JP2005066904A - インクジェット記録装置用キャップ - Google Patents

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Abstract

【目的】簡単な構成で、キャップを金型から取り出す離型工程時に、アンダーカット形状のインク吸収材押さえ部の根元に作用する引張力を軽減することで、コストアップを生じることなく、インクジェット記録装置用キャップの成形工程の安定性及び生産性の向上を実現する。
【構成】キャップ内部を仕切り部で仕切られた複数の密閉用空間を有する一体成形品のインクジェット記録装置用キャップにおいて、一方の密閉用空間11の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13aの、該仕切り部を挟んで対向する領域20の全範囲もしくは少なくとも一部の範囲には、他方の密閉用空間12の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部14a、14fが配置されていない構成にする。
【選択図】 図11

Description

本発明は、記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において該記録ヘッドの吐出口を密閉するためのインクジェット記録装置用キャップに関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む各種処理装置や複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置(プリント装置)として、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録媒体(被記録材)に向けてインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置が普及している。これらの記録媒体の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHPシート等)などの他に、布、皮革、不織布、更には金属等を記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっている。
インクジェット記録装置の記録手段としての記録ヘッドの前面にはインク滴を吐出するための吐出口(通常複数個)が形成されており、この吐出口の大きさは数十μ程度であるが、最近では高画質化とともに吐出口の大きさは益々小さくなりつつある。そして、ホスト機から送られてくる記録データをもとに記録装置内で処理された吐出信号に基づいて、前記吐出口からインク滴が吐出され、記録媒体上に画像(文字や記号も含む)が記録される。インクジェット記録装置においては、微細な吐出口からインクを吐出して記録を行うことから、該吐出口に目詰まりが生じ、吐出不良(不吐出を含む)に起因して記録画像の品位が低下してしまうということがあり、そのための対策として、記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するための吐出回復装置を用いることが行われている。
この吐出回復装置として、記録ヘッドの吐出口をキャッピングするキャッピング手段、キャッピング状態においてキャッピング手段に接続されたポンプを作動させてキャップ内に負圧を発生させて吐出口から増粘インクや気泡等の異物を吸引排出することにより該吐出口内のインクをリフレッシュさせる吸引手段(吸引回復手段)、記録ヘッドの吐出口面に付着したインク等の異物をワイパーブレード等で拭き取り清掃するワイピング手段、などを備えたものが使用されている。インクジェット記録装置においては、吐出口内のインク溶剤の蒸発を軽減したり、記録ヘッドの吐出口面を保護したり、前述のような吸引回復処理を行うために、上記キャッピング手段が設けられている。また、記録ヘッドの吐出口面上のインクを吸い取りやすくするために、吐出口面に当接されるキャップの内部にインク吸収材を充填することが行われている。このようなインクジェット記録装置用キャップには、例えば特開2002−137405公報に開示されるような2室一体構造のものがある。
図17は従来の2室一体構造のインクジェット記録装置用キャップを示す模式的平面図である。図17において、インクジェット記録装置用キャップ50は、外周部68で画成されたキャップ内部を仕切り部51で仕切ることにより、各々独立した黒吐出口室52とカラー吐出口室53とを一体に形成した2室一体構造になっている。前記黒吐出口室52は記録ヘッドの黒インク吐出部を密閉するための空間であり、前記カラー吐出口室53は、記録ヘッドのカラーインク吐出部(シアン、マゼンタ、イエローの各吐出口が配列された部分)を密閉するための空間である。また、キャップ50内の各室52、53のそれぞれにはインク吸収材54、55が充填配置されており、そのため、各室52、53の周囲にはインク吸収材54、55を保持(固定)するためのインク吸収材押さえ部56、57が所定の配置状態で形成されている。
インクジェット記録装置用キャップ50はゴム状弾性材の一体成形品であり、インク吸収材押さえ部56、57も一体成形で形成されている。各室のインク吸収材押さえ部56、57のうち、インク吸収材押さえ部56a、57aは仕切り部51を挟んで対向する位置に形成されている。つまり、カラー吐出口室53のインク吸収材押さえ部57aの仕切り部51を挟んで対向する黒吐出口室52側の全領域(全範囲)に、黒吐出口室52のインク吸収材押さえ部56aが配置されている。一方、インク吸収材押さえ部56、57はキャップ50の成形金型においてはアンダーカットの形状となっており、成形品であるキャップ50の離型工程時(金型から取り出す時)には、インク吸収材押さえ部56、57を変形させなければ取り出すことができず、そのため、無理抜きが生じることになる。
特開2002−137405
