JP2005029064A - アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法 - Google Patents
アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005029064A JP2005029064A JP2003272140A JP2003272140A JP2005029064A JP 2005029064 A JP2005029064 A JP 2005029064A JP 2003272140 A JP2003272140 A JP 2003272140A JP 2003272140 A JP2003272140 A JP 2003272140A JP 2005029064 A JP2005029064 A JP 2005029064A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow
- aluminum alloy
- hollow shape
- length direction
- shape member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Body Structure For Vehicles (AREA)
Abstract
【目的】 軽量でエネルギー吸収度が高く、衝撃荷重を受けた場合安定して端末部から順次に座屈変形して確実に衝撃エネルギーを吸収することを可能とするアミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 調質された熱処理型アルミニウム合金中空形材からなり、少なくとも形材の長さ方向の一部には、形材の長さ方向に圧縮応力を負荷したとき形材の蛇腹状変形の起点となり得る中空形材の壁面を外面または内面に屈曲させて形成される凹凸部が形材の横方向に形成されているものであって、凹凸部の深さが7〜25mmであり、長さ方向に静的圧縮荷重を加えたときの最大圧縮荷重が75〜180kN、平均圧縮荷重が60〜150kN、平均圧縮荷重/最大圧縮荷重の比が0.87以上である。前記形材の長さ方向に7〜15mmの圧縮量を与えることにより凹凸部を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 調質された熱処理型アルミニウム合金中空形材からなり、少なくとも形材の長さ方向の一部には、形材の長さ方向に圧縮応力を負荷したとき形材の蛇腹状変形の起点となり得る中空形材の壁面を外面または内面に屈曲させて形成される凹凸部が形材の横方向に形成されているものであって、凹凸部の深さが7〜25mmであり、長さ方向に静的圧縮荷重を加えたときの最大圧縮荷重が75〜180kN、平均圧縮荷重が60〜150kN、平均圧縮荷重/最大圧縮荷重の比が0.87以上である。前記形材の長さ方向に7〜15mmの圧縮量を与えることにより凹凸部を形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材、詳しくは、自動車が衝突した場合の衝突エネルギーを吸収して搭乗者の安全を確保するために、車体の上部構造などに取付けられるアルミニウム合金中空形材製の自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法に関する。
従来、衝突時のエネルギーを吸収して搭乗者の保護を図るためのエネルギー吸収部材は、鋼の板材をプレス成形し、スポット溶接などにより箱形状に形成されている。この部材は、衝撃により縦方向の圧縮荷重を受けた場合、図11の圧縮荷重−部材変位線図に示すように、最大圧縮荷重に達すると急速に荷重が減少し、部材の端部から蛇腹状に変形し、塑性座屈が進行して衝撃エネルギーを吸収する。この場合、圧縮荷重−部材変位線図における平均圧縮荷重(以下、単に平均荷重という)が高いほど、より多くのエネルギーを吸収することが可能であり、一方、最大圧縮荷重(以下、単に最大荷重という)が高過ぎるとエネルギー吸収部材が蛇腹形状に変形する前にエネルギー吸収部材の後端部が変形してしまう。従って、平均荷重/最大荷重の比が高いほど優れたエネルギー吸収部材として評価されることとなる。
このようなエネルギー吸収形態を実現するためには、鋼板箱形部材に衝突荷重が負荷された場合に、部材の荷重負荷端部から確実に蛇腹状の座屈変形を起こさせなけらばならない。そのために、鋼板箱形部材にビード部や穴部を設け、座屈を助長させる設計手法も研究されている(非特許文献1参照)。
近年、環境問題から自動車車体重量の軽減が提唱されており、車体構成部材である衝撃エネルギー吸収部材についても、従来の鋼板製の箱形部材に代わり、さらに軽量で且つエネルギー吸収の高い部材が要求され、この要求を満たすためにアルミニウム合金の使用が検討されており、アルミニウム合金中空形材を使用したエネルギー吸収部材について、形材の壁面を外面または内面に屈曲させて溝条を形成し、衝撃時の圧縮荷重により蛇腹変形させて、平均荷重/最大荷重の比を大きくすることが発明者らにより提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記の溝条は、予め形材の長さ方向に圧縮荷重を負荷することにより形成することもでき、そのために形材壁面の屈曲を拘束する治具を使用する方法(特許文献2参照)や規則的な蛇腹変形を誘発させるための溝条の形態についても提案がなされている(特許文献3参照)。
三菱重工技報、Vol.8 、No.1、第124 〜130 頁 特開平7−145842号公報(請求項、0006)
特開2000−238659号公報(請求項)
特開平8−216917号公報(請求項)
三菱重工技報、Vol.8 、No.1、第124 〜130 頁
