JP2005081163A - キャリアプレートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 キャリアプレートの弾性孔の内部に付着した研磨粉を容易に除去することのできるキャリアプレートの製造方法を提供する。
【解決手段】 研磨後のキャリアプレート1を洗浄装置31の洗浄槽32に貯留した水系洗浄液Wに浸漬し、真空ポンプ36および超音波発振器40を用いて減圧下もしくは減圧後において超音波洗浄を施す。
【選択図】 図3

Description

本発明は、多数の小型電子部品の端部にコーティングを施すのに好適なキャリアプレートの製造方法に関する。
近年、小型電子部品として、例えば、抵抗器、コンデンサ、LEDチップなどのチップ化された電子部品が知られている。このような小型電子部品、例えばチップ化されたコンデンサである積層セラミックコンデンサは、ほぼ長方体状に形成されており、その長手方向の両端には、電気的な接続に用いるための端子がそれぞれ形成されている。この端子は、長手方向の両端に、導電性のコーティングを施すことにより形成されている。そして、小型電子部品の両端にコーティングを施す際には、多数の小型電子部品の端部にコーティングを効率的に行うために、多数の小型電子部品を支持可能なキャリアプレートが用いられている。
このようなキャリアプレートとしては、金属製の矩形のプレート本体の厚さ方向に貫通する多数の貫通通路を、プレート本体の平面に並列させて貫通形成し、これらの各通路の内壁面に弾性部材をもって電子部品支持体となる弾性壁を形成する構成、すなわち、プレート本体に多数の小型電子部品を支持するための多数の弾性孔を具備するゴム様弾性体からなる電子部品支持体を設ける構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のキャリアプレートのプレート本体にはアルミニウム、電子部品支持体を形成する弾性部材にはシリコーンゴムがそれぞれ多用されている。
また、小型電子部品に対するコーティングは、弾性孔の内径寸法よりも大きい外形寸法を有するチップ部品である小型電子部品をその先端が突出するまでキャリアプレートの弾性孔に押し込んで弾性的に把持させ、突出端を銀やパラジウムなどでつくられた導電性ペーストによりコーティングした後、加熱硬化させることにより行われている(例えば、特許文献2、3参照)。
従来のキャリアプレートの製造方法としては、低粘度の室温硬化型液状シリコーンゴムをプレート本体の外側フレーム内に流延して室温にて硬化させるか、比較的低粘度の付加型シリコーンゴムをプレート本体の外側フレーム内に流延し、150℃で30分程度加熱して硬化したるのち、表面を研磨(研削)するものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
ところで、キャリアプレートの表面を研磨すると、研磨時に、プレート本体およびシリコーンゴムから発生する研磨粉が各弾性孔の内部に入り込むため、小型電子部品に対するコーティングを実施すると、小型電子部品の端子に研磨粉が付着するという問題点があった。このため、弾性孔の内部に研磨粉の付着していないキャリアプレートが望まれている。
キャリアプレートの各弾性孔の内径寸法は、概ね0.4〜1.2mm程度と非常に微細であり、かつ数がキャリアプレート1枚あたり6000個程度と極めて多いので、微細なブラシなどで弾性孔の内部を洗浄するのは、生産性の観点から極めて困難であった。
また、キャリアプレートは、電子部品支持体を形成する弾性部材としてシリコーンゴムが用いられているため、炭化水素系やケトン系などの有機溶剤はシリコーンゴムが膨潤するために使用することができず、さらにはプレート本体としてアルミニウムが用いられているため、アルカリや酸で洗浄することも不可能である。
そこで、弾性孔の内部の洗浄方法として、従来公知の高圧水シャワー洗浄、超音波洗浄などの一般的な洗浄方法を用いることが考えられる。