しかしながら、上述のようなインクジェット記録装置用キャップでは、キャップ50の離型工程時に、仕切り部51のアンダーカットの形状であるインク吸収材押さえ部56a、57aの領域では、仕切り部51がいずれの方向に開いても金型から逃げることができず、そのため、インク吸収材押さえ部56a、57aの根元に大きな引張力(応力)が作用する。このため、インク吸収材押さえ部56、57が根元から剥離したり、破断したりする恐れがあり、成形の安定性及びキャップの安定供給を損なう結果となり、これらの安定性向上のためには複雑な金型装置や成形工程を必要とし、コストアップになるという技術的課題があった。本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡単な構成で、アンダーカット形状のインク吸収材押さえ部を有するキャップの離型工程時の不都合を解決でき、コストアップを生じることなく成形の安定性及び生産性の向上を実現できるインクジェット記録装置用キャップを提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、記録ヘッドの吐出口面に当接する外周部と、前記外周部内を記録ヘッドの吐出口を覆うための2つ以上の密閉用空間に仕切る仕切り部と、前記密閉用空間内に収容されるインク吸収材を保持するためのインク吸収材押さえ部と、を有し、前記密閉用空間の前記インク吸収材押さえ部の少なくとも1つが前記仕切り部に設けられているインクジェット記録装置用キャップにおいて、一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部は、他方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部が配置されていない領域に配することを特徴とする。
上記構成を有する本発明によれば、簡単な構成で、アンダーカット形状のインク吸収材押さえ部を有するキャップの離型工程時に、該インク吸収材押さえ部の根元にかかる引張力を軽減することができ、コストアップを生じることなく成形の安定性及び生産性の向上を実現できるインクジェット記録装置用キャップが提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図16は本発明によるインクジェット記録装置用キャップを使用するのに好適な記録装置の概略構成を示す模式的斜視図である。図16において、インクジェット記録装置200は、記録手段としての記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)7を搭載して移動するキャリッジ202と、キャリッジ202を両矢印A方向に往復移動させるための駆動モータM1及び伝動機構204と、記録紙等の記録媒体を供給する給紙装置205と、記録ヘッド7のインク吐出性能の維持、回復を行うための吐出回復装置6と、を備えている。これらのインクジェット記録装置200の構成要素は装置本体を構成するシャーシ209に取り付けられている。
図2は図1中の記録ヘッド7を上側から見た模式的斜視図(a)及び下側から見た模式的斜視図(b)である。図1のインクジェット記録装置においては、キャリッジ202の移動(主走査)を制御しながら画像信号に基づいて記録ヘッド7を駆動するとともに、給紙装置205から供給された記録媒体を搬送(副走査)することにより、該記録媒体に対する記録が行われる。キャリッジ205には、記録ヘッド7の他に、該記録ヘッドにインクを供給するためのインクカートリッジ206が着脱可能に装着されている。記録ヘッド7は、記録情報に対応するパルス電圧を印加されることにより、複数の吐出口(吐出口列)からインク滴を選択的に吐出することで記録していくものである。また、記録ヘッド7は、パルス電圧を印加されることで、インクを吐出するための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えたものである。さらに、記録ヘッド7は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して吐出口よりインク滴を吐出するものである。前記電気熱変換体は複数の吐出口のそれぞれに個別に設けられており、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することにより、該電気熱変換体に対応する吐出口からインク滴が吐出される。
つまり、記録媒体と所定の隙間(例えば、約1.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面72には、所定のピッチで配列された複数の吐出口71から成る吐出口列が形成されており、共通液室と各吐出口71とを連通する各液路の壁面に前記電気熱変換体(発熱抵抗体など)が配設されている。記録ヘッド7は、複数の吐出口71が主走査移動方向(キャリッジ202の移動方向A)と交叉する方向に並ぶような位置関係でキャリッジ202上に搭載されている。こうして、画像信号又は吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体を駆動して、液路内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口71からインクを吐出させる記録ヘッド7が構成されている。
図16において、キャリッジ202は、駆動モータM1からの駆動力を伝達する伝動機構204の駆動ベルト207の一部に連結されており、ガイドシャフト213に沿って両矢印A方向に摺動自在に案内支持されている。キャリッジ202は、駆動モータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト213に沿って往復移動する。装置本体にはキャリッジ2の移動方向における絶対位置を示すコードストリップ208が設けられている。コードストリップ208としては、例えば透明なPETフィルムに所定ピッチで黒色バーを印刷したものが使用される。キャリッジ202の内部には、コードストリップ208のバーを読み取ることによりキャリッジ202の位置を検知するリニアエンコーダが搭載されている。
