JP2005018465A - 画像処理装置及び方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数枚の画像を合成した合成画像の属性情報を好適に設定することができ、合成画像に対して好適な画像処理を行うことができる画像処理装置及び方法並びにプログラムを提供する。
【解決手段】画像信号処理部101、102から画像信号IMG1、IMG2を入力し、画像合成比率データ入力部103から画像合成比率データBRを入力する。次いで、画像合成部105で画像合成比率データBRを用いて画像信号が合成され、合成画像IMG3を出力する。画像信号IMG1の属性情報Z1が属性情報入力部104から入力され、属性情報生成部106で生成された画像信号IMG2の属性情報Z2と属性情報合成処理部108で合成される。そして、合成画像IMG3に対し、合成された属性情報Z3を用いてスクリーン処理部109で処理が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】画像信号処理部101、102から画像信号IMG1、IMG2を入力し、画像合成比率データ入力部103から画像合成比率データBRを入力する。次いで、画像合成部105で画像合成比率データBRを用いて画像信号が合成され、合成画像IMG3を出力する。画像信号IMG1の属性情報Z1が属性情報入力部104から入力され、属性情報生成部106で生成された画像信号IMG2の属性情報Z2と属性情報合成処理部108で合成される。そして、合成画像IMG3に対し、合成された属性情報Z3を用いてスクリーン処理部109で処理が行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像を合成した合成画像に対して画像処理を行う画像処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像処理の対象となる画像は、画素毎又はブロック毎に割り当てられた属性情報を保有している場合が多い。このような属性情報を保有することにより、例えば、画像中の画素毎又はブロック毎に当該部分が文字であるのか画像であるのか、或いは、当該部分が無彩色であるのか有彩色であるのかを容易に判別することができる。従って、属性情報を保有する画像に対して画像処理を行う場合、当該属性情報に基づいて画像処理の内容を適切に選択するような構成にすることで、最適な画像処理を施すことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−358929号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、属性情報を保有する画像と保有しない画像、又は異なる属性情報を保有する画像同士を合成して得られた合成画像に対して画像処理を行うような場合、当該合成画像の属性情報を適切に得ることができない。従って、従来の画像処理においては、属性情報を用いることによって合成画像に対して適切な画像処理を行うことが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、複数枚の画像を合成した合成画像の属性情報を好適に設定することができ、合成画像に対して好適な画像処理を行うことができる画像処理装置及び方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の画像を合成して画像処理を行う画像処理装置であって、
複数の画像を入力する画像入力手段と、
該複数の画像を所定の画像合成比率情報に基づいて合成し合成画像を生成する画像合成手段と、
前記複数の画像のそれぞれについて属性情報を取得する属性取得手段と、
前記複数の画像ごとの属性情報を所定の属性情報合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する属性生成手段と、
前記合成画像の属性情報に基づいて該合成画像に対して所定の画像処理を行う画像処理手段と
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る上記画像処理装置は、前記画像入力手段から入力された前記複数の画像に属性情報を保有しない画像が含まれている場合、前記画像合成比率情報に基づいて該画像の属性情報を設定する属性設定手段をさらに備え、
前記属性生成手段が、前記属性設定手段により設定された前記属性情報と前記属性取得手段により取得された前記属性情報とを前記属性合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する
ことを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性生成手段が、前記複数の画像に関する属性情報内に含まれる属性のいずれかを選択して、前記合成画像の属性情報を生成することを特徴とする。
【0009】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性情報が、画像の画素単位又は所定のブロック単位で保有されていることを特徴とする。
【0010】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性生成手段が、前記属性合成比率情報に基づいて、前記複数の画像ごとに保有されている前記属性情報のいずれかを画素単位又は所定ブロック単位で選択することによって前記合成画像の属性情報を生成することを特徴とする。
【0011】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性情報が、文字属性又は文字属性以外の属性を示す情報であることを特徴とする。
【0012】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記画像処理手段が、前記属性生成手段により生成された前記属性情報に基づいて、画素単位又は所定のブロック単位でスクリーンパターンを切り替えて、前記合成画像に対してスクリーン処理を行うことを特徴とする。
【0013】
上記構成を備えることにより、本発明に係る画像処理装置は、画像合成比率に基づいて属性情報合成比率を算出し、生成された合成画像に対する画像処理の際に好適な属性情報を提供する。その結果、例えば、属性情報を保有しない画像と属性情報を保有する画像との合成、或いは異なる属性情報を保有する画像同士の合成によって得られる合成画像に対しても適切な属性情報を生成することができ、当該属性情報に基づく好適な画像処理を行うことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
