JP2005069294A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 コーナー前期域での車両挙動の安定性を確保しながら、コーナー中期域にてドライバの加速要求に対し応答良く駆動力を確保することができる自動変速機の変速制御装置を提供すること。
【解決手段】 旋回時やレーンチェンジ時に通常の変速制御に代えてコーナー変速制御を実行するコーナー変速制御手段を備えた自動変速機の変速制御装置において、前記コーナー変速制御手段は、旋回やレーンチェンジの開始を判断したら変速比固定制御を開始するコーナー前期制御部と、変速比固定制御の実行中、ドライバの加速意図を判断したら変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御を実行するコーナー中期制御部と、を有する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、無段階もしくは有段階に変速比を制御する自動変速機の変速制御装置、特に、旋回時に通常の変速制御に代えて実行されるコーナー変速制御技術に関するものである。
従来の自動変速機の変速制御装置は、コーナー中において、駆動力を確保する変速比を決定し、決定した変速比に固定する変速比固定制御を行い、車両の挙動を安定化させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−236186号公報
しかしながら、従来の自動変速機の変速制御装置にあっては、車両挙動安定化制御が解除されたら、変速比固定制御から通常の変速比制御に移行する構成となっているため、ドライバの加速要求の有無とは無関係に変速比制御が、変速比固定制御から、車両運転点と変速比マップにより変速比を決める通常の変速比制御へと移行する。このため、車両挙動安定化制御の解除時点でドライバの加速要求があるにもかかわらず、変速比が固定のままとなったり、逆に、アップシフトとなったり、また、車両挙動安定化制御の解除時点でドライバの加速要求が無いにもかかわらず、ダウンシフトとなったりすることがある。この結果、ドライバの加速要求の有無に応えることができないばかりか、ドライバの意図しないアップシフトやダウンシフトにより違和感を与えてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、コーナー前期域での車両挙動の安定性を確保しながら、コーナー中期域にてドライバの加速要求に対し応答良く駆動力を確保することができる自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、
旋回時やレーンチェンジ時に通常の変速制御に代えてコーナー変速制御を実行するコーナー変速制御手段を備えた自動変速機の変速制御装置において、
前記コーナー変速制御手段は、旋回やレーンチェンジの開始を判断したら変速比固定制御を開始するコーナー前期制御部と、変速比固定制御の実行中、ドライバの加速意図を判断したら変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御を実行するコーナー中期制御部と、を有することを特徴とする。
よって、本発明の自動変速機の変速制御装置にあっては、コーナー変速制御手段のコーナー前期制御部において、旋回やレーンチェンジの開始を判断したら変速比固定制御が開始され、コーナー中期制御部において、変速比固定制御の実行中、ドライバの加速意図を判断したら変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御が実行されるため、コーナー前期域での車両挙動の安定性を確保しながら、コーナー中期域にてドライバの加速要求に対し応答良く駆動力を確保することができる。
以下、本発明の自動変速機の変速制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1はベルト式無段変速機を搭載した車両に適用された実施例1の自動変速機の変速制御装置を示す全体システム図である。
実施例1の変速制御装置は、図1に示すように、トルクコンバータ1、ロックアップクラッチ2、ベルト式無段変速機3(自動変速機)、プライマリ回転数センサ4、セカンダリ回転数センサ5、油圧コントロールバルブユニット6、油圧ポンプ8、CVTコントロールユニット9、スロットル開度センサ10(スロットル開度検出手段)、油温センサ11、プーリクランプ圧センサ14、横加速度センサ15(横加速度検出手段)、エンジン回転数センサ16、車速センサ17、アイドルスイッチ18と、インヒビタースイッチ19と、を備えている。
前記トルクコンバータ1は、エンジン出力軸に連結されると共に、図外のエンジンとベルト式無段変速機3を直結するロックアップクラッチ2を有する。そして、トルクコンバータ1のタービン軸12は、前後進切換機構20のリングギア21と連結されている。
前記前後進切換機構20は、タービン軸12と連結したリングギア21,ピニオンキャリア22,変速機入力軸13と連結したサンギア23からなる遊星歯車機構により構成されている。ピニオンキャリア22には、変速機ケースにピニオンキャリア22を固定する後進ブレーキ24と、変速機入力軸13とピニオンキャリア22を一体に連結する前進クラッチ25と、が設けられている。
前記変速機入力軸13の端部には、ベルト式無段変速機3のプライマリプーリ30aが設けられている。ベルト式無段変速機3は、上記プライマリプーリ30aとセカンダリプーリ30bと、プライマリプーリ30aの回転力をセカンダリプーリ30bに伝達するベルト34等からなっている。
前記プライマリプーリ30aは、変速機入力軸13と一体に回転する固定円錐板31と、固定円錐板31に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共にプライマリプーリシリンダ室33に作用する油圧によって変速機入力軸13の軸方向に移動可能である可動円錐板32と、を有する。
