JP2004533625A - アレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンおよび抗体の検出方法 - Google Patents
アレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンおよび抗体の検出方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンの検出方法及びアレルギー誘発抗体の検出方法に関するものである。本発明の蛋白質チップは様々な種類のアレルゲンから抽出した、各スポットに付着させた一つの粗蛋白を有する固体の基板である。前記基板をアレルギー疾患患者から得た検体と反応させることによって、様々な種類のアレルゲンを同時に検出することができ、特定アレルゲンにより起こされるアレルギー反応に関連する抗体の種類を検出することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンの検出方法及びアレルギー誘発抗体の検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人体に存在する免疫体系は外部から入って来る異物質等の抗原を除去するように抗体を作り出す。アレルギーはこの抗原抗体反応が過敏に現れる結果であって、大部分の人には害のない特定の異物質に対して、或る人は抗体を作り出すことによって現れる症状である。アレルギーを誘発する抗原が人体内に浸透すると、これに反応して抗体が大量生産されるが、これら抗体として直接アレルギーを誘発するIgEとアレルギー誘発を抑制することで知られたIgG4及び一般免疫反応を誘導することで知られたIgG抗体等がある。これら抗体間の相互作用により気管支の収縮と毛細血管の膨張が誘発されて分泌腺が刺激され、咳や鼻水等のアレルギー症状が現れる。アレルギーによる疾患は呼吸器喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー皮膚炎及び接触性皮膚炎等がある。
【0003】
アレルギーの治癒方法として抗ヒスタミン剤等を利用する薬物療法等があるが、これは一時的な治療に過ぎず副作用のおそれがある。最も望ましい方法は免疫機能を強化し、抗原となり得る物質を遮断することである。従ってアレルギーの治癒のためにはアレルギー誘発物質の検出が何よりも重要である。
【0004】
既存に一般的に行われているアレルギー誘発に対する検査方法として、皮膚反応検査、誘発検査及び血液検査等がある。皮膚反応検査はアレルギーを引き起こす物質を皮膚に直接反応させてアレルギー反応が現れるかどうかを見る検査である。この方法は簡便で且つ感度が高いため広く使用されているが、患者にひどい湿疹があったり又は抗ヒスタミン剤等薬剤を服用した場合皮膚反応性を阻害し、効率的な治療において重要な定量的結果を得ることができないという短所がある。
誘発検査はアレルゲンを直接人の目、鼻及び気管支内に適用させて見たり直接摂取して反応を観察する方法である。この方法は患者に負担を与え得る検査であるため制限的に実施されている。
血液検査は血液内の総好酸球(eosinophil)数とIgE数値等を測定する方法である。特に、FAST(Fluoroallergosorbent test)等の検査法は患者の皮膚や投薬状態に関係なく定性及び定量分析が可能である。しかしこの方法は検査することのできる抗体の種類が限定されており、皮膚反応検査に比べて感度が落ち高価であるという短所を有している。
【0005】
一方、最近活発に開発中である蛋白質チップは疾病関連蛋白質を検出する技術として脚光を浴びている。大部分の蛋白質チップは固形の基板上の1点(spot)に1つの純粋蛋白質のみをスポットしたものが普通である。しかしアレルギーの場合アレルゲンに含有された全ての粗蛋白(crude protein)がアレルギーを誘発し得るため、特定の蛋白質1つだけによる検出ではアレルギー誘発原因検出としての有用性がない。
このように既存の方法は1つのアレルゲンに対してその誘発成否だけを調査するものであるため、実際にすべてのアレルギーを誘発する原因を総合的に調べ出すことができなかった。また既存の方法はアレルギーを誘発する数種類の抗体のうち特定アレルゲンによるアレルギーに直接関与する具体的な抗体を検査することが不可能であった。そのためアレルギーを効果的に診断するためには、数種類のアレルゲンを同時に検出し、また特定アレルゲンによるアレルギー反応に関与する抗体の種類を同時に検査して正確な原因を明らかにすることができるようにする検出方法が要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は患者のアレルギーの原因を検出し、あるアレルゲンにより起こされるアレルギー反応に関連した抗体の種類を決定する蛋白質チップを提供することである。
本発明の他の目的は上の蛋白質チップを用いてアレルゲンおよび抗体を検出する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンおよび抗体の検出に関するものである。
本発明の蛋白質チップは、様々な種類のアレルゲンから単離した、各スポットに付着した一つの粗蛋白を有する固体のチップである。アレルギー患者の検体プレートと反応させることにより、様々なアレルゲンが動じに検出でき、そのあるアレルゲンに関連する抗体のタイプを検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンおよび抗体の検出方法を提供する。本発明の蛋白質チップは様々な種類のアレルゲンから単離した粗蛋白を、蛋白質チップ上の各スポットに付着させることにより製造した固体のチップである。上述のようにして製造した蛋白質チップは患者の血液および体液等の試料と反応させてアレルゲンを検出し、特定のアレルゲンにより誘導されるアレルギー反応に関連する抗体のタイプを決定するのに用いられる。本発明の蛋白質チップに付着する粗蛋白はハウスダストダニ、花粉、動物の毛、微生物を含めて肉類、豆類、穀物類、救荒植物類、海産類、きのこ類、野菜類、果物類、乳製品、たまご等アレルギー性有機物質から単離する。
