JP2005014721A - 車輌用電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

車輌用電動式パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電源電圧が低下し若しくはその虞れがある状況に於ける操舵アシストトルクの低下及びこれに伴う運転者の操舵負担の増大を抑制する。
【解決手段】操舵トルクTs及び車速Vに基づき基本アシスト電流Iaが演算され(S20)、操舵フィーリングを向上させるための補助制御量としての各種補償電流が演算され(S30)、電源電圧Vpが第一の基準値Vp1以上であると判定されると(S50)、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiと摩擦補償電流Ifとダンピング補償電流Idとの和として演算されるが(S60)、電源電圧Vpが第一の基準値Vp1未満で第二の基準値Vp2以上であると判定されると(S70)、摩擦補償電流Ifが0に低減され(S80)、電源電圧Vpが第二の基準値Vp2未満で第三の基準値Vp3以上であると判定されると(S90)、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減される(S100)。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌のステアリング装置に係り、更に詳細には電動式パワーステアリング装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌の電動式パワーステアリング装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、電源電圧が低下したときにはパワーステアリング装置の制御電流を徐減させるよう構成された電動式パワーステアリング装置が従来より知られている。
【0003】
かかる電動式パワーステアリング装置によれば、電源電圧が低下するとパワーステアリング装置の制御電流が徐減されることにより操舵アシストトルクが徐減されるので、電源電圧が低下するとパワーステアリング装置の作動が停止される場合に比して、電源電圧の低下時に於ける操舵フィーリングを向上させることができる。
【特許文献1】
特開2000−198457号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の如き従来の電動式パワーステアリング装置に於いては、電源電圧が低下するとパワーステアリング装置の制御電流の全体が徐減されるため、電源電圧が低下すると操舵アシストトルクが低下して操舵反力が増大し、運転者の操舵負担が増大することが避けられないという問題があり、特に電源電圧が低下した状況に於いて大電流を必要とする他の電動装置が作動すると、電源電圧が急激に低下し、そのため制御電流を徐減させる間もなく操舵アシストトルクが急減し運転者の操舵負担が急増するという問題がある。
【0005】
本発明は、電源電圧が低下するとパワーステアリング装置の制御電流が徐減されるよう構成された従来の電動式パワーステアリング装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、一般に、操舵トルクに基づく基本アシスト制御量と操舵フィーリングを向上させるための補助制御量との和に基づいてパワーステアリング装置の目標制御電流が演算されるが、従来の電動式パワーステアリング装置に於いてはこれらの制御量が峻別されることなく一律に低下されることに着目し、電源電圧が低下したとき若しくはその虞れがあるときには基本アシスト制御量をできるだけ確保しつつ制御電流を低減することにより、電源電圧が低下し若しくはその虞れがある状況に於ける操舵アシストトルクの低下及びこれに伴う操舵反力の増大に起因する運転者の操舵負担の増大を抑制することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち制御電流に応じた操舵アシストトルクを発生する操舵アシストトルク発生手段と、操舵トルクに基づく基本アシスト制御量と操舵フィーリングを向上させるための補助制御量との和に基づき目標制御電流を演算し、該目標制御電流に基づき電源より前記操舵アシストトルク発生手段へ供給される制御電流を制御する制御手段とを有する車輌用電動式パワーステアリング装置に於いて、前記制御手段は前記電源の電圧低下若しくはその虞れを判定し、前記電源の電圧低下若しくはその虞れがあると判定したときには前記基本アシスト制御量よりも前記補助制御量を優先して低減することを特徴とする車輌用電動式パワーステアリング装置によって達成される。
【0007】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は前記電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度が高いほど前記補助制御量の低減量を大きくするよう構成される(請求項2の構成)。
【0008】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記制御手段は前記電源より供給される電流により駆動される他の電動装置の作動の可能性が高いときに前記電源の電圧低下の虞れがあると判定するよう構成される(請求項3の構成)。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前記他の電動装置は車輌の衝突時若しくはその虞れがあるときに前記電源より供給される電流により駆動される衝突影響低減装置であるよう構成される(請求項4の構成)。
【0010】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、前記制御手段は車輌の衝突の虞れがあるときには車輌の衝突までの時間が短いほど前記電源の電圧低下の虞れの程度が高いと判定し、前記補助制御量の低減量を大きくするよう構成される(請求項5の構成)。
【0011】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4又は5の構成に於いて、前記衝突影響低減装置はシートベルトの張力を増大させる装置であるよう構成される(請求項6の構成)。
【0012】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至6の構成に於いて、前記補助制御量は操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を含むよう構成される(請求項7の構成)。
【0013】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項7の構成に於いて、前記制御手段は前記電源の電圧低下若しくはその虞れがあるときには前記電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度に応じて前記操舵の慣性の影響を低減する制御量よりも前記操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を優先して低減するよう構成される(請求項8の構成)。
