JP2004340430A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全且つ高い配管洗浄能力を有する冷凍装置を提供することである。
【解決手段】圧縮機(21)の吸入側に異物の回収容器(50)が流入管(51)と流出管(52)とによって接続されて形成された回収回路(45)を備えている。また、流入管(51)には、回収容器(50)にガス単相の冷媒が流入するように液冷媒を蒸発させる空気熱交換器(40)が設けられている。そして、回収容器(50)に向かって液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を流すように冷媒を冷媒回路(10)内で循環させて異物を回収容器(50)に回収する。
【選択図】 図1
【解決手段】圧縮機(21)の吸入側に異物の回収容器(50)が流入管(51)と流出管(52)とによって接続されて形成された回収回路(45)を備えている。また、流入管(51)には、回収容器(50)にガス単相の冷媒が流入するように液冷媒を蒸発させる空気熱交換器(40)が設けられている。そして、回収容器(50)に向かって液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を流すように冷媒を冷媒回路(10)内で循環させて異物を回収容器(50)に回収する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する配管の洗浄対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた空気調和装置等の冷凍装置には、CFC(クロロフルオロカーボン)系冷媒またはHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)系冷媒が用いられていた。しかし、このCFC系冷媒およびHCFC系冷媒は、オゾン層を破壊する等の環境上の問題があった。そこで、これら既設の冷凍装置から、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒またはHC(ハイドロカーボン)系冷媒を使用した新たな冷凍装置に更新することが望まれている。
【0003】
この冷凍装置の更新時において、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する冷媒配管がビル等の建物内部に埋め込まれていることが多いので、冷媒配管を交換することが困難である。そこで、工期短縮およびコストダウンを図るために、この既設の冷媒配管をそのまま流用して新たな冷凍装置を導入することが行われている。
【0004】
ところで、既設の冷媒配管には、塩素分を含むCFC系冷媒またはHCFC系冷媒を用いた冷凍装置における冷凍機油などの異物が残留している。この従来の冷凍機油には、主にナフテン系の鉱油が使われている。上記ナフテン系の鉱油が残留劣化すると、この劣化した鉱油に含まれる塩素イオンや酸により膨張弁等が腐食するおそれがあるという問題がある。
【0005】
したがって、新たな冷凍装置を導入して試運転を行う前に、既設の冷媒配管を洗浄して、その中に残留している異物を除去する必要がある。
【0006】
そこで、既設の冷媒配管の洗浄運転を可能とする冷媒回路を備えた冷凍装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この冷凍装置は、主に圧縮機および熱源機側熱交換器を有する熱源機と、利用側熱交換器を有する室内機とが既設の接続配管を介して接続されてなる冷媒回路を備えている。そして、圧縮機の吸入側配管には、冷媒から冷凍機油などの異物を分離し回収するための油回収装置が設けられている。
【0007】
この冷凍装置では、HFC系冷媒を充填した後、圧縮機を駆動して冷房モードで運転を行い、冷媒回路を循環する冷媒によって既設の接続配管を洗浄して、冷凍機油などの異物を油回収装置に回収するようにしている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−41613号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した冷凍装置およびその配管洗浄方法では、ガス単相状態の冷媒により洗浄する配管箇所、つまり利用側熱交換器より下流の配管があり、液状態または気液二相状態の冷媒による洗浄に比べて、洗浄能力が低下し、洗浄に時間を要するという問題がある。
【0010】
そこで、ほぼ配管全体に亘って冷媒を液単相または気液二相状態で循環させることが考えられるが、その場合、油回収装置には、液単相または気液二相状態の冷媒が流入し、液冷媒が貯留されることになり、この液冷媒が配管洗浄を行っている間に油回収装置からオーバーフローするというおそれがある。これにより、圧縮機に液冷媒が吸入される、いわゆる圧縮機における液バックの問題があった。また、一旦油回収装置に回収した異物がオーバーフローする液冷媒と共に、冷媒回路内に戻るという問題が生じる。
【0011】
また、上述した問題を解決するために、油回収装置に貯留される液冷媒の液面を、例えば、レベルスイッチで検知して、配管洗浄の運転を制御するという方法が考えられるが、その場合、部品点数が増え、装置が複雑化し、コストが高くなるという問題が生じる。
【0012】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易な方法により、少なくとも連絡配管に液単相または気液二相状態の冷媒を流し、回収容器(油回収装置)には、気相のガス冷媒が流入するように冷媒を循環させて、安全で、且つ、効率の良い配管洗浄を可能とする冷凍装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
具体的に、請求項1に係る発明は、圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)と利用側熱交換器(33)とが冷媒配管によって接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)と、上記圧縮機(21)の吸入側に異物の回収容器(50)が流入管(51)と流出管(52)とによって接続されて形成された回収回路(45)と、上記回収容器(50)に向かって液単相の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を流す回収手段(60)とを備え、冷媒を冷媒回路(10)内で循環させて異物を回収容器(50)に回収する冷凍装置を前提としている。そして、上記回収回路(45)における流入管(51)には、回収容器(50)にガス単相の冷媒が流入するように液冷媒を蒸発させる蒸発手段(40)が設けられている。
【0014】
上記の発明では、回収手段(60)により冷媒が回収容器(50)に向かって液単相または液相とガス相とが混在した気液二相状態で流れ、この冷媒の流れによって冷媒配管内の異物が連行され、冷媒配管が洗浄される。上記冷媒配管を洗浄した液状態または気液二相状態の冷媒は、回収回路(45)の蒸発手段(40)に流れ、蒸発してガス冷媒になる。このガス冷媒は、回収容器(50)に流入し、異物が回収された後、冷媒回路(10)内へ戻される。これにより、液状態または気液二相状態の冷媒による効率の良い配管洗浄が行われると共に、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローが防止される。したがって、液冷媒の圧縮機(21)への流入、さらに一旦回収した異物の冷媒回路(10)内への流出が防止される。
【0015】
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、上記回収回路(45)の流出管(52)には、開閉弁(53)が設けられ、上記冷媒回路(10)は、該冷媒回路(10)を循環する冷媒が回収回路(45)を流れる循環と、回収回路(45)をバイパスする循環とに切り換える切換手段(25)を備えている。
【0016】
上記の発明では、配管洗浄終了後、切換手段(25)により冷媒が回収回路(45)をバイパスする循環に切り換え、また、開閉弁(53)を閉状態に切り換えることによって、回収した異物が回収容器(50)内に封じ込められる。したがって、通常運転時において、上記回収容器(50)内に回収した異物の冷媒回路(10)内への流出が確実に防止される。
【0017】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2において、上記蒸発手段(40)は、該蒸発手段(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発する空気熱交換器(40)である。
【0018】
上記の発明では、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が確実に蒸発して、ガス冷媒となる。したがって、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒が流入するため、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローが確実に防止される。
【0019】
また、請求項4に係る発明は、請求項3において、上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の近傍に設置されている。
【0020】
上記の発明では、圧縮機(21)の周囲に介在する空気が圧縮機(21)の排熱によって加熱される。そして、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、上記加熱された空気と熱交換し加熱された空気から吸熱することによって、請求項3に係る発明よりも確実に蒸発しガス冷媒となる。したがって、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒が流入する。
【0021】
また、請求項5に係る発明は、請求項3において、上記空気熱交換器(40)は、熱源側熱交換器(23)に近接して設けられた熱源側ファン(23a)の下流側に設置され、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が熱源側熱交換器(23)を流通した空気と熱交換して蒸発するように配置されている。
【0022】
