JP2005017860A - 液晶調光素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対の電極付き透明樹脂基板(A)間に、非重合性の液晶組成物と重合性化合物とを含む液晶性混合物を、該液晶性混合物を200cps以上の粘度でありかつ液晶相を示す温度で透明樹脂基板(A)間に挟持する液晶調光素子の製造方法。および該調光素子を、一対の透明基板(B)間に配置し、さらに透明基板(B)と液晶調光素子間に接着性樹脂層を積層してなる調光部材。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧の制御により、光の透過、吸収を制御できる液晶調光素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラスにおける光の透過率を任意に制御したいという要求が高まっている。特に、建築用または自動車用などのガラスにおいては、快適性や省エネルギーの点では、窓から室内への光の流入を制御できるガラスが有用であり、またプライバシー保護の点では透視性が制御可能なガラスが有用である。
【0003】
従来、アクティブな調光素子としては、エレクトロクロミック素子(以下、EC素子という。)が注目されていた。しかし、EC素子は、酸化還元反応により光の透過率を制御するため、応答速度が遅い問題があった。
【0004】
そこでEC素子に代わる素子として、電圧駆動型の液晶調光素子が注目されている。液晶調光素子としては、ノーマルモードとして知られる以下の原理に基づく動作が報告されている。すなわち、電圧非印加時では、光が液晶分子に反射して散乱し、乳白色に見える。一方、電圧印加時では、液晶が外部電界の方向に配向する。このとき液晶の常光屈折率(No)と重合体の屈折率(Np)が一致することにより光の散乱が少なくなるため、素子が透明に見える(たとえば、特許文献1参照。)。
また、電圧非印加時は光の透過率が大きく、電圧印加時は光を散乱し乳白色となるリバースモード液晶調光素子も報告されている(たとえば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特許第3134522公報
【特許文献2】
国際公開第00/23539号パンフレット
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方、建築用または自動車用の調光部材は、非平面形状であったり、大面積であるため、軽量であり、かつ柔軟性を有する調光部材が求められている。該調光部材を製造するために、ガラス基板の代わりに樹脂基板を用いた調光素子の開発が強く望まれていた。そこで、本発明者らは樹脂基板を用いた調光素子の製造方法の検討を行ったが、製造における種々の条件がガラス基板を用いた調光素子に比べて制限され、かつ製造においては該条件を制御しないと調光素子として満足な性能を満たすものが製造できないことがわかった。そこで、さらに検討した結果、該製造における必須の条件を見出し、かつ該条件によれば、製造が容易であり、かつ、外観良好で高性能の調光素子が製造できることを見出し、本発明に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決しようとするものであり、以下の発明を提供する。
<1>一対の電極付き透明樹脂基板(A)間に、非重合性の液晶組成物と重合性化合物とを含む液晶性混合物を挟持し、つぎに該液晶混合物において重合反応を行なうことによって該透明樹脂基板(A)間に液晶と重合体の複合体を形成させた液晶調光素子を製造する方法において、液晶性混合物を、200cps以上の粘度でありかつ液晶相を示す温度で透明樹脂基板(A)間に挟持することを特徴とする液晶調光素子の製造方法。
【0008】
<2>液晶性混合物を、粘度を200cps以上であり、かつ下式(1)から求まるX1℃以上でありかつY℃以下の温度範囲で透明樹脂基板(A)間に挟持する<1>に記載の製造方法。
X1=X+(Y−X)×0.15・・・(1)
ただし、Xは液晶性混合物における液晶−固体状態転移温度(単位℃)を示し、Yは液晶性混合物における液体−液晶状態転移温度(単位℃)を示す。
<3>液晶性混合物を、200cps以上の粘度であり、かつX1℃以上でありかつ下式(2)から求まるY1℃以下で透明樹脂基板(A)間に挟持する<2>に記載の製造方法。ただし、XおよびYは前記と同じ意味を示す。
Y1=X+(Y−X)×0.7・・・(2)
<4>X1が50℃である<2>または<3>に記載の製造方法。
<5>Y1が70℃である<3>または<4>に記載の製造方法。
<6>液晶性混合物における重合反応を、液晶性混合物が液晶相を示す温度範囲で行う<1>〜<5>のいずれかに記載の製造方法。
<7>重合性化合物が、重合性官能基とメソゲン構造とを有する化合物である<1>〜<6>のいずれかに記載の製造方法。
<8>液晶性混合物が、重合開始剤を含む<1>〜<7>のいずれかに記載の製造方法。
<9>液晶性混合物が、二色性色素を含む<8>に記載の製造方法。
【0009】
<10><1>〜<9>のいずれかに記載の製造方法によって製造された液晶調光素子を、一対の透明基板(B)間に配置し、さらに透明基板(B)と液晶調光素子間に接着樹脂層を積層してなることを特徴とする調光部材。
<11>一対の透明基板(B)の少なくとも一方がガラス基板である<10>に記載の調光部材。
<12><10>または<11>に記載の調光部材からなることを特徴とする車両用窓または建築物用窓。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶調光素子は、一対の電極付き透明樹脂基板(A)を有する。本発明における一対の電極付き透明樹脂基板(A)としては、通常は透明な樹脂製の基板の片側表面に透明な電極膜を形成させた基板の2枚が、電極膜面を内側にして一定の間隔で設置されたものである。
【0011】