【0014】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項7又は8の構成に於いて、前記補助制御量は操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量と操舵の際の減衰性を向上させる制御量とを含み、前記制御手段は前記電源の電圧低下若しくはその虞れがあるときにも前記操舵の際の減衰性を向上させる制御量を低減しないよう構成される(請求項9の構成)。
【0015】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1の構成によれば、操舵トルクに基づく基本アシスト制御量と操舵フィーリングを向上させるための補助制御量との和に基づき目標制御電流が演算され、該目標制御電流に基づき電源より操舵アシストトルク発生手段へ供給される制御電流が制御される車輌用電動式パワーステアリング装置に於いて、電源の電圧低下若しくはその虞れが判定され、電源の電圧低下若しくはその虞れがあると判定されたときには補助制御量が基本アシスト制御量よりも優先して低減されるので、電源の電圧低下若しくはその虞れがある状況に於いて基本アシスト制御量が低下することを抑制し、これにより電源の電圧が更に低下することを抑制しつつできるだけ必要な操舵アシストトルクを発生させて操舵反力の増大に起因する運転者の操舵負担の増大を効果的に抑制することができる。
【0016】
また上記請求項2の構成によれば、電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度が高いほど補助制御量の低減量が大きくされるので、電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度が高くなるにつれて電動式パワーステアリング装置により消費される電力を低減することができ、これにより電源電圧の低下若しくはその虞れが生じた段階に於ける操舵フィーリングの急激な悪化を防止しつつ電源電圧の低下を効果的に抑制することができる。
【0017】
また上記請求項3の構成によれば、電源より供給される電流により駆動される他の電動装置の作動の可能性が高いときに電源の電圧低下の虞れがあると判定されるので、他の電動装置の作動に起因して一時的に電源電圧が急激に低下し、電動式パワーステアリング装置により発生される操舵アシストトルクが急激に低下する虞れを効果的に低減することができる。
【0018】
また上記請求項4の構成によれば、他の電動装置は車輌の衝突時若しくはその虞れがあるときに電源より供給される電流により駆動される衝突影響低減装置であるので、車輌の衝突時若しくはその虞れがあるときに電動式パワーステアリング装置により発生される操舵アシストトルクを過剰に低下させることなく衝突影響低減装置を確実に作動させ、車輌の衝突の影響を効果的に低減することができる。
【0019】
また上記請求項5の構成によれば、車輌の衝突の虞れがあるときには車輌の衝突までの時間が短いほど電源の電圧低下の虞れの程度が高いと判定され、補助制御量の低減量が大きくされるので、車輌の衝突の虞れがあるが車輌の衝突までにある程度の時間的な余裕がある状況に於いて操舵フィーリングが悪化することを防止すると共に、車輌の衝突までの時間的な余裕がなくなった状況に於いて電源電圧の低下を効果的に抑制し、衝突影響低減装置を確実に作動させることができる。
【0020】
また上記請求項6の構成によれば、衝突影響低減装置はシートベルトの張力を増大させる装置であるので、車輌の衝突時若しくはその虞れがあるときにシートベルトの張力を確実に増大させ、これにより車輌の衝突時に乗員を確実に且つ効果的に保護することができる。
【0021】
また上記請求項7の構成によれば、補助制御量は操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を含むので、基本アシスト制御量に対応する操舵アシストトルクの低下を効果的に抑制しつつ、操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量に対応する電力消費を確実に低減することができる。
【0022】
また上記請求項8の構成によれば、電源の電圧低下若しくはその虞れがあるときには電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度に応じて操舵の慣性の影響を低減する制御量よりも操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を優先して低減される。一般に、操舵の慣性の影響を低減する制御量よりも操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量の方が高いので、操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量よりも操舵の慣性の影響を低減する制御量を優先して低減される場合に比して効果的に電源電圧の低下を抑制することができ、また操舵の慣性の影響を低減する制御量及び操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量の両者が同時に低減される場合に比して、補助制御量の低減に起因する操舵フィーリングの悪化を低減することができる。
【0023】
また一般に、操舵の際の減衰性を向上させる制御量は操舵アシストトルクの方向について見て基本アシスト制御量や操舵の慣性の影響を低減する制御量及び操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量の方向とは逆であるので、操舵の際の減衰性を向上させる制御量を低減すると却って電動式パワーステアリング装置による消費電力が増大する。
【0024】
上記請求項9の構成によれば、補助制御量は操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量と操舵の際の減衰性を向上させる制御量とを含み、電源の電圧低下若しくはその虞れがあるときにも操舵の際の減衰性を向上させる制御量は低減されないので、操舵の際の減衰性を向上させる制御量の低減により電源電圧が低下されることを確実に防止することができる。
【0025】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は補助制御量のみを低減することにより基本アシスト制御量よりも補助制御量を優先して低減するよう構成される(好ましい態様1)。
【0026】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は基本アシスト制御量の低減量よりも補助制御量の低減量を大きくすることにより基本アシスト制御量よりも補助制御量を優先して低減するよう構成される(好ましい態様2)。
【0027】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は補助制御量を0に低減しても電源の電圧低下若しくはその虞れがあると判定したときには、基本アシスト制御量を低減するよう構成される(好ましい態様3)。
