JP2005056950A - 磁気抵抗素子、および、磁気センサ - Google Patents

磁気抵抗素子、および、磁気センサ Download PDF

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和浩 西村
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一郎 柴崎
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Abstract

【課題】 一定な磁界中に全ての磁気抵抗素子が配置された場合においても、微弱な磁界強度の変化を正確に測定し、温度特性に優れた構造体として構成すること。
【解決手段】 3端子磁気抵抗素子又は4端子磁気抵抗素子を、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする複数個の磁気抵抗素子により構成し、動作層にはキャリアを増加させるための不純物を添加させ、また、それら複数個の磁気抵抗素子の磁気抵抗効果は、外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに異なるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気抵抗素子、および、磁気センサに関し、特に、紙幣等の磁気パターンの検出や歯車の回転検出等を行うための、高感度で温度安定性に優れた磁気抵抗素子に関する。
磁電変換素子は、一般に、素子の入力端子間にバイアスをかけ、周囲の磁界の変化に応じて、素子内を流れるキャリアの行路が変化することで、出力端子に起電力が生じたり、素子の抵抗値が変化したりすることでの磁界強度の測定を行える素子のことをいう。その素子の抵抗値が変化する素子として、磁気抵抗素子がある。
その磁気抵抗素子の用途としては、紙幣等に代表されるような磁気印刷物の磁気パターンを検出したり、強磁性体からなる歯車の回転を検出したりする検出素子として磁気センサに備えられている。磁気印刷物は、磁気インクを用いて磁気パターンが印刷されている。この印刷された磁気パターンは、基体の表面若しくは内部に形成された磁性体微粒子(以下、磁性紛という)からなる平面構造をなしている。
従来の磁気抵抗素子は、上記のような用途に対して、3端子或いは4端子の磁気抵抗素子として構成されている。
図23は、従来の3端子磁気抵抗素子の構成例を示す。
3端子磁気抵抗素子は、外部接続用の端子電極として、第1端子電極1、第2端子電極2(すなわち、出力端子2)、第3端子電極3を有し、磁気抵抗素子4,5、短絡電極6が設けられている。
図24に示すように、磁気抵抗素子4,5は直列接続され、第1端子電極1と第3端子電極3とは定電圧電源Vinに接続されている(以下、この接続形態をハーフブリッジ回路という)。
このような3端子磁気抵抗素子は磁気パターンの検出や歯車の回転検出に、また、4端子磁気抵抗素子は歯車の回転検出に使用されることが多い。
図25、図26は、3端子磁気抵抗素子を用いて、紙幣等の磁気パターンを検出する原理を示す。
磁気抵抗素子(MR素子)4,5は、永久磁石15により形成される一様なバイアス磁界中に近接配置されている。この磁気抵抗素子4,5に対向して、磁気パターンが印刷された磁気印刷物16が走査される。磁気パターンは、磁性紛を含有する磁気インク17によって構成されている。
図24のハーフブリッジ回路からなる3端子磁気抵抗素子において、磁性紛を含有した磁気インク17が走査された場合の検出信号について説明する。
磁気印刷物16が走査されると、図25の位置P→Q→Rのように変化する。磁気印刷物16の走査方向は、左から右である。
図25(a)の状態では、磁気抵抗素子4の直下の磁束密度が増加し、磁気抵抗素子4の抵抗値が増加する。その結果、出力端子2の電位が高くなる。図中矢印は、磁力線を表している。
図25(b)の状態では、磁気抵抗素子4および5の直下の磁束密度は等しく抵抗値も同じである。その結果、出力端子2は中間状態となる。
図25(c)の状態では、磁気抵抗素子5の直下の磁束密度が増加し、磁気抵抗素子5の抵抗値が増加する。その結果、出力端子2の電位は低くなる。
このように、磁気印刷物16が走査されることにより、図26に示すような微分型波形の検出信号が得られる(以下、空間差分検出法という)。なお、この従来の空間差分検出法の長所は、特許文献1、特許文献2に開示されている。
図27は、3端子磁気抵抗素子を用いて、歯車の回転を検出する原理を示す。
磁気抵抗素子4,5は、図24のハーフブリッジ回路に示したように直列に接続されるともに、定電圧電源Vinに接続されている。
図29に示すように磁気抵抗素子4,5の中心間距離を、鉄等からなる歯車18の山谷間距離に合わせるようにする。
このように配置すると、図25で説明した磁気印刷物16の走査時の原理がそのまま適用でき、歯車18を回転させると、図28に示すようにsin型の波形がハーフブリッジ回路の出力端子2に得られる。
図30は、従来の4端子磁気抵抗素子の構成例を示す。
この4端子磁気抵抗素子は、外部接続用の端子電極として、第1端子電極7、第2端子電極8、第3端子電極9、第4端子電極10を有し、さらに、4個の磁気抵抗素子11,12,13,14が設けられている。
この4端子磁気抵抗素子において、磁気抵抗素子11,12,13,14はループ状に接続されており、第1端子電極7、第3端子電極9は定電圧電源Vinに接続されている(以下、この接続形態をフルブリッジ回路という)。
図32は、4端子磁気抵抗素子を使用した場合の例を示す。
図31に示したフルブリッジ回路の出力端子(−)8には、図33に示すような出力信号の波形が得られ、出力端子(+)10には図34に示すような出力信号の波形が得られる。
