JP2004513996A - 安定なニトロキシルラジカルの存在下における塩化ビニルの(共)重合 - Google Patents

安定なニトロキシルラジカルの存在下における塩化ビニルの(共)重合 Download PDF

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Abstract

【課題】安定なニトロキシルラジカルの存在下における塩化ビニルの(共)重合
【解決手段】
本発明は、安定な遊離ニトロキシルラジカルの存在下における、40℃ないし95℃の間の温度、5ないし30バールの間の圧力での塩化ビニルの制御された遊離ラジカル重合または共重合法に関する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、安定な遊離ニトロキシルラジカルの存在下における塩化ビニルの重合または共重合に関する。更に本発明の主題は、塩化ビニルと熱処理によってニトロキシルラジカル及び重合体/低重合体ラジカルに分解され得る、熱的に不安定な結合ニトロキシル基を有するポリ塩化ビニル高分子開始剤の遊離ラジカル重合のための重合調節剤としての安定な遊離ニトロキシルラジカル使用である。
【0002】
ポリ塩化ビニル(PVC)は、製造される全てのポリマーの中で、独特の位置にある。それはどちらかといえば低価格であり、かつその用途がほとんど限定されないため、広範囲の分野で使用される。その分子量、添加剤及び安定剤に依存して、適用範囲は、硬質なパイプ及び異形剤から非常に柔らかく、透明かつ軟質なフィルムまである。
【0003】
PVCは、塩化ビニルモノマー(VCM)から、三種類の異なる方法によって製造され得る。最も広く使用されている方法は、懸濁型重合であり、約75%を占める。液体塩化ビニルの液体粒子は、攪拌反応器中で、保護コロイドを用いて、水中に分散される。重合は、油溶性開始剤を使用した結果として、液体粒子の内部で起こる。生成物は、直径100ないし150μmの多孔質粒子の形状である。他の方法として、乳濁液方法があり、該方法では、モノマーが、攪拌及び強力な界面活性剤を用いて水中に分散され、かつその重合は、水層中で、水溶性開始剤を使用して行なわれる。その重合生成物は、直径0.1ないし2.0μmのPVC粒子の水性ラテックス分散液の形状である。これらを噴霧乾燥させ、より大きな凝集物を形成させ、それを可塑剤及び溶媒中に分散する前に粉砕し、様々な塗布および浸漬用途で使用されるプラスチゾルを得る。第三の方法は、バルクまたは塊状重合である。名前が意味するように、重合は、水の不在下で、塩化ビニル(VCM)中で行なわれる。PVCの製造の概観は、例えば、ポリマー化学及び技術辞典、第二編、17巻、295から376頁に記載されている。
【0004】
ニトロキシルラジカルの存在下におけるエチレン性不飽和モノマーの制御されたラジカル重合が、主として既知であり、そして例えばジョ−ジらの1994年6月21日に発行されたUS5,322,912に記載されている。US5,322,912は、例として、スチレンのホモポリマーおよびブロックコポリマーの合成のため、フリ−ラジカル開始剤、重合可能なモノマー化合物および基本構造R′R″N−O・の安定なフリ−ラジカル剤を使用した重合法について開示している。これまでニトロキシルラジカルの存在下における塩化ビニルの重合または共重合について、従来技術で記載された方法はない。
【0005】
PVCの重合は、本質的には、塩素ラジカルの連鎖移動反応に基づいているので、ニトロキシルラジカルは理論上は、塩素ラジカルと反応し得るので、ニトロキシルラジカルが分子量の減少を導くことが期待できる。特に、ニトロキシルラジカルは、スチレンのようなビニルモノマーの重合で使用するための連鎖停止剤として提案され続けている。
【0006】
今や、塩化ビニルの重合は、安定なニトロキシルラジカルによって、不都合な影響を受けないということが分った。それどころか、安定なニトロキシルラジカルの存在下では、比較的に高い重合温度においても、分子量は高いままであり、そのため、高い重合温度において、高い分子量のポリマーが製造される。これは、温度上昇が、より低い分子量をもたらすという従来のPVC重合と対照的である。他方では、PVCの多分散性(PD)が減少するが、ニトロキシラジカルによる重合の制御が示される。より低い分子量部分を含むポリマーは、例えばポリマーの機械的性質等にとって利点があり得るため、より低い多分散性(PD)が望ましい。ニトロキシルラジカルは、PVC主鎖に結合され、それによって、次の更なるニトロキシルラジカル重合が、熱処理により高分子ビニルラジカル及びニトロキシルラジカルに分解されることによってPVC主鎖から開始される。これは、再開始とも呼ばれる。PVC主鎖は、重合され得る第二ブロック上で高分子開始剤として思われ得る。これは、一つのブロックとしてPVCを有するブロックコポリマーの全く新しい製造機会を与える。
【0007】
本発明の一つの主題は、安定な遊離ニトロキシルラジカルの存在下における、40℃ないし95℃の間の温度、5ないし30バールの間の圧力での塩化ビニルの制御された遊離ラジカル重合または共重合法である。
【0008】
好ましくは、重合または共重合は、懸濁状態で行なわれる。
【0009】
懸濁重合法は、本質的に、多数の小さな“反応器”(液体粒子)中で行なわれるバルク重合法である。自己蒸気圧下の液体塩化ビニルが反応器(オートクレーブ)中で強力な攪拌によって水中に分散される。この結果、例えば、一つまたはそれ以上の保護コロイド(粗砕剤)により合一に対し安定化されている平均サイズが30ないし40μmの間の液体粒子の形成が起こる。他の本質的な配合剤は、モノマー可溶性遊離ラジカル開始剤である。典型的には、配合とも呼ばれるこのような基本配合には、塩化ビニル100部、水90ないし130部、保護コロイド0.05ないし0.15部、及びラジカル開始剤0.03ないし0.08部を含み得る。最適な形態を達成するために、酸素原子、緩衝剤、第二または第三粗砕剤、連鎖移動剤、又は連鎖延長剤、コモノマー及び酸化防止剤のような他の添加剤が、使用され得る。
【0010】
典型的な保護コロイドは、セルロースエーテル誘導体、特に加水分解されたポリ酢酸ビニル、またはポリビニルアルコールである。セルロースエーテルの例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはメチルセルロースがある。
【0011】
典型的なラジカル開始剤は、ジラウロイルペルオキシドのようなジアシルペルオキシド、ジシクロヘキシルペルオキソジカーボネートまたはジセチルペルオキソジカーボネートのようなペルオキソジカーボネート、第三ブチルペルオキシピバレートまたはα−クミルペルネオデカノエートのようなアルキルペルオキシエステル及びアゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ開始剤である。重合温度において、1ないし10時間、好ましくは2ないし5時間の半減期を有する開始剤を選択することが都合がよい。
【0012】
安定な遊離窒素ラジカルは、反応の開始においてだけでなく、重合がすでにある程度まで進行した後の段階でもまた添加され得るけれども、好ましくは10%のポリマー形成が起こる前に添加され、そしてより好ましくは、重合開始においての配合へ直接添加される。
【0013】
遊離ラジカル開始剤が、モノマーに基づいて、0.001mol%ないし5mol%、より好ましくは0.005ないし1mol%の量で存在する方法が好ましい。
【0014】
