JP2005046000A - 同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置 - Google Patents

同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005046000A
JP2005046000A JP2004330596A JP2004330596A JP2005046000A JP 2005046000 A JP2005046000 A JP 2005046000A JP 2004330596 A JP2004330596 A JP 2004330596A JP 2004330596 A JP2004330596 A JP 2004330596A JP 2005046000 A JP2005046000 A JP 2005046000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
synchronous motor
voltage
command
amplitude
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004330596A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yamai
広之 山井
Nobuki Kitano
伸起 北野
Yoshihito Sanko
義仁 三箇
Manabu Kosaka
学 小坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2004330596A priority Critical patent/JP2005046000A/ja
Publication of JP2005046000A publication Critical patent/JP2005046000A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

【課題】 周期性の脈動負荷を最大効率状態で、かつ実用的な構成で、低速振動を低減するためのトルク制御を実現する。
【解決手段】 周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータ5で制御される同期モータ6により1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳すべくインバータ5を制御するインバータ制御手段8,10を含んでいる。
【選択図】 図1

Description

この発明は同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置に関し、さらに詳細にいえば、インバータを用いてブラシレスDCモータなどの同期モータを駆動する同期モータ駆動方法およびその装置、およびこのように駆動される同期モータによって圧縮機を駆動する方法およびその装置に関する。
従来から、1シリンダ圧縮機の1回転中の回転速度変動に伴う振動をインバータ・モータの入力電圧または入力電流を制御することにより低減するトルク制御技術が知られている(特許文献1参照)。
また、駆動源としては、位置検出機構を予め持つためトルク制御がACモータに比べて容易なブラシレスDCモータが専ら用いられている。
中でも、回転子の永久磁石を表面に装着する表面磁石構造のブラシレスDCモータは、トルク制御を行う場合、モータトルク発生に寄与しないd軸電流を0にする制御、すなわち電流位相をモータ速度起電圧の位相と同相(電流位相=0)になるように制御する方法が、効率低下のない駆動方法として知られ、制御が簡便なことからよく用いられている。
一方、回転子の永久磁石を内部に埋め込む埋込磁石構造のブラシレスDCモータは、2つの発生トルク、すなわち磁石トルクとリラクタンストルクを同時に出力でき、負荷トルクに応じて2つのトルク配分を適正化し、最小電流で最大トルクとなるように制御(以下、最大トルク制御と称する)することで表面磁石構造のブラシレスDCモータに比べ、さらに高効率な運転ができる特徴を持ち、最近になって特に省エネ性を要求される空気調和機などへの適用が進んでいる。
また、埋込磁石構造のブラシレスDCモータの最大トルク制御方法は、非特許文献1に示されており、モータの電気的定数により定まる関係式に基づいてdq軸電流を制御すればよいことが知られている。
特公平6−42789号公報参照 「埋込磁石構造PMモータに適した制御法」、森本他、電気学会半導体電力変換研究会資料SPC−92−5
しかし、前記の最大トルク制御法をトルク制御と組み合わせる場合、以下に示す問題点が発生する。
(1)モータ温度、磁気飽和によるモデル誤差が発生し、絶えず最大トルク条件が門族されるわけではない。そして、モータのモデル誤差に伴う問題(具体的には、温度上昇に伴う巻線抵抗、速度起電力定数の変化、磁気飽和によるdq軸各々のインダクタンス値の変化と速度起電力定数の変化)を解決するためには、これら温度、磁気飽和による各種パラメータの変化を実測し、演算に加味する必要があるが、実用上は著しく困難である。
(2)振動に影響の少ない高次成分までキャンセルするトルク制御との組み合わせでは、必要以上の電力消費をしてしまう。
(3)トルク制御によりピーク電流が増加し、インバータ電流の限界を越え、最大トルク制御の動作ポイントからずらす必要がある。
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、周期性の脈動負荷を最大効率状態で、かつ実用的な構成で、低速振動を低減するためのトルク制御を実現できる同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置を提供することを目的としている。
請求項1の同期モータ駆動方法は、周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータで制御される同期モータにより1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳する方法である。
請求項2の同期モータ駆動方法は、トルク制御部の出力により制御される振幅の変動量に基づいて位相の変動量を制御する方法である。
請求項3の同期モータ駆動方法は、トルク制御部の出力により制御される位相の変動量に基づいて振幅の変動量を制御する方法である。
請求項4の同期モータ駆動方法は、トルク制御部の出力に基づき振幅の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき位相の変動量を制御する方法である。
請求項5の同期モータ駆動方法は、トルク制御部の出力に基づき位相の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき振幅の変動量を制御する方法である。
請求項6の同期モータ駆動方法は、前記変動量として、基本波および低次調波に対応するものを採用する方法である。
請求項7の同期モータ駆動方法は、前記変動量として、基本波に対応するものを採用する方法である。
請求項8の同期モータ駆動方法は、前記振幅の変動量に対して3次調波を重畳する方法である。
請求項9の同期モータ駆動方法は、インバータの各相の出力端子に一方の端部が接続され、かつ他方の端部が互いに接続された抵抗により得られた第1中性点電圧と、同期モータの各相の固定子巻線の一方の端部を互いに接続して得られた第2中性点電圧との差を積分して同期モータの回転子の磁極位置を検出する方法である。
請求項10の圧縮機駆動方法は、請求項1から請求項9の何れかに記載の同期モータ駆動方法により駆動される同期モータによって1シリンダ圧縮機を駆動する方法である。
請求項11の同期モータ駆動装置は、周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータで制御される同期モータにより1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳すべくインバータを制御するインバータ制御手段を含むものである。
請求項12の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力により制御される振幅の変動量に基づいて位相の変動量を制御するものを採用するものである。
請求項13の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力により制御される位相の変動量に基づいて振幅の変動量を制御するものを採用するものである。
請求項14の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力に基づき振幅の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき位相の変動量を制御するものを採用するものである。
請求項15の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力に基づき位相の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき振幅の変動量を制御するものを採用するものである。
請求項16の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、基本波および低次調波に対応するものを前記変動量とするものを採用するものである。
請求項17の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、基本波に対応するものを前記変動量とするものを採用するものである。
請求項18の同期モータ駆動装置は、インバータ制御手段として、前記振幅の変動量に対して3次調波を重畳するものを採用するものである。
請求項19の同期モータ駆動装置は、第1中性点電圧を得るべくインバータの各相の出力端子に一方の端部が接続され、かつ他方の端部が互いに接続された抵抗と、第2中性点電圧を得るべく一方の端部が互いに接続された同期モータの各相の固定子巻線と、第1中性点電圧と第2中性点電圧との差を積分する積分手段と、積分信号に基づいて同期モータの回転子の磁極位置を検出する磁極位置検出手段とをさらに含むものである。
請求項20の圧縮機駆動装置は、請求項11から請求項19の何れかに記載の同期モータ駆動装置により駆動される同期モータによって1シリンダ圧縮機を駆動するものである。
請求項1の発明は、周期性の脈動負荷を最大効率状態で、かつ実用的な構成で、低速振動を低減するためのトルク制御を実現することができるという特有の効果を奏する。
請求項2の発明は、請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明は、請求項1と同様の効果を奏する。
請求項4の発明は、最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項1と同様の効果を奏する。
請求項5の発明は、最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項1と同様の効果を奏する。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5の何れかと同様の効果を奏する。
請求項7の発明は、請求項1から請求項5の何れかと同様の効果を奏する。