図34の出力信号の波形は、図33の出力信号の波形に対して位相が半周期ずれているものであり、出力端子(−)8と出力端子(+)10との間で出力電圧を得るのが一般的である。
このようにすると、出力信号の振幅は図26の波形に比べて2倍となり、最終的に図35に示すような出力信号の波形が得られる。この歯車の回転検出も空間差分検出法によるものである。
特開昭52−73793号公報 特開昭52−73794号公報
以上述べたような、図24の3端子磁気抵抗素子については磁気抵抗素子4における磁界と磁気抵抗素子5における磁界とが異なる場合において、図31の4端子磁気抵抗素子については磁気抵抗素子11,13における磁界と磁気抵抗素子12,14における磁界とが異なる場合において、それぞれ効率良く検出することができる。
しかし、第1の問題として、これら3端子磁気抵抗素子、4端子磁気抵抗素子は、磁気抵抗素子の全てが一様な磁界中に置かれた場合、その磁界強度を正確に測定できないという問題点がある。
すなわち、3端子磁気抵抗素子において、その素子全体が一様な磁界中の置かれると、磁気抵抗素子4,5は共に同じように抵抗値が増加するため、出力端子2から出力信号が得られない、という現象が生じる。また、4端子磁気抵抗素子についても、同様な問題が発生する。
第2の問題として、3端子磁気抵抗素子のおいては、磁気抵抗素子3の抵抗値と磁気抵抗素子4の抵抗値とが異なると、出力端子2には入力電圧Vinの1/2(Vin/2)からずれてしまい、さらに、各磁気抵抗素子の抵抗値の温度係数が異なると、出力端子2の出力電圧値は温度ドリフトを生じる。
抵抗値の温度係数が異なる原因としては、動作層である半導体の電気伝導率の温度変化を決める不純物濃度の磁気抵抗素子3と磁気抵抗素子4との不均一性が考えられる。
図24に示すようなハーフブリッジ回路で構成された3端子磁気抵抗素子においては、抵抗値の温度係数が異なると、出力端子2から出力される出力電圧は、温度ドリフトすることになる。
また、図31に示すようなフルブリッジ回路で構成された4端子磁気抵抗素子においては、磁気抵抗素子11の抵抗値と磁気抵抗素子12の抵抗値が異なった場合、或いは、磁気抵抗素子13の抵抗値と磁気抵抗素子14の抵抗値が異なった場合について、出力端子8,10は、磁界がゼロの場合でも、出力電圧がゼロにならず、オフセット電圧が発生する、という問題がある。
さらに、それら従来の3端子磁気抵抗素子や4端子磁気抵抗素子を永久磁石の一面に装着して磁気センサとして構成し、磁気印刷物の磁気パターンの検出を行う場合において、従来の空間差分検出法では、磁気パターンのエッジ部分の検出、すなわち、パターンの有無のみの検出しかできず、磁気パターン内部に含まれる磁性紛の微弱な濃淡変化に対応した磁束の変化を忠実にかつ高精度に検出することが不可能である。
そこで、本発明の目的は、一様或いは一定な磁界中に全ての磁気抵抗素子が配置された場合においても、微弱な磁界強度の変化を正確に測定することができると共に、温度特性に優れた構造体として構成することが可能な、磁気抵抗素子、および、磁気センサを提供することにある。
本発明によれば、3端子磁気抵抗素子又は4端子磁気抵抗素子を、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする複数個の磁気抵抗素子により構成し、動作層にはキャリアを増加させるための不純物を添加させたので、各磁気抵抗素子間の磁気的および電気的な特性を揃えることが可能となり、また、それら複数個の磁気抵抗素子の磁気抵抗効果は、外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに異なるようにしたので、全ての磁気抵抗素子が一様或いは一定な磁界中に置かれた場合においても、微弱な磁界強度の変化を正確に測定することができると共に、温度特性に優れた構造体として構成することができる。
また、本発明によれば、3端子磁気抵抗素子又は4端子磁気抵抗素子を備えた磁気センサとして構成することにより、磁気パターンのエッジ部分の検出すなわちパターンの有無の検出のみならず、磁気パターン内部の微弱な濃淡変化の検出も行うことが可能となり、さらに、歯車の回転検出等を行う場合にも高精度な検出を行うことができる。
本発明は、2個の磁気抵抗素子が直列に接続されることにより、外部電圧印加用の第1および第2の入力端子と、出力信号を取り出す1個の出力端子との3端子を有する3端子磁気抵抗素子であって、前記各磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該半導体薄膜磁気抵抗素子の動作層にはキャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とし、該動作層の組成は、InxGa1−xAsySb1−y(0≦x≦1、0≦y≦1)であり、前記不純物が珪素あるいは錫であり、前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子と、前記出力端子と前記第2の入力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子とは、外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに異なる磁気抵抗効果を具えることによって、3端子磁気抵抗素子を構成する。
ここで、前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子は短絡電極を有し、前記出力端子と前記第2の入力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子は短絡電極を有しない構成としてもよい。