前記セカンダリプーリ30bは、従動軸38上に設けられている。セカンダリプーリ30bは、従動軸38と一体に回転する固定円錐板35と、固定円錐板35に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共にセカンダリプーリシリンダ室37に作用する油圧によって従動軸38の軸方向に移動可能である可動円錐板36と、を有する。
前記トルクコンバータ1及び前後進切換機構20を介して変速機入力軸13に伝達された回転駆動力は、ベルト式無段変速機3のプライマリプーリ30a,ベルト34,セカンダリプーリ30b,従動軸38を経過し、図外の駆動ギアやアイドラギアやファイナルギアや差動装置を介して駆動輪へ伝達される。
上記動力伝達の際に、プライマリプーリ30aの可動円錐板32及びセカンダリプーリ30bの可動円錐板36を軸方向に移動させてベルト34との接触位置半径を変えることにより、プライマリプーリ30aとセカンダリプーリ30bとの間の回転比つまり変速比を変えることができる。このようなV字状のプーリ溝の幅を変化させる変速比制御は、CVTコントロールユニット9からの指令によりプライマリプーリシリンダ室33またはセカンダリプーリシリンダ室37への油圧を制御することにより行われる。
前記CVTコントロールユニット9には、スロットル開度センサ10からのスロットル開度TVO、油温センサ11からの変速機油温f、プライマリ回転数センサ4からのプライマリ回転数Npri、セカンダリ回転数センサ5からのセカンダリ回転数Nsec、プーリクランプ圧センサ14からのプーリクランプ圧、横加速度センサ15からの実横加速度、エンジン回転数センサ16からのエンジン回転数Ne、車速センサ17からの車速、アイドルスイッチ18からのスイッチ信号、インヒビタースイッチ19からのレンジ位置信号、等が入力される。これらの入力信号に基づいて、CVTコントロールユニット9では、制御指令値を演算し、油圧コントロールバルブユニット6へ制御信号を出力する。なお、このCVTコントロールユニット9には、Dレンジの選択時、旋回時やレーンチェンジ時に通常の変速制御に代えてコーナー変速制御を実行するコーナー変速制御プログラム(コーナー変速制御手段)が設定されている。
前記油圧コントロールバルブユニット6は、CVTコントロールユニット9からの制御指令を受け、図外のエンジンに連動して油圧を出力する油圧ポンプ8からの吐出圧を元圧として、後進ブレーキ24へのブレーキ圧、前進クラッチ25へのクラッチ圧、プライマリプーリシリンダ室33へのプライマリプーリ圧、セカンダリプーリシリンダ室37へのセカンダリプーリ圧(=ライン圧)を作り出す。
次に、作用を説明する。
[コーナー制御開始条件判断処理]
図2は実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー制御開始条件判断処理の流れを示すコーナー判断フローチャート(1)で、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、コーナー制御許可フラグC_frgが、C_frg=OFF(コーナー制御不許可中)であることを条件としてコーナー制御開始条件判断処理を開始し、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、セレクトレバーにより選択されているレンジ位置がDレンジ位置か否かが判定され、YESの場合はステップS2へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS3では、横加速度センサ15により検出される実横加速度絶対値が閾値g1を超えているか否かが判断され、YESの場合はステップS4へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS4では、スロットル開度センサ10により検出されるスロットル開度TVOが閾値t1以上で閾値t2未満の範囲内か否かが判断され、YESの場合はステップS5へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS5では、車速センサ17により検出される車速が閾値v1を超えて閾値v2未満の範囲内か否かが判断され、YESの場合はステップS6へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS6では、エンジン回転数センサ16により検出されるエンジン回転数Neが閾値e1を超えて閾値e2未満の範囲内か否かが判断され、YESの場合はステップS7へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
ステップS7では、コーナー制御許可フラグC_frgが、C_frg=OFFからC_frg=ON(コーナー制御許可中)に書き替えられ、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、現在のスロットル開度R_TVOがコーナー制御時スロットル開度C_TVO(更新条件が無い限り固定値)と設定され、コーナー制御前期フローチャート(1)へ移行する。
[コーナー制御前期処理]
図3は実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー前期制御処理の流れを示すコーナー前期制御フローチャート(2)で、以下、各ステップについて説明する(コーナー前期制御部)。
ステップS9では、コーナー制御許可フラグC_frgが、C_frg=ON(コーナー制御許可中)か否かが判断され、YESの場合はステップS10へ移行し、NOの場合はC_frg=ONの判断が繰り返される。
