JP2004324424A - エンジンシステムの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関及びモータの協働によって出力を得るエンジンシステムにおいて、車両の減速時等において発生する余剰なトルクに起因して各要素に生じる不具合を効率的に防止することのできる制御装置を提供する。
【解決手段】車両の減速時にエンジンへの燃料供給を継続する場合、最小限の燃料を供給することによりエンジンを燃焼させる制御(負のトルクを発生させる制御)を、エンジンECUが、ハイブリッドECUの指令信号とは無関係に実施する。このとき、ハイブリッドECUは、エンジンECUに対し、エンジンの出力の上限値ULに関する指令信号のみを送信する。
【選択図】 図3
【解決手段】車両の減速時にエンジンへの燃料供給を継続する場合、最小限の燃料を供給することによりエンジンを燃焼させる制御(負のトルクを発生させる制御)を、エンジンECUが、ハイブリッドECUの指令信号とは無関係に実施する。このとき、ハイブリッドECUは、エンジンECUに対し、エンジンの出力の上限値ULに関する指令信号のみを送信する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関とモータとが協働して所定の駆動対象に動力を供給するエンジンシステムの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関及びモータを複数の駆動源として組み合わせたハイブリッドエンジンが例えば車載用のエンジンとして知られている。ハイブリッドエンジンの各駆動源は、電子制御装置等を通じて制御されることにより、車両を駆動するための力学的なエネルギーを効率良く発生する。例えば機関燃焼によるエネルギーの変換効率が高い運転領域では内燃機関の出力を優先的に活用し、機関燃焼によるエネルギーの変換効率が低い運転領域では電動機の出力を優先的に活用するといった制御を行うことができる。
【0003】
特許文献1には、内燃機関、駆動用モータジェネレータ、発電用モータジェネレータを駆動源として備え、これら3つの駆動源が連動し一本の出力軸に回転力を付与するハイブリッドエンジンと、このハイブリッドエンジンの各駆動源を制御する装置とが記載されている。
【0004】
ところで、内燃機関を唯一の駆動源とするエンジンシステムであれ、上記のようなハイブリッドエンジンを備えたエンジンシステムであれ、車両の減速時等、システム全体から負のトルクが発生する場合(システム全体の発生トルクがシステム全体に要求されるトルクを上回る場合)、内燃機関への燃料の供給を停止する(燃料カットを行う)ことにより機関燃焼を停止すれば、システム全体の燃費効率を高めることができる。
【0005】
しかし、エンジンの燃料カットを実施すると、吸気通路内の空気が燃焼室を介して排気通路に流れ込み、排気浄化用触媒に接触する。排気浄化用触媒は、その温度がある程度高いときに空気と接触すると、劣化する。
【0006】
このため、燃料カットを行うことが好ましい条件下であっても、排気浄化用触媒の温度が所定値を上回っている場合、燃料カットを行うことなく、機関燃焼を継続する必要がある。
【0007】
ここで、内燃機関を唯一の駆動源として備えるエンジンシステムと異なり、ハイブリッドエンジンを備えたエンジンシステムでは、車両の減速に伴う負のトルクと、機関燃焼に基づく正のトルクとが同時に発生すると、各トルクの絶対値の総和が、発電用モータジェネレータに作用し、発電が起きる。通常、このとき発生する電力は、蓄電池の充電用として活用することができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−299527号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような状況で蓄電池の充電量が許容限界に達すると、蓄電池に負担がかかる懸念がある。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、内燃機関及びモータの協働によって出力を得るエンジンシステムにおいて、車両の減速時等において発生する余剰なトルクに起因して各要素に生じる不具合を効率的に防止することのできる制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、
(1)内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と機械的に連動する出力軸を有する駆動用モータジェネレータと、前記内燃機関の回転力及び前記駆動用モータジェネレータの回転力を電力に変換する発電用モータジェネレータと、前記内燃機関の回転力を前記駆動用モータジェネレータの回転力と前記発電用モータジェネレータの回転力とに分割(分配)する動力分割機構と、前記内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用触媒と、を備えるエンジンシステムの制御装置であって、前記触媒の温度が所定値以下である場合には所定の条件下において前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理を実行し、前記触媒の温度が所定値を上回っている場合には前記所定の条件下において前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理の実行することなく、当該機関の出力に上限値を設定する制御手段を備えることを要旨とする。
【0011】
なお、上記構成において、駆動用モータジェネレータ及び発電用モータジェネレータの何れもが、軸の回転力を電力に変換する機能と、電力を軸の回転力に変換する機能とを併せ備えることとする。
【0012】
また、上記所定の条件としては、当該エンジンシステムを搭載した車両が降板走行や減速走行を行う場合等、前記内燃機関の発生トルクが要求トルクを上回り、負のトルクを発生させることが好ましい条件を例示することができる。
【0013】
同構成では、所定の条件下において前記内燃機関への燃料供給を停止することにより、前記内燃機関の出力軸が回転する際の機械損失を利用して負のトルクを発生させる。しかし、前記排気浄化用触媒の温度がある程度高い条件下で前記内燃機関への燃料供給を停止すると、高温状態の触媒に空気が流れ込み、当該触媒が劣化する虞がある。このため、前記触媒の温度が所定値を上回っている場合には、前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理の実行を禁止する。
【0014】
このとき、エンジンシステム全体として、蓄電を行うことが好ましい条件下では、前記内燃機関の発生トルク(正のトルク)を利用し、発電用モータジェネレータ及び駆動用モータジェネレータに発電させる制御を行うことができる。
【0015】
一方、エンジンシステム全体として、蓄電を行うことが好ましくない条件下では、当該機関への燃料供給量に上限値を設定し、当該機関の燃焼に伴って発生する正のトルク(絶対値)が、機械損失による負のトルク(絶対値)を下回り、当該機関が負のトルクが発生するように制御を行う。さらに、駆動用モータジェネレータが発生する電力を発電用モータジェネレータに付与し、発電用モータジェネレータに回転力を発生させ、この発電用モータジェネレータの回転力により、当該機関の負のトルクを吸収するといった制御を行うことができる。