図16において、キャリッジ202に搭載された記録ヘッド7の吐出口面72に対向する位置にプラテン(不図示)が配設されており、該プラテン上に搬送された記録紙等の記録媒体に対して記録が行われる。前記プラテン上の記録部を通して記録紙等を搬送するため搬送ローラ214は不図示の搬送モータによって駆動される。215は不図示のバネの押圧力により記録媒体を搬送ローラ214に当接させるためのピンチローラであり、216はピンチローラ215を回転自在に支持するピンチローラホルダである。記録された記録媒体は排出ローラ(排紙ローラ)219によって記録装置外へ排出される。この排出ローラ219は、前記搬送モータの駆動力を伝達されることが駆動される。221は排出ローラ219に記録媒体を当接させるための拍車ローラであり、222は拍車ローラ221を回転自在に支持する拍車ホルダである。
図1は吐出回復装置6を右側前方から見た模式的斜視図であり、図3は図1の吐出回復装置6において外枠部としての回復ベースを取り外して内部構造を示す模式的斜視図であり、図4は図1の吐出回復装置6で用いられる吸引手段としてのチューブポンプ61の構造を示す模式的斜視図であり、図5は図4のチューブポンプの回転体を示す模式的斜視図であり、図6は図5の回転体に嵌合されて回転駆動力を伝達するポンプギアを示す模式的斜視図であり、図7は本吐出回復装置6の内部構造を示す模式的縦断面図であり、図8は図7の吐出回復装置6において吸引手段を取り外した状態を示す模式的縦断面図であり、図9は吐出回復装置6の動作制御用のカムの停止位置を示すカムチャートである。
図1〜図9及び図16において、インクジェット記録装置では、記録ヘッド7を搭載するキャリッジ202の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えばホームポジションと対応する位置)に、記録ヘッド7の吐出不良を回復するための吐出回復装置6が配設されている。吐出回復装置6は、記録ヘッド7の吐出口面72をキャッピングするキャッピング手段62と、記録ヘッド7の吐出口面72をワイパーブレード等で拭き取り清掃するワイピング手段63と、キャッピング手段62に接続された吸引ポンプから成る吸引手段61と、を備えている。吸引手段61は、記録ヘッド7の吐出口71をキャッピング手段で密閉した状態で作動されることで、吐出口71からインクを強制的に排出させ、記録ヘッド7のインク流路内の増粘インクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行うことができる。
また、非記録時等に、記録ヘッド7の吐出口面72をキャッピングすることによって、記録ヘッド7を保護するとともにインクの乾燥を防止することができる。ワイピング手段63は、キャッピング手段62の近傍に配されると共に、記録ヘッド7の吐出口面72に付着したインク滴を拭き取るようになっている。これら吸引手段61、キャッピング手段62及びワイピング手段63をタイムリーに制御することにより、記録ヘッド7を正常な状態(正常な記録動作が可能な状態)に保つことができる。
次に、吐出回復装置6の構成について説明する。吸引手段61は、並行に配設された2本(2系統)のポンプチューブ616を有するチューブポンプで構成され、1本(1系統)のポンプチューブ616によって1つの吸引ポンプ610が構成されている。すなわち、回復ベース60の一部に形成された円弧状内面をガイド面601として、ガイド面601に沿ってポンプチューブ616が2本配置され、2系統の吸引ポンプ部分610から成る吸引手段(チューブポンプ)61が構成されている。各チューブポンプ610は、円弧状のガイド部601に沿って配置されたチューブ616を、回転体支持部材としてのチューブガイド611に回転可能に軸支された回転体(ポンプローラホイール612、ポンプローラホルダ613)に自転可能に軸支されたポンプローラ(押圧ローラ)614によってしごくことにより、該チューブ616内に負圧を発生させるように構成されている。
チューブ616内に負圧を発生させるためのポンプローラ(押圧ローラ)614はポンプローラホルダ613の長孔形状のガイド溝に沿って移動可能に軸支されている。ポンプローラ614はローラばね615によってチューブ押圧方向に付勢されている。そこで、吸引動作中にはポンプローラ614を転動回転させながらポンプチューブ616を押しつぶしていく(しごいていく)ことによってポンプチューブ616内に負圧を発生させる。一方、吸引動作以外のときには、ポンプローラホルダ613の逆回転によってポンプローラ614をポンプチューブ616から退避させるように動作する。本実施の形態では、ポンプローラ614は、2本のポンプチューブ616のそれぞれに対して2個づつ、合計4個配置されている。
ポンプチューブ616をガイドする回復ベース60のガイド部601は半円形状であり、ポンプローラ614は、各ポンプチューブ616ごとに、180度の角度位相を有するように2個づつ配置されている。このような構成により、1個のポンプローラ614がポンプチューブ616を押圧している状態から離間する時点でも、もう一方のポンプローラ614がポンプチューブ616を押圧している状態にすることができる。そのため、2個のポンプローラ614を連続的に回転させることで、ポンプチューブ616内の負圧を保ちつつ連続的に吸引動作を行うことが可能になる。なお、ガイド部601の形状がほぼ円形状になっている場合は1個のポンプローラでも同様の効果を実現することができる。ポンプローラホルダ613はポンプローラホイール612に回復ベース60の円弧状ガイド面601の半径方向に揺動可能に軸支され、ポンプローラ614をポンプチューブ616に対し押圧・退避させる働きをする。