前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子の抵抗値と、前記出力端子と前記第2の入力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子の抵抗値とは、互いに等しくしてもよい。
本発明は、磁気抵抗素子の磁気抵抗効果を利用して信号検出を行う磁気センサであって、上記3端子磁気抵抗素子と、前記3端子磁気抵抗素子に対して外部磁界を印加する磁界印加手段とを具え、ここで、前記3端子磁気抵抗素子を構成する2個全ての磁気抵抗素子が、前記磁界印加手段の同一面に装着され、かつ、該外部磁界の一定な磁場内に配置された構成において、前記各磁気抵抗素子の互いに異なる磁気抵抗効果に基づいて、該3端子磁気抵抗素子を構成する出力端子から出力される出力信号を検出することによって、磁気センサを構成してもよい。
本発明は、4個の磁気抵抗素子が閉ループ回路内で接続されることにより、外部電圧印加用の第1および第2の入力端子と、出力信号を取り出す2個の出力端子との4端子を有し、該4端子が該閉ループ回路内の一方向に沿って、第1の入力端子、第1の出力端子、第2の入力端子、第2の出力端子の順に接続されて構成された4端子磁気抵抗素子であって、該磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該半導体薄膜磁気抵抗素子の動作層にはキャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とし、該動作層の組成がInxGa1−xAsySb1−y(0≦x≦1、0≦y≦1)であり、前記不純物が珪素あるいは錫であり、前記閉ループ回路内の前記第1の入力端子から前記一方向に沿って前記第2の出力端子を介して該第1の入力端子に至るまで接続される前記4個の磁気抵抗素子を順に、第1、第2、第3、第4の磁気抵抗素子とするとき、前記閉ループ回路内で隣接接続された前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子とは、並びに、該閉ループ回路内で隣接接続された前記第3の磁気抵抗素子と前記第4の磁気抵抗素子とは、それぞれ外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに異なる磁気抵抗効果を具え、かつ、前記閉ループ回路内で対向接続された前記第1の磁気抵抗素子と前記第3の磁気抵抗素子とは、並びに、該閉ループ回路内で対向接続された前記第2の磁気抵抗素子と前記第4の磁気抵抗素子とは、それぞれ外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに等しい磁気抵抗効果を具えることによって、4端子磁気抵抗素子を構成する。
ここで、前記閉ループ回路内で対向接続された前記第1の磁気抵抗素子と前記第3の磁気抵抗素子とは、短絡電極を有し、前記閉ループ回路内で対向接続された前記第2の磁気抵抗素子と前記第4の磁気抵抗素子とは、短絡電極を有しない構成としてもよい。
前記閉ループ回路内で対向接続された前記第1の磁気抵抗素子の抵抗値と、前記第3の磁気抵抗素子の抵抗値とは、互いに等しく、前記閉ループ回路内で対向接続された前記第2の磁気抵抗素子の抵抗値と、前記第4の磁気抵抗素子の抵抗値とは、互いに等しくしてもよい。
前記閉ループ回路内で隣接接続された前記第1の磁気抵抗素子の抵抗値と前記第2の磁気抵抗素子の抵抗値とは、並びに、該閉ループ回路内で隣接接続された前記第3の磁気抵抗素子の抵抗値と前記第4の磁気抵抗素子の抵抗値とは、それぞれ互いに等しくしてもよい。
本発明は、磁気抵抗素子の磁気抵抗効果を利用して信号検出を行う磁気センサであって、上記4端子磁気抵抗素子と、前記4端子磁気抵抗素子に対して外部磁界を印加する磁界印加手段とを具え、ここで、前記4端子磁気抵抗素子を構成する4個全ての磁気抵抗素子が、前記磁界印加手段の同一面に装着され、かつ、該外部磁界の一定な磁場内に配置された構成において、前記各磁気抵抗素子の磁気抵抗効果に基づいて、該4端子磁気抵抗素子を構成する前記第1の出力端子および前記第2の出力端子から出力される出力信号を検出することによって、磁気センサを構成してもよい。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図17に基づいて説明する。
[3端子磁気抵抗素子]
(基本構成)
まず、本発明に係る3端子磁気抵抗素子の概略構成について説明する。
図1は、3端子磁気抵抗素子100の構成例を示す。
3端子磁気抵抗素子100は、2個の磁気抵抗素子30,31と、直流電圧Vinを印加するための端子電極1,3と、出力信号としての出力電圧Voutを出力するための端子電極2とから構成される。
磁気抵抗素子30は、短絡電極を有する構造とし、磁気抵抗素子31は、短絡電極を有しない構造とした。
図2は、3端子磁気抵抗素子100の回路構成を示す。磁気抵抗素子30と磁気抵抗素子31とは端子電極2を介して直列接続されており、定電圧電源Vin(=5V)が端子電極1,3間に接続されている。
このように構成された磁気抵抗素子30,31は、エポキシ樹脂を用いてトランスファーモールドされて、3端子磁気抵抗素子100として構成される。
図3は、モールドされた3端子磁気抵抗素子100の実装構成を示す。
19は、磁気抵抗素子30,31の動作層である。20は、上記端子電極1,2,3のうちの端子電極1に相当する電極である。21は、モールド樹脂である。22は、端子電極1,2,3と各々接続された端子である。
