JP2005072424A - シャワーヘッド及び成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜厚分布が均一な薄膜を形成可能なシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】本発明のシャワーヘッド3は、放熱板33a、33bを有しており、放熱板33a、33bには放熱孔34a、34bが設けられている。放熱板33a、33bはプレート部31と導入口23との間に位置に配置されているため、導入口23から原料ガスを供給すると、放熱孔34a、34bで囲まれた空間に原料ガスの対流が起こる。従って、成膜中にプレート部31が昇温したとしても、原料ガスの対流によってプレート部31の熱が他の部分に伝わるので、プレート部31の温度分布が均一となる。プレート部31の温度分布が均一になると、各放出口39から放出される原料ガスの量も均一になるので、基板15には膜厚分布が均一な薄膜が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明はガスを真空槽内部に供給するシャワーヘッドに関し、特にプラズマCVD装置に用いられるシャワーヘッドに関する。
従来より、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機エレクトロルミネッサンス(OLED)の絶縁膜の形成にはプラズマCVD装置のような成膜装置が用いられている。
図7の符号101は従来技術の成膜装置を示している。成膜装置101は真空槽111を有しており、真空槽111内部の天井側にはシャワーヘッド103が配置され、真空槽111内部の底壁側には基板ホルダ113が配置されている。
この成膜装置101を用いて絶縁膜を形成するには、真空排気系119を動作させ、真空槽111内部に真空雰囲気を形成した後、該真空雰囲気を維持したまま真空槽111内部に基板115を搬入し、該基板115を基板ホルダ113上に保持させる。
シャワーヘッド103の底壁側に向けられた面にはシャワープレート131が取り付けられている。シャワープレート131には複数の放出口132が設けられており、ガス供給系121からシャワーヘッド103の内部空間に原料ガスを供給すると、放出口132から真空槽内部102に原料ガスが放出される。
原料ガスを放出しながら電源装置125を起動し、基板ホルダ113と真空槽111とを接地電位に置いた状態でシャワーヘッド103に高周波電圧を印加すると、放出口132から放出された原料ガスが真空槽111の内部空間でプラズマ化する。
基板115は基板ホルダ113に内蔵された加熱ヒータによって予め所定温度に加熱されており、プラズマ化した原料ガスが基板115表面に到達すると、加熱によって原料ガスが反応し、基板115表面に原料ガスの反応性生物が析出する。例えば、原料ガスがケイ素含有ガスと、酸素含有ガスとを有する場合には、反応性生物としてシリコン酸化物が析出し、基板115表面にシリコン酸化膜である絶縁膜が形成される。
LCDやOLEDの絶縁膜は膜厚分布の均一さが要求されるため、膜厚を改善するためにシャワーヘッド103内部にリフレクタ板136が設けられる場合がある(特許文献1)。
リフレクタ板136には小径の貫通孔が多数設けられており、原料ガスはこれらの貫通孔を通過することで、シャワーヘッド103内部で拡散、混合される。従って、各放出口から放出される原料ガスの量が均一になるため、基板115到達する原料ガスの量の分布が均一になり、膜厚分布が均一な絶縁膜が形成される。
しかしながら、シャワーヘッド103にリフレクタ板136を設けても絶縁膜の膜厚分布が十分でなく、特に、大型の基板115を成膜するために、シャワープレート131を大型にすると、形成される絶縁膜の膜厚分布が悪くなるという問題があった。
