JP2004330277A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工処理の異常を正確に予測するレーザ加工装置を得ること。
【解決手段】レーザ発振部200と、レーザ発振部200からのレーザ光を照射する加工ヘッド11によって被加工物4を加工する加工処理部100と、反射光を検出する反射光検知部10と、制御部300とを備えたレーザ加工装置において、制御部300は、加工処理開始後の正常加工処理時の反射光に基づいてプラズマの発生を予測するための基準値を設定する基準光判断部41と、基準値および反射光検知部10からの反射光強度に基づいてプラズマの発生を予測するための閾値を演算する閾値生成部42と、プラズマ発生を予測するための閾値に基づいてプラズマの発生が予測された場合は、被加工物4の加工条件を変更するようレーザ発振部200と加工処理部100を制御する加工条件制御部60とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はレーザ加工装置に関するものであり、特に、レーザ加工の異常処理の予測を容易かつ正確に行うレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ加工装置による被加工物の加工処理の状態はレーザ加工装置の作業者の目視によって監視され、作業者によって加工処理が正常であるか否かの判断を行っていた。そして、加工処理中に加工処理が異常と判断された場合にはレーザ加工装置を停止させ、加工条件を変更して加工処理を再開していた。しかしながら、加工処理が異常か正常かの判断は作業者によって異なり、安定した加工処理を行うことが困難であった。
【0003】
また、バースト(プラズマ発生による加工不良発生後の加工吹き上がり現象)発生時にはレーザ加工装置を停止させ、バースト発生位置まで加工経路を戻して再び加工処理を開始させる必要がある。このため、安定した加工処理を行うために自動で加工処理の状態を監視し、加工処理が正常であるか否かを判断するとともにバースト発生位置の正確な検出が必要となってくる。
【0004】
特許文献1に記載のレーザ加工装置では、加工処理の良好切断時における反射光を検出して記録しておき、この良好切断時の加工条件データを予め登録しておく。そして、実際の加工処理時の反射光を検出し、この反射光を良好切断時の加工条件データと比較することによって実際の加工状態が良好切断であるか否かの判断を行っている。
【0005】
特許文献2に記載のレーザ加工装置では、被加工物の加工処理を複数の加工ブロックに分け、加工ブロック毎に所定の加工プログラムを用いて加工処理を行っている。そして、加工処理の異常を検出した時には加工処理を停止し、実行してきた加工パスに沿って加工ヘッドを所定距離逆行させている。その後、加工処理の異常が発生した地点に戻って加工処理の再開を行っている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−314922号公報(第1項)
【特許文献2】
特開平6−202722号公報(第6項)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の従来技術によれば予め登録した良好切断時の加工条件データには誤差があり、加工ヘッド等の部品の交換によってレーザ加工処理の状態が変動する場合には対応できないという問題があった。また、被加工物には種々の材質、板厚があり全ての被加工物に対して良好切断時の加工条件を登録しておくことは困難であるという問題あった。
【0008】
さらに、上記後者の従来技術によれば、加工ブロック毎に加工プログラムが設定されているため、加工処理の異常が発生した場合に同一ブロック内での加工経路の逆行は可能であるが、加工ブロックと加工ブロックの境界付近で発生した加工処理の異常に対しては他の加工ブロックを跨いで加工経路を逆行するということはできないという問題があった。
【0009】
この発明は上記に鑑みてなされたものであって、良好切断時の加工条件を予め登録することなく加工処理の異常を予測するレーザ加工装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるレーザ加工装置にあっては、レーザを出力するレーザ発振部と、該レーザ発振部からのレーザ光を照射する加工ヘッドによって被加工物を加工する加工処理部と、該被加工物からの反射光を検出する検出部と、前記レーザ発振部および前記加工処理部を制御する制御部とを備えたレーザ加工装置において、前記制御部は、加工処理開始後の正常加工処理時における反射光に基づいてプラズマの発生を予測するための基準値を加工処理毎に設定する基準光判断部と、前記基準値に基づいてプラズマの発生を予測するための閾値を演算するプラズマ閾値生成部と、前記検出部からの反射光強度と前記プラズマ発生を予測するための閾値との比較に基づいてプラズマ発生を予測し、プラズマ発生と判定された場合は、前記被加工物の加工条件を変更するよう前記レーザ発振部および/または前記加工処理部を制御する加工条件変更部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、加工処理開始後の正常加工処理中の反射光を基準光として取得するため加工条件データを予め登録する必要がなくなる。