【0028】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、補助制御量は互いに異なる目的で操舵フィーリングを向上させるための複数の補償量よりなり、制御手段は電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度が高くなるにつれて複数の補償量をそれらの低減優先順位に応じて順次低減するよう構成される(好ましい態様4)。
【0029】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、補助制御量は互いに異なる目的で操舵フィーリングを向上させるための複数の補償量よりなり、制御手段は電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度が高くなるにつれて各補償量の低減量を増大させるよう構成される(好ましい態様5)。
【0030】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3の構成に於いて、制御手段は他の電動装置の作動の可能性が高いほど電源の電圧低下の虞れが高いと判定するよう構成される(好ましい態様6)。
【0031】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、制御手段は操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を0に低減しても電源の電圧低下若しくはその虞れがあると判定したときに操舵の慣性の影響を低減する制御量を低減することにより、操舵の慣性の影響を低減する制御量よりも操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を優先して低減するよう構成される(好ましい態様7)。
【0032】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、制御手段は操舵の慣性の影響を低減する制御量の低減量よりも操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量の低減量を大きくすることにより、操舵の慣性の影響を低減する制御量よりも操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を優先して低減するよう構成される(好ましい態様8)。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施の形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0034】
第一の実施形態
図1は制動力制御式の挙動制御装置を備えた車輌に適用された本発明による電動式パワーステアリング装置の第一の実施形態を示す概略構成図である。
【0035】
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の駆動輪である左右の後輪を示している。操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式の電動式パワーステアリングユニット16によりタイロッド18L及び18Rを介して操舵される。
【0036】
図示の実施形態に於いては、電動式パワーステアリングユニット16はラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であり、電子制御装置20により制御される。電動式パワーステアリングユニット16は電動機22と、電動機22の回転トルクをラックバー24の往復動方向の力に変換する例えばボールねじ式の変換機構26とを有し、バッテリ28より電動機22へ供給される制御電流Iaに応じてハウジング30に対し相対的にラックバー24を駆動する補助転舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストトルクを発生する。
【0037】
各車輪の制動力は制動装置32の油圧回路34によりホイールシリンダ36FR、36FL、36RR、36RLの制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路34はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル38の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ40により制御され、また必要に応じて電子制御装置42により制御される。尚油圧回路34のオイルポンプはバッテリ28より図には示されていない電動機へ駆動電流が供給されることにより駆動される。
【0038】
ステアリングシャフト44には操舵角θを検出する操舵角センサ46及び操舵トルクTsを検出するトルクセンサ48が設けられ、車輌12には車速Vを検出する車速センサ50、前後加速度Gxを検出する前後加速度センサ52、横加速度Gyを検出する横加速度センサ54、ヨーレートγを検出するヨーレートセンサ56、バッテリ28の電圧Vpを検出するSOCメータ58が設けられている。尚操舵角センサ46、トルクセンサ48、横加速度センサ54、ヨーレートセンサ56は車輌の右旋回方向を正としてそれぞれ操舵角θ、操舵トルクTs、横加速度Gy、ヨーレートγを検出する。
【0039】
図示の如く、操舵角センサ46により検出された操舵角θを示す信号、トルクセンサ48により検出された操舵トルクTsを示す信号、車速センサ50により検出された車速Vを示す信号、SOCメータ58により検出されたバッテリ28の電圧Vpを示す信号は電子制御装置20に入力され、また前後加速度センサ52、横加速度センサ54、ヨーレートセンサ50によりそれぞれ検出された前後加速度Gxを示す信号、横加速度Gyを示す信号、ヨーレートγを示す信号と共に電子制御装置42に入力される。尚図には詳細に示されていないが、電子制御装置20及び42は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
【0040】
電子制御装置20は、図2に示されたフローチャートに従い、操舵トルクTs及び車速Vに基づき運転者の操舵負担を軽減するための基本アシスト電流Ibを演算し、操舵トルクTsの微分値Tsd等のパラメータに基づき操舵フィーリングを向上させるための補償電流(操舵の慣性の影響を低減するための補償電流Ii、操舵の際の摩擦力の影響を低減するための補償電流If、操舵の際の減衰性を向上させるための補償電流Id)を演算し、通常時にはこれらの電流の和(Ib+Ii+If+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、目標制御電流Iaに基づき電動式パワーステアリングユニット16を制御する。
【0041】