【0009】
全てのアレルギー性蛋白質は純粋蛋白質だけでなく非蛋白質系窒素化合物をて含んでいるので、1つのアレルゲンに存在する全ての蛋白質を含む粗蛋白を、正確な診断結果のために固体の基板上の1点にスポットする。本発明の蛋白質チップに付着する粗蛋白は中性塩溶液、エタノール、弱酸及びPBS緩衝液(phosphate buffered saline)に溶解する蛋白質の混合物である。このようにすることによって本発明の蛋白質チップはチップ上の1点にスポットされたアレルゲン中に存在するすべての粗蛋白質を含み得る。
【0010】
本発明の蛋白質チップに付着する粗蛋白は加工又は消化された形そしてまた新鮮な形で準備される。食品関連アレルギーは新鮮な食品のみならず、調理され体内で消化された形によっても誘導され得る。従って、新鮮な蛋白質から、および加熱および人工胃液処理等の生化学的工程により加工された食品アレルギー誘導形および消化された形の食品を蛋白質チップに付着した本発明の粗蛋白質として用いる。
【0011】
本発明で人工胃酸による食品処理過程は次の通りである。新鮮な食品をペプシン(pepsin)0.842mg/ml、塩化ナトリウム2.0mg/ml、pH1.2を含む人工胃液に1:200(w/w)で混合した後、HClを添加して37.5℃で30分間処理する。HClの作用を中止させるためにHClと同量の10M NaOHを入れて99℃で10分間処理する。50mg/ml濃度のトリプシンを1:200の比率(処理抗原:トリプシン)で加え、37.5℃で処理した後、反応を停止させるために99℃で10分間処理する。
【0012】
本発明においてアレルゲンから粗蛋白を分離する過程は次の通りである。
対象物質を凍結乾燥後粉末化させ、ヘキサンで処理した後にペレットを得て乾燥する。ヘキサン処理過程をさらに2回反復して試料から脂質を取除く。得られた粉末を0.5M NaClの中性塩溶液と混合して溶出した後遠心分離して上層液を得て、これを蒸留水で透析して凍結乾燥することによってエタノールに溶ける蛋白質を得る。
【0013】
前記過程で上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して溶出した後遠心分離して再度残留物を取除いたペレットを得る。これを1%酢酸と混合して溶出した後に遠心分離して上層液を得て、これを蒸留水で透析して凍結乾燥することによって弱酸に溶ける蛋白質を得る。
【0014】
前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して溶出した後に遠心分離して再度残留物を取除いたペレットを得る。これをPBS緩衝液と混合して溶出した後に遠心分離して上層液を得、これを蒸留水で透析して凍結乾燥することによってPBS緩衝液に溶ける蛋白質を得る。
【0015】
前記各段階において単離した蛋白質混合物を本発明で使用する粗蛋白とする。粗蛋白を定量するためにブラッドフォード方法(Bradford assay)で定量し、ウェル(well)に分注した後に手作業又は装備を使用し各食品当り一定量の粗蛋白を固体の基板上の各点にスポットする。
【0016】
本発明において固形のチップとして使用され得る基板の材質はガラス、変形されたシリコン、テトラフルオロエチレン、ポリスチレン及びポリプロピレン等、頻繁に使用される重合体やゲル等を使用することができる。前記基板の表面は蛋白質の固定が容易なように重合体、プラスチック、樹脂、炭水化物、シリカ、シリカ誘導物質、炭素、金属、無機ガラス及び膜等で表面処理することができる。前記基板は蛋白質を固定させる支持体としての役割だけでなく、固定された蛋白質抗原と検体内の抗体間の結合反応が起こる場所を提供する。前記基板の規格及び蛋白質が基板上に固定される位置、大きさ及び模様は分析の目的、スポッティング機器(spotting machine)及びスキャナー(scanner)等の装置によって変化可能である。
【0017】
本発明においてアレルゲンを検出する方法は前記過程を経て製造されたチップ上の粗蛋白抗原を患者から採取した血液又は体液等のその他検体と反応させて抗原抗体反応を確認するものである。本発明において特定のアレルゲンによるアレルギー反応に関連した抗体の種類を検出する方法は前記アレルゲンを検出する方法と同様であるが、この過程において抗体の種類に応じて夫々他の発色物質を使用することができるため、同時に数色の蛍光を使用して数種類の抗体を検索することができる。
【0018】
本発明の蛋白質チップと検体間の反応結果を判読するために、検査しようとする抗体に選択的に結合することができ標識物質が取付けられた2次抗体又は必要な場合3次抗体を使用する。標識物質としては発色物質を生成する酵素、放射性同位元素及び蛍光物質等が利用され得る。しかし酵素の場合感度が低く、放射性同位元素は環境問題及びその他の保健性の問題を抱えているため、感度が高いながらも安全な蛍光物質を使用することが望ましい。本発明において使用可能な蛍光物質としてCy3、Cy5、FITC、TRITC等既存に使用される全ての蛍光染色試薬を挙げることができる。各蛍光物質の強度は該当する波長においてスキャナで測定して把握する。
【0019】
本発明の蛋白質チップは迅速且つ簡便に数種類のアレルゲンから患者にアレルギーを誘発する原因を検出すると同時に、特定アレルゲンによるアレルギー反応に関連した抗体の種類を検出することができるようにするため、アレルギー診断のための時間と人力を節減することができる。
【0020】
本発明の蛋白質チップは非常に少量の検体を必要とするため患者に負担を殆ど与えず、従前は難しかった小児や嬰乳児に対する検査も容易に行うことができる。以前は1種類の抗体に対する検査に最小20−100μlの血清を必要としたが、本発明の蛋白質チップを利用すると60μlの血清で最大5000個の抗体を同時に確認することができる。2種類の抗体のみを検出すると仮定する場合に約1/3300―1/12000の量で検査をすることになり、以前に比べて画期的に検体の量を減らすことができる。