さらに、バーストが発生すると予測された位置とバーストが発生すると予測された位置より後の加工経路を記憶するため、レーザ加工装置が停止したブロックより1つ前のブロックにおける内部座標値も生成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるレーザ加工装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
図1〜7に従ってこの発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置の構成を示す図である。レーザ加工装置は、被加工物4の加工処理を行う加工処理部100、被加工物4の加工処理を行うためのレーザを提供するレーザ発振部200、加工処理部100とレーザ発振部200の制御を行う制御部300からなる。
【0014】
加工処理部100は、被加工物4からの反射光を検知することによってプラズマやバースト(プラズマによる加工不良発生後の加工吹き上がり現象)の発生を検知する反射光検知部10、被加工物4を加工するためのレーザを照射する加工ヘッド11、被加工物4を載せる加工テーブル12、加工ヘッド11を上下(Z軸)方向に移動させるZ軸モータ13からなる。
【0015】
反射光検知部10は、加工ヘッド11から被加工物4へレーザを照射したときに被加工物4からの反射光を受光し、検知処理部2へ入力する受光部1と、受光部1から入力された反射光を検出して反射光判断部40へ検出信号を入力する検知処理部2を備えている。
【0016】
加工ヘッド11は、レーザ発振部200から供給されるレーザを加工ヘッド11の先端部分から被加工物4に照射する。また、加工ヘッド11の上部はZ軸モータ13と接続されている。Z軸モータ13は、制御部300からの制御信号によって加工ヘッド11を上下方向に移動させるものである。加工テーブル12は、被加工物4を載せるための台であり、被加工物4をX軸方向、Y軸方向に移動させながらレーザ加工処理を行わせるものである。
【0017】
レーザ発振部200は、被加工物4の加工処理に使用するレーザ光を発生させ、このレーザ光を加工ヘッド11に提供する発振器20と、制御部300からの制御信号によって発振器20から出力されるレーザ光のビーム径を調整するビーム修正部21を備えている。
【0018】
制御部300は、記憶部70とNC制御部(図示せず)を備えており、NC制御部は反射光判断部40、加工機駆動部50、加工条件制御部60を内蔵している。
【0019】
反射光判断部40は、検知処理部2と接続されており加工処理中における被加工物4の反射光を監視するものである。また、反射光判断部40は、被加工物4の加工中に発生する反射光と比較する基準となるプラズマ・バースト検知基準値(通常処理時の反射光強度)VCを検出する基準光判断部41と、プラズマ・バースト検知基準値VCに基づいてプラズマの発生やバーストの発生を予測するための閾値を算出し設定する閾値生成部42からなる。
【0020】
加工機駆動部50は、プラズマが発生すると予測された時やバーストが発生すると予測された時の加工ヘッド11や加工テーブル12の動作を決定し制御する。加工条件制御部60は、プラズマが発生すると予測された時やバーストが発生すると予測された時の加工条件をどのように修正するか決定し制御する。
【0021】
記憶部70は、位置記憶部71、加工経路記憶部72、シーケンス状態記憶部73を備えている。位置記憶部71は、制御部300に格納されているNCプログラムによってブロック単位で指令される情報をNC制御部で処理する最小の単位である補間単位に分割し、バーストが発生すると予測された場合の機械値(加工ヘッド11の被加工物4に対する座標値)を補間単位で記憶する。
【0022】
シーケンス状態記憶部73は、制御部300に格納されているNCプログラムによってブロック単位で指令される情報をNC制御部で処理する最小の単位である補間単位に分割し、バーストが発生すると予測された場合のシーケンス状態(加工に必要なアシストガスの条件等)を補間単位で記憶する。加工経路記憶部72は、機械値とシーケンス状態に基づいてバーストが発生すると予測された時からレーザ加工装置の停止時までの加工経路を補間単位で算出し記憶する。加工経路算出部80は、異常加工処理が発生した位置から再加工処理を行うための加工条件等を算出する。
【0023】
図2は、反射光検知部10と制御部300の構成を示す図である。受光部1は、加工ヘッド11の上部に設置されており、検知処理部2は受光部1と接続されている。受光部1が被加工物4からの反射光を受光すると、これを検知処理部2へ入力する。
