JP2005035213A - 袋物 - Google Patents
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Abstract
【課題】軟らかで使用性が良く、且つ外側表面が耐傷付性に優れ、また美麗な印刷を施し得る袋物を提供する。
【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン85〜65質量%、酢酸ビニル10〜35質量%)及びエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体(エチレン85〜65質量%、アルキル(メタ)アクリレート10〜35質量%)から選ばれたエチレン系共重合体を中心層とし、その両面に融点115〜130℃のシングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)を積層した層比1:2:1〜1:16:1、層厚0.05〜2mmの積層フィルムを高周波溶着してなる袋物である。
【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン85〜65質量%、酢酸ビニル10〜35質量%)及びエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体(エチレン85〜65質量%、アルキル(メタ)アクリレート10〜35質量%)から選ばれたエチレン系共重合体を中心層とし、その両面に融点115〜130℃のシングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)を積層した層比1:2:1〜1:16:1、層厚0.05〜2mmの積層フィルムを高周波溶着してなる袋物である。
Description
本発明は、耐傷付性に優れ、柔軟性、透明性のよい各種ケース類やバッグ類などのいわゆる袋物に関する。
ポリ塩化ビニルは極性を有し、しかも溶融温度範囲が広く、軟化から溶融への移行が滑らかであるので高周波溶着に適している。そのため、従来、高周波ウエルダーや高周波ミシンなどの高周波溶着加工する成形品は、ほとんどポリ塩化ビニル系樹脂を素材とする成形品に限られていた。各種ケース類、バッグ類などのいわゆる袋物についてもポリ塩化ビニルが使用されていた。ところが、近年、環境問題を理由にポリ塩化ビニル系樹脂に代わる樹脂が種々提案されている。
そして、軟質ポリ塩化ビニルの代替として、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマーなどが高周波溶着可能な樹脂として注目されている。しかしこれらのエチレン−極性単量体共重合体のフィルムは高周波溶着可能であるが、軟質ポリ塩化ビニル系樹脂に比し耐熱性が充分といえず、軟質ポリ塩化ビニルの代替として使用するにも、その用途が限られている。
そのため、本出願人は、先に、これらのエチレン−極性単量体共重合体を中心層とし、その両面にポリプロピレン層を積層したり、或はランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を積層した、高周波溶着可能性を維持しつつ耐熱性や表面傷付性をよくする積層フィルムを提案した(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。しかし、これらの積層フィルムを素材に使用した袋物は、その軟らかさがまだ不充分であって、使用性が良いとは言いがたい。
一方、少量のエチレン単位を含むプロピレン−エチレンランダム共重合体は、透明性、剛性、耐熱性、表面硬度、ヒートシール性に優れているためフィルムや容器などの種々の用途に用いられている。この共重合体の製造には、種々の触媒、例えばチーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒、メタロセンとアルミノオキサンからなる触媒系、エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロリドとアルミノオキサンからなる触媒系などが提案されている。そして、メタロセン触媒を用いた低融点のプロピレン−エチレンランダム共重合体が知られている(特許文献4)。
本発明は、軟らかで使用性が良く、且つ外側表面が耐傷付性に優れ、透明性、印刷特性が良い袋物を提供することを目的とする。
本出願人は、特許文献1、2又は3に記載された積層フィルムを素材に用い高周波溶着によって作成した袋物は、軟らかさが未だ不充分で使用性が良いとは言いがたいので、この点を改良すべく、中心層の樹脂種々変えたり、その両面に設ける樹脂層を種々変えたり、或は両面に異なる組成の樹脂層を設けるなど種々検討した結果、中心層を特定のエチレン系共重合体とし、その両面を特定のプロピレン−エチレンランダム共重合体にした積層フィルムが独特の軟らかさと手触りを有し、しかも表面傷付き性、透明性、印刷特性にすぐれ、高周波ウェルダー溶着性が良く、袋物の素材として適することを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン85〜65質量%、酢酸ビニル10〜35質量%)及びエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体(エチレン85〜65質量%、アルキル(メタ)アクリレート10〜35質量%)から選ばれたエチレン系共重合体を中心層とし、その両面に融点115〜130℃のシングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)を積層した層比1:2:1〜1:16:1、層厚0.05〜2mmの積層フィルムを高周波溶着してなる袋物である。
本発明の袋物は、軟らかで使用性が良く、且つ耐傷付性の良好な外側表面を有する。また、透明性に優れており、印刷特性が良く美麗な印刷を施した袋物を得ることができる。また、素材の積層フィルムは高周波溶着性が良いので、高周波溶着法によって容易に作成できる。
本発明の袋物の素材の積層フィルムの中心層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体から選ばれたエチレン系共重合体である。エチレン−酢酸ビニル共重合体はエチレンと酢酸ビニルとを共重合させたものである。この共重合体の共重合割合はエチレン85〜65質量%、酢酸ビニル10〜35質量%である。このエチレン−酢酸ビニル共重合体を中心層とした本発明における積層フィルムは高周波溶着性に優れている。
