JP2004530689A - シクロペンタジエン誘導体の合成 - Google Patents

シクロペンタジエン誘導体の合成 Download PDF

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Abstract

a)5員の異項環と5員または6員の異項環を結合させ、b)得られた化合物をカルボニル化系と反応させ、c)得られた化合物を還元する工程からなるシクロペンタジエン誘導体の製造法。

Description

【技術分野】
【0001】
この発明は、式:
【化1】
Figure 2004530689
(式中T1は酸素、硫黄または窒素基、Wは5あるいは6員環を形成する3あるいは4員残基)
のシクロペンタジエン誘導体の製造方法に関する。これらの化合物は、オレフィンの重合用触媒として有用なメタロセン錯体の製造に適している。
シクロペンタジエン誘導体の例は、当該技術で知られている。WO 98/22486は、メタロセン錯体の配位子として用いられる1群の異原子含有シクロペンタジエン化合物に関する。WO 99/24446は、次の式:
【0002】
【化2】
Figure 2004530689
(式中、XまたはYの1つの単結合で、他はO、S、NRあるいはPR(Rは水素または炭化水素基)、R2、R3とR4は水素、ハロゲン、−R、−OR、−OCOR、−SR、−NR2または−PR2、aは0〜4)
の1つの少なくともヘテロサイクルシクロペンタジエン基からなる橋状と非橋状メタロセンを記述している。これらのメタロセンは、オレフィンの重合、特にエチレンのホモとコポリマーの製造での触媒成分として使用できる。
【背景技術】
【0003】
この種のメタロセン化合物の欠点は、対応する配位子の合成が、低収率となるいくつかの工程を含むので簡単ではないことである。本出願人名でのWO 01/47939(PCT/EP00/13191)で、シクロペンタジエニルジチオフェン化合物を得るいくつかのルートを提案した。これらのルートは、次式による2つのチオフェン環の縮合が含まれる。
【0004】
【化3】
Figure 2004530689
(式中チオフェン環は、各種官能基で置換される)
同じアプローチが、Heterocycles(200)、52(2)、761〜774に適用されており、そこでは、ジチオ誘導体とCuCnまたはZnCl2から作られた有機銅(I)または有機亜鉛中間体のCuCl2仲介環化を使用することで、シクロペンタジエニルチオフェンを中程度ないし良好な収率で得られている。これらの合成ルートは、いくつかの複雑な工程を含むとみられ、収率に不満足であることが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、この群のシクロペンタジエニル化合物の製造に簡単でより効率的なルートを提供することが大いに望まれるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願人は、縮合の順番を逆にすることにより(すなわち、シクロペンタジチオフェンの場合に、第1に3位で2つのチオフェン環を結合させ、次いで2位でシクロペンタジエン環を閉じる)、簡単な方法でより高い収率を得ることができることを意外にも見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
この発明の目的は式(I)
【化4】
Figure 2004530689
〔式中T1は酸素(O)、硫黄(S)とNR(Rは元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基からなる群から選択され;
R1とR2は互いに同一または異なり、水素、または元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基;またはこれらは置換基を有することができるO、S、N、PまたはSi原子を任意に含有するC4〜C7環を形成できる;
Wは、分子(a)または(b)
【0008】
【化5】
Figure 2004530689
(式中T2、T3、T4とT5は、同一または異なって、窒素(N)とCR3(R3は水素、または元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基、または2つの隣接する基R3は、O、S、N、PまたはSi原子を任意に含有するC4〜C7環を形成でき、その環は置換基を有することができ、好ましくは、T2、T3、T4とT5から選択された2つの基以上は同時に窒素ではない)
からなる群から選択される;
【0009】
T6はT1と同一意味;
T7とT8は、同一または異なって、NとCR3から選択され(R3は水素、または元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基、任意に隣接する2つの基R3は、O、S、N、PまたはSi原子を任意に含有するC4〜C7環を形成でき、その環は置換基を有することができ;但しT6はNRと異なるとき、T7とT8は共にCR3であり、好ましくはT6がNRのとき、T7とT8との少なくとも1つの基はCR3である) 〕
を有するシクロペンタジエン誘導体の製造法であり、その製造法は、次の工程:
【0010】
a)式(II):
【化6】
Figure 2004530689
の化合物と式(III):
【化7】
Figure 2004530689
(上式中W、T1、R1とR2は上記と同一意味、Xはクロル、ヨード、ブロムからなる群から選択され、好ましくはXはブロム)
の化合物を、カップリング系の存在下で反応させ、
【0011】
b)工程a)で得られた式(IV):
【化8】
Figure 2004530689
の化合物とカルボニル化系と接触させて、式(Iva):
【化9】
Figure 2004530689
の化合物を得、かつ
c)工程b)で得た生成物を還元剤と処理することからなる。
【0012】
Wが式(a):
【化10】
Figure 2004530689
の分子のとき、式(Ia):
【化11】
Figure 2004530689
(式中、T1、T2、T3、T4、T5、R1とR2は上記の意味)
のシクロペンタジエン化合物の好ましい製造法は、次の工程:
【0013】
a)式(II):
【化12】
Figure 2004530689
の化合物と式(V):
【化13】
Figure 2004530689
(上式中、T1、T2、T3、T4、T5、R1とR2は上記の意味、Xはクロル、ヨードとブロムからなる群から選択され、Xはブロムが好ましい)
の化合物とをカップリング系の存在下で反応させ、
【0014】
b)工程a)で得た式(VI):
【化14】
Figure 2004530689
の化合物をカルボニル化系で接触させ、式(VIa)
【化15】
Figure 2004530689
の化合物を得、かつ
c)工程b)で得た生成物を還元剤と処理することからなる。
【0015】
Wが式(b)の分子のとき、
【化16】
Figure 2004530689
式(Ib)
【化17】
Figure 2004530689
(式中、T1、T6、T7、T8、R1とR2は上記の意味)
のシクロペンタジエン化合物の好ましい製造法は、次の工程:
【0016】
a)式(II):
【化18】