磁気抵抗素子30,31の動作層19は、高い磁気抵抗変化率を得るためにできるだけ高い電子移動度を有していることが好ましく、Si,GaAs、InSbやInAsおよびこれらの混晶系であるInAsSbなどが好ましい。
磁気抵抗素子30,31の基板は、固体形状を示すものであればどんな材料でもよく、例えば半導体でも誘電体でもセラミックでもガラス基板でも用いることができる。また、半導体基板の中でもGaAs、Si、InP、GaPなどの基板を用いると、特に動作層19で高い電子移動度が得られるようになり、特に好ましいものとなる。
動作層19中にキャリアを増加させるための不純物を添加する方法としては、動作層19を形成する際に同時に行ってもよいが、成膜後にイオン注入法を用いて打ち込んでもよい。用いられる不純物は、例えば、InSbやInAsのようなIII−V族化合物半導体の場合は、Si、SnのようなIV族元素やSe、Te、Sに代表されるVI族元素を添加するとよい。その中でも特にSi、Snが好ましい。
動作層19にキャリアを増加させるための不純物を添加することで、作製した磁気抵抗素子30,31の温度特性を改善する効果がある。
しかし、あまりに多くの不純物を添加してしまうと、磁気抵抗素子の感度を左右する電子移動度を低下させてしまうという問題があるため、添加するキャリアの数は、4×1016/cmから1×1018/cmとすることが好ましく、さらに好ましくは、5×1016/cmから5×1017/cmとするのがよい。
動作層19を形成する方法としては、真空蒸着法が一般的に用いられるが、分子線エピタキシー(MBE)法は薄膜の膜厚や組成の制御性が高く特に好ましい方法である。このため、本発明における磁気パターン検出装置に配置される複数の素子の特性差はほとんど無い。
電極20に用いられる電極材料は、Cu単層やTi/Au、Ni/Au、Cr/Cu、Cu/Ni/Au、Ti/Au/Ni、Cr/Au/Ni、Cr/Ni/Au/Niのような積層としてもよい。この電極材料は、作製した素子の使用される動作条件と環境条件に耐えられる材質であれば、どのような材料を用いてもかまわない。
また、電極20を形成する方法としては、電子ビーム蒸着や抵抗化熱蒸着といった一般的な真空蒸着法や、スパッタ法やメッキ法によって形成してもよい。また、電極形成後に電極動作層とのオーミック接触性を良好にするために、急昇温熱アニール(RTA)法を用いて熱処理することも好ましい。
薄膜形成法の1例として、分子線エピタキシー法を用いて、基板としてGaAsを用いて動作層としてSnドープInSb薄膜を形成する場合の詳細について述べる。
まず、厚さ0.35μmのGaAs基板23にAsを照射しながら650℃で加熱し表面酸素を脱離させる。次に、580℃で温度を下げてGaAsバッファ層を200nmの厚さで形成する。次に、Asを照射しながら400℃まで温度を下げた後、SnとIn、Sbを同時に基板に照射しながら動作層19の膜厚1μmからなるSnドープInSb薄膜6を形成した。この際、InSb薄膜6の電子濃度は、7×1016/cmになるようにSnセル温度を調節した。
(製造方法)
次に、3端子磁気抵抗素子100の製造方法について説明する。
図4(a)〜(e)は、3端子磁気抵抗素子100の作製工程を示す。
3端子磁気抵抗素子100の作製プロセスは、通常のフォトリソグラフィーの技術を用いることができる。
まず、図4(a)に示すように、InSb/GaAs基板のInSb表面にフォトレジストをスピンコータで均一に塗布する。フォトレジストの塗布条件は、100cpの粘度で3200rpmの回転速度で20秒間回転すると、2.5μmの厚さとなる。
次に、図4(b)に示すように、InSbのメサエッチング用のフォトマスクを用いて、露光・現像した後、塩酸・過酸化水素系のエッチング液で所望の形状25にInSb薄膜をメサエッチングする。
ここでは、ウェットエッチング法を用いて動作層19のエッチングを行った例を紹介したが、イオンミリングや反応性イオンエッチング法のドライエッチングによってメサエッチングを行ってもよい。
次に、図4(c)に示すように、再度、フォトレジストを塗布した後に、短絡電極6を形成するための露光・現像を行い、真空蒸着法により電極を蒸着し、リフトオフ法で短絡電極6を形成する。フォトレジストによりレジストパターンを形成した後に、電子ビーム法により短絡電極6として、50nm厚のTiと、400nm厚のAuと、50nm厚のNiとからなる積層電極を形成し、リフトオフ法を用いて所望の形状の短絡電極6を作製する。
次に、図4(d)に示すように、保護膜として窒化シリコン薄膜26を300nmの厚さでプラズマCVD法により形成し、電極パッド部分のみの窒化シリコン膜を、反応性イオンエッチング装置を用いて除去した。
最後に、図4(e)に示すように、短絡電極6の形成方法と同様にして、電極パッド部27を形成した。電極パッドとして、50nm厚のTiと、400nm厚のAuとからなる積層電極とした。動作層19との接触を改善するために、不活性ガス雰囲気で500℃×2分間の熱処理を行った。電極パッド部27と図1の端子電極1,2,3は同じものである。
そして、ダイシングにて素子チップに切り離した後、リードフレーム上に該素子チップをダイボンディングし、Au線ワイヤにて素子チップ上の電極とリードフレームとを接続した。その後、エポキシ樹脂にてトランスファーモールドを行うことにより、3端子磁気抵抗素子を完成させた。
図5は、その作製された3端子磁気抵抗素子100を示す。
メサエッチング後のInSb薄膜の幅(素子幅)28をWとし、短絡電極6間の距離(素子長)29をLとすると、L/Wを形状因子とする。
(磁気特性)
次に、磁気抵抗素子30の磁気特性について説明する。
図6は、磁気抵抗素子30の磁気特性である磁気抵抗効果を示す。磁気抵抗素子30に電磁石で一様な磁場をかけて、磁気抵抗変化率ΔR/Rと磁束密度との関係を測定した。
