JP2005036687A - 油圧ポンプ - Google Patents

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Atsushi Ishizuka
淳 石塚
Shigeki Hanehiro
隆樹 羽広
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Abstract

【課題】ブッシュと駆動軸との潤滑性を確保しつつ、リーク油が増加した場合においても、シール部材が破損して外部へ漏洩するのを未然に防止できる油圧ポンプの提供。
【解決手段】貫通穴3aが形成されたポンプハウジング3と、ポンプハウジングと3ポンプカバー2との間に収装されたポンプユニット1と、貫通穴3aにブッシュ13,14を介して軸支された駆動軸15と、貫通穴3aの端部に設けられるシール室11及びシール部材12と、駆動軸15とブッシュ13,14との間に設けられ、かつ、貫通穴3aのポンプユニット側からシール室11に連通された第1油溝Y1と、第1油溝Y1を回避するように前記貫通穴2aのポンプユニット側からシール室11に連通された第2油溝Y2と、シール室11からポンプユニット1の低圧側(低圧室3c)に連通された連通路19を備えることとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のパワーステアリング装置等のパワーソースに用いて好適な油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の油圧ポンプは、ポンプハウジングとポンプカバーとの間にポンプユニットを収装して構成され、前記ポンプハウジングを貫通した貫通穴にはブッシュを介して軸受けされた駆動軸が設けられている。
また、前記油圧ポンプは通常、ポンプユニットの駆動に伴って貫通穴に漏洩するリーク油を駆動軸の潤滑油として利用している。
そこで、前記ブッシュの内面に螺旋状の油溝を形成し、該油溝に前記リーク油を流通させてシール室に導くことによりブッシュと駆動軸との間の潤滑性の向上を図った油圧ポンプの技術が公知となっている(特許文献1参照)。
また、前記ブッシュと貫通穴との間に油溝を形成して同様の効果を図った技術が公知となっている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭63−143786号公報 (第1−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−13670号公報 (第1−3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1の発明にあっては、前記リーク油が増加した場合、前記油溝を流通するリーク油の流速が高くなってその応力がシール部材の封止力を超え、結果、シール部材が破壊されて駆動軸との間からリーク油がポンプハウジングの外部へ漏れ出す虞があるという問題点があった。
なお、前記油溝を流通するリーク油の流速が高くなるとブッシュに掛かる負荷も高くなるため該ブッシュの耐久性も低下する。
また、前記油溝のシール室側の開口端部はシール部材のリップ部に対面していてリーク油の流速による応力を受け易い構造となっている。
また、特許文献2の発明にあっては、ブッシュと駆動軸との間にリーク油が十分に浸透しないため駆動軸に所望の潤滑性が得られないという問題点があった。
【0005】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、ブッシュと駆動軸との潤滑性を確保しつつ、リーク油が増加した場合においても、シール部材が破損して外部へ漏洩するのを未然に防止できる油圧ポンプを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、貫通穴が形成されたポンプハウジングと、該ポンプハウジングとポンプカバーとの間に収装されたポンプユニットと、前記貫通穴にブッシュを介して軸支された駆動軸と、前記貫通穴の端部に設けられ、前記ポンプハウジングと駆動軸との間を封止するシール室及びシール部材と、前記駆動軸とブッシュとの間に設けられ、かつ、前記貫通穴のポンプユニット側からシール室に連通して該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油をシール室に導く第1油溝と、前記ブッシュのポンプユニット側からシール室に連通され、該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油を前記第1油溝を回避するようにシール室に導く第2油溝と、前記シール室からポンプユニットの低圧側に連通され、該シール室のリーク油を回収する連通路と、を備えることとした。
