JP2004357118A - 携帯電話機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カメラ5によって連続的に被写体をモニタしている場合、一定時間入力部1からの入力が無い場合、カメラ制御部4によってカメラ5が出力する映像のフレームレートを下げる、またはカメラ5の映像出力を停止することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラを備えた携帯電話機に係り、特に消費電力を低減するためのカメラの制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末の代表的な機器である携帯電話機で、撮像機能を備えたものが広く使用されるようになっている。携帯電話機は携帯端末の中でも、一回の充電での使用可能時間を長く要求されるものの一つである。
【0003】
カメラ機能を備えた携帯電話において、カメラ機能に関連して消費する電力は大きく、携帯電話機のバッテリーの持ち時間を短くする主要因の一つとなっている。携帯電話機のカメラは、CCD、CMOS等の半導体撮像素子で受光した画像情報を、液晶パネル等の表示手段(モニタ)に電子技術を用いて表示する。
【0004】
そのため、カメラが撮像時に消費する電力は、カメラが出力する映像のフレームレートに依存し、高いフレームレートで撮像する程、消費電力が大きくなる。
【0005】
カメラの消費電力を低減させる手段として、特許文献1に、無操作状態がある設定時間経過すると、タイマの働きにより、撮影モードから低消費電力モードに自動的に移行させることが開示されている。
【0006】
しかしながら、この場合、低消費電力モードにおいては、液晶表示部(モニタ)を消灯し、マイクロコンピュータも停止状態となっているので、連続的に被写体をモニタすることができない。
【0007】
また、カメラの消費電力を低減させる手段として、特許文献2に、ビデオカメラの録画時と録画待機時のフレームレートを変え、録画待機時におけるフレームレートを1/n(n:自然数)にすることにより、装置全体の平均の消費電力の低減を図ることが開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−56207号公報
【特許文献2】
特開平7−7640号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献2の場合には、映像を記録するとき以外にフレームレートを低下させた場合、消費電力は低減でき、撮影対象の映像を連続的に前記のモニタに表示することはできるが、撮影対象の映像を連続的に前記のモニタに表示する(以下、モニタモードという)ときに、モニタに表示する映像の更新速度が低下する。
【0010】
モニタモードにおける映像の更新速度は、特に動いている撮影対象を撮影しようとする場合には重要である。例えば、モニタモードにおける映像の更新速度が1秒間に15フレームであると仮定すると、動いている撮影対象を少なくとも66.6msec以内の遅れで追従しモニタすることができる。
【0011】
これに対し、例えば単位時間当たりの撮影フレーム数であるフレームレートを1/3に低下させた場合、映像の更新速度は1秒間に5フレームとなり、同様に動いている撮影対象をモニタする場合、最大で200msecの遅れとなる。
【0012】
携帯電話機の使用者に対して、シャッターチャンスを逃さない良好なモニタ性能を提供するためには、映像の記録時以外のフレームレートを低下させる事は好ましくない。
【0013】
本発明の目的は、カメラの機能性を損なうことなくカメラの消費電力を抑え、バッテリーの電力消費を低減することが可能な携帯電話機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明では、モニタモード時において常にフレームレートを低くするのではなく、モニタモード開始から予め定めた一定期間はカメラの性能を十分に発揮できる高いフレームレートでモニタを行い、一定期間の間に入力部からの入力が無い場合にフレームレートを下げる、またはカメラからの映像を停止する(以下、この状態を低消費電力モードという)制御を行う。
【0015】
一般に携帯電話機の使用者がカメラを使用する場合は、携帯電話機のカメラ機能を選択・起動した後、モニタモードを開始し、撮影対象をモニタで確認した後に撮影を行う。撮影対象を見つけて撮影を意図してカメラ機能を起動するため、カメラ機能起動直後が最も撮影をする可能性が高い期間と考えられる。そこで、この間の時間を予め想定し、この期間を超えた場合はモニタの性能よりも消費電力の低減を優先させ、低消費電力モードへ移行させる。
