JP2005006377A - ハイブリッド型車両駆動制御装置及びハイブリッド型車両駆動制御方法 - Google Patents

ハイブリッド型車両駆動制御装置及びハイブリッド型車両駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二つのモータ、駆動輪及びエンジンを連結したハイブリッド型車両において余剰の回生電流を確実に消費することができるようにする。
【解決手段】第1、第2のモータと、出力軸14と、差動回転装置と、減速操作が行われたことを検出する減速操作検出処理手段89と、減速操作の検出に基づいてエンジンを非駆動状態に置くエンジン制御処理手段90と、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度を算出するエンジン目標回転速度算出処理手段91と、第1、第2のモータを駆動してエンジン目標回転速度でエンジンを回転させるモータ制御処理手段92とを有する。車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジン目標回転速度が算出され、第1、第2のモータが駆動され、エンジン目標回転速度でエンジンが回転させられるので、余剰の回生電流を確実に消費することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド型車両駆動制御装置及びハイブリッド型車両駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動車両としてのハイブリッド型車両に搭載され、エンジンのトルク、すなわち、エンジントルクの一部を発電機(発電機モータ)に、残りを駆動輪に伝達するようにした車両駆動装置においては、サンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを備えたプラネタリギヤユニットを有し、前記キャリヤとエンジンとを連結し、リングギヤ及び駆動モータと駆動輪とを連結し、サンギヤと発電機とを連結し、前記リングギヤ及び駆動モータから出力された回転を駆動輪に伝達して駆動力を発生させるようにしている。
【0003】
そして、ハイブリッド型車両を走行させている間に、例えば、アクセルペダルの踏込量を少なくするか、零(0)にすることによって、ハイブリッド型車両を減速させる場合に、駆動輪の回転が駆動モータに伝達され、該駆動モータにおいて回生電流が発生させられ、バッテリに供給され、バッテリが充電されるようになっている。そして、回生電流によるバッテリの充電量が、バッテリの定格を表す充電許容量を超えると、発電機を駆動するとともに、非駆動状態に置かれたエンジンを回転させ、発電機及びエンジンによって余剰の回生電流を消費するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−207600号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の車両駆動装置においては、プラネタリギヤユニットに二つのモータ、駆動輪及びエンジンを連結したハイブリッド型車両において前記技術を適用しようとすると、二つのモータが回転速度、トルク等において互いに影響を与えるので、余剰の回生電流を確実に消費することができない。
【0006】
本発明は、前記従来の車両駆動装置の問題点を解決して、二つのモータ、駆動輪及びエンジンを連結したハイブリッド型車両において余剰の回生電流を確実に消費することができるハイブリッド型車両駆動制御装置及びハイブリッド型車両駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、第1、第2のモータと、駆動輪に連結された出力軸と、少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置と、減速操作が行われたことを検出する減速操作検出処理手段と、前記減速操作の検出に基づいて前記エンジンを非駆動状態に置くエンジン制御処理手段と、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度を算出するエンジン目標回転速度算出処理手段と、前記第1、第2のモータを駆動して前記エンジン目標回転速度でエンジンを回転させるモータ制御処理手段とを有する。
【0008】
本発明の他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、さらに、前記エンジン目標回転速度算出処理手段は、バッテリの充電容量と前記充電許容量との差を表す過剰容量に対応するエンジン目標回転速度をエンジン回転速度及びエンジン消費エネルギーの関連マップに基づいて算出する。
【0009】
本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、さらに、前記エンジン目標回転速度算出処理手段は、バッテリの充電容量と前記充電許容量との差を表す過剰容量に対応するエンジン目標回転速度を車両要求トルク及び車速に基づいて算出する。
【0010】
本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、さらに、前記第1、第2のモータの回転速度の最大値を表すモータ最大回転速度に基づいて前記エンジン目標回転速度を補正する補正処理手段を備える。
【0011】
本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、第1、第2のモータと、駆動輪に連結された出力軸と、少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置と、バッテリの充電許容量に基づいて出力トルクを補正する補正処理手段と、車両要求トルク及び補正された出力トルクに基づいて制動用のブレーキの液圧を算出し、発生させる液圧発生処理手段とを有する。
【0012】
本発明のハイブリッド型車両駆動制御方法においては、第1、第2のモータ、駆動輪に連結された出力軸、並びに少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置を有するハイブリッド型車両に適用される。
【0013】
そして、減速操作が行われたことを検出し、該減速操作の検出に基づいて前記エンジンを非駆動状態に置き、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度を算出し、前記第1、第2のモータを駆動して前記エンジン目標回転速度でエンジンを回転させる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の機能ブロック図である。
【0016】
図において、16は第1のモータとしての第1モータ、25は第2のモータとしての第2モータ、14は図示されない駆動輪に連結された出力軸、13は、少なくとも第1〜第4の回転要素としてのキャリヤCR、サンギヤS1、S2、リングギヤRを備え、図示されないエンジン、第1モータ16、第2モータ25及び出力軸14がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置としてのプラネタリギヤユニット、89は減速操作が行われたことを検出する減速操作検出処理手段、90は前記減速操作の検出に基づいて前記エンジンを非駆動状態に置くエンジン制御処理手段、91は車両要求トルク及び図示されないバッテリの充電許容量Pmaxに基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるエンジン目標回転速度NEを算出するエンジン目標回転速度算出処理手段、92は第1モータ16及び第2モータ25を駆動して前記エンジン目標回転速度NEでエンジンを回転させるモータ制御処理手段である。
【0017】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両の概念図である。
【0018】
図において、11はエンジン(E/G)、13は第1、第2の差動回転部としての第1、第2のプラネタリ50、56から成り、変速機構部を構成する差動回転装置としてのプラネタリギヤユニット、14は該プラネタリギヤユニット13の出力軸、15は該出力軸14に取り付けられたカウンタドライブギヤ、16は第1の電動機械としての第1モータ16(M1)、25は第2の電動機械としての第2モータ(M2)であり、前記出力軸14は駆動輪37に連結される。なお、エンジン11、プラネタリギヤユニット13、第1モータ16、第2モータ25等によって車両駆動装置が構成される。
【0019】
前記第1のプラネタリ50は、第1の差動回転要素としてのサンギヤS1、該サンギヤS1と噛(し)合するピニオンP1、該ピニオンP1と噛合するピニオンP、該ピニオンPと噛合する第2の差動回転要素としてのリングギヤR、及び前記ピニオンP1、Pを回転自在に支持する第3の差動回転要素としてのキャリヤCRから成り、前記第2のプラネタリ56は、第1の差動回転要素としてのサンギヤS2、該サンギヤS2と噛合する前記ピニオンP、該ピニオンPと噛合する第2の差動回転要素としての前記リングギヤR、及び前記ピニオンPを回転自在に支持する第3の差動回転要素としての前記キャリヤCRから成る。
【0020】
前記第1のプラネタリ50は、二つのピニオンP、P1を備え、デュアルユニットを構成し、第2のプラネタリ56は、一つのピニオンPを備え、シングルユニットを構成するとともに、前記ピニオンP及びリングギヤRは第1、第2のプラネタリ50、56に共通のロングピニオン及びロングリングギヤを構成する。
【0021】
前記プラネタリギヤユニット13において、サンギヤS1、S2、キャリヤCR及びリングギヤRによって四つの回転要素が構成され、エンジン11と第1の回転要素を構成するキャリヤCRとが、前記第1モータ16と第2の回転要素を構成するサンギヤS1とが、前記第2モータ25と第3の回転要素を構成するサンギヤS2とが、出力軸14と第4の回転要素を構成するリングギヤRとが連結される。
【0022】
そのために、エンジン11、第1モータ16及び第2モータ25に、それぞれ伝動部材として出力軸12、17、26が配設される。そして、出力軸12とキャリヤCRとが連結され、出力軸17とサンギヤS1とが、出力軸26とサンギヤS2とが連結される。なお、前記出力軸12は、締結装置としてのワンウェイクラッチFを介して選択的に連結され、エンジン11側の第1の軸部12a、及びプラネタリギヤユニット13側の第2の軸部12bを備える。前記ワンウェイクラッチFは、車両駆動装置のケース10に連結され、エンジン11から正方向の回転が伝達されたときにフリーになり、第1モータ16、第2モータ25、出力軸14等から逆方向の回転が伝達されたときにロックされ、エンジン11が逆方向に回転するのを防止する。
【0023】
前記第1モータ16は、前記出力軸17に固定され、回転自在に配設されたロータ21、該ロータ21の周囲に配設されたステータ22、及び該ステータ22に巻装されたコイル23を備え、該コイル23と図示されないバッテリとが接続される。前記第1モータ16は、バッテリから供給された電流によって駆動され、回転を発生させて出力軸17に出力する。
【0024】
また、前記第2モータ25は、前記出力軸26に固定され、回転自在に配設されたロータ40、該ロータ40の周囲に配設されたステータ41、及び該ステータ41に巻装されたコイル42から成り、該コイル42と前記バッテリとが接続される。前記第2モータ25は、前記バッテリから供給された電流によって駆動され、回転を発生させて出力軸26に出力したり、出力軸26に伝達された回転を受けて発電し、回生電流を発生させ、バッテリに供給する。そして、必要に応じて前記ロータ40の回転を停止させるために、モータブレーキBが配設される。該モータブレーキBは、ケース10にアクチュエータとして配設された図示されない油圧サーボを備え、該油圧サーボにブレーキ油圧Pbが供給されることによって係合させられ、前記ロータ40を固定し、第2モータ25の回転を機械的に停止させ、油圧サーボからブレーキ油圧Pbが排出されることによって解放され、ロータ40を回転自在にする。
