JP2004323169A - 物流管理システム - Google Patents

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Shigeru Saito
茂 齋藤
Kanjiro Takahashi
観二郎 高橋
Norio Iijima
則夫 飯島
Hiroyuki Kurihara
弘行 栗原
Isao Shibata
勲男 柴田
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FOOD SAFETY INNOVATION GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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FOOD SAFETY INNOVATION GIJUTSU
FOOD SAFETY INNOVATION GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Abstract

【課題】搬送中の物品の状態を、物品の種類ごとや物品の梱包単位ごとに検知し、その品質を実際の流通過程に適応した評価基準を用いて評価することにより、搬送元から搬送先まで包括的かつ詳細な品質管理を自動的に行うことができる物流管理システムを提供する。
【解決手段】物品の温度等を検知するセンサを物品に付属させて搬送するシステムであって、前記センサとの通信手段及びネットワーク接続手段を備えた保管倉庫と、前記センサとの通信手段及びネットワーク接続手段を備えた移動体と、ネットワークを通じて前記保管倉庫及び前記移動体と通信可能なサーバと、を含み、前記保管倉庫及び前記移動体は、前記通信手段により前記センサが検知した物品の状態を受信し、該物品の状態を前記ネットワーク接続手段により前記サーバに送信する物流管理システム。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の搬送において物品の位置及び状態を適切に把握し管理する物流管理システムに関し、特に、把握される物品の位置及び状態に基づいて、搬送車や保管庫内の温度・湿度等を管理することにより、物品の劣化が起こるのを効果的に防止し、店舗までの流通段階で品質状況が判定できる包括的な物流管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物品の搬送においては、搬送車への積み込み及び積み下ろし、搬送車による移動、保管庫での一時的な保管などを行う際に、搬送物品を損傷しないように注意を払わなければならない。特に、食品等の搬送にあたっては、搬送中、温度・湿度等を一定に保つことにより劣化を防ぐことが重要である。このため、食品の搬送車には冷蔵車や冷凍車を用い、保管庫には冷凍倉庫や冷蔵倉庫などを用いるのが一般的である。
【0003】
通常、冷凍食品を搬送する場合には、冷凍車又は冷凍倉庫内を−18℃程度に保つよう調整されている。ところが、搬送車内及び保管庫内を所定温度に保つのみでは、個々の搬送品の温度変化等にまでは注意を払うことができない。このため、例えば、冷凍車で冷凍食品を搬送中に、一部の冷凍食品が所定温度以上になって解凍されてしまった後、再び冷凍倉庫内で凍結された場合などには、事後にそれを把握することは困難であった。
【0004】
しかしながら近年では、食品による細菌感染などが問題とされており、搬送中における食品の品質管理が重要視されるに至っている。そこで、食品の搬送中における温度変化等を監視することにより、搬送中に発生する損傷を未然に防止する技術や、これと同時に搬送中の食品の現在位置を把握することにより、損傷が発生した場合の原因究明などの解析作業を容易にする技術などが提案されている。
【0005】
特許文献1に記載の物流管理システムでは、搬送物品の移動体において移動体情報、位置情報及び搬送物品の温度情報を生成し、これらの情報を無線通信により外部の管理センターに送信することにより、当該管理センターにおいて搬送中の物品の状態を管理することを特徴としている。
【0006】
特許文献2に記載の運行・温度管理システムでは、輸送トラックにおいて冷凍・冷蔵食品の温度を所定時間間隔で検知する温度記録装置とGPS受信手段と、無線通信手段とを備え、冷凍・冷蔵食品の温度履歴情報、位置情報等を管理サーバに送信することにより、当該管理サーバにおいて輸送中の冷凍・冷蔵食品の温度データと位置情報とを関連付けて表示することを特徴としている。
【0007】
