JP2005055811A - 光学部材、この光学部材を組み込む光学機器、及びその光学機器の組み立て方法 - Google Patents

光学部材、この光学部材を組み込む光学機器、及びその光学機器の組み立て方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学部材を設置する光学機器の部分の径を大きくすることなく、光学機器に設置する光学部材を、より強固に固定できる、光学部材と光学機器及びその光学機器の組み立て方法を提供することを目的とする。
【解決手段】所定の光を伝達可能な光学部材51,55と、この光学部材51,55を配置する孔36,37を備えた部材31とを備えた光学機器であって、上記光学部材51,55は光の有効伝達領域外に凹部58を備え、上記部材31は上記光学部材51,55の凹部58に係合し、上記光学部材51,55を、上記部材31に固定するための突出子57を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学機器の光学系におけるレンズやカバーガラス等の光学部材、この光学部材を備えた光学機器、及びその光学機器に光学部材を組み込む組み立て方法に関する。
医療分野で使用される内視鏡は、長尺な挿入部分を体外から体腔内に挿入して、体腔内の観察や診断または治療さらには体腔内への薬液投与等の医療行為を行う。近年の内視鏡ではその使用部位や使用目的の広がりから挿入部の外径が5mm以下となるなど、挿入部の細径化が一段と進んでいる。
内視鏡は、挿入部の先端部分に、被写体像を結像する光学系のレンズ、および光学系を保護するカバーガラス等の光学部材を備えている。しかし、上述したように、挿入部の細径化に伴い、光学部材を固定する手段の選択肢は、制限され、挿入部の先端で外に露出するレンズやカバーガラスの固定は、専らそのレンズやカバーガラスを収納する保持部の部材の内壁との間に形成される隙間に接着剤を充填してその光学部材を接着する方法が一般的であった。
一方、内視鏡は繰り返し使用することが一般的である。このため、使用する毎に洗浄、消毒を行うことになるが、洗浄、消毒時に用いる薬液、ガス、水蒸気などは、内視鏡の素材の劣化を促すだけでなく、接着剤を用いた接着部の劣化も促進することも考えられる。しかし、挿入部が細径化すると、接着強度の確保が難しくなる。また、レンズやカバーガラス等の光学部材をビスで機械的に固定する手段も取り得るが、このビスで機械的に固定する手段ではスペースの確保が必要となるため、その分、内視鏡挿入部の径を大きくせざるを得ず、細経の内視鏡には不向きである。
一方、特許文献1では、組み合わせレンズを組み込む金属パイプに対してレーザーショットを加え、金属パイプの内面に溶融固化の突出子を形成し、この突出子をスペーサーとして、金属パイプの前後両側からそれぞれ挿入するレンズ部材の前端面と後端面を突出子に突き当て、組み合わせレンズを位置決めするようにしている。これは、金属パイプの両側からそれぞれ挿入する2つのレンズ部材の間に介在し、その前後2つのレンズ部材の距離を規制するようにした位置決め用スペーサーである。しかし、このレンズの位置決め技術は、2つのレンズ部材の間の距離を規制し、前後位置を定めるものであって、レンズ単体を金属パイプに固定するものではない。
特開平10−160992号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光学部材を設置する光学機器の部分の径を大きくすることなく、光学機器に設置する光学部材を、より強固に固定できる、光学部材と光学機器及びその光学機器の組み立て方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、所定の光を伝達可能な光学部材において、光の有効伝達領域外に凹部を設けたことを特徴とする光学部材である。
請求項2に係る発明は、所定の光を伝達可能な光学部材と、上記光学部材を配置する孔部を備えた保持部材とを備えた光学機器であって、上記光学部材は、光の有効伝達領域外に凹部を備え、上記保持部材は、上記光学部材の凹部に係合し、上記光学部材を、上記保持部材に固定するための係合部を有することを特徴とする光学機器である。
請求項3に係る発明は、上記係合部は、上記保持部材の外周面への外力を受けて上記保持部材に形成された凸部を備え、上記凸部は、上記光学部材の凹部と係合することを特徴とする請求項2に記載の光学機器である。
