JP2004526430A - 核酸抽出溶液およびその使用法 - Google Patents

核酸抽出溶液およびその使用法 Download PDF

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Abstract

核酸を生物学的サンプルから抽出するための、方法および組成物を開示する。特に、核酸抽出溶液、および細胞、細胞破片またはそれらの両方を含む生物学的サンプルから、核酸配列を抽出するために、そのような溶液を使用する方法を開示する。本核酸抽出溶液は、式RO−CH−CH−ORを有する分子を含み、ここでRおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立して選択される。本出願は、生物学的サンプルから核酸を抽出するのに十分な量の分子を含む核酸抽出溶液であって、この分子は、式RO−CH−CH−ORを有し、ここでRおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立に選択される、核酸抽出溶液を開示する。

Description

【技術分野】
【0001】
(関連する出願)
この出願は、2001年1月15日に出願された米国仮出願番号第60/261,845号(その開示は、参考として本明細書中に援用される)の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、核酸抽出溶液およびその使用に関し、より具体的には、本発明は、エチレングリコール型の試薬を含む核酸抽出溶液、およびその使用に関する
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
核酸ベースのアッセイは、生物科学において、広範囲に種々の適用を有する。1つの重要な適用は、生物学的サンプルにおける特定の核酸配列の検出である。このタイプのアッセイは、例えば微生物またはウイルス病原(例えば、Chlamydia trachomatis(CT)、Neisseria gonorrhoeae(GC)、またはヒトパピローマウイルス(HPV))のような特定の生物体が、特定の目的サンプル中に存在するかまたは存在したかどうかを決定することに有用になった。このアッセイは、目的の個体(例えば、ヒト)が、特定の生物体に感染したかまたは感染されたかどうかを決定することに有用であり得る。このタイプの情報は、個体の健康を処置するためまたは管理するために重要であり得る。
【0004】
種々の核酸抽出溶液は、目的のサンプルから核酸配列を抽出するために長年にわたって開発されてきた。例えば、Sambrookら(編)Molecular Cloning,(1989)Cold Spring Harbor Pressを参照のこと。代表的に、多くのそのような方法は、例えば、界面活性剤媒介性細胞溶解工程、プロテイナーゼ処理工程、フェノールおよび/またはクロロホルム抽出工程、ならびにアルコール沈殿工程のような1つ以上の工程を必要とする。代表的には、そのような方法は、複数の工程を必要とし、そして時間がかかり得る。1つ以上の工程の不注意な省略または不適切な順番は、より低効率の核酸抽出を生じ得る。さらに、複数のサンプルから核酸を抽出する場合、ある特定の方法がより多くの工程を有すれば有するほど、サンプルが処理の間に相互汚染するようになる可能性がより大きくなる。例えば、増幅ベースのプロトコール(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応を介する)を使用することによって、得られる核酸サンプルを分析する場合、相互汚染は、臨床的設定において重大であり得る、偽陽性結果を導き得る。
【0005】
従って、サンプル間の相互汚染の危険性を最小にする、単純、迅速かつ信頼できる核酸抽出プロトコールにおいて使用され得る、核抽出溶液を産出することおよび結果として得られる核酸が、従来の方法論を使用して分析され得ることは、望ましい。本発明のこれらおよび他の目的ならびに特徴は、以下の説明および特許請求の範囲からより明確に理解される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
本発明は、エチレングリコール型の試薬を含む核酸抽出溶液およびそのような抽出溶液を使用する方法を提供する。一旦、本発明の溶液で抽出されると、単離された核酸サンプルは、特定の核酸配列(例えば、微生物またはウイルスの核酸配列)が、目的の生物学的サンプル中に存在するかどうかを決定するために分析され得る。結果として、この方法および組成物は、微生物またはウイルスの核酸が、サンプル中に存在するかどうかを、迅速かつ確実に決定するために使用され得、従って、この方法および組成物は、微生物またはウイルスの感染または汚染の指標として作用し得る。核酸抽出溶液は、目的の核酸(例えば、細胞および/または細胞破片を含む生物学的サンプル(例えば、哺乳動物細胞および/または哺乳動物細胞破片を含む生物学的サンプル)からの微生物またはウイルスの核酸)を抽出するために使用され得る。
【0007】
1つの局面において、核酸抽出溶液は、エチレングリコール型試薬または、式RO−CH−CH−ORを有するエチレングリコール誘導体を含む。RおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立に選択される。好ましくは、RまたはRのアルキル基は、1〜12個の炭素原子を有し、そしてより好ましくは、1〜6個の炭素原子を有する。より具体的には、アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、およびイソヘキシルからなる群から選択される。好ましい実施形態において、アルキル基は、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。
【0008】
好ましい実施形態において、RおよびRは、同時に両方が水素原子であることはない。より好ましくは、Rが、メチル基、エチル基またはブチル基である場合、Rは水素である。好ましくは、エチレングリコール型試薬は、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、または2−n−ブチルオキシエタノールである。最も好ましくは、試薬は、2−メトキシエタノールである。
【0009】
別の好ましい実施形態において、溶液は、約0.5%(v/v)から約5%(v/v)の試薬を含む。しかし、最も好ましくは、溶液は、約1%(v/v)の試薬を含む。
【0010】