しかしながら、上記従来のエネルギー吸収部材は、屈曲変形により生じた溝条(凹凸)の深さが小さく、衝撃時の圧縮荷重により安定した蛇腹変形が期待できない場合がある。また、前記特許文献1には、平均荷重/最大荷重の比が0.5以上と規定されているが、その実施例にもみられるように、実質的には0.54〜0.85であり、衝撃時に蛇腹変形により塑性座屈を進行させ、衝撃エネルギーを確実に吸収するためには必ずしも十分なものではないことが経験されている。
本発明は、上記従来の難点を解消するために、発明者らによる特許文献1記載の発明をベースとして、衝撃時の圧縮荷重により確実に蛇腹変形を生起させるための凹凸部(溝条)の深さ、衝撃時に蛇腹変形により塑性座屈を進行させ、確実に衝撃エネンルギーを吸収するための平均荷重/最大荷重の比の限界について、さらに試験検討を加えた結果としてなされたものであり、その目的は、軽量でエネルギー吸収度が高く、衝撃荷重を受けた場合安定して端末部から順次に座屈変形して確実に衝撃エネルギーを吸収するアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の請求項1によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材は、調質された熱処理型アルミニウム合金中空形材からなり、該中空形材の肉厚は1.8mm以上で、中空形材の中空部を含む全断面積が3000〜8000mm2 であり、中空形材の断面にはそれぞれ1000〜4000mm2 の断面積を有する中空部が1つまたは2つ以上設けられ、少なくとも形材の長さ方向の一部には、中空形材の長さ方向に圧縮応力を負荷したとき中空形材の蛇腹状変形の起点となり得る中空形材の壁面を外面または内面に屈曲させて形成される凹凸部が中空形材の横方向に形成されており、凹凸部の深さが7〜25mmであることを特徴とする。
請求項2によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材は、請求項1において、長さ方向に静的圧縮荷重を加えたときの最大荷重が75〜180kN、平均荷重が60〜150kN、平均荷重/最大荷重の比が0.87以上であることを特徴とする。
請求項3によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材は、請求項1または2において、前記凹凸部において、前記中空形材の壁面からの深さが最大となる最大屈曲部が、中空形材の長さ方向における衝突側端部より40±15mmの位置に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項4によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法は、前記中空形材の長さ方向に7〜15mmの圧縮量を与えることにより凹凸部を形成することを特徴とする。
請求項5によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法は、請求項4において、前記中空形材の長さ方向の任意の位置において、中空形材の壁面を、ポンチにより内面側に屈曲させた後、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、前記任意の位置に凹凸部を形成することを特徴とする。
請求項6によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法は、請求項5において、前記中空形材の長さ方向の任意の位置において、中空形材の壁面を、ポンチにより内面側に0.5〜5.0mm屈曲させた後、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、前記任意の位置に凹凸部を形成することを特徴とする。
請求項7によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法は、請求項4〜6のいずれかにおいて、前記中空形材の長さ方向の上部および下部に壁面の屈曲を拘束する治具を配置して、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、中空形材の長さ方向の壁面の屈曲を拘束していない任意の位置に凹凸部を形成することを特徴とする。
本発明によれば、軽量でエネルギー吸収度が高く、衝撃荷重を受けた場合安定して端末部から順次に座屈変形して確実に衝撃エネルギーを吸収することを可能とするアミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法が提供される。本発明によるアミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材は、自動車車体への溶接も簡単に行うことができ、自動車のフロントおよびリヤサイドメンバー、ステアリングシャフト、サイドドア・インパクトメンバーなどとして適用することができる。
本発明によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材は、調質された熱処理型アルミニウム合金中空形材からなり、該中空形材の肉厚は1.8mm以上で、中空形材の中空部を含む全断面積が3000〜8000mm2 であり、中空形材の断面にはそれぞれ1000〜4000mm2 の断面積を有する中空部が1つまたは2つ以上設けられたものを前提とし、少なくとも中空形材の長さ方向の一部には、中空形材の長さ方向に圧縮応力を負荷したとき中空形材の蛇腹状変形の起点となり得る中空形材の壁面を外面または内面に屈曲させて形成される凹凸部が形材の横方向に形成されたものであり、凹凸部の深さが7〜25mmであることを特徴とする。
図1〜3に示すように、凹凸部2は、アルミニウム合金中空形材1の長さ方向の任意の個所に設けられ、中空形材1の壁面を外面または内面に屈曲させて形成したものであり、凹凸部の深さDは、図3に示すように定義される。