【0025】
また、前記エンジン11の回転と同じ方向に駆動輪37を回転させるために、カウンタシャフト31が配設され、該カウンタシャフト31にカウンタドリブンギヤ32及びピニオンドライブギヤ33が固定される。そして、前記カウンタドリブンギヤ32と前記カウンタドライブギヤ15とが噛合させられ、カウンタドライブギヤ15の回転が反転されてカウンタドリブンギヤ32に伝達されるようになっている。
【0026】
また、ディファレンシャル装置36に大リングギヤ35が固定され、前記ピニオンドライブギヤ33と大リングギヤ35とが噛合させられる。したがって、大リングギヤ35に伝達された回転が、前記ディファレンシャル装置36によって分配され、駆動軸57を介して前記駆動輪37に伝達される。
【0027】
このように、前記プラネタリギヤユニット13を介してエンジン11、第1モータ16、第2モータ25及び駆動輪37が互いに機械的に連結される。なお、58は出力軸14と対向させて配設され、出力回転速度NOUTを検出する出力回転速度検出部としての出力回転速度センサである。
【0028】
次に、プラネタリギヤユニット13について説明する。
【0029】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるプラネタリギヤユニットの概念図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるトルクバランスを示すトルク線図、図5は本発明の第1の実施の形態における第1モータ及び第2モータを駆動してハイブリッド型車両を発進させるときの回転速度線図である。
【0030】
図3に示されるように、前記プラネタリギヤユニット13(図2)の第1のプラネタリ50においてサンギヤS1の歯数をZS1とし、リングギヤRの歯数をZRとしたとき、該歯数ZRに対する歯数ZS1の比λ1は、
λ1=ZS1/ZR
になる。また、前記プラネタリギヤユニット13の第2のプラネタリ56におけるサンギヤS2の歯数をZS2とし、リングギヤRの歯数をZRとしたとき、該歯数ZRに対する歯数ZS2の比λ2は、
λ2=ZS2/ZR
になる。
【0031】
ところで、図3において、下から順に、サンギヤS2、キャリヤCR、リングギヤR及びサンギヤS1の各回転速度軸が並列に描かれ、該各回転速度軸の間隔比をA、B、Cとする。
【0032】
ここで、Aを1とすると、
B=λ2
C=λ2(1−λ1)/λ1
になる。
【0033】
そこで、図4に示されるトルク線図に基づいて、前記プラネタリギヤユニット13におけるトルクの関係式、すなわち、トルク関係式を考えると、サンギヤS1を介してプラネタリギヤユニット13に入力される第1モータ16のトルク、すなわち、第1モータトルクTM1、及びサンギヤS2を介してプラネタリギヤユニット13に入力される第2モータ25のトルク、すなわち、第2モータトルクTM2は、リングギヤRから出力軸14に出力される出力トルクをTOUT、エンジントルクをTEとしたとき、第1モータトルクTM1、第2モータトルクTM2、出力トルクTOUT及びエンジントルクTEは互いに反力を受け合い、
Figure 2005006377
になる。
【0034】
なお、ハイブリッド型車両の定常状態においては、第1モータトルクTM1は第1モータトルクTM1の目標値を表す第1モータ目標トルクTM1と、第2モータトルクTM2は第2モータトルクTM2の目標値を表す第2モータ目標トルクTM2と、出力トルクTOUTは出力トルクTOUTの目標値を表す出力目標トルクTOUTと、エンジントルクTEはエンジントルクTEの目標値を表すエンジン目標トルクTEとそれぞれ実質的に等しくなる。そこで、前記トルク関係式において、所定のトルクを目標値を表す目標トルクに置き換えることができる。
【0035】
前記第1モータトルクTM1によって第1のモータトルクが、第2モータトルクTM2によって第2のモータトルクが構成される。なお、各第1モータトルクTM1及び第2モータトルクTM2は、エンジン11を駆動したときのエンジントルクTEと同じ方向に発生する場合に正の値を、エンジントルクTEと逆の方向に発生する場合に負の値を採る。また、前記出力トルクTOUTは、ハイブリッド型車両を加速する場合に負の値を、減速する場合に正の値を採る。
【0036】
また、図5に示される回転速度線図から分かるように、第1モータ16の回転速度、すなわち、第1モータ回転速度NM1、出力軸14の回転速度、すなわち、出力回転速度NOUT、エンジン回転速度NE、及び第2モータ25の回転速度、すなわち、第2モータ回転速度NM2の各回転速度のうちの二つの回転速度が分かると、残りの二つの回転速度を単純な比例計算式に基づいて算出することができる。
【0037】
例えば、エンジン回転速度NE及び出力回転速度NOUTが分かると、第2モータ回転速度NM2は、次の回転速度の関係式(以下「回転速度関係式」という。)によって算出することができる。
【0038】
NM2=((A+B)/B)NE−(A/B)NOUT
また、同様に、ハイブリッド型車両の定常状態においては、第1モータ回転速度NM1は第1モータ回転速度NM1の目標値を表す第1モータ目標回転速度NM1と、第2モータ回転速度NM2は第2モータ回転速度NM2の目標値を表す第2モータ目標回転速度NM2と、出力回転速度NOUTは出力回転速度NOUTの目標値を表す出力目標回転速度NOUTと、エンジン回転速度NEはエンジン回転速度NEの目標値を表すエンジン目標回転速度NEとそれぞれ実質的に等しくなる。そこで、前記回転速度関係式において、所定の回転速度を目標値を表す目標回転速度に置き換えることができる。
【0039】
なお、前記第1モータ回転速度NM1によって第1のモータ回転速度が、前記第2モータ回転速度NM2によって第2のモータ回転速度が構成される。
【0040】
次に、車両駆動装置の駆動を制御するためのハイブリッド型車両駆動制御装置について説明する。
【0041】
図6は本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の概念図である。
【0042】
図において、10はケース、11はエンジン(E/G)、16は第1モータ(M1)、17、26は出力軸、25は第2モータ(M2)、Bは該第2モータ25のロータ40を固定するためのモータブレーキ、28は前記第1モータ16を駆動するためのインバータ、29は前記第2モータ25を駆動するためのインバータ、38は第1モータ16のロータ21のロータ位置θM1を検出する第1のロータ位置センサ、39は第2モータ25のロータ40のロータ位置θM2を検出する第2のロータ位置センサ、43はバッテリである。前記インバータ28、29は電源スイッチSwを介してバッテリ43に接続され、該バッテリ43は前記電源スイッチSwがオンのときに直流の電流を前記インバータ28、29に供給する。
【0043】
そして、該インバータ28の入口側に、インバータ28に印加される直流の電圧、すなわち、直流電圧VM1を検出するために第1の直流電圧検出部としての電圧センサ75が配設され、インバータ28に供給される直流の電流、すなわち、直流電流IM1を検出するために第1の直流電流検出部としての電流センサ77が配設される。また、前記インバータ29の入口側に、インバータ29に印加される直流電圧VM2を検出するために第2の直流電圧検出部としての電圧センサ76が配設され、インバータ29に供給される直流電流IM2を検出するために第2の直流電流検出部としての電流センサ78が配設される。そして、前記直流電圧VM1及び直流電流IM1は第1のモータ制御装置としての第1モータ制御装置47及び車両制御装置51に、前記直流電圧VM2及び直流電流IM2は第2のモータ制御装置としての第2モータ制御装置49及び車両制御装置51にに送られる。なお、前記バッテリ43とインバータ28、29との間に平滑用のコンデンサCが接続される。
【0044】
また、前記車両制御装置51は、図示されないCPU、記録装置等から成り、ハイブリッド型車両駆動装置の全体の制御を行い、各種のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能する。前記車両制御装置51は、エンジン制御装置46、第1モータ制御装置47及び第2モータ制御装置49と接続される。そして、前記エンジン制御装置46は、図示されないCPU、記録装置等から成り、エンジン11の制御を行うために、スロットル開度θ、バルブタイミング、燃料噴射、点火等の指示信号をエンジン11に送る。また、前記第1モータ制御装置47は、図示されないCPU、記録装置等から成り、前記第1モータ16の制御を行うために、駆動信号SG1をインバータ28に送る。そして、第2モータ制御装置49は、図示されないCPU、記録装置等から成り、前記第2モータ25の制御を行うために、駆動信号SG2をインバータ29に送る。なお、前記エンジン制御装置46、第1モータ制御装置47及び第2モータ制御装置49によって車両制御装置51より下位に位置する第1の制御装置が、前記車両制御装置51によって、エンジン制御装置46、第1モータ制御装置47及び第2モータ制御装置49より上位に位置する第2の制御装置が構成される。
【0045】
前記インバータ28は、駆動信号SG1に従って駆動され、力行時にバッテリ43から直流の電流を受けて、各相の電流IM1U、IM1V、IM1Wを発生させ、該各相の電流IM1U、IM1V、IM1Wを第1モータ16に供給し、回生時に第1モータ16から各相の電流IM1U、IM1V、IM1Wを受けて、直流電流を発生させ、バッテリ43に供給する。
【0046】
また、前記インバータ29は、駆動信号SG2に従って駆動され、力行時にバッテリ43から直流の電流を受けて、各相の電流IM2U、IM2V、IM2Wを発生させ、該各相の電流IM2U、IM2V、IM2Wを第2モータ25に供給し、回生時に第2モータ25から各相の電流IM2U、IM2V、IM2Wを受けて、直流電流を発生させ、バッテリ43に供給する。
【0047】
そして、44は該バッテリ43の状態、すなわち、バッテリ状態としてのバッテリ残量SOCを検出するバッテリ残量検出装置、52は出力軸12(図2)と対向させて配設され、エンジン回転速度NEを検出するエンジン回転速度検出部としてのエンジン回転速度センサ、53は変速操作手段としての図示されないシフトレバーの位置、すなわち、シフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ、54はアクセルペダル、55は該アクセルペダル54の操作量としての位置(踏込量)(以下「アクセルペダル位置」という。)APを検出するアクセル操作量検出部としてのアクセルスイッチ、58は出力回転速度センサ、59はモータブレーキBの油圧サーボ内の油の温度、すなわち、油温tmBを検出する油温検出部としての油温センサ、61は図示されない制動用のブレーキを効かせるためのブレーキペダル、62は該ブレーキペダル61の操作量としての位置(踏込量)(以下「ブレーキペダル位置」という。)BPを検出するブレーキ操作量検出部としてのブレーキスイッチ、63はエンジン11の温度tmEを検出するエンジン温度検出部としてのエンジン温度センサ、64は第1モータ16の温度、例えば、コイル23の温度tmM1を検出するモータ温度センサ、65は第2モータ25の温度、例えば、コイル42の温度tmM2を検出するモータ温度センサである。そして、81は前記制動用のブレーキを作動させる際に液圧を発生させるためのマスタシリンダであり、運転者がブレーキペダル61を踏み込むと、前記マスタシリンダ81によって液圧が発生させられ、図示されないブレーキパッドがブレーキディスクを挟み、ハイブリッド型車両を制動する。
【0048】