請求項8の発明は、請求項1から請求項5の何れかと同様の効果を奏する。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8の何れかと同様の効果を奏する。
請求項10の発明は、省エネ性および低コスト化を実現することができるという特有の効果を奏する。
請求項11の発明は、周期性の脈動負荷を最大効率状態で、かつ実用的な構成で、低速振動を低減するためのトルク制御を実現することができるという特有の効果を奏する。
請求項12の発明は、請求項11と同様の効果を奏する。
請求項13の発明は、請求項11と同様の効果を奏する。
請求項14の発明は、最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項11と同様の効果を奏する。
請求項15の発明は、最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項11と同様の効果を奏する。
請求項16の発明は、請求項11から請求項15の何れかと同様の効果を奏する。
請求項17の発明は、請求項11から請求項15の何れかと同様の効果を奏する。
請求項18の発明は、請求項11から請求項15の何れかと同様の効果を奏する。
請求項19の発明は、請求項11から請求項18の何れかと同様の効果を奏する。
請求項20の発明は、省エネ性および低コスト化を実現することができるという特有の効果を奏する。
請求項1の同期モータ駆動方法であれば、周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータで制御される同期モータにより1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳するのであるから、周期性の脈動負荷を最大効率状態で、かつ実用的な構成で、低速振動を低減するためのトルク制御を実現することができる。さらに詳細に説明する。
負荷トルクが1回転中で脈動する周期性の負荷の場合に前記した埋込磁石構造のブラシレスDCモータの最大トルク制御方法の考え方を適用してみれば、図1に示すように、電流振幅並びに電流位相を1回転中で変動させればよいことが分かる。すなわち、前記最大トルク制御方法のモデルに立脚した複雑な演算を簡単な波形制御量に置き換えれることが分かる。したがって、図1に示す電流振幅と電流位相の各々の直流分、並びに変動分を運転条件毎に適宜補正することにより、正確に最大トルク制御を実現することができる。もちろん、電流振幅並びに電流位相を1回転中で変動させる代わりに電圧振幅並びに電圧位相を1回転中で変動させるようにしてもよい。
請求項2の同期モータ駆動方法であれば、トルク制御部の出力により制御される振幅の変動量に基づいて位相の変動量を制御するのであるから、請求項1と同様の作用を達成することができる。
請求項3の同期モータ駆動方法であれば、トルク制御部の出力により制御される位相の変動量に基づいて振幅の変動量を制御するのであるから、請求項1と同様の作用を達成することができる。
請求項4の同期モータ駆動方法であれば、トルク制御部の出力に基づき振幅の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき位相の変動量を制御するのであるから、前記最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項1と同様の作用を達成することができる。この点に関して、前記最大トルク制御方法の考え方だけでは、モータ電流最小は銅損最小にすぎない。また、「ブラシレスDCモータの省エネルギー高効率運転法」、森本他、電学論D、vol.112−3、pp.285(平4−3)で最大効率制御の考え方も示されているが、鉄損を定数としているので、前述の最大トルク制御の問題点(1)と同じモデル誤差の問題が同様に存在している。したがって、請求項5の方法を採用することにより、鉄損を含めた制御を実現することができる。
請求項5の同期モータ駆動方法であれば、トルク制御部の出力に基づき位相の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき振幅の変動量を制御するのであるから、前記最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項1と同様の作用を達成することができる。
請求項6の同期モータ駆動方法であれば、前記変動量として、基本波および低次調波に対応するものを採用するのであるから、請求項1から請求項5の何れかと同様の作用を達成することができる。さらに詳細に説明する。
負荷トルク波形の調波成分中、振動への寄与度が大きな成分{例えば、脈動負荷となる1シリンダ圧縮機については1次調波+2次調波:高次なトルク変動成分についてははずみ車効果(慣性モーメントの作用)が周波数と共に高まるため、回転変動およびこれによる振動への影響が小さい}のみに電流振幅や電流位相の変動分の帯域に制限することが容易に行える。これにより、不必要な電力消費をなくすることができ、より高効率な運転が可能になる。もちろん、電流に代えて電圧を採用してもよい。
請求項7の同期モータ駆動方法であれば、前記変動量として、基本波に対応するものを採用するのであるから、請求項1から請求項5の何れかと同様の作用を達成することができる。また、不必要な電力消費をなくすることができ、より高効率な運転が可能になる。
請求項8の同期モータ駆動方法であれば、前記振幅の変動量に対して3次調波を重畳するのであるから、ピーク電流の抑制を簡便に行うことができ、インバータ電流限界の制約を緩和でき、より広い負荷トルク範囲で最適な動作ポイントでの運転が可能になるほか、請求項1から請求項5の何れかと同様の作用を達成することができる。なお、3次調波成分の重畳による振動への影響は、慣性モーメントの作用により殆どない。
請求項9の同期モータ駆動方法であれば、インバータの各相の出力端子に一方の端部が接続され、かつ他方の端部が互いに接続された抵抗により得られた第1中性点電圧と、同期モータの各相の固定子巻線の一方の端部を互いに接続して得られた第2中性点電圧との差を積分して同期モータの回転子の磁極位置を検出するのであるから、磁極位置検出のためにホール素子、エンコーダなどを設ける必要がなくなるほか、請求項1から請求項8の何れかと同様の作用を達成することができる。
請求項10の圧縮機駆動方法であれば、請求項1から請求項9の何れかに記載の同期モータ駆動方法により駆動される同期モータによって1シリンダ圧縮機を駆動するのであるから、省エネ性および低コスト化を実現することができる。
請求項11の同期モータ駆動装置であれば、周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータで制御される同期モータにより1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、インバータ制御手段によって電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳すべくインバータを制御することができる。したがって、周期性の脈動負荷を最大効率状態で、かつ実用的な構成で、低速振動を低減するためのトルク制御を実現することができる。
請求項12の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力により制御される振幅の変動量に基づいて位相の変動量を制御するものを採用しているので、請求項11と同様の作用を達成することができる。
請求項13の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力により制御される位相の変動量に基づいて振幅の変動量を制御するものを採用しているので、請求項11と同様の作用を達成することができる。
請求項14の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力に基づき振幅の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき位相の変動量を制御するものを採用しているので、前記最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項11と同様の作用を達成することができる。
請求項15の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、トルク制御部の出力に基づき位相の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき振幅の変動量を制御するものを採用しているので、前記最大トルク制御方法では考慮されていなかった鉄損を含めた制御を実現できるほか、請求項11と同様の作用を達成することができる。
請求項16の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、基本波および低次調波に対応するものを前記変動量とするものを採用しているので、請求項11から請求項15の何れかと同様の作用を達成することができる。また、不必要な電力消費をなくすることができ、より高効率な運転が可能になる。
請求項17の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、基本波に対応するものを前記変動量とするものを採用しているので、請求項11から請求項15の何れかと同様の作用を達成することができる。また、不必要な電力消費をなくすることができ、より高効率な運転が可能になる。
請求項18の同期モータ駆動装置であれば、インバータ制御手段として、前記振幅の変動量に対して3次調波を重畳するものを採用しているので、ピーク電流の抑制を簡便に行うことができ、インバータ電流限界の制約を緩和でき、より広い負荷トルク範囲で最適な動作ポイントでの運転が可能になるほか、請求項11から請求項15の何れかと同様の作用を達成することができる。なお、3次調波成分の重畳による振動への影響は、慣性モーメントの作用により殆どない。
請求項19の同期モータ駆動装置であれば、インバータの各相の出力端子に一方の端部が接続され、かつ他方の端部が互いに接続された抵抗により第1中性点電圧を得、一方の端部が互いに接続された同期モータの各相の固定子巻線により第2中性点電圧を得、積分手段により、第1中性点電圧と第2中性点電圧との差を積分し、磁極位置検出手段により、積分信号に基づいて同期モータの回転子の磁極位置を検出することができる。したがって、磁極位置検出のためにホール素子、エンコーダなどを設ける必要がなくなるほか、請求項11から請求項18の何れかと同様の作用を達成することができる。
請求項20の圧縮機駆動装置であれば、請求項11から請求項19の何れかに記載の同期モータ駆動装置により駆動される同期モータによって1シリンダ圧縮機を駆動するのであるから、省エネ性および低コスト化を実現することができる。
さらに詳細に説明する。
同期モータの3相/dq座標変換を数1のように置くと、同期モータの電圧方程式は数2のようになり、その発生トルクはdq軸電流により数3のように与えられる。ここで、d軸は、永久磁石が発生する磁束の方向を示す軸であり、q軸はd軸と電気的に90°ずれた軸である。
Figure 2005046000
Figure 2005046000
Figure 2005046000
このとき、同期モータに流れる実電流は、数1の変換により数5となり、同期モータ印加電圧は数4、数5により演算できる。