典型的に、安定な遊離ニトロキシルラジカルの量は、モノマーに基づいて、0.001ないし1molである。
【0015】
好ましくは、遊離ラジカル開始剤と安定な遊離ニトロキシルラジカルのモル比は100:1ないし1:10、より好ましくは10:1ないし1:2である。
【0016】
最初の配合へ、ニトロキシルエーテルR′R″N−O−X(式中、Xは、少なくとも一つの炭素原子を有する基を表し、及びXから誘導される遊離ラジカルX・を、適用された反応条件下で形成するようなものである。)を添加することもまたでき得る。塩化ビニルの場合において、更なる遊離ラジカルX・の形成は、遊離ラジカル開始剤によって開始されたラジカル重合を高め得るが、それに対応するニトロキシルラジカルは、調節剤として作用し得る。一般式R′R″N−O−Xで表されるニトロキシルエーテル及び、開始及び重合調節剤としてのそれらの使用は、ソロモンによるUS4581429で、初めて記載されている。
【0017】
従って、安定な遊離ニトロキシルラジカルが、重合反応の間に、対応するニトロキシルエーテルから、その場で形成される方法もまた本発明の好ましい態様である。
【0018】
好ましくは、ポリ塩化ビニルの多分散性は、1.1ないし2.5、より好ましくは1.0ないし2.0である。
【0019】
多くの試みが、例えば、転換速度は改善するが、例えば、低い多分散性及びブロックコポリマーの形成の可能性のような制御された重合に利点を残している新しい融通のきく安定な遊離ニトロキシルラジカルまたはニトロキシルエーテルを発見するために継続的に何年もの間行なわれ続けている。多くの改良は、ニトロキシルラジカルまたはニトロキシルエーテルの化学構造を変性することによって行なわれ続けている。これら従来技術の化合物の全ては、本質的には制御された塩化ビニルの重合に適している。
【0020】
WO 98/13392は、例えば、対称的な置換パターンを有し、ニトロソ化合物から誘導された開鎖アルコキシアミン化合物について記載している。
【0021】
WO 96/24620は、例えば
【化6】
Figure 2004513996
のような大変特別な安定な遊離ラジカル剤を使用した重合法について記載している。
【0022】
WO 98/30601は、イミダゾリノンに基づく特殊なニトロキシルについて開示している。
【0023】
WO 98/44008は、モルホリノン、ピペラジノン、およびピペラジンジオンに基づく特殊なニトロキシルについて開示している。
【0024】
更なる適当なニトロキシルエーテル及びニトロキシルラジカルは、本質的に、US−A−4581429またはEP−A−621878から既知である。WO99/67298及びGB2335190に記載されている開鎖化合物またはGB2342649及びWO96/24620に記載されている複素環式化合物が特に有用である。
【0025】
式A’、B’またはO’
【化7】
Figure 2004513996
[式中、
mは、1を表し、
Rは、水素原子、中断されていない、もしくは1つまたはそれ以上の酸素原子によって中断された炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、2ないし18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の、7ないし15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の、または3ないし5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の、または7ないし15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基を表し;
pは、1を表し;
101は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
102は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、未置換の、またはシアノ基、カルボニル基またはカルバミド基によって置換された炭素原子数2ないし8のアルケニル基を表すか、またはグリシジル基、式−CHCH(OH)−Zで表される基、または式−CO−Zまたは−CONH−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表し;
は、水素原子を表し、及びGは、水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、及び
及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表すか、またはG及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表す。]で表される安定な遊離ニトロキシルラジカルが特に有用である。
【0026】
好ましくは、式A’、B’及びO’において、
Rは、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、脂肪族カルボン酸の一価の基を表し;
は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、グリシジル基、式−CHCH(OH)−Zまたは式−CO−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表す。
【0027】
上記化合物及びそれらの製造は、GB2335190に記載されている。
【0028】
ニトロキシルラジカルの他の好ましい基は、式(Ic’)、(Id’)、(Ie’)、(If’)、(Ig’)または(Ih’)
【化8】
Figure 2004513996
(式中、
、R、R及びRは、互いに独立して炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、OH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子、及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表すか、またはR及びR、及び/またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基を形成し;
、R及びRは、独立して水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表し;
は、水素原子、OH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、1つまたはそれ以上のOH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子、及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数5ないし10のヘテロアリール基、−C(O)−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基または−COO炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し;及び
、R10、R11及びR12は、独立して水素原子、フェニル基、または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表す。)で表されるものである。
【0029】
