JP2004533555A - 高強度の薄手シース繊維 - Google Patents

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Abstract

コアと、シースと、繊維の所望の物理化学的パラメータを決定する添加剤とを含む繊維であって、この繊維は、シースの容積が減少した場合、繊維中の添加剤の濃度を増加させることなく、所望のパラメータが増大するように紡糸される。特に好ましい添加剤には、発色団(例えばUV吸収剤)、難燃剤、および接着促進剤が含まれる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明の分野は薄手シース繊維である。
【背景技術】
【0002】
合成繊維は一般に様々な消費財の製造に使用される。具体的な使用に応じて、そうした繊維を1種または複数の添加剤で改変し、所望の物理化学的特徴を付与することができる。例えば、着色した繊維が望ましい場合、染料を繊維に添加することができる。あるいは、そうした繊維に環境条件に対してより抵抗性を付与するために、UV吸収剤または難燃剤を繊維に添加することができる。
【0003】
添加剤を繊維に添加するためには様々な方法が当業界で知られている。例えば、単一または複数の浸漬プロセスを用いて、添加剤を予め形成された繊維に塗布することができる。コーティング法は繊維の種類や構成の影響を受けないことが多いので、浸漬コーティングは特に有利である。しかし、浸漬コーティングにはいくつかの問題が生じる傾向がある。問題のうちとりわけ、特に、繊維をさらに織物や編み物に加工する、あるいは他の機械的に厳しい加工にかける場合、添加剤の接着が満足すべきでない可能性がある。さらに、浸漬コーティングは、1つまたは複数の表面品質(例えば潤滑性)を変える可能性があり、しばしば環境面で問題となる。繊維コーティングに関連する問題の少なくともいくつかを克服するために、添加剤を繊維材料と混合することができる。添加剤を繊維材料に混合すると、添加剤の接着にともなう問題がしばしば軽減または解決されるが、他の問題が生じてくる可能性がある。例えば、添加剤を繊維に分散させる場合、添加剤によってもたらされる所望の効果を実現するためには、一般に多量の添加剤が必要である。その上、相対的に多量の添加剤は、繊維の望ましい物理化学的特性(例えば、引張り強さ)に悪影響を及ぼす傾向がある。
【0004】
添加剤を繊維に付与することによって望ましい物理化学的パラメータを改善させるために、様々な方法が当業界で知られているが、そのすべてまたはほとんどすべてが1つまたは複数の問題をかかえている。したがって、改善された物理化学的パラメータを有する繊維製造のための組成物および方法を提供する必要性が依然として存在している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、コアと、シースと、繊維の所望の物理化学的パラメータを決定する添加剤とを含む繊維のための組成物および方法である。対象とする繊維は、シースの容積が減少した場合、添加剤の量を増大させることなく、所望の物理化学的パラメータが増加するように紡糸される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の主題の1つの態様では、所与の量の添加剤で、シースの容積が10%減少した場合、物理化学的パラメータが少なくとも10%増加し、より好ましくはシースの容積が20%減少した場合、少なくとも20%増加する。
【0007】
本発明の主題の他の態様では、添加剤は繊維中に、約0.1〜10重量%の範囲の量で存在する。特に好ましい添加剤は、発色団、好ましくはUV吸収剤または染料を含む。他の対象とする添加剤には、難燃剤、接着促進剤が含まれる。したがって、対象とする所望の物理化学的パラメータには、UV照射後の引張り強さの保持率、色強度、難燃性、および改善された接着性が含まれる。具体的には、対象とする繊維は、UV吸収剤を約1.5重量%の量で含み、50:50のコアとシースの容積比を有し、かつ45%以上のUV照射後の引張り強さの保持率を示す。さらに具体的には、対象とする繊維は、UV吸収剤を約1.5重量%の量で含み、60:40のコアとシースの容積比を有し、かつ50%以上のUV照射後の引張り強さの保持率を示し、さらになお具体的には、対象とする繊維は、UV吸収剤を約1.5重量%の量で含み、70:30のコアとシースの容積比を有し、かつ54%以上のUV照射後の引張り強さの保持率を示す。対象とする繊維は、三裂形状、同心形状、および偏心形状を含む様々な形状の水平断面を有してよい。
【0008】
