JP2004341494A - 偏光膜、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】波長1064nmのYAGレーザーを励起光として用いた偏光ラマン分光法により得られる散乱スペクトル強度が特定の関係式を満たし、かつ厚さが5μm以上21μm以下である偏光膜。該偏光膜がポリビニルアルコールを延伸して得られたもので、該偏光膜の少なくとも片側に保護膜を貼合した偏光板。また、該偏光板を用いた液晶表示装置。
【選択図】 なし
Description
偏光板は、このような液晶表示装置の普及に伴い、需要が急増している。偏光板は一般に偏光能を有する偏光膜の両面あるいは片面に、接着剤層を介して保護膜が貼り合わせら
れている。上記のような偏光板に用いられる偏光膜は、一般に、ポリビニルアルコール等からなるポリマーフィルムを、延伸機等を用いて延伸することにより作製されている。また、保護膜としては、光学的に透明で複屈折が小さいことから、主にセルローストリアセテートが用いられている。
このうち片側の保護膜をなくす方法では、偏光膜との貼り合わせで偏光板が表裏非対称となり、偏光板が反ってしまう問題が生じ、好ましくない。
また、偏光膜の両側の保護膜の厚みを薄くする方法(例えば、特許文献1参照)では、偏光板の保護膜として一般的に使用されているセルローストリアセテート(TAC)フィルムの透湿度が薄膜化により増大し、それを用いた偏光板は加湿による光線透過率や偏光度の変化が大きく、加湿信頼性が悪化してしまう。このため、さらに防湿層を形成する必要が生じ、生産性の面で不利であった。
この額縁状光漏れは、偏光板に加熱ストレスがかかることで、延伸の残留応力により偏光膜が収縮し、その応力が保護膜に作用し保護膜を収縮させるため、LCD周囲部の保護膜の複屈折が大きくなることで生じると考えられる。偏光板の軽量・薄膜化が進む中で、保護膜が薄膜化されているため、LCD周囲部の保護膜の複屈折がより大きくなり、さらに額縁状光漏れが顕著になってしまうことが問題であった。
(1)ポリビニルアルコールからなる偏光膜であって、波長1064nmのYAGレーザーを励起光として用いた偏光ラマン分光法により得られる散乱スペクトル強度が下記(式1)及び(式2)を満たし、かつ厚さが5μm以上21μm以下であることを特徴とする偏光膜。
(式2):(Ib154/Ia154)>60
Ib108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ia154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
Ib154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
(式2):(Ib154/Ia154)>60
Ib108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ia154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
Ib154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
(4)単板透過率が41%以上50%未満で、偏光度が99.9%以上100%未満であることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の偏光板。
(7)フィルムの長手方向とそれと直交する方向とで、偏光フィルムの単板透過率の振れ幅が0〜1.5%であるロール状の偏光フィルムから作製されていることを特徴とする上記(2)〜(6)のいずれかに記載の偏光板。
(8)フィルムの長手方向とそれと直交する方向で、偏光フィルムの偏光度の振れ幅が0〜0.03%であるロール状の偏光フィルムから作製されていることを特徴とする上記(2)〜(7)のいずれかに記載の偏光板。
(10)上記(2)〜(9)のいずれかに記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
本発明で規定する、励起光の偏光面に対して測定試料である偏光膜の延伸方向を垂直に配置した場合の散乱光強度と、平行に配置した場合の散乱光強度との比(Ib108/Ia108)及び(Ib154/Ia154)は、それぞれI3 -及びI5 -の配向度に相当し、上記の散乱光強度比がともに60より大きくなるとき、光学性能に優れる配向度が実現されていると推定される。
ラマン散乱において、ラマンバンド108cm-1の散乱はI3 -イオンに帰属し、ラマンバンド154cm-1の散乱はI5 -イオンに帰属すると考えられている(108cm-1の散乱については、M. E.Heyde, L. Rimai etc., J. Amer. Chem. Soc., vol.94, 1972年, p.5222、及びF. Inagaki etc., Bull. Chem. Soc. Jpn., vol.45, 1972年, p.3384など、154cm-1の散乱については、R. C.Teitelbaum etc., J. Amer. Chem. Soc., vol.102, 1980年, p.3322など参照)。
また、本発明の液晶表示装置は、上記構成の偏光板を用いるために、表示性能に優れ、額縁状光漏れの少ないものとなる。
