JP2004355843A - 燃料電池の電流密度調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な工程で、電極面内の電流密度分布を効率的且つ確実に均一化することを可能にする。
【解決手段】燃料電池12の発電時に、該燃料電池12の電極面内に設定された複数の測定位置の電流密度が、電流密度測定装置60により検出される。そして、例えば、電極面内でフラッディングが発生すると、反応ガスの供給量が低下して局部的に電流密度が低下する。このため、前記検出された電流密度が規定値以下になった際、燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一部が、加湿器24、46をバイパスするバイパス供給路26、48から燃料電池12に供給される。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池12の発電時に、該燃料電池12の電極面内に設定された複数の測定位置の電流密度が、電流密度測定装置60により検出される。そして、例えば、電極面内でフラッディングが発生すると、反応ガスの供給量が低下して局部的に電流密度が低下する。このため、前記検出された電流密度が規定値以下になった際、燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一部が、加湿器24、46をバイパスするバイパス供給路26、48から燃料電池12に供給される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体を、セパレータで挟持して構成される燃料電池の電流密度を測定するとともに、前記電流密度の分布を調整するための電流密度調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側にそれぞれアノード側電極及びカソード側電極を配置した電解質膜(電解質)・電極構造体を、セパレータによって挟持している。この種の燃料電池は、通常、電解質膜・電極構造体及びセパレータを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この種の燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、水素含有ガスは、電極触媒上で水素がイオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード側電極側へと移動し、その移動の間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード側電極には、酸化剤ガス(反応ガス)、例えば、空気等の酸素含有ガスが供給されているために、このカソード側電極において、前記水素イオン、前記電子及び酸素が反応して水が生成される。
【0004】
上記の燃料電池では、セパレータの面内に、アノード側電極に対向して燃料ガス(反応ガス)を流すための燃料ガス流路と、カソード側電極に対向して酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路とが設けられている。また、セパレータ間には、必要に応じて冷却媒体を流すための冷却媒体流路が前記セパレータの面に沿って設けられている。
【0005】
ところで、上記の発電(反応)時には生成水が生じており、この生成水は反応ガス流路の出口側に滞留し易くなる。このため、反応ガス流路の出口側では電解質膜が過剰に加湿される、いわゆる、フラッディングが惹起され、電極面に対して反応ガスの供給量が不十分になるおそれがある。
【0006】
そこで、従来からフラッディングによる局所的な電流密度の低下を検知することが行われている。例えば、特許文献1の「燃料電池の異常監視方法及びその装置」では、アノード側電極の面内における燃料ガス中の還元剤ガス成分の濃度分布、あるいは、カソード側電極の面内における空気中の酸化剤ガス成分の濃度分布のいずれか一つを測定することにより、燃料電池の異常状態を検知する技術が開示されている。
【0007】
また、特許文献2の「燃料電池の異常監視方法及びその装置」では、燃料電池の負荷電流を時間的に変化させ、燃料電極基材又は酸化剤電極基材、反応ガス通流溝、電解質層からなる群から選ばれるいずれかの面内の任意位置における温度を測定し、前記負荷電流の時間的変化に追従する温度の時間変化量から、該任意位置における発生熱量を求めることにより、電極面内における発電電流密度分布を計測して、燃料電池の異常を検知する技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−222260号公報(段落[0009]、[0026]、図1)
【特許文献2】
特開平9−223512号公報(段落[0011]、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1では、ステンレス細管が可変リークバルブを介して真空室に連通するとともに、この真空室には、四重極質量分析器の測定子が配置されている。そして、ステンレス細管を燃料ガス通流溝に挿入した状態で、前記ステンレス細管が配置された前記燃料ガス通流溝の水素濃度が測定される。次いで、ステンレス細管を次なる燃料ガス通流溝に挿入して、上記の工程を順次繰り返すことによって、各燃料ガス通流溝の水素濃度が測定される。
【0010】
しかしながら、多数の燃料ガス通流溝が設けられている際には、各燃料ガス通流溝にステンレス細管を、順次、配置して、それぞれの水素濃度を測定しなければならない。これにより、燃料電池の異常監視作業が、相当に煩雑で且つ時間のかかるものになるという問題が指摘されている。
【0011】
一方、上記の特許文献2では、負荷電流の時間的変化に追従する温度の時間変化量から、電極面内の任意位置における発生熱量を求めている。このため、発電電流密度分布の計測作業全体に相当な時間がかかってしまい、効率的な異常監視作業を実施することができないという問題がある。
【0012】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布を効率的且つ確実に均一化することが可能な燃料電池の電流密度調整方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る燃料電池の電流密度調整方法では、燃料電池の発電時に、該燃料電池の電極面内に設定された複数の測定位置の電流密度が検出される。そして、例えば、電極面内でフラッディングが発生すると、反応ガスの供給量が低下して局部的に電流密度が低下する。このため、前記検出された電流密度が規定値以下になった際、すなわち、電極面内でのフラッディング等が発生した際、少なくとも反応ガスの一部が加湿器をバイパスするバイパス供給路から燃料電池に供給される。
【0014】
従って、反応ガスは、通常の運転時に比べて低加湿状態で燃料電池に供給され、電極面内のフラッディング等が迅速且つ確実に解消される。これにより、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布が均一化され、所望の発電性能を確実に発揮することができる。
【0015】
また、本発明の請求項2に係る燃料電池の電流密度調整方法では、検出された電流密度が規定値以下になった際、反応ガスの一部が加湿器をバイパスして無加湿で供給される流量と、前記反応ガスの残余の部分が前記加湿器を通って加湿状態で供給される流量との流量比が制御される。このため、反応ガスは、加湿器を通って低加湿状態に維持されており、電解質膜の乾燥を確実に阻止することができる。