【0021】
本発明の蛋白質チップはアレルゲンに含有された主抗原に反応する主抗体だけでなく小さい抗原に反応する抗体まで検出することができるため、効率的な治療を可能にすることができる。
【0022】
本発明の蛋白質チップはアレルギーを誘発する食品に対する検出において、食品そのものだけでなく摂取のための加熱加工及び人工胃液処理工程により得られた産物に対して検査することができるため、実際に人体内のアレルギー誘発状態とその原因を正確に分析することができる。
本発明は以下実施例を通じてさらに詳細に説明され、実施例が本発明を制限するものではない。
実施例1
【0023】
蛋白質チップの製造
1)アレルギーを誘発する食品から粗蛋白の分離
アレルギーを誘発する主要食品らから粗蛋白を分離するために、牛乳、卵白、卵黄、大豆、生にんにく、人工胃液で処理した火を通したにんにく、玄米及びはと麦を夫々150gずつ準備した。各食品を30時間以上凍結乾燥して水分を取り除き分砕機で挽いて粉末化した。乾燥された試料にヘキサンを1:5(w/v)の比率で添加して30分間処理した後に30分間放置して上層を捨て下層を乾燥した。前記ヘキサン処理過程をさらに2回反復して脂質を取除いた。脂質を取除いた粉末を0.5M NaCl溶液と1:4(w/v)の比率で混合して4℃で3時間溶出した後に、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、中性塩溶液に溶ける蛋白質を得た。前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して1時間溶出した後に、15000rpmで1時間遠心分離した。得られたペレットを70%エタノールと1:4の比率(w/v)で混合して4℃で3時間混合した後に、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、エタノールに溶ける蛋白質を得た。前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して1時間溶出した後に、15,000rpmで1時間遠心分離した。得られたペレットを1%酢酸と1:4の比率(w/v)で混合して4℃で3時間攪拌した後、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、弱酸に溶ける蛋白質を得た。前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して1時間溶出した後に、15,000rpmでで1時間遠心分離した。得られたペレットをPBS溶液と1:4(w/v)の比率で混合して4℃で3時間溶出した後、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、PBSに溶ける蛋白質を得た。
【0024】
前記各段階において得られた蛋白質を全て混合して粗蛋白を得た。粗蛋白を定量するためにブラットフォード方法を使用した。BSA(Bovine Serum Albumin)を使用して標準曲線(Standard Curve)を得て、各粗蛋白を発色反応させた後に吸光度を測定して、標準曲線上で該当吸光度と一致する濃度を測定した。各粗蛋白を10μl/mlの濃度に合わせた後に、4−20% Tris-glycine precasting gel上で125Vの条件で90分間SDS−PAGE(sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electorophoresis)を遂行した。電気泳動が終ったゲルをクマシーブルー(Coommassie Blue)溶液で一晩染色した後に、50%のメタノール、10%の酢酸及び40%の水の溶液で脱色して、各食品から粗蛋白がうまく分離されたのを確認した(図1)。にんにくの場合加工された状態は生のものに比べて相当量の粗蛋白がなくなるのを観察することができた。
【0025】
2)本発明の蛋白質チップの製造
本発明の蛋白質チップを製造するために、各食品から分離されて10μl/mlの濃度に調節された粗蛋白を384ウェルに分注した。スポッティング機器としてCartesian MicroSys 4100を使用しており、機器に装着されているティップを利用して次の表1の配列順序通りに希釈した各粗蛋白を10nlずつスライド表面にスポットして蛋白質チップを製作した。
【表1】
実施例2
【0026】
本発明の蛋白質チップを利用したアレルゲンを含む食品の検出
本発明の蛋白質チップを利用してアレルゲンを含む食品を検出するために、前記過程を経て製作された蛋白質チップを1%BSAを含有したTBS−T(Tris Buffered Saline−0.1% Tween 20)と30分間反応させて非特異的反応を除去した。TBS−T溶液に各15分間3回洗浄した後、蛋白質チップを血清試料60μlと1時間反応させた。洗浄した後に、ビオチンが結合されたVector社の抗-ヒト IgEを1:1000で希釈して1時間37℃で反応させた。蛋白質チップの判読のために、標識物質であるCy3の信号を読取ることのできる機器でApplied precision社のArrayWoRxを使用し、プログラムはBiodiscovery社のImageneを使用しており、その結果を表2に示した。
【表2】
表2に示したように、前記患者の血清には卵白、卵黄、大豆、生にんにく及びはと麦に対する抗体が存在することが分かる。
比較例
【0027】
既存の方法によるアレルギー誘発食品の検出
1)FAST検査によるアレルギー誘発食品の検出
前記実施例2の患者に対して牛乳、卵白、卵黄、大豆、にんにく、米及び麦を対象に、外国から輸入されて現在使用されているFAST検査を行った(表3)。
【表3】