1.偏光板の構成
まず、本発明の偏光板を構成する本発明の偏光膜、及び保護膜について説明する。
本発明に用いる偏光膜は、ポリビニルアルコール(PVA)を延伸して得られるものである。PVAは、ポリ酢酸ビニルをケン化したポリマー素材であるが、例えば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のような酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる(以下、これらを含めて「PVA系樹脂」と称する)。
PVAフィルムのレターデーション(面内)は0nm以上100nm以下が好ましく、0nm以上50nm以下がさらに好ましい。また、PVAフィルムのRth(膜厚方向)は0nm以上500nm以下が好ましく、0nm以上300nm以下がさらに好ましい。
PVAフィルム中の二色性分子の含有量は、少なすぎると偏光度が低く、また、多すぎても単板透過率が低下する傾向があることから、通常、フィルムのマトリックスを構成するポリビニルアルコール系重合体に対して、0.01質量%から5質量%の範囲に調整されるのが好ましい。
本発明の偏光膜は、ポリビニルアルコールフィルムを原反フィルムとして、一般にポリマー延伸法として広く行われている縦一軸延伸(フィルム長手方向に延伸)により得ることができる。また、ポリビニルアルコールの原反フィルムを連続的に供給し、該原反フィルムの両端を保持手段により保持し、該保持手段を該原反フィルムの長手方向に進行させつつ、該保持手段により張力を付与して該原反フィルムを延伸する方法により得ることもできる。後者の方法としては、膜厚の厚い原反フィルムを用いる場合に、光学性能の良い偏光膜を容易に作製できるので好ましく、特に特開2002−86554号に記載の方法が好ましく利用できる。
本発明では、上記のように延伸により得られる偏光フィルムを本発明では偏光膜として好ましく用いることができる。この偏光フィルムは、フィルムの長手方向とそれと直交する方向とで膜厚の振れ幅が0〜10%であることが好ましく、さらに0〜8%であることが好ましい。振れ幅をこの範囲にすることで、フィルムのロスが低減して生産性が向上するので、好ましい。
偏光膜は、両面または片面に、透明なポリマーフィルムを保護膜として、接着剤または粘着剤を用いて貼り合わせて使用されることが好ましい。保護膜には、透明性、低複屈折性、適度な剛性といった物性が求められる。
本発明の保護膜に用いる透明ポリマーフィルムの透過率は80%以上が好ましく、87%以上であることがさらに好ましい。透明ポリマーフィルムのヘイズは2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明ポリマーフィルムの屈折率は1.4乃至1.7であることが好ましい。
透明ポリマーフィルムの素材は特に制限は無いが、ノルボルネン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアリレート、ポリスルフォン、セルロースアシレートを挙げることができる。市販のポリマーフィルムとしては、日本ゼオン(株)製のゼオネックス(参考資料:特開昭63−218726号、特開平5−25220号、特開平9−183832号)、ゼオノアや、日本合成ゴム(株)製ARTON(参考資料:特開平1−24051号、特開平5−97978号)や、富士写真フィルム(株)製フジタック(参考資料:発明協会公開技法2001−1745)、なかでもフジタック(富士写真フィルム(株)製)、ゼオノア(日本ゼオン(株)製)が特に好ましい。偏光膜の両面の透明ポリマーフィルムは同じであっても異なっていてもよい。
式(4):Rth値=((nx+ny)/2−nz)×d
保護膜として用いる透明ポリマーフィルムの透湿係数(25μm、25℃、90%RH)は、0.0001〜1000g/m2・dayが好ましく、温度収縮率は2×10-5/℃〜9×10-5/℃が好ましく、湿度収縮率は7×10-5/%RH以下が好ましい。また、特開2001−235625号に記載されているような、40℃、90%RHの透湿度が0.04g/cm2・24h以下の透明ポリマーフィルムも保護膜として好ましく用いることもできる。
保護膜として用いるポリマーフィルムの光弾性係数は特開平7−294732号に記載されているように25.0×10-13cm2/dyne以下が好ましい。本発明では、さらに9×10-13cm2/dyne以下が特に好ましい。
セルロースアシレートの粘度平均重合度は200乃至700が好ましく250乃至500が更に好ましく250乃至350が最も好ましい。
次に、本発明の偏光板の製造工程について説明する。
本発明における偏光板の製造工程は、PVA膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護膜貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程から構成されることが好ましい。
染色工程、硬膜工程、延伸工程の順序を任意に変えること、また、いくつかの工程を組み合わせて同時に行っても構わない。また、特許第3331615号に記載されているように、硬膜工程の後に水洗する工程を設けることも好ましい。