また、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体は、エチレンとアルキル(メタ)アクリレートとを共重合体させたものである。この共重合体の共重合割合はエチレン85〜65質量%、アルキル(メタ)アクリレート10〜35質量%である。アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。このエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体を中心層とした本発明における積層フィルムは高周波溶着性に優れている。
上記の中心層の両面に形成させる樹脂層は、融点115〜130℃のシングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体である。この共重合体の各成分割合は、プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%である。
このプロピレン−エチレンランダム共重合体は、例えば特定のメタロセン触媒を用いて製造する特許文献4記載の共重合体である。すなわち、(a)プロピレン単位を90〜99.5モル%、エチレン単位を0.5〜10モル%含んでなり、(b)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率(mm分率)が97%以上、(c)溶融粘弾性測定により求めたポリ分散指数(PI)が2.6〜5、(d)メルトフローレート(MFR)が0.05〜30g/10分、(e)融点(Tm)が115〜130℃の範囲であり、23℃キシレン可溶分量(CXS)と融点(Tm)とが、CXS(重量%)≦−0.05Tm+7.76(但し、125℃≦Tm≦155℃の場合)又はCXS(重量%)≦0.0294(Tm)2−7.51Tm+480.9(但し、110℃≦Tm<125℃の場合)の関係にあり、且つ(f)平均溶出温度(T50)が50〜100℃の範囲にあり、溶出分散度(σ)が7以下の条件を充足するプロピレン−エチレンランダム共重合体である。
合成樹脂製品の高周波溶着は、分子の極性化に基づく分子摩擦による発熱を利用して合成樹脂を溶融させて接合させる方法である。本発明の積層フィルムの中心層のエチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体は極性を有し高周波溶着可能である。このエチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体を中心層にし、その両面に高周波溶着性がないプロピレン−エチレンランダム共重合体層を積層した積層フィルムは、高周波溶着性のない混合樹脂層が表面に存在するため高周波溶着できないと考えられるが、実際には、高周波を掛けた部分のエチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体の中心層がまず誘電加熱され高温になり、低融点のプロピレン−エチレンランダム共重合体層が溶融するので、堅固な溶着が可能となる。
本発明で表裏両面を構成する上記のプロピレン−エチレンランダム共重合体は低融点であるため、中心層のエチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体の誘電加熱の熱によって溶融しやすく、したがって本発明の積層フィルムは高周波融着性に優れている。また、上記のプロピレン−エチレンランダム共重合体は柔軟性が良好である。そのため、本発明で用いるプロピレン−エチレンランダム共重合体には、高周波融着性、柔軟性の改良を目的とするエラストマーなどの成分を添加する必要がない。その結果、積層フィルムの透明性、表面の耐傷付性を維持することができる。また、表裏両面を構成する上記のプロピレン−エチレンランダム共重合体はキシレン可溶性分が少ないので、積層フィルムはべたつきが少く、スッキリしている。
従来、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体を中心層とし、その両面にポリオレフィン系樹脂を積層して積層フィルムは特許文献1〜3に見るように、種々のものが提案されている。これら従来のポリオレフィン系樹脂を積層した積層フィルムは、高周波溶着のとき、溶着時の圧力により、溶融した中心層が表面層の溶融接着よりさきに横に流動してしまいウェルダー不良になる傾向があった。そのため、中心層は酢酸ビニル成分が22質量%以上の融点が低いエチレン−酢酸ビニル共重合体、又はアルキル(メタ)アクリレートが22質量%以上の融点が低いエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体は使用できなかった。本発明によると、両面のプロピレン−エチレンランダム共重合体は融点が低く低温で溶融接着可能なため、中心層に酢酸ビニル成分が22〜35質量%の融点の低いエチレン−酢酸ビニル共重合体又はアルキル(メタ)アクリレートが22〜35質量%の融点の低いエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体が使用可能になった。このような融点の低いエチレン系共重合体は柔軟性に富んでいるため、本発明によるとより柔軟な積層フィルム、ひいては柔軟な感触の袋物を得ることができる。また、エチレン共重合体中の酢酸ビニル又はアルキル(メタ)アクリレートの成分比率が大きくなるほど高周波による発熱量が大きくなるので、高周波溶着時間を短縮できる利点も生じる。なお、上記の中心層に、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いた場合は、熱融着性に優れた積層フィルムが得られる。
本発明の袋物の素材の積層フィルムにおける、中心層と両面層の層厚の割合は、表面樹脂層/中心樹脂層/裏面樹脂層=1:2:1〜1:16:1である。特に1:4:1〜1:8:1が好ましい。この中心樹脂層の厚さと両面の樹脂層の厚さの比は、混合樹脂層の溶融温度も考慮して定められ、例えば両面の樹脂層の溶融温度が比較的高いときは、中心樹脂層を厚くすると円滑な高周波溶着や熱溶着加工が行なえる。積層フィルムの総厚は0.1〜2mm、好ましくは0.1〜0.5mmである。
