JP2004343385A - スピーカおよびスピーカシステム、そのスピーカを用いた電子機器および装置 - Google Patents

スピーカおよびスピーカシステム、そのスピーカを用いた電子機器および装置 Download PDF

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Masahide Sumiyama
昌英 隅山
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Abstract

【課題】本発明は各種音響機器および情報通信機器に使用されるスピーカに関するものであり、音圧レベルの調整が課題であった。
【解決手段】本発明のスピーカは、磁気回路24とフレーム26との相対位置をボイスコイル28の振動方向に対し位置調整可能にして構成することで、本来の位置からずれてしまったボイスコイル28の巻線位置に、磁気回路24を移動させ、その磁極を再配置して任意のスピーカの音圧レベルを確保できる構成としたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種音響機器および情報通信機器に使用されるスピーカおよびスピーカシステム、そのスピーカを用いた電子機器および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピーカについて、図11および図12により説明する。
【0003】
図11は従来のスピーカの断面図を示したものである。図12は、図11のスピーカの磁極位置とボイスコイルの巻線位置がずれてしまった状態のスピーカの断面図を示したものである。
【0004】
図11によると、着磁されたマグネット1を上部プレート2とヨーク3により挟み込んで磁気回路4を構成している。この磁気回路4のヨーク3にフレーム6を結合し、このフレーム6の周縁部に振動板7のエッジ部7aを結合している。そして、この振動板7にボイスコイル8を結合するとともに、このボイスコイル8を上記磁気回路4の磁気ギャップ5に挿入してスピーカを構成している。
【0005】
ここで、前記磁気回路4のヨーク3とフレーム6とは、溶接工法や接着工法等の方法により固定し結合されている。
【0006】
次に、図12によると、図11のスピーカを長期間使用して、支持系である振動板7のエッジ部7aの支持能力が低下した状態を示したものである。すなわち、本来、図11に示すように、磁気ギャップ5の上部プレート2の位置に配置されているボイスコイル8の巻線部が、下方にずれてしまった状態になっている。
【0007】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−283399号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のスピーカは、特に車載用音響機器や情報通信機器に使用されることが多く、スピーカの取り付け方向は、さまざまな方向で取り付けられている。
【0010】
しかも、自動車や携帯電話のような移動体であれば、絶えず、その移動方向や振動方向が変わったり、外部振動やショックによりスピーカの振動系が影響を受けたりすることが多い。
【0011】
上記のような使用実態から、経年変化として、スピーカの音圧レベルが低下して所望の音圧レベルを満足できなくなるという課題を有するものであった。
【0012】
この理由としては、スピーカの振動板自体の振動およびスピーカ以外の外部からの振動の影響により、スピーカの振動系を支持している支持系がストレスを受け、支持能力が低下してしまうことにより発生している。すなわち、音圧レベルが本来一番高くなるよう設定されている磁気回路の磁極とボイスコイル巻線との相対位置が、支持系部品の支持能力が低下してしまうことによりずれてしまい、磁束密度の大きな位置からボイスコイルの巻線部がはずれて振動してしまうことにより、音圧レベル低下が発生してしまうものである。
【0013】
この現象は、支持能力が低下してしまった支持系では、振動系を支えきれず振動系自体の自重により、重力方向に引っ張られボイスコイル巻線が磁気回路の磁極からはずれてしまうことにより発生してしまうものである。よって、自動車のリアトレイ用のスピーカのように、振動板を上向きに設定して取り付けられている場合は、ボイスコイルが磁気ギャップの内部へずれてしまうことになる。一方、天井用のスピーカのように、振動板を下向きに設定して取り付けられている場合は、ボイスコイルが磁気ギャップの外部へずれてしまうことになる。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するもので、支持系部品の支持能力が低下してしまっても、音圧レベルが確保できる優れたスピーカを提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
【0016】
本発明の請求項1に記載の発明は、磁気回路に結合されたフレームと、このフレームの外周部に結合された振動板と、この振動板に結合されるとともに、その一部が前記磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルとからなるスピーカであって、前記磁気回路と前記フレームの相対位置はボイスコイルの振動方向に対し位置調整可能にしてスピーカを構成したものである。
【0017】