本実施形態では、2枚の画像に関する画像信号IMG1、IMG2を入力し、それらを合成してスクリーン処理を行う画像処理装置について説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、101は属性情報を保有する第1の画像に関する画像信号IMG1を入力する画像信号入力部、102は属性情報を保有しない第2の画像に関する画像信号IMG2を入力する画像信号入力部である。また、103は、画像信号IMG1と画像信号IMG2を合成して合成画像信号IMG3を生成する際の画像合成比率データBRを外部から入力する画像合成比率データ入力部である。さらに、104は、第1の画像に関する画像信号IMG1の属性情報Z1を入力する属性情報入力部である。尚、本実施形態では、第2の画像に関する画像信号IMG2は、当初は属性情報を保有していないものとする。
【0017】
また、図1において、105は、画像信号IMG1と画像信号IMG2とを合成比率データBRを用いて合成する画像合成処理部である。そして、106は、画像合成比率データBRに基づいて、画像信号IMG2用の属性情報Z2を生成する属性情報生成部である。また、107は、画像合成比率データBRに基づいて、属性情報Z1と属性情報Z2とを合成する際の比率である属性情報合成比率データZBRを算出する属性情報合成比率算出部である。さらに、108は、属性情報合成比率データZBRに基づいて、属性情報Z1と属性情報Z2とを合成して合成された属性情報Z3を生成する属性情報合成処理部である。
【0018】
さらに、図1において、109は、属性情報合成処理部108において合成された属性情報Z3に基づいて、画像合成処理部105において合成された画像信号IMG3に対して画像処理を行う画像処理部である。尚、本実施形態では、当該画像処理部は、合成画像に関する画像信号IMG3に対してスクリーン処理を行うものとし、属性情報Z3に基づいて画素単位或いは所定ブロック単位で画像処理パラメータを切り替え、画像信号IMG3に適したスクリーンパターンを選択する画像処理を行うものとする。以下では、スクリーン処理を行う当該画像処理部を「スクリーン処理部109」と称す。尚、画像処理部で行われる画像処理の内容としては、合成された属性情報Z3を用いた画像処理の最適化が可能であれば、例えば、色変換処理等でもよく、スクリーン処理に限らなくてもよいことは言うまでもない。
【0019】
ここで、本実施形態における画像信号IMG2は、上述したように、予め属性情報Z2を保有していないことが前提とされている。従来の合成画像処理では、上述したように、画像信号IMG2が属性情報Z2を保有していない場合は、合成後の画像に対応した最適な画像処理を施すための属性情報を得ることができなかった。そこで、本実施形態では、画像の合成比率データBRを用いて画像信号IMG2に対応した属性情報Z2を生成し、かつ、属性情報合成比率データZBRを用いて画像信号IMG1の属性情報Z1との合成を行うことで、合成画像の属性情報を生成した。これにより、以下に詳細な説明をするように従来の課題を解決することができる。
【0020】
図2は、画像信号IMG1と画像信号IMG2とを画像合成比率データBRを用いて合成する場合の合成例を説明するための図である。すなわち、図2では、自然画像である第1の画像と、ページナンバーを示す文字画像である第2の画像とを合成する例について説明する。図2において、2Aは画像信号IMG1に対応する第1の画像であり、左上に文字「晴」が記述され、太陽とピラミッドの画像が描画されている自然画像とする。また、2Bは画像信号IMG2に対応する第2の画像であり、23ページ目を表す「23」が描画されている文字画像とする。そして、2Cが画像合成比率データBRを示す画像であり、画像2Bに対応して、文字の部分が白、他が黒となっている。さらに、2Dは、画像合成比率データBRに基づいて画像信号IMG1及び画像信号IMG2を合成して得られた画像信号IMG3に対応する画像2Dを示す。
【0021】
尚、本実施形態では、画像2A、2B共に、1画素あたり0〜255レベルの256階調(8ビット信号)で表現されており、画像合成比率データBRも1画素あたり256個の合成比率を示すことが可能な8ビット信号であるものとする。図2では、0が黒、255が白、ドット表示の部分がその間の中間階調値(例えば、128)として示されている。
【0022】
次に、上述した構成を備える第1の実施形態に係る画像処理装置による画像合成及び画像処理手順について説明する。図6は、第1の実施形態に係る画像処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0023】
まず、画像信号入力部101から画像信号IMG1(画像2Aに相当)が入力され、画像信号入力部102から画像信号IMG2(画像2Bに相当)が入力され、また、画像合成比率データ入力部103から画像合成比率データBR(画像2Cに相当)が入力される(ステップS1)。尚、上記データの入力順は、同時であっても時間差があってもよい。次に、画像合成処理部105によって、画像合成比率データBRに基づいて、画像信号IMG1と画像信号IMG2との画像合成処理が行われ、画像信号IMG3(画像2Dに相当)が生成される(ステップS2)。
【0024】
画像合成処理部105における画像合成処理では、例えば、式(1)に示す処理を用いて合成画像データが算出される。
【0025】
IMG3(i,j)=
(IMG1(i,j)×(255−BR(i,j))+IMG2(i,j)×BR(i,j))/255 ・・・ (1)
ここで、(i,j) は、入力された画像及び画像合成比率データの座標を表しており、水平方向にi画素目、垂直方向にjライン目の画素を示している。
【0026】
式(1)から、例えば、合成後の画像の(i,j)の位置の画像信号として、BR(i,j)が0であればIMG1(i,j)の画像信号値が用いられ、BR(i,j)が255であればIMG2(i,j)の画像信号値が用いられ、BR(i,j)が128であればIMG1の画像信号値とIMG2の画像信号値がそれぞれ半分ずつ加算された信号になることがわかる。尚、画像合成の方法は、上記式(1)で示す方法に限らなくてもよい。
【0027】
本実施形態では、図2に示すように、画像合成比率データBRは、文字「23」の部分が白(255)、その他の部分が黒(0)の画像2Cで示されている。従って、上記式(1)に基づいて、BR(i,j)が255の部分は画像信号IMG2の画像信号値が合成画像IMG3の信号値となり、その他の部分については画像信号IMG1の画像信号値が合成画像IMG3の信号値になる。従って、本実施形態では、図2の2Dに図示した合成画像が得られる。