ポンプローラホイール612は、その両端部の軸部を円弧状ガイド部601の円弧中心位置で軸支することにより、駆動用モータ(回復モータ)691からの駆動力を受けて回動されるように装着されている。ポンプローラ614を支持するためにポンプローラホイール612及びポンプローラホルダ613で構成される回転体は、チューブガイド611によって回転自在に軸支されている。回復モータ691から吸引手段61への駆動力の伝達は、回復ギア692を介して、ポンプローラホイール612の回転軸上に配置されたポンプギア618に伝達される。ポンプギア618の回転駆動力は、ポンプローラホイール612の片端面に配置されたポンプギアトリガーボス(突出部)6121がポンプギア618の回転によりポンプギアトリガリブ6181a、6181bと当接したときに伝達される。つまり、チューブポンプ61への回転駆動力は、所定角度範囲の遊び(不感領域)を有する回転伝達機構を介して伝達される。
図6に示すように、ポンプギア618の内部に2つのリブ(ギアトリガリブ)6181a、6181bが形成されており、その間の空間が設けられ、該空間に入ってくるボス(ローラホイール612のトリガボス)6121と両リブ6181a、6181bが当接することでローラホイール(回転体)612に回転力が伝達され、チューブポンプ61が駆動される。チューブポンプ61は回復モータ691の回転駆動に直結されており、回復モータ691の一方向回転(正転駆動)でポンプローラ614のしごきによる吸引動作が行われ、逆方向回転(逆転駆動)でポンプローラ614がポンプチューブ616から押圧解除(退避)される。チューブガイド611にはポンプローラホイール612を軸支する軸受部6113が設けられている。
ポンプチューブ616はポンプローラホイール612に巻き付けられ、その一端部はチューブガイド611のガイド部6114に挟持されて係止部6115、6116で固定されている。ポンプチューブ616の他端部はチューブガイド611に一体に設けられたジョイント部6111に差し込まれて固定されている。2個のジョイント部6111は1個のジョイント部6112と管路で統合連結されており、ジョイント部6112にはキャッピング手段62に接続されるジョイントチューブ626が連結されている。2本のポンプチューブ616を直接キャッピング手段62に接続せずに、2本のポンプチューブ616を1本のジョイントチューブ626に統合してキャッピング手段62と連結する構成を採る理由は、2本のポンプチューブ616間の部品公差等により発生する負圧差に起因して、キャップ内部の各領域に対応した記録ヘッド7の各吐出口からのインク流出状態やキャップ内部でのインクの流れ状態にバラツキが生じることを防止するためである。
このように、チューブガイド611、ポンプローラホイール612、ポンプローラホルダ613、ポンプローラ(押圧ローラ)614、ポンプばね615、ポンプチューブ616、ポンプローラダンパ617によって、1単位の吸引ポンプ610が構成されている。本実施の形態では、このようなポンプ単位を2組結合することにより、吸引手段(チューブポンプ)61が構成されている。チューブガイド611のポンプローラホイール軸受部6113は、チューブガイド611から外側に突出しており、回復ベース60のポンプローラ614との協働でポンプチューブ616を圧接するガイド部601の中心の固定部602に係止することにより、2つの吸引ポンプ610が回復ベース60に固定され、吸引手段61として完成した構成となる。
その場合、ポンプチューブ616とチューブガイド611のジョイント部6111との圧入部上方を、回復ベース60に設けたポンプチューブ押さえ603によって押さえることにより、ポンプチューブ616をジョイント部6111から引き抜く力が作用しても抜けない構成となっている。また、ポンプチューブ616を固定する構成とすることにより、ポンプローラ614の接触開始部及び脱出部近傍のポンプチューブ616の組み込み状態を屈曲やつぶれの少ない状態にすることができ、それによって、ポンプローラ614の突入、脱出時の負荷変動や駆動手段に対する先回り現象(ポンプローラ614が回転方向に先回りする現象)が防止されている。
キャッピング手段62は、記録ヘッド7の吐出口面(吐出口71が形成されたインク吐出面)72に当接するキャップ621と、記録ヘッド7の吐出口71から排出されるインクを効率よく吸引するためのキャップ吸収体622と、キャップばね624により記録ヘッド7の吐出口面に圧接させるようにキャップ621を支持するキャップホルダ623と、キャップホルダ623にキャップ圧(キャップの密着力)を与えるキャップばね624と、キャップばね624を支持するとともにキャップホルダ623を上下方向に摺動自在に支持することでキャップ621を記録ヘッド7の吐出口面72に当接・離間させる昇降レバーを構成するキャップベース625と、キャップ621内部とチューブポンプ61とを連結するジョイントチューブ626と、キャップ621内部と大気開放用の開閉バルブ64とを連結するバルブチューブ627と、を備えている。
バルブ64は、バルブベース641にバルブレバー642とバルブゴム643とバルブレバーばね644とを組み付けて構成されている。バルブレバー642はバルブベース641に回転可能に軸支されている。バルブレバー642内部には管路が形成されており、該管路の一端部はバルブチューブ627と接続するためのジョイント部であり、他端部は、バルブレバー642の回転によりバルブゴム643に当接・離間することで該管路の開閉状態を切り換える開閉弁になっている。バルブレバーばね644は、バルブレバー642をバルブゴム643に当接する方向に付勢している。バルブ64を開閉することで、バルブチューブ627により接続されたキャップ621内部を大気に対して開放、密閉状態に切り換える。
