JP2005035167A - ガスバリア性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 高湿度条件下でも高いガスバリア性を有するとともに、ラミネートに供しても高い密着性が得られるガスバリア性フィルムを提供する。
【解決手段】 基材の少なくとも一方の面に、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物とで構成されたガスバリア層が形成し、ガスバリア層表面の算術平均粗さRaが0.2以下、二乗平均平方根粗さRqが0.2以下、十点平均粗さRzjisが1.5以下であるガスバリア性フィルムを調製する。前記膨潤性層状無機化合物は、スメクタイト群粘土鉱物で構成されていてもよく、溶媒中、20MPa以上の処理圧力で、複数回分散された微粒子であってもよい。また、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物との割合(重量比)は、前者/後者=99/1〜70/30程度である。前記フィルムは、ラミネートに供したガスバリア層のラミネート層に対する剥離強度が2N/15mm以上であり、水蒸気透過度が40℃、90%RH雰囲気下で4g/day/m2以下程度である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高湿度下においてもガスバリア性の高いガスバリア性フィルム及びその製造方法に関する。
水蒸気や酸素などに対して高いガスバリア性を示すコーティング剤やフィルムとして、塩化ビニリデン共重合体(PVDC)が知られており、各種包装材として広く普及している。しかし、近年、環境問題から、非塩素系のガスバリア性コーティング剤やガスバリア性フィルムが求められている。非塩素系の酸素バリア性素材としては、ポリアクリロニトリルやポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアクリロニトリル共重合体(EVOH)などが知られている。
しかし、ポリアクリロニトリルは、シアノ基を有しているため、環境に対して悪影響を及ぼす可能性がある。PVAは、低湿度下で優れたガスバリア性を示すが、高湿度下では、ガスバリア性が著しく低下する。さらに、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)は、PVAに対し疎水性のエチレンを共重合させることによって、湿度依存性を低減でき、エチレンの導入量が多くなる程、耐湿性は向上するものの、酸素バリア性が低下する。そのため、耐湿性とガスバリア性とを両立できない。
そこで、PVAなどの水溶性高分子と層状無機化合物粒子とを組み合わせることにより、高湿度下でもフィルムのガスバリア性を向上させる方法が提案されている。例えば、特開平9−324061号公報には、熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面上に、粒径200nm以下の無機系層状化合物及び水溶性又は水分散性ポリマーで構成された塗膜を形成したフィルムであって、前記塗膜面の表面粗さを特定の範囲にしたガスバリアフィルムが開示されている。この文献には、無機系層状化合物と水溶性ポリマーとの割合(重量比)は、前者/後者=1/99〜60/40、好ましくは5/95〜45/55程度であると記載されている。しかし、このフィルムでは、基材と塗膜との密着性が低く、ガスバリア性も充分ではない。
特開2002−331618号公報には、熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面上に、水溶性高分子及び無機系層状粒子で構成された塗膜を形成したフィルムであって、前記塗膜面の表面粗さを特定の範囲にしたガスバリアフィルムが開示されている。この文献には、基材に塗膜を形成する前に、基材の表面をウレタン系樹脂などを用いてアンカー処理することも記載されている。しかし、このフィルムでも、基材と塗膜との密着性が低い。
また、これらのガスバリアフィルムは、押出ラミネートに供すると、充分な剥離強度が得られない。
特開平9−324061号公報 特開2002−331618号公報
従って、本発明の目的は、高湿度条件下でも高いガスバリア性を有するとともに、ラミネートに供しても高い密着性が得られるガスバリア性フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、押出ラミネートに供しても、高い密着性が得られるガスバリア性フィルムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、環境負荷が小さく、透明性の高いガスバリア性フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、基材の上に、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物とを含み、特定範囲の二次元表面粗さを有するガスバリア層を設けると、高湿度条件下での高いガスバリア性を有するとともに、押出ラミネートに供しても高い密着性が得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のガスバリア性フィルムは、基材の少なくとも一方の面に、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物とで構成されたガスバリア層が形成されたフィルムであって、ガスバリア層表面の算術平均粗さRaが0.2以下であり、二乗平均平方根粗さRqが0.2以下であり、かつ十点平均粗さRzjisが1.5以下である。