、本発明では、水頭圧維持手段によってインク吐出口の水頭圧が一定範囲に維持されることで、孔からインクが溢れ出ることを防止できる。
水頭圧維持手段としては、たとえば、請求項2に記載のように、前記インク供給路を開閉可能とする弁、を含んで構成することができる。この構成では、インクタンクの移動時にインク供給路を閉止すればよい。
また、請求項3に記載ように、前記水頭圧維持手段が、前記記録ヘッドから前記インクタンクへとインクを帰還させるインク帰還路と、前記インクタンク内のインクが所定量を超えるとインクを外部に排出するインク排出機構と、を含んで構成されるようにしてもよい。この構成では、インクタンクの移動で、インクがインク帰還路を経てインクタンクへ還流されるが、インクタンク内のインクが所定量を超えると、インク排出機構によってインクが外部に排出される。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記インクタンクに供給されるインクが貯留され、このインクをインクタンクへ供給するためのメイン供給路を備えたメインタンク、をさらに有することを特徴とする。
この構成では、メインタンクのインクが、メイン供給路を経てインクタンクに供給される。メインタンクにもインクが貯留されるので、全体としてより多くのインクを貯留できる。
メインタンクを有する構成では、請求項5に記載のように、前記インクタンクから排出されたインクを前記メインタンクへと帰還させるメイン帰還路、を有するようにすれば、インクタンクから排出されたインクの再利用が可能となる。
さらに、水頭圧維持手段としては、請求項6に記載のように、前記記録ヘッドの相対移動に対して前記インクタンクを追従移動させる追従機構、を含んで構成することが可能である。このように、インクタンクを追従移動させることで、記録ヘッドのインク吐出口とインクタンクとの高低差を一定範囲とし、インク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持できる。
この追従機構としては、たとえば、請求項7に記載のように、記録ヘッドの最低水頭圧差と最高水頭圧差との間に追従移動後の前記インクタンクの水頭圧差が収まる位置にインクタンクを配置する構成とすればよい。
請求項8に記載の発明では、記録媒体に液滴を吐出可能で、記録装置本体に対して鉛直方向を含む方向に相対移動可能とされた記録ヘッドと、前記記録ヘッドにインクを供給する請求項1〜請求項7のいずれかに記載のインク供給装置と、を有することを特徴とする。
この記録装置では、記録ヘッドが記録装置本体に対して鉛直方向を含む方向に相対移動可能とされているので、たとえば記録媒体が記録装置本体内に詰まった場合には、記録ヘッドを移動させて、記録媒体の除去を容易に行なうことができる。
また、記録ヘッドには、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のインク供給装置によってインクが供給されるので、このように記録ヘッドを鉛直方向に移動させ場合でも、記録ヘッドのインク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持できる。
本発明は上記構成としたので、記録ヘッドが鉛直方向を含む方向に移動しても、インク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持できる。
[基本構成]
まず、本発明の記録装置の基本的構成について説明する。
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴を吐出して用紙に画像形成する記録ヘッド部16と、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とを備える記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を排出する排出部22とから基本的に構成される。
用紙供給部12は、用紙が積層されてストックされているストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ枚葉してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とから構成されている。
レジ調整部14は、ループ形成部28と用紙の姿勢を制御するガイド部材30が備えられており、この部分を通過することによって用紙のコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に進入する構成である。
排出部22は、記録部20で画像が形成された用紙を排紙ベルト31を介してトレイ32に収納するものである。
図2には、記録部20の構成が示されている。記録部20は、記録ヘッド部16が備えられた第1筐体288と、メンテナンス部18が備えられた第2筐体290と、を有しており、第1筐体288と第2筐体290とが、筐体回動軸292を中心として回動可能とされている。第1筐体は、通常は図2に二点鎖線で示すように、第2筐体に接近した位置(以下、この位置を「記録可能位置」という)で第2筐体290と平行になっており、記録ヘッド部16とメンテナンス部18の間に、用紙Pが搬送される用紙搬送路104が構成されている(搬送方向を矢印Hで示す)。スターホイール70と搬送ロール100(いずれも図1参照)とで用紙を挟持しつつ連続的に(停止することなく)搬送する。そして、この用紙に対して、記録ヘッド部16からインク滴が吐出され当該用紙に画像が形成される。第1筐体288を第2筐体290に対して回動させると、図2に実線で示すように、第1筐体288が上方へと移動し(いわゆる「ワニ口」)、第2筐体290から分離した分離位置に至る。この状態では、用紙ジャムの場合に、容易にジャムした用紙を取り出すことができる。なお、第1筐体288を第2筐体290に対して昇降可能とし、上昇さえることで、ジャムした用紙を取り出し可能としてもよい。さらに、回動と昇降の双方が可能な構成でもよい。この場合、第1筐体288の回動と昇降とは、それぞれ独立して行うことが可能であり、第1筐体288を第2筐体290から上昇させた後回動させてもよいし、回動させた後、上昇させてもよい。
図2から分かるように、記録ヘッド44は、第1筐体288内において、用紙の搬送方向に沿って1又は複数配置されている。たとえば、いわゆるフルカラーの画像を記録するための、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つの記録ヘッドが配置される。図2に示した例では、各色2つずつ、合計で8つの記録ヘッド44を配置している。それぞれの記録ヘッド44は、筐体回動軸292の軸方向と同方向に並ぶ複数のインク吐出口84を有している。インク吐出口84の並び方向の長さ、すなわち印字領域幅は、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される用紙Pの用紙最大幅PWよりも長くされており、記録ヘッド44を紙幅方向に移動させることなく用紙Pの全幅にわたる画像記録が可能とされている(図7参照)。
これに対し、第2筐体290には、記録ヘッド44のそれぞれで使用されるインクが一時的に保持されたサブタンク34が設けられている。図3−1に示すように、サブタンク34と記録ヘッド44との間には、インク供給路35及びインク帰還路37によってインクを循環される流路が構成されており、この流路内をインクが循環され、サブタンク34のインクが記録ヘッド44に供給される。