また、66〜69はそれぞれ各相の電流IM1U、IM1V、IM2U、IM2Vを検出する交流電流検出部としての電流センサ、72は前記バッテリ状態としてのバッテリ電圧VBを検出する第3の直流電圧検出部としてのバッテリ電圧センサである。前記バッテリ電圧VB及びバッテリ残量SOCは、第1モータ制御装置47、第2モータ制御装置49及び車両制御装置51に送られる。また、バッテリ状態として、バッテリ電流、バッテリ温度等を検出することもできる。なお、前記バッテリ残量検出装置44、バッテリ電圧センサ72、第3の直流電流検出部としての図示されないバッテリ電流センサ、図示されないバッテリ温度センサ等によってバッテリ状態検出部が構成される。また、検出された電流IM1U、IM1Vは第1モータ制御装置47及び車両制御装置51に、電流IM2U、IM2Vは第2モータ制御装置49及び車両制御装置51に送られる。
【0049】
該車両制御装置51は、前記エンジン制御装置46にエンジン制御信号を送り、エンジン制御装置46によってエンジン11の駆動・停止を設定させる。ここで、駆動とは、スロットル開度θが零より大きく、燃料噴射が行われていて、エンジン11によってプラネタリギヤユニット13にエンジントルクTEが加わっている状態をいい、停止(非駆動)とは、スロットル開度θが零であるか、又は燃料噴射が行われておらず、エンジン11によってプラネタリギヤユニット13にエンジントルクTEが加わっていない状態をいう。
【0050】
また、車両制御装置51の図示されない車速算出処理手段は前記出力回転速度NOUTに基づいて車速Vを算出する。
【0051】
そして、車両制御装置51は、エンジン目標回転速度NEを決定してエンジン制御装置46に、第1モータ目標トルクTM1を決定して第1モータ制御装置47に、第2モータ目標トルクTM2を決定して第2モータ制御装置49に送る。なお、前記エンジン目標回転速度NE、第1モータ目標トルクTM1、第2モータ目標トルクTM2等によって制御指令値が構成される。また、第1モータ目標トルクTM1によって第1のモータ目標トルクが、第2モータ目標トルクTM2によって第2のモータ目標トルクが構成される。
【0052】
そして、前記第1モータ制御装置47の図示されない第1のモータ回転速度算出処理手段としての第1モータ回転速度算出処理手段は、第1のモータ回転速度算出処理としての第1モータ回転速度算出処理を行い、前記ロータ位置θM1を読み込み、該ロータ位置θM1の変化率ΔθM1を算出することによって第1モータ回転速度NM1を算出する。また、前記第2モータ制御装置49の図示されない第2のモータ回転速度算出処理手段としての第2モータ回転速度算出処理手段は、第2のモータ回転速度算出処理としての第2モータ回転速度算出処理を行い、前記ロータ位置θM2を読み込み、該ロータ位置θM2の変化率ΔθM2を算出することによって第2モータ回転速度NM2を算出する。
【0053】
なお、前記ロータ位置θM1と第1モータ回転速度NM1とは互いに比例し、ロータ位置θM2と第2モータ回転速度NM2と車速Vとは互いに比例するので、第1のロータ位置センサ38及び前記第1モータ回転速度算出処理手段は、第1モータ回転速度NM1を検出する第1のモータ回転速度検出部として機能し、第2のロータ位置センサ39及び前記第2モータ回転速度算出処理手段は、第2モータ回転速度NM2を検出する第2のモータ回転速度検出部として機能する。また、前記出力回転速度NOUTと車速Vとは互いに比例するので、前記出力回転速度センサ58は車速センサとして機能し、前記出力回転速度センサ58及び車速算出処理手段は車速検出部として機能する。
【0054】
本実施の形態においては、前記エンジン回転速度センサ52によってエンジン回転速度NEを検出するようになっているが、該エンジン回転速度NEをエンジン制御装置46において算出することができる。また、本実施の形態において、出力回転速度センサ58が車速センサとして機能するようになっているが、駆動輪回転速度センサ等を車速センサとして配設し、駆動輪37の回転速度、すなわち、駆動輪回転速度に基づいて車速Vを算出したりすることができる。
【0055】
次に、前記構成のハイブリッド型車両駆動制御装置の動作について説明する。
【0056】
図7は本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第2のメインフローチャート、図9は本発明の第1の実施の形態における第1の車両要求トルクマップを示す図、図10は本発明の第1の実施の形態における第2の車両要求トルクマップを示す図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるエンジン目標運転状態マップを示す図である。なお、図9及び10において、横軸に車速Vを、縦軸に車両要求トルクTOを、図11において、横軸にエンジン回転速度NEを、縦軸にエンジントルクTEを採ってある。
【0057】
まず、車両制御装置51(図6)の図示されない初期化処理手段は、初期化処理を行って各種の変量を初期値にする。次に、前記車両制御装置51は、アクセルスイッチ55からアクセルペダル位置APを、ブレーキスイッチ62からブレーキペダル位置BPを、シフトポジションセンサ53からシフトポジションSPを読み込み、シフトレバーによって選択されたレンジを判定する。なお、本実施の形態においては、運転者がシフトレバーを操作することによって、ハイブリッド型車両を前進させて走行させるための前進レンジ、ハイブリッド型車両を後進させて走行させるための後進レンジ、中立状態を形成するためのニュートラルレンジ、ハイブリッド型車両を停止させておくためのパーキングレンジ等のレンジを選択することができるようになっている。
【0058】
そして、前記車速算出処理手段は、車速算出処理を行い、出力回転速度センサ58によって検出された出力回転速度NOUTを読み込み、該出力回転速度NOUTに基づいて車速Vを算出する。
【0059】
続いて、前記車両制御装置51の図示されない車両要求トルク決定処理手段は、車両要求トルク決定処理を行い、アクセルペダル54が踏み込まれた場合、前記車両制御装置51の記録装置に記録された図9の第1の車両要求トルクマップを参照し、ブレーキペダル61が踏み込まれた場合、前記記録装置に記録された図10の第2の車両要求トルクマップを参照して、車速V及びアクセルペダル位置AP又はブレーキペダル位置BPに対応させてあらかじめ設定された、ハイブリッド型車両を走行させるのに必要な車両要求トルクTOを決定する。なお、前記第1、第2の車両要求トルクマップは、いずれも前進レンジが選択されている場合の前進レンジ用の車両要求トルクマップであり、後進レンジが選択されている場合には、前記車両制御装置51の記録装置に記録された後進レンジ用の車両要求トルクマップが参照される。
【0060】
続いて、前記車両制御装置51の図示されない運転者要求出力算出処理手段は、運転者要求出力算出処理を行い、前記車両要求トルクTOと車速Vとを乗算することによって、運転者要求出力PD
PD=TO・V
を算出する。
【0061】
次に、前記車両制御装置51の図示されないバッテリ充放電要求出力算出処理手段は、バッテリ充放電要求出力算出処理を行い、前記バッテリ残量検出装置44からバッテリ残量SOCを読み込み、該バッテリ残量SOCに基づいてバッテリ充放電要求出力PBを算出する。そして、前記車両制御装置51の図示されない車両要求出力算出処理手段は、車両要求出力算出処理を行い、前記運転者要求出力PDとバッテリ充放電要求出力PBとを加算することによって、車両要求出力PO
PO=PD+PB
を算出する。なお、前記バッテリ残量SOCが少ない場合、第2モータ25によって電力を発生させ、バッテリ43に直流電流を供給して充電するために、バッテリ充放電要求出力PBを正の値として車両要求出力POを大きくし、前記バッテリ残量SOCが多い場合、バッテリ43から第2モータ25に直流電流を供給し、第2モータ25によって電力を消費するために、バッテリ充放電要求出力PBを負の値として車両要求出力POを小さくする。
【0062】
次に、前記車両制御装置51の図示されないエンジン目標運転状態設定処理手段は、エンジン目標運転状態設定処理を行い、前記車両制御装置51の記録装置に記録された図11のエンジン目標運転状態マップを参照し、前記車両要求出力POを表す線PO1、PO2、…と、各アクセルペダル位置AP1〜AP6におけるエンジン11の効率が最も高くなる最適燃費曲線Lとが交差するポイントA1〜A3、Amを、エンジン目標運転状態であるエンジン11の運転ポイントとして決定し、該運転ポイントにおけるエンジントルクTE1〜TE3、TEmをエンジントルクTEの目標値を表すエンジン目標トルクTEとして決定し、前記運転ポイントにおけるエンジン回転速度NE1〜NE3、NEmをエンジン目標回転速度NEとして決定し、該エンジン目標回転速度NEをエンジン制御装置46に送る。
【0063】
続いて、前記車両制御装置51の図示されない発進判定処理手段は、発進判定処理を行い、車速V及びアクセルペダル位置APを読み込み、車速Vが零であり、かつ、アクセルペダル位置APが正の値を採るかどうかによってハイブリッド型車両の発進時であるかどうかを判断する。ハイブリッド型車両の発進時である場合、前記車両制御装置51は、前記エンジン目標回転速度NEが所定の値、本実施の形態においては、0〔rpm〕より高いかどうかを判断し、さらに、エンジン11が駆動されているかどうかを判断する。そして、エンジン目標回転速度NEが零より高く、エンジン11が駆動されている場合、車両制御装置51のエンジン制御処理手段90(図1)は、エンジン制御処理を行い、エンジン回転速度NEがエンジン目標回転速度NEになるように、燃料噴射量、スロットル開度θ等をエンジン制御装置46に送り、エンジン11の制御を行う。また、エンジン目標回転速度NEが零より高く、エンジン11が駆動されていない場合、車両制御装置51の図示されないエンジン始動制御処理手段は、エンジン始動制御処理を行い、エンジン11を始動する。
【0064】
そして、エンジン目標回転速度NEが零以下であり、エンジン11が駆動されている場合、車両制御装置51の図示されないエンジン停止制御処理手段は、エンジン停止制御処理を行い、エンジン11の駆動を停止させる。また、エンジン目標回転速度NEが零以下であり、エンジン11が駆動されていない場合、車両制御装置51の図示されないモータ発進処理手段は、モータ発進処理を行い、第1モータ16及び第2モータ25を駆動し、ハイブリッド型車両を発進させる。
【0065】
一方、ハイブリッド型車両が発進時でない場合、車両制御装置51は前記エンジン目標回転速度NEをエンジン制御装置46に送る。
【0066】
次に、ハイブリッド型車両の発進時において前記エンジン制御処理が行われた後、又はハイブリッド型車両が発進させられた後に、車両制御装置51の図示されないモータ目標回転速度算出処理手段としての第2モータ目標回転速度算出処理手段は、モータ目標回転速度算出処理としての第2モータ目標回転速度算出処理を行い、出力回転速度NOUTを読み込むとともに、エンジン目標回転速度NEを読み込み、出力回転速度NOUT及びエンジン目標回転速度NEに基づいて、前記回転速度関係式によって、第2モータ目標回転速度NM2を算出し、決定する。
【0067】
ところで、前記構成のハイブリッド型車両をエンジン11及び第1モータ16を駆動して高速で走行させていると、出力回転速度NOUTが高い分だけ第2モータ回転速度NM2が低くなる。ところが、第2モータトルクTM2がその分大きくなるので、消費電力が大きくなり、第2モータ25の発電効率が低くなるとともに、ハイブリッド型車両の燃費がその分悪くなってしまう。そこで、前記車両制御装置51の図示されない係合条件判定処理手段は、係合条件判定処理を行い、第2モータ目標回転速度NM2の絶対値が閾(しきい)値NM2th1(例えば、500〔rpm〕)より小さい等の所定の係合条件が成立したかどうかを判断する。
【0068】
そして、車両制御装置51は、係合条件が成立した場合、モータブレーキBが係合させられているかどうかを判断する。モータブレーキBが係合させられていない場合、車両制御装置51の図示されないモータブレーキ係合制御処理手段は、モータブレーキ係合制御処理を行い、モータブレーキBの係合を要求するモータブレーキ係合要求を表すブレーキ信号をオンにし、ブレーキソレノイドをオンにし、油圧サーボにブレーキ油圧Pbを供給してモータブレーキBを係合させる。