透明樹脂基板(A)にける樹脂製の基板としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエーテルイミド、またはセルローストリアセテートなどの樹脂からなり、かつ、透明な樹脂基板が好ましい。このような樹脂を用いた場合には、非平面形状であっても、または大面積の液晶調光素子であっても、軽量かつ柔軟性のある液晶調光素子が得られる利点がある。樹脂製の基板としては、厚さが50〜250μmのフィルム状基板が好ましく、厚さが100〜190μmのフィルム状基板であるのが特に好ましい。
【0012】
透明樹脂基板(A)における透明な電極膜としては、ITO膜またはSnO2膜が好ましい。該電極膜はスパッタリングや蒸着などの方法で積層させるのが好ましい。
さらに透明な電極膜の液晶性混合物と接する側の面には、本発明の透明樹脂基板(A)と液晶性混合物の密着性を改善するための処理がなされていることが好ましい。該処理の手段はとくに限定されず、公知または周知の方法を用いることができる。たとえば、メタクリロイル基、アミノ基、メルカプト基、またはオキシラン環の水素原子の1個が結合手となった基(以下、エポキシ基と記す。)などの官能基を有するシランカップリング剤を透明な電極膜の表面に塗布する方法などが挙げられる。
【0013】
さらに透明基板(A)と液晶性混合物が接する側の面には、液晶を配向せしめる配向処理がなされていてもよい。配向処理の手段はとくに限定されず、公知または周知の方法が挙げられる。例えば、透明基板(A)の最表面を直接研磨する方法、基板の最表面に配向性樹脂の薄膜を設けた後に該樹脂膜をラビングする方法、または配向剤を基板表面に塗布する方法などが挙げられる。
配向処理を行う場合には、液晶組成物の誘電率異方性に応じたつぎの方法が好ましい。すなわち、後述する液晶組成物が正の誘電率異方性を有する場合には、該液晶組成物が水平配向になるように、一方、負の誘電異方性を有する場合には、液晶組成物が垂直配向になるように処理するのが好ましい。
【0014】
本発明においては、一対の透明樹脂基板間(A)に液晶性混合物を挟持する。本発明における液晶性混合物は、非重合性の液晶組成物と重合性化合物とを含み、かつ液晶性を有する混合物である。
非重合性の液晶組成物とは、通常の場合、重合性官能基を持たない2種類以上の液晶性化合物からなる組成物である。以下、非重合性の液晶組成物を「液晶組成物」と略記する。
【0015】
本発明における液晶組成物としては、公知の液晶組成物を用いることができる。また該液晶組成物は、ネマチック液晶、スメクチック液晶、またはコレステリック液晶を用いるのが好ましく、入手容易であり、経済的に有利であることから、ネマチック液晶を用いるのが好ましい。
【0016】
本発明の液晶組成物の誘電率異方性は正または負であるが、液晶組成物を構成する液晶性化合物のそれぞれの誘電率異方性は、負であっても正であってもよく、また、誘電率異方性を持たなくてもよい。ここで、液晶性化合物の誘電率異方性(Δε)は下式(5)から求まる値である。
(Δε)=(ε‖)−(ε⊥)・・・(3)
ただし、(ε‖)は分子軸(長軸)方向の誘電率を表し、(ε⊥)は分子軸に垂直方向の誘電率を表す。
本発明における液晶組成物の誘電率異方性の絶対値は1以上が好ましく、2〜50が特に好ましい。誘電率異方性の絶対値を該値にすると、低電圧で液晶調光素子を駆動できる利点がある。
【0017】
また液晶組成物を形成する液晶性化合物として誘電率異方性が正の化合物を使用する場合は、シアノ基、フッ素原子などの極性基が分子長軸方向に結合した化合物を使用するのが好ましい。一方、誘電率異方性が負の化合物を使用する場合は、シアノ基、フッ素原子などの極性基が分子短軸方向に結合した化合物を使用するのが好ましい。
【0018】
本発明における液晶組成物としては、液晶調光素子を低透過率の状態で長時間使用することが多い場合には、正の誘電率異方性を有する液晶組成物を使用するのが好ましい。逆に、高透過率で長時間使用することの多い場合には、フェールセーフ、すなわち電源が切れた場合に高透過率にすることが望まれるので、負の誘電率異方性を有する液晶組成物を使用するのが好ましい。
【0019】
さらに正の誘電率異方性を有する液晶組成物は、ネマチック液晶にカイラル剤を含ませ、カイラルネマチック液晶組成物とすることが好ましい。カイラル剤としては、公知または周知のカイラル剤を使用でき1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。カイラル剤の量は、液晶組成物とカイラル剤の合計量に対して0.1〜30質量%であるのが好ましく、0.5〜20質量%がより好ましい。カイラル剤の量を0.1%質量以上にするとカイラルネマチック状態におけるヘリカルピッチを小さくできる利点がある。また30質量%以下にすると、液晶温度範囲への影響を少なくできる利点がある。
【0020】
本発明における液晶性混合物は、液晶組成物とともに重合性化合物を含み、かつ液晶性を示す混合物である。重合性化合物とは、重合性官能基を有する化合物である。重合性化合物は1種または2種以上を用いることができる。重合性化合物中の重合性官能基の数は1個であっても、2個以上であってもよく、2個または3個が好ましい。重合性化合物が2個以上の重合性官能基を有する場合には、該重合性官能基は同一であっても異なっていてもよい。
重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基などが挙げられ、反応性が高いことから、アクリロイル基、またはメタクリロイル基が好ましい。
【0021】
本発明における重合性化合物は、液晶性であっても非液晶性であってもよく、非液晶性であるのが液晶組成物との相溶性のバランスの点で好ましい。
また重合性化合物としては、メソゲン構造を有する重合性化合物であるのが好ましい。メソゲン構造を有すると、液晶組成物と重合性化合物との相溶性が高くなり、かつ液晶性混合物の液晶相を示す温度範囲が広くなる利点がある。メソゲン構造を有する重合性化合物は、液晶性であっても非液晶性であってもよく、非液晶性であるのが前述と同様の理由で好ましい。