好ましくは,式(Ic’)、(Id’)、(Ie’)、(If’)、(Ig’)または(Ih’)において、
、R、R及びRの少なくとも2つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表し、残りの基はメチル基を表すか;またはR及びR、またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基を形成し、残りの置換基の1つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表す。
【0030】
上記化合物及びそれらの製造は、GB2342649に記載されている。
【0031】
更なる他の好ましい化合物の基は、安定な遊離ニトロキシルラジカルが、窒素原子に対してα位にある炭素原子に結合している水素原子を有するものである。例及びそれらの製造は、WO00/53640で与えられている。
【0032】
ニトロキシルエーテルを使用する場合、それらは、上記ニトロキシルラジカルへ開裂後に導入することが好ましい。
【0033】
特に好ましいのは、式A、B、またはO
【化9】
Figure 2004513996
[式中、
mは、1を表し、
Rは、水素原子、中断されていない、もしくは1つまたはそれ以上の酸素原子によって中断された炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、2ないし18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の、7ないし15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の、または3ないし5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の、または7ないし15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基を表し;
pは、1を表し;
101は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
102は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、未置換の、またはシアノ基、カルボニル基またはカルバミド基によって置換された炭素原子数2ないし8のアルケニル基を表すか、またはグリシジル基、式−CHCH(OH)−Zで表される基、または式−CO−Zまたは−CONH−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表し;
は、水素原子を表し、及びGは、水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、及び
及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表すか、またはG及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表し;及び
Xは、−CH−フェニル基、CHCH−フェニル基、(CHC−フェニル基、(炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基)CCN、(CHCCN、CHCH=CH、CHCH−CH=CH(炭素原子数1ないし4のアルキル基)CR20−C(O)−フェニル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルコキシ基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−N−ジ(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(上記各式中、R20は、水素原子または(炭素原子数1ないし4)アルキル基を表す。)からなる群から選択される]で表されるもニトロキシルエーテルである。
【0034】
より好ましいのは、式A、B、またはOにおいて、
Rは、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、脂肪族カルボン酸の一価の基を表し;
101は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
102は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、グリシジル基、式−CHCH(OH)−Zまたは式−CO−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表し;及び
Xは、CHCH−フェニル基を表す化合物である。
【0035】
これらの化合物及びそれらの製造は、GB2335190に記載されている。
【0036】
同様に好ましいのは、安定な遊離ニトロキシルラジカルを形成するニトロキシルエーテルが、式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)または(Ih)
【化10】
Figure 2004513996
(式中、
、R、R及びRは、互いに独立して炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、OH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表すか、またはR及びR、及び/またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基を形成し;
、R及びRは、独立して水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表し;
は、水素原子、OH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、1つまたはそれ以上のOH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数5ないし10のヘテロアリール基、−C(O)−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基または−COO炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し;及び
、R10、R11及びR12は、独立して水素原子、フェニル基、または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、
Xは、−CH−フェニル基、CHCH−フェニル基、(CHC−フェニル基、(炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基)CCN、(CHCCN、CHCH=CH、CHCH−CH=CH(炭素原子数1ないし4のアルキル基)CR20−C(O)−フェニル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルコキシ基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−N−ジ(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(上記各式中、R20は、水素原子または(炭素原子数1ないし4)アルキル基を表す。)で表されるものである方法である。
【0037】