特許文献3に記載の食品監視システムでは、監視対象食品の輸送中における温度変化の履歴を検出し、その検出データを輸送車内のデータ処理装置に無線送信することにより、データ処理装置においてリアルタイムで食品の状態を監視することが可能であることを特徴としている。
【0008】
また、上記のような流通における食品の品質管理システムにおいて、搬送中の食品の温度を測定し記録する装置としては、特許文献4に記載の温度記録装置や特許文献5に記載の温度記録測定装置などが提案されている。これらの装置では、食品の温度測定手段、温度測定データの記録手段、温度測定データの表示手段、装置を制御するマイクロコンピュータを含んで構成されており、食品の温度を測定し、記録し、表示することができるようになっている。
【0009】
さらに、特許文献6に記載の運行・温度管理用車載端末装置では、GPS受信アンテナ、公衆無線アンテナ及び温度記録装置接続器を備えており、上記のような温度記録装置に接続して、温度測定データを取得するととともに、GPS受信アンテナから搬送品の位置情報を取得し、温度測定データ及び位置情報を管理サーバにリアルタイムで無線送信することができるようになっている。
【0010】
このような食品の物流管理システムにおいては、搬送中の食品の温度履歴データを基に、TTT(Time−Temperature−Tolerance)理論などを利用してその品質状態を判定することが行われている。例えば、冷凍食品の場合には−18℃より温度が高くなる期間があると、品質の劣化が起こり、品質保持期間が短くなるとされている。
【0011】
尚、物品の搬送中と言う場合には、搬送車内に物品がある状態の他、搬送元の保管庫、搬送先の保管庫、流通拠点、倉庫などに物品が一時保管されている状態も含んでいるものとする。また、上記では車両による搬送のみを説明しているが、空輸・海輸の場合には搬送機・搬送船についても同様に考えることができる(以下において同様)。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−213503号公報。
【特許文献2】
特開2002−39659号公報。
【特許文献3】
特開平9−330492号公報。
【特許文献4】
特開平10−246674号公報。
【特許文献5】
特開平10−142069号公報。
【特許文献6】
特開2002−46815号公報。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の物流管理システムでは、搬送物品の商品温度・湿度や商品情報(商品コード、生産工場、生産ライン、ロットNo.、製造年月日、賞味期限、箱No.などを含むものとする。以下において同じ。)等のデータをサーバ等に送信し、これらのデータを所定の方法で加工及び評価して搬送中の物品の品質を検知するものであるが、実際に搬送物品の品質管理を行う際には、人間がサーバ等により表示される情報に基づいて判断をし、物品の品質劣化が起こった場合には搬送車や倉庫、搬送先業者等に通知をするのが一般的であった。
【0014】
また、搬送物品の品質を評価する手法としては、搬送中の保管温度・湿度等の履歴データを取得し、これをTTT理論などに当てはめる方法を取っているが、実際の生産工場から小売店舗までの物品流通の過程を考慮すると、このような画一的な基準を用いては、必ずしも適切に搬送物品の品質を評価することができないと考えられる。
【0015】
さらには、搬送物品は多種多様であり、これらの物品ごとに品質劣化の条件が異なってくる。しかしながら、従来の物流管理システムでは、搬送車内及び保管庫内全体の温度を、特許文献4又は特許文献5に記載の装置などにより測定し、これを基に搬送物品の状態を検知している。このため、例えば、搬送車内又は保管庫内に複数種類の物品がある場合であっても、これらの物品全てについて同一の温度データしか取得できず、物品の種類ごとに異なる品質評価基準を当てはめることはできない。また、同種の物品であっても、搬送車内又は保管庫内の配置等の条件により温度等が異なる場合もあるが、このときも同様に、これらの物品全てについて同一の温度データしか取得することができない。
【0016】
このような物流管理システムでは、例えば、搬送車内の温度管理に失敗した場合には、その搬送車内の物品全てを不良品として廃棄しなければならなくなり、非経済的である。
【0017】
また、搬送物品の積み込み及び積み下ろし時には、衝撃を受けたために物品が損傷してしまうおそれがあるが、搬送されてきた物品の外見からは損傷の有無を確認することができないという問題点もあった。