さらに、第2筐体290には、図2に示すように、少なくとも各色に対応してインクが貯留されたメインタンク68が設けられている。図3‐1に示すように、メインタンク68とサブタンク34との間には、メイン供給路72及びメイン帰還路74によってインクを循環させる流路が構成されており、メインタンク68のインクがサブタンク34に供給される。このように、サブタンク34に加えてさらにメインタンク68を設けることで、より多くのインクを貯留できるようにしているが、サブタンク34のみで、多数枚の用紙Pへの画像記録に必要とされるインクを供給可能である場合には、メインタンク68を省略し、サブタンク34のみを設ける構成でもよい。
そして、本発明では、このように第2筐体290にサブタンク34を設けたことで、第1筐体288を離間位置へと移動させたときに、記録ヘッド44がサブタンク34に対して上下方向に相対移動(具体的には上昇及び降下)する。
図3‐1に示すように、サブタンク34内にはオーバーフロー壁62が立設されており、内部がインク保持室34Sとインク帰還室34Rとに分けられている。メインタンク68から送られたインクはインク保持室34Sで保持され、このインク保持室34Sとサブタンク34との間でインクが循環される。そして、オーバーフロー壁62を越えてインク保持室34Sから溢れたインクが、インク帰還室34Rからインク帰還路74を経てメインタンク68に戻されるようになっている。サブタンク34の上蓋には大気連通孔50が形成されており、サブタンク34内が大気圧に維持されるようになっている。そして、記録ヘッド44のノズル面(後述する単位ヘッド40のノズル面40A、図8等参照)と、サブタンク34のインク保持室34Sの液面との間に所定の高低差Dを設けるように記録ヘッド44及びサブタンク34を配置することで、これらの間に所定の水頭圧差を発生させている。
このため、通常状態、すなわち、第1筐体288が記録可能位置にあるときに、メインタンク68から常に十分な量のインクをサブタンク34に送ることで、インク保持室34Sでのインクの液面位置(高さ)が一定に維持される。特に本発明では、このようにメインタンク68からサブタンク34へのインク供給時に、複雑な制御等をすることなく、いわゆるオーバーシュート(サブタンク34内の液面位置が、所望の位置から急激に高くなること)を防止して、液位を一定に維持できる。そして、インク保持室34Sのインクの液面と、記録ヘッド44のノズル面40Aとの高低差Dにより、所定の水頭圧がノズル58のインクに作用する。これにより、ノズル58内のインクにメニスカスの保持力が作用し、不用意なインク漏れや、空気の侵入が防止される。
ここで、第1筐体288を回動させて離間位置とすると、図3‐1(B)に示すように、上記高低差Dも大きくなるので均衡が破れ、記録ヘッド44内のインクがサブタンク34へ戻ることがある。しかし、図3‐1に示した構成では、インク保持室34Sに戻ったインクの余剰分が、インク帰還室34Rからメインタンク68に戻されるので、大気連通孔50から不用意にインクが漏れない。
図3‐2には、図3‐1とは異なる基本的構成が示されている。この構成では、第2筐体290にサブタンク34を設けている点(図2参照)は図3‐1に示した基本的構成と同様であるが、サブタンク34内にオーバーフロー壁62は設けられておらず、これに代えて、インク供給路35及びインク帰還路37に開閉弁112を設けた点が異なっている。なお、インク供給路35の開閉弁112はサブポンプ38が兼ねており、たとえば、サブポンプ38がロータリーポンプである場合には、これを駆動停止することで、インク供給路35を実質的に閉止することができる。
この構成では、通常状態(第1筐体288が記録可能位置にある)では、インク帰還路37の開閉弁112を開放し、サブタンク34から記録ヘッド44へとインクを送ることができるようにしておく。
第1筐体288を離間位置へと移動させる場合には、この移動の前にインク帰還路37の開閉弁112を閉じる(インク供給路35に関しては、サブポンプ38の駆動停止により、実質的に閉じられている)。これにより、第1筐体288を離間位置へと移動させても、記録ヘッド44からサブタンク34へインクが流れず、サブタンク34の大気連通孔50からインクが漏れることもない。
しかも、記録ヘッド44が上昇しても、その内部にインクが保持された状態が維持される。したがって、第1筐体288を記録可能位置へと戻した後で開閉弁112を開放すると、直ちに画像記録を再開できる。
図4及び図5には、図2に示した記録部20とは異なる記録部20’が示されている。図4から分かるように、この記録部20’では、メインタンク68は第2筐体290に設けられているが、サブタンク34が第1筐体288に設けられている。このようにサブタンク34を第1筐体288に設けると、図5(B)に示すように、第1筐体288を分離位置へと移動させたときに、記録ヘッド44に追従してサブタンク34も移動することになり、対応する記録ヘッド44とサブタンク34との高さの差が一定範囲内に維持される。インク吐出口84とサブタンク34の液面との水頭圧差も一定範囲内に維持されるので、大気連通孔50からの不用意なインク漏れを防止できる。
なお、図4に示した基本的構成において、図3−1あるいは図3‐2に示した構成を併用してもよい。すなわち、図4に示したようにサブタンク34が記録ヘッド44に追従して移動する構成であっても、第1筐体288の回動動作の開始時及び終了時には加速度(によるショックで、インク吐出口84のメニスカスが破壊され、インクが記録ヘッド44からサブタンク34に戻ってしまうおそれがある。しかし、図3−1あるいは図3‐2に示した構成を併用すると、サブタンク34の大気連通孔50からのインクの漏れを防止できるので、好ましい。
[実施形態]
次に、本発明の各実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図6には、第1実施形態のインクジェット記録装置10のインク供給部64、メンテナンス部18及び記録ヘッド部16が示されている。また、図17〜図19には、このインクジェット記録装置10の記録部20の具体的構成が示されている。なお、第1実施形態では、図2及び図3−1に示した基本的構成を採用している。
図17〜図19に示すように、記録部20は、第1筐体288と第2筐体290とを有している。第2筐体290は、床面などの設置面に設置されるようになっており、その内部に、メインタンク68、サブタンク34及びメンテナンス部18が備えられている(図17〜図19では、メンテナンス部18の一部であるメンテナンス装置81を部分的に示している)。第2筐体290の、用紙搬送方向(矢印H方向)両側からは一対の昇降ガイドポスト296が立設されており、この昇降ガイドポスト296に第1筐体288が、ホルダ289を介して昇降可能に支持されている。さらに第2筐体290の用紙搬送方向両側からは、図示しない駆動モータで駆動される一対の昇降駆動用ネジ軸298が立設されて、ホルダ289に螺合されている。したがって、昇降駆動用ネジ軸298の回転によって、第1筐体288を、第2筐体290との平行状態を維持したまま、上昇(図18及び図19参照)又は降下(図17参照)させることができる。