上記の発明によれば、冷房モード運転において、熱源側熱交換器(23)を流れる冷媒は、熱源側ファン(23a)により取り込まれた外気と熱交換して凝縮し、外気が冷媒の凝縮熱を吸熱して加熱される。この加熱された空気は、熱源側ファン(23a)により空気熱交換器(40)に向かって吹き出される。そして、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、上記加熱された空気と熱交換して加熱された空気から吸熱することにより、蒸発してガス冷媒となる。
【0023】
また、請求項6に係る発明は、請求項3において、上記空気熱交換器(40)は、熱源側熱交換器(23)と一体に形成され、熱源側熱交換器(23)を流通した空気と熱交換するように構成されている。
【0024】
上記の発明では、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が熱源側熱交換器(23)を流通し、加熱された空気と熱交換する点で請求項5に係る発明と同じである。ところが、上記の発明では、上記空気熱交換器(40)が熱源側熱交換器(23)と一体に形成されているため、熱源側熱交換器(23)で加熱された空気が連続して空気熱交換器(40)を流通する。つまり、加熱されてから熱量損失の少ない空気が空気熱交換器(40)を通過する。したがって、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、加熱された空気と熱交換することによって、加熱された空気から確実に吸熱する。この結果、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、確実に蒸発してガス冷媒となり、回収容器(50)に流入する。
【0025】
また、請求項7に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項において、上記回収手段(60)は、熱源側熱交換器(24)と利用側熱交換器(33)との間に設けられた膨張弁(32)の開度を通常開度より大きくする。
【0026】
上記の発明では、膨張弁(32)に流入した液冷媒は、通常運転時よりも絞られないため、利用側熱交換器(33)における冷媒量が増加する。これにより、上記利用側熱交換器(33)に流入した冷媒の全部または一部は、蒸発しきれずに液冷媒のまま残る。したがって、確実に液状態の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が回収容器(50)に向かって流れる。
【0027】
また、請求項8に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項において、上記回収手段(60)は、利用側熱交換器(33)に近接して設けられた利用側ファン(33a)を停止させる。
【0028】
上記の発明では、利用側熱交換器(33)に熱媒体である空気が供給されないため、利用側熱交換器(33)における冷媒の蒸発量が減少する。したがって、上記請求項7に係る発明と同様に、確実に液状態の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が回収容器(50)に向かって流れる。
【0029】
また、請求項9に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項において、上記回収手段(60)は、圧縮機(21)の周波数を所定値以下に低下させる。
【0030】
上記の発明では、圧縮機(21)に吸入される冷媒量が減少するため、利用側熱交換器(33)における冷媒量が増大する。つまり、上記膨張弁(32)の開度が見かけ上増大した状態になり、上記請求項7に係る発明と同様に、確実に液状態の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が回収容器(50)に向かって流れる。
【0031】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1に示すように、本実施形態1の冷凍装置は、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えた空気調和装置(1)である。
【0033】
上記冷媒回路(10)は、熱源ユニットである室外ユニット(20)と、利用ユニットである複数台(本実施形態1では、3台)の室内ユニット(30)とが既設配管である液配管(A)とガス配管(B)とによって接続されて構成されている。そして、上記室外ユニット(20)および室内ユニット(30)は、HFC系冷媒用に更新したものである。
【0034】
上記3台の室内ユニット(30)は、液配管(A)およびガス配管(B)からそれぞれ分岐した冷媒配管に並列に接続されている。上記各室内ユニット(30)は膨張機構である室内膨張弁(32)と利用側熱交換器である室内熱交換器(33)とが直列に配管接続されて構成されている。なお、上記室内熱交換器(33)の1台には、利用側ファンである室内ファン(33a)が設けられている。
【0035】
上記室外ユニット(20)は、圧縮機(21)と流路切換手段である四路切換弁(22)と熱源側熱交換器である室外熱交換器(23)と膨張機構である室外膨張弁(24)とが順に配管接続されて構成されている。なお、上記室外熱交換器(23)には、熱源側ファンである室外ファン(23a)が設けられている。
【0036】
上記室外ユニット(20)における室外膨張弁(24)側の配管の端部には、流路開閉手段である第1閉鎖弁(26)が設けられ、該第1閉鎖弁(26)を介して液配管(A)の一端が接続されている。一方、上記室外ユニット(20)における四路切換弁(22)側の配管の端部には、流路開閉手段である第2閉鎖弁(27)が設けられ、該第2閉鎖弁(27)を介してガス配管(B)の一端が接続されている。
【0037】
上記各室内ユニット(30)における室内膨張弁(32)側の配管の端部には、フレア接続等の接続具(31)を介して液配管(A)の他端が分岐してそれぞれ接続されている。一方、上記各室内ユニット(30)における室内熱交換器(33)側の配管の端部には、フレア接続等の接続具(34)を介してガス配管(B)の他端が分岐してそれぞれ接続されている。
【0038】
上記冷媒回路(10)は、四路切換弁(22)の切換によって冷房モードの運転と暖房モードの運転とに切り換わるように構成されている。つまり、上記四路切換弁(22)が図1の実線側の状態に切り換わると、冷媒回路(10)は、室外熱交換器(23)で冷媒が凝縮する冷房モードの運転で冷媒が循環する。また、上記四路切換弁(22)が図1の破線側の状態に切り換わると、冷媒回路(10)は、室外熱交換器(23)で冷媒が蒸発する暖房モードの運転で冷媒が循環する。
【0039】
例えば、上記冷房モードの運転では、圧縮機(21)で圧縮された冷媒が室外熱交換器(23)で凝縮した後、室外膨張弁(24)を通って各室内膨張弁(32)で減圧され、各室内熱交換器(33)で蒸発して圧縮機(21)に戻る循環を繰り返す。
【0040】
また、上記冷媒回路(10)は、流路を切り換える切換手段である三路切換弁(25)を備えている。上記三路切換弁(25)は、四路切換弁(22)と圧縮機(21)の吸入側との間に配管接続されている。
【0041】
また、上記冷媒回路(10)は、三路切換弁(25)と圧縮機(21)の吸入側との間に異物を回収する回収回路(45)を備えている。上記回収回路(45)は、異物を回収する回収容器(50)を備えている。該回収容器(50)は、三路切換弁(25)と圧縮機(21)の吸入側との間に流入管(51)と流出管(52)とによって接続されている。そして、上記流入管(51)には、液冷媒を蒸発させるための蒸発手段である空気熱交換器(40)が配管接続されている。つまり、上記回収回路(45)では、冷媒が三路切換弁(25)から流入管(51)を通じて空気熱交換器(40)および回収容器(50)を順に流れて、流出管(52)を通じて圧縮機(21)の吸入側の冷媒配管に流れる。なお、上記流出管(52)には、流路開閉手段の開閉弁である電動弁(53)が設けられている。
【0042】
上記空気熱交換器(40)は、該空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発するように構成されている。そして、上記空気熱交換器(40)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。上記空気熱交換器(40)では、三路切換弁(25)より流入した液単相または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が室外ユニット(20)内を流れる空気、つまり、室外ファン(23a)により室外ユニット(20)内に取り込まれた外気と熱交換を行う。すなわち、上記空気熱交換器(40)を循環する液単相または気液二相の冷媒は、室外ユニット(20)内の空気から吸熱して蒸発気化し、気相のガス冷媒となる。
【0043】
上記回収容器(50)は、図2に示すように、上下方向に延びる円筒状に形成された密閉型のケーシング(50a)を備えている。該ケーシング(50a)の上部には、上述した流入管(51)および流出管(52)が接続されている。上記流入管(51)は、ケーシング(50a)の上壁を貫通し、上下方向に延びる直管部(51a)を備えており、該直管部(51a)の下端が出口端となっている。一方、上記流出管(52)は、ケーシング(50a)の上壁を貫通し、上下方向に延びる直管部(52a)を備えており、該直管部(52a)の下端が入口端となっている。つまり、上記流入管(51)における出口端は、回収容器(50)内の底部に向かって開口し、流出管(52)における入口端の開口と向かい合うことなく、同じ方向に向くように形成されている。また、上記流入管(51)における出口端は、流出管(52)における入口端より下方に位置している。なお、上記回収容器(50)の構造については、これに限られるものではない。
【0044】
すなわち、上記回収回路(45)では、空気熱交換器(40)で蒸発気化したガス冷媒が流入管(51)を通じてケーシング(50a)内に流入し、液配管(A)やガス配管(B)内に残留していた旧冷凍機油などの油が分離してケーシング(50a)の底部に溜まり、ガス冷媒のみが流出管(52)から冷媒回路(10)に戻る。
【0045】
また、上記冷媒回路(10)は、三路切換弁(25)および電動弁(53)をそれぞれ切り換えることによって、配管洗浄時の運転と通常時の運転とに切り換わるように構成されている。つまり、配管洗浄の運転時において、上記三路切換弁(25)を図1の実線側の状態に、電動弁(53)を開状態にそれぞれ切り換えることによって、冷媒回路(10)は、冷媒が空気熱交換器(40)や回収容器(50)を順に通って、すなわち回収回路(45)を流れて循環するように構成されている。そして、配管洗浄終了後の通常運転時において、上記三路切換弁(25)を図1の破線側の状態に、電動弁(53)を閉状態にそれぞれ切り換えることによって、冷媒回路(10)は、冷媒が空気熱交換器(40)および回収容器(50)を通らずに、すなわち回収回路(45)をバイパスして循環するように構成されている。