本発明では、PVA膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護膜貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程を記載の順序で遂次行うことが特に好ましい。また、前述の工程中または後にオンライン面状検査工程を設けることも好ましい。
また、膨潤工程の温度、時間は、任意に定めることができるが、10℃以上60℃以下、5秒以上2000秒以下が好ましい。
二色性分子として高次のヨウ素イオンを用いる場合、高コントラストな偏光板を得るためには、染色工程にはヨウ素をヨウ化カリウム水溶液に溶解した液を用いることが好ましい。この場合のヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液のヨウ素濃度は0.05〜20g/l、ヨウ化カリウムは3〜200g/l、ヨウ素とヨウ化カリウムの質量比は1〜2000であることが好ましい。染色時間は10〜1200秒が好ましく、液温度は10〜60℃が好ましい。さらに好ましくは、ヨウ素が0.5〜2g/l、ヨウ化カリウムが30〜120g/l、ヨウ素とヨウ化カリウムの質量比は30〜120がよく、染色時間は30〜600秒、液温度は20〜50℃がよい。
また、特許第3145747号に記載されているように、染色液にホウ酸、ホウ砂等のホウ素系化合物を添加してもよい。
架橋剤としては米国再発行特許第232897号に記載のものが使用できる。また、特許第3357109号に記載されているように、寸法安定性を向上させるため、多価アルデヒドを架橋剤として使用することもできる。架橋剤としては、ホウ酸類が最も好ましく用いられる。
硬膜工程に用いる架橋剤としてホウ酸を用いる場合には、架橋剤溶液であるホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液に金属イオンを添加してもよい。金属イオンとしては塩化亜鉛が好ましい。
また、特開2000−35512号に記載されているように、塩化亜鉛の代わりに、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などの亜鉛塩を用いることもできる。
一対のロールで貼り合わせる方法が好ましく使用される。また、特開2001−296426号及び特開2002−86554号に記載されているように、偏光膜の延伸に起因するレコードの溝状の凹凸を抑制するため、貼り合わせ時の偏光膜の水分率を調整することが好ましい。本発明では0.1%〜30%の水分率が好ましい。
(1)透過率及び偏光度
本発明の偏光板の単板透過率は41%以上50%未満が好ましい。さらに単板透過率は42.5%以上49.5%以下がより好ましく、42.8%以上49.0%以下が特に好ましい。
偏光度は99.9%以上が好ましく100%未満が好ましい。さらに99.900%以上99.999%以下がより好ましく、99.940%以上99.995%以下が特に好ましい。偏光度は下記式(5)で定義される。
平行透過率の36%以上42%以下でありことが好ましい。直交透過率は0.15%以下が好ましく、0.001%以上0.05%以下であることがより好ましい。
ここで透過率は、JIS Z8701に基づいた下記式(6)で定義される。
S(λ):色の表示に用いる標準光の分光分布
y(λ):XYZ表色系における等色関数
τ(λ):分光透過率
平行透過率については、特開2001−83328号や特開2002−22950号のように波長依存性が小さくいのも好ましい。
さらに、偏光板をクロスニコルに配置した場合の光学特性は、特開2001−91736号に記載されている範囲であってもよく、平行透過率と直交透過率の関係が、特開2002−174728号に記載されている範囲内であってもよい。
波長440nmにおける平行透過率と直交透過率、波長550nmにおける平行透過率と直交透過率、波長610nmにおける平行透過率と直交透過率に対して、特開2002−258042号や特開2002−258043号に記載されている関係を満足する偏光板であるのも好ましい。
本発明の偏光板の色相は、CIE均等知覚空間として推奨されているL*a*b*表色系における明度指数L*及びクロマティクネス指数a*とb*を用いて好ましく評価される。
L*、a*、b*は、XYZ表色系のX、Y、Zを用いて下記式(8)で定義される。
特開平2001−166135号や特開2001−166137号に記載されているような、偏光板をクロスニコルに配置して波長550nmの光を入射させる場合の、垂直光を入射させた場合と偏光軸に対して45度の方位から法線に対し40度の角度で入射させた場合との透過率比やxy色度差にするのも好ましい。また、特開平10−68817号に記載されているように、クロスニコル配置した偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)と、積層体の法線から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T60/T0)を10000以下としたり、特開2002−139625号に記載されているように、偏光板に法線から仰角80度までの任意な角度で自然光を入射させた場合に、その透過スペクトルの520〜640nmの波長範囲において波長域20nm以内における透過光の透過率差を6%以下としたり、特開平8−248201号に記載されているように、フィルム上の任意の1cm離れた場所における透過光の輝度差が30%以内とすることも好ましい。