別の好ましい実施形態において、溶液は、必要に応じて、緩衝薬剤を含む。種々の緩衝薬剤が本発明の実施において有用であり得るが、好ましくは、この緩衝薬剤は、Tris緩衝液、MOPS緩衝液、またはホウ酸緩衝液であることがを企図される。別の実施形態において、好ましくは、溶液は、約7より高いpHを有する。好ましくは、溶液は、約7から約13の範囲のpHを有し、特定の状況下では、好ましくは、溶液は、約9から約11のpHを有する。
【0011】
別の実施形態において、溶液は、必要に応じて、さらに、界面活性剤を含む。種々の界面活性剤が、本発明の実施において有用であり得るが、好ましい界面活性剤としては、例えば、Tween(登録商標)、Brij(登録商標)、およびTriton−X100(登録商標)が挙げられる。さらに、溶液は、さらに、カオトロープ塩、例えば、グアニジウム塩(例えば、グアニジウムチオシアネート)を含み得る。
【0012】
別の局面において、本発明は、生物学的サンプルから核酸を抽出する方法を提供する。サンプルは、哺乳動物、より具体的には、ヒトから由来し得、そして、サンプルは、例えば、組織サンプル、血液流体サンプル、またはその他の細胞含有サンプル(例えば、子宮頸部スミア)であり得る。この方法は、生物学的サンプルと、式RO−CH−CH−ORを有する試薬を含む核酸抽出溶液との混合を含む。RおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立に選択される。好ましい実施形態において、RまたはRのアルキル基は、1〜12個の炭素原子を有し、より好ましくは、1〜6個の炭素を有する。好ましくは、アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、およびイソヘキシルからなる群から選択される。より好ましくは、アルキル基は、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルからなる群から選択される。
【0013】
好ましい実施形態において、RおよびRは、同時に両方が水素原子であることはない。例えば、Rが、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである場合、Rは水素である。好ましくは、溶液は、約0.5%(v/v)〜約5%(v/v)の試薬を含む。しかし、より好ましくは溶液は、約5%(v/v)より少ない試薬を含む。最も好ましくは、溶液は、約1%(v/v)の試薬を含む。
【0014】
別の実施形態において、溶液は、必要に応じて、さらに、溶液のpHを維持するための緩衝薬剤を含む。例えば、好ましい緩衝薬剤は、Tris緩衝液もしくはTris様緩衝液、MOPS緩衝液、またはホウ酸緩衝液を含む。最も好ましくは、緩衝液は、ホウ酸緩衝液である。好ましくは、溶液は、約7より高いpHを有する。より好ましくは、溶液は、約7より高く、約13より低い範囲のpHを有し、ある特定の状況において、溶液は、約9〜約11までの範囲のpHを有する。好ましい実施形態において、溶液は、約1%(v/v)の2−メトキシエタノールおよびホウ酸緩衝液(pH9.5)を含む。従って、好ましくは、緩衝薬剤は、約7より高いpKaを有する。
【0015】
別の実施形態において、溶液は、必要に応じて、さらに、界面活性剤を含む。種々の界面活性剤を本発明の実施に使用し得るが、好ましい界面活性剤としては、例えば、Tween(登録商標)、Brij(登録商標)、およびTriton(登録商標)−X100が挙げられる。さらに、溶液は、必要に応じて、さらに、カオトロープ塩(例えば、グアニジウム塩)を含み得る。
【0016】
別の実施形態において、抽出方法は、混合液を約50℃〜約100℃、より好ましくは、約75℃〜約100℃、そして最も好ましくは、約90℃〜約100℃の範囲内の温度に加熱するさらなる工程を含む。しかし、好ましくは、この方法は、フェノール抽出工程、クロロホルム抽出工程、またはアルコール(例えば、エタノール)沈殿工程のうち1つ以上の工程を欠く。
【0017】
別の実施形態において、この方法は、例えば、ハイブリッド捕捉または他のハイブリダイゼーションプロトコールを介して、サンプル中の特定の核酸配列(例えば、微生物またはウイルスの核酸配列)を検出する任意のさらなる工程を含む。この方法は、サンプル中の、1つ以上の汚染因子(微生物またはウイルス病原)の存在または非存在を同時に決定するために使用され得る。核酸配列を検出する前に、本発明の方法はまた、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応などによって目的の核酸配列を増幅する、必要に応じた工程を含む。
【0018】
(発明の詳細な説明)
その最も一般的な適用において、本発明は、エチレングリコール型の試薬を含む核酸抽出溶液、およびそのような抽出溶液を使用する方法を提供する。一旦、生物学的サンプルから抽出されると、核酸は、1つ以上の特定の核酸配列、例えば、微生物および/またはウイルスの核酸配列が、サンプル中に存在するかどうかを決定するために、分析され得る。結果として、この方法および組成物は、生物学的サンプル中に、微生物および/またはウイルスの核酸配列が、存在するかどうかを、迅速かつ確実に決定をするために使用され得る。
【0019】
本発明の核酸抽出溶液は、式RO−CH−CH−ORを有する分子を含む。RおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立に選択される。好ましくは、RまたはRのアルキル基は、1〜12個の炭素原子を有し、より好ましくは、1〜6個の炭素原子を有する。より具体的には、アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、およびイソヘキシルからなる群から選択される。
【0020】
好ましい実施形態において、RおよびRは、同時に両方が水素原子であることはない。好ましい実施形態において、アルキル基は、メチル、エチル、およびブチルからなる群から選択される。より好ましくは、Rが、メチル基、エチル基またはブチル基である場合、Rは水素である。従って、好ましくは、分子は、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノールまたは2−n−ブチルオキシエタノールである。最も好ましくは、分子は、2−メトキシエタノールである。
【0021】
