JP4660756B2 - ダイヤモンドチップへの蛋白質/ペプチドの固定化方法 - Google Patents

ダイヤモンドチップへの蛋白質/ペプチドの固定化方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学修飾したダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップ上に蛋白質/ペプチドをその機能を損なわずに安定的に固定化する方法に関する。
従来、シリコン等の基板上にダイヤモンドをコーティングしたり、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)をコーティングする技術は一般に広く利用されている。例えば、これらを利用したDNA固定化チップ(例えば、特許文献1〜4参照)、本発明者らによるダイヤモンドコーティング高密度集積タンパクチップ(例えば、非特許文献1参照)、ダイヤモンド基板上に有機単分子膜を直接的な検出部として形成してなる有機単分子膜/半導体構造を有する半導体センシングデバイス(例えば、特許文献5参照)が提案されている。その他、様々な種類のアレルゲンから抽出した、各スポットに付着させた一つの粗蛋白を有する固体の基板をアレルギー疾患患者から得た検体と反応させることによって、様々な種類のアレルゲンを同時に検出することができ、特定アレルゲンにより起こされるアレルギー反応に関連する抗体の種類を検出することができるアレルギー診断用蛋白質チップとアレルゲンの検出方法及びアレルギー誘発抗体の検出方法(例えば、特許文献6参照)が知られている。
WO99/40173号公報 WO99/41362号公報 WO99/63072号公報 特開2005−55365号公報 特開2004−4007号公報 特表2004−533625号公報 NEW DIAMOND,Vol.20,No.3(2004),30-31
各種チップ等の基板上に蛋白質を固定する場合、一般的に蛋白質は3次元立体構造が変わりやすいため、立体構造と密接に関係すると推定される蛋白質の機能を維持するためには、特別な配慮と工夫を必要とする。蛋白質の固定化において、アフィニティークロマトグラフィーなどでの固定化法のような従来のマクロ固定化技術では、固定化によって蛋白質の大幅な失活が起こっても対象が限定されているため、検出過程でシグナルの増幅ができるため目的物質の特定が可能である。しかし、ハイスループットな高密度蛋白質チップの作製には、より微量の蛋白質をその活性、コンフォメーションを維持したままで固定化する技術を確立しなければならない。蛋白質の活性は、複雑な立体構造に依存しており、蛋白質を基板表面に固定化することで立体構造が破壊された場合、通常失活する。本発明の課題は、蛋白質の機能を損なわずにチップ基板に蛋白質/ペプチドを固定化したり、基板上でその機能を損なわずに維持することができるように固定化する方法を提供することにある。
本発明者らは、化学修飾したダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップを活性化試薬により活性化した後、蛋白質/ペプチドを前記チップ上にスポッティングしてカップリング反応を行い、次いで未反応活性基のブロッキング操作を行う、チップ上に蛋白質/ペプチドを固定化する方法において、スポッティング添加剤として30%ジメチルスルホキシド(DMSO)又は30%ポリエチレングリコール(PEG)を用いたり、活性化試薬により活性化した後、MilliQ水で洗浄した後の乾燥を1時間の減圧乾燥処理により行うと、アレルゲン等の蛋白質/ペプチドの機能を損なわずにチップ基板に蛋白質/ペプチドを固定化したり、基板上でその機能を損なわずに維持することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)化学修飾したダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップを活性化試薬により活性化した後、蛋白質/ペプチドを前記チップ上にスポッティングしてカップリング反応を行う、チップ上に蛋白質/ペプチドを固定する方法であって、スポッティング添加剤としてジメチルスルホキシド(DMSO)を用いることを特徴とする蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(2)20〜40%DMSOを用いることを特徴とする上記(1)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(3)30%DMSOを用いることを特徴とする上記(2)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(4)カップリング反応後、30〜45℃で2〜4時間乾燥させることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、()活性化試薬が、WSCD・HCl及びNHSを含有する溶液であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、()カップリング反応を行った後、未反応活性基のブロッキング操作を行うことを特徴とする上記(1)〜()のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、()蛋白質/ペプチドが、抗原又は抗体であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法に関する。