特開平6−151441号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、膜厚分布が均一な薄膜を形成可能なシャワーヘッドを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、中空のヘッド本体と、前記ヘッド本体に設けられ、一端の導入口で前記ヘッド本体の内部空間に接続された導入管と、前記ヘッド本体の一面を構成し、複数の放出口が形成された板状のプレート部とを有し、前記導入口から前記ヘッド本体の内部空間に原料ガスを導入すると、前記原料ガスが前記放出口を通って前記ヘッド本体の外部に放出されるように構成されたシャワーヘッドであって、前記プレート部と前記導入口との間に位置し、前記プレート部に対して略並行に配置された四角板状の放熱板を有し、前記放熱板には、前記放熱板を貫通し、前記放出口の面積よりも、平面形状の面積が大きい放熱孔が設けられ、前記放熱孔の前記放熱板の四辺のうちの短辺方向の大きさは、前記放熱板の短辺の長さの30%以上80%以下にされ、前記放熱孔の前記放熱板の四辺のうちの長辺方向の大きさは、前記放熱板の長辺の30%以上70%以下にされたシャワーヘッドである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシャワーヘッドであって、前記放出口の径は0.7mm以上1mm以下にされたシャワーヘッドである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のシャワーヘッドであって、前記放熱板を複数枚有し、前記各放熱板は互いに離間して平行配置され、前記放熱孔のうち、前記プレート部側の放熱板に形成された放熱孔は、前記導入管側の放熱板に形成された放熱孔よりも大径にされたシャワーヘッドである。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のシャワーヘッドであって、前記放熱板と前記導入口との間の位置に配置された拡散板を有し、前記拡散板には、前記放熱孔よりも小径の拡散孔が複数個設けられたシャワーヘッドである。
請求項5記載の発明は、真空槽と、前記真空槽内部に配置された請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のシャワーヘッドと、前記真空槽内部の前記シャワーヘッドと対向する位置に配置された基板ホルダとを有する成膜装置である。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の成膜装置であって、ガス供給系を有し、前記ガス導入管は前記ガス供給系に接続され、前記ガス供給系内部には原料ガスが配置され、前記原料ガスは化学構造中に窒素を有する窒素付与ガスと、化学構造中に酸素を有する酸素付与ガスのいずれか一方又は両方と、化学構造中にケイ素を含有するケイ素付与ガスとを含有する成膜装置である。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の成膜装置であって、前記ケイ素付与ガスは、テトラエトキシオルソシリケートと、ヘキサメチルジラザンと、モノシランと、ジシランからなる群より選択されるいずれか1種類のガスの含有する成膜装置である。
請求項8記載の発明は、請求項6又は請求項7のいずれか1項記載の成膜装置であって、前記酸素付与ガスは、酸素と、亜酸化窒素と、二酸化炭素とからなる群より選択されるいずれか1種類のガスを含有し、前記窒素付与ガスはアンモニアと、ヒドラジンと、窒素からなる群より選択されるいずれか1種類のガスを含有する成膜装置である。
請求項9記載の発明は、請求項5乃至請求項8のいずれか1項記載の成膜装置であって、前記基板ホルダの内部には加熱ヒータが配置された成膜装置である。
請求項10記載の発明は、請求項5乃至請求項9のいずれか1項記載の成膜装置であって、電源装置を有し、前記シャワーヘッドは前記電源装置に接続され、前記電源装置を起動すると、前記シャワーヘッドと前記基板ホルダとの間に電圧が印加されるように構成された成膜装置である。