ステップS10では、変速比固定フラグRtofix_frg1が、Rtofix_frg1=ONとされ、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、現在の変速比R_Ratioを、コーナー制御中固定変速比C_Ratioとして変速比が固定され、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、Dレンジか否かが判定され、YESの場合はステップS13へ移行し、NOの場合はステップS15へ移行する。
ステップS13では、実横加速度絶対値が閾値g2を超えているか否かが判断され、YESの場合はステップS14へ移行し、NOの場合はステップS16へ移行する。
ステップS14では、車速が閾値v3を超えて閾値v4未満の範囲内か否かが判断され、YESの場合はコーナー前期制御フローチャート(2)へ移行し、NOの場合はステップS15へ移行する。
ステップS15では、カウントダウンタイマーcutdown_aをリセットし、変速比固定フラグRtofix_frg1をONからOFFに書き替え、コーナー制御許可フラグC_frgをONからOFFに書き替えて、コーナー制御から通常レンジ制御へ変更し、コーナー判断フローチャート(1)へ移行する。
ステップS16では、ステップS13でNOと判断された場合、つまり、実横加速度絶対値が閾値g2以下の場合、変速比固定制御の継続時間をあらわすカウントダウンタイマーcutdown_aをスタートし、ステップS17へ移行する。
ステップS17では、コーナー制御時スロットル開度C_TVOと現在のスロットル開度R_TVOとの差の絶対値が閾値t3を超え、かつ、現在のスロットル開度R_TVOが閾値t3以上であるか否かが判断され、YESの場合はステップS21へ移行し、NOの場合はステップS18へ移行する。
ステップS18では、実横加速度絶対値が閾値g2以下か否かが判断され、YESの場合はステップS19へ移行し、NOの場合はステップS22へ移行する。
ステップS19では、カウントダウンタイマーcutdown_aが、cutdown_a=0か否かが判断され、YESの場合はステップS20へ移行し、NOの場合はステップS17へ戻る。
ステップS20では、カウントダウンタイマーcutdown_aをリセットし、変速比固定フラグRtofix_frg1をONからOFFに書き替え、コーナー制御許可フラグC_frgをONからOFFに書き替えて、コーナー制御から通常レンジ制御へ変更し、コーナー判断フローチャート(1)へ移行する。
ステップS21では、ステップS18にて実横加速度絶対値が閾値g2を超えていると判断されたとき、カウントダウンタイマーcutdown_aをリセットし、ステップS12へ戻る。
ステップS22では、現在の踏み増しスロットル開度速度R_△TVOを、コーナー制御時の踏み増しスロットル開度速度C_△TVOとし、カウントダウンタイマーcutdown_aをリセットし、コーナー中期制御フローチャート(3)へ移行する。
[コーナー中期制御処理]
図4は実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー中期制御処理の流れを示すコーナー中期制御フローチャート(3)で、以下、各ステップについて説明する(コーナー中期制御部)。
ステップS23では、コーナー中期制御の最大継続時間をあらわすカウントダウンタイマーcutdown_bがスタートし、ステップS24へ移行する。
ステップS24では、現在のスロットル開度R_TVOをコーナ制御目標スロットル開度V_TVOとし、コーナー制御中固定変速比C_Ratioをコーナー制御中可変変速比V_Ratioとし、ステップS25へ移行する。
ステップS25では、変速比固定フラグRtofix_frg2が、Rtofix_frg2≠ONか否かが判断され、YESの場合はステップS26へ移行し、NOの場合はステップS27へ移行する。
ステップS26では、コーナー制御中可変変速比V_Ratioが、
V_Ratio=V_Ratio+ip_ad*△K
ただし、ip_ad:単位時間当たりの変速比加算分、△K:変速加算量係数
の式により求めることで、変速比可変制御が開始され、ステップS27へ移行する。ここで、変速加算量係数△Kは、図10に示すように、現在踏み増しスロットル開度速度R_△TVOが、設定値R_△TVOoまでは一定値で、設定値R_△TVOoを超えると現在踏み増しスロットル開度速度R_△TVOの増大に比例して大きな値となる特性に基づいて与える。
ステップS27では、実横加速度絶対値が閾値g2未満か否かが判断され、YESの場合はステップS28へ移行し、NOの場合はステップS40へ移行する。
ステップS28では、現在のスロットル開度R_TVOと単位時間前のスロットル開度O_TVOの差の絶対値が閾値t3未満か否かが判断され、YESの場合はステップS29へ移行し、NOの場合はステップS42へ移行する。
ステップS29では、コーナ制御目標スロットル開度V_TVOが、現在の変速比と車速とエンジン回転数から求められるスロットル開度S_TVOと一致しているか否かが判断され、YESの場合はステップS30へ移行し、NOの場合はステップS42へ移行する。
ステップS30では、回転リミットフラグNlmt_frgが、Nlmt_frg≠ONか否かが判断され、YESの場合はステップS31へ移行し、NOの場合はステップS36へ移行する。
ステップS31では、現在の変速比R_Ratioをコーナー制御中固定変速比C_Ratioとして変速比固定制御が実行され、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、変速比固定フラグRtofix_frg2が、Rtofix_frg2=ONとされ、ステップS33へ移行する。
ステップS33では、変速比固定制御での運転点が各スロットル開度毎に持つリミット線に到達したか否かが判断され、YESの場合はステップS34へ移行し、NOの場合はステップS43へ移行する。