【0016】
これにより、当該エンジンシステムを搭載した車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【0017】
(2)ここで、前記制御手段は、当該機関の運転状態を制御する機関制御手段と、当該機関への燃料供給量に関する信号を前記機関制御手段に送信するシステム制御手段とを備え、前記所定の条件下において前記触媒の温度が所定値を上回っている場合、前記機関制御手段が当該機関への燃料供給量の制御を自立して行うとともに、前記システム制御手段は、当該機関への燃料供給量に関する信号に替えて、当該機関への燃料の供給量の上限値に関する信号を前記機関制御手段に送信するのが好ましい。
【0018】
同構成によれば、当該エンジンシステムを搭載した車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制する制御を行うに際し、前記システム制御手段及び前記機関制御手段間の通信構造を簡素化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の制御装置を、車載用ハイブリッドエンジンシステムに適用した一実施の形態について説明する。
【0020】
〔エンジンシステムの構造及び機能〕
図1(a)に示すように、ハイブリッドエンジンシステム(以下、単にエンジンシステムという)1は、内燃機関(以下、単にエンジンという)20、ジェネレータ(モータ・ジェネレータ)MG1、モータ(モータ・ジェネレータ)MG2、動力分割機構50、減速機60、インバータ70、バッテリ80、電子制御ユニット(以下、ECUという)90等を主要な構成要素として含む。エンジン20の吸気通路21途中には、吸気の流量(吸気量)を制御するためのスロットル弁21aが備えられている。また、エンジン20の排気通路22途中には、排気中の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を浄化する排気浄化用三元触媒(以下、三元触媒という)を内蔵した触媒コンバータ23が備えられている。エンジン20は、燃焼室(図示略)、ECU90の指令信号に従って燃焼室内に燃料を供給する燃料噴射弁(図示略)等を備える。エンジン20は、車両の駆動輪9に回転力を付与する他、ジェネレータMG1を駆動して電力を発生させる。ジェネレータMG1は、エンジン20に駆動されて電力を発生する場合の他、インバータ70から電力供給を受けてエンジン20に回転力を付与する場合もある。モータMG2は、バッテリ80或いはジェネレータMG1から電力の供給を受けて駆動輪9に回転力を付与する場合と、逆に駆動輪9やエンジン20から回転力を付与されることで発電を行いバッテリ80に充電用の電力を供給する場合とがある。モータMG2の回転軸31は、減速機60を介して駆動輪9の回転軸(駆動軸)10に連結される。
【0021】
また、エンジン20のクランクシャフト24と、モータMG2の回転軸31と、ジェネレータMG1の回転軸41とは、動力分割機構50を介して相互に連結されている。動力分割機構50は、相互にギア連結された3種の回転軸(サンギア、キャリア、リングギア)を内蔵する。
【0022】
〔動力分割機構の機能〕
図1(b)は、動力分割機構50に内蔵された3種の回転軸の関係を概略的に示す図である。3種の回転軸のうち、第1の回転軸(サンギア)51は、動力分割機構50内の中央部に配置される。第2の回転軸(キャリア)52は、サンギア51の外周を自転しながら公転する。第3の回転軸(リングギア)53は、キャリア52の軌道Cのさらに外周に設けられる。サンギア51とリングギア53とは共通の回転中心を有する。サンギア51とジェネレータMG1の回転軸S1とは、回転速度が一致する。サンギア51の外周面とキャリア52の外周面とが噛合し、また、キャリア52の外周面とリングギア53の内周面とが噛合する。また、サンギア51は、ジェネレータMG1の回転軸S1に結合する。また、リングギア53は、モータMG2の回転軸S2に結合する。さらに、キャリア52の公転速度とエンジン20の回転速度(回転数)Neとが一致するように、キャリア52はクランクシャフト24に連結されている。
【0023】
このような構成からなる動力分割機構50は、その構成要素である3つの回転軸51,52,53のうち、2つの回転速度(回転数)及びトルクが決まると、残りの回転軸の回転数及びトルクが必然的に定まる特性を有する。
【0024】
各回転軸の回転状態の関係は、機構学上周知の計算式によって求めることができるが、共線図と呼ばれる図により幾何学的に求めることもできる。
【0025】
図1(c)に、共線図の一例を示す。同図1(c)において、縦軸は各回転軸の回転数に相当し、横軸は各回転軸間のギア比を距離に変換したものに相当する。サンギアの回転中心(S)とリングギアの回転中心(R)を両端にとり、位置Sと位置Rの間を1:ρに内分する位置Cをキャリアの公転中心とする。ρはリングギア52の歯数に対するサンギア51の歯数の比である。こうして定義された位置S,C,Rにそれぞれのギアの回転数Ns,Nc,Nrをプロットする。このようにプロットされた3点は、必ず一直線に並ぶ性質を有する。この直線を動作共線と呼ぶ。動作共線は2点が決まれば一義的に決まる。従って、動作共線を用いることにより、3つの回転軸のうち2つの回転軸の回転数から残余の回転軸の回転数を求めることができる。
【0026】
また、キャリアでは、各回転軸のトルクを動作共線に働く力に置き換えて示したとき、動作共線が剛体として釣り合いが保たれるという性質を有している。具体例として、キャリア52に作用するトルクをTeとする。このとき、図1(c)に示すように、トルクTeに相当する大きさの力を位置Cで動作共線に鉛直下から上に作用させる。作用させる方向はトルクTeの方向に応じて定まる。また、リングギア53から出力されるトルクTrを位置Rにおいて動作共線に、鉛直上から下に作用させる。図1(c)中のTes,Terは剛体に作用する力の分配法則に基づいてトルクTeを等価な2つの力に分配したものである。「Tes=ρ/(1+ρ)×Te」「Ter=1/(1+ρ)×Te」なる関係がある。以上の力が作用した状態で、動作共線図が剛体として釣り合いがとれているという条件を考慮すれば、サンギアに作用すべきトルクTm1,リングギアに作用すべきトルクTm2を求めることができる。トルクTm1はトルクTesと等しくなり、トルクTm2はトルクTrとトルクTerの差分に等しくなる。
【0027】
キャリア52に連結されたエンジン20が回転しているとき、動作共線に関する上述の条件を満足する条件下で、サンギア51およびリングギア53は様々な回転状態で回転することができる。サンギア51が回転しているときは、その回転力を利用してジェネレータMG1により発電することが可能である。リングギア53が回転しているときは、エンジン20から出力された動力を駆動軸10に伝達することが可能である。
【0028】
