JP2004332928A - 軸受装置およびスピンドル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】供給された潤滑剤を継続的に排出でき長時間の連続運転が安定して可能であり、また潤滑剤を軸受装置外部へ確実に排出できて、メンテナンスの容易な安定したグリース補給を行って良好なグリース潤滑状態を保つことができ、ひいては軸受の長寿命化を図ることができる軸受装置およびスピンドル装置を提供する。
【解決手段】外部よりアンギュラ玉軸受32内部へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給経路と、アンギュラ玉軸受32側面の内外輪の近傍に配置された回転体としての排出間座33,38とを備え、排出間座33,38の回転によって潤滑剤をアンギュラ玉軸受32外部へ排出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械の主軸用スピンドル等を支持するのに用いられる軸受装置およびスピンドル装置に関する。
工作機械の主軸用スピンドル等を支持する軸受装置は、従来からジェット潤滑、オイルミスト、オイルエア等の油潤滑やグリース潤滑が用いられている。近年、スピンドルの高速化に伴い、特許文献1に示す微量な潤滑油を高速で間欠的に転がり軸受の軌道面や転動面に付着させるリーン潤滑や、特許文献2に示すグリースを間欠的に転がり軸受空間内に補給する潤滑法が開発され、dmN100万以上(dm:転がり軸受のピッチ円直径(mm)、N:回転速度(min-1))の高速化に対する性能が向上している。
上記のような軸受に潤滑油やグリース等の潤滑剤を供給あるいは補給する(以下「供給」と記すことがある)潤滑装置においては、供給された潤滑剤を適切に排出することが、スピンドルの回転に伴う潤滑剤の撹拌抵抗を小さく抑えて軸受の温度上昇やトルク増大を避ける重要な要素である。
この対策の1つとして、特許文献3に示すように、軸受内部へ供給された潤滑剤を軸受外部へ排出する軸受装置が提案されている。例えば、図12に示す軸受装置1は、外輪間座11に排出潤滑剤の貯蔵空間12を形成している。
また、この軸受装置1は、排出空間14,12に貯蔵された潤滑剤を定期的に吸引できるように構成されている。
なお、図12中の符号15はグリース供給穴、16はハウジング、17は内輪間座、18は玉、19は外輪、20は内輪である。
また、図13に示す軸受装置2は、軸受13の片側にシール部材21が装着され、潤滑剤がシール部材21と反対側の広い方の空間22へ流動するように構成されている。なお、図13中の符号23は外輪間座である。
特開2001−315041号公報 特開2003−113846号公報 特開2003−232372号公報
しかしながら、従来の軸受装置1,2(図12および図13参照)は、連続供給により潤滑剤で充満された軸受空間内へ、さらに潤滑剤を供給することにより潤滑剤を軸受装置1,2の外部へ押し出すように構成されているため、軸受外部へ潤滑剤を排出させる力が小さい。
したがって、外輪間座11に構成された貯蔵空間12を、排出された潤滑剤で充満させるには不十分で、長時間潤滑剤を補給し続けるには限界があった。
さらに軸受装置1,2の外部への潤滑剤の排出を軸受装置外部からの吸引で行う場合、軸受装置1,2の内部の潤滑剤を全て除去することにはさらなる工夫が必要である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、供給された潤滑剤を継続的に排出でき長時間の連続運転が安定して可能であり、また潤滑剤を軸受装置外部へ確実に排出できて、メンテナンスの容易な安定した潤滑剤補給を行って良好な潤滑状態を保つことができ、ひいては軸受の長寿命化を図ることができる軸受装置およびスピンドル装置を提供することにある。
本発明の目的は、下記構成により達成される。
(1)外部より軸受内部へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給経路と、軸受側面の内外輪の近傍に配置された回転体とを備え、前記回転体の回転によって前記潤滑剤を軸受外部へ排出することを特徴とする軸受装置。