しかしながら、高圧水シャワー洗浄や超音波洗浄では、弾性孔の内部に付着した研磨粉を除去することはできない。これは、弾性孔を構成するシリコーンゴムが粘着性を有していることや、弾性孔の内部に洗浄液が入り難いために、キャリアプレートの洗浄が各部において均一に実施できないためと考えられる。
そこで、キャリアプレートに紫外線を照射してシリコーンゴムの粘着性を低下させる改質を施した後研磨し、その後、高圧水シャワー洗浄を施すキャリアプレートの製造方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特公昭62−11488号公報 特公昭62−20685号公報 特公昭62−29888号公報 特公平03−76778号公報 特開2003−203830号公報
しかしながら、前述した従来のキャリアプレートの製造方法においては、シリコーンゴムの深部まで紫外線で改質することは容易でないため、研磨代を多くとることができず、キャリアプレートの精度が悪いという問題点があった。
なお、仮に照射時間を長く延ばしてシリコーンゴムの深部まで改質することが考えられるが、この場合、シリコーンゴムの特性が劣化するため、キャリアプレートの寿命が短くなるとともに、紫外線照射装置が高価であるため、キャリアプレートの価格が高くなるという問題点があった。
そこで、キャリアプレートの弾性孔の内部に付着した研磨粉を容易に除去することのできるキャリアプレートの製造方法が求められている。
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、キャリアプレートの弾性孔の内部に付着した研磨粉を容易に除去することのできるキャリアプレートの製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため本発明者らは、鋭意研究した結果、研磨加工を施した後に、水系洗浄液に浸漬し、超音波洗浄を減圧下もしくは減圧後において施すことで、キャリアプレートの弾性孔の内部に付着した研磨粉を容易に除去することを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るキャリアプレートの製造方法の特徴は、小型電子部品の端部に端子となるコーティングを施す際に用いられ、プレート本体に多数の小型電子部品を支持するための多数の弾性孔を具備するゴム様弾性体からなる電子部品支持体を設けたキャリアプレートの製造方法において、前記プレート本体に電子部品支持体を設けた後、前記プレート本体および前記電子部品支持体のそれぞれの表面に研磨加工を施し、その後、水系洗浄液に浸漬し、減圧下もしくは減圧後において超音波洗浄を施す点にある。
超音波洗浄に用いる超音波発振器は、洗浄槽内に投げ込み式で設置してもよいし、洗浄槽外にフランジや接着剤などを介して取り付けてもよいが、底付け型振動子のように、洗浄槽の槽外の底部に振動子を設置することが、減圧による振動子の破壊を防止することができるという意味で好ましい。なお、キャリアプレートの通路がほぼ水平となるように、キャリアプレートを洗浄槽内に立てて設置して洗浄を実施する場合には、振動子を洗浄槽の槽外の側面に設置するとよい。
減圧条件としては、大気圧を0MPaとするゲージ圧(真空度)で−0.08MPa以下、好ましくは−0.09MPa以下とすることが好ましい。−0.08MPaより大気圧である0MPaに近いと洗浄効果が悪くなる。
また、超音波の周波数としては、20〜400kHzが標準的であるが、本発明で除去すべき研磨粉は5μmくらいの大きさであるために周波数は25〜45kHzが好ましい。周波数がこの範囲を下回ると5μm以下の付着物は除去できない傾向があり、この範囲を上回ると0.3μm以下の極微細な付着物しか除去できない傾向がある。
ところで、この周波数領域では、プレート本体をアルミニウムにより形成すると、プレート本体の表面にエロージョン(浸食)が発生するために界面活性剤などを含んだ水を洗浄液として使用することが肝要である。