前記膨潤性層状無機化合物は、モンモリロナイトなどのスメクタイト群粘土鉱物で構成されていてもよく、溶液中、20MPa以上の処理圧力で、複数回分散処理された微粒子であってもよい。前記水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物との割合(重量比)は、前者/後者=99/1〜70/30(特に99/1〜80/20)程度である。前記水溶性ビニル系重合体は、ケン化度96モル%以上、重合度200以上のポリビニルアルコールで構成されていてもよい。前記ガスバリア層の厚みが0.2〜2μm程度である。前記フィルムは、基材とガスバリア層との間に、接着層が介在していてもよい。前記フィルムは、ラミネートに供したガスバリア層のラミネート層に対する剥離強度は2N/15mm以上程度であり、40℃、90%RH雰囲気下での水蒸気透過度が4g/day/m2以下程度であり、ヘイズが10%以下程度である。
本発明には、基材の少なくとも一方の面に、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物とを含む塗布液を塗布し、ガスバリア層が形成する前記フィルムの製造方法であって、前記膨潤性層状無機化合物として、溶液中、20MPa以上の処理圧力で、複数回分散処理された微粒子を用いる方法も含まれる。
また、本発明には、前記ガスバリア性フィルムのガスバリア層上に、ラミネート用接着層を介して、さらにラミネート層が積層された積層体であって、前記ラミネート用接着層の塗布量が0.005〜5g/m2である積層体も含まれる。
さらに、本発明には、前記ガスバリア性フィルムのガスバリア層上にラミネート用接着層を形成し、このラミネート用接着層上にさらにラミネート層をラミネート(特に押出ラミネート)して積層体を製造する方法も含まれる。
本発明では、基材の上に、膨潤性層状無機化合物を含み、特定範囲の表面粗さを有するガスバリア層が形成されているため、高湿度条件下でも高いガスバリア性を有するとともに、ラミネートに供しても高い密着性が得られる。特に、押出ラミネートに供しても、高い密着性が得られる。さらに、本発明のガスバリア性フィルムは、環境負荷が小さく、透明性が高いため、食品の包装材料などに適している。
本発明のガスバリア性フィルムは、基材の少なくとも一方の面に、水溶性ビニル重合体と膨潤性層状無機化合物とで構成されたガスバリア層が形成されている。さらに、前記基材と前記ガスバリア層との間には、接着層が介在してもよい。
[基材]
基材の種類は特に制限はなく、例えば、紙類、プラスチックフィルム類が例示でき、フィルム類を構成するプラスチックとしては、例えば、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのホモ又はコポリアルキレンアリレート、液晶性ポリエステルなど)、ポリアミド系樹脂(ナイロン6、ナイロン66など)、スチレン系樹脂(ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体など)、塩化ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニルなど)、ポリカーボネート系樹脂、セルロースエステル系樹脂などが例示できる。基材は単一の基材であってもよく、複数の層で構成された複合基材(例えば、紙とプラスチックとのラミネート紙、プラスチックフィルムとアルミニウム箔との積層体など)であってもよい。これらの基材のうち、透明性や耐湿性などの点から、オレフィン系樹脂、芳香族ポリエステル(ポリC2-4アルキレンアリレート又はコポリエステル)、ポリアミド、特にオレフィン系樹脂で構成された基材が好ましい。
オレフィン系樹脂としては、オレフィンの単独又は共重合体が挙げられる。オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどのα−C2-16オレフィンなどが挙げられる。これらのオレフィンは、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これらのオレフィンのうち、好ましくはα−C2-8オレフィン、さらに好ましくはα−C2-4オレフィン(エチレン、プロピレンなど)、特に少なくともプロピレンを含むのが好ましい。