【0022】
メソゲン構造を有する重合性化合物とは、重合性官能基の1個以上と、メソゲン構造を有する化合物である。メソゲン構造としては、メソゲン構造からなる2価の基が好ましく、2個以上の2価の環基、好ましくは2〜5個の環基が、それぞれ、直接結合した構造、もしくは−O−、−OCO−、−COO−、−CH2−、または−CH2CH2−などの2価の連結基で連結した構造からなる2価の基であるのが特に好ましい。
2価の環基としては、1,4−フェニレン基、およびトランス−1,4−シクロヘキシレン基から選ばれる基、または該選ばれる基中の水素原子の1個以上、好ましくは1個が、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、シアノ基、またはハロゲン原子で置換された基が好ましい。
【0023】
さらに、メソゲン構造としては、下式(a1)で表される構造、下式(a2)で表される構造、または下式(a3)で表される構造が好ましい。
−X1−COO−X2−OCO−X3− ・・・(a1)、
−X1−X2−X3− ・・・(a2)、
−X1−X2− ・・・(a3)。
ただし、式中のX1、X2、およびX3は、それぞれ、前記の好ましい2価の環基を示す。
【0024】
本発明におけるメソゲン構造を有する重合性化合物としては、下式(a4)で表される化合物が特に好ましい。
A1−(OR1)n−O−Z−O−(R2O)m−A2 ・・・(a4)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
A1、A2:それぞれ独立にアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基またはエポキシ基。
R1、R2:それぞれ独立に、−(CH2)k−(ただし、kは2〜18の整数を示す)で表されるポリメチレン基、または該ポリメチレン基の水素原子の1個以上(好ましくは1個)がアルキル基(炭素数1〜6のアルキル基が好ましい)で置換された基。
Z:2価のメソゲン構造を有する基。
n、m:それぞれ独立に1〜10の整数。
【0025】
さらに、式(a4)におけるA1およびA2としては、それぞれ、アクリロイル基またはメタクリロイル基が好ましく、両方が同一の該基であるのが特に好ましい。kは2〜18の整数が好ましい。Zとしては、2価のメソゲン構造を有する基における好ましい基がよい。n、mはそれぞれ独立に1〜10の整数が好ましい。
【0026】
本発明における液晶性混合物は液晶組成物と重合性化合物とを必須とする。
液晶組成物の割合は、液晶組成物と重合性化合物の合計量に対して50〜98質量%であるのが好ましく、55〜95質量%がより好ましい。液晶組成物の割合が50質量%以上であると、液晶調光素子を低電圧で駆動できる。また液晶組成物の割合が98質量%以下であると、電圧印加、非印加の繰り返しに対する耐久性や、機械的な外力に対する耐久性が高くなり、さらに高温での信頼性が高くなる利点がある。重合性化合物の割合が2質量%以上であると、液晶調光素子の、電圧印加、非印加の繰り返しに対する耐久性や、機械的な外力に対する耐久性が高くなるため好ましい。また重合性化合物の割合が50質量%以下であると、液晶調光素子の駆動電圧を低くでき、さらに、液晶組成物と重合性化合物との混合物の液晶相を示す温度範囲が広くなるため好ましい。
【0027】
本発明の液晶性混合物は非重合性の液晶組成物と重合性化合物以外の化合物(以下、該化合物を他の化合物という)を含んでいてもよい。他の化合物としては、次工程における重合性化合物の重合を効率的に進行させるための重合開始剤が挙げられる。重合開始剤としては、光重合開始剤、または熱重合開始剤が好ましい。重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0028】
光重合開始剤としては、300〜400nmの波長の光を吸収するものが好ましい。また光重合開始剤を使用する場合には、アミン類などの光増感剤を併用してもよい。
【0029】
光重合開始剤の例としては、下記化合物が挙げられる。
アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、アルキルアミノベンゾフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール類、ベンゾイルベンゾエート類、α−アシロキシムエステル類などのアリールケトン系光重合開始剤;スルフィド類、チオキサントン類などの含硫黄系光重合開始剤;アシルジアリールホスフィンオキシドなどのアシルホスフィンオキシド系光重合開始剤。
【0030】
より具体的な光重合開始剤の例としては、下記化合物が挙げられる。
4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルホリノプロパン−1−オン。
【0031】
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、9,10−フェナントレンキノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、α−アシロキシムエステル、メチルフェニルグリオキシレート。4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド。
【0032】
また重合開始剤として熱重合開始剤を使用する場合の該熱重合開始剤としては、重合性化合物の重合性官能基の種類に応じて変更され、パーオキサイド系、アミン系、または酸無水物系の化合物からなる重合開始剤を使用するのが好ましい。液晶性混合物が、熱重合開始剤を含む場合には、必要に応じてアミン類などの硬化助剤を含ませてもよい。
【0033】
液晶性混合物中に重合開始剤を含ませる場合の割合は、重合性化合物に対して0.01〜20質量%が好ましく、重合後の重合体に高い比抵抗が要求される場合には、0.01〜10質量%が特に好ましい。