最も好ましいのは、式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)及び(Ih)において、
、R、R及びRの少なくとも2つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表し、残りの基はメチル基を表すか;またはR及びR、またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基を形成し、残りの置換基の1つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表す化合物である。
【0038】
種々の置換基中のアルキル基は、直鎖または枝分かれであり得る。1ないし18個の炭素原子を含むアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、第三オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、及びオクタデシル基である。
【0039】
3ないし18個の炭素原子を有するアルケニル基は、例えば、プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−2,4−ペンタジエチル基、3−メチル−2−ブテニル基、n−2−オクテニル基、n−2ドデセニル基、イソ−ドデセニル基、オレイル基、n−2−オクタデセニルまたはn−4−オクタデセニル基のような直鎖または枝分かれした基であり得る。好ましいのは、3ないし12個の炭素原子を有するアルケニル基であり、特に好ましいのは、3ないし6個の炭素原子を有するアルケニル基である。
【0040】
3ないし18個の炭素原子を有するアルキニル基は、例えば、プロピニル(−CH−C≡CH)、2−ブチニル基、3−ブチニル基、n−2−オクチニル基、またはn−2−オクタデシニル基のような直鎖または枝分かれした基である。好ましいのは、3ないし12個の炭素原子を有するアルキニル基であり、特に好ましいのは、3ないし6個の炭素原子を有するアルキニル基である。
【0041】
ヒドロキシ置換されたアルキル基の例は、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、またはヒドロキシヘキシル基がある。
【0042】
ハロゲン置換されたアルキル基の例は、ジクロロプロピル基、モノブロモブチル基、またはトリクロロヘキシル基がある。
【0043】
少なくとも一つのO原子によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基は、例えば−CH−CH−O−CH−CH、−CH−CH−O−CH−または−CH−CH−O−CH−CH−CH−O−CH−CH−である。それは、好ましくはポリエチレングリコールから誘導される。一般式は、−((CH−O)−H/CH(式中、aは、1ないし6の数を表し、及びbは、2ないし10の数を表す。)で表される。
【0044】
少なくとも一つのNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基は、一般に−((CH−NR−H/CH(式中、a、b及びRは上記で定義された通りである。)と表され得る。
【0045】
炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基は、典型的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロへキシル基、またはトリメチルシクロへキシル基である。
【0046】
炭素原子数6ないし10のアリール基は、例えば、フェニル基、またはナフチル基であるが、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたフェニル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子またはニトロ基で置換されたフェニル基もまた含まれる。アルキル基で置換されたフェニル基の例は、エチルベンゼン、トルエン、キシレン及びその異性体、メシチレンまたはイソプロピルベンゼンがある。ハロゲン原子で置換されたフェニル基は、例えばジクロロベンゼンまたはブロモトルエンがある。
【0047】
アルコキシ置換基は、典型的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、またはブトキシ基及びそれらの相当する異性体である。
【0048】
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、ベンジル基、フェニルエチル基、またはフェニルプロピル基である。
【0049】
炭素原子数5ないし10のヘテロアリール基は、例えば、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、2,4,ジメチルピロール、1−メチルピロール、チオフェン、フラン、フルフラール、インドール、クマロン、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ピリジン、α−ピコリン、ピリダジン、ピラジンまたはピリミジンである。
【0050】
もしもRがカルボン酸の一価の基を表すならば、それは、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレロイル基、カプロイル基、ステアロイル基、ラウロイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ベンゾイル基、シンナモイル基、またはβ−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル基である。
【0051】
炭素原子数1ないし18のアルカノイル基は、例えば、ホルミル基、プロピオニル基、ブチリル基、オクタノイル基、ドデカノイル基であるが、好ましくは、アセチル基であり、そして炭素原子数3ないし5のアルケノイル基は、特にアクリロイル基である。
【0052】
特に適当なニトロキシルエーテル及びニトロキシルラジカルは、式
【化11】
Figure 2004513996
で表されるものである。
【0053】
方法は、特にブロックコポリマーの製造に有用であり、その方法は、第一工程において、塩化ビニルを重合し、そして第二工程において異なるエチレン性不飽和モノマーをポリ塩化ビニルへ添加し、そしてブロック共重合によりA−Bブロックを形成する。
【0054】
方法は、2、3回またはそれ以上の回数及びマルチブロック構造に達するまで繰返すこともまた可能である。
【0055】
コポリマーが生成される場合、それらは、A−B−A、B−A−B、またはA−B−Cのようなランダムコポリマー構造、テーパー構造、またはマルチブロックコポリマー構造であり得る。ブロックの長さは、広い範囲で変化し得る。もしも、第二ブロックコポリマーが、例えば1つないし2、3のモノマー単位からなるならば、それは、重合性(polyrity)、相溶性、または付着性のようなポリマーの性質に影響を与えるのに十分であり得る。ガラス転移温度または機械的性質のような他の性質の変性のために、5単位以上のブロックの長さが好ましい。
【0056】