本発明は上記のように構成されており、本発明のシャワーヘッドでは放熱板がヘッド本体の内部空間であって、導入口とプレート部との間の位置に配置されている。
成膜中はシャワーヘッドは真空雰囲気に置かれるため、プレート部が一旦昇温すると冷め難いが、本発明のシャワーヘッドでは導入口からヘッド本体の内部空間にガスを供給すると、その内部空間の放熱孔で囲まれた空間でガスの対流が起こり、ガスの対流によってプレート部の熱がシャワーヘッドの温度の低い部分に伝わり、温度が下がる。
プレート部の端部がヘッド本体の容器に密着して取り付けられている場合には、プレート部端部の熱は容器に伝わるため、放熱孔がプレート部の中央部分に位置するように放熱板を取り付ければ、プレート部の中央部分はガスの対流で温度が下がり、プレート部の端部は容器への熱伝導で温度が下がり、結果としてプレート部の温度分布が均一になる。
原料ガスを放出口を通って真空槽内部に放出させるときには、原料ガスが温度の高い放出口よりも、温度の低い放出口の内壁に多く吸着するため、温度の高い放出口からは、温度の低い放出口よりも多量の原料ガスが放出されるが、本発明のシャワーヘッドではプレート部の温度分布が均一になるため、各放出口から放出される原料ガスの放出量が均一になる。
従って、化学構造中にケイ素を有するケイ素付与ガスのように吸着性の高いガスを原料ガスに用いる場合であっても、各放出口から基板表面に吹き付けられる原料ガスの量が均一になる。
本発明によれば、プレート部が昇温した場合でも導入口からガスを供給することでプレート部の温度分布が均一となり、各放出口から放出されるガスの放出量が均一となる。従って、基板表面に供給される原料ガスの量が均一になり、加熱により基板表面で原料ガスを反応させれば、膜厚均一な反応生成物の薄膜が得られる。
以下で図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1の符号1は本発明の成膜装置の一例を示している。この成膜装置1は、真空槽11と、基板ホルダ13と、シャワーヘッド3とを有しており、シャワーヘッド3は真空槽11内部の天井側に配置され、基板ホルダ13は真空槽11内部のシャワーヘッド3と対向する位置に配置されている。
シャワーヘッド3はヘッド本体30と、導入管22と、放熱板33a、33bと、拡散板36a〜36cとを有している。ヘッド本体30は容器32と、容器32の開口を覆うように取り付けられたプレート部31とを有しており、ヘッド本体30はプレート部31が基板ホルダ13側に向けられ、容器32の底面が真空槽11の天井に向けられた状態で配置されている。
導入管22は真空槽11の天井と、容器32の底面に気密に挿通され、その一端からなる導入口23がプレート部31と対向する位置でヘッド本体30の内部空間に接続され、他端は真空槽11の外部に配置されたガス供給系21に接続されており、ガス供給系21に配置された原料ガスは導入管22を通って導入口23からヘッド本体30の内部空間に供給される。
放熱板33a、33bと拡散板36a〜36cはアルミニウムのような熱伝導材料が厚さ1mm以上10mm以下の四角板状に成型されて構成されている。ここでは、各放熱板33a、33bの平面形状と拡散板36a〜36cの平面形状は同じ大きさの長方形になっている。
容器32の内周面で囲まれた空間の形状は、放熱板33a、33bや拡散板36a〜36cと略等しい大きさの長方形にされており、放熱板33a、33bと拡散板36a〜36cは導入口23とプレート部31との間の位置で、1mm以上100mm以下の一定間隔を空けて、プレート部31に対して略平行になるように、外周が容器32の内周面に取り付けられている。
拡散板36a〜36cには貫通孔からなる拡散孔37a〜37cが複数個設けられ、放熱板33a、33bには拡散孔37a〜37cよりも大径の貫通孔からなる放熱孔34a、34bが1又は2以上設けられている。