Figure 2005046000
ここで、pは極対数、Rは巻線抵抗、Lq、Ldはdq座標系に変換した自己インダクタンス、Keは速度起電圧定数である。また、θは電気角とする。
ここで、表面磁石構造の同期モータについては、Lq=Ldとなるので、数3よりd軸電流がトルクに関与していないことが分かる。したがって、モータ電流を極小、すなわち高効率なトルク制御を行うためには、d軸電流を0に制御すればよく、数6においてこの条件を適用すると、望ましい電流位相は0(固定)であることが分かる。ただし、最大トルク制御時の電流位相は固定となるものの、電圧位相については、図2に示すように、変化させる必要があることが分かる。
Figure 2005046000
ここで、図2は、表面磁石構造のブラシレスDCモータの場合に、トルク制御を効率よく行うために電流位相を0radに設定した条件下での電圧振幅と位相の変動分のシミュレーション結果を示しており、インダクタンスが小さいため位相変動分が埋込磁石構造のブラシレスDCモータに比べ小さいことが分かる。
一方、前記文献「埋込磁石構造PMモータに適した制御法」によれば、同期モータの埋込磁石構造の同期モータの最大トルク(モータ電流を最小とする)条件は、数7のdq軸電流で与えられる。このときの発生トルクは、数3、数7より数8となる。
Figure 2005046000
Figure 2005046000
すなわち、電流を極小にするトルク制御を行う場合には、トルクの大きさに応じてdq軸電流の配分を適宜調整する必要があることが分かる。
また、同期モータの一種であるリラクタンスモータ(リラクタンストルクのみで駆動するモータ)については、数7の速度起電圧定数Keを0とすることで、電流位相=45°が最大トルク制御条件と分かる。リラクタンスモータでは、リラクタンストルクを得るためにインダクタンスLを大きくする設計が一般に行われるので、電圧位相変動分を大きく設定する必要があり、電圧の振幅と位相とを共に変動させることでトルク制御時に埋込磁石構造のブラシレスDCモータなみの効率改善効果がある。
ここで、1回転中で負荷トルクが脈動する負荷、例えば圧縮機を同期モータで駆動する場合について、数7、数8に基づいて考えてみると、dq軸電流を図1のように回転子の回転位置(磁極位置)に応じて変動させる必要があることが分かる。
さらに得られた図1のdq軸電流を数6により実電流の振幅と位相にそれぞれ変換すると、図3のようになり、モータ電流が極小の状態で脈動負荷に一致したモータトルクを発生させるためには、電流振幅と電流位相の両者を変動させればよいことが分かる。この知見に基づけば、電流振幅と電流位相の各々の変動分の大きさと位相を調整するのみの簡便な制御で、モータ電流が極小の状態でのトルク制御を実現でき、多くのモデル定数を用いた複雑な演算が不要となり、温度上昇や磁気飽和による影響を考慮するために各条件下で多くのモデル定数測定の工数も不要になる。
さらにこのとき、必要な印加電圧について数2と数5により求めてみると、図4のようになり、モータ電流と同様に、印加電圧の振幅と位相を負荷トルクの脈動に同期して変動させればよいことが分かる。
なお、図3、図4において破線が平均値を示している。
以下、添付図面によってこの発明の実施の態様を詳細に説明する。
図5はこの発明の同期モータ駆動装置の一実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、速度指令ω*とモータ速度ωとの偏差を算出する速度偏差算出部1と、算出された偏差を入力として所定の演算(例えば、PI演算)を行って電流振幅の平均値指令を出力する速度制御部2と、電流振幅の平均値指令と後述するトルク制御部10から出力される回転位置毎の電流振幅の変動分とを加算して電流振幅指令を出力する電流振幅指令出力部3と、この電流振幅指令と後述する電流位相指令出力部11から出力される電流位相指令とを入力として、例えば数9に基づいて3相交流指令を出力する3相交流演算部4と、この3相交流指令を入力とする電流形インバータ5と、電流形インバータ5の出力が供給される同期モータ6と、同期モータ6の回転子の磁極位置を検出して位置角θを出力する回転子位置検出部7と、位置角θを入力としてモータ速度ωを算出して出力する速度演算部9と、モータ速度ωおよび位置角θを入力としてトルク制御演算を行い、回転位置毎の電流振幅の変動分を出力するトルク制御部10と、回転位置毎の電流振幅の変動分を入力として位相制御演算(例えば、所定の係数を乗算するとともに、位相シフト演算を行う)を行って電流位相の変動分指令を算出して出力する位相制御部8と、従来公知のようにして得られる平均位相指令β*と変動分指令とを加算して電流位相指令を算出して出力する電流位相指令出力部11とを有している。
Figure 2005046000
なお、回転子位置検出部7としては、エンコーダなどの回転位置センサとその出力のカウンタ回路、モータ端子電圧をフィルタリングする位置検出回路、モータの電気的所量から位置演算する回路などが例示できる。
また、この実施態様および以下の実施態様において、同期モータ6としては、表面磁石構造のブラシレスDCモータ、埋込磁石構造のブラシレスDCモータ、リラクタンスモータなどが例示できる。
図6は図5の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、回転子位置(位置角)θを入力し、ステップSP2において、回転子位置θから回転速度(モータ速度)ωを演算し、ステップSP3において、実速度ωと速度指令ω*との差をPI(比例・積分)演算することにより平均電流振幅指令を得、ステップSP4において、実速度ωおよび回転子位置θを入力とするトルク制御演算を行って、実速度変動量から電流振幅の変動分を得、ステップSP5において、平均電流振幅指令と電流振幅の変動分とを加算して振幅指令を得、記憶し、ステップSP6において、電流振幅の変動分を係数倍し、シフトし、電流位相の変動分を得(ここで、係数、シフト量は、例えば、経験的に定める。)、ステップSP7において、外部からの平均位相指令β*と電流位相の変動分とを加算して位相指令を得、記憶し、ステップSP8において、記憶した電流振幅および位相指令を3相交流演算部に供給し、ステップSP9において、各相電流を求め、電流形インバータに供給し、そのまま元の処理に戻る。
したがって、平均電流振幅指令と電流振幅の変動分とを加算して振幅指令を得ることにより、振動低減を達成し、外部からの平均位相指令β*と電流位相の変動分とを加算して位相指令を得ることにより、効率の向上を達成することができる。この結果、周期性の脈動負荷を最大効率状態でトルク制御し、振動を低減することができる。
図7はこの発明の同期モータ駆動装置の他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、電流形インバータ5に代えて、3相交流指令と後述する巻線電流検出部5cから出力される巻線電流検出値との偏差を算出する電流偏差算出部5dと、算出された偏差を入力として電流制御を行って電流指令を電圧指令に変換する電流制御部5aと、変換された電圧指令を入力とする電圧形インバータ5bと、後述する同期モータ6の巻線電流を検出する巻線電流検出部5cとを採用した点が図5の同期モータ駆動装置と異なるのみであり、他の構成部分は図5の同期モータ駆動装置と同様である。
図8は図7の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、回転子位置(位置角)θを入力し、ステップSP2において、回転子位置θから回転速度(モータ速度)ωを演算し、ステップSP3において、実速度ωと速度指令ω*との差をPI(比例・積分)演算することにより平均電流振幅指令を得、ステップSP4において、実速度ωおよび回転子位置θを入力とするトルク制御演算を行って、実速度変動量から電流振幅の変動分を得、ステップSP5において、平均電流振幅指令と電流振幅の変動分とを加算して振幅指令を得、記憶し、ステップSP6において、電流振幅の変動分を係数倍し、シフトし、電流位相の変動分を得(ここで、係数、シフト量は、例えば、経験的に定める。)、ステップSP7において、外部からの平均位相指令β*と電流位相の変動分とを加算して位相指令を得、記憶し、ステップSP8において、記憶した電流振幅および位相指令を3相交流演算部に供給し、ステップSP9において、各相電流を求め、電流制御形インバータに供給し、そのまま元の処理に戻る。
したがって、平均電流振幅指令と電流振幅の変動分とを加算して振幅指令を得ることにより、振動低減を達成し、外部からの平均位相指令β*と電流位相の変動分とを加算して位相指令を得ることにより、効率の向上を達成することができる。この結果、周期性の脈動負荷を最大効率状態でトルク制御し、振動を低減することができる。
また、図7の同期モータ駆動装置は、主回路構成が電流形インバータと比較して簡易な電圧形インバータを採用しているので、全体として構成を簡単化できる。
図9はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、速度指令ω*とモータ速度ωとの偏差を算出する速度偏差算出部21と、算出された偏差を入力として所定の演算(例えば、PI演算)を行って電圧振幅の平均値指令を出力する速度制御部22と、電圧振幅の平均値指令と後述するトルク制御部30から出力される回転位置毎の電圧振幅の変動分とを加算して電圧振幅指令を出力する電圧振幅指令出力部3と、この電圧振幅指令と後述する電圧位相指令出力部31から出力される電圧位相指令とを入力として、例えば数10に基づいて3相交流指令を出力する3相交流演算部24と、この3相交流指令を入力とする電圧形インバータ25と、電圧形インバータ25の出力が供給される同期モータ6と、同期モータ6の回転子の磁極位置を検出して位置角θを出力する回転子位置検出部27と、位置角θを入力としてモータ速度ωを算出して出力する速度演算部29と、モータ速度ωおよび位置角θを入力としてトルク制御演算を行い、回転位置毎の電圧振幅の変動分を出力するトルク制御部30と、回転位置毎の電圧振幅の変動分を入力として位相制御演算(例えば、所定の係数を乗算するとともに、位相シフト演算を行う)を行って電圧位相の変動分指令を算出して出力する位相制御部28と、従来公知のようにして得られる平均位相指令α*と変動分指令とを加算して電圧位相指令を算出して出力する電圧位相指令出力部31とを有している。
Figure 2005046000
なお、回転子位置検出部27としては、エンコーダなどの回転位置センサとその出力のカウンタ回路、モータ端子電圧をフィルタリングする位置検出回路、モータの電気的所量から位置演算する回路などが例示できる。
図10は図9の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、回転子位置(位置角)θを入力し、ステップSP2において、回転子位置θから回転速度(モータ速度)ωを演算し、ステップSP3において、実速度ωと速度指令ω*との差をPI(比例・積分)演算することにより平均電圧振幅指令を得、ステップSP4において、実速度ωおよび回転子位置θを入力とするトルク制御演算を行って、実速度変動量から電圧振幅の変動分を得、ステップSP5において、平均電圧振幅指令と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得、記憶し、ステップSP6において、電圧振幅の変動分を係数倍し、シフトし、電圧位相の変動分を得(ここで、係数、シフト量は、例えば、経験的に定める。)、ステップSP7において、外部からの平均位相指令α*と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得、記憶し、ステップSP8において、記憶した電圧振幅および位相指令を3相交流演算部に供給し、ステップSP9において、各相電圧を求め、電圧形インバータに供給し、そのまま元の処理に戻る。
