JP2005002145A - 断熱層形成耐火塗料 - Google Patents

断熱層形成耐火塗料 Download PDF

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Noriyuki Yoshihara
紀幸 吉原
Hidekazu Ono
英一 小野
Atsushige Fujii
淳成 藤井
Maki Inoue
真樹 井上
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Dokai Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

【課題】断熱層の強度が高く、割れ・剥離が発生し難い耐火塗料で、塗布厚さが均一な断熱層を形成しうる耐火塗料を提供する。
【解決手段】高温で発泡する無機発泡剤と炭化物形成剤を含有し、有機質結合剤及び無機質結合剤をバインダー成分とする耐火塗料において、無機発泡剤として、発泡性シリカゲルを含有させ、無機質結合剤として、自己造膜性の鱗片状シリカを配合する。この耐火塗料は、火炎に曝されるとシリカゲルが発泡して中空のシリカ粒子を生成して、断熱層を強化し、鱗片状シリカが塗料にチキソトロピック性を付与し、塗布時の垂れがない。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱層形成耐火塗料に関し、より詳しくは、鉄骨構造物等の表面に塗布される耐火塗料であって、火災等に曝されると塗膜中に含有される成分が発泡して断熱層を形成し、構造部材への伝熱を抑制し、部材の過熱による強度低下を防止する塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
現在の高層ビルを支えているのは、H形、L形、T形、I形、溝形、山形、箱形等の各種の形状の鋼材であって、これらにより側柱や内柱及び梁を組み立てる鋼構造骨組によって基本的に形成されている(鋼構造物と称される。)。もちろんこれら高層建造物(高層ビル)は、その鋼構造骨組みについては、大型コンピュータによる厳密な強度計算やシュミレーションに基づく耐震設計が施されており、誰も高層ビルの耐震性、安全性を疑うものはいない。
【0004】
しかしながら、鋼構造は、実は基本的に、火炎には非常に脆弱なものなのである。可燃物が少なくない高層ビル内で、もし火災が発生したような場合、ビルの柱や梁等の骨組みを形成している鋼材は、約1000℃の火炎で火災加熱されることになるが、400℃を超えるとその強度(降伏点、弾性係数等)が急激に低下し始め、600℃でその強度は半分に、800℃でなんと1割に低下し、ついには負担している建造物の荷重に耐えきれず変形する(これを高温挫屈と称する。)と云う問題がある。
【0005】
かかる観点から、建築基準法(2000年6月改正)は、鉄骨等を主要構造部材とする建物や建造物においては、耐火被覆の役割は極めて大であることに鑑み、火災発生時に構造部材が火炎加熱されて強度が低下し、高温挫屈して崩壊するのを防ぐため、例えば鋼材の表面に耐火被覆を施して、火炎による加熱を当該被覆により断熱し、火炎加熱の熱が、直接構造部材の温度を急激に上昇させないようにし、建造物の上層、中層、下層等の階数に応じて、1時間耐火、2時間耐火、3時間耐火などの各耐火時間で、鋼材最高温度が450℃以下、平均温度が350℃以下であるような耐火性能を満足すべきことなどを規定している。
【0006】
このような法規の規制を充足するため、従来から、断熱材や断熱シート等の耐火被覆材を構造部材である鉄骨の周りに巻き付ける方法が提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献4等を参照。)。しかしながら、これらの方法には、断熱材やシートの厚みが厚くなることや、現場での施工に労力を要するという問題がある。さらに断熱材等の巻き付けは、デザイン的に建物の美観を大きく損なうため好ましくないという問題もある。
【0007】
また、耐火被覆層としてセメント系材料を鉄骨等の構造部材上に直接形成する方法が提案されているが(例えば、特許文献5及び特許文献6等を参照。)、十分な耐火性を出すためには、数mmから場合によっては10mm以上と非常に厚く塗る必要があり、現場施工にも労力を要し、またひび割れを生じやすいと言う欠点がある。
【0008】