請求項4に係る発明は、上記保持部材は、上記孔部の内面に形成した凹部を備え、
上記係合部は、上記光学部材の凹部と上記保持部材の凹部との間に挿入される弾性体であることを特徴とする請求項2に記載の光学機器である。
請求項5に係る発明は、内視鏡の組み立て方法であって、光の有効伝達領域外に凹部を有する光学部材を、孔部を有する保持部材の内部に配置する配置工程と、上記光学部材の凹部の位置に対応した、上記保持部材の外面部に加工用エネルギを加えて、上記保持部材の孔部の内面に凸部を突き出して形成し、上記凹部と上記凸部とを係合する係合工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、光学機器に設置する光学部材に凹部を設けて、光学機器の保持部材に光学部材を強固に固定できる。
図1〜図5を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1(A)(B)は、本実施形態に係る内視鏡の挿入部における先端部の縦断面図である。
本実施形態に係る内視鏡は挿入部11を有してなり、この挿入部11は図示しない手元操作部に連結されている。挿入部11は可撓管部(図示せず)と湾曲部12と先端部13を基端側から一列に配置して順次連結して構成される。この内視鏡は、挿入部11、特に先端部13の最大外径が、例えば、5mm程度のものであって、いわゆる細径内視鏡となっている。挿入部11の可撓管部は一定以上の外力を加えることにより追従的に撓み、かつ復元性を備える可撓性を有する部分である。湾曲部12は手元操作部に設けた湾曲操作ノブ(図示せず)を操作することにより強制的に湾曲させられ、これによって先端部13の向きを変える。
図1(A)に示すように、上記湾曲部12は、挿入部11の中心軸Lの方向(長手軸方向)に沿って一列に並べて配置した複数の湾曲駒21を有し、隣接する湾曲駒21を軸部材22によって上下方向に回動するように枢着している。この枢支部23は、隣接し合う湾曲駒21の端縁の左右両部分それぞれに、耳片24を他方の湾曲駒21に向けて突き出すように設けると共に、隣接する耳片24同士を重ね合わせ、重なり合う耳片24の両者にわたって軸部材22を貫通し、リベット止めすることにより枢支する構成としたものである。
図1(A)に示すように、湾曲駒21の略上下の位置にはそれぞれワイヤガイドリング26が付設されていて、上下それぞれの列のワイヤガイドリング26にわたり操作ワイヤ27が別々に挿通されている。ワイヤガイドリング26に挿通された操作ワイヤ27は最先端に位置する湾曲駒21のワイヤガイドリング26内に差し込まれ、そのワイヤガイドリング26に半田等のろう付け手段により固着されている。操作ワイヤ27は可撓管部内に配置した図示しないガイドシースを経て手元操作部に導かれ、湾曲操作ノブによって操作される図示しない湾曲操作機構に連結されている。そして、湾曲操作ノブを回動すれば、湾曲操作機構によって上下それぞれの操作ワイヤ27を押し引きし、操作ワイヤ27を引き込む方向へ上記湾曲駒21を回動することによって湾曲部12全体を引き込み方向へ湾曲できるようになっている。
図1(A)(B)に示すように、上記湾曲部12の湾曲駒21の外周には、いわゆるブレード28を被せ、そのブレード28の外側を、外皮29によって被覆している。また、外皮29の先端側は先端部13まで延長され、その先端部13を形成する先端形成部材31の基部外周まで覆うようになっている。先端形成部材31の先端部分の外周は筒状のカバー32が取り付けられている。外皮29の先端はカバー32の後端に突き当てられ、この状態で、外皮29の先端部外周は糸33で巻き締められ、巻き付けた糸33は接着剤34で固められている。
図1(A)(B)に示すように、先端部13の本体部材を形成する先端形成部材31は、SUS等の金属製の単一部品からなっている。先端形成部材31の後端には湾曲部12の最先端の湾曲駒21が取着されている。また、先端形成部材31には、チャンネル口を形成する孔35と、観察用対物光学系の部材を設置する孔36と、照明光学系の部材を設置する複数の孔37とが形成されている。
図1(A)に示したように、チャンネル口を形成する孔35の内方端には、チャンネルチューブ40が接続口金41を介して接続されている。このチャンネルチューブ40の手元側部分は湾曲部12および可撓管部内を通じて手元操作部まで導かれ、手元操作部のチャンネル口金(図示せず)に接続されている。そして、チャンネル口金から先端部13にわたって貫通するチャンネルを形成している。このチャンネルは例えば処置具の挿通に使用すると共に送気・送水等にも使用される。