【0016】
また、本発明では、フレームレートを下げた後に、入力部からの入力があった場合、バッテリーの残量を判断しバッテリー残量が少ないと、元の高フレームレートに移行しないようにして、携帯電話機のバッテリーの持ち時間をより長くする。
【0017】
また、携帯電話機では一般的に、一定時間入力部からの入力が無い場合、モニタを照明するバックライトを消灯させる機能を具備するが、このバックライト消灯のタイミングに同期させて低消費電力モードへ移行させるものである。これは、携帯電話機で一般的に用いられている全透過型のモニタではバックライトを消灯させると、画像が殆ど視認できなくなりモニタモードとして事実上機能しなくなる。そこで、このタイミングに同期させて低消費電力モードへ移行させることにより、モニタモードとしての機能低下を事実上回避するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1および図2により説明する。
【0019】
図1は本発明による携帯電話機の実施の形態の構成を示すブロック図である。図1において、1は入力部、2はCPU、3はタイマ、4はカメラ制御部、5はカメラ、6は映像入力部、7は出力部であり、出力部7は、モニタ7a、バックライト7bを含んでいる。また8はバッテリーである。
【0020】
図1において、入力部1は電話操作やカメラの操作などの各種操作(以下、入力部1での操作をキー入力という)を行うためのものである。カメラ制御部4は、キー入力によって指定されたカメラの操作指示にしたがい、カメラ5の制御を行うためのものであり、カメラ5に対して、カメラ5の出力する映像のフレームレートのほか、ホワイトバランスや明るさなどの制御を行う。
【0021】
映像入力部6は、カメラ5が出力する映像をキャプチャ(CPUで処理できるようにする処理)するためのものであり、映像入力部6でキャプチャした映像は出力部7のモニタ7abに表示する。バックライト7bはモニタ7aの照明であり、バックライト7bを点灯することにより、モニタ7aに表示される画像の視認を容易にする。CPU2は各部の制御に用いる。タイマ3は時間の計測に用いる。
【0022】
本実施形態ではバックライトを用いるが、モニタ7aの形式によっては照明にバックライトではなく表面側から照明するフロントライト方式が採用されることもある。
【0023】
図2は、図1における入力部1の一具体例を示す図である。10はダイヤルキー、11は方向キー、12は決定キー、13は機能キー、14はクリアキーである。
【0024】
図2において、ダイヤルキー10は数字キーと記号キーとによって構成されており、主として通話の際に電話番号の入力に用いられる。
【0025】
方向キー11は上下左右の4つのキーで構成されており、モニタ7a(図1)に表示されるカーソルの上下左右方向への移動に用いられるほか、カメラ使用時にはズーム倍率の変更や明るさ調整に用いられる。
【0026】
決定キー12はモニタ7aでのカーソルによって選択された項目や文字の入力を決定するのに用いるほか、カメラ使用時においては、静止画を撮影する場合にはシャッターボタンとして、動画を撮影する場合には撮影の開始と終了を指示するのに用いる。
【0027】
機能キー13は、キー入力の過程の各状況において機能が変化されるものである。ここでは3個の機能キーを具備しているが、その個数は3個に限定されるものではない。
【0028】
クリアキー14はキー入力の取り消しなどに用いるものである。
【0029】
図3は本発明による携帯電話機の実施の形態におけるモニタモードの動作フローチャートの一例を示す図である。
【0030】
入力部1でキー入力し、モニタモードに移行すると、まず初期化を行い(ステップ101)、カメラ制御部4、カメラ5、映像入力部6などの各部を撮影およびモニタ可能な状態に設定する。この後、モニタモードを開始し(ステップ102)、カメラ5によって撮影した映像をモニタ7aに連続的に表示する。この時にカメラ5が映像を出力する際のフレームレートを、ここでは30fpsとする(以下、この状態を高フレームレートモードという)。ただし、高フレームレートモードにおけるフレームレートを30fpsに限定するものではない。
【0031】
モニタモードを開始後、タイマ3をセットし(ステップ103)、キー入力が無い期間を測定する。この期間はここでは30秒とする。ただし30秒に限定するものではなく、携帯電話機の設定で、例えば15秒、30秒、60秒、のように設定を可変にする。
【0032】