【0069】
その結果、第1モータ回転速度NM1、出力回転速度NOUT及びエンジン回転速度NEが所定の値を採るのに対して第2モータ回転速度NM2が零にされる。
【0070】
一方、係合条件が成立しない場合、車両制御装置51はモータブレーキBが解放されているかどうかを判断する。そして、該モータブレーキBが解放されている場合、前記車両制御装置51の図示されない第2モータ回転速度制御処理手段は、第2モータ回転速度制御処理を行い、第2モータ目標回転速度NM2及び第2モータ回転速度NM2を読み込み、続いて、第2モータ回転速度制御処理手段の第2のモータ目標トルク算出処理手段としての第2モータ目標トルク算出処理手段は、第2のモータ目標トルク算出処理としての第2モータ目標トルク算出処理を行い、第2モータ回転速度NM2に基づいて第2モータ目標トルクTM2を算出し、決定して第2モータ制御装置49に送る。そして、該第2モータ制御装置49のモータ制御処理手段92としての第2モータトルク制御処理手段は、第2モータ目標トルクTM2に基づいて第2モータ25のトルク制御を行う。また、前記モータブレーキBが解放されていない場合、前記車両制御装置51の図示されないモータブレーキ解放制御処理手段は、モータブレーキ解放制御処理を行い、前記ブレーキ信号をオフにし、ブレーキソレノイドをオフにし、前記油圧サーボからブレーキ油圧Pbを排出してモータブレーキBを解放する。
【0071】
ところで、前記第2モータ回転速度制御処理において第2モータ25の回転速度制御が行われ、所定の第2モータトルクTM2が発生させられると、前述されたように、第1モータトルクTM1、出力トルクTOUT及び第2モータトルクTM2は互いに反力を受け合うので、第2モータトルクTM2が出力トルクTOUTに変換されてリングギヤRから出力される。
【0072】
そして、出力トルクTOUTがリングギヤRから出力されるのに伴って、第2モータ回転速度NM2が変動し、前記出力トルクTOUTが変動すると、変動した出力トルクTOUTが駆動輪37に伝達され、ハイブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしまう。
【0073】
そこで、車両制御装置51の図示されないトルク変動補正処理手段は、トルク変動補正処理を行い、前記第2モータ25の駆動に伴って第2モータ回転速度NM2が変動する分だけ第1モータ目標トルクTM1を補正する。
【0074】
そのために、前記トルク変動補正処理手段は、第2モータ回転速度NM2を微分することによって第2モータ25の角加速度(回転変化率)αM2を算出し、続いて、第2モータ回転速度NM2の変動に伴う第2モータ25のイナーシャ(ロータ40及びロータ軸のイナーシャ)InM2を考慮して、第2モータ25の駆動に伴ってサンギヤS2に加わるトルク、すなわち、サンギヤトルクTS2
TS2=TM2+InM2・αM2
を算出する。ここで、値InM2・αM2は、第2モータ25のイナーシャInM2分のトルク等価成分を表し、通常、ハイブリッド型車両の加速中は加速方向に対して負の値を、減速中は加速方向に対して正の値を採る。
【0075】
そして、前記出力トルクTOUTは、サンギヤトルクTS2のρ(=γRS)倍であるので、
Figure 2005006377
になる。
【0076】
続いて、前記トルク変動補正処理手段は、前記出力トルクTOUT及びエンジントルクTEを読み込み、前記トルク関係式に従って第1モータトルクTM1を算出する。
【0077】
次に、前記トルク変動補正処理手段は、第1モータ回転速度NM1を微分することによって第1モータ16の角加速度(回転変化率)αM1を算出し、続いて、第1モータ16のイナーシャ(ロータ21及びロータ軸のイナーシャ)InM1を考慮して、第1モータ目標トルクTM1
TM1=TM1−InM1・αM1
を算出する。このようにして、出力トルクTOUTの変動に基づいて第1モータ目標トルクTM1を補正することができる。
【0078】
続いて、第1モータ制御装置47のモータ制御処理手段92としての第1モータ制御処理手段は、モータ制御処理としての第1モータ制御処理を行い、第1モータ目標トルクTM1を読み込み、該第1モータ目標トルクTM1に基づいて第1モータ16のトルク制御を行い、第1モータトルクTM1を制御する。
【0079】
このようにしてハイブリッド型車両を走行させることができる。
【0080】
ところで、エンジン11を駆動した状態でハイブリッド型車両を走行させているときに、運転者がアクセルペダル54から足を離してハイブリッド型車両を減速させると、第1モータ16において回生電流が発生させられてバッテリ43に供給され、該バッテリ43が充電されるようになっている。なお、第1モータ16、第2モータ25及びエンジン11を駆動して、ハイブリッド型車両を走行させているときに、運転者がアクセルペダル54から足を離してハイブリッド型車両を減速させると、エンジン目標回転速度NEが負の値を採ることがあり、その場合、前述されたようにエンジン停止制御処理が行われ、エンジン11が非駆動状態に置かれ、また、第1モータ16において回生電流が発生させられてバッテリ43に供給され、該バッテリ43が充電される。そして、エンジン11の非駆動状態には、燃料の供給が停止させられ、エンジントルクTEを全く発生させない状態だけでなく、エンジン11をアイドリング回転速度等の低いエンジン回転速度NEで回転させ、所定の小さいエンジントルクTEを発生させる状態を含む。
【0081】
このような状態で、回生電流によるバッテリ43の充電量が、バッテリ43の定格を表す充電許容量Pmaxを超えると、前記車両制御装置51の図示されない充電容量調整処理手段は、充電容量調整処理を行い、第1モータ16及び第2モータ25を駆動し、非駆動状態に置かれたエンジン11を回転させ、エンジン11によって余剰の回生電流を消費する。なお、前記充電許容量Pmaxは、バッテリ電圧VB、バッテリ残量SOC、バッテリ温度等に対応させてあらかじめ設定される。
【0082】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 初期化処理を行う。
ステップS2 アクセルペダル位置AP、ブレーキペダル位置BP及びシフトポジションSPを読み込む。
ステップS3 車速Vを算出する。
ステップS4 車両要求トルクTOを決定する。
ステップS5 運転者要求出力PDを算出する。
ステップS6 バッテリ充放電要求出力PBを算出する。
ステップS7 車両要求出力POを算出する。
ステップS8 エンジン目標トルクTEを決定し、エンジン目標回転速度NEを決定する。
ステップS9 発進時であるかどうかを判断する。発進時である場合はステップS11に、発進時でない場合はステップS10に進む。
ステップS10 エンジン目標回転速度NEをエンジン制御装置46に送る。
ステップS11 エンジン目標回転速度NEが零より大きいかどうかを判断する。エンジン目標回転速度NEが零より大きい場合はステップS12に、エンジン目標回転速度NEが零以下である場合はステップS13に進む。
ステップS12 エンジン11が駆動されているかどうかを判断する。エンジン11が駆動されている場合はステップS17に、駆動されていない場合はステップS16に進む。
ステップS13 エンジン11が駆動されているかどうかを判断する。エンジン11が駆動されている場合はステップS15に、駆動されていない場合はステップS14に進む。
ステップS14 モータ発進処理を行う。
ステップS15 エンジン停止制御処理を行う。
ステップS16 エンジン始動制御処理を行う。
ステップS17 エンジン制御処理を行う。
ステップS18 第2モータ目標回転速度NM2を決定する。
ステップS19 係合条件判定処理を行う。
ステップS20 係合条件が成立したかどうかを判断する。係合条件が成立した場合はステップS25に、成立していない場合はステップS21に進む。
ステップS21 モータブレーキBが解放されているかどうかを判断する。モータブレーキBが解放されている場合はステップS22に、解放されていない場合はステップS27に進む。
ステップS22 第2モータ回転速度制御処理を行う。
ステップS23 トルク変動補正処理を行う。
ステップS24 第1モータ制御処理を行う。
ステップS25 モータブレーキBが係合させられているかどうかを判断する。モータブレーキBが係合させられている場合はステップS28に、係合させられていない場合はステップS26に進む。
ステップS26 モータブレーキ係合制御処理を行う。
ステップS27 モータブレーキ解放制御処理を行う。
ステップS28 充電容量調整処理を行い、処理を終了する。
【0083】
次に、図8のステップS14におけるモータ発進処理のサブルーチンについて説明する。
【0084】
図12は本発明の第1の実施の形態におけるモータ発進処理のサブルーチンを示す図である。
【0085】
まず、前記モータ発進処理手段の第1のモータ目標トルク算出処理手段としての第1モータ目標トルク算出処理手段は、第1のモータ目標トルク算出処理としての第1モータ目標トルク算出処理を行い、車両要求トルクTOを読み込み、該車両要求トルクTO、及び出力軸14から駆動輪37までのギヤ比γRWに基づいて出力目標トルクTOUTを算出し、前記トルク関係式によって、出力目標トルクTOUT及びエンジン目標トルクTEに基づいて第1モータ目標トルクTM1を算出し、決定して第1モータ制御装置47(図6)に送る。同様に、前記モータ発進処理手段の前記第2モータ目標トルク算出処理手段は、前記トルク関係式によって、出力目標トルクTOUT及びエンジン目標トルクTEに基づいて第2モータ目標トルクTM2を算出し、決定して第2モータ制御装置49に送る。なお、ハイブリッド型車両を発進させる場合、出力目標トルクTOUT及びエンジン目標トルクTEはいずれも0〔rpm〕であるが、前記ワンウェイクラッチFが配設されていない場合には、エンジン11に逆方向の回転が伝達されることがないようにわずかな負のエンジン目標トルクTEを設定することもできる。
【0086】
次に、前記モータ発進処理手段のモータ目標トルク判定処理手段は、モータ目標トルク判定処理を行い、第1モータ目標トルクTM1が第1モータ16の定格で決まるモータ最大トルクTMmax1以下であり、かつ、第2モータ目標トルクTM2が第2モータ25の定格で決まるモータ最大トルクTMmax2以下であるかどうかを判断する。第1モータ目標トルクTM1がモータ最大トルクTMmax1以下であり、かつ、第2モータ目標トルクTM2がモータ最大トルクTMmax2以下である場合、前記モータ発進処理手段のモータ駆動処理手段は、モータ駆動処理を行い、第1モータ制御装置47及び第2モータ制御装置49に駆動指令信号を送り、第1モータ16及び第2モータ25を駆動してハイブリッド型車両を発進させる。
【0087】
そして、前記第2モータ制御装置49の前記第2モータトルク制御処理手段は、モータ制御処理としての第2モータトルク制御処理を行い、第2モータ25のトルク制御を行い、第2モータトルクTM2を制御する。次に、前記トルク変動補正処理手段は、前記第2モータ25の駆動に伴って第2モータ回転速度NM2が変動する分だけ第1モータ目標トルクTM1を補正する。
【0088】
続いて、前記第1モータ制御装置47の第1モータ制御処理手段は、第1モータ16のトルク制御を行い、第1モータトルクTM1を制御する。
【0089】
一方、第1モータ目標トルクTM1がモータ最大トルクTMmax1より大きいか、又は第2モータ目標トルクTM2がモータ最大トルクTMmax2より大きい場合、前記モータ発進処理手段は、モータ最大トルクTMmax1、TMmax2より大きい方の第1モータ目標トルクTM1又は第2モータ目標トルクTM2を、モータ最大トルクTMmax1、TMmax2以下の値にセットして補正し、補正された第1モータ目標トルクTM1又は第2モータ目標トルクTM2を第1モータ制御装置47又は第2モータ制御装置49に送るとともに、駆動指令信号をエンジン制御装置46に送る。