図6において、ΔR=R−Rであり、Rは磁場中での抵抗値、Rは磁場無しでの抵抗値である。
図7は、磁束密度2000(G)における磁気抵抗変化率と形状因子L/Wとをプロットし直したグラフを示す。このグラフから、形状因子L/Wが0.3程度から磁気抵抗変化率が急激に低下することがわかる。この結果より、磁気抵抗素子30の形状因子L/W=0.2、磁気抵抗素子31の形状因子L/W=25とした。
図8は、3端子磁気抵抗素子100の磁気特性を測定する構成を示す。
3端子磁気抵抗素子100を希土類磁石15(8mm×6mm×4.5mm)のN極側に貼り付けた状態で、電磁石33の一様な磁界中に入れた。希土類磁石15の表面磁束密度は約2.5kGである。電磁石33の磁界を変化させ、端子電極2(すなわち、出力端子2)の電圧(Vout)を測定した。電磁石33の磁界の方向は、図中矢印を正方向とした。
図9は、3端子磁気抵抗素子100の磁気特性の測定結果として、磁束密度と出力電圧Voutとの関係を示す。
縦軸は、出力端子2の電圧(Vout)からVin/2を引いたもの(以下、信号出力電圧と略す)、すなわち、Vout−Vin/2値である。横軸は、電磁石33で印加した磁界の磁束密度である。
電磁石33の磁界の正方向は、希土類磁石N極からの磁力線を打ち消す方向であり、図6および図7の磁気特性から、磁気抵抗素子30の抵抗値は減少する。磁気抵抗素子31は、磁束の変化に対してほとんど感度がないため、図6および図7の磁気特性から、抵抗値もほとんど変化しない。その結果、図2に示した回路の出力端子2の電位は高くなる。
一方、電磁石33の磁界に負方向は希土類磁石15のN極からの磁力線を増加方向であり、磁気抵抗素子30の抵抗値は増加する。その結果、出力端子2の電位は低下する。出力信号の出力電圧Voutは、電磁石33の印加磁界に対して線形であり、一様な磁界を検出できることがわかる。
さらに、磁気抵抗素子30と磁気抵抗素子31の抵抗値を等しくすることにより、磁束密度がゼロのときに、Vout=Vin/2とすることができた。
(温度依存性)
次に、3端子磁気抵抗素子100の温度依存性について説明する。
図10は、磁束密度がゼロの場合(希土類磁石15に3端子磁気抵抗素子100を貼り付けていない状態)における出力信号の出力電圧Voutの温度依存性の測定結果を示す。温度が−60℃〜+160℃の範囲で、出力信号の出力電圧としてVout−Vin/2の値を測定した結果、その値はゼロとなり、温度ドリフトがほとんど無いことがわかる。
(磁気センサ)
次に、応用例として、3端子磁気抵抗素子100を備えた磁気センサを構成して、磁気パターンを検出する例について説明する。
図11および図12は、実際の磁気パターンによる磁束の変化に比例した信号を得る(以下、絶対磁束変化量検出という)ための、3端子磁気抵抗素子100を備えた磁気センサとしてのMRヘッド36の概略構成を示す。
図11は、3端子磁気抵抗素子100が実装されたMRヘッド36の構成例を示す。
MRヘッド36は、3端子磁気抵抗素子100がN極側の面に貼り付けられた希土類磁石15を、CAN34の中に挿入し、エポキシ樹脂35でポッティングすることにより、MRヘッド36として作製する。実際の磁気パターンの検出においては、このようにCAN34で封止したものが使用される。
そして、図12に示すように、MRヘッド36をプリント基板37に固定し、図2に示したように、ハーフブリッジ回路の端子電極1,3間で定電圧電源Vinに接続する。このプリント基板37には、MRヘッド36の3端子磁気抵抗素子100の出力端子2から出力された出力信号(出力電圧Vout)を増幅するための図13に示すような直流増幅回路(反転増幅回路)150が形成されている。
磁気印刷物38は、図12に示す矢印方向に走査され、MRヘッド36を構成する3端子磁気抵抗素子100の下方を通過する。
図13は、直流増幅回路150の構成例を示す。
直流増幅回路150は、2段接続された増幅回路151,152によって構成され、その入力端子はMRヘッド36を構成する3端子磁気抵抗素子100の出力端子2と接続されている。また、2段目の増幅回路152の出力端子40からは、出力信号41(Vp)が出力される。この出力信号41は、直流増幅によって増幅されることにより、増幅率が約10,000倍の値となる。
図14は、磁気検出に用いられる磁気パターンの構成例を示す。
磁気パターンを構成する磁気インク39として、磁性紛の含有量の異なる4種類(A、B、C、D)を用意する。磁気インク39の1本の大きさは、幅0.8mm、長さ8.0mmである。この磁気インク39を4本、4.5mmの間隔でA、B、C、D順番に並べて磁気印刷物38上に印刷することにより、磁気パターンを形成する。
A、B、C、Dの4種類の磁気インク39に含まれる磁性紛の含有量は、A=50%、B=40%、C=20%、D=10%である。
そして、このような磁気パターンが形成された磁気印刷物38を、3端子磁気抵抗素子100を備えたMRヘッド36に略接触させた状態で、図12の矢印方向に走査して、信号検出を行う。
図15は、MRヘッド36により検出された磁気パターンに対応した信号波形を示す。磁気パターンA、B、C、Dの磁性紛の含有量の大小に比例して、信号が検出されていることがわかる。従って、磁気パターン、すなわち、磁気印刷物38の磁性紛の含有量の違いを正確にかつ忠実に検出できることがわかる。
図16は、磁気パターンの信号検出原理を示す。
ここでは、図11のMRヘッド36を用いて、磁気印刷物38に形成された磁性紛を含有した磁気インク39からなる磁気パターンの信号を検出する原理について説明する。
図16において、磁気印刷物38は走査されると、位置A→B→Cのように左から右へ移動する。図中矢印は、磁石15から印加される磁力線を表している。