タイマ3をセット後、キー入力待ち状態に移行する(ステップ104)。ここでキー入力の有無の判別(ステップ105)の結果、キー入力が無ければ(ステップ105−No)既にセットしたタイマ3のカウント値をチェックする(ステップ106)。このチェックの結果、設定した30秒が経過している場合(ステップ106−Yes)は、一定期間キー入力が無かったと判断し、バックライトを消灯にする(ステップ107)。
【0033】
さらにカメラ制御部4よりカメラ5を制御し、カメラ5の出力する映像のフレームレートをこれまでの高フレームレートの30fpsから低フレームレートの15fpsに下げる低消費電力モードにする(ステップ108)。
【0034】
この低消費電力モードは、フレームレートを下げるのではなく、フレームレートを0fpsとしてカメラ5からの映像の出力を停止するところの低消費電力モードにしてもよい。
【0035】
低消費電力モードへ以降した後は、再びキー入力待ち(ステップ104)に移行し、キー入力を受け付ける。キー入力判定(ステップ105)においてキー入力があった場合(ステップ105−Yes)は、その時点におけるフレームレートの状態を判定し(ステップ109)、低消費電力モードであった場合(ステップ109−Yes)は、バックライトを点灯し(ステップ110)、高フレームレートモードに移行する(ステップ111)。
【0036】
低消費電力モードでなかった場合(ステップ109−No)は、入力されたキーの種類を判別し、入力されたキーが方向キー11の上下のいずれかであれば(ステップ112−Yes)、ズーム倍率の変更指示と判別し、キー入力に従いカメラ5のズーム倍率の変更を行う(ステップ113)。入力されたキーが方向キー11の上下のいずれかでなく(ステップ112−No)、方向キー11の左右のいずれかであれば(ステップ114−Yes)、映像の輝度調整の変更指示と判別し、キー入力に従いカメラ5の輝度設定の変更を行う(ステップ115)。
【0037】
次に、入力されたキーがクリアキー14であれば(ステップ116−Yes)、モニタモードの停止と判別し、モニタモードを終了する。その他、この状態では対応する機能の存在しないキー入力であった場合(ステップ116−No)は何も実行せず、再びタイマセット(ステップ103)を行い、キー入力の待ちうけ状態に移行する(ステップ104)。
【0038】
本実施の形態では、入力部1における各キーの機能の割り当てを、方向キー11の上下をズーム倍率の変更、方向キー11の左右方向をカメラの輝度調整、クリアキー14をカメラモードの終了としたが、ここで示したのは一具体例であり、キーの割り当て、および機能の数を前記のように限定するものではない。
【0039】
上記のようにカメラを用いた撮影をする可能性が高い期間の高フレームレートモードに対して、撮影をする可能性が低い期間においてはフレームレートを低下、または映像を停止させることにより低消費電力化を図る。
【0040】
図4は本発明による携帯電話機の実施の形態におけるモニタモードの動作フローチャートの他の例を示す図である。
【0041】
図4において、図3と同一個所には同一符号をつけた。本例では、パッテリー残量を考慮したフローチャートである。
【0042】
ステップ101からステップ110までは図3のフローと同じである。ただしステップ108における低消費電力モードは本例の場合低フレームレートモードである。
【0043】
ステップ110において、バックライトを点灯した後、バッテリー8の残量が少ないかを判定し(ステップ201)、バッテリーの残量が多い場合(ステップ201− No)は、高フレームレートモードに移行して(ステップ111)、ステップ112に移行するが、ステップ201において、バッテリーの残量が少ない場合(ステップ201− Yes)は、元の高フレームレートに移行しないで低フレームレートのままステップ112に移行する。
【0044】
また、ステップ109において、低消費電力モードでなかった場合(ステップ109−No)は、バッテリー8の残量が少ないかを判定し(ステップ202)、バッテリーの残量が多い場合(ステップ202− No)は、高フレームレートモードでステップ112に移行するが、バッテリーの残量が少ない場合(ステップ202− Yes)は、低フレームレートモードに移行して(ステップ203)から、ステップ112に移行する。
【0045】
ステップ112からステップ116は図3と同様である。
【0046】
本例においても、カメラを用いた撮影をする可能性が高い期間の高フレームレートモードに対して、撮影をする可能性が低い期間においてはフレームレートを低下、または映像を停止させることにより低消費電力化を図ることができる。
【0047】
