JP2005003071A - 無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速比制御装置 Download PDF

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Yutaka Kaneko
金子  豊
Kazutaka Adachi
和孝 安達
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Abstract

【課題】運転状態が変化した場合でもフィードフォワード補償器の出力の過大な変化を抑制する。
【解決手段】運転状態に応じて無段変速機の高次伝達関数を推定する手段と、到達変速比を演算する到達変速比演算手段と、到達変速比と規範応答に基づいて目標変速比を演算する応答性補償部B32と、目標変速比と実変速比との偏差に基づき変速比指令値のフィードバック補正量を演算する動特性補償出力補正部B34と、規範応答と高次伝達関数の逆系からフィードフォワードによる動特性補償出力を演算する動特性補償部B31と、フィードバック補正量とフィードフォワード動特性補償出力に基づいて変速比指令値を補正する手段と、この変速比指令値に基づき無段変速機を制御する手段とを備え、動特性補償部B31は、無段変速機の高次伝達関数の係数を運転状態に基づいて推定し、高次伝達関数を構成する係数のうち分母を構成する最低次数の係数dを定数項とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機の変速比を制御する変速比制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ステップモータ等を用いて変速制御弁を駆動することで可変プーリのプーリ溝幅を変更し、設計者が希望する動特性で変速比が目標とする変速比に追従するように変速制御を行うVベルト式無段変速機が知られている。
【0003】
このようなVベルト式無段変速機の変速比制御システムとしては、例えば、特開平2000−240780号公報等に開示されたものがある。
【0004】
このような変速比制御システムでは、設計者が希望する変速比応答を実現する動特性補償部と、目標変速比と実変速比の偏差から動特性補償部の出力を補正する応答性補償部から構成される。この制御系は2自由度設計であるため、設計者は希望する変速比応答(以下規範応答とする)を安定性とは独立して設定できる。動特性補償部は、規範応答G(s)と制御対象G(s)の逆系を掛け合わせたフィードフォワード補償器G(s)から構成される。制御対象G(s)は、同定実験に基づき作成した高次の伝達関数の係数(制御対象パラメータ)マップを参照して算出され、車速、ライン圧、実変速比等の運転状況により変わる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−240780号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、制御対象の数式モデルG(s)が車速の変化など運転状態の変化があると、上述のフィードフォワード補償器G(s)の出力が急変し、変速比応答が悪化するという問題点があった。
【0007】
特に、サーボ入力が一定の場合でも制御対象G(s)のパラメータが変化することで、フィードフォワード補償器G(s)の出力が大きく変化してしまい、変速応答性が悪化するという問題があった。
【0008】
また、制御対象の数式モデルが高次になるほど、変化するパラメータが多いので、上記のようなフィードフォワード補償器の出力の過大な変化が顕著に現れる、という問題がある。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、運転状態が変化した場合でも、フィードフォワード補償器の出力の過大な変化を抑制して変速比応答の悪化を防ぐことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、運転状態に応じて無段変速機の高次伝達関数を推定する伝達関数推定手段と、運転状態に応じて無段変速機の到達変速比を演算する到達変速比演算手段と、前記到達変速比と、所定の規範応答に基づいて目標変速比を演算する目標変速比演算手段と、前記目標変速比と実変速比との偏差に基づき変速比指令値のフィードバック補正量を演算するフィードバック補正量演算手段と、前記規範応答と前記高次伝達関数の逆系を掛け合わせてフィードフォワードによる動特性補償出力を演算するフィードフォワード補償手段と、前記フィードバック補正量とフィードフォワード動特性補償出力に基づいて前記変速比指令値を補正する変速比指令値補正手段と、補正後の変速比指令値に基づき無段変速機を制御する制御手段と、を備えた無段変速機の変速比制御装置において、
前記伝達関数推定手段は、前記無段変速機の高次伝達関数の係数を運転状態に基づいて推定し、前記高次伝達関数を構成する係数のうち分母を構成する最低次数の係数を定数項とする。