この構成により、経時変化等により発生した支持系部品の支持能力低下により本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することができる。よって、スピーカの音圧レベルを確保することができる。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、磁気回路とフレームとの結合は、磁気回路をフレームに圧入することにより構成したものである。この構成により、磁気回路を安定してフレームに可動自在に固定し、加圧することで簡単にスライドさせることができる。
【0019】
本発明の請求項3に記載の発明は、磁気回路とフレームとの結合を、ねじ止めにより構成したものである。この構成により、磁気回路とフレームとを安定して固定することができ、磁極の位置を簡単に、しかも精度良く移動させることができる。
【0020】
本発明の請求項4に記載の発明は、磁気回路とフレームとの結合は、フレームを磁気回路に圧入することにより構成したものである。この構成により、スピーカの低コスト化を図ることができる。
【0021】
本発明の請求項5に記載の発明は、磁気回路のフレームとの結合部の外周と、フレームの磁気回路との結合部の内周とにねじを設けて構成したものである。この構成により、スピーカの磁気回路かフレームを回転させることにより、磁極の位置を簡単に、しかも精度良く移動させることができる。
【0022】
本発明の請求項6に記載の発明は、磁気回路のフレームとの結合部の内周と、フレームの磁気回路との結合部の外周とにねじを設けて構成したものである。この構成により、スピーカの磁気回路かフレームを回転させることにより、磁極の位置を簡単に、しかも精度良く移動させることができる。
【0023】
本発明の請求項7に記載の発明は、磁気回路のフレームとの結合部の外周と、フレームの磁気回路との結合部の内周とにロック機構を設けて構成したものである。この構成により、スピーカの磁気回路とフレームとを安定して、しかも精度良く固定と移動をさせることができる。
【0024】
本発明の請求項8に記載の発明は、磁気回路のフレームとの結合部の内周と、フレームの磁気回路との結合部の外周とにロック機構を設けて構成したものである。この構成により、スピーカの磁気回路とフレームとを安定して、しかも精度良く固定と移動をさせることができる。
【0025】
本発明の請求項9に記載の発明は、ロック機構はツメ部と多段階からなるストッパー部とで構成したものである。この構成により、スピーカの磁気回路とフレームとを安定して、しかも精度良く固定と移動をさせることができる。
【0026】
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載してスピーカシステムを構成したものである。この構成により、スピーカシステムの音圧レベル低下についても、本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0027】
本発明の請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載して電子機器を構成したものである。この構成により、電子機器の音圧レベル低下についても、本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0028】
本発明の請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載して装置を構成したものである。この構成により、装置の音圧レベル低下についても、本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、同様の内容については、その説明を省略して説明する。
【0030】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1および請求項2に記載の発明について説明する。
【0031】
図1は、本発明の実施の形態1のスピーカを示す断面図である。図1によると、着磁されたマグネット21を上部プレート22とヨーク23により挟み込んで磁気回路24を構成している。この磁気回路24のヨーク23をフレーム26に圧入して結合し、このフレーム26の周縁部に振動板27を結合している。そして、この振動板27にボイスコイル28を結合するとともに、このボイスコイル28を上記磁気回路24の磁気ギャップ25に挿入している。
【0032】
この構成とすることで、圧入していることにより磁気回路24を安定してフレーム26に固定できるとともに、磁気回路24とフレーム26は、加圧することでボイスコイル28の振動方向と同方向に可動自在となり、簡単にスライドさせることができる。よって、磁気回路24の磁極とボイスコイル28の巻線との相対位置を自由に最適位置に設定することができる。
【0033】
このように、経時変化や外部からの振動やショック等により発生した支持系部品の支持能力低下により、本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することができる。よって、スピーカの音圧レベルを確保することができる。
【0034】
ここで、磁気回路24とフレーム26との外部からの振動やショック等によるずれについて心配な場合は、接着剤等によりその一部を仮止めすることも可能である。
【0035】