図16(a)では、3端子磁気抵抗素子100から磁気インクに含まれる磁性紛までの距離が、磁石15の磁力線が及ぼす範囲に比べて遠いため、3端子磁気抵抗素子100の直下の磁束密度は、磁気インク38の影響を受けることがない。
図16(b)では、磁性粉の透磁率が空気に比べてかなり大きいため、磁石15の磁力線が磁性粉に引き込まれる状態になるため、磁力線と磁性粉の磁気的相互作用によって3端子磁気抵抗素子100の直下の磁束密度が増加し、一方の磁気抵抗素子30の抵抗値が増加する。同じ透磁率の磁性紛であれば、磁気パターンに含まれる磁性粉の含有量に比例して磁束密度は変化する。
図16(c)では、図16(a)と同様に、3端子磁気抵抗素子100の直下の磁束密度は、磁気インク38の影響を受けることがない。
図17は、図13の出力端子40に現れる出力信号41(信号出力電圧Vp)の検出原理を示す。
図17の位置Aでは、3端子磁気抵抗素子100を構成する磁気抵抗素子30と磁気抵抗素子31との抵抗値は等しいので、出力電圧2は、Vin/2である。なお、位置Aは、図16(a)の位置Aに対応する。
図17の位置Bでは、磁気抵抗素子30の抵抗値が増加するので、出力電圧2はVin/2より低くなる。なお、位置Bは、図16(b)の位置Bに対応する。
図17の位置Cでは、磁気抵抗素子30と磁気抵抗素子31との抵抗値は等しいので、出力電圧2は、Vin/2である。なお、位置Cは、図16(c)の位置Cに対応する。
このように磁気印刷物38が走査されることにより、図17に示すような出力信号が得られる。この出力信号41は、磁石15からの一定な磁界が磁気パターンを構成する磁気インク38の磁性紛が近づくことにより生じる磁気的相互作用によって3端子磁気抵抗素子100の直下の磁束密度が変化し、この変化した磁束密度に比例して測定されるものである。前述したように3端子磁気抵抗素子100は、磁束密度の変化に比例した信号出力電圧Vpが得られるので、出力信号41は、紙幣等に印刷された磁気パターンに含まれる磁性紛の濃淡の度合いに忠実に比例した高精度な信号として検出されることになる。
なお、3端子磁気抵抗素子100は、上述したような磁気パターンの検出処理に限られるものではなく、他の検出処理、例えば前述した歯車の回転検出等にも応用できる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図18〜図22に基づいて説明する。
[4端子磁気抵抗素子]
本例は、4端子磁気抵抗素子を作製した場合の例である。
図18は、4端子磁気抵抗素子200の構成を示す。
4端子磁気抵抗素子200は、同一の磁気特性をもつ2個の磁気抵抗素子42,44と、同一の磁気特性をもつ2個の磁気抵抗素子43,45と、直流電圧Vinを印加するための端子電極7,9と、出力信号としての出力電圧Voutを出力するための端子電極8,10とから構成される。
磁気抵抗素子42,44は、短絡電極を有する構造とし、図7の形状因子L/W=0.2に設定する。磁気抵抗素子43,45は、短絡電極を有しない構造とし、図7の形状因子L/W=25に設定する。磁気抵抗素子42,43,44,45の抵抗値をすべて等しくする。
この4端子磁気抵抗素子200をエポキシ樹脂にてトランスファーモールドを行い、磁気抵抗素子46を完成させた。
図19は、4端子磁気抵抗素子200の回路構成を示す。磁気抵抗素子42,43,44,45は、ループ状に接続されており、端子電極7,9を定電圧電源Vin(=5V)に接続した。
図20は、4端子磁気抵抗素子200の磁気特性の測定例を示す。
4端子磁気抵抗素子200の磁気特性を測定するために、希土類磁石15のN極側に貼り付けた状態で電磁石33の一様な磁界中に入れた。希土類磁石15の表面磁束密度は約2.5kGであった。電磁石33の磁界を変化させ、端子電極8(出力端子8)(−)と端子電極10(出力端子10)(+)との間の電圧(Vout)を測定した。電磁石33の磁界の方向は、図中矢印を正方向とした。
図21は、4端子磁気抵抗素子200の磁気特性の測定結果として、磁束密度と出力電圧Voutとの関係を示す。
縦軸は、出力端子8(−)と出力端子10(+)との間の電圧(Vout)、横軸は電磁石33で印加した磁界の磁束密度である。電磁石33の磁界の正方向は、希土類磁石15のN極からの磁力線を助長する方向であり、磁気抵抗素子42,43の抵抗値は増加する。磁気抵抗素子43,45は、磁束の変化に対してほとんど感度がないため、抵抗値もほとんど変化しない。その結果、出力端子8(−)の電位は低下し、出力端子10(+)の電位は増加する。出力電圧として、出力端子8(−)と出力端子10(+)との間の電圧(Vout)をとると、出力電圧は、電磁石33の印加磁界に対して線形であり、一様な磁界を検出できることがわかる。なお、4端子磁気抵抗素子200の出力電圧は、前述した第1の例の3端子磁気抵抗素子100の信号出力電圧に比べて2倍の出力を得ることができる。
前述した図8のように、希土類磁石15の磁界の向きと電磁石33の磁界の向きとを逆にすると、出力端子8(−)と出力端子10(+)との間の電圧(Vout)が電磁石33の磁界の向きに対して、負の傾きをもつことになる。
さらに、磁気抵抗素子42,43,44,45の抵抗値をすべて等しくしたので、磁束密度がゼロのときに、Vout=0とすることができる。
本例では、磁気抵抗素子42,43,44,45の抵抗値をすべて等しくしたが、磁気抵抗素子42の抵抗値と磁気抵抗素子43の抵抗値を等しくし、磁気抵抗素子44の抵抗値と磁気抵抗素子45の抵抗値とを等しくし、磁気抵抗素子42の抵抗値と磁気抵抗素子44の抵抗値とが異なる場合でも、磁束密度がゼロのときに、Vout=0とすることができ、かつ、図21に示すような磁気特性も得ることができる。