【0011】
【発明の効果】
したがって、本発明は、制御対象の伝達特性を変えることなく無段変速機の高次伝達関数を構成する係数のうち分母を構成する最低次数の係数を常時一定にすることにより、車速などの運転状態が急変した場合でも、フィードフォワード補償手段の出力が急変するのを抑制しながらも、良好な変速応答を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、発明を適用したVベルト式無段変速機の変速比制御装置の概略構成図を示し、変速比制御システムは、無段変速機4と、その変速比を制御するCVTコントロールユニット1とから構成される。
【0014】
無段変速機4は、前後進切替機構10及びトルクコンバータ11を介して図示しないエンジンに接続される変速機構部17と、変速機構部17への油圧供給を制御する油圧コントロールユニット3と、油圧コントロールユニット3内の図示しない変速制御弁を駆動するステップモータ2とを備える。
【0015】
変速機構部17は、プーリ溝幅を変更可能な一対の可変プーリ5、6と、それらに掛け回されるVベルト7とを備えたいわゆるVベルト式無段変速機構であり、可変プーリ5、6のプーリ溝幅を変更することで変速比を無段階に変更することができる。
【0016】
油圧コントロールユニット3内の変速制御弁は、ステップモータ2の角位置に応じて駆動され、可変プーリ5、6の可動円錐板の背面に設けられた油圧シリンダ8、9に供給される油圧が調整される。この結果、可変プーリ5、6のプーリ溝幅が相反的に変更され、変速機構部17の変速比が変更される。
【0017】
CVTコントロールユニット1には、スロットル開度センサ12からのスロットル開度信号TVO(またはアクセル操作量に応じた信号)、インヒビタースイッチ13からのシフトレバー位置信号、油温センサ14からの油温信号の他、変速機構部17の入力回転速度センサ15からの入力回転速度信号Npri、出力回転速度センサ16からの出力回転速度信号Nsec等が入力される。
【0018】
CVTコントロールユニット1は、これら各種入力信号に基づき最終的な目標変速比である到達変速比iPTを演算し、変速機構部17の実変速比iPRが所定の動特性で到達変速比iPTに近づくよう変速比指令値iPCFを演算する。変速比指令値iPCFはCVTコントロールユニット1で角位置指令値θに変換された後ステップモータ2に出力される。
【0019】
CVTコントロールユニット1の内部構成を図2に示す。
【0020】
図2に示すように、CVTコントロールユニット1は、到達変速比演算部B1と、実変速比演算部B2と、変速比指令値演算部B3と、変速比指令値変換部B4から構成される。到達変速比演算部B1は、上述したスロットル開度信号TVO、入力軸回転信号(入力軸回転速度)Npri、出力軸回転信号(出力軸回転速度)NSEC等に基づき到達変速比iPTを演算し、それを変速比指令値演算部B3に出力する。
【0021】
到達変速比iPTは、例えば、スロットル開度TVOをパラメータとして出力軸回転信号Nsecに応じた到達変速比iPTを設定したマップを参照することにより求められる。
【0022】
実変速比演算部B2は、変速機構部17の入力軸回転信号Npriと出力軸回転信号Nseから、
【0023】
【数1】
Figure 2005003071
により、変速機構部17の実変速比iPRを演算し、それを変速指令値演算部B3に出力する。
【0024】
変速指令値演算部B3は、到達変速比iPTと実変速比iPRに基づき、設計者が希望する変速比応答を実現するための変速比指令値iPCFを演算し、それを変速比指令値変換部B4に出力する。
【0025】
変速比指令値変換部B4は、変速比指令値iPCFをステップモータ2の角位置と変速機構部17の変速比との関係を規定するマップを参照して角位置指令値θcに変換し、それをステップモータ2に出力する。
【0026】
次に、図2から図3を参照しながら、CVTコントロールユニット1が実行する変速比制御について詳述する。なお、図3は、変速比制御システムのブロック図である。
【0027】
変速比制御システムは大きく分けて動特性補償部B31と、応答性補償部B32と、変速比指令値変換部B4と、無段変速機4(ステップモータ2、油圧コントロールユニット3、変速機構部17)とから構成される。
【0028】
ここで無段変速機4の動特性は次式に示すような3次/4次の高次伝達関数で表すことができる。
【0029】
【数2】
Figure 2005003071
ただし、K:無段変速機4のゲイン
、n、n、n、d、d、d、d、d:無段変速機の動特性を表すパラメータ(係数)である。
【0030】
ステップモータ2の角位置に対する変速機構部17の変速比は、図5に示すように比例関係にないので、無段変速機4のゲインKは変速機構部17の実変速比iPRに応じて算出される。なお、図5は、ステップモータ2の角位置(ステップ数)と変速比の関係を示している。
【0031】