また、本発明は以下に示す別の効果も有している。すなわち、前述した内容はスピーカの音圧レベルを向上させる目的での使用について説明したが、本発明の構成は、音圧レベルを低下させる目的での使用も可能である。
【0036】
これは、本来スピーカの音圧レベルが最大値になるように設定されている磁気回路24の磁極と、ボイスコイル28の巻線との相対位置を、ずらすことによりスピーカの音圧レベルを低下させる使用方法である。この使い方については、スピーカの音圧レベルが高過ぎる場合や、振動系の振幅量を抑えて支持系の保護を図りたい場合等に使用する方法である。
【0037】
また、歪についての調整も可能である。スピーカの音圧レベルが最大値になるような設定は、必ずしも歪が最低値とならないことが多い。これは、支持系の非直線性が支配的であるために発生する問題である。よって、ハイファイスピーカのように、スピーカの音圧レベルを小さく設定しても、低歪化したい場合には、歪率が最低値になる位置に磁気回路を移動させ、その磁極を設定することで実現することができる。
【0038】
さらに、この発明は経時変化等によるボイスコイル28の巻線位置と磁気回路24の磁極位置とのずれを修正し、音圧レベルや歪率を調整する以外に、スピーカの組立て時に応用することも可能である。すなわち、ボイスコイル28の巻線位置と磁気回路24の磁極位置とをあらかじめ設定せず、スピーカの組立て終了後に設定する方法である。
【0039】
このように生産方法を変更することで、生産性の向上を図ることができる。
【0040】
当例は、内磁型の小型ダンパーレススピーカについて説明したが、外磁型スピーカやダンパー付きスピーカ等の大型スピーカについても同様に実施可能である。この例については以下に説明する。
【0041】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
【0042】
図2は、本発明の実施の形態2のスピーカを示す断面図であり、大型で外磁型のダンパー付きスピーカを示したものである。図2によると、着磁されたマグネット31を上部プレート32と下部プレート33により挟み込んで磁気回路34を構成している。この磁気回路34の上部プレート32とフレーム36とに孔を設けて、ねじ50により結合している。このフレーム36の周縁部に振動板37を結合している。そして、この振動板37にボイスコイル38を結合するとともに、このボイスコイル38をダンパー39により中心保持しながら、上記磁気回路34の磁気ギャップ35に挿入している。
【0043】
この構成とすることで、磁気回路34とフレーム36は、ねじ50により調整することでボイスコイル38の振動方向と同方向に可能自在となり、簡単にスライドさせることができる。よって、磁気回路34の磁極とボイスコイル38の巻線との相対位置を自由に最適位置に設定することができる。
【0044】
このように、経時変化や外部からの振動やショック等により発生した支持系部品の支持能力低下により、本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することができる。よって、スピーカの音圧レベルを確保することができる。
【0045】
さらに、当実施の形態は、ねじ50は最低1本の使用から実施することができるが、2本以上使用したときの効果として、フレーム36すなわちボイスコイル38と磁気回路34との傾斜についても調整することができる。これは、各々のねじ50の締め具合により傾斜を調整することができるため、ギャップ不良の低減対策としても使用することができる。この場合は、ねじ50を4本として磁気ギャップ35の周囲に均等に配置し、各方向から精度よくその傾斜を微調整できるようにすることが望ましい。これにより、スピーカ生産直後のギャップ不良や、長期使用中の経時変化によるギャップ不良を対策することができ、不良率低減によるスピーカの品質向上を実現することができる。
【0046】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明する。
【0047】
図3は、本発明の実施の形態3のスピーカの断面図を示したものである。実施の形態1と異なる点は、磁気回路24とフレーム26との結合を、磁気回路24のヨーク23の内周部にフレーム26の外周部を圧入して結合している点である。この構成により、簡単な構成のみで磁気回路24が可動自在なスピーカを実現することができるため、スピーカの低コスト化を図ることができる。
【0048】
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の特に請求項5および請求項6に記載の発明について説明する。
【0049】
図4および図5は本発明の実施の形態4のスピーカを示す断面図である。当実施の形態は、それぞれ、実施の形態1、実施の形態3の圧入結合しているヨーク23とフレーム26との接触部に、それぞれねじを設けて構成したものである。
【0050】
図4については、ヨーク23のフレーム26との結合部の外周と、フレーム26のヨーク23との結合部の内周とにねじを設けて構成したものである。図5については、ヨーク23のフレーム26との結合部の内周と、フレーム26のヨーク23との結合部の外周とにねじを設けて構成したものである。
【0051】
この構成により、スピーカの磁気回路24かフレーム26を回転させることにより、磁極の位置を簡単に、しかも精度良く移動させることができる。