また、図1(A)(B)に示すように、上述した観察用対物光学系の部材を設置する孔36と、照明光学系の部材を設置する孔37とは、いずれも先端形成部材31の前面に開口して挿入部11の中心軸Lの方向に沿って並行に直線的に略等径に形成されている。
図1(A)に示すように、孔36内には上記観察用対物光学系を構成する光学部材であるカバーガラス51と複数の対物レンズ52a,52bが配設される。カバーガラス51はその最前に位置して孔36内に配置される観察用対物光学系の部材を防護する。孔36内に配置され、前方に位置する対物レンズ52aは、カバーガラス51の背面に接合している。また、後方に位置する対物レンズ52bは、イメージガイドファイバ53の先端面に接合して取り付けられている。そして、これらの光学部材は、いずれも孔36内の所定位置において接着剤により接着固定されている。
また、図1(B)に示すように、照明光学系の部材を設置する孔37には、上記照明光学系の光学部材である照明用レンズ55が、その孔37の最前位置に形成された太径部分からなる座60に位置して配設されている。この照明用レンズ55の後方には、ライトガイドファイバ56の先端部分が配設されている。この照明用レンズ55と、ライトガイドファイバ56の先端部分は、孔37内の所定位置に接着固定されている。
上記イメージガイドファイバ53は、対物レンズ52a,52bにより、先端面に結像された像を、手元操作部に設けた接眼部(図示せず)へ導くものであり、その像を接眼部で観察できるようになっている。また、ライトガイドファイバ56は照明光を伝送し、照明用レンズ55を通して内視鏡の視野内を照明するものである。
本実施形態の内視鏡では先端部13の外径が、4.5mm程度であり、このように径の小さい先端形成部材31にあってはイメージを取り込む光学系、照明光を供給する光学系、処置具を挿通するチャンネルを配置すると、観察用対物光学系を防護する、光学部材としてのカバーガラス51は、直径で、0.6mm程度の大きさとなる。このため、ビスでカバーガラス51を固定し得る構造上のスペースが十分に得られない。これらの事情は上記照明光学系の光学部材である照明用レンズ55についても同様である。
図1(A)に示すように、観察用対物光学系の部材を設置する孔36には、少なくとも最前端に位置する光学部材としてのカバーガラス51の設置位置に対応して薄い壁部36aを形成する。また、図1(B)に示すように、照明光学系の部材を設置する孔37にも少なくとも最前端に位置する照明用レンズ55の設置位置に対応して薄い壁部37aを形成する。これらの壁部36a,37aの厚さは、その強さにも依るが、後述するようにレーザーショットにより、その内面側に溶融固化した係合用凸部としての突出子57が形成できるように設定されている(図(A)(B)を参照)。
一方、図2(A)(B)に示すように、カバーガラス51及び照明用レンズ55の周壁には凹部58がそれぞれ設けられている。そして、図3(A)(B)に示すように、この凹部58には、係合部としての凸部である上記突出子57が嵌り込み、その突出子57が係合することより、カバーガラス51及び照明用レンズ55を、先端形成部材31に固定するようになっている。この凹部58の形状及び大きさは、光学系に悪い影響を与えないように、光の有効伝達領域外に位置させるべく、通常、幅0.1mm、深さ0.05mm程度の形状とすることが望ましい。凹部58の形状としては、ドリルのもみつけによるような窪み形状のものでも良いし、旋盤によるレンズ周部全周にわたり溝加工を施して形成する形状のものでも良い。もちろん、成形レンズを配置する場合、そのレンズ成形時に予めそのような凹部58の表れる形状になるように製作しても良い。
上述したように、先端形成部材31に形成された、観察用対物光学系の部材を設置する孔36にはカバーガラス51を配置するための座59が設けられている。この座59の側方の外面からレーザーを当てる個所は上記壁部36aとして形成されており、この壁部36aは肉厚が偏肉していない形状となっている。また、照明光学系の部材を設置する孔37にも照明用レンズ55を配置するための座60が設けられている。この座60の側方の外面からレーザーを当てる個所は上記壁部37aとして形成されており、この壁部37aにあっても肉厚が偏肉していない形状となっている。