本発明の実施において有用な、例示的なエチレングリコール型試薬および誘導体は、以下からなる群より選択され得る:(i)式CH−O−CH−CH−O−Hを有し、本明細書中でMCSといわれる、2−メトキシエタノール(メチルセロゾルブまたはエチレングリコールモノメチルエーテルとしても知られる);(ii)式CH−CH−O−CH−CH−O−Hを有し、本明細書中で2−EEといわれる、2−エトキシエタノール(セロゾルブまたはエチレングリコールモノエチルエステルとしても知られる);(iii)式CH−CH−CH−CH−O−CH−CH−O−Hを有し、本明細書中でBCSといわれる、2−ブトキシエタノール(ブチルセロゾルブまたはエチレングリコールモノブチルエーテルとしても知られる);(iv)式H−O−CHCH−O−Hを有し、本明細書中でEGといわれる、エチレングリコール;(v)式CH−CH−O−CH−CH−O−CH−CHを有し、本明細書中でEGDEまたはEGDeEといわれる、1,2−ジエトキシエタン(エチレングリコールジエチルエーテルとしても知られる)、ならびに(vi)式CH−O−CH−CH−O−CHを有し、本明細書中でEGDmEといわれる、1,2−ジメトキシエタン(エチレングリコールジメチルエーテルとしても知られる)。
【0022】
本発明の核抽出溶液において有用な、エチレングリコール型試薬の必須量は、慣用的な実験によって決定され得ることが企図される。例えば、異なる量の試薬を含む核酸抽出溶液が、調製され得、そして目的の生物学的サンプルから核酸を抽出するそれらの相対的な能力について試験され得る。本発明の抽出溶液中のエチレングリコール型分子の濃度は、好ましくは、溶液の約0.5%(v/v)から約5%(v/v)である。好ましい濃度は、約1%(v/v)である。例えば2−メトキシエタノールを使用する場合、抽出溶液中の2−メトキシエタノールの好ましい濃度は、約1%(v/v)である。
【0023】
他の好ましい実施形態において、溶液は、必要に応じて、緩衝薬剤を含む。種々の緩衝薬剤が、本発明の実践において有用であり得ることが企図される。特定の抽出溶液に対する適切な緩衝薬剤、緩衝液濃度、およびpHの選択は、慣用的な実験によって決定され得る。例示的な緩衝薬剤は、Trisアンモニウム緩衝液、ホウ酸緩衝液およびMOPS緩衝液を含む。しかし、ホウ酸緩衝液が好ましい。好ましくは、抽出溶液のpHは、約7より高い。好ましくは、抽出溶液は、約7〜約13の範囲のpHを有し、特定の状況下では、この溶液は、好ましくは、約9〜約11のpHを有する。好ましくは、緩衝薬剤は、約7より大きなpKaを有する。
【0024】
さらに、溶出溶液は、必要に応じて、界面活性剤を含み得る。種々の異なる界面活性剤および界面活性剤濃度は、本発明の実施において、有用であり得ることが企図される。しかし、界面活性剤は、抽出溶液のpHが、約7より低い場合、最も利益を有する。さらに、抽出溶液は、必要に応じて、さらにカオトロープ塩、例えば、グアニジン塩を含み得る。好ましいグアニジン塩は、グアニジンチオシアネートを含む。さらに、抽出溶液は、必要に応じて、塩、例えば、二価カチオン(例えば、MgClの形態で、Mg2+)を含み得る。
【0025】
本発明の抽出溶液は、目的の生物学的サンプルからの核酸の迅速かつ信頼できる抽出を可能にする。生物学的サンプルは、真核生物、原核生物もしくはウイルス供給源の、細胞、細胞破片、または細胞および細胞破片の両方を含み得る。本発明の抽出溶液は、真核細胞または真核細胞の破片(例えば、核、ミトコンドリア、またはいくつかの他の非細胞器官)もまた含む生物学的サンプルからの、原核生物またはウイルス供給源の核酸の抽出に、特に有用である。例えば、抽出溶液は、哺乳動物、より好ましくは、ヒト供給源から回収されるサンプルから原核生物またはウイルスの核酸を抽出するために使用され得る。
【0026】
例えば、生物学的サンプルとしては、組織サンプル(例えば、生検サンプル)、体液サンプル(例えば、血液、血清、血漿、リンパ、***、膣分泌液、***滲出物、痰、もしくは腹水液)または別の細胞含有サンプル(例えば、子宮頸部スミアもしくは***洗浄)が挙げられ得る。生物学的サンプルは、すぐに処理され得るか、または次の処置のための保存溶液中に保存され得る。本発明の方法および組成物は、例えば、子宮頸部スミアによって収集され、そして保存溶液中に保存された頸部サンプルのようなサンプルを含む頸部細胞、または***洗浄によって収集され、そして保存溶液中に保存されたサンプルを含む***細胞から核酸を抽出するのに、特に有用である。
【0027】
本発明の実施において、生物学的サンプルは、抽出溶液とあわせられ、そして混合される。その後、好ましくは、得られる混合液は、例えば、約50℃より高い温度まで、より好ましくは約75℃より上、より好ましくは約90℃より上、そして最も好ましくは約98℃まで加熱される。加熱工程は、例えば、1分〜30分の範囲における特定の時間に対してあり得るが、好ましい加熱工程は、約5分〜約15分の間に対してである。加熱工程の最適な長さは、慣用的な実験によって決定され得る。その後は、サンプルは冷却され得、得られる溶液のサンプルは、核酸についての種々の分析的アッセイを使用して分析され得る。
【0028】
核酸は、一旦サンプルから抽出されると、種々の分子的技術を使用して分析され得る。例えば、目的の核酸は、ゲル電気泳動によって分画され得、エチジウムブロマイド染色の後、UV光を介して視覚化され得る。あるいは、標的核酸の存在は、標識化されたプローブを使用して、例えば、ササンブロッティング、ノーザンブロッティング、スロットブロット、ドットブロットなどのような核酸ベースのハイブリダイゼーション技術を介して検出され得る。プローブは、例えば、放射標識、蛍光標識、酵素標識、スピン標識などのような、1つ以上の検出可能な部分で標識され得る。標的核酸は、必要に応じて、前述の方法の前にまたはそれと同時に、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)またはリガーゼ連鎖反応(LCR)によって、増幅され得ることもまた企図される。
【0029】
抽出された核酸を増幅しやすい場合、増幅効率は、PCRインヒビターの除去によって強化され得ることが意図される。PCRインヒビターは、例えば、シリカガラスビーズ、Chelex樹脂、およびイオン交換樹脂を含む、固体粒子の添加によって、サンプルから除去され得る。従って、特定の状況において、そのような固体粒子を使用前に、本発明の核酸抽出溶液に加えることは、有用であり得る。
【0030】
好ましい実施形態において、標的核酸の存在は、標的核酸を、PCRを介して増幅し、そしてリアルタイム検出を介して検出する技術を使用して決定される。この目的に有用な熱サイクル機器は、商用名ROCHE LIGHTCYCLERのもとで得られ得る。適切な増幅プライマーおよび増幅条件の選択は、慣用的な実験によって決定され得ることが企図される。リアルタイム検出は、適切に標識された分子ビーコンを使用して達成され得る。