ステップS34では、図5に示す解除条件判断フローチャートにおいて、コーナー制御解除条件成立か否かが判断され、YESの場合はステップS35へ移行し、NOの場合はステップS43へ移行する。
ステップS35では、カウントダウンタイマーcutdown_bが、cutdown_b≠0か否かが判断され、YESの場合はステップS36へ移行し、NOの場合はステップS46へ移行する。
ステップS36では、回転リミットフラグNlmt_frgをNlmt_frg=ONとし、リミット線追随制御を実行し、ステップS37へ移行する。
ステップS37では、カウントダウンタイマーcutdown_bが、cutdown_b≠0か否かが判断され、YESの場合はステップS38へ移行し、NOの場合はステップS47へ移行する。
ステップS38では、図5に示す解除条件判断フローチャートにおいて、コーナー制御解除条件成立か否かが判断され、YESの場合はステップS39へ移行し、NOの場合はステップS43へ移行する。
ステップS39では、カウントダウンタイマーcutdown_bをリセットし、変速比固定フラグRtofix_frg2をONからOFFに書き替え、コーナー制御許可フラグC_frgをONからOFFに書き替えて、コーナー制御から通常レンジ制御へ変更し、コーナー判断フローチャート(1)へ移行する。
ステップS40では、ステップS27において、|実横加速度|≧閾値g2であると判断された場合、カウントダウンタイマーcutdown_bをリセットし、コーナー前期制御フローチャート(2)へ移行する。
ステップS41では、ステップS28において、|R_TVO−O_TVO|≧閾値t3であると判断された場合、現在の変速比R_Ratioをコーナー制御中固定変速比C_Ratioとし、現在の踏み増しスロットル開度速度R_△TVOをコーナー制御中踏み増しスロットル開度速度C_△TVOとし、ステップS24へ戻る。
ステップS42では、ステップS29において、V_TVO≠S_TVOであると判断された場合、カウントダウンタイマーcutdown_bがcutdown_b=0か否かが判断され、YESの場合はステップS39へ移行し、NOの場合はステップS24へ戻る。
ステップS43では、ステップS33、または、ステップS34、または、ステップS38でNOと判断された場合、カウントダウンタイマーcutdown_bがcutdown_b=0か否かが判断され、YESの場合はステップS39へ移行し、NOの場合はステップS44へ移行する。
ステップS44では、実横加速度絶対値が閾値t3を超えているか否かが判断され、YESの場合はステップS25へ移行し、NOの場合はステップS45へ移行する。
ステップS45、ステップS46、ステップS47では、ステップS39と同様に、カウントダウンタイマーcutdown_bをリセットし、変速比固定フラグRtofix_frg2をONからOFFに書き替え、コーナー制御許可フラグC_frgをONからOFFに書き替えて、コーナー制御から通常レンジ制御へ変更する。
[コーナー制御解除条件判断処理]
図5は実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー制御解除条件判断処理の流れを示す解除条件判断フローチャート(4)で、以下、各ステップについて説明する(コーナー変速制御解除条件判断部)。
ステップS48では、アイドルスイッチ18aからのスイッチ信号がONか否かが判断され、YESの場合はステップS49へ移行し、NOの場合はステップS55へ移行する。
ステップS49では、アイドル判定フラグidl_frgが、idl_frg=ONか否かが判断され、YESの場合はステップS51へ移行し、NOの場合はステップS50へ移行する。
ステップS50では、カウントダウンタイマーcntdwn_iがスタートし、アイドル判定フラグidl_frgをidl_frg=ONとし、ステップS51へ移行する。
ステップS51では、車速が閾値v5を超えていて閾値v6未満の範囲内か否かが判断され、YESの場合はステップS55へ移行し、NOの場合はステップS52へ移行する。
ステップS52では、エンジン回転数Neが閾値e3を超えていて閾値e4未満の範囲内か否かが判断され、YESの場合はステップS55へ移行し、NOの場合はステップS53へ移行する。
ステップS53では、カウントダウンタイマーcntdwn_iが、cntdwn_i=0か否かが判断され、YESの場合はステップS54へ移行し、NOの場合はステップS48へ戻る。
ステップS54では、解除フラグをONとし、カウントダウンタイマーcntdwn_iをリセットし、アイドル判定フラグidl_frgをOFFとする。
ステップS55では、ステップS48でNOと判断された場合、ステップS51またはステップS52でYESと判断された場合、解除フラグをOFFとし、カウントダウンタイマーcntdwn_iをリセットし、アイドル判定フラグidl_frgをOFFとしてステップS48へ移行する。
[ノーマル変速制御作用]
コーナー制御許可フラグC_frgがC_frg=OFFであるとき、ステップS2のDレンジ条件と、ステップS3での実横加速度絶対値条件と、ステップS4でのスロットル開度条件と、ステップS5での車速条件と、ステップS6でのエンジン回転数条件と、の何れか一つの条件でも成立しないときには、コーナー制御許可フラグC_frgがC_frg=OFF(コーナー制御不許可)が維持され、図6のノーマル制御の変速線にしたがって、変速比が制御される。
例えば、図6の運転点aの状態からステップ的にアクセル踏み込み操作を行うことで、スロットル開度が、0/8から4/8へと上昇した場合には、図6の矢印をトレースするように、まず、車速Vspは一定のままでプライマリ回転数Npri(=エンジン回転数Ne)のみを上昇させるようにダウンシフト側の変速比が変更され、運転点が4/8変速線に到達すると、プライマリ回転数Npriは一定のままで車速Vspのみを上昇させるように、ハイ側に変速比が変更される。