(4−1)湿熱耐久性
本発明の偏光板は、特開2001−116922号に記載されているように、60℃、90%RHの雰囲気に500時間放置した場合のその前後における光透過率及び偏光度の変化率が絶対値で3%以下であることが好ましい。特に、光透過率の変化率は2%以下、また、偏光度の変化率は絶対値で1.0%以下、更には0.1%以下であることが好ましい。また、特開平7−77608号に記載されているように、80℃、90%RH、500時間放置後の偏光度が95%以上、単体透過率が38%以上であることも好ましい。
本発明の偏光板は、80℃、ドライ雰囲気下に500時間放置した場合のその前後における光透過率及び偏光度の変化率も、絶対値で3%以下であることが好ましい。特に、光透過率の変化率は2%以下、また、偏光度の変化率は絶対値に基で1.0%以下、更には0.1%以下であることが好ましい。
さらに本発明の偏光板は、特開平6−167611号に記載されているように、80℃で2時間放置した後の収縮率が0.5%以下であるのが好ましい。また、特開平10−68818号に記載されているような、ガラス板の両面にクロスニコル配置した偏光板積層体を69℃の雰囲気中で750時間放置した後のx値及びy値を取る偏光板も好ましい。
さらにまた、80℃、90%RHの雰囲気中で200時間放置処理後のラマン分光法による105cm-1及び157cm-1のスペクトル強度比の変化を、特開平8−94834号や特開平9−197127号に記載された範囲とすることも好ましい。
本発明の偏光板は、波長1064nmのYAGレーザーを励起光として用いた偏光ラマン分光法により得られる該偏光膜の散乱スペクトル強度が下記(式1)及び(式2)を満足する。
(式2):(Ib154/Ia154)>60
Ib108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ia154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
Ib154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
本発明の偏光板では、特開2002−6133号に記載されているように、80℃30分加熱したときの単位幅あたりの吸収軸方向の収縮力を4.0N/cm以下としたり、特開2002−236213号に記載されているように、70℃の加熱条件下に120時間置いた場合に、吸収軸方向の寸法変化率及び透過軸方向の寸法変化率をともに±0.6%以内としたり、偏光板の水分率を特開2002−90546号に記載されているように3質量%以下とすることも好ましい。さらに、特開2000−249832号に記載されているように、延伸軸に垂直な方向の表面粗さを中心線平均粗さに基づいて0.04μm以下としたり、特開平10−268294号に記載されているように透過軸方向の屈折率n0を1.6より大きくしたり、偏光板の厚み(a)と保護膜の厚み(b)の関係を特開平10−111411号に記載された範囲とすることも好ましい。
本発明の偏光板は、LCDの視野角拡大フィルム、反射型LCDに適用するためのλ/4板、ディスプレイの視認性向上のための反射防止フィルム、輝度向上フィルムや、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層等の機能層を有する光学フィルムと複合した機能化偏光板として好ましく使用される。
(1)視野角拡大フィルム
本発明の偏光板は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、OCB(Optically Compensatory Bend)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)のような表示モードに提案されている視野角拡大フィルムと組み合わせて使用することができる。
光学異方性層の厚さは、0.1乃至10μmであることが好ましく、0.5乃至5μmであることがさらに好ましい
善するために使用される。本発明の偏光板をOCBモード液晶セルに用いる場合は、米国特許5805253号に記載されたような円盤状の液晶性化合物をハイブリット配向させた視野角拡大フィルムと組み合わせて用いることが好ましい。
本発明の偏光板は、λ/4板と積層した円偏光板として使用することができる。円偏光板は入射した光を円偏光に変換する機能を有しており、反射型液晶表示装置やECBモードなどの半透過型液晶表示装置、または有機EL素子等に好ましく利用されている。
本発明の偏光板は反射防止フィルムと組み合わせて使用することができる。反射防止フィルムとしては、フッ素系ポリマー等の低屈折率素材を単層付与しただけの反射率1.5%程度のフィルム、または薄膜の多層干渉を利用した反射率1%以下のフィルムのいずれも使用できる。本発明では、透明支持体上に低屈折率層、及び低屈折率層より高い屈折率を有する少なくとも一層の層(即ち、高屈折率層、中屈折率層)を積層した構成が好ましく使用される。また、日東技報, vol.38, No.1, may, 2000, 26頁〜28頁や特開2002−301783号などに記載された反射防止フィルムも好ましく使用できる。