【0031】
分子ビーコンは、分子のループ部位が標的核酸配列に相補的なプローブ配列である、ステムアンドループ構造を有する一本鎖化核酸プローブである。ステムは、2つの相補的アーム配列のアニーリングによって生成され、各々はプローブ配列のどちらか末端に位置する。アーム配列は、標的配列とは関係せず(すなわち相同ではなく)、各々のアームは、その末端で標識される。蛍光部分は、プローブの一方の末端(例えば、5’末端)に結合され、蛍光消光物質は、もう一方の末端(例えば、3’末端)に結合される。蛍光の発生期の状態において、分子ビーコンは、蛍光を放射しない。なぜなら、蛍光団によって得られたエネルギーが消光物質に伝達され、熱として放散される(蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)といわれる現象)ように、蛍光部分および消光物質対が選択されるからである。分子ビーコンは、例えば、米国特許第5,925,517号に記載される。
【0032】
融解温度(T)より少し高い温度で、分子ビーコンのステム部位は、巻き戻し、分子のプローブ断片を標的鎖に露出する。一旦、露出されると、ビーコンおよび標的は、互いにハイブリダイズし得る。ハイブリダイゼーションの際、分子ビーコンは、コンフォメーション変化を受け、それにより蛍光団および消光物質が、ハイブリダイズしていない状態におけるそれらの空間位置に比べて、互いに空間的に離れるように、ビーコンのアーム配列は、離される。蛍光団が、もはや消光物質の近傍に存在しない場合、FRETはもはや不可能であり、従って、蛍光団は、励起された場合、適切な波長の検出可能な光を発光する。分子ビーコンの型は、特定の適用について、最適化され得る。
【0033】
本発明の実施は、以下の実施例からなおより十分に理解される。この実施例は、本明細書中で例示に対してのみ提示され、どのような方法においても、本発明を制限するように解釈されるべきではない。
【実施例】
【0034】
(実施例1−異なるエチレングリコールベースの抽出溶液の比較)
異なるエチレングリコール型試薬を含む種々の抽出溶液を、頸部細胞サンプルからの微生物核酸配列をそれらの抽出する能力に対して試験した。試験された4つの溶液は:1.0%(v/v)2−メトキシエタノールを含む、2mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)(溶液1)、1.0%(v/v)2−ブトキシエタノールを含む、2mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)(溶液2)、1.0%(v/v)2−メトキシエタノールおよび0.13Mグアニジウムチオシアネートを含む、2mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)(溶液3)、ならびに1.0%(v/v)2−ブトキシエタノールおよび0.13Mグアニジウムチオシアネートを含む、2mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)(溶液4)、を含む。
【0035】
溶液を、これらの、収集された剥離頸部細胞から核酸を抽出する能力について試験し、Cytyc Corporation(Boxborough,MA)から入手可能なPRESERVCYT(登録商標)として公知の、メタノールベースの細胞保存溶液中に保存した。サンプルを含む細胞を2つの等しい部分に分割した。Chlamydia trachomatis基本小体(25,000/mL)を1つの部分に加え、ポジティブコントロールを提供した。Chlamydia基本小体を添加されないもう1つの部分は、ネガティブコントロールとして使用した。次いで、これらのサンプルを、抽出溶液(溶液1〜4)のうちの1つを使用して、以下の方法に従って抽出した。
【0036】
1.0mLの各々の細胞を含有する懸濁物(ポジティブコントロールまたはネガティブコントロールのいずれか)を、13,000rpmで15分間遠心分離し、細胞を収集した。この上清を捨て、そして、0.2mLの溶液1、溶液2、溶液3、または溶液4を各々の細胞ペレットに加えた。次いで、細胞を、ボルテックス混合を介して、各々の溶液中に再懸濁し、次いで、各サンプルを熱水浴中で、98℃10分間加熱した。その後、チューブを冷却し、次いで、短く遠心分離し、凝縮物を収集した。サンプルを、1% Tween(登録商標)−20を含む、コントロール溶液でもまた抽出した。
【0037】
次いで、単離された核酸含有サンプルを、以下の方法を介したPCRによって分析した。PCRに対する代表的な熱サイクルの条件は、95℃4分間の最初の変性工程、続いて35サイクルの、30秒間の95℃での変性工程、30秒間の55℃でのアニーリング工程、1分間の72℃での伸長工程、を含んだ。25μLアリコートの代表的なDNAマスターミックスは、10mM Tris−HCl(pH8.3)、50mM KCL、5mM MgCl、200μMの各dNTP、2Mベタイン、50ピコモルの各プライマー、2.5ユニットの白金Taqポリメラーゼ(PE Biosystems Inc.)および5μLの各サンプル抽出物を含んだ。使用した増幅プライマーは、
【0038】
【化1】
Figure 2004526430
を含んだ。Chlamydiaに対して得られたアンプリコンは、242塩基長であった。得られた生成物を、0.8%アガロースゲルでのゲル電気泳動によって分画し、エチジウムブロマイドで染色し、UV光で可視化した。
【0039】
得られるゲルは、各々の抽出されたサンプルについての242塩基対増幅産物の存在によって証明されるように、溶液1〜4が、(Chlamydia基本小体でスパイクされた)ポジティブコントロールサンプルから、微生物の核酸を抽出したことを示した。同様の増幅産物が、1% Tween(登録商標)−20で抽出されたポジティブコントロールサンプル中で産生された。対照的に、どの増幅産物も溶液1および溶液2で抽出された、(Chlamydia基本小体でスパイクされなかった)ネガティブコントロールのサンプル中で可視化されなかった。
【0040】
(実施例2−抽出溶液を含むMCSを使用した抽出)