したがって、平均電圧振幅指令と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得ることにより、振動低減を達成し、外部からの平均位相指令β*と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得ることにより、効率の向上を達成することができる。この結果、周期性の脈動負荷を最大効率状態でトルク制御し、振動を低減することができる。
図11はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、速度指令ω*とモータ速度ωとの偏差を算出する速度偏差算出部41と、算出された偏差を入力として所定の演算(例えば、PI演算)を行って電圧位相の平均値指令を出力する速度制御部42と、電圧位相の平均値指令と後述するトルク制御部50から出力される回転位置毎の電圧位相の変動分とを加算して電圧位相指令を出力する電圧位相指令出力部43と、この電圧位相指令と後述する電圧振幅指令出力部51から出力される電圧振幅指令とを入力として、例えば数10に基づいて3相交流指令を出力する3相交流演算部44と、この3相交流指令を入力とする電圧形インバータ45と、電圧形インバータ45の出力が供給される同期モータ6と、同期モータ6の回転子の磁極位置を検出して位置角θを出力する回転子位置検出部47と、位置角θを入力としてモータ速度ωを算出して出力する速度演算部49と、モータ速度ωおよび位置角θを入力としてトルク制御演算を行い、回転位置毎の電圧位相の変動分を出力するトルク制御部50と、回転位置毎の電圧位相の変動分を入力として位相制御演算(例えば、所定の係数を乗算するとともに、位相シフト演算を行う)を行って電圧振幅の変動分指令を算出して出力する位相制御部48と、従来公知のようにして得られる平均振幅指令Vm*と変動分指令とを加算して電圧振幅指令を算出して出力する電圧振幅指令出力部51とを有している。
なお、回転子位置検出部47としては、エンコーダなどの回転位置センサとその出力のカウンタ回路、モータ端子電圧をフィルタリングする位置検出回路、モータの電気的所量から位置演算する回路などが例示できる。
図12は図11の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、回転子位置(位置角)θを入力し、ステップSP2において、回転子位置θから回転速度(モータ速度)ωを演算し、ステップSP3において、実速度ωと速度指令ω*との差をPI(比例・積分)演算することにより平均電圧位相指令を得、ステップSP4において、実速度ωおよび回転子位置θを入力とするトルク制御演算を行って、実速度変動量から電圧位相の変動分を得、ステップSP5において、平均電圧位相指令と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得、記憶し、ステップSP6において、電圧位相の変動分を係数倍し、シフトし、電圧振幅の変動分を得(ここで、係数、シフト量は、例えば、経験的に定める。)、ステップSP7において、外部からの平均振幅指令Vm*と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得、記憶し、ステップSP8において、記憶した電圧振幅および位相指令を3相交流演算部に供給し、ステップSP9において、各相電圧を求め、電圧形インバータに供給し、そのまま元の処理に戻る。
したがって、平均電圧位相指令と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得ることにより、振動低減を達成し、外部からの平均振幅指令Vm*と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得ることにより、効率の向上を達成することができる。この結果、周期性の脈動負荷を最大効率状態でトルク制御し、振動を低減することができる。
図13はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、速度指令ω*とモータ速度ωとの偏差を算出する速度偏差算出部61と、算出された偏差を入力として所定の演算(例えば、PI演算)を行って電圧振幅の平均値指令を出力する速度制御部62と、電圧振幅の平均値指令と後述するトルク制御部70から出力される回転位置毎の電圧振幅の変動分とを加算して電圧振幅指令を出力する電圧振幅指令出力部63と、この電圧振幅指令と後述する電圧位相指令出力部71から出力される電圧位相指令とを入力として、例えば数10に基づいて3相交流指令を出力する3相交流演算部64と、この3相交流指令を入力とする電圧形インバータ65と、電圧形インバータ65の出力が供給される同期モータ6と、同期モータ6の回転子の磁極位置を検出して位置角θを出力する回転子位置検出部67と、位置角θを入力としてモータ速度ωを算出して出力する速度演算部69と、モータ速度ωおよび位置角θを入力としてトルク制御演算を行い、回転位置毎の電圧振幅の変動分を出力するトルク制御部70と、後述するインバータ入力電流検出部72により検出されたインバータ入力電流を入力として位相制御演算を行って電圧位相の変動分指令を算出して出力する位相制御部68と、従来公知のようにして得られる平均位相指令α*と変動分指令とを加算して電圧位相指令を算出して出力する電圧位相指令出力部71と、商用電源73から電圧形インバータ65に供給されるインバータ入力電流(効率に関連のある検出量の一種)を検出するインバータ入力電流検出部72とを有している。
なお、回転子位置検出部67としては、エンコーダなどの回転位置センサとその出力のカウンタ回路、モータ端子電圧をフィルタリングする位置検出回路、モータの電気的所量から位置演算する回路などが例示できる。
また、巻線電流検出部および電流制御部を追加して電流制御を行うことが可能であるほか、電圧形インバータに代えて電流形インバータを採用することが可能である。
図14は図13の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、回転子位置(位置角)θを入力し、ステップSP2において、回転子位置θから回転速度(モータ速度)ωを演算し、ステップSP3において、実速度ωと速度指令ω*との差をPI(比例・積分)演算することにより平均電圧振幅指令を得、ステップSP4において、実速度ωおよび回転子位置θを入力とするトルク制御演算を行って、実速度変動量から電圧振幅の変動分を得、ステップSP5において、平均電圧振幅指令と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得、記憶し、ステップSP6において、インバータ入力電流の大きさに応じて(インバータ入力電流を極小にすべく)電圧位相の変動分を制御演算し、ステップSP7において、外部からの平均位相指令α*と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得、記憶し、ステップSP8において、記憶した電圧振幅および位相指令を3相交流演算部に供給し、ステップSP9において、各相電圧を求め、電圧形インバータに供給し、そのまま元の処理に戻る。
したがって、平均電圧振幅指令と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得ることにより、振動低減を達成し、インバータ入力電流の大きさに応じて(インバータ入力電流を極小にすべく)電圧位相の変動分を演算し、外部からの平均振幅指令Vm*と加算して位相指令を得ることにより、鉄損をも考慮した制御を行って効率の向上を達成することができる。この結果、周期性の脈動負荷を最大効率状態でトルク制御し、振動を低減することができる。
なお、インバータ入力電流の大きさに応じて電圧位相の変動分を制御演算する代わりに、電圧検出を追加してインバータ入力電力を演算し、インバータ入力電力が極小となるように制御を行ってもよい。
図15はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、速度指令ω*とモータ速度ωとの偏差を算出する速度偏差算出部81と、算出された偏差を入力として所定の演算(例えば、PI演算)を行って電圧位相の平均値指令を出力する速度制御部82と、電圧位相の平均値指令と後述するトルク制御部90から出力される回転位置毎の電圧位相の変動分とを加算して電圧位相指令を出力する電圧位相指令出力部83と、この電圧位相指令と後述する電圧振幅指令出力部91から出力される電圧振幅指令とを入力として、例えば数10に基づいて3相交流指令を出力する3相交流演算部84と、この3相交流指令を入力とする電圧形インバータ85と、電圧形インバータ85の出力が供給される同期モータ6と、同期モータ6の回転子の磁極位置を検出して位置角θを出力する回転子位置検出部87と、位置角θを入力としてモータ速度ωを算出して出力する速度演算部89と、モータ速度ωおよび位置角θを入力としてトルク制御演算を行い、回転位置毎の電圧位相の変動分を出力するトルク制御部90と、後述するインバータ入力電流検出部92により検出されたインバータ入力電流を入力として位相制御演算を行って電圧振幅の変動分指令を算出して出力する位相制御部88と、従来公知のようにして得られる平均振幅指令Vm*と変動分指令とを加算して電圧振幅指令を算出して出力する電圧振幅指令出力部91と、商用電源93から電圧形インバータ85に供給されるインバータ入力電流(効率に関連のある検出量の一種)を検出するインバータ入力電流検出部92とを有している。
なお、回転子位置検出部87としては、エンコーダなどの回転位置センサとその出力のカウンタ回路、モータ端子電圧をフィルタリングする位置検出回路、モータの電気的所量から位置演算する回路などが例示できる。
また、巻線電流検出部および電流制御部を追加して電流制御を行うことが可能であるほか、電圧形インバータに代えて電流形インバータを採用することが可能である。さらに、インバータ入力電流の大きさに応じて電圧位相の変動分を制御演算する代わりに、電圧検出を追加してインバータ入力電力を演算し、インバータ入力電力が極小となるように制御を行ってもよい。
図16は1シリンダ圧縮機の回転角に対応する負荷トルクの変動を示す図、図17はその負荷トルクの周波数分布を示す図である。
これらの図から明らかなように、実際の脈動負荷には、多くの周波数成分を含み、これを完全に補償し、振動の要因となる速度変動を抑制するようなトルク制御を行うと、モータ電流の実効値並びにピーク値が増大してしまう問題がある。
ここで、同期モータおよび負荷の慣性モーメントによるはずみ車効果により高周波のトルク脈動成分については速度変動が小さくなるため、振動に余り寄与しなくなる。したがって、トルク制御により補償する脈動トルクの周波数を基本波と低次調波のみにすることで、振動に殆ど寄与しないトルク脈動に対応するための不要な電流をなくすることができ、前記の同期モータ駆動装置、同期モータ駆動方法と組み合わせることでさらに効率のよい同期モータの制御を実現することができる。具体的には、例えば、前記の同期モータ駆動装置に含まれるトルク制御部にフィルタリング機能を持たせるだけで簡単に対処することができる。