エンジンシステム1では、このような動力分割機構50の特性を利用することにより、例えばエンジン20の発生する動力(クランクシャフト24の回転力)をモータMG2の回転軸31とジェネレータMG1の回転軸S1とに分割して伝達することができる。また、例えばモータMG2の発生する動力とエンジン20の発生する動力とを併せて利用し、駆動輪9の回転軸10を回転させつつ、残りの動力でジェネレータMG1を駆動しバッテリ80の充電を行うこともできる。また、エンジンシステム1の搭載車両が停止している場合には、モータMG2が停止した状態でジェネレータMG1に電力を供給し、これをモータ駆動することにより、非燃焼状態にあるエンジン20のクランクシャフト24を回転し、機関燃焼を開始することもできる。さらに、モータMG2及びジェネレータMG1の両者に電力を供給し、これをモータ駆動することにより、エンジンシステム1の搭載車両を走行させながら、非燃焼状態にあるエンジン20のクランクシャフト24を回転し、機関燃焼を開始することもできる。
【0029】
ECU90は、ハイブリッドECU(以下、HECUという)91、エンジンECU(以下、EECUという)92、及びモータECU93等を含む。HECU91、EECU92、及びモータECU93は、各々が中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等から構成される論理演算回路を備える。
【0030】
HECU91は、アクセルペダル(図示略)の踏み込み量に基づき、エンジン、モータ、ジェネレータの発生すべきトルク(目標トルク)を決定する。そして、エンジンの目標トルクをEECU92に、モータの目標トルクをモータECU93に送信する。EECU92は、エンジン20が目標トルクを発生するように、同エンジン20に供給される燃料量等を制御する。
【0031】
HECU91は、図示しない各種センサの検出信号を、外部入力回路、EECU92及びMECU93を介して入力し、これら信号に基づいて、エンジン20、モータMG2、バッテリ80等の作動状態を把握する。そして、これら要素20,MG2,80等の作動状態に応じた指令信号を、EECU92及びMECU93に送信する。EECU92は、HECU91の指令信号に基づいてエンジン20の作動状態を制御し、MECU93は、HECU91の指令信号に基づいてモータMG2の作動状態を制御する。
【0032】
このように構成されたエンジンシステム1は、エンジン20、ジェネレータMG1及びモータMG2の発生する動力(軸トルク)を適宜使い分けて車両の駆動輪9に伝達する他、適宜、エンジン20の駆動力や車両の減速等に伴って発生するエネルギーを電力に変換してバッテリ80を充電する。
【0033】
〔エンジンシステムの作動〕
以下、エンジンシステム1の作動について、具体例を挙げて説明する。
【0034】
図2は、エンジン20及びモータMG2の発生する動力やバッテリ80に蓄えられた電力が、エンジンシステム1の運転条件に応じてどのように活用されるのかを、動力や電力の伝達経路を中心に説明する模式図である。なお、各図2(a),図2(b),図2(c)において、実線の矢印は動力の伝達経路を示し、破線の矢印は電力の伝達経路を示す。
【0035】
(1)システム起動時
エンジンシステム1の起動時には、エンジン20の暖機を行う。この際、エンジン20の発生するエネルギーの一部はジェネレータMG1を介して電力に変換され、バッテリ80に蓄えられる(図2(a))。エンジン20の冷却水の温度を所定値を上回ると(暖機が完了すると)、エンジン20の運転を停止する。
【0036】
(2)発進時・低速走行時
エンジンシステム1を搭載した車両が発進する際、或いは低速走行を行う際等、エンジン20の熱効率が低くなる条件下においては、モータMG2の発生する動力を優先的に活用して車両(駆動輪9)を駆動する(図2(b))。
【0037】
(3)通常走行時
エンジンシステム1を搭載した車両が通常の条件下で走行を行う場合には、エンジン20の発生する動力を動力分割機構により適宜の割合に分割することにより、エンジン20の発生する動力(クランクシャフト24から減速機60に直接伝達される動力)と、モータMG2の発生する動力とが最適な比率で協働して車両(駆動輪9)を駆動するように制御を行う(図2(c))。
【0038】
〔減速時制御〕
次に、エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、ECU90を通じて行われる制御(以下、減速時制御という)について説明する。
【0039】
エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、エンジン20に要求されるトルクが減少する。そこで、HECU91は、エンジン20への燃料供給を停止するようにEECU92に指令信号を送る。このとき、EECU92は、触媒コンバータ23内に収容された三元触媒の温度(以下、触媒温度という)を認識し、その触媒温度が所定値を上回っている場合には、HECU91の指令信号に従ってエンジン20への燃料供給を停止する。一方、触媒温度が所定値未満である場合、EECU92は、エンジン20への燃料供給を継続する。触媒温度がある程度高い条件下でエンジン20への燃料供給を停止すると、高温状態の三元触媒に空気が流れ込み、触媒が劣化する虞があるためである。
【0040】
ここで、車両が減速しているにも関わらずエンジン20への燃料供給が継続されると、エンジン20の発生トルク(正のトルク)を吸収するためにモータMG2の発電量が増大し、場合によっては過剰な電力がバッテリ80に供給されてしまう。そこで、本実施の形態にかかるエンジンシステム1のECU90は、バッテリ80の容量に十分余裕があり、蓄電を行うことが好ましい条件下では、エンジン20の発生トルク(正のトルク)を利用し、ジェネレータMG1又はモータMG2に発電させる制御を行う。一方、バッテリ80の容量に十分な余裕がなく、蓄電を行うことが好ましくない条件下では、エンジン20の燃焼に伴って発生する正のトルク(絶対値)が、機械損失による負のトルク(絶対値)を下回り、エンジン20が負のトルクが発生するように制御を行う。そして、モータMG2が発生する電力をジェネレータMG1に付与し、ジェネレータMG1に回転力を発生させ、このジェネレータMG2の回転力により、エンジン20の負のトルクを吸収するといった制御を行う。これにより、車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【0041】
ところで、HECU91の指令信号は、基本的にはエンジンシステム1全体に要求される発生トルクのうち、エンジン20の分担を指示するためのものである。このため、このような条件下で、HECU91がエンジン20の発生トルクを決定する必要性は低い。そこで、車両の減速時にエンジン20への燃料供給を継続する場合、最小限の燃料を供給することによりエンジン20を燃焼させる制御を、EECU92が、HECU91の指令信号とは無関係に実施する。
【0042】
ちなみに、車両の走行状態が、減速走行から定速走行、又は減速走行から加速走行の状態に移行すると、EECU92は、HECU91の指令信号に従うエンジン20の制御を再開する。
【0043】
図3には、減速時制御が実施される際、HECU91とEECU92との間で送受信される各種信号のオン/オフの切り替えタイミング、及び信号の種別変更のタイミング等を、同一時間軸上に示すタイムチャートの一例である。
【0044】
先ず、図3(a)には、EECU92からHECU91に送られる自立要求信号のオン/オフの切り替えタイミングを示す。自立要求信号とは、EECU92がHECU91の指令信号とは無関係にエンジン20の運転状態を制御する許可を要求するための信号である。図3(b)には、HECU91からEECU92に送られる自立許可信号のオン/オフの切り替えタイミングを示す。自立許可信号とは、自立要求信号に対する応答として、EECU92がHECU91の指令信号とは無関係にエンジン20の運転状態を制御する許可を与えるための信号である。図3(c)には、エンジン20の発生する出力の推移を示す。図3(d)には、HECU91からEECU92に送られる信号の種別変更のタイミングを示す。