【0028】
一方、本実施形態における属性情報は、0(黒)を文字以外の属性とし、1(白)を文字属性とする1ビットデータで与えられるものとする。これは、本実施形態では、文字属性とそれ以外の属性を異なるスクリーンパターンを用いてスクリーン処理するため、画像の属性は、文字属性であるか又はそれ以外の属性であるかを判別するために2つの属性を用いるものとする。尚、属性情報は、その他の画像処理を行うような場合は、それらの画像処理内容にあわせたりする等の他の属性を用いて行うようにすることも可能であり、また2つ以上の属性情報を用いてもよい。
【0029】
次に、属性情報生成部106は、画像合成比率データBRに基づいて、画像信号IMG2に対応する属性情報Z2を生成する(ステップS3)。本実施形態では、画像合成比率データBRは多値データであるものとして、当該画像合成比率データBRを、予め定められた閾値TH1で2値化して、次に示す式(2)に示すように属性情報Z2を生成する。
【0030】
BR(i,j)>TH1・・・Z2(i,j)=1(白) (2)
BR(i,j)≦TH1・・・Z2(i,j)=0(黒)
但し、1(白)は文字属性を示し、0(黒)は文字以外の属性を示す。
【0031】
図3は、第1の実施形態における属性情報Z2について説明するための図である。図3に示すように、属性情報生成部106で生成された属性情報Z2は、文字「23」に該当する部分のみ文字属性である1(白)で表現され、その他の部分については文字以外の属性である0(黒)で表現されている。
【0032】
さらに、画像合成比率データ入力部103から入力された画像合成比率データBRは、属性情報合成比率算出部107に入力され、そこで属性情報合成比率データZBRが算出される(ステップS4)。本実施形態では、属性情報合成比率算出部107では、属性情報合成比率データZBRは式(3)に示すように算出される。
【0033】
BR(i,j)>TH0・・・ZBR(i,j)=255 (3)
BR(i,j)≦TH0・・・ZBR(i,j)=0
すなわち、属性情報合成比率算出部107では、閾値TH0を用いて合成比率信号値を255又は0の2値データに2値化するように構成される。尚、本実施形態では閾値TH0を128とするが、この値は任意に設定できるようにしてもよい。
【0034】
本実施形態では、上述したように、画像合成比率データBRは255と0の2値で想定されている。そのため、属性情報合成比率データZBRは、画像合成比率データBRを図2の画像2Cで示す信号と全く同じ信号になる。尚、本実施形態では、画像合成比率データBRについては説明を簡単にするために2値データとしているが、2値データではなく8ビットデータとして使用した場合であっても上述したように2値化することにより、合成画像に適した属性情報ZBRを生成することが可能である。尚、属性が本実施形態のような2種類ではなく、例えば複数ビットで構成され、各ビットごとに属性が割り当てられている場合であっても、各ビットごとに同様な処理を施すことで対応可能である。
【0035】
そして、属性情報合成処理部108は、画像信号IMG1の属性情報Z1と、画像信号IMG2の属性情報Z2とを、属性情報合成比率算出部107により生成された属性情報合成比率データZBRに基づいて合成し、合成後の画像信号IMG3に対応した属性情報Z3を生成する(ステップS5)。前述した属性情報合成比率データZBRは、2値化処理によって255と0の2値データになっており、255(すなわち、図3の白部分)の場合は属性情報Z2が、また、0(すなわち、図3の黒部分)の場合は属性情報Z1が合成後の属性情報Z3の信号値として用いられる。
【0036】
図4は、属性情報合成処理部108による属性情報の合成処理を説明するための図である。図4において、4Aは画像信号IMG1の属性情報Z1、4Bは画像合成比率に基づいて属性情報生成部106において生成された画像信号IMG2の属性情報Z2、そして4Cは属性情報合成処理部108における属性情報合成比率データに基づいて4Aと4Bを合成した後の属性情報Z3を示す。図4に示すように、4A、4B共に文字が描画されている部分が文字属性(白)になっており、それ以外の部分が文字以外の属性(黒)になっている。また、4Bの文字属性部分は、4Aでは文字以外の属性になっているが、合成された属性情報4Cでは上書きされているのがわかる。
【0037】
ここで、図2における合成画像2Dと図4における属性情報4Cで示される合成属性情報と比較すると、合成画像2Dで文字が描画されているところ(すなわち、「晴」、「23」)は、属性情報4Cでは文字属性となっていることがわかる。
【0038】
そして、本実施形態においては、スクリーン処理部109は、文字属性用のスクリーンと文字属性以外用のスクリーンパターンの2つを用意し、属性情報合成処理部108で合成された属性情報Z3に基づいて2つのスクリーンパターンを切り替えるように構成し、画像合成処理部105で合成された画像信号IMG3を各画素の属性に適したスクリーンパターンを用いて2値化する(ステップS6)。例えば、電子写真プロセスを用いたプリンタ等で階調安定性が重視される画像属性の画素では、粗い周期のスクリーンパターンを用いてハイライト部での階調が安定するように2値化することが望ましい。一方で、文字属性の画素では、細かい周期のスクリーンパターンを用いて、階調性は安定しなくても薄い文字の可読性をあげることが望ましい。
【0039】
本実施形態では、図4における画像4Cから明らかなように、合成元の画像のもつ属性情報から、合成画像に適した属性情報を生成することにより、合成画像においても処理の切り替えが可能となる。そして、各画素ごとの属性に基づいて、文字属性には文字用の処理を、画像属性には画像用の処理を適応的に切り替えることによって画像処理を好適に行うことができる。
【0040】
本実施形態では、画像合成比率データは、255と0の2値で想定しているので、属性情報合成比率データと等価となっており、また、属性情報合成比率データZBRは画像合成比率データBRと全く同じ信号になっている。また、本実施形態では、画像合成比率データBRは、説明を簡単にするために2値データとして記述されているが、画像信号と同じ8ビットデータ等として使用してもよい。
【0041】