また電子制御装置20は、図2に示されたフローチャートに従い、SOCメータ58により検出されるバッテリ28の電圧Vpが第一の基準値Vp1よりも低くなると、基本アシスト電流Ibと補償電流Ii及びIdとの和(Ib+Ii+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、バッテリ28の電圧Vpが第二の基準値Vp2よりも低くなると、基本アシスト電流Ibと補償電流Idとの和(Ib+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、バッテリ28の電圧Vpが第三の基準値Vp3よりも低くなると、基本アシスト電流Ibが低減補正された基本アシスト電流Iblと補償電流Idとの和(Ibl+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、これにより運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストトルクが不足することを抑制しつつ油圧回路34のオイルポンプの如き電動式パワーステアリングユニット16以外の電装品の確実な作動が確保される。
【0042】
一方、電子制御装置42は、車輌の走行に伴い変化する横加速度Gyの如き車輌状態量に基づき車輌のスピンの程度を示すスピン状態量SS及び車輌のドリフトアウトの程度を示すドリフトアウト状態量DSを演算し、スピン状態量SS及びドリフトアウト状態量DSに基づき車輌の挙動が悪化したと判定されると、スピン状態量SS若しくはドリフトアウト状態量DSに基づき車輌の挙動を安定化させる挙動制御の各車輪の目標スリップ率Rsti(i=fr、fl、rr、rl)を演算し、各車輪のスリップ率が目標スリップ率Rstiになるよう各車輪の制動力を制御し、これにより車輌の挙動を安定化させる。かくして制動装置32及び電子制御装置42は互いに共働して車輌の挙動を安定化させる制動力制御式の挙動制御装置を構成している。
【0043】
この場合、電子制御装置42は、スピン状態量SS及びドリフトアウト状態量DSに基づき車輌の挙動が悪化してはいないが悪化する虞れがあると判定されると、挙動制御の実行に先立って、油圧回路34のオイルポンプの駆動を開始するようになっているが、油圧回路34に高圧のオイルを貯留するアキュムレータが設けられている場合には、オイルポンプはアキュムレータ内の圧力が所定の下限値以下に低下したときに該圧力が所定の上限値以上になるまで駆動されるようになっていてもよい。
【0044】
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の第一の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御について説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。尚このことは後述の他の実施形態についても同様である。
【0045】
まずステップ10に於いては操舵トルクTsを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては操舵トルクTsの大きさが大きいほど大きさが大きくなり且つ車速Vが高いほど大きさが小さくなるよう、操舵トルクTs及び車速Vに基づき図7に示されたグラフに対応するマップより操舵トルクを低減するための基本アシスト制御量としての基本アシスト電流Iaが演算される。
【0046】
ステップ30に於いては操舵フィーリングを向上させるための補助制御量としての各種補償電流が演算される。具体的には操舵トルクの微分値Tsdに基づき図8に示されたグラフに対応するマップより操舵の慣性の影響を低減するための慣性補償電流Iiが演算され、操舵角θの時間微分値である操舵速度θdに基づき図9に示されたグラフに対応するマップより操舵の際の摩擦力の影響を低減するための摩擦補償電流Ifが演算され、操舵速度θdに基づき図10に示されたグラフに対応するマップより操舵の際の減衰性を向上させるためのダンピング補償電流Idが演算される。
【0047】
ステップ50に於いてはバッテリ28の電源電圧Vpが第一の基準値Vp1(正の定数)未満であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ60に於いて電動式パワーステアリングユニット16の電動機22に対する目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiと摩擦補償電流Ifとダンピング補償電流Idとの和として演算され、肯定判別が行われたときにはステップ70へ進む。
【0048】
ステップ70に於いては電源電圧Vpが第二の基準値Vp2(第一の基準値Vp1よりも小さい正の定数)未満であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ80に於いて目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiとダンピング補償電流Idとの和に演算され(摩擦補償電流Ifが0に低減され)、肯定判別が行われたときにはステップ90へ進む。
【0049】
ステップ90に於いては電源電圧Vpが第三の基準値Vp3(第二の基準値Vp2よりも小さい正の定数)未満であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ100に於いて目標電流Iaが基本アシスト電流Ibとダンピング補償電流Idとの和に演算され(慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減され)、肯定判別が行われたときにはステップ110に於いて基本アシスト電流Ibに0よりも大きく1よりも小さい低減補正係数を乗じた値を低減補正後の基本アシスト電流Ibrとして、目標電流Iaが低減補正後の基本アシスト電流Ibrと補償電流Idとの和に演算される(慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減されると共に、基本アシスト電流Ibも低減される)。
【0050】
ステップ150に於いては目標電流Iaに基づき電動式パワーステアリングユニット16の電動機22へ制御電流が供給されることにより操舵アシストトルクの制御が実行される。
【0051】
かくして図示の実施形態によれば、操舵トルクTsの大きさが大きいほど大きさが大きくなり且つ車速Vが高いほど大きさが小さくなるよう、操舵トルクTs及び車速Vに基づき基本アシスト電流Iaが演算され、操舵フィーリングを向上させるための補助制御量としての各種補償電流が演算される。
【0052】
そして電源電圧Vpが第一の基準値Vp1以上であると判定されると、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiと摩擦補償電流Ifとダンピング補償電流Idとの和として演算されるが、電源電圧Vpが第一の基準値Vp1未満であり且つ第二の基準値Vp2以上であると判定されると、摩擦補償電流Ifが0に低減され、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiとダンピング補償電流Idとの和に演算される。
【0053】
また電源電圧Vpが第二の基準値Vp2未満であり且つ第三の基準値Vp3以上であると判定されると、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減され、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibとダンピング補償電流Idとの和に演算され、更に電源電圧Vpが第三の基準値Vp3未満であると判定されると、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減され、目標電流Iaが低減補正後の基本アシスト電流Ibrと補償電流Idとの和に演算される。