【0046】
−運転動作−
次に、上記室内外ユニット(20,30)の交換方法について簡単に説明した後に、上記空気調和装置(1)の配管洗浄時における運転動作について説明する。
【0047】
〈〈室内外ユニットの交換方法〉〉
CFC系冷媒やHCFC系冷媒を用いた既設の空気調和装置(1)の更新において、既設の液配管(A)およびガス配管(B)をそのまま流用し、既設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)をHFC系冷媒用の新設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)に交換する方法について説明する。
【0048】
まず、既設の空気調和装置(1)からCFC系またはHCFC系の旧冷媒を回収する。そして、既設の液配管(A)およびガス配管(B)を残し、フレア等の接続具(31,34)および閉鎖弁(26,27)から既設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)を撤去した後、新設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)を据え、既設の液配管(A)およびガス配管(B)に接続具(31,34)および閉鎖弁(26,27)を介して接続することにより上記冷媒回路(10)を構成する。
【0049】
次に、新設の室外ユニット(20)には、予め新冷媒であるHFC系冷媒が充填されているので、第1閉鎖弁(26)および第2閉鎖弁(27)を閉じて、室内ユニット(30)と液配管(A)およびガス配管(B)を真空引きし、室外ユニット(20)を除く冷媒回路(10)内の空気や水分等を除去する。その後、第1閉鎖弁(26)および第2閉鎖弁(27)を開き、冷媒回路(10)内にHFC系冷媒を追加充填する。
【0050】
〈〈配管洗浄時における運転動作〉〉
次に、上記空気調和装置(1)における既設の液配管(A)およびガス配管(B)内に残留している旧冷媒用の冷凍機油を除去する配管洗浄運転について説明する。
【0051】
この配管洗浄運転は、空気調和装置(1)の冷房モード運転(上記四路切換弁(22)が図1の実線側の状態)において、回収手段(60)により少なくとも液配管(A)およびガス配管(B)に液単相または気液二相の冷媒が流れるように、冷媒回路(10)内に冷媒を循環させる運転を行うものである。
【0052】
まず最初に、通常の冷房モード運転について説明した後に、配管洗浄運転について説明する。
【0053】
〈通常の冷房モード運転〉
通常の冷房モード運転では、まず、上記冷媒回路(10)の圧縮機(21)が停止している状態において、三路切換弁(25)を図1の破線側の状態に切り換え、また、流出管(52)の電動弁(53)を閉じる。そして、上記室外膨張弁(24)の開度が全開、各室内膨張弁(32)の開度が冷媒を減圧するように所定の通常開度にそれぞれ設定されている。
【0054】
上記冷媒回路(10)の状態で、圧縮機(21)を駆動すると、該圧縮機(21)で圧縮されたガス冷媒は、四路切換弁(22)を経て室外熱交換器(23)へ流入し、室外ファン(23a)により取り込まれた外気と熱交換して凝縮液化する。一方、上記外気は、冷媒の凝縮熱によって加熱される。
【0055】
上記凝縮した液冷媒は、室外膨張弁(24)、第1閉鎖弁(26)および液配管(A)を経て各室内膨張弁(32)へ流入する。該各室内膨張弁(32)に流入した液冷媒は、減圧され、室内熱交換器(33)で室内ファン(33a)により取り込まれた室内空気と熱交換して蒸発気化する。この蒸発したガス冷媒は、ガス配管(B)、第2閉鎖弁(27)、四路切換弁(22)および三路切換弁(25)を経て再び圧縮機(21)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
【0056】
〈配管洗浄運転〉
次に、配管洗浄時における運転動作について説明する。まず、上記冷媒回路(10)の圧縮機(21)が停止している状態において、三路切換弁(25)を図1の実線側の状態に切り換え、また、流出管(52)の電動弁(53)を開く。そして、回収手段(60)として、例えば、上記各室内膨張弁(32)の開度を上述した通常の冷房モード運転時における通常開度より大きく設定する。すなわち、上記室内膨張弁(32)における冷媒の流通量を通常運転時よりも増大させる。
【0057】
上記冷媒回路(10)の状態で、冷房モードで圧縮機(21)を駆動すると、各室内膨張弁(32)を通過する液冷媒は増量し、各室内熱交換器(33)に流入する冷媒量が増大する。このため、上記各室内熱交換器(33)を流通した冷媒は、一部に蒸発しなかった液冷媒を含んだ気液二相状態にあり、この気液二相状態の冷媒がガス配管(B)を通って室外ユニット(20)に導入される。上記気液二相状態の冷媒が液配管(A)およびガス配管(B)を流れることによって、該液配管(A)およびガス配管(B)内に残留する旧冷媒用の冷凍機油が冷媒によって連行され、上記液配管(A)およびガス配管(B)が洗浄される。
【0058】
上記室外ユニット(20)に導入された気液二相状態の冷媒は、四路切換弁(22)および三路切換弁(25)を経て、回収回路(45)に流入する。この回収回路(45)に流入した気液二相状態の冷媒は、空気熱交換器(40)に流入する。該空気熱交換器(40)では、気液二相状態の冷媒が室外ユニット(20)内の空気、つまり室外熱交換器(23)で加熱された空気と熱交換を行うことによって、加熱された空気から吸熱して蒸発気化し、気相のガス冷媒となる。そして、この旧冷凍機油を含んだガス冷媒は、流入管(51)を通じて回収容器(50)に流入する。
【0059】
上記回収容器(50)に流入したガス冷媒は、流入管(51)を流通してケーシング(50a)内の底部に導入される。この導入された冷媒の流速は、冷媒回路(10)における循環流速よりも低下しているため、上記ガス冷媒から旧冷凍機油が分離され、ケーシング(41)内の底部に溜まる。そして、分離後のガス冷媒のみが流出管(52)を通じて冷媒回路(10)に戻され、再び圧縮機(21)に吸入される。
【0060】
上記冷媒循環を所定回数繰り返し、配管洗浄が完了した後、三路切換弁(25)を図1の破線側の状態に切り換え、また、流出管(52)の電動弁(53)を閉じる。これにより、その後、通常運転が可能となり、冷媒が空気熱交換器(40)および回収容器(50)を流通することなく、冷媒回路(10)内を循環する。
【0061】
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態1によれば、上記冷媒回路(10)に空気熱交換器(40)および回収容器(50)を有した回収回路(45)を設けるようにしたので、冷房モード運転において、空気熱交換器(40)で気液二相状態の冷媒を蒸発させて、回収容器(50)に気相のガス冷媒を導入させることができることから、液配管(A)およびガス配管(B)に気液二相状態の冷媒が流れるように冷媒を循環させることができる。これにより、液配管(A)およびガス配管(B)の洗浄能力を向上させることができると共に、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローのおそれがないため、安全な配管洗浄運転を連続的に行うことができる。
【0062】
また、上記空気熱交換器(40)の加熱源は、室外ユニット(20)内の空気、つまり室外熱交換器(23)で加熱された空気としているので、熱源を別途設ける必要がない。したがって、安価で簡易な装置を提供することができる。
【0063】
また、上記冷媒回路(10)に三路切換弁(25)を設け、且つ、回収容器(50)の流出管(52)に電動弁(53)を設けるようにしたので、配管洗浄終了後の通常運転時において、三路切換弁(25)および電動弁(53)を切り換えることによって、冷媒を回収容器(50)に流すことなく冷媒回路(10)内に循環させることができる。したがって、回収した旧冷媒用の冷凍機油を回収容器(50)内に封じ込めることができる。この結果、安全な通常運転を行うことができる。
【0064】
また、上記回収手段(60)として、室内膨張弁(32)の開度を通常開度より大きく設定するようにしたので、室内熱交換器(33)から出た冷媒を確実に気液二相状態で流通させることができる。したがって、配管洗浄能力を確実に高めることができる。
【0065】
【発明の実施の形態2】
次に、本発明の実施形態2を図面に基づいて詳細に説明する。
【0066】
本実施形態2は、図3および図4に示すように、上記実施形態1における空気熱交換器(40)の配置場所について限定し、空気熱交換器(40)を圧縮機(21)の近傍に配置したものである。
【0067】
具体的に、図4に示すように、上記室外ユニット(20)内には、室外熱交換器(23)が圧縮機(21)、回収容器(50)および空気熱交換器(40)などを一体で覆うように配置され、室外ファン(23a)が室外熱交換器(23)の上部に配置されている。そして、上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の近傍であって、且つ、圧縮機(21)と室外ファン(23a)との間に設置されている。なお、図4では、四路切換弁(22)、三路切換弁(25)および室外膨張弁(24)などを省略している。
【0068】
ここで、上記室外ユニット(20)では、図4に矢示(OA)で示すように、室外ファン(23a)により室外ユニット(20)内に取り込まれた外気が室外熱交換器(23)を通過した後、圧縮機(21)などの機器周囲を通過して室外ファン(23a)に吸い込まれ、室外ユニット(20)の外部に送り出される。つまり、上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の周囲を通過した空気が室外ファン(23a)に向かって流れる位置に設置されている。
【0069】
上記の場合、室外熱交換器(23)の通過時に加熱された空気は、圧縮機(21)の周囲を通過する際に、該圧縮機(21)の排熱によって、さらに加熱される。そして、この加熱された空気が空気熱交換器(40)を通過することによって、該空気熱交換器(40)を流れる気液二相状態の冷媒は、加熱された空気と熱交換し、加熱された空気から吸熱して確実に蒸発気化する。したがって、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒が流入するので、安全な配管洗浄運転を連続的に行うことができる。その他の構造、作用および効果は、実施形態1と同様である。