インクジェット記録装置用キャップ621の内部にはインク吸収材622が設けられている。キャッピング手段62を記録ヘッド7に当接させるための昇降動作、及びバルブ64の開閉動作は、回復モータ691からの駆動を回復ギア693、694等を経由し、ワンウエイクラッチギア695を介して伝達することにより行われる。ワンウエイクラッチギア695は、キャッピング手段62の昇降動作及びバルブ64の開閉動作を実行するカム65に嵌合され、回復モータ691からの駆動力を一方向回転時にはカム65に伝達し、他方向回転時には空転してカム65に伝達しないように構成されている。カム65は、キャッピング手段62の動作を制御する他に、ワイピング手段63の駆動を制御したり、記録ヘッド7の回復動作中に該記録ヘッド7とキャッピング手段との位置決めを行うためのCRロックレバー67を制御するように構成されている。前述した各手段の動作は、カム65に設けられたカム位置検知センサ用フラグとカム位置検知センサ68とにより該カム65の回転位置決めを行うことにより制御される。
次に、本発明の実施例1に係るインクジェット記録装置用キャップについて説明する。図10は本発明の実施例1に係るインクジェット記録装置用キャップの模式的斜視図であり、図11は図10のキャップの模式的平面図であり、図12は図11のキャップを同図中の線12−12に沿った断面した模式的縦断面図であり、図13は図11のキャップを成形するときの離型時の状態を図12に対応する位置で断面して示す模式的縦断面図である。キャップ621はゴム状弾性材の成形品から成っており、本実施例に係るキャップ621は、記録ヘッド7の吐出口71が配設された吐出口面72に当接する外周部15と、吐出口面72に当接して複数の密閉用空間を各々独立に仕切っている仕切り部10と、外周部15及び仕切り部10により囲まれた密閉用空間11及び12と、底面部16と、を備えている。
本実施例では、仕切り部10により独立している密閉空間は、それぞれ、記録ヘッド7の黒インク吐出部を密閉するための黒吐出口室11と、記録ヘッド7のカラーインク吐出部(シアン、マゼンタ、イエローの吐出部)を密閉するためのカラー吐出口室12となっている。また、キャップ621内の密閉用空間を形成するための2室の内部には、それぞれ、インク吸収材622a及びインク吸収材622bが底面部16を覆うようにして配置される。インク吸収材622a、622bは、キャッピング時に所定の間隔をもって記録ヘッド7の吐出口面72と対向するように配置されている。インク吸収材622a及び622bは、連続多孔質材(例えばポリビニールフォルマール)で形成されており、内部に形成された気孔を介してインクが流動することができる。キャップ621の外周部15のリブ内壁面及び仕切り部10の壁面には、インク吸収材押さえ部13、14が一体成形で形成されている。
本実施例では、インク吸収材押さえ部13は黒吐出口室11の周りの複数箇所に形成されており、インク吸収材押さえ部14はカラー吐出口室12の周りの複数箇所に形成されている。これらのインク吸収材押さえ部13、14は、密閉用空間11、12の内部に配置されたそれぞれのインク吸収材622a、622bの端部を押さえることで、該インク吸収材の浮き上がりを防止している。キャップ621内の黒吐出口室11とカラー吐出口室12との間の仕切り部10においては、該仕切り部10の黒吐出口室11側の壁面(内壁)にはインク吸収材押さえ部13aが一体成形で形成され、該仕切り部10のカラー吐出口室12側の壁面(内壁)にはインク吸収材押さえ部14a、14fが一体成形で形成されている。そこで、本実施例では、黒吐出口室11側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部13aの、仕切り部10を挟んで対向する全領域20には、カラー吐出口室12側の壁面(内壁)に配置される他側のインク吸収材押さえ部14a、14fが配置されていない構成となっている。
また、仕切り部10のカラー吐出口室12側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部14a、14fも同様であり、これらのインク吸収材押さえ部14a、14fの仕切り部10を挟んで対向する全領域21、22には、黒吐出口室11側のインク吸収材押さえ部13aが配置されていない構成となっている。つまり、黒吐出口室11とカラー吐出口室12との間の仕切り部10の領域においては、黒吐出口室11側に形成されるインク吸収材押さえ部13(13a)とカラー吐出口室12側に形成されるインク吸収材押さえ部14(14a、14f)とが、仕切り部10の長さ方向において互いに重複しないように構成されている。図12及び図13において、インク吸収材押さえ部13、14は成形型の構造から見てアンダーカットとなっているため、キャップ621を成形型(金型)40から取り出す離型工程時に、インク吸収材押さえ部13、14が変形しながらキャップ621を取り出すという無理抜きが発生する。
然るに、上述の構成を有する本実施例では、離型時に、仕切り部10のインク吸収材押さえ部13a、14a、14fが配置されている領域が、該インク吸収材押さえ部13a、14a、14fが配置されている側と反対の方向に容易に開くことができ、成形型のアンダーカット部分を逃げることができるため、各インク吸収材押さえ部13a、14a、14fの根元にかかる離型時の引張力(応力)を軽減することができる。このように、本実施例によれば、インクジェット記録装置用キャップにおいて、キャップ621の離型工程時に、アンダーカットの形状であるインク吸収材押さえ部13、14の根元にかかる引張力(応力)を軽減し、成形の安定性、キャップの供給安定性を向上させることができ、成形工程におけるコストダウンを図ることができるインクジェット記録装置用キャップが得られる。
図14は本発明の実施例2に係るインクジェット記録装置用キャップの模式的平面図である。本実施例においては、キャップ621内の黒吐出口室11とカラー吐出口室12との間の仕切り部10の黒吐出口室11側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部13aの、仕切り部10を挟んで対向する全領域20だけでなく、この全領域20に隣接する領域23a及び23bを加えた領域、つまり全領域20に隣接領域を加えた広い領域24に、仕切り部10のカラー吐出口室12側の内壁に設けられるインク吸収材押さえ部14(14a、14f)が配置されていない構成となっている。上記全領域20に隣接する領域23a、23bは、それぞれ、約0mm〜約5mm程度の長さに選定することが好ましい。