【0052】
(実施の形態5)
以下、実施の形態5を用いて、本発明の特に請求項7、請求項8、請求項9に記載の発明について説明する。
【0053】
図6および図7は、本発明の実施の形態5のスピーカを示す断面図である。また、図7(a)は、本発明の実施の形態5のスピーカを示す断面図、図7(b)は、その要部の拡大断面図である。当実施の形態は、それぞれ、実施の形態1、実施の形態3の圧入結合しているヨーク23とフレーム26との接触部に、それぞれツメ部と多段階からなるストッパー部とでロック機構を設けて構成したものである。
【0054】
図6については、ヨーク23のフレーム26との結合部の外周に設けたツメ部と、フレーム26のヨーク23との結合部の内周とに設けた多段階からなるストッパー部とでロック機構を構成したものである。図7(a)(b)については、ヨーク23のフレーム26との結合部の内周に設けた多段階からなるストッパー部と、フレーム26のヨーク23との結合部の外周とに設けたツメ部とでロック機構を構成したものである。前記は一例について説明したが、このツメ部と多段階からなるストッパー部とは、ヨーク23とフレーム26のどちらに設けても良い。
【0055】
この構成により、スピーカの磁気回路24かフレーム26を加圧することにより、スピーカの磁気回路24とフレーム26とを安定して、しかも精度良く固定と移動をさせることができる。
【0056】
(実施の形態6)
以下、実施の形態6を用いて、本発明の特に請求項10に記載の発明について説明する。
【0057】
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載してスピーカシステムを構成したものである。図8は、本発明の実施の形態6のスピーカシステムを示す断面図である。図8によると、請求項1記載のスピーカ40をエンクロジャー48に搭載してスピーカシステム49を構成したものである。
【0058】
ここで、スピーカ40のヨーク23は、スピーカ40をエンクロジャー48に搭載したままで、エンクロジャー48を分解しなくても、ヨーク23の移動が実施できるように、外部に露出させた構成としている。この構成により、スピーカシステム49の音圧レベル低下についても、ヨーク23を移動させることにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0059】
(実施の形態7)
以下、実施の形態7を用いて、本発明の特に請求項11に記載の発明について説明する。
【0060】
本発明の請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載して電子機器を構成したものである。図9は、本発明の実施の形態7の電子機器である携帯電話を示す部分断面図である。図9によると、請求項1記載のスピーカ40を表示モジュール45や回路基板43とともに外装ケース44に搭載して携帯電話46を構成したものである。この構成により、電子機器である携帯電話46の音圧レベル低下についても、スピーカ40のヨーク23を移動させることにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0061】
(実施の形態8)
以下、実施の形態8を用いて、本発明の特に請求項12に記載の発明について説明する。
【0062】
本発明の請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載して装置を構成したものである。図10は、本発明の実施の形態8の装置である自動車を示す断面図である。図10によると、請求項1記載のスピーカ40を自動車47のリアトレイに振動板を上向きにして搭載したものである。
【0063】
この構成により、スピーカ40の振動系は絶えず重力方向に引張られる状態となる。この状態で、スピーカ40自身の駆動と自動車47の走行時の振動等により、スピーカ40の支持系には常に大きなストレスが加わることになる。そして、これらの大きなストレスは、スピーカ40の振動系を重力方向に引張る方向に作用されるため、スピーカ40の振動系は下方に沈んでしまい、そのボイスコイルは磁気ギャップの内部に入り込んだ状態となり、音圧レベルが低下してしまう。このような状態になっても、スピーカ40のヨーク23を下方に移動させることにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0064】
前記は、スピーカ40を自動車47のリアトレイに振動板を上向きにして搭載した例を説明したが、別の例として自動車47の天井に振動板を下向きにして搭載されることもある。この場合は、前記例とは逆の方向に振動系が移動してしまう。すなわち、そのボイスコイルは磁気ギャップの外部へ飛び出した状態となり、音圧レベルが低下してしまう。このような状態になっても、前記同様スピーカ40のヨーク23を移動させることにより、音圧レベルを向上させることができる。
【0065】
また、自動車47のドアや、ピラー、フロント部等にスピーカ40の振動板を横向きや斜め向きにして搭載する場合も多い。このような場合は、スピーカのボイスコイルは、単に磁気ギャップの内部に入り込んだ状態や磁気ギャップの外部へ飛び出した状態とはならず、斜めに傾斜してギャップ不良となることが多い。このような場合でも、前述したような、ねじを多数個使用して、スピーカのフレームと、磁気回路すなわちボイスコイルとの傾斜を設けて対応することで、ボイスコイルの振幅移動と磁気回路とを平行になるように修正することで、ギャップ不良をなくすことができる。
