JP2004354870A - ズームレンズおよび撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3〜5倍程度の変倍比とした場合に良好な光学性能が得られ、かつレンズ系全体が小型化されたリアフォーカス式のズームレンズを提供する。
【解決手段】物体側より順に正、負、正、正、負の屈折力をそれぞれ有する第1レンズ群GR1〜第5レンズ群GR5を具備し、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4を移動させることによりズーミングを行うように構成する。そして、被写体距離が無限遠での第5レンズ群GR5の結像倍率をβ5としたときに、1.6<β5<2.2の条件を満足するように構成することにより、物体に近い側のレンズ群の焦点距離が短縮されて、レンズ系の全長が短縮されるとともに、物体側に位置するレンズの有効径をより小さくすることが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】物体側より順に正、負、正、正、負の屈折力をそれぞれ有する第1レンズ群GR1〜第5レンズ群GR5を具備し、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4を移動させることによりズーミングを行うように構成する。そして、被写体距離が無限遠での第5レンズ群GR5の結像倍率をβ5としたときに、1.6<β5<2.2の条件を満足するように構成することにより、物体に近い側のレンズ群の焦点距離が短縮されて、レンズ系の全長が短縮されるとともに、物体側に位置するレンズの有効径をより小さくすることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズームレンズ、およびこのズームレンズを撮像レンズとして用いた撮像装置に関し、特に、デジタルスチルカメラや家庭用ビデオカメラ等の小型撮像装置に適した、3〜5倍程度の変倍比を実現可能なリアフォーカス式のズームレンズ、およびこのズームレンズを用いた撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラは家庭用としても広く普及しているが、これらの小型の撮像装置に対しては、より一層の小型化が求められている。このため、これらに搭載される撮影用レンズ、特にズームレンズに対しても、全長の短縮等による小型化が求められている。また、このような撮影用レンズ、特にデジタルスチルカメラ用のものに対しては、撮像素子の高画素数化に対応して、小型化とともにレンズ性能の向上も求められている。
【0003】
小型の撮像装置に適した従来のズームレンズとしては、例えば、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群からなり、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が増大するように、第1レンズ群および第2レンズ群が移動し、かつ第3レンズ群が固定されており、さらに、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群の焦点距離をそれぞれf1、f2、f3とし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、以下の式(1)および(2)の条件を満足するように構成されたズームレンズがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【数1】
0.7<f2/|f1|<1.5 ……(1)
3<f3<fw<10 ……(2)
また、最も物体側に配置される第1レンズ群以外のレンズ群を移動させてフォーカスを行う、いわゆるリアフォーカス式のズームレンズは、レンズ系全体を比較的容易に小型化し、かつ、画素数の多い固体撮像素子に適した結像性能が得られることが知られている。このようなリアフォーカス式を採用した従来のズームレンズとしては、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群、負の屈折力を有する第5レンズ群を有し、第2および第4レンズ群を移動させてズーミングを行い、第4レンズ群を移動させてフォーカシングを行うように構成された5群ズームレンズが知られている。例えば、このような構成で、さらに、第3レンズ群と第5レンズ群の焦点距離をそれぞれf3、f5、被写体距離が無限距離での第5レンズ群の結像倍率をβ5、第2レンズ群の焦点距離をf2、広角端と望遠端における全系の焦点距離をそれぞれfw、ftとしたとき、以下の式(3)〜(5)を満足するようなズームレンズがあった(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【数2】
【0006】
【特許文献1】
特開平11−23967号公報(段落番号〔0008〕〜〔0025〕、第1図)
【特許文献2】
特許第3015192号公報(段落番号〔0014〕〜〔0037〕、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1に開示されたズームレンズは、第1レンズ群と第2レンズ群が移動することから、ズーミング時にレンズ系の全長が変化し、このときにさらにアイリスも移動するため、機構的制約が大きく、また外形を小さくすることが困難であるという問題があった。
【0008】
これに対して、上記の特許文献2に開示されたリアフォーカス式のズームレンズは、全長の変化が生じない構造となっている。しかし、このズームレンズは8〜10倍程度の変倍比を得るのに適しているが、例えば一般的なデジタルスチルカメラに求められている3〜5倍程度の変倍比とした場合には、レンズ系の全長を短縮する、あるいは物体側のレンズの有効径を小さくすると、良好な光学性能を得られないという問題があった。
【0009】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、3〜5倍程度の変倍比とした場合に良好な光学性能が得られ、かつレンズ系全体を小型化することが可能なリアフォーカス式のズームレンズを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、3〜5倍程度の変倍比とした場合に良好な光学性能が得られ、かつレンズ系全体を小型化することが可能なリアフォーカス式のズームレンズを用いた撮像装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群、負の屈折力を有する第5レンズ群を具備し、前記第2レンズ群および前記第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うように構成されたズームレンズにおいて、被写体距離が無限遠での前記第5レンズ群の結像倍率をβ5としたときに、1.6<β5<2.2の条件を満足することを特徴とするズームレンズが提供される。
【0012】
このようなズームレンズでは、物体側より順に正、負、正、正および負の屈折力をそれぞれ有する5つのレンズ群を具備し、そのうち第2および第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うことが可能となっている。そして、被写体距離が無限遠での第5レンズ群の結像倍率β5を1.6より大きくすることにより、相対的にそれより物体側のレンズ群の焦点距離を短縮することができ、レンズ系の全長が短縮されるとともに、物体側に位置するレンズの有効径をより小さくすることが可能となる。ただし、第5レンズ群の結像倍率β5を2.2より大きくした場合には、Fナンバーを小さくしたときに十分な球面収差の補正が困難となり、像面への結像性能が悪化する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