2つのホルダ289の間には、用紙搬送方向と直交する方向に筐体回動軸292が掛け渡されており、この筐体回動軸292に、第1筐体288が回動可能に支持されている。第1筐体288は、図18に示すように上昇した位置からさらに回動して(図19参照)、所定の傾斜角となる(離間位置)。第1筐体288が記録可能位置にあるとき、第1筐体288と第2筐体290との間に、用紙Pが搬送される用紙搬送路104が構成される。なお、ホルダ289と第1筐体288との間には、ダンパー(図示省略)を設けて、第1筐体288の回動時の負荷を軽減させることが好ましい。このダンパーとしては、ガスダンパー、コイルバネ、板バネ等を適用できる。また、第1筐体288の回動は、たとえば所定の回動角度(30°、45°など)で選択固定できるようにすることが好ましく、任意の回動角度で固定できるようにすることがより好ましい。
したがって、第1筐体288を第2筐体290に対して、昇降駆動用ネジ軸298の回転によって上昇させ、その後、筐体回動軸292まわりに回動させて、離間位置とすることが可能である。このように、第1筐体288を第2筐体290に対しまず上昇させることで、第1筐体288と第2筐体290とが、あるいはこれら筐体内に備えられた部材どうしが、第1筐体288の回動時に干渉することを防止できる。第1筐体288の上昇ストロークは、このように干渉を防止できることができる程度であれば十分である。たとえば本実施形態の場合では、上昇ストロークの上限を200mm程度としているが、50mm以上あれば上記の干渉を防止できる。基本的には、これ以上の上昇ストロークがあれば十分であり、任意の位置で停止(固定)可能とすることが好ましい。
また、このように第1筐体288を上昇させることで、回動のみを行う構成と比較して、第2筐体290との間を大きく離間させることができ、詰まった用紙の除去等を行いやすくなる。
第1筐体288には、用紙搬送方向に沿って複数の記録ヘッド44が固定されている。それぞれの記録ヘッド44には、後述するように、用紙搬送方向と直交する方向(すなわち、筐体回動軸292と平行)に、複数の単位ヘッド40が備えられており、さらにそれぞれの単位ヘッド40には、用紙搬送方向と直交する方向にそって、複数のインク吐出口84が形成されている(図8〜図13参照)。用紙搬送路104を連続的に搬送される用紙Pに対し、インク吐出口84からインク滴を吐出することで、用紙P上に画像が記録される。
本実施形態のインクジェット記録装置10は、搬送方向に4つ(あるいはそれ以上)の記録ヘッド44を所定間隔で配列し、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のインク滴を吐出する構成とされており、フルカラーの画像を記録することができる。この構成において、サブタンク34は、各記録ヘッド44ごとに、あるいは記録ヘッドアレイ42A、42Bごとに設けられ、メインタンク68は、各色ごと(したがって、少なくとも4つ)に設けられている。
図6に示すように、インク供給部64は、あらかじめインクが貯留されたメインタンク68と、このメインタンク68からインクが送られて、一時的に保持されるサブタンク34とを有している。メインタンク68とサブタンク34とは、メイン供給路72及びメイン帰還路74で連通されており、メイン供給路72に設けられたメインポンプ76によって、メインタンク68からサブタンク34へインクを送ると共に、サブタンク34からメインタンク68へとインクを帰還させることができる。
サブタンク34には、インク供給路35及びインク帰還路37を介して、記録ヘッド部16のインク循環路36が接続されており、サブポンプ38の駆動によって、サブタンク34のインクをインク循環路36内に循環させることができる。
サブタンク34内には、図16にも示すように、オーバーフロー壁62が立設されており、内部がインク保持室34Sとインク帰還室34Rとに分けられている。メイン供給路72、インク供給路35及びインク帰還路37は、インク保持室34Sの下方に接続され、メイン帰還路74は、インク帰還室34Rの下方に接続されている。メイン供給路72、インク供給路35及びインク帰還路37の接続位置は、インク保持室34Sに連通する位置であれば限定されず、たとえば、図6に示すように、オーバーフロー壁62に近い側から順に、インク帰還と37、インク供給路35、メイン供給路72と並んでいてもよいが、図16に示すように、オーバーフロー壁62に近い位置にメイン供給路72を接続し、相対的に遠い位置にインク供給路35及びインク帰還路37を接続してもよい。このようにインク帰還路37をオーバーフロー壁62から遠い位置に接続すると、記録ヘッド44上昇時にインクが記録ヘッド44(単位ヘッド40)からサブタンク34に戻ったときに、これに伴う液面振動がオーバーフロー壁62から遠い位置で発生するので、無駄にオーバーフロー壁62を越えるインクの量を少なくでき、好ましい。
サブタンク34の上蓋には大気連通孔50が形成されており、サブタンク34内が大気圧に維持されるようになっている。そして、単位ヘッド40のインク吐出口84(図8等参照)と、サブタンク34のインク保持室34Sのインク液面との間に所定の高低差D(図3−1参照)を設けるように、記録ヘッド44及びサブタンク34を配置することで、これらの間に水頭圧差を発生させている。特に、本発明では、オーバーフロー壁62を設けたことで、インク保持室34Sのインク液面は、これよりも上方には達しないようになっているので、常に安定して水頭圧差を維持することができる。
なお、この水頭圧差は、記録ヘッド44の種類などによって異なるが、一般的には、記録ヘッド44(単位ヘッド40)のインク吐出口84よりもオーバーフロー壁62の上端を20〜100mm程度低くすればよい。
大気連通孔50の位置は、サブタンク34内を大気圧に開放することができる位置であれば特に限定されないが、少なくとも、インク帰還路37の上方から遠い位置とすれば、記録ヘッド44(単位ヘッド40)からインクが急激にサブタンク34に戻ってきた場合でも、大気連通孔50からの溢れを防止できるので、好ましい。たとえば、図6及び図16に示すように、メイン帰還路74(インク帰還室34R)の上方位置とすればよい。
オーバーフロー壁62の材質としては、耐インク性があるものであればよく、たとえば、サブタンク34を構成している材料と同一のものを適用できる。
サブタンク34内でのオーバーフロー壁62の位置は特に限定されないが、インク保持室34S内から溢れたインクがインク帰還室34R内では溢れることなくメイン帰還路74からメインタンク68へ帰還されるように、インク帰還室34Rに十分な容積が確保できる位置とする必要がある。
また、同様の理由から、メイン帰還路74の内部の断面積も、インク帰還室34Rのインクが大気連通孔50から溢れるより前に、速やかにメインタンク68へ帰還させることができるような断面積を確保することが好ましい。たとえば、図16に示した例では、メイン帰還路74を、メイン供給路72、インク供給路35及びインク帰還路37よりも太い径とし、十分な断面積を確保できるようにしている。具体的には、メイン帰還路74の内径を、メイン供給路72、インク供給路35及びインク帰還路37の内径に対し、好ましくは1.2倍以上、より好ましくは1.5倍以上とすればよい。さらに、メイン帰還路74をメイン供給路72、インク供給路35及びインク帰還路37よりも短くすると、内部をインクが流れるときの抵抗が小さくなるので、好ましい。