さらに本例では撮影をする可能性が低い期間においてはフレームレートを低下した後に、入力部からの入力があった場合、バッテリーの残量を判断しバッテリー残量が少ないと、元の高フレームレートモードに移行しないので、携帯電話機のバッテリーの持ち時間をより長くする。
【0048】
上記2つの例では、バックライトの消灯と低消費電力モードへの移行のタイミングを同期して行う例を示したが、ステップ107でバックライトは消灯せず、低消費電力モードへの移行のみを行う方式を実施しても良い。
【0049】
また、上記2つの例では、高フレームレートモードにおけるフレームレート30fpsに対し、低フレームレートモード(低消費電力モード)におけるフレームレートを15fpsとしたが、これは15fpsに限定するものではなく、高フレームレートモードにおけるフレームレートよりも低いフレームレートに設定することにより効果を上げることができる。
【0050】
以上説明したように、本実施の形態によれば、カメラを動作させ、撮影した映像を連続的にモニタに表示するモニタモードにおいて、一定期間キー入力が無かった場合はカメラの出力する映像のフレームレートを下げる、またはカメラからの映像出力を停止させることにより、消費電力の低減を図ることができる。
【0051】
また、撮影をする可能性が低い期間においてはフレームレートを低下した後に、入力部からの入力があった場合、バッテリーの残量を判断しバッテリー残量が少ないと、元の高フレームレートモードに移行しないので、携帯電話機のバッテリーの持ち時間をより長くする。
【0052】
また、フレームレートの低下または映像出力の停止のタイミングを、使用者がモニタに表示された画像をほぼ視認できないバックライト消灯のタイミングと同期させることにより、カメラの機能性の低下を回避することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、カメラの機能性を損なうことなくカメラの消費電力を抑え、バッテリーの電力消費を低減することが可能な携帯電話機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯電話機の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における入力部の一具体例を示す図である。
【図3】本発明による携帯電話機の実施の形態におけるモニタモードの動作フローチャートの一例を示す図である。
【図4】本発明による携帯電話機の実施の形態におけるモニタモードの動作フローチャートの他の例を示す図である。
【符号の説明】
1:入力部、2:CPU、3:タイマ、4:カメラ制御部、5:カメラ、6:映像入力部、7:出力部、7a:モニタ、7b:バックライト、8:バッテリー、10:ダイヤルキー、11:方向キー、12:決定キー、13:機能キー、14:クリアキー。
Claims (5)
- キー入力によって情報を入力する入力部と、被写体を撮像する機能を有するカメラと、該カメラを制御するカメラ制御部と、前記カメラの出力する映像信号を入力する映像入力部と、該映像入力部によって入力した映像を表示するモニタを備えた携帯電話機において、
前記カメラによって連続的に被写体をモニタしている場合、一定時間前記入力部からの入力が無い場合に、前記カメラ制御部によって前記カメラが出力する映像のフレームレートを下げることを特徴とする携帯電話機。 - キー入力によって情報を入力する入力部と、被写体の撮像機能を有するカメラと、該カメラを制御するカメラ制御部と、前記カメラの出力する映像信号を入力する映像入力部と、該映像入力部によって入力した映像を表示するモニタを備えた携帯電話機において、
前記カメラによって連続的に被写体をモニタしている場合、一定時間前記入力部からの入力が無い場合に、前記カメラ制御部によって前記カメラの映像出力を停止することを特徴とする携帯電話機。 - 請求項1または2記載において、前記カメラの出力する映像のフレームレートを下げたまたは前記カメラの映像出力を停止した後に、前記入力部からの入力があった場合、前記カメラ制御部によって元の高フレームレートに移行することを特徴とする携帯電話機。
- 請求項1記載において、前記カメラ制御部によって前記カメラが出力する映像のフレームレートを下げた後に、前記入力部からの入力があった場合、バッテリーの残量が少ないと、前記カメラ制御部によって元の高フレームレートに移行しないことを特徴とする携帯電話機。
- 請求項1,3または4記載において、前記モニタを照明する照明装置を備え、前記カメラの出力する映像信号のフレームレートを下げるタイミングは、前記照明装置を消灯させるタイミングに同期することを特徴とする携帯電話機。
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