【0018】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、搬送中の物品の状態を遠隔で検知しその品質を評価し管理する物流管理システムであって、物品の実際の流通過程に適応した評価基準を用いて、搬送元から搬送先まで包括的な品質管理を自動的に行うことができる物流管理システムを提供しようとするものである。
【0019】
本発明は、また、物品の種類ごとや物品の梱包単位ごとに状態を検知し、これらに基づいた詳細な品質管理を行うことが可能な物流管理システムを提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、以下に示すような物流管理システムに想到した。
【0021】
すなわち、本発明は、物品の状態を検知するセンサを物品に付属させて搬送するシステムであって、前記センサとの通信手段及びネットワーク接続手段を備えた保管倉庫と、前記センサとの通信手段及びネットワーク接続手段を備えた移動体と、ネットワークを通じて前記保管倉庫及び前記移動体と通信可能なサーバと、を含み、前記保管倉庫及び前記移動体は、前記通信手段により前記センサが検知した物品の状態を受信し、該物品の状態を前記ネットワーク接続手段により前記サーバに送信する物流管理システムを提供するものである。
【0022】
本発明において、保管倉庫とは、物品の搬送元(製造工場等)及び搬送先(小売店舗等)における物品の倉庫や、搬送中に経由される物流倉庫などを総称するものである。また、移動体とは、物品の搬送に用いる搬送車両等を言うものとする。
【0023】
上記した本発明の物流管理システムによれば、サーバにおいては、保管倉庫又は移動体においてセンサにより検知した物品の状態をリアルタイムで受信することができる。
【0024】
本発明の物流管理システムにおいて、前記移動体は、前記センサとの通信手段及び前記ネットワーク接続手段を有する携帯端末を備えていることを特徴とする。
【0025】
この携帯端末により、物品搬送中の移動体は、公衆無線網、衛星通信、モバイルネットワークなどを利用して、前記サーバと随時無線通信を行うことができる。
【0026】
本発明の物流管理システムにおいて、前記移動体は、さらに、通信衛星を利用したGPSや、前記移動体の通信基地局がカバーするエリアなどにより現在位置を検出する位置検出手段を備えているのが好ましい。
【0027】
これにより、前記サーバにおいては、移動体において搬送中の物品の状態に関する情報に加えて、その位置情報も取得することが可能となる。
【0028】
本発明の物流管理システムにおいて、前記移動体が備える前記センサとの通信手段は、携帯端末本体と、該携帯端末本体及び前記センサと無線通信可能なアンテナリーダとから構成されることを特徴とする。また、前記アンテナリーダは、前記携帯端末と無線通信可能であることを特徴とする。
【0029】
これにより、例えば、前記携帯端末本体を移動体の運転席などに設置する一方で、前記アンテナリーダを物品が保管されるコンテナ内に設置することができる。
【0030】
本発明の物流管理システムにおいて、前記アンテナリーダは、前記移動体の物品を収納するコンテナの壁面においてアンテナコイルを備えていることを特徴とする。
【0031】
これにより、例えば、アルミ蒸着パッケージを使用している冷凍食品などの搬送においても、前記センサと前記アンテナリーダとの無線通信が行いやすくなる。
【0032】
本発明の物流管理システムにおいて、前記センサは、センサ本体と、該センサ本体にケーブル接続され、物品に接触して物品の状態を検知するセンサ部とからなることを特徴とする。
【0033】
前記センサを物品とともに梱包する際に、前記センサ本体は梱包箱の内壁付近に配置し、前記センサ部は物品の間に配置すれば、前記センサ本体のアンテナリーダによる読み取りを容易にするとともに前記センサ部の検知精度を向上させることができる。
【0034】
本発明の物流管理システムにおいて、前記センサ本体は、さらに、前記センサ部において検知した物品の状態を記憶するメモリと、駆動電力を供給する電池と、前記センサを制御するCPUとを備えていることを特徴とする。
【0035】
これにより、前記センサは自動的に動作することができるので、その動作態様を予めプログラムとして組み込んでおくことが可能である。
【0036】
本発明の物流管理システムにおいて、前記センサ本体の前記メモリは、さらに、物品の商品情報(商品コード、生産工場、生産ライン、ロットNo.、製造年月日、賞味期限、箱No.)を記憶していることを特徴とする。
【0037】