【0034】
また、本発明における液晶性混合物は、二色性色素を含有していてもよい。二色性色素とは、分子の長軸方向と短軸方向とで光吸収性に大きな差がある色素である。
【0035】
二色性色素としては、特に限定されず種々の二色性色素が使用でき、耐光性および/または耐久性のある二色性色素が好ましく、アントラキノン系化合物、またはアゾ系化合物などが特に好ましい。二色性色素を用いる場合の量は、液晶組成物と重合性化合物の合計量に対して0.1〜12質量%が好ましく、0.5〜10質量%が特に好ましい。二色性色素は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
【0036】
さらに本発明における液晶性混合物は、他の化合物として、酸化防止剤、界面活性剤、光安定化剤、非二色性の色素、顔料、連鎖移動剤、架橋剤、および消泡剤などを、液晶調光素子の調光機能を損なわない範囲で含むことができる。
【0037】
本発明においては、液晶性混合物を透明樹脂基板(A)間に挟持中に、該混合物の粘度を200cps以上とする点が特徴である。粘度を200cps以上にすることにより挟持中の液晶性混合物を製造に適した流動性に保ち、それにより透明樹脂基板(A)の間隔が不均一になるのを防止し、基板間隔を一定にできる。また電極膜間のショートが少なくなり、好ましい品質の液晶調光素子を製造できる。
【0038】
しかし、液晶性混合物の粘度が高すぎると、該混合物を挟持中に、透明基板(A)の間隔を一定に保つための大きな圧力が基板にかかるおそれがあるため、該粘度は200〜1000cpsにするのが好ましく、200〜700cpsにするのが特に好ましい。液晶性混合物の粘度は、液晶性混合物を透明樹脂基板(A)間に挟持する温度条件における粘度であり、E型粘度計を用いて測定できる。
【0039】
また、本発明においては、液晶性混合物の挟持を液晶性混合物が液晶相を示す温度範囲で行う点も特徴である。液晶性混合物が液晶相を示す温度とは、液晶性混合物における液晶−固体状態転移温度(単位は℃である。以下、Xと表す。)以上の温度であり、かつ、液体−液晶状態転移温度(単位は℃。以下Yと表す。)以下の温度である。該X、Yで表される温度はメトラー社製ホットステージと偏光顕微鏡を用いて実施例に記載の方法で測定できる。
【0040】
通常の場合、液晶性混合物が液晶相を示す温度の範囲(すなわちX〜Y℃)が、広いほど製造における条件設定が容易であり、また後述する液晶性混合物における重合反応の温度範囲が広くなるため好ましい。XとYの差は30℃以上であるのが好ましい。
また、Xが低い温度である場合には、重合性化合物の重合を低温で実施できる利点があることから、Xは50℃以下が好ましい。また、Yが高い温度である場合には、液晶相の安定性が増す利点があることから、Yは65℃以上であり、かつ透明樹脂基板(A)の耐熱性の点から120℃以下であるのが好ましい。
【0041】
本発明の製造方法においては、液晶性混合物をX〜Y℃の温度範囲内の温度で透明樹脂基板(A)間に挟持するが、実際の製造にあたっては、温度範囲を下式(1)から求まるX1℃以上でありかつY℃以下とするのが好ましく、特にX1℃以上でありかつ下式(2)から求まるY1℃以下とするのが好ましい。ただし、X、Yは前記と同じ意味を示す。
X1=X+(Y−X)×0.15・・・(1)
Y1=X+(Y−X)×0.7・・・(2)
X1は(X+10)℃であるのが好ましい。X1が(X+10)℃である場合には、液晶混合物の挟持中に部分的な結晶化が発生するのを防止でき、外観良好な液晶調光素子が得られる。また、Y1が(X+25)℃である場合には、液晶の配向性が良好になるため、特に好ましい。X1およびY1は、用いた液晶混合物のXおよびYに応じて変化するが、X1(℃)としては50℃が好ましく、Y1(℃)としては70℃が好ましい。
【0042】
本発明の製造方法においては、上記の特定の条件で液晶性混合物を挟持することにより、液晶調光素子におけるショート等の問題や、性能低下の問題を解決できる。
【0043】
本発明においては、特定の粘度を示す液晶性混合物を特定の温度で一対の電極付き透明樹脂基板(A)の基板間に挟持する。液晶性混合物の挟持においては良好な品質の液晶調光素子を得るために、透明樹脂基板(A)間の距離を均一に保つのが好ましい。透明樹脂基板(A)間の距離を均一に保つ方法は特に限定されないが、製造上実施が容易であることから、2本のロールとスペーサを使用するのが好ましい。
【0044】
スペーサとしては、通常はガラス製または樹脂製の球形ビーズが使用でき、これを透明樹脂基板(A)間に分散させることによって2枚の基板間隔を一定の距離に調整するのが好ましい。スペーサの表面には、熱により溶解する樹脂が被覆されていてもよい。該樹脂が溶解することにより樹脂基板同士を密着させることができ、基板間隔のムラを防止できる。
【0045】
透明樹脂基板(A)間の間隙の距離は、使用するスペーサの直径により適宜調節できる。該間隙の距離は2〜50μmが好ましく、3〜30μmが特に好ましい。該間隔が2μm以上であると、コントラストが大きくなり、該間隔が50μm以下であると、液晶と重合体の複合体を形成する際の重合反応が安定するので好ましい。
【0046】
スペーサは透明樹脂基板(A)上に均一に分散させるのが好ましく、均一に分散させることにより基板間隔のムラや電極膜間のショートを防止できる。
スペーサは液晶性混合物の挟持前に透明樹脂基板(A)の間隙に分散させてもよく、または液晶性混合物に添加して液晶性混合物とともに挟持してもよい。前者の方法としては、有機溶媒にスペーサを分散させて噴霧する方法、スペーサに電荷を与えて空気圧で噴霧する方法などが好ましい。有機溶媒としては、沸点が100℃以下の有機溶媒が好ましく、たとえば、アルコール類(エタノール等。)、ハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。
【0047】