(2)前記軸受を保持するハウジングに前記排出された潤滑剤を貯蔵する空間を有することを特徴とする前記(1)に記載の軸受装置。
(3)前記潤滑剤を貯蔵する空間から、前記軸受装置外部へ前記潤滑剤を排出させる一個または複数の排出穴を有し、この排出穴に前記潤滑剤を貯蔵することが可能であることを特徴とする前記(2)に記載の軸受装置。
(4)前記回転体は、内輪間座に形成されたつばであることを特徴とする前記(1)〜(3)のうちのいずれかに記載の軸受装置。
(5)前記回転体は、内輪に形成されたつばであることを特徴とする前記(1)〜(3)のうちのいずれかに記載の軸受装置。
(6)前記回転体は、保持器に形成されたつばであることを特徴とする前記(1)〜(3)のうちのいずれかに記載の軸受装置。
(7)前記排出穴に前記潤滑剤とは別の流体を外部から入れることにより、前記潤滑剤を排出可能であることを特徴とする前記(3)〜(6)のうちのいずれかに記載の軸受装置。
(8)前記潤滑剤はグリースであることを特徴とする(1)〜(7)のうちのいずれかに記載の軸受装置。
(9)前記(1)〜(8)のうちのいずれかに記載の軸受装置によって工作機械主軸用スピンドルを支持したことを特徴とするスピンドル装置。
(10)前記(1)〜(8)のうちのいずれかに記載の軸受装置によって高速モータ用スピンドルを支持したことを特徴とするスピンドル装置。
本発明によれば、軸受内部へ供給され、不要となった潤滑剤が、軸受近傍に配置された回転体として形成された回転体に付着し、この回転体は軸とともに回転しているため、回転体に付着した潤滑剤は、回転力で軸受の外側へ弾き飛ばされ、潤滑剤は強制的かつ継続的に軸受外部へ排出される。潤滑剤はグリース、オイルどちらでも有効であり、撹拌抵抗が減少して発熱を押さえる作用もある。
さらに回転体の外周方向のハウジングに排出潤滑剤の貯蔵空間が設けられているので、回転体により弾き飛ばされた潤滑剤が貯蔵空間内へ容易に進入することができ、貯蔵空間容積も大きくできる。
また、主軸の回転速度に応じ潤滑剤を弾き飛ばす回転力の大きさが変わるため、潤滑剤供給量が少なくてすむ。低速回転時には同時に潤滑剤排出量も抑えられ、回転速度に応じた適切な潤滑剤供給が可能となる。
貯蔵空間が潤滑剤で満たされると、軸受装置外部へ排出する必要があるが、本発明によれば、ハウジングに設けられた貯蔵空間と繋がる排出穴へ外部から空気等の流体を入れることにより、潤滑剤をほとんど排出させることができるので、容易にメンテナンスが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、軸受内部に供給された潤滑剤が、軸受近傍に配置された回転体に付着し、この回転体の回転力で軸受の外側へ弾き飛ばされ、潤滑剤は強制的かつ継続的に軸受外部へ排出される。
さらに回転体外周方向のハウジングに排出潤滑剤の貯蔵空間が設けられているので、回転体により弾き飛ばされた潤滑剤が貯蔵空間内へ容易に進入することができ、貯蔵空間容積も大きくできる。
また、主軸の回転速度に応じ潤滑剤を弾き飛ばす回転力の大きさが変わるため、潤滑剤供給量が少なくてすみ、低速回転時には同時に潤滑剤排出量も抑えられ、回転速度に応じた適切な潤滑剤供給が可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は、工作機械主軸用スピンドルや、ACサーボモータ等の高速モータ用スピンドルを支持するのに好適に用いられる。
(第1の実施形態)
図1に、本発明を適用した第1実施形態のアンギュラ玉軸受装置3を示す。このアンギュラ玉軸受装置3は、アンギュラ玉軸受32と、アンギュラ玉軸受32の側面に配置されるとともに、内外輪42,43の近傍に配置された回転体としての排出間座33,38と、回転軸45と、アンギュラ玉軸受32を支持するハウジング36とを備えている。
また、このアンギュラ玉軸受装置3は、外輪間座34と、この外輪間座34の端部に形成された切り欠き35と、ハウジング36における切り欠き35の外周側に円周方向に形成された潤滑剤貯蔵空間37とを備えている。