また、仕切り部10のカラー吐出口室12側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部14a、14fも同様であり、これらのインク吸収材押さえ部14a、14fの仕切り部10を挟んで対向する全領域21、22よりも広い領域25、26(図示の例では、14fに23aを加えた25、14aに23bを加えた26)には、黒吐出口室11側のインク吸収材押さえ部13aが配置されていない構成となっている。本実施例は、以上説明した点で実施例1と相違するが、その他の点では実質的に同じ構成を有している。本実施例によれば、前述の実施例1と同様の作用効果が得られる他に、仕切り部10のいずれの側にもインク吸収材押さえ部13、14が配置されていない隣接領域23a、23bが設けられているため、キャップ621の離型工程における仕切り部10のアンダーカット部分の逃げに対する余裕度が大きくなり、実施例1に比べて、インク吸収材押さえ部13(13a)、14(14a、14f)の根元にかかる引張力(応力)を一層軽減することができる。
図15は本発明の実施例3に係るインクジェット記録装置用キャップの模式的平面図である。本実施例においては、キャップ621内の黒吐出口室11とカラー吐出口室12との間の仕切り部10の黒吐出口室11側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部13aの、仕切り部10を挟んで対向する一部の領域27に、仕切り部10のカラー吐出口室12側の内壁に設けられるインク吸収材押さえ部14(14a、14f)が配置されていない構成となっている。上記一部の領域は、例えば、仕切り部10の黒吐出口室11側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部13aの仕切り部10方向の領域内であって、該インク吸収材押さえ部13aの長さ13wの約50%の寸法(約13w/2)の領域に選定される。
なお、上記50%の寸法(13w/2)である一部の領域27は、インク吸収材押さえ部13aの仕切り部10方向の中心線28を挟んで、両側へ等しい距離(中心線28に対しセンター振り分け寸法)の領域であることが好ましい。また、上記一部の領域27の寸法も、インク吸収材押さえ部13aの仕切り部10の方向の寸法13wの約50%に限定されるものではなく、より大きな値(寸法)にしても良い。また、仕切り部10のカラー吐出口室12側の内壁に配置されているインク吸収材押さえ部14a、14fも同様であり、これらのインク吸収材押さえ部14a、14fの仕切り部10を挟んで対向する一部の領域29、30には、黒吐出口室11側のインク吸収材押さえ部13aが配置されていない構成となっている。
本実施例は、以上の点で実施例1もしくは実施例2と相違しているが、その他の点では実質上同じ構成を有している。従って、本実施例によっても、上述の実施例1の場合と同様の作用効果が得られる。また、本実施例においては、仕切り部10方向でインク吸収材押さえ部13a、14a、14fの端部において、対向する領域に他の(反対側の)インク吸収材押さえ部が形成されていることにより、インク吸収材622a、622bをキャップ621内の密閉用空間内に配置した際、例えば、インク吸収材622aがインク吸収材押さえ部13aを仕切り部10方向に押し込むような状態になったとしても、該インク吸収材押さえ部13aと対向している他の(反対側の)インク吸収材押さえ部14a、14fとインク吸収材622bとにより、反力が発生するため、仕切り部10が常に略直線状に保たれるような構成になっている。
また、本実施例によれば、仕切り部10の方向でインク吸収材押さえ部13a、14a、14fの端部において、対向する領域に他のインク吸収材押さえ部が配設されているため、キャップ621の離型工程における仕切り部10のアンダーカット部分の逃げに対する余裕度は小さくなり、実施例1に比べて、インク吸収材押さえ部の根元にかかる引張力(応力)はやや大きくなる。
以上説明した実施例では、記録ヘッド7の吐出口面72に当接する外周部15と、外周部15内を記録ヘッドの吐出口71を覆うための2つ以上の密閉用空間11、12に仕切る仕切り部10と、密閉用空間内に収容されるインク吸収材622を保持するためのインク吸収材押さえ部13、14と、を有し、密閉用空間のインク吸収材押さえ部の少なくとも1つが仕切り部に設けられているインクジェット記録装置用キャップにおいて、一方の密閉用空間11(又は12)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13a(又は14a、14f)は、他方の密閉用空間12(又は11)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部14a、14f(又は13a)が配置されていない領域に配する構成となっている。このような構成によれば、簡単な構成で、アンダーカット形状のインク吸収材押さえ部を有するキャップの離型工程時に、インク吸収材押さえ部の根元にかかる引張力を軽減することができ、コストアップを生じることなく成形の安定性及び生産性の向上を実現できるインクジェット記録装置用キャップが得られる。