【0014】
図1では、例として、デジタルスチルカメラ等の撮像装置の撮像レンズとして用いられるズームレンズの構成例を示している。このズームレンズでは、物体側から像面IMG側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5が配置されている。また、第3レンズ群GR3の像面IMG側には、光量を調整するアイリスIRが配置され、第5レンズ群GR5のさらに像面IMG側には、赤外カットフィルタといったローパスフィルタ等からなるフィルタFLと、撮像素子のカバーガラスCGとが配置されている。像面IMGは、例えばCCD(Charge Coupled Devices)等の撮像素子の受光面とされる。
【0015】
このズームレンズは、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4とを移動させてズーミングを行うように構成されている。短焦点距離端から長焦点距離端にズーミングを行うときには、第2レンズ群を物体側から像面IMG側に、第4レンズ群を像面IMG側から物体側にそれぞれ移動させる。また、このズームレンズはいわゆるリアフォーカス方式を採用しており、第4レンズ群GR4または第5レンズ群GR5を移動させることによりフォーカシングを行うことが可能となっている。
【0016】
さらに、第1レンズ群GR1は、物体側より順にレンズL1およびL2の2枚のレンズによって構成されている。また、第2レンズ群GR2は、物体側より順にレンズL3、L4およびL5の3枚のレンズによって構成され、そのうちレンズL4とレンズL5との間のレンズ面が接合されている。また、第3レンズ群GR3は、1枚のレンズL6によって構成されている。また、第4レンズ群GR4は、2枚のレンズL7およびL8によって構成され、レンズL7とレンズL8との間のレンズ面が接合されている。また、第5レンズ群GR5は、2枚のレンズL9およびL10によって構成され、レンズL9とレンズL10との間のレンズ面が接合されている。
【0017】
ここで、図1を用いて、本発明の概要について説明する。
本発明のズームレンズは、図1に示すように、物体側より順に、正、負、正、正、負の屈折力をそれぞれ有する第1レンズ群GR1〜第5レンズ群GR5の5群構成で、かつ、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4とを移動させてズーミングを行うように構成されている。
【0018】
これに加えて、本発明のズームレンズは、以下の式(6)の条件を満足するように構成される。
【0019】
【数3】
1.6<β5<2.2 ……(6)
ただし、物体までの距離が無限遠とされたときの第5レンズ群GR5の結像倍率をβ5とする。この式(6)は、第5レンズ群GR5の結像倍率を従来と比較して高くすることを規定している。結像倍率β5が下限値を上回るように設計された場合、それより物体側のレンズの焦点距離を相対的に短縮することが可能となる。これにより、レンズ系全体の変倍比を3〜5倍とした場合にも、レンズ系の全長をより短縮することができるとともに、特に第1レンズ群GR1のレンズの有効径を小さくすることができる。逆に、結像倍率β5が式(6)の下限値を下回ると、特に第1レンズ群GR1の物体側のレンズ(図1ではレンズL1)の有効径を小さくすることが困難になる。
【0020】
また、結像倍率β5が式(6)の上限値を上回ると、Fナンバーを小さくするように設計した場合に、球面収差を十分補正することが不可能となり、また、射出瞳が像面IMGに近くなって、撮像素子に入射する光の角度が垂直から大きくはずれてしまうため、シェーディング等が発生して、結像性能が悪化する。従って、上記条件を満足するように構成することにより、変倍比を3〜5倍程度とした場合に、良好な光学性能を維持しながら、レンズ系の設置スペースを小型化することが可能となる。
【0021】
ところで、本発明のズームレンズでは、上記条件を満足するように構成されることにより、短焦点距離端から長焦点距離端に対してズーミングを行う際に、移動する各レンズ群の移動方向を一方向とすることができる。具体的には、第2レンズ群GR2を物体側から像面IMG側に移動させ、第4レンズ群GR4を像面IMG側から物体側に移動させることで、短焦点距離端から長焦点距離端へのズーミングを行うことができる。また、上記のズームレンズでは、第4レンズ群GR4の移動による変倍比の変化を比較的大きくすることにより、相対的に第2レンズ群GR2のストロークを小さくすることができる。
【0022】
このようなズーミング時のレンズ駆動を行う場合には、第2レンズ群GR2および第4レンズ群GR4の各ストロークの間に、以下の式(7)の条件が成立するように構成することが望ましい。
【0023】
【数4】
0.85<|dZ2/dZ4|<2.2 ……(7)
ただし、第2レンズ群GR2の短焦点距離端から長焦点距離端までのストロークをdZ2、被写体距離が無限遠での第4レンズ群GR4の短焦点距離端から長焦点距離端までのストロークをdZ4とする。ここで、上記の式(7)の下限値を下回ると、第4レンズ群GR4の有効径を大きくする必要が生じ、レンズ系全体の厚さが増してしまう。また、式(7)の上限値を上回ると、第1レンズ群GR1および第2レンズ群GR2の有効径を大きくする必要が生じ、同様にレンズ系全体の厚さが増してしまう。
【0024】
次に、図1に示した構成を有するズームレンズの具体的な数値実施例について説明する。
表1に、第1の実施例の各数値を示す。また、表2に、第1の実施例における各焦点位置での焦点距離f、Fナンバー(FNo.)および半画角ωの値を示す。さらに、表3に、第1の実施例において非球面で構成された面の非球面係数を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
なお、表1(後述する表2および表3も同様)において、面番号S1〜S22は、レンズL1〜L10、アイリスIR、フィルタFLおよびカバーガラスCGの中心軸における光の入射面および出射面を、物体側から順に示している。例えば、S1はレンズL1の物体側のレンズ面を示し、S2はその像面IMG側のレンズ面を示している。また、接合レンズについては、各レンズの接合面を同一の面番号で示している。例えば、S8はレンズL4とレンズL5との接合面を示している。
【0029】
また、Rは各面の曲率、dは面と面との間隔、ndはd線に対する屈折率、νdはd線を基準としたアッベ数をそれぞれ示す。曲率Rの欄では、数値の後に(ASP)と示した面は、その面が非球面によって構成されたことを示している。また、間隔dは、その面と、像面IMG側に隣接する面との間の間隔を示している。例えば、面番号S1の欄に記載された間隔dの値は、レンズL1の物体側と像面IMG側との間の厚さを示している。また、ズーミングやフォーカシングの際に移動する面の間隔dについては、ズーミングの際の短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端の順に示している。
【0030】
また、この第1の実施例では、レンズL2の両面(S3およびS4)、レンズL6の物体側の両面(S10およびS11)、およびレンズL7の物体側の面(S13)が、それぞれ非球面によって構成されている。非球面の形状は、以下の式(8)によって表される。
【0031】
【数5】
【0032】
ただし、各レンズ面の頂点からの光軸方向の距離をx、頂点でのレンズの曲率半径をr、円錐定数をκとする。また、4次、6次、8次および10次の非球面係数をそれぞれC4、C6、C8およびC10としており、表3(後述する表6および表9でも同様)では、これらの非球面係数の値を示している。また、表3(後述する表6および表9でも同様)中の“E”は、10を底とする指数表現を意味している。