【0054】
従って図示の第一の実施形態によれば、電源電圧Vpが低下すると、電源電圧Vpが第三の基準値Vp3以上であるときには、基本アシスト電流Ibが低減されることなく操舵フィーリングを向上させるための補償電流If等が低減されるので、電源電圧Vpが低下した状況に於いて補償電流による消費電力を低減し、これにより電源の電圧が更に低下することを効果的に抑制しつつ、操舵トルクの低減に必要な操舵アシストトルクを確実に発生させて操舵反力の増大に起因する運転者の操舵負担の増大を確実に抑制することができる。
【0055】
また図示の第一の実施形態によれば、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて低減される補償電流の種類が順次増大されるので、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて補償電流による消費電力の低減効果を順次増大させ、補償電流の低減に起因する操舵フィーリングの急激な悪化を抑制することができる。
【0056】
例えば図15の実線は図示の第一の実施形態に於ける電源電圧Vpと電動式パワーステアリングユニット16の電動機22へ供給される制御電流Iとの間の関係の一例を示している。図15の実線より解る如く、図示の第一の実施形態によれば、電源電圧Vpの低下時にも基本アシスト電流Ibを確実に確保しつつ、電源電圧Vpの低下につれて制御電流Iを段階的に確実に低減することができる。
【0057】
特に図示の第一の実施形態によれば、操舵フィーリングを向上させるための補償電流のうち慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifについて電流値が高い順に低減優先順位が設定され、電源電圧Vpの低下度合の増大につれてまず摩擦補償電流Ifが0に低減され、次いで慣性補償電流Iiが0に低減されるので、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが逆の順序にて低減される場合に比して、電源電圧の低下を効果的に抑制することができ、また慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifの両者が同時に低減される場合に比して、補償電流の低減に起因する操舵フィーリングの悪化を低減することができる。
【0058】
第二の実施形態
図3は上述の第一の実施形態の修正例として構成された本発明の第二の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図3に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
【0059】
図3に示されている如く、ステップ10〜30、150はそれぞれ上述の第一の実施形態の場合と同様に実行され、ステップ30の次に実行されるステップ120に於いては電源電圧Vpに基づき図11に示されたグラフに対応するマップより基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfに対する補正係数Kb、Ki、Kfが演算され、ステップ140に於いては目標電流Iaが下記の式1に従って演算される。
Ia=Kb・Ib+Ki・Ii+Kf・If+Id ……(1)
【0060】
かくして図示の第二の実施形態によれば、電源電圧Vpに基づき電源電圧Vpが低いほど小さくなるよう基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfに対する補正係数Kb、Ki、Kfが演算され、目標電流Iaが上記式1に従ってそれぞれ基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfと補正係数Kb、Ki、Kfとの積及びダンピング補償電流Idの和として演算される。
【0061】
従って図示の第二実施形態によれば、上述の第一の実施形態の場合と同様、電源電圧Vpが低下すると、電源電圧Vpが第三の基準値Vp3以上であるときには、基本アシスト電流Ibが低減されることなく操舵フィーリングを向上させるための補償電流If等が低減されるので、電源電圧Vpが低下した状況に於いて補償電流による消費電力を低減し、これにより電源の電圧が更に低下することを効果的に抑制しつつ、操舵トルクの低減に必要な操舵アシストトルクを確実に発生させて操舵反力の増大に起因する運転者の操舵負担の増大を確実に抑制することができる。
【0062】
特に図示の第二実施形態によれば、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて低減される補償電流の種類が順次増大されるだけでなく、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて各補償電流の低減量が漸次増大されるので、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて補償電流による消費電力の低減効果を漸次滑らかに増大させ、これにより上述の第一の実施形態の場合よりも効果的に補償電流の低減に起因する操舵フィーリングの急激な悪化を抑制することができる。
【0063】
例えば図15の破線は図示の第二の実施形態に於ける電源電圧Vpと電動式パワーステアリングユニット16の電動機22へ供給される制御電流Iとの間の関係の一例を示している。図15の破線より解る如く、図示の第二の実施形態によれば、電源電圧Vpの低下時にも基本アシスト電流Ibを確実に確保しつつ、電源電圧Vpの低下につれて制御電流Iを段階的にではなく滑らかに確実に低減することができる。
【0064】
第三の実施形態
図4は電動機式のシートベルト装置を備えた車輌に適用された本発明による電動式パワーステアリング装置の第三の実施形態を示す概略構成図である。尚図4に於いて図1に示された部材と同一の部材には図1に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
【0065】
この第三の実施形態に於いては、車輌12には例えばミリ波の如き電波やレーザ光を利用して自車前方の先行車輌の如き前方障害物を検出すると共に先行車輌に対する相対距離Lre及び相対速度Vreを検出するレーダーセンサ60が設けられている。レーダーセンサ60により検出された相対距離Lre及び相対速度Vreを示す信号は電子制御装置42に入力される。
【0066】
また車輌12にはMSB(Motorized Seat Belt)と略称される電動機式のシートベルト装置62が設けられており、シートベルト装置62は所定の条件が成立するとバッテリ28より図には示されていない電動機へ駆動電流が供給されることによって駆動され、図には示されていないシートベルトを巻取ってこれに所要の張力を付与する。
【0067】