Figure 2004530689
の化合物と、式(VII):
【化19】
Figure 2004530689
(上式中、T1、T6、T7、T8、R1とR2は上記の意味、Xはクロル、ヨードとブロムからなる群から選択され、Xはブロムが好ましい)
の化合物とをカップリング系の存在下で反応させ、
【0017】
b)工程a)で得た式(VIII)
【化20】
Figure 2004530689
の化合物とカルボニル化剤とを接触させて、式(VIIIa)
【化21】
Figure 2004530689
の化合物を得、かつ
c)工程b)で得た生成物を還元剤と処理することからなる。
【0018】
この発明の目的で、カップリング系は、1以上の工程で、工程a)の2つの化合物を結合でき、式(IV)の化合物を形成する1つの試薬または一連の試薬である。
カップリング系の例は、“Comprehensive Organic Transformations”、1989年VCH出版社、45〜70頁に見出すことができる。下記は、カップリング系の非限定例示リストと関連文献である。
【0019】
【表1】
Figure 2004530689
【0020】
使用されるカップリング系の量は、明らかにそのタイプによる。一般に、少なくとも1当量のカップリング系が用いられる。
好ましい工程a)は、次の副工程:
i)式(II)の化合物とマグネシウムを接触させて、対応するグリニャール試薬を形成し
ii)工程i)で形成されたグリニャール試薬と式(III)の化合物とを、〔1,3−ビス(ジフェニルホスホリノ)プロパン〕ジクロロニッケル(dpppNiCl2)、〔1,1'−ビス(ジフェニルホスホリノ)フエロセン〕ジクロロパラジウム(dppfPdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスホリノ)パラジウムからなる群から選択された化合物、好ましくはdpppNiCl2存在下で接触させることからなる。
【0021】
代わりに工程a)は、次の副工程:
i)式(III)の化合物とマグネシウムを接触させて、対応するグリニャール試薬を形成し、
ii)工程i)で形成したグリニャール試薬と式(II)の化合物とを〔1,3−ビス(ジフェニルホスホリノ)プロパン〕ジクロロニッケル(dpppNiCl2)、〔1,1'−ビス(ジフェニルホスホリノ)フエロセン〕ジクロロパラジウム(dppfPdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスホリノ)パラジウムからなる群から選択された化合物、好ましくはdpppNiCl2存在下で接触させることからなる。
【0022】
グリニャール試薬は、Kaganら(Heterocycles, 1986, 2261)またはRieckeら(J. Org. Chem., 1997, 6921)で引用されたもののような当該技術で知られた方法で得られる。好ましい方法は、Weygand−Hilgetag, Organisch−Chemische Experimentierkunst, 3, Auflage, 1964に記載のようなテトラヒドロフラン中10%のジブロモエタンで活性化されたマグネシウムを使用する。
【0023】
Wが分子(b)に等しく、かつ式(II)と(III)の化合物が同じのとき、さらに好ましい工程(a)は式(II)の化合物と、i)アルカリ金属またはアルカリ土類金属、好ましくは亜鉛(亜鉛の粉末または顆粒(モザイ(mossy)亜鉛)、ii)式QG3の化合物または式G2Q−A−QG2(式中Qはリンまたは窒素原子;Gは互いに同一または異なって、元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル基からなる群から選択される;Aは2つのQ原子を結合する基で、Aは元素の周期表の族13〜17に属する異原子を任意に含有するC1〜C20アルキレン、C3〜C20シクロアルキレン、C2〜C20アルケニレン、C6〜C20アリーレン、C7〜C20アルキルアリーレン、C7〜C20アリールアルキレンの2価の基から選択された二価の有機基であることができ、またAはフエロセン基のような置換基として2つの基G2Qを有する錯体のような異なる基であることができ、例えば1,1'−ビス(ジフェニルホスホリノ)フエロセンを形成;好ましくは使用される化合物は式QG3を有し、式中Qはリンが好ましく少なくとも1つのGはフェニルまたは置換フェニルで、QG3はトリフェニルホスフィンがより好ましい)、およびiii)式JZeの遷移金属ハロゲニッド(Jは遷移金属で、好ましくは周期表の族4〜11の遷移金属;Zはクロル、ブロムとヨードおよびeは金属Jの酸化状態に等しい;式JZeの好ましい化合物はNiBr2)、からなるカップリング系と接触さすことからなる。
【0024】
工程a)は−78℃〜100℃、好ましくは10℃〜60℃の温度範囲で行われる。通常、トルエン、ジエチルエーテル、ヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルオールマミドなどのような中性溶液が使用される。工程a)で得た生成物は、濾過、結晶化、クロマトグラフィー、蒸留のような当該分野で知られた方法で精製され、そうでなければそのまま使用される。
【0025】
この発明の目的で、カルボニル化系は、式(IVa)の化合物を得るため、1以上の工程で5員環に閉環できる1つの試薬または一連の試薬として定義される。カルボニル化工程b)は、使用されるカルボニル化系による。
好ましい工程b)は次の副工程:
i)工程a)で得られた式(IV)の化合物と2当量の塩基とを接触させ、かつ
ii)工程i)で得られたジアニオン化合物と、式(IX)
【0026】
【化22】
Figure 2004530689
〔式中R4とR5は、同一または異なって、水素、クロル、ブロム、ヨード、ORとNR2(Rは上記)、R4はクロル、ブロム、ヨード、CF3、Cl3またはORが好ましく、クロルまたはOCH2CH3がより好ましい、R5はCF3、Cl3、ORとNR2(Rは上記)からなる群から選択するのが好ましく、R5はNR2がより好ましく、R5はN(CH3)2がさらにより好ましい〕
の化合物と処理することからなる。
【0027】
工程b)を行う代わりの具体例は、次の副工程:
i)工程a)で得られた式(IV)の化合物と2当量の塩基と接触させ、続いてクロル、ブロムまたはヨードから選ばれた化合物の1当量と接触させて、アニオン性モノハロゲン化誘導体を形成し、かつ
【0028】
ii)工程i)で得られたアニオン性モノハロゲン化化合物と、式(IXa):
[MmLj(CO)n]a (IXa)
(式中Mは周期表の4〜11族の遷移金属であり、Lは、中性またはプラスあるいはマイナス電荷であることができる金属Mと配位結合する配位子であり、aは−4〜+4の範囲で、錯体の電荷を示し、aが0のとき錯体は中性である;mは1〜20の範囲、jは0〜30の範囲、nは1〜50の範囲であり、好ましくはaは−2〜+2、mは1〜10、jは0〜5、nは1〜20である)
の化合物と処理することからなる。
【0029】
工程b)を行うさらに別の具体例は、次の副工程:
i)工程a)で得られた式(IV)の化合物と、ハロゲン化化合物と接触させ次いで1当量の塩基と接触させて、アニオン性モノハロゲン化誘導体を形成し、かつ