【0007】
従って、本発明の油圧ポンプにおけるポンプユニット側から貫通穴内に漏洩したリーク油は第1油溝に流入することにより駆動軸とブッシュとの間で潤滑油として作用し、結果、駆動軸の良好な潤滑性が得られる。
【0008】
また、前記リーク油は第1油溝と第2油溝の2つの流路に分岐してシール室に導かれるため、該リーク油が増加した場合でも第2油溝が第1油溝のバイパスとなってリーク油の全量が第1油溝に流入することがない。
【0009】
よって、従来の発明に比べて第1油溝に流入するリーク油の量を減少させてその流速を低くすることができ、該リーク油の応力によるブッシュやシール部材の破損を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の油圧ポンプの実施の形態を説明する。
本実施の形態ではパワーステアリング装置の油圧ポンプ、詳しくはベーンポンプに適用した例について説明する。
なお、本発明の油圧ポンプはパワーステアリング装置の適用に限定されるものではなく、ポンプの形式もプランジャポンプ、ピストンポンプ等の一般的な全ての液体ポンプに適用できる。
【0011】
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1を説明する。
図1は本発明の実施の形態1の油圧ポンプを示す断面図、図2は図1のS1−S1断面図、図3は本実施の形態のブッシュの展開図、図4は本実施の形態の油圧ポンプにおけるリーク油の流路を説明する概略図である。
【0012】
図1、2に示すように、本実施の形態の油圧ポンプはポンプユニット1を収装するためのポンプカバー2と、貫通穴3aが形成されたポンプハウジング3と、該貫通穴3a内に設けられた駆動軸15を主要な構成としている。
【0013】
前記ポンプユニット1のカムリング4は、後述するサイドプレート7,8に挟まれた状態で設けられると共に、該カムリング4内には複数のベーン5を半径方向に出没自在に取付けたロータ6が収装されている。
また、前記カムリング4内は隣り合うベーン5によって隔成されたポンプ室9が形成されている。
前記ポンプ室9はロータ6の回転によってその容積が変化し、この容積変化によって増加する部分に吸入領域が形成され、容積が減少する部分に吐出領域が形成されている。
【0014】
前記吐出領域に面するサイドプレート7,8には、半径方向に開放する切欠き通路7a,8aが形成され、内部の作動油をカムリング4の外周の環状凹部の吐出室20内に吐出するようになっている。
また、前記吸入領域に面するサイドプレート7には図示しない吸入ポートが貫通して形成されている。
【0015】
前記ポンプハウジング3の貫通穴3aの端部にはシール室11及びシール部材12が設けられ、該貫通穴3a内には後述するブッシュ13(第1ブッシュ)及びブッシュ14(第2ブッシュ)を介して駆動軸15が軸支されている。
前記駆動軸15はポンプユニット1を駆動するためのものであり、ポンプユニット1側のセレーション16がサイドプレート7の貫通穴7bを貫通してロータ6のセレーション孔6aに嵌合され、これによって、駆動軸15はロータ6を回転駆動、換言すればポンプユニット1を駆動するようになっている。
なお、前記駆動軸15のポンプユニット1側の先端はサイドプレート8の貫通穴8a内に遊嵌されている。
【0016】
前記ブッシュ13,14の各々は、図3に示すように、2本の溝Mが形成された板部材を該溝Mが内面側となるように丸めることにより筒状に形成されている。
また、ブッシュ13,14は駆動軸15の軸方向に所定間隔で離間して設けられている。
なお、前記所定間隔は駆動軸15を軸受けするのに必要な距離、例えばブッシュ13,14の両端部間の略1/3以下の寸法とされる。
【0017】
また、前記ブッシュ13の内面に形成された第1油溝Y1のシール室11側の開口端部は、シール部材12、詳しくはシール部材12のリップ部Rに対面した状態で連通している。