また、4端子磁気抵抗素子200の出力電圧の温度特性についても、前述した第1の例と同様に測定したが、出力電圧の温度ドリフトがほとんど無い。
(変形例)
4端子磁気抵抗素子250の変形例として、図22に示すような構造を作製した。同一の磁気特性をもつ磁気抵抗素子42,44と、同一の磁気特性をもつ磁気抵抗素子43,45とを、それぞれ同一方向に近接して配設した。これにより、製造工程の簡素化、電気的特性の改善等を図ることができる。また、このような構造においても、磁気特性および温度依存性を測定したが、上述した図18の4端子磁気抵抗素子200の特性と同等であった。
本発明は、磁気抵抗素子、および、磁気センサに関し、特に、紙幣等の磁気パターンの検出や歯車の回転検出等を行うための、高感度で温度安定性に優れた磁気抵抗素子に関する。これにより、一定な磁界中に全ての磁気抵抗素子が配置された場合においても、微弱な磁界強度の変化を正確に測定することができると共に、温度特性に優れた構造体として構成することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態である、3端子磁気抵抗素子の構成を示す平面図である。 3端子磁気抵抗素子を構成するハーフブリッジ回路の接続形態を示す回路図である。 モールドされた3端子磁気抵抗素子の外観構成を示す構成図である。 本発明に適用した磁気抵抗素子の作製工程を説明する工程図である。 磁気抵抗素子の形状因子(L/W)を説明するための平面図である。 磁気抵抗素子の磁束密度−磁気抵抗変化率の関係を示すグラフである。 磁気抵抗素子の磁気抵抗変化率−形状因子の関係を示すグラフである。 3端子磁気抵抗素子の磁気特性を測定する構成を示す説明図である。 3端子磁気抵抗素子の磁束密度−出力信号の検出電圧との関係を示すグラフである。 3端子磁気抵抗素子の温度−出力信号電圧との関係を示すグラフである。 磁気センサとして、3端子磁気抵抗素子を用いたMRヘッドの構造を示す説明図である。 磁気パターンの検出方法を示す説明図である。 MRヘッドに接続された直流増幅器を示す回路図である。 測定に用いられる磁気パターンの形状を示す説明図である。 磁気パターンの検出信号を示す波形図である。 従来の磁気パターン検出法である空間差分検出法の原理を示す説明図である。 従来の空間差分検出法で検出される出力信号を示す波形図である。 本発明の第2の実施の形態である、4端子磁気抵抗素子の構成を示す平面図である。 4端子磁気抵抗素子を構成するフルブリッジ回路の接続形態を示す回路図である。 4端子磁気抵抗素子の磁気特性を測定する構成を示す説明図である。 4端子磁気抵抗素子の磁束密度−検出電圧の関係を示すグラフである。 4端子磁気抵抗素子の変形例を示す平面図である。 従来の3端子磁気抵抗素子を示す構成図である。 3端子磁気抵抗素子の回路図である。 従来の磁気パターン検出法である空間差分検出法の原理を示す説明図である。 従来の空間差分検出法で検出された出力信号を示す波形図である。 3端子磁気抵抗素子を用いた歯車の回転検出法の原理を示す説明図である。 3端子磁気抵抗素子を用いた歯車の回転検出法で検出された出力信号を示す波形図である。 2個の磁気抵抗素子と歯車の山谷との配置関係を示す説明図である。 従来の4端子磁気抵抗素子を示す構成図である。 4端子磁気抵抗素子の回路図である。 4端子磁気抵抗素子を用いた歯車の回転検出法の原理を示す説明図である。 4端子磁気抵抗素子を用いた歯車の回転検出法での出力端子(−)で検出された出力信号を示す波形図である。 4端子磁気抵抗素子を用いた歯車の回転検出法での出力端子(+)で検出された出力信号の波形を示す波形図である。 4端子磁気抵抗素子を用いた歯車の回転検出法での出力端子(−)と出力端子(+)とで検出された出力信号の差分信号を示す波形図である。
符号の説明
1 端子電極(入力端子)
2 端子電極(出力端子)
3 端子電極(入力端子)
4 磁気抵抗素子
5 磁気抵抗素子
6 短絡電極
7 端子電極(入力端子)
8 端子電極(出力端子)
9 端子電極(入力端子)
10 端子電極(出力端子)
11 磁気抵抗素子
12 磁気抵抗素子
13 磁気抵抗素子
14 磁気抵抗素子
15 希土類磁石
16 磁気印刷物
17 磁気インク
18 歯車
19 動作層
20 端子電極
21 モールド樹脂
22 端子
23 GaAs基板
24 InSb薄膜
25 メサエッチングしたInSb薄膜
26 窒化シリコン薄膜
27 電極パッド部
28 素子幅
29 素子長
30 磁気抵抗素子
31 短絡電極を有しない磁気抵抗素子
32 3端子磁気抵抗素子
33 電磁石
34 CAN
35 エポキシ樹脂
36 MRヘッド
37 プリント基板
38 磁気印刷物
39 磁気インク
40 直流増幅後の出力端子
41 検出信号
42 磁気抵抗素子
43 短絡電極を有しない磁気抵抗素子
44 磁気抵抗素子
45 短絡電極を有しない磁気抵抗素子
46 4端子磁気抵抗素子
100 3端子磁気抵抗素子
150 直流増幅回路
151,152 増幅回路
200,250 4端子磁気抵抗素子

Claims (9)

  1. 2個の磁気抵抗素子が直列に接続されることにより、外部電圧印加用の第1および第2の入力端子と、出力信号を取り出す1個の出力端子との3端子を有する3端子磁気抵抗素子であって、
    前記各磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該半導体薄膜磁気抵抗素子の動作層にはキャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とし、