好ましくは、異なるエチレン性不飽和モノマーは、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、i−ブチレン、スチレン、置換スチレン、ビニルピリジン、共役ジエン、アクロレイン、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、マレイン酸無水物、窒素原子が未置換であるか、もしくはアルキル基またはアリール基によって置換され得るマレイミド、(アルキル)アクリル酸無水物、(アルキル)アクリル酸塩、(アルキル)アクリル酸エステル、(アルキル)アクリロニトリル、または(アルキル)アクリルアミドからなる群から選択される。
【0057】
例えば、エチレン性不飽和モノマーは、式CH=C(R)−(C=Z)−R(式中、Rは水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、RはNH、O(Me)、グリシジル基、未置換炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、少なくとも1個のNおよび/もしくはO原子で中断された炭素原子数2ないし100のアルコキシ基、もしくはヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、未置換の炭素原子数1ないし18のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし18のアルキル)アミノ基、ヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキルアミノ基もしくはヒドロキシ基で置換されたジ(炭素原子数1ないし18のアルキル)アミノ基、−O−CH−CH−N(CHもしくは−O−CH−CH−NH(CHAn
Anは1価の有機もしくは無機酸のアニオンを表し;
Meは1価の金属原子もしくはアンモニウムイオンを表し、
Zは酸素原子もしくは硫黄原子を表す。)で表される化合物である。
【0058】
アニオンAnが誘導される酸の例は、炭素原子数1ないし12のカルボン酸、CFSOHもしくはCHSOHのような有機スルホン酸、HCl、HBr,Hlのような鉱酸、HClOのようなオキソ酸、もしくはHPFもしくはHBFのような複合酸がある。
【0059】
少なくとも1つの酸素原子によって中断された炭素原子数2ないし100のアルコキシ基としてのRの例は、次式
【化12】
Figure 2004513996
(式中、Rは炭素原子数1ないし25のアルキル基、フェニル基、もしくは炭素原子数1ないし18のアルキル基により置換されたフェニル基を表し、Rは水素原子もしくはメチル基を、そしてvは1ないし50の数を表す。)である。これらのモノマーは,例えば相当するアルコキシル化アルコールもしくはフェノールのアクリル化によって非イオン界面活性剤から誘導される。
該反復単位は、エチレンオキシド、プロピレンオキシドもしくは両者の混合物から誘導することができる。
【0060】
適当なアクリレートもしくはメタクリレートモノマーの他の例は、次式
【化13】
Figure 2004513996
(式中、AnおよびRは上記で定義した意味をもち、そしてRはメチル基もしくはベンジル基を表す。Anは好ましくは、Cl、BrもしくはS−CHを表す。)である。
【0061】
さらなるアクリレートモノマーは
【化14】
Figure 2004513996
である。
【0062】
アクリレート以外の適当なモノマーの例は、
【化15】
Figure 2004513996
(式中、RはH、炭素原子数1ないし12のアルキル基、またはフェニル基を表す。)である。
【0063】
好ましくは、Rは水素原子もしくはメチル基、RはNH2、グリシジル、未置換もしくはヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4アルキル)アミノ基、ヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基もしくはヒドロキシ基で置換されたジ(炭素原子数1ないし4アルキル)アミノ基を表し;およびZは酸素原子を表す。
【0064】
最も好ましいエチレン性不飽和モノマーは、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリルアミド、メタクリルニトリル、ブタジエン、イソプレン、またはマレインイミドである。
【0065】
ブロックコポリマーは、まずポリ塩化ビニルを単離し、そして次に必要に応じて精製することによって生成され得る。ポリ塩化ビニルは、次に反応器中の適当な溶媒、またはモノマー中へ溶解または分散される。もしもまだ存在していないならば、モノマーを添加し、そしてその混合物を加熱下で攪拌する。使用したニトロキシルラジカル及びモノマーに依存して、90℃ないし160℃の温度が、第二ブロックの重合を開始するために必要であり得る。好ましくは、温度は、90℃ないし150℃である。乳濁、懸濁、または微小乳濁のような他の重合方法でもまた実行できる。
【0066】
PVC安定剤の存在下において、第二重合工程を実行することは、PVCの熱分解、特により高い反応温度においてのPVCの熱分解を避けるために効果的であり得る。そのような安定剤は、例えば、Ca、Zn、Ba、またはCdの炭酸塩である。好ましいPVC安定剤は、ラジカル重合法に干渉しない。適当な安定剤は、例えば、Ca及びZnに基づいた例えば混合金属安定剤である。適当な安定剤は、“プラスチック添加剤手引書,第5版,2000年,427から465頁”に記載されている。
【0067】
多くの場合において、ポリ塩化ビニルの単離及び精製は必要なく、そして第二モノマーは、過剰な塩化ビニルが除去された後、塩化ビニルが重合された反応器へ直接添加され得る。
【0068】
重合を再開始する性質は、いわゆる“リビング”重合独特の特徴である。
【0069】
従って、本発明の更なる主題は、熱処理によってポリ塩化ビニルラジカル及びニトロキシルラジカルに分解され得る、酸素原子を介して結合した熱的に不安定なニトロキシル基を有するポリ塩化ビニル高分子開始剤である。
【0070】
また本発明の他の主題は、40℃ないし95℃の間の温度、5ないし30バールの間の圧力での塩化ビニルの制御された遊離ラジカル重合または共重合法のための安定な遊離ニトロキシルラジカルの使用である。
【0071】
光及び熱安定剤、及び所望により、更なる添加剤が、本方法によって生成されたポリ塩化ビニル(PVC)へ添加され得る。これらは、カレンダー、ミキサー、配合機、押出機等のような、本質的に既知な装置を用いてPVCと混合され得る。
【0072】
本発明に従って生成されたポリ塩化ビニルは、既知の方法で所望の形状へ転換され得る。この種の方法は、例えば、粉砕、カレンダリング、押出し、射出成形、焼結または紡糸、更に押出吹込成形またはプラスチゾル加工による転換がある。それは、フォームへもまた転換され得る。
【0073】
本発明に従って生成されたポリ塩化ビニルは、特に半硬質及び可撓性配合剤に適しており、とりわけ可撓性配合剤の形状では、ワイヤーの外装及びケーブルの絶縁のために適している。半硬質配合剤の形状では、それは特に化粧皮膜、フォーム、農業用シート材料、管、封止用形材、及び事務用フィルムに適している。
【0074】
半硬質配合剤の形状では、それは特に、中空品(壜)、包装用フィルム(熱成形フィルム)、インフレートフィルム、安全パッドフィルム(自動車)、管、フォーム、厚形材(窓枠)、薄壁形材、建築用形材、羽目、継手、事務用フィルム、及び装置の外被(コンピューター及び家庭電化製品)に適している。
【0075】
プラスチゾルとしてのポリ塩化ビニルの使用例は、合成革、床仕上材、織物被覆、壁被覆、コイル被覆、及び自動車のアンダーコーティングがある。以下の実施例で本発明を説明する。