オーバーフロー壁62の数も1つに限定されず、複数であってもよい。たとえば、図20に示すように、2つのオーバーフロー壁62を平行に配置すると、オーバーフロー壁62の間の中間領域34Mにインクの凝集物をトラップさせて、実質的にフィルターとして機能させることが可能になる。この場合に、オーバーフロー壁62が濡れにくい表面を有しているほど、オーバーフロー壁62をインクが越えるときに、オーバーフロー壁62の上端よりもインクの液面高さが、濡れやすい表面を有している場合と比較して高くなってしまう。すなわち、オーバーフロー壁62をインクが越えるときの、オーバーフロー壁62よりも上方に位置するインクの厚みが厚くなるので凝集物も通過しやすくなり、フィルターとしての効果が低くなる。したがって、2つのオーバーフロー壁62でフィルターとして機能させる構成では、少なくともインク帰還室34R側のオーバーフロー壁62を、インクに濡れやすい材質とするか、もしくは、インクに濡れやすい特性を示すような表面処理(たとえばブラスト、エッチング、親水膜コート等)を施すことが好ましい。
また、このようにオーバーフロー壁62を複数配置すると、サブタンク34が傾いたとき(特に、インク帰還室34Rを下にして傾いたとき)であっても、オーバーフロー壁62を越えてインク帰還室34Rに達してしまうインクの量を少なくできる。
さらに、オーバーフロー壁62は、サブタンク34の底面に対して垂直に立設されている必要はなく、記録ヘッド44から戻ってくるインクの量や、サブタンク34の容積、寸法などに応じて、斜めになっていてもよい。たとえば、図21に示すように、オーバーフロー壁62の上部がインク帰還室34R側へと傾くように配置すると、インク保持室34S内での圧力変動を小さく抑えることができる。
サブタンク34のインク保持室34Sは、図6に示すように、インクの液面を検出する液面センサ78を設けることが好ましい。液面センサ78で検出された液位の情報はインク供給コントローラー60に送られ、この情報を基に、メインポンプ76が制御される。ただし、本実施形態では、上記説明から分かるように、インク保持室34Sに十分な量のインクを供給するようにしておけば、余剰のインクはオーバーフロー壁62を越えてインク帰還室34Rへと流れ、インク保持室34Sの液面高さを常に一定に維持できる。したがって、液面センサ78を省略することも可能である。
メイン供給路72、メイン帰還路74、インク供給路35、インク循環路36、インク帰還路37及び個別流路48としては、耐インク性があり、インクからの圧力(場合によっては負圧)に対して不用意につぶれない程度の剛性のある材料で構成されたチューブとすることが好ましい。さらに、メインポンプ76やサブポンプ38としてローラーポンプを使用した場合には、外力によって適度にチューブが潰される(局所的に凹んだり、屈曲したりする)程度の柔軟性(弾性)を備えている必要がある。具体的なチューブの材料としては、各種ゴム系、樹脂系のチューブが使用できるが。ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、酢酸ビニル、またこれらの共重合体のエチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、ポリエチレン/ビニルアルコール共重合などがある。耐インク性ではPVC(塩化ビニール樹脂)チューブ、タイゴンチューブ(「タイゴン」はサンゴバン・ノートン社の商品名)やラテックスチューブ、ポリエチレンチューブなどが好ましい。さらに耐インク性を高めるためにチューブを2層構造にすることも好ましい。例えば、外層にタイゴン、内層にフッ素樹脂。またはガス透過率の低い材料、ポリエチレン/ビニルアルコール共重合、ポリ塩化ビニリデンと組み合わせることも好ましい。
また、上記したようにローラーポンプなどチューブをしごくタイプのポンプを使用する場合は、軟らかいシリコンチューブを使うことが好ましい。なお、メイン供給路72、メイン帰還路74、インク循環路36及び個別流路48のそれぞれに適したチューブの材料を使い分けても良い。
記録ヘッド44は、記録ヘッド44のノズル面40Aからインク滴を吐出可能なインクジェット記録ヘッドであれば、インクの種類およびインク滴の吐出方式を問わない。なお、単位ヘッド40のインク滴の吐出方式はインクジェット方式に限らず、用紙に対して非接触で直接色材を転移させるタイプであればその方式は問わない。インクジェット方式が代表的であるが、公知の方式であればいずれの方式も適用可能である。また、インクジェット方式においてもサーマルインクジェット方式、ピエゾ式インクジェット、連続流型インクジェット、静電吸引型インクジェット等、方式に限定されない。
また、使用するインクも水性インク、油性インク、溶剤インク等いずれも適用可能である。インク中の色材も顔料・染料を問わない。
記録ヘッド44の印字領域は、図7に示すように、印字される用紙Pのうち用紙最大幅PWに対応して設定されている。ここで、印字領域とは、用紙の両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる用紙最大幅PWよりも大きくとっている。これは、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いためである。
なお、記録ヘッド44は、モノシリックな長尺記録ヘッドチップから構成しても、複数の短尺な記録ヘッドチップ(以下、単位ヘッドという)から構成しても良い。
例えば、単位ヘッド40がノズル配列方向端部までノズル58が形成されているタイプ(図8参照)であれば、単位ヘッド40をノズル配列方向に連続して配置することによって、図9に示すような記録ヘッド44をコンパクトに構成できる。また、両端にはノズル58が形成されていない単位ヘッド40 (図10参照)を用いる場合には、単位ヘッド40をノズル配列方向に一定間隔をおいて共通基板46A、46Bに複数配置した記録ヘッドアレイ42A、42Bを搬送方向に複数配置する(図11参照)ことによって、用紙幅に対応して間断なく印字可能な記録ヘッド44とすることができる。この場合には、単一の共通基板46の両面に記録ヘッドアレイ42A、42Bを構成する(図12参照)ことによって、小型化を一層図ることもできる。
なお、単位ヘッド40のノズル配列は一直線状であるが、これに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、千鳥状にノズル58を配列することも可能である。
一方、記録ヘッド44に対して対向配置されるメンテナンス装置81は、図14に示すように、それぞれの単位ヘッド40に対応しインク滴を収納可能なキャップ手段(インク収容手段)80と、記録ヘッド44のノズル面40Aを清掃可能な清掃手段88とを備えている。キャップ手段80は、記録ヘッド44から吐出される液滴を収容して保持する機能を有する。このために、例えば、記録ヘッド44のノズル面40A(図6等参照)に対応するように形成された凹部82Aを有する受け部材82と、受け部材82の凹部82Aの底に配設されインクを保持するインク吸収体86とから構成されており、受け部材82をノズル面40Aに密着させて気密状態とすることができる。
図6に示すように、受け部材82の下方には、1つの記録ヘッド44全体で共通の第1チャンバー212が配置されており、受け部材82と第1チャンバー212とが、排出路開閉弁216を備える第1排インク流路214で接続されている。
第1チャンバー212からはさらに、順に第2チャンバー218及び第3チャンバー220が、第2排インク流路222および吸気流路224によって接続されている。第1チャンバー212の排インクは、インク帰還路226に設けられた帰還用弁228を開き、さらに切替弁229を切り替えてメインタンク68(又はサブタンク34)に帰還させるか、あるいは、第2排インク流路222によって第2チャンバー218に送ったのち、排出用弁230を開いて排出路232から外部に排出することができる。