また、前述の実施例では、一方の密閉用空間11(又は12)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13a(又は14a、14f)の、該仕切り部を挟んで対向する領域の仕切り部方向中央部分27(又は30、29)に、他方の密閉用空間12(又は11)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部14a、14f(又は13a)が配置されていない構成が開示されている。このような構成によれば、仕切り部の変形を最小限に抑えつつ、インク吸収材押さえ部の根元にかかる引張力をさらに軽減することができる。また、前述の実施例では、一方の密閉用空間11の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13aの、該仕切り部を挟んで対向する領域の仕切り部方向中心線28を挟んで略左右対称の略50%以上の領域に、他方の密閉用空間12の仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部14a、14fが配置されていない構成が開示されている。このような構成によれば、一層効率よく、仕切り部の変形を最小限に抑えつつ、インク吸収材押さえ部の根元にかかる引張力をさらに軽減することができる。
さらに、前述の実施例では、記録ヘッド7の吐出口面72に当接する外周部15と、外周部15内を記録ヘッドの吐出口71を覆うための2つ以上の密閉用空間11、12に仕切る仕切り部10と、密閉用空間内に収容されるインク吸収材622を保持するためのインク吸収材押さえ部13、14と、を有し、密閉用空間のインク吸収材押さえ部の少なくとも1つが仕切り部に設けられているインクジェット記録装置用キャップにおいて、一方の密閉用空間11(又は12)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13a(又は14a、14f)の、該仕切り部を挟んで対向する領域20(又は22、21)の全範囲に、他方の密閉用空間12(又は11)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部14a、14f(又は13a)が配置されていない構成となっている。このような構成によれば、簡単な構成で、アンダーカット形状のインク吸収材押さえ部を有するキャップの離型工程時に、インク吸収材押さえ部の根元にかかる引張力を軽減することができ、コストアップを生じることなく成形の安定性及び生産性の向上を実現できるインクジェット記録装置用キャップが得られる。
また、前述の実施例では、一方の密閉用空間11(又は12)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13a(又は14a、14f)の、該仕切り部を挟んで対向する領域の全範囲20とその隣接領域23a、23bを含む範囲24(又は26、25)に、他方の密閉用空間12(又は11)の仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部14a、14f(又は13a)が配置されていない構成が開示されている。さらに前述の実施例では、一方の密閉用空間13aの仕切り部10に設けられるインク吸収材押さえ部13aの、該仕切り部を挟んで対向する領域20の隣接領域23a又は23bの仕切り方向長さが約0mm〜約5mmの範囲であるように選定されている。
なお、以上の実施の形態では、キャップ621内部を仕切り部10で独立した2つの密閉用空間11、12に仕切る場合を例に挙げて説明したが、本発明は、キャップ内部を3つ以上の密閉用空間に仕切る場合にも同様に適用可能なものであり、かつ同様の作用効果を達成可能なものであり、従って、これらもその範囲内に含むものである。また、以上の実施例では、2本のポンプチューブ616を装着した吐出回復装置の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、1本又は3本以上のポンプチューブを装着した吐出回復装置、あるいは他の方式のポンプ(例えばシリンダポンプなど)を装着した吐出回復装置の場合にも同様に適用することができ、同様の作用効果を奏するものであり、これらもその範囲内に含むものである。
また、以上の実施例では、記録手段7を被記録材に対して相対移動させながら記録するシリアル記録方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の全幅又は一部をカバーする長さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで記録するライン記録方式のインクジェット記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本発明は、1個の記録手段を用いる記録装置、異なる色のインクで記録する複数の記録手段を用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給用チューブ等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。なお、本発明は、インクジェット記録装置が、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手段を使用するものである場合にも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置を右側前方から見た模式的斜視図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置のキャリッジに搭載される記録ヘッドを上側から見た模式的斜視図(a)及び下側から見た模式的斜視図(b)である。 図1の吐出回復装置において外枠部としての回復ベースを取り外して内部構造を示す模式的斜視図である。 図1の吐出回復装置で用いられる吸引手段としてのポンプユニットの構造を示す模式的斜視図である。 図4のポンプユニットの回転体を示す模式的斜視図である。 図5の回転体に嵌合されて回転駆動力を伝達するポンプギアを示す模式的斜視図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置の内部構造を示す模式的縦断面図である。 