特に近年では、上記耐火ボードや吹きつけロックウール等の耐火被覆材を被覆する方法の欠点を改良するため、通常の塗料と同様に、鋼材の表面に塗装できる耐火塗料が注目されている。当該塗料は、火炎加熱されると発泡し、また炭化層(炭化物の層)が形成されてベースコートが25〜50倍に膨張して、発泡層が断熱層として形成されるもので、当該発泡した炭化層からなる断熱層(以下単に「断熱層」と称することがある。)が、構造部材(鋼材)への伝熱を抑制するタイプの耐火塗料である(例えば、特許文献7〜特許文献10等を参照。)。
【0009】
これら発泡性耐火塗料は、1〜2mm程度と、ロックウール等と比較してはるかに塗布厚みが薄く、また一般の塗料と同様の手段により効率よく塗装できるとともに、耐火性にも優れ、加えて、鋼構造物、特に近年建設が多く行われるようになった、アトリウム、ショールーム、吹き抜けを有するビル、大空間構造物、メガモール、室内競技場等の、鉄骨の露出部分の多い箇所に任意の色彩で塗装でき、意匠的にも優れているものである。
【0010】
しかしながら、形成される炭化発泡層からなる断熱被膜層は、一旦発泡すると脆くなって、従来強度が必ずしも充分でなく、割れたり、衝撃を受けて剥離する場合があった。断熱被膜層の場合、一部でも剥離、脱落が生ずると、すでに述べたように、この部分の断熱性が失われるため、局部的に加熱され、高温挫屈を生じて、この部分から構造物の強度が低下するおそれがある。
【0011】
また、これらの塗料は、塗布が容易であるが、一般に、粘性が低いために、塗膜の垂れが生じて、塗布厚のむらを生じ易いこと、従って、厚みが不均一となり、均一な断熱性が保持できないという問題もあった。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−33406号公報
【特許文献2】
特開平6−57838号公報
【特許文献3】
特開平7−330417号公報
【特許文献4】
特開平2003−27624号公報
【特許文献5】
特開平9−142952号公報
【特許文献6】
特開平11−116357号公報
【特許文献7】
特開平5−194881号公報
【特許文献8】
特開平10−110121号公報
【特許文献9】
特開平10−316900号公報
【特許文献10】
特開平2002−70208号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高温に曝されたときに形成される断熱層の強度が従来のものに比較して高く、断熱層の割れ、剥離が発生し難い耐火塗料であり、しかも塗布が容易でしかも垂れることがなく、塗布厚みが均一である断熱層を形成しうる耐火塗料を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に従えば、以下の発明が提供される。
【0015】
(1) 高温で発泡する無機発泡剤と炭化物形成剤を含み、有機質結合剤及び無機質結合剤をバインダー成分とする耐火塗料において、当該無機発泡剤として、少なくとも発泡性シリカゲルを含有することを特徴とする断熱層形成耐火塗料。
【0016】
(2) 前記発泡性シリカゲルの平均粒子径が0.3mm〜5mmであり、かつそのNa分含有量が0.01〜1.0質量%である(1)に記載の断熱層形成耐火塗料。
【0017】
(3) 無機質結合剤として、少なくとも自己造膜性の鱗片状シリカを含有する(1)又は(2)に記載の断熱層形成耐火塗料。
【0018】
(4) 鱗片状シリカの平均粒子径が0.05〜50μmであり、かつアスペクト比が30以上である(1)〜(3)のいずれかに記載の断熱層形成耐火塗料。
【0019】
(5) 鱗片状シリカの含有量が、塗料中の全固形分質量に対して1〜20質量%である(1)〜(4)のいずれかに記載の断熱層形成耐火塗料。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】
(無機発泡剤及び炭化物形成剤)
本発明の耐火塗料においては、高温で発泡する無機発泡剤と高温で分解して炭化物の層を形成する炭化物形成剤を必須成分として含有する。火炎加熱された場合この両者が協働して、発生した気泡が形成された炭化物中に分散、保持、固定されて、緻密な断熱層を形成するのである。
【0022】
(無機発泡剤)
無機発泡剤は、バインダー成分に配合され、塗膜層(ベースコート層)を形成するもので、火災加熱された場合、適当な温度で分解して窒素ガス、アンモニアガス、水蒸気等の不燃性の無機質ガス(蒸気)を気泡として放出するものである。この無機質のガスからなる気泡が断熱層を形成する。
【0023】
従来かかる無機発泡剤としては、例えばリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド、リン酸メラミン等が使用されているが、本発明においては、無機発泡剤として、少なくとも発泡性シリカゲルを塗料中に配合、含有させる点に特徴を有するものである。