【0045】
エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、触媒温度が所定値を下回っている場合に、EECU92からHECU91に自立要求信号が送信され(図3(a)の時刻t1〜時刻t3)、その応答として、HECU91からEECU92に自立許可信号が送信される(図3(b)の時刻t2〜時刻t4)。
【0046】
EECU92は、自立許可信号を受信している期間中、エンジン20への燃料供を継続する。このときEECU92は、図示しないマップ等を参照してエンジン20が失火しない最小限度(下限値)LLの燃料量(図3(b)において一点鎖線で示す)を認識しつつ、この下限値LLを上回る量の燃料をエンジン20に供給する。一方、HECU91は、自立許可信号を送信していない期間中には、エンジン20に要求される出力(又はトルク)に対応する信号を、EECU92に送信する。一方、HECU91は、自立許可信号を送信している期間中には、エンジン20が発生する出力(又はトルク)の上限値UL(図3(c)中において破線で示す)に対応する信号を、EECU92に送信する(図3(d))。
【0047】
このように、HECU91からEECU92に自立許可信号が送られていない期間中には、HECU91の指令信号がEECU92に送信され、その指令信号に従いエンジン20の燃料噴射弁が駆動される。一方、HECU91からEECU92に自立許可信号が送られている期間中には、HECU91は、エンジン20の出力(又はトルク)の上限値ULに対応する指令信号のみをEECU92に発信するとともに、バッテリ80の容量等に応じてモータMG1及びジェネレータMG2の発電量(又は回転力)を制御する。EECU92は、エンジン20の出力(又はトルク)がこの上限値ULを上回らない条件下で、且つ、エンジン20が失火しないように(燃料噴射弁が、失火が起きない下限値LLを僅かに上回る程度の量の燃料を供給するように)、エンジン20を制御する。
【0048】
なお、上限値ULは、バッテリ80の容量等に応じてモータMG1及びジェネレータMG2の発電量(又は回転力)を制御することが可能な限度を意味する。言い換えると、HECU91からEECU92に自立許可信号が送られている期間中、エンジン20の出力(又はトルク)が上記の上限値を上回ると、バッテリ80の容量等に応じてモータMG1及びジェネレータMG2の発電量(又は回転力)を制御することが困難になる。上限値ULとしては、「0」又は負の値を採用するのが好ましい。
【0049】
なお、図4に、HECUE91がEECU92に送る信号の種別を切り替えるために実行する処理手順(ルーチン)を示す。このルーチンは、ECU90の主電源がオンになっている期間中、HECU91を通じ所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンにおいて、HECU91は、エンジンシステム1を搭載した車両が減速走行中であるか否か(S101)、そして、その判断が肯定であればEECU92から自立要求信号が発信されているか否かを判断する(S102)。
【0050】
そして、両ステップS101,S102の判断が肯定である条件下では、エンジン20の出力の上限値ULに関する信号をEECU92に送信する。その一方、ステップS101,S102のうち、何れかの判断が否定である条件下では、エンジン20の出力の上限値ULに関する信号をEECU92に送信するように、EECU92へ送信する信号の種別を切り替える。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態にかかる制御構造を採用することにより、以下の作用・効果が得られる。
【0052】
(1)エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、エンジン20に負のトルク(若しくは所定値よりも小さなトルク)、又は出力を発生させる。これにより、排気通路22に設けられた三元触媒の機能を損なわずに、運転者が適度な減速感を感じるようエンジンシステム全体として負のトルクを発生させることができる。しかも、負のトルクを利用して効率的に発電(蓄電)を行うとともに、過剰な電力が発生しないようにエンジンシステム1全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【0053】
(2)また、通常の車両走行時においては、HECU91が、エンジン20、ジェネレータMG1、モータMG2の出力(トルク)配分を統括制御する。その一方、車両減速時においてEECU92がエンジン20を制御する際、HECU92は、エンジン20の出力(トルク)の上限値ULに関する指令信号のみを発信する。これにより、エンジン20の出力(トルク)を決定するに際し、例えばHECU91の判断とECU92の判断とを、2つの通信RAM上で併存させる必要もない。すなわち、HECU91及びECU92間の通信構造が簡略される。
【0054】
なお、本実施の形態で例示した減速時制御と同等の制御を、他の条件下、例えばエンジンシステム1を搭載した車両が降板走行を行う場合等に実施してもよい。要は、エンジン20の発生トルクが要求トルクを上回り、負のトルクを発生させることが好ましい条件下で減速時制御と同等の制御を実施することで、本実施の形態と同等若しくはこれに準ずる効果を奏することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内燃機関及びモータの協働によって出力を得るエンジンシステムにおいて、当該エンジンシステムを搭載した車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるエンジンシステムを示す概略構成図。
【図2】同実施の形態にかかるエンジンシステムにおける動力及び電力の伝達経路を説明する模式図。
【図3】同実施の形態にかかる減速時制御が実施される際、ハイブリッドECUとエンジンECUとの間で送受信される各種信号のオン/オフの切り替えタイミング等を示すタイムチャート。
【図4】同実施の形態において、ハイブリッドECUEがエンジンECUに送る信号の種別を切り替えるために実行する処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ハイブリッドエンジン
9 駆動輪
10 駆動軸
20 内燃機関(エンジン)
21 吸気通路
21a スロットル弁
22 排気通路
24 クランクシャフト
S1,S2 回転軸
50 動力分割機構
60 減速機
80 バッテリ
90 電子制御ユニット(ECU:制御手段)
91 ハイブリッドECU(HECU:システム制御手段)
92 エンジンECU(EECU:機関制御手段)
93 モータECU
MG1 ジェネレータ