さらに、本実施形態のように画像合成比率データが多値であって、属性情報合成比率データが2値というように、それぞれの合成比率データに差異があってもよい。但し、本実施形態の属性情報処理部108における属性情報合成処理においては、属性情報Z2と属性情報Z1との中間的な値に意味がなく、属性情報Z2を選択するか、属性情報Z1を選択するかの選択になるため、属性情報合成比率データZBRは2値の信号で十分である。尚、本実施形態では、便宜上、属性情報合成比率データについても255と0という値を持たせているが、1ビット情報、すなわち1と0を割り当ててもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、画像信号IMG2は当初属性情報Z2を保有していない場合について説明したが、画像信号IMG2が当初から属性情報Z2を保有する場合であっても、画像信号IMG1の属性情報Z1と異なる場合はそれらを単純に合成して合成画像の属性情報Z3を得ることは難しい。従って、このような場合であっても本実施形態と同様にすることで容易に対応することが可能となる。
【0043】
さらに、本実施形態では、属性情報合成比率データZBRを用いているが、属性情報Z2を属性情報合成比率データZBRの代わりに用いることで、前述した構成の画像処理装置において属性情報合成比率算出部107を省略することも可能である。
【0044】
尚、本実施形態では2枚の画像を合成する場合について説明したが、3枚以上の画像に関する画像信号を合成して処理する場合についても、同様にして実施することが可能である。この場合、例えば、2枚の画像について上述した合成処理を行った後、その合成画像と3枚目の画像とをさらに合成するようにし、4枚目以降も同様にする方法がある。また、3枚以上の画像を同時に合成するようにしてもよいが、この場合の式(1)は、合成する3つ以上の画像信号を用いた合成処理を行うことになる。
【0045】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。第2の実施形態に係る画像処理装置は、図1に示す第1の実施形態に係る画像処理装置の画像合成比率データ入力部103の代わりに、画像合成比率算出部501を備えている。尚、その他の構成要素については、前述した第1の実施形態に係る画像処理装置の各部と同様に動作する。
【0046】
画像合成比率算出部501は、画像信号入力部502から画像信号IMG2を受け取り、例えば式(4)に示すような画像合成比率データBR(i,j)を算出する。
【0047】
IMG2(i,j)>TH1・・・BR(i,j)=255 (4)
IMG2(i,j)≦TH1・・・BR(i,j)=0
尚、IMG2(i,j)は、画像信号IMG2の座標(i,j)における大きさである。
【0048】
例えば、閾値TH1=50として、図2の2Bで示されるようなIMG2を2値化する。これによって、図2の2Cに示すような画像合成比率データが算出される。尚、その後の処理については、上記第1の実施形態と同様であり、また同じ効果が得られるため省略する。
【0049】
このように本実施形態では、入力される画像信号の大きさに基づいて画像合成比率を算出する方法について説明した。尚、式(4)以外に、例えば、TH1より小さい場合にBR=255、大きい場合にBR=0とするようにしてもよいし、2値に限らず多値に分けるようにしてもよい。
【0050】
<その他の実施形態>
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0051】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(又は記憶媒体)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0052】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0053】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数枚の画像を合成した合成画像の属性情報を好適に設定することができ、合成画像に対して好適な画像処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像信号IMG1と画像信号IMG2とを画像合成比率データBRを用いて合成する場合の合成例を説明するための図である。
【図3】第1の実施形態における属性情報Z2について説明するための図である。
【図4】属性情報合成処理部108による属性情報の合成処理を説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態に係る画像処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
101、102 画像信号入力部
103 画像合成比率データ入力部
104 属性情報入力部
105 画像合成処理部
106 属性情報生成部
107 属性情報合成比率算出部
108 属性情報合成処理部
109 スクリーン処理部
501 画像合成比率算出部
IMG1、IMG2、IMG3 画像信号
Z1、Z2、Z3 属性情報
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像を合成した合成画像に対して画像処理を行う画像処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像処理の対象となる画像は、画素毎又はブロック毎に割り当てられた属性情報を保有している場合が多い。このような属性情報を保有することにより、例えば、画像中の画素毎又はブロック毎に当該部分が文字であるのか画像であるのか、或いは、当該部分が無彩色であるのか有彩色であるのかを容易に判別することができる。従って、属性情報を保有する画像に対して画像処理を行う場合、当該属性情報に基づいて画像処理の内容を適切に選択するような構成にすることで、最適な画像処理を施すことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−358929号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、属性情報を保有する画像と保有しない画像、又は異なる属性情報を保有する画像同士を合成して得られた合成画像に対して画像処理を行うような場合、当該合成画像の属性情報を適切に得ることができない。従って、従来の画像処理においては、属性情報を用いることによって合成画像に対して適切な画像処理を行うことが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、複数枚の画像を合成した合成画像の属性情報を好適に設定することができ、合成画像に対して好適な画像処理を行うことができる画像処理装置及び方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の画像を合成して画像処理を行う画像処理装置であって、