上記の切り欠き35は、図2に示すように、外輪間座34の円周上に複数個設けられている。このように、円周上に複数個の切り欠き35を設けることにより、潤滑剤の排出効率が向上する。
図1のアンギュラ玉軸受32の外輪43と内輪間座33,38の排出つば55との間には、カウンタボア側に隙間39(δ1)、もう一方の側には隙間41(δ2)が形成されている。更に、ハウジング36には、外部よりアンギュラ玉軸受32内部へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給経路31が形成されている。また、排出間座33,38の側方にも潤滑剤貯蔵空間40が形成されている。
このアンギュラ玉軸受装置3は、外部から供給された潤滑剤が潤滑剤供給経路31からアンギュラ玉軸受32の内部へ供給されてアンギュラ玉軸受32内部へ貯蔵される。
このアンギュラ玉軸受32内に貯蔵された潤滑剤のうち、排出間座33,38に接触した潤滑剤は、排出間座33,38の回転力によりアンギュラ玉軸受32の外部へ弾き飛ばされる。
排出間座33,38には外輪端面と隙間39(δ1),41(δ2)を以て対向するように排出つば55が形成されている。この排出つば55は、内輪間座33,38におけるアンギュラ玉軸受け32側の端部に設けられ、且つ内輪間座33,38の外周側に突出している。これらの排出つば55の回転に伴う遠心力により、隙間39および隙間41から潤滑剤が排出する。
また、排出間座33,38は、いわゆるスリンガー効果によってもグリースを排出する。ここで、スリンガー効果とは、図1中、ア点とイ点での間座の周速度が異なり、イ点での空気の圧力が下がることによってア点からイ点方向への空気の流れが生じる効果を言う。
本願発明は、このスリンガー効果がグリース等の潤滑剤の排出に有効であることを見出し、その効果を流用した構成である。
このとき、排出つば55,55と軸受外輪端面と隙間39,41はδ1,δ2=0.1〜3mmが望ましい。隙間が0.1mmより小さくなると潤滑剤の排出に対し抵抗となる可能性があり、3mmより隙間を大きくするとつばの直径が小さくなり、遠心力の作用が十分ではない。より望ましくは、δ1,δ2=0.2〜2mmである。なお、この排出つばの軸受側の面46,46に、スリットや螺旋状の溝やその他潤滑剤の流動性を加速する凹凸を設けてもよい。
排出間座33によって弾き飛ばされた潤滑剤は、外輪間座34に設けられた切り欠き35を通過し、ハウジング36に備えられた潤滑剤貯蔵空間37へ進入して貯蔵される。
切り欠き35を通過できなかった潤滑剤は、アンギュラ玉軸受32と排出間座33間の隙間39を通過し、排出間座33と外輪間座34の間の潤滑剤貯蔵空間40に貯蔵される。
潤滑剤貯蔵空間37は、ハウジング36の内径に溝状に設けられた空間であり、潤滑剤貯蔵空間40と合わせて、工作機械用主軸で潤滑剤の一般的寿命とされている2万時間分の潤滑剤を蓄えることができる。
一般的に、2万時間分の潤滑剤を貯蔵するのに必要な空間の容積は、一回の潤滑剤吐出量が0.02ml、吐出間隔が12時間の場合、およそ33mlである。本発明では、両方の潤滑剤貯蔵空間37,40を合計した容積は34mlである。
図1において、軸45が高速回転しているとき、アンギュラ玉軸受32内部の空気は玉44の自転軸の影響や軸受の内部形状及び接触角等に起因するポンピング作用により、図1中の左から右方向へと流れる。したがって、潤滑剤は主にアンギュラ玉軸受32の右側へ排出されるため、隙間39をδ1=0.2〜0.5mmに設定すると排出効率が良い。
図1中の左側の排出間座38の方は、もともと潤滑剤が排出されにくいので、隙間41は隙間39より大きくしても良く、(δ2>δ1)36に潤滑剤貯蔵空間が無くても潤滑剤の排出は可能である。
このように、本発明のアンギュラ玉軸受装置3は、アンギュラ玉軸受32内部への充満された潤滑剤が、アンギュラ玉軸受32近傍に配置され回転体として形成された排出間座33,38に付着し、この排出間座33,38は軸45とともに回転しているため、排出間座33,38に付着した潤滑剤は、回転力の遠心力で軸受の外側へ弾き飛ばされ、潤滑剤は強制的かつ継続的に軸受外部へ排出される。