【0070】
【発明の実施の形態3】
次に、本発明の実施形態3を図面に基づいて詳細に説明する。
【0071】
本実施形態3は、図5に示すように、上記実施形態2が空気熱交換器(40)を圧縮機(21)の近傍に配置したのに代えて、空気熱交換器(40)を室外熱交換器(23)における室外ファン(23a)の下流側に設置したものである。つまり、上記空気熱交換器(40)は、室外熱交換器(23)で冷媒と熱交換した空気が室外ファン(23a)によって送り出される流路に設置されている。
【0072】
上記の場合、室外熱交換器(23)では、流通する冷媒が室外ファン(23a)により取り込まれた外気と熱交換して凝縮し、外気が冷媒の凝縮熱によって加熱される。この加熱された外気は、図5に矢示(OA)で示すように、室外ファン(23a)により空気熱交換器(40)に向かって送り出され、空気熱交換器(40)を通過する。
【0073】
以上のように、上記空気熱交換器(40)に加熱された空気を積極的に通過させることによって、空気熱交換器(40)では、流通する気液二相状態の冷媒が加熱された空気と確実に熱交換し、加熱された空気から吸熱して確実に蒸発気化する。これにより、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒を導入することができる。その他の構造、作用および効果は、実施形態2と同様である。
【0074】
【発明の実施の形態4】
次に、本発明の実施形態4を図面に基づいて詳細に説明する。
【0075】
本実施形態4は、図6に示すように、上記各実施形態が空気熱交換器(40)を独立に設けたのに代えて、上記空気熱交換器(40)を各実施形態における室外熱交換器(23)と一体に形成するようにしたものである。
【0076】
具体的に、上記空気熱交換器(40)は、冷媒が流れる空気用伝熱管(41)を備えている。該空気用伝熱管(41)は、室外熱交換器(23)の一部を形成するように構成されている。この場合も、上記実施形態3と同様に、空気用伝熱管(41)を流れる気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器(23)を流れる冷媒の凝縮熱により加熱された空気と熱交換する。
【0077】
ここで、上記空気用伝熱管(41)は、室外熱交換器(23)の一部を形成しているので、図6に矢示(OA)で示すように、冷媒の凝縮熱により加熱された空気が連続して空気用伝熱管(41)を流通する。つまり、加熱されてから熱量損失の少ない空気が空気熱交換器(40)を流通する。したがって、上記空気熱交換器(40)を流れる気液二相状態の冷媒は、加熱された空気と熱交換することによって、加熱された空気からより確実に吸熱することができる。この結果、上記回収容器(50)に気相のガス冷媒をより確実に導入させることができる。その他の構造、作用および効果は、実施形態3と同様である。
【0078】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態では、回収手段(60)として、各室内膨張弁(32)の開度を調節することにより、室内熱交換器(33)以降においても冷媒を気液二相状態で流通させるようにしたが、本発明は、各室内熱交換器(33)の室内ファン(33a)を停止させるようにしてもよい。その場合、室内空気が上記室内熱交換器(33)に送り込まれないので、室内熱交換器(33)での冷媒の蒸発量が減少し、冷媒を確実に液単相または気液二相状態にすることができる。
【0079】
また、上記圧縮機(21)の周波数を通常運転時における周波数より低減させるようにしてもよい。その場合、圧縮機(21)に吸入される冷媒量が減少し、見かけ上室内熱交換器(33)における冷媒量が増大するので、室内膨張弁(32)の開度を調節した場合と同様の作用により冷媒を液単相または気液二相状態にすることができる。
【0080】
また、上記各実施形態では、室内ユニット(30)を3台用いた例について説明したが、1台あるいは複数台用いるようにしてもよいことは勿論である。
【0081】
また、本発明は、空気調和装置の他、各種の冷凍装置に適用してもよいことは勿論である。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷媒回路(10)内に液単相の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を循環させて配管洗浄し、回収容器(50)には、蒸発手段(40)で蒸発させた気相のガス冷媒が流入して冷媒配管内の異物を回収するようにしたために、配管洗浄能力を向上させることができると共に、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローのおそれがないため、いわゆる圧縮機(21)における液バックなどを防止することができる。この結果、安全な配管洗浄運転を可能とする冷凍装置を提供することができる。
【0083】
また、請求項2に係る発明によれば、切換手段(25)と流出管(52)の開閉弁(53)とを設けるようにしたので、配管洗浄終了後の通常運転時において、切換手段(25)および開閉弁(53)をそれぞれ切り換えることにより、冷媒を回収容器(50)に流通させずに冷媒回路(10)内を循環させることができる。したがって、回収した異物を回収容器(50)に封じ込めることができるので、安全な通常運転を行うことができる。
【0084】
また、請求項3に係る発明によれば、蒸発手段(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発するようにしたので、別途熱源を用意する必要がない。したがって、装置のコストダウンを図ることができる。
【0085】
また、請求項4に係る発明によれば、空気熱交換器(40)を圧縮機(21)の近傍に設置し、該圧縮機(21)の排熱により加熱された空気を熱源として、空気熱交換器(40)の液冷媒を積極的に蒸発させるようにしたので、回収容器(50)にガス冷媒を確実に流入させることができる。したがって、安全な配管洗浄を確実に行うことができる。
【0086】
また、請求項5に係る発明によれば、空気熱交換器(40)を熱源側ファン(23a)の下流側に設置し、熱源側熱交換器(23)で加熱され室外ファン(23a)により送り出された空気を熱源として、空気熱交換器(40)の液冷媒を積極的に蒸発させるようにしたので、回収容器(50)に確実にガス冷媒を流入させることができる。したがって、安全な配管洗浄を確実に行うことができる。
【0087】
また、請求項6に係る発明によれば、空気熱交換器(40)を熱源側熱交換器(23)と一体に形成し、熱源側熱交換器(23)で加熱された空気が連続して空気熱交換器(40)を流通するようにしたので、空気熱交換器(40)の液冷媒を熱量損失の少ない空気と熱交換させることができる。しがって、空気熱交換器(40)の液冷媒をより確実に蒸発させることができ、回収容器(50)に確実にガス冷媒を流入させることができる。この結果、安全な配管洗浄をより確実に行うことができる。
【0088】
また、請求項7、請求項8および請求項9に係る発明によれば、回収手段(60)として、膨張弁(32)の開度を大きくする、利用側ファン(33a)を停止させる、または圧縮機(21)の周波数を所定値以下に低下させることによって、利用側熱交換器(33)における冷媒量を増大させるようにしたために、または利用側熱交換器(33)における冷媒の蒸発量を減少させるようにしたために、利用側熱交換器(33)を通過した冷媒を確実に液状態または気液二相状態で循環させることができる。したがって、配管の洗浄能力を確実に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図2】実施形態1に係る回収容器の概略構造を示す断面図である。
【図3】実施形態2に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図4】実施形態2に係る室外ユニット内の機器配置を模式的に示す斜視図である。
【図5】実施形態3に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図6】実施形態4に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(1)空気調和装置(冷凍装置)
(10)冷媒回路
(21)圧縮機
(23)室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(23a)室外ファン(熱源側ファン)
(25)三路切換弁(切換手段)
(32)室内膨張弁(膨張弁)
(33)室内熱交換器(利用側熱交換器)
(33a)室内ファン(利用側ファン)
(40)空気熱交換器(蒸発手段)
(45)回収回路
(50)回収容器
(51)流入管
(52)流出管
(53)電動弁(開閉弁)
(60)回収手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する配管の洗浄対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた空気調和装置等の冷凍装置には、CFC(クロロフルオロカーボン)系冷媒またはHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)系冷媒が用いられていた。しかし、このCFC系冷媒およびHCFC系冷媒は、オゾン層を破壊する等の環境上の問題があった。そこで、これら既設の冷凍装置から、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒またはHC(ハイドロカーボン)系冷媒を使用した新たな冷凍装置に更新することが望まれている。
【0003】
この冷凍装置の更新時において、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する冷媒配管がビル等の建物内部に埋め込まれていることが多いので、冷媒配管を交換することが困難である。そこで、工期短縮およびコストダウンを図るために、この既設の冷媒配管をそのまま流用して新たな冷凍装置を導入することが行われている。
【0004】
ところで、既設の冷媒配管には、塩素分を含むCFC系冷媒またはHCFC系冷媒を用いた冷凍装置における冷凍機油などの異物が残留している。この従来の冷凍機油には、主にナフテン系の鉱油が使われている。上記ナフテン系の鉱油が残留劣化すると、この劣化した鉱油に含まれる塩素イオンや酸により膨張弁等が腐食するおそれがあるという問題がある。
【0005】
したがって、新たな冷凍装置を導入して試運転を行う前に、既設の冷媒配管を洗浄して、その中に残留している異物を除去する必要がある。
【0006】