オレフィン系樹脂は、オレフィンと共重合性モノマーとの共重合体であってもよい。共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステル];ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニルなど);環状オレフィン類(ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、シクロペンタジエン等);ジエン類などが例示できる。共重合性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。共重合性モノマーの使用量は、オレフィン100重量部に対して、0〜100重量部、好ましくは0〜50重量部、さらに好ましくは0〜25重量部程度の範囲から選択できる。
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂[例えば、低、中又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−(4−メチルペンテン−1)共重合体など]、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体等のプロピレン含有80重量%以上のプロピレン系樹脂など)、ポリ(メチルペンテン−1)樹脂等が挙げられる。共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン等が例示できる。
前記共重合体(オレフィン同士の共重合体及びオレフィンと共重合性モノマーとの共重合体)には、ランダム共重合体、ブロック共重合体、又はグラフト共重合体が含まれる。
これらのオレフィン系樹脂のうち、耐熱性、耐油性、強度や剛性等の点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンホモポリマー又はプロピレン−α−オレフィン共重合体を含み、プロピレンとα−オレフィンとの割合(重量比)は、プロピレン/α−オレフィン=60/40〜100/0、好ましくは70/30〜100/0、さらに好ましくは80/20〜100/0(特に90/10〜100/0)程度である。α−オレフィンの割合が40重量%を超えると、剛性や耐熱性が低下する。
ポリプロピレン系樹脂は、アタクチック構造であってもよいが、アイソタクチック、シンジオタクチック、メタロセン触媒により生成するメタロセン構造等の立体規則性を有していてもよい。これらのうち、簡便性及び経済性の点から、アイソタクチック構造を有するポリプロピレン系樹脂が好ましい。
基材は、無延伸であっても、延伸(一軸又は二軸)されていてもよく、ガスバリア性フィルムの製造方法に応じて適宜選択できる。例えば、基材の上に、ガスバリア層をコーティングする場合は、二軸延伸フィルムであってもよく、押出ラミネートする場合には、無延伸フィルムであってもよい。また、基材の表面は、接着性を向上させるため、コロナ放電やグロー放電等の放電処理、酸処理、焔処理などの表面処理を行ってもよい。
基材には、水蒸気バリア性を向上させる目的で、石油樹脂及びテルペン樹脂から選ばれる1種以上の樹脂が含まれていてもよい。
石油樹脂としては、例えば、シクロペンタジエン系や高級オレフィン系炭化水素を主原料とする樹脂、又はこれらの水添物(例えば、80%以上の水添率で水素添加した樹脂)などが挙げられる。これらの石油樹脂は極性基を含まないのが好ましい。このような石油樹脂としては、具体的に、例えば、荒川化学(株)製の商品名「アルコンP−125」、トーネックス社製の「エスコレッツ5320HC」などが挙げられる。
テルペン樹脂としては、例えば、ピネン、カレン、ミルセン、オシメン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、サビネン、トリシクレン、ピサポレン、ジンギペレン、サンタレン、カンホレン、ミレン、トタレン、又はこれらの水添物(例えば、80%以上の水添率で水素添加した樹脂)などが挙げられる。これらのテルペン樹脂は、極性基を含まないものが好ましい。
基材には、必要に応じて、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤等)、難燃剤、難燃助剤、充填剤、可塑剤、耐衝撃改良剤、補強剤、着色剤、分散剤、帯電防止剤、発泡剤、抗菌剤などを添加してもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
基材の厚みは、5〜100μm、好ましくは10〜70μm、さらに好ましくは15〜50μm程度である。
[接着層]