MG2 モータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関とモータとが協働して所定の駆動対象に動力を供給するエンジンシステムの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関及びモータを複数の駆動源として組み合わせたハイブリッドエンジンが例えば車載用のエンジンとして知られている。ハイブリッドエンジンの各駆動源は、電子制御装置等を通じて制御されることにより、車両を駆動するための力学的なエネルギーを効率良く発生する。例えば機関燃焼によるエネルギーの変換効率が高い運転領域では内燃機関の出力を優先的に活用し、機関燃焼によるエネルギーの変換効率が低い運転領域では電動機の出力を優先的に活用するといった制御を行うことができる。
【0003】
特許文献1には、内燃機関、駆動用モータジェネレータ、発電用モータジェネレータを駆動源として備え、これら3つの駆動源が連動し一本の出力軸に回転力を付与するハイブリッドエンジンと、このハイブリッドエンジンの各駆動源を制御する装置とが記載されている。
【0004】
ところで、内燃機関を唯一の駆動源とするエンジンシステムであれ、上記のようなハイブリッドエンジンを備えたエンジンシステムであれ、車両の減速時等、システム全体から負のトルクが発生する場合(システム全体の発生トルクがシステム全体に要求されるトルクを上回る場合)、内燃機関への燃料の供給を停止する(燃料カットを行う)ことにより機関燃焼を停止すれば、システム全体の燃費効率を高めることができる。
【0005】
しかし、エンジンの燃料カットを実施すると、吸気通路内の空気が燃焼室を介して排気通路に流れ込み、排気浄化用触媒に接触する。排気浄化用触媒は、その温度がある程度高いときに空気と接触すると、劣化する。
【0006】
このため、燃料カットを行うことが好ましい条件下であっても、排気浄化用触媒の温度が所定値を上回っている場合、燃料カットを行うことなく、機関燃焼を継続する必要がある。
【0007】
ここで、内燃機関を唯一の駆動源として備えるエンジンシステムと異なり、ハイブリッドエンジンを備えたエンジンシステムでは、車両の減速に伴う負のトルクと、機関燃焼に基づく正のトルクとが同時に発生すると、各トルクの絶対値の総和が、発電用モータジェネレータに作用し、発電が起きる。通常、このとき発生する電力は、蓄電池の充電用として活用することができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−299527号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような状況で蓄電池の充電量が許容限界に達すると、蓄電池に負担がかかる懸念がある。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、内燃機関及びモータの協働によって出力を得るエンジンシステムにおいて、車両の減速時等において発生する余剰なトルクに起因して各要素に生じる不具合を効率的に防止することのできる制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、
(1)内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と機械的に連動する出力軸を有する駆動用モータジェネレータと、前記内燃機関の回転力及び前記駆動用モータジェネレータの回転力を電力に変換する発電用モータジェネレータと、前記内燃機関の回転力を前記駆動用モータジェネレータの回転力と前記発電用モータジェネレータの回転力とに分割(分配)する動力分割機構と、前記内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用触媒と、を備えるエンジンシステムの制御装置であって、前記触媒の温度が所定値以下である場合には所定の条件下において前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理を実行し、前記触媒の温度が所定値を上回っている場合には前記所定の条件下において前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理の実行することなく、当該機関の出力に上限値を設定する制御手段を備えることを要旨とする。
【0011】
なお、上記構成において、駆動用モータジェネレータ及び発電用モータジェネレータの何れもが、軸の回転力を電力に変換する機能と、電力を軸の回転力に変換する機能とを併せ備えることとする。
【0012】
また、上記所定の条件としては、当該エンジンシステムを搭載した車両が降板走行や減速走行を行う場合等、前記内燃機関の発生トルクが要求トルクを上回り、負のトルクを発生させることが好ましい条件を例示することができる。
【0013】
同構成では、所定の条件下において前記内燃機関への燃料供給を停止することにより、前記内燃機関の出力軸が回転する際の機械損失を利用して負のトルクを発生させる。しかし、前記排気浄化用触媒の温度がある程度高い条件下で前記内燃機関への燃料供給を停止すると、高温状態の触媒に空気が流れ込み、当該触媒が劣化する虞がある。このため、前記触媒の温度が所定値を上回っている場合には、前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理の実行を禁止する。
【0014】
このとき、エンジンシステム全体として、蓄電を行うことが好ましい条件下では、前記内燃機関の発生トルク(正のトルク)を利用し、発電用モータジェネレータ及び駆動用モータジェネレータに発電させる制御を行うことができる。
【0015】
一方、エンジンシステム全体として、蓄電を行うことが好ましくない条件下では、当該機関への燃料供給量に上限値を設定し、当該機関の燃焼に伴って発生する正のトルク(絶対値)が、機械損失による負のトルク(絶対値)を下回り、当該機関が負のトルクが発生するように制御を行う。さらに、駆動用モータジェネレータが発生する電力を発電用モータジェネレータに付与し、発電用モータジェネレータに回転力を発生させ、この発電用モータジェネレータの回転力により、当該機関の負のトルクを吸収するといった制御を行うことができる。
【0016】
これにより、当該エンジンシステムを搭載した車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【0017】
(2)ここで、前記制御手段は、当該機関の運転状態を制御する機関制御手段と、当該機関への燃料供給量に関する信号を前記機関制御手段に送信するシステム制御手段とを備え、前記所定の条件下において前記触媒の温度が所定値を上回っている場合、前記機関制御手段が当該機関への燃料供給量の制御を自立して行うとともに、前記システム制御手段は、当該機関への燃料供給量に関する信号に替えて、当該機関への燃料の供給量の上限値に関する信号を前記機関制御手段に送信するのが好ましい。
【0018】
同構成によれば、当該エンジンシステムを搭載した車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制する制御を行うに際し、前記システム制御手段及び前記機関制御手段間の通信構造を簡素化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の制御装置を、車載用ハイブリッドエンジンシステムに適用した一実施の形態について説明する。
【0020】
〔エンジンシステムの構造及び機能〕