【0030】
ii)工程i)で得られたアニオン性モノハロゲン化化合物と、式(IXa):
[MmLj(CO)n]a (IXa)
(式中Mは周期表の4〜11族の遷移金属であり、Lは、中性またはプラスあるいはマイナス電荷であることができる金属Mと配位結合する配位子であり、aは−4〜+4の範囲で、錯体の電荷を示し、aが0のとき錯体は中性である;mは1〜20の範囲、jは0〜30の範囲、nは1〜50の範囲であり、好ましくはaは−2〜+2、mは1〜10、jは0〜5、nは1〜20である)
の化合物と処理することからなる。
【0031】
工程b)で使用される塩基は、アルカリ金属とアルカリ土類金属の水酸化物と水素化物、金属ナトリウムと金属カリウム、および有機金属リチウム化合物から選択するのが好ましい。最も好ましい塩基は、メチルリチウム、n−ブチルリチウムまたはt−ブチルリチウムで、任意にテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)で活性化されたものである。
【0032】
ハロゲン化化合物の例は、“Comprehensive Organic Transformation”、1989年版、VCH出版社、315〜318頁に記載されており、例えば塩素、臭素、沃素、CuCl2、CBr4、N−ブロムサクシンイミド、N−クロロサクシンイミドのようなものである。
【0033】
式(IX)の化合物の非限定例は、カルブエトキシイミダゾール、トリホスゲン、エチルN,N−ジメチルカルバメート、N,N−ジメチルカルバミン酸のクロリドである。
配位子Lの非限定例は、ハロゲン、水素、窒素、アミン類、ホスフィン、シクロペンタジエニル誘導体、オクタジエン類である。
【0034】
式(IXa)の化合物の化合物の非限定例は、次のものである
【化23】
Figure 2004530689
(式中Xは、クロル、ブロム、ヨードである)。
【0035】
工程b)は−78℃〜100℃、好ましくは−20℃〜30℃の温度範囲で行われる。ジエチルエーテル、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンとジオキサンのような中性溶媒が通常使用される。工程b)で得られる生成物は、濾過、再結晶、クロマトグラフィー、蒸留のような当該技術で知られた方法で精製されるか、さもなくばそのまま用いられる。
【0036】
工程c)で、当該技術で知られた各種の還元剤が使用できる。工程c)で使用される適する還元剤の例は、“Comprehensive Organic Transformation”1989年版、VCH出版社、35〜40頁に記載されている。好ましい還元剤は、LiAlH4/AlCl3とN2NH4/塩基(NaOHとKOHのような)である。工程c)を行う溶媒は、使用される還元剤による。例えば、LiAlH4/AlCl3が用いられるとき、反応は、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、トルエン、ペンタン、ヘキサンのような極性あるいは非極性の中性溶媒中で行われる。N2H4/塩基が用いられたときは任意に相移動剤の存在下で水またはジエチレングリコールのようなプロトン溶媒も使用できる。
【0037】
温度は、使用される還元剤により、一般に−80℃〜300℃、好ましくは0℃〜150℃である。
工程c)は、好ましくは、次の副工程:
i)式(VIa)の化合物とN2H4とを接触させ、
ii)KOHの水溶液を添加し、かつ
iii)固体を濾過して、生成物を回収する
ことからなる。
【0038】
工程i)は、好ましくは水、トルエンまたはジエチレングリコール中で行われ、工程ii)は相移動剤、好ましくはジエチレングリコールの存在下で行うのが好ましい。
工程c)からの生成物は、濾過、結晶化、カラムクロマトグラフィー、好ましくは濾過のような当該技術で知られた方法で精製される。
【0039】
式(Ia)の化合物で、T1は硫黄または酸素が好ましく、硫黄がより好ましい;T2はNCH3またはCHでより好ましくはCH;T3とT4とT5はCHが好ましい;R1とR2は水素、メチル、エチル、フェニル、トリメチルシリル基、または共にベンゼン環が好ましく、より好ましくはR1がメチルでR2は水素または共にベンゼン環を形成する。
【0040】
式(Ib)の化合物で、好ましくは;T1とT6が同一で硫黄または酸素、より好ましくは硫黄;T7とT8は互いに同一または異なって、CR3が好ましく、より好ましくはT8はCHまたはT7と共にベンゼン環を形成し、T7は好ましくは水素、C−CH3、C−CH2CH3、C−C6H5、Csi(CH3)3またはT8と共にベンゼン環を形成し、T7はより好ましくはC−CH3またはT8と共にベンゼン環を形成する;R1とR2は好ましくは水素、メチル、エチル、フェニル、トリメチルシリル基または一緒になってベンゼン環を形成し、より好ましくはR1はメチルでR2は水素または一緒になってベンゼン環を形成する。
【0041】
式(I)の化合物の非限定例は、次のものである。
【化24】
Figure 2004530689
【0042】
式(II)と(III)の化合物は市場で入手しうるか、当該技術で知られた方法で得ることができる。特に式(II)の化合物は、WO 98/22486、WO 99/24446、PCT/EP00/13191とEP938491に記載されている。
式(I)の化合物は、WO 98/22486、WO 99/24446とPCT/EP00/13191に記載されたもののような、メタロセン錯体の合成用配位子として使用できる。これらの錯体は、アルファー−オレフィン類の重合用触媒成分として有用である。
【0043】
この発明の化合物から出発してメタロセン化合物の合成は、上記特許出願に記載されている。一般に、式(I)の化合物は、塩基と処理され、次いで式YL'Cp(Yはハロゲンでクロルが好ましい。L'は適当なブリッジで、Cpは置換または非置換のシクロペンタジエニル基)の化合物と接触できる。次いで、得られる橋状配位子は、2当量の塩基と処理され、式ML''4(Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウム、Lは一般にハロゲンでクロルが好ましい)の化合物と接触される。非橋状メタロセン化合物では、式(I)の化合物は塩基と処理され、次いで対応するアニオンが式ML''4の化合物と接触される。
【0044】
この発明のさらなる目的は、式(X):
【化25】
Figure 2004530689
(式中R1、R2とR3は上記、但しR1、R2またはR3の少なくとも1つは水素と異なる)
の化合物である。
【0045】
この発明のなおさらなる目的は、式(XI):
【化26】
Figure 2004530689
(式中R1、R2とR3は上記、T9はO(酸素)または硫黄(S))
の化合物である。
【0046】
次の実施例は例示目的で発明の範囲と精神を限定するものではない。
実施例
一般手順
全ての操作は、慣用のシュレンク−ライン(Schlenk−line)技術を用いて窒素中で行った。溶剤は、N2で脱気し活性化Al2O3(8時間、N2パージ、300℃)を通過させて精製し、窒素中で貯蔵した。n−BuLi(アルドリッヒ)は受領したまま使用した。
【0047】
N,N−ジメチルカルバミン酸エチルの合成