PRESERVCYT(登録商標)溶液中の3つの臨床的頸部細胞含有サンプル、ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを、実施例1からの溶液1で、水で、あるいはAbbott Laboratories Urine Specimen Preparation Kit(カタログ番号3B21−24)を介してのいずれかで抽出した。3つの臨床的サンプルは、以前に、独立した方法論を介して、Chlamydia trachomatisを含むことが示された。コントロールを以下のように調製した。PRESERVCYT(登録商標)溶液中の剥離した頸部細胞を、2つの部分に分離した。1部分を、12,5000 Chlamydia trachomatis基本小体/mL(ポジティブコントロール)でスパイクし、もう一方の部分を、基本小体(ネガティブコントロール)でスパイクしなかった。
【0041】
サンプルを、実施例1に記載のように抽出した。しかし、サンプルを、迅速熱サイクリング(LIGHTCYCLER PCR System from Roche Molecular Biochemicals,Indianapolis,IN)およびChlamydia trachomatisに対して特異的なプローブ(分子ビーコン)を使用したリアルタイム検出を用いてPCR増幅した。この分子ビーコンプローブは、42塩基長であり、そして以下の配列を有する:
【0042】
【化2】
Figure 2004526430
このPCR増幅プライマーは、順方向プライマー
【0043】
【化3】
Figure 2004526430
および逆方向プライマー
【0044】
【化4】
Figure 2004526430
を含んだ。
【0045】
42塩基分子ビーコンを、Midland Certified Reagent Company(Midland Texas)から購入し、5’末端にFAM蛍光プローブ、そして3’末端にDABCYL消光物質を含んだ。自発的にステムループ構造を形成する、隣接する領域を有し、そして順方向増幅プライマーおよび逆方向増幅プライマーによって増幅される、Chlamydia trachomatisヌクレオチド配列産物(アンプリコン)の領域に相補的な、28ヌクレオチドの内部配列を有する42塩基配列を設計した。この分子ビ−コンは、標的アンプリコン配列に結合またはハイブリダイズすると蛍光を発した。40サイクルの増幅後の任意の蛍光レベルを以下の表1に示す。
【0046】
【表1】
Figure 2004526430
この結果は、溶液1が、頸部細胞含有サンプルから、微生物の核酸を抽出可能であり、得られる核酸は、PCRを介して増幅可能であることを示す。
【0047】
(実施例3−異なる緩衝液と組み合わせて異なるエチレングリコール型試薬を有する抽出溶液)
特定のエチレングリコール型試薬、および緩衝液の組合せを含む種々の抽出溶液を、抽出効率について試験した。試験した試薬は、(i)2−メトキシエタノール(MCS)、2−ブトキシエタノール(BCS)、2−エトキシエタノール(2−EE)、エチレングリコール(EG)または1,2−ジエトキシエタン(1,2−diethoxyethene)(EGDE)および(ii)クエン酸緩衝液、Tris緩衝液またはホウ酸緩衝液の組合せを含んだ。
【0048】
各々の溶液を調製し、通常のPCRを使用して増幅され得る核酸を、抽出する能力について試験した。試験溶液を、Chlamydia trachomatisを含むことが既知である、PRESERVCYT(登録商標)溶液(ポジティブコントロール)またはChlamydia trachomatisを含まないことが既知である、PRESERVCYT(登録商標)溶液(ネガティブコントロール)中の細胞懸濁物を、抽出するために使用した。ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを以下のように抽出した。500μLのポジティブコントロールまたはネガティブコントロールを、2mLのねじ付きふたをした遠心チューブに移した。このサンプルを、13,000rpmで15分間、遠心分離して、細胞をペレット化した。上清を捨て、この細胞を200μLの各々の抽出溶液に再懸濁し、ボルテックス混合を介して試験した。得られた細胞懸濁物を、98℃の水浴で10分間加熱した。冷却後、チューブを遠心分離し、凝縮物を得、得られた細胞抽出物を、次の分析まで、4℃(約1週間の短期間の保存)または−20℃(長期間の保存)で保存した。
【0049】
サンプルを、リアルタイム検出を用いたPCRによって増幅した。PCR増幅を:(i)1μMの順方向プライマー
【0050】
【化5】
Figure 2004526430
1μMの逆方向プライマー
【0051】
【化6】
Figure 2004526430
50nMの分子ビーコン
【0052】
【化7】
Figure 2004526430
200μMの各dNTP、1ユニットの白金Taq(PE Biosystems Inc.)、8.33mMのマグネシウム、1×製造業者の酵素緩衝液、0.75Mベタインを含む16μlの試薬、および(ii)4μLの各細胞抽出物を含む、20μLの反応混合液中で行った。
【0053】
サンプルを以下のように増幅した:
(1)95℃1分間の単一開始サイクル、次いで、(2)変性工程(20℃/秒の勾配を有し、95℃5秒間)、第1アニーリング工程(5℃/秒の勾配を有し、48℃20秒間)、第2アニーリング工程(5℃/秒の勾配を有し、53℃2秒間)、および伸長工程(5℃/秒の勾配を有し、72℃10秒間)を有し、各々55サイクル、次いで最後に(3)単一冷却工程(20℃/秒の勾配を有し、40℃30秒間)。DNAアンプリコン由来の蛍光を、各第1アニーリング工程の間測定し、この結果を、閾サイクル値(すなわち、蛍光を検出した場合の、サイクル数)および絶対蛍光値(飽和に達した最大レベルの蛍光)として表した。ポジティブコントロール由来の結果を、以下の表2に要約する。
【0054】
【表2】
Figure 2004526430
表2の結果は、全ての抽出溶液が、増幅可能な微生物の核酸を抽出し得たことを示す。この結果はまた、アルカリpHを有する抽出溶液は、一般的に、良好な性能特徴を有することを示す。
【0055】
(実施例4−異なる界面活性剤の効果)
特定の界面活性剤が、MCSを含む抽出溶液の性能を増強し得るかどうかを試験するために、種々の界面活性剤を、異なる緩衝化MCS含有溶液に加えた。各々の溶液において使用されるMCSの濃度を、1%(v/v)に維持した。異なる緩衝液は、クエン酸、Trisおよびホウ酸を含んだ。試験した界面活性剤は、Tween(登録商標)20、Brij(登録商標)35、およびTriton(登録商標)X−100を含み、これら全ては、Sigma Chemical Companyから得た。
【0056】
実施例3に記載されるように、サンプルを抽出し、リアルタイム検出を共にPCR増幅を行った。結果を表3に要約する。
【0057】
【表3】
Figure 2004526430