【0016】
さらに、本発明の請求項3に係る燃料電池の電流密度調整方法では、検出された電流密度が第1の規定値以下になった際、反応ガスである燃料ガスに所定の制御が行われる。ここで、燃料ガスの供給系として、燃料電池から排出される未使用の燃料ガスを前記燃料電池に循環して供給する、いわゆる、燃料ガス循環系が採用されている場合、燃料ガスの所定の制御とは、前記燃料電池からの排ガスの一部を外部に排出するパージ制御(本発明の請求項4に係る燃料電池の電流密度調整方法)や、前記燃料ガスが加湿器をバイパスして前記燃料電池に供給される無加湿制御をいう。
【0017】
燃料ガスの所定の制御が行われた後、検出された電流密度が第1の規定値よりも低い第2の規定値以下になった際、酸化剤ガスの少なくとも一部に無加湿制御が行われる。これにより、燃料ガス側及び酸化剤ガス側のフラッディング等が解消され、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布が確実に均一化される。
【0018】
さらにまた、本発明の請求項5に係る燃料電池の電流密度調整方法では、電極面内には、反応ガスの流れ方向下流に複数のホール素子が配設され、前記複数のホール素子を介して複数の測定位置の電流密度が検出される。従って、燃料電池が発電して電流が流れることにより、ホール素子に磁界が作用するとともに、前記ホール素子から出力電圧(ホール出力電圧)が発生する。このホール素子の出力電圧は、燃料電池の発電電流値に比例しており、各出力電圧に基づいて、電極面内の電流密度分布が効率的且つ正確に得られる。
【0019】
その際、電極面内において、反応ガスの流れ方向上流では、反応の集中等によって発電電流値が変動し易く、電流密度分布を正確に検出することができない。このため、発電電流値が比較的に安定化する反応ガス流れ方向下流に、複数のホール素子を配設することにより、電極面内でのフラッディング等の発生を確実に検出することが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池の電流密度調整方法を実施する燃料電池システム10の概略構成説明図であり、図2は、前記燃料電池システム10を構成する燃料電池12の要部分解斜視説明図である。
【0021】
図1に示すように、燃料電池12には、水素含有ガス等の燃料ガスを供給するための燃料ガス供給系14と、酸素含有ガス等(例えば、空気)の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給系16とが設けられる。
【0022】
燃料ガス供給系14は、水素タンク等の燃料ガス供給源18を備え、この燃料ガス供給源18から燃料電池12に燃料ガス供給路20が接続される。燃料ガス供給路20には、圧力調整用バルブ22と加湿器24とが設けられるとともに、前記加湿器24をバイパスするバイパス供給路26が設けられる。加湿器24の近傍及びバイパス供給路26には、それぞれバルブ28、30が配設される。
【0023】
燃料ガス供給路20には、加湿器24を含んで循環経路32が設けられる。この循環経路32は、燃料電池12からの排ガス(燃料ガス)を、再度、前記燃料電池12に循環して供給するものであり、前記循環経路32には、ポンプ34及びパージライン36が設けられる。パージライン36には、パージバルブ38が配設される一方、ポンプ34と前記パージライン36の分岐部位との間には、バルブ40が配設される。
【0024】
酸化剤ガス供給系16は、酸化剤ガス供給用スーパーチャージャ(ポンプ)42が配設される酸化剤ガス供給路44を備える。酸化剤ガス供給路44には、熱交換器等の加湿器46が配設されるとともに、この加湿器46をバイパスするバイパス供給路48が設けられる。加湿器46は、燃料電池12から排出される排ガス(酸化剤ガス)中に含まれる水分及び熱を、供給される酸化剤ガスと交換することにより前記酸化剤ガスの加湿を行う。加湿器46の近傍及びバイパス供給路48には、それぞれバルブ50、52が配設される。加湿器46には、燃料電池12からの排ガスを供給するための排ガス経路54が接続される。
【0025】
燃料電池システム10は、各種バルブ及びポンプを制御するためのコントローラ(制御部)56を備える。このコントローラ56には、燃料電池12に組み込まれる電流密度測定装置60が接続されている。
【0026】
図2に示すように、燃料電池12は、発電セル62を備えるとともに、前記発電セル62は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)64と、前記電解質膜・電極構造体64を挟持する第1及び第2セパレータ66、68とを備える。
【0027】
図3に示すように、電解質膜・電極構造体64と第1及び第2セパレータ66、68との間には、後述する連通孔の周囲及び電極面(発電面)の外周を覆って、ガスケット等のシール部材69が介装されている。
【0028】
発電セル62の水平方向(矢印B方向)の一端縁部には、積層方向(矢印A方向)に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給側連通孔70aと、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出側連通孔72bとが設けられる。
【0029】
発電セル62の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給側連通孔72aと、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出側連通孔70bとが設けられる。
【0030】
発電セル62の下端縁部には、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体を供給するための冷却媒体供給側連通孔74aが2つ設けられるとともに、前記発電セル62の上端縁部には、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出側連通孔74bが2つ設けられる。
【0031】
電解質膜・電極構造体64は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜(電解質)76と、該固体高分子電解質膜76を挟持するアノード側電極78及びカソード側電極80とを備える。アノード側電極78及びカソード側電極80は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布された電極触媒層とをそれぞれ有する。
【0032】
第1セパレータ66のカソード側電極80に向き合う面66aには、前記カソード側電極80に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路82が形成される。酸化剤ガス流路82は、酸化剤ガス供給側連通孔70a及び酸化剤ガス排出側連通孔70bに連通するとともに、矢印B方向に蛇行する複数本のサーペンタイン流路溝(図示せず)を備える。
【0033】