上記の中心樹脂層、両面樹脂層の各樹脂には、ポリオレフィンに汎用される酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤(ブロッキング防止剤、スリップ剤)などの配合剤を適宜配合してもよい。上記の積層フィルムは、表面樹脂層/中心樹脂層/裏面樹脂層の三層を共押出し成形する成形方法で製造するのが好ましい。本発明の袋物の素材に用いる積層フィルムは基本的には、表面平滑であり、またべたつき性がなく解反性が良い。この積層フィルムの両面又は片面の混合樹脂層にコロナ放電処理して印刷特性を持たせてもよい。また、積層フィルムの両面又は片面にエンボス処理して梨地などの絞模様を付与してもよい。また、リサイクルの目的で、上記積層フィルムの製造過程での切断片を溶融して中心層樹脂に少量ブレンドしたり、或は中心層に隣接して層状に配置させてもよい。
袋物の作成は、高周波溶着や熱融着によって行なう。合成樹脂製品の溶着には、加熱溶着、高周波溶着、超短波溶着などが知られている。本発明でいう袋物とは、パスケース、クリアケース、刃物ケース、ドキュメントケース、定規ケース、証明書入れケース、名札ケース等のケース類、また化粧品ポーチ、シャンプーバッグ、トラベルケース、ふとん袋、ネームホルダー、筆入れ、サマーバッグ、ポケットティッシュ入れ、傘入れ、図面ホルダー等のいわゆる袋物に類するものである。
実施例1
中心層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン75質量%、酢酸ビニル25質量%)を用いた。表裏両面層には、プロピレン−エチレンランダム共重合体〔日本ポリケム社製「ウィンテックWFX4T」:融点125℃、MFR7.0(JIS K7210、条件M=230℃2.16kg)〕100質量部、モノグリセリド系帯電防止剤0.03質量部、酸化防止剤0.02質量部及びアンチブロッキング剤(シリカ粉末)0.02質量部からなる組成物を用いた。中心層、表面層及び裏面層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムを製造した。層比は1:8:1(0.03mm/0.24mm/0.03mm)にした。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
中心層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン75質量%、酢酸ビニル25質量%)を用いた。表裏両面層には、プロピレン−エチレンランダム共重合体〔日本ポリケム社製「ウィンテックWFX4T」:融点125℃、MFR7.0(JIS K7210、条件M=230℃2.16kg)〕100質量部、モノグリセリド系帯電防止剤0.03質量部、酸化防止剤0.02質量部及びアンチブロッキング剤(シリカ粉末)0.02質量部からなる組成物を用いた。中心層、表面層及び裏面層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムを製造した。層比は1:8:1(0.03mm/0.24mm/0.03mm)にした。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
実施例2
中心層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体に代えてエチレン−メチルメタクリレート共重合体(エチレン75質量%、メチルメタクリレート25質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を熱溶着してクリアケースを作成した。軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
中心層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体に代えてエチレン−メチルメタクリレート共重合体(エチレン75質量%、メチルメタクリレート25質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を熱溶着してクリアケースを作成した。軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
実施例3
中心層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン75質量%、酢酸ビニル25質量%)に代えて、エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン80質量%、酢酸ビニル20質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を熱溶着してクリアケースを作成した。軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
中心層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン75質量%、酢酸ビニル25質量%)に代えて、エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン80質量%、酢酸ビニル20質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを製造した。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を熱溶着してクリアケースを作成した。軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
比較例1
中心層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン80質量%、酢酸ビニル20質量%)を用いた。表裏両面層にはランダムポリプロピレン(グランドポリマーS235WC:チーグラー・ナッタ触媒による重合物)80質量部、タフマーXR110T(三井化学社製、プロピレンと1−ブテンとエチレンのランダム共重合体)20質量部、モノグリセリド系帯電防止剤0.04質量部、酸化防止剤及びアンチブロッキング剤(シリカ粉末)の微量からなる組成物を用いた。中心層、表面層及び裏面層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムを製造した。層比は1:8:1(0.03mm/0.24mm/0.03mm)にした。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。