そこで、既設の冷媒配管の洗浄運転を可能とする冷媒回路を備えた冷凍装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この冷凍装置は、主に圧縮機および熱源機側熱交換器を有する熱源機と、利用側熱交換器を有する室内機とが既設の接続配管を介して接続されてなる冷媒回路を備えている。そして、圧縮機の吸入側配管には、冷媒から冷凍機油などの異物を分離し回収するための油回収装置が設けられている。
【0007】
この冷凍装置では、HFC系冷媒を充填した後、圧縮機を駆動して冷房モードで運転を行い、冷媒回路を循環する冷媒によって既設の接続配管を洗浄して、冷凍機油などの異物を油回収装置に回収するようにしている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−41613号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した冷凍装置およびその配管洗浄方法では、ガス単相状態の冷媒により洗浄する配管箇所、つまり利用側熱交換器より下流の配管があり、液状態または気液二相状態の冷媒による洗浄に比べて、洗浄能力が低下し、洗浄に時間を要するという問題がある。
【0010】
そこで、ほぼ配管全体に亘って冷媒を液単相または気液二相状態で循環させることが考えられるが、その場合、油回収装置には、液単相または気液二相状態の冷媒が流入し、液冷媒が貯留されることになり、この液冷媒が配管洗浄を行っている間に油回収装置からオーバーフローするというおそれがある。これにより、圧縮機に液冷媒が吸入される、いわゆる圧縮機における液バックの問題があった。また、一旦油回収装置に回収した異物がオーバーフローする液冷媒と共に、冷媒回路内に戻るという問題が生じる。
【0011】
また、上述した問題を解決するために、油回収装置に貯留される液冷媒の液面を、例えば、レベルスイッチで検知して、配管洗浄の運転を制御するという方法が考えられるが、その場合、部品点数が増え、装置が複雑化し、コストが高くなるという問題が生じる。
【0012】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易な方法により、少なくとも連絡配管に液単相または気液二相状態の冷媒を流し、回収容器(油回収装置)には、気相のガス冷媒が流入するように冷媒を循環させて、安全で、且つ、効率の良い配管洗浄を可能とする冷凍装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
具体的に、請求項1に係る発明は、圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)と利用側熱交換器(33)とが冷媒配管によって接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)と、上記圧縮機(21)の吸入側に異物の回収容器(50)が流入管(51)と流出管(52)とによって接続されて形成された回収回路(45)と、上記回収容器(50)に向かって液単相の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を流す回収手段(60)とを備え、冷媒を冷媒回路(10)内で循環させて異物を回収容器(50)に回収する冷凍装置を前提としている。そして、上記回収回路(45)における流入管(51)には、回収容器(50)にガス単相の冷媒が流入するように液冷媒を蒸発させる蒸発手段(40)が設けられている。
【0014】
上記の発明では、回収手段(60)により冷媒が回収容器(50)に向かって液単相または液相とガス相とが混在した気液二相状態で流れ、この冷媒の流れによって冷媒配管内の異物が連行され、冷媒配管が洗浄される。上記冷媒配管を洗浄した液状態または気液二相状態の冷媒は、回収回路(45)の蒸発手段(40)に流れ、蒸発してガス冷媒になる。このガス冷媒は、回収容器(50)に流入し、異物が回収された後、冷媒回路(10)内へ戻される。これにより、液状態または気液二相状態の冷媒による効率の良い配管洗浄が行われると共に、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローが防止される。したがって、液冷媒の圧縮機(21)への流入、さらに一旦回収した異物の冷媒回路(10)内への流出が防止される。
【0015】
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、上記回収回路(45)の流出管(52)には、開閉弁(53)が設けられ、上記冷媒回路(10)は、該冷媒回路(10)を循環する冷媒が回収回路(45)を流れる循環と、回収回路(45)をバイパスする循環とに切り換える切換手段(25)を備えている。
【0016】
上記の発明では、配管洗浄終了後、切換手段(25)により冷媒が回収回路(45)をバイパスする循環に切り換え、また、開閉弁(53)を閉状態に切り換えることによって、回収した異物が回収容器(50)内に封じ込められる。したがって、通常運転時において、上記回収容器(50)内に回収した異物の冷媒回路(10)内への流出が確実に防止される。
【0017】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2において、上記蒸発手段(40)は、該蒸発手段(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発する空気熱交換器(40)である。
【0018】
上記の発明では、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が確実に蒸発して、ガス冷媒となる。したがって、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒が流入するため、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローが確実に防止される。
【0019】
また、請求項4に係る発明は、請求項3において、上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の近傍に設置されている。
【0020】
上記の発明では、圧縮機(21)の周囲に介在する空気が圧縮機(21)の排熱によって加熱される。そして、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、上記加熱された空気と熱交換し加熱された空気から吸熱することによって、請求項3に係る発明よりも確実に蒸発しガス冷媒となる。したがって、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒が流入する。
【0021】
また、請求項5に係る発明は、請求項3において、上記空気熱交換器(40)は、熱源側熱交換器(23)に近接して設けられた熱源側ファン(23a)の下流側に設置され、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が熱源側熱交換器(23)を流通した空気と熱交換して蒸発するように配置されている。
【0022】
上記の発明によれば、冷房モード運転において、熱源側熱交換器(23)を流れる冷媒は、熱源側ファン(23a)により取り込まれた外気と熱交換して凝縮し、外気が冷媒の凝縮熱を吸熱して加熱される。この加熱された空気は、熱源側ファン(23a)により空気熱交換器(40)に向かって吹き出される。そして、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、上記加熱された空気と熱交換して加熱された空気から吸熱することにより、蒸発してガス冷媒となる。
【0023】
また、請求項6に係る発明は、請求項3において、上記空気熱交換器(40)は、熱源側熱交換器(23)と一体に形成され、熱源側熱交換器(23)を流通した空気と熱交換するように構成されている。
【0024】
上記の発明では、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が熱源側熱交換器(23)を流通し、加熱された空気と熱交換する点で請求項5に係る発明と同じである。ところが、上記の発明では、上記空気熱交換器(40)が熱源側熱交換器(23)と一体に形成されているため、熱源側熱交換器(23)で加熱された空気が連続して空気熱交換器(40)を流通する。つまり、加熱されてから熱量損失の少ない空気が空気熱交換器(40)を通過する。したがって、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、加熱された空気と熱交換することによって、加熱された空気から確実に吸熱する。この結果、上記空気熱交換器(40)を流れる液冷媒は、確実に蒸発してガス冷媒となり、回収容器(50)に流入する。
【0025】
また、請求項7に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項において、上記回収手段(60)は、熱源側熱交換器(24)と利用側熱交換器(33)との間に設けられた膨張弁(32)の開度を通常開度より大きくする。
【0026】
上記の発明では、膨張弁(32)に流入した液冷媒は、通常運転時よりも絞られないため、利用側熱交換器(33)における冷媒量が増加する。これにより、上記利用側熱交換器(33)に流入した冷媒の全部または一部は、蒸発しきれずに液冷媒のまま残る。したがって、確実に液状態の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が回収容器(50)に向かって流れる。
【0027】
また、請求項8に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項において、上記回収手段(60)は、利用側熱交換器(33)に近接して設けられた利用側ファン(33a)を停止させる。
【0028】
上記の発明では、利用側熱交換器(33)に熱媒体である空気が供給されないため、利用側熱交換器(33)における冷媒の蒸発量が減少する。したがって、上記請求項7に係る発明と同様に、確実に液状態の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が回収容器(50)に向かって流れる。
【0029】
また、請求項9に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項において、上記回収手段(60)は、圧縮機(21)の周波数を所定値以下に低下させる。
【0030】