第2セパレータ68のアノード側電極78に向き合う面68aには、前記アノード側電極78に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス流路84が形成される。燃料ガス流路84は、酸化剤ガス流路82と同様に構成されており、燃料ガス供給側連通孔72a及び燃料ガス排出側連通孔72bに連通するとともに、矢印B方向に蛇行する複数本のサーペンタイン流路溝を備える。
【0034】
第2セパレータ68の面68aとは反対の面68bには、直線状の冷却媒体流路86が設けられる。この冷却媒体流路86は、鉛直方向(矢印C方向)に平行に延在する所定本数の流路溝を設けており、前記流路溝の両端は、冷却媒体供給側連通孔74aと、冷却媒体排出側連通孔74bとに連通している。
【0035】
図2に示すように、燃料電池12は、発電セル62を単位セルとして、あるいは、複数積層してスタックとして設けている。なお、燃料電池12において、発電セル62と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0036】
発電セル62のアノード側である第2セパレータ68に隣接して、銅製のターミナルプレート90a、絶縁プレート92a及び第1エンドプレート94aが積層される。第1エンドプレート94aの略中央部には、絶縁プレート92aに一体的に設けられる円筒部96aが貫通しており、前記円筒部96a内には、ターミナルプレート90aに一体的に設けられる円柱状のアノード端子98aが挿入される。
【0037】
発電セル62のカソード側である第1セパレータ66に隣接して、カーボンターミナル100が配置され、前記カーボンターミナル100には、絶縁プレート102を介装して電流密度測定装置60が配置される。
【0038】
この電流密度測定装置60には、銅製のターミナルプレート90b、絶縁プレート92b及び第2エンドプレート94bが積層される。第2エンドプレート94bの略中央部には、絶縁プレート92bに一体的に設けられる円筒部96bが挿入されており、前記円筒部96bには、ターミナルプレート90bに一体的に設けられる円柱状のカソード端子98bが挿入される。アノード端子98aとカソード端子98bとは、電子負荷装置104に接続されている。
【0039】
図4及び図5に示すように、電流密度測定装置60は、センサマウントプレート106を備える。このセンサマウントプレート106には、銅製の母材に金メッキ処理を施しており、カーボンターミナル100に向かって突出する複数のポール部108が一体的に設けられる。このポール部108は、電極面内の各測定位置に対応して、具体的には、反応ガスである酸化剤ガス及び燃料ガスの流れ方向下流に、すなわち、センサマウントプレート106の上部に、矢印B方向に6個だけ設けられる。
【0040】
各ポール部108には、略円筒状のフェライトコア110が外装されるとともに、前記フェライトコア110に形成されたスリット112には、ホール素子114が取り付けられる。ポール部108、フェライトコア110及びホール素子114によって、電流センサ116が構成される。
【0041】
センサマウントプレート106には、各ポール部108の近傍にホール素子114を位置決めするためのインデックス118が形成されるとともに、前記センサマウントプレート106の面内には、絶縁樹脂製の支柱120が配設される。この支柱120は、面圧の均一化を図るとともに、外部からの衝撃に対する剛性を保持する機能を備えている。
【0042】
上記の燃料電池システム10の動作について、以下に説明する。
【0043】
図1に示すように、燃料ガス供給系14を構成する燃料ガス供給源18から燃料ガス供給路20に、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。この燃料ガスは、圧力調整用バルブ22により所定の圧力に調整された後、加湿器24を通って加湿された状態で、燃料電池12内の発電セル62に供給される。
【0044】
一方、酸化剤ガス供給系16を構成するスーパーチャージャ42が駆動され、酸化剤ガス供給路44に酸素含有ガスである空気等の酸化剤ガスが供給される。この酸化剤ガスは、加湿器46を通って加湿された状態で、燃料電池12内の発電セル62に供給される。
【0045】
図3に示すように、発電セル62では、燃料ガスが、矢印A方向に連通している燃料ガス供給側連通孔72aから第2セパレータ68の燃料ガス流路84に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路84に沿って矢印B方向に蛇行することにより、電解質膜・電極構造体64を構成するアノード側電極78に供給される。
【0046】
一方、酸化剤ガスは、矢印A方向に連通している酸化剤ガス供給側連通孔70aに供給され、第1セパレータ66の酸化剤ガス流路82に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路82を介して矢印B方向に蛇行することにより、電解質膜・電極構造体64のカソード側電極80に供給される。
【0047】
従って、電解質膜・電極構造体64では、カソード側電極80に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極78に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0048】
次いで、カソード側電極80に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出側連通孔70bに排出される。同様に、アノード側電極78に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出側連通孔72bに排出される。
【0049】
また、冷却媒体供給側連通孔74aには、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体が供給される。この冷却媒体は、第2セパレータ68の冷却媒体流路86に導入され、前記冷却媒体流路86に沿って鉛直上方向に移動して電解質膜・電極構造体64を冷却した後、冷却媒体排出側連通孔74bに排出される。
【0050】
次に、本実施形態に係る電流密度調整方法について、以下に説明する。
【0051】
電流密度測定装置60を構成する電流センサ116では、ホール効果を用いてホール出力電圧VHが検出され、このホール出力電圧VHが、予め既知の電流値で作成した検量線(I∝VH)を基準に電流値換算される。このため、燃料電池12に発生する各測定位置の発電電流Iが検出される。
【0052】
すなわち、図6に示すように、ポール部108に電流Iが流れると、ホール素子114には、フェライトコア110を介して磁束密度Bの磁界が作用する。その際、ホール素子114には、電流Iが流れており、この電流Iの流れ方向及び磁界の作用する方向に直交する方向に、ホール出力電圧VHが発生する。
【0053】
電流Iは、フェライトコア110の中を通る磁束密度Bに比例し(I∝B)、この磁束密度Bはホール出力電圧VHに比例する(I∝B)。この結果、電流Iは、ホール出力電圧VHに比例する(I∝B)。そして、ホール出力電圧VHは、
VH=B・μH・W/L・VCONST(=VHM−VU)
から算出される。
【0054】
ここで、VHはホール出力電圧、Bは磁束密度、μHは電子移動度、VCONSTは素子駆動電圧、Wは受感部の幅、Lは受感部の長さ、VHMは測定出力電圧、VUは不平衡電圧である。
【0055】