図1(a)に示すように、ハイブリッドエンジンシステム(以下、単にエンジンシステムという)1は、内燃機関(以下、単にエンジンという)20、ジェネレータ(モータ・ジェネレータ)MG1、モータ(モータ・ジェネレータ)MG2、動力分割機構50、減速機60、インバータ70、バッテリ80、電子制御ユニット(以下、ECUという)90等を主要な構成要素として含む。エンジン20の吸気通路21途中には、吸気の流量(吸気量)を制御するためのスロットル弁21aが備えられている。また、エンジン20の排気通路22途中には、排気中の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を浄化する排気浄化用三元触媒(以下、三元触媒という)を内蔵した触媒コンバータ23が備えられている。エンジン20は、燃焼室(図示略)、ECU90の指令信号に従って燃焼室内に燃料を供給する燃料噴射弁(図示略)等を備える。エンジン20は、車両の駆動輪9に回転力を付与する他、ジェネレータMG1を駆動して電力を発生させる。ジェネレータMG1は、エンジン20に駆動されて電力を発生する場合の他、インバータ70から電力供給を受けてエンジン20に回転力を付与する場合もある。モータMG2は、バッテリ80或いはジェネレータMG1から電力の供給を受けて駆動輪9に回転力を付与する場合と、逆に駆動輪9やエンジン20から回転力を付与されることで発電を行いバッテリ80に充電用の電力を供給する場合とがある。モータMG2の回転軸31は、減速機60を介して駆動輪9の回転軸(駆動軸)10に連結される。
【0021】
また、エンジン20のクランクシャフト24と、モータMG2の回転軸31と、ジェネレータMG1の回転軸41とは、動力分割機構50を介して相互に連結されている。動力分割機構50は、相互にギア連結された3種の回転軸(サンギア、キャリア、リングギア)を内蔵する。
【0022】
〔動力分割機構の機能〕
図1(b)は、動力分割機構50に内蔵された3種の回転軸の関係を概略的に示す図である。3種の回転軸のうち、第1の回転軸(サンギア)51は、動力分割機構50内の中央部に配置される。第2の回転軸(キャリア)52は、サンギア51の外周を自転しながら公転する。第3の回転軸(リングギア)53は、キャリア52の軌道Cのさらに外周に設けられる。サンギア51とリングギア53とは共通の回転中心を有する。サンギア51とジェネレータMG1の回転軸S1とは、回転速度が一致する。サンギア51の外周面とキャリア52の外周面とが噛合し、また、キャリア52の外周面とリングギア53の内周面とが噛合する。また、サンギア51は、ジェネレータMG1の回転軸S1に結合する。また、リングギア53は、モータMG2の回転軸S2に結合する。さらに、キャリア52の公転速度とエンジン20の回転速度(回転数)Neとが一致するように、キャリア52はクランクシャフト24に連結されている。
【0023】
このような構成からなる動力分割機構50は、その構成要素である3つの回転軸51,52,53のうち、2つの回転速度(回転数)及びトルクが決まると、残りの回転軸の回転数及びトルクが必然的に定まる特性を有する。
【0024】
各回転軸の回転状態の関係は、機構学上周知の計算式によって求めることができるが、共線図と呼ばれる図により幾何学的に求めることもできる。
【0025】
図1(c)に、共線図の一例を示す。同図1(c)において、縦軸は各回転軸の回転数に相当し、横軸は各回転軸間のギア比を距離に変換したものに相当する。サンギアの回転中心(S)とリングギアの回転中心(R)を両端にとり、位置Sと位置Rの間を1:ρに内分する位置Cをキャリアの公転中心とする。ρはリングギア52の歯数に対するサンギア51の歯数の比である。こうして定義された位置S,C,Rにそれぞれのギアの回転数Ns,Nc,Nrをプロットする。このようにプロットされた3点は、必ず一直線に並ぶ性質を有する。この直線を動作共線と呼ぶ。動作共線は2点が決まれば一義的に決まる。従って、動作共線を用いることにより、3つの回転軸のうち2つの回転軸の回転数から残余の回転軸の回転数を求めることができる。
【0026】
また、キャリアでは、各回転軸のトルクを動作共線に働く力に置き換えて示したとき、動作共線が剛体として釣り合いが保たれるという性質を有している。具体例として、キャリア52に作用するトルクをTeとする。このとき、図1(c)に示すように、トルクTeに相当する大きさの力を位置Cで動作共線に鉛直下から上に作用させる。作用させる方向はトルクTeの方向に応じて定まる。また、リングギア53から出力されるトルクTrを位置Rにおいて動作共線に、鉛直上から下に作用させる。図1(c)中のTes,Terは剛体に作用する力の分配法則に基づいてトルクTeを等価な2つの力に分配したものである。「Tes=ρ/(1+ρ)×Te」「Ter=1/(1+ρ)×Te」なる関係がある。以上の力が作用した状態で、動作共線図が剛体として釣り合いがとれているという条件を考慮すれば、サンギアに作用すべきトルクTm1,リングギアに作用すべきトルクTm2を求めることができる。トルクTm1はトルクTesと等しくなり、トルクTm2はトルクTrとトルクTerの差分に等しくなる。
【0027】
キャリア52に連結されたエンジン20が回転しているとき、動作共線に関する上述の条件を満足する条件下で、サンギア51およびリングギア53は様々な回転状態で回転することができる。サンギア51が回転しているときは、その回転力を利用してジェネレータMG1により発電することが可能である。リングギア53が回転しているときは、エンジン20から出力された動力を駆動軸10に伝達することが可能である。
【0028】
エンジンシステム1では、このような動力分割機構50の特性を利用することにより、例えばエンジン20の発生する動力(クランクシャフト24の回転力)をモータMG2の回転軸31とジェネレータMG1の回転軸S1とに分割して伝達することができる。また、例えばモータMG2の発生する動力とエンジン20の発生する動力とを併せて利用し、駆動輪9の回転軸10を回転させつつ、残りの動力でジェネレータMG1を駆動しバッテリ80の充電を行うこともできる。また、エンジンシステム1の搭載車両が停止している場合には、モータMG2が停止した状態でジェネレータMG1に電力を供給し、これをモータ駆動することにより、非燃焼状態にあるエンジン20のクランクシャフト24を回転し、機関燃焼を開始することもできる。さらに、モータMG2及びジェネレータMG1の両者に電力を供給し、これをモータ駆動することにより、エンジンシステム1の搭載車両を走行させながら、非燃焼状態にあるエンジン20のクランクシャフト24を回転し、機関燃焼を開始することもできる。
【0029】
ECU90は、ハイブリッドECU(以下、HECUという)91、エンジンECU(以下、EECUという)92、及びモータECU93等を含む。HECU91、EECU92、及びモータECU93は、各々が中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等から構成される論理演算回路を備える。
【0030】
HECU91は、アクセルペダル(図示略)の踏み込み量に基づき、エンジン、モータ、ジェネレータの発生すべきトルク(目標トルク)を決定する。そして、エンジンの目標トルクをEECU92に、モータの目標トルクをモータECU93に送信する。EECU92は、エンジン20が目標トルクを発生するように、同エンジン20に供給される燃料量等を制御する。
【0031】