上記の発明では、圧縮機(21)に吸入される冷媒量が減少するため、利用側熱交換器(33)における冷媒量が増大する。つまり、上記膨張弁(32)の開度が見かけ上増大した状態になり、上記請求項7に係る発明と同様に、確実に液状態の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が回収容器(50)に向かって流れる。
【0031】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1に示すように、本実施形態1の冷凍装置は、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えた空気調和装置(1)である。
【0033】
上記冷媒回路(10)は、熱源ユニットである室外ユニット(20)と、利用ユニットである複数台(本実施形態1では、3台)の室内ユニット(30)とが既設配管である液配管(A)とガス配管(B)とによって接続されて構成されている。そして、上記室外ユニット(20)および室内ユニット(30)は、HFC系冷媒用に更新したものである。
【0034】
上記3台の室内ユニット(30)は、液配管(A)およびガス配管(B)からそれぞれ分岐した冷媒配管に並列に接続されている。上記各室内ユニット(30)は膨張機構である室内膨張弁(32)と利用側熱交換器である室内熱交換器(33)とが直列に配管接続されて構成されている。なお、上記室内熱交換器(33)の1台には、利用側ファンである室内ファン(33a)が設けられている。
【0035】
上記室外ユニット(20)は、圧縮機(21)と流路切換手段である四路切換弁(22)と熱源側熱交換器である室外熱交換器(23)と膨張機構である室外膨張弁(24)とが順に配管接続されて構成されている。なお、上記室外熱交換器(23)には、熱源側ファンである室外ファン(23a)が設けられている。
【0036】
上記室外ユニット(20)における室外膨張弁(24)側の配管の端部には、流路開閉手段である第1閉鎖弁(26)が設けられ、該第1閉鎖弁(26)を介して液配管(A)の一端が接続されている。一方、上記室外ユニット(20)における四路切換弁(22)側の配管の端部には、流路開閉手段である第2閉鎖弁(27)が設けられ、該第2閉鎖弁(27)を介してガス配管(B)の一端が接続されている。
【0037】
上記各室内ユニット(30)における室内膨張弁(32)側の配管の端部には、フレア接続等の接続具(31)を介して液配管(A)の他端が分岐してそれぞれ接続されている。一方、上記各室内ユニット(30)における室内熱交換器(33)側の配管の端部には、フレア接続等の接続具(34)を介してガス配管(B)の他端が分岐してそれぞれ接続されている。
【0038】
上記冷媒回路(10)は、四路切換弁(22)の切換によって冷房モードの運転と暖房モードの運転とに切り換わるように構成されている。つまり、上記四路切換弁(22)が図1の実線側の状態に切り換わると、冷媒回路(10)は、室外熱交換器(23)で冷媒が凝縮する冷房モードの運転で冷媒が循環する。また、上記四路切換弁(22)が図1の破線側の状態に切り換わると、冷媒回路(10)は、室外熱交換器(23)で冷媒が蒸発する暖房モードの運転で冷媒が循環する。
【0039】
例えば、上記冷房モードの運転では、圧縮機(21)で圧縮された冷媒が室外熱交換器(23)で凝縮した後、室外膨張弁(24)を通って各室内膨張弁(32)で減圧され、各室内熱交換器(33)で蒸発して圧縮機(21)に戻る循環を繰り返す。
【0040】
また、上記冷媒回路(10)は、流路を切り換える切換手段である三路切換弁(25)を備えている。上記三路切換弁(25)は、四路切換弁(22)と圧縮機(21)の吸入側との間に配管接続されている。
【0041】
また、上記冷媒回路(10)は、三路切換弁(25)と圧縮機(21)の吸入側との間に異物を回収する回収回路(45)を備えている。上記回収回路(45)は、異物を回収する回収容器(50)を備えている。該回収容器(50)は、三路切換弁(25)と圧縮機(21)の吸入側との間に流入管(51)と流出管(52)とによって接続されている。そして、上記流入管(51)には、液冷媒を蒸発させるための蒸発手段である空気熱交換器(40)が配管接続されている。つまり、上記回収回路(45)では、冷媒が三路切換弁(25)から流入管(51)を通じて空気熱交換器(40)および回収容器(50)を順に流れて、流出管(52)を通じて圧縮機(21)の吸入側の冷媒配管に流れる。なお、上記流出管(52)には、流路開閉手段の開閉弁である電動弁(53)が設けられている。
【0042】
上記空気熱交換器(40)は、該空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発するように構成されている。そして、上記空気熱交換器(40)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。上記空気熱交換器(40)では、三路切換弁(25)より流入した液単相または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒が室外ユニット(20)内を流れる空気、つまり、室外ファン(23a)により室外ユニット(20)内に取り込まれた外気と熱交換を行う。すなわち、上記空気熱交換器(40)を循環する液単相または気液二相の冷媒は、室外ユニット(20)内の空気から吸熱して蒸発気化し、気相のガス冷媒となる。
【0043】
上記回収容器(50)は、図2に示すように、上下方向に延びる円筒状に形成された密閉型のケーシング(50a)を備えている。該ケーシング(50a)の上部には、上述した流入管(51)および流出管(52)が接続されている。上記流入管(51)は、ケーシング(50a)の上壁を貫通し、上下方向に延びる直管部(51a)を備えており、該直管部(51a)の下端が出口端となっている。一方、上記流出管(52)は、ケーシング(50a)の上壁を貫通し、上下方向に延びる直管部(52a)を備えており、該直管部(52a)の下端が入口端となっている。つまり、上記流入管(51)における出口端は、回収容器(50)内の底部に向かって開口し、流出管(52)における入口端の開口と向かい合うことなく、同じ方向に向くように形成されている。また、上記流入管(51)における出口端は、流出管(52)における入口端より下方に位置している。なお、上記回収容器(50)の構造については、これに限られるものではない。
【0044】
すなわち、上記回収回路(45)では、空気熱交換器(40)で蒸発気化したガス冷媒が流入管(51)を通じてケーシング(50a)内に流入し、液配管(A)やガス配管(B)内に残留していた旧冷凍機油などの油が分離してケーシング(50a)の底部に溜まり、ガス冷媒のみが流出管(52)から冷媒回路(10)に戻る。
【0045】
また、上記冷媒回路(10)は、三路切換弁(25)および電動弁(53)をそれぞれ切り換えることによって、配管洗浄時の運転と通常時の運転とに切り換わるように構成されている。つまり、配管洗浄の運転時において、上記三路切換弁(25)を図1の実線側の状態に、電動弁(53)を開状態にそれぞれ切り換えることによって、冷媒回路(10)は、冷媒が空気熱交換器(40)や回収容器(50)を順に通って、すなわち回収回路(45)を流れて循環するように構成されている。そして、配管洗浄終了後の通常運転時において、上記三路切換弁(25)を図1の破線側の状態に、電動弁(53)を閉状態にそれぞれ切り換えることによって、冷媒回路(10)は、冷媒が空気熱交換器(40)および回収容器(50)を通らずに、すなわち回収回路(45)をバイパスして循環するように構成されている。
【0046】
−運転動作−
次に、上記室内外ユニット(20,30)の交換方法について簡単に説明した後に、上記空気調和装置(1)の配管洗浄時における運転動作について説明する。
【0047】
〈〈室内外ユニットの交換方法〉〉
CFC系冷媒やHCFC系冷媒を用いた既設の空気調和装置(1)の更新において、既設の液配管(A)およびガス配管(B)をそのまま流用し、既設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)をHFC系冷媒用の新設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)に交換する方法について説明する。
【0048】
まず、既設の空気調和装置(1)からCFC系またはHCFC系の旧冷媒を回収する。そして、既設の液配管(A)およびガス配管(B)を残し、フレア等の接続具(31,34)および閉鎖弁(26,27)から既設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)を撤去した後、新設の室外ユニット(20)および室内ユニット(30)を据え、既設の液配管(A)およびガス配管(B)に接続具(31,34)および閉鎖弁(26,27)を介して接続することにより上記冷媒回路(10)を構成する。
【0049】
次に、新設の室外ユニット(20)には、予め新冷媒であるHFC系冷媒が充填されているので、第1閉鎖弁(26)および第2閉鎖弁(27)を閉じて、室内ユニット(30)と液配管(A)およびガス配管(B)を真空引きし、室外ユニット(20)を除く冷媒回路(10)内の空気や水分等を除去する。その後、第1閉鎖弁(26)および第2閉鎖弁(27)を開き、冷媒回路(10)内にHFC系冷媒を追加充填する。
【0050】
〈〈配管洗浄時における運転動作〉〉
次に、上記空気調和装置(1)における既設の液配管(A)およびガス配管(B)内に残留している旧冷媒用の冷凍機油を除去する配管洗浄運転について説明する。
【0051】
この配管洗浄運転は、空気調和装置(1)の冷房モード運転(上記四路切換弁(22)が図1の実線側の状態)において、回収手段(60)により少なくとも液配管(A)およびガス配管(B)に液単相または気液二相の冷媒が流れるように、冷媒回路(10)内に冷媒を循環させる運転を行うものである。
【0052】
まず最初に、通常の冷房モード運転について説明した後に、配管洗浄運転について説明する。
【0053】
〈通常の冷房モード運転〉
通常の冷房モード運転では、まず、上記冷媒回路(10)の圧縮機(21)が停止している状態において、三路切換弁(25)を図1の破線側の状態に切り換え、また、流出管(52)の電動弁(53)を閉じる。そして、上記室外膨張弁(24)の開度が全開、各室内膨張弁(32)の開度が冷媒を減圧するように所定の通常開度にそれぞれ設定されている。
【0054】
上記冷媒回路(10)の状態で、圧縮機(21)を駆動すると、該圧縮機(21)で圧縮されたガス冷媒は、四路切換弁(22)を経て室外熱交換器(23)へ流入し、室外ファン(23a)により取り込まれた外気と熱交換して凝縮液化する。一方、上記外気は、冷媒の凝縮熱によって加熱される。