上記の潤滑剤としてはグリースを用いており、潤滑剤の撹拌抵抗が減少して発熱を押さえる作用もある。また、潤滑剤として、潤滑油も使用可能である。
さらに排出間座33外周方向のハウジング36に排出された潤滑剤を貯蔵する潤滑剤貯蔵空間37が設けられているので、排出間座33により弾き飛ばされた潤滑剤が潤滑剤貯蔵空間37内へ容易に進入することができ、貯蔵空間容積も大きくできる。
また、軸45の回転速度に応じ潤滑剤を弾き飛ばす回転力の大きさが変わるため、潤滑剤供給量が少なくてすむ。低速回転時には同時に潤滑剤排出量も抑えられ、回転速度に応じた適切な潤滑剤供給が可能となる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態のアンギュラ玉軸受装置4を示す。なお、以下の各実施形態においては、図1と同一の部分には同一の符号を付けて詳細な説明を省略した。
このアンギュラ玉軸受装置4は、アンギュラ玉軸受50が背面組合わせで取り付けられている。また、潤滑剤が図3中の左側の外輪間座34を通り抜けるべき空間が、穴51で構成されている。
穴51は、図4(a),(b)に示すように、外輪間座34に放射状に複数箇所設けられている。これにより、潤滑剤が効率よく排出される。排出間座33,38には排出つば55が形成されており、回転に伴う遠心力により、隙間39及び隙間41から潤滑剤が排出する。
本実施例では排出間座38の排出つば55はθ=0〜45°のテーパで形成されている。アンギュラ玉軸受50の内部に供給された潤滑剤の一部は、回転に伴う遠心力で、このテーパ面47を伝わって外部に排出される。この排出つば55と軸受外輪端面と排出つば55にテーパを設けない状態での隙間41′をδ2′=0.1〜3mmとして設計し、テーパを施す。
なお、このテーパ面は、必ずしも円すい面とする必要はなく、緩やかな曲面状とすることも可能である。また、スリットや螺旋状の溝やその他潤滑剤の流動性を加速する凹凸を設けてもよい。
また、排出間座33をテーパ面、排出間座38をストレート面としてもよいし、排出間座33,38ともテーパ面としても良い。排出間座33,38の両方をテーパ面とする場合、両方のテーパ面の角度θが同じでも良いし、潤滑剤の供給量や排出量、および軸受の回転に伴う潤滑剤の流れを考慮して異なるテーパ角としても良い。
このアンギュラ玉軸受装置4も、上記第1の実施形態のアンギュラ玉軸受装置3と同様の作用効果を有する。
(第3の実施形態)
図5は、本発明を適用した第3の実施形態のアンギュラ玉軸受装置6を示す。
このアンギュラ玉軸受装置6は、排出間座52a,52bが内輪間座53と別部材で形成されている。この場合、最小限の材料で排出間座52a,52bを製作することができ、低コストを実現できる。
外輪43と排出間座52a,52bで形成される隙間39,41、外輪間座34に設けられた切り欠き35、ハウジング36に備えられた潤滑剤貯蔵空間の構成及び作用・効果は第1及び第2の実施形態と同じである。
(第4の実施形態)
図6は、本発明を適用した第4の実施形態のアンギュラ玉軸受装置7を示す。
このアンギュラ玉軸受装置7は、図1の排出間座33に代えて、軸受32の内輪42および保持器54に排出つば55,55′が設けられている。内輪42に設けられた排出つば55は、内輪42の保持器54と反対側の端部に設けられ、且つ内輪42の外周側に突出している。また、保持器54に設けられた排出つば55´は、保持器54の端部に設けられると共に、保持器54の外周輪に突出している。この排出つば55´は、軸受32の外側に配置されている。これらの排出つば55,55´は、軸受32を挟んで配置されている。
このアンギュラ玉軸受装置7は、内輪間座53の形状設計に影響を及ぼさずにすむ。
外輪43、保持器排出つば及び排出つば55′,55で形成される隙間39′,41、外輪間座34に設けられた切り欠き35、ハウジング36に備えられた潤滑剤貯蔵空間の構成及び作用・効果は第1〜3の実施形態と同じである。
(第5の実施形態)
図7は、本発明を適用した第5の実施形態のころ軸受装置8を示す。
このころ軸受装置8は、図1に示したアンギュラ玉軸受装置3のアンギュラ玉軸受32に代えて、ころ軸受56を用いたものである。