さらに本発明は、(8)抗原がアレルゲンであることを特徴とする上記(7)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(9)アレルゲンがアレルゲンエピトープ又はアレルゲンエピトープを含むペプチドであることを特徴とする上記(8)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(10)アレルゲンエピトープ又はアレルゲンエピトープを含むペプチドとして、化学修飾されたペプチドを用いることを特徴とする上記(9)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(11)アレルゲンエピトープを含むペプチドとして、MHCクラスII分子に結合するペプチド部分のN末端側及び/又はC末端側に少なくとも2個以上のアミノ酸が付加されたエピトープ含有ペプチドを用いることを特徴とする上記(9)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(12)アレルゲンエピトープを含むペプチドとして、アレルゲンのエピトープを含むプロテアーゼ分解ペプチドを用いることを特徴とする上記(10)〜(11)のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(13)プロテアーゼ分解ペプチドが、トリプシン分解ペプチドであることを特徴とする上記(12)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(14)アレルゲンとして、食物アレルゲンを用いることを特徴とする上記(9)〜(13)のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法や、(15)食物アレルゲンとして、カゼインナトリウム、α−カゼイン、β−カゼイン、κ-カゼイン、α−ラクトアルブミン、β―ラクトグロブリン、オボムコイド、オボアルブミン、コンアルブミンから選ばれる1種又は2種以上のアレルゲンを用いることを特徴とする上記(14)記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法に関する。
本発明によると、ごく少量の蛋白質やペプチドを効率良く正確にチップ上に搭載でき、載せたサンプルは蛋白質/ペプチドとしての機能を維持しており、一連の操作で蛋白質/ペプチドが剥がれることなく安定的に固定されたハイスループットの蛋白/ペプチドチップを作製することができる。
本発明の蛋白質/ペプチドの固定化方法としては、化学修飾したダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップを活性化試薬により活性化した後、蛋白質/ペプチドを前記チップ上にスポッティングしてカップリング反応を行う、チップ上に蛋白質/ペプチドを固定する方法であって、スポッティング添加剤としてDMSO又はPEGを用いる方法であれば特に制限されず、上記化学修飾したダイヤモンド/DLCチップとしては、シリコン、ガラス、ステンレス、プラスチック等の基板上にダイヤモンド又はダイヤモンドライクカーボン(DLC)をコーティングしたダイヤモンド/DLCチップに、蛋白質/ペプチドをカップリング反応等により結合させることができるような化学修飾がなされたダイヤモンド/DLCチップであれば特に制限されず、例えば、かかる化学修飾としては、ダイヤモンド/DLCチップ表面を塩素処理、アンモニア処理、ジカルボン酸処理等による塩素化、アミノ化、カルボキシル化等がなされたダイヤモンド/DLCチップを例示することができるが、中でも、カルボキシル化ダイヤモンド/DLCチップを好適に例示することができる。上記化学修飾したダイヤモンド/DLCチップは、市販品(東洋鋼鈑)を利用することもできる。