【0024】
反射光判断部40は、検知処理部2と接続されており、反射光判断部40の基準光判断部41は、検知処理部2から送られる正常加工処理時の反射光の検知信号によって正常加工処理時のプラズマ・バースト検知基準値VCを検出する。そして、反射光判断部40の閾値生成部42はプラズマ・バースト検知基準値VCに基づいてプラズマの発生やバーストの発生を予測するための基準値(閾値)を算出し設定する。
【0025】
加工機駆動部50と加工条件制御部60は、反射光判断部40と接続されており、加工機駆動部50は、基準光判断部41と閾値生成部42で得られた結果に基づいてプラズマの発生が予測された時やバーストの発生が予測された時における加工ヘッド11や加工テーブル12の動作を決定し制御する。
【0026】
このとき、加工条件制御部60は、プラズマが発生すると予測された時やバーストが発生すると予測された時の加工条件をどのように修正するか決定し制御する。
【0027】
つぎに、この発明の実施の形態1にかかるレーザ加工装置の加工処理手順について説明する。図3は、この発明の実施の形態にかかるプラズマの発生予測を行うレーザ加工装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0028】
レーザ加工装置が被加工物4の加工処理を開始すると、受光部1は被加工物4からの反射光を受光する(ステップS100)。図4は、レーザ加工中に観察される被加工物4からの反射光強度を示す図である。図4において、横軸は処理時間を示しており、縦軸は反射光強度を示している。被加工物4の処理開始直後に、レーザによってピアス処理とよばれる被加工物4の穴あけ処理が行われる。このピアス処理中に反射光強度が最も大きくなり、ピアス処理終了直後に反射光強度が最低となる。この状態を示したのが図4中の時間aのである。
【0029】
その後、レーザによる被加工物4の切断処理が開始すると反射光強度は安定した値を示し、これを正常加工処理時の反射光強度とする。この安定状態での反射光がプラズマ・バースト検知基準光となり、このプラズマ・バースト検知基準光の反射光強度の値をプラズマ・バースト検知基準値VCとする(ステップS110)。さらに、プラズマ・バースト検知基準値VCに基づいてプラズマの発生を予測するための判断基準値としてプラズマ検知閾値VPを算出する(ステップS120)。
【0030】
ここで、プラズマ検知閾値VPの算出方法は予め設定しておく。例えば、反射光強度がプラズマ・バースト検知基準値VCの5倍になった時の反射光強度の値をプラズマ検知閾値VPとするよう設定しておく。また、プラズマの発生が予測されるか否かの判断は反射光の増減傾向に基づいて行ってもよい。例えば、反射光強度の増加速度が所定の割合以上で増加する場合にプラズマが発生すると予測する。
【0031】
図4においては、時間bで反射光強度がプラズマ検知閾値VPに到達し、ここでプラズマ発生が予測されると判断することとなる(ステップS130)。このように、プラズマの発生が予測されるか否かの判断はプラズマ検知閾値VPに基づいて行われる。ここで、プラズマ発生と予測された場合は、加工機制御駆動部や加工条件制御部60によって切断加工速度を低下させる等の処置が施され(ステップS140)、これによってプラズマの発生を回避する。
【0032】
図5は、この発明の実施の形態にかかるバースト発生予測を行うレーザ加工装置の処理手順を示すフローチャートである。ステップS140の後、被加工物4の切断加工速度を低下した状態で加工処理を続行し、被加工物4からの反射光を受光し続ける。ここで、切断加工速度の低下によるプラズマ発生の抑制速度より速い速度でバーストの物理現象へ移行することがある。
【0033】
プラズマ・バースト検知基準値VCやプラズマ検知閾値VPに基づいてバーストの発生を予測するための判断基準値としてバースト検知閾値VBを算出する(ステップS200)。
【0034】
ここで、バースト検知閾値VBの算出方法は予め設定しておく。例えば、反射光強度がプラズマ・バースト検知基準値VCの10倍になった時やプラズマ検知閾値VPの3倍になったときの反射光強度の値をバースト検知閾値VBとするよう設定しておく。また、バーストの発生が予測されるか否かの判断は反射光の増減傾向に基づいて行ってもよい。例えば、反射光強度の増加速度が所定の割合以上で増加する場合にバーストが発生すると予測する。
【0035】
つぎに、反射光強度の値がバースト検知閾値VBより大きいか否かの判断を行う(ステップS210)。図4においては、時間cで反射光強度がバースト検知閾値VBに到達し、ここでバーストが発生すると予測されることとなる。このように、バーストの発生があったか否かの判断はプラズマ・バースト検知基準値VCやプラズマ検知閾値VPに基づいて行われる。
【0036】