第3チャンバー220内は、吸気管234を介して吸気ポンプ236が接続されており、吸気弁238を開閉することで、第3チャンバー220内に負圧が発生されるようになっている。この負圧が、第2チャンバー218及び第1チャンバー212を経て、受け部材82に作用するようになっている。
なお、第1チャンバー212及び第3チャンバー220には、大気開放弁240、242が設けられており、これらチャンバーの内部を大気圧に開放することができる。
排出路開閉弁216、帰還用弁228、排出用弁230、吸気弁238、大気開放弁240、242はすべて、メンテナンス・コントローラー244によって制御されるようになっている。
清掃手段88は、記録ヘッド44のノズル面40Aのゴミ、埃、インクを除去してインク滴の吐出性能を一定に維持するためのものである。
清掃手段88は、図14に示すように、ワイパー92と、ワイパー92を保持する保持部材90と、清掃手段88を昇降および幅方向に移動させる移動手段312(図15参照)とから構成される。
移動手段312によってワイパー92が記録ヘッド44のノズル面40Aに摺接しながらノズル面40Aに沿って移動する(図15(C)参照)ことによって、ノズル面全体の清掃を行なうものである。この際、記録ヘッド44と対向する位置にはキャップ手段80が配置されているため、清掃手段88は記録ヘッド44(ノズル面40A)とキャップ手段80の間を移動することになる。例えば、図14に示すように、清掃手段88の保持部材90をアーチ型として、ワイパー92を記録ヘッド44のノズル面40Aに圧接させた状態でキャップ手段80を跨いで移動させる構成が考えられる。
ワイパー92の移動(摺接)方向は、例えば、用紙搬送方向や用紙搬送方向に直交する幅方向とすれば良い。また、移動は一方向だけでなく、往復動作させても良い。
このような構成とされた本実施形態では、メインポンプ76が駆動されると、メインタンク68のインクがサブタンク34との間でメイン供給路72、メイン帰還路74によって循環されつつ、サブタンク34に供給される。メインタンク68からサブタンク34へのインク供給は、断続的に行ってもよいが、本実施形態のように、サブタンク34内にオーバーフロー壁62が設けられた構成では、サブタンク34内の余剰インクはメインタンク68に戻されるので、インクジェット記録装置10の記録動作中は連続的に供給を行ってもよい。
さらに、サブポンプ38が駆動されると、サブタンク34のインクがインク供給路35、インク循環路36及びインク帰還路37を循環されつつ、単位ヘッド40に供給される。そして、用紙を用紙搬送路において連続的に搬送させつつ、単位ヘッド40のインク吐出口84からインク滴を吐出して、用紙に画像を記録する。
また、第2筐体290には、メンテナンス部18が備えられているので、記録ヘッド44に対し、所定のメンテナンス動作(ワイピング、ダミージェット、インク吸引など)や、非画像記録時のキャッピング等を行って、記録ヘッド44を良好な吐出状態に維持することができる。
画像記録の途中で、用紙搬送路104内に用紙が詰まることがあるが、この場合には、まず、メインポンプ76及びサブポンプ38を駆動停止して、サブタンク34及び記録ヘッド44へのインク供給を停止する。そして、昇降駆動用ネジ軸298を回転させて第1筐体288を上昇させ、さらに、筐体回動軸292周りに回動させて第2筐体290から離間した離間位置へと移動させる。第1筐体288と第2筐体290との間が大きく開放されるので、詰まった用紙を容易に取り除くことができる。
このとき、記録ヘッド44(単位ヘッド40)がそれぞれ対応するサブタンク34よりも上方へ移動すると、これらの上下位置(高さ)が変動する。このため、単位ヘッド40内のインクの一部が、インク帰還路37を経てサブタンク34に戻ることがある。
ここで、本発明では、サブタンク34内にオーバーフロー壁62が設けられており、戻ってきたインクの余剰分は、オーバーフロー壁62を越えてインク帰還室34Rへ流れ込む。さらにこのインクは、メイン帰還路74を経て、メインタンク68へと帰還される。したがって、記録ヘッド44(単位ヘッド40)の相対的な上昇によってサブタンク34にインクが戻っても、インクが大気連通孔50から溢れ出すことはない。しかも、サブタンク34内でのインクの液面高さを、常に一定の位置(オーバーフロー壁62の上端位置)に維持することができる。オーバーフローしたインクは、インク帰還室34Rからメインタンク68へと帰還され、インクジェット記録装置10内で再利用できるので、インクの無駄が生じない。
その後、用紙Pへの画像記録を再開する場合には、第1筐体288の回動と降下によって記録ヘッド44を記録可能位置(図17参照)へと戻す。このとき、記録ヘッド44(単位ヘッド40)からサブタンク34に至る部分のインクが減少しているので、単位時間当たりの記録ヘッド44へのインク供給量を一時的に多くして、短時間で画像記録が再開できるようにしてもよい。同様に、記録ヘッド44を記録可能位置へと戻し、サブタンク34から記録ヘッド44へ短時間で多くのインクを供給するので、サブタンク34のインク保持室34Sのインク液面も、所定の液面よりも下がることがある。したがって、メインタンク68からサブタンク34への単位時間当たりのインク供給量も一時的に多くすればよい。このように、インク供給量を多くするためには、たとえばサブポンプ38やメインポンプ76の回転数を多くして、インクの循環量を増やせばよい。
なお、このように、記録ヘッド44(単位ヘッド40)がサブタンク34に対して相対的に上下動する構成では、図22に示す変形例のように、サブタンク34内のオーバーフロー壁62の上端62Tを上下に移動可能な構成としてもよい。すなわち、オーバーフロー壁62の上端を、記録ヘッド44に合わせて上下動させれば、ノズル面40Aとインク液面LSとの高低差の変動を少なくでき(好ましくは高低差が変動しないようにすることができ)るので、ノズル58内でのメニスカスの破壊を防止できる。
オーバーフロー壁62の上端を上下動可能とする構成としては、たとえば、サブタンク34の底板に貫通孔を形成し、オーバーフロー壁62の下部を貫通孔を貫通させて外側に露出させ、この露出部分にモータやソレノイドなどの駆動手段からの力を作用させる構成が挙げられる。この構成では、オーバーフロー壁62が最も上方に移動したときでも、駆動手段からの力を受けることができる程度の露出部分が存在しているように、オーバーフロー壁62が十分な高さを有している必要がある。また、オーバーフロー壁62と貫通孔との隙間からインクが漏れないように、これらの間を確実シールする必要がある。
あるいは、オーバーフロー壁62をジャバラ状に形成して、その下部をサブタンク34の底壁に固定する構成でもよい(サブタンク34の底板の貫通孔は不要)。この構成では、オーバーフロー壁62全体が伸縮することで、その上端が上下動する。オーバーフロー壁62をジャバラ状にすることで、内部にモータやソレノイドなどの駆動手段を配設し、駆動手段からの力をオーバーフロー壁62の内側から上端に直接作用させて伸縮させる構成が可能である。
このようにオーバーフロー壁62の上端が上下動する構成では、図23に示すように、オーバーフロー壁62の上端をサブタンク34の上面に密着させ、インク保持室34Sとインク帰還室34Rとのインク流動を遮断する構成でもよい。この構成では、大気連通孔50は、インク帰還室34R側に設けられる。
また、図24に示すように、記録ヘッド44の上昇に伴って、オーバーフロー壁62がインク帰還室34R側へと移動する構成としてもよい。これにより、オーバーフロー壁62の上端62Tの位置を所定の高さに維持したまま、インク保持室34Sの容積を増大させることができるので、インクの液面を保ちつつ、記録ヘッド44から戻ってきたインクをインク保持室34S内に保持することが可能となる。