【化27】
Figure 2004530689
【0048】
クロルギ酸エチルの85ml(0.89mol)を33%水性ジメチルアミンの500mlに、0〜10℃で1.5時間以内に滴下した。得られる混合物を4時間撹拌し、次いでメチレンクロリド(250mlの4部分)で抽出した。抽出物を水、5%HCl、3%KHCO3再び水で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥した溶液を蒸発させ、144℃で蒸留し、生成物の84g(80%)を得た。
【0049】
【数1】
Figure 2004530689
【0050】
4−ブロモ−2−メチルチオフェンの合成
i)2−チオフェンカルボクスアルデヒドのブロム化
【化28】
Figure 2004530689
【0051】
AlCl3の668g(5mol)をクロロホルム1Lに懸濁した。2−チオフェンカルボクスアルデヒド(98%純度のLancaster)の224g(2mol)を、冷却した混合物に撹拌下1時間以内に滴下した。懸濁液を1時間撹拌し、Br2の114ml(2.2mol)を1.5時間で滴下し、一夜撹拌した。得られる混合物を、水1kgと32%HClの200mlを含むビーカーに撹拌下に注入した。有機相を分離し、水洗し、次に5%水性NaCO3で洗浄し、さらに5%水性で再び水で洗浄した。得られる溶液をMgSO4で乾燥し、蒸発させた。4−ブロム−2−チオフェンカルボクスアルデヒドは直ちに結晶化する。さらに精製することなく使用された。収率80〜86%。
【0052】
【数2】
Figure 2004530689
【0053】
ii)4−ブロモチオフェンカルボクスアルデヒドの還元
【化29】
Figure 2004530689
【0054】
4−ブロム−2−チオフェンカルボクスアルデヒドの191g(1mol)、ジエチレングリコールの500ml、ヒドラジン1水和物の146ml(3mol)をバルブ(bulb)に入れた。この懸濁液を1時間還流し、次に室温に冷却した。得られる混合物を水400ml中KOH342g(6mol)の液で処理した。混合物を注意して加熱還流させ、窒素の発生が終わってから、反応バルブから水と蒸留した。蒸留した2相混合物をCH2Cl2の200mlで処理し、有機相を単離し、2回水洗し、MgSO4で乾燥し、蒸発し60〜64℃/10torrで蒸留した。全収率は、2−チオフェンカルボクスアルデヒドから出発する2工程で約70%。
【0055】
【数3】
Figure 2004530689
【0056】
4−ブロモ−2−メチルチオフェンの合成(別ルート)
i)4−ブロモチオフェンカルボクスアルデヒド
AlCl3119g(892mmol)の混合物をジクロロメタン150mlに懸濁した。この混合物に、2−チオフェンカルボクスアルデヒドの66.6g(595mmol)を添加し、温度を還流まで上昇した。添加後、混合物を室温で30分間撹拌した。次いでBr2の33.8ml(654.5mmol)を添加し、混合物を一夜撹拌し、氷の250gと濃HClの50mlの混合物中に添加した。有機層を単離し、5w%NaHCO3の300mlと5w%水性KOHの300mlで洗浄した。有機層を単離し、MgSO4で乾燥し、真空で濃縮した。得られる固体(115g、粗収率100%)は4−ブロモ−2−チオフェンカルボクスアルデヒドの94%、4,5−ジブロモ−2−チオフェンカルボクスアルデヒドの5%と原料の1%を含有した。
【0057】
ii)4−ブロモ−2−メチルチオフェン
ヒドラジン1水和物の1.3ml(26.2mmol)に、5mlのトルエン中の4−ブロモ−2−チオフェンカルボクスアルデヒドの5g(26.2mmol)を90℃で添加した。この温度で1時間の撹拌後に、KOHの1.7g(26.2mmol)を固体で添加し、次いでジエチレングリコールの2mlを添加した。ガス発生が認められた。2時間後に、反応は完結した。トルエン層を単離し、グリコール層をトルエンの5mlで2回抽出し、2−ブロモ−2−メチルチオフェンの71w%溶液5.6gを得た。含有物の収率は86%(1H−NMRによる)、純度は97%であった。生成物は、なお4,5−ジブロモ−2−メチルチオフェンの2%を含有した。
【0058】
iii)4−ブロモ−2−メチルチオフェン(別方法)
撹拌器、還流冷却器と温度計を備えた反応器に、4−ブロモ−2−チオフェンカルボクスアルデヒドの392g(1.97mol)と水の220g(12.2mol)を充填した。このスラリーを100℃に加熱した。2−ブロモ−2−チオフェンカルボクスアルデヒドは溶融し、撹拌下に懸濁液を形成した。この温度で、ヒドラジン1水和物の106g(2.07mol)を30分間かけて混合物に加えた。発熱を観察し、混合物は還流した。100℃での1時間の後反応後に、ジエチレングリコールの353g(3.3mol)をゆっくり添加した。その後、反応液に、水135g中KOHの116g(2.1mol)の溶液をゆっくり(1時間)添加した。塩基の10%を添加すると、反応混合物からのガス(窒素)のゆっくりした発生を認めた。KOH/水の添加の後、混合物を撹拌下に100℃で24時間保った。その後、混合物を室温に冷却し、相が分離された。有機相を水100gで2回洗浄した。有機層の分析で完全な変換と、生成した4−ブロモ−2−メチルチオフェン98%の純度を示した。収率は98%であった。
【0059】
実施例1
2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェンの合成
工程a)2−メチル−4−フェニルチオフェン
【化30】
Figure 2004530689
【0060】
ジエチルエーテル40ml中のPhMgBr(Mg1.65g(0.0678mol)とPhBr10.64g(0.0678mol)から作った)の溶液を、エーテル50ml中の4−ブロモ−2−メチルチオフェン10g(0.0565mol)とNiCl2dppp0.62g(0.0012mol)の混合物に還流撹拌下に添加した。反応混合物をさらに3時間還流し、一夜撹拌した。得られる混合物を10%水性NH4Clと処理し、有機層を分離し、10%水性NH4Clで撹拌し、次に無水Na2SO4で乾燥した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールで再結晶した。無色結晶の収率6.8g(70%)。
【0061】
【数4】
Figure 2004530689
【0062】
工程b)2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−オン
【化31】
Figure 2004530689
【0063】
ジエチルエーテル(エーテル)200ml中の2−メチル−4−フェニルチオフェン12.88g(0.074mol)とTMEDA23.4ml(0.16mol)の溶液を、ヘキサン中1.6MBuLiの100ml(0.16mol)と−40℃で撹拌下に処理した。次いで、反応混合物を室温(r.t.)まで加温し、3時間撹拌した(白色沈殿物を生成)。反応混合物を−40℃に冷却し、エーテル25ml中N,N−ジエチルカルバミン酸エチルの8.76g(0.075mol)と処理した。次に、反応物を室温まで加温し、一夜撹拌した。得られる混合物を10%水性NH4Clと処理し、有機層を分離し、有機層を10%水性NH4Clで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。溶媒を蒸発し、残渣をメタノールで洗浄した。赤色結晶の収率6.8g(46%)。