【0024】
(発泡性シリカゲル)
発泡性シリカゲルとは、特定のナトリウム含量を有するシリカゲルであって、例えば850℃以上に加熱されるとガラス状の中空粒子を形成する。これが、リン酸アンモニウム等の発泡剤と根本的に異なるのは、後記で詳述するように、従来のリン酸アンモニウム等よりはるかに高温で発泡する点と、単なるガスが放出されるものではなく、それ自体で形状を保持できるガラス状の固体中空粒子が形成される点である。従って、形成される断熱層は、当該層中の中空粒子が補強材としても機能するので、その強度(硬度)は、きわめて大きくなり、指で押しても容易には変形しない強靱なものとなる。このように、当該発泡層が火炎や熱風に等の機械的衝撃に曝された場合でも、容易には破壊、脱落が生じない強度の高い断熱層が得られるのである。
【0025】
本発明における発泡性シリカゲルとは、ナトリウム化合物、例えば硫酸ナトリウムを、特定量含有する乾燥シリカゲルである。当該発泡性シリカゲルは、850℃以上、好ましくは900℃以上、更に好ましくは950℃以上に加熱されると、離脱するシリカゲル中の結合水や、シリカゲル中のシラノール基が脱水反応して発生する水蒸気などが発泡ガスとなって、当該シリカゲル粒子を内部から発泡膨張せしめ、比重の小さな球形中空シリカ粒子を形成する。このように、発泡性シリカゲルの加熱発泡による中空粒子形成は、加熱時のシリカゲル表面がNaの存在により適度に溶融が加速されて無孔質化した状態で内部の水分蒸発等により膨張し、発泡するという機構によるものと考えられる。
【0026】
Naの含有量は、0.01〜2.0質量%、好ましくは0.01〜1.0質量%である。Naの含有量がこれよりあまり少ない場合には、表面の溶融速度が遅いため、水分等が先に蒸発してしまい、発泡は起こらない。一方、逆に、Na分の含有量が、これよりもあまり多すぎる場合には、表面が短時間で溶融した後の水分蒸発量等が多いため、発泡はするものの膨張しすぎて破裂してしまい、適正な中空形状が得られず、また強度も低下してしまう。このように、Naの含有量を適度の範囲とすることにより、シリカゲル表面の溶融速度と、含有水分等の蒸発速度のバランスを保持することができ、上記所望の加熱温度範囲でスムースに発泡し、かつ強度の高い発泡シリカゲルを得ることができる。
【0027】
また、発泡性シリカゲルの平均粒子径としては、0.3〜10mm、好ましくは0.3〜5mmである。粒子径がこれよりあまり小さい場合は、発泡がスムースに行われないため中空粒子を速やかに形成することができず、また逆にこれよりあまり大粒子径の場合は、得られる中空粒子の径が大きくなりすぎて、均一な薄い塗膜を形成することができないため、好ましくない。
【0028】
本発明において、発泡性シリカゲルは必須の成分であるが、一般的に使用されている従来の無機発泡剤と併用することが好ましい。すなわち、当該シリカゲルは耐熱性が高く、例えば従来の無機発泡剤よりも、高温の850〜900℃以上で発泡することから、これらより低温、例えば100〜300℃で分解して気泡を放出して発泡する従来の無機発泡剤と組み合わせ、併用することにより、より広い温度範囲で高い断熱性を発現させることができる。
【0029】
併用する無機発泡剤としては、例えば、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムカリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸塩、炭酸水素塩;第一リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、第三リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド、リン酸メラミン等のリン酸塩;メラミン、尿素、メチロール化尿素、ジシアンジアミド、メチロール化ジシアンジアミド、リン酸グアニジン、炭酸グアニジン、グアニル尿素、ヘキメチレントテラミン、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド、p−トルエンスルホニルヒドラジド等の含窒素化合物;及び
【0030】