また、圧縮機を空気調和機に組み込む場合、熱交換器と圧縮機とを接続する配管形状の工夫、ゴム足による支持などにより、室外機筐体に伝達する振動を吸収する工夫がなされるので、トルク制御により補償する脈動トルクの周波数を基本波のみに限定しても実用上大きな問題とならず、さらに効率のよい制御ができる。もちろん、空気調和機以外の装置、例えば冷蔵庫等に適用する場合にも同様である。
図18はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、速度指令ω*とモータ速度ωとの偏差を算出する速度偏差算出部101と、算出された偏差を入力として所定の演算(例えば、PI演算)を行って電圧振幅の平均値指令を出力する速度制御部102と、電圧振幅の平均値指令と後述する電圧振幅変動分出力部113から出力される回転位置毎の電圧振幅の変動分とを加算して電圧振幅指令を出力する電圧振幅指令出力部103と、この電圧振幅指令と後述する電圧位相指令出力部111から出力される電圧位相指令とを入力として、例えば数10に基づいて3相交流指令を出力する3相交流演算部104と、この3相交流指令を入力とする電流形インバータ105と、電流形インバータ105の出力が供給される同期モータ6と、同期モータ6の回転子の磁極位置を検出して位置角θを出力する回転子位置検出部107と、位置角θを入力としてモータ速度ωを算出して出力する速度演算部109と、モータ速度ωおよび位置角θを入力としてトルク制御演算を行い、回転位置毎の電圧振幅の変動分を出力するトルク制御部110と、電圧振幅変動分出力部113から出力される回転位置毎の電圧振幅の変動分を入力として位相制御演算(例えば、所定の係数を乗算するとともに、位相シフト演算を行う)を行って電圧位相の変動分指令を算出して出力する位相制御部108と、従来公知のようにして得られる平均位相指令α*と変動分指令とを加算して電圧位相指令を算出して出力する電流位相指令出力部111と、位置角θを入力として3次調波を発生する3次調波発生部112と、トルク制御部110から出力される電圧振幅の変動分と3次調波とを加算して回転位置毎の電圧振幅の変動分を出力する電圧振幅変動分出力部113とを有している。
なお、回転子位置検出部107としては、エンコーダなどの回転位置センサとその出力のカウンタ回路、モータ端子電圧をフィルタリングする位置検出回路、モータの電気的所量から位置演算する回路などが例示できる。
図19は図18の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、回転子位置(位置角)θを入力し、ステップSP2において、回転子位置θから回転速度(モータ速度)ωを演算し、ステップSP3において、実速度ωと速度指令ω*との差をPI(比例・積分)演算することにより平均電圧振幅指令を得、ステップSP4において、実速度ωおよび回転子位置θを入力とするトルク制御演算を行って、実速度変動量から電圧振幅の変動分を得、ステップSP5において、ピークを低減する位相の3次調波成分を電圧振幅の変動分に加算して新たな電圧振幅の変動分を算出し、ステップSP6において、平均電圧振幅指令と新たな電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得、記憶し、ステップSP7において、新たな電圧振幅の変動分を係数倍し、シフトし、電圧位相の変動分を得(ここで、係数、シフト量は、例えば、経験的に定める。)、ステップSP8において、外部からの平均位相指令α*と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得、記憶し、ステップSP9において、記憶した電圧振幅および位相指令を3相交流演算部に供給し、ステップSP10において、各相電流を求め、電流形インバータに供給し、そのまま元の処理に戻る。
したがって、平均電圧振幅指令と電圧振幅の変動分とを加算して振幅指令を得ることにより、振動低減を達成し、外部からの平均位相指令β*と電圧位相の変動分とを加算して位相指令を得ることにより、効率の向上を達成することができる。この結果、周期性の脈動負荷を最大効率状態でトルク制御し、振動を低減することができる。
また、巻線電流検出部および電流制御部を追加して電流制御を行うことが可能である。なお、図18、図19の実施態様においては、電圧指令に3次調波成分を重畳するようにしているが、電流指令に3次調波成分を重畳するようにしてもよい。そして、何れの場合にも、3次調波成分をどの程度重畳するべきかは、同期モータ駆動システムの仕様により定まる。
図20はトルクの基本波の10%程度の3次調波成分がトルク波形に重畳されるように電流波形の3次調波を重畳した場合におけるトルク波形{図20中(A)参照}、電流振幅波形{図20中(B)参照}、電流位相波形{図20中(C)参照}を示す図である。なお、何れの図においても、aが3次調波重畳後の波形、bが3次調波重畳前の波形、cが平均値をそれぞれ示している。
図から明らかなように、3次調波を重畳することにより、電流振幅のピーク(モータ電流のピーク)を抑制することができ、これにより、インバータの電流容量制限により生ずる、動作点をずらして運転する必要、がなくなり、図5から図15の同期モータ駆動装置、同期モータ駆動方法の制御をより広範囲に実現することができる。
このように3次調波を重畳する制御を行う場合には、3次調波が負荷トルクに含まれなかったり、異なる場合に速度変動を増加させることになる場合もあるが、基本波に比べ周波数が高いため、はずみ車の効果が大きいこと、組み込み時に防振対策が施されていること、などを考慮すれば、実用上問題とはならず、上記の利点があるので、同期モータ駆動装置、同期モータ駆動方法に適用することが好ましい。
図21はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置は、直流電源120の両端子間に2つのスイッチングトランジスタの直列接続回路を3つ互いに並列接続して電圧形インバータ121を構成している。なお、各スイッチングトランジスタと並列に保護用のダイオードを接続している。そして、各直列接続回路の中点に、Y接続された3つの抵抗122u,122v,122wを接続しているとともに、同期モータ6のY接続された固定子巻線6u,6v,6wを接続している。なお、6aが回転子を示している。そして、抵抗122u,122v,122wの中点において得られる第1中性点電圧VNをオペアンプ123aの非反転入力端子に供給し、固定子巻線6u,6v,6wの中点において得られる第2中性点電圧VMを抵抗123bを介してオペアンプ123aの反転入力端子に供給している。そして、オペアンプ123aの反転入力端子と出力端子との間に抵抗123cを接続している。したがって、オペアンプ123aの出力端子において、第1中性点電圧VNと第2中性点電圧VMとの差に対応する差電圧VNMが得られる。この差電圧VNMを、抵抗124aとコンデンサ124bとを直列接続してなる積分回路に供給し、抵抗124aとコンデンサ124bとの中点において得られる積分信号∫VNOdtをオペアンプ125の非反転入力端子に供給し、オペアンプ125の反転入力端子をグランドと接続することにより、ゼロクロスコンパレータを構成し、ゼロクロスコンパレータからの出力信号を位置信号(磁極位置検出信号)としてマイクロプロセッサ126に供給している。また、前記積分信号∫VNOdtを積分信号レベル検出回路127に供給し、積分信号レベル検出回路127からの検出信号をマイクロプロセッサ126に供給している。マイクロプロセッサ126には速度指令および速度変動指令も供給され、インバータ121を制御するための信号を、ベース駆動回路128を介して出力する。
図22はマイクロプロセッサ126の構成を示すブロック図である。
このマイクロプロセッサ126は、位置信号を受け付けたことによる割込み処理1によってストップ、リセット、再スタートを行う周期測定タイマ131と、周期測定タイマ131がストップしたときのタイマ値を入力として位置信号の周期を演算する位置信号周期演算部132と、位置信号周期演算部132から出力される位置信号の周期を入力として速度演算を行い、現在の速度を算出して出力する速度演算部133と、外部から与えられる速度指令と速度演算部133から出力される現在の速度との差を算出して速度変動として出力する偏差演算部134と、偏差演算部134から出力される速度変動および外部から与えられる速度変動指令を入力として切り替え信号を算出して出力する切り替え信号演算部135と、偏差演算部134から出力される速度変動および切り替え信号演算部135から出力される切り替え信号を入力として1次成分補償モデルを演算して出力する1次成分補償モデル演算部136と、偏差演算部134から出力される速度変動を入力としてPI演算を行い、演算結果を出力するPI演算部137と、1次成分補償モデル演算部136から出力される1次成分補償モデルおよびPI演算部137から出力される演算結果を加算し、電圧指令として出力する加算器138と、位置信号周期演算部132から出力される位置信号の周期および後述する加算器147から与えられる位相量指令を入力としてタイマ値を演算して出力するタイマ値演算部139と、タイマ値演算部139から出力されるタイマ値がセットされ、位置信号を受け付けたことによる割込み処理1によってスタートされ、セットされたタイマ値の計時が行われることによりカウントオーバー信号を出力する位相補正タイマ140と、タイマ値演算部139から出力されるタイマ値がセットされ、位相補正タイマ140から出力されるカウントオーバー信号による割込み処理2によってスタートされ、セットされたタイマ値の計時が行われることによりカウントオーバー信号を出力する通電幅制御タイマ141と、位相補正タイマ140から出力されるカウントオーバー信号による割込み処理2または通電幅制御タイマ141から出力されるカウントオーバー信号による割込み処理3によってメモリ143から電圧パターンを読み出して出力するインバータモード選択部142と、加算器138から出力される電圧指令およびインバータモード選択部142から出力される電圧パターンを入力としてパルス幅変調を行い、スイッチ信号を出力するPWM部144と、1次成分補償モデル演算部136から出力される1次成分補償モデルをシフトさせる遅延処理部145と、遅延処理部145から出力される、シフトされた1次成分補償モデルに対して所定の係数を乗算して補償位相量指令を出力する係数器146と、係数器146から出力される補償位相量指令と外部から与えられる平均位相量指令とを加算して位相量指令を出力する加算器147とを有している。
前記1次成分補償モデル演算部136は、1次成分意外についてのゲインが0の補償を行うものである。したがって、1次成分補償モデル演算部136の入力に速度変動を用いても何ら問題はない。すなわち、速度指令は定常時には一定(直流)となるのであり、また1次成分補償モデル演算部136は、直流(または信号モデルの出力信号と周波数が異なる信号)が入力されても、その出力は零となる。換言すれば、1次成分補償モデル演算部136の入力として速度変動(=モータ速度−速度指令)を用いても、1次成分補償モデル演算部136の出力はモータ速度のみで決まる。したがって、制御性能には影響がないことになる。
図23は、図21の同期モータ駆動装置により駆動される同期モータで圧縮機を駆動するシステムの制御モデルを示す概略図である。