基材に対してガスバリア層は、直接的に形成してもよいが、通常、接着層を介して形成されている。接着層を構成する接着成分(例えば、接着性樹脂)としては、例えば、ウレタン系樹脂(イソシアネート基含有ポリマーなど)、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂など)、アミノ基含有ポリマー(ナイロン11やナイロン12などのポリアミド系樹脂など)、イミノ基含有ポリマー(ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンなど)、ポリエステル系樹脂(脂肪族ポリエステル樹脂、芳香族コポリエステル樹脂など)、オレフィン系樹脂(無水マレイン酸グラフトポリプロピレンやエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などの変性ポリオレフィンなど)、ゴム系接着剤(ABS樹脂などのゴム変性スチレン系樹脂など)、カップリング剤[チタンカップリング剤(例えば、チタン酸テトライソプロピルやチタン酸テトラブチルなどのチタンアルコキシドやその重合物など)、シランカップリング剤]などが挙げられる。これらの接着成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの接着成分のうち、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ基含有ポリマー、アミノ基含有ポリマーなどが好ましい。
接着層は、前記基材と同様の添加剤を含んでいてもよい。
接着層の厚みは、0.01〜3μm、好ましくは0.01〜2μm、さらに好ましくは0.01〜1μm程度である。
[ガスバリア層]
ガスバリア層を構成する水溶性ビニル重合体には、ビニルアルコール系重合体などが含まれる。ビニルアルコール系重合体としては、例えば、ポリビニルアルコールなどの単独重合体や、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのC2-3オレフィン−ビニルアルコール共重合体などが例示できる。これらの水溶性ビニル重合体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、ガスバリア性の点から、ポリビニルアルコールやエチレン含量の少ないエチレン−ビニルアルコール共重合体(例えば、エチレン含量30モル%以下、好ましくは10モル%以下)、特にポリビニルアルコールが好ましい。
ビニルアルコール系重合体(特にポリビニルアルコール)のケン化度は、80モル%以上の範囲から選択できるが、好ましくは96モル%以上、さらに好ましくは99モル%以上(特に99.5モル%以上)程度である。ビニルアルコール系重合体(特にビニルアルコール系重合体)の重合度は、例えば、200以上(例えば、200〜5000)、好ましくは400〜5000、さらに好ましくは500〜3000程度である。
膨潤性層状無機化合物は、単位結晶層が積層した構造を有し、層間に溶媒(特に水)を配位又は吸収することにより膨潤又はヘキ開する性質を示す無機化合物である。このような無機化合物としては、膨潤性の含水ケイ酸塩、例えば、スメクタイト群粘土鉱物(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなど)、バーミキュライト群粘土鉱物(バーミキュライトなど)、カオリン型鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイトなど)、フィロケイ酸塩(タルク、パイロフィライト、マイカ、マーガライト、白雲母、金雲母、テトラシリリックマイカ、テニオライトなど)、ジャモン石群鉱物(アンチゴライトなど)、緑泥石群鉱物(クロライト、クックアイト、ナンタイトなど)などが例示できる。これらの膨潤性層状無機化合物は、天然物でも合成物でもよい。これらの層状無機化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの膨潤層状無機化合物のうち、スメクタイト群粘土鉱物、特にモンモリロナイトが好ましい。
膨潤性層状無機化合物は、ガスバリア性と基材−ガスバリア層間の密着性とを両立させる点から、微粒子化処理されているのが好ましい。微粒子化処理された膨潤性層状無機化合物は、通常、板状又は扁平状であり、平面形状は特に制限されず、無定形状などであってもよい。微粒子化処理された膨潤性層状無機化合物の平均粒子径(平面形状の平均粒子径)は、例えば、0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3μm、さらに好ましくは0.5〜2μm程度である。無機化合物の濃度は、例えば、0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%程度である。
微粒子化処理は、溶液中で高圧分散処理されるのが好ましい。溶媒としては、水又は水溶性溶媒(メタノールやエタノールなどの低級アルコールやアセトンなど)が例示でき、通常、水が使用される。
高圧分散処理における処理圧力は、例えば、20MPa(約200kgf/cm2)以上(例えば、20〜100MPa)、好ましくは20〜80MPa程度、さらに好ましくは40〜60MPa程度である。処理方法としては、例えば、膨潤性層状無機化合物を溶媒に膨潤させた後、高圧ホモジナイザーにより前記圧力で攪拌することにより、高圧分散する方法が挙げられる。このような高圧分散処理は、複数回(例えば、2〜10回)、好ましくは2〜7回、さらに好ましくは2〜5回程度行う。