ヒル石粉末、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、真珠石粉末等の無機粉末;塩化アルミニウム6水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、リン酸マグネシウム8水和物、硫酸マグネシウム7水和物、硫酸ナトリウム10水和物、リン酸ナトリウム12水和物等が例示されるが、もちろんこれらに限定されるものではない。これら併用する無機発泡剤は、その一種類又は二種類以上を混合して用いてもよい。
【0031】
発泡性シリカゲルの含有量は、塗料中の全固形分量に対して、3〜25質量%、より好ましくは5〜20質量%である。発泡性シリカゲルの含有量がこれよりあまり少ない場合は、高温下、特に850〜900℃以上での発泡体の形成量、従って断熱層の形成が不十分であって断熱性が低下し、逆に含有量がこれよりあまり過大の場合は、併用する他の無機発泡剤の発泡が充分に行われず、従って低い温度領域における断熱層形成が不十分となり、この温度領域での断熱性が低下するため、好ましくない。
【0032】
なお、本発明において発泡性シリカゲルと併用する他の無機発泡剤との質量配合割合は、10/90〜90/10程度である。
【0033】
(炭化物形成剤)
本発明における耐火塗料は、炭化物形成剤を含有している。炭化物形成剤は、塗膜中にあって、火炎に曝された場合高温で分解して炭化物(炭素骨格)の層を形成し、上記した発泡剤が分解して形成された気泡を、当該炭化物中に分散、保持させて断熱性を有する発泡層(断熱層)を形成するものである。
【0034】
本発明において炭化物形成剤としては、通常用いられているものが使用可能であり、特に多価アルコール及び糖類が好ましい。多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールの縮重合体、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられ、また、糖類としては、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、ソルビトール、アラビノース、リボース、キシロース、蔗糖、麦芽糖、ラフィノース、乳糖、イソシトール、シュクロース、デンプン、セルロース、グリコーゲン、デキストリン、ペクチン、ペクトン酸、カゼイン等が挙げられる。
【0035】
また、炭化物形成剤としては、膨張性黒鉛を使用することもできる。膨張性黒鉛としては、例えば、鱗片状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を濃硫酸、硝酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素水等の強酸化剤とで処理して得られる層状構造を維持したグラファイト層間化合物、及び、これを更にアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アンモニア、脂肪族低級アミン等で中和したもの等が挙げられる。
【0036】
炭化物形成剤の含有量は、塗料中の全固形分質量に対して2〜18質量%が好ましい。含有量がこれよりあまり少ない場合は、炭化物が充分必要な量だけ生成されないので、発泡した断熱層の強度が不足し、逆に、含有量がこれよりあまり大であると、相対的に発泡剤の量が低下して充分な断熱層が形成されず、断熱性が低下するので好ましくない。
【0037】
(バインダー)
上記した無機発泡剤と炭化物形成剤を有機質結合材及び無機質結合材からなるバインダー成分(塗膜形成成分)に配合することにより、耐火塗料が得られる。
【0038】
(有機質結合剤)
本発明において、有機質結合剤は、耐火塗料を塗装した後に、当該塗膜が火炎に曝されて当該有機結合剤を形成する合成樹脂が溶融若しくは分解あるいは焼失するまでの間に、他の成分、例えば無機発泡剤、炭化物成形剤、充填剤、顔料その他の成分を、鋼材等の金属下地等に固定又は固着せしめるバインダーとしての機能を有するものである。
【0039】
かかる有機質結合剤としては、通常一般的な塗料に用いられる各種の合成樹脂を使用することができ、例えば、メラミン樹脂、メラミンエステル樹脂、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、スチレン/アクリレート共重合樹脂、メチルスチレン/アクリレート共重合樹脂、ビニルトルエン/アクリレート共重合樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、アルキド樹脂、変性アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂、ジシアナミド/ホルムアルデヒド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂(グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、環状オキシラン型等)、シリコ−ン樹脂、ケイ素樹脂、フッ素樹脂等が例示される。