【0033】
この第1の実施例のように、第1レンズ群GR1の具備するレンズのうち少なくとも1つのレンズ面を非球面とすることにより、歪曲収差が補正されるとともに、レンズL1の有効径を小さくすることが可能となる。また、第5レンズ群GR5において、レンズL9とレンズL10との接合面(S17)が物体側に凸型の形状とされていることにより、色収差が補正されるとともに、レンズ性能悪化に対する第5レンズ群GR5の敏感度を低減し、像面湾曲を効率よく補正することができる。また、レンズ系の全長を短縮することができる。なお、接合レンズを用いることにより、当該レンズ群内での偏心による像面の倒れや、コマ収差の発生量を小さくするとともに、製造を容易にすることができる。
【0034】
図2〜図4は、それぞれ短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端における諸収差図である。
ここで、各図の(A)は球面収差を示しており、縦軸が開放F値との割合、横軸がフォーカス量を示している。また、実線はd線(波長587.6nm)、破線はg線(波長435.8nm)、一点鎖線はC線(656.3nm)での球面収差をそれぞれ示している。また、各図の(B)は非点収差を示しており、縦軸が像高、横軸がフォーカス量を示し、実線はサジタル像面、破線はメリジオナル像面における値を示している。さらに、各図の(C)は歪曲収差を示しており、縦軸が像高、横軸が割合(%)を示している。(なお、後述する図5〜図7、図9〜図11でも同様である。)
次に、第2の実施例について説明する。表4に、第2の実施例の各数値を示す。また、表5に、第2の実施例における各焦点位置での焦点距離f、Fナンバー(FNo.)および半画角ωの値を示す。さらに、表6に、第2の実施例における非球面で構成された面の非球面係数を示す。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
以上の第2の実施例では、レンズL2の両面(S3およびS4)、レンズL6の両面(S10およびS11)、およびレンズL7の物体側の面(S13)が、それぞれ非球面によって構成されている。
【0039】
以上の第2の実施例では、第1の実施例と同様に、第1レンズ群GR1のレンズL2の両面(S5およびS6)が非球面とされたことにより、歪曲収差が補正されるとともに、レンズの有効径が小型化されている。また、第5レンズ群GR5に用いられた接合レンズ(レンズL9およびレンズL10)の接合面(S17)が物体側に凸型の形状とされており、色収差が補正されている。
【0040】
図5〜図7は、それぞれ短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端における諸収差図である。各図において、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示している。
【0041】
次に、本発明のズームレンズの他の構成例について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
図8に示すズームカメラは、物体側から順にレンズL1〜L11の11枚のレンズによって構成されている。そして、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1にレンズL1〜L3が、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2にレンズL4〜L6が、正の屈折力を有する第3レンズ群GR4にレンズL7が、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4にレンズL8およびL9が、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5にレンズL10およびL11がそれぞれ対応している。これらのうち、レンズL5とレンズL6、レンズL8とレンズL9、レンズL10とレンズL11とが、それぞれ接合レンズとして構成されている。
【0042】
また、第3レンズ群GR3のレンズL7の像面IMG側にアイリスIRが配置され、第5レンズ群GR5のレンズL11のさらに像面IMG側には、フィルタFLと、撮像素子のカバーガラスCGとが順に配置されており、像面IMGが撮像素子の受光面とされる。
【0043】
このズームレンズは、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4とを移動させてズーミングを行うように構成されている。短焦点距離端から長焦点距離端にズーミングを行うときには、第2レンズ群を物体側から像面IMG側に、第4レンズ群を像面IMG側から物体側にそれぞれ移動させる。また、第4レンズ群GR4または第5レンズ群GR5を移動させることにより、フォーカシングを行うことが可能となっている。
【0044】
次に、上記の図8のようなレンズ構成を有するズームレンズの数値実施例を、第3の実施例として示す。表7に、第3の実施例の各数値を示す。また、表8に、第3の実施例における各焦点位置での焦点距離f、Fナンバー(FNo.)および半画角ωの値を示す。さらに、表3に、第3の実施例において非球面とされた面の非球面係数を示す。
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
この第3の実施例では、レンズL2の両面(S3およびS4)、レンズL6の両面(S10およびS11)、およびレンズL7の物体側の面(S13)が、それぞれ非球面によって構成されている。
【0049】
以上の第3の実施例では、第1レンズ群GR1のレンズL2の両面(S3およびS4)が非球面とされたことにより、歪曲収差が補正されるとともに、レンズの有効径が小型化されている。また、第5レンズ群GR5に用いられた接合レンズ(レンズL9およびレンズL10)の接合面(S17)が物体側に凸型の形状とされたことにより、色収差が良好に補正される。
【0050】
図9〜図11は、それぞれ短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端における諸収差図である。各図において、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示している。
【0051】
ここで、表10に、第1、第2および第3の実施例において、上記の各式(6)および(7)の条件を求めるための数値を示す。
【0052】
【表10】
【0053】
この表10に示すように、上記の第1〜第3の実施例は、式(6)および(7)の各条件を満足している。また、図2〜図7、図9〜図11の諸収差図によれば、各実施例とも短焦点距離端、中間焦点距離および長焦点距離端において、諸収差がバランスよく補正されていることがわかる。以上の各実施例により、3倍程度の変倍比でありながら、レンズ系の全長が短縮されて全体が小型化され、かつ良好な光学性能を有するズームレンズが実現されている。これらは、小型の撮像装置用、特に画素数の比較的多いデジタルスチルカメラ用のズームレンズとして好適である。
【0054】
次に、上記のズームレンズを用いた撮像装置の例について説明する。図12は、本発明のズームレンズを搭載可能なデジタルスチルカメラの構成例を示すブロック図である。
【0055】