上記化学修飾したダイヤモンド/DLCチップは、活性化試薬により活性化処理に付される。例えば、カルボキシル化ダイヤモンド/DLCチップに蛋白質/ペプチドを固定化させる方法として、基盤表面に導入されたカルボキシル基(−COOH基)を利用し、アミノ基(−NH基)を持つ蛋白質/ペプチドを1-Etyl-3-(3-dimethylamino Propyl)-carbodiimide, hydrochloride (WSCD・HCl)や、N-Hydroxy- succinimide (NHS)やその他の化学架橋剤を用いて共有結合により固定化させることが好ましい。チップの活性化とカップリング反応の概略を図13に示す。
上記活性化処理後のチップはMilliQ水(超純水)で洗浄され、ペプチドのカップリング反応(固定化操作)が行われるが、この蛋白質/ペプチドの固定化操作の前処理として、十分な除湿、乾燥が蛋白質/ペプチドの固定化量と固定化量の均一性に重要な因子であり、そのため真空デシケーターで30〜120分、好ましくは1時間程度減圧乾燥処理することがきわめて好ましい。また、ペプチドのカップリング反応は、活性化処理後のチップ、好ましくは減圧乾燥処理が施されたチップに蛋白質/ペプチド溶液をスポッティングして、30〜42℃で2〜4時間、好ましくは37℃で3時間インキュベーションすることにより行うことができるが、スポッティング添加剤としてDMSOやPEGを用いると、蛋白質/ペプチドの機能を損なわずにチップ基板に蛋白質/ペプチドを固定化したり、結合量が増加したり、基板上でその機能を損なわずに維持することができる。また、スポッティング反応後、30〜42℃で2〜4時間、特に37℃で3時間乾燥させることが好ましい。この乾燥後、BSA等を用いた未反応活性基のブロッキング操作を行うことが好ましい。このような本発明の蛋白質/ペプチドの固定化方法により、本発明の蛋白質/ペプチド固定化チップを作製することができる。
上記DMSOやPEGは、蛋白質/ペプチドをチップ基板表面に固定化する際の溶媒(0.1M リン酸カリウム緩衝液、pH6.0)に添加して通常用いられるが、使用濃度としては、両者共に10〜50%、特に30%前後が好ましい。また、PEGとしては、分子量200〜400、好ましくは300前後のPEGを好適に例示することができる。
本発明の蛋白質/ペプチドの固定化方法の対象となる蛋白質/ペプチドとしては、抗原又は抗体を好適に例示することができ、抗原としては、アレルゲン、各種ガン抗原、サイトカイン等を例示することができる。上記アレルゲンとしては、免疫原性を有するものであれば特に制限されず、卵類、牛乳類、肉類、魚類、甲殻類及び軟体動物類、穀類、豆類及びナッツ類、果実類、野菜類、ビール酵母、ゼラチンなどの食物アレルゲンを好適に例示することができ、中でも乳アレルゲンの主要成分としてのαs1-カゼイン、αs2-カゼイン、β−カゼイン、κ-カゼイン、α−ラクトアルブミンや、ホエーアレルゲンの主要成分であるβ−ラクトグロブリンや、卵白アレルゲンの主要成分としてのオボムコイド、オボアルブミン、コンアルブミンや、小麦アレルゲンの主要成分としてのグリアジンや、そばの主要タンパク質である分子量24kDaと76kDaのタンパク質や、落花生の主要タンパク質であるAra h1を具体的に例示することができる。
また、アレルゲンペプチドとして、糖鎖修飾ペプチド、リン酸化ペプチド、アシール化ペプチド、アセチル化ペプチド、メチル化ペプチド、ユビキチン化ペプチド等の化学修飾ペプチドを用いることもでき、かかる化学修飾ペプチドは、天然の化学修飾ペプチドであっても、人為的な化学修飾ペプチドであってもよい。さらに、アレルゲンエピトープを含むペプチドとして、MHCクラスII分子に結合する7〜15アミノ酸サイズ等のペプチド部分のN末端側及び/又はC末端側に少なくとも2個以上のアミノ酸が付加されたエピトープ含有ペプチドを用いると、患者抗体と数倍から数十倍高感度に反応する点で好ましい。かかるMHCクラスII分子に結合するペプチド部分のN末端側及び/又はC末端側に少なくとも2個以上のアミノ酸が付加されたエピトープ含有ペプチド等のアレルゲンエピトープを含むペプチドは、ペプチド合成により作製することもできるが、アレルゲンのエピトープを含むプロテアーゼ分解ペプチドとして作製することもできる。かかるプロテアーゼとしては、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、リジルエンドペプチダーゼを挙げることができる。特に、アレルゲンが食物アレルゲンのとき、トリプシン分解ペプチドをプロテアーゼ分解ペプチドとして好適に例示することができる。