従って、ホール素子114を備えた複数(例えば、6個)の電流センサ116が駆動され、発電中の燃料電池12のカソード側電極80から流れる電流Iにより各ホール出力電圧VHが検出される。これによって、燃料電池12の電極面内の各測定位置における発電電流値(電流I)が検出され、さらに電流密度分布(A/cm2)が得られる。
【0056】
ここで、図7には、酸化剤ガス流路82の流れ方向に沿った高負荷発電環境状態のイメージが示されている。これにより、流れ方向上流側では、検出される発電電流値の変動が大きく、正確な検出値が得られ難い。このため、流れ方向下流側の発電電流値を検出することにより、すなわち、電流センサ116をセンサマウントプレート106の上部に矢印B方向に6個だけ設けることにより、正確な検出値が確実に得られる。
【0057】
そこで、図8に示すように、6個の電流センサ116の中、n個(例えば、5個)以上の電流密度がI1A/cm2未満になると(ステップS1中、YES)、ステップS2に進んで、アノード側の所定の制御が行われる。具体的には、図1に示すように、燃料ガス供給路20に設けられるバルブ28を閉塞する一方、バルブ30を開放してバイパス供給路26に燃料ガスが供給される。このため、燃料電池12には、無加湿の燃料ガスが供給される。
【0058】
上記の燃料ガスの無加湿制御と共に、又は、該無加湿制御に代えて、パージ制御が行われる。このパージ制御では、バルブ40が閉塞される一方、パージバルブ38が開放される。従って、燃料電池12から排出される排ガス(燃料ガス)は、液状水(生成水)を伴ってパージライン36から排出され、アノード側電極78の電極面内でのフラッディング等が解消される(ステップS1中、NO)。
【0059】
また、上記の燃料ガスの無加湿制御では、燃料ガスの一部をバイパス供給路26に送るとともに、残余の燃料ガスを加湿器24で加湿することができる。その際、無加湿状態の燃料ガスと加湿状態の燃料ガスとの流量比を制御することによって、アノード側電極78のフラッディング等が解消される一方、前記燃料ガスの入口側で固体高分子電解質膜76が乾燥することを阻止することが可能になる。
【0060】
次いで、アノード側の制御が終了すると、ステップS3に進んで、6個の、すなわち、すべての電流センサ116の電流密度がI2A/cm2未満であるか否かが判断される(I2<I1)。すべての電流密度がI2A/cm2未満であると(ステップS3中、YES)、カソード側の制御が行われる。具体的には、図1に示すように、酸化剤ガス供給路44に設けられるバルブ50を閉塞する一方、バルブ52を開放してバイパス供給路48に酸化剤ガスが供給される。このため、燃料電池12には、無加湿の酸化剤ガスが供給される。
【0061】
上記の酸化剤ガスの無加湿制御と共に、又は、該無加湿制御に代えて、前記酸化剤ガスの増量(又は、増圧)制御が行われる。従って、酸化剤ガス供給路44に供給される酸化剤ガス流量が増大し、滞留水を強制的に押し出してカソード側電極80のフラッディング等が一層確実に解消される。
【0062】
また、上記の酸化剤ガスの無加湿制御では、酸化剤ガスの一部をバイパス供給路48に送るとともに、残余の酸化剤ガスを加湿器46で加湿することができる。その際、無加湿状態の酸化剤ガスと加湿状態の酸化剤ガスとの流量比を制御することによって、カソード側電極80のフラッディング等が解消される一方、前記酸化剤ガスの入口側で固体高分子電解質膜76が乾燥することを阻止することが可能になる。
【0063】
ところで、本実施形態では、アノード側及びカソード側の制御を、図9に示すように、さらに多段階で行うことができる。先ず、n個(5個)以上の電流センサ116の電流密度がI3A/cm2未満になると(ステップS10中、YES)、ステップS11に進んで、アノード側の無加湿制御が行われる。このため、燃料電池12には、無加湿の燃料ガスが供給される(I2<I1<I3)。
【0064】
上記の燃料ガスの無加湿制御が行われた後(ステップS10中、NO)、ステップS12に進み、n個(5個)以上の電流センサ116の電流密度がI1A/cm2未満であるか否かが判断される。前記電流密度がI1A/cm2未満であると(ステップS12中、YES)、パージ制御が行われる(ステップS13)。これにより、アノード側電極78の電極面内でのフラッディング等が解消される(ステップS12中、NO)。
【0065】
次いで、ステップS14において、6個の電流センサ116の電流密度がI1A/cm2未満であるか否かが判断される。前記電流密度がI1A/cm2未満であると(ステップS14中、YES)、カソード側の無加湿制御が行われる(ステップS15)。そして、酸化剤ガスの無加湿制御が終了すると(ステップS14中、NO)、ステップS16に進んで、6個の電流センサ116の電流密度がI2A/cm2未満であるか否かが判断される。
【0066】
前記電流密度がI2A/cm2未満であると(ステップS16中、YES)、ステップS17に進んで、酸化剤ガスの増量(又は、増圧)制御が行われる。従って、酸化剤ガス供給路44に供給される酸化剤ガス流量が増大し、滞留水を強制的に押し出してカソード側電極80のフラッディング等が解消される。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池の電流密度調整方法では、電極面内でのフラッディング等が発生した際、少なくとも反応ガスの一部が加湿器をバイパスするバイパス供給路から燃料電池に供給される。従って、反応ガスは、通常の運転時に比べて低加湿状態で燃料電池に供給され、電極面内のフラッディング等が迅速且つ確実に解消される。これにより、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布が均一化され、所望の発電性能を確実に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料電池の電流密度調整方法を実施する燃料電池システムの概略構成説明図である。
【図2】前記燃料電池システムを構成する燃料電池の要部分解斜視説明図である。
【図3】前記燃料電池の要部分解斜視説明図である。
【図4】電流密度測定装置の一部分解斜視説明図である。
【図5】前記電流密度測定装置の正面説明図である。
【図6】前記電流密度測定装置に用いられるホール素子の説明図である。
【図7】電極面内における酸化剤ガスの流れ方向に沿った高負荷発電環境状態のイメージ説明図である。
【図8】前記電流密度調整方法を説明するフローチャートである。
【図9】前記電流密度調整方法をさらに多段階に行う際のフローチャートである。
【符号の説明】
10…燃料電池システム 12…燃料電池
14…燃料ガス供給系 16…酸化剤ガス供給系
18…燃料ガス供給源 20…燃料ガス供給路
24、46…加湿器 26、48…バイパス供給路
28、30、40、50、52…バルブ
32…循環経路 36…パージライン
38…パージバルブ 44…酸化剤ガス供給路
60…電流密度測定装置 62…発電セル
64…電解質膜・電極構造体 66、68…セパレータ
76…固体高分子電解質膜 78…アノード側電極
80…カソード側電極 82…酸化剤ガス流路
84…燃料ガス流路 86…冷却媒体流路
106…センサマウントプレート 108…ポール部
110…フェライトコア 114…ホール素子