洗浄時間としては、キャリアプレートに形成されるゴム様弾性体からなる電子部品支持体の弾性孔の内径寸法とその数により異なるが、3〜30分、好ましくは10〜20分である。洗浄時間がこの範囲を下回ると弾性孔の内部に付着した研磨粉の除去ができない傾向があり、この範囲を上回るとエロージョンの発生を回避できない傾向がある。
洗浄温度としては、10〜33℃程度の室温で実施される。洗浄液の加熱は減圧下では洗浄液が沸騰する恐れがあるので避けたほうがよい。
なお、キャリアプレートを洗浄槽に浸漬した後、減圧を実施し、電子部品支持体の弾性孔に存在する空気を脱気した後、大気圧に戻し、しかる後に常圧にて超音波洗浄を実施してもよい。
また、洗浄槽内の洗浄液は、洗浄前に減圧処理を実施して洗浄液中の気泡や溶存空気を除去することが望ましい。
超音波洗浄に用いる伝達波としては、婉曲して伝達する球面波と、真っ直ぐに伝わる平面波とが知られているが、本発明においてはどちらの伝達波を用いてもよい。
また、超音波洗浄に用いる超音波としては、25、35、45kHzといった数種類の周波数の超音波を順次繰り返して洗浄液に付与したり、数種類の周波数の超音波を同時に洗浄液に付与してもよいし、スイープ駆動で洗浄液中の伝達性を高めてもよい。
洗浄液としては、通常は飲料水、工業用水、純水などの水が使用されるが、この場合、25〜45kHzの超音波を用いるとアルミニウムにより形成されるプレート本体の表面がエロージョンされてしまうので、脂肪酸塩などからなる界面活性剤とともにキレート剤として珪酸塩や燐酸塩などを添加してプレート本体の表面をエロージョンから保護する必要がある。また、かかる界面活性剤を添加すると減圧の際に洗浄液が泡立つので、適当な消泡剤、例えばKM85(信越化学工業株式会社製商品名)の如きシリコーンエマルジョンを200ppm程度添加するとよい。
したがって、洗浄液としては水を主成分とした水系洗浄液、すなわち、水に界面活性剤、キレート剤、消泡剤などを添加したものが望ましい。
本発明のキャリアプレートの製造方法によれば、キャリアプレートの弾性孔の内部に付着した研磨粉を容易に除去することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
説明の便宜上、本発明に係るキャリアプレートの製造方法により製造されるキャリアプレートの実施形態について先に説明し、キャリアプレートの製造方法の実施形態を後から説明する。
まず、本発明に係るキャリアプレートの製造方法により製造されるキャリアプレートの実施形態について図1により説明する。
図1は本発明に係るキャリアプレートの製造方法により製造されるキャリアプレートの実施形態の要部を示す一部切断斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のキャリアプレート1は、従来と同様に、平面ほぼ矩形状に形成されたプレート本体2を有している。このプレート本体2は、平板状の基板部3の外周縁を四角枠状の外側フレーム4によって囲うことにより形成されている。そして、外側フレーム4の図1の上下方向に示す厚さは、基板部3の厚さより厚く形成されており、基板部3の上下両側には、外側フレーム4の内周面によって囲われた有底凹部5,6がそれぞれ形成されている。また、基板部3には、厚さ方向に貫通する多数の小孔7が整列配置されており、これらの小孔7の形成部位において上下の有底凹部5,6が連通されている。また、外側フレーム4の所定位置には、厚さ方向に貫通する位置決め孔8が形成されている。
前記上下の有底凹部5,6には、シリコーンゴムなどのゴム様弾性体からなる電子部品支持体9が設けられている。この電子部品支持体9には、コーティングに供する小型電子部品(図示せず)を支持し、かつ支持した小型電子部品を強制的に通過させるため、電子部品支持体9を厚さ方向に貫通する弾性孔10が前記各小孔7の内部を通過するように形成されている。すなわち、プレート本体2に形成されている各小孔7の内壁を、電子部品支持体9によって覆うように構成されている。