【0028】
表3に表されたように、前記患者は豆、にんにく及び麦に対して陽性反応を示した。前記方法により火を通したにんにくに対する結果は測定することができず、ただにんにくという食品全体に対して強い陽性反応を示した。
【0029】
2)ウェスタン分析による食品のアレルギー抗原性診断
実験的に抗原抗体反応の診断が可能なウェスタン分析を利用して、前記実施例2の患者で実際に各抗原に陽性反応を見せる血清が存在するかどうかを確認した。
実施例1と同一な方法で各食品から抽出した粗蛋白を電気泳動した後、ゲルをNC(ニトロセルロース)膜に16Vで3時間30分移した。NC膜を0.5%の脱脂粉乳(Skim Milk)を含有したPBSと30分間反応させて非特異的反応を取除いた。患者から抽出した血清を1:3で希釈して1時間反応させた後、ビオチン(biotin)が結合されたVector社のanti-human IgEを1:1000で希釈して1時間反応させた。各段階ごとにPBS−T(phosphate buffered saline−0.1% Tween 20)で15分ずつ3回洗浄し、Caltag社のストレプトアビジン(Streptavidin)を1:1000で希釈して1時間反応させた。反応が終った膜を15分間洗浄しTMB(tetramethylbenzadim)発色試薬を利用して発色陽性を確認した(図2)。
図2に示したように、前記患者の血清には卵黄と生にんにくに対する抗体が存在することが分かり、大豆、火を通したにんにく及びはと麦では非常に微弱な陽性反応を観察することができた。にんにくの場合加工された状態はなまの物に比べてアレルギー関連抗体がほとんど反応しないことが分かり、これは図1に示されたように加工された状態で大部分の抗原粗蛋白が無くなる結果と一致した。
【0030】
前記実施例2と比較例において、卵白の場合比較例のFASTとウェスタン分析の結果陰性と判別されたが、本発明の蛋白質チップを使用した診断結果においては陽性反応を示した。そのため本発明の蛋白質チップは既存の診断試薬に比べて遥かに感度が優れており、正確なアレルギー診断が可能であることが分かる。
またにんにくに対する診断結果で見ると、FAST等既存の方法では1食品に対して生ものと調理されたものを区別してアレルギーを診断することができなかったが、本発明の蛋白質チップを利用すれば食品の状態によるアレルギー誘発程度の差異を把握することができる。
実施例3
【0031】
本発明の蛋白質チップを利用した特定食品に対するアレルギーを誘発する抗体の種類検出
本発明の蛋白質チップを利用して特定食品によるアレルギー反応に関与する具体的な抗体を検出するために、夫々の抗体に対して他の種類の蛍光物質が付着された2次抗体を使用した。蛍光物質は使用した2次抗体の種類によってCy3とFITCを使用しており、夫々543nmと488nmの波長で蛍光の強度を測定した。
その結果、抗体の種類に応じて異なる波長で夫々結果を得ることができたため、本発明の蛋白質チップの利用時に同時に数種類の抗体に対する検出が可能であることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の蛋白質チップは非常に少量の検体だけでも数種類のアレルゲンを同時に検出することができ、特定アレルギー誘発によるアレルギー反応に関連した具体的な抗体を迅速でありながらも且つ容易に監視することができるため、アレルギー診断時の患者の負担を減らしつつ経済的な効果を得ることができる。
本発明の蛋白質チップはアレルゲンに含有された主抗原に反応する抗体だけでなく少数の抗原に反応する抗体まで検出することができ、食品の場合それ自体だけでなく摂取時の状態に変形された産物に対して検査することができるため、アレルギー誘発原因を実際的に詳細に把握して治療の方向を提示することができ、同時にアレルギー患者も加工方法に応じて安全に食品を摂取することができるようになる。
本発明の蛋白質チップは我が国(韓国)の患者らが実際に摂取する食品の多様な形態に対する検出が可能であるため、既存の輸入診断試薬使用時に現れたりしていた誤診を無くし、正確な診断結果を期待することができる。
本発明の蛋白質チップはアレルギー診断を簡便に自動化することができるため、各個人と集団別にアレルギーに関連した蛋白質のプロファイルをデータベース化することができるだけでなく各食品によるアレルギー誘発モデルを構築することができるため、国家的次元において国民の保健管理にも積極的に活用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】牛乳、卵白、卵黄、大豆、生にんにく、人工胃液で処理した火を通したにんにく、玄米及びはと麦から抽出した粗蛋白をSDS-PAGEした後にクマシーブルーで染色した結果を表した図である。(M:分子マーカー、レーン 1: 陽性の対照(human IgE)、レーン2:牛乳、レーン3:卵白、レーン4:卵黄、レーン5:大豆、レーン6:生にんにく、レーン7:火を通したにんにく、レーン8:玄米、レーン9:はと麦)
【図2】牛乳、卵白、卵黄、大豆、生にんにく、人工胃液で処理した火を通したにんにく、玄米及びはと麦から抽出した粗蛋白に対してアレルギー性皮膚炎患者の血清を使用してウェスタン分析した結果を表した図である。(レーン1:陰性の対照(HAS)、レーン2:陽性の対照(human IgE)、レーン3:牛乳、レーン4:卵白、レーン5:卵黄、レーン6:大豆、レーン7:生にんにく、レーン8:火を通したにんにく、レーン9:玄米、レーン10:はと麦)
【0001】