【0090】
続いて、前記エンジン始動制御処理手段は、前記トルク関係式によって、車両要求トルクTO、第1モータ目標トルクTM1及び第2モータ目標トルクTM2に基づいてエンジン目標トルクTEを算出し、エンジン11を始動する。
【0091】
このように、本実施の形態においては、ハイブリッド型車両の発進時においては、車両要求トルクTOに基づいて、第1モータ目標トルクTM1及び第2モータ目標トルクTM2を算出し、該第1モータ目標トルクTM1及び第2モータ目標トルクTM2に基づいて第1モータ16及び第2モータ25のトルク制御を行い、ハイブリッド型車両を発進させることができる。
【0092】
そして、ハイブリッド型車両の発進後においては、エンジン目標回転速度NEが零にされ、出力回転速度NOUT及びエンジン目標回転速度NEに基づいて、第1モータ目標トルクTM1及び第2モータ目標トルクTM2を算出し、該第1モータ目標トルクTM1及び第2モータ目標トルクTM2に基づいて第1モータ16及び第2モータ25を駆動し、第1モータ16のトルク制御及び第2モータ25の回転速度制御を行い、ハイブリッド型車両を走行させることができる。この場合、エンジン目標回転速度NEが零にされるので、エンジンが正方向に回転することがなく、エネルギー効率を高くすることができる。
【0093】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS14−1 車両要求トルクTOを読み込む。
ステップS14−2 車両要求トルクTO及びエンジン目標トルクTEに基づいて第1モータ目標トルクTM1及び第2モータ目標トルクTM2を決定する。
ステップS14−3 第1モータ目標トルクTM1がモータ最大トルクTMmax1以下、かつ、第2モータ目標トルクTM2がモータ最大トルクTMmax2以下であるかどうかを判断する。第1モータ目標トルクTM1がモータ最大トルクTMmax1以下、かつ、第2モータ目標トルクTM2がモータ最大トルクTMmax2以下である場合はステップS14−4に、第1モータ目標トルクTM1がモータ最大トルクTMmax1より大きいか、又は第2モータ目標トルクTM2がモータ最大トルクTMmax2より大きい場合はステップS14−7に進む。
ステップS14−4 第2モータトルク制御処理を行う。
ステップS14−5 トルク変動補正処理を行う。
ステップS14−6 第1モータ制御処理を行い、リターンする。
ステップS14−7 モータ最大トルク以下の値にセットする。
ステップS14−8 エンジン目標トルクTEを算出する。
ステップS14−9 エンジン始動制御処理を行い、ステップS14−4に進む。
【0094】
次に、図8のステップS16、及び図12のステップS14−9におけるエンジン始動制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0095】
図13は本発明の第1の実施の形態におけるエンジン始動制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0096】
まず、エンジン始動制御処理手段は、スロットル開度θを読み込み、該スロットル開度θが0〔%〕である場合に、前記車速算出処理手段によって算出された車速Vを読み込み、かつ、エンジン目標運転状態設定処理において決定されたエンジン11(図6)の運転ポイントを読み込む。
【0097】
続いて、前記第2モータ目標回転速度算出処理手段は、前述されたように、第2モータ目標回転速度算出処理を行い、出力回転速度センサ58から出力回転速度NOUTを読み込むとともに、前記運転ポイントにおけるエンジン目標回転速度NEを読み込み、出力回転速度NOUT及びエンジン目標回転速度NEに基づいて、前記回転速度関係式によって、第2モータ目標回転速度NM2を算出し、決定する。
【0098】
そして、前記エンジン始動制御処理手段は、車速Vとあらかじめ設定された閾値Vthとを比較し、車速Vが閾値Vthより高いかどうかを判断する。この場合、前記閾値Vthは、エンジン11を始動したときに、第2モータトルクTM2がモータ最大トルクTMmax2より大きくなるのを防止することができる最大の値に設定される。車速Vが閾値Vthより高い場合には、第2モータトルクTM2がモータ最大トルクTMmax2より大きくなり、第2モータ25の発電効率が低くなるので、前記モータブレーキ係合制御処理手段は、モータブレーキ係合制御処理を行い、モータブレーキBを係合させ、エンジン始動制御処理手段は、モータブレーキBが係合させられた状態でエンジン11において燃料噴射及び点火を行う。
【0099】
また、車速Vが閾値Vth以下である場合、エンジン11を始動したときに、第2モータトルクTM2がモータ最大トルクTMmax2より大きくならないので、前記第2モータ回転速度制御処理手段は、第2モータ回転速度NM2が第2モータ目標回転速度NM2になるように第2モータ25の回転速度制御を行う。
【0100】
次に、前記トルク変動補正処理手段は、前記エンジン11の始動に伴って発生する出力トルクTOUTの変動に基づいて第1モータ目標トルクTM1を補正し、第1モータ制御装置47の前記第1モータ制御処理手段は、第1モータ制御処理を行い、第1モータ16のトルク制御を行う。続いて、エンジン始動制御処理手段はエンジン11において燃料噴射及び点火を行う。
【0101】
このようにして、エンジン11が始動されると、前記第1モータ制御処理手段は、車両要求トルクTOが出力軸14から出力されるように第1モータ目標トルクTM1を求め、第1モータ16のトルク制御を行う。
【0102】
次に、フローチャートについて説明する。なお、この場合、ステップS16、S14−9において同じ処理が行われるので、ステップS16について説明する。
ステップS16−1 車速Vを読み込む。
ステップS16−2 エンジン11の運転ポイントを読み込む。
ステップS16−3 第2モータ目標回転速度NM2を決定する。
ステップS16−4 車速Vが閾値Vthより大きいかどうかを判断する。車速Vが閾値Vthより大きい場合はステップS16−7に、車速Vが閾値Vth以下である場合はステップS16−5に進む。
ステップS16−5 第2モータ回転速度制御処理を行う。
ステップS16−6 第1モータ制御処理を行う。
ステップS16−7 燃料噴射及び点火を行い、リターンする。
【0103】
次に、図8のステップS22、及び図13のステップS16−5における第2モータ回転速度制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0104】
図14は本発明の第1の実施の形態における第2モータ回転速度制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0105】
まず、前記第2モータ回転速度制御処理手段は、第2モータ目標回転速度NM2を読み込み、第2モータ回転速度NM2を読み込むとともに、第2モータ目標回転速度NM2と第2モータ回転速度NM2との差回転速度ΔNM2に基づいてPI制御を行い、第2モータ目標トルクTM2を算出し、決定して第2モータ制御装置49に送る。この場合、差回転速度ΔNM2が高いほど、第2モータ目標トルクTM2は大きくされ、正負も考慮される。
【0106】
続いて、前記第2モータトルク制御処理手段は、第2モータトルク制御処理を行い、第2モータ25(図2)のトルク制御を行う。
【0107】
次に、フローチャートについて説明する。なお、この場合、ステップS22、S16−5において同じ処理が行われるので、ステップS22について説明する。
ステップS22−1 第2モータ目標回転速度NM2を読み込む。
ステップS22−2 第2モータ回転速度NM2を読み込む。
ステップS22−3 第2モータ目標トルクTM2を算出する。
ステップS22−4 第2モータトルク制御処理を行い、リターンする。
【0108】
次に、図8のステップS24、図12のステップS14−6、及び図13のステップS16−6における第1モータ制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0109】
図15は本発明の第1の実施の形態における第1モータ制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0110】
まず、第1モータ制御処理手段は、車両要求トルクTO及び第2モータ回転速度制御を行うのに必要な第2モータ目標トルクTM2を読み込み、前記車両要求トルクTO、第2モータ目標トルクTM2、及び出力軸17(図2)から駆動輪37までのギヤ比γM1Wに基づいて第1モータ目標トルクTM1を算出する。続いて、前記第1モータ回転速度算出処理手段は、ロータ位置θM1を読み込み、該ロータ位置θM1の変化率ΔθM1を算出することによって第1モータ回転速度NM1を算出する。そして、前記第1モータ制御処理手段は、バッテリ電圧VBを読み込む。
【0111】
次に、前記第1モータ制御処理手段は、前記第1モータ目標トルクTM1、第1モータ回転速度NM1及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記第1モータ制御装置47(図6)の記録装置に記録された第1モータ制御用の電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値IM1d及びq軸電流指令値IM1qを算出し、決定する。なお、d軸電流指令値IM1d及びq軸電流指令値IM1qによって、第1モータ16用の交流電流指令値が構成される。
【0112】
また、前記第1モータ制御処理手段は、電流センサ66、67から電流IM1U、IM1Vを読み込むとともに、該電流IM1U、IM1Vに基づいて電流IM1W
IM1W=−IM1U−IM1V
を算出する。なお、電流IM1Wを電流IM1U、IM1Vと同様に電流センサによって検出することもできる。
【0113】
続いて、前記第1モータ制御処理手段の交流電流算出処理手段は、交流電流算出処理を行い、3相/2相変換を行い、電流IM1U、IM1V、IM1Wを、交流の電流であるd軸電流IM1d及びq軸電流IM1qに変換することによってd軸電流IM1d及びq軸電流IM1qを算出する。そして、前記第1モータ制御処理手段の交流電圧指令値算出処理手段は、交流電圧指令値算出処理を行い、前記d軸電流IM1d及びq軸電流IM1q、並びに前記d軸電流指令値IM1d及びq軸電流指令値IM1qに基づいて、電圧指令値VM1d、VM1qを算出する。また、前記第1モータ制御処理手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値VM1d、VM1qを電圧指令値VM1U、VM1V、VM1Wに変換し、該電圧指令値VM1U、VM1V、VM1Wに基づいてパルス幅変調信号SU、SV、SWを算出し、該パルス幅変調信号SU、SV、SWを前記第1モータ制御装置47の図示されないドライブ処理手段に対して出力する。該ドライブ処理手段は、ドライブ処理を行い、パルス幅変調信号SU、SV、SWに基づいて駆動信号SG1を前記インバータ28に送る。なお、電圧指令値VM1d、VM1qによって、第1モータ16用の交流電圧指令値が構成される。
【0114】
次に、フローチャートについて説明する。なお、この場合、ステップS24、、S14−6、S16−6について同じ処理が行われるので、ステップS24について説明する。
ステップS24−1 車両要求トルクTO及び第2モータ回転速度制御を行うのに必要な第2モータ目標トルクTM2を読み込む。
ステップS24−2 車両要求トルクTO、第2モータ目標トルクTM2及びギヤ比γM1Wに基づいて第1モータ目標トルクTM1を算出する。
ステップS24−3 第1モータ16のロータ位置θM1を読み込む。
ステップS24−4 第1モータ回転速度NM1を算出する。
ステップS24−5 バッテリ電圧VBを読み込む。