本発明の主題の他の態様では、繊維加工方法は、コア材料、シース材料、および繊維の所望の物理化学的パラメータを少なくとも部分的に決定する添加剤を提供する1つの段階を有する。他の段階では、コア材料からコアを形成し、シースが少なくとも部分的にコアを取り囲むように、ある容積を有するシースをシース材料から形成させ、その添加剤はコアおよびシースの少なくとも1つに配置する。シースの容積が減少した場合、添加剤の量を増加させることなく、対象とする繊維を、物理化学的パラメータが増大するように紡糸する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の様々な目的、特徴、態様および利点は、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な記述ならびに付属の図面によってより明らかになるであろう。
【0010】
本発明者らは、繊維中の添加剤の全体の量を維持したままで、シース厚さを減少させるように繊維を紡糸することによって、保護用の添加剤を有する薄手シース繊維の望ましい物理化学的パラメータを改善できることを発見した。
【0011】
本発明の主題の1つの好ましい態様では、図1に示すように、対象とする繊維は、コアとコアを取り囲むシース(85%:15%のコアとシースとの容積比を有する)を有する同心2成分繊維である。コアおよびシース用の材料は、好ましくはポリ(エチレンテレフタレート)であって、シース材料はさらに紫外線(UV)吸収剤(例えば、ベンゾトリアゾール、環状イミノエステル)を、約1.5重量%の量で含む。そうした繊維は少なくとも50:50、より好ましくは少なくとも60:40、さらにより好ましくは少なくとも70:30、最も好ましくは少なくとも80:20のコアとシースとの容積比を有することがさらに好ましい。好ましい繊維は、45%以上、より好ましくは50%以上、さらにより好ましくは54%以上のUV照射後の引張り強さの保持率を有することになる(例えば、実施例参照)。
【0012】
他の態様では、対象とする繊維は、必ずしもコアおよびコアを取り囲むシースを有する同心2成分繊維に限定される必要はなく、他の繊維には3つ以上の成分を有する多成分繊維が含まれる。さらに、適切な繊維の構成は相当に変化してよく、他の構成には特に三裂な構成および偏心した構成が含まれることを理解されたい。例えば、対象とする繊維が、多成分構造を有することが特に望ましい場合、すなわち、1つのコアを取り囲む複数のシースが適している可能性がある。他方、非円形水平断面を有する繊維が望ましい場合、適切な繊維は小円鋸歯状、二裂状、または三裂な構成を有していてよい。さらに、コアとシースとの容積比は変化してよく、約50%−50%(コア容積対シース容積)から約95%−5%(コア容積対シース容積)の容積比を含む、多くの容積比が適切であるとされることが考えられる。
【0013】
さらに、コアとシース用の材料はかなり広い範囲のものでよく、繊維製造用の知られているすべてのポリマー性材料、特に溶融押出し可能な材料は本明細書の教示と併せて使用するのに適していると考えられる。特に対象とする材料には有機ポリマーが含まれ、具体的には、ポリエステル(例えばポリ(ブチレンテレフタレート)、またはポリ(エチレンテレフタレート))、ポリアミド(例えばナイロン6、またはナイロン66)、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他のポリオレフィン材料、ならびにこれらの妥当なすべての組み合わせが含まれる。したがって、適切なポリマーの固有粘度(IV)は相当に変化してよい。しかし、一般に、対象とするポリマーのIVは0.5超、より好ましくは0.75超、最も好ましくは0.9超であることが好ましい。
【0014】
本発明の主題のさらに他の態様では、特に望ましい物理化学的パラメータを付与するためにUV吸収剤以外の添加剤を含むことができ、特に好ましい他の添加剤には、染料(単一または複数の発色団を含む)、難燃剤(例えば臭素化化合物または他の市販の難燃剤)、固体材料(例えばチタンまたは他の金属フレーク)、または接着促進剤(例えばエポキシ基含有薬剤)が含まれる。したがって、対象とする他の物理化学的パラメータには、色強度、難燃性、切削抵抗、および繊維の材料(例えばゴム、または有機ポリマー)への改善された接着性が含まれる。対象とする繊維は、1つまたは複数の所望の物理化学的効果を達成するために、複数の添加剤を含んでよいことも理解されたい。例えば、耐UV性および難燃性の繊維を得るために、繊維はUV吸収剤および難燃剤を含んでよい。
【0015】
繊維中の適切な添加剤濃度については、濃度が0.1〜10重量%であることが好ましい。しかし、特に、特別低い濃度が適している場合、0.1〜0.005重量%およびそれ未満の濃度も適切である。例えば、添加剤が高量子収量を有する発蛍光団である場合、発蛍光団は0.01重量%の濃度でよい。他方、特定の機能のために、比較的高濃度の添加剤が必要であるまたは望ましい場合、10〜25重量%およびそれ以上の濃度が考えられる。例えば、高い切削抵抗性が特に望ましい場合、金属粉末を、20重量%およびそれ以上の量含めることができる。しかし、一般に、先行技術の方法を用いて紡糸した繊維と比較して、より少ない量の添加剤を繊維に添加することによって、所望の効果を達成できるように繊維を紡糸することが好ましい。