HECU91は、図示しない各種センサの検出信号を、外部入力回路、EECU92及びMECU93を介して入力し、これら信号に基づいて、エンジン20、モータMG2、バッテリ80等の作動状態を把握する。そして、これら要素20,MG2,80等の作動状態に応じた指令信号を、EECU92及びMECU93に送信する。EECU92は、HECU91の指令信号に基づいてエンジン20の作動状態を制御し、MECU93は、HECU91の指令信号に基づいてモータMG2の作動状態を制御する。
【0032】
このように構成されたエンジンシステム1は、エンジン20、ジェネレータMG1及びモータMG2の発生する動力(軸トルク)を適宜使い分けて車両の駆動輪9に伝達する他、適宜、エンジン20の駆動力や車両の減速等に伴って発生するエネルギーを電力に変換してバッテリ80を充電する。
【0033】
〔エンジンシステムの作動〕
以下、エンジンシステム1の作動について、具体例を挙げて説明する。
【0034】
図2は、エンジン20及びモータMG2の発生する動力やバッテリ80に蓄えられた電力が、エンジンシステム1の運転条件に応じてどのように活用されるのかを、動力や電力の伝達経路を中心に説明する模式図である。なお、各図2(a),図2(b),図2(c)において、実線の矢印は動力の伝達経路を示し、破線の矢印は電力の伝達経路を示す。
【0035】
(1)システム起動時
エンジンシステム1の起動時には、エンジン20の暖機を行う。この際、エンジン20の発生するエネルギーの一部はジェネレータMG1を介して電力に変換され、バッテリ80に蓄えられる(図2(a))。エンジン20の冷却水の温度を所定値を上回ると(暖機が完了すると)、エンジン20の運転を停止する。
【0036】
(2)発進時・低速走行時
エンジンシステム1を搭載した車両が発進する際、或いは低速走行を行う際等、エンジン20の熱効率が低くなる条件下においては、モータMG2の発生する動力を優先的に活用して車両(駆動輪9)を駆動する(図2(b))。
【0037】
(3)通常走行時
エンジンシステム1を搭載した車両が通常の条件下で走行を行う場合には、エンジン20の発生する動力を動力分割機構により適宜の割合に分割することにより、エンジン20の発生する動力(クランクシャフト24から減速機60に直接伝達される動力)と、モータMG2の発生する動力とが最適な比率で協働して車両(駆動輪9)を駆動するように制御を行う(図2(c))。
【0038】
〔減速時制御〕
次に、エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、ECU90を通じて行われる制御(以下、減速時制御という)について説明する。
【0039】
エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、エンジン20に要求されるトルクが減少する。そこで、HECU91は、エンジン20への燃料供給を停止するようにEECU92に指令信号を送る。このとき、EECU92は、触媒コンバータ23内に収容された三元触媒の温度(以下、触媒温度という)を認識し、その触媒温度が所定値を上回っている場合には、HECU91の指令信号に従ってエンジン20への燃料供給を停止する。一方、触媒温度が所定値未満である場合、EECU92は、エンジン20への燃料供給を継続する。触媒温度がある程度高い条件下でエンジン20への燃料供給を停止すると、高温状態の三元触媒に空気が流れ込み、触媒が劣化する虞があるためである。
【0040】
ここで、車両が減速しているにも関わらずエンジン20への燃料供給が継続されると、エンジン20の発生トルク(正のトルク)を吸収するためにモータMG2の発電量が増大し、場合によっては過剰な電力がバッテリ80に供給されてしまう。そこで、本実施の形態にかかるエンジンシステム1のECU90は、バッテリ80の容量に十分余裕があり、蓄電を行うことが好ましい条件下では、エンジン20の発生トルク(正のトルク)を利用し、ジェネレータMG1又はモータMG2に発電させる制御を行う。一方、バッテリ80の容量に十分な余裕がなく、蓄電を行うことが好ましくない条件下では、エンジン20の燃焼に伴って発生する正のトルク(絶対値)が、機械損失による負のトルク(絶対値)を下回り、エンジン20が負のトルクが発生するように制御を行う。そして、モータMG2が発生する電力をジェネレータMG1に付与し、ジェネレータMG1に回転力を発生させ、このジェネレータMG2の回転力により、エンジン20の負のトルクを吸収するといった制御を行う。これにより、車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【0041】
ところで、HECU91の指令信号は、基本的にはエンジンシステム1全体に要求される発生トルクのうち、エンジン20の分担を指示するためのものである。このため、このような条件下で、HECU91がエンジン20の発生トルクを決定する必要性は低い。そこで、車両の減速時にエンジン20への燃料供給を継続する場合、最小限の燃料を供給することによりエンジン20を燃焼させる制御を、EECU92が、HECU91の指令信号とは無関係に実施する。
【0042】
ちなみに、車両の走行状態が、減速走行から定速走行、又は減速走行から加速走行の状態に移行すると、EECU92は、HECU91の指令信号に従うエンジン20の制御を再開する。
【0043】
図3には、減速時制御が実施される際、HECU91とEECU92との間で送受信される各種信号のオン/オフの切り替えタイミング、及び信号の種別変更のタイミング等を、同一時間軸上に示すタイムチャートの一例である。
【0044】
先ず、図3(a)には、EECU92からHECU91に送られる自立要求信号のオン/オフの切り替えタイミングを示す。自立要求信号とは、EECU92がHECU91の指令信号とは無関係にエンジン20の運転状態を制御する許可を要求するための信号である。図3(b)には、HECU91からEECU92に送られる自立許可信号のオン/オフの切り替えタイミングを示す。自立許可信号とは、自立要求信号に対する応答として、EECU92がHECU91の指令信号とは無関係にエンジン20の運転状態を制御する許可を与えるための信号である。図3(c)には、エンジン20の発生する出力の推移を示す。図3(d)には、HECU91からEECU92に送られる信号の種別変更のタイミングを示す。
【0045】
エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、触媒温度が所定値を下回っている場合に、EECU92からHECU91に自立要求信号が送信され(図3(a)の時刻t1〜時刻t3)、その応答として、HECU91からEECU92に自立許可信号が送信される(図3(b)の時刻t2〜時刻t4)。
【0046】
EECU92は、自立許可信号を受信している期間中、エンジン20への燃料供を継続する。このときEECU92は、図示しないマップ等を参照してエンジン20が失火しない最小限度(下限値)LLの燃料量(図3(b)において一点鎖線で示す)を認識しつつ、この下限値LLを上回る量の燃料をエンジン20に供給する。一方、HECU91は、自立許可信号を送信していない期間中には、エンジン20に要求される出力(又はトルク)に対応する信号を、EECU92に送信する。一方、HECU91は、自立許可信号を送信している期間中には、エンジン20が発生する出力(又はトルク)の上限値UL(図3(c)中において破線で示す)に対応する信号を、EECU92に送信する(図3(d))。
【0047】