ころ軸受56の外輪56aと排出間座33,38で形成される隙間39,41、外輪間座34に設けられた切り欠き35、ハウジング36に備えられた潤滑剤貯蔵空間の構成及び作用・効果は第1〜4の実施形態と同じである。したがって、このころ軸受装置8も、図1に示したアンギュラ玉軸受装置3と同様な作用効果を有する。
なお、本願発明の第1〜5の実施形態は、内輪と外輪の幅が同じ場合を示したが、内輪と外輪の幅が異なる場合にも適用でき、外輪と排出間座、排出つば及び保持器排出つばを同じように構成することにより同等な効果が得られる。
排出つばを有する排出間座と内輪端面の間に隙間39,41調整用の間座を設けることも可能であり、隙間39,41を排出間座33,38と外輪間座34の間に設定すること、隙間39,41を排出間座33,38と外輪に設けた隙間調整用間座を用いて設定することもできる。
(第6の実施形態)
図8は、本発明を適用した第6の実施形態のアンギュラ玉軸受装置9を示す。このアンギュラ玉軸受装置9は、図1の潤滑剤貯蔵空間37に代えて、潤滑剤貯蔵穴57が設けられている。
この潤滑剤貯蔵穴57は、放射状に複数設けられている。これにより、潤滑剤を貯蔵するために十分な大きさの空間を得ることができる。
外輪43と排出間座33,38で形成される隙間39,41、外輪間座34に設けられた切り欠き35の構成及び作用・効果は第1〜5の実施形態と同じである。
なお、前記構成の作用・効果は以下に述べる第7の実施形態、及び第8の実施形態においても奏する。
(第7の実施形態)
図9は、本発明を適用した第7の実施形態の軸受装置60を示す。この軸受装置60では、ハウジング36の潤滑剤貯蔵空間37に貯蔵された潤滑剤が、潤滑剤貯蔵空間37に連続する排出穴61へ流れ込み、ここに貯蔵される。
排出穴61は、円周上に複数個設けられており、潤滑剤貯蔵空間37の容積を大きくとることができる。
軸45を水平方向に設置する場合は、排出穴61が円周上に複数個あるので、ハウジング36の位相をどのように設置しても、潤滑剤貯蔵空間37より下に排出穴61を配置できる。従って、設計、組付けが容易になる利点がある。
(第8の実施形態)
図10は、本発明を適用した第8の実施形態のスピンドル装置70を示す。このスピンドル装置70は、ハウジング36に排出穴71が設けられている。また、排出穴71の一方の端部に流体入口72が設けられ、他方の端部に潤滑剤排出口73が設けられている。
このスピンドル装置70は、外部から排出穴71に別の流体を入れることによって、メンテナンスをする機能を備えている。
いま、スピンドル装置70が一定期間連続して使用され、潤滑剤が潤滑剤貯蔵空間37および排出穴71に充満して、それ以上貯蔵できなくなったときには、メンテナンスが必要となる。
このとき、流体入口72より流体を入れると、アンギュラ玉軸受32、潤滑剤貯蔵空間37、および排出穴71の内部に貯蔵された潤滑剤が洗い流され、潤滑剤排出口73より排出される。
流体入口72と潤滑剤排出口73は逆でも良く、両方から流体を入れて両方から潤滑剤を排出することも可能である。古い潤滑剤を排出した後には、新しい潤滑剤を外部から供給することによりスピンドル装置70を解体、再組立することなく元の潤滑性能が発揮できるようになる。
外部からの潤滑剤供給には、スピンドル装置70にもともと備えられた潤滑剤供給機能を用いると、より容易なメンテナンスが可能である。また、メンテナンス用の供給装置を用いてもよい。
貯蔵空間が潤滑剤で満たされた場合、潤滑剤を軸受装置外部へ排出する必要があるが、本発明によれば、ハウジングに設けられた貯蔵空間と繋がる排出穴へ外部から流体を入れることにより、潤滑剤を全て排出させることができるので、容易にメンテナンスが可能となる。
メンテナンスに使用する流体の例としては、圧縮空気、洗浄液、オイル、およびそれらの併用等がある。
図11(A)は図11(B)の試験条件のもとに、図1の構成の本願発明と図12の構成の従来例について初期グリース封入量を軸受空間容積の15%とし、封入グリースと同一ロットのグリースを軸受1個あたり0.02ml/7.5minの間隔で供給しながら連続運転した結果である。