オーバーフロー壁62を移動させる具体的構成としては、たとえばサブタンク34内にモータやソレノイド等の駆動手段を配設し、オーバーフロー壁62に直接的に力を作用させて、オーバーフロー壁62全体を押いて(又は引して)移動させる構成が挙げられる。この構成では、オーバーフロー壁62と、サブタンク34の内面との間にシール部材を設けるなどにより、これらの間をシールする必要がある。
あるいは、オーバーフロー壁62を弾性的に湾曲可能な材料で構成すると共に、その幅をサブタンク34の幅W1よりも僅かに長くしておき、図25に示すように、オーバーフロー壁62の幅方向両端62Eのみをサブタンク34の内面に固定し、オーバーフロー壁62全体を湾曲させた構成でもよい。この構成では、オーバーフロー壁62の幅方向中央部分62Cを上記と同様の駆動手段で押す(又は引く)ことで、オーバーフロー壁62が湾曲する向きを、図25に実線で示す位置と二点鎖線で示す位置とで変化させる。
<第2実施形態>
図26には、本発明の第2実施形態のインクジェット記録装置110の主要部が示されている。第2実施形態では、図2及び図3−2に示した基本的構成を採用しており、メインタンク68およびサブタンク34が第2筐体290内に配置されている点は、第1実施形態と同様である。
そして、第2実施形態では、サブタンク34内にオーバーフロー壁62は設けられておらず、これに代えて、インク帰還路37に開閉弁112が設けられている。
このような構成とされた第2実施形態では、通常状態(第1筐体288が記録可能位置にある状態、図17参照))では、開閉弁112を開放し、サブポンプ38を駆動して、サブタンク34から記録ヘッド44へとインクを送ることができるようにしておく。
第1筐体288を上昇させる場合(図18何章)には、この上昇の前にサブポンプ38を駆動停止すると共に、開閉弁112を閉じる。これにより、第1筐体288を上昇させても、記録ヘッド44からサブタンク34へインクが流れず、サブタンク34の大気連通孔50からインクが漏れることもない。
しかも、記録ヘッド44が上昇しても、その内部にインクが保持された状態が維持される。したがって、第1筐体288を記録可能位置へと戻した後で開閉弁112を開放すると、直ちに画像記録を再開できる。
開閉弁112としては、図27〜図29に示す各種の開閉弁112を採用できる。図27に示す開閉弁112では、インク帰還路37の途中にブロック部130が設けられ、このブロック部130内に回転可能に収容された弁本体132を有している。弁本体132を回転させて、インク帰還路37を開放(図27(A)参照)及び閉止(図27(B)参照)できる。
また、図28に示す開閉弁112を適用することも可能である。この例では、インク帰還路37が可撓性のチューブで構成されている場合に、このチューブを押圧部材152で押しつぶして閉止し(図28(B)参照)、押圧部材152を退避させて開放する(図28(B)参照)構成とされている。押圧部材152を移動させる移動機構153としては、たとえばソレノイドやモータを使用することができ、特に、電磁ソレノイド弁が好ましい。
また、図29に示す開閉弁112では、同じく可撓性のチューブで構成されたインク帰還路37の少なくとも2箇所を保持部材154で保持し、保持部材154間に配設された伸縮機構156によって保持部材154を接近させる構成とされている。すなわち、保持部材154が接近することで、チューブが局所的に曲げられて閉止され(図29(B)参照)、保持部材154が離間すると、チューブが直線状に復帰した開放される(図29(A)参照)。この構成において、伸縮機構156としては、ソレノイドやバネ等を使用することができる。また、保持部材154によって保持された箇所の略中央を局所的に低弾性とすれば、チューブをこの部分で屈曲させて、より確実に閉止することができる。
なお、本実施形態では、サブポンプ38としてローラーポンプを使用しているので、サブポンプ38の駆動停止状態でインク供給路35を閉止することが可能であるが、停止状態でインク供給路35を閉止不能なポンプを使用した場合には、インク供給路35にもインク帰還路37と同様の開閉弁112を設ければよい。
開閉弁112を閉じるタイミングは、画像記録が停止された後であって、第1筐体288を上昇させる前であれば特に限定されない。また、開閉弁112の開閉は、ユーザーが手動で行ってもよいが、第1筐体288の上昇動作に連動させる連動機構を設け、ユーザーが操作しない場合でも、上昇の直線に開閉弁112が閉じられるようにすることが好ましい。
なお、上記説明から分かるように、第2実施形態では、サブタンク34内のインク液面と、記録ヘッド44(単位ヘッド40)のノズル58内のメニスカス(インク吐出口84)の高さが変化しない構成とされていてばよく、これら以外の部材、たとえばサブポンプ38等は、第1筐体288及び第2筐体290のいずれに設けられていてもよい。
<第3実施形態>
図30〜図32には、本発明の第3実施形態のインクジェット記録装置の記録部120が示されている。第3実施形態では、図4及び図5に示した基本的構成を採用しており、サブタンク34が第1筐体288に設けられている。したがって、第1筐体288を移動(昇降及び回動)させると、サブタンク34も第1筐体288と一体で、記録ヘッド44に追従して移動する。
このように、記録ヘッド44に追従してサブタンク34が移動するようにしたことで、対応する記録ヘッド44のノズル面40Aとサブタンク34内のインク保持室34Sのインク液面との高低差D(図5参照)が、第1筐体288の回動前後で変化しないか、若しくは僅かな変化に留めることができる。このため、これらの間での水頭圧差の変化も僅かとなり、第1筐体288を離間位置へと移動させた状態であっても、記録ヘッド44(単位ヘッド40)からサブタンク34へ戻るインクの量が極めて少なくなる(好ましくは全く戻らない)。したがって、サブタンク34の大気連通孔50からインクが溢れ出すこともない。
なお、サブタンク34は、第1筐体288の直接的に取り付けられている必要はない。たとえば、第1筐体288の移動(昇降及び回動)に追従する別の部材を設け、この別部材にサブタンク34を取り付けてもよい。
また、第3実施形態ではこのように、第1筐体288の回動に伴うサブタンク34へのインクの戻りがないので、大気連通孔50からのインクの溢れ防止の観点からは、オーバーフロー壁62を設ける必要はない。もちろん、オーバーフロー壁62を設けると、第1実施形態と同様に、サブタンク34の大気連通孔50からのインクの溢れを防止できるが、あまりの多くのインクをオーバーフローさせると、インクの循環や補充に無駄な時間やエネルギーが必要となる。したがって、オーバーフロー壁62の位置を、筐体回動軸292と同方向に見て、ノズル58内でのインクのメニスカス面(インク吐出口84の近傍)から、以下に示すように一定範囲内とすれば、第1筐体288の回動後であっても、水頭圧差の変化によってメニスカスが破壊されることはなく、無駄なオーバーフローを避けることができる。