上記壁部36a,37aの肉厚は、先端形成部材31の径をなるべく細経化することと、機械加工上、安定して製作可能な肉厚を考慮し、0.1mmから0.3mm程度とするのが望ましいが、さらに、ここでは、レーザーショット条件をショット箇所に応じて変更する必要が無いように、ショット箇所については一定厚の肉厚形状とすることが一層、好ましい。
次に、上述したような観察用対物光学系のカバーガラス51の固定と、照明光学系の照明用レンズ55の固定方法について述べる。図5に示すように、両者の固定方法は同様なものであるので、観察用対物光学系のカバーガラス51の固定を主として述べ、照明光学系の照明用レンズ55の固定については触れないことがある。
前述したように、観察用対物光学系の部材を設置する孔36と、照明光学系の部材を設置する孔37を形成した先端形成部材31を形成し(ステップS1)、また、図2(A)(B)に示すように、上記孔36,37に装填するカバーガラス51と、照明用レンズ55の周面に凹部58を形成する(ステップS2)。
次に、先端形成部材31の孔36に観察用対物光学系の部材を設置し、カバーガラス51は孔36の先端側から差し込み、このカバーガラス51を壁部36aに対応した座59に冶具で位置決めして仮固定する(ステップS3)。
次に、図4に示すように、この先端形成部材31を、レーザー加工機にセットし、ショット箇所を定める(ステップS4)。そして、先端形成部材31におけるカバーガラス51の凹部58に対応した壁部36aの個所の外側からレーザーショットを行う。この際、先端形成部材31の壁部36aの肉厚部を貫通せず、かつ、レーザーショット箇所が瞬間溶融状態となるように制御して、レーザーショットすることで、図3(A)に示すように、壁部36aの内面に溶融固化の突出子57を形成させる(ステップS5)。
これにより、突出子57はカバーガラス51の凹部58に入り込み、凹部58に係合するように組み合わさる形状で形成される。つまり、突出子57が凹部58に機械的な引っ掛かりとなって係合し、図3(A)に示すように、カバーガラス51を先端形成部材31に固定する構造となる。また、レーザーショットを数箇所に施せば、複数の突出子57がカバーガラス51の凹部58に入り込み、カバーガラス51の固定強度を一層向上することが可能である。
レーザーショット終了後、先端形成部材31とカバーガラス51(レンズ55)との間に形成される隙間に接着剤を流し込み、その隙間を充填し、接着剤を硬化し、先端形成部材31とカバーガラス51(レンズ55)をそれぞれ接着固定して隙間を密封した水密構造とする(ステップ6)。最後に、仕上がりを確認し、また、水密性能等をチェックする(ステップ7)。
近年は、微小スポットに精度良く放射でき、且つ出力コントロールに優れているYAGレーザーの技術が知られている。本レーザーを用いると、パイプ素材等の外側より素材を貫通しないようにレーザーショットする制御が可能であり、その際、レーザーショット箇所を瞬間溶融状態にし、内側面に溶融固化の突出子を作成するレーザーショットの制御も可能である。また、突出子57の大きさは、肉厚0.05mmのステンレスパイプであれば、幅0.2±0.02mm、高さ0.05±0.01mmの高精度で形成することが可能である。
内視鏡の外装部は水密構造となることが望ましいので、本実施形態では水漏れを防止するためにレーザーショット部分は後処理を必要としないよう、あらかじめ貫通しない制御で突出子57を形成するようにしたが、水密構造について別途処理を行えば、レーザーを貫通させ貫通部のバリ形状を大きく作り、それを突出子57と見なし、引っ掛かり構造を構成する方式を選択するようにしても良い。
次に、本発明の他の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は内視鏡の先端部13の先端形成部材31に形成した孔36内に観察用対物光学系のカバーガラス51を固定する構造を示す縦断面図である。
上記同様、カバーガラス51は、外周面に周回するV溝状の凹部58が形成される。また、上記孔36の内面には、カバーガラス51を先端形成部材31の孔36内に設置したとき、その凹部58に対応可能な位置において、溝状の凹部61が形成されている。凹部61の溝の切り欠き形状は、図6に示す断面V字形状のものでも、断面U字形状のものでも、更には他の形状のものでも良い。また、カバーガラス51の凹部58の溝の切り欠き形状についても断面U字形状のものでも更には他の形状のものであっても良い。