【0076】
実施例1から9及び対照実験AからDの一般実験の記載
重合は、懸濁方法に従って、バッチ操作で行なわれる。二重ジャケット圧力反応器を、70℃ないし85℃の間の温度において操作する。反応器体積は500mlであり、攪拌機回転数は1000rpmであり、圧力量は、重合で使用する温度に依存して、12ないし18バールである。
【0077】
以下の配合が、反応器中へ加えられた:
脱イオン化及び脱泡されたHO          250ml
99.97%安定化された塩化ビニル3.7    62.5g(1mol)
(提供者:メッサー グリエシェイム)
加水分解度98%のポリビニルアルコール7200 234mg
(提供者:メルク スクカード)
クエン酸                    30mg
塩化ビニルに基づいて0.1mol%の1,1−ジメチル−2−エチルヘキサンペルオキソエート(ルペロックス(登録商標:Luperox)エルフアトケム)。
【0078】
分子量は、溶離剤としてテトラヒドロフランを使用したゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって、ポリスチレン標準に基づいて決定された(3カラム、ポリマー研究所)。
【0079】
安定な遊離ニトロキシルラジカルを、表1から4に与えられた配合に添加した。
表1:ニトロキシル1の存在下における重合での温度の影響
【表1】
Figure 2004513996
ニトロキシル1は、塩化ビニルに基づいて0.05mol%のジ−第三ブチルニトロキシドである。
反応時間:21時間。
対照A、B、C ジ−第三ブチルニトロキシドなし。
表2:ニトロキシル1を用いたニトロキシル濃度の影響
【表2】
Figure 2004513996
ニトロキシル1は、ジ−第三ブチルニトロキシドであり、mol%は、塩化ビニルに基づく。
反応時間:21時間。
表3:ニトロキシル型の影響
【表3】
Figure 2004513996
安定な遊離ニトロキシルラジカル:
ニトロキシル2は、
【化16】
Figure 2004513996
であり、WO 00/07981に従って生成される。
ニトロキシル3は、
【化17】
Figure 2004513996
であり、GB2335190に従って生成される。
反応時間:21時間
【0080】
実施例10から14及び対照実験E、Fの一般実験の記載
重合は、懸濁方法に従って、バッチ操作で行なわれる。1000mlの体積の二重ジャケット圧力反応器を、70℃ないし90℃の間の温度で、1000rpmの攪拌機回転数において操作する。圧力量は、重合で使用する温度に依存して、9ないし18バールである。
【0081】
以下の配合が、反応器中へ加えられた:
脱イオン化及び脱泡されたHO          200ml
99.97%安定化された塩化ビニル3.7    75g
(提供者:メッサー グリエシェイム)
ポリビニルアルコール              300mg
(モウイオール(mowiol)8−88 提供者:クラリアント)
クエン酸                    30mg
塩化ビニルに基づいて0.1mol%の1,1−ジメチル−2−エチルヘキサンペルオキソエート(ルペロックス26 提供者:アトフィナ)。
【0082】
21時間の反応時間後、得られたポリマーを濾過または遠心分離によって単離した。粗ポリマーを水で洗浄し、濾過し、エタノールで洗浄し、40℃において減圧下で、恒量まで乾燥させた。
【0083】
分子量及び多分散性を、GPCによって決定し(3カラム、PLポリマー研究所)、狭分布ポリスチレン標準を用いて検量した。
【0084】
結果を表4に示す。
表4:安定な遊離ニトロキシルラジカル1(塩化ビニルに基づいて0.05mol%)の存在における重合での温度の影響
【表4】
Figure 2004513996
n.d=測定しなかった
【0085】
再開始実施例15から22及び対照実験Gの実験記載
再開始実験を、100mlシュレンク管(Schlenck−tube)中で行なった。それぞれPVC、モノマー及び溶媒(クロロベンゼン)を含む溶液を脱泡し、そして、表5及び6に示された適当な温度で15時間(表5)または21時間(表6)攪拌しながら加熱した。氷浴中で冷却した後、ポリマーをメタノール1500ml中へ沈殿させ、濾過し、エタノールで洗浄し、そして40℃において、減圧下で乾燥させた。分子量及び多分散性を、GPCによって決定し(3カラム、PLポリマー研究所)、狭分布ポリスチレン標準を用いて検量した。
【0086】
以下の配合が使用された。
実施例7及び実施例10からのPVC           1.25g
クロロベンゼン                     20ml
不安定化された表5及び表6に示されたようなコモノマー  5g
表5:再開始及びブロック共重合
【表5】
Figure 2004513996
反応時間:15時間
表6:再開始及びブロック共重合
【表6】
Figure 2004513996
収率:転換第二モノマー
**PVCの回収率
CSA=樟脳−10−スルホン酸
MAA=マレイン酸無水物
MAI=マレイン酸イミド
Stab=ステアリル−ベンゾイル−メタン
【0087】
実施例19、20におけるCSAの添加は、例えばUS5608023から既知であるように重合速度を加速する。
【0088】
実施例21及び22における反応溶液へのステアリル−ベンゾイル−メタンの添加は、PVCポリマーの改善された熱安定性に従った試料の変色を減少させる。
【0089】
実施例23:ブタジエンを用いたその場での再開始
塩化ビニル30g、脱イオン化HO200ml、ポリビニルアルコール(モウイオール(mowiol)8−88)300mg及び開始剤(1,1−ジメチル−2−エチルヘキサンペルオキソエート)0.1mol%の懸濁液を、90℃において、21時間、1000rpmで攪拌した。反応器を、窒素流れ及び減圧によって脱泡し、そしてブタジエン30gを充填した。反応は、90℃においてさらに21時間攪拌された。上記のように、生成物を単離し(7g)、精製し、そして分析した。Mn(数平均分子量)=19.000、Mw(重量平均分子量)=39.000、PD(多分散性)=2.0。

Claims (20)

  1. 安定な遊離ニトロキシルラジカルの存在下における、40℃ないし95℃の間の温度、5ないし30バールの間の圧力での塩化ビニルの制御された遊離ラジカル重合または共重合法。
  2. 前記重合または共重合が、懸濁状態で行なわれる請求項1記載の方法。
  3. 遊離ラジカル開始剤と安定な遊離ニトロキシルラジカルのモル比が100:1ないし1:10である請求項1記載の方法。
  4. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルが重合の開始時から存在する請求項1記載の方法。
  5. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルが、重合反応の間に、対応するニトロキシルエーテルから、その場で形成される請求項1記載の方法。
  6. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルが、式A’、B’またはO’
    Figure 2004513996
    [式中、
    mは、1を表し、