複数の画像を入力する画像入力手段と、
該複数の画像を所定の画像合成比率情報に基づいて合成し合成画像を生成する画像合成手段と、
前記複数の画像のそれぞれについて属性情報を取得する属性取得手段と、
前記複数の画像ごとの属性情報を所定の属性情報合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する属性生成手段と、
前記合成画像の属性情報に基づいて該合成画像に対して所定の画像処理を行う画像処理手段と
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る上記画像処理装置は、前記画像入力手段から入力された前記複数の画像に属性情報を保有しない画像が含まれている場合、前記画像合成比率情報に基づいて該画像の属性情報を設定する属性設定手段をさらに備え、
前記属性生成手段が、前記属性設定手段により設定された前記属性情報と前記属性取得手段により取得された前記属性情報とを前記属性合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する
ことを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性生成手段が、前記複数の画像に関する属性情報内に含まれる属性のいずれかを選択して、前記合成画像の属性情報を生成することを特徴とする。
【0009】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性情報が、画像の画素単位又は所定のブロック単位で保有されていることを特徴とする。
【0010】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性生成手段が、前記属性合成比率情報に基づいて、前記複数の画像ごとに保有されている前記属性情報のいずれかを画素単位又は所定ブロック単位で選択することによって前記合成画像の属性情報を生成することを特徴とする。
【0011】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記属性情報が、文字属性又は文字属性以外の属性を示す情報であることを特徴とする。
【0012】
さらにまた、本発明に係る上記画像処理装置は、前記画像処理手段が、前記属性生成手段により生成された前記属性情報に基づいて、画素単位又は所定のブロック単位でスクリーンパターンを切り替えて、前記合成画像に対してスクリーン処理を行うことを特徴とする。
【0013】
上記構成を備えることにより、本発明に係る画像処理装置は、画像合成比率に基づいて属性情報合成比率を算出し、生成された合成画像に対する画像処理の際に好適な属性情報を提供する。その結果、例えば、属性情報を保有しない画像と属性情報を保有する画像との合成、或いは異なる属性情報を保有する画像同士の合成によって得られる合成画像に対しても適切な属性情報を生成することができ、当該属性情報に基づく好適な画像処理を行うことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
本実施形態では、2枚の画像に関する画像信号IMG1、IMG2を入力し、それらを合成してスクリーン処理を行う画像処理装置について説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、101は属性情報を保有する第1の画像に関する画像信号IMG1を入力する画像信号入力部、102は属性情報を保有しない第2の画像に関する画像信号IMG2を入力する画像信号入力部である。また、103は、画像信号IMG1と画像信号IMG2を合成して合成画像信号IMG3を生成する際の画像合成比率データBRを外部から入力する画像合成比率データ入力部である。さらに、104は、第1の画像に関する画像信号IMG1の属性情報Z1を入力する属性情報入力部である。尚、本実施形態では、第2の画像に関する画像信号IMG2は、当初は属性情報を保有していないものとする。
【0017】
また、図1において、105は、画像信号IMG1と画像信号IMG2とを合成比率データBRを用いて合成する画像合成処理部である。そして、106は、画像合成比率データBRに基づいて、画像信号IMG2用の属性情報Z2を生成する属性情報生成部である。また、107は、画像合成比率データBRに基づいて、属性情報Z1と属性情報Z2とを合成する際の比率である属性情報合成比率データZBRを算出する属性情報合成比率算出部である。さらに、108は、属性情報合成比率データZBRに基づいて、属性情報Z1と属性情報Z2とを合成して合成された属性情報Z3を生成する属性情報合成処理部である。
【0018】
さらに、図1において、109は、属性情報合成処理部108において合成された属性情報Z3に基づいて、画像合成処理部105において合成された画像信号IMG3に対して画像処理を行う画像処理部である。尚、本実施形態では、当該画像処理部は、合成画像に関する画像信号IMG3に対してスクリーン処理を行うものとし、属性情報Z3に基づいて画素単位或いは所定ブロック単位で画像処理パラメータを切り替え、画像信号IMG3に適したスクリーンパターンを選択する画像処理を行うものとする。以下では、スクリーン処理を行う当該画像処理部を「スクリーン処理部109」と称す。尚、画像処理部で行われる画像処理の内容としては、合成された属性情報Z3を用いた画像処理の最適化が可能であれば、例えば、色変換処理等でもよく、スクリーン処理に限らなくてもよいことは言うまでもない。
【0019】
ここで、本実施形態における画像信号IMG2は、上述したように、予め属性情報Z2を保有していないことが前提とされている。従来の合成画像処理では、上述したように、画像信号IMG2が属性情報Z2を保有していない場合は、合成後の画像に対応した最適な画像処理を施すための属性情報を得ることができなかった。そこで、本実施形態では、画像の合成比率データBRを用いて画像信号IMG2に対応した属性情報Z2を生成し、かつ、属性情報合成比率データZBRを用いて画像信号IMG1の属性情報Z1との合成を行うことで、合成画像の属性情報を生成した。これにより、以下に詳細な説明をするように従来の課題を解決することができる。
【0020】