一方、前記第1油溝Y1のポンプユニット1側の開口端部はブッシュ13,14間に挟まれた空間部O1に連通している。
【0018】
そして、前記第1油溝Y1を回避するように前記空間部O1からシール室11に連通された第2油溝Y2が形成されている。
前記第2油溝Y2は貫通穴3aの最下部に軸方向に沿って形成されており、前記第1油溝Y1とはブッシュ14によって隔成されている(図2参照)。
また、第2油溝Y2のシール室11側の開口端部は前記リップ部Rに径方向外側にオフセットした状態となっており、後述するリーク油がリップ部Rに勢い良く直接衝突しないよう配慮されている。
一方、ブッシュ14もブッシュ13と同様に第1油溝Y3が形成され、該第1油溝Y3はポンプユニット1側の空間部O2と前記空間部O1に連通されている。
【0019】
さらに、前記ポンプハウジング3には、吸入領域のポンプ室9と図外の貯油タンクとを連通する低圧室3c(ポンプユニットの低圧側)、吐出領域のポンプ室9と図外のパワーステアリング装置のアクチュエータとを連通するための吐出通路3d、吐出室20内の作動油の余剰油を図示しないドレン口から排出して流量制御を行う流量制御弁S等が設けられている。
【0020】
前記低圧室3cはサイドプレート7との合わせ目において軸直方向に2方向に分岐して形成され、その先端に円弧状の吸入ポート(図示せず)が形成されている。
また、前記低圧室3cはサイドプレート7に形成された図示しない吸入ポートに臨んで形成されている。
さらに、前記低圧室3cは貫通穴3aに略平行に形成された連通路19を介してシール室11に連通されている。
【0021】
なお、前記ポンプハウジング3とポンプカバー2とは、図示しないボルト等によって相互に連結固定される他、これら両者の合わせ目はシール部17によって吐出室20内に吐出されたリーク油が外部へ漏洩しないようになっている。
また、前記ポンプカバー2とサイドプレート8の間にはシール部18が設けられ、吐出室20と貫通穴3aとの間が封止されている。
また、前記駆動軸15のポンプハウジング3から突出した先端には図外の内燃機関によって回転駆動されるプーリ等の駆動手段Pが取付けられる。
【0022】
以下、本実施の形態の油圧ポンプの作動について説明する。
このように構成された油圧ポンプにあっては、駆動手段Pによって駆動軸15が回転することによりロータ6が回転駆動する。
そして、前記ロータ6の回転駆動により作動油が通路3eから低圧室3cに供給された後、吸入領域のポンプ室9内に吸入される。
ここで、作動油はポンプ作用を受けた後、吐出領域のポンプ室9から吐出室20内に吐出される。
【0023】
その後、前記吐出室20内に吐出された作動油は、流量制御弁Sによって流量制御されながら吐出通路3dの通路3fを経て図外のパワーステアリング装置のアクチュエータに吐出される。
そして、前記作動油は通路3fから吐出される一方で、主にロータ6とサイドプレート7,8との潤滑のために形成された隙間を介してポンプユニット1から駆動軸15に沿って空間部O2に漏洩する。
【0024】
前記空間部O2に漏洩したリーク油は、該空間部O2で潤滑油として作用すると共に、ブッシュ14の第1油溝Y3に流入して駆動軸15との間で潤滑油として作用しながら空間部O1に導かれる。
【0025】
次に、前記空間部O1からブッシュ13の第1油溝Y1に流入したリーク油は駆動軸15との間で潤滑油として作用しながらシール室11に導かれる。
一方、前記空間部O1から第2油溝Y2に流入したリーク油は前記第1油溝を回避してシール室11に直接導かれる。
【0026】
なお、前述したように、前記第2油溝Y2は貫通穴3aの最下部に設けられているため、リーク油は自重で第2油溝Y2に流入し易くなっている。
また、前記第2油溝Y2内のリーク油は駆動軸15の回転の影響を受けないため、第1油溝Y1に比べてスムーズに流通するようになっている。
続いて、シール室11に流入したリーク油は連通路19を介してポンプユニット1の低圧側である低圧室3cに戻され再びポンプユニット1内で循環する。
【0027】
即ち、本実施の形態の油圧ポンプは、図4に示すように、ポンプユニット1側から空間部O2に漏洩したリーク油がブッシュ14の第1油溝Y3を介して空間部O1に集合した後、ブッシュ13の第1油溝Y1を介してシール室11に導かれる流路(実線矢印にて図示)と、第2油溝Y2を介してシール室11に導かれる流路(破線矢印にて図示)に分岐される。