この結果は、界面活性剤が、酸性pHを有する特定の溶液の抽出特性を、改善し得ることを示す。対照的に、この界面活性剤は、溶液がアルカリ性pHを有する場合、ほとんど利益を提供し得ない。さらにこのデータは、概して、アルカリ性pHを有する溶液は、最高の性能特性を示すことを示唆する。
【0058】
(実施例5−異なる緩衝液の効果)
異なる緩衝液が、MCSを含む抽出溶液の性能を増強するかどうかを試験するために、種々の異なる緩衝液系を、異なるMCSを含む溶液に加えた。各々の溶液で使用されるMCSの濃度を、1%(v/v)に維持した。試験した異なる緩衝液は,クエン酸−グリシン緩衝液、MOPS緩衝液、Trisアンモニウム緩衝液およびホウ酸緩衝液を含んだ。
【0059】
緩衝液を以下のように調製した。クエン酸−グリシン緩衝液を、クエン酸一水和物(Fisher Scientificから)およびグリシン(Amrescoから)を用いて、250mMストック溶液として調製した。MOPS緩衝液をMOPS(Sigma Chemical Co.から)を用いて、250mM溶液として調製した。Trisアンモニウム緩衝液を、Tris塩基(Sigma Chemical Co.から)および塩化アンモニウム(Sigma Chemical Companyから)を用いて、250mMストック溶液として調製した。
【0060】
ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを、サンプルを5分間、10分間または15分間加熱したことを除いて、実施例3に記載されるように抽出した。得られた抽出物を、実施例3に記載されるように、リアルタイム検出と共にPCR増幅をした。ポジティブサンプルの結果を、表4、5、6、および7に示す。
【0061】
【表4】
Figure 2004526430
【0062】
【表5】
Figure 2004526430
【0063】
【表6】
Figure 2004526430
【0064】
【表7】
Figure 2004526430
この結果はまた、アルカリ性pHを有する抽出溶液が、一般的に、よりよい性能特性を有することを示す。ホウ酸緩衝液を含む抽出溶液に関して、13未満のアルカリ性pHを有する抽出溶液は、最適の性能特性を有した。
【0065】
(実施例6−リガーゼ連鎖反応を介した抽出された核酸の検出)
本発明に従った抽出溶液の効果を、別の検出方法;リガーゼ連鎖反応(LCR)を通して試験した。感染されたMcCoy培養細胞から得られたChlamydia trachomatis基本小体を、PRESERVCYT(登録商標)溶液(ポジティブコントロール)に加えた。基本小体を添加されなかったPRESERVCYT(登録商標)溶液の試料は、ネガティブブコントロールを提供した。次いで、サンプルを抽出し、LCx Probe System of Abbott Laboratories(Abbott Park, IL)を使用したLCRにかけ、CT DNAについて試験した。
【0066】
基本小体含有サンプルを、2つのアリコ−トに分割した。第1のアリコートを、尿試料の処理に対して、AbbottのLCx試薬およびAbbottのプロトコールを使用して抽出した(ずなわち、LCx Urine Specimen Preparation Kit)。第2のアリコートを、実施例1に記載されるプロセスを通して、2mMホウ酸緩衝液(pH7.6)、および50mM MgCl中の1% MCS(溶液5)を含む100μLの抽出溶液を使用して抽出した。次いで、両方のアリコートからのDNAを、残りのLCxアッセイ(増幅および検出)にかけた。このアッセイは、Abbottの標準手順にならった。
【0067】
サンプルが、CT DNAに対してポジティブであったかどうかを、決定することに対する製造業者の推奨は、これらの実験に従った。より具体的には、平均シグナルとカットオフの比(S/CO)が、少なくとも1.00であった場合、結果は、CT DNAに対してポジティブであったと考えられ;S/COが、0.80より下であった場合、結果は、ネガティブと考えられ;そして、その間の任意のS/COは、不確かであると考えられる。この結果を、表9に要約する。
【0068】
【表8】
Figure 2004526430
表9に示されるように、溶液5を使用して得られた結果は、Abbott LCx系に含まれる抽出系を使用した結果と一致した。さらに、この結果はまた、溶液5が、Abbott LCx系に含まれる増幅試薬と、適合性であることを示す。
【0069】
(実施例8−Neisseria gonorrhoeaeの検出)
本発明に従う抽出溶液を、生物学的サンプルから、第2の生物体、Neisseria gonorrhoeae(GC)の核酸を抽出する能力について試験した。種々の増幅ベースの検出方法を使用して、抽出された核酸の存在を証明した。
【0070】
通常の(Quelab Laboratories,Inc.,Montreal,Quebec,Canadaから入手可能な、2×スクロースリン酸輸送緩衝液中に回収された)膣スワブサンプルの約100μLをそれぞれ1mLのPRESERVCYT(登録商標)溶液を含む、21個のバイアルに加えた。以前に、尿生殖器痕跡感染(genitourinary track infection)、骨盤炎症性疾患、および播種性淋菌疾患を示す患者から回収されたGC細胞を、次いで、21個のサンプルバイアルの各々に加えた。この21個のバイアルに加えられたGC細胞はまた、独立した方法論を介して、21個の異なるGC株であることが示された。各々1mLのPRESERVCYT(登録商標)溶液のみ(すなわち、どんな細胞も有さない)を含む、2つのバイアルを、ネガティブコントロールとして使用した。独立した方法を介して抽出されたGC DNAを含む別のバイアルは、ポジティブコントロールを提供した。
【0071】
24個のサンプルバイアルを、実施例1のように、2mMホウ酸緩衝液(pH9.5)中の1% MCS(溶液1)を使用して抽出した。得られたDNAサンプルを2つのアリコートに分割した。1つのアリコートを、DNA検出のために従来のPCRおよびゲル電気泳動にかけ;もう1つのアリコートを分子ビーコンプローブを使用したリアルタイム検出を伴うPCRにかけた。
【0072】
GC DNAの第1のアリコートを増幅するための従来のPCRを、Hoら、(1992)Pathol.45:493−442に記載されるHO1/HO3プライマーセットを使用して実行した。HO1プライマーは、以下の配列を含む:
【0073】
【化8】
Figure 2004526430
HO3プライマーの配列は、
【0074】
【化9】
Figure 2004526430