【0064】
【数5】
Figure 2004530689
【0065】
工程c)2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン
【化32】
Figure 2004530689
【0066】
ジエチレングリコール91ml中の2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−オン6.83g(0.034mol)とヒドラジン1水和物9.1ml(0.182mol)の混合物を80℃で40分間撹拌し、次いで1時間還流させた。得られる混合物を室温に冷却、水34ml中KOH9.5g(0.169mol)の溶液と処理し、2時間還流された。生成する混合物を水600ml中に添加し、沈殿物を濾過し、水200mlで5回洗浄し、乾燥した。収率5.8g(92%)。
【0067】
【数6】
Figure 2004530689
【0068】
実施例2
5,8−ジメチル−5,6−ジヒドロインデノ[2,1−b]インドールの合成
3−ブロモ−1−メチル−1H−インドール
ピリジン40ml中Br21.2ml(0.0229mol)の溶液を、ピリジン30ml中N−メチルインドール3.0g(0.0229mol)の溶液に添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次に冷エーテル100mlと処理し、懸濁液を濾過した。***液を5%水性NaOHの100ml、次に水50mlで洗浄し、最後に無水硫酸ナトリウムで乾燥した。生成する溶液は蒸発し、褐色の油の生成物4.31g(89%)を得た。
【0069】
【数7】
Figure 2004530689
【0070】
工程a)1−メチル−3−(4−メチルフェニル)−1H−インドール
【化33】
Figure 2004530689
【0071】
3−ブロモ−1−メチル−1H−インドール4.31g(0.02mol)とNiCl2dppp0.22g(0.0004mol)の混合物をエーテル中p−トリルMgBrの溶液(エーテル40ml中のMg0.6g(0.025mol)とトリルBr4.21g(0.024mol)から作った)に撹拌下に添加した。反応混合物を一夜撹拌した。得られる混合物を10%水性NH4Clと処理し、有機層を分離、10%水性NH4Clで洗浄し、次に無水Na2SO4で乾燥した。溶液を蒸留して油を得、これは結晶化した。生成物をメタノールで洗浄し、乾燥した。無色結晶性固体、収率2.2g(4.9%)。
【0072】
【数8】
Figure 2004530689
【0073】
工程b)5,8−ジメチルインデノ[2,1−b]インドール−6(5H)−オン
【化34】
Figure 2004530689
【0074】
エーテル30ml中の1−メチル−3−(4−メチルフェニル)−1H−インドール2.19g(0.00991mol)とTMEDA3.24ml(0.0218mol)の溶液をヘキサン中1.6MBuLiの13.6ml(0.0218mol)と−40℃で撹拌下に処理した。次に反応混合物を室温まで温め、4時間撹拌した。反応混合物を−60℃に冷却し、エーテル5ml中のN,N−ジメチルカルバミン酸エチル1.16g(0.00991mol)と処理した。次いで、反応混合物を室温まで温め一夜撹拌した。得られる混合物を10%水性NH4Clと処理した。紫色沈殿物を分離し、水で2回洗浄し、乾燥した。収率1.04g(42%)。
【0075】
【数9】
Figure 2004530689
【0076】
工程c)5,8−ジメチル−5,6−ジヒドロインデノ[2,1−b]インドール
【化35】
Figure 2004530689
【0077】
ジエチレングリコール20ml中の5,8−ジメチルインデノ[2,1−b]インドール−6(5H)−オン1.04g(0.0042mol)とヒドラジン1水和物1.12ml(0.0224mol)を80℃で1時間撹拌し、1時間還流した。得られる混合物を室温に冷却し、水5ml中KOH1.2g(0.0214mol)の溶液と処理し、次に2時間還流した。生成する混合物を100mlの水に注入し、沈殿物を濾過し、5回50mlの水で洗浄し、乾燥した。緑色をおびた固体0.84g(86%)の収率。
【0078】
【数10】
Figure 2004530689
【0079】
実施例3
2,5−ジメチル−7H−チエノ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,2−b]チオフェン
工程a)2,2'−ジメチル−4,4'−ジチエニル
【化36】
Figure 2004530689
【0080】
THF50ml中Mgの21.4g(0.53mol)の懸濁液を1,2−ジブロモエタンの4ml(45mmol)と処理した。混合物を温め始め、発泡が始まる。ガス発生が終わってから、生成する混合物をTHF400ml中の4−ブロム−2−メチルチオフェン253g(1.43mol)とジブロモエタン9.5ml(110mmol)の溶液と処理した。Mgが溶解してから、反応混合物を室温に冷却し、THFの700ml、次いでNiCl2dpppの3.8g(14.3mmol)と処理し、一夜撹拌した。生成する混合物を10%水性NH4Clの2Lで3回、激しく撹拌して乾燥し、懸濁した結晶性生成物を含む有機相を単離し、2Lの水で2回洗浄し、600mlのヘキサンで処理した。懸濁液を濾過した。生成物をフィルター上でヘキサンで2回洗浄した。第1部分の収量92g、濾液を分離し、蒸発し、1Lのエタノールで再結晶した。化合物の第2部分は14g。ジチエニルの全収率は106g(77%)。
【0081】
【数11】
Figure 2004530689
【0082】
工程b)2,5−ジメチル−7H−チエノ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,2−b]チオフェン−7−オン
【化37】
Figure 2004530689
【0083】
2,2'−ジメチル−4,4'−ジチエニン48.6g(250mmol)、エーテル400mlとTMEDA83mlの混合物をバルブ中に入れ、生成する懸濁液を−20℃に冷却し、次いでヘキサン中2.2MBuLiの250ml(550mmol)と処理した。混合物を室温まで温め、3時間撹拌した。反応混合物を、エーテル600ml中のカーバメート(EtO)C(O)Nme2の29.3g(230mmol)と処理し、次に40時間撹拌した。
【0084】
生成する混合物を振盪または撹拌下にNH4Clの飽和水溶液の2L中に注入した。沈殿した生成物をいくらかを含有する有機相を単離し、水1Lで洗浄し、ヘキサン100mlと処理し、次に濾過した。沈殿物を水洗し、ヘキサン100mlで2回洗浄し、乾燥した。第1部分の収量は31g。濾液を200mlの容量まで蒸発して、懸濁液を得た。この懸濁液を濾過し、熱ヘキサンで洗浄し、乾燥した。第2部分の収量は14g。全収量45g(82%)。
【0085】
【数12】
Figure 2004530689
【0086】