[コーナー判断作用]
コーナー制御許可フラグC_frgがC_frg=OFFであるとき、ステップS2のDレンジ条件と、ステップS3での実横加速度絶対値条件と、ステップS4でのスロットル開度条件と、ステップS5での車速条件と、ステップS6でのエンジン回転数条件と、が全て成立するとき、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進み、ステップS7では、C_frg=OFFからC_frg=ONに書き替えられ、コーナー制御が許可される。
すなわち、Dレンジでのアクセル踏み込みによる走行中において、操舵によりコーナー路に沿って旋回をしたり、複数の車線を有する直進路でレーンチェンジをすることで、車両に横加速度が発生し、その横加速度絶対値が閾値g1を超えると、コーナー制御が許可されることになる。
[コーナー前期制御作用]
図2のフローチャートでコーナー走行中であると判断され、コーナー制御許可フラグC_frgがC_frg=ONになると、図3のフローチャートにおいて、ステップS9→ステップS10→ステップS11へと進み、ステップS11において、そのときの変速比R_Ratioをコーナー制御中固定変速比C_Ratioとして変速比固定制御が実行される。そして、この変速比固定制御は、ステップS12のDレンジ条件と、ステップS13の実横加速度絶対値条件と、ステップS14の車速条件が成立する限り維持される。
例えば、図7に示すように、0/8→2/8によるアクセル踏み込み操作後の運転点bからコーナー制御に入ると、スロットル開度TVOにかかわらず、横加速度が大きいままであるときは、アクセル操作に応じて図7の実線上をトレースするというように、変速比は固定されたままの変速比固定制御が実行されるため、車両旋回挙動の安定性が確保される。
また、前記3条件のうち、ステップS12のDレンジ条件、または、ステップS14の車速条件が不成立となると、ステップS15へ進み、ステップS15では、コーナー前期制御から通常レンジ制御へ戻される。
さらに、前記3条件のうち、ステップS13の実横加速度絶対値条件が不成立、つまり、実横加速度絶対値が閾値g2以下になると、ステップS13からステップS16→ステップS17へと進む。このステップS17へと進んだ時点で、アクセル踏み増し操作を行うこと無く、横加速度絶対値条件が成立したままで、カウントダウンタイマーcutdown_aによる設定時間が経過すると、ステップS17からステップS18→ステップS19→ステップS20へと進み、ステップS20では、コーナー前期制御から通常レンジ制御へ戻される。なお、カウントダウンの途中で横加速度絶対値条件が不成立になると、ステップS18からステップS21へと進み、カウントダウンタイマーcutdown_aをリセットし、ステップS12,ステップS13,ステップS14において、再び、固定変速比制御を維持するための前記3条件の判断が行われる。
一方、ステップS17へと進んだ時点で、ステップS17でのコーナー制御開始時のスロットル開度を基準とする加速要求条件が成立すると、ステップS17からステップS22へと進み、ステップS22では、現在の踏み増しスロットル開度速度R_△TVOを、コーナー制御時の踏み増しスロットル開度速度C_△TVOとし、カウントダウンタイマーcutdown_aをリセットし、変速比固定制御からコーナー中期制御フローチャート(3)による変速比可変制御へと移行する。
[コーナー中期制御作用]
図3のフローチャートにおいて、ステップS13の低横加速度条件と、ステップS17の加速要求条件が成立すると、図4のフローチャートにおいて、ステップS23→ステップS24→ステップS25→ステップS26へと進み、ステップS26において、変速比可変制御が開始される。この変速比可変制御では、コーナー制御中可変変速比V_Ratioが、V_Ratio=V_Ratio+ip_ad*△Kの式により与えられ、しかも、変速加算量係数△Kは、図10に示すように、現在踏み増しスロットル開度速度R_△TVOが、設定値R_△TVOoまでは一定値であるが、設定値R_△TVOoを超えると現在踏み増しスロットル開度速度R_△TVOの増大に比例して大きな値となる特性に基づいて与えられる。
すなわち、変速比固定制御中に低横加速度条件と加速要求条件が成立すると、変速比可変制御に移行し、この変速比可変制御では、図8に示すように、単位時間当たりの変速比分(ip_ad*△K)を加算させる変速方法により、アクセル踏み込み後のコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線までダウンシフト側に変速比が変更される。
例えば、図8の(A)に示すように、0/8→4/8踏み込みの場合、4/8でのコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線までは、単位時間当たりの変速比加算分ip_adを加算するが、その傾きをあらわす変速加算量係数△Kは、図8の横矢印に示すように、現在踏み増しスロットル開度速度R_△TVOにより可変とされる。つまり、変速比コントロールのため、バックグラウンドで駆動力が求まり、その横加速度に対して変速可能かどうか判断しやすい。また、変速比は単位時間当たりの変化であるため、ショックなく、かつ、違和感無くエンジン回転数を上昇させることができる。さらに、変速加算量係数△Kを現在踏み増しスロットル開度速度R_△TVOにより可変としたため、ドライバの加速要求(加速意図どおり)に近い変速比の変更を可能とする。加えて、同じスロットル開度4/8の場合には、ノーマル制御での目標スロットル開度線よりもエンジン回転数を高めるようにコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線を決めているため、ノーマル制御目標スロットル開度線を用いる場合に比べ、駆動力を大きく確保することができる。