【0016】
添加剤を配置する場所については、1種または複数の添加剤をコアおよび/またはシース中に配置することができることを認識されたい。しかし、添加剤の過半部分(すなわち、全添加剤の少なくとも70%)またはすべてをシース中に配置することが特に好ましい。したがって、コア容積に対するシース容積が減少する場合、シース中での添加剤の局所的な濃度が増大することになることを認識されたい。したがって、シースの容積が減少した場合に、対象とする繊維の物理化学的パラメータ(これは少なくとも部分的に添加剤の影響を受ける)は、繊維中の添加剤の量を増加することなく増大することになる。これを図2に図示する。例えば、そうした繊維中の物理化学的パラメータは、シースの容積が10%減少した場合、少なくとも10%増加し、より好ましくは繊維中の物理化学的パラメータはシースの容積が20%減少した場合、少なくとも20%増加することになると考えられる(以下の実施例参照)。
【0017】
本発明の主題のさらに具体的に対象とする態様では、対象とする繊維を、シース材料コンジット、コア材料コンジット、および少なくとも部分的にシース材料コンジット内に配置されたフィルターを有する分配/ろ過エレメント含む紡糸パックから紡糸する。このシース材料コンジットは、以下に示すような開放容積とシース材料質量流量との比を有するように構成する。
【0018】
【表1】
Figure 2004533555
【0019】
グラフで示すと、特に好ましいシース材料コンジットを、商である[開放容積とシース材料質量流量の比]/[シースの重量%]が、以下のグラフに示すように曲線(方程式y=23.209x−0.998で表される)の下にあるように構成する。
【0020】
【表2】
Figure 2004533555
【0021】
対象とするシース材料コンジットの少なくとも一部分が、分配/ろ過エレメント内で、実質的に中心の位置にあることがさらに好ましい。対象とする繊維を製造するための特に好ましい紡糸パックが、2001年7月3日出願のQiang Zhou、Alex Lobovsky、Jim Matrunich、Conor Twomey、およびBarbara McGrathによる、「高強度の耐化学性薄手シース繊維および製造方法(High−Strength Chemically Resistant Thin Sheath Fibers and Methods of Manufacture)」という表題の同時係属中の米国特許出願に記載されている。この特許を参照により本明細書に合体する。紡糸パック中の好ましいシース材料コンジットの例を図3に示す。
【0022】
しかし、コアと、少なくとも部分的にコアを取り囲むシースと、コアおよびシースの少なくとも1つに配置され、所望の物理化学的パラメータを決定する添加剤とを含む繊維を、そうした紡糸パックが形成する限り、かつシースの容積が減少した場合、繊維中の添加剤の量を増加することなく、物理化学的パラメータを増大させるように、繊維を紡糸パックで紡糸する限り、他の紡糸パックが、対象とする繊維の製造のために適していることも考えられる。したがって、繊維を形成する方法は、コア材料、シース材料、および少なくとも部分的に繊維の所望の物理化学的パラメータを決定する添加剤を提供する1つの段階を含む。他の段階では、添加剤をコア材料およびシース材料の少なくとも1つに配置し、さらに他の段階では、シースの容積が減少した場合、繊維中の添加剤の量を減少することなく、物理化学的パラメータが増大するように繊維を紡糸する。コア材料、シース材料、添加剤、および所望の物理化学的パラメータについては、上記と同様の考慮事項が適用される。
【実施例】
【0023】
UV吸収剤を有する薄手シース繊維の組成および物理化学的特性
以下の繊維を表1に示すような組成物から紡糸した。この表には容積比および選ばれた物理化学的特性(ここでは、UV暴露400時間後の引張り強さの保持率)も含む。紡糸条件は以下に示すとおりである。
【0024】
【表3】
Figure 2004533555
【0025】
UV吸収剤は環状イミノエステルであった。UV吸収剤を1.02IVのPETと混合し、上に示した濃度のUV吸収性シース材料を作製した。他のセットの繊維では、シースとコア容積比を一定にしたままで、UV吸収剤の全体として繊維中の濃度を50%削減したが、400時間UVを照射した後の引張り強さ保持率は20%未満しか減少しなかった。UV吸収剤はベンゾトリアゾールであった。ここで、(例えば以下の繊維6を参照)繊維はUV吸収剤を約0.5重量%の量で有し、コアとシースは90:10の容積比であり、UV照射後の引張り強さの保持率は41%以上である。
【0026】
【表4】
Figure 2004533555
【0027】