高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率。
含フッ素化合物としては、例えば、特開平9−222503号公報明細書段落番号[0018]〜[0026]、同11−38202号公報明細書段落番号[0019]〜[0030]、特開2001−40284号公報明細書段落番号[0027]〜[0028]、特開2000−284102号公報等に記載の化合物を好ましく使用することができる。含シリコーン化合物はポリシロキサン構造を有する化合物が好ましいが、反応性シリコーン(例、サイラプレーン(チッソ(株)製)や両末端にシラノール基含有のポリシロキサン(特開平11−258403号公報)等を使用することもできる。シランカップリング剤等の有機金属化合物と特定のフッ素含有炭化水素基含有のシランカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化させてもよい(特開昭58−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報、特開平9−157582号公報、同11−106704号公報、特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−53804号公報記載の化合物等)。
低屈折率層の膜厚は、30〜200nmであることが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであることが最も好ましい。
このような超微粒子は、粒子表面を表面処理剤で処理したり(シランカップリング剤等:特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2000−9908、アニオン性化合物または有機金属カップリング剤:特開2001−310432号公報等)、高屈折率粒子をコアとしたコアシェル構造としたり(特開2001−166104等)、特定の分散剤併用する(例、特開平11−153703号公報、特許番号US6210858B1、特開2002−2776069号公報等)等の態様で使用することができる。
中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
本発明の偏光板は、輝度向上フィルムと組み合わせて使用することができる。輝度向上フィルムは、円偏光または直線偏光の分離機能を有しており、LCDにおいて偏光板とバックライトの間に配置され、一方の円偏光または直線偏光をバックライト側に後方反射もしくは後方散乱する。バックライト部からの再反射光は、部分的に偏光状態を変化させ、輝度向上フィルム及び偏光板に再入射する際、部分的に透過するため、この過程を繰り返すことにより光利用率が向上し、正面輝度が1.4倍程度に向上する。輝度向上フィルムとしては異方性反射方式及び異方性散乱方式が知られており、いずれも本発明の偏光板と組み合わせることができる。
本発明の偏光板には、さらに、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層、ガスバリア層、滑り層、帯電防止層、下塗り層や保護層等を設けた機能性光学フィルムと組み合わせて使用することも好ましい。また、これらの機能層は相互に、また前述の反射防止層や光学異方性層等と同一層内で複合して使用することも好ましい。
本発明の偏光板は、耐擦傷性等の力学的強度を付与するため、ハードコート層を、透明支持体の表面に設けた機能性光学フィルムと組み合わせることが好ましく行われる。ハードコート層を、前述の反射防止フィルムに適用して用いる場合は、特に、透明支持体と高屈折率層の間に設けることが好ましい。
ハードコート層は、光及び/又は熱による硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、又加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号公報、同2000−9908号公報、WO0/46617号公報等記載のものを好ましく使用することができる。
ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
また、市販化合物としては、EB−600、EB−40、EB−140、EB−1150、EB−1290K、IRR214、EB−2220、TMPTA、TMPTMA(以上、ダイセル・ユーシービー(株)製)、UV−6300、UV−1700B(以上、日本合成化学工業(株)製)等が挙げられる。
前方散乱層は、本発明の偏光板を液晶表示装置に適用した際の、上下左右方向の視野角特性(色相と輝度分布)改良するために使用される。本発明では、屈折率の異なる微粒子
をバインダー分散した構成が好ましく、例えば、前方散乱係数を特定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子の相対屈折率を特定範囲とした特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−107512号公報等の構成を使用することができる。また、本発明の偏光板をヘイズの視野角特性を制御するため、住友化学の技術レポート「光機能性フィルム」31頁〜39頁に記載された「ルミスティ」と組み合わせて使用することも好ましく行うことができる。