なお、図4中では説明上、第2油溝Y2を駆動軸15の側方位置に図示している。
【0028】
従って、本実施の形態の油圧ポンプにおいては、第1油溝Y1、Y3によって駆動軸15とブッシュ13,14との間に所望の潤滑性を得ることができる(請求項1に対応)。
【0029】
また、前記第2油溝Y2は第1油溝Y1のバイパスの役割を果たすため、リーク油の全量が第1油溝Y1に流入することがなく、結果、リーク油が増加した場合でも第1油溝Y1におけるリーク油の流入量を従来の発明に比べて減少させて該リーク油の流速を低くすることができ、リーク油の応力によるブッシュ13やシール部材12の破損を防止できる(請求項1に対応)。
【0030】
また、前記第2油溝Y2のシール室11側の開口端部をシール部材12のリップ部Rに径方向にオフセットした位置に連通させたため、第2油溝Y2に導かれたリーク油がリップ部Rに直接衝突するのを回避でき、該リップ部Rに余計な応力がかかるのを回避させてシール部材12の耐久性を向上できる(後述の(ロ)に対応)。
さらに、本実施の形態では第1油溝Y1をブッシュ13の内周面に形成することにより強度が必要な駆動軸15に油溝を形成する必要がないと共に、第2油溝Y2が貫通穴3a(空間部O1)の内周面に形成されることにより該第2油溝Y2を貫通穴3aと同時に形成することができる(後述の(ニ)に対応)。
【0031】
<実施の形態2>
以下、本発明の実施の形態2を説明する。
なお、本実施の形態の油圧ポンプでは、前記ブッシュ14の第1油溝Y3を回避するように空間部O2から空間部O1に連通する第3油溝Y4を形成したこと以外は前記実施の形態1と同様であるため、同一構成部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図5は本発明の実施の形態2におけるリーク油の流路を説明する概略図である。
【0032】
図5に示すように、本実施の形態の油圧ポンプは、ブッシュ14の第1油溝Y3を回避するように空間部O2から空間部O1に連通する第3油溝Y4が形成されている。
なお、図5中では説明上、第2油溝Y2及び第3油溝Y4を駆動軸15の側方位置に図示しているが、第2油溝Y2は貫通穴3aの最下部位置に、第3油溝Y4は貫通穴3aの最上部位置に形成されている。
【0033】
以下、本実施の形態の油圧ポンプの作動について説明する。
なお、ポンプユニット1の作動についての説明は前記実施の形態1と同様であるため省略する。
【0034】
本実施の形態の油圧ポンプにあっては、前記実施の形態1と同様に、ポンプユニット1から漏洩したリーク油は空間部O2に流入して該空間部O2で潤滑油として作用する。
【0035】
次に、空間部O2からブッシュ14の第1油溝Y3に流入したリーク油は駆動軸15との間で潤滑油として作用しながら空間部O1に導かれる。
一方、空間部O2から第3油溝Y4に流入したリーク油は第1油溝Y3を回避して空間部O1内に直接流入する。
なお、前記第3油溝Y4内のリーク油は駆動軸15の回転の影響を受けないため、第1油溝Y3に比べてスムーズに流通するようになっている。
【0036】
次に、空間部O1からブッシュ13の第1油溝Y1に流入したリーク油は駆動軸15の潤滑油として作用しながらシール室11に導かれる。
一方、空間部O1から第2油溝Y2に流入したリーク油は前記第1油溝Y1を回避してシール室11に直接流入する。
【0037】
続いて、シール室11に流入したリーク油は連通路19を介して低圧室3cに戻されポンプユニット1内で再び循環する。
即ち、本実施の形態の油圧ポンプでは、ポンプユニット1から漏洩するリーク油は空間部O2に集合した後、ブッシュ13の第1油溝Y3を介して空間部O1に導かれる流路(実線矢印にて図示)と、第3油溝Y4を介して空間部O1に導かれる流路(破線矢印にて図示)に分岐される。
【0038】
従って、本実施の形態の油圧ポンプにおいては、第1油溝Y1,Y3によってブッシュ13,14と駆動軸15との間に所望の潤滑性を得ることができる(請求項1に対応)。
【0039】
また、リーク油が増加した場合でも、空間部O2に流入したリーク油の全量がブッシュ14の第1油溝Y3に流入することがなく、結果、より早い段階でリーク油の流速を低くすることができ、ブッシュ13,14及びシール部材12の破損をより効果的に防止できる(後述の(ロ)に対応)。
【0040】