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンの検出方法及びアレルギー誘発抗体の検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人体に存在する免疫体系は外部から入って来る異物質等の抗原を除去するように抗体を作り出す。アレルギーはこの抗原抗体反応が過敏に現れる結果であって、大部分の人には害のない特定の異物質に対して、或る人は抗体を作り出すことによって現れる症状である。アレルギーを誘発する抗原が人体内に浸透すると、これに反応して抗体が大量生産されるが、これら抗体として直接アレルギーを誘発するIgEとアレルギー誘発を抑制することで知られたIgG4及び一般免疫反応を誘導することで知られたIgG抗体等がある。これら抗体間の相互作用により気管支の収縮と毛細血管の膨張が誘発されて分泌腺が刺激され、咳や鼻水等のアレルギー症状が現れる。アレルギーによる疾患は呼吸器喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー皮膚炎及び接触性皮膚炎等がある。
【0003】
アレルギーの治癒方法として抗ヒスタミン剤等を利用する薬物療法等があるが、これは一時的な治療に過ぎず副作用のおそれがある。最も望ましい方法は免疫機能を強化し、抗原となり得る物質を遮断することである。従ってアレルギーの治癒のためにはアレルギー誘発物質の検出が何よりも重要である。
【0004】
既存に一般的に行われているアレルギー誘発に対する検査方法として、皮膚反応検査、誘発検査及び血液検査等がある。皮膚反応検査はアレルギーを引き起こす物質を皮膚に直接反応させてアレルギー反応が現れるかどうかを見る検査である。この方法は簡便で且つ感度が高いため広く使用されているが、患者にひどい湿疹があったり又は抗ヒスタミン剤等薬剤を服用した場合皮膚反応性を阻害し、効率的な治療において重要な定量的結果を得ることができないという短所がある。
誘発検査はアレルゲンを直接人の目、鼻及び気管支内に適用させて見たり直接摂取して反応を観察する方法である。この方法は患者に負担を与え得る検査であるため制限的に実施されている。
血液検査は血液内の総好酸球(eosinophil)数とIgE数値等を測定する方法である。特に、FAST(Fluoroallergosorbent test)等の検査法は患者の皮膚や投薬状態に関係なく定性及び定量分析が可能である。しかしこの方法は検査することのできる抗体の種類が限定されており、皮膚反応検査に比べて感度が落ち高価であるという短所を有している。
【0005】
一方、最近活発に開発中である蛋白質チップは疾病関連蛋白質を検出する技術として脚光を浴びている。大部分の蛋白質チップは固形の基板上の1点(spot)に1つの純粋蛋白質のみをスポットしたものが普通である。しかしアレルギーの場合アレルゲンに含有された全ての粗蛋白(crude protein)がアレルギーを誘発し得るため、特定の蛋白質1つだけによる検出ではアレルギー誘発原因検出としての有用性がない。
このように既存の方法は1つのアレルゲンに対してその誘発成否だけを調査するものであるため、実際にすべてのアレルギーを誘発する原因を総合的に調べ出すことができなかった。また既存の方法はアレルギーを誘発する数種類の抗体のうち特定アレルゲンによるアレルギーに直接関与する具体的な抗体を検査することが不可能であった。そのためアレルギーを効果的に診断するためには、数種類のアレルゲンを同時に検出し、また特定アレルゲンによるアレルギー反応に関与する抗体の種類を同時に検査して正確な原因を明らかにすることができるようにする検出方法が要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は患者のアレルギーの原因を検出し、あるアレルゲンにより起こされるアレルギー反応に関連した抗体の種類を決定する蛋白質チップを提供することである。
本発明の他の目的は上の蛋白質チップを用いてアレルゲンおよび抗体を検出する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンおよび抗体の検出に関するものである。
本発明の蛋白質チップは、様々な種類のアレルゲンから単離した、各スポットに付着した一つの粗蛋白を有する固体のチップである。アレルギー患者の検体プレートと反応させることにより、様々なアレルゲンが動じに検出でき、そのあるアレルゲンに関連する抗体のタイプを検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明はアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンおよび抗体の検出方法を提供する。本発明の蛋白質チップは様々な種類のアレルゲンから単離した粗蛋白を、蛋白質チップ上の各スポットに付着させることにより製造した固体のチップである。上述のようにして製造した蛋白質チップは患者の血液および体液等の試料と反応させてアレルゲンを検出し、特定のアレルゲンにより誘導されるアレルギー反応に関連する抗体のタイプを決定するのに用いられる。本発明の蛋白質チップに付着する粗蛋白はハウスダストダニ、花粉、動物の毛、微生物を含めて肉類、豆類、穀物類、救荒植物類、海産類、きのこ類、野菜類、果物類、乳製品、たまご等アレルギー性有機物質から単離する。
【0009】
全てのアレルギー性蛋白質は純粋蛋白質だけでなく非蛋白質系窒素化合物をて含んでいるので、1つのアレルゲンに存在する全ての蛋白質を含む粗蛋白を、正確な診断結果のために固体の基板上の1点にスポットする。本発明の蛋白質チップに付着する粗蛋白は中性塩溶液、エタノール、弱酸及びPBS緩衝液(phosphate buffered saline)に溶解する蛋白質の混合物である。このようにすることによって本発明の蛋白質チップはチップ上の1点にスポットされたアレルゲン中に存在するすべての粗蛋白質を含み得る。
【0010】
本発明の蛋白質チップに付着する粗蛋白は加工又は消化された形そしてまた新鮮な形で準備される。食品関連アレルギーは新鮮な食品のみならず、調理され体内で消化された形によっても誘導され得る。従って、新鮮な蛋白質から、および加熱および人工胃液処理等の生化学的工程により加工された食品アレルギー誘導形および消化された形の食品を蛋白質チップに付着した本発明の粗蛋白質として用いる。
【0011】