    Rは、水素原子、中断されていない、もしくは1つまたはそれ以上の酸素原子によって中断された炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、2ないし18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の、7ないし15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の、または3ないし5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の、または7ないし15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基を表し;
    pは、1を表し;
    101は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
    102は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、未置換の、またはシアノ基、カルボニル基またはカルバミド基によって置換された炭素原子数2ないし8のアルケニル基を表すか、またはグリシジル基、式−CHCH(OH)−Zで表される基、または式−CO−Zまたは−CONH−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表し;
    は、水素原子を表し、及びGは、水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、及び
    及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表すか、またはG及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表す。]で表される化合物である請求項1記載の方法。
  7. 式A’、B’及びO’において、
    Rは、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、脂肪族カルボン酸の一価の基を表し;
    は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
    は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、グリシジル基、式−CHCH(OH)−Zまたは式−CO−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表す請求項6記載の方法。
  8. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルが、式(Ic’)、(Id’)、(Ie’)、(If’)、(Ig’)または(Ih’)
    Figure 2004513996
    (式中、
    、R、R及びRは、互いに独立して炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、OH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子、及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表すか、またはR及びR、及び/またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基を形成し;
    、R及びRは、独立して水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表し;
    は、水素原子、OH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、1つまたはそれ以上のOH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子、及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数5ないし10のヘテロアリール基、−C(O)−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基または−COO炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し;及び
    、R10、R11及びR12は、独立して水素原子、フェニル基、または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表す。)で表されるものである請求項1記載の方法。
  9. 式(Ic’)、(Id’)、(Ie’)、(If’)、(Ig’)または(Ih’)において、
    、R、R及びRの少なくとも2つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表し、残りの基はメチル基を表すか;またはR及びR、またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基を形成し、残りの置換基の1つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表す請求項8記載の方法。
  10. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルが、窒素原子に対してα位にある炭素原子に結合している水素原子を有する請求項1記載の方法。
  11. 前記安定な遊離窒素ラジカルが式
    Figure 2004513996
    で表される化合物である請求項10記載の方法。
  12. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルを形成するニトロキシルエーテルが、式A、B、またはO
    Figure 2004513996
    [式中、
    mは、1を表し、
    Rは、水素原子、中断されていない、もしくは1つまたはそれ以上の酸素原子によって中断された炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、2ないし18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の、7ないし15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の、または3ないし5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の、または7ないし15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基を表し;
    pは、1を表し;
    101は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
    102は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、未置換の、またはシアノ基、カルボニル基またはカルバミド基によって置換された炭素原子数2ないし8のアルケニル基を表すか、またはグリシジル基、式−CHCH(OH)−Zで表される基、または式−CO−Zまたは−CONH−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表し;