図12に示すデジタルスチルカメラは、撮像機能を担うカメラブロック10と、撮像された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部20と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部30と、撮像された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)40と、メモリカード51への書き込み/読み出しを行うR/W(リーダ/ライタ)50と、装置全体を制御するCPU60と、ユーザによる操作入力のための入力部70と、カメラブロック10内のレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部80を具備する。
【0056】
カメラブロック10は、本発明が適用されるズームレンズ11を含む光学系や、CCD等の撮像素子12等により構成される。カメラ信号処理部20は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換や、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の信号処理を行う。画像処理部30は、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸長復号化処理や、解像度等のデータ仕様の変換処理等を行う。
【0057】
メモリカード51は、着脱可能な半導体メモリからなる。R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データをメモリカード51に書き込み、またメモリカード51に記録された画像データを読み出す。CPU60は、デジタルスチルカメラ内の各回路ブロックを制御する制御処理部であり、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
【0058】
入力部70は、例えばシャッタ操作を行うためのシャッタレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等により構成され、ユーザによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力する。レンズ駆動制御部80は、CPU60からの制御信号に基づいて、ズームレンズ11内のレンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
【0059】
以下、このデジタルスチルカメラの動作を簡単に説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮像された画像信号が、カメラ信号処理部20を介してLCD40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、入力部70からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいて、ズームレンズ11内の所定のレンズが移動される。
【0060】
そして、入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッタが切られると、撮像された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリカード51に書き込まれる。
【0061】
なお、フォーカシングは、例えばシャッタレリーズボタンが半押しされた場合、あるいは記録のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80がズームレンズ11内の所定のレンズを移動させることにより行われる。
【0062】
また、メモリカード51に記録された画像データを再生する場合は、入力部70による操作に応じて、R/W50によりメモリカード51から所定の画像データが読み出され、画像処理部30で伸張復号化処理された後、再生画像信号がLCD40に出力される。これにより再生画像が表示される。
【0063】
図13は、このデジタルスチルカメラにおける部品の取り付け構造を示す断面図である。
図13では、図中左側に被写体が存在する場合のデジタルスチルカメラの内部を示している。ズームレンズ11は、カメラ筐体90の内部に収納されており、ズームレンズ11の像面側に撮像素子12が設けられる。また、LCD40は、被写体と対向する側のカメラ筐体90面に設けられ、撮影時に画角を合わせるために使用される。
【0064】
ここで、上述した条件を満足するようにズームレンズ11が設計されることにより、ズームレンズ11の全長の短縮やレンズの有効径の小型化により、撮影時の前後方向のさらなる薄型化、およびカメラ筐体90の小型化が可能となり、小型でありながら3〜5倍程度のズーミングが可能で、かつ、各種焦点距離において収差の少ない高画質な撮像画像を得ることが可能である。
【0065】
なお、上記の実施の形態では、本発明のズームレンズをデジタルスチルカメラに適用した場合について説明したが、例えばビデオカメラといった他の撮像装置等に適用することも可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のズームレンズでは、物体側より順に正、負、正、正および負の屈折力をそれぞれ有する5つのレンズ群を具備し、そのうち第2および第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うことが可能となっている。そして、被写体距離が無限遠での第5レンズ群の結像倍率β5を1.6より大きくすることにより、相対的にそれより物体側のレンズ群の焦点距離を短縮することができ、レンズ系の全長が短縮されるとともに、物体側に位置するレンズの有効径をより小さくすることが可能となる。ただし、第5レンズ群の結像倍率β5を2.2より大きくした場合には、Fナンバーを小さくしたときに十分な球面収差の補正が困難となり、像面への結像性能が悪化する。従って、第5レンズ群の結像倍率β5に対する上記の条件を満足することにより、良好な光学性能を維持しながら、レンズ系の全長が短縮されるとともにレンズの有効径が小型化され、小型の撮像装置に好適な3〜5倍程度の変倍比を有するズームレンズを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
【図2】第1の実施例における短焦点距離端での諸収差図である。
【図3】第1の実施例における中間焦点距離での諸収差図である。
【図4】第1の実施例における長焦点距離端での諸収差図である。
【図5】第2の実施例における短焦点距離端での諸収差図である。
【図6】第2の実施例における中間焦点距離での諸収差図である。
【図7】第2の実施例における長焦点距離端での諸収差図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
【図9】第3の実施例における短焦点距離端での諸収差図である。
【図10】第3の実施例における中間焦点距離での諸収差図である。
【図11】第3の実施例における長焦点距離端での諸収差図である。
【図12】本発明のズームレンズを搭載可能なデジタルスチルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るデジタルスチルカメラにおける部品の取り付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
GR1……第1レンズ群、GR2……第2レンズ群、GR3……第3レンズ群、GR4……第4レンズ群、GR5……第5レンズ群、L1〜L10……レンズ、FL……フィルタ、CG……カバーガラス、IMG……像面