放熱板33a、33bはプレート部31側に位置し、各拡散板36a〜36cは導入口23と放熱板33a、33bとの間に位置しており、導入口23から供給される原料ガスは、拡散孔37a〜37cと拡散板36a〜36cの間の空間を通って、放熱板33a、33b側へ送られる。
図2は拡散孔37a〜37cと放熱孔34a、34bとの位置関係を示す平面図であり、拡散孔37a〜36cは直径5mm程度の小径であって、拡散板36a〜36c上に均一に分散配置されており、従って、原料ガスが拡散孔37a〜37cと、拡散板36a〜36c間の空間を通過すると、均一に混合、分散される。
放熱孔34a、34bは放熱板33a、33bの中央位置に配置されている。放熱孔34a、34bの平面形状はそれぞれ円形であって、プレート部31に隣接する放熱孔34aは、拡散板36a〜36cに隣接する放熱孔34bよりも大径にされている。
即ち、放熱孔34a、34bの大きさは、プレート部31に近くづく程大きくなっているので、拡散孔37a〜37cを通過した原料ガスは広がりながら放熱孔34a、34bを通過する。
プレート部31には直径0.7mm以上1.0mm以下の貫通孔からなる放出口39が複数個均一に分散して設けられており、放熱孔34a、34bを通過した原料ガスは、放出口39を通って真空槽11内部に供給される。
この成膜装置1では、基板ホルダ13は真空槽11に接続され、シャワーヘッド3は真空槽11から絶縁されている。シャワーヘッド3は真空槽11外部に配置された高周波電源装置25に接続されており、真空排気系19によって真空槽11内部の圧力を所定真空度に維持しながら、原料ガスを真空槽11内部に供給し、高周波電源装置25を起動して真空槽11と基板ホルダ13とを接地電位に置いた状態でシャワーヘッド3に高周波の負電圧を印加すると、真空槽11内部に供給された原料ガスがプラズマ化する。
上述したようにプレート部31は基板ホルダ13に向けられているので、プラズマ化した原料ガスは放出口39から放出される原料ガスの流れに乗って基板15の表面に吹き付けられる。
基板ホルダ13の内部には加熱ヒータ14が設けられ、基板15は加熱ヒータ14によって予め所定温度に加熱されている。プラズマ化した原料ガスは化学的に活性なので、プラズマ化した原料ガスが基板15表面に吹き付けられると、原料ガスが加熱によって反応し、基板15表面に原料ガスの反応性生物からなる絶縁膜が成長する。
例えば、原料ガスとしてTEOS(テトラエトキシオルソシリケート)であるケイ素含有ガスと、O2ガスである酸素含有ガスとの混合ガスを用いた場合には、プラズマ化したTEOSとO2とが反応し、基板15表面にSiOx(酸化ケイ素、xは任意の数を示す。)を主成分とする絶縁膜が成長する。
このとき、基板15や基板ホルダ13からの輻射熱や、原料ガスのプラズマ化のときに発生する熱でプレート部31が加熱されるが、プレート部31の端部の熱は容器32に伝わるため、中央部分よりも端部の温度が低くなる傾向がある。
縦400mm、横500mmの四角板状の大型基板15に成膜を行うために、プレート部31の平面形状を大きくする場合であっても、プレート部31の膜厚は殆ど変わらないので、プレート部31を大面積にする場合には横方向の熱抵抗が大きくなり、従来のシャワーヘッドでは中央部分と端部分との温度差が大きくなりやすかった。
TEOSのように吸着性の高いガスを原料ガスに用いる場合には、温度の低い部分の放出口39内で原料ガスが吸着されるので、中央部分にある放出口39からは、端部にある放出口39よりも多量の原料ガスが放出されることになり、結果として絶縁膜の膜厚分布が不均一になるという問題があった。
これに対し本発明のシャワーヘッド3は、プレート部31に近接された放熱板33a、33bを有しており、放熱板33a、33bは放熱孔34a、34bがプレート部31の中央部分の上方に位置するように取り付けられているので、プレート部31の中央部分の上方では原料ガスの対流が起こり、中央部分の熱は放熱板33a、33b等他の部分に伝わる。