電子制御装置42は、図5に示されたフローチャートに従い、レーダーセンサ34よりの信号に基づき自車前方に前方障害物が存在し前方障害物と衝突する虞れがあるか否かを判定し、前方障害物と衝突する虞れがあるときにはその前方障害物までの相対距離Lre及び前方障害物に対する自車の相対速度Vreに基づき前方障害物に対する衝突までの時間Tc(=Lre/Vre)を演算し、時間Tcが所定の値以下になるとシートベルト装置62の電動機へ駆動電流を供給することによりシートベルト装置62を作動させると共に、前方障害物と衝突する虞れがあるか否かの判定結果を示す信号及び前方障害物に対する衝突までの時間Tcを示す信号を電子制御装置20へ出力する。
【0068】
またこの第三の実施形態に於いては、上述の第一の実施形態の場合と同様、電子制御装置20は、図5に示されたフローチャートに従い、操舵トルクTs及び車速Vに基づき運転者の操舵負担を軽減するための基本アシスト電流Ibを演算し、操舵トルクTsの微分値Tsd等のパラメータに基づき操舵フィーリングを向上させるための補償電流(慣性補償電流Ii、摩擦補償電流If、ダンピング補償電流Id)を演算し、通常時にはこれらの電流の和(Ib+Ii+If+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、目標制御電流Iaに基づき電動式パワーステアリングユニット16を制御する。
【0069】
また電子制御装置20は、図5に示されたフローチャートに従い、電子制御装置42より入力される信号に基づき前方障害物と衝突する虞れがあると判定されるときには、前方障害物に対する衝突までの時間Tcが第一の基準値Tc1よりも小さくなると、基本アシスト電流Ibと補償電流Ii及びIdとの和(Ib+Ii+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、衝突までの時間Tcが第二の基準値Tc2よりも小さくなると、基本アシスト電流Ibと補償電流Idとの和(Ib+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、衝突までの時間Tcが第三の基準値Tc3よりも小さくなると、基本アシスト電流Ibが低減補正された基本アシスト電流Iblと補償電流Idとの和(Ibl+Id)を目標制御電流Iaとして演算し、これにより運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストトルクが不足することを抑制しつつシートベルト装置62の確実な作動が確保される。
【0070】
次に図5に示されたフローチャートを参照して第三の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンについて説明する。尚図5に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号に200を加算したステップ番号が付されている。
【0071】
図5に示されている如く、ステップ210〜230、260、280、300、310、350はそれぞれ上述の第一の実施形態に於けるステップ10〜30、60、80、100、110、150の場合と同様に実行され、ステップ230の次に実行されるステップ240に於いては、電子制御装置42より入力される信号に基づき前方障害物と衝突する虞れがあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ260へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ250へ進む。
【0072】
ステップ250に於いては前方障害物に対する衝突までの時間Tcが第一の基準値Tc1(正の定数)よりも小さい否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ260が実行され、肯定判別が行われたときにはステップ270へ進む。
【0073】
ステップ270に於いては衝突までの時間Tcが第二の基準値Tc2(第一の基準値Tc1よりも小さい正の定数)未満であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ280が実行され、肯定判別が行われたときにはステップ290へ進む。
【0074】
ステップ290に於いては衝突までの時間Tcが第三の基準値Tc3(第二の基準値Tc2よりも小さい正の定数)未満であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ300が実行され、肯定判別が行われたときにはステップ310が実行される。
【0075】
かくして図示の第三の実施形態によれば、前方障害物と衝突する虞れがあるか否か、即ちシートベルト装置62が作動されることにより電源電圧Vpが少なくとも一時的に低下する虞れがあるか否かが判定され、前方障害物と衝突する虞れがある場合に於いて衝突までの時間Tcが第一の基準値Tc1以上であると判定されると、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiと摩擦補償電流Ifとダンピング補償電流Idとの和として演算されるが、衝突までの時間Tcが第一の基準値Tc1未満であり且つ第二の基準値Tc2以上であると判定されると、摩擦補償電流Ifが0に低減され、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibと慣性補償電流Iiとダンピング補償電流Idとの和に演算される。
【0076】
また衝突までの時間Tcが第二の基準値Tc2未満であり且つ第三の基準値Tc3以上であると判定されると、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減され、目標電流Iaが基本アシスト電流Ibとダンピング補償電流Idとの和に演算され、更に衝突までの時間Tcが第三の基準値Tc3未満であると判定されると、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが0に低減され、目標電流Iaが低減補正後の基本アシスト電流Ibrと補償電流Idとの和に演算される。
【0077】
従って図示の第三の実施形態によれば、前方障害物と衝突する虞れが高くなると、衝突までの時間Tcが第三の基準値Tc3以上であるときには、基本アシスト電流Ibが低減されることなく操舵フィーリングを向上させるための補償電流If等が低減されるので、前方障害物と衝突する虞れが高くなった状況に於いて補償電流による消費電力を低減し、これにより電源の電圧が更に低下することを効果的に抑制しつつ、操舵トルクの低減に必要な操舵アシストトルクを確実に発生させて操舵反力の増大に起因する運転者の操舵負担の増大を確実に抑制することができる。
【0078】
また図示の第三の実施形態によれば、前方障害物と衝突する虞れが高くなるにつれて低減される補償電流の種類が順次増大されるので、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて補償電流による消費電力の低減効果を順次増大させ、補償電流の低減に起因する操舵フィーリングの急激な悪化を抑制することができる。
【0079】