アンチグレア(防眩)層は、反射光を散乱させ映り込みを防止するために使用される。アンチグレア機能は、液晶表示装置の最表面(表示側)に凹凸を形成することにより得られる。アンチグレア機能を有する光学フィルムのヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
フィルム表面に凹凸を形成する方法は、例えば、微粒子を添加して膜表面に凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、比較的大きな粒子(粒径0.05〜2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成する方法(例えば、特開2000−281410号公報、同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281407号公報等)、フィルム表面に物理的に凹凸形状を転写する方法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等を好ましく使用することができる。
次に、本発明の偏光板が好ましく使用される本発明の液晶表示装置について説明する。図2は、本発明の液晶表示装置の一例である。
<偏光膜A、偏光板A>
平均重合度が2400、膜厚110μmのPVAフィルムの両面をイオン交換水に浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素1.0g/l、ヨウ化カリウム120.0g/lの水溶液に40℃にて80秒浸漬した。さらにホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液に40℃にて90秒浸漬後、フィルムの両面から、余剰水分を除去し、特開2002−86554号公報に記載のテンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として送出し、温度60℃湿度98%雰囲気下で5.5倍に延伸した後、幅を一定に保ち、70℃で4分乾燥し、偏光膜Aを作製した。得られた偏光膜Aの膜厚は20μmであった。
偏光膜Aを10mm×10mmに切り出し、ラマン分光測定器(Bruker社製,RFS−100型 FT−ラマン分光計)を用いて、励起光としてYAGレーザー 基本波1064nmを照射した。
その際、レーザー光の偏光面に対して、測定試料である偏光膜Aの延伸方向を平行及び垂直において、ラマンバンド108cm-1及び154cm-1の散乱光強度を測定し、強度比(Ib108/Ia108)及び(Ib154/Ia154)の値を算出した。各パラメータの定義は前述のとおりである。
偏光膜Aは、(Ib108/Ia108)=112、(Ib154/Ia154)=114であった。
偏光板Aを30×50mmにサンプルカットし、島津自記分光光度計UV3100にて透過率を測定した。2枚の偏光板吸収軸を一致させて重ねた場合の透過率をH0(%)、吸収軸を直交させて重ねた場合の透過率をH1(%)として、次式により偏光度P(%)を求めた。
偏光板Aの単板透過率は43.1%、偏光度は99.98%であった。クロスニコル時の波長700nmの光の透過率は、0.05%であった。
<偏光膜B、偏光板B>
平均重合度が2400、膜厚60μmのPVAフィルムの両面を30℃のイオン交換水に1分間浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素3.3g/l、ヨウ化カリウム33.0g/lの水溶液に30℃にて浸漬して3倍に延伸した。さらにホウ酸40g/lの水溶液に50℃にて浸漬し、総延伸倍率が5.5倍になるように延伸し、30℃の水浴に浸漬して水洗し、50℃で4分間乾燥し、偏光膜Bを得た。得られた偏光膜Bの膜厚は18μmであった。
また、フィルムの長手方向とそれと直交する方向(幅方向)での、膜厚の振れ幅は0.4%、単板透過率の振れ幅は0.2%、偏光度の振れ幅は0.01%であった。
<偏光膜C、偏光板C>
平均重合度が2400、膜厚30μmのPVAフィルムの両面をイオン交換水に浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素0.8g/l、ヨウ化カリウム96.0g/lの水溶液に40℃にて50秒浸漬した。さらにホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液に40℃にて90秒浸漬後、フィルムの両面から、余剰水分を除去し、特開2002−86554号公報に記載の、テンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として送出し、温度60℃湿度98%雰囲気下で5.5倍に延伸した後、幅を一定に保ち、70℃で4分乾燥し、偏光膜Cを得た。得られた偏光膜Cの膜厚は11μmであった。
また、フィルムの長手方向とそれと直交する方向(幅方向)での、膜厚の振れ幅は6.4%、単板透過率の振れ幅は1.3%、偏光度の振れ幅は0.03%であった。
<偏光膜D、偏光板D>