従って、プレート部31と中央部分と端部の間で温度差が生じず、各放出口39からは均等な量の原料ガスが放出されることになり、膜厚分布が均一な絶縁膜が形成される。
<実施例1>
上述したシャワーヘッド3を実施例1のシャワーヘッドとした。放熱板33a、33bの四辺のうち長辺をx、短辺をyとするとxの長さは960mm、yの長さは770mmであり、放熱孔34a、34bの直径はプレート部31側が300mm、導入口23側が600mmであった。
従って導入口23側の放熱孔34bのx方向の大きさはxの長さの31.25%、y方向の大きさはyの長さの38.96%であり、プレート部31側の放熱孔34aのx方向の大きさはxの長さの62.50%、y方向の大きさはyの長さの77.92%であった。尚、拡散板36a〜36cの枚数は3枚であった。
<実施例2>
上述した2枚の放熱板33a、33b間に3枚目の放熱板を配置し、放熱板33a、33bの枚数を3枚とした以外は実施例1と同じ構成のシャワーヘッド3を実施例2とした。3枚目の放熱板の平面形状は他の2枚の放熱板33a、33bと同じであり、その放熱孔の直径は450mmである。従って、3枚目の放熱板の放熱孔のx方向の大きさはxの長さの46.88%、y方向の大きさはyの長さの58.44%であった。
<実施例3>
放熱孔の直径をプレート部31側から150mm、300mm、450mmに変えた以外は実施例2と同じ構成のシャワーヘッド3を実施例3とした。3枚の放熱板の平面形状の大きさは、実施例1、2の放熱板と同じであり、従って、x方向の大きさはプレート部31側からそれぞれ46.88%、31.25%、15.63%、放熱孔のy方向の大きさはプレート部31側からそれぞれ58.44%、38.96%、19.48%であった。
<比較例1>
放熱板がなく、3枚の拡散板がヘッド本体内部に配置されたシャワーヘッドを比較例1とした。
<温度差>
基板ホルダ13を一定温度に加熱しながら、導入口23から一定量の原料ガスを流し、プレート部31の面内で温度が最も高い位置での温度と、温度が最も低い位置での温度との温度差を測定した。ここでは原料ガスとしてN2ガスを用いた。
図3のグラフの横軸は原料ガス導入開始(0秒)からの経過時間を示し、縦軸は温度差を示しており、同図の符号A〜Cはそれぞれ実施例1〜3のシャワーヘッド3を用いた場合の温度変化を示し、同図の符号STDは比較例1のシャワーヘッドを用いた場合の温度変化を示している。
図3から明らかなように、実施例1〜3のシャワーヘッド3は比較例1のシャワーヘッドに比べて温度差が小さく、特に、放熱板33a、33bの数が3枚であった実施例2、3は、2枚の場合に比べてより温度差が小さかった。
<膜厚分布>
実施例1〜3と比較例1のシャワーヘッド3を用い、短辺が730mm、長辺が920mmの長方形の大型ガラス基板15の表面に二酸化ケイ素からなる絶縁膜を形成した。ここでは原料ガスとしてTEOSであるケイ素付与ガスと、O2ガスである酸素付与ガスとの混合ガスを用いた。
形成された絶縁膜について基板15の中心から基板15の長辺方向と短辺方向に測定箇所を変え、各測定箇所における絶縁膜の膜厚を測定した。測定結果を図4、5のグラフに示す。
図4、5の縦軸は絶縁膜の膜厚(単位:Å)を示し、図4の横軸は基板の中心から基板長辺方向の距離(単位:mm)を、図5の横軸は基板の中止から基板短辺方向の距離(単位:mm)をそれぞれ示しており、図4、5の符号A〜Cは実施例1〜3のシャワーヘッド3を成膜に用いた場合を示し、図4、5の符号STDは比較例1のシャワーヘッドを成膜に用いた場合を示している。
図4、5から明らかなように、測定箇所が基板15の中心から離れる程、膜厚が減少する傾向があるが、比較例1のシャワーヘッドを用いた場合に比べ、実施例1〜3のシャワーヘッド3を用いた場合には膜厚の減少が小さかった。
更に、測定結果から絶縁膜の膜厚分布(Uniformity)を下記式(1)により求めた。