    該動作層の組成は、InxGa1−xAsySb1−y(0≦x≦1、0≦y≦1)であり、前記不純物が珪素あるいは錫であり、
    前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子と、前記出力端子と前記第2の入力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子とは、外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに異なる磁気抵抗効果を具えたことを特徴とする3端子磁気抵抗素子。
  2. 前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子は短絡電極を有し、
    前記出力端子と前記第2の入力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子は短絡電極を有しないことを特徴とする請求項1記載の3端子磁気抵抗素子。
  3. 前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子の抵抗値と、前記出力端子と前記第2の入力端子との間に接続された前記磁気抵抗素子の抵抗値とは、互いに等しいことを特徴とする請求項1又は2記載の3端子磁気抵抗素子。
  4. 磁気抵抗素子の磁気抵抗効果を利用して信号検出を行う磁気センサであって、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の3端子磁気抵抗素子と、
    前記3端子磁気抵抗素子に対して外部磁界を印加する磁界印加手段と
    を具え、
    ここで、前記3端子磁気抵抗素子を構成する2個全ての磁気抵抗素子が、前記磁界印加手段の同一面に装着され、かつ、該外部磁界の一定な磁場内に配置された構成において、前記各磁気抵抗素子の互いに異なる磁気抵抗効果に基づいて、該3端子磁気抵抗素子を構成する出力端子から出力される出力信号を検出することを特徴とする磁気センサ。
  5. 4個の磁気抵抗素子が閉ループ回路内で接続されることにより、外部電圧印加用の第1および第2の入力端子と、出力信号を取り出す2個の出力端子との4端子を有し、該4端子が該閉ループ回路内の一方向に沿って、第1の入力端子、第1の出力端子、第2の入力端子、第2の出力端子の順に接続されて構成された4端子磁気抵抗素子であって、
    該磁気抵抗素子は、基板上に半導体結晶を成長させた薄膜層を感磁部の動作層とする薄膜磁気抵抗素子であり、該半導体薄膜磁気抵抗素子の動作層にはキャリアを増加させるための不純物が添加されている半導体薄膜を動作層とし、
    該動作層の組成がInxGa1−xAsySb1−y(0≦x≦1、0≦y≦1)であり、前記不純物が珪素あるいは錫であり、
    前記閉ループ回路内の前記第1の入力端子から前記一方向に沿って前記第2の出力端子を介して該第1の入力端子に至るまで接続される前記4個の磁気抵抗素子を順に、第1、第2、第3、第4の磁気抵抗素子とするとき、
    前記閉ループ回路内で隣接接続された前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子とは、並びに、該閉ループ回路内で隣接接続された前記第3の磁気抵抗素子と前記第4の磁気抵抗素子とは、それぞれ外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに異なる磁気抵抗効果を具え、かつ、
    前記閉ループ回路内で対向接続された前記第1の磁気抵抗素子と前記第3の磁気抵抗素子とは、並びに、該閉ループ回路内で対向接続された前記第2の磁気抵抗素子と前記第4の磁気抵抗素子とは、それぞれ外部磁界による磁束密度の変化に対する磁気抵抗変化率が互いに等しい磁気抵抗効果を具えたことを特徴とする4端子磁気抵抗素子。
  6. 前記閉ループ回路内で対向接続された前記第1の磁気抵抗素子と前記第3の磁気抵抗素子とは、短絡電極を有し、
    前記閉ループ回路内で対向接続された前記第2の磁気抵抗素子と前記第4の磁気抵抗素子とは、短絡電極を有しないことを特徴とする請求項5記載の4端子磁気抵抗素子。
  7. 前記閉ループ回路内で対向接続された前記第1の磁気抵抗素子の抵抗値と、前記第3の磁気抵抗素子の抵抗値とは、互いに等しく、
    前記閉ループ回路内で対向接続された前記第2の磁気抵抗素子の抵抗値と、前記第4の磁気抵抗素子の抵抗値とは、互いに等しいことを特徴とする請求項5又は6記載の4端子磁気抵抗素子。
  8. 前記閉ループ回路内で隣接接続された前記第1の磁気抵抗素子の抵抗値と前記第2の磁気抵抗素子の抵抗値とは、並びに、該閉ループ回路内で隣接接続された前記第3の磁気抵抗素子の抵抗値と前記第4の磁気抵抗素子の抵抗値とは、それぞれ互いに等しいことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の4端子磁気抵抗素子。
  9. 磁気抵抗素子の磁気抵抗効果を利用して信号検出を行う磁気センサであって、
    請求項5ないし8のいずれかに記載の4端子磁気抵抗素子と、
    前記4端子磁気抵抗素子に対して外部磁界を印加する磁界印加手段と
    を具え、
    ここで、前記4端子磁気抵抗素子を構成する4個全ての磁気抵抗素子が、前記磁界印加手段の同一面に装着され、かつ、該外部磁界の一定な磁場内に配置された構成において、前記各磁気抵抗素子の磁気抵抗効果に基づいて、該4端子磁気抵抗素子を構成する前記第1の出力端子および前記第2の出力端子から出力される出力信号を検出することを特徴とする磁気センサ。
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