本発明においては、一対の透明樹脂基板(A)間に液晶性混合物を狭持させた後に、重合反応を行う。本発明における重合反応とは、通常は重合性官能基を有する化合物中の、重合性官能基の一部または全部が反応する反応であり、該反応によって重合性化合物が2個以上重合した重合体が透明樹脂基板(A)間に生成する。
重合体は、1種類の重合性化合物が重合した重合体であっても、2種以上の重合性化合物が重合した重合体であってもよい。好ましい重合体としては、前記のメソゲン構造を有する重合性化合物、が重合した重合体であり、メソゲン構造を有する重合性化合物のみが重合した重合体が好ましい。
【0048】
本発明の液晶性混合物における重合反応は、一般的に用いられる活性エネルギー線重合反応、熱重合反応などの方法で実施できる。
活性エネルギー線重合反応で実施する場合には、光重合反応が好ましく、紫外線照射による重合反応が特に好ましい。使用する活性エネルギー線としては、特に限定されず、紫外線、電子線、他の活性エネルギー線が挙げられ、紫外線が好ましい。紫外線源としては、キセノンランプ、パルスキセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、水銀−キセノン(HgXe)ランプ、ケミカルランプ、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプなどが挙げられる。
【0049】
本発明における重合反応を光重合反応で実施する場合には、光の照射強度、照射温度、照射時間は、用いる二色性色素、液晶組成物および重合性化合物などの種類、また各々の配合比などによって、適宜変更されうる。光重合反応における反応条件は、液晶調光素子の駆動電圧や、液晶組成物を構成する液晶性化合物の配向に影響を与えることから、反応条件を最適化するのが好ましい。
【0050】
さらに、該重合反応は、液晶性混合物が液晶相を示す温度で行うのが好ましい。該温度で重合させる場合には、液晶性化合物を透明樹脂基板(A)に対して均一に配向させうる。
【0051】
重合反応は、電極間に電圧を印加した状態で行うこともできる。電圧を印加する場合には、0.5〜300Vが好ましい。また、印加する電圧の電源特性は、直流でも交流でもよく、交流が好ましい。交流の場合の周波数は20Hz〜1kHzが好ましい。誘電率異方性が正の液晶組成物を用いた場合、電圧を印加すると、該組成物を構成する液晶性化合物は基板に対して垂直に配向し、重合性化合物も液晶性化合物に沿って基板に対して垂直に配向する。その状態で重合反応が進行すると、生成する重合体は垂直配向を維持した硬化物となる。該重合方法を採用した場合には、液晶調光素子の電圧印加時の散乱透過率を、著しく低減できる。
【0052】
また重合反応を、電圧を印加した状態で行う場合には、電圧を予備印加してもよい。予備印加とは、重合反応の前にあらかじめ電圧を印加することである。印加電圧は、0.5〜300Vが好ましい。印加する電圧の電源特性としては、直流でも交流でもよく、交流が好ましい。交流の場合の周波数は、20Hz〜1kHzが好ましい。予備印加を行った場合には、液晶性化合物をほぼ完全にかつ均一に垂直配向させることができることから、電圧印加時の散乱透過率の少ない液晶調光素子を形成できる。
【0053】
液晶性混合物における重合反応では液晶と重合体の複合体が形成する。該複合体は非重合性の液晶組成物と、重合体から形成され、複合体中には未反応の重合性化合物が含まれていてもよい。また、該重合反応を液晶性混合物が液晶相を示す温度範囲で行った場合には、複合体中の液晶性化合物を透明樹脂基板(A)に対して均一に配向させうる。
【0054】
本発明においては、透明樹脂基板(A)間に液晶と重合体の複合体を形成させた後に、透明樹脂基板(A)の外周部を封止するのが好ましい。封止はシール剤を用いて行うのが好ましい。シール剤としてはエポキシ樹脂などの加熱硬化型の樹脂が好ましい。
封止には公知または周知の方法が採用できる。たとえば、透明樹脂基板(A)の外周部を有機溶剤などを用いて清浄にした後、外周部にシール剤を塗布し加熱硬化させる方法などが挙げられる。
【0055】
つぎに封止後の透明樹脂基板(A)に電源供給のための電極(以下、該電極を透明樹脂基板(A)に付けた透明な電極膜と区別するために「端子」と記す。)を設置して液晶調光素子とする。端子としては、金属箔テープ等が挙げられる。端子の取り付けは公知の方法で実施でき、たとえば、透明樹脂基板(A)の透明電極膜面に導電性の粘着剤が付いた金属箔テープを貼り付ける方法などが挙げられる。
【0056】
本発明における液晶調光素子からは、種々の用途に用いうる調光部材を製造できる。調光部材は、上記の方法で製造した液晶調光素子を一対の透明基板(B)間に配置し、つぎに透明基板(B)と液晶調光素子の間隙に接着性樹脂を積層し(以下、接着性樹脂を積層したものを「積層体」と表記する)、つぎに加熱処理することによって、接着性樹脂を熱溶融させて接着樹脂とし、該接着樹脂が透明基板(B)と液晶調光素子を接着する(以下、熱圧着という。)ことによって製造されうる。
【0057】
透明基板(B)としては、ガラス板、またはポリカーボネート板が好ましく、これらを用いる場合には、2枚ともガラス板を使用する組み合わせ、2枚ともポリカーボネート板を使用する組み合わせ、または1枚がガラス板で他の1枚がポリカーボネート板を使用する組み合わせのいずれであってもよい。このうち、可視光の透過率が高い、剛性が高い、傷がつきにくい、透湿性が小さいなどの理由により、少なくとも1枚がガラス基板である組み合わせが好ましい。
透明基板(B)に用いるガラス板またはポリカーボネート板の色は、無色透明であっても、着色透明であってもよい。着色透明である場合には、該調光部材の用途に応じた色を選択すればよく、たとえば車両や建築物に装着する場合には黒色または緑色が挙げられる。
【0058】
積層体を形成する接着性樹脂としては、公知のものが使用できる。たとえば、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニルコポリマー、またはそれらの変性体などが挙げられる。このうち、接着性樹脂としては140℃以下で熱溶融する樹脂が好ましく、120℃以下で熱溶融する樹脂が液晶調光素子への負荷を減らしうることからより好ましい。