水溶性ビニル重合体と膨潤性層状無機化合物との割合(重量比)は、前者/後者=99/1〜70/30、好ましくは98/2〜75/25、さらに好ましくは95/5〜80/20程度である。両者の割合が、この範囲にあると、基材とガスバリア層との密着性が高い。
ガスバリア層の表面は、基材に対する密着性、特に、さらに押出ラミネートなどのラミネートに供しても、密着性を向上させる点から、平滑であるの好ましい。本発明では、JIS B 0601に準じて、ガスバリア層表面の算術平均粗さRa、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRzjisが、それぞれ,特定の範囲にあることが必要である。Ra,Rq,Rzjisそれぞれ単独では,ラミネート強度との相関性があまり見出されず、3種同時に限定することによりラミネート強度が向上する。
具体的に、Raは、0.2以下(例えば、0.01〜0.2)、好ましくは0.05〜0.15、さらに好ましくは0.1〜0.12程度である。Rqは、0.2以下(例えば、0.01〜0.2)、さらに好ましくは0.05〜0.17、さらに好ましくは0.1〜0.16程度である。Rzjisは、1.5以下(例えば、0.1〜1.5)、好ましくは0.3〜0.95、さらに好ましくは0.5〜0.9程度である。
ガスバリア層は、前記基材と同様の添加剤を含有していてもよい。
ガスバリア層の厚みは、0.2〜5μm程度の範囲から選択でき、例えば、0.2〜2μm、好ましくは0.3〜3μm、さらに好ましくは0.5〜2μm程度である。
[ガスバリア性フィルム]
ガスバリア性フィルム全体の厚みは、例えば、5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度である。
本発明のガスバリア性フィルムは、基材とガスバリア層との密着性が高い。また、このフィルムを、さらにオレフィン系樹脂で構成されたラミネート層とラミネートに供しても、このラミネート層に対するガスバリア層の密着性は高く、ラミネート層とガスバリア層との剥離強度は、例えば、2N/15mm以上(例えば、3〜10N/15mm)、好ましくは3.5N/15mm以上(例えば、3.5〜10N/15mm)、さらに好ましくは4N/15mm以上(例えば、4〜10N/15mm)程度である。特に、押出ラミネートに供しても、ラミネート層とガスバリア層との密着性は高く、このような範囲の剥離強度を示す。
前記ガスバリア性フィルムは、ガスバリア性に優れ、例えば、40℃、90%RH雰囲気下での水蒸気透過度が、4g/day/m2以下(例えば、0.1〜3.5g/day/m2)、好ましくは3.2g/day/m2以下(例えば、0.1〜3.2g/day/m2)、さらに好ましくは3g/day/m2以下(例えば、0.1〜3g/day/m2)程度である。
前記ガスバリア性フィルムは、透明性にも優れ、例えば、ヘイズが10%以下(例えば、1〜10%)、好ましくは9%以下(例えば、1〜9%)、さらに好ましくは8%以下(例えば、1〜8%)程度である。
[ガスバリア性フィルムの製造方法]
本発明のガスバリア性フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、基材の少なくとも一方の面に、必要により接着成分を含む塗布液を塗布した後に、前記水溶性ビニル系重合体及び微粒子化処理した膨潤性層状無機化合物を含む水性塗布液を塗布して、ガスバリア層を形成するコーティング法などを例示できる。なお、前記塗布液は、適当な溶媒(水溶性溶媒や非水溶性溶媒など)と混合して調製してもよい。
[積層体]
本発明の積層体は、前記ガスバリア性フィルムのガスバリア層上に、ラミネート用接着層を介して、さらにラミネート層が積層されている。ラミネート層としては、例えば、前記基材の項で例示の紙類及びプラスチックフィルム類などを使用できる。これらのうち、ヒートシール性などを付与するため、オレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、エチレン−アジピン酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はアイオノマー、非晶性ポリプロピレン系樹脂など)を好ましく使用できる。ラミネート層の厚みは、特に限定されないが、5〜100μm、好ましくは10〜70μm程度である。
ラミネート用接着層としては、前記接着層の項で例示の接着成分が使用できる。押出ラミネートに供する場合は、前記接着成分のうち、ウレタン系樹脂、イミノ基含有ポリマー、ブタジエン系ポリマー、カップリング剤、特にウレタン系樹脂、イミノ基含有ポリマー(ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンなど)、ブタジエン系ポリマー(エポキシ化ポリブタジエン、マレイン酸変性ポリブタジエンなど)が好ましい。ウレタン系樹脂は、例えば、イソシアネート基を有するプレポリマー[ジオール成分(エチレングリコールや1,4−ブタンジオールなどの脂肪族ジオール成分と、アジピン酸などのジカルボン酸とから得られたポリエステルジオールなど)と、ジイソシアネート成分(トリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートなど)との反応により生成するイソシアネート基含有プレポリマーなど]と、ポリオール成分(前記ジオール成分など)とで構成された二液硬化型ウレタン系樹脂であってもよい。