凹凸部2の深さDは7〜25mmが好ましく、この範囲の凹凸部深さを形成することにより、平均荷重/最大荷重の比を向上させることも可能となる。7mm未満では、最大荷重の低下量が小さくなって、平均荷重/最大荷重の比を0.87以上とすることができず、25mmを越えると、自動車フレーム用エネルギー部材として中空形材を取付ける場合に凹凸部が支障となり易い。凹凸部の深さのさらに好ましい範囲は10〜20mmである。
本発明の中空形材を構成する熱処理型アルミニウム合金としては、例えばAl−Zn−Mg系合金、Al−Mg−Si系合金が適用される。これらのアルミニウム合金は押出後の調質としてT5処理あるいはT6処理を施すのが好ましい。中空形材としては、肉厚が1.8mm以上、中空部を含む全断面積が3000〜8000mm2 で、1000〜4000mm2 の断面積を有する1つまたは2つ以上の中空部が設けられた丸管、角管などが好適に使用される。中空形材の肉厚が1.8mm未満では、押出そのものが困難であり、また肉厚が薄いことからエネルギー吸収特性が低下する。中空部の全断面積が3000mm2 未満では中空部の断面積にかかわらず形材の実質的な断面積が小さくなり、エネルギー吸収特性が低下する。中空部の断面積を4000mm2 を越えて大きくしても、形材の実質的な断面積が小さくなり、エネルギー吸収特性が低下する。
一方、中空部を含む全断面積を8000mm2 を越えて大きくしても、形材の実質的な断面積増加に伴うエネルギー吸収特性の顕著な向上は期待できず、重量が増加することから自動車フレーム用エネルギー吸収部材として実用的でなくなる。同様に、中空部の断面積が1000mm2 未満では、形材の実質的な断面積増加に伴うエネルギー吸収特性の顕著な向上は期待できず、重量が増加することから自動車フレーム用エネルギー吸収部材として実用的でなくなる。
本発明はまた、中空形材の長さ方向に圧縮応力を負荷したときの中空形材の蛇腹状変形の起点となり得る凹凸部が形成され、長さ方向に静的圧縮荷重を加えたときの最大荷重が75〜180kN、平均荷重が60〜150kN、平均荷重/最大荷重の比が0.87以上であることを特徴とするものであり、平均荷重/最大荷重の比を0.87以上とすることによって、衝撃時に蛇腹変形により塑性座屈が進行して、確実に衝撃エネルギーを吸収することができる。
本発明によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造は、前記中空形材1の長さ方向に、図4〜5に示すように、加圧治具3により、7〜15mmの圧縮量を与えて凹凸部2を形成することにより行われる。圧縮量を与える前に、中空形材の壁面を、ポンチにより内面側に屈曲させておいてもよい。
圧縮量が7mm未満では、屈曲により形成される凹凸部の深さDが小さくなって最大荷重の低下量が小さくなり、平均荷重/最大荷重の比を0.87以上とすることができない。圧縮量が15mmを越えると、屈曲により形成される凹凸部の深さが大きくなり、自動車フレーム用エネルギー吸収部材として中空形材を取付ける際に凹凸部が邪魔になるとともに、圧縮に要する時間が長くなり量産性が低下する。圧縮量のさらに好ましい範囲は10〜15mmである。
前記凹凸部において、中空形材の壁面からの深さが最大となる最大屈曲部は、形材の長さ方向における衝突側端部より40±15mmの位置に形成されていることが望ましい。中空形材の長さ方向の衝突側端部から25mmの位置より近い位置に凹凸部を形成した場合には、中空形材の端部と他の部材を接合する際に不具合をもたらす。中空形材の長さ方向の衝突側端部から55mmの位置より遠い位置に凹凸部を形成した場合には、衝突側近傍より蛇腹変形することにより衝撃エネルギーを吸収するという理想の変形形態を得ることが困難となる。
図6〜7に示すように、中空形材1の長さ方向の上部および下部に壁面の屈曲を拘束する治具4、4を配置して、中空形材1の長さ方向に、加圧治具3により圧縮量を与えることにより、形材の長さ方向の壁面の屈曲を拘束していない任意の位置に凹凸部2を形成することができる。
本発明によるアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造においては、中空形材の長さ方向の任意の位置において、中空形材の壁面の一か所以上を、ポンチにより中空形材の壁面を内面側に押し込んで屈曲させた後、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、前記任意の位置に凹凸部を形成することもできる。ポンチの形状、ポンチを押し込む際の中空形材の固定方法は、とくに限定されないが、ポンチを押し込みによる中空形材の屈曲深さは0.5〜5.0mmとするのが好ましい。屈曲深さが0.5mmより小さいと、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えた場合、任意の位置に凹凸部を形成することができず、屈曲深さが5.0mmを越えると、ポンチの押し込み時に中空形材に割れが発生し易く、エネルギー吸収特性が悪化する。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。なお、これらの実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
Si:0.45%(質量%、以下同じ)、Fe:0.20%、Mn:0.04%、Mg:0.65%を含み、残部Alおよび不純物からなるアルミニウム合金のビレットを、押出温度480℃で日の字形状(長方形の長辺方向の中央部に隔壁をそなえ、隔壁に対して対称な2つの中空部を有する中空断面形状)に押出加工した。中空部を含む全断面積は7100mm2 、2つの中空部の断面積はいずれも2850mm2 とした。得られた中空形材をT6調質し試験材とした。
得られた試験材から、以下の方法により比較試験材および発明試験材を作製した。
比較試験材:試験材を長さ300mmに切断したもの。