上記変速比可変制御中に、コーナ制御目標スロットル開度V_TVOが、現在の変速比と車速とエンジン回転数から求められるスロットル開度S_TVOと一致した場合、つまり、運転点がコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線に到達すると、図4のフローチャートにおいて、ステップS26からステップS27→ステップS28→ステップS29→ステップS30→ステップS31へと進む流れとなり、ステップS31において、現在の変速比R_Ratioをコーナー制御中固定変速比C_Ratioとして変速比固定制御が実行される。
例えば、図9の(B)に示すように、0/8→4/8踏み込みの場合、4/8でのコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線に到達したら、そこで変速比を固定する変速比固定制御に入り、その後はアクセル開度TVOにかかわらず、図9の実線をトレースする変速比固定制御が実行される。よって、運転点がコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線に到達した後、アップシフトが防止されるため、制御中にドライバの踏み込み開度が変更されていないことを前提として駆動力を確保することができる。また、アクセル全開踏み込み操作時等においては、過剰に駆動力を上げなくて済み、コーナー中の車両挙動を安定化することができる。
上記変速比固定制御中に、運転点がプラマリ回転数Npriのリミット線に到達すると、図4のフローチャートにおいて、ステップS31からステップS32→ステップS33→ステップS34→ステップS35→ステップS36へと進む流れとなり、ステップS36において、回転リミットフラグNlmt_frgをNlmt_frg=ONとしてリミット線追随制御が実行される。
例えば、図9の(C)に示すように、スロットル開度4/8でのコーナー制御目標スロットル開度V_TVOの線に到達し、その後、変速比固定制御により運転点が4/8リミット線に交差する位置まで達すると、その後は図9のリミット線に沿ってトレースするリミット線追随制御、言い換えると、プラマリ回転数Npriをリミット回転数に保つアップシフト制御が実行される。よって、このリミット線追随制御により、エンジン回転数の過回転を防止できるため、リミット線追随制御を行わないものに車両挙動を安定化させることができるし、騒音や振動の性能面でも向上させることができる。
[解除条件判断作用]
まず、コーナ制御は、図4に示すように、カウントダウンタイマーcntdwn_bがタイムアップした場合に自動的に解除され(ステップS35→ステップS46、ステップS37→ステップS47、ステップS42→ステップS39、ステップS43→ステップS39)、または、リミット線到達後、実横加速度絶対値が閾値g3未満、つまり、コーナー走行から直進走行状態に移行したと判断された場合に自動的に解除される(ステップS44→ステップS45)。
このコーナー制御自動解除に加え、リミット線追随制御中にカウントダウンタイマーcntdwn_bによる継続時間が残っているにもかかわらず、図5に示すコーナ制御解除条件が成立すると、図4のフローチャートにおいて、ステップS36→ステップS37→ステップS38→ステップS39へと進む流れとなり、ステップS39において、コーナ制御が解除され、通常レンジ制御へ変更される。
すなわち、アクセル足離し操作によりドライバのコーナー制御解除意図をあらわすことで、図5のフローチャートにおいて、ステップS48のアイドル条件が成立した場合、同時に、ステップS51の車速条件と、ステップS52のエンジン回転数条件と、ステップS53の時間条件が成立すると、ステップS48→ステップS49→ステップS51→ステップS52→ステップS53→ステップS54へと進み、ステップS54において、解除フラグをONとし、カウントダウンタイマーcntdwn_iをリセットし、アイドル判定フラグidl_frgをOFFとされる。
よって、リミット線追随制御中に早期にコーナー制御を解除して通常レンジ制御に移行したい場合には、アクセル足離し操作を行うことで、意図的にコーナー制御を解除することができる。
[実施例1のコーナー制御作用]
従来、車両に搭載されている無段変速機・自動変速機において、コーナー中の姿勢制御として、変速比固定を行い、車両の挙動を安定化させる制御(特開平10−236186号公報)が提案されている。
また、アンダーステア状態(横加速度大)の解消が判定されたときに、無段変速機の実変速比が変速特性上の変速比に対して所定範囲内に入った時点で、該変速比を変速特性上の変速比に復帰させる制御(特開2002−114059号公報)も開示されている。
しかしながら、これらの従来技術を用いて旋回中に加速したい場合には、下記に列挙するような問題がある。
・問題点1
アンダーステア状態の解消が判定されたときの解除方法において、コーナー中の変速比固定状態から徐々に解除するようにした場合、横加速度が小さくなってからの踏み込みのため、従来の変速線到達では駆動力が足りない。
・問題点2
また、徐々に解除し、スロットル開度に応じた変速線に到達してから、その変速線に沿ってアップシフトしてしまうため、駆動力が下がり、さらにアクセルを踏み増ししてしまうケースが発生してしまう。
・問題点3
スロットル開度が全開の場合、徐々に解除してもエンジン回転が吹け上がり(CVT変速線特有で、エンジン回転数が上がるが車速がついてこない現象)、運転性が悪くなる。また、徐々に解除とはいえ、駆動力が大きすぎて、車両挙動が不安定になる。