ラミネート用接着層は、前記基材と同様の添加剤を含有していてもよい。
[積層体の製造方法]
前記積層体は、前記ガスバリア性フィルムのガスバリア層上にラミネート用接着層を形成し、このラミネート用接着層上にさらにオレフィン系樹脂で構成されたラミネート層をラミネートすることによって得ることができる。ラミネートの方法は、予め作製したラミネート層を貼り合わせるドライラミネート法であっても、ラミネート層を溶融押出しする押出ラミネート法であってもよい。本発明の積層体は、押出ラミネート法でラミネートしても、前述の如く、高い剥離強度を有している。
ラミネート用接着層は、前記接着層と同様に、接着成分を含む塗布液をコーティングする方法により形成できる。ラミネート用接着層の塗布量は、乾燥重量で、例えば、0.005〜5g/m2、好ましくは0.005〜4g/m2、さらに好ましくは0.005〜3g/m2程度である。
押出ラミネート法における押出方法としては、エキストルージョン法(フラット状やT状ダイを用いた方法など)などの押出成形法などを用いることができる。
本発明のガスバリア性フィルム及び積層体は、前記特性を有するため、種々の包装用フィルム、特に水蒸気や酸素による品質劣化が生じやすい食品などの包装材料として有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得られたフィルムの物性の評価方法は以下の通りである。
[表面粗さ]
得られたフィルムを縦10cm×横2cmに切断し、ガラス板上にたるみのないように固定した後、ガスバリア層の表面粗さ形状測定器((株)東京精密製、サーフコム1400A)を用いて、表面粗さを測定した。
[ヘイズ]
JIS K7105法に準じて測定した。
[ラミネート層との密着性]
(ドライラミネートフィルムの剥離強度)
二液硬化型ポリウレタン系ラミネート用接着剤(東洋モートン(株)製、「TM220」及び「CAT58」)を、TM220/CAT58=7.63/1.15(固形分換算での重量比)の割合で酢酸エチル中で混合し、実施例1〜2及び比較例1〜5で得られたガスバリア性フィルムのガスバリア層表面に2.5g/m2塗布して乾燥させた後、無延伸ポリエチレンフィルム(東セロ(株)製、TUX−Tcs)を圧着し、ラミネート処理した。このフィルムを40℃、30%RHで24時間保存した後、15mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製した。この試験片の剥離強度を、JIS K 7127に準じて、次のようにして測定した。すなわち、試験片の基材と、無延伸ポリエチレンフィルム(ラミネート層)とをそれぞれ保持して、300mm/分の速度で基材と無延伸ポリエチレンフィルムとを180°剥離し剥離強度を測定した。
(押出ラミネートフィルムの剥離強度)
ドライラミネートしたフィルムの代わりに、実施例3〜4及び比較例1〜5で得られた押出ラミネートフィルムを用いて同様に剥離強度を測定した。
[水蒸気透過率]
得られたフィルムを所定の大きさに切断し、水蒸気透過度測定器(モコン(MOCON)社製、PERMATRAN W200)により、温度40℃、相対湿度90%RHの条件下で水蒸気透過率を測定した。測定時の二軸延伸ポリプロピレンフィルム面側を湿度0%RHとする。
実施例1
膨潤性無機層状珪酸塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製、クニピアRG)を、高圧分散機(ニロ・ソアビ(Niro Soavi)社製、高圧ホモジナイザー、処理圧力50MPa)を用いて、水溶液中で2回高圧分散し、モンモリロナイトの4重量%水溶液を調製した。このモンモリロナイト水溶液にポリビニルアルコール(以下、PVAと称する)(クラレ(株)製、RS4104)水溶液を添加し、固形分換算で、PVA(A)/モンモリロナイト(B)=90/10(重量比)になるように塗布液を調製した。
一方、コロナ放電処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業(株)製、W1H、番手20)を用い、メチルエチルケトンにて希釈したポリエステル系接着剤(東洋紡績(株)製、バイロン30SS)を乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布した後80℃で30秒乾燥させた。この接着層上に、調製したPVA/モンモリロナイト塗布液を乾燥後の膜厚が1μmになるよう塗布した後100℃で1分乾燥させて、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
実施例2