本発明の蛋白質/ペプチドの固定化方法により作製される蛋白質/ペプチド固定化チップを用いると、イムノアッセイにより有利にアレルゲンエピトープの判定を行うことができる。かかるイムノアッセイとしては、蛋白質/ペプチド固定化チップに捕捉された検体中のアレルゲン認識抗体を検出することができる公知のイムノアッセイであれば特に制限されないが、標識2次抗体を用いるELISAが好ましく、標識2次抗体としては、Cy3,Cy5,FITC,ローダミン等の蛍光標識2次抗体、ペルオキシダーゼ,アルカリフォスファターゼ等の酵素標識2次抗体、磁気ビーズ標識2次抗体、赤外標識2次抗体を例示することができ、2次抗体としては抗IgG抗体又は抗IgE抗体を例示することができるが、Cy3標識抗IgG抗体やCy3標識抗IgE抗体を好適に挙げることができる。そして、上記2次抗体としては、抗体のFab断片やF(ab’)断片等も使用することがき、例えば、Fab断片は抗体をパパイン等で処理することにより、またF(ab’)断片はペプシン等で処理することにより調製することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
1.実験材料
ジーンシリコンC4(3mm×3mm)、ジーンスライドDLC(東洋鋼鈑)、96穴マイクロプレートU底(Greiner)、384穴マイクロプレート平底(NUNC)を購入して用いた。オボムコイド(OVM)(SIGMA)、フロイントの完全アジュバント(DIFCO)、ネンブタール(大日本製薬)、Hybond-C Gridded membranes(Amersham)、スキムミルク、Peroxidase-F(ab’)goat anti rabbit IgG(H+L)(ZYMED)、ECL(Amersham)、CNBr-cativated Sepharose 4B(Pharmacia)、ImmunoPure IgG Purification Kit(PIERCE)、7MGuanigine-HCl(pH8.6)、Dithiothreitol(DTT)、トリプシン(SigmaまたはPromega)、α-Cyano-4-hydroxycinnamic acid(Sigma)、Non-immunized rabbit IgG、Goat anti-rabbit IgG(H+L)Cy3,Cy5conjugate(ZYMED)、抗ヒトIgG抗体(Fc specific)Cy3,Cy5conjugate(ZYMED)、抗ヒトIgE抗体(Fc specific)Cy3,Cy5conjugate(ZYMED)、WSCD・HCl (ペプチド研究所)、NHS(ペプチド研究所)、DMSO(和光純薬)、防腐剤(0.5%チメロサール)を購入して用いた。
2.基本操作
ダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップによる抗原(アレルゲン)の検出と特異抗体の定量における諸条件を検討するため、以下に示す(1)〜(6)の一連の操作を行った。チップの活性化から蛍光検出までの基本操作手順を図1に示す。
(1)DLCチップの活性化
DLCチップを96穴マイクロプレートに入れ、MilliQ水で1回洗浄後、50μLの活性化試薬(100mM WSC,20mM NHS,0.1M リン酸カリウム緩衝液;pH6.0)をプレートに分注し、室温で30分間遮光した状態で振とうしながら反応させた。反応液を吸引除去後、MilliQ水でチップを十分に洗浄し、8連チューブにチップを移し卓上遠心機を用いチップの水分を直ちに完全に除去した。
(2)抗原(アレルゲン)のカップリング反応
0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)にDMSOを30%の濃度で添加し、この溶液にスポッティングを行うアレルゲンを溶解した。アレルゲンはSTAMPU MANマイクロアレイヤー(日本レーザー電子)を用いてスポッティングした。チップをマイクロアレイヤーのサンプリング用ホルダーにセットしてスポット操作を行った。スポット後、チップを37℃の条件下にクールインキュベーター:CN−25A(三菱電機エンジニアリング)でインキュベートした。
(3)未反応活性基のブロッキング操作
チップを96穴マイクロプレートに移し、50mMのTTBS[0.05% Tween20,20mM Tris−HCl(pH7.5),150mM NaCl]を加え、プレートシェーカーを用いて洗浄作業を行った。固定化反応後に残存する活性基を処理するため、150mMのNaCl含有1M Tris−HCl(pH8.0)を加え、遮光した状態下に1時間室温で反応させ未反応基を完全に不活性化した。さらに、チップへの抗体の非特異的反応をブロックするため、遮光条件下に0.1%BSAを含むPBS溶液と4℃で一晩反応させた。
(4)抗原(アレルゲン)認識抗体の捕捉反応
ブロッキングバッファーを吸引除去し、抗体希釈バッファー[60mg/mLBSA,PBS(pH7.4)、0.05%Tween20]で種々の濃度に1次抗体を希釈した後、チップの入ったプレートに分注し遮光条件下に室温で5時間振とうしながら反応させた。
(5)2次抗体の反応
1次抗体反応液を吸引除去し、洗浄バッファーを加え、プレートシェーカーを用いて洗浄作業を行った。次に蛍光標識した2次抗体を、0.1%BSAを含むPBS溶液で1.5μg/mLに希釈し、チップの入ったプレートに分注して遮光条件下に室温で1時間振とうして反応させた。