これに対し、実施例1では、図11に示すように、t1の時点でコーナー制御が開始されると、まず、t1〜t2の間は変速比が固定されることで、車両の旋回挙動安定性を確保することができる。そして、t2の時点でアクセル踏み込み操作が行われると、t2〜t3の領域(A)ではスロットル開速度により傾きが可変である変速比可変制御が行われると共に、コーナー制御用変速線が新たに設定されるため、ドライバの加速要求に近い変速が可能であると共に、大きな駆動力が確保される。そして、スロットル開度に応じたコーナー制御用変速線に到達するt3の時点以降は、そのときの変速比がそのまま固定されるため、アップシフトを防止することで駆動力が確保でき、さらに、コーナー中の車両挙動を安定にすることができる。そして、t4の時点でリミット線に達すると、t4以降はエンジン回転数の上昇を抑えるリミット線追随制御が行われるため、エンジン回転の過回転を防止することができると共に、騒音や振動的にも向上させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の自動変速機の変速制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 旋回時やレーンチェンジ時に通常の変速制御に代えてコーナー変速制御を実行するコーナー変速制御手段を備えた自動変速機の変速制御装置において、前記コーナー変速制御手段は、旋回やレーンチェンジの開始を判断したら変速比固定制御を開始するコーナー前期制御部と、変速比固定制御の実行中、ドライバの加速意図を判断したら変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御を実行するコーナー中期制御部と、を有するため、コーナー前期域での車両挙動の安定性を確保しながら、コーナー中期域にてドライバの加速要求に対し応答良く駆動力を確保することができる。
(2) 車両の横加速度を検出する横加速度センサ15と、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ10と、を設け、前記コーナー前期制御部は、少なくとも横加速度検出値が第1設定閾値を超えたら第1変速比固定制御を開始し、前記コーナー中期制御部は、変速比固定制御の実行中、実横加速度絶対値が第2設定閾値よりも小さく、かつ、スロットル開度検出値が設定開度よりも大きくなったら、第1変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御を実行するため、コーナー中判断情報を横加速度情報とし、ドライバの加速意図判断情報をスロットル開度情報とする精度の高い制御により、コーナー前期域での車両挙動の安定性を確保しながら、コーナー中期域にてドライバの加速要求に対し応答良く駆動力を確保することができる。
(3) 前記自動変速機は、変速比を無段階に変更できる無段変速機であり、前記コーナー中期制御部は、第1変速比固定制御に代えて実行される制御を、単位時間当たりの変速比加算により変速比をダウンシフト側に徐々に移行させる変速比可変制御としたため、変速比可変制御をショック無く、かつ、違和感無く、エンジン回転数を滑らかに上昇させながら行うことができる。
(4) スロットル開度速度を検出するスロットル開度速度検出手段を設け、前記コーナー中期制御部は、変速比をダウンシフト側に徐々に移行させる変速比可変制御を実行するとき、スロットル開度速度が大きいほど変速比加算分を大きくするため、スロットル開度速度によりドライバの加速要求を判断し、ドライバの加速要求に近い変速制御を行うことができる。
(5) 通常走行時のスロットル開度変速線を持つノーマル変速マップよりもエンジン回転数を高める側のスロットル開度変速線を持つコーナー制御用変速マップを設定するコーナー制御用変速マップ設定手段を設け、前記コーナー変速制御手段のコーナー中期制御部は、変速比可変制御を開始した時点から、ノーマル変速マップに代えコーナー制御用変速マップを用いたため、ノーマル変速線をそのまま用いる場合に比べ、駆動力を大きく確保することができる。
(6) 前記コーナー中期制御部は、変速比をダウンシフト側へ移行させる変速比可変制御中に運転点が踏み込みスロットル開度に対応するスロットル開度変速線に達したら、達した時点の変速比に固定する第2変速比固定制御を開始するため、運転点がスロットル開度変速線に達した後、変速線に沿うアップシフトが防止され、高い駆動力を確保することができる。また、アクセル全開踏み込み時等においては、駆動力を過大にしなくて済み、コーナー中の車両挙動を安定化できる。
(7) 前記コーナー中期制御部は、第2変速比固定制御中に運転点が踏み込みスロットル開度に対応するリミット線に達したら、それ以降、リミット線に沿って変速比をアップシフト側に変更するリミット線追随制御を実行するため、エンジン回転の過回転を防止でき、車両挙動を安定化させ、音振性能も向上させることができる。
以上、本発明の自動変速機の変速制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、横加速度情報を横加速度センサにより得る例を示したが、各輪の車輪速センサからの左右車輪速差から横加速度を算出しても良いし、車速センサと舵角センサからの車速と舵角に基づいて横加速度を算出するようにしても良い。
本発明の自動変速機の変速制御装置は、ベルト式無段変速機を搭載した車両に限らず、トロイダル式無段変速機を搭載した車両や、Dレンジにおいて複数の変速段を自動変速する有段変速機を搭載した車両等にも適用できる。