これにより、保管倉庫などにおいて前記センサを読み取った時に、その物品の商品情報も取得することができる。
【0038】
本発明の物流管理システムにおいて、前記センサは、前記センサ部において物品の温度を検知する温度センサ、あるいは物品の湿度を検知する湿度センサであることを特徴とする。
【0039】
例えば、冷凍食品、冷蔵食品、生鮮食品などは、搬送中の品質劣化を防ぐために適切な温度管理及び湿度管理が必要であるため、本発明の物流管理システムはこれらの保管及び搬送を管理するのに有用である。
【0040】
あるいは、本発明の物流管理システムにおいて、前記センサは、前記センサ部において物品に加えられた衝撃を検知する衝撃センサであることを特徴とする。
【0041】
特に、物品の搬送中や搬入及び搬出時には、物品に衝撃が加わってしまい、これによって物品が損傷してしまうことがある。上記センサを用いれば、流通過程において物品がそのような衝撃を受けたかどうかを監視することができる。
【0042】
本発明の物流管理システムにおいて、前記サーバは、前記保管倉庫及び前記移動体から受信した物品の状態を記憶する物流管理データベースを備えており、前記物流管理データベースは、物品の状態に関するデータを、物品ごとに経時的に記憶するテーブルと、物品の現在位置に関するデータを、物品ごとに経時的に記憶するテーブルとを含んでいることを特徴とする。前記サーバは、また、前記物流管理データベースに記憶されたデータに基づいて、物品の品質を評価する品質評価部を備えていることを特徴とする。
【0043】
これにより、前記サーバにおいては、経時的に記憶されている搬送中又は保管中の物品の温度・湿度等のデータに基づいて、当該物品の品質管理などを適切に行うことができる。また、物品の位置履歴情報も記録されているので、例えば、物品に損害が加えられた場所からその原因を特定することも可能となる。
【0044】
本発明の物流管理システムにおいて、前記サーバは、前記品質評価部において物品の状態が劣化していると評価した場合には、前記サーバの表示画面等において所定の警告を発し、また、ネットワークを通じて物品を保管している保管倉庫又は物品を搬送している移動体に対して、前記所定の警告を発することを特徴とする。
【0045】
これにより、前記サーバの管理者や、保管倉庫の責任者及び移動体の運転者は、搬送中の物品の品質劣化をリアルタイムで通知されるので、その対処を迅速に行うことが可能である。
【0046】
本発明の物流管理システムにおいて、前記品質評価部は、物品の温度により物品の品質を評価する品質評価プログラムを有しており、該プログラムは、前記センサにより検知される物品の温度と、所定の保管温度基準とを比較して物品の品質を評価することを特徴とする。より具体的には、前記品質評価プログラムは、物品が前記保管温度基準を満たして保管されていた時間と、物品が前記保管温度基準を満たさずに保管されていた時間に所定の係数を掛けたものとを、その物品が実質的に保管された時間として算出することを特徴とする。
【0047】
本発明の物流管理システムにおいて、前記物流管理データベースは、前記保管温度基準を物品ごとに記憶しているのが好ましい。
【0048】
本発明の物流管理システムにおいて、前記保管倉庫は、さらに、前記センサから受信した物品の状態を表示するセンサ情報表示手段を備えていることを特徴とする。
【0049】
これにより、前記保管倉庫は、物品が搬入及び搬出されるときに、前記センサ情報表示手段により前記物品の状態を表示することができる。
【0050】
本発明の物流管理システムにおいて、前記保管倉庫は、さらに、前記サーバの前記品質評価部から受信した物品の品質評価を表示する品質表示手段を備えていることを特徴とする。
【0051】
これにより、前記保管倉庫は、物品が搬入及び搬出されるときに、前記品質表示手段により物品の品質評価を表示することができる。
【0052】
特に、物品の最終到達地点である小売業者店舗等において、物品を搬入する時に、物品の状態及び品質劣化の有無を確認することにより、不良品が誤って搬入され一般消費者に流通するのを防ぐことができるという利点が期待される。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下において示す本発明の物流管理システムの一実施形態は、食品(特に、保管中及び搬送中に温度管理を必要とする冷蔵・冷凍食品を考える)を製造工場から小売業者店舗まで搬送する場合における物流管理システムを想定したものである。
【0054】
図1〜図13は、本実施形態にかかる物流管理システムを例示する図であり、これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