116…電流センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体を、セパレータで挟持して構成される燃料電池の電流密度を測定するとともに、前記電流密度の分布を調整するための電流密度調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側にそれぞれアノード側電極及びカソード側電極を配置した電解質膜(電解質)・電極構造体を、セパレータによって挟持している。この種の燃料電池は、通常、電解質膜・電極構造体及びセパレータを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この種の燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、水素含有ガスは、電極触媒上で水素がイオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード側電極側へと移動し、その移動の間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード側電極には、酸化剤ガス(反応ガス)、例えば、空気等の酸素含有ガスが供給されているために、このカソード側電極において、前記水素イオン、前記電子及び酸素が反応して水が生成される。
【0004】
上記の燃料電池では、セパレータの面内に、アノード側電極に対向して燃料ガス(反応ガス)を流すための燃料ガス流路と、カソード側電極に対向して酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路とが設けられている。また、セパレータ間には、必要に応じて冷却媒体を流すための冷却媒体流路が前記セパレータの面に沿って設けられている。
【0005】
ところで、上記の発電(反応)時には生成水が生じており、この生成水は反応ガス流路の出口側に滞留し易くなる。このため、反応ガス流路の出口側では電解質膜が過剰に加湿される、いわゆる、フラッディングが惹起され、電極面に対して反応ガスの供給量が不十分になるおそれがある。
【0006】
そこで、従来からフラッディングによる局所的な電流密度の低下を検知することが行われている。例えば、特許文献1の「燃料電池の異常監視方法及びその装置」では、アノード側電極の面内における燃料ガス中の還元剤ガス成分の濃度分布、あるいは、カソード側電極の面内における空気中の酸化剤ガス成分の濃度分布のいずれか一つを測定することにより、燃料電池の異常状態を検知する技術が開示されている。
【0007】
また、特許文献2の「燃料電池の異常監視方法及びその装置」では、燃料電池の負荷電流を時間的に変化させ、燃料電極基材又は酸化剤電極基材、反応ガス通流溝、電解質層からなる群から選ばれるいずれかの面内の任意位置における温度を測定し、前記負荷電流の時間的変化に追従する温度の時間変化量から、該任意位置における発生熱量を求めることにより、電極面内における発電電流密度分布を計測して、燃料電池の異常を検知する技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−222260号公報(段落[0009]、[0026]、図1)
【特許文献2】
特開平9−223512号公報(段落[0011]、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1では、ステンレス細管が可変リークバルブを介して真空室に連通するとともに、この真空室には、四重極質量分析器の測定子が配置されている。そして、ステンレス細管を燃料ガス通流溝に挿入した状態で、前記ステンレス細管が配置された前記燃料ガス通流溝の水素濃度が測定される。次いで、ステンレス細管を次なる燃料ガス通流溝に挿入して、上記の工程を順次繰り返すことによって、各燃料ガス通流溝の水素濃度が測定される。
【0010】
しかしながら、多数の燃料ガス通流溝が設けられている際には、各燃料ガス通流溝にステンレス細管を、順次、配置して、それぞれの水素濃度を測定しなければならない。これにより、燃料電池の異常監視作業が、相当に煩雑で且つ時間のかかるものになるという問題が指摘されている。
【0011】
一方、上記の特許文献2では、負荷電流の時間的変化に追従する温度の時間変化量から、電極面内の任意位置における発生熱量を求めている。このため、発電電流密度分布の計測作業全体に相当な時間がかかってしまい、効率的な異常監視作業を実施することができないという問題がある。
【0012】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布を効率的且つ確実に均一化することが可能な燃料電池の電流密度調整方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る燃料電池の電流密度調整方法では、燃料電池の発電時に、該燃料電池の電極面内に設定された複数の測定位置の電流密度が検出される。そして、例えば、電極面内でフラッディングが発生すると、反応ガスの供給量が低下して局部的に電流密度が低下する。このため、前記検出された電流密度が規定値以下になった際、すなわち、電極面内でのフラッディング等が発生した際、少なくとも反応ガスの一部が加湿器をバイパスするバイパス供給路から燃料電池に供給される。
【0014】
従って、反応ガスは、通常の運転時に比べて低加湿状態で燃料電池に供給され、電極面内のフラッディング等が迅速且つ確実に解消される。これにより、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布が均一化され、所望の発電性能を確実に発揮することができる。
【0015】
また、本発明の請求項2に係る燃料電池の電流密度調整方法では、検出された電流密度が規定値以下になった際、反応ガスの一部が加湿器をバイパスして無加湿で供給される流量と、前記反応ガスの残余の部分が前記加湿器を通って加湿状態で供給される流量との流量比が制御される。このため、反応ガスは、加湿器を通って低加湿状態に維持されており、電解質膜の乾燥を確実に阻止することができる。
【0016】
さらに、本発明の請求項3に係る燃料電池の電流密度調整方法では、検出された電流密度が第1の規定値以下になった際、反応ガスである燃料ガスに所定の制御が行われる。ここで、燃料ガスの供給系として、燃料電池から排出される未使用の燃料ガスを前記燃料電池に循環して供給する、いわゆる、燃料ガス循環系が採用されている場合、燃料ガスの所定の制御とは、前記燃料電池からの排ガスの一部を外部に排出するパージ制御(本発明の請求項4に係る燃料電池の電流密度調整方法)や、前記燃料ガスが加湿器をバイパスして前記燃料電池に供給される無加湿制御をいう。
【0017】
燃料ガスの所定の制御が行われた後、検出された電流密度が第1の規定値よりも低い第2の規定値以下になった際、酸化剤ガスの少なくとも一部に無加湿制御が行われる。これにより、燃料ガス側及び酸化剤ガス側のフラッディング等が解消され、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布が確実に均一化される。
【0018】
さらにまた、本発明の請求項5に係る燃料電池の電流密度調整方法では、電極面内には、反応ガスの流れ方向下流に複数のホール素子が配設され、前記複数のホール素子を介して複数の測定位置の電流密度が検出される。従って、燃料電池が発電して電流が流れることにより、ホール素子に磁界が作用するとともに、前記ホール素子から出力電圧(ホール出力電圧)が発生する。このホール素子の出力電圧は、燃料電池の発電電流値に比例しており、各出力電圧に基づいて、電極面内の電流密度分布が効率的且つ正確に得られる。