この制御モデルは、速度指令と同期モータ6の回転速度との差を算出する減算部151と、減算部151から出力される差を入力として比例制御および積分制御(PI制御)を行って比例制御結果および積分制御結果を出力するPI制御部152と、減算部151から出力される差を入力としてN回転(Nは自然数)の速度変動の平均の大きさΔωを演算する速度変動平均値演算部153と、速度変動平均値演算部153から出力される速度変動の平均の大きさΔωを入力として、0または1を出力する切り替え部154と、同期モータ6の回転速度と切り替え部154からの出力とを乗算して乗算結果を出力する乗算部155と、乗算部155から出力される乗算結果を入力として1次成分補償を行って補償値を出力する可変構造1次成分補償部156と、比例制御結果、積分制御結果および補償値を加算して電圧指令を出力する加算部157と、加算部157から出力される電圧指令を入力として、これを補償する増幅器157’と、増幅器157’から出力される出力電圧と、モータ速度起電圧のうち、トルク分電流発生に関与する部分Eτ−との差を算出して出力する減算部158と、減算部158から出力される差を入力として、電流を出力するモータの電圧・電流伝達関数(モータ巻線の抵抗、インダクタンスで決まる1次遅れ要素)159と、モータの電圧・電流伝達関数159から出力される電流と、回転子位置に応じた電流波形(位相/振幅)を直接制御していないことに伴うトルク誤差成分を等価的に表す電流iτ−との差を算出して出力する減算部160と、減算部160から出力される差を入力としてモータトルクを出力するモータの電流・トルク伝達関数161と、モータの電流・トルク伝達関数161から出力されるモータトルクと圧縮機負荷トルクとを減算して圧縮機軸トルクを出力する減算部162と、減算部162から出力される圧縮機軸トルクを入力とし、速度を出力するモータのトルク・速度伝達関数163とを有している。なお、減算部158、電圧・電流伝達関数159、減算部160、電流・トルク伝達関数161、減算部162およびトルク・速度伝達関数163で同期モータ6を構成している。
図24から図26はマイクロプロセッサ126の処理を説明するフローチャートである。なお、図24が割込み処理1を、図25が割込み処理2を、図26が割込み処理3を、それぞれ説明している。
図24のフローチャートの処理は、位置信号が受け付けられる毎に行われる。
ステップSP1において、位相量指令より位相補正タイマ140の値を演算し、ステップSP2において、位相補正タイマ140に位相補正タイマ値をセットし、ステップSP3において、位相補正タイマ140をスタートさせ、ステップSP4において、周期測定タイマ131をストップさせ、ステップSP5において、周期測定タイマ131の値を読み込み、ステップSP6において、周期測定タイマ131の値をリセットし、次の周期測定のために周期測定タイマ131をスタートさせる。そして、ステップSP7において、位置信号の周期を演算し、ステップSP8において、位置信号の周期の演算結果よりモータ回転速度を演算し、ステップSP9において、モータ回転速度および速度指令に基づいて速度変動を演算し、ステップSP10において、速度変動に対しPI演算を行い、平均電圧振幅指令を演算し、ステップSP11において、速度変動の大きさの平均値を演算し、得られた平均値に基づいて切り替え信号を出力し、ステップSP12において、速度変動と切り替え信号とに基づいて補償電圧振幅を演算し、ステップSP13において、平均電圧振幅に補償電圧振幅を加算し、ステップSP14において、遅延処理を行い{例えば、補償電圧振幅を記憶し、Mサンプル(Mは正の整数)前の補償電圧振幅を読み出し}、ステップSP15において、係数器146にて所定の係数を乗算することにより補償位相を算出し、ステップSP16において、補償位相を平均位相指令に加算し、次回の位相指令として記憶し、そのまま元の処理に戻る。
図25のフローチャートの処理は、位相補正タイマ140からカウントオーバー信号が出力される毎に行われる。
ステップSP1において、インバータモードを1ステップ進め、ステップSP2において、進められたインバータモードに対応する電圧パターンを出力し、ステップSP3において、通電幅指令より通電幅制御タイマ141のタイマ値を演算し、ステップSP4において、通電幅制御タイマ141にタイマ値{=(通電角−120)deg分のタイマ値}をセットし、ステップSP5において、通電幅制御タイマ141をスタートさせ、そのまま元の処理に戻る。
図26のフローチャートの処理は、通電幅制御タイマ141からカウントオーバー信号が出力される毎に行われる。
ステップSP1において、インバータモードを1ステップ進め、ステップSP2において、進められたインバータモードに対応する電圧パターンを出力し、そのまま元の処理に戻る。
図27は図21および図22に示す同期モータ駆動装置の各部の信号波形を示す図である。
同期モータ6により圧縮機を駆動している場合に、図27中(A)に示すように差電圧VNMが得られ、図27中(B)に示すように積分信号∫VNOdtが得られ、図27中(C)に示すように位置信号が得られる。
この位置信号に基づく割込み処理1により図27中(D)に示すように位相補正タイマ140がスタートする{図27中(D)に示す矢印の起点を参照}、そして、図27中(M)に示す位相量指令に基づいてセットされるタイマ値が制御される位相補正タイマ140からカウントオーバー信号が出力される{図27中(D)に示す矢印の終点を参照}毎に、図27中(E)に示すように通電幅制御タイマ141がスタートする{図27中(E)に示す矢印の起点を参照}。
位相補正タイマ140からカウントオーバー信号が出力される{図27中(D)に示す矢印の終点を参照}毎、および通電幅制御タイマ141からカウントオーバー信号が出力される{図27中(E)に示す矢印の終点を参照}毎に、図27中(N)に示すようにインバータモードが1ステップずつ進められ、図27中(F)から図27中(K)に示すようにインバータ回路121のスイッチングトランジスタ121u1,121u2,121v1,121v2,121w1,121w2のオン−オフ状態がインバータモードに対応して切り替えられる。また、図27中(L)に示すようなインバータ出力電圧に基づいて各スイッチングトランジスタは、PWM部144でチョッパ制御されている。なお、図27中(L)に示されている破線がPI演算部137の出力(平均電圧)であり、図27中(L)に示されている実線が1次成分補償モデル演算部136の出力(補償電圧)である。
なお、位相制御は、タイマ処理の関係で1サンプル遅れの制御系になっている。
図28は最大トルク制御の考えに基づき、電圧位相と電圧振幅とを関連付けて制御して圧縮機を駆動した場合の線電圧振幅波形{図28中(A)参照}、電圧位相波形{図28中(B)参照}、相電流波形{図28中(C)参照}およびインバータDC電流波形{図28中(D)参照}を示す図、図29は最大トルク制御の考えに基づき、電圧位相と電圧振幅とを関連付けることなく制御して圧縮機を駆動した場合の線電圧振幅波形{図29中(A)参照}、電圧位相波形{図29中(B)参照}、相電流波形{図29中(C)参照}およびインバータDC電流波形{図29中(D)参照}を示す図である。なお、運転条件は、低圧:5kg/cm2、高圧:13kg/cm2、回転数:20rpsである。
図28と図29とを比較すれば、図28はモータ巻線電流のピーク値が小さく、電圧形インバータに流れ込むDC電流も小さいことが分かる。換言すれば、より効率のよい運転ができていることが分かる。
図30はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様の要部であるマイクロプロセッサの構成を示すブロック図である。なお、マイクロプロセッサ以外の部分の構成は図21と同様であるから説明を省略する。
このマイクロプロセッサは、位置信号を受け付けたことによる割込み処理1によってストップ、リセット、再スタートを行う周期測定タイマ151と、周期測定タイマ151がストップしたときのタイマ値を入力として位置信号の周期を演算する位置信号周期演算部152と、位置信号周期演算部152から出力される位置信号の周期を入力として速度演算を行い、現在の速度を算出して出力する速度演算部153と、外部から与えられる速度指令と速度演算部153から出力される現在の速度とを入力として速度制御を行い、平均電圧指令を出力する速度制御部154と、速度演算部153から出力される現在の速度とを入力として補償位相係数を発生する補償位相係数発生部155と、速度演算部153から出力される現在の速度とを入力として補償電圧係数を発生する補償電圧係数発生部161と、位置信号を受け付けたことによる割込み処理1によって動作する補償位相パターンモード選択部156、補償電圧パターンモード選択部165と、外部から与えられる平均位相量指令、補償位相係数発生部155から出力される補償位相係数、および補償位相パターンモード選択部156により選択される補償位相パターンを乗算して補償位相量指令を出力する乗算器157と、外部から与えられる平均位相量指令と乗算器157から出力される補償位相量指令とを加算して位相量指令を出力する加算器158と、位置信号周期演算部152から出力される位置信号の周期および加算器158から出力される位相量指令を入力としてタイマ値を演算して出力するタイマ値演算部159と、タイマ値演算部159から出力されるタイマ値がセットされ、位置信号を受け付けたことによる割込み処理1によってスタートされ、セットされたタイマ値の計時が行われることによりカウントオーバー信号を出力する位相補正タイマ160と、位相補正タイマ160から出力されるカウントオーバー信号による割込み処理2によってメモリ163から電圧パターンを読み出して出力するインバータモード選択部162と、速度制御部154から出力される平均電圧指令、補償電圧係数発生部161から出力される補償電圧係数、および補償電圧パターンモード選択部165により選択される補償電圧パターンを乗算して補償電圧指令を出力する乗算器166と、速度制御部154から出力される平均電圧指令と乗算器166から出力される補償電圧指令とを加算して電圧指令を出力する加算器167と、加算器167から出力される電圧指令およびインバータモード選択部162から出力される電圧パターンを入力としてパルス幅変調を行い、スイッチ信号を出力するPWM部144とを有している。
図31は図30のマイクロプロセッサの処理を説明するフローチャートである。なお、図31は割込み処理1を示している。
図31のフローチャートの処理は、位置信号が受け付けられる毎に行われる。
ステップSP1において、周期測定タイマ151をストップさせ、ステップSP2において、周期測定タイマ151の値を読み込み、ステップSP3において、周期測定タイマ151の値をリセットし、次の周期測定のために周期測定タイマ151をスタートさせる。そして、ステップSP4において、位置信号の周期を演算し、ステップSP5において、位置信号の周期の演算結果よりモータの現在速度を演算し、ステップSP6において、補償位相パターンモードに基づき補償位相パターンを読み込み、ステップSP7において、補償位相パターンモードを1ステップ進め、ステップSP8において、現在速度に基づき補償位相係数を読み込み、ステップSP9において、平均位相量指令の係数倍を補償位相パターンに乗算して補償位相量指令を演算し、ステップSP10において、平均位相量指令に補償位相量指令を加算して位相量指令を演算し、ステップSP11において、位相量指令より位相補正タイマ160のタイマ値を演算し、ステップSP12において、位相補正タイマ160に補正タイマ値をセットし、ステップSP13において、位相補正タイマ160をスタートさせ、ステップSP14において、速度指令および現在速度に基づき速度制御を行い、平均電圧指令を演算し、ステップSP15において、補償電圧パターンモードに基づき補償電圧パターンを読み込み、ステップSP16において、補償電圧パターンモードを1ステップ進め、ステップSP17において、現在速度に基づき補償電圧係数を読み込み、ステップSP18において、平均電圧指令の係数倍を補償電圧パターンに乗算し、補償電圧指令を演算し、ステップSP19において、平均電圧指令に補償電圧指令を加算し、電圧指令を出力し、そのまま元の処理に戻る。