反射光強度の値がバースト検知閾値VBより大きく、バーストが発生すると予測された場合は、制御部300に格納されているNCプログラムによってブロック単位で指令される情報をNC制御部で処理する最小の単位である補間単位に分割し、この補間単位での機械値(加工ヘッド11の被加工物4に対する座標値)を位置記憶部によって記憶する。さらに、この時のシーケンス状態(加工に必要なアシストガスの条件等)をシーケンス状態記憶部によって補間単位で記憶する(ステップS220)。
【0037】
この後、レーザ加工装置を停止させる(ステップS230)。なお、通常レーザ加工装置の停止制御処理から実際にレーザ加工装置が停止するまでには遅れ時間が生じている。ここで、レーザ加工装置の復旧作業が必要な場合は、レーザ加工装置の作業者が復旧作業を行い(ステップS240)、復旧作業終了後にレーザ加工処理を再開する。
【0038】
また、反射光強度の値がバースト検知閾値VBより小さい場合であっても、反射光強度が所定の値より大きい場合は(ステップS250)、正常処理がなされていない可能性があるためステップS220と同様に補間単位で機械値とシーケンス状態を記憶する(ステップS260)。反射光強度の値がバースト検知閾値VBより小さい場合は、レーザ加工装置を停止させる必要はなく、そのまま再加工処理の動作に移ることとする。
【0039】
つぎに、バースト発生予測後(バースト発生後)の再加工処理の手順について説明する。図6はレーザ加工装置の再加工処理の手順を示すフローチャートである。ここでの再加工処理は、まず図5のステップS220またはステップS260で取得した機械値とシーケンス状態に基づいてバーストが発生すると予測された時からレーザ加工装置の停止時までの加工経路を補間単位で算出し、加工経路記憶部によって記憶する。
【0040】
通常、制御部300はNCブロック単位でしか加工経路を管理できないため、現在実行中のブロック内において加工ヘッド11の被加工物4に対する加工経路(移動情報)を補間単位で分割し内部座標値として生成管理している。
【0041】
このため、制御部300は1つのブロック処理が終了すると次に処理されるブロックの内部座標値のみを管理することとなる。一方、この発明の実施の形態においてはバーストが発生すると予測された時からレーザ加工装置の停止時までの加工経路が1つのブロックから他のブロックへとブロック間を跨ぐような場合であっても、レーザ加工装置が停止したブロックより1つ前のブロックにおける内部座標値も再度生成する。
【0042】
このように、バーストが発生すると予測された時(バースト検知閾値VBを検出した時点)からレーザ加工装置の停止までの加工条件を補間情単位で再度算出する(ステップS300)。また、加工経路算出部80において異常加工処理が発生した位置から再加工処理を行うための加工条件等を補間単位で算出し直しておく(ステップS305)。
【0043】
ここで、加工処理条件の1つであるビーム径とビームスポット径の関係について説明する。図7は、レーザ発振部200から出力されるビーム径と加工ヘッド11の先端部から照射されるビームスポット径の関係を説明するための図である。図7において、ビーム径Φ1,Φ2はレーザ発振部200から加工ヘッド11に出力されるビーム(以下、出力ビームという)の直径寸法を表しており、ビームスポット径φ1,φ2は加工ヘッド11の先端部から被加工物4へ照射されるビーム(以下、照射ビームという)の直径寸法を表している。
【0044】
また、レンズ3は加工ヘッド11内部に設置されるものであり、出力ビームを集光して出力ビームのビーム径Φ1を照射ビームのビームスポット径φ1にし、出力ビームのビーム径Φ2を照射ビームのビームスポット径φ2にするものであり、レンズ3は出力ビームのビーム径が大きいほど照射ビームのビームスポット径を小さくするものである。ここでは、(ビーム径Φ1)>(ビーム径Φ2)の関係に対して(ビームスポット径φ1)<(ビームスポット径φ2)の関係が成立する。したがって、被加工物4に対する照射ビームのビームスポット径を小さくするためには出力ビームのビーム径を大きくする必要があり、被加工物4に対する照射ビームのビームスポット径を大きくするためには出力ビームのビーム径を小さくする必要がある。
【0045】
ステップS300において、バーストが発生すると予測された時からレーザ加工装置の停止までの補間情報を再計算した後、被加工物4の重複加工処理を回避するためビーム径を大きくすることによってレーザ加工のビームスポット径を小さく制御する(ステップS310)。そして、ビームスポット径を小さくした状態でバーストが発生すると予測された時からレーザ加工装置の停止までの加工経路を逆に進む処理を開始する(ステップS320)。
【0046】
また、正常加工処理時にレーザ加工処理された部分とバーストの発生予測がなされた時にレーザ加工処理された部分は、加工切断幅が異なっているため、加工経路を逆に進む時の反射光を監視することによって異常加工処理が発生した位置を正確に見つけ出す(ステップS330)。
【0047】