である。このプライマーのセットは、GC DNA中のcppB遺伝子の390塩基対のDNAフラグメントを増幅する。増幅は、10mM Tris−HCl(pH8.3)、50mM KCl、2.5mM MgCl、200μMのdNTP、1μMの各プライマー、および1単位の白金Taqポリメラーゼ(Perkin Elmer Cetus,P.E.Roche Molecular System,Inc.,Branchburg,NJ,U.S.A)ならびに5μLのDNAサンプルを含む、25μLの反応容量中で行った。熱サイクル工程は、94℃4分間の最初の変性工程、続いて、各々94℃30秒間の変性工程、60℃1分間のアニーリング工程および74℃30秒間の伸長工程から各々なる、35サイクルを含んだ。サイクルの最後に、温度を74℃にし、その温度で8分間保った。
【0075】
増幅産物を、2%アガロースゲルでの電気泳動を介して、分画し、ゲルをエチジウムブロマイドで染色した後、UV光を用いて可視化した。21個のGC含有試料のうち20個が、390塩基対のDNAの可視のバンドを生成したのに対して、ネガティブコントロールは、生成物のバンドを生成しなかった。従来のPCR検出法からの結果は、MCS含有溶液がGCから核酸配列を抽出することを示す。
【0076】
GC DNA試料の第2のアリコートを、リアルタイム検出で、PCR増幅した。このPCR増幅は、i−Cycler PCR System(Bio−Rad,Hercules,CA)を使用し、以下の:順方向プライマー
【0077】
【化10】
Figure 2004526430
および、逆方向プライマー
【0078】
【化11】
Figure 2004526430
のプライマーセットを用いて実施した。増幅されたDNA産物のリアルタイム検出を、以下のFAMおよびDABCYLで標識された、42マーの分子ビーコンプローブ:
【0079】
【化12】
Figure 2004526430
を使用して、分子ビーコン技術によって実施した。代表的には、リアルタイムPCR反応を、10mM Tris−HCl(pH8.3)、50mM KCl、5mM MgCl、200μMのdNTP、1μMの各プライマー、1単位の白金Taqポリメラーゼ(Perkin Elmer Cetus)、50nMの分子ビーコン、および5μLの標的DNAを含む、25μLの混合液中で実行した。代表的な熱サイクル条件は、95℃3分間の最初の変性工程、続いて、95℃30秒間の変性工程、55℃45秒間のプライマーおよび分子ビーコンのアニーリング工程、および72℃30秒間の伸長工程から各々なる、60サイクルを含んだ。
【0080】
60の熱サイクルの後に、その蛍光読み取りの増加がネガティブコントロール(GC DNAを含まないPRESERVCYT(登録商標)溶液)よりも少なかったサンプルを、ネガティブコントロールと考え、そしてその逆もまた同様である。21個全てのGC含有サンプル(100%)から、ポジティブな読み取りが得られた。
【0081】
要約すると、異なる増幅ベースの検出工程は、MCS含有溶液が、高い選択性を有して、GC核酸配列を首尾よく抽出したことを示す。
【0082】
(実施例9−ヒトパピローマウイルスの検出)
本発明に従う抽出溶液を、細胞含有サンプルからヒトパピローマウイルス(HPV)の核酸を抽出するその能力に対して、試験した。
【0083】
PRESERVCYT(登録商標)溶液に保存された、いくつかの頸部細胞試料を、サンプルとして使用した。これらのサンプルは、高い危険性のHPV株で感染された細胞を含むサンプルとして、独立の方法を介して、以前に試験され、遺伝子型が決定された。この試料を等量のアリコートに分割した。第1のアリコートを、市販のQIAamp(登録商標)DNA Mini Kit(Qiagen,Valencia,CA)を使用して抽出した。Qiagen QIAamp(登録商標)DNA Mini Kitによる抽出を、血液および体液スピンサンプルを処理するための、製造業者の使用説明書に従って、遠心分離でサンプルから回収された細胞に対して行った。第2のアリコートを、2mMホウ酸緩衝液(pH9.5)中の1% MCS(溶液1)を用いた、実施例1に記載されるプロセスを使用して抽出した。
【0084】
次いで、得られたサンプルを、従来のPCRで分析した。いくつかの高危険性HPV株のE6領域の一部を増幅する順方向プライマーおよび逆方向プライマーのカクテルを使用した。代表的なDNAマスター混合液を、10mM Tris−HCl(pH8.3)、50mM KCl、1.5mM MgCl、200μMのdNTP、0.5μMの各プライマーカクテル(順方向および逆方向)、1.25単位の白金Taqポリメラーゼ(Perkin Elmer Cetus,P.E.Roche Molecular System,Inc.,Branchburg,NJ,U.S.A)、および3μLの標的DNAを含む、最終容量25μLに調製した。
【0085】
PCRを、以下の熱サイクル条件下で行った:94℃5分間の最初の変性工程、続いて、40サイクルの、94℃1分間、48℃1分間のアニーリング工程、および72℃1分間の伸長工程。72℃8分間、最終伸長を、PCRサイクルプロセスに続いて行った。PCRに続いて、増幅産物を、2.5%アガロースゲルを介した電気泳動によって分画し、エチジウムブロマイドで染色後、UV光で可視化した、
結果は、HPV核酸を、溶液1とQIAamp(登録商標)DNA Mini Kitとの両方を使用して抽出し得、得られた核酸をPCRによって増幅し得たことを示した。生成物のバンドは、45型および31型を含む、種々のHPV株に対して予想される長さと一致した。DNAアンプリコンは、HPV DNAについてネガティブであると試験された、PRESERVCYT(登録商標)サンプル中には観察されなかった。これらの結果は、MCS含有溶液が、抽出および、その後の、抽出されたHPV核酸の分析に対して有用であり得ることを示唆する。
【0086】
本明細書中で同定された各々の特許文書および非特許文書の内容は、本明細書中で参考として特に援用される。
【0087】
本発明は、その精神またはその本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態において具体化され得る。従って、本発明の実施形態は、例示的かつ非限定的に全ての局面において考慮されるべきであり、本発明は、前述の記載によってではなく、添付された特許請求の範囲によって示される範囲、従って、特許請求の範囲の等価な意味および範囲に収まる全ての変更は、特許請求の範囲に含まれるべきであることが意図される。
【0088】
本発明の他の実施形態は、前述の特許請求の範囲内にある。

Claims (40)