【0055】
上記凝縮した液冷媒は、室外膨張弁(24)、第1閉鎖弁(26)および液配管(A)を経て各室内膨張弁(32)へ流入する。該各室内膨張弁(32)に流入した液冷媒は、減圧され、室内熱交換器(33)で室内ファン(33a)により取り込まれた室内空気と熱交換して蒸発気化する。この蒸発したガス冷媒は、ガス配管(B)、第2閉鎖弁(27)、四路切換弁(22)および三路切換弁(25)を経て再び圧縮機(21)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
【0056】
〈配管洗浄運転〉
次に、配管洗浄時における運転動作について説明する。まず、上記冷媒回路(10)の圧縮機(21)が停止している状態において、三路切換弁(25)を図1の実線側の状態に切り換え、また、流出管(52)の電動弁(53)を開く。そして、回収手段(60)として、例えば、上記各室内膨張弁(32)の開度を上述した通常の冷房モード運転時における通常開度より大きく設定する。すなわち、上記室内膨張弁(32)における冷媒の流通量を通常運転時よりも増大させる。
【0057】
上記冷媒回路(10)の状態で、冷房モードで圧縮機(21)を駆動すると、各室内膨張弁(32)を通過する液冷媒は増量し、各室内熱交換器(33)に流入する冷媒量が増大する。このため、上記各室内熱交換器(33)を流通した冷媒は、一部に蒸発しなかった液冷媒を含んだ気液二相状態にあり、この気液二相状態の冷媒がガス配管(B)を通って室外ユニット(20)に導入される。上記気液二相状態の冷媒が液配管(A)およびガス配管(B)を流れることによって、該液配管(A)およびガス配管(B)内に残留する旧冷媒用の冷凍機油が冷媒によって連行され、上記液配管(A)およびガス配管(B)が洗浄される。
【0058】
上記室外ユニット(20)に導入された気液二相状態の冷媒は、四路切換弁(22)および三路切換弁(25)を経て、回収回路(45)に流入する。この回収回路(45)に流入した気液二相状態の冷媒は、空気熱交換器(40)に流入する。該空気熱交換器(40)では、気液二相状態の冷媒が室外ユニット(20)内の空気、つまり室外熱交換器(23)で加熱された空気と熱交換を行うことによって、加熱された空気から吸熱して蒸発気化し、気相のガス冷媒となる。そして、この旧冷凍機油を含んだガス冷媒は、流入管(51)を通じて回収容器(50)に流入する。
【0059】
上記回収容器(50)に流入したガス冷媒は、流入管(51)を流通してケーシング(50a)内の底部に導入される。この導入された冷媒の流速は、冷媒回路(10)における循環流速よりも低下しているため、上記ガス冷媒から旧冷凍機油が分離され、ケーシング(41)内の底部に溜まる。そして、分離後のガス冷媒のみが流出管(52)を通じて冷媒回路(10)に戻され、再び圧縮機(21)に吸入される。
【0060】
上記冷媒循環を所定回数繰り返し、配管洗浄が完了した後、三路切換弁(25)を図1の破線側の状態に切り換え、また、流出管(52)の電動弁(53)を閉じる。これにより、その後、通常運転が可能となり、冷媒が空気熱交換器(40)および回収容器(50)を流通することなく、冷媒回路(10)内を循環する。
【0061】
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態1によれば、上記冷媒回路(10)に空気熱交換器(40)および回収容器(50)を有した回収回路(45)を設けるようにしたので、冷房モード運転において、空気熱交換器(40)で気液二相状態の冷媒を蒸発させて、回収容器(50)に気相のガス冷媒を導入させることができることから、液配管(A)およびガス配管(B)に気液二相状態の冷媒が流れるように冷媒を循環させることができる。これにより、液配管(A)およびガス配管(B)の洗浄能力を向上させることができると共に、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローのおそれがないため、安全な配管洗浄運転を連続的に行うことができる。
【0062】
また、上記空気熱交換器(40)の加熱源は、室外ユニット(20)内の空気、つまり室外熱交換器(23)で加熱された空気としているので、熱源を別途設ける必要がない。したがって、安価で簡易な装置を提供することができる。
【0063】
また、上記冷媒回路(10)に三路切換弁(25)を設け、且つ、回収容器(50)の流出管(52)に電動弁(53)を設けるようにしたので、配管洗浄終了後の通常運転時において、三路切換弁(25)および電動弁(53)を切り換えることによって、冷媒を回収容器(50)に流すことなく冷媒回路(10)内に循環させることができる。したがって、回収した旧冷媒用の冷凍機油を回収容器(50)内に封じ込めることができる。この結果、安全な通常運転を行うことができる。
【0064】
また、上記回収手段(60)として、室内膨張弁(32)の開度を通常開度より大きく設定するようにしたので、室内熱交換器(33)から出た冷媒を確実に気液二相状態で流通させることができる。したがって、配管洗浄能力を確実に高めることができる。
【0065】
【発明の実施の形態2】
次に、本発明の実施形態2を図面に基づいて詳細に説明する。
【0066】
本実施形態2は、図3および図4に示すように、上記実施形態1における空気熱交換器(40)の配置場所について限定し、空気熱交換器(40)を圧縮機(21)の近傍に配置したものである。
【0067】
具体的に、図4に示すように、上記室外ユニット(20)内には、室外熱交換器(23)が圧縮機(21)、回収容器(50)および空気熱交換器(40)などを一体で覆うように配置され、室外ファン(23a)が室外熱交換器(23)の上部に配置されている。そして、上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の近傍であって、且つ、圧縮機(21)と室外ファン(23a)との間に設置されている。なお、図4では、四路切換弁(22)、三路切換弁(25)および室外膨張弁(24)などを省略している。
【0068】
ここで、上記室外ユニット(20)では、図4に矢示(OA)で示すように、室外ファン(23a)により室外ユニット(20)内に取り込まれた外気が室外熱交換器(23)を通過した後、圧縮機(21)などの機器周囲を通過して室外ファン(23a)に吸い込まれ、室外ユニット(20)の外部に送り出される。つまり、上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の周囲を通過した空気が室外ファン(23a)に向かって流れる位置に設置されている。
【0069】
上記の場合、室外熱交換器(23)の通過時に加熱された空気は、圧縮機(21)の周囲を通過する際に、該圧縮機(21)の排熱によって、さらに加熱される。そして、この加熱された空気が空気熱交換器(40)を通過することによって、該空気熱交換器(40)を流れる気液二相状態の冷媒は、加熱された空気と熱交換し、加熱された空気から吸熱して確実に蒸発気化する。したがって、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒が流入するので、安全な配管洗浄運転を連続的に行うことができる。その他の構造、作用および効果は、実施形態1と同様である。
【0070】
【発明の実施の形態3】
次に、本発明の実施形態3を図面に基づいて詳細に説明する。
【0071】
本実施形態3は、図5に示すように、上記実施形態2が空気熱交換器(40)を圧縮機(21)の近傍に配置したのに代えて、空気熱交換器(40)を室外熱交換器(23)における室外ファン(23a)の下流側に設置したものである。つまり、上記空気熱交換器(40)は、室外熱交換器(23)で冷媒と熱交換した空気が室外ファン(23a)によって送り出される流路に設置されている。
【0072】
上記の場合、室外熱交換器(23)では、流通する冷媒が室外ファン(23a)により取り込まれた外気と熱交換して凝縮し、外気が冷媒の凝縮熱によって加熱される。この加熱された外気は、図5に矢示(OA)で示すように、室外ファン(23a)により空気熱交換器(40)に向かって送り出され、空気熱交換器(40)を通過する。
【0073】
以上のように、上記空気熱交換器(40)に加熱された空気を積極的に通過させることによって、空気熱交換器(40)では、流通する気液二相状態の冷媒が加熱された空気と確実に熱交換し、加熱された空気から吸熱して確実に蒸発気化する。これにより、上記回収容器(50)には、確実に気相のガス冷媒を導入することができる。その他の構造、作用および効果は、実施形態2と同様である。
【0074】
【発明の実施の形態4】
次に、本発明の実施形態4を図面に基づいて詳細に説明する。
【0075】
本実施形態4は、図6に示すように、上記各実施形態が空気熱交換器(40)を独立に設けたのに代えて、上記空気熱交換器(40)を各実施形態における室外熱交換器(23)と一体に形成するようにしたものである。
【0076】
具体的に、上記空気熱交換器(40)は、冷媒が流れる空気用伝熱管(41)を備えている。該空気用伝熱管(41)は、室外熱交換器(23)の一部を形成するように構成されている。この場合も、上記実施形態3と同様に、空気用伝熱管(41)を流れる気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器(23)を流れる冷媒の凝縮熱により加熱された空気と熱交換する。
【0077】
ここで、上記空気用伝熱管(41)は、室外熱交換器(23)の一部を形成しているので、図6に矢示(OA)で示すように、冷媒の凝縮熱により加熱された空気が連続して空気用伝熱管(41)を流通する。つまり、加熱されてから熱量損失の少ない空気が空気熱交換器(40)を流通する。したがって、上記空気熱交換器(40)を流れる気液二相状態の冷媒は、加熱された空気と熱交換することによって、加熱された空気からより確実に吸熱することができる。この結果、上記回収容器(50)に気相のガス冷媒をより確実に導入させることができる。その他の構造、作用および効果は、実施形態3と同様である。
【0078】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態では、回収手段(60)として、各室内膨張弁(32)の開度を調節することにより、室内熱交換器(33)以降においても冷媒を気液二相状態で流通させるようにしたが、本発明は、各室内熱交換器(33)の室内ファン(33a)を停止させるようにしてもよい。その場合、室内空気が上記室内熱交換器(33)に送り込まれないので、室内熱交換器(33)での冷媒の蒸発量が減少し、冷媒を確実に液単相または気液二相状態にすることができる。