上記孔36の溝状の凹部61には、係合用凸部としての弾性特性を有するCリング状の部材62が嵌め込まれ、装着される。Cリング状の部材62の外径は、レンズ枠としての上記先端形成部材31に形成した孔36の径より大きく、凹部61の溝底の径より小さい。よって、凹部61の溝底とCリング状の部材62の間には隙間が形成される。Cリング状の部材62を装着する孔36の凹部61はCリング状の部材62が弾性的に広がってカバーガラス51の外周から退避可能な深さで形成されている。
また、Cリング状の部材62の内周部分は、上記孔36の内面から内方へはみ出して、図6に示すように、カバーガラス51の凹部58に嵌め込まれる。Cリング状の部材62は凹部58に機械的に引っ掛かり係止し、先端形成部材31に対するカバーガラス51の固定を補強する。先端形成部材31の孔36にカバーガラス51を差し込むとき、Cリング状の部材62は、弾性的に変形して広がり、上記凹部61内に退避し、カバーガラス51の差し込みを許容する。そして、カバーガラス51の凹部58がCリング状の部材62の位置に達すると、図6に示すように、Cリング状の部材62の変形が復元して、カバーガラス51の凹部58に入り込み、圧着して機械的に引っ掛かり、カバーガラス51に係合する。このとき、Cリング状の部材62の外周部は、上記孔36の凹部61内に入り込み、先端形成部材31にも機械的な引っ掛かり、カバーガラス51を先端形成部材31に固定する。
この実施形態によれば、レーザーショットにより突出子57を形成することなく、カバーガラス51を先端形成部材31に係合させることができる。
なお、本実施形態では係合部材としてCリング状の部材62を用いたが、形状記憶合金やゴム等の材料を用いて両溝57,61の間に嵌る形状可変環部品であっても良い。
本発明のさらに他の実施形態について、図7(A)(B)を参照して説明する。図7(A)は内視鏡の先端部13の先端形成部材31に形成した孔36内に観察用対物光学系のカバーガラス51を固定する構造を示す縦断面図である。図7(B)は同じくその構造を示す横断面図である。
上記カバーガラス51は、上記実施形態と同様、外周面に周回する溝状の凹部58が形成されている。また、上記孔36の内面には、その凹部58に対応可能な位置に、溝状の凹部66が形成されている。そして、図7(A)(B)に示すように、カバーガラス51の凹部58と、先端形成部材31の孔36側凹部66との間にわたり、係合用凸部として弾性特性を有するボール状の部材65が一つ以上、好ましくは3つ以上の個数で設置されている。この弾性特性を有するボール状の部材65は、カバーガラス51の凹部58と、先端形成部材31の孔36側凹部66との間にわたり係止して両者を機械的に引っ掛かり係合し、先端形成部材31に対するカバーガラス51の固定を補強する。
また、このボール状の部材65は、弾性特性を有するので、先端形成部材31の孔36にカバーガラス51を取り付けるとき、カバーガラス51の凹部58にボール状の部材65を装填させておき、カバーガラス51と共に、先端形成部材31の孔36に差し込むと、ボール状の部材65が弾性的に変形して、先端形成部材31の孔36側凹部66に落ち込む。このように、係合用ボール状部材65を用いて、先端形成部材31にカバーガラス51を機械的に係合するので、先端形成部材31にカバーガラス51を強固に固定することが可能である。
また、この実施形態でのボール状の部材65を硬質なものとした場合でも、孔36側のレンズ枠としての部分を少なくとも弾性のある金属等の材料または構成とすれば、使用可能である。
なお、係合用凸部としての上記Cリング状の部材62またはボール状の部材65を用いて固定する場合、先端形成部材31側の凹部61または凹部66を省略しても良い。
以上説明したように、本実施形態は、光学部材の主固定及び水密確保は接着剤により行い、その補助固定手段として、レンズまたはカバーガラスの凹部と組み合わさって引っ掛かる係合部を形成して、上記接着剤の固定と合わせることにより、より強固にレンズまたはカバーガラス等の光学部材を固定する。
また、特に、レーザーショットによって融解することにより係合用突出子を形成する場合、そのレーザーショット加工の特性として、ネジ構造による固定と比較し、加工部の肉厚が薄い状態でも加工できる利点があり、むしろ、レーザーショット加工は、加工部の肉厚が薄い方が好適する固定構造になる。また、大きなスペースを必要とせず、周辺部の径を大きくすることなく、光学部材の固定構造を簡単に構築することが可能である。