例えば図16の実線は図示の第三の実施形態に於ける衝突までの時間Tcと電動式パワーステアリングユニット16の電動機22へ供給される制御電流Iとの間の関係の一例を示している。尚図16に於いて、時点t1〜t3はそれぞれ予測される車輌の衝突までの時間TcがTc1〜Tc3である時点を示している。図16の実線より解る如く、図示の第三の実施形態によれば、前方障害物と衝突する虞れが高くなっても基本アシスト電流Ibを確実に確保しつつ、前方障害物と衝突する虞れが高くなるにつれて制御電流Iを段階的に確実に低減することができる。
【0080】
特に図示の第三の実施形態によれば、上述の第一及び第二の実施形態の場合と同様、操舵フィーリングを向上させるための補償電流のうち慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifについて電流値が高い順に低減優先順位が設定され、前方障害物と衝突する虞れが高くなるにつれてまず摩擦補償電流Ifが0に低減され、次いで慣性補償電流Iiが0に低減されるので、慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifが逆の順序にて低減される場合に比して、電源電圧の低下を効果的に抑制することができ、また慣性補償電流Ii及び摩擦補償電流Ifの両者が同時に低減される場合に比して、補償電流の低減に起因する操舵フィーリングの悪化を低減することができる。
【0081】
第四の実施形態
図6は上述の第三の実施形態の修正例として構成された本発明の第四の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図6に於いて図3に示されたステップと同一のステップには図3に於いて付されたステップ番号に200を加算したステップ番号が付されており、図5に示されたステップと同一のステップには図5に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
【0082】
図6に示されている如く、ステップ210〜240、260、340はそれぞれ上述の第三の実施形態の場合と同様に実行され、ステップ240に於いて肯定判別が行われたときにはステップ320に於いて衝突までの時間Tcに基づき図12に示されたグラフに対応するマップより基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfに対する補正係数Kb、Ki、Kfが演算される。
【0083】
かくして図示の第四の実施形態によれば、衝突までの時間Tcに基づき衝突までの時間Tcが短いほど小さくなるよう基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfに対する補正係数Kb、Ki、Kfが演算され、目標電流Iaが上記式1に従ってそれぞれ基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfと補正係数Kb、Ki、Kfとの積及びダンピング補償電流Idの和として演算される。
【0084】
従って図示の第四の実施形態によれば、上述の第三の実施形態の場合と同様、前方障害物と衝突する虞れが高くなると、衝突までの時間Tcが第三の基準値Tc3以上であるときには、基本アシスト電流Ibが低減されることなく操舵フィーリングを向上させるための補償電流If等が低減されるので、前方障害物と衝突する虞れが高くなった状況に於いて補償電流による消費電力を低減し、これにより電源の電圧が更に低下することを効果的に抑制しつつ、操舵トルクの低減に必要な操舵アシストトルクを確実に発生させて操舵反力の増大に起因する運転者の操舵負担の増大を確実に抑制することができる。
【0085】
特に図示の第四の実施形態によれば、前方障害物と衝突する虞れが高くなるにつれて低減される補償電流の種類が順次増大されるだけでなく、前方障害物と衝突する虞れが高くなるにつれて各補償電流の低減量が漸次増大されるので、電源電圧Vpの低下度合の増大につれて補償電流による消費電力の低減効果を漸次滑らかに増大させ、これにより上述の第三の実施形態の場合よりも効果的に補償電流の低減に起因する操舵フィーリングの急激な悪化を抑制することができる。
【0086】
例えば図16の破線は図示の第四の実施形態に於ける電源電圧Vpと電動式パワーステアリングユニット16の電動機22へ供給される制御電流Iとの間の関係の一例を示している。図16の破線より解る如く、図示の第四の実施形態によれば、前方障害物と衝突する虞れが高くなったときにも基本アシスト電流Ibを確実に確保しつつ、電源電圧Vpの低下につれて制御電流Iを段階的にではなく滑らかに確実に低減することができる。
【0087】
尚図10と図7〜図9との比較より解る如く、一般に、操舵の際の減衰性を向上させる制御量であるダンピング補償電流Idは操舵アシストトルクの方向について見て基本アシスト電流Ibや操舵の慣性の影響を低減する制御量としての慣性補償電流Ii及び操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量としての摩擦補償電流Ifの方向とは逆であるので、ダンピング補償電流Idを低減すると却って電動式パワーステアリング装置による消費電力が増大する。
【0088】
図示の各実施形態によれば、電源電圧Vpが低下してもダンピング補償電流Idは低減されないので、例えば電源電圧Vpが低下すると、ダンピング補償電流Idを含む補償電流が低減される場合の如くダンピング補償電流Idの低減により電源電圧が低下されることを確実に防止することができる。
【0089】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0090】
例えば上述の各実施形態に於いては、操舵フィーリングを向上させるための補助制御量として慣性補償電流Ii、摩擦補償電流If、ダンピング補償電流Idが演算され、摩擦補償電流If及び慣性補償電流Iiがこの優先順位にて低減されるようになっているが、低減優先順位は逆でもよく、またこれらの補償電流Ii、If、Idの何れかが省略されてもよい。
【0091】
また上述の第一及び第二の実施形態は電源電圧Vpが低下した場合の実施形態であり、上述の第三及び第四の実施形態は電源電圧Vpが低下する虞れがある場合の実施形態であるが、例えば第一の実施形態と第三の実施形態とが組み合わされ、第二の実施形態と第四の実施形態とが組み合わされてもよく、前者の場合には図5のステップ240に於いて否定判別が行われると図2のステップ50以降が実行されるよう構成され、後者の場合には図6のステップ240に於いて否定判別が行われると図3のステップ120以降が実行されるよう構成される。
【0092】
また上述の第二及び第四の実施形態に於いては、基本アシスト電流Ib、補償電流Ii及びIfに対する補正係数Kb、Ki、Kfがそれぞれ図11及び図12に示されたグラフに対応するマップより演算されるようになっているが、補正係数Kb、Ki、Kfを演算するためのマップはこれらに限定されるものではなく、例えば図11及び図12に示されたグラフに対応するマップはそれぞれ図13及び図14に示されている如く修正されることにより、補償電流Ii及びIfが同時に低減されてもよく、その場合には補償電流Iiよりも補償電流Ifの低減度合が高くなるよう設定されることが好ましい。