したがって、UV吸収剤の全量を66%超削減しても、シース厚さが薄くなるために、引張り強さ保持率は10%未満(例えば、表2の繊維6、および表1の繊維1参照)減少するだけであることを理解されたい。
【0028】
引張り強さの保持率は、ASTM−D4355(米国材料試験協会(American Society for Testing and Materials)(1999年),West Conshohocken,PA.)に記載の、紫外線および水への暴露によるジオテキスタイルの引張り強さの低下を測定するための標準的な手順を用いて測定した。以下の手順を用いて繊維を紡糸した。
【0029】
シース材料として種々のポリマーおよびポリマー化合物、コア材料としてPETチップを使用して薄手シース繊維を作製した。表1から表3にリストしたサンプルについては、シースの押出温度は240〜295°Cに設定し、コアの押出温度は260〜295°Cに設定した。紡糸ブロック温度は295°Cに設定した。別段の指定をしない限り、主要な加工条件は以下の通りである。紡糸口金当たりの全処理量:時間当たり14.5kg(32ポンド)、フィラメント数:136、巻き取り速度:450m/分、1次延伸ロール温度:90℃、2次延伸ロール温度:190℃、全延伸比:4.8、目標デニール:1000。
【0030】
表1から明らかに分かるように、繊維中の添加剤の全量を一定に保持したままで、シース厚さが減少するに従って、所望の物理化学的特性(ここでは、UV暴露後の引張り強さの保持率)は増大する。同様に表2に示すように、シース容積を一定に保持したままで、シース中の添加剤量が増加するのに従って、所望の物理化学的特性(ここでは、UV暴露後の引張り強さの保持率)は増大する。
【0031】
別の視点から見ると、本発明の主題による繊維は、少なくとも1.0、好ましくは少なくとも1.3、より好ましくは少なくとも1.6さらにより好ましくは少なくとも2.9、最も好ましくは少なくとも4.9のJZ係数CJZ(すなわち、修正した耐UV性係数)を示すことを認識されたい。
【0032】
JZ=R/{[B]×[S]×(ε×10−3)}
式中、Rは上記のように400時間のUV照射後の引張り強さの保持パーセント、[B]はシース中の重量%での添加剤濃度、[S]はシースとコアの比、εは230〜280nmの範囲の吸収最大での添加剤のモル吸光係数。例えば、表1の繊維1〜3は、それぞれ、1.0、1.34、1.68のCJZを示す。他の実施例では、表2の繊維5〜6は、それぞれ、2.92および4.98のCJZを示す(表2の環状イミノエステル、および表1のベンゾトリアゾールに両方について、15.0001/モル*cmの概略のεで計算した)。
【0033】
染料を有する薄手シース繊維の組成および物理化学的特性
表3に示す組成物から以下の繊維を紡糸した。ここには、容積比および選ばれた物理化学的特性(ここでは、デルタEで測定した正の色強度差)も含まれる。
【0034】
【表5】
Figure 2004533555
【0035】
表3から明らかに分かるように、繊維中の染料(平均染料吸収量で測定)の全量が一定のままで、シース厚さが減少するにしたがって、所望の物理化学的特性(ここでは、デルタEで測定した色強度)は著しく増加している。紡糸条件は実質的に上記の条件と同一である。
【0036】
したがって、一般に、比較的少量の添加剤を繊維に配置しただけで、繊維中の特定の物理化学的特性を所望する場合、本発明の主題による繊維が特に有用であると考えられる。例えば、添加剤が発色団を含む場合、着色された繊維または耐UV性繊維が好ましいすべての用途で、考えられた繊維を使用することができる。特に対象とする用途には、着色したまたは耐UV性の糸、織物および撚糸、ならびにそうした糸、織物および撚糸を含む製品(例えば衣類または室内装飾用繊維製品)が含まれる。さらに他の例では、考えられた繊維および繊維製品を、補強材料または構造材料として、天然(例えばゴム)および/または合成ポリマー(例えば有機性樹脂)の中に混ぜ込むことができる。
【0037】
すなわち、高強度の薄手シース繊維の具体的な実施形態と用途を開示した。しかし、当分野の技術者には、本明細書での本発明の考え方を逸脱することなく、すでに記してきたもの以外により多くの改変が可能であることは明らかなはずである。したがって、本発明の主題は、付属の特許請求の範囲の趣旨内を除いて、制限されるものではない。さらに、明細書および特許請求の範囲の両方を解釈する場合、すべての用語は、文脈に合致する可能な最も広い形で解釈されるべきである。特に、「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」という用語は、非排他的な形で、エレメント、コンポーネント、または段階を指し、参照されたエレメント、コンポーネント、または段階が、存在する、使用される、または明白には参照されていない他のエレメント、コンポーネント、または段階と組み合わせ得ることを示すと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】複数の例示的な薄手シース繊維の断面の顕微鏡写真を示す図である。