前記プレート本体2および電子部品支持体9の両者の表面は、平面研削盤などによる研磨が施されて平滑に形成されている。
前記プレート本体2の素材としては、特に限定されるものではないが、耐熱、価格、重量、強度などの観点からアルミニウムが一般的である。このアルミニウムとしては、2000系合金、5000系合金、6000系合金、7000系合金などの展伸材が例示されるが、強度が高い7075や7055、7050、7N01などの7000系合金が望ましい。また、アルミニウム合金は熱処理などの調質により、機械的性質が変化するので、より強度が強くなる処理を施すのが望ましく、7000系合金における調質としては、T6、T651、T6511、T7651などが好ましく、焼きなまし処理は強度が低くなるので好ましくない。
前記電子部品支持体9の素材としては、ビニル基含有のポリオルガノシロキサンとハイドロジエンポリシロキサンからなる付加型シリコーンゴム(硬さ:JIS A 40度)もしくは過酸化物加硫型シリコーンゴムが主として使用されている。なお、電子部品支持体9のゴムの硬さは、機能面から設定されるもので通常30〜70度(JIS A)の間で任意に決定されている。
なお、本実施形態のキャリアプレート1のその他の構成は、従来公知のキャリアプレートと同様とされており、その詳しい説明は省略する。
つぎに、本実施形態のキャリアプレート1の製造方法について図2により説明する。
図2は本発明に係るキャリアプレートの製造方法の実施形態の要部を示すフローチャートである。
図2に示すように、本実施形態のキャリアプレート1の製造は、従来と同様に、プレート本体2を形成するプレート本体形成工程21と、プレート本体2に電子部品支持体9を形成して被研磨物である仕上げ加工前のキャリアプレート1としての中間品(図示せず)を得る電子部品支持体形成工程22と、中間品の表裏両面に研磨による仕上げ加工を施すための表面仕上げ工程23と、弾性孔10に入った研磨粉を除去するための洗浄工程24とをこの順に行うことにより完成品(キャリアプレート1)を得るようになっている。
本実施形態におけるプレート本体形成工程21、電子部品支持体形成工程22および表面仕上げ工程23は、従来公知の方法が用いられているのでその詳しい説明は省略し、本発明の要旨である洗浄工程24およびその作用について以下に詳しく説明する。
なお、表面仕上げ工程23における研磨には、従来公知の平面研削盤だけでなく、ベルト研削盤を用いてもよい。
図3は本発明に係るキャリアプレートの製造方法の実施形態における洗浄工程の準備完了状態を洗浄装置とともに誇張して示す模式図である。
図3に示すように、本実施形態のキャリアプレート1の製造方法における洗浄工程24は、洗浄装置31を用いて実施されるようになっている。この洗浄装置31は、上部が開口とされた洗浄槽32を有しており、洗浄槽32の内部には、水系洗浄液からなる洗浄液Wの所定量が貯留されている。この洗浄槽32の上端には、洗浄槽32の開口を閉塞可能な蓋部材33が開閉自在に取着されている。また、洗浄槽32の上端縁にはガスケット34が配設されており、蓋部材33を閉状態とすることで、洗浄槽32の内部を密封することができるようになっている。なお、ガスケット34は、蓋部材33の下面の洗浄槽32の上端縁と対向する位置に配設してもよい。
前記洗浄槽32の側面には、真空配管35の一端が接続されており、真空配管35の他端に接続された真空ポンプ36を駆動することによって、洗浄槽32の内部を減圧することができるように形成されている。このため、真空配管35の一端は、洗浄液Wの液面より上方に配置されている。また、真空配管35の途中には、減圧時における洗浄槽32の内部の圧力を計測するための圧力計(真空計)37が配設されている。なお、圧力計37は、洗浄槽32あるいは蓋部材33に直接配設してもよい。また、真空配管35の途中に圧力を一定に保持するための圧力制御弁を配設してもよい。