図33及び図34には、筐体回動軸292と同方向から見て、オーバーフロー壁62がメニスカス位置(インク吐出口84)よりも遠い位置にある場合のサブタンク34Aと、近い位置にある場合のサブタンク34Bと、が示されている(なお、実際には、1つの記録ヘッド44に対応してインクを供給するサブタンクとしては、サブタンク34A、34Bのいずれか一方であるが、図34及び図35では、比較のために敢えてこれら2つのサブタンク34A、34Bを示している)。図34から分かるように、第1筐体288の回動時には、サブタンク34Aでは、オーバーフロー壁62の上端62Tがインク吐出口84よりも上方に位置するために水頭圧差は負圧から正圧に転じ、逆に、サブタンク34Bでは、オーバーフロー壁62の上端62Tがインク吐出口84から回動前よりもさらに下方に移動するため、水頭圧差も回動前よりも大きくなる。このように、オーバーフロー壁62の位置が、筐体回動軸292から見てメニスカス位置よりも遠い位置にあるか、もしくは近い位置にあるかによって、第1筐体288の回動時の水頭圧差が異なるので、以下では、それぞれの場合について考える。
ここで、記録ヘッド44(単位ヘッド40)のノズル58内のインクのメニスカス位置(インク吐出口84)と、サブタンク34のオーバーフロー壁62の上端62Tの、回動面(筐体回動軸292を法線とする平面)投影上の距離をL、
回動前のメニスカス位置とオーバーフロー壁62の上端62Tとの鉛直方向の高さの差をh、
第1筐体288の回転角をθ、
としたとき、記録ヘッド44の最低水頭圧差をa、最高水頭圧差をbとして、
サブタンク34Aの場合には、
Figure 2005081546
を満たす位置に、サブタンク34Aを取り付ければよい。
これに対し、サブタンク34Bの場合には、
Figure 2005081546
を満たす位置に、サブタンク34Bを取り付ければよい(いずれの場合も、図33及び図34の点Oを原点とし、鉛直上方をプラスとする)。ここでのa、bの値は、例えば、a=−150mm、b=50mm、に取ることができる。そして、h=50mm、θ=45°としてLの適正な範囲を計算すると、サブタンク34Aの場合は170mm以下、サブタンク34Bの場合は130mm以下となる。サブタンク34Aはこの条件を満たしているが、サブタンク34Bは満たしていない。
なお、第1筐体288が複数の筐体回動軸を中心として回動する場合には、それぞれの回動中心周りの回動角が上記の式を満たすようにすればよい。
さらに、1つの記録ヘッド44が、筐体回動軸292からの距離が異なる複数の単位ヘッド40を有し(図11及び図12参照)、これらの単位ヘッド40に単一のサブタンク34からインクを供給する構成の場合には、すべての単位ヘッド40のメニスカス位置に対して上記式を満たすようにすればよい。
第3実施形態のように、記録ヘッド44(単位ヘッド40)が筐体回動軸292周りに回動する構成では、上記した条件を満たしていれば、サブタンク34を第1筐体288に取り付ける向きも特に限定されないが、サブタンク34内にオーバーフロー壁62が設けられている場合には、インク保持室34Sがインク帰還室34Rよりも回動半径の大きい側(筐体回動軸292から遠い側)に位置する向きにサブタンク34を配置すると、第1筐体288を回動させたときに、インク保持室34Sから効果的にインクをオーバーフローさせることができる。
このように、第3実施形態ではノズル58内のインクのメニスカス破壊が防止されるが、万が一メニスカスが破壊されてインクが記録ヘッド44からサブタンク34に戻った場合でも、その戻り量を少なくするために、サブタンク34のインク保持室34Sのインク液面が、記録可能位置でのインク吐出口84とほぼ同じ高さになるようにすることが好ましい。
第3実施形態のように、サブタンク34が記録ヘッド44に追従して移動する構成では、サブタンク34の動きや振動に対応して、どの方向であってもインクをオーバフローさせることが可能な構成とすることが好ましい。かかる観点から、たとえば図35や図36に示す構成のサブタンクとすることも可能である。
図35に示すサブタンク34では、オーバーフロー壁62を四角形の筒状とし、枠の外側をインク保持室34S、内側をインク帰還室34Rとしている。図36に示すサブタンク34では、同様のオーバーフロー壁62を設けているが、その内側をインク保持室34S、外側をインク帰還室34Rとしている。これらの構成において、オーバーフロー壁62は筒状に形成されていればよく、たとえば円筒状でもよい。
次に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、第1実施形態のインクジェット記録装置10を使用し、用紙Pが詰まった状態から、これを除去し、画像記録を再開するまでを行って、特定の記録ヘッド44につき、インクと吐出状態を見た。
このインクジェット記録装置10の具体的構成は、以下のようにした。
・サブタンク34の容積:300ml/各色
・サブタンク34及びオーバーフロー壁62の材質:デルリン
・オーバーフロー壁62の高さ:4cm
・インク保持室34Sの容積:120ml
・インク帰還室34Rの容積:50ml
・インク供給路35及びインク帰還路37の形状・材質
:外径8mm、内径4mmのタイゴンチューブ
・メイン供給路72の形状・材質
:外径8mm、内径4mmのタイゴンチューブ
・メイン帰還路74の形状・材質
:外径12mm、内径8mmのタイゴンチューブ
・メインタンク68の容積:3リットル/各色
・メインタンク68の材質:ポリエチレン
・サブポンプ38の種類及び能力
:流量0ml/sec〜1.5ml/secで可変のローラーポンプ
・大気連通孔50の内径:4mm
・水頭圧差:50mm
・記録ヘッド44の上昇量:100mm
なお、インク供給路35、インク帰還路37及び記録ヘッド44内に存在しているインクのうち、インク保持室34Sのインク液面(基準液面)よりも上方に位置しているインクが、メニスカスが破壊されたときにサブタンク34に戻る可能性があるインクの最大量である。ここで、インク供給路35については、サブポンプ38(ローラーポンプ)の駆動停止により閉止されるので、インク供給路35内のインクを考慮する必要はない。これに対し、基準液面よりも上にあるインク帰還路37内のインクは20mlであった。また、本実施例では、1つのサブタンク34に12個の単位ヘッド40が対応するようにしており、1つの単位ヘッド40あたり10mlのインクが存在していると考えると、12個の単位ヘッド40では120mlとなる。これに、10ml程度の余裕を持たせると、メニスカスが破壊されたときにサブタンク34に戻る可能性があるインクの最大量として、150ml程度を想定しておけば十分である。
以上の構成において、以下のように、詰まった用紙Pの除去から、画像記録の再開までを行った。
まず、メンテナンス・コントローラー244が、用紙Pが詰まったことを検知する信号を受け、記録ヘッド44を離間位置の移動を促す表示を行った。
そこで、メインポンプ76及びサブポンプ38を駆動停止し、第1筐体288の上昇及び回動を行って、記録ヘッド44を上昇させた。ここで着目している記録ヘッド44の上昇量は100mmである。このとき、約100mlのインクが記録ヘッド44側からサブタンク34内に戻ったが、この戻ったインクの一部は、オーバーフロー壁62を越え、インク帰還室34Rに移動した。そして、そのまま溢れることなく、メインタンク68へと戻った。
詰まった用紙Pを除去した後、第1筐体288を回動及び降下させて、記録ヘッド44を記録可能位置に戻した。その後、サブポンプ38を駆動して、サブタンク34と記録ヘッド44との間でインクを循環させ、さらに、メインポンプ76を駆動して、メインタンク68とサブタンク34との間でもインクを循環させた。このようにしてインクを所定時間循環させた後、用紙Pが詰まる前と同様に画像記録を行うことができた。
[実施例2]