さらに接着性樹脂は、液晶調光素子の性能を損なわない範囲において、紫外線吸収剤、断熱性付与剤など種々の添加物を含有していてもよい。
【0059】
積層体を熱圧着させる時の温度は液晶調光素子の耐熱性の点から140℃以下であるのが好ましい。また、接着性樹脂を熱圧着させる際に、透明基板(B)と液晶調光素子の間に空気が残ると外観不良の原因になるため、積層体を真空バックに入れ、真空包装機を用いて脱気した後、あるいは真空ポンプを用いて連続的に脱気しながら熱圧着させることが好ましい。
【0060】
本発明の方法は、種々の形式の電圧駆動型液晶調光素子の製造に適用可能である。すなわち、本発明の方法を用いることにより、電圧の印加と非印加によって可視光の透過と散乱を制御する形式、二色性色素を用い、電圧印加と非印加によって濃淡を調節する形式のいずれの液晶調光素子をも製造できる。よって本発明の方法は汎用性が高く、一般的な製造方法となりうる。
【0061】
本発明の方法によって製造された調光部材は、自動車用のガラス(フロントガラス、リアガラス、サイドガラス、サンルーフなど。)、列車や航空機などの産業用車両のガラス、ショーウインドウ、オフィスや住宅などの間仕切り、採光制御カーテン、反射板(オフィス用、窓用、照明用、間接照明用など。)、インテリア材料、光学フィルター、光学シャッター、デイスプレイなど幅広い用途に使用することができる。
【0062】
本発明の製造方法により製造される液相調光素子の一態様としては図1に示す液晶調光素子が挙げられる。
図1の液晶調光素子においては、透明樹脂基板1Aおよび1Bの表面に、それぞれ透明電極膜2A、2Bが積層しており、さらに2Aおよび2Bの表面には配向膜3A、3Bが形成されている。液晶と重合体との複合体4は透明樹脂基板1A、1B間に形成され、液晶と重合体との複合体4の外周部には、封止剤5が配置され、かつ電源を供給するための端子6Aおよび6Bが透明電極膜2Aおよび2Bの表面に取り付けられている。
【0063】
また該液晶調光素子から形成される調光部材の一態様としては図2に示す調光部材が挙げられる。
図2は、透明基板7A、7B間に図1で示した液晶調光素子を封入した調光部材である。さらに、接着樹脂8は、液晶調光素子と透明基板7Aと7Bとを接着しかつ透明基板7Aおよび7B間に封入する。このようにして製造された調光部材においては、透過率を高度に調整されうる。
【0064】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下において例1〜3は本発明に係わる実施例であり、例4は比較例である。
【0065】
実施例における液晶性混合物の液晶−固体状態転移温度(X)および液体−液晶状態転移温度(Y)は、メトラー社製ホットステージと偏光顕微鏡を用いてつぎの方法で測定した。すなわち、プレパラート上に溶融状態の液晶性混合物を1滴滴下し、カバーガラスをのせたものを測定サンプルとした。測定サンプルを偏光顕微鏡にセットしたホットステージ上にのせ、120℃まで加熱し、液晶性混合物を液体状態とした。つぎに120℃から3℃/分で降温しながら液晶性混合物の状態を観察し、液体状態から液晶状態への転移が確認された温度を、液体−液晶状態転移温度(Y)とし、液晶状態から結晶生成が確認された温度を液晶−固体状態転移温度(X)とした。
【0066】
また実施例における液晶性混合物の粘度は、BROOKField社製E型粘度計(programmable rheometer Model DV III)を用いてつぎの方法で測定した。すなわち、液晶性混合物を所定の温度にして、回転数100rpmで測定した。
【0067】
液晶調光素子の透過率(Tp)、散乱透過率(Td)は、次の方法により測定した。すなわち、まず、矩形波で周波数が100Hzの電圧を1分間で0Vから60Vに上昇させた。次に1分間で60Vから0Vに降下させた。この操作を10回繰り返した後、JIS R3212に記載の方法にしたがってヘーズメータを用いて測定した。
調光部材のTp、Tdは、つぎの方法により測定した。すなわち電極間に印加する電圧を0Vと60Vとし、液晶調光素子に適宜電圧を印加し、調光部材のサンプルの状態を変化させ調光部材の中心部をJIS R3212に記載の方法にしたがってヘーズメータを用いて測定した。
【0068】
[例1]
誘電率異方性が正のネマチック液晶P(Tc(等方相相転移温度)=109℃、Δε=3.35、Δn(屈折率異方性)=0.09)、カイラル剤CN(コレステリルノナノエート)、下式(4)で表される重合性化合物、二色性色素(三菱化学社製、商品番号:LSB278)、およびベンゾインイソプロピルエーテルを含む液晶性混合物Aを調製した。液晶とカイラル剤と重合性化合物の合計量に対するそれぞれの割合は、ネマチック液晶Pを68質量%、カイラル剤CNを12質量%、重合性化合物を20質量%、二色性色素を3質量%とした。ベンゾインイソプロピルエーテルは、重合性化合物量に対して3質量%とした。
液晶性混合物Aの液晶−固体転移温度(X)は44℃であり、液体−液晶転移温度(Y)は98℃であった。
【0069】
さらに、液晶性混合物Aに、直径6μmの樹脂ビーズ(積水ファインケミカル社製、商品番号:SP206)を、液晶とカイラル剤と重合性化合物の合計量に対して1質量%含むように加え、液晶性混合物Bを調製した。60℃における液晶性混合物Bの粘度は300cpsであった。
【0070】
【化1】
【0071】
片面にITO膜が形成されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ125μm、巾200mm、長さ20m、表面抵抗値300Ω/□)2巻のフィルムを、ITO膜側が向かい合うようにして、60℃に保持したロールに供給した。フィルムがロールに供給されると同時に、2枚のフィルム間に、60℃に保持され、かつ、液晶状態にある液晶性混合物Bを注入した。2枚のフィルムがロールを通過することにより、フィルム間に液晶性混合物Bが挟持された。