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズームレンズ、およびこのズームレンズを撮像レンズとして用いた撮像装置に関し、特に、デジタルスチルカメラや家庭用ビデオカメラ等の小型撮像装置に適した、3〜5倍程度の変倍比を実現可能なリアフォーカス式のズームレンズ、およびこのズームレンズを用いた撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラは家庭用としても広く普及しているが、これらの小型の撮像装置に対しては、より一層の小型化が求められている。このため、これらに搭載される撮影用レンズ、特にズームレンズに対しても、全長の短縮等による小型化が求められている。また、このような撮影用レンズ、特にデジタルスチルカメラ用のものに対しては、撮像素子の高画素数化に対応して、小型化とともにレンズ性能の向上も求められている。
【0003】
小型の撮像装置に適した従来のズームレンズとしては、例えば、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群からなり、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が増大するように、第1レンズ群および第2レンズ群が移動し、かつ第3レンズ群が固定されており、さらに、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群の焦点距離をそれぞれf1、f2、f3とし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、以下の式(1)および(2)の条件を満足するように構成されたズームレンズがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【数1】
0.7<f2/|f1|<1.5 ……(1)
3<f3<fw<10 ……(2)
また、最も物体側に配置される第1レンズ群以外のレンズ群を移動させてフォーカスを行う、いわゆるリアフォーカス式のズームレンズは、レンズ系全体を比較的容易に小型化し、かつ、画素数の多い固体撮像素子に適した結像性能が得られることが知られている。このようなリアフォーカス式を採用した従来のズームレンズとしては、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群、負の屈折力を有する第5レンズ群を有し、第2および第4レンズ群を移動させてズーミングを行い、第4レンズ群を移動させてフォーカシングを行うように構成された5群ズームレンズが知られている。例えば、このような構成で、さらに、第3レンズ群と第5レンズ群の焦点距離をそれぞれf3、f5、被写体距離が無限距離での第5レンズ群の結像倍率をβ5、第2レンズ群の焦点距離をf2、広角端と望遠端における全系の焦点距離をそれぞれfw、ftとしたとき、以下の式(3)〜(5)を満足するようなズームレンズがあった(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【数2】
【0006】
【特許文献1】
特開平11−23967号公報(段落番号〔0008〕〜〔0025〕、第1図)
【特許文献2】
特許第3015192号公報(段落番号〔0014〕〜〔0037〕、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1に開示されたズームレンズは、第1レンズ群と第2レンズ群が移動することから、ズーミング時にレンズ系の全長が変化し、このときにさらにアイリスも移動するため、機構的制約が大きく、また外形を小さくすることが困難であるという問題があった。
【0008】
これに対して、上記の特許文献2に開示されたリアフォーカス式のズームレンズは、全長の変化が生じない構造となっている。しかし、このズームレンズは8〜10倍程度の変倍比を得るのに適しているが、例えば一般的なデジタルスチルカメラに求められている3〜5倍程度の変倍比とした場合には、レンズ系の全長を短縮する、あるいは物体側のレンズの有効径を小さくすると、良好な光学性能を得られないという問題があった。
【0009】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、3〜5倍程度の変倍比とした場合に良好な光学性能が得られ、かつレンズ系全体を小型化することが可能なリアフォーカス式のズームレンズを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、3〜5倍程度の変倍比とした場合に良好な光学性能が得られ、かつレンズ系全体を小型化することが可能なリアフォーカス式のズームレンズを用いた撮像装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群、負の屈折力を有する第5レンズ群を具備し、前記第2レンズ群および前記第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うように構成されたズームレンズにおいて、被写体距離が無限遠での前記第5レンズ群の結像倍率をβ5としたときに、1.6<β5<2.2の条件を満足することを特徴とするズームレンズが提供される。
【0012】
このようなズームレンズでは、物体側より順に正、負、正、正および負の屈折力をそれぞれ有する5つのレンズ群を具備し、そのうち第2および第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うことが可能となっている。そして、被写体距離が無限遠での第5レンズ群の結像倍率β5を1.6より大きくすることにより、相対的にそれより物体側のレンズ群の焦点距離を短縮することができ、レンズ系の全長が短縮されるとともに、物体側に位置するレンズの有効径をより小さくすることが可能となる。ただし、第5レンズ群の結像倍率β5を2.2より大きくした場合には、Fナンバーを小さくしたときに十分な球面収差の補正が困難となり、像面への結像性能が悪化する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
【0014】
図1では、例として、デジタルスチルカメラ等の撮像装置の撮像レンズとして用いられるズームレンズの構成例を示している。このズームレンズでは、物体側から像面IMG側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5が配置されている。また、第3レンズ群GR3の像面IMG側には、光量を調整するアイリスIRが配置され、第5レンズ群GR5のさらに像面IMG側には、赤外カットフィルタといったローパスフィルタ等からなるフィルタFLと、撮像素子のカバーガラスCGとが配置されている。像面IMGは、例えばCCD(Charge Coupled Devices)等の撮像素子の受光面とされる。
【0015】
このズームレンズは、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4とを移動させてズーミングを行うように構成されている。短焦点距離端から長焦点距離端にズーミングを行うときには、第2レンズ群を物体側から像面IMG側に、第4レンズ群を像面IMG側から物体側にそれぞれ移動させる。また、このズームレンズはいわゆるリアフォーカス方式を採用しており、第4レンズ群GR4または第5レンズ群GR5を移動させることによりフォーカシングを行うことが可能となっている。
【0016】
さらに、第1レンズ群GR1は、物体側より順にレンズL1およびL2の2枚のレンズによって構成されている。また、第2レンズ群GR2は、物体側より順にレンズL3、L4およびL5の3枚のレンズによって構成され、そのうちレンズL4とレンズL5との間のレンズ面が接合されている。また、第3レンズ群GR3は、1枚のレンズL6によって構成されている。また、第4レンズ群GR4は、2枚のレンズL7およびL8によって構成され、レンズL7とレンズL8との間のレンズ面が接合されている。また、第5レンズ群GR5は、2枚のレンズL9およびL10によって構成され、レンズL9とレンズL10との間のレンズ面が接合されている。