(6)抗原チップに捕捉された抗体の検出
2次抗体との反応後、反応液を吸引除去し、洗浄バッファーとMilliQ水でチップを洗浄し、水分を除去するためにスピンダウンを行った。次にFLA−8000蛍光スキャナー:FLA−8000(FUJIFILM)を用いて蛍光強度を測定し、各チップから得られたスポットの蛍光強度の数値化を行った。
蛋白質/ペプチドを化学修飾したダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップチップ上にスポッティングしてカップリング反応を行い、次いで未反応活性基のブロッキング操作を行う、チップ上に蛋白質/ペプチドを固定する方法において、蛋白質/ペプチドの機能を損なわずにチップ基板に蛋白質/ペプチドを固定化したり、結合量を増加させたり、基板上でその機能を損なわずに維持するための至適条件について検討した。
1.蛋白質/ペプチドをスポッティングする前処理条件の検討
上記基本操作(1)におけるチップの活性化反応後、チップをMilliQ水で洗浄し、次いで基本操作(2)のカップリング反応による蛋白質/ペプチドの固定化操作が行われるが、この蛋白質/ペプチドの固定化操作の前処理として、十分な除湿、乾燥が蛋白質/ペプチドの固定化量と固定化量の均一性に及ぼす影響について調べた。
上記基本操作(1)における遠心脱水後のチップの乾燥処理条件について検討した。抗原としては、各種濃度(50,75,100,200fmol/スポット)のオボムコイドを用い、また、1次抗体としては10倍希釈の患者血清を、2次抗体としては1.5μg/mlのCy3標識ヤギ抗ヒトIgE抗体を用いた。乾燥処理としては、1)真空デシケーターで1時間減圧乾燥処理、2)37〜42℃で1時間の加温乾燥処理、3)室温(RT)で1時間の乾燥処理、をそれぞれ比較した。結果を図2に示す。これらの結果から、1時間減圧乾燥処理で、蛋白質/ペプチドの固定化量の増加と均一性において至適条件が得られた。
2.蛋白質/ペプチドを固定化する際の溶媒の検討
蛋白質/ペプチドの活性は、複雑な立体構造に依存しており、蛋白質/ペプチドを基板表面に固定化する際の溶媒(0.1M リン酸カリウム緩衝液、pH6.0)に添加する添加剤が重要である。そこで、添加剤として、1)一般に蛋白質の安定化剤として使用される10〜30%のグリセロール、2)20〜40%のDMSO、3)20〜40%のPEG(分子量300)を、それぞれ用いた場合の蛋白質/ペプチドの固定化量と固定化量の均一性に及ぼす影響について、基板の種類[ダイヤモンドコーティング(GENE DIA)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)チップ]、基板の素材(シリコン、ガラス、ステンレス)も加味して調べてみた。
抗原(アレルゲン)としては、100fmol/スポットのα−カゼイン、β−カゼイン、κ-カゼイン、α−ラクトアルブミン、β―ラクトグロブリン、オボムコイド、オボアルブミン、コンアルブミンを用いた。また、1次抗体としては10倍希釈の患者血清を、2次抗体としては1.5μg/mlのCy3標識ヤギ抗ヒトIgE抗体を用いた。
まず、上記基本操作(2)における30%DMSOに代えて10〜30%のグリセロールを用いた結果、10〜30%のグリセロールは、蛋白質/ペプチドのスポティング添加剤としては、基板の種類(ダイヤモンドコーティング、ダイヤモンドライクカーボンチップ)、基板の素材(シリコン、ガラス、ステンレス)を問わず、全てにおいて効果がないことがわかった。
そこで、1)30%DMSO、2)30%PEG、3)ブランク(−)について同様に調べた。結果を図3に示す。その結果、30%DMSOと30%PEGをそれぞれ蛋白質/ペプチドのスポッティング添加剤として添加することで、蛋白質/ペプチドの結合量と抗体との反応性が保たれ、高い反応性が実現できた。30%DMSOと30%PEGの間では、わずかに30%PEGの方がスポティング効率の高いことが判明した。この場合、基板の種類(ダイヤモンドコーティング、ダイヤモンドライクカーボンチップ)、基板の素材(シリコン、ガラス、ステンレス)で共通していることがわかった。