平均重合度が2400、膜厚110μmのPVAフィルムの両面をイオン交換水に浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素0.9g/l、ヨウ化カリウム108.0g/lの水溶液に40℃にて60秒浸漬した。さらにホウ酸40g/l、ヨウ化カリウム30g/lの水溶液に40℃にて90秒浸漬後、フィルムの両面から、余剰水分を除去し、特開2002−86554号公報に記載の、テンター延伸機に導入した。搬送速度を4m/分として送出し、温度60℃湿度98%雰囲気下で3.0倍に延伸した後、幅を一定に保ち、70℃で4分乾燥し、偏光膜Dを得た。得られた偏光膜Dの膜厚は37μmであった。
また、フィルムの長手方向とそれと直交する方向(幅方向)での、膜厚の振れ幅は3.9%、単板透過率の振れ幅は1.1%、偏光度の振れ幅は0.02%であった。
<偏光膜E、偏光板E>
平均重合度が2400、膜厚75μmのPVAフィルムの両面を30℃のイオン交換水に1分間浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素3.0g/l、ヨウ化カリウム30.0g/lの水溶液に30℃にて浸漬して3倍に延伸した。さらにホウ酸40g/lの水溶液に50℃にて浸漬し、総延伸倍率が5.0倍になるように延伸し、30℃の水浴に浸漬して水洗し、50℃で4分間乾燥し、偏光膜Eを得た。得られた偏光膜Eの膜厚は27μmであった。
また、フィルムの長手方向とそれと直交する方向(幅方向)での、膜厚の振れ幅は13.1%、単板透過率の振れ幅は1.9%、偏光度の振れ幅は0.03%であった。
<偏光膜F、偏光板F>
平均重合度が2400、膜厚30μmのPVAフィルムの両面を30℃のイオン交換水に1分間浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素3.7g/l、ヨウ化カリウム37.0g/lの水溶液に30℃にて浸漬して3倍に延伸した。さらにホウ酸40g/lの水溶液に50℃にて浸漬し、総延伸倍率が5.5倍になるように延伸し、30℃の水浴に浸漬して水洗し、50℃で4分間乾燥し、偏光膜Fを得た。得られた偏光膜Fの膜厚は8μmであった。
また、フィルムの長手方向とそれと直交する方向(幅方向)での、膜厚の振れ幅は16.4%、単板透過率の振れ幅は2.0%、偏光度の振れ幅は0.04%であった。
<偏光膜G、偏光板G>
平均重合度が2400、膜厚60μmのPVAフィルムの両面を30℃のイオン交換水に1分間浸漬して洗浄した後、該PVAフィルムをヨウ素2.5g/l、ヨウ化カリウム25.0g/lの水溶液に30℃にて浸漬して1.3倍に延伸した。さらにホウ酸40g/lの水溶液に50℃にて浸漬し、総延伸倍率が2.0倍になるように延伸し、30℃の水浴に浸漬して水洗し、50℃で4分間乾燥し、偏光膜Gを得た。得られた偏光膜Gの膜厚は38μmであった。
また、フィルムの長手方向とそれと直交する方向(幅方向)での、膜厚の振れ幅は10.6%、単板透過率の振れ幅は1.7%、偏光度の振れ幅は0.03%であった。
<液晶表示装置>
(視野角補償フィルム(視野角拡大フィルム)の作製)
下記に示した変性PVA30gに水130g、メタノール40gを加えて攪拌、溶解した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、配向層用塗布液を調製した。ゼラチン薄膜(0.1μm)の下塗り層を有する100μmの厚さのセルローストリアセテートフィルム(富士写真フイルム(株)製)に、バーコーターを用いて上記配向層用塗布液を塗布し、60℃で乾燥した後、ラビング処理を行って、厚さ0.5μmの配向層を形成した。
実施例1で作製した偏光膜Aの一方の面上に、PVA((株)クラレ製PVA−124H)4%水溶液を接着剤として、上記視野角補償フィルムを貼り合わせた。このとき、配向層のラビング方向が偏光層の延伸方向と一致するように視野角補償フィルムを貼り合わせた。また、同様にして、偏光膜Aの他方の面上に鹸化処理した保護膜(富士写真フィルム(株)製フジタック、セルローストリアセテート、レターデーション値3.0nm)を貼り合わせ、さらに70℃で乾燥して有効幅500mm、ロール形態の楕円偏光フィルム−1を得た(なお、レターデーションの測定は王子計測(株)製KOBRA21DHで632.8nmで行った。)。得られた楕円偏光フィルム−1の膜厚は202μmであった。
次に、上記楕円偏光フィルム−1を用いて、以下の要領で液晶表示装置−1を作製した。
実施例3で作製した楕円偏光フィルム−1において、富士写真フィルム(株)製フジタックの代わりに市販の防眩性反射防止フィルム((株)サンリッツ製)を用いて楕円偏光フィルム−1’を作製した。
図3に示すように、液晶表示装置30の液晶セル32を挟持する2枚の偏光板31,31’のうち、楕円偏光フィルム−1をバックライト33側の楕円偏光フィルム31として、楕円偏光フィル
ム−1’を表示側の楕円偏光フィルム31’として、いずれも接着剤を介して視野角補償フィルムの光学異方層面を20インチ用の液晶セル32に貼合して液晶表示装置30を作製した。
(輝度評価)
作製した液晶表示装置のバックライトを点灯させ、1時間後に、輝度を目視で確認した。評価は以下の通りである。
◎:非常に明るい
○:明るい
△:暗い
×:非常に暗い
作製した液晶表示装置のバックライトを点灯させ、1時間後に、視認性を目視で確認した。評価は以下の通りである。
◎:非常に見やすい
○:見やすい
△:見にくい
×:非常に見にくい