図32は図21および図30に示す同期モータ駆動装置の各部の信号波形を示す図である。
同期モータ6により圧縮機を駆動している場合に、図32中(A)に示すように差電圧VNMが得られ、図32中(B)に示すように積分信号∫VNOdtが得られ、図32中(C)に示すように位置信号が得られる。
この位置信号に基づく割込み処理1により図32中(D)に示すように位相補正タイマ160がスタートする{図32中(D)に示す矢印の起点を参照}、そして、図32中(M)に示す位相量指令に基づいてセットされるタイマ値が制御される位相補正タイマ160からカウントオーバー信号が出力される{図32中(D)に示す矢印の終点を参照}毎に、図32中(E)に示すように通電幅制御タイマ169がスタートする{図32中(E)に示す矢印の起点を参照}。
位相補正タイマ160からカウントオーバー信号が出力される{図32中(D)に示す矢印の終点を参照}毎、および通電幅制御タイマ169からカウントオーバー信号が出力される{図32中(E)に示す矢印の終点を参照}毎に、図32中(N)に示すようにインバータモードが1ステップずつ進められ、図32中(F)から図32中(K)に示すようにインバータ回路121のスイッチングトランジスタ121u1,121u2,121v1,121v2,121w1,121w2のオン−オフ状態がインバータモードに対応して切り替えられる。また、図32中(L)に示すようなインバータ出力電圧に基づいて各スイッチングトランジスタは、PWM部164でチョッパ制御されている。なお、図32中(L)に示されている破線が速度制御部154の出力(平均電圧)であり、図32中(L)に示されている実線が乗算器166の出力(補償電圧)である。
なお、位相制御は、タイマ処理の関係で1サンプル遅れの制御系になっている。
図33はこの発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様の要部であるマイクロプロセッサの構成を示すブロック図である。
この同期モータ駆動装置が図30の同期モータ駆動装置と異なる点は、補償位相係数発生部155に代えて、積分信号レベル検出回路127(図21参照)から出力される積分信号レベル検出信号および補償位相パターンモード選択部156から出力される補償位相パターンを入力として補償位相係数を得て出力する補償位相係数発生部168を採用した点、補償位相パターンモード選択部156から出力される補償位相パターンと、補償位相係数発生部168から出力される補償位相係数とを乗算器158により乗算して、補償位相量指令を得て出力するようにした点のみである。
図34は補償位相量指令を得るための処理を説明するフローチャートである。
ステップSP1において、補償位相パターンモードを読み込み、ステップSP2において、補償位相パターンモードに基づき補償位相パターン(例えば、sinθn)を読み込み、ステップSP3において、積分信号レベル検出信号と所定値とを比較し、積分信号レベル検出信号が大きいか否かを判定する。
そして、積分信号レベル検出信号が大きいと判定された場合には、ステップSP4において、補償位相係数Kをδsinθnだけ増加させ、逆に、積分信号レベル検出信号が小さいと判定された場合には、ステップSP5において、補償位相係数Kをδsinθnだけ減少させる。ただし、δは経験的に定まる定数である。
ステップSP4またはステップSP5の処理を行った後は、ステップSP6において、補償位相パターンを係数倍して補償位相量指令(=K×sinθn)を算出し、そのまま一連の処理を終了する。
したがって、積分信号レベル検出信号が所定値になるように、位相変動分のパターンを逐次修正し、効率よい制御を確実に行わせることができる。
さらに詳細に説明する。
図35は積分信号レベルと位相変動分の振幅との関係を示す図である。なお、図35中に示す破線は効率が最大となる積分信号レベルである。
したがって、補償位相パターンsinθnの極性が負の場合(位相変動分が進み補償期間)においては、
(1)積分信号レベル検出信号が所定値より大きい場合、係数Kを小さくし、補償位相量を小さくする(位相進み量を小さくすることに等価)。この結果、積分信号レベルは小さくなる。
(2)積分信号レベル検出信号が所定値より小さい場合、係数Kを大きくし、補償位相量を大きくする(位相進み量を大きくすることに等価)。この結果、積分信号レベルは大きくなる。
逆に、補償位相パターンsinθnの極性が正の場合(位相変動分が遅れ補償期間)においては、
(1)積分信号レベル検出信号が所定値より大きい場合、係数Kを大きくし、補償位相量を大きくする(位相進み量を大きくすることに等価)。この結果、積分信号レベルは小さくなる。
(2)積分信号レベル検出信号が所定値より小さい場合、係数Kを小さくし、補償位相量を小さくする(位相進み量を小さくすることに等価)。この結果、積分信号レベルは大きくなる。
これらの結果、効率よい制御を確実に行うことができる。
回転子位置角とトルクとの関係、トルクとdq軸電流との関係、および回転子位置角とdq軸電流との関係を示す図である。 表面磁石構造のブラシレスDCモータにおいて、電流位相を0radに設定した条件下での電圧振幅と位相の変動分のシミュレーション結果、および負荷トルクの基本波を示す図である。 図1のdq軸電流を得るためのモータ3相電流の位相と振幅、および負荷トルクの基本波を示す図である。 図1のdq軸電流を得るためのモータ3相印加電圧の位相と振幅を示す図である。 この発明の同期モータ駆動装置の一実施態様を示すブロック図である。 図5の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。 この発明の同期モータ駆動装置の他の実施態様を示すブロック図である。 図7の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。 図9の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。 図11の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。 図13の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。 1シリンダ圧縮機の圧縮トルクと回転角との関係を示す図である。 圧縮トルクの周波数分布を示す図である。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示すブロック図である。 図18の同期モータ駆動装置の作用を説明するフローチャートである。 トルクの基本波の10%程度の3次調波成分がトルク波形に重畳されるように電流波形の3次調波を調整した場合における、トルク、電流振幅、電流位相の変化を示す図である。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様を示す電気回路図である。 図21のマイクロプロセッサの構成を示すブロック図である。 図21に対応する制御モデルを示す図である。 図22の割込み処理1を説明するフローチャートである。 図22の割込み処理2を説明するフローチャートである。 図22の割込み処理3を説明するフローチャートである。 図21、図22に示す同期モータ駆動装置の各部の信号波形を示す図である。 最大トルク制御の考えに基づき、電圧位相と振幅を関連付け制御して実機を運転した場合における線電圧振幅、電圧位相、相電流、インバータDC電流の変化を示す図である。 最大トルク制御の考えに基づき、電圧位相と振幅を関連付け制御せず、実機を運転した場合における線電圧振幅、電圧位相、相電流、インバータDC電流の変化を示す図である。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様の要部であるマイクロプロセッサの構成を示すブロック図である。 図30の割込み処理1を説明するフローチャートである。 図21、図30に示す同期モータ駆動装置の各部の信号波形を示す図である。 この発明の同期モータ駆動装置のさらに他の実施態様の要部であるマイクロプロセッサの構成を示すブロック図である。 補償位相量指令を得るための処理を説明するフローチャートである。 積分信号レベルと位相変動分振幅との関係を示す図である。
符号の説明
5,5b,25,45,65,85,105,121 インバータ
6 ブラシレスDCモータ 6a 回転子
6u,6v,6w 固定子巻線
8,28,48,68,88,108 位相制御部
10,30,50,70,90,110 トルク制御部
18,126 マイクロプロセッサ 19a タイマ値演算部
19m 補償位相パターンモード選択部 19n 加算器
122u,122v,122w 抵抗
124a 抵抗 124b コンデンサ
125 ゼロクロスコンパレータ



Claims (20)

  1. 周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータ(5)(5b)(25)(45)(65)(85)(105)(121)で制御される同期モータ(6)により1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳することを特徴とする同期モータ駆動方法。
  2. トルク制御部(10)(30)(70)(110)の出力により制御される振幅の変動量に基づいて位相の変動量を制御する請求項1に記載の同期モータ駆動方法。
  3. トルク制御部(50)(90)の出力により制御される位相の変動量に基づいて振幅の変動量を制御する請求項1に記載の同期モータ駆動方法。
  4. トルク制御部(10)(30)(70)(110)の出力に基づき振幅の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき位相の変動量を制御する請求項1に記載の同期モータ駆動方法。
  5. トルク制御部(50)(90)の出力に基づき位相の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき振幅の変動量を制御する請求項1に記載の同期モータ駆動方法。
  6. 前記変動量は、基本波および低次調波に対応するものである請求項1から請求項5の何れかに記載の同期モータ駆動方法。
  7. 前記変動量は、基本波に対応するものである請求項1から請求項5の何れかに記載の同期モータ駆動方法。
  8. 前記振幅の変動量に対して3次調波を重畳する請求項1から請求項5の何れかに記載の同期モータ駆動方法。