ステップS24−6 d軸電流指令値IM1d及びq軸電流指令値IM1qを決定する。
ステップS24−7 電流IM1U、IM1Vを読み込む。
ステップS24−8 3相/2相変換を行う。
ステップS24−9 電圧指令値VM1d、VM1qを算出する。
ステップS24−10 2相/3相変換を行う。
ステップS24−11 パルス幅変調信号SU、SV、SWを出力し、リターンする。
【0115】
次に、図8のステップS26におけるモータブレーキ係合制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0116】
図16は本発明の第1の実施の形態におけるモータブレーキ係合制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0117】
まず、前記モータブレーキ係合制御処理手段は、第2モータ目標回転速度NM2に0〔rpm〕をセットし、図14の第2モータ回転速度制御処理によって第2モータ25(図6)の回転速度制御を開始する。続いて、前記トルク変動補正処理手段は、前記第2モータ25の駆動に伴って第2モータ回転速度NM2が変動する分だけ第1モータ目標トルクTM1を補正する。続いて、図15の第1モータ制御処理によって第1モータトルクTM1を制御する。
【0118】
次に、前記モータブレーキ係合制御処理手段は、第2モータ回転速度NM2の絶対値が閾値NM2th2(例えば、100〔rpm〕)より小さいかどうかを判断し、第2モータ回転速度NM2の絶対値が閾値NM2th2より小さくなると、所定の係合時間が経過するのを待機し、係合時間が経過すると、モータブレーキ係合制御処理手段の係合処理手段は、係合処理を行い、ブレーキ信号をオンにし、ブレーキソレノイドをオンにし、油圧サーボにブレーキ油圧Pbを供給してモータブレーキBを係合させ、第2モータ25の回転を機械的に停止させる。
【0119】
次に、前記トルク変動補正処理手段は、前記モータブレーキBの係合に伴って第2モータ回転速度NM2が変動する分だけ第1モータ目標トルクTM1を補正する。続いて、図15の第1モータ制御処理によって第1モータトルクTM1を制御する。
【0120】
そして、ブレーキソレノイドがオンにされてから所定時間が経過すると、前記モータブレーキ係合制御処理手段は、前記第2モータトルク制御処理によってトルク抜き制御を開始し、第2モータトルクTM2を次第に小さくする。そして、第2モータトルクTM2の絶対値が閾値TM2th1より小さくなると、モータブレーキ係合制御処理手段は、シャットダウン制御を開始し、第2モータ25に対するスイッチングを停止させ、第2モータ25を停止させる。
【0121】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS26−1 第2モータ目標回転速度NM2に0〔rpm〕をセットする。
ステップS26−2 第2モータ回転速度制御処理を行う。
ステップS26−3 トルク変動補正処理を行う。
ステップS26−4 第1モータ制御処理を行う。
ステップS26−5 第2モータ回転速度NM2の絶対値が閾値NM2th2より小さいかどうかを判断する。第2モータ回転速度NM2の絶対値が閾値NM2th2より小さい場合はステップS26−6に進み、第2モータ回転速度NM2の絶対値が閾値NM2th2以上である場合はステップS26−2に戻る。
ステップS26−6 モータブレーキBを係合させる。
ステップS26−7 トルク変動補正処理を行う。
ステップS26−8 第1モータ制御処理を行う。
ステップS26−9 所定時間が経過したかどうかを判断する。所定時間が経過した場合はステップS26−10に進み、経過していない場合はステップS26−6に戻る。
ステップS26−10 第2モータ25に対するスイッチングを停止させ、リターンする。
【0122】
次に、図8のステップS27におけるモータブレーキ解放制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0123】
図17は本発明の第1の実施の形態におけるモータブレーキ解放制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0124】
前記モータブレーキ係合制御処理において、モータブレーキB(図6)が係合させられている間、所定のエンジントルクTEが反力として第2モータ25のロータ40に加わるので、モータブレーキBを単に解放すると、エンジントルクTEがロータ40に伝達されるのに伴って、第2モータトルクTM2及びエンジントルクTEが大きく変化し、ショックが発生してしまう。そこで、モータブレーキBの解放に伴って、第2モータ25に伝達されるエンジントルクTEと逆の方向に同じ大きさの第2モータトルクTM2を発生させるようにしている。
【0125】
すなわち、前記車両制御装置51において、前記ロータ40に伝達されるエンジントルクTEが推定又は算出され、前記モータブレーキ解放制御処理手段の打消しトルク制御処理手段は、打消しトルク制御処理を行い、推定又は算出されたエンジントルクTEに相当するトルク、すなわち、エンジントルク相当分を読み込み、該エンジントルク相当分を第2モータ目標トルクTM2としてセットする。
【0126】
続いて、第2モータ制御装置49の前記第2モータトルク制御処理手段は、第2モータ25のトルク制御を行い、第2モータトルクTM2を制御する。そして、前記トルク変動補正処理手段は、第2モータ25のトルク制御に伴って第2モータ回転速度NM2が変動する分だけ第1モータ目標トルクTM1を補正する。続いて、図15の第1モータ制御処理によって第1モータトルクTM1を制御する。
【0127】
このように、打消しトルク制御処理が行われるので、モータブレーキBが解放されるのに伴って、エンジントルクTEがロータ40に伝達されても、第2モータトルクTM2及びエンジントルクTEが大きく変化することがなく、ショックが発生するのを防止することができる。
【0128】
そして、打消しトルク制御処理が開始された後、所定時間が経過すると、前記モータブレーキ解放制御処理手段の解放処理手段は、解放処理を行い、ブレーキ信号をオフにし、ブレーキソレノイドをオフにし、油圧サーボからブレーキ油圧Pbを排出してモータブレーキBを解放し、前記モータブレーキ解放制御処理手段の零回転制御処理手段は、零回転制御処理を行う。そのために、前記零回転制御処理手段は、第2モータ目標回転速度NM2に0〔rpm〕をセットする。そして、前記第2モータ回転速度制御処理手段は、第2モータ回転速度NM2が0〔rpm〕になるように、第2モータ25の回転速度制御を行う。
【0129】
続いて、前記トルク変動補正処理手段は、第2モータ25の回転速度制御に伴って第2モータ回転速度NM2が変動する分だけ第1モータ目標トルクTM1を補正する。そして、図15の第1モータ制御処理によって第1モータトルクTM1を制御する。
【0130】
なお、前記エンジントルク相当分は、エンジントルクTEに対する第2モータトルクTM2のトルク比を学習することによって推定又は算出される。
【0131】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS27−1 エンジントルク相当分を第2モータ目標トルクTM2としてセットする。
ステップS27−2 第2モータトルク制御処理を行う。
ステップS27−3 トルク変動補正処理を行う。
ステップS27−4 第1モータ制御処理を行う。
ステップS27−5 所定時間が経過したかどうかを判断する。所定時間が経過した場合はステップS27−6に進み、経過していない場合はステップS27−2に戻る。
ステップS27−6 モータブレーキBを開放する。
ステップS27−7 第2モータ目標回転速度NM2に0〔rpm〕をセットする。
ステップS27−8 第2モータ回転速度制御処理を行う。
ステップS27−9 トルク変動補正処理を行う。
ステップS27−10 第1モータ制御処理を行い、リターンする。
【0132】
次に、図12のステップS14−4、図14のステップS22−4、及び図17のステップS27−2における第2モータトルク制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0133】
図18は本発明の第1の実施の形態における第2モータトルク制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0134】
まず、前記第2モータトルク制御処理手段は、第2モータ目標トルクTM2を読み込み、第2モータ25のロータ位置θM2を読み込むとともに、該ロータ位置θM2の変化率ΔθM2を算出することによって第2モータ回転速度NM2を算出し、続いて、バッテリ電圧VBを読み込む。
【0135】
次に、前記第2モータトルク制御処理手段は、前記第2モータ目標トルクTM2、第2モータ回転速度NM2及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記第2モータ制御装置49(図6)の記録装置に記録された第2モータ制御用の電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値IM2d及びq軸電流指令値IM2qを算出し、決定する。なお、d軸電流指令値IM2d及びq軸電流指令値IM2qによって、第2モータ25用の交流電流指令値が構成される。
【0136】
また、前記第2モータトルク制御処理手段は、電流センサ68、69から電流IM2U、IM2Vを読み込むとともに、電流IM2U、IM2Vに基づいて電流IM2W
IM2W=−IM2U−IM2V
を算出する。なお、電流IM2Wを電流IM2U、IM2Vと同様に電流センサによって検出することもできる。
【0137】
続いて、前記第2モータトルク制御処理手段の交流電流算出処理手段は、交流電流算出処理を行い、3相/2相変換を行い、電流IM2U、IM2V、IM2Wをd軸電流IM2d及びq軸電流IM2qに変換することによって、d軸電流IM2d及びq軸電流IM2qを算出する。そして、前記第2モータトルク制御処理手段の交流電圧指令値算出処理手段は、交流電圧指令値算出処理を行い、前記d軸電流IM2d及びq軸電流IM2q、並びに前記d軸電流指令値IM2d及びq軸電流指令値IM2qに基づいて、電圧指令値VM2d、VM2qを算出する。また、前記第2モータトルク制御処理手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値VM2d、VM2qを電圧指令値VM2U、VM2V、VM2Wに変換し、該電圧指令値VM2U、VM2V、VM2Wに基づいてパルス幅変調信号SU、SV、SWを算出し、該パルス幅変調信号SU、SV、SWを第2モータ制御装置49の図示されないドライブ処理手段に出力する。該ドライブ処理手段は、ドライブ処理を行い、パルス幅変調信号SU、SV、SWに基づいて駆動信号SG2を前記インバータ29に送る。なお、電圧指令値VM2d、VM2qによって、第2モータ25用の交流電圧指令値が構成される。
【0138】
次に、フローチャートについて説明する。なお、ステップS14−4、S22−4、S27−2において同じ処理が行われるので、S22−4について説明する。
ステップS22−4−1 第2モータ目標トルクTM2を読み込む。
ステップS22−4−2 第2モータ25のロータ位置θM2を読み込む。
ステップS22−4−3 第2モータ回転速度NM2を算出する。
ステップS22−4−4 バッテリ電圧VBを読み込む。
ステップS22−4−5 d軸電流指令値IM2d及びq軸電流指令値IM2qを決定する。
ステップS22−4−6 電流IM2U、IM2Vを読み込む。
ステップS22−4−7 3相/2相変換を行う。
ステップS22−4−8 電圧指令値VM2d、VM2qを算出する。
ステップS22−4−9 2相/3相変換を行う。
ステップS22−4−10 パルス幅変調信号SU、SV、SWを出力し、リターンする。
【0139】
次に、図8のステップS28における充電容量調整処理のサブルーチンについて説明する。