【0017】
ここで、図1を用いて、本発明の概要について説明する。
本発明のズームレンズは、図1に示すように、物体側より順に、正、負、正、正、負の屈折力をそれぞれ有する第1レンズ群GR1〜第5レンズ群GR5の5群構成で、かつ、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4とを移動させてズーミングを行うように構成されている。
【0018】
これに加えて、本発明のズームレンズは、以下の式(6)の条件を満足するように構成される。
【0019】
【数3】
1.6<β5<2.2 ……(6)
ただし、物体までの距離が無限遠とされたときの第5レンズ群GR5の結像倍率をβ5とする。この式(6)は、第5レンズ群GR5の結像倍率を従来と比較して高くすることを規定している。結像倍率β5が下限値を上回るように設計された場合、それより物体側のレンズの焦点距離を相対的に短縮することが可能となる。これにより、レンズ系全体の変倍比を3〜5倍とした場合にも、レンズ系の全長をより短縮することができるとともに、特に第1レンズ群GR1のレンズの有効径を小さくすることができる。逆に、結像倍率β5が式(6)の下限値を下回ると、特に第1レンズ群GR1の物体側のレンズ(図1ではレンズL1)の有効径を小さくすることが困難になる。
【0020】
また、結像倍率β5が式(6)の上限値を上回ると、Fナンバーを小さくするように設計した場合に、球面収差を十分補正することが不可能となり、また、射出瞳が像面IMGに近くなって、撮像素子に入射する光の角度が垂直から大きくはずれてしまうため、シェーディング等が発生して、結像性能が悪化する。従って、上記条件を満足するように構成することにより、変倍比を3〜5倍程度とした場合に、良好な光学性能を維持しながら、レンズ系の設置スペースを小型化することが可能となる。
【0021】
ところで、本発明のズームレンズでは、上記条件を満足するように構成されることにより、短焦点距離端から長焦点距離端に対してズーミングを行う際に、移動する各レンズ群の移動方向を一方向とすることができる。具体的には、第2レンズ群GR2を物体側から像面IMG側に移動させ、第4レンズ群GR4を像面IMG側から物体側に移動させることで、短焦点距離端から長焦点距離端へのズーミングを行うことができる。また、上記のズームレンズでは、第4レンズ群GR4の移動による変倍比の変化を比較的大きくすることにより、相対的に第2レンズ群GR2のストロークを小さくすることができる。
【0022】
このようなズーミング時のレンズ駆動を行う場合には、第2レンズ群GR2および第4レンズ群GR4の各ストロークの間に、以下の式(7)の条件が成立するように構成することが望ましい。
【0023】
【数4】
0.85<|dZ2/dZ4|<2.2 ……(7)
ただし、第2レンズ群GR2の短焦点距離端から長焦点距離端までのストロークをdZ2、被写体距離が無限遠での第4レンズ群GR4の短焦点距離端から長焦点距離端までのストロークをdZ4とする。ここで、上記の式(7)の下限値を下回ると、第4レンズ群GR4の有効径を大きくする必要が生じ、レンズ系全体の厚さが増してしまう。また、式(7)の上限値を上回ると、第1レンズ群GR1および第2レンズ群GR2の有効径を大きくする必要が生じ、同様にレンズ系全体の厚さが増してしまう。
【0024】
次に、図1に示した構成を有するズームレンズの具体的な数値実施例について説明する。
表1に、第1の実施例の各数値を示す。また、表2に、第1の実施例における各焦点位置での焦点距離f、Fナンバー(FNo.)および半画角ωの値を示す。さらに、表3に、第1の実施例において非球面で構成された面の非球面係数を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
なお、表1(後述する表2および表3も同様)において、面番号S1〜S22は、レンズL1〜L10、アイリスIR、フィルタFLおよびカバーガラスCGの中心軸における光の入射面および出射面を、物体側から順に示している。例えば、S1はレンズL1の物体側のレンズ面を示し、S2はその像面IMG側のレンズ面を示している。また、接合レンズについては、各レンズの接合面を同一の面番号で示している。例えば、S8はレンズL4とレンズL5との接合面を示している。
【0029】
また、Rは各面の曲率、dは面と面との間隔、ndはd線に対する屈折率、νdはd線を基準としたアッベ数をそれぞれ示す。曲率Rの欄では、数値の後に(ASP)と示した面は、その面が非球面によって構成されたことを示している。また、間隔dは、その面と、像面IMG側に隣接する面との間の間隔を示している。例えば、面番号S1の欄に記載された間隔dの値は、レンズL1の物体側と像面IMG側との間の厚さを示している。また、ズーミングやフォーカシングの際に移動する面の間隔dについては、ズーミングの際の短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端の順に示している。
【0030】
また、この第1の実施例では、レンズL2の両面(S3およびS4)、レンズL6の物体側の両面(S10およびS11)、およびレンズL7の物体側の面(S13)が、それぞれ非球面によって構成されている。非球面の形状は、以下の式(8)によって表される。
【0031】
【数5】
【0032】
ただし、各レンズ面の頂点からの光軸方向の距離をx、頂点でのレンズの曲率半径をr、円錐定数をκとする。また、4次、6次、8次および10次の非球面係数をそれぞれC4、C6、C8およびC10としており、表3(後述する表6および表9でも同様)では、これらの非球面係数の値を示している。また、表3(後述する表6および表9でも同様)中の“E”は、10を底とする指数表現を意味している。
【0033】
この第1の実施例のように、第1レンズ群GR1の具備するレンズのうち少なくとも1つのレンズ面を非球面とすることにより、歪曲収差が補正されるとともに、レンズL1の有効径を小さくすることが可能となる。また、第5レンズ群GR5において、レンズL9とレンズL10との接合面(S17)が物体側に凸型の形状とされていることにより、色収差が補正されるとともに、レンズ性能悪化に対する第5レンズ群GR5の敏感度を低減し、像面湾曲を効率よく補正することができる。また、レンズ系の全長を短縮することができる。なお、接合レンズを用いることにより、当該レンズ群内での偏心による像面の倒れや、コマ収差の発生量を小さくするとともに、製造を容易にすることができる。
【0034】
図2〜図4は、それぞれ短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端における諸収差図である。
ここで、各図の(A)は球面収差を示しており、縦軸が開放F値との割合、横軸がフォーカス量を示している。また、実線はd線(波長587.6nm)、破線はg線(波長435.8nm)、一点鎖線はC線(656.3nm)での球面収差をそれぞれ示している。また、各図の(B)は非点収差を示しており、縦軸が像高、横軸がフォーカス量を示し、実線はサジタル像面、破線はメリジオナル像面における値を示している。さらに、各図の(C)は歪曲収差を示しており、縦軸が像高、横軸が割合(%)を示している。(なお、後述する図5〜図7、図9〜図11でも同様である。)
次に、第2の実施例について説明する。表4に、第2の実施例の各数値を示す。また、表5に、第2の実施例における各焦点位置での焦点距離f、Fナンバー(FNo.)および半画角ωの値を示す。さらに、表6に、第2の実施例における非球面で構成された面の非球面係数を示す。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