【0019】
その際、電極面内において、反応ガスの流れ方向上流では、反応の集中等によって発電電流値が変動し易く、電流密度分布を正確に検出することができない。このため、発電電流値が比較的に安定化する反応ガス流れ方向下流に、複数のホール素子を配設することにより、電極面内でのフラッディング等の発生を確実に検出することが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池の電流密度調整方法を実施する燃料電池システム10の概略構成説明図であり、図2は、前記燃料電池システム10を構成する燃料電池12の要部分解斜視説明図である。
【0021】
図1に示すように、燃料電池12には、水素含有ガス等の燃料ガスを供給するための燃料ガス供給系14と、酸素含有ガス等(例えば、空気)の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給系16とが設けられる。
【0022】
燃料ガス供給系14は、水素タンク等の燃料ガス供給源18を備え、この燃料ガス供給源18から燃料電池12に燃料ガス供給路20が接続される。燃料ガス供給路20には、圧力調整用バルブ22と加湿器24とが設けられるとともに、前記加湿器24をバイパスするバイパス供給路26が設けられる。加湿器24の近傍及びバイパス供給路26には、それぞれバルブ28、30が配設される。
【0023】
燃料ガス供給路20には、加湿器24を含んで循環経路32が設けられる。この循環経路32は、燃料電池12からの排ガス(燃料ガス)を、再度、前記燃料電池12に循環して供給するものであり、前記循環経路32には、ポンプ34及びパージライン36が設けられる。パージライン36には、パージバルブ38が配設される一方、ポンプ34と前記パージライン36の分岐部位との間には、バルブ40が配設される。
【0024】
酸化剤ガス供給系16は、酸化剤ガス供給用スーパーチャージャ(ポンプ)42が配設される酸化剤ガス供給路44を備える。酸化剤ガス供給路44には、熱交換器等の加湿器46が配設されるとともに、この加湿器46をバイパスするバイパス供給路48が設けられる。加湿器46は、燃料電池12から排出される排ガス(酸化剤ガス)中に含まれる水分及び熱を、供給される酸化剤ガスと交換することにより前記酸化剤ガスの加湿を行う。加湿器46の近傍及びバイパス供給路48には、それぞれバルブ50、52が配設される。加湿器46には、燃料電池12からの排ガスを供給するための排ガス経路54が接続される。
【0025】
燃料電池システム10は、各種バルブ及びポンプを制御するためのコントローラ(制御部)56を備える。このコントローラ56には、燃料電池12に組み込まれる電流密度測定装置60が接続されている。
【0026】
図2に示すように、燃料電池12は、発電セル62を備えるとともに、前記発電セル62は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)64と、前記電解質膜・電極構造体64を挟持する第1及び第2セパレータ66、68とを備える。
【0027】
図3に示すように、電解質膜・電極構造体64と第1及び第2セパレータ66、68との間には、後述する連通孔の周囲及び電極面(発電面)の外周を覆って、ガスケット等のシール部材69が介装されている。
【0028】
発電セル62の水平方向(矢印B方向)の一端縁部には、積層方向(矢印A方向)に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給側連通孔70aと、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出側連通孔72bとが設けられる。
【0029】
発電セル62の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給側連通孔72aと、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出側連通孔70bとが設けられる。
【0030】
発電セル62の下端縁部には、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体を供給するための冷却媒体供給側連通孔74aが2つ設けられるとともに、前記発電セル62の上端縁部には、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出側連通孔74bが2つ設けられる。
【0031】
電解質膜・電極構造体64は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜(電解質)76と、該固体高分子電解質膜76を挟持するアノード側電極78及びカソード側電極80とを備える。アノード側電極78及びカソード側電極80は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布された電極触媒層とをそれぞれ有する。
【0032】
第1セパレータ66のカソード側電極80に向き合う面66aには、前記カソード側電極80に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路82が形成される。酸化剤ガス流路82は、酸化剤ガス供給側連通孔70a及び酸化剤ガス排出側連通孔70bに連通するとともに、矢印B方向に蛇行する複数本のサーペンタイン流路溝(図示せず)を備える。
【0033】
第2セパレータ68のアノード側電極78に向き合う面68aには、前記アノード側電極78に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス流路84が形成される。燃料ガス流路84は、酸化剤ガス流路82と同様に構成されており、燃料ガス供給側連通孔72a及び燃料ガス排出側連通孔72bに連通するとともに、矢印B方向に蛇行する複数本のサーペンタイン流路溝を備える。
【0034】
第2セパレータ68の面68aとは反対の面68bには、直線状の冷却媒体流路86が設けられる。この冷却媒体流路86は、鉛直方向(矢印C方向)に平行に延在する所定本数の流路溝を設けており、前記流路溝の両端は、冷却媒体供給側連通孔74aと、冷却媒体排出側連通孔74bとに連通している。
【0035】
図2に示すように、燃料電池12は、発電セル62を単位セルとして、あるいは、複数積層してスタックとして設けている。なお、燃料電池12において、発電セル62と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0036】
発電セル62のアノード側である第2セパレータ68に隣接して、銅製のターミナルプレート90a、絶縁プレート92a及び第1エンドプレート94aが積層される。第1エンドプレート94aの略中央部には、絶縁プレート92aに一体的に設けられる円筒部96aが貫通しており、前記円筒部96a内には、ターミナルプレート90aに一体的に設けられる円柱状のアノード端子98aが挿入される。
【0037】
発電セル62のカソード側である第1セパレータ66に隣接して、カーボンターミナル100が配置され、前記カーボンターミナル100には、絶縁プレート102を介装して電流密度測定装置60が配置される。
【0038】