従来例の構成では、グリースの排出が必ずしも十分ではなく、時間とともにアンギュラ玉軸受32の軸受空間内のグリース量が増えて異常な温度上昇が発生する場合があるのに対し、本願発明の構成ではグリースの排出機能が働くので、アンギュラ玉軸受32の内部に保持される潤滑剤の残存量が適正に維持され、長時間に亘って連続運転可能である。
本発明の第1の実施形態を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の外輪間座の切り欠きを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の潤滑剤が通り抜ける穴を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態を示す断面図である。 本発明の第7の実施形態を示す断面図である。 本発明の第8の実施形態を示す断面図である。 本発明と従来例との試験結果を示す図である。 従来例を示す断面図である。 別の従来例を示す断面図である。
符号の説明
1,2 軸受装置
3〜7,9 アンギュラ玉軸受装置
8 ころ軸受装置
11 外輪間座
11b 排出用穴
12 貯蔵空間
13 軸受
14 空間
15 排出用穴
17 外輪間座
19 貯蔵空間
21 シール部材
22 空間
35 切り欠き
31 潤滑剤供給経路
32 アンギュラ玉軸受
33 排出間座
34 外輪間座
35 切り欠き
36 ハウジング
37 潤滑剤貯蔵空間
38 排出間座
39 隙間
40 潤滑剤貯蔵空間
41 隙間
42 内輪
44 玉
45 軸
46 排出つばの軸受側の面
47 テーパ面
51 穴
52a,52b 排出間座
53 内輪間座
54 保持器
55 つば(排出つば)
56 ころ軸受
57 潤滑剤貯蔵穴
60 軸受装置
61 排出穴
70 スピンドル装置
71 排出穴
72 流体入口
73 潤滑剤排出口

Claims (10)

  1. 外部より軸受内部へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給経路と、軸受側面の内外輪の近傍に配置された回転体とを備え、
    前記回転体の回転によって前記潤滑剤を軸受外部へ排出することを特徴とする軸受装置。
  2. 前記軸受を保持するハウジングに前記排出された潤滑剤を貯蔵する空間を有することを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記潤滑剤を貯蔵する空間から、前記軸受装置外部へ前記潤滑剤を排出させる一個または複数の排出穴を有し、この排出穴に前記潤滑剤を貯蔵することが可能であることを特徴とする請求項2に記載の軸受装置。
  4. 前記回転体は、内輪間座に形成されたつばであることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれかに記載の軸受装置。
  5. 前記回転体は、内輪に形成されたつばであることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれかに記載の軸受装置。
  6. 前記回転体は、保持器に形成されたつばであることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれかに記載の軸受装置。
  7. 前記排出穴に前記潤滑剤とは別の流体を外部から入れることにより、前記潤滑剤を排出可能であることを特徴とする請求項3〜請求項6のうちのいずれかに記載の軸受装置。
  8. 前記潤滑剤はグリースであることを特徴とする請求項1〜請求項7のうちのいずれかに記載の軸受装置。
  9. 請求項1〜請求項8のうちのいずれかに記載の軸受装置によって工作機械主軸用スピンドルを支持したことを特徴とするスピンドル装置。
  10. 請求項1〜請求項8のうちのいずれかに記載の軸受装置によって高速モータ用スピンドルを支持したことを特徴とするスピンドル装置。
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