【0140】
図19は本発明の第1の実施の形態における充電容量調整処理のサブルーチンを示す図、図20は本発明の第1の実施の形態におけるエンジン目標回転速度マップを示す図、図21は本発明の第1の実施の形態における第2モータ用のエンジン目標回転速度補正マップを示す図である。なお、図20において、横軸にエンジン回転速度NEを、縦軸に消費エネルギーPEを、図21において、横軸に車速Vを、縦軸にエンジン目標回転速度NEを採ってある。
【0141】
まず、前記充電容量調整処理手段の減速操作検出処理手段89(図1)及び開始条件成立判定処理手段は、減速操作検出処理及び開始条件成立判定処理を行い、車両要求トルクTOを読み込み、車両要求トルクTOが負であるかどうかによって減速操作が行われたかどうか、すなわち、第1の開始条件が成立したかどうかを判断する。例えば、運転者がアクセルペダル55(図6)の踏込みを少なくしたり、アクセルペダル55から足を離したりして、アルセルペダル位置APが小さくなるか、又はブレーキペダル61が踏み込まれてブレーキペダル位置BPが大きくなるかして減速操作が行われると、図9及び10に示されるように、車両要求トルクTOが負になる。また、図示されない加速度センサによって検出された加速度が負であるときに、減速操作検出処理手段89は減速操作が行われたと判断することもできる。この場合、ハイブリッド型車両の走行に伴う慣性によって駆動輪37から第1モータ16にトルクが伝達され、第1モータ16において回生電流が発生させられる。そこで、前記車両要求トルクTOが負である場合、前記開始条件成立判定処理手段は、第1の開始条件が成立したと判断し、前記車両要求トルクTOが零又は正である場合、前記開始条件成立判定処理手段は、第1の開始条件が成立しないと判断する。
【0142】
第1の開始条件が成立した場合、前記開始条件成立判定処理手段は、続いて、エンジン回転速度NEが零の場合の第2モータ25の回生電流及び力行電流によるバッテリ43の充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きいかどうかによって第2の開始条件が成立したかどうかを判断する。
【0143】
ところで、非駆動状態のエンジン11を強制的に回転させると、エンジン回転速度NEに対応するエネルギーが消費される。そこで、エンジン11を回転させることによって消費されるエネルギー、すなわち、消費エネルギーをPEとし、第1モータ16を駆動したときにバッテリ43に供給されるバッテリパワーをPM1とし、第2モータ25を駆動したときにバッテリ43に供給されるバッテリパワーをPM2とし、駆動輪37(図2)から出力軸14に伝達されるエネルギーをPOUTとし、効率をkとすると、
PE+PM1+PM2=k・POUT
になる。この場合、k・POUT−PEは充電容量Pcを表す。そして、バッテリパワーPM1、PM2が正であると、バッテリ43が充電させられ、負であると、バッテリ43が放電させられる。
【0144】
ところで、前記式から、
Pc=k・POUT−PE
になるので、値(PM1+PM2)を充電許容量Pmaxと等しくし、
Pmax=k・POUT−PE
にすると、バッテリ43の充電容量Pcが充電許容量Pmaxを超えることはない。そして、
PE=k・POUT−Pmax
になる。
【0145】
そこで、充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きい場合、前記開始条件成立判定処理手段は、第2の開始条件が成立したと判断し、充電容量Pcが充電許容量Pmax以下である場合、前記開始条件成立判定処理手段は、第2の開始条件が成立しないと判断する。
【0146】
第2の開始条件が成立した場合、前記充電容量調整処理手段の充電容量低減処理手段は、充電容量低減処理を行い、充電容量Pcと充電許容量Pmaxとの差、すなわち、過剰容量ΔP
ΔP=Pc−Pmax
分だけ、エンジン11を回転させることによって過剰容量ΔP分の回生電流を消費する。
【0147】
そのために、前記充電容量低減処理手段のエンジン制御処理手段90(図1)は、エンジン制御処理を行い、エンジン11を非駆動状態に置き、前記充電容量低減処理手段のエンジン目標回転速度算出処理手段91は、エンジン目標回転速度算出処理を行い、車両制御装置51の記録装置に記録された図20のエンジン目標回転速度マップを参照し、バッテリ43の充電許容量Pmaxに基づいて、過剰容量ΔPに対応し、エンジン11を非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度NEを算出する。なお、前記エンジン目標回転速度マップは、エンジン消費エネルギーの関連マップを構成する。
【0148】
ところで、前記エンジン11を算出されたエンジン目標回転速度NEで回転させたときに、第1モータ回転速度NM1が第1モータ16の定格で決まる最大値を表すモータ最大回転速度NM1maxより高くなったり、第2モータ回転速度NM2が第2モータ25の定格で決まる最大値を表すモータ最大回転速度NM2maxより高くなったりすると、第1モータ16又は第2モータ25が破損してしまう。
【0149】
そこで、前記充電容量調整処理手段の前記モータ目標回転速度算出処理手段は、モータ目標回転速度算出処理を行い、出力回転速度NOUT及びエンジン目標回転速度NEに基づいて、前記回転速度関係式によって、第1モータ目標回転速度NM1及び第2モータ目標回転速度NM2を算出し、第1モータ目標回転速度NM1がモータ最大回転速度NM1maxより高いか、又は第2モータ目標回転速度NM2がモータ最大回転速度NM2maxより高いかどうかを判断する。
【0150】
そして、前記充電容量調整処理手段の補正処理手段は、補正処理を行い、第1モータ目標回転速度NM1がモータ最大回転速度NM1maxより高い場合、車両制御装置51の記録装置に記録された、第1モータ16用の図示されないエンジン目標回転速度補正マップを参照し、第1モータ目標回転速度NM1がモータ最大回転速度NM1maxを超えないようにするための最低のエンジン目標回転速度NEminを算出し、該エンジン目標回転速度NEminをエンジン目標回転速度NEとする。
【0151】
また、前記補正処理手段は、第2モータ目標回転速度NM2がモータ最大回転速度NM2maxより高い場合、車両制御装置51の記録装置に記録された、図21に示される第2モータ25用のエンジン目標回転速度補正マップを参照し、第2モータ目標回転速度NM2がモータ最大回転速度NM2maxを超えないようにするための最低のエンジン目標回転速度NEminを算出し、該エンジン目標回転速度NEminをエンジン目標回転速度NEとする。
【0152】
このようにして、エンジン目標回転速度NEが補正される。そして、充電容量調整処理手段の前記モータ目標回転速度算出処理手段は、モータ目標回転速度算出処理を行い、出力回転速度NOUT及び補正されたエンジン目標回転速度NEに基づいて、前記回転速度関係式によって、第2モータ目標回転速度NM2を算出する。
【0153】
続いて、該第2モータ目標回転速度NM2と第2モータ回転速度NM2との偏差に基づいて第2モータ目標トルクTM2が算出され、第2モータ制御装置49に送られると、該第2モータ制御装置49において、前記第2モータトルク制御処理手段は、第2モータ回転速度NM2が第2モータ目標回転速度NM2になるように第2モータ25のトルク制御を行う。続いて、第2モータ回転速度制御を行うのに必要とされる第2モータトルクTM2、車両要求トルクTO及びギヤ比γM1Wに基づいて第1モータトルクTM1を決定し、トルク制御を行う。
【0154】
このようにして、第1モータ16及び第2モータ25を駆動することによって、エンジン11がエンジン目標回転速度NEで回転させられる。なお、前記第2モータトルク制御処理手段及び第1モータ制御処理手段によって、回生電流低減処理手段が構成され、回生電流低減処理が構成される。
【0155】
このように、バッテリ43の充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きい場合に、充電容量Pc及び充電許容量Pmaxに基づいてエンジン目標回転速度NEを算出し、該エンジン目標回転速度NEに基づいて第1モータ16及び第2モータ25を駆動し、エンジン11を回転させることによって、余剰の回生電流を確実に消費することができる。しかも、第1モータ16及び第2モータ25が回転速度、トルク等において互いに影響を与えることがない。さらに、車両要求トルクTOは、プラネタリギヤユニット13の出力軸14から出力されるように制御されるので、エンジン11が非駆動状態で回転させられても、不自然なトルクショックは発生しない。
【0156】
また、バッテリ電圧VB、バッテリ残量SOC、バッテリ温度等のバッテリ条件が変化し、それに伴って充電許容量Pmaxが変化しても、それに対応してエンジン目標回転速度NEを変更し、変更されたエンジン目標回転速度NEに基づいて第1モータ16及び第2モータ25を駆動し、エンジン11を回転させることができる。したがって、余剰の回生電流を一層確実に消費することができる。
【0157】
そして、回生電流を消費するために放熱抵抗器を使用する必要がなくなるので、ハイブリッド型車両を軽量化することができる。
【0158】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS28−1 車両要求トルクTOが負であるかどうかを判断する。車両要求トルクTOが負である場合はステップS28−2に、負でない場合はステップS28−4に進む。
ステップS28−2 充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きいかどうかを判断する。充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きい場合はステップS28−3に、充電容量Pcが充電許容量Pmax以下である場合はステップS28−4に進む。
ステップS28−3 充電許容量Pmaxに基づいてエンジン目標回転速度NEを算出する。
ステップS28−4 第1モータ目標回転速度NM1がモータ最大回転速度NM1maxより高いか、又は第2モータ目標回転速度NM2がモータ最大回転速度NM2maxより高いかどうかを判断する。第1モータ目標回転速度NM1がモータ最大回転速度NM1maxより高いか、又は第2モータ目標回転速度NM2がモータ最大回転速度NM2maxより高い場合はステップS28−5に進み、第1モータ目標回転速度NM1がモータ最大回転速度NM1max以下であるか、又は第2モータ目標回転速度NM2がモータ最大回転速度NM2max以下である場合はステップS28−6に進む。
ステップS28−5 エンジン目標回転速度NEを補正する。
ステップS28−6 第2モータトルク制御処理を行う。
ステップS28−7 トルク変動補正処理を行う。
ステップS28−8 第1モータ制御処理を行い、リターンする。
【0159】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0160】
この場合、出力回転速度NOUT及びエンジン目標回転速度NEに基づいて、前記回転速度関係式によって、第2モータ目標回転速度NM2が決定する。
【0161】
また、前記エンジン目標回転速度NEが決定されると、前記消費エネルギーPE及びバッテリパワーPM1、PM2
PE=f1(NE
PM1=f2(NE
PM2=f3(NE
が決定する。なお、f1(NE)、f2(NE)及びf3(NE)はそれぞれエンジン目標回転速度NEを変数とする関数を表す。
【0162】
したがって、前記充電容量調整処理手段の前記エンジン目標回転速度算出処理手段91(図1)は、エンジン目標回転速度算出処理を行い、次の式から、充電許容量Pmaxに基づいて、余剰の回生電流に対応するエンジン目標回転速度NEを、車両要求トルクTO及び車速Vに対応する出力回転速度NOUTに基づいて算出することができる。
【0163】