また、無段変速機4の動特性を表わす上記(2)式の各係数は、出力軸回転速度Nsecに応じて変化するので、出力軸回転速度Nsecから同定実験に基づき作成した図6に示すマップを参照して算出される。
【0032】
なお、無段変速機のゲインはKで表すため、伝達特性を示す項の定常ゲインが1となるように各係数を決める。
【0033】
以上のことを踏まえ、図3に示す変速比制御システムの各要素について説明する。まず、動特性補償部B31について説明すると、動特性補償部B31はいわゆるフィードフォワード補償器であり、設計者が希望する変速比応答が次の(3)式
【0034】
【数3】
Figure 2005003071
ただし、ξ、ω:設計者が希望する変速比応答を得るためのパラメータ
で与えられると、実変速比iPRが動特性G(s)で追従するように次の(4)式に基づきフィードフォワード動特性補償出力iPFFを演算する。つまり、動特性補償部B31は、4次/5次フィルタで構成される。
【0035】
【数4】
Figure 2005003071
この(4)式の動特性補償部B31のブロック図を図4に示す。ただし、各ゲインgain0〜gain11は、
【0036】
【数5】
Figure 2005003071
より決定される。
【0037】
しかし、同定実験によって得られた図6に示すマップに基づき各係数から無段変速機4の動特性を推定してフィードフォワード動特性補償出力iPFFを算出した場合、出力軸回転速度Nsecの変化に伴い上記(2)、(4)および(5)式おける制御対象の各係数が変化し、フィードフォワード動特性補償出力iPFFが急変することで、変速比応答が悪化してしまう問題点がある。
【0038】
ここで、同定実験により求めた各係数d〜d及びn〜nは、上記(2)式の高次の伝達関数において、係数d〜dが図6(A)の分母の係数であり、係数n〜nは図6(B)の分子の係数となる。
【0039】
各係数d〜d及びn〜nは出力軸回転速度(図中OUTREV)または車速に応じて変化するもので上記(5)式に示した各gainも車速に応じて変化することになる(ただし、図6(A)において係数dは、一定であるので、ゲインgain9は車速に拘わらず一定となる)。
【0040】
ここで、上記(5)式のgain5、gain10は、それぞれ係数nとdに応じて変化し、係数n、dは図6(A)、(B)で示すように出力軸回転速度が0〜2000[rpm]で大きく変化する。特に、図4で示すように、gain10=n/dはフィードフォワード動特性補償出力iPFFを大きく変化させることができ、また、gain5=dはステップモータの角位置を示す値であるのでフィードフォワード動特性補償出力iPFFに大きな影響を与えるので、この係数d、nの変化がフィードフォワード動特性補償出力iPFFに大きく影響してしまう。
【0041】
この結果、サーボ入力(到達変速比)が一定の場合でも、出力軸回転数の変化に呼応して、係数n、dが変化するとフィードフォワード動特性補償出力(フィードフォワード出力)iPFFが大きく変化するため変速応答性が悪化する場合が生じる。
【0042】
そこで、フィードフォワード動特性補償出力iPFFに大きな影響を与えるgain0、gain5を構成する係数n、dを、図7(A)、(B)で示すように、出力軸回転数または車速に係わらず一定の値に設定する。特に、定常ゲイン(K)が1のときには、係数n、dを同値とするのが望ましい。
【0043】
これにより、上記(2)式に示した無段変速機の高次の伝達関数G(s)のうちゲインKを除く0次の係数n、dを定数項として扱うことにより、車速が急変した場合でも、フィードフォワード補償器の出力iPFFが急変するのを抑制でき、良好な変速応答を得ることができるのである。特に、上記のように係数n、dを同値の定数としておけば、gain10=n/dは常に1であるから車速の影響を受けることがなく、過剰な変速応答を抑制できる。
【0044】
さらに、少なくとも、上記(2)式の伝達関数GP(s)のうち分母の0次の係数でステップモータの角位置を示す値であるdを定数とするだけでも良く、上記gain5を一定にし、gain10の分母を一定とすることにより、車速(出力軸回転数)の変化によるフィードフォワード補償器の出力の過大な変化を抑制して変速応答の悪化を抑制することが可能となるのである。
【0045】
次に、応答性補正部B32について説明する。この応答性補正部B32は目標変速比演算部B33と動特性補償出力補正部B34から構成される。
【0046】
目標変速比演算部B33では、到達変速比iPTを入力として設計者が希望する変速比応答である目標変速比iPMを次の(6)式に基づき演算する。なお、目標変速比iPMは実変速比iPRが最終的な到達変速比iPTに至るまでの過渡的な目標変速比である。
【0047】
【数6】
Figure 2005003071
動特性補償出力補正部B34では、積分特性を有し、制御対象のパラメータの変化に対し安定性が補償されているフィルタを用いてフィードバック動特性補償出力補正値iPFBを規範応答iPMと実変速比iPRから算出する。
【0048】