図2は、画像信号IMG1と画像信号IMG2とを画像合成比率データBRを用いて合成する場合の合成例を説明するための図である。すなわち、図2では、自然画像である第1の画像と、ページナンバーを示す文字画像である第2の画像とを合成する例について説明する。図2において、2Aは画像信号IMG1に対応する第1の画像であり、左上に文字「晴」が記述され、太陽とピラミッドの画像が描画されている自然画像とする。また、2Bは画像信号IMG2に対応する第2の画像であり、23ページ目を表す「23」が描画されている文字画像とする。そして、2Cが画像合成比率データBRを示す画像であり、画像2Bに対応して、文字の部分が白、他が黒となっている。さらに、2Dは、画像合成比率データBRに基づいて画像信号IMG1及び画像信号IMG2を合成して得られた画像信号IMG3に対応する画像2Dを示す。
【0021】
尚、本実施形態では、画像2A、2B共に、1画素あたり0〜255レベルの256階調(8ビット信号)で表現されており、画像合成比率データBRも1画素あたり256個の合成比率を示すことが可能な8ビット信号であるものとする。図2では、0が黒、255が白、ドット表示の部分がその間の中間階調値(例えば、128)として示されている。
【0022】
次に、上述した構成を備える第1の実施形態に係る画像処理装置による画像合成及び画像処理手順について説明する。図6は、第1の実施形態に係る画像処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【0023】
まず、画像信号入力部101から画像信号IMG1(画像2Aに相当)が入力され、画像信号入力部102から画像信号IMG2(画像2Bに相当)が入力され、また、画像合成比率データ入力部103から画像合成比率データBR(画像2Cに相当)が入力される(ステップS1)。尚、上記データの入力順は、同時であっても時間差があってもよい。次に、画像合成処理部105によって、画像合成比率データBRに基づいて、画像信号IMG1と画像信号IMG2との画像合成処理が行われ、画像信号IMG3(画像2Dに相当)が生成される(ステップS2)。
【0024】
画像合成処理部105における画像合成処理では、例えば、式(1)に示す処理を用いて合成画像データが算出される。
【0025】
IMG3(i,j)=
(IMG1(i,j)×(255−BR(i,j))+IMG2(i,j)×BR(i,j))/255 ・・・ (1)
ここで、(i,j) は、入力された画像及び画像合成比率データの座標を表しており、水平方向にi画素目、垂直方向にjライン目の画素を示している。
【0026】
式(1)から、例えば、合成後の画像の(i,j)の位置の画像信号として、BR(i,j)が0であればIMG1(i,j)の画像信号値が用いられ、BR(i,j)が255であればIMG2(i,j)の画像信号値が用いられ、BR(i,j)が128であればIMG1の画像信号値とIMG2の画像信号値がそれぞれ半分ずつ加算された信号になることがわかる。尚、画像合成の方法は、上記式(1)で示す方法に限らなくてもよい。
【0027】
本実施形態では、図2に示すように、画像合成比率データBRは、文字「23」の部分が白(255)、その他の部分が黒(0)の画像2Cで示されている。従って、上記式(1)に基づいて、BR(i,j)が255の部分は画像信号IMG2の画像信号値が合成画像IMG3の信号値となり、その他の部分については画像信号IMG1の画像信号値が合成画像IMG3の信号値になる。従って、本実施形態では、図2の2Dに図示した合成画像が得られる。
【0028】
一方、本実施形態における属性情報は、0(黒)を文字以外の属性とし、1(白)を文字属性とする1ビットデータで与えられるものとする。これは、本実施形態では、文字属性とそれ以外の属性を異なるスクリーンパターンを用いてスクリーン処理するため、画像の属性は、文字属性であるか又はそれ以外の属性であるかを判別するために2つの属性を用いるものとする。尚、属性情報は、その他の画像処理を行うような場合は、それらの画像処理内容にあわせたりする等の他の属性を用いて行うようにすることも可能であり、また2つ以上の属性情報を用いてもよい。
【0029】
次に、属性情報生成部106は、画像合成比率データBRに基づいて、画像信号IMG2に対応する属性情報Z2を生成する(ステップS3)。本実施形態では、画像合成比率データBRは多値データであるものとして、当該画像合成比率データBRを、予め定められた閾値TH1で2値化して、次に示す式(2)に示すように属性情報Z2を生成する。
【0030】
BR(i,j)>TH1・・・Z2(i,j)=1(白) (2)
BR(i,j)≦TH1・・・Z2(i,j)=0(黒)
但し、1(白)は文字属性を示し、0(黒)は文字以外の属性を示す。
【0031】
図3は、第1の実施形態における属性情報Z2について説明するための図である。図3に示すように、属性情報生成部106で生成された属性情報Z2は、文字「23」に該当する部分のみ文字属性である1(白)で表現され、その他の部分については文字以外の属性である0(黒)で表現されている。
【0032】
さらに、画像合成比率データ入力部103から入力された画像合成比率データBRは、属性情報合成比率算出部107に入力され、そこで属性情報合成比率データZBRが算出される(ステップS4)。本実施形態では、属性情報合成比率算出部107では、属性情報合成比率データZBRは式(3)に示すように算出される。
【0033】
BR(i,j)>TH0・・・ZBR(i,j)=255 (3)
BR(i,j)≦TH0・・・ZBR(i,j)=0
すなわち、属性情報合成比率算出部107では、閾値TH0を用いて合成比率信号値を255又は0の2値データに2値化するように構成される。尚、本実施形態では閾値TH0を128とするが、この値は任意に設定できるようにしてもよい。
【0034】
本実施形態では、上述したように、画像合成比率データBRは255と0の2値で想定されている。そのため、属性情報合成比率データZBRは、画像合成比率データBRを図2の画像2Cで示す信号と全く同じ信号になる。尚、本実施形態では、画像合成比率データBRについては説明を簡単にするために2値データとしているが、2値データではなく8ビットデータとして使用した場合であっても上述したように2値化することにより、合成画像に適した属性情報ZBRを生成することが可能である。尚、属性が本実施形態のような2種類ではなく、例えば複数ビットで構成され、各ビットごとに属性が割り当てられている場合であっても、各ビットごとに同様な処理を施すことで対応可能である。
【0035】
そして、属性情報合成処理部108は、画像信号IMG1の属性情報Z1と、画像信号IMG2の属性情報Z2とを、属性情報合成比率算出部107により生成された属性情報合成比率データZBRに基づいて合成し、合成後の画像信号IMG3に対応した属性情報Z3を生成する(ステップS5)。前述した属性情報合成比率データZBRは、2値化処理によって255と0の2値データになっており、255(すなわち、図3の白部分)の場合は属性情報Z2が、また、0(すなわち、図3の黒部分)の場合は属性情報Z1が合成後の属性情報Z3の信号値として用いられる。