次ぎに、蛋白質/ペプチドのスポッティング添加剤として30%DMSOを添加した場合における、シリコンをコーティングしたダイヤジーン(GENE DIA)とダイヤモンドライクカーボン(DLC)の各チップにおける蛋白質/ペプチドの結合量と抗体との反応性を調べた。上記基本操作(1)におけるチップの活性化後、ウサギIgG又は抗マウスTNF−α抗体を、30%DMSO/0.1M MES(pH4.5)で1.5μg/mlに希釈し、室温又は37℃で1時間遮光してカップリング反応を行った。未反応の蛋白質は0.05%Tween20を含有するTBSで10回洗浄して除去した。洗浄液を加えた後30秒間静置し吸引除去した。ブロッキングは、150mM NaCl含有1M Tris−HCl(pH8.0)を加え、室温で1時間遮光した状態下に反応させた後、0.1%BSAを含むPBS溶液中で4℃で一晩反応させた。2次抗体にはアルカリフォスファターゼ(AP)標識抗ウサギIgG(H+L)に対するヤギのF(ab’)フラグメントを用いた。APの基質としてはpNPPを0.1Mの2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール緩衝液(pH10.3)で2mg/mlに調整し、室温で5分間反応させた後、0.75NのNaOHで反応を停止させ、405nmの吸光度を測定した。結果を図4に示す。
図4は、30%DMSO添加の有りと無しの条件でスポッティングした後、室温(RT)か37℃の条件でカップリング反応をした後、酵素標識した抗IgG抗体と1時間反応して測定した結果を示している。その結果、30%DMSOを添加してスポッティングすることで抗体の結合量が増加することがわかった。なお、10%DMSOでは反応温度の影響がほとんど見られなかった。また、基板の素材(シリコン、ガラス、ステンレス)にかかわらず共通の結果が得られた。
3.蛋白質/ペプチドをスポティングする際の反応温度の検討
蛋白質/ペプチドを固定化する際に、DLCとジーンダイヤでは4℃よりも室温か37℃において結合量は多かった。室温と37℃の間では37℃の方が幾分固定化量が多かった(図4)。
4.蛋白質/ペプチドをスポッティングする際の時間の検討
蛋白質/ペプチドを固定化する際に、DLCとジーンダイヤでは固定化反応の反応時間(1hr,3hr,一晩)について至適条件を検討した。その結果、37℃(42℃まで)の反応温度条件で3時間反応させることで、チップ上での蛋白質/ペプチドの結合量が最も多く、バラツキなく安定して結合させることができた。
5.スポティング後の乾燥処理条件の検討
抗原として各種濃度(50,75,100,200fmol/スポット)のオボムコイドをスポティングした後、4℃,室温(RT),37℃の各温度条件にてチップを3時間乾燥した。1M Tris−HCl(pH8)/150mM NaCl,及びBSAでブロッキング処理後、患者プール血清を60%BSAを含むPBS/0.05%Tween20溶液で10倍希釈して室温で5時間反応させた。二次抗体として約1.5μg/mLのCy3標識ヤギ抗ヒトIgE抗体を用いて1時間反応させ蛍光検出した。結果を図5に示す。また、3時間の乾燥処理を終夜乾燥処理に代える以外は同様にして蛍光検出した。結果を図6に示す。
図5及び6に示される結果から、スポッティング後の処理条件は37℃,3時間で蛋白質/ペプチドの固定化量の増加と均一性において至適条件が得られた。
スポッティング添加剤として、グリセロールまたはジメチルスルフォキシド(DMSO)を添加することで、微量なタンパク質を、生物学的機能を維持した状態で固定化することができるかについて詳細に検討を行った。
1.方法
(1)タンパク質のカップリング、洗浄およびブロッキング
1.5ml平底アシストチューブ内においてチップを100mM WSC、20mM NHSにより活性化した後、直接抗体結合法あるいはプロテインG間接抗体結合法においてそれぞれタンパク質のカップリングを行った。直接抗体結合法として、ウサギIgGあるいは抗マウスTNF−α抗体を0.1M MES(pH4.5)にて1.5μg/mLに希釈後、カップリング反応をおこなった。また、プロテインG間接抗体結合法として、プロテインGを0.1M MES(pH4.5)にて20μg/mLに希釈調製し、プロテインG分子をカップリングした。未反応のタンパク質は0.05%Tween20を含有するTBSで10回洗浄することにより除去した。洗浄は、洗浄液を加えた後30秒間静置し、吸引除去した。ブロッキングは150mM NaCl含有1M Tris−HCl(pH8.0)を加え、室温で1時間反応させた後、0.1%BSAを含むPBS溶液中で4℃で一晩反応させた。さらにプロテインG間接抗体結合法の場合、ウサギIgGあるいは抗マウスTNF−α抗体を0.1%BSAを含むPBSで0.5μg/mL希釈調製し、室温で1時間振とうさせることによりチップ上に抗体分子を固定化させた。
(2)チップ上に固定化された抗体分子の検出
チップ上に固定化した抗体分子の結合量は、酵素標識2次抗体を用いて標識された酵素の活性測定により検量線から定量算定した。2次抗体にはAP標識抗ウサギIgG(H+L)に対するヤギのF(ab’)2フラグメントを用いた。APの基質としては、pNPPを0.1M 2-amino-2-methyl-1,3-propandiol緩衝液(pH10.3)で2mg/mLに調製し、室温で5 分反応させた後、0.75N NaOHで反応を停止させ、405nmの吸光度を測定した。