上記フィードバック動特性補償補正出力iPFB、フィードフォワード動特性補償出力iPFFから変速比指令値ipcは次の(7)式より算出される。
【0049】
【数7】
Figure 2005003071
この(7)式から算出される最終変速比指令値ipcを用いることにより、パラメータ変動や外乱の影響を受けにくく、かつ設計者が希望する変速比応答が得られる。
【0050】
ただし、上記図5で示したように、変速機構部17の変速比とステップモータ2の角位置は比例関係にないので、変速比指令値変換部B4において、図5に示したマップを参照して変速比指令値ipcをステップモータ角位置指令値θcに変換し、これをステップモータ2に出力する。
【0051】
以上のように、フィードフォワード動特性補償出力iPFFに大きな影響を与えるgain10の係数n、dを、出力軸回転速度または車速に係わらず一定の値に設定し、係数n、dを定数項として扱うことにより、車速が急変した場合でも、フィードフォワード補償器の出力が急変するのを抑制でき、良好な変速応答を得ることができるのである。
【0052】
図8は、第2の実施形態を示し、前記第1実施形態の図7に示した係数のマップを変更したもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0053】
この図8のマップは、上記(2)式に示した伝達関数の分母分子を定数項d、nで除算し、その係数をもとに作成した出力軸回転速度(または車速)に関する各係数d〜d、n〜nのマップである。この図8のマップを用いて制御対象を推定し、上記(4)式および図4のブロック図からフィードフォワード動特性補償出力iPFFを算出する。
【0054】
この場合も、前記第1実施形態と同様に、フィードフォワード補償器の出力が急変するのを抑制でき、良好な変速応答を得ることができる。
【0055】
次に、従来の変速比制御システムと本発明の変速比応答について比較を行う。
【0056】
図9は従来の変速比制御システム、図10は本発明の変速比制御システムを用いて、変速比指令値を一定にし、車両を加速して出力軸回転速度を変化させた結果である。
【0057】
従来のシステムでは、出力軸回転速度の変化により上記(4)式で用いる制御対象のパラメータ(係数n、d)が図6に応じて変化することで、フィードフォワード動特性補償出力も変化し、変速比指令値が一定にもかかわらず、実変速比が変化している。
【0058】
これに対して本発明の変速比制御システムは、上記第1実施形態及び第2実施形態ともに、上記(2)式に示した無段変速機の伝達関数G(s)のうちゲインKを除く0次の係数n、dを定数項として扱うことにより、フィードフォワード動特性補償出力iPFFは一定であり、実変速比iPRも変化しない。
【0059】
次に、ダウン方向のスイッチ変速(例えば、キックダウン変速)中に出力軸回転速度を変化させた結果について、図11から図13に示す。
【0060】
図11は従来の変速比制御システムであり、出力軸回転速度(図中OUTREV)の変化に伴い、係数n、dが図6に応じて変化することで、フィードフォワード動特性補償出力iPFFも変化し、ハンチングした変速比応答を示している。
【0061】
これに対して図12は、本発明における第1実施形態の変速比制御システムであり、伝達関数G(s)のうちゲインKを除く0次の係数n、dを定数項としたので、フィードフォワード動特性補償出力iPFFは出力軸回転速度(図中OUTREV)の変化の影響を受けておらず、実変速比iPRにハンチング等を生じることなく良好な変速比応答を示している。
【0062】
こうして、運転状態が変化した場合でも、フィードフォワード補償器の出力の過大な変化を抑制しながらも、良好な変速応答を確保することができるのである。
【0063】
しかしながら、上記第1実施形態では、図7に示すマップを用いて制御対象を推定しているため、上記(4)式を計算する際、モデル化誤差を生じており、規範応答iPMと実変速比iPRに微小な偏差が生じている。
【0064】
図13は、本発明における第2実施形態の変速比制御システムであり、出力軸回転速度(図中OUTREV)の影響がなく、かつ、モデル化誤差も生じておらず、実変速比iPR、規範応答iPMはほぼ一致して良好な変速比応答を示している。
【0065】
以上、本発明をVベルト式無段変速機の変速比制御システムに適用した実施形態について説明したが、本発明の適用可能な範囲はこれに限定されるものでは無く、ステップモータ等を用いて変速比制御を行う変速比制御システムであれば広く適用できるものである。また、変速比制御システムのブロック図もここで示したものに限定されるものではなく、これらと等価なものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す無段変速機の変速制御システムの概略構成図。
【図2】同じくコントローラの概略構成図。
【図3】変速比制御システムのブロック図。
【図4】動特性補償部B31のブロック図。