本発明で人工胃酸による食品処理過程は次の通りである。新鮮な食品をペプシン(pepsin)0.842mg/ml、塩化ナトリウム2.0mg/ml、pH1.2を含む人工胃液に1:200(w/w)で混合した後、HClを添加して37.5℃で30分間処理する。HClの作用を中止させるためにHClと同量の10M NaOHを入れて99℃で10分間処理する。50mg/ml濃度のトリプシンを1:200の比率(処理抗原:トリプシン)で加え、37.5℃で処理した後、反応を停止させるために99℃で10分間処理する。
【0012】
本発明においてアレルゲンから粗蛋白を分離する過程は次の通りである。
対象物質を凍結乾燥後粉末化させ、ヘキサンで処理した後にペレットを得て乾燥する。ヘキサン処理過程をさらに2回反復して試料から脂質を取除く。得られた粉末を0.5M NaClの中性塩溶液と混合して溶出した後遠心分離して上層液を得て、これを蒸留水で透析して凍結乾燥することによってエタノールに溶ける蛋白質を得る。
【0013】
前記過程で上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して溶出した後遠心分離して再度残留物を取除いたペレットを得る。これを1%酢酸と混合して溶出した後に遠心分離して上層液を得て、これを蒸留水で透析して凍結乾燥することによって弱酸に溶ける蛋白質を得る。
【0014】
前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して溶出した後に遠心分離して再度残留物を取除いたペレットを得る。これをPBS緩衝液と混合して溶出した後に遠心分離して上層液を得、これを蒸留水で透析して凍結乾燥することによってPBS緩衝液に溶ける蛋白質を得る。
【0015】
前記各段階において単離した蛋白質混合物を本発明で使用する粗蛋白とする。粗蛋白を定量するためにブラッドフォード方法(Bradford assay)で定量し、ウェル(well)に分注した後に手作業又は装備を使用し各食品当り一定量の粗蛋白を固体の基板上の各点にスポットする。
【0016】
本発明において固形のチップとして使用され得る基板の材質はガラス、変形されたシリコン、テトラフルオロエチレン、ポリスチレン及びポリプロピレン等、頻繁に使用される重合体やゲル等を使用することができる。前記基板の表面は蛋白質の固定が容易なように重合体、プラスチック、樹脂、炭水化物、シリカ、シリカ誘導物質、炭素、金属、無機ガラス及び膜等で表面処理することができる。前記基板は蛋白質を固定させる支持体としての役割だけでなく、固定された蛋白質抗原と検体内の抗体間の結合反応が起こる場所を提供する。前記基板の規格及び蛋白質が基板上に固定される位置、大きさ及び模様は分析の目的、スポッティング機器(spotting machine)及びスキャナー(scanner)等の装置によって変化可能である。
【0017】
本発明においてアレルゲンを検出する方法は前記過程を経て製造されたチップ上の粗蛋白抗原を患者から採取した血液又は体液等のその他検体と反応させて抗原抗体反応を確認するものである。本発明において特定のアレルゲンによるアレルギー反応に関連した抗体の種類を検出する方法は前記アレルゲンを検出する方法と同様であるが、この過程において抗体の種類に応じて夫々他の発色物質を使用することができるため、同時に数色の蛍光を使用して数種類の抗体を検索することができる。
【0018】
本発明の蛋白質チップと検体間の反応結果を判読するために、検査しようとする抗体に選択的に結合することができ標識物質が取付けられた2次抗体又は必要な場合3次抗体を使用する。標識物質としては発色物質を生成する酵素、放射性同位元素及び蛍光物質等が利用され得る。しかし酵素の場合感度が低く、放射性同位元素は環境問題及びその他の保健性の問題を抱えているため、感度が高いながらも安全な蛍光物質を使用することが望ましい。本発明において使用可能な蛍光物質としてCy3、Cy5、FITC、TRITC等既存に使用される全ての蛍光染色試薬を挙げることができる。各蛍光物質の強度は該当する波長においてスキャナで測定して把握する。
【0019】
本発明の蛋白質チップは迅速且つ簡便に数種類のアレルゲンから患者にアレルギーを誘発する原因を検出すると同時に、特定アレルゲンによるアレルギー反応に関連した抗体の種類を検出することができるようにするため、アレルギー診断のための時間と人力を節減することができる。
【0020】
本発明の蛋白質チップは非常に少量の検体を必要とするため患者に負担を殆ど与えず、従前は難しかった小児や嬰乳児に対する検査も容易に行うことができる。以前は1種類の抗体に対する検査に最小20−100μlの血清を必要としたが、本発明の蛋白質チップを利用すると60μlの血清で最大5000個の抗体を同時に確認することができる。2種類の抗体のみを検出すると仮定する場合に約1/3300―1/12000の量で検査をすることになり、以前に比べて画期的に検体の量を減らすことができる。
【0021】
本発明の蛋白質チップはアレルゲンに含有された主抗原に反応する主抗体だけでなく小さい抗原に反応する抗体まで検出することができるため、効率的な治療を可能にすることができる。
【0022】
本発明の蛋白質チップはアレルギーを誘発する食品に対する検出において、食品そのものだけでなく摂取のための加熱加工及び人工胃液処理工程により得られた産物に対して検査することができるため、実際に人体内のアレルギー誘発状態とその原因を正確に分析することができる。
本発明は以下実施例を通じてさらに詳細に説明され、実施例が本発明を制限するものではない。
実施例1
【0023】
蛋白質チップの製造
1)アレルギーを誘発する食品から粗蛋白の分離