このように、HECU91からEECU92に自立許可信号が送られていない期間中には、HECU91の指令信号がEECU92に送信され、その指令信号に従いエンジン20の燃料噴射弁が駆動される。一方、HECU91からEECU92に自立許可信号が送られている期間中には、HECU91は、エンジン20の出力(又はトルク)の上限値ULに対応する指令信号のみをEECU92に発信するとともに、バッテリ80の容量等に応じてモータMG1及びジェネレータMG2の発電量(又は回転力)を制御する。EECU92は、エンジン20の出力(又はトルク)がこの上限値ULを上回らない条件下で、且つ、エンジン20が失火しないように(燃料噴射弁が、失火が起きない下限値LLを僅かに上回る程度の量の燃料を供給するように)、エンジン20を制御する。
【0048】
なお、上限値ULは、バッテリ80の容量等に応じてモータMG1及びジェネレータMG2の発電量(又は回転力)を制御することが可能な限度を意味する。言い換えると、HECU91からEECU92に自立許可信号が送られている期間中、エンジン20の出力(又はトルク)が上記の上限値を上回ると、バッテリ80の容量等に応じてモータMG1及びジェネレータMG2の発電量(又は回転力)を制御することが困難になる。上限値ULとしては、「0」又は負の値を採用するのが好ましい。
【0049】
なお、図4に、HECUE91がEECU92に送る信号の種別を切り替えるために実行する処理手順(ルーチン)を示す。このルーチンは、ECU90の主電源がオンになっている期間中、HECU91を通じ所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンにおいて、HECU91は、エンジンシステム1を搭載した車両が減速走行中であるか否か(S101)、そして、その判断が肯定であればEECU92から自立要求信号が発信されているか否かを判断する(S102)。
【0050】
そして、両ステップS101,S102の判断が肯定である条件下では、エンジン20の出力の上限値ULに関する信号をEECU92に送信する。その一方、ステップS101,S102のうち、何れかの判断が否定である条件下では、エンジン20の出力の上限値ULに関する信号をEECU92に送信するように、EECU92へ送信する信号の種別を切り替える。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態にかかる制御構造を採用することにより、以下の作用・効果が得られる。
【0052】
(1)エンジンシステム1を搭載した車両が減速する際、エンジン20に負のトルク(若しくは所定値よりも小さなトルク)、又は出力を発生させる。これにより、排気通路22に設けられた三元触媒の機能を損なわずに、運転者が適度な減速感を感じるようエンジンシステム全体として負のトルクを発生させることができる。しかも、負のトルクを利用して効率的に発電(蓄電)を行うとともに、過剰な電力が発生しないようにエンジンシステム1全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【0053】
(2)また、通常の車両走行時においては、HECU91が、エンジン20、ジェネレータMG1、モータMG2の出力(トルク)配分を統括制御する。その一方、車両減速時においてEECU92がエンジン20を制御する際、HECU92は、エンジン20の出力(トルク)の上限値ULに関する指令信号のみを発信する。これにより、エンジン20の出力(トルク)を決定するに際し、例えばHECU91の判断とECU92の判断とを、2つの通信RAM上で併存させる必要もない。すなわち、HECU91及びECU92間の通信構造が簡略される。
【0054】
なお、本実施の形態で例示した減速時制御と同等の制御を、他の条件下、例えばエンジンシステム1を搭載した車両が降板走行を行う場合等に実施してもよい。要は、エンジン20の発生トルクが要求トルクを上回り、負のトルクを発生させることが好ましい条件下で減速時制御と同等の制御を実施することで、本実施の形態と同等若しくはこれに準ずる効果を奏することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内燃機関及びモータの協働によって出力を得るエンジンシステムにおいて、当該エンジンシステムを搭載した車両の降板走行や減速走行に伴って発生するエンジンシステム全体の発電量を必要に応じて抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるエンジンシステムを示す概略構成図。
【図2】同実施の形態にかかるエンジンシステムにおける動力及び電力の伝達経路を説明する模式図。
【図3】同実施の形態にかかる減速時制御が実施される際、ハイブリッドECUとエンジンECUとの間で送受信される各種信号のオン/オフの切り替えタイミング等を示すタイムチャート。
【図4】同実施の形態において、ハイブリッドECUEがエンジンECUに送る信号の種別を切り替えるために実行する処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ハイブリッドエンジン
9 駆動輪
10 駆動軸
20 内燃機関(エンジン)
21 吸気通路
21a スロットル弁
22 排気通路
24 クランクシャフト
S1,S2 回転軸
50 動力分割機構
60 減速機
80 バッテリ
90 電子制御ユニット(ECU:制御手段)
91 ハイブリッドECU(HECU:システム制御手段)
92 エンジンECU(EECU:機関制御手段)
93 モータECU
MG1 ジェネレータ
MG2 モータ
Claims (2)
- 内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と機械的に連動する出力軸を有する駆動用モータジェネレータと、
前記内燃機関の回転力及び前記駆動用モータジェネレータの回転力を電力に変換する発電用モータジェネレータと、
前記内燃機関の回転力を前記駆動用モータジェネレータの回転力と前記発電用モータジェネレータの回転力とに分割する動力分割機構と、
前記内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化用触媒と、
を備えるエンジンシステムの制御装置であって、
前記触媒の温度が所定値以下である場合には所定の条件下において前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理を実行し、
前記触媒の温度が所定値を上回っている場合には前記所定の条件下において前記内燃機関への燃料の供給を停止する処理の実行することなく、当該機関の出力に上限値を設定する制御手段を備える
ことを特徴とするエンジンシステムの制御装置。 - 前記制御手段は、当該機関の運転状態を制御する機関制御手段と、当該機関への燃料供給量に関する信号を前記機関制御手段に送信するシステム制御手段とを備え、
前記所定の条件下において前記触媒の温度が所定値を上回っている場合、前記機関制御手段が当該機関への燃料供給量の制御を自立して行うとともに、前記システム制御手段は、当該機関への燃料供給量に関する信号に替えて、当該機関への燃料の供給量の上限値に関する信号を前記機関制御手段に送信する
ことを特徴とする請求項1記載のエンジンシステムの制御装置。
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