【0040】
これら有機質結合剤の含有量としては、塗料中の全固形分質量に対して10〜50質量%が好ましい。含有量がこれより少ない場合は、常温における金属下地への固着力又は結合力が低下して塗膜強度が不足し、逆にこれよりあまり過大であると、火炎に接した場合の可燃物の量が徒に増加することになり耐火性が低下するという理由から、いずれも好ましくない。
【0041】
(無機質結合剤)
無機質結合剤は、上記合成樹脂からなる有機質結合剤とともに配合されて、塗膜中に存在し、当該合成樹脂成分が溶融、分解、焼失した後も、下地に対する固着力を維持し、発泡後の塗膜形状を維持するものである。
【0042】
無機質結合剤としては、通常用いられるアルカリ金属ケイ酸塩、又はアルカリ土類金属ケイ酸塩の水溶液(水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の水溶液)、シリカゾル、コロイダルシリカ、アルミナゾル、ジルコニアゾル、メチルオルトシリケート、エチルオルトシリケート、フェニルオルトシリケート、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、ベントナイト、スメクナイト、水硬性セメント及び鱗片状シリカを用いることができる。
【0043】
これら無機質結合剤の含有量としては、塗料中の全固形分質量に対して5〜40質量%が好ましい。含有量がこれよりあまり少ない場合には、下地金属等に対する固着力が低下し、特に高温における塗膜強度が不足し、逆にこれをあまり大幅に超える場合には、相対的に発泡剤の量が低下して断熱性が低下し好ましくない。
【0044】
(鱗片状シリカ)
本発明においては、無機質結合剤として、単独で、または上記した他の無機質結合剤とともに、自己造膜性を有する鱗片状シリカを選択して使用することを大きな特徴とする。
【0045】
かかる自己造膜性を有する鱗片状シリカ(以下、「本発明における鱗片状シリカ」あるいは単に「鱗片状シリカ」と称することがある。)としては、特に限定するものではないが、シリカの薄片1次粒子が互いに面間が平行的に配向し、複数枚重なって形成される自己造膜性を有する鱗片状のシリカ2次粒子が最も好ましい。
【0046】
本発明における鱗片状シリカとしては、いわゆる層状ポリケイ酸またはその金属の塩と総称されるシリケート層構造のシリカであることが最も好ましい。
【0047】
層状ポリケイ酸又はその塩とは、例えばケニアアイト、マガディアイト、マカタイト、アイラアイト、カネマイト、オクトシリケート、シリカ−X、シリカ−Y等であり、アルカリ金属等の塩型またはこれを酸処理したH型のどちらでもよい。
【0048】
本発明における鱗片状シリカ粒子は、その形態等に起因して大きな自己造膜性を有し、常温においても容易に強固なシリカ被膜を形成しうるものである。すなわち当該鱗片状シリカ粒子の15%程度の水分散液を鋼板等の金属表面やガラス等の基体上に塗布し、常温で乾燥すると、基体表面に塗布された塗膜が乾燥する過程で、鱗片状の粒子同士が基体に平行に重なって互いに係合し、なんら被膜形成剤や造膜助剤等を使用することなしに硬化し、それ自体で強靱な被膜が形成される。
【0049】
本発明において使用する、自己造膜性を有する鱗片状シリカは、もちろん、従来の無機結合剤と同様にして塗装・乾燥された状態の塗膜を強化する結合剤として作用する。しかしながら、これに止まるものではなく、上記したごとく、それ自身強い自己造膜性を有することから、以下のごとき効果を奏することができる。
【0050】
すなわち、まず、他の無機結合剤とは異なり、主として有機質結合剤である合成樹脂からなる塗膜が火炎に接触して溶融、分解する過程においてはもちろん、さらには炭化物の層を形成する状態になった段階においても、その強い自己造膜性により当該炭化物層の被膜強度を保持できる。しかも、鱗片状シリカは、シリカそのものであるからきわめて高融点であって耐熱性が高く、当該炭化層が割れたり、剥離・脱落することを有効に防止することができる。これは、もし、火炎に曝された場合の断熱層を形成している炭化物層の一部が剥離・脱落すると、その部分の断熱作用が失われ、鋼材表面が露出してこの露出部分が加熱され、すでに述べたように局部的な高温挫屈を起こすことになるので、本発明において自己造膜性を有する鱗片状シリカを配合する意義はきわめて大きいというべきである。