f1(NE)+f2(NE)=Pmax
なお、本実施の形態においては、充電許容量Pmaxに基づいてエンジン目標回転速度NEを算出するようになっているが、第2モータ目標回転速度NM2が決まると、エンジン回転速度NE、第1モータ回転速度NM1、バッテリパワーPM1、PM2及び消費エネルギーPEが決まる。そこで、前記充電容量調整処理手段のモータ目標回転速度算出処理手段は、モータ目標回転速度算出処理を行い、充電許容量Pmaxに基づいて、エンジン11を所定のエンジン回転速度NEで回転させるために必要な第1モータ目標回転速度NM1及び第2モータ目標回転速度NM2を算出することができる。
【0164】
前記各実施の形態においては、車両要求トルクTOがプラネタリギヤユニット13における駆動輪37と連結された出力軸14から出力されるように、第1モータ16及び第2モータ25を駆動し、かつ、充電許容量Pmaxを超えないようにエンジン11を非駆動状態で回転させることができる。
【0165】
次に、出力トルクTOUTを補正し、車両要求トルクTOを出力トルクTOUT及び制動用のブレーキで発生させるようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0166】
図22は本発明の第3の実施の形態における充電容量調整処理のサブルーチンを示す図である。
【0167】
まず、前記充電容量調整処理手段の前記開始条件成立判定処理手段は、開始条件成立判定処理を行い、出力トルクTOUTを読み込み、該出力トルクTOUTに基づいてエネルギーPOUTを算出するとともに、充電容量Pc
Pc=k・POUT
を算出する。
【0168】
続いて、前記開始条件成立判定処理手段は、充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きいかどうかによって開始条件が成立したかどうかを判断する。そして、開始条件が成立すると、前記補正処理手段は、補正処理を行い、充電容量Pcが充電許容量Pmax以下になるように出力トルクTOUTを補正する。
【0169】
次に、前記充電容量調整処理手段の液圧発生処理手段は、液圧発生処理を行い、車両要求トルクTO及び出力トルクTOUTに基づいて前記マスタシリンダ81(図6)における液圧を算出し、発生させる。したがって、制動用のブレーキにおけるブレーキ力が変更され、出力トルクTOUTがその分小さくなり、回生電流を消費することができる。なお、前記液圧発生処理手段によって回生電流低減処理手段が構成され、液圧発生処理によって回生電流低減処理が構成される。
【0170】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS28−11 出力トルクTOUTから充電容量Pcを算出する。
ステップS28−12 充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きいかどうかを判断する。充電容量Pcが充電許容量Pmaxより大きい場合はステップS28−13に、充電容量Pcが充電許容量Pmax以下である場合はステップS28−14に進む。
ステップS28−13 充電容量Pcが充電許容量Pmax以下になるように出力トルクTOUTを補正する。
ステップS28−14 車両要求トルクTO及び出力トルクTOUTに基づいて液圧を算出し、リターンする。
【0171】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0172】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ハイブリッド型車両駆動制御装置においては、第1、第2のモータと、駆動輪に連結された出力軸と、少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置と、減速操作が行われたことを検出する減速操作検出処理手段と、前記減速操作の検出に基づいて前記エンジンを非駆動状態に置くエンジン制御処理手段と、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度を算出するエンジン目標回転速度算出処理手段と、前記第1、第2のモータを駆動して前記エンジン目標回転速度でエンジンを回転させるモータ制御処理手段とを有する。
【0173】
この場合、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジン目標回転速度が算出され、第1、第2のモータが駆動され、前記エンジン目標回転速度でエンジンが回転させられるので、第1、第2のモータ、駆動輪及びエンジンを連結したハイブリッド型車両において余剰の回生電流を確実に消費することができる。しかも、第1、第2のモータが回転速度、トルク等において互いに影響を与えることがない。
【0174】
また、バッテリ電圧、バッテリ残量、バッテリ温度等のバッテリ条件が変化し、それに伴って充電許容量が変化しても、それに対応してエンジン目標回転速度を変更し、変更されたエンジン目標回転速度に基づいて第1、第2のモータを駆動し、エンジンを回転させることができる。したがって、余剰の回生電流を一層確実に消費することができる。
【0175】
そして、回生電流を消費するために放熱抵抗器を使用する必要がなくなるので、ハイブリッド型車両を軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両の概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプラネタリギヤユニットの概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるトルクバランスを示すトルク線図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における第1モータ及び第2モータを駆動してハイブリッド型車両を発進させるときの回転速度線図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の概念図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第2のメインフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態における第1の車両要求トルクマップを示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における第2の車両要求トルクマップを示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるエンジン目標運転状態マップを示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるモータ発進処理のサブルーチンを示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるエンジン始動制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における第2モータ回転速度制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における第1モータ制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態におけるモータブレーキ係合制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態におけるモータブレーキ解放制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態における第2モータトルク制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態における充電容量調整処理のサブルーチンを示す図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態におけるエンジン目標回転速度マップを示す図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態における第2モータ用のエンジン目標回転速度補正マップを示す図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態における充電容量調整処理のサブルーチンを示す図である。
【符号の説明】
11 エンジン
13 プラネタリギヤユニット
14 出力軸
16 第1モータ
25 第2モータ
37 駆動輪
43 バッテリ
51 車両制御装置
91 エンジン目標回転速度算出処理手段
92 モータ制御処理手段
CR キャリヤ
R リングギヤ
S1、S2 サンギヤ

Claims (6)

  1. 第1、第2のモータと、駆動輪に連結された出力軸と、少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置と、減速操作が行われたことを検出する減速操作検出処理手段と、前記減速操作の検出に基づいて前記エンジンを非駆動状態に置くエンジン制御処理手段と、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度を算出するエンジン目標回転速度算出処理手段と、前記第1、第2のモータを駆動して前記エンジン目標回転速度でエンジンを回転させるモータ制御処理手段とを有することを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御装置。
  2. 前記エンジン目標回転速度算出処理手段は、バッテリの充電容量と前記充電許容量との差を表す過剰容量に対応するエンジン目標回転速度をエンジン回転速度及びエンジン消費エネルギーの関連マップに基づいて算出する請求項1に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。
  3. 前記エンジン目標回転速度算出処理手段は、バッテリの充電容量と前記充電許容量との差を表す過剰容量に対応するエンジン目標回転速度を車両要求トルク及び車速に基づいて算出する請求項1又は2に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。
  4. 前記第1、第2のモータの回転速度の最大値を表すモータ最大回転速度に基づいて前記エンジン目標回転速度を補正する補正処理手段を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。
  5. 第1、第2のモータと、駆動輪に連結された出力軸と、少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置と、バッテリの充電許容量に基づいて出力トルクを補正する補正処理手段と、車両要求トルク及び補正された出力トルクに基づいて制動用のブレーキの液圧を算出し、発生させる液圧発生処理手段とを有することを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御装置。
  6. 第1、第2のモータ、駆動輪に連結された出力軸、並びに少なくとも四つの回転要素を備え、エンジン、第1、第2のモータ及び出力軸がそれぞれ異なる回転要素と連結された差動回転装置を有するハイブリッド型車両のハイブリッド型車両駆動制御方法において、減速操作が行われたことを検出し、該減速操作の検出に基づいて前記エンジンを非駆動状態に置き、車両要求トルク及びバッテリの充電許容量に基づいてエンジンを非駆動状態で回転させるためのエンジン目標回転速度を算出し、前記第1、第2のモータを駆動して前記エンジン目標回転速度でエンジンを回転させることを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御方法。
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