また、第2油溝Y2は貫通穴3aの最下部位置に、第3油溝Y4は貫通穴3aの最下部位置に形成され、換言すると、第2油溝Y2と第3油溝Y4と駆動軸15の周方向位置に対して180度回転した位置に形成されるため、第3油溝Y4を経由して第2油溝Y2に流入するリーク油の流動抵抗を大きくでき、結果、該リーク油の流速を効果的に低くすることができる。
【0041】
<実施の形態3>
以下、本発明の実施の形態3を説明する。
なお、本実施の形態の油圧ポンプでは、第2油溝Y2を省略して空間部O2から低圧室3cに連通する第2連通路19aを形成したこと以外は前記実施の形態1と同様であるため、同一構成部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図6は本発明の実施の形態3におけるリーク油の流路を説明する概略図である。
【0042】
図6に示すように、本実施の形態の油圧ポンプは、空間部O2から低圧室3cに連通する第2連通路19aが形成されている。
また、前記第2連通路19aは貫通穴3aの最上部に位置して設けられている。
なお、前記第2連通路19aには後述するリーク油の流量を調整可能な流量制御弁を設けることが好ましい。
【0043】
以下、本実施の形態の油圧ポンプの作動について説明する。
なお、ポンプユニット1の作動についての説明は前記実施の形態1と同様であるため省略する。
【0044】
本実施の形態の油圧ポンプにあっては、前記実施の形態1と同様に、ポンプユニット1から漏洩したリーク油は空間部O2に集合する。
次に、前記リーク油は空間部O2で潤滑油として作用すると共に、ブッシュ14の第1油溝Y3に流入して駆動軸15の潤滑油として作用しながら空間部O1に集合する。
【0045】
次に、前記空間部O1から第1油溝Y1に流入したリーク油は駆動軸15の潤滑油として作用しながらシール室11に導かれた後、連通路16を介して低圧室3cに導かれる。
一方、空間部O1から第2連通路19aに流入したリーク油は直接低圧室3cに導かれる。
なお、前記第2連通路19a及び第1油溝Y1から低圧室3cに流入したリーク油は再びポンプユニット1内で循環する。
【0046】
即ち、本実施の形態の油圧ポンプでは、ポンプユニット1から漏洩したリーク油が空間部O2に集合し、ブッシュ14の第1油溝Y3を介して空間部O1に導かれた後、第1油溝Y1を介してシール室11に導かれる流路(実線矢印にて図示)と、第2連通路19aを介して低圧室3cに導かれる流路(破線矢印にて図示)に分岐される。
【0047】
従って、本実施の形態の油圧ポンプにおいては、第1油溝Y1、Y3によってブッシュ13,14と駆動軸15との間に所望の潤滑性を得ることができる(請求項1に対応)。
【0048】
また、第2連通路19aによって第1油溝Y1に流通するリーク油の流量が減少するため、リーク油が増加した場合でも、該リーク油の流速が高くなってその応力でリップ部Rが破壊するのを防止できる(後述の(ハ)に対応)。
【0049】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。
例えば、リーク油が流通する各油溝の形状、位置、形成数については適宜設定することができる。
また、リーク油が流通する各油溝の途中に弁を設けても良い。
【0050】
更に、上記実施の形態及び実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0051】
(イ)請求項1記載の油圧ポンプにおいて、
第2油溝のシール室側の開口端部をシール部材のリップ部と径方向にオフセットした位置に形成したことを特徴とする油圧ポンプ。
【0052】
即ち、第2油溝に導かれたリーク油が勢い良くリップ部に直接衝突するのを回避でき、該リップ部にかかる余計な応力を減少させてシール部材の耐久性を向上できる。
【0053】
(ロ)請求項1または上記(イ)に記載の油圧ポンプにおいて、
ブッシュが軸方向に所定間隔で離間したシール室側の第1ブッシュとポンプユニット側の第2ブッシュで構成され、
前記第2ブッシュのポンプユニット側から両ブッシュ間に連通され、該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油を前記第2ブッシュの油溝を回避するように両ブッシュ間に導く第3油溝を備えることを特徴とする油圧ポンプ。
【0054】