発明試験材1:試験材を長さ310mmに切断し、長さ方向に10mmの圧縮量を与えることにより深さ10mmの凹凸部を形成したもの。
発明試験材2:試験材を長さ307mmに切断し、長さ方向に7mmの圧縮量を与えることにより深さ7mmの凹凸部を形成したもの。
発明試験材3:試験材を長さ310mmに切断し、端部より40mmの位置で壁面を内面側にポンチを用いて深さ2mm屈曲させた後、長さ方向に10mmの圧縮量を与えることにより深さ10mmの凹凸部を形成したもの。
発明試験材4:試験材を長さ310mmに切断し、図8〜9に示すように、上端部より20mmおよび下端部より240mmの範囲に、壁面の屈曲を拘束する治具4、4を配置し、長さ方向に10mmの圧縮量を与えることにより深さ10mmの凹凸部を形成したもの。
比較試験材および発明試験材1〜4について、試験速度1mm/秒で静的軸圧縮試験を行った。インストロン型万能試験機の台座に各試験材を設置して、加圧盤により圧縮荷重を負荷し、加圧盤にかかる荷重−変位線図を記録した。なお、使用する試験機は、圧縮荷重を負荷することが可能であれば、どのような試験機を使用しても同様の結果が得られること、また試験機台座と加圧盤は、試験材への接触面が平行であれば、形状にかかわらず同様な結果が得られることが確認されている。
試験結果を表1に示し、得られた荷重−変位線図を図10に示す。表1に示すように、凹凸部が形成されていない比較試験材と発明試験材1〜4の平均荷重はほぼ同等であった。また、図10にみられるように、発明試験材においては、軸圧縮試験の初期段階に発生するピーク荷重が極端に低くなり、最大荷重が大幅に低下している。従って、発明試験材の平均荷重/最大荷重の比は0.87以上と非常に大きくなり、優れたエネルギー吸収特性を有することが確認された。
1 アルミニウム合金中空形材
2 凹凸部
3 加圧治具
4 拘束治具
D 凹凸部深さ
2 凹凸部
3 加圧治具
4 拘束治具
D 凹凸部深さ
Claims (7)
- 調質された熱処理型アルミニウム合金中空形材からなり、該中空形材の肉厚は1.8mm以上で、中空形材の中空部を含む全断面積が3000〜8000mm2 であり、中空形材の断面にはそれぞれ1000〜4000mm2 の断面積を有する中空部が1つまたは2つ以上設けられ、少なくとも中空形材の長さ方向の一部には、中空形材の長さ方向に圧縮応力を負荷したとき中空形材の蛇腹状変形の起点となり得る中空形材の壁面を外面または内面に屈曲させて形成される凹凸部が中空形材の横方向に形成されており、凹凸部の深さが7〜25mmであることを特徴とするアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材。
- 長さ方向に静的圧縮荷重を加えたときの最大圧縮荷重が75〜180kN、平均圧縮荷重が60〜150kN、平均圧縮荷重/最大圧縮荷重の比が0.87以上であることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材。
- 前記凹凸部において、前記中空形材の壁面からの深さが最大となる最大屈曲部が、中空形材の長さ方向における衝突側端部より40±15mmの位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材。
- 前記中空形材の長さ方向に7〜15mmの圧縮量を与えることにより凹凸部を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法。
- 前記中空形材の長さ方向の任意の位置において、中空形材の壁面を、ポンチにより内面側に屈曲させた後、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、前記任意の位置に凹凸部を形成することを特徴とする請求項4記載のアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法。
- 前記中空形材の長さ方向の任意の位置において、中空形材の壁面を、ポンチにより内面側に0.5〜5.0mm屈曲させた後、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、前記任意の位置に凹凸部を形成することを特徴とする請求項5記載のアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法。
- 前記中空形材の長さ方向の上部および下部に壁面の屈曲を拘束する治具を配置して、中空形材の長さ方向に圧縮量を与えることにより、中空形材の長さ方向の壁面の屈曲を拘束していない任意の位置に凹凸部を形成することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のアルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003272140A JP2005029064A (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003272140A JP2005029064A (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005029064A true JP2005029064A (ja) | 2005-02-03 |
Family
ID=34209785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003272140A Pending JP2005029064A (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005029064A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008213625A (ja) * | 2007-03-02 | 2008-09-18 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 自動車用エネルギー吸収部材の製造方法と該製造方法によって製造された自動車用エネルギー吸収部材 |