なお、本発明は、医療用内視鏡のみならず、工業用内視鏡にも適用が可能であり、また、内視鏡以外の光学部材を用いる機器にも適用が可能である。
<付記>上記説明によれば、以下のような事項が得られる。
1.内部空間を形成する部材と、上記内部空間に配置され一端側から他端側に光を伝達可能な光学部材と、上記光学部材の外周面に設けられる凹部と、上記部材の内周面に設けられ上記凹部と係合し上記光学部材を上記部材に固定する凸部と、を有することを特徴とする内視鏡。
2.内部空間を形成す管状部材と、上記内部空間に配置され一端側から他端側に光を伝達可能な光学部材と、上記光学部材の外周面に設けられる凹部と、上記管状部材の内周面に設けられ上記凹部と係合し上記光学部材を上記管状部材に固定する凸部と、を有することを特徴とする内視鏡。
3.内視鏡の光学部材の固定方法であって、外周面に凹部を有する光学部材を保持部材の内部に配置する配置工程と、上記光学部材の外周面の上記凹部に対応する、保持部材の外周面の位置に向けてレーザーが照射できるように上記レーザーの発射部を位置決めする発射部位置決め工程と、上記発射部から配置した上記光学部材の外周面の上記凹部に対応位置する、上記部材の外周面にレーザーを照射し、上記保持部材の内周面に、上記凹部と係合する凸部を形成するレーザー照射工程と、を有することを特徴とする内視鏡の製造方法。
4.内視鏡を構成する光学部材の固定方法であって、周面に凹部を有する光学部材を管状部材の内部に配置する配置工程と、上記管状部材の外周面の上記凹部に対応する位置にレーザーが照射できるように上記レーザーの発射部を位置決めする発射部位置決め工程と、上記発射部から上記管状部材の外周面の上記凹部と対応する位置にレーザーを照射し、上記管状部材の内周面に上記凹部と係合する凸部を形成するレーザー照射工程と、を有することを特徴とする内視鏡の製造方法。
(A)(B)はいずれも本発明の一実施形態に係る内視鏡の挿入部における先端部の縦断面図。 (A)は上記内視鏡の対物光学系用カバーガラスの縦断面図、(B)は上記内視鏡の照明用レンズの縦断面図。 (A)は上記内視鏡の対物光学系用カバーガラスの取付け部の縦断面図、(B)は上記内視鏡の照明用レンズの取付け部の縦断面図。 上記内視鏡の照明用レンズの取付け部にレーザーショット加工を施す場合の説明図。 上記内視鏡の光学部材の取り付け及び固定方法の説明図。 本発明の他の実施形態の対物光学系用カバーガラスの取付け部の縦断面図。 (A)は本発明のさらに他の実施形態の対物光学系用カバーガラスの取付け部の縦断面図、(B)はその取付け部の横断面図。
符号の説明
11…挿入部、12…湾曲部、13…先端部、31…先端形成部材、36…孔、
36a…壁部、37…孔、37a…壁部、51…カバーガラス、
53…イメージガイドファイバ、55…照明用レンズ、56…ライトガイドファイバ
57…突出子、58…凹部。

Claims (5)

  1. 所定の光を伝達可能な光学部材において、光の有効伝達領域外に凹部を設けたことを特徴とする光学部材。
  2. 所定の光を伝達可能な光学部材と、
    上記光学部材を配置する孔部を備えた保持部材とを備えた光学機器であって、
    上記光学部材は、光の有効伝達領域外に凹部を備え、
    上記保持部材は、上記光学部材の凹部に係合し、上記光学部材を、上記保持部材に固定するための係合部を有することを特徴とする光学機器。
  3. 上記係合部は、上記保持部材の外周面への外力を受けて上記保持部材に形成された凸部を備え、上記凸部は、上記光学部材の凹部と係合することを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 上記保持部材は、上記孔部の内面に形成した凹部を備え、
    上記係合部は、上記光学部材の凹部と上記保持部材の凹部との間に挿入される弾性体であることを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  5. 内視鏡の組み立て方法であって、
    光の有効伝達領域外に凹部を有する光学部材を、孔部を有する保持部材の内部に配置する配置工程と、
    上記光学部材の凹部の位置に対応した、上記保持部材の外面部に加工用エネルギを加えて、上記保持部材の孔部の内面に凸部を突き出して形成し、上記凹部と上記凸部とを係合する係合工程と、
    を有することを特徴とするもの。
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