【0079】
また、上記圧縮機(21)の周波数を通常運転時における周波数より低減させるようにしてもよい。その場合、圧縮機(21)に吸入される冷媒量が減少し、見かけ上室内熱交換器(33)における冷媒量が増大するので、室内膨張弁(32)の開度を調節した場合と同様の作用により冷媒を液単相または気液二相状態にすることができる。
【0080】
また、上記各実施形態では、室内ユニット(30)を3台用いた例について説明したが、1台あるいは複数台用いるようにしてもよいことは勿論である。
【0081】
また、本発明は、空気調和装置の他、各種の冷凍装置に適用してもよいことは勿論である。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷媒回路(10)内に液単相の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を循環させて配管洗浄し、回収容器(50)には、蒸発手段(40)で蒸発させた気相のガス冷媒が流入して冷媒配管内の異物を回収するようにしたために、配管洗浄能力を向上させることができると共に、回収容器(50)における液冷媒のオーバーフローのおそれがないため、いわゆる圧縮機(21)における液バックなどを防止することができる。この結果、安全な配管洗浄運転を可能とする冷凍装置を提供することができる。
【0083】
また、請求項2に係る発明によれば、切換手段(25)と流出管(52)の開閉弁(53)とを設けるようにしたので、配管洗浄終了後の通常運転時において、切換手段(25)および開閉弁(53)をそれぞれ切り換えることにより、冷媒を回収容器(50)に流通させずに冷媒回路(10)内を循環させることができる。したがって、回収した異物を回収容器(50)に封じ込めることができるので、安全な通常運転を行うことができる。
【0084】
また、請求項3に係る発明によれば、蒸発手段(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発するようにしたので、別途熱源を用意する必要がない。したがって、装置のコストダウンを図ることができる。
【0085】
また、請求項4に係る発明によれば、空気熱交換器(40)を圧縮機(21)の近傍に設置し、該圧縮機(21)の排熱により加熱された空気を熱源として、空気熱交換器(40)の液冷媒を積極的に蒸発させるようにしたので、回収容器(50)にガス冷媒を確実に流入させることができる。したがって、安全な配管洗浄を確実に行うことができる。
【0086】
また、請求項5に係る発明によれば、空気熱交換器(40)を熱源側ファン(23a)の下流側に設置し、熱源側熱交換器(23)で加熱され室外ファン(23a)により送り出された空気を熱源として、空気熱交換器(40)の液冷媒を積極的に蒸発させるようにしたので、回収容器(50)に確実にガス冷媒を流入させることができる。したがって、安全な配管洗浄を確実に行うことができる。
【0087】
また、請求項6に係る発明によれば、空気熱交換器(40)を熱源側熱交換器(23)と一体に形成し、熱源側熱交換器(23)で加熱された空気が連続して空気熱交換器(40)を流通するようにしたので、空気熱交換器(40)の液冷媒を熱量損失の少ない空気と熱交換させることができる。しがって、空気熱交換器(40)の液冷媒をより確実に蒸発させることができ、回収容器(50)に確実にガス冷媒を流入させることができる。この結果、安全な配管洗浄をより確実に行うことができる。
【0088】
また、請求項7、請求項8および請求項9に係る発明によれば、回収手段(60)として、膨張弁(32)の開度を大きくする、利用側ファン(33a)を停止させる、または圧縮機(21)の周波数を所定値以下に低下させることによって、利用側熱交換器(33)における冷媒量を増大させるようにしたために、または利用側熱交換器(33)における冷媒の蒸発量を減少させるようにしたために、利用側熱交換器(33)を通過した冷媒を確実に液状態または気液二相状態で循環させることができる。したがって、配管の洗浄能力を確実に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図2】実施形態1に係る回収容器の概略構造を示す断面図である。
【図3】実施形態2に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図4】実施形態2に係る室外ユニット内の機器配置を模式的に示す斜視図である。
【図5】実施形態3に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図6】実施形態4に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(1)空気調和装置(冷凍装置)
(10)冷媒回路
(21)圧縮機
(23)室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(23a)室外ファン(熱源側ファン)
(25)三路切換弁(切換手段)
(32)室内膨張弁(膨張弁)
(33)室内熱交換器(利用側熱交換器)
(33a)室内ファン(利用側ファン)
(40)空気熱交換器(蒸発手段)
(45)回収回路
(50)回収容器
(51)流入管
(52)流出管
(53)電動弁(開閉弁)
(60)回収手段
Claims (9)
- 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)と利用側熱交換器(33)とが冷媒配管によって接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)と、
上記圧縮機(21)の吸入側に異物の回収容器(50)が流入管(51)と流出管(52)とによって接続されて形成された回収回路(45)と、
上記回収容器(50)に向かって液単相の冷媒または液冷媒とガス冷媒とが混在した二相状態の冷媒を流す回収手段(60)とを備え、冷媒を冷媒回路(10)内で循環させて異物を回収容器(50)に回収する冷凍装置であって、
上記回収回路(45)における流入管(51)には、回収容器(50)にガス単相の冷媒が流入するように液冷媒を蒸発させる蒸発手段(40)が設けられている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
上記回収回路(45)の流出管(52)には、開閉弁(53)が設けられ、
上記冷媒回路(10)は、該冷媒回路(10)を循環する冷媒が回収回路(45)を流れる循環と、回収回路(45)をバイパスする循環とに切り換える切換手段(25)を備えている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1または2において、
上記蒸発手段(40)は、該蒸発手段(40)を流れる液冷媒が空気と熱交換して蒸発する空気熱交換器(40)である
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項3において、
上記空気熱交換器(40)は、圧縮機(21)の近傍に配置されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項3において、
上記空気熱交換器(40)は、熱源側熱交換器(23)に近接して設けられた熱源側ファン(23a)の下流側に設置され、空気熱交換器(40)を流れる液冷媒が熱源側熱交換器(23)を流通した空気と熱交換して蒸発するように配置されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項3において、
上記空気熱交換器(40)は、熱源側熱交換器(23)と一体に形成され、熱源側熱交換器(23)を流通した空気と熱交換するように構成されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1〜6の何れか1項において、
上記回収手段(60)は、熱源側熱交換器(24)と利用側熱交換器(33)との間に設けられた膨張弁(32)の開度を通常開度より大きくする
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1〜6の何れか1項において、
上記回収手段(60)は、利用側熱交換器(33)に近接して設けられた利用側ファン(33a)を停止させる
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1〜6の何れか1項において、
上記回収手段(60)は、圧縮機(21)の周波数を所定値以下に低下させる
ことを特徴とする冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003135527A JP2004340430A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | 冷凍装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5408137B2 (ja) * | 2008-09-17 | 2014-02-05 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機の室外機 |
US10941461B2 (en) | 2016-03-31 | 2021-03-09 | Jfe Steel Corporation | Steel sheet, coated steel sheet, method for producing steel sheet, and method for producing coated steel sheet |
-
2003
- 2003-05-14 JP JP2003135527A patent/JP2004340430A/ja active Pending
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JP5408137B2 (ja) * | 2008-09-17 | 2014-02-05 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機の室外機 |
US10941461B2 (en) | 2016-03-31 | 2021-03-09 | Jfe Steel Corporation | Steel sheet, coated steel sheet, method for producing steel sheet, and method for producing coated steel sheet |
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