【図5】ステップモータの角位置と変速比の関係を示すマップである。
【図6】各係数を示すマップで、(A)は分母の係数d〜dと出力軸回転速度の関係を示すマップで、(B)の分子の係数n〜nと出力軸回転速度の関係を示すマップである。
【図7】各係数のうちdとnを定数項としたマップで、(A)は分母の係数d〜dと出力軸回転速度の関係を示すマップで、(B)の分子の係数n〜nと出力軸回転速度の関係を示すマップである。
【図8】第2の実施形態を示し、各係数のうちdとnを定数項としたマップで、(A)は分母の係数d〜dと出力軸回転速度の関係を示すマップで、(B)の分子の係数n〜nと出力軸回転速度の関係を示すマップである。
【図9】従来の変速比制御システムにおける変速比指令値、実変速比、出力軸回転速度、フィードフォワード動特性補償出力iPFF、到達変速比iPTと時間の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の変速比制御システムにおける変速比指令値、実変速比、出力軸回転速度、フィードフォワード動特性補償出力iPFF、到達変速比iPTと時間の関係を示すグラフである。
【図11】従来の変速比制御システムでスイッチ変速を行ったときの変速比指令値、実変速比、出力軸回転速度、フィードフォワード動特性補償出力iPFF、到達変速比iPTと時間の関係を示すグラフである。
【図12】本発明の第1実施形態の変速比制御システムでスイッチ変速を行ったときの変速比指令値、実変速比、出力軸回転速度、フィードフォワード動特性補償出力iPFF、到達変速比iPTと時間の関係を示すグラフである。
【図13】本発明の第2実施形態の変速比制御システムでスイッチ変速を行ったときの変速比指令値、実変速比、出力軸回転速度、フィードフォワード動特性補償出力iPFF、到達変速比iPTと時間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 CVTコントロールユニット
4 無段変速機
B1 到達変速比演算部
B2 実変速比演算部
B3 変速比指令値演算部
B4 変速比指令値変換部
B31 動特性補償部
B32 応答性補償部

Claims (4)

  1. 運転状態に応じて無段変速機の高次伝達関数を推定する伝達関数推定手段と、運転状態に応じて無段変速機の到達変速比を演算する到達変速比演算手段と、前記到達変速比と、所定の規範応答に基づいて目標変速比を演算する目標変速比演算手段と、
    前記目標変速比と実変速比との偏差に基づき変速比指令値のフィードバック補正量を演算するフィードバック補正量演算手段と、
    前記規範応答と前記高次伝達関数の逆系を掛け合わせてフィードフォワードによる動特性補償出力を演算するフィードフォワード補償手段と、
    前記フィードバック補正量とフィードフォワード動特性補償出力に基づいて前記変速比指令値を補正する変速比指令値補正手段と、
    補正後の変速比指令値に基づき無段変速機を制御する制御手段と、を備えた無段変速機の変速比制御装置において、
    前記伝達関数推定手段は、前記高次伝達関数を構成する係数のうち分母を構成する最低次数の係数を定数項としたことを特徴とする無段変速機の変速比制御装置。
  2. 前記伝達関数推定手段は、前記高次伝達関数を構成する係数のうち分母を構成する最低次数の係数と、分子を構成する最低次数の係数を定数項としたことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の変速比制御装置。
  3. 前記高次伝達関数の定常ゲインが1のときには、前記高次伝達関数の分母及び分子の最低次数の係数を同値の定数項とすることを特徴とする請求項2に記載の無段変速機の変速比制御装置。
  4. 前記最低次数の係数は0次の係数であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載の無段変速機の変速比制御装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315500A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 自動変速機のクラッチ油圧指令値生成方法およびその装置
JP2019020350A (ja) * 2017-07-21 2019-02-07 株式会社エー・アンド・デイ トランスミッション試験装置
US11454315B2 (en) * 2017-08-31 2022-09-27 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Transmission controller for toroidal continuously variable transmission

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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