膨潤性無機層状珪酸塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製、クニピアRG)を、高圧分散機(ニロ・ソアビ(Niro Soavi)社製、高圧ホモジナイザー、処理圧力50MPa)を用いて、水溶液中で2回高圧分散し、4重量%水溶液を調製した。このモンモリロナイト水溶液にPVA(クラレ(株)製、RS4104)水溶液を添加し、固形分換算で、PVA(A)/モンモリロナイト(B)=80/20(重量比)になるように塗布液を調製した。
一方、コロナ放電処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業(株)製、W1H、番手20)を用い、メチルエチルケトンにて希釈したポリエステル系接着剤(東洋紡績(株)製、バイロン30SS)を、乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布した後80℃で30秒乾燥させた。この接着層上に調製したPVA/モンモリロナイト塗布液を乾燥後の膜厚が1μmになるよう塗布した後100℃で1分乾燥させて、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
実施例3
実施例1で得られたフィルムのガスバリア層表面に、ラミネート用接着層として、二液硬化型ポリウレタン系ラミネート用接着剤(東洋モートン(株)製、「EL−530A」及び「EL−530B」)を、EL−530A/EL−530B=1/1(固形分換算での重量比)の割合で酢酸エチル中で混合し、0.2g/m2(乾燥重量)塗布した。さらに、320℃で溶融させたポリエチレンを塗布面に押出し、圧着することにより、押出ラミネートを行い、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
実施例4
実施例2で得られたフィルムのガスバリア層表面に、ラミネート用接着層として、二液硬化型ポリウレタン系ラミネート用接着剤(東洋モートン(株)製、「EL−530A」及び「EL−530B」)を、EL−530A/EL−530B=1/1(固形分換算での重量比)の割合で酢酸エチル中で混合し、0.2g/m2(乾燥重量)塗布した。さらに、320℃で溶融させたポリエチレンを塗布面に押出し、圧着することにより、押出ラミネートを行い、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
比較例1
膨潤性無機層状珪酸塩としてモンモリロナイト(クニミネエ業(株)製、クニピアRG)を、高圧分散機(ニロ・ソアビ(Niro Soavi)社製、高圧ホモジナイザー、処理圧力50MPa)を用いて、2回高圧分散し、4重量%水溶液を調製した。このモンモリロナイト水溶液にPVA(クラレ(株)製、RS4104)水溶液を添加し、固形分換算で、PVA(A)/モンモリロナイト(B)=65/35になるように塗布液を調製した。
一方、コロナ放電処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業(株)製、W1H、番手20)を用い、メチルエチルケトンにて希釈したポリエステル系接着剤(東洋紡績(株)製、バイロン30SS)を乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布した後80℃で30秒乾燥させた。この接着層上に調製したPVA/モンモリロナイト水溶液を膜厚が乾燥後の1μmになるよう塗布した後100℃で1分乾燥させ、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
比較例2
膨潤性無機層状珪酸塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製、クニピアRG)を、高圧分散機(ニロ・ソアビ(Niro Soavi)社製、高圧ホモジナイザー、処理圧力50MPa)を用いて、1回高圧分散し、4重量%水溶液を調製した。このモンモリロナイト水溶液にPVA(クラレ(株)製、RS4104)水溶液を添加し、固形分換算で、PVA(A)/モンモリロナイト(B)=80/20になるように塗布液を調製した。
コロナ放電処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業(株)製、W1H、番手20)を用い、メチルエチルケトンにて希釈したポリエステル系接着剤(東洋紡績(株)製、バイロン30SS)を乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布した後80℃で30秒乾燥させた。この接着層上に調製したPVA/モンモリロナイト水溶液を乾燥後の膜厚が1μmになるよう塗布した後100℃で1分乾燥させて、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
比較例3