式(1):(Dmax−Dmin)/(Dmax+Dmin)×100=膜厚分布(%)
(Dmax:測定点中の最大膜厚、Dmin:測定点中の最小膜厚)
比較例1のx方向の膜厚分布は±3.6%、y方向の膜厚分布は±3.4%であったのに対し、実施例1〜3のx方向の膜厚分布は±2.0%、±2.2%、±1.8%であり、y方向の膜厚分布は±2.0%、±2.8%、±1.2%と小さかった。
膜厚分布の値が小さいほど膜厚分布が均一であることを示すので、実施例1〜3のシャワーヘッド3を用いた場合には、比較例1のシャワーヘッドを用いた場合よりも形成された絶縁膜の膜厚分布が均一なことがわかる。
以上のことから、x方向の大きさがxの大きさの30%以上70%以下、y方向の大きさがyの大きさの30%以上80%以下の放熱孔が形成された放熱板がヘッド本体31の内部に配置すれば、プレート部31の温度分布が均一になり、その結果、形成される絶縁膜の膜厚分布が均一なることが確認された。
以上は1枚の放熱板に1つの放熱孔を設ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1枚の放熱板に2個以上の放熱孔を設けてもよい。
図6は1枚の放熱板63に設けられた放熱孔64a〜64bの位置関係を示す平面図であり、各放熱孔64a〜64bは放熱板63の中央部分に集中して形成されている。
この場合は、1枚の放熱板63に設けられた放熱孔64a〜64dを1つの放熱孔群65とし、放熱孔群65のx方向の大きさXvがxの大きさの30%以上70%以下、放熱孔群65のy方向の大きさYwがyの大きさの40%以上90%以下であれば、膜厚分布の均一な絶縁膜が形成される。
以上は放熱孔の平面形状が円形の場合について説明したが、放熱孔は円形のものに限定されず、放熱孔を四角形や楕円形状等種々の形状とすることができる。
以上は、ヘッド本体30の内部に放熱板33a、33bを2乃至3枚設ける場合について説明したが本発明はこれに限定されず、ヘッド本体30内部に設ける放熱板の枚数を1乃至3枚以上にすることもできる。
放熱板33a、33bや拡散板36a〜36cを構成する熱伝導性材料はアルミニウムに限定されず、アルミニウム合金等種々の材料を用いることができる。また、各放熱板33a、33bと各拡散板36a〜36cを同じ材料で構成してもよいし、それぞれ別の熱伝導性材料で構成してもよい。
プレート部31を構成する材料も特に限定されるものではなく、アルミニウム合金、ステンレス、銅、ニッケル系合金、アルミナ繊維とアルミニウム合金の複合材等種々のものを用いることができる。
原料ガスは、ケイ素付与ガスと酸素付与ガスとの混合ガスに限定されるものではなく、例えばケイ素付与ガスと窒素付与ガスとの混合ガスを原料ガスとして用いれば、基板表面にSiNx(窒化ケイ素、xは任意の数を示す)を主成分とする絶縁膜を形成することができる。
窒素付与ガスとしては、化学構造中に窒素を含有するものであれば、アンモニア、ヒドラジン、窒素等種々のものを用いることができる。窒素付与ガスは1種類を原料ガスに添加してもよいし、2種類以上を原料ガスに添加してもよい。
また、ケイ素付与ガスはTEOSに限定されるものではなく、化学構造中にケイ素を含有するものであれば、ヘキサメチルジラザン、モノシラン、ジシラン等種々のものを用いることが可能であり、これらのケイ素付与ガスは1種類を原料ガスに添加してもよいし、2種類以上を同じ原料ガスに添加してもよい。
酸素付与ガスもO2ガスに限定されず、亜酸化窒素、二酸化炭素等も用いることが可能であり、酸素付与ガスも1種類を原料ガスに添加してもよいし、2種類以上を原料ガスに添加してもよい。原料ガスには、必要に応じてアルゴン、ヘリウム、水素、クリプトン等の希釈ガスを1種類以上添加することもできる。
本発明第一例の成膜装置を説明する断面図 放熱孔と拡散孔との位置関係を説明する平面図 プレート部の温度差の経時的変化を示すグラフ 基板中心から長辺方向の距離と、膜厚との関係を示すグラフ 基板中心から短辺方向の距離と、膜厚との関係を示すグラフ 放熱孔群を説明するための平面図 従来技術の成膜装置を説明する断面図