【0093】
また上述の第三及び第四の実施形態に於いては、電源電圧Vpが少なくとも一時的に低下する虞れがあるか否かの判定は前方障害物と衝突する虞れがあるか否の判定により行われるようになっているが、電源電圧Vpを少なくとも一時的に低下させる虞れがある電動装置はシートベルト装置62に限定されるものではなく、シートベルト装置62以外の電動式の衝突影響低減装置であってもよく、また上述の第一及び第三の実施形態に於けるオイルポンプの如く衝突影響低減装置以外の装置であってもよい。
【0094】
更に上述の各実施形態に於いては、車輌は後輪駆動車であるが、本発明が適用される車輌は前輪駆動車や四輪駆動車であってもよく、また操舵アシストトルクを任意に制御し得る限りパワーステアリング装置は当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】制動力制御式の挙動制御装置を備えた車輌に適用された本発明による電動式パワーステアリング装置の第一の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】第一の実施形態の修正例として構成された本発明の第二の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】電動機式のシートベルト装置を備えた車輌に適用された本発明による電動式パワーステアリング装置の第三の実施形態を示す概略構成図である。
【図5】第三の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】第三の実施形態の修正例として構成された本発明の第四の実施形態に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】操舵トルクTsと車速Vと基本アシスト電流Iaとの間の関係を示すグラフである。
【図8】操舵トルクの微分値Tsdと操舵の慣性の影響を低減するための補償電流Iiとの間の関係を示すグラフである。
【図9】操舵速度θdと操舵の際の摩擦力の影響を低減するための補償電流Ifとの間の関係を示すグラフである。
【図10】操舵速度θdと操舵の際の減衰性を向上させるための補償電流Idとの間の関係を示すグラフである。
【図11】第二の実施形態に於ける電源の電圧Vpと基本アシスト電流Ia、補償電流Ii、Ifに対する補正係数Ka、Ki、Kfとの間の関係を示すグラフである。
【図12】第四の実施形態に於ける衝突までの時間Tcと基本アシスト電流Ia、補償電流Ii、Ifに対する補正係数Ka、Ki、Kfとの間の関係を示すグラフである。
【図13】第二の実施形態の修正例に於ける電源の電圧Vpと基本アシスト電流Ia、補償電流Ii、Ifに対する補正係数Ka、Ki、Kfとの間の関係を示すグラフである。
【図14】第四の実施形態の修正例に於ける衝突までの時間Tcと基本アシスト電流Ia、補償電流Ii、Ifに対する補正係数Ka、Ki、Kfとの間の関係を示すグラフである。
【図15】第一の実施形態(実線)及び第二の実施形態(破線)に於ける電源の電圧Vpと電動式パワーステアリング装置の電動機へ供給される制御電流Iとの間の関係の一例を示すグラフである。
【図16】第三の実施形態(実線)及び第四の実施形態(破線)に於ける衝突までの時間Tcと電動式パワーステアリング装置の電動機へ供給される制御電流Iとの間の関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
14…ステアリングホイール
16…電動式パワーステアリングユニット
20…電子制御装置
28…バッテリ
32…制動装置
42…電子制御装置
46…操舵角センサ
48…トルクセンサ
50…車速センサ
56…ヨーレートセンサ
58…SOCメータ

Claims (9)

  1. 制御電流に応じた操舵アシストトルクを発生する操舵アシストトルク発生手段と、操舵トルクに基づく基本アシスト制御量と操舵フィーリングを向上させるための補助制御量との和に基づき目標制御電流を演算し、該目標制御電流に基づき電源より前記操舵アシストトルク発生手段へ供給される制御電流を制御する制御手段とを有する車輌用電動式パワーステアリング装置に於いて、前記制御手段は前記電源の電圧低下若しくはその虞れを判定し、前記電源の電圧低下若しくはその虞れがあると判定したときには前記基本アシスト制御量よりも前記補助制御量を優先して低減することを特徴とする車輌用電動式パワーステアリング装置。
  2. 前記制御手段は前記電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度が高いほど前記補助制御量の低減量を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  3. 前記制御手段は前記電源より供給される電流により駆動される他の電動装置の作動の可能性が高いときに前記電源の電圧低下の虞れがあると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  4. 前記他の電動装置は車輌の衝突時若しくはその虞れがあるときに前記電源より供給される電流により駆動される衝突影響低減装置であることを特徴とする請求項3に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  5. 前記制御手段は車輌の衝突の虞れがあるときには車輌の衝突までの時間が短いほど前記電源の電圧低下の虞れの程度が高いと判定し、前記補助制御量の低減量を大きくすることを特徴とする請求項4に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  6. 前記衝突影響低減装置はシートベルトの張力を増大させる装置であることを特徴とする請求項4又は5に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  7. 前記補助制御量は操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を含むことを特徴とする請求項1乃至6に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  8. 前記制御手段は前記電源の電圧低下若しくはその虞れがあるときには前記電源の電圧低下量若しくはその虞れの程度に応じて前記操舵の慣性の影響を低減する制御量よりも前記操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量を優先して低減することを特徴とする請求項7に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
  9. 前記補助制御量は操舵の慣性の影響を低減する制御量若しくは操舵の際の摩擦力の影響を低減する制御量と操舵の際の減衰性を向上させる制御量とを含み、前記制御手段は前記電源の電圧低下若しくはその虞れがあるときにも前記操舵の際の減衰性を向上させる制御量を低減しないことを特徴とする請求項7又は8に記載の車輌用電動式パワーステアリング装置。
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