前記洗浄槽32の側面には、長さの短い大気導入配管38の一端が接続されており、大気導入配管38の他端には開閉自在な大気導入用バルブ39が配設されている。この大気導入用バルブ39は、洗浄槽32の内部を減圧する際には閉状態に操作され、減圧状態とされた洗浄槽32の内部の圧力を大気圧に復帰させる際には開状態に操作されるようになっている。また、大気導入配管38は、大気導入用バルブ39が開状態とされた際に、洗浄槽32内の洗浄液Wが排出されないように、洗浄液Wの液面より上方に配置されている。なお、大気導入用バルブ39は、洗浄槽32あるいは蓋部材33に配設してもよい。
前記洗浄槽32の槽外の底部には、超音波発振器40に接続されている複数の振動子40aが取着されている。
また、洗浄装置31には、洗浄槽32の内部に挿脱自在な網カゴ41を有している。この網カゴ41はキャリアプレート1より大きく形成されており、網カゴ41に入れたキャリアプレート1を洗浄槽32の内部に挿入することができるようになっている。なお、網カゴ41を複数用いると、キャリアプレート1の洗浄中に、つぎの洗浄に供する新たなキャリアプレート1を残りの網カゴ41に入れることができるので、生産性を向上させることができる。
つぎに、本実施形態の洗浄装置31を用いた洗浄動作について説明する。
本実施形態の洗浄装置31を用いた洗浄動作は、洗浄準備を行うことにより開始する。
洗浄準備は、洗浄槽32の蓋部材33を開状態とし、大気導入用バルブ39が閉状態となるように操作する。そして、蓋部材33を開状態に保持し、洗浄槽32の内部に所定量の洗浄液Wを入れる。
ついで、網カゴ41に洗浄に供する研磨後のキャリアプレート1を入れる。
ついで、キャリアプレート1を入れた網カゴ41を洗浄槽32の内部に入れ、キャリアプレート1を洗浄液W中に浸漬する。
ついで、洗浄槽32の蓋部材33を閉状態とし、真空ポンプ36を駆動する。そして、真空ポンプ36の駆動により洗浄槽32の内部を減圧する。この時、洗浄槽32の内部の圧力は、圧力計37によって確認することができる。
ついで、洗浄槽32の内部の圧力が前述した所定の圧力に到達したら、超音波発振器40を駆動し、キャリアプレート1の洗浄を開始する。
ついで、超音波発振器40を駆動し、所定時間経過して洗浄が終了したら、超音波発振器40および真空ポンプ36を停止する。
ついで、大気導入用バルブ39が開状態となるように操作して、洗浄槽32の内部の圧力を大気圧に復帰させた後、蓋部材33を開け、洗浄槽32の内部から網カゴ41を取り出す。また、洗浄槽32の内部から網カゴ41を取り出した後、あるいは洗浄槽32の内部から網カゴ41を取り出す直前に、大気導入用バルブ39が閉状態となるように操作する。
ついで、洗浄の完了したキャリアプレート1を網カゴ41から取り出し、新たに洗浄に供するキャリアプレート1を網カゴ41に入れ、この新たなキャリアプレート1を入れた網カゴ41、あるいは洗浄中に用意した新たなキャリアプレート1を入れた別の網カゴ41を洗浄槽32の内部に入れ、キャリアプレート1を洗浄液W中に浸漬し、真空ポンプ36の駆動による洗浄槽32の内部の減圧、超音波発振器40の駆動によるキャリアプレート1の洗浄および洗浄槽32の内部からの洗浄の完了したキャリアプレート1の入った網カゴ41の取り出しを繰り返すことで、多数のキャリアプレート1の洗浄を繰り返し実施する。
また、洗浄の完了したキャリアプレート1は、清浄な水で洗浄した後、表面の水分をエアーなどにより除去し、乾燥した後梱包される。
なお、本実施形態の洗浄装置31を用いた洗浄動作としては、洗浄槽32の内部の圧力を所定の圧力に減圧した後、大気導入用バルブ39を開状態として洗浄槽32の内部の圧力を大気圧に戻し、その後超音波発振器40を駆動して超音波洗浄を実施するようにしてもよい。
ここで、本実施形態におけるキャリアプレート1の洗浄効果について、超音波の周波数、超音波の伝達波の種類、洗浄時間および減圧条件を変化させて実験を行った。
実験は、アルミニウムからなるプレート本体2に、ゴムの硬さが40度の付加型シリコーンゴムからなる電子部品支持体9を設け、表面を研磨したものを試料とした。