  9. インバータ(121)の各相の出力端子に一方の端部が接続され、かつ他方の端部が互いに接続された抵抗(122u)(122v)(122w)により得られた第1中性点電圧と、同期モータの各相の固定子巻線(6u)(6v)(6w)の一方の端部を互いに接続して得られた第2中性点電圧との差を積分して同期モータ(6)の回転子(6a)の磁極位置を検出する請求項1から請求項8の何れかに記載の同期モータ駆動方法。
  10. 請求項1から請求項9の何れかに記載の同期モータ駆動方法により駆動される同期モータ(6)によって1シリンダ圧縮機を駆動することを特徴とする圧縮機駆動方法。
  11. 周期性のトルク変動を有する負荷に対し、インバータ(5)(5b)(25)(45)(65)(85)(105)(121)で制御される同期モータ(6)により1回転中の速度変動を抑制するトルク制御を行う場合に、電流波形または電圧波形の振幅および位相の両者に対して変動量を重畳すべくインバータ(5)(5b)(25)(45)(65)(85)(105)(121)を制御するインバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)を含むことを特徴とする同期モータ駆動装置。
  12. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、トルク制御部(10)(30)(70)(110)の出力により制御される振幅の変動量に基づいて位相の変動量を制御するものである請求項11に記載の同期モータ駆動装置。
  13. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、トルク制御部(50)(90)の出力により制御される位相の変動量に基づいて振幅の変動量を制御するものである請求項11に記載の同期モータ駆動装置。
  14. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、トルク制御部(10)(30)(70)(110)の出力に基づき振幅の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき位相の変動量を制御するものである請求項11に記載の同期モータ駆動装置。
  15. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、トルク制御部(50)(90)の出力に基づき位相の変動量を制御し、効率と関連のある検出量に基づき振幅の変動量を制御するものである請求項11に記載の同期モータ駆動装置。
  16. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、前記変動量として、基本波および低次調波に対応するものを採用するものである請求項11から請求項15の何れかに記載の同期モータ駆動装置。
  17. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、前記変動量として、基本波に対応するものを採用するものである請求項11から請求項15の何れかに記載の同期モータ駆動装置。
  18. インバータ制御手段(8)(10)(28)(30)(48)(50)(68)(70)(88)(90)(108)(110)(126)は、前記振幅の変動量に対して3次調波を重畳するものである請求項11から請求項15の何れかに記載の同期モータ駆動装置。
  19. 第1中性点電圧を得るべくインバータ(121)の各相の出力端子に一方の端部が接続され、かつ他方の端部が互いに接続された抵抗(122u)(122v)(122w)と、第2中性点電圧を得るべく一方の端部が互いに接続された同期モータの各相の固定子巻線(6u)(6v)(6w)と、第1中性点電圧と第2中性点電圧との差を積分する積分手段(124a)(124b)と、積分信号に基づいて同期モータ(6)の回転子(6a)の磁極位置を検出する磁極位置検出手段(125)とを含む請求項11から請求項18の何れかに記載の同期モータ駆動装置。
  20. 請求項11から請求項19の何れかに記載の同期モータ駆動装置により駆動される同期モータ(6)によって1シリンダ圧縮機を駆動することを特徴とする圧縮機駆動装置。
JP2004330596A 1996-08-19 2004-11-15 同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置 Withdrawn JP2005046000A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004330596A JP2005046000A (ja) 1996-08-19 2004-11-15 同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21757396 1996-08-19
JP2004330596A JP2005046000A (ja) 1996-08-19 2004-11-15 同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51058198A Division JP3654652B2 (ja) 1996-08-19 1997-08-19 ブラシレスdcモータ駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005046000A true JP2005046000A (ja) 2005-02-17

Family

ID=34276926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004330596A Withdrawn JP2005046000A (ja) 1996-08-19 2004-11-15 同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005046000A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131130A (ja) * 2007-11-28 2009-06-11 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2010200498A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Nissan Motor Co Ltd モータ制御装置
WO2012098628A1 (ja) 2011-01-18 2012-07-26 ダイキン工業株式会社 電力変換装置
JP2012198181A (ja) * 2011-03-23 2012-10-18 E-Bike Corp 電動車両用試験測定システム
JP2012210061A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Fujitsu General Ltd モータの制御装置、及びモータの制御方法
JP2022544324A (ja) * 2019-08-21 2022-10-17 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 電気的な機械を運転するためのコントロールユニット、電気的な機械および方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131130A (ja) * 2007-11-28 2009-06-11 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2010200498A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Nissan Motor Co Ltd モータ制御装置
WO2012098628A1 (ja) 2011-01-18 2012-07-26 ダイキン工業株式会社 電力変換装置
JP2012198181A (ja) * 2011-03-23 2012-10-18 E-Bike Corp 電動車両用試験測定システム
JP2012210061A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Fujitsu General Ltd モータの制御装置、及びモータの制御方法
JP2022544324A (ja) * 2019-08-21 2022-10-17 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 電気的な機械を運転するためのコントロールユニット、電気的な機械および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100592970B1 (ko) 동기모터구동방법, 압축기구동방법 및 이들의 장치 및부러시레스 디씨모터 구동장치
KR100724667B1 (ko) 동기 전동기의 제어 장치, 전기 기기 및 모듈
JP4475528B2 (ja) 同期電動機の制御装置及びその調整方法
EP1083649A2 (en) Motor system capable of obtaining high efficiency and method for controlling a motor
JP7113939B2 (ja) 駆動装置及び空気調和機
JP2004328814A (ja) 電動パワーステアリング装置
TWI601371B (zh) Motor Control Units, Compressors, Air Conditioners and Computer Program Products
JP6368523B2 (ja) モータ制御装置
JP6166601B2 (ja) モータ制御装置及び発電機制御装置
JP2005151678A (ja) 永久磁石同期電動機のV/f制御装置
JP4744505B2 (ja) モータ駆動制御装置、モータ駆動制御方法及び座標変換方法、並びに換気扇、液体用ポンプ、送風機、冷媒圧縮機、空気調和機及び冷蔵庫
JP2005046000A (ja) 同期モータ駆動方法、圧縮機駆動方法およびこれらの装置
JP2015042010A (ja) モータ駆動装置、モータ駆動モジュール、圧縮機及びこれを備えた冷凍装置
JP4679487B2 (ja) モータ制御装置並びに冷凍空調装置
JP2006180605A (ja) 電動機の制御装置
JP2008148437A (ja) 永久磁石型同期モータの制御装置
JP7201952B2 (ja) モータ制御装置、モータ、圧縮機、冷凍装置及び車両
JP7217833B1 (ja) モータ駆動装置、電気定数測定方法および冷凍機器
WO2023105689A1 (ja) 電力変換装置、電動機駆動装置及び冷凍サイクル適用機器
TWI662782B (zh) 馬達驅動裝置、及具備其之冷凍循環裝置、以及馬達驅動方法
JP7118274B2 (ja) 駆動装置、流体利用装置及び空気調和機
KR20090049854A (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
JP4802428B2 (ja) 誘導電動機の制御方法
WO2023047486A1 (ja) 電力変換装置、電動機駆動装置及び冷凍サイクル適用機器
JP2020178508A (ja) インバータ装置及びインバータ装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301