この電流密度測定装置60には、銅製のターミナルプレート90b、絶縁プレート92b及び第2エンドプレート94bが積層される。第2エンドプレート94bの略中央部には、絶縁プレート92bに一体的に設けられる円筒部96bが挿入されており、前記円筒部96bには、ターミナルプレート90bに一体的に設けられる円柱状のカソード端子98bが挿入される。アノード端子98aとカソード端子98bとは、電子負荷装置104に接続されている。
【0039】
図4及び図5に示すように、電流密度測定装置60は、センサマウントプレート106を備える。このセンサマウントプレート106には、銅製の母材に金メッキ処理を施しており、カーボンターミナル100に向かって突出する複数のポール部108が一体的に設けられる。このポール部108は、電極面内の各測定位置に対応して、具体的には、反応ガスである酸化剤ガス及び燃料ガスの流れ方向下流に、すなわち、センサマウントプレート106の上部に、矢印B方向に6個だけ設けられる。
【0040】
各ポール部108には、略円筒状のフェライトコア110が外装されるとともに、前記フェライトコア110に形成されたスリット112には、ホール素子114が取り付けられる。ポール部108、フェライトコア110及びホール素子114によって、電流センサ116が構成される。
【0041】
センサマウントプレート106には、各ポール部108の近傍にホール素子114を位置決めするためのインデックス118が形成されるとともに、前記センサマウントプレート106の面内には、絶縁樹脂製の支柱120が配設される。この支柱120は、面圧の均一化を図るとともに、外部からの衝撃に対する剛性を保持する機能を備えている。
【0042】
上記の燃料電池システム10の動作について、以下に説明する。
【0043】
図1に示すように、燃料ガス供給系14を構成する燃料ガス供給源18から燃料ガス供給路20に、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。この燃料ガスは、圧力調整用バルブ22により所定の圧力に調整された後、加湿器24を通って加湿された状態で、燃料電池12内の発電セル62に供給される。
【0044】
一方、酸化剤ガス供給系16を構成するスーパーチャージャ42が駆動され、酸化剤ガス供給路44に酸素含有ガスである空気等の酸化剤ガスが供給される。この酸化剤ガスは、加湿器46を通って加湿された状態で、燃料電池12内の発電セル62に供給される。
【0045】
図3に示すように、発電セル62では、燃料ガスが、矢印A方向に連通している燃料ガス供給側連通孔72aから第2セパレータ68の燃料ガス流路84に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路84に沿って矢印B方向に蛇行することにより、電解質膜・電極構造体64を構成するアノード側電極78に供給される。
【0046】
一方、酸化剤ガスは、矢印A方向に連通している酸化剤ガス供給側連通孔70aに供給され、第1セパレータ66の酸化剤ガス流路82に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路82を介して矢印B方向に蛇行することにより、電解質膜・電極構造体64のカソード側電極80に供給される。
【0047】
従って、電解質膜・電極構造体64では、カソード側電極80に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極78に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0048】
次いで、カソード側電極80に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出側連通孔70bに排出される。同様に、アノード側電極78に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出側連通孔72bに排出される。
【0049】
また、冷却媒体供給側連通孔74aには、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体が供給される。この冷却媒体は、第2セパレータ68の冷却媒体流路86に導入され、前記冷却媒体流路86に沿って鉛直上方向に移動して電解質膜・電極構造体64を冷却した後、冷却媒体排出側連通孔74bに排出される。
【0050】
次に、本実施形態に係る電流密度調整方法について、以下に説明する。
【0051】
電流密度測定装置60を構成する電流センサ116では、ホール効果を用いてホール出力電圧VHが検出され、このホール出力電圧VHが、予め既知の電流値で作成した検量線(I∝VH)を基準に電流値換算される。このため、燃料電池12に発生する各測定位置の発電電流Iが検出される。
【0052】
すなわち、図6に示すように、ポール部108に電流Iが流れると、ホール素子114には、フェライトコア110を介して磁束密度Bの磁界が作用する。その際、ホール素子114には、電流Iが流れており、この電流Iの流れ方向及び磁界の作用する方向に直交する方向に、ホール出力電圧VHが発生する。
【0053】
電流Iは、フェライトコア110の中を通る磁束密度Bに比例し(I∝B)、この磁束密度Bはホール出力電圧VHに比例する(I∝B)。この結果、電流Iは、ホール出力電圧VHに比例する(I∝B)。そして、ホール出力電圧VHは、
VH=B・μH・W/L・VCONST(=VHM−VU)
から算出される。
【0054】
ここで、VHはホール出力電圧、Bは磁束密度、μHは電子移動度、VCONSTは素子駆動電圧、Wは受感部の幅、Lは受感部の長さ、VHMは測定出力電圧、VUは不平衡電圧である。
【0055】
従って、ホール素子114を備えた複数(例えば、6個)の電流センサ116が駆動され、発電中の燃料電池12のカソード側電極80から流れる電流Iにより各ホール出力電圧VHが検出される。これによって、燃料電池12の電極面内の各測定位置における発電電流値(電流I)が検出され、さらに電流密度分布(A/cm2)が得られる。
【0056】
ここで、図7には、酸化剤ガス流路82の流れ方向に沿った高負荷発電環境状態のイメージが示されている。これにより、流れ方向上流側では、検出される発電電流値の変動が大きく、正確な検出値が得られ難い。このため、流れ方向下流側の発電電流値を検出することにより、すなわち、電流センサ116をセンサマウントプレート106の上部に矢印B方向に6個だけ設けることにより、正確な検出値が確実に得られる。
【0057】
そこで、図8に示すように、6個の電流センサ116の中、n個(例えば、5個)以上の電流密度がI1A/cm2未満になると(ステップS1中、YES)、ステップS2に進んで、アノード側の所定の制御が行われる。具体的には、図1に示すように、燃料ガス供給路20に設けられるバルブ28を閉塞する一方、バルブ30を開放してバイパス供給路26に燃料ガスが供給される。このため、燃料電池12には、無加湿の燃料ガスが供給される。
【0058】
上記の燃料ガスの無加湿制御と共に、又は、該無加湿制御に代えて、パージ制御が行われる。このパージ制御では、バルブ40が閉塞される一方、パージバルブ38が開放される。従って、燃料電池12から排出される排ガス(燃料ガス)は、液状水(生成水)を伴ってパージライン36から排出され、アノード側電極78の電極面内でのフラッディング等が解消される(ステップS1中、NO)。
【0059】