以上の第2の実施例では、レンズL2の両面(S3およびS4)、レンズL6の両面(S10およびS11)、およびレンズL7の物体側の面(S13)が、それぞれ非球面によって構成されている。
【0039】
以上の第2の実施例では、第1の実施例と同様に、第1レンズ群GR1のレンズL2の両面(S5およびS6)が非球面とされたことにより、歪曲収差が補正されるとともに、レンズの有効径が小型化されている。また、第5レンズ群GR5に用いられた接合レンズ(レンズL9およびレンズL10)の接合面(S17)が物体側に凸型の形状とされており、色収差が補正されている。
【0040】
図5〜図7は、それぞれ短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端における諸収差図である。各図において、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示している。
【0041】
次に、本発明のズームレンズの他の構成例について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
図8に示すズームカメラは、物体側から順にレンズL1〜L11の11枚のレンズによって構成されている。そして、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1にレンズL1〜L3が、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2にレンズL4〜L6が、正の屈折力を有する第3レンズ群GR4にレンズL7が、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4にレンズL8およびL9が、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5にレンズL10およびL11がそれぞれ対応している。これらのうち、レンズL5とレンズL6、レンズL8とレンズL9、レンズL10とレンズL11とが、それぞれ接合レンズとして構成されている。
【0042】
また、第3レンズ群GR3のレンズL7の像面IMG側にアイリスIRが配置され、第5レンズ群GR5のレンズL11のさらに像面IMG側には、フィルタFLと、撮像素子のカバーガラスCGとが順に配置されており、像面IMGが撮像素子の受光面とされる。
【0043】
このズームレンズは、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4とを移動させてズーミングを行うように構成されている。短焦点距離端から長焦点距離端にズーミングを行うときには、第2レンズ群を物体側から像面IMG側に、第4レンズ群を像面IMG側から物体側にそれぞれ移動させる。また、第4レンズ群GR4または第5レンズ群GR5を移動させることにより、フォーカシングを行うことが可能となっている。
【0044】
次に、上記の図8のようなレンズ構成を有するズームレンズの数値実施例を、第3の実施例として示す。表7に、第3の実施例の各数値を示す。また、表8に、第3の実施例における各焦点位置での焦点距離f、Fナンバー(FNo.)および半画角ωの値を示す。さらに、表3に、第3の実施例において非球面とされた面の非球面係数を示す。
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
この第3の実施例では、レンズL2の両面(S3およびS4)、レンズL6の両面(S10およびS11)、およびレンズL7の物体側の面(S13)が、それぞれ非球面によって構成されている。
【0049】
以上の第3の実施例では、第1レンズ群GR1のレンズL2の両面(S3およびS4)が非球面とされたことにより、歪曲収差が補正されるとともに、レンズの有効径が小型化されている。また、第5レンズ群GR5に用いられた接合レンズ(レンズL9およびレンズL10)の接合面(S17)が物体側に凸型の形状とされたことにより、色収差が良好に補正される。
【0050】
図9〜図11は、それぞれ短焦点距離端、中間焦点距離、長焦点距離端における諸収差図である。各図において、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示している。
【0051】
ここで、表10に、第1、第2および第3の実施例において、上記の各式(6)および(7)の条件を求めるための数値を示す。
【0052】
【表10】
【0053】
この表10に示すように、上記の第1〜第3の実施例は、式(6)および(7)の各条件を満足している。また、図2〜図7、図9〜図11の諸収差図によれば、各実施例とも短焦点距離端、中間焦点距離および長焦点距離端において、諸収差がバランスよく補正されていることがわかる。以上の各実施例により、3倍程度の変倍比でありながら、レンズ系の全長が短縮されて全体が小型化され、かつ良好な光学性能を有するズームレンズが実現されている。これらは、小型の撮像装置用、特に画素数の比較的多いデジタルスチルカメラ用のズームレンズとして好適である。
【0054】
次に、上記のズームレンズを用いた撮像装置の例について説明する。図12は、本発明のズームレンズを搭載可能なデジタルスチルカメラの構成例を示すブロック図である。
【0055】
図12に示すデジタルスチルカメラは、撮像機能を担うカメラブロック10と、撮像された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部20と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部30と、撮像された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)40と、メモリカード51への書き込み/読み出しを行うR/W(リーダ/ライタ)50と、装置全体を制御するCPU60と、ユーザによる操作入力のための入力部70と、カメラブロック10内のレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部80を具備する。
【0056】
カメラブロック10は、本発明が適用されるズームレンズ11を含む光学系や、CCD等の撮像素子12等により構成される。カメラ信号処理部20は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換や、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の信号処理を行う。画像処理部30は、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸長復号化処理や、解像度等のデータ仕様の変換処理等を行う。
【0057】
メモリカード51は、着脱可能な半導体メモリからなる。R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データをメモリカード51に書き込み、またメモリカード51に記録された画像データを読み出す。CPU60は、デジタルスチルカメラ内の各回路ブロックを制御する制御処理部であり、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
【0058】
入力部70は、例えばシャッタ操作を行うためのシャッタレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等により構成され、ユーザによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力する。レンズ駆動制御部80は、CPU60からの制御信号に基づいて、ズームレンズ11内のレンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