中心層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン80質量%、酢酸ビニル20質量%)を用いた。表裏両面層にはランダムポリプロピレン(グランドポリマーS235WC:チーグラー・ナッタ触媒による重合物)80質量部、タフマーXR110T(三井化学社製、プロピレンと1−ブテンとエチレンのランダム共重合体)20質量部、モノグリセリド系帯電防止剤0.04質量部、酸化防止剤及びアンチブロッキング剤(シリカ粉末)の微量からなる組成物を用いた。中心層、表面層及び裏面層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムを製造した。層比は1:8:1(0.03mm/0.24mm/0.03mm)にした。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。
比較例2
中心層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン80質量%、酢酸ビニル20質量%)を用いた。表裏両面層には線状低密度ポリエチレン50質量部、タフマーA4085(三井化学社製、エチレンと1−ブテンのランダム共重合体)50質量部、アンチブロッキング剤(シリカ粉末)0.02質量部及びスリップ剤0.02質量部からなる組成物を用いた。中心層、表面層及び裏面層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムを製造した。層比は1:8:1(0.03mm/0.24mm/0.03mm)にした。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。
中心層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン80質量%、酢酸ビニル20質量%)を用いた。表裏両面層には線状低密度ポリエチレン50質量部、タフマーA4085(三井化学社製、エチレンと1−ブテンのランダム共重合体)50質量部、アンチブロッキング剤(シリカ粉末)0.02質量部及びスリップ剤0.02質量部からなる組成物を用いた。中心層、表面層及び裏面層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムを製造した。層比は1:8:1(0.03mm/0.24mm/0.03mm)にした。得られた積層フィルムの表面層にコロナ放電処理し、グラビア印刷で所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。
各実施例及び比較例で得た積層フィルムについて、耐傷付き性、柔軟性、高周波溶着性、熱溶着性、印刷性を調べた。その結果を表1に示す。
表1において、耐傷付性、柔軟性、高周波溶着性、熱溶着性、印刷性の評価は次のとおりである。
耐傷付性は、クリアケースとして使用して評価した。◎は極めて良好、○は良好、×傷付が目立った、を表す。
柔軟性は、クリアケースとして使用して評価した。◎は良好、○は良好、×は硬い感触で商品性ない、を表す。
高周波溶着性は、山本ビニター社製YPO−5型ウエルダー機を用い、内側層を合わせ、長さ220mm×幅2mmのウエルドバーを使用してウエルダー性を評価した。◎は非常に良く溶着した、○は良く溶着した、を表す。
印刷性は、グラビア印刷を施し、印刷部にセロハンテープを硬く圧着し、一気に剥がし、印刷インクの剥がれ具合を目で見て評価した。○は印刷インクが剥がれなかった、×は印刷インクが一部剥がれた、を表す。
耐傷付性は、クリアケースとして使用して評価した。◎は極めて良好、○は良好、×傷付が目立った、を表す。
柔軟性は、クリアケースとして使用して評価した。◎は良好、○は良好、×は硬い感触で商品性ない、を表す。
高周波溶着性は、山本ビニター社製YPO−5型ウエルダー機を用い、内側層を合わせ、長さ220mm×幅2mmのウエルドバーを使用してウエルダー性を評価した。◎は非常に良く溶着した、○は良く溶着した、を表す。
印刷性は、グラビア印刷を施し、印刷部にセロハンテープを硬く圧着し、一気に剥がし、印刷インクの剥がれ具合を目で見て評価した。○は印刷インクが剥がれなかった、×は印刷インクが一部剥がれた、を表す。
Claims (2)
- エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン85〜65質量%、酢酸ビニル10〜35質量%)及びエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体(エチレン85〜65質量%、アルキル(メタ)アクリレート10〜35質量%)から選ばれたエチレン系共重合体を中心層とし、その両面に融点115〜130℃のシングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)を積層した層比1:2:1〜1:16:1、層厚0.05〜2mmの積層フィルムを高周波溶着してなる袋物。
- 中心層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体(エチレン78〜65質量%、酢酸ビニル22〜35質量%)及びエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体(エチレン78〜65質量%、アルキル(メタ)アクリレート22〜35質量%)から選ばれたエチレン系共重合体である請求項1記載の袋物。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2437705A (en) * | 2006-05-03 | 2007-11-07 | Ian Mccormack | Pouch for storing waste chewing gum prior to its disposal |
WO2011017477A1 (en) * | 2009-08-06 | 2011-02-10 | Dow Global Technologies Inc. | Radio frequency sealable film, sealed film structure and method of making the same |
JP2012121239A (ja) * | 2010-12-09 | 2012-06-28 | Yazaki Corp | 透明多層ポリプロピレンシート及びクリアファイル |
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2003
- 2003-07-17 JP JP2003276023A patent/JP2005035213A/ja active Pending
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