コロナ放電処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業(株)製、G1、番手20)を用い、メチルエチルケトンにて希釈したポリエステル系接着剤(東洋紡績(株)製、バイロン30SS)を乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布した後80℃で30秒乾燥させた。この接着層上にPVA(クラレ(株)製、RS4104)水溶液を乾燥後の膜厚が1μmになるよう塗布した後100℃で1分乾燥させて、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
比較例4
膨潤性無機層状珪酸塩として実施例1〜2とはアスペクト比が異なるモンモリロナイト(トピー工業(株)製、NHT−8)を、高圧分散機(ニロ・ソアビ(Niro Soavi)社製、高圧ホモジナイザー、処理圧力50MPa)を用いて、2回高圧分散し、4重量%水溶液を調製した。このモンモリロナイト水溶液にPVA(クラレ(株)製、RS4104)水溶液を添加し、固形分換算で、PVA(A)/モンモリロナイト(B)=80/20になるように塗布液を調製した。
一方、コロナ放電処理した2軸延伸ポリプロピレンフィルム(ダイセル化学工業(株)製、W1H、番手20)を用い、メチルエチルケトンにて希釈したポリエステル系接着剤(東洋紡績(株)製、バイロン30SS)を乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布した後80℃で30秒乾燥させた。この接着層上に調製したPVA/モンモリロナイト水溶液を乾燥後の膜厚が1μmになるよう塗布した後100℃で1分乾燥させ、ガスバリア性フィルムを得た。得られたフィルムについて特性を評価した結果を表1に示す。
比較例5
PVAと無機層状ケイ酸塩との層が二軸延伸ポリプロピレンフィルムにコーティングされた市販フィルム(東セロ(株)製、AOP−SB)も同様にフィルムの特性を評価した結果を表1に示す。
Figure 2005035167
表1の結果から明らかなように、実施例1〜4のフィルムは、ラミネート層との密着性及びガスバリア性が高い。これに対して、比較例1〜2及び4〜5のフィルムはラミネート層との密着性が低く、比較例3のフィルムはガスバリア性が低い。また、比較例2及び5のフィルムは、透明性も低い。

Claims (13)

  1. 基材の少なくとも一方の面に、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物とで構成されたガスバリア層が形成されたフィルムであって、ガスバリア層表面の算術平均粗さRaが0.2以下であり、二乗平均平方根粗さRqが0.2以下であり、かつ十点平均粗さRzjisが1.5以下であるガスバリア性フィルム。
  2. 膨潤性層状無機化合物が、スメクタイト群粘土鉱物で構成されている請求項1記載のフィルム。
  3. 膨潤性層状無機化合物が、溶媒中、20MPa以上の処理圧力で、複数回分散処理された微粒子である請求項1記載のフィルム。
  4. 水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物との割合(重量比)が、前者/後者=99/1〜70/30である請求項1記載のフィルム。
  5. 水溶性ビニル系重合体が、ケン化度96モル%以上、重合度200以上のポリビニルアルコールで構成されている請求項1記載のフィルム。
  6. ガスバリア層の厚みが0.2〜2μmである請求項1記載のフィルム。
  7. 基材とガスバリア層との間に、接着層が介在している請求項1記載のフィルム。
  8. ラミネートに供したガスバリア層のラミネート層に対する剥離強度が2N/15mm以上であり、40℃、90%RH雰囲気下での水蒸気透過度が4g/day/m2以下、ヘイズが10%以下である請求項1記載のフィルム。
  9. オレフィン系樹脂で構成された基材の少なくとも一方の面に、接着層を介して、ポリビニルアルコールとモンモリロナイトとで構成されたガスバリア層が形成されたフィルムであって、ポリビニルアルコールとモンモリロナイトとの割合(重量比)が、前者/後者=99/1〜75/25であり、ガスバリア層表面の算術平均粗さRaが0.01〜0.2であり、二乗平均平方根粗さRqが0.01〜0.2、十点平均粗さRzjisが0.1〜1.5である請求項1記載のフィルム。
  10. 基材の少なくとも一方の面に、水溶性ビニル系重合体と膨潤性層状無機化合物とを含む塗布液を塗布し、ガスバリア層を形成する請求項1記載のフィルムの製造方法であって、前記膨潤性層状無機化合物として、溶媒中、20MPa以上の処理圧力で、複数回分散処理された微粒子を用いる方法。
  11. 請求項1記載のガスバリア性フィルムのガスバリア層上に、ラミネート用接着層を介して、さらにラミネート層が積層された積層体であって、前記ラミネート用接着層の塗布量が0.005〜5g/m2である積層体。
  12. 請求項1記載のガスバリア性フィルムのガスバリア層上にラミネート用接着層を形成し、このラミネート用接着層上にさらにラミネート層をラミネートして積層体を製造する方法。
  13. ラミネート用接着層上にラミネート層を押出ラミネートする請求項12記載の製造方法。
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