【0072】
次に、液晶性混合物Bが挟持されたフィルムの電極に端子を接触させ周波数50Hzの交流電源を用いて45Vの電圧を5分間印加し予備印加を行った。電圧を印加したままの状態で、55℃に設定された照射ブースに入れ、ケミカルランプを用いて主波長が352nmの紫外線を、強さ3mW/cm2で10分間照射することによって、液晶性混合物B中の重合性化合物の重合を行い、複合体が形成されたフィルムを得た。
【0073】
重合終了後のフィルムから10cm四方を切断し、2枚のフィルムの電極面に導電性粘着剤付き金属箔テープを貼り付けた。つぎに2枚のフィルム基板の外周部に、加熱硬化型の未硬化のエポキシ樹脂(セメダイン社製、商品番号:EP171)を塗り、80℃で30分間加熱することでエポキシ樹脂を硬化させて封止を行い、液晶調光素子を作成した。得られた液晶調光素子のTpは、電圧0Vで25%以下であり、電圧60Vで45%以上である。Tdは、電圧0Vにおいても電圧60Vにおいても20%以下である。
【0074】
縦横12cm、厚さ3mmであり、かつ可視光線透過率が90%のフロート板ガラス(旭硝子社製、商品番号:FL3)からなるガラス基板を2枚準備した。また、縦横12cm、厚さ0.4mmの接着性樹脂(東ソー社製、商品名「メルセンG7055」)からなる接着性樹脂基板を2枚準備した。
【0075】
準備したガラス基板、接着性樹脂基板、および先に作成した液晶調光素子をガラス基板/接着性樹脂基板/液晶調光素子/接着性樹脂基板/ガラス基板の順に重ねた積層体を、ずれないようにして真空用アルミ製袋に入れ、1333.22Paまで脱気し封着した後、アルミ製袋ごと90℃の恒温槽で30分加熱し、接着性樹脂基板を加熱溶融することにより、積層体周辺部の熱圧着を行った。
室温に戻してアルミ袋から積層体を取り出し、さらに該積層体を、100℃の恒温槽で20分間加熱溶融させて、調光部材を製造した。
【0076】
得られた調光部材の。Tpは、電圧0Vで25%以下であり、電圧60Vで45%以上である。Tdは、電圧0Vにおいても電圧60Vにおいても20%以下である。
【0077】
[例2]
誘電率異方性が負のネマチック液晶Q(Tc=109℃、Δε=−3.35、Δn=0.09)と式(4)で表される重合性化合物、およびベンゾインイソプロピルエーテルを用い、カイラル剤を使用しないこと以外は液晶性混合物Aと同様の成分を含む液晶性混合物Cを作成した。また、液晶と重合性化合物の合計量に対するそれぞれの割合は、ネマチック液晶Qを75質量%、重合性化合物を25質量%とし、ベンゾインイソプロピルエーテルの量は重合性化合物に対して3質量%とした。液晶性混合物CのXは42℃であり、Yは90℃であった。60℃における液晶性混合物Cの粘度は290cpsであった。
【0078】
片面にITO膜が形成されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ125μm、巾200mm、長さ20m、表面抵抗値300Ω/□)2巻のITO表面に、イミド系垂直配向剤(日産化学社製、商品番号:RN1358)を、乾燥後の膜厚が100nmになるように塗布し、120℃で30分間、加熱硬化させて、樹脂フィルム基板を作成した。この2巻のフィルムを、ITO膜側が向かい合うようにして、60℃に保持したロールに供給した。
供給されたフィルムの間隙に樹脂ビーズ(積水ファインケミカル社製、商品番号:SP206)を空気圧で連続的に散布し、つぎに60℃に保持され、かつ液晶状態にある液晶性混合物Cを注入した。2枚のフィルムがロールを通過することにより、フィルム間に液晶性混合物Cが狭持された。
【0079】
次に、液晶性混合物Cが狭持されたフィルムを55℃に保持された照射ブースに入れ、ケミカルランプを用いて紫外線(主波長は352nm、強さ3mW/cm2)を、10分間照射することによって液晶性混合物Cの重合を行い、複合体が形成されたフィルムを得た。
【0080】
重合完了後のフィルムから10cm四方を切断し、2枚のフィルム基板の電極面に導電性粘着剤付き金属箔テープを貼り付けた。2枚の基板の外周部に加熱硬化型の未硬化のエポキシ樹脂(セメダイン社製、商品番号:EP171)を塗り、80℃で30分間加熱することでエポキシ樹脂を硬化させて封止を行い、液晶調光素子を作成した。
該液晶調光素子を用いて、例1と同様の方法で調光部材を作成した。ただし、例1における2枚のガラス板のうち1枚は、可視光線透過率が86%で、厚さ3mmのポリカーボネート板(レキサン、商品番号:9034クリア)に変更した。
【0081】
得られた液晶調光素子のTpは、電圧0Vで45%以上であり、電圧60Vで25%以下である。Tdは、電圧0Vにおいても電圧60Vにおいても20%以下である。また調光部材のTpおよびTdも液晶調光素子における結果と同様であった。
【0082】
[例3]
誘電率異方性が負のネマチック液晶R(Tc=98℃、Δε=−5.6、Δn=0.220)と式(4)で表される重合性化合物、およびベンゾインイソプロピルエーテルを含む液晶性混合物Dを調整した。液晶と重合性化合物の合計量に対するそれぞれの量は、ネマチック液晶Rを72.5質量%、重合性化合物を27.5質量%とし、ベンゾインイソプロピルエーテルは重合性化合物量に対して3質量%とした。液晶性混合物DのXは39℃であり、Yは80℃であった。60℃での液晶性混合物Dの粘度は320cpsであった。
【0083】
片面にITO膜が形成されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ125μm、巾200mm、長さ20m、表面抵抗値300Ω/□)2巻のITO表面に、イミド系垂直配向剤(日産化学社製、商品番号:RN1358)を乾燥後の膜厚が100nmになるように塗布し、120℃で30分間、加熱硬化させて、樹脂フィルム基板を作成した。この2巻のフィルムを、ITO膜側が向かい合うようにして、60℃に保持したロールに供給した。