JP2008302791A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Mazda Motor Corp | エネルギ吸収部材 |
JP2009002367A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Mazda Motor Corp | エネルギ吸収部材 |
JP2009063013A (ja) * | 2007-09-04 | 2009-03-26 | Mazda Motor Corp | エネルギ吸収部材 |
JP2022043750A (ja) * | 2020-09-04 | 2022-03-16 | 本田技研工業株式会社 | 車体構造 |
-
2003
- 2003-07-09 JP JP2003272140A patent/JP2005029064A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008213625A (ja) * | 2007-03-02 | 2008-09-18 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 自動車用エネルギー吸収部材の製造方法と該製造方法によって製造された自動車用エネルギー吸収部材 |
JP2008302791A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Mazda Motor Corp | エネルギ吸収部材 |
JP2009002367A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Mazda Motor Corp | エネルギ吸収部材 |
JP2009063013A (ja) * | 2007-09-04 | 2009-03-26 | Mazda Motor Corp | エネルギ吸収部材 |
JP2022043750A (ja) * | 2020-09-04 | 2022-03-16 | 本田技研工業株式会社 | 車体構造 |
US11834099B2 (en) | 2020-09-04 | 2023-12-05 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle body structure |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1653114B1 (en) | Impact-absorbing member | |
EP2565489A1 (en) | Shock-absorbing member | |
EP2541093A1 (en) | Impact absorbing member | |
US9586545B2 (en) | Bumper for a motor vehicle | |
JP4930620B2 (ja) | 衝突エネルギー吸収構造体 | |
JP2017001601A (ja) | 車体用サイドフレーム | |
US10442468B2 (en) | Metal pipe and structural member using metal pipe | |
EP2055405B1 (en) | Method of metal sheet press forming | |
JP2010083381A (ja) | バンパーシステム及びその製造方法 | |
JPH09254808A (ja) | 軸方向の圧縮特性に優れたフロントサイドメンバー用Al合金押出角管 | |
JP4395964B2 (ja) | 衝突エネルギー吸収構造体 | |
JP2005029064A (ja) | アルミニウム合金製自動車フレーム用エネルギー吸収部材およびその製造方法 | |
JPH07145842A (ja) | アルミニウム合金製自動車用エネルギー吸収部材 | |
JP5354928B2 (ja) | 溶接構造用複合アルミニウム合金押出材 | |
JP6790697B2 (ja) | 構造部材及び車両 | |
JPH07145843A (ja) | アルミニウム合金製自動車用エネルギー吸収メンバー | |
JP2008189311A (ja) | 車両用荷重受け物品 | |
JP2007030647A (ja) | アルミニウム合金製自動車フレーム用軸圧縮エネルギー吸収部材 | |
JP2003139179A (ja) | 衝突エネルギー吸収部材 | |
JP6634921B2 (ja) | 車両用のドア | |
JPH07180010A (ja) | エネルギー吸収部材及びその製造方法 | |
JP4706656B2 (ja) | バンパステイ | |
JP7368710B2 (ja) | 車両用鋼部材 | |
EP3932750B1 (en) | Structural member for vehicle | |
JP5455349B2 (ja) | アルミニウム合金押出形材のロール曲げ加工方法及びアルミニウム合金押出形材製部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060704 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090325 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090326 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090716 |