【0036】
図4は、属性情報合成処理部108による属性情報の合成処理を説明するための図である。図4において、4Aは画像信号IMG1の属性情報Z1、4Bは画像合成比率に基づいて属性情報生成部106において生成された画像信号IMG2の属性情報Z2、そして4Cは属性情報合成処理部108における属性情報合成比率データに基づいて4Aと4Bを合成した後の属性情報Z3を示す。図4に示すように、4A、4B共に文字が描画されている部分が文字属性(白)になっており、それ以外の部分が文字以外の属性(黒)になっている。また、4Bの文字属性部分は、4Aでは文字以外の属性になっているが、合成された属性情報4Cでは上書きされているのがわかる。
【0037】
ここで、図2における合成画像2Dと図4における属性情報4Cで示される合成属性情報と比較すると、合成画像2Dで文字が描画されているところ(すなわち、「晴」、「23」)は、属性情報4Cでは文字属性となっていることがわかる。
【0038】
そして、本実施形態においては、スクリーン処理部109は、文字属性用のスクリーンと文字属性以外用のスクリーンパターンの2つを用意し、属性情報合成処理部108で合成された属性情報Z3に基づいて2つのスクリーンパターンを切り替えるように構成し、画像合成処理部105で合成された画像信号IMG3を各画素の属性に適したスクリーンパターンを用いて2値化する(ステップS6)。例えば、電子写真プロセスを用いたプリンタ等で階調安定性が重視される画像属性の画素では、粗い周期のスクリーンパターンを用いてハイライト部での階調が安定するように2値化することが望ましい。一方で、文字属性の画素では、細かい周期のスクリーンパターンを用いて、階調性は安定しなくても薄い文字の可読性をあげることが望ましい。
【0039】
本実施形態では、図4における画像4Cから明らかなように、合成元の画像のもつ属性情報から、合成画像に適した属性情報を生成することにより、合成画像においても処理の切り替えが可能となる。そして、各画素ごとの属性に基づいて、文字属性には文字用の処理を、画像属性には画像用の処理を適応的に切り替えることによって画像処理を好適に行うことができる。
【0040】
本実施形態では、画像合成比率データは、255と0の2値で想定しているので、属性情報合成比率データと等価となっており、また、属性情報合成比率データZBRは画像合成比率データBRと全く同じ信号になっている。また、本実施形態では、画像合成比率データBRは、説明を簡単にするために2値データとして記述されているが、画像信号と同じ8ビットデータ等として使用してもよい。
【0041】
さらに、本実施形態のように画像合成比率データが多値であって、属性情報合成比率データが2値というように、それぞれの合成比率データに差異があってもよい。但し、本実施形態の属性情報処理部108における属性情報合成処理においては、属性情報Z2と属性情報Z1との中間的な値に意味がなく、属性情報Z2を選択するか、属性情報Z1を選択するかの選択になるため、属性情報合成比率データZBRは2値の信号で十分である。尚、本実施形態では、便宜上、属性情報合成比率データについても255と0という値を持たせているが、1ビット情報、すなわち1と0を割り当ててもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、画像信号IMG2は当初属性情報Z2を保有していない場合について説明したが、画像信号IMG2が当初から属性情報Z2を保有する場合であっても、画像信号IMG1の属性情報Z1と異なる場合はそれらを単純に合成して合成画像の属性情報Z3を得ることは難しい。従って、このような場合であっても本実施形態と同様にすることで容易に対応することが可能となる。
【0043】
さらに、本実施形態では、属性情報合成比率データZBRを用いているが、属性情報Z2を属性情報合成比率データZBRの代わりに用いることで、前述した構成の画像処理装置において属性情報合成比率算出部107を省略することも可能である。
【0044】
尚、本実施形態では2枚の画像を合成する場合について説明したが、3枚以上の画像に関する画像信号を合成して処理する場合についても、同様にして実施することが可能である。この場合、例えば、2枚の画像について上述した合成処理を行った後、その合成画像と3枚目の画像とをさらに合成するようにし、4枚目以降も同様にする方法がある。また、3枚以上の画像を同時に合成するようにしてもよいが、この場合の式(1)は、合成する3つ以上の画像信号を用いた合成処理を行うことになる。
【0045】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。第2の実施形態に係る画像処理装置は、図1に示す第1の実施形態に係る画像処理装置の画像合成比率データ入力部103の代わりに、画像合成比率算出部501を備えている。尚、その他の構成要素については、前述した第1の実施形態に係る画像処理装置の各部と同様に動作する。
【0046】
画像合成比率算出部501は、画像信号入力部502から画像信号IMG2を受け取り、例えば式(4)に示すような画像合成比率データBR(i,j)を算出する。
【0047】
IMG2(i,j)>TH1・・・BR(i,j)=255 (4)
IMG2(i,j)≦TH1・・・BR(i,j)=0
尚、IMG2(i,j)は、画像信号IMG2の座標(i,j)における大きさである。
【0048】
例えば、閾値TH1=50として、図2の2Bで示されるようなIMG2を2値化する。これによって、図2の2Cに示すような画像合成比率データが算出される。尚、その後の処理については、上記第1の実施形態と同様であり、また同じ効果が得られるため省略する。
【0049】
このように本実施形態では、入力される画像信号の大きさに基づいて画像合成比率を算出する方法について説明した。尚、式(4)以外に、例えば、TH1より小さい場合にBR=255、大きい場合にBR=0とするようにしてもよいし、2値に限らず多値に分けるようにしてもよい。
【0050】
<その他の実施形態>