【0051】
本発明における鱗片状シリカ配合のもう一つの重要な効果は、耐火塗料へのチキソトロピック性の付与である。耐火塗料は、鉄骨等の構造部材に通常数mm、場合によっては1mm以下と非常に薄く塗布されるものであることから、基本的に均一な厚みで塗布することが重要である。しかしながら、耐火塗料を薄く、かつ、均一に塗布することは必ずしも容易ではない。これは、耐火塗料の粘性を低くすれば均一に塗布することは容易となるが、柱や梁を形成する鋼材に対しては、低粘度にすると塗布した後に塗料が垂れて塗膜に厚みむらを生じる。一方、高粘度にすればかかる垂れは防げるが、今度は塗布性が非常に悪くなり、スプレー塗布、刷毛塗、若しくは、ローラー塗りでも、薄くかつ均一に塗布することが非常に困難になるからである。
【0052】
しかして、本発明者らが見出したところによると、鱗片状シリカを耐火塗料に配合すると、チキソトロピック性が付与されるので、当該塗料は、流動している状態(高せん断力を印加する場合)では、粘性が低下するため、薄くかつ均一に塗布することができ、一方、鋼構造材に耐火塗料を塗布して液膜を形成した状態(低せん断力下)においては、高粘性を示すため、塗布された塗料は垂れにくくなるのである。
【0053】
このように、鱗片状シリカは、それ自身シリカ(無水酸化ケイ素、含水酸化ケイ素、ポリケイ酸、ポリケイ酸塩の全てを総称する。)からなるものであるから非常に耐熱性が高く、しかも自己造膜性を有するものであるから、特に炭化物が形成された時点における断熱層の強度を維持する結合剤としてきわめて有効に機能する。その上、当該鱗片状シリカは、耐火塗料にチキソトロピック性を与えることができることから、均一な塗膜形成が容易に行える効果をも奏するものであり、耐火塗料を構成する無機質結合剤として非常に好適なものである。
【0054】
鱗片状シリカとしては、平均粒径は、0.01〜60μm、好ましくは0.05〜50μm、さらに好ましくは0.1〜20μmである。粒径がこれよりあまり小さい場合は結合力が充分に奏されず、塗膜強度が不足し、粒径がこれより過大であるとチキソトロピック性を充分に付与することができず好ましくない。また、より高い塗膜強度を保持するために、アスペクト比(板状粒子の厚みに対する長径の比)は、10〜500、好ましくは30〜300である。
特に、本発明における鱗片状シリカを用いた場合には、平版状の形状と表面のシラノ−ル基含有量が多いことから、鋼材等の鉄骨材料との密着力をより向上させることができる。
【0055】
鱗片状シリカの含有量は、塗料中の全固形分質量に対して1〜20質量%が好ましい。含有量がこれより小さい場合には、結合力が低下して塗膜強度が不足するとともに、チキソトロピック性が不十分となる。逆に、これを超える量を配合する場合には、チキソトロピック性が強すぎて耐火塗料の粘性が高くなりすぎるため、薄く、かつ、均一に塗布することが困難となり好ましくはなく。
【0056】
本発明における自己造膜性を有する鱗片状シリカ粒子は、本出願人が提案しているように、活性ケイ酸、シリカゾル、エアロジル、シリカヒドロゲル、シリカゲル(シリカキセロゲル)等を出発物質として、これらをアルカリ金属の存在下150〜220℃で水熱処理して、鱗片状シリカが凝集したシリカ3次凝集体粒子(3次粒子)を生成させ、次いでビーズミルによる解砕処理を行うことによって、当該3次粒子を解砕し、鱗片状シリカ粒子を得るという方法により容易に調製することができる。
【0057】
なお、本発明において好ましく使用される自己造膜性を有する鱗片状シリカとしては、平均粒子径が0.05〜50μmであり、かつアスペクト比が30以上の、鱗片状シリカ粒子の市販品が入手可能である(例えば、「サンラブリーLFS」(商品名、洞海化学工業社製)として、鱗片状シリカを水スラリーや有機溶媒スラリーさらにはこれを乾燥粉体としたものが入手できる。)
【0058】
(他の充填剤)
本発明の耐火塗料においては、さらに所望により塗膜強度を向上させる等のため、無機充填剤を添加することができる。無機充填剤としては、従来公知のものがいずれも使用可能であり、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ケイ藻土、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ハイドロタルサイト、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、活性白土、ベントナイト、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、シラスバルーン、ガラスバルーン、セラミックバルーン、ガラス繊維、ガラスビーズ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、炭素繊維、各種金属粉、フライアッシュ等が挙げられる。これらは単独若しくは2種以上を混合使用することもできる。