【0059】
以下、このデジタルスチルカメラの動作を簡単に説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮像された画像信号が、カメラ信号処理部20を介してLCD40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、入力部70からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいて、ズームレンズ11内の所定のレンズが移動される。
【0060】
そして、入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッタが切られると、撮像された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリカード51に書き込まれる。
【0061】
なお、フォーカシングは、例えばシャッタレリーズボタンが半押しされた場合、あるいは記録のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80がズームレンズ11内の所定のレンズを移動させることにより行われる。
【0062】
また、メモリカード51に記録された画像データを再生する場合は、入力部70による操作に応じて、R/W50によりメモリカード51から所定の画像データが読み出され、画像処理部30で伸張復号化処理された後、再生画像信号がLCD40に出力される。これにより再生画像が表示される。
【0063】
図13は、このデジタルスチルカメラにおける部品の取り付け構造を示す断面図である。
図13では、図中左側に被写体が存在する場合のデジタルスチルカメラの内部を示している。ズームレンズ11は、カメラ筐体90の内部に収納されており、ズームレンズ11の像面側に撮像素子12が設けられる。また、LCD40は、被写体と対向する側のカメラ筐体90面に設けられ、撮影時に画角を合わせるために使用される。
【0064】
ここで、上述した条件を満足するようにズームレンズ11が設計されることにより、ズームレンズ11の全長の短縮やレンズの有効径の小型化により、撮影時の前後方向のさらなる薄型化、およびカメラ筐体90の小型化が可能となり、小型でありながら3〜5倍程度のズーミングが可能で、かつ、各種焦点距離において収差の少ない高画質な撮像画像を得ることが可能である。
【0065】
なお、上記の実施の形態では、本発明のズームレンズをデジタルスチルカメラに適用した場合について説明したが、例えばビデオカメラといった他の撮像装置等に適用することも可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のズームレンズでは、物体側より順に正、負、正、正および負の屈折力をそれぞれ有する5つのレンズ群を具備し、そのうち第2および第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うことが可能となっている。そして、被写体距離が無限遠での第5レンズ群の結像倍率β5を1.6より大きくすることにより、相対的にそれより物体側のレンズ群の焦点距離を短縮することができ、レンズ系の全長が短縮されるとともに、物体側に位置するレンズの有効径をより小さくすることが可能となる。ただし、第5レンズ群の結像倍率β5を2.2より大きくした場合には、Fナンバーを小さくしたときに十分な球面収差の補正が困難となり、像面への結像性能が悪化する。従って、第5レンズ群の結像倍率β5に対する上記の条件を満足することにより、良好な光学性能を維持しながら、レンズ系の全長が短縮されるとともにレンズの有効径が小型化され、小型の撮像装置に好適な3〜5倍程度の変倍比を有するズームレンズを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
【図2】第1の実施例における短焦点距離端での諸収差図である。
【図3】第1の実施例における中間焦点距離での諸収差図である。
【図4】第1の実施例における長焦点距離端での諸収差図である。
【図5】第2の実施例における短焦点距離端での諸収差図である。
【図6】第2の実施例における中間焦点距離での諸収差図である。
【図7】第2の実施例における長焦点距離端での諸収差図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るズームレンズのレンズ構成例を示す断面図である。
【図9】第3の実施例における短焦点距離端での諸収差図である。
【図10】第3の実施例における中間焦点距離での諸収差図である。
【図11】第3の実施例における長焦点距離端での諸収差図である。
【図12】本発明のズームレンズを搭載可能なデジタルスチルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るデジタルスチルカメラにおける部品の取り付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
GR1……第1レンズ群、GR2……第2レンズ群、GR3……第3レンズ群、GR4……第4レンズ群、GR5……第5レンズ群、L1〜L10……レンズ、FL……フィルタ、CG……カバーガラス、IMG……像面
Claims (6)
- 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群、負の屈折力を有する第5レンズ群を具備し、前記第2レンズ群および前記第4レンズ群を移動させることによりズーミングを行うように構成されたズームレンズにおいて、
被写体距離が無限遠での前記第5レンズ群の結像倍率をβ5としたときに、
1.6<β5<2.2
の条件を満足することを特徴とするズームレンズ。 - 前記第2レンズ群を物体側から像面側へ移動させ、前記第4レンズ群を像面側から物体側へ移動させることにより、広角側から望遠側にズーミングを行うように構成されることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
- 前記第2レンズ群の短焦点距離端から長焦点距離端までのストロークをdZ2、被写体距離が無限遠での前記第4レンズ群の短焦点距離端から長焦点距離端までのストロークをdZ4としたときに、
0.85<|dZ2/dZ4|<2.2
の条件をさらに満足することを特徴とする請求項2記載のズームレンズ。 - 前記第1レンズ群が具備するレンズのうち少なくとも1つの面は非球面で構成されることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
- 前記第5レンズ群は、物体側を向いた面が凸面とされた接合面を有する接合レンズを具備することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
- 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群、負の屈折力を有する第5レンズ群を具備し、前記第2レンズ群および前記第4レンズ群を移動させることによりズーミングを撮像レンズとして用いた撮像装置において、
被写体距離が無限遠での前記第5レンズ群の結像倍率をβ5としたときに、
1.6<β5<2.2
の条件を満足することを特徴とする撮像装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-05-30 JP JP2003154759A patent/JP2004354870A/ja active Pending
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