    は、水素原子を表し、及びGは、水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、及び
    及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表すか、またはG及びGはメチル基を表し、そしてG及びGはエチル基またはプロピル基を表し;及び
    Xは、−CH−フェニル基、CHCH−フェニル基、(CHC−フェニル基、(炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基)CCN、(CHCCN、−CHCH=CH、CHCH−CH=CH(炭素原子数1ないし4のアルキル基)CR20−C(O)−フェニル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルコキシ基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−N−ジ(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(上記各式中、R20は、水素原子または(炭素原子数1ないし4)アルキル基を表す。)からなる群から選択される]で表されるものである請求項5記載の方法。
  13. 式A、B、またはOにおいて、
    Rは、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、シアノエチル基、ベンゾイル基、グリシジル基、脂肪族カルボン酸の一価の基を表し;
    101は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数7ないし8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基、またはベンゾイル基を表し;
    102は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、グリシジル基、式−CHCH(OH)−Zまたは式−CO−Zで表される基(式中、Zは水素原子、メチル基、またはフェニル基を表す。)を表し;及び
    Xは、CHCH−フェニル基を表す請求項12記載の方法。
  14. 前記安定な遊離ニトロキシルラジカルを形成するニトロキシルエーテルが、式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)または(Ih)
    Figure 2004513996
    (式中、
    、R、R及びRは、互いに独立して炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、OH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表すか、またはR及びR、及び/またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基を形成し;
    、R及びRは、独立して水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表し;
    は、水素原子、OH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、1つまたはそれ以上のOH、ハロゲン原子、または基−O−C(O)−Rによって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし18のアルキニル基、少なくとも1つの酸素原子及び/またはNR基によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数5ないし10のヘテロアリール基、−C(O)−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基または−COO炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し;及び
    、R10、R11及びR12は、独立して水素原子、フェニル基、または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、
    Xは、−CH−フェニル基、CHCH−フェニル基、(CHC−フェニル基、(炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基)CCN、(CHCCN、−CHCH=CH、CHCH−CH=CH(炭素原子数1ないし4のアルキル基)CR20−C(O)−フェニル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルコキシ基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−N−ジ(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(炭素原子数1ないし4)アルキル基、(炭素原子数1ないし4)アルキル基−CR20−C(O)−NH(上記各式中、R20は、水素原子または(炭素原子数1ないし4)アルキル基を表す。)で表されるものである請求項5記載の方法。
  15. 式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)及び(Ih)において、
    、R、R及びRの少なくとも2つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表し、残りの基はメチル基を表すか;またはR及びR、またはR及びRは、結合している炭素原子と一緒になって、炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基を形成し、残りの置換基の1つは、エチル基、プロピル基、またはブチル基を表す請求項14記載の方法。
  16. 第一工程において、塩化ビニルを重合し、そして第二工程において異なるエチレン性不飽和モノマーをポリ塩化ビニルへ添加し、そしてブロック共重合によりA−Bブロックを形成する請求項1記載の方法。
  17. 異なるエチレン性不飽和モノマーが、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、i−ブチレン、スチレン、置換スチレン、ビニルピリジン、共役ジエン、アクロレイン、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、マレイン酸無水物、窒素原子が未置換であるか、もしくはアルキル基またはアリール基によって置換され得るマレイミド、(アルキル)アクリル酸無水物、(アルキル)アクリル酸塩、(アルキル)アクリル酸エステル、(アルキル)アクリロニトリル、または(アルキル)アクリルアミドからなる群から選択される請求項16記載の方法。
  18. 熱処理によってポリ塩化ビニルラジカル及びニトロキシルラジカルに分解され得る、酸素原子を介して結合した熱的に不安定なニトロキシル基を有するポリ塩化ビニル高分子開始剤。
  19. 請求項16記載の方法によって製造されたポリ塩化ビニルブロックコポリマー。
  20. 40℃ないし95℃の間の温度、5ないし30バールの間の圧力での塩化ビニルの制御された遊離ラジカル重合または共重合法のための安定な遊離ニトロキシルラジカルの使用。
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