図8は、加工経路を逆に進む処理および加工を再開する時のビームスポット径について説明するための図である。図8において被加工物4の部分hは正常加工処理がなされた部分を示し、被加工物4の部分iの付近でバーストが発生したことを示している。また、被加工物4の部分jは、バースト発生後(バースト発生の予測後)実際にレーザ加工装置が停止するまでに処理がなされた部分を示している。すなわち、通常の加工処理は加工ヘッド11を固定して被加工物4が図面の右から左(Y軸のマイナス方向)へ移動し、被加工物4の左部分から右部分の順に処理がなされる。
【0048】
一方、加工経路を逆に進む処理では、加工ヘッド11を固定して被加工物4が図面の右から左(Y軸のプラス方向)へ移動する。ここでは、加工経路を逆に進む処理をしながら反射光強度を監視しているので、正常加工処理された部分と異常加工処理がなされた部分の境界位置を正確に検出することが可能となる。
【0049】
また、バーストが発生すると予測された後、実際にレーザ加工処理装置が停止するまでの間には、正常加工処理がなされた部分も存在している。加工経路を逆に進む処理は、被加工物4の部分h(正常加工処理がなされた部分)を処理した時よりも小さなビームスポット径に変更して被加工物4が移動する。これによって、加工経路を逆行する間に加工ヘッド11が正常加工処理のなされた部分を通過しても、正常加工処理のなされた部分の重複加工を回避することが可能となる。
【0050】
そして、加工経路を逆行した後、反射光強度の監視によって検出された正常加工処理された部分と異常加工処理がなされた部分の境界位置から通常処理の行われるビームスポット径に戻して(ステップS340)、加工処理が再開される(ステップS350)。
【0051】
なお、本実施の形態においては、プラズマの検知とバーストの検知に同じ受光部1を用いる場合について説明したが、加工処理によって発生する光波長を限定して検知するようプラズマの検知とバーストの検知に対して別々の受光部1を設けてもよい。
【0052】
また、本実施の形態においては、加工ヘッド11の上方に受光部1を設けた場合について説明したが、レーザ光の光路近傍であれば加工ヘッド11の先端部やレーザ発振部200内に設けてもよい。
【0053】
また、本実施の形態においては、プラズマの発生やバーストの発生が予測された時に加工経路を逆行して再加工処理を行う場合について説明したが、実際にプラズマが発生した時やバーストが発生した時に加工経路を逆行して再加工処理を行ってもよい。
【0054】
このように実施の形態によれば、閾値データベースを用いずにプラズマ発生やバースト発生を予測するので被加工物4の材質や板厚の影響を受けることなく正確なプラズマ発生やバースト発生の予測を行うことができる。また、加工処理開始後の正常加工処理時の反射光を基準にしてプラズマ発生やバースト発生の予測を正確に行うため、受光部1の構成部品の交換が行われた場合でも部品交換の影響を受けることプラズマ発生の予測を行うことができる。さらに、バースト発生と予測されてレーザ加工装置を停止させた後、レーザ加工装置が停止したブロックより1つ前のブロックにおける内部座標値も再度生成するため、バーストの発生が予測された時からレーザ加工装置の停止時までの加工経路が1つのブロックから他のブロックへとブロック間を跨ぐような場合であっても異常加工処理が発生した位置から正確に再加工処理を行うことが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、加工処理開始後の正常加工処理中の反射光を基準にしてプラズマ発生やバースト発生の予測を行うため、構成部品の交換が行われた場合や被加工物の材質や板厚が異なる場合であってもプラズマ発生やバースト発生の予測を正確に行うことができるという効果を奏する。さらに、バーストが発生すると予測されてレーザ加工装置を停止させた後、レーザ加工装置が停止したブロックより1つ前のブロックにおける内部座標値も再度生成することができるため、バーストが発生すると予測された時からレーザ加工装置の停止時までの加工経路が1つのブロックから他のブロックへとブロック間を跨ぐような場合であっても異常加工処理発生した位置から正確に再加工処理を行うことが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置の構成を示す図である。
【図2】レーザ加工装置の反射光検知部を示す図である。
【図3】プラズマ発生予測を行うレーザ加工装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】レーザ加工中に観察される被加工物からの反射光強度を示す図である。
【図5】バースト発生予測を行うレーザ加工装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】レーザ加工装置の再加工処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】レーザ発振部から出力されるビーム径と加工ヘッドの先端部から照射されるビームスポット径の関係を示す図である。