実施例2では、第2実施形態のインクジェット記録装置110を使用した。したがって、サブタンク34内にオーバーフロー壁62は設けられておらず、これに代えて開閉弁112がインク帰還路37に設けられている(開閉弁112としては、電磁ソレノイド弁を使用した)。このインクジェット記録装置110について、以下のように、詰まった用紙Pの除去から、画像記録の再開までを行った。
まず、メンテナンス・コントローラー244が、用紙Pが詰まったことを検知する信号を受け、記録ヘッド44を離間位置の移動を促す表示を行った。
そこで、メインポンプ76及びサブポンプ38を駆動停止し、さらに、開閉弁112を閉じた。この状態で、第1筐体288の上昇及び回動を行うと(記録ヘッド44の上昇量は、実施例1と同様に100mm)、記録ヘッド44側からサブタンク34へインクが戻ることはなく、サブタンク34から溢れることもなかった。
詰まった用紙Pを除去した後、第1筐体288を回動及び降下させて、記録ヘッド44を記録可能位置に戻した。その後、開閉弁112を開き、サブポンプ38を駆動して、サブタンク34と記録ヘッド44との間でインクを循環させた。さらに、メインポンプ76を駆動して、メインタンク68とサブタンク34との間でもインクを循環させた。このようにしてインクを所定時間循環させた後、用紙Pが詰まる前と同様に画像記録を行うことができた。
本発明の記録装置を示す概略構成図である。 本発明の記録装置の基本的構成の一例を示す概念図である。 本発明の記録装置の図2に対応する基本的構成を示す概念図である。 本発明の記録装置の図3−1とは異なる基本的構成を示す概念図である。 本発明の記録装置の図2とは異なる基本的構成を示す概念図である。 本発明の記録装置の図4に対応する基本的構成を示す概念図である。 本発明の第1実施形態の記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る記録装置の印字領域の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る単位ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る単位ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る単位ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の記録装置で適用可能なメンテナンス装置を示す斜視図である。 (A)〜(C)は、図14に示すメンテナンス装置の動作説明図である。 本発明の第1実施形態の記録装置のサブタンクの概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の記録装置の記録部を記録可能状態で示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置の記録部を第1筐体が上昇した状態で示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置の記録部を離間状態で示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す平面図である。 本発明の第2実施形態の記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態の記録装置に適用可能な開閉弁を示す断面図であり、(A)は開状態、(B)は閉状態である。 本発明の第2実施形態の記録装置に適用可能な開閉弁を示す断面図であり、(A)は開状態、(B)は閉状態である。 本発明の第2実施形態の記録装置に適用可能な開閉弁を示す断面図であり、(A)は開状態、(B)は閉状態である。 本発明の第3実施形態の記録装置の記録部を記録可能状態で示す側面図である。 本発明の第3実施形態の記録装置の記録部を第1筐体が上昇した状態で示す側面図である。 本発明の第3実施形態の記録装置の記録部を離間状態で示す側面図である。 本発明の第3実施形態の記録装置におけるインク吐出口とサブタンクのオーバーフロー壁との位置関係を記録ヘッドが回動していない状態で示す説明図である。 本発明の第3実施形態の記録装置におけるインク吐出口とサブタンクのオーバーフロー壁との位置関係を記録ヘッドが回動した状態で示す説明図である。 本発明の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す斜視図である。 本発明の記録装置に適用可能なサブタンクの概略構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
12 用紙供給部
14 レジ調整部
16 記録ヘッド部
20 記録部
34 サブタンク
34R インク帰還室
34S インク保持室
35 インク供給路
36 インク循環路
37 インク帰還路
38 サブポンプ
40A ノズル面
40 単位ヘッド
42A 記録ヘッドアレイ
44 記録ヘッド
50 大気連通孔
58 ノズル
62 オーバーフロー壁
62T オーバーフロー壁の上端
68 メインタンク
84 インク吐出口
110 インクジェット記録装置
112 開閉弁
120 記録部

Claims (8)

  1. インクが保持され、このインクを記録装置本体に対して鉛直方向を含む方向に相対移動可能とされた記録ヘッドに供給するためのインク供給路を備えたインクタンクと、
    前記記録ヘッドの移動に対して前記記録ヘッドのインク吐出口の水頭圧を一定範囲に維持する水頭圧維持手段と、
    を有することを特徴とするインク供給装置。
  2. 前記水頭圧維持手段が、前記インク供給路を開閉可能とする弁、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインク供給装置。
  3. 前記水頭圧維持手段が、
    前記記録ヘッドから前記インクタンクへとインクを帰還させるインク帰還路と、
    前記インクタンク内のインクが所定量を超えるとインクを外部に排出するインク排出機構と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインク供給装置。
  4. 前記インクタンクに供給されるインクが貯留され、このインクをインクタンクへ供給するためのメイン供給路を備えたメインタンク、
    をさらに有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインク供給装置。
  5. 前記インクタンクから排出されたインクを前記メインタンクへと帰還させるメイン帰還路、
    を有することを特徴とする請求項4に記載のインク供給装置。
  6. 前記水頭圧維持手段が、前記記録ヘッドの相対移動に対して前記インクタンクを追従移動させる追従機構、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のインク供給装置。
  7. 前記追従機構が、記録ヘッドの最低水頭圧差と最高水頭圧差との間に追従移動後の前記インクタンクの水頭圧差が収まる位置にインクタンクを配置することで構成されていることを特徴とする請求項6に記載のインク供給装置。
  8. 記録媒体に液滴を吐出可能で、記録装置本体に対して鉛直方向を含む方向に相対移動可能とされた記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドにインクを供給する請求項1〜請求項7のいずれかに記載のインク供給装置と、
    を有することを特徴とする記録装置。
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