また、上記の燃料ガスの無加湿制御では、燃料ガスの一部をバイパス供給路26に送るとともに、残余の燃料ガスを加湿器24で加湿することができる。その際、無加湿状態の燃料ガスと加湿状態の燃料ガスとの流量比を制御することによって、アノード側電極78のフラッディング等が解消される一方、前記燃料ガスの入口側で固体高分子電解質膜76が乾燥することを阻止することが可能になる。
【0060】
次いで、アノード側の制御が終了すると、ステップS3に進んで、6個の、すなわち、すべての電流センサ116の電流密度がI2A/cm2未満であるか否かが判断される(I2<I1)。すべての電流密度がI2A/cm2未満であると(ステップS3中、YES)、カソード側の制御が行われる。具体的には、図1に示すように、酸化剤ガス供給路44に設けられるバルブ50を閉塞する一方、バルブ52を開放してバイパス供給路48に酸化剤ガスが供給される。このため、燃料電池12には、無加湿の酸化剤ガスが供給される。
【0061】
上記の酸化剤ガスの無加湿制御と共に、又は、該無加湿制御に代えて、前記酸化剤ガスの増量(又は、増圧)制御が行われる。従って、酸化剤ガス供給路44に供給される酸化剤ガス流量が増大し、滞留水を強制的に押し出してカソード側電極80のフラッディング等が一層確実に解消される。
【0062】
また、上記の酸化剤ガスの無加湿制御では、酸化剤ガスの一部をバイパス供給路48に送るとともに、残余の酸化剤ガスを加湿器46で加湿することができる。その際、無加湿状態の酸化剤ガスと加湿状態の酸化剤ガスとの流量比を制御することによって、カソード側電極80のフラッディング等が解消される一方、前記酸化剤ガスの入口側で固体高分子電解質膜76が乾燥することを阻止することが可能になる。
【0063】
ところで、本実施形態では、アノード側及びカソード側の制御を、図9に示すように、さらに多段階で行うことができる。先ず、n個(5個)以上の電流センサ116の電流密度がI3A/cm2未満になると(ステップS10中、YES)、ステップS11に進んで、アノード側の無加湿制御が行われる。このため、燃料電池12には、無加湿の燃料ガスが供給される(I2<I1<I3)。
【0064】
上記の燃料ガスの無加湿制御が行われた後(ステップS10中、NO)、ステップS12に進み、n個(5個)以上の電流センサ116の電流密度がI1A/cm2未満であるか否かが判断される。前記電流密度がI1A/cm2未満であると(ステップS12中、YES)、パージ制御が行われる(ステップS13)。これにより、アノード側電極78の電極面内でのフラッディング等が解消される(ステップS12中、NO)。
【0065】
次いで、ステップS14において、6個の電流センサ116の電流密度がI1A/cm2未満であるか否かが判断される。前記電流密度がI1A/cm2未満であると(ステップS14中、YES)、カソード側の無加湿制御が行われる(ステップS15)。そして、酸化剤ガスの無加湿制御が終了すると(ステップS14中、NO)、ステップS16に進んで、6個の電流センサ116の電流密度がI2A/cm2未満であるか否かが判断される。
【0066】
前記電流密度がI2A/cm2未満であると(ステップS16中、YES)、ステップS17に進んで、酸化剤ガスの増量(又は、増圧)制御が行われる。従って、酸化剤ガス供給路44に供給される酸化剤ガス流量が増大し、滞留水を強制的に押し出してカソード側電極80のフラッディング等が解消される。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池の電流密度調整方法では、電極面内でのフラッディング等が発生した際、少なくとも反応ガスの一部が加湿器をバイパスするバイパス供給路から燃料電池に供給される。従って、反応ガスは、通常の運転時に比べて低加湿状態で燃料電池に供給され、電極面内のフラッディング等が迅速且つ確実に解消される。これにより、簡単な工程で、電極面内の電流密度分布が均一化され、所望の発電性能を確実に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料電池の電流密度調整方法を実施する燃料電池システムの概略構成説明図である。
【図2】前記燃料電池システムを構成する燃料電池の要部分解斜視説明図である。
【図3】前記燃料電池の要部分解斜視説明図である。
【図4】電流密度測定装置の一部分解斜視説明図である。
【図5】前記電流密度測定装置の正面説明図である。
【図6】前記電流密度測定装置に用いられるホール素子の説明図である。
【図7】電極面内における酸化剤ガスの流れ方向に沿った高負荷発電環境状態のイメージ説明図である。
【図8】前記電流密度調整方法を説明するフローチャートである。
【図9】前記電流密度調整方法をさらに多段階に行う際のフローチャートである。
【符号の説明】
10…燃料電池システム 12…燃料電池
14…燃料ガス供給系 16…酸化剤ガス供給系
18…燃料ガス供給源 20…燃料ガス供給路
24、46…加湿器 26、48…バイパス供給路
28、30、40、50、52…バルブ
32…循環経路 36…パージライン
38…パージバルブ 44…酸化剤ガス供給路
60…電流密度測定装置 62…発電セル
64…電解質膜・電極構造体 66、68…セパレータ
76…固体高分子電解質膜 78…アノード側電極
80…カソード側電極 82…酸化剤ガス流路
84…燃料ガス流路 86…冷却媒体流路
106…センサマウントプレート 108…ポール部
110…フェライトコア 114…ホール素子
116…電流センサ
Claims (5)
- 電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体を、セパレータで挟持して構成される燃料電池の電流密度を測定するとともに、前記電流密度の分布を調整するための電流密度調整方法であって、
前記燃料電池の発電時に、該燃料電池の電極面内に設定された複数の測定位置の電流密度を検出する工程と、
前記検出された電流密度が規定値以下になった際、反応ガスの少なくとも一部を、加湿器をバイパスするバイパス供給路から前記燃料電池に供給する工程と、
を有することを特徴とする燃料電池の電流密度調整方法。 - 請求項1記載の電流密度調整方法において、前記検出された電流密度が規定値以下になった際、前記反応ガスの一部が前記加湿器をバイパスして無加湿で供給される流量と、前記反応ガスの残余の部分が前記加湿器を通って加湿状態で供給される流量との流量比を制御することを特徴とする燃料電池の電流密度調整方法。
- 請求項1又は2記載の電流密度調整方法において、前記検出された電流密度が第1の規定値以下になった際、前記反応ガスである燃料ガスに所定の制御を行う工程と、
前記検出された電流密度が前記第1の規定値よりも低い第2の規定値以下になった際、前記反応ガスである酸化剤ガスの少なくとも一部に無加湿制御を行う工程と、
を有することを特徴とする燃料電池の電流密度調整方法。 - 請求項3記載の電流密度調整方法において、前記燃料ガスの所定の制御とは、前記燃料電池からの排ガスの一部を外部に排出するパージ制御であることを特徴とする燃料電池の電流密度調整方法。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電流密度調整方法において、前記電極面内には、反応ガスの流れ方向下流に複数のホール素子が配設され、前記複数のホール素子を介して前記複数の測定位置の電流密度を検出することを特徴とする燃料電池の電流密度調整方法。
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