(3)抗体チップに捕捉されたTNF−α抗原の検出
チップ上に固定化した抗体分子が捕捉する抗原分子の結合量は、Biosource社のマウスTNF−αイムノアッセイキットを用いて測定した。抗原溶液はマウスTNF−αを0.05%Tween20含有ブロッキング溶液で6250pg/mLに調製し、抗体チップと室温で90分間反応させた後、ビオチン化抗マウスTNF−α抗体と反応させるABC法により検出した。
2.結果
(1)グリセロールの影響について
まず、直接抗体結合法において抗体のカップリング時におけるグリセロール添加の影響を検討した。DLCの場合、30%グリセロール存在下では抗体結合量が減少したのに対して、ジーンダイヤを用いた場合、抗体結合量が増加した(図7参照)。この差は、DLCとジーンダイヤの各基板表面の物理化学的特性によるものと推測されるが、さらに検討が必要である。さらに、プロテインG間接抗体結合法においても、DLCの場合30%グリセロール存在下では抗体結合量は減少した(図7参照)。これより、グリセロールの添加は、タンパク質の安定化には適切ではないと考えられた。
(2)DMSOの影響について
次に、直接抗体結合法において抗体のカップリング時にグリセロールではなくDMSOを添加した場合の影響について検討した。DLC、ジーンダイヤともに30%DMSO添加時において抗体結合量は飛躍的に増加した(図8参照)。データは示していないが、10%DMSOでは影響はほとんど見られなかった。しかし、DLCとジーンダイヤでは反応温度による違いが見られ、DLCでは室温よりも37℃において抗体結合量は多かったのに対し、ジーンダイヤでは反対の結果が得られた。さらに、抗体結合量だけでなく抗体の活性が維持されているかを検討するために、直接抗体結合法により固定化した抗TNF−α抗体が抗原であるTNF−αを捕捉できるかを解析した。その結果、30%DMSO存在下において抗体だけでなく、抗原結合量も増加することが確認できた(図9参照)。これより、30%DMSO存在下において微量の抗体でも固定化量が増加することにより抗原捕捉能力が増加することが明らかになった。
本発明のチップ上に蛋白質/ペプチドを固定する方法(上記基本方法)で作製したチップを用い、実際に小児を対象とした食物アレルギーの検体の解析を行った。徳島大学の倫理委員会の承認と香川国立小児病院の倫理委員会の承認の上で、十分なインフォームドコンセントのもとに承諾の得られた臨床検体を香川小児病院(伊藤 道徳先生)から供与いただき、食物アレルギーの無い健常人コントロールとの比較を行った。最初に卵と牛乳のアレルゲン成分を検定する目的で、シリコンを基板としたDLCチップに、アレルゲンのタンパク質をそれぞれ1スポット当たり10fmolをスポッティングし、血清を100倍に希釈し反応を行い、2次抗体にCy3標識したヤギ抗ヒトIgG抗体を用い検出した。可能な限り強く免疫したウサギ血清の希釈率は、ヒト血清では参考にならない為、図には示していないが患者と健常人からそれぞれ1検体を選択して50、100、200、400、800、1600倍に希釈してチップとの反応性を検定した。その結果、チップとの反応性において非特異的反応が少なく測定可能な希釈は400−1600倍希釈の範囲と判断された。
患者血清を1000倍に希釈した測定結果を図10に示した。患者のほとんどはミルクアレルギーで、α-,β-,κ-カゼインとそれぞれの反応強度をもって反応を示した。中にはα-ラクトアルブミン(lactoalbumin)とも反応している患者も認められたが、その比率はカゼインに比較して少数であった。しかしミルクアレルギーを主訴とするアレルギー患者であっても、卵の成分であるOVM、オボアルブミン(Ovalubumin),コンアルブミン(Conalubumin)に対しても反応性を示す患者が見いだされた(図11参照)。ダイヤモンド/DLCチップを用いた上記の測定系では、1マイクロリッターの血清で少なくとも18−25項目が定性、定量測定可能であり、従来の検査法が定性的検査のみで1検査当たり250〜500マイクロリッターを必要としていた検査法と比較すると、患者負担と利便性の点で優れていると推定された。
上記IgGの場合と同様に、卵と牛乳のアレルゲン成分を検定する目的で、シリコンを基板としたDLCチップに、アレルゲンのタンパク質をそれぞれ1スポット当たり100fmolをスポッティングし、血清を10倍に希釈し反応を行い、2次抗体にCy3標識したヤギ抗ヒトIgE抗体を用い検出した。測定結果を図12に示した。