また、洗浄効果の評価は、洗浄後のキャリアプレート1の弾性孔10に、弾性孔10と同一サイズのピンを挿入して取り出し、ピンの表面を175倍のマイクロスコープで観察し、研磨粉の付着のないものを洗浄効果優(○)、研磨粉の付着が僅かなものを洗浄効果良(△〜○)、研磨粉の被着がやや多いものを洗浄効果可(△)、研磨粉の付着がかなりあるものを洗浄効果不可(×〜△)、研磨粉の付着が洗浄しないものと変わらないものを洗浄効果無し(×)の5段階評価を行った。
さらに、超音波の伝達波の種類は、平面波と球面波との2種類とし、平面波は、本多電子株式会社製超音波発振器W−115Tを用いて形成し、球面波は、日本エマソン株式会社製のブランソン超音波発振器8500を用いて形成した。
前記実験の番号(No.)、実験条件および評価結果(洗浄結果)を併せて以下の表1に示す。
表1に示すように、減圧条件(真空度)がゲージ圧で0MPa(大気圧)の場合には、超音波の周波数が25、45、100kHzのいずれの場合においても、洗浄時間を30分としても、キャリアプレート1の弾性孔10の内部の研磨粉を除去することができないことが分かった。
また、洗浄槽32の内部を真空ポンプ36で減圧した場合には、真空度が−0.04MPa以下で洗浄効果が現れ始め、−0.08MPa以下で洗浄効果が顕著に見られることが分かった。さらに、減圧下で洗浄する場合、洗浄時間が長いほうが効果が大きく、概ね20〜30分で良好な洗浄結果が得られることが分かった。
またさらに、洗浄槽32の内部を−0.1MPaに減圧し、その後大気圧に復帰させてから超音波洗浄を行った場合(表1の真空度の欄において、「−0.1→0MPa」と記載する。)においても減圧下で洗浄する場合とほぼ同様の洗浄結果を得ることができることが分かった。
したがって、本実施形態のキャリアプレート1の製造方法によれば、キャリアプレート1の弾性孔10の内部に付着した研磨粉を容易かつ確実に除去することができる。
なお、キャリアプレート1の弾性孔10の内部に付着した研磨粉を完全に除去できない場合であっても、洗浄効果の評価結果が、△〜○のものは、研磨粉が小型電子部品に付着しても実用上の問題は生じない。
また、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
本発明に係るキャリアプレートの製造方法により製造されるキャリアプレートの実施形態の要部を示す一部切断斜視図 本発明に係るキャリアプレートの製造方法の実施形態の要部を示すフローチャート 本発明に係るキャリアプレートの製造方法の実施形態における洗浄工程の準備完了状態を洗浄装置とともに誇張して示す模式図
符号の説明
1 キャリアプレート
2 プレート本体
3 基板部
4 外側フレーム
5、6 有底凹部
7 小孔
9 電子部品支持体
10 弾性孔
24 洗浄工程
31 洗浄装置
32 洗浄槽
33 蓋部材
35 真空配管
36 真空ポンプ
37 圧力計
40 超音波発振器
40a 振動子
W 洗浄液

Claims (3)

  1. 小型電子部品の端部に端子となるコーティングを施す際に用いられ、プレート本体に多数の小型電子部品を支持するための多数の弾性孔を具備するゴム様弾性体からなる電子部品支持体を設けたキャリアプレートの製造方法において、
    前記プレート本体に電子部品支持体を設けた後、前記プレート本体および前記電子部品支持体のそれぞれの表面に研磨加工を施し、その後、水系洗浄液に浸漬し、減圧下もしくは減圧後において超音波洗浄を施すことを特徴とするキャリアプレートの製造方法。
  2. 前記超音波洗浄の周波数が、25〜45kHzであることを特徴とする請求項1に記載のキャリアプレートの製造方法。
  3. 前記減圧が、ゲージ圧で−0.08MPa以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のキャリアプレートの製造方法。
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