作製した液晶表示装置を40℃、30%RHで1ヶ月間の使用したのち、液晶表示装置のバックライトを点灯させ、1時間後に全面を黒表示にして、光洩れを目視で確認した。評価は以下の通りである。
◎:光洩れなし
○:四辺の縁にわずかに光洩れあり
△:四辺の縁にはっきりとした光洩れあり
×:フィルム中央近くまで光洩れあり
また、液晶表示装置−1、及び2は、偏光板D、E、Gを用いた液晶表示装置−4、5、7と比べ、額縁状光漏れが少なかった。偏光板C、Fを用いた液晶表示装置も額縁状光漏れが少なく、偏光膜の膜厚を薄いので額縁状光漏れが低減されたと推測されるが、輝度、視認性といった他の性能が低下してしまっている。
2 上偏光板吸収軸
3 上視野角拡大フィルム(上光学異方性層)
4 上光学異方性層配向制御方向
5 液晶セル上電極基板
6 上基板配向制御方向
7 液晶層
8 液晶セル下電極基板
9 下基板配向制御方向
10 下視野角拡大フィルム(下光学異方性層)
11 下光学異方性層配向制御方向
12 下偏光板
13 下偏光板吸収軸
30 液晶表示装置
31 楕円偏光フィルム
31’ 楕円偏光フィルム
32 液晶セル
33 バックライト
Claims (10)
- ポリビニルアルコールからなる偏光膜であって、波長1064nmのYAGレーザーを励起光として用いた偏光ラマン分光法により得られる散乱スペクトル強度が下記(式1)及び(式2)を満たし、かつ厚さが5μm以上21μm以下であることを特徴とする偏光膜。
(式1):(Ib108/Ia108)>60
(式2):(Ib154/Ia154)>60
Ia108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ib108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ia154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
Ib154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。 - ポリビニルアルコールを延伸して得られる偏光膜の少なくとも片側に保護膜を貼合した偏光板であって、波長1064nmのYAGレーザーを励起光として用いた偏光ラマン分光法により得られる該偏光膜の散乱スペクトル強度が下記(式1)及び(式2)を満たし、かつ該偏光膜の厚さが5μm以上21μm以下であることを特徴とする偏光板。
(式1):(Ib108/Ia108)>60
(式2):(Ib154/Ia154)>60
Ia108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ib108:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド108cm-1の散乱光強度。
Ia154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを平行に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。
Ib154:励起光であるレーザー光の磁気ベクトルの振動方向と測定対象である偏光膜の延伸方向とを垂直に配置した場合のラマンバンド154cm-1の散乱光強度。 - 波長700nmの光に対するクロスニコル時の透過率が0〜0.15%であることを特徴とする請求項2に記載の偏光板。
- 単板透過率が41%以上50%未満で、偏光度が99.9%以上100%未満であることを特徴とする請求項2または3に記載の偏光板。
- 偏光膜が、膜厚が85〜225μmのポリビニルアルコールフィルムを原反フィルムとして連続的に供給し、該原反フィルムの両端を保持手段により保持し、該保持手段を該原反フィルムの長手方向に進行させつつ、該保持手段により張力を付与して該原反フィルムを延伸することで得られる偏光フィルムであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の偏光板。
- フィルムの長手方向とそれと直交する方向とで、偏光フィルムの膜厚の振れ幅が0〜10%であるロール状の偏光フィルムから作製されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の偏光板。
- フィルムの長手方向とそれと直交する方向とで、偏光フィルムの単板透過率の振れ幅が0〜1.5%であるロール状の偏光フィルムから作製されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の偏光板。
- フィルムの長手方向とそれと直交する方向で、偏光フィルムの偏光度の振れ幅が0〜0.03%であるロール状の偏光フィルムから作製されていることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の偏光板。
- 偏光板の厚さが70μm以上270μm未満であることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の偏光板。
- 請求項2〜9のいずれかに記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
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