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0051】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(又は記憶媒体)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0052】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0053】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数枚の画像を合成した合成画像の属性情報を好適に設定することができ、合成画像に対して好適な画像処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像信号IMG1と画像信号IMG2とを画像合成比率データBRを用いて合成する場合の合成例を説明するための図である。
【図3】第1の実施形態における属性情報Z2について説明するための図である。
【図4】属性情報合成処理部108による属性情報の合成処理を説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態に係る画像処理装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
101、102 画像信号入力部
103 画像合成比率データ入力部
104 属性情報入力部
105 画像合成処理部
106 属性情報生成部
107 属性情報合成比率算出部
108 属性情報合成処理部
109 スクリーン処理部
501 画像合成比率算出部
IMG1、IMG2、IMG3 画像信号
Z1、Z2、Z3 属性情報
Claims (12)
- 複数の画像を合成して画像処理を行う画像処理装置であって、
複数の画像を入力する画像入力手段と、
該複数の画像を所定の画像合成比率情報に基づいて合成し合成画像を生成する画像合成手段と、
前記複数の画像のそれぞれについて属性情報を取得する属性取得手段と、
前記複数の画像ごとの属性情報を所定の属性情報合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する属性生成手段と、
前記合成画像の属性情報に基づいて該合成画像に対して所定の画像処理を行う画像処理手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像入力手段から入力された前記複数の画像に属性情報を保有しない画像が含まれている場合、前記画像合成比率情報に基づいて該画像の属性情報を設定する属性設定手段をさらに備え、
前記属性生成手段が、前記属性設定手段により設定された前記属性情報と前記属性取得手段により取得された前記属性情報とを前記属性合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記属性生成手段が、前記複数の画像に関する属性情報内に含まれる属性のいずれかを選択して、前記合成画像の属性情報を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記属性情報が、画像の画素単位又は所定のブロック単位で保有されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記属性生成手段が、前記属性合成比率情報に基づいて、前記複数の画像ごとに保有されている前記属性情報のいずれかを画素単位又は所定ブロック単位で選択することによって前記合成画像の属性情報を生成することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記属性情報が、文字属性又は文字属性以外の属性を示す情報であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 2枚の画像を合成して画像処理を行う画像処理装置であって、
第1の画像及び第2の画像を入力する画像入力手段と、
前記第1の画像及び前記第2の画像を所定の画像合成比率情報に基づいて合成し合成画像を生成する画像合成手段と、
前記第1の画像が保有する属性情報を取得する第1の属性取得手段と、
前記第2の画像の属性情報を取得する第2の属性取得手段と、
前記第1及び第2の属性情報を所定の属性合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する属性生成手段と、
前記合成画像の属性情報に基づいて該合成画像に対して所定の画像処理を行う画像処理手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像合成比率情報に基づいて前記第2の画像の属性情報を設定する属性設定手段をさらに備え、
前記属性生成手段が、前記属性設定手段により設定された前記第2の画像の属性情報と前記属性取得手段により取得された前記第1の画像の属性情報とを前記属性合成比率情報に基づいて画素単位又は所定のブロック単位で合成し前記合成画像の属性情報を生成する
ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理手段が、前記属性生成手段により生成された前記属性情報に基づいて、画素単位又は所定のブロック単位でスクリーンパターンを切り替えて、前記合成画像に対してスクリーン処理を行うことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 複数の画像を合成して画像処理を行う画像処理方法であって、
複数の画像を所定の画像合成比率情報に基づいて合成し合成画像を生成する画像合成工程と、
前記複数の画像のそれぞれについて属性情報を取得する属性取得工程と、
前記複数の画像ごとの属性情報を所定の属性情報合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する属性生成工程と、
前記合成画像の属性情報に基づいて該合成画像に対して所定の画像処理を行う画像処理工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 複数の画像を合成して画像処理を行うコンピュータに、
複数の画像を所定の画像合成比率情報に基づいて合成し合成画像を生成する画像合成手順と、
前記複数の画像のそれぞれについて属性情報を取得する属性取得手順と、
前記複数の画像ごとの属性情報を所定の属性情報合成比率情報に基づいて合成し前記合成画像の属性情報を生成する属性生成手順と、
前記合成画像の属性情報に基づいて該合成画像に対して所定の画像処理を行う画像処理手順と
を実行させるためのプログラム。 - 請求項11に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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