供給されたフィルムの上から、予め準備した樹脂ビーズ(積水ファインケミカル社製、商品番号:SP206)のエタノール分散液を連続的に散布し、つぎに乾燥することによりエタノールを除去した。つぎにその上部から60℃であり、かつ液晶状態にある液晶性混合物Dを注入した。2枚の基板がロールを通過することにより、基板間に液晶性混合物Dが狭持された。
【0084】
次に、液晶性混合物Dが狭持された基板を55℃に設定された照射ブースに入れ、ケミカルランプを用いて主波長が352nmである紫外線を3mW/cm2で10分間照射することによって、液晶性混合物D中の重合性化合物の重合を行い、複合体が形成されたフィルムを得た。
【0085】
重合完了後のフィルムから10cm四方を切断し、両フィルム基板の電極面に導電性粘着剤付き金属箔テープを貼り付けた。2枚の基板の外周部に加熱硬化型の未硬化のエポキシ樹脂(セメダイン社製、商品番号:EP171)を塗り、80℃で30分間加熱することでエポキシ樹脂を硬化させて封止を行い、液晶調光素子を作成した。
該液晶調光素子を用いて、例1と同様の方法で調光部材を作成した。ただし、例1における2枚のガラス板を、2枚の可視光線透過率が86%で、厚さ3mmのポリカーボネート板(レキサン、商品番号:9034クリア)に変更した。
【0086】
得られた液晶調光素子のTpは、電圧0Vで45%以上であり、電圧60Vで25%以下である。Tdは、電圧0Vで15%以下であり、電圧60Vにおいては70%以上である。
【0087】
[例4]
注入温度、および挟持温度を75℃にすること以外は例1と同様にして、液晶調光素子を製造した。挟持温度における液晶性混合物Aの粘度は180cpsであった。製造された液晶調光素子においては、透明樹脂基板(A)間隔にムラが認められ、電圧をかけるとショートしてしまった。
【0088】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、樹脂基板を用いた調光素子として、外観良好で高性能の調光素子を製造できる。本発明の製造方法は、実際の製造において採用しやすい方法であることから、工業上の製造方法として充分に採用できる実用性のある方法である。
【0089】
そして、本発明により製造される液晶調光素子を用いて製造された調光部材は、光の透過、吸収の制御が要求される種々の用途に使用できる。たとえば、自動車用ガラス(フロントガラス、リアガラス、サイドガラス、サンルーフなど。)、列車や航空機などの産業用車両のガラス、ショーウインドウ、オフィスや住宅などの間仕切り、採光制御カーテン、反射板(オフィス用、窓用、照明用、間接照明用など。)、インテリア材料、デイスプレイなど幅広い用途に有用である。例えば、自動車用のガラスに本発明の液晶調光素子を用いた場合、太陽光の下では自動車内に入ってくる光の量を低減でき、かつ車内からの視界を良好に確保できる。また、夜などの車外が暗いときには、車内からの視界を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる液晶調光素子の模式的断面図。
【図2】本発明の調光部材の一例の模式的断面図。
【符号の説明】
1A、1B:透明樹脂基板(A)
2A、2B:透明電極膜
3A、3B:配向膜
4:液晶/重合体複合体
5:封止剤
6A、6B:端子
7A、7B:透明基板(B)
8:接着性樹脂
Claims (12)
- 一対の電極付き透明樹脂基板(A)間に、非重合性の液晶組成物と重合性化合物とを含む液晶性混合物を挟持し、つぎに該液晶性混合物において重合反応を行なうことによって該透明樹脂基板(A)間に液晶と重合体の複合体を形成させた液晶調光素子を製造する方法において、液晶性混合物を、200cps以上の粘度でありかつ液晶相を示す温度範囲で透明樹脂基板(A)間に挟持することを特徴とする液晶調光素子の製造方法。
- 液晶性混合物を、粘度を200cps以上であり、かつ下式(1)から求まるX1℃以上でありかつY℃以下の温度範囲で透明樹脂基板(A)間に挟持する請求項1に記載の製造方法。
X1=X+(Y−X)×0.15・・・(1)
ただし、Xは液晶性混合物における液晶−固体状態転移温度(単位℃)を示し、Yは液晶性混合物における液体−液晶状態転移温度(単位℃)を示す。 - 液晶性混合物を、200cps以上の粘度であり、かつX1℃以上でありかつ下式(2)から求まるY1℃以下で透明樹脂基板(A)間に挟持する請求項2に記載の製造方法。ただし、XおよびYは前記と同じ意味を示す。
Y1=X+(Y−X)×0.7・・・(2) - X1が50℃である請求項2または3に記載の製造方法。
- Y1が70℃である請求項3または4に記載の製造方法。
- 液晶性混合物における重合反応を、液晶性混合物が液晶相を示す温度範囲で行う請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 重合性化合物が、重合性官能基とメソゲン構造とを有する化合物である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 液晶性混合物が、重合開始剤を含む請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- 液晶性混合物が、二色性色素を含む請求項8に記載の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法によって製造された液晶調光素子を、一対の透明基板(B)間に配置し、さらに透明基板(B)と液晶調光素子間に接着樹脂層を積層してなることを特徴とする調光部材。
- 一対の透明基板(B)の少なくとも一方がガラス基板である請求項10に記載の調光部材。
- 請求項10または11に記載の調光部材からなることを特徴とする車両用窓または建築物用窓。
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