実施例1の自動変速機の変速制御装置を示す全体システム図である。 実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー制御開始条件判断処理の流れを示すコーナー判断フローチャート(1)である。 実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー前期制御処理の流れを示すコーナー前期制御フローチャート(2)である。 実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー中期制御処理の流れを示すコーナー中期制御フローチャート(3)である。 実施例1のCVTコントロールユニット9により実行されるコーナー制御解除条件判断処理の流れを示す解除条件判断フローチャート(4)である。 ノーマル制御変速線とコーナー制御変速線を持つ変速マップの一例を示す図である。 変速マップ上でコーナー制御前期における変速比固定制御をあらわすコーナー前期制御作用説明図である。 変速マップ上でアクセル踏み込み操作に伴って変速比をダウンシフト側(ロー側)に変更する変速比可変制御をあらわすコーナー中期制御作用説明図である。 変速マップ上でコーナ制御用変速線に到達すると変速比固定制御に移行しリミット線に到達するとリミット線追随制御に移行するコーナー中期制御作用説明図である。 実施例1の変速比可変制御にて用いられる変速加算量係数特性図である。 実施例1のコーナー制御の一例をあらわすタイムチャートである。
符号の説明
1 トルクコンバータ
2 ロックアップクラッチ
3 ベルト式無段変速機(自動変速機)
4 プライマリ回転数センサ
5 セカンダリ回転数センサ
6 油圧コントロールバルブユニット
8 油圧ポンプ
9 CVTコントロールユニット
10 スロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)
11 油温センサ
14 プーリクランプ圧センサ
15 横加速度センサ(横加速度検出手段)
16 エンジン回転数センサ
17 車速センサ
18 アイドルスイッチ
19 インヒビタースイッチ

Claims (7)

  1. 旋回時やレーンチェンジ時に通常の変速制御に代えてコーナー変速制御を実行するコーナー変速制御手段を備えた自動変速機の変速制御装置において、
    前記コーナー変速制御手段は、旋回やレーンチェンジの開始を判断したら変速比固定制御を開始するコーナー前期制御部と、変速比固定制御の実行中、ドライバの加速意図を判断したら変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御を実行するコーナー中期制御部と、を有することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、を設け、
    前記コーナー前期制御部は、少なくとも横加速度検出値が第1設定閾値を超えたら第1変速比固定制御を開始し、
    前記コーナー中期制御部は、変速比固定制御の実行中、実横加速度絶対値が第2設定閾値よりも小さく、かつ、スロットル開度検出値が設定開度よりも大きくなったら、第1変速比固定制御に代え変速比をダウンシフト側に移行させる制御を実行することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 請求項2に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記自動変速機は、変速比を無段階に変更できる無段変速機であり、
    前記コーナー中期制御部は、第1変速比固定制御に代えて実行される制御を、単位時間当たりの変速比加算により変速比をダウンシフト側に徐々に移行させる変速比可変制御としたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  4. 請求項3に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    スロットル開度速度を検出するスロットル開度速度検出手段を設け、
    前記コーナー中期制御部は、変速比をダウンシフト側に徐々に移行させる変速比可変制御を実行するとき、スロットル開度速度が大きいほど変速比加算分を大きくすることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 請求項4に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    通常走行時のスロットル開度変速線を持つノーマル変速マップよりもエンジン回転数を高める側のスロットル開度変速線を持つコーナー制御用変速マップを設定するコーナー制御用変速マップ設定手段を設け、
    前記コーナー変速制御手段のコーナー中期制御部は、変速比可変制御を開始した時点から、ノーマル変速マップに代えコーナー制御用変速マップを用いたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  6. 請求項5に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記コーナー中期制御部は、変速比をダウンシフト側へ移行させる変速比可変制御中に運転点が踏み込みスロットル開度に対応するスロットル開度変速線に達したら、達した時点の変速比に固定する第2変速比固定制御を開始することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  7. 請求項6に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記コーナー中期制御部は、第2変速比固定制御中に運転点が踏み込みスロットル開度に対応するリミット線に達したら、それ以降、リミット線に沿って変速比をアップシフト側に変更するリミット線追随制御を実行することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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