  1. 生物学的サンプルから核酸を抽出するのに十分な量の分子を含む核酸抽出溶液であって、該分子は、式RO−CH−CH−ORを有し、ここでRおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立に選択される、核酸抽出溶液。
  2. 請求項1に記載の溶液であって、前記アルキル基が1〜6炭素原子を有する、溶液。
  3. 請求項2に記載の溶液であって、前記アルキル基が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、およびイソヘキシルからなる群から選択される、溶液。
  4. 請求項2に記載の溶液であって、前記アルキル基が、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される、溶液。
  5. 請求項1に記載の溶液であって、Rが、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルであり、そしてRが水素である、溶液。
  6. 請求項1に記載の溶液であって、前記分子が、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、および2−n−ブチルオキシエタノールからなる群から選択される、溶液。
  7. 請求項1に記載の溶液であって、前記分子が2−メトキシエタノールである、溶液。
  8. 請求項1に記載の溶液であって、前記溶液が、約0.5%(v/v)から約5%(v/v)の前記分子を含む、溶液。
  9. 請求項8に記載の溶液であって、前記溶液が約1%(v/v)の前記分子を含む、溶液。
  10. さらに緩衝薬剤を含む、請求項1に記載の溶液。
  11. 請求項10に記載の溶液であって、前記緩衝薬剤が、Tris緩衝液、MOPS緩衝液、およびホウ酸緩衝液からなる群から選択される、溶液。
  12. 請求項1または10に記載の溶液であって、前記溶液が約7より高いpHを有する、溶液。
  13. 請求項12に記載の溶液であって、前記pHが約7より高く、そして約13より低い、溶液。
  14. さらに界面活性剤を含む、請求項1または10に記載の溶液。
  15. 請求項14に記載の溶液であって、前記界面活性剤が、Tween(登録商標)、Brij(登録商標)、およびTriton(登録商標)−X100からなる群から選択される、溶液。
  16. 生物学的サンプルから核酸を抽出する方法であって、該方法は:
    核酸をサンプル中の細胞または細胞破片から遊離するために、式RO−CH−CH−ORを有する分子を含む溶液とサンプルを混合する工程であって、ここでRおよびRは、水素およびアルキル基からなる群から独立に選択される、工程
    を含む、方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、前記アルキル基が1〜6炭素原子を有する、方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記アルキル基が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、およびイソヘキシルからなる群から選択される、方法。
  19. 請求項17に記載の方法であって、前記アルキル基が、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される、方法。
  20. 請求項16に記載の方法であって、Rが、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルであり、そしてRが水素である、方法。
  21. 請求項16に記載の方法であって、前記分子が2−メトキシエタノールである、方法。
  22. 請求項16に記載の方法であって、前記溶液がさらに緩衝薬剤を含む、方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、前記緩衝薬剤が、Tris緩衝液、MOPS緩衝液、およびホウ酸緩衝液からなる群から選択される、方法。
  24. 請求項16または22に記載の方法であって、前記溶液が約7より高いpHを有する、方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記pHが約7より高く、そして約13より低い、方法。
  26. 混合物を、約50℃から約100℃の範囲内の温度まで加熱するさらなる工程を含む、請求項16に記載の方法。
  27. 前記混合物を、約75℃から約100℃の温度まで加熱する工程を含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記混合物を、約90℃から約100℃の温度まで加熱する工程を含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記溶液が、約1%の2−メトキシエタノールおよびホウ酸緩衝液(pH9.5)を含む、請求項16に記載の方法。
  30. 前記サンプルから抽出された核酸配列を増幅するさらなる工程を含む、請求項16に記載の方法。
  31. 前記サンプルから抽出された核酸配列を検出するさらなる工程を含む、請求項16に記載の方法。
  32. 請求項30に記載の方法であって、前記増幅工程が、配列番号4および5の配列を含む増幅プライマー対を使用する、方法。
  33. 配列番号3の配列を含むプローブを使用して、前記核酸配列の存在を検出するさらなる工程を含む、請求項32に記載の方法。
  34. 請求項30に記載の方法であって、前記増幅工程が、配列番号8および9の配列を含む増幅プライマー対を使用する、方法。
  35. 配列番号10の配列を含むプローブを使用して、前記核酸配列の存在を検出するさらなる工程を含む、請求項34に記載の方法。
  36. 請求項16に記載の方法であって、該方法が、クロロホルム抽出工程、フェノール抽出工程、フェノール/クロロホルム抽出工程、またはアルコール沈殿工程を欠く、方法。
  37. 請求項16に記載の方法であって、前記核酸が細菌の核酸またはウイルスの核酸である、方法。
  38. 請求項16に記載の方法であって、前記生物学的サンプルが哺乳動物から回収される、方法。
  39. 請求項38に記載の方法であって、前記生物学的サンプルが頸部細胞または頸部細胞の破片を含む、方法。
  40. 請求項38に記載の方法であって、前記生物学的サンプルが胸部細胞または胸部細胞の破片を含む、方法。
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