チップの活性化から蛍光検出までの基本操作手順を示す図である。 活性化処理後のスポティング前の乾燥処理条件の検討結果を示す図である。 蛋白質/ペプチドをスポティングする抗原チップにおける添加剤DMSOとPEGの効果を示す図である。 ダイヤモンドライクカーボン(DLC)チップとダイヤモンドコーティング(GENE DIA)に蛋白質/ペプチドをスポティングするときの添加剤DMSOの効果を示す図である。 抗原をスポティングした後の乾燥条件(3時間)の検討結果を示す図である。 抗原をスポティングした後の乾燥条件(終夜)の検討結果を示す図である。 直接抗体結合法及びプロテインG 間接抗体結合法におけるグリセロールの影響を示すを示す図である。 直接抗体結合法における抗体結合量へのDNSOの影響を示す図である。 直接抗体結合法におけるTNF−α抗原抗体結合量へのDNSOの影響を示す図である。 小児及び健常人の食物(牛乳・卵)アレルギー検査(IgG)の結果を示す図である。 小児及び健常人の食物(牛乳・卵)アレルギー検査(IgG)の結果を示す図である。 小児及び健常人の食物(牛乳・卵)アレルギー検査(IgE)の結果を示す図である。 化学修飾したダイヤモンド/DLCチップの活性化とカップリング反応の概略を示す図である。

Claims (15)

  1. 化学修飾したダイヤモンド/DLC(Diamond-like Carbon)チップを活性化試薬により活性化した後、蛋白質/ペプチドを前記チップ上にスポッティングしてカップリング反応を行う、チップ上に蛋白質/ペプチドを固定する方法であって、スポッティング添加剤としてジメチルスルホキシド(DMSO)を用いることを特徴とする蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  2. 20〜40%DMSOを用いることを特徴とする請求項1記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  3. 30%DMSOを用いることを特徴とする請求項2記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  4. カップリング反応後、30〜45℃で2〜4時間乾燥させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  5. 活性化試薬が、WSCD・HCl及びNHSを含有する溶液であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  6. カップリング反応を行った後、未反応活性基のブロッキング操作を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  7. 蛋白質/ペプチドが、抗原又は抗体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  8. 抗原がアレルゲンであることを特徴とする請求項7記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  9. アレルゲンがアレルゲンエピトープ又はアレルゲンエピトープを含むペプチドであることを特徴とする請求項8記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  10. アレルゲンエピトープ又はアレルゲンエピトープを含むペプチドとして、化学修飾されたペプチドを用いることを特徴とする請求項9記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  11. アレルゲンエピトープを含むペプチドとして、MHCクラスII分子に結合するペプチド部分のN末端側及び/又はC末端側に少なくとも2個以上のアミノ酸が付加されたエピトープ含有ペプチドを用いることを特徴とする請求項9記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  12. アレルゲンエピトープを含むペプチドとして、アレルゲンのエピトープを含むプロテアーゼ分解ペプチドを用いることを特徴とする請求項10〜11のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  13. プロテアーゼ分解ペプチドが、トリプシン分解ペプチドであることを特徴とする請求項12記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  14. アレルゲンとして、食物アレルゲンを用いることを特徴とする請求項9〜13のいずれか記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
  15. 食物アレルゲンとして、カゼインナトリウム、α−カゼイン、β−カゼイン、κ−カゼイン、α−ラクトアルブミン、β−ラクトグロブリン、オボムコイド、オボアルブミン、コンアルブミンから選ばれる1種又は2種以上のアレルゲンを用いることを特徴とする請求項14記載の蛋白質/ペプチドの固定化方法。
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