符号の説明
1……成膜装置 3……シャワーヘッド 11……真空槽 13……基板ホルダ 15……基板 19……真空排気系 21……ガス供給系 25……高周波電源装置 30……ヘッド本体 31……プレート部 32……放出口 33a、33b……放熱板 34a、34b……放熱孔 36a〜36c……拡散板 37a〜37c……拡散孔

Claims (10)

  1. 中空のヘッド本体と、前記ヘッド本体に設けられ、一端の導入口で前記ヘッド本体の内部空間に接続された導入管と、前記ヘッド本体の一面を構成し、複数の放出口が形成された板状のプレート部とを有し、
    前記導入口から前記ヘッド本体の内部空間に原料ガスを導入すると、前記原料ガスが前記放出口を通って前記ヘッド本体の外部に放出されるように構成されたシャワーヘッドであって、
    前記プレート部と前記導入口との間に位置し、前記プレート部に対して略並行に配置された四角板状の放熱板を有し、
    前記放熱板には、前記放熱板を貫通し、前記放出口の面積よりも、平面形状の面積が大きい放熱孔が設けられ、
    前記放熱孔の前記放熱板の四辺のうちの短辺方向の大きさは、前記放熱板の短辺の長さの30%以上80%以下にされ、前記放熱孔の前記放熱板の四辺のうちの長辺方向の大きさは、前記放熱板の長辺の30%以上70%以下にされたシャワーヘッド。
  2. 前記放出口の径は0.7mm以上1mm以下にされた請求項1記載のシャワーヘッド。
  3. 前記放熱板を複数枚有し、前記各放熱板は互いに離間して平行配置され、前記放熱孔のうち、前記プレート部側の放熱板に形成された放熱孔は、前記導入管側の放熱板に形成された放熱孔よりも大径にされた請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のシャワーヘッド。
  4. 前記放熱板と前記導入口との間の位置に配置された拡散板を有し、
    前記拡散板には、前記放熱孔よりも小径の拡散孔が複数個設けられた請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のシャワーヘッド。
  5. 真空槽と、前記真空槽内部に配置された請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のシャワーヘッドと、前記真空槽内部の前記シャワーヘッドと対向する位置に配置された基板ホルダとを有する成膜装置。
  6. ガス供給系を有し、前記ガス導入管は前記ガス供給系に接続され、前記ガス供給系内部には原料ガスが配置され、
    前記原料ガスは化学構造中に窒素を有する窒素付与ガスと、化学構造中に酸素を有する酸素付与ガスのいずれか一方又は両方と、化学構造中にケイ素を含有するケイ素付与ガスとを含有する請求項5記載の成膜装置。
  7. 前記ケイ素付与ガスは、テトラエトキシオルソシリケートと、ヘキサメチルジラザンと、モノシランと、ジシランからなる群より選択されるいずれか1種類のガスの含有する請求項6記載の成膜装置。
  8. 前記酸素付与ガスは、酸素と、亜酸化窒素と、二酸化炭素とからなる群より選択されるいずれか1種類のガスを含有し、前記窒素付与ガスはアンモニアと、ヒドラジンと、窒素からなる群より選択されるいずれか1種類のガスを含有する請求項6又は請求項7のいずれか1項記載の成膜装置。
  9. 前記基板ホルダの内部には加熱ヒータが配置された請求項5乃至請求項8のいずれか1項記載の成膜装置。
  10. 電源装置を有し、前記シャワーヘッドは前記電源装置に接続され、前記電源装置を起動すると、前記シャワーヘッドと前記基板ホルダとの間に電圧が印加されるように構成された請求項5乃至請求項9のいずれか1項記載の成膜装置。
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