【図2A】例示的な薄手シース繊維を示す概略図である。
【図2B】例示的な薄手シース繊維を示す概略図である。
【図2C】例示的な薄手シース繊維を示す概略図である。
【図3】対象とする薄手シース繊維を紡糸するための、紡糸パックの例示的なシース材料コンジットを示す部分概略図である。

Claims (20)

  1. コアと、少なくとも部分的にコアを取り囲むある容積を有するシースと、
    コアおよびシースの少なくとも1つに配置され、かつ所望の物理化学的パラメータを決定する添加剤
    とを含み、
    シースの容積が減少した場合、繊維中の添加剤の量を増加させることなく、物理化学的パラメータが増大するように紡糸される繊維。
  2. シースの容積が10%減少した場合、物理化学的パラメータが少なくとも10%増大する請求項1に記載の繊維。
  3. シースの容積が20%減少した場合、物理化学的パラメータが少なくとも20%増大する請求項1に記載の繊維。
  4. 添加剤の量が0.1〜10重量%である請求項2に記載の繊維。
  5. 添加剤が発色団を含む請求項4に記載の繊維。
  6. 発色団が紫外線(UV)吸収剤を含み、かつ所望の物理化学的パラメータがUV照射後に、引張り強さ保持を含む請求項5に記載の繊維。
  7. UV吸収剤が約1.5重量%の量で存在し、コアとシースが50:50の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が45%以上である請求項6に記載の繊維。
  8. UV吸収剤が約1.5重量%の量で存在し、コアとシースが60:40の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が50%以上である請求項6に記載の繊維。
  9. UV吸収剤が約1.5重量%の量で存在し、コアとシースが70:30の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が54%以上である請求項6に記載の繊維。
  10. UV吸収剤が約0.5重量%の量で存在し、コアとシースが90:10の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が41%以上である請求項6に記載の繊維。
  11. 発色団が染料を含み、所望の物理化学的パラメータが色強度を含む請求項5に記載の繊維。
  12. 添加剤が難燃剤を含み、所望の物理化学的パラメータが難燃性を含む請求項4に記載の繊維。
  13. 添加剤が接着促進剤を含み、所望の物理化学的パラメータが材料への接着性を含む請求項4に記載の繊維。
  14. コア材料、シース材料、および繊維の所望の物理化学的パラメータを少なくとも部分的に決定する添加剤を提供することと、
    コア材料からコアを形成し、シースが少なくとも部分的にコアを取り囲むように、ある容積を有するシースをシース材料から形成すること
    とを含み、
    前記添加剤をコア材料およびシース材料の少なくとも1つに配置し、かつ
    シースの容積が減少した場合、繊維中の添加剤の量を増加させることなく、物理化学的パラメータが増大するように前記繊維を紡糸する
    繊維の作製方法。
  15. 添加剤の量が0.1〜10重量%である請求項14に記載の方法。
  16. 添加剤が紫外線(UV)吸収剤を含み、所望の物理化学的パラメータがUV照射後に引張り強さの保持を含む請求項15に記載の方法。
  17. UV吸収剤が約1.5重量%の量で存在し、コアとシースが50:50の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が45%以上である請求項16に記載の方法。
  18. UV吸収剤が約1.5重量%の量で存在し、コアとシースが60:40の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が50%以上である請求項16に記載の方法。
  19. UV吸収剤が約1.5重量%の量で存在し、コアとシースが70:30の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が54%以上である請求項16に記載の方法。
  20. UV吸収剤が約0.5重量%の量で存在し、コアとシースが90:10の容積比を有し、かつUV照射後の引張り強さの保持率が41%以上である請求項16に記載の方法。
JP2003510489A 2001-07-03 2001-07-03 高強度の薄手シース繊維 Withdrawn JP2004533555A (ja)

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