図7の吐出回復装置においてポンプユニットを取り外した状態を示す模式的縦断面図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置の動作制御用のカムの停止位置を示すカムチャートである。 本発明の実施例1に係るインクジェット記録装置用キャップの模式的斜視図である。 図10のキャップの模式的平面図である。 図11のキャップを同図中の線12−12に沿った断面した模式的縦断面図である。 図11のキャップを成形するときの離型工程を説明するために成形型を図11に対応する位置で断面して示す模式的縦断面図である。 本発明の実施例2に係るインクジェット記録装置用キャップの模式的平面図である。 本発明の実施例3に係るインクジェット記録装置用キャップの模式的平面図である。 本発明によるインクジェット記録装置用キャップを使用するのに好適な記録装置の概略構成を示す模式的斜視図である。 本発明を適用する前のインクジェット記録装置用キャップの一例を示す模式的平面図である。
符号の説明
7 記録ヘッド(記録手段)
71 吐出口(吐出口列)
72 吐出口面
10 仕切り部
11 密閉用空間(黒吐出口室)
12 密閉用空間(カラー吐出口室)
13(13a〜13d) インク吸収材押さえ部
14(14a〜14f) インク吸収材押さえ部
15 外周部
16 底面部
20、21、22 インク吸収材押さえ部の仕切り部を挟んで対向する領域
23a、23b 隣接領域
24、25、26 インク吸収材押さえ部の仕切り部を挟んで対向する領域に隣接領域を加えた領域
27、29、30 インク吸収材押さえ部の仕切り部を挟んで対向する領域の一部
28 インク吸収材押さえ部の仕切り部を挟んで対向する領域の仕切り部方向中心線
200 インクジェット記録装置
202 キャリッジ
207 駆動ベルト
213 ガイドシャフト
214 搬送ローラ
219 排出ローラ
60 回復ベース
61 吸引手段(チューブポンプ)
610 吸引ポンプ(単体)
613 ポンプローラホルダ
614 ポンプローラ
616 ポンプチューブ
62 キャッピング手段
621 キャップ
622(622a、622b) インク吸収材 623 キャップホルダ
626 ジョイントチューブ
627 バルブチューブ
63 ワイピング手段
64 バルブ
65 カム(回復カム)
68 カム位置検知センサ
69 駆動系
691 回復モータ

Claims (6)

  1. 記録ヘッドの吐出口面に当接する外周部と、前記外周部内を記録ヘッドの吐出口を覆うための2つ以上の密閉用空間に仕切る仕切り部と、前記密閉用空間内に収容されるインク吸収材を保持するためのインク吸収材押さえ部と、を有し、前記密閉用空間の前記インク吸収材押さえ部の少なくとも1つが前記仕切り部に設けられているインクジェット記録装置用キャップにおいて、一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部は、他方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部が配置されていない領域に配することを特徴とするインクジェット記録装置用キャップ。
  2. 前記一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部の、該仕切り部を挟んで対向する領域の仕切り部方向中央部分に、前記他方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部が配置されていないことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置用キャップ。
  3. 前記一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部の、該仕切り部を挟んで対向する領域の仕切り部方向中心線を挟んで略左右対称の略50%以上の領域に、前記他方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部が配置されていないことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置用キャップ。
  4. 記録ヘッドの吐出口面に当接する外周部と、前記外周部内を記録ヘッドの吐出口を覆うための2つ以上の密閉用空間に仕切る仕切り部と、前記密閉用空間内に収容されるインク吸収材を保持するためのインク吸収材押さえ部と、を有し、前記密閉用空間の前記インク吸収材押さえ部の少なくとも1つが前記仕切り部に設けられているインクジェット記録装置用キャップにおいて、一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部の、該仕切り部を挟んで対向する領域の全範囲に、他方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部が配置されていないことを特徴とするインクジェット記録装置用キャップ。
  5. 前記一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部の、該仕切り部を挟んで対向する領域の全範囲とその隣接領域を含む範囲に、他方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部が配置されていないことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置用キャップ。
  6. 前記一方の密閉用空間の前記仕切り部に設けられるインク吸収材押さえ部の、該仕切り部を挟んで対向する領域の前記隣接領域の仕切り方向長さが約0mm〜約5mmの範囲であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置用キャップ。
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