工程c)2,5−ジメチル−7H−チエノ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,2−b]チオフェンの還元
【化38】
Figure 2004530689
【0087】
2,5−ジメチル−7H−チエノ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,2−b]チオフェン−7−オン45g(205mmol)、ジエチレングリコール600mlとヒドラジン1水和物70mlの混合物をバルブ注入した。この混合物を80℃に温め、撹拌下この温度で1時間保持した。次に混合物を1時間激しく還流し、室温に冷却し、水230ml中KOH70gの溶液で処理した。生成する混合物を注意しつつ加熱するとガスの泡立ちが始まった。混合物を2時間還流し、70〜80℃に冷却し、水3L中に注入した。沈殿物を傾斜し、濾過し、水200〜300mlで7回洗浄し、乾燥した。収率32g(78%)。
【0088】
【数13】
Figure 2004530689
この方法の各種工程の収率は、表1に比較される。
【0089】
実施例4
6−(t−ブチル)−2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェンの合成
工程a)4−[4−(tert−ブチル)フェニル]−2−メチルチオフェン
【化39】
Figure 2004530689
【0090】
エーテル40ml中、4−ブロモ−2−メチルチオフェン8.8g(0.05mol)とNiCl2dppp0.27g(0.0005mol)の混合物に、パラ−tBuPhMgBrの溶液(エーテル35ml中でMg1.46g(0.06mol)とパラ−tBuPhBr12.73g(0.06mol)から作製)を、撹拌還流下に添加した。反応混合物をさらに3時間還流し、次に一夜撹拌した。生成する混合物を10%水性NH4Clで洗浄し、次に無水Na2SO4を乾燥した。溶媒を蒸発し、残渣をメタノールで再結晶した。収率2.27g(20%)の無色結晶。
【0091】
【数14】
Figure 2004530689
【0092】
工程b)6−(t−ブチル)−2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−オン
【化40】
Figure 2004530689
【0093】
エーテル30ml中の4−[4−(t−ブチル)フェニル]−2−メチルチオフェン2.23g(0.01モル)とTMEDA2.97ml(0.02mol)の溶液を、−40℃で撹拌下にヘキサン中1.6MBuLiの13ml(0.02mol)と処理した。次に反応混合物を室温まで温め、3時間撹拌した。生成する混合物を10%水性NH4Clで処理し、有機層を分離し、10%水性NH4Clで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。溶媒を蒸発し、残渣をメタノールで洗浄した。収率赤色液の2.4g(約100%)。
【0094】
【数15】
Figure 2004530689
【0095】
工程c)6−(t−ブチル−2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン
【化41】
Figure 2004530689
【0096】
ジエチレングリコール25ml中6−(5−ブチル)−2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−オン2.40g(0.0095mol)とヒドラジン1水和物2.6ml(0.05mol)の混合物を80℃で40分間撹拌し、次いで1時間還流した。生成する混合物を室温に冷却し、水9.4ml中KOHの2.68g(0.035mol)の溶液で処理し、続いて2時間還流した。生成する混合物を水150ml中に注入し、沈殿物を濾過、水100mlで5回洗浄し、乾燥した。収率1.25g(54%)
【0097】
【数16】
Figure 2004530689
【0098】
実施例5
2,5−ジメチル−7H−シクロペンタン[1,2−b:3,4−b']ジチオフェンの合成
工程a)2,2'−ジメチル−4,4'−ジチエニル
シュレンク容器中で、Z粉末5.52g(84.75mmol=1.00eq)、トリフェニルホスフィン7.86g(30.00mmol=0.35eq)とNiBr20.84g(3.77mmol=0.04eq)、を秤量した。シュレンク容器に窒素を流した後、ジメチルホルムアミド40mlを添加し、懸濁液を50℃で30分間加熱した。混合物は錯体形成中赤色かかった褐色に変わった。混合物に、4−ブロモ−2−メチルチオフェン15.00g(84.75mmol=1.00eq)を滴下し、混合物を50℃で一夜撹拌した。暗褐色混合物に、シクロヘキサン180mlを添加した。50℃で5分の撹拌後に、水性HCl(37%)100mlを徐々に添加した。混合物を50℃で30分間撹拌し、酸性層を除去した。シクロヘキサン層を再び水性HCl(37%)で抽出した。混合物を50℃に保ちビス−メチルチオフェンの沈殿を防止した。シクロヘキサン層を水で2回洗浄した。有機層を厚め、室温に冷却して2,2'−ジメチル−4,4'−ジチエニルを結晶化させた。結晶をP4ガラスフィルターで集めた。合成中に、フェニルメチルチオフェン、トリメチルホスフィンとジフェニル(メチルチオフェニル)ホスフィンのような少量(1〜5%)の副生物が生成した。収量=7.29g(37.6mmol)(87.2%)、100%変換。
【0099】
工程b)2,5−ジメチル−7H−チエノ[3',2':3,4]シクロペンタ[1,3−b]チオフェン−7−オン
テトラヒドロフラン40gと2,2'−ジメチル−4,4'−ジチエニル7.7g(39.7mmol)の溶液に−20℃のBuLi32.3ml(80.8mmol)を−6℃に保ちつつ添加した。添加後、−10℃で1時間、室温で15分保った。次いで混合物を−20℃に冷却し、−6℃以下の温度に保ちながら、カルバミルクロリド4.3g(39.7mmol)を添加した。添加1時間後に、−75℃に冷却し、その温度で4時間撹拌した。次に水5mlをその温度で添加し、冷却槽を除いた。室温で水100mlを添加し、混合物をCH2Cl250mlで2回抽出した。有機層を濃縮し、生成する固体をヘキサン/トルエン90/10(v/v)で結晶化させ、所望のケトン5.7gを純度的99%で得た。収率84%。
【0100】
工程c)2,5−ジメチル−5H−シクロペンタ[1,2−b:3,4−b']ジチオフェン
120℃のジエチレングリコール25ml中ケトン(前の工程b)の2.5g(11.3mmol)の溶液に、ヒドラチン1水和物の1.7g(33.8mmol)を添加した。この溶液を3時間撹拌し、次にガス生成をコントロールしつつ、水6g中のKOH1.9g(33.8mmol)を徐々に(還流濃縮器を使用)に添加した。2時間撹拌後に、反応は完結し、仕上は、水200mlを添加し、固形物を濾別して行った。固形物は水10mlで5回洗浄した。乾燥後に、褐色固体の2gを単離し、99%以上の純度の2,5−ジメチル−5H−シクロペンタ[1,2−b:3,4−b']ジチオフェン(85%収率)であった。
【0101】
実施例6