アレルギーを誘発する主要食品らから粗蛋白を分離するために、牛乳、卵白、卵黄、大豆、生にんにく、人工胃液で処理した火を通したにんにく、玄米及びはと麦を夫々150gずつ準備した。各食品を30時間以上凍結乾燥して水分を取り除き分砕機で挽いて粉末化した。乾燥された試料にヘキサンを1:5(w/v)の比率で添加して30分間処理した後に30分間放置して上層を捨て下層を乾燥した。前記ヘキサン処理過程をさらに2回反復して脂質を取除いた。脂質を取除いた粉末を0.5M NaCl溶液と1:4(w/v)の比率で混合して4℃で3時間溶出した後に、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、中性塩溶液に溶ける蛋白質を得た。前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して1時間溶出した後に、15000rpmで1時間遠心分離した。得られたペレットを70%エタノールと1:4の比率(w/v)で混合して4℃で3時間混合した後に、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、エタノールに溶ける蛋白質を得た。前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して1時間溶出した後に、15,000rpmで1時間遠心分離した。得られたペレットを1%酢酸と1:4の比率(w/v)で混合して4℃で3時間攪拌した後、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、弱酸に溶ける蛋白質を得た。前記過程において上層液と分離されたペレットに蒸留水を添加して1時間溶出した後に、15,000rpmでで1時間遠心分離した。得られたペレットをPBS溶液と1:4(w/v)の比率で混合して4℃で3時間溶出した後、4℃で15,000rpmで1時間遠心分離した。得られた上層液を半透膜を利用して蒸留水で24時間透析し凍結乾燥して、PBSに溶ける蛋白質を得た。
【0024】
前記各段階において得られた蛋白質を全て混合して粗蛋白を得た。粗蛋白を定量するためにブラットフォード方法を使用した。BSA(Bovine Serum Albumin)を使用して標準曲線(Standard Curve)を得て、各粗蛋白を発色反応させた後に吸光度を測定して、標準曲線上で該当吸光度と一致する濃度を測定した。各粗蛋白を10μl/mlの濃度に合わせた後に、4−20% Tris-glycine precasting gel上で125Vの条件で90分間SDS−PAGE(sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electorophoresis)を遂行した。電気泳動が終ったゲルをクマシーブルー(Coommassie Blue)溶液で一晩染色した後に、50%のメタノール、10%の酢酸及び40%の水の溶液で脱色して、各食品から粗蛋白がうまく分離されたのを確認した(図1)。にんにくの場合加工された状態は生のものに比べて相当量の粗蛋白がなくなるのを観察することができた。
【0025】
2)本発明の蛋白質チップの製造
本発明の蛋白質チップを製造するために、各食品から分離されて10μl/mlの濃度に調節された粗蛋白を384ウェルに分注した。スポッティング機器としてCartesian MicroSys 4100を使用しており、機器に装着されているティップを利用して次の表1の配列順序通りに希釈した各粗蛋白を10nlずつスライド表面にスポットして蛋白質チップを製作した。
【表1】
実施例2
【0026】
本発明の蛋白質チップを利用したアレルゲンを含む食品の検出
本発明の蛋白質チップを利用してアレルゲンを含む食品を検出するために、前記過程を経て製作された蛋白質チップを1%BSAを含有したTBS−T(Tris Buffered Saline−0.1% Tween 20)と30分間反応させて非特異的反応を除去した。TBS−T溶液に各15分間3回洗浄した後、蛋白質チップを血清試料60μlと1時間反応させた。洗浄した後に、ビオチンが結合されたVector社の抗-ヒト IgEを1:1000で希釈して1時間37℃で反応させた。蛋白質チップの判読のために、標識物質であるCy3の信号を読取ることのできる機器でApplied precision社のArrayWoRxを使用し、プログラムはBiodiscovery社のImageneを使用しており、その結果を表2に示した。
【表2】
表2に示したように、前記患者の血清には卵白、卵黄、大豆、生にんにく及びはと麦に対する抗体が存在することが分かる。
比較例
【0027】
既存の方法によるアレルギー誘発食品の検出
1)FAST検査によるアレルギー誘発食品の検出
前記実施例2の患者に対して牛乳、卵白、卵黄、大豆、にんにく、米及び麦を対象に、外国から輸入されて現在使用されているFAST検査を行った(表3)。
【表3】
【0028】
表3に表されたように、前記患者は豆、にんにく及び麦に対して陽性反応を示した。前記方法により火を通したにんにくに対する結果は測定することができず、ただにんにくという食品全体に対して強い陽性反応を示した。
【0029】
2)ウェスタン分析による食品のアレルギー抗原性診断
実験的に抗原抗体反応の診断が可能なウェスタン分析を利用して、前記実施例2の患者で実際に各抗原に陽性反応を見せる血清が存在するかどうかを確認した。
実施例1と同一な方法で各食品から抽出した粗蛋白を電気泳動した後、ゲルをNC(ニトロセルロース)膜に16Vで3時間30分移した。NC膜を0.5%の脱脂粉乳(Skim Milk)を含有したPBSと30分間反応させて非特異的反応を取除いた。患者から抽出した血清を1:3で希釈して1時間反応させた後、ビオチン(biotin)が結合されたVector社のanti-human IgEを1:1000で希釈して1時間反応させた。各段階ごとにPBS−T(phosphate buffered saline−0.1% Tween 20)で15分ずつ3回洗浄し、Caltag社のストレプトアビジン(Streptavidin)を1:1000で希釈して1時間反応させた。反応が終った膜を15分間洗浄しTMB(tetramethylbenzadim)発色試薬を利用して発色陽性を確認した(図2)。