【0059】
(耐火塗料の調整)
本発明の耐火塗料は、以上述べたように、高温で発泡する無機発泡剤と炭化物形成剤を、バインダー成分である有機質結合剤及び無機質結合剤に配合することにより得られる。なお、本発明の塗料には、これ以外にも通常の塗料に用いられる成分、例えば上記した炭酸カルシウムや金属酸化物微粒子のような充填剤、ガラス繊維のような補強剤、消泡剤や分散剤のような界面活性剤、造膜助剤、着色顔料、可塑剤、レベリング剤、粘度調整剤、乳化剤等を適宜配合することができる。
【0060】
本発明の耐火塗料は、それ自身通常の塗料と同様な方法により調整することができる。
【0061】
すなわち、バインダー成分である有機質結合剤及び好ましくは鱗片状シリカを含む無機質結合剤に、少なくとも高温で発泡する無機発泡剤として発泡性シリカゲル及び炭化物形成剤を配合し、所望により他の無機発泡剤を加え、さらに所望により、充填剤、着色顔料等を加え、希釈用の水性媒体又は溶剤を加え、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、ジェットミル、ニーダー、三本ロール等の通常の塗料に用いられる混合機を使用して充分混合することにより調整される。なお、水性媒体としては、水を単独で使用してもよいが、所望により水溶性で結着剤樹脂と親和性のあるメタノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の有機溶媒を一部含んでいてもよい。
【0062】
本発明の耐火塗料の塗布については、塗布法、浸漬法、スプレー法、静電塗装法等任意の方法を適宜適用できるが、特に塗布法が好ましい。塗布工程は、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、スクイズコーター等による塗装で行われる。なお、本発明の耐火塗料を塗装する場合、対象鋼板表面を予め表面処理したり、金属下地との密着性向上や錆び止めのため、下塗り塗料(アンダーコート)を施すことも好ましく、さらに、本発明の断熱層の上に、上塗り塗料(トップコート)を施してもよい。
【0063】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、特に断り無き限り、%は質量%、部は質量部を示す。
【0064】
〔実施例1〕
(試験片の作成)
メチルスチレン/アクリレート共重合樹脂15部、ケイ酸ナトリウム5部、ポリリン酸アンモニウム10部、ペンタエリスリトール4部、炭酸カルシウム5部、及び無機発泡剤としてのシリカゲル(平均粒子径2mm、Na含有量0.2%)5部、無機質結合材としての鱗片状シリカ(平均粒子径2mμ、アスペクト比45(洞海化学工業社製、サンラブリーLFS HB−020、平均粒径0.2μm、固形分濃度14質量%))3部を配合し、さらに水53部を添加して、混練して断熱層形成耐火塗料を得た。
【0065】
300mm×300mm×3.2mmの鋼板を垂直に保持し、この片面に、調整した耐火塗料を乾燥後の厚さが1mmになるようにスプレー塗布し、室温で1週間乾燥して試験体とした。なお、この塗布は垂れもなくきわめて容易に行えた。
【0066】
(耐熱性試験)
上記準備した試験体を都市ガスを熱源とする加熱炉内に設置し、JIS A 1304(建築構造部分の耐火試験方法)に規定する耐火塗料表面を標準加熱曲線に沿って60分加熱し、当該塗料表面の加熱温度が、925℃に達した時点で加熱を終了した。なお、裏面温度は260℃を越えないことを確認した。後室温まで冷却し、断熱層が形成された試験体を得た。乾燥後の塗膜厚さの均一性、加熱後の断熱層のひび割れ・剥離、加熱後の発泡性、断熱層の強度及び断熱層の耐火性能について、下記の評価基準により、耐火塗膜の性能評価を行った。結果を表1に示した。
【0067】
(乾燥後の塗膜厚さの均一性)
○:スプレー時に塗膜の垂れが全くなく、全面に均一な乾燥塗膜が得られる。
△:スプレー時には、垂れはあまりなく、一部を除いてほぼ均一な塗膜が得られる。
×:スプレー時に、かなりの垂れが認められ、均一な乾燥塗膜は得られない。
【0068】
(加熱後の断熱層のひび割れ・剥離)
○:全くひび割れや剥離が無い。