【図8】加工再開時のビームスポット径について説明するための図である。
【符号の説明】
1 受光部、2 検知処理部、3 レンズ、4 被加工物、10 反射光検知部、11 加工ヘッド、12 加工テーブル、13 Z軸モータ、20 Z軸モータ、21 ビーム修正部、30 制御装置本体、40 反射光判断部、41 基準光判断部、42 閾値生成部、50 加工機駆動部、60 加工条件制御部、70 記憶部、71 位置記憶部、72 加工経路記憶部、73 シーケンス状態記憶部、80 加工経路算出部、100 加工処理部、200 レーザ発振部、300 制御部。

Claims (10)

  1. レーザを出力するレーザ発振部と、該レーザ発振部からのレーザ光を照射する加工ヘッドによって被加工物を加工する加工処理部と、該被加工物からの反射光を検出する検出部と、前記レーザ発振部および前記加工処理部を制御する制御部とを備えたレーザ加工装置において、
    前記制御部は、
    加工処理開始後の正常加工処理時における反射光に基づいてプラズマの発生を予測するための基準値を加工処理毎に設定する基準光判断部と、
    前記基準値に基づいてプラズマの発生を予測するための閾値を演算するプラズマ閾値生成部と、
    前記検出部からの反射光強度と前記プラズマ発生を予測するための閾値との比較に基づいてプラズマ発生を予測し、プラズマ発生と判定された場合は、前記被加工物の加工条件を変更するよう前記レーザ発振部および/または前記加工処理部を制御する加工条件変更部と、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記プラズマ閾値生成部は、前記基準値および反射光強度の増加率に基づいてプラズマの発生を予測するための閾値を演算することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記制御部は、前記基準値に基づいてプラズマによる加工不良発生後の吹き上がり現象であるバーストの発生を予測するための閾値を演算するバースト閾値生成部と、
    前記検出部からの反射光強度と前記バースト発生を予測するための閾値との比較に基づいてバースト発生を予測するバースト発生予測部と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記バースト閾値生成部は、前記基準値および反射光強度の増加率に基づいてバーストの発生を予測するための閾値を演算することを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記制御部は、前記バースト発生予測部によりバーストの発生があると予測された位置を記憶する位置記憶部と、
    バーストの発生があると予測された位置より後の加工経路を記憶する加工経路記憶部と、を備え、
    前記バースト発生予測部によりバーストの発生があると予測された場合に、前記バーストの発生があると予測された位置および前記加工経路に基づいて加工経路を逆行するよう制御することを特徴とする請求項3または4に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記加工経路記憶部は、前記加工経路を制御部から指令される情報の最小の単位である補間単位に分割して記憶することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  7. 前記制御部は、加工経路を逆行する間に異常加工処理の発生した位置を検出し、該検出した異常加工処理の発生した位置を用いて新たな加工処理を行うための情報を算出し、この新たな加工処理を行うための情報に基づいて異常加工処理の発生した位置から加工処理を再開するよう前記レーザ発振部および前記加工処理部を制御することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  8. 前記新たな加工処理を行うための情報は、制御部から指令される情報の最小の単位である補間単位に分割して算出されることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  9. 前記制御部は、前記加工経路を逆行する間に検出される反射光強度に基づいて異常加工処理の発生した位置を検出することを特徴とする請求項3〜8のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  10. 前記制御部は、前記加工経路を逆行してから加工処理が再開されるまでの間、被加工物を加工するレーザのビームスポット径を小さくするようレーザ発振部のレーザを制御することを特徴とする請求項3〜9のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
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