【0066】
この構成により、装置の音圧レベル低下やギャップ不良についても、対策することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明は、磁気回路とフレームとの相対位置をボイスコイルの振動方向に対し位置調整可能にしてスピーカを構成したものである。この構成により、経時変化等により発生した支持系部品の支持能力低下により本来の位置からずれてしまったボイスコイルの巻線位置に、磁気回路を移動させ、その磁極を再配置することができ、スピーカの音圧レベルを確保することができる。また、磁気回路とフレームとの相対位置を移動させることで、スピーカの音圧レベルが高過ぎる場合は、音圧レベルを低下させたり、ハイファイスピーカの低歪化を図ったりすることもできる。
【0068】
さらに、ボイスコイルの巻線位置と磁気回路の磁極位置とをあらかじめ設定せず、スピーカの組立て終了後に設定することで、スピーカの生産性向上を図ることも可能である。また、磁気回路とフレームとに傾斜を設けることにより、ギャップ不良をなくすこともできる。
【0069】
このように本発明は、スピーカの音圧レベルの調整、低歪化、生産性向上化、ギャップ不良対策等が実現できる優れたスピーカを提供することができ、その工業的価値は非常に大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるスピーカの断面図
【図2】本発明の実施の形態2におけるスピーカの断面図
【図3】本発明の実施の形態3におけるスピーカの断面図
【図4】本発明の実施の形態4におけるスピーカの断面図
【図5】本発明の実施の形態4におけるスピーカの断面図
【図6】本発明の実施の形態5におけるスピーカの断面図
【図7】(a)本発明の実施の形態5におけるスピーカの断面図
(b)はその要部拡大断面図
【図8】本発明の実施の形態6におけるスピーカシステムの断面図
【図9】本発明の実施の形態7における電子機器の部分断面図
【図10】本発明の実施の形態8における装置の断面図
【図11】従来のスピーカの断面図
【図12】従来のスピーカの断面図
【符号の説明】
1 マグネット
2 上部プレート
3 ヨーク
4 磁気回路
5 磁気ギャップ
6 フレーム
7 振動板
7a エッジ部
8 ボイスコイル
21 マグネット
22 上部プレート
23 ヨーク
24 磁気回路
25 磁気ギャップ
26 フレーム
27 振動板
28 ボイスコイル
31 マグネット
32 上部プレート
33 下部プレート
34 磁気回路
35 磁気ギャップ
36 フレーム
37 振動板
38 ボイスコイル
39 ダンパー
40 スピーカ
43 回路基板
44 外装ケース
45 表示モジュール
46 携帯電話
47 自動車
48 エンクロジャー
49 スピーカシステム
50 ねじ

Claims (12)

  1. 磁気回路に結合されたフレームと、このフレームの外周部に結合された振動板と、この振動板に結合されるとともに、その一部が前記磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルとからなるスピーカであって、前記磁気回路と前記フレームの相対位置はボイスコイルの振動方向に対し位置調整可能に構成されたスピーカ。
  2. 磁気回路とフレームとの結合は、磁気回路をフレームに圧入することにより実施されることを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
  3. 磁気回路とフレームとの結合は、ねじ止めにより実施されることを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
  4. 磁気回路とフレームとの結合は、フレームを磁気回路に圧入することにより実施されることを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
  5. 磁気回路のフレームとの結合部の外周と、フレームの磁気回路との結合部の内周とにねじを設けて構成した請求項1記載のスピーカ。
  6. 磁気回路のフレームとの結合部の内周と、フレームの磁気回路との結合部の外周とにねじを設けて構成した請求項1記載のスピーカ。
  7. 磁気回路のフレームとの結合部の外周と、フレームの磁気回路との結合部の内周とにロック機構を設けて構成した請求項1記載のスピーカ。
  8. 磁気回路のフレームとの結合部の内周と、フレームの磁気回路との結合部の外周とにロック機構を設けて構成した請求項1記載のスピーカ。
  9. ロック機構はツメ部と多段階からなるストッパー部とで構成された請求項7または請求項8記載のスピーカ。
  10. 請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載したスピーカシステム。
  11. 請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載した電子機器。
  12. 請求項1から請求項9記載のいずれか1つのスピーカを搭載した装置。
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