△:一部にひび割れや剥離が認められる。
×:全面にひび割れや剥離が認められる。
【0069】
(加熱後の発泡性)
○:発泡は全面で均一に生じている。
△:一部に不均一な発泡の箇所が認められる。
×:全面に渡り発泡が不均一に生じている。
【0070】
(断熱層の強度)
断熱層を指で圧迫し、その硬さを確認する。
○:きわめて硬い被膜であり簡単には崩壊しない。
△:それほど硬い被膜ではなく、強く押圧すると崩壊する。
×:もろい被膜であり、容易に崩壊する。
【0071】
(断熱層の耐火性能)
○:標準加熱曲線に沿って60分で925℃まで加熱した場合、試験体裏面の温度が260℃より十分低い。
△:標準加熱曲線に沿って同様に加熱した場合、試験体裏面温度がほぼ260℃前後となる。
×:標準加熱曲線に沿って同様に加熱した場合、試験体裏面温度が260℃をかなり越える。
【0072】
〔実施例2〜5〕
塗料組成物の配合割合を表1に示したように変えた他は、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示した。
【0073】
〔比較例1〕
塗料組成物の配合割合を表1に示したように変えた他は、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示した。
【0074】
【表1】
Figure 2005002145
【0075】
【発明の効果】
本発明の断熱層形成耐火塗料は、無機発泡剤として850〜900℃程度の高温において発泡し中空シリカ粒子を形成する発泡性シリカゲルを含有するものであり、従来の単なるガスを生成するだけの発泡剤と異なり、それ自身で強度の高い外殻を有する中空体粒子を形成するため、断熱層の補強材としても働き、その被膜強度を全体として充分高く保持することができる。
【0076】
また、当該高温で発泡する発泡性シリカゲルと、これより低温(例えば100〜300℃程度)で分解して気泡を放出して発泡する従来の無機発泡剤と組み合わせて使用する場合には、火災時の温度上昇に合わせて各発泡成分が発泡し断熱層を形成することになるため、より広い温度範囲で高い断熱層を形成させることができる。
【0077】
また本発明においては、無機質結合剤として、自己造膜性を有する鱗片状シリカを耐火塗料中に含有する場合には、その強い自己造膜性により、有機質結合剤である合成樹脂からなる塗膜が火炎に接触して溶融、分解する過程においてだけでなく、炭化物からなる断熱層を形成する状態になった段階においても、当該断熱層の被膜強度を保持できる。しかも、鱗片状シリカは、きわめて高融点であって耐熱性が高く、当該断熱層が割れたり、剥離・脱落することを有効に防止することができる。
【0078】
このように、本発明においては、断熱層は、外殻を有する中空体シリカ粒子による補強と、及び、さらに好ましくは、自己造膜性を有する鱗片状シリカによる補強とが相乗するものであるから、従来の断熱層に比較して、被膜強度は非常に大きい。したがって、この断熱層は、ひび割れ、剥離・脱落、変形等による鋼材表面の露出を実質的に伴うことなく、また、火災中の倒壊物や落下物による衝撃に対しても有効に耐えることができる。
【0079】
さらにまた、本発明の耐火塗料においては、耐火塗料へチキソトロピック性を付与しうる鱗片状シリカが配合されているので、耐火塗料を低粘度の状態で容易に、薄く、均一に塗布することができ、かつ、塗布後にはすぐに高粘度になるので塗料の垂れが生じないという困難な特性を両立しえたものである。

Claims (5)

  1. 高温で発泡する無機発泡剤と炭化物形成剤を含み、有機質結合剤及び無機質結合剤をバインダー成分とする耐火塗料において、当該無機発泡剤として、少なくとも発泡性シリカゲルを含有することを特徴とする断熱層形成耐火塗料。
  2. 前記発泡性シリカゲルの平均粒子径が0.3mm〜5mmであり、かつそのNa分含有量が0.01〜1.0質量%である請求項1に記載の断熱層形成耐火塗料。
  3. 無機質結合剤として、少なくとも自己造膜性の鱗片状シリカを含有する請求項1又は2に記載の断熱層形成耐火塗料。
  4. 鱗片状シリカの平均粒子径が0.05〜50μmであり、かつアスペクト比が30以上である請求項1〜3のいずれかに記載の断熱層形成耐火塗料。
  5. 鱗片状シリカの含有量が、塗料中の全固形分質量に対して1〜20質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の断熱層形成耐火塗料。
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