図2に示したように、前記患者の血清には卵黄と生にんにくに対する抗体が存在することが分かり、大豆、火を通したにんにく及びはと麦では非常に微弱な陽性反応を観察することができた。にんにくの場合加工された状態はなまの物に比べてアレルギー関連抗体がほとんど反応しないことが分かり、これは図1に示されたように加工された状態で大部分の抗原粗蛋白が無くなる結果と一致した。
【0030】
前記実施例2と比較例において、卵白の場合比較例のFASTとウェスタン分析の結果陰性と判別されたが、本発明の蛋白質チップを使用した診断結果においては陽性反応を示した。そのため本発明の蛋白質チップは既存の診断試薬に比べて遥かに感度が優れており、正確なアレルギー診断が可能であることが分かる。
またにんにくに対する診断結果で見ると、FAST等既存の方法では1食品に対して生ものと調理されたものを区別してアレルギーを診断することができなかったが、本発明の蛋白質チップを利用すれば食品の状態によるアレルギー誘発程度の差異を把握することができる。
実施例3
【0031】
本発明の蛋白質チップを利用した特定食品に対するアレルギーを誘発する抗体の種類検出
本発明の蛋白質チップを利用して特定食品によるアレルギー反応に関与する具体的な抗体を検出するために、夫々の抗体に対して他の種類の蛍光物質が付着された2次抗体を使用した。蛍光物質は使用した2次抗体の種類によってCy3とFITCを使用しており、夫々543nmと488nmの波長で蛍光の強度を測定した。
その結果、抗体の種類に応じて異なる波長で夫々結果を得ることができたため、本発明の蛋白質チップの利用時に同時に数種類の抗体に対する検出が可能であることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の蛋白質チップは非常に少量の検体だけでも数種類のアレルゲンを同時に検出することができ、特定アレルギー誘発によるアレルギー反応に関連した具体的な抗体を迅速でありながらも且つ容易に監視することができるため、アレルギー診断時の患者の負担を減らしつつ経済的な効果を得ることができる。
本発明の蛋白質チップはアレルゲンに含有された主抗原に反応する抗体だけでなく少数の抗原に反応する抗体まで検出することができ、食品の場合それ自体だけでなく摂取時の状態に変形された産物に対して検査することができるため、アレルギー誘発原因を実際的に詳細に把握して治療の方向を提示することができ、同時にアレルギー患者も加工方法に応じて安全に食品を摂取することができるようになる。
本発明の蛋白質チップは我が国(韓国)の患者らが実際に摂取する食品の多様な形態に対する検出が可能であるため、既存の輸入診断試薬使用時に現れたりしていた誤診を無くし、正確な診断結果を期待することができる。
本発明の蛋白質チップはアレルギー診断を簡便に自動化することができるため、各個人と集団別にアレルギーに関連した蛋白質のプロファイルをデータベース化することができるだけでなく各食品によるアレルギー誘発モデルを構築することができるため、国家的次元において国民の保健管理にも積極的に活用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】牛乳、卵白、卵黄、大豆、生にんにく、人工胃液で処理した火を通したにんにく、玄米及びはと麦から抽出した粗蛋白をSDS-PAGEした後にクマシーブルーで染色した結果を表した図である。(M:分子マーカー、レーン 1: 陽性の対照(human IgE)、レーン2:牛乳、レーン3:卵白、レーン4:卵黄、レーン5:大豆、レーン6:生にんにく、レーン7:火を通したにんにく、レーン8:玄米、レーン9:はと麦)
【図2】牛乳、卵白、卵黄、大豆、生にんにく、人工胃液で処理した火を通したにんにく、玄米及びはと麦から抽出した粗蛋白に対してアレルギー性皮膚炎患者の血清を使用してウェスタン分析した結果を表した図である。(レーン1:陰性の対照(HAS)、レーン2:陽性の対照(human IgE)、レーン3:牛乳、レーン4:卵白、レーン5:卵黄、レーン6:大豆、レーン7:生にんにく、レーン8:火を通したにんにく、レーン9:玄米、レーン10:はと麦)
Claims (9)
- 様々な種類のアレルゲンから単離した夫々の粗蛋白を固体の基板上の一点に付着させたことを特徴とするアレルギー診断用蛋白質チップ。
- 前記粗蛋白は、中性塩溶液、エタノール、弱酸及びPBS緩衝液に溶解した蛋白質を単離し、これらを混合することによって製造する請求項1に記載のアレルギー診断用蛋白質チップ。
- 前記粗蛋白は新鮮な食品又は加熱若しくは人工胃液での処理により加工した食品からの蛋白質を単離することにより製造される請求項1に記載のアレルギー診断用蛋白質チップ。
- 人工胃液はペプシン0.842mg/ml、塩化ナトリウム2.0mg/ml、pH 1.2よりなる請求項3に記載のアレルギー診断用蛋白質チップ。
- 請求項1乃至4の蛋白質チップを反応させてアレルゲンを検出する方法。
- 蛋白質チップと検体の反応後、検査しようとする抗体に結合することができ蛍光物質と結合する2次抗体又は3次抗体を利用して反応結果を評価することを含むアレルゲンを検出する請求項5に記載の方法。
- 請求項1乃至4の蛋白質チップを検体と反応させることを含む、特定アレルゲンにより誘導されるアレルギー反応に関連する抗体の種類を検出する方法。
- 蛋白質チップと検体の反応後、検査しようとする抗体に選択的に結合することができ蛍光物質と結合する2次抗体又は3次抗体を利用して反応結果を評価することを含む、特定アレルゲンにより誘導されるアレルギー反応に関連した抗体の種類を検出する請求項7に記載の方法。
- 各試験する抗体に依存して、評価目的に用いる蛍光物質が異なる、特定アレルゲンにより誘導されるアレルギー反応に関連する抗体の種類を検出する請求項8に記載の方法。
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