即ち、駆動軸の軸方向に2つのブッシュが設けられたタイプの油圧ポンプであっても第2ブッシュのポンプユニット側に流入したリーク油の全量が第2ブッシュの第1油溝に流入することがない上、リーク油が増加した際により早い段階でシール室に流入するリーク油の流速を低くすることができ、第1,2ブッシュ及びシール部材の破損をより効果的に防止できる。
【0055】
(ハ)貫通穴が形成されたポンプハウジングと、
該ポンプハウジングとポンプカバーとの間に収装されたポンプユニットと、
前記貫通穴にブッシュを介して軸支された駆動軸と、
前記貫通穴の端部に設けられ、前記ポンプハウジングと駆動軸との間を封止するシール室及びシール部材と、
前記駆動軸とブッシュとの間に設けられ、かつ、前記貫通穴のポンプユニット側からシール室に連通して該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油をシール室に導く第1油溝と、
前記シール室からポンプユニットの低圧側に連通され、該シール室のリーク油を回収する連通路と、
前記ブッシュのポンプユニット側からポンプユニットの低圧側に連通され、該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油を前記第1油溝を回避するようにポンプユニットの低圧側に導く第2連通路と、
を備えることを特徴とする油圧ポンプ。
【0056】
即ち、ブッシュのポンプユニット側に流入したリーク油は第1油溝を介してシール室に導かれる流路と、ポンプユニットの低圧側に直接流入する流路の2つに分岐されるため、リーク油の全量がブッシュの第1油溝に流入することがなく、結果、第1油溝に流入するリーク油を減少させてブッシュ及びシール部材の破損をより効果的に防止できる。
【0057】
(ニ)請求項1、上記(イ)〜(ハ)に記載の油圧ポンプにおいて、
前記第1油溝はブッシュの内周面に形成され、
前記第2油溝は前記貫通穴と前記ブッシュとの間であって、前記貫通穴の内周面に形成されることを特徴とする油圧ポンプ。
【0058】
即ち、第1油溝がブッシュ側に形成されることにより、強度が必要な駆動軸に油溝を形成する必要がないと共に、第2油溝が貫通穴の内周面に形成されることにより第2油溝を貫通穴と同時に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の油圧ポンプを示す断面図である。
【図2】図1のS1−S1断面図である。
【図3】本実施の形態のリーク油の流路を説明する概略図である。
【図4】本実施の形態のブッシュの展開図である。
【図5】本実施の形態のリーク油の流路を説明する概略図である。
【図6】本実施の形態のリーク油の流路を説明する概略図である。
【符号の説明】
O1、O2 空間部
P 駆動手段
R リップ部
S 流量制御弁
Y1、Y3 第1油溝
Y2 第2油溝
Y4 第3油溝
1 ポンプユニット
2 ポンプカバー
3 ポンプハウジング
3a 貫通穴
3c 低圧室
3d 吐出通路
3e、3f 通路
4 カムリング
5 ベーン
6 ロータ
6a セレーション孔
7、8 サイドプレート
7a、8a 切欠き通路
9 ポンプ室
11 シール室
12 シール部材
13、14 ブッシュ
15 駆動軸
16 セレーション
17、18 シール部
19 連通路
19a 第2連通路
20 吐出室

Claims (1)

  1. 貫通穴が形成されたポンプハウジングと、
    該ポンプハウジングとポンプカバーとの間に収装されたポンプユニットと、
    前記貫通穴にブッシュを介して軸支された駆動軸と、
    前記貫通穴の端部に設けられ、前記ポンプハウジングと駆動軸との間を封止するシール室及びシール部材と、
    前記駆動軸とブッシュとの間に設けられ、かつ、前記貫通穴のポンプユニット側からシール室に連通して該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油をシール室に導く第1油溝と、
    前記ブッシュのポンプユニット側からシール室に連通され、該ポンプユニットから貫通穴内に漏洩したリーク油を前記第1油溝を回避するようにシール室に導く第2油溝と、
    前記シール室からポンプユニットの低圧側に連通され、該シール室のリーク油を回収する連通路と、
    を備えることを特徴とする油圧ポンプ。
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