N−(t−ブチル)(ジメチル)(2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−イル)シラナミンジルコニウムジクロリドの合成
i)クロロ(ジメチル)(2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−イル)シランの合成
【化42】
Figure 2004530689
【0102】
エーテル25ml中2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン1.86g(0.01mol)の懸濁液に、ヘキサン中1.6MbuLiの6.25ml(0.01モル)を−40℃で撹拌下に滴下した。次に混合物をさらに3時間撹拌した。生成混合物をエーテル5ml中ジメチルジクロロシラン1.20ml(0.01mol)と−70℃で処理し、室温に暖め、一夜撹拌した。溶液を単離し、蒸発して、粗生成物2.47g(89%)を得、このものはさらなる精製をすることなく使用された。
【0103】
【数17】
Figure 2004530689
【0104】
ii)N−(t−ブチル)(ジメチル)(2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−イル)シラナミン
【化43】
Figure 2004530689
【0105】
エーテル30ml中t−ブチルアミン0.93ml(0.0089mol)の溶液に、ヘキサン中1.6MBuLiの5.55ml(0.0089mol)を−30℃で滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、生成する懸濁液をエーテル10ml中クロロ(ジメチル)(2−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−イル)シランの2.47g(0.0088mol)と−70℃で処理した。生成懸濁液を室温に暖め一夜撹拌した。溶液はLiClを分離し、蒸発させて、残渣をヘキサン60mlで処理し、溶液を単離し、蒸発させた。赤色油として粗生成物1.98g(71%)の収率。
【0106】
【数18】
Figure 2004530689
【0107】
iii)n−(t−ブチル)(ジメチル)(2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−イル)シラナミンジルコニウムジクロリド
【化44】
Figure 2004530689
【0108】
エーテル30ml中N−(t−ブチル)(ジメチル)(2−メチル−8H−インデノ[2,1−b]チオフェン−8−イル)シラナミン1.98g(0.0062mol)の溶液に、エーテル中1.2M MeLiの26ml(0.0312mol)の26mlを−40℃で撹拌下に添加した。次に反応混合物を還流下3時間撹拌した。生成する混合物を−60℃に冷却し、ヘキサン30ml中TiCl4の0.68ml(0.0062mol)の溶液を添加した。混合物を室温にし、一夜撹拌した。生成する混合物を蒸発し、残渣をヘキサン(50mlで3回)抽出した。ヘキサン液を10mlに濃縮し、室温で10時間保った。結晶性生成物が母液が分離され、冷ペンタンで2回洗浄し、乾燥した。オレンジ色結晶0.48g(20%)の収率。
【0109】
【数19】
Figure 2004530689

Claims (17)

  1. 式(I)
    Figure 2004530689
    〔式中T1は酸素(O)、硫黄(S)とNR(Rは元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基からなる群から選択され;
    R1とR2は互いに同一または異なり、水素、または元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基;またはこれらは置換基を有することができるO、S、N、PまたはSi原子を任意に含有するC4〜C7環を形成できる;
    Wは、分子(a)または(b)
    Figure 2004530689
    (式中T2、T3、T4とT5は、同一または異なって、窒素(N)とCR3(R3は水素、または元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基、または2つの隣接する基R3は、O、S、N、PまたはSi原子を任意に含有するC4〜C7環を形成でき、その環は置換基を有することができ、
    からなる群から選択される;
    T6はT1と同一意味;
    T7とT8は、同一または異なって、NとCR3から選択され(R3は水素、または元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基、任意に隣接する2つの基R3は、O、S、N、PまたはSi原子を任意に含有するC4〜C7環を形成でき、その環は置換基を有することができ;但しT6はNRと異なるとき、T7とT8は共にCR3であり、好ましくはT6がNRのとき、T7とT8は共にCR3である) 〕
    を有するシクロペンタジエン誘導体の製造法であり、次の工程:
    a)式(II):
    Figure 2004530689
    の化合物と式(III):
    Figure 2004530689
    (上式中W、T1、R1とR2は上記と同一意味、Xはクロル、ヨード、ブロムからなる群から選択され、好ましくはXはブロム)
    の化合物を、カップリング系の存在下で反応させ、
    b)工程a)で得られた式(IV):
    Figure 2004530689
    の化合物とカルボニル化系と接触させて、式(Iva):
    Figure 2004530689
    の化合物を得、かつ
    c)工程b)で得た生成物を還元剤と処理する、
    ことからなる方法。
  2. 式(Ia):
    Figure 2004530689
    (式中、T1、T2、T3、T4、T5、R1とR2は上記の意味)
    のシクロペンタジエン化合物の請求項1による製造法であって、次の工程:
    a)式(II):
    Figure 2004530689
    の化合物と式(V):
    Figure 2004530689
    (上式中、T1、T2、T3、T4、T5、R1とR2は上記の意味、Xはクロル、ヨードとブロムからなる群から選択され、Xはブロムが好ましい)
    の化合物とをカップリング系の存在下で反応させ、
    b)工程a)で得た式(VI):
    Figure 2004530689
    の化合物をカルボニル化系で接触させ、式(VIa)
    Figure 2004530689
    の化合物を得、かつ
    c)工程b)で得た生成物を還元剤と処理する、
    ことからなる方法。
  3. T1が硫黄または酸素;T2がNCH3またはCH;T3、T4とT5がCH;R1とR2が水素、メチル、エチル、フェニル、トリメチルシリルからなる群から選択され、または共にベンゼン環を形成する請求項1による方法。
  4. 式(Ib):
    Figure 2004530689
    (式中、T1、T6、T7、T8、R1とR2は上記の意味)
    のシクロペンタジエン化合物の請求項1による製造法であって、次の工程:
    a)式(II):
    Figure 2004530689
    の化合物と、式(VII):
    Figure 2004530689
    (上式中、T1、T6、T7、T8、R1とR2は請求項1に示した意味、Xはクロル、ヨードとブロムからなる群から選択される。)
    の化合物とをカップリング系の存在下で反応させ、
    b)工程a)で得た式(VIII)
    Figure 2004530689
    の化合物とカルボニル化系とを接触させて、式(VIIIa)
    Figure 2004530689
    の化合物を得、かつ
    c)工程b)で得た生成物を還元剤と処理する、
    ことからなる方法。
  5. T1とT6は同一で、硫黄または酸素であり、;T7とT8は互いに同一または異なりCR3(R3は請求項1に記載);R1とR2は水素、メチル、エチル、フェニルトリメチルシリル基、または共にベンゼン環を形成する請求項4による方法。
  6. 工程a)が、次の副工程:
    i)式(II)の化合物とマグネシウムを接触させて、対応するグリニャール試薬を形成し
    ii)工程i)で形成されたグリニャール試薬と請求項1に記載の式(III)の化合物とを、〔1,3−ビス(ジフェニルホスホリノ)プロパン〕ジクロロニッケル(dpppNiCl2)、〔1,1'−ビス(ジフェニルホスホリノ)フエロセン〕ジクロロパラジウム(dppfPdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスホリノ)パラジウムからなる群から選択された化合物の存在下で接触させる、
    請求項1〜5の何れか1つによる方法。
  7. 工程a)が、次の副工程:
    i)請求項1に記載の式(III)の化合物とマグネシウムを接触させて、対応するグリニャール試薬を形成し、
    ii)工程i)で形成したグリニャール試薬と請求項1に記載の式(II)の化合物とを〔1,3−ビス(ジフェニルホスホリノ)プロパン〕ジクロロニッケル(dpppNiCl2)、〔1,1'−ビス(ジフェニルホスホリノ)フエロセン〕ジクロロパラジウム(dppfPdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスホリノ)パラジウムからなる群から選択された化合物の存在下で接触させる、請求項1〜5の何れか1つによる方法。
  8. 工程b)が、次の副工程:
    i)工程a)で得られた式(IV)の化合物と2当量の塩基とを接触させ、かつ
    ii)工程i)で得られたジアニオン化合物と、式(IX)
    Figure 2004530689
    (式中R4とR5は、同一または異なって、水素、クロル、ブロム、ヨード、ORとNR2(Rは請求項1に記載)
    の化合物と処理することからなる請求項1〜7の何れか1つによる方法。
  9. 式(IX)の化合物で、R4がクロル、ブロム、ヨード、CF3、Cl3またはORであり;R5がCF3、Cl3、ORとNR2(Rは請求項1に記載)からなる群から選択される請求項8による方法。
  10. 工程b)が、次の副工程:
    i)工程a)で得られた式(IV)の化合物と2当量の塩基と接触させ、続いてクロル、ブロムまたはヨードから選ばれた化合物の1当量と接触させて、アニオン性モノハロゲン化誘導体を形成し、かつ
    ii)工程i)で得られたアニオン性モノハロゲン化化合物と、式(IXa):
    [MmLj(CO)n]a (IXa)
    (式中Mは周期表の4〜11族の遷移金属であり、Lは、中性またはプラスあるいはマイナス電荷であることができる金属Mと配位結合する配位子であり、aは−4〜+4の範囲で、錯体の電荷を示し、aが0のとき錯体は中性である;mは1〜20の範囲、jは0〜30の範囲、nは1〜50の範囲である)
    の化合物と処理する、
    ことからなる請求項1〜7の何れか1つによる方法。
  11. 工程b)が、次の副工程:
    i)工程a)で得られた式(IV)の化合物と、ハロゲン化化合物と接触させ次いで1当量の塩基と接触させて、アニオン性モノハロゲン化誘導体を形成し、かつ
    ii)工程i)で得られたアニオン性モノハロゲン化化合物と、式(IXa):
    [MmLj(CO)n]a (IXa)
    (式中Mは周期表の4〜11族の遷移金属であり、Lは、中性またはプラスあるいはマイナス電荷であることができる金属Mと配位結合する配位子であり、aは−4〜+4の範囲で、錯体の電荷を示し、aが0のとき錯体は中性である;mは1〜20の範囲、jは0〜30の範囲、nは1〜50の範囲である)
    の化合物と処理する、
    ことからなる請求項1〜7の何れか1つによる方法。
  12. 請求項4に記載の式(II)と(III)の化合物が共に同じで、カップリング系がi)アルカリ金属またはアルカリ土類金属、式QG3の化合物または式G2Q−A−QG2(式中Qはリンまたは窒素原子;Gは互いに同一または異なって、元素の周期表の13〜17族に属する異原子を任意に含有する、線状もしくは分枝状、飽和もしくは不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル基からなる群から選択される;Aは2つのQ原子を結合する基で、Aは元素の周期表の族13〜17に属する異原子を任意に含有するC1〜C20アルキレン、C3〜C20シクロアルキレン、C2〜C20アルケニレン、C6〜C20アリーレン、C7〜C20アルキルアリーレン、C7〜C20アリールアルキレンの2価の基から選択された二価の有機基であることができ、またAはフエロセン基のような置換基として2つの基G2Qを有する錯体のような異なる基であることができ、例えば1,1'−ビス(ジフェニルホスホリノ)フエロセンを形成;およびiii)式JZeの遷移金属ハロゲニッド(Jは遷移金属で、好ましくは周期表の族4〜11の遷移金属;Zはクロル、ブロムとヨードおよびeは金属Jの酸化状態に等しい)からなる請求項4または5による方法。
  13. カップリング系が、
    i)亜鉛粉末または顆粒、
    ii)トリフェニルホスフィンと
    iii)NiBr2
    からなる請求項12による方法。
  14. 工程b)で使用される塩基が、アルカリ金属とアルカリ土類金属の水酸化物と水素化物、金属ナトリウムと金属カリウムおよび有機金属リチウム化合物から選択される請求項1〜13の何れか1つによる方法。
  15. 還元工程c)が、次の副工程:
    i)請求項1に記載の式(IV)の化合物とN2H4とを接触させ、
    ii)KOHの水溶液を加え、かつ
    iii)固形物を濾過して生成物を回収することからなる請求項1〜14の何れか1つによる方法。
  16. 式(X):
    Figure 2004530689
    (R1、R2とR3は請求項1に記載、但しR1、R2またはR3の少なくとも1つは水素と異なる)
    の化合物。
  17. 式(XI):
    Figure 2004530689
    (R1、R2とR3は請求項1に記載、但しT9は酸素または硫黄)
    の化合物。
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