【0055】
[1] 物流管理システムの全体構成
図1は、本実施形態の物流管理システムの全体構成を概略的に示す図である。図1において、本実施形態の物流管理システムは、物流管理サーバ100と、食品工場111と、物流倉庫112と、小売業者配送センター113と、小売業者店舗114と、搬送車121〜123と、通信衛星130と、無線通信基地局140とから構成されている。
【0056】
食品工場111は食品の製造工場に設置された製品出荷用の保管倉庫を示すものである。物流倉庫112は、食品の搬送を請け負う物流サービス業者等が搬送を効率的に行うために設置された集配荷用の保管倉庫である。小売業者配送センター113は、物流倉庫112同様の目的で設置されているが、特に、各地に点在する各小売業者店舗114に効率的に食品を搬送するために設置された保管倉庫である。小売業者店舗114は、小売業者の各店舗に設置された入荷食品の保管倉庫を示している。
【0057】
また、食品工場111、物流倉庫112、小売業者配送センター113及び小売業者店舗114は、食品の品質を保持しながら保管するための適切な環境を備えているものとする。具体的には、例えば、冷凍食品の場合は、温度は−18℃以下でかつ所定範囲の湿度に保たれた冷凍倉庫として機能するよう管理すればよい。
【0058】
さらに、食品工場111、物流倉庫112、小売業者配送センター113及び小売業者店舗114は、ネットワークを通じて本システムの物流管理サーバ100と通信するための手段を備えている。この通信手段は、当該ネットワークにアクセスできる手段であればどのような構成であってもよく、典型的には、ネットワーク通信機能を備えたパーソナルコンピュータを用いることができる。ここで、このネットワークは、インターネットであってもよいし、公衆無線網、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、専用回線網などを用いてもよい。
【0059】
ところで、食品を含む物品の流通形態は多種多様であり、必ずしも図1に示す形態をとるとは限らない。したがって、本実施形態の物流管理システムにおいて、食品工場111から小売業者店舗114までの流通過程は、図1に示す例に限定されるものではなく、上記の構成を備えている限りは、搬送途中にどのような保管倉庫を経ていても構わない。
【0060】
搬送車121〜123は、一般的な食品用の輸送トラックであり、上記同様、食品を保管するコンテナ内は食品の品質を保持できる所定の温度・湿度に保たれている。
【0061】
搬送車121〜123もまた、ネットワークを通じて本システムの物流管理サーバ100と通信する手段を備えている。このネットワーク通信手段は、食品搬送中でも随時無線通信を行うことができるものであり、公衆無線網、衛星通信(通信衛星130を利用しても良い)、モバイルネットワークなどを利用して構成することができる。
【0062】
図1に示す例では、NTT Docomo社が提供するモバイルデータ通信サービスDopaを利用している。搬送車121〜123に設置した携帯通信端末(携帯電話機等)から無線通信基地局140を通じてネットワークにアクセス可能であり、このサービスでは、高速移動中においても最大28.8kbpsのデータ通信をTCP/IPプロトコル上で行うことができる。
【0063】
搬送車121〜123は、さらに、通信衛星130との通信手段を備えている。この衛星通信手段により、搬送車121〜123は、GPS(Global Positioning System)を利用して現在位置(緯度及び経度)を検出することができる。搬送車121〜123のこの衛星通信手段は、上記の携帯通信端末に内蔵されているのが好ましい。
【0064】
尚、図1では表示を省略しているが、搬送車121〜123それぞれが上記のネットワーク通信手段及び衛星通信手段を備えているものとする。
【0065】
搬送車121〜123は、食品工場111、物流倉庫112、小売業者配送センター113及び小売業者店舗114間での食品の搬送を行うが、このとき搬送車121〜123は、それぞれ異なる搬送車であっても同一のものであってもよい。
【0066】
通信衛星130は、上記した搬送車121〜123の衛星通信手段に対してGPS情報を提供することができるものであり、無線通信基地局140は、上記した搬送車121〜123のネットワーク通信手段に対して無線通信環境を提供することができるものである。
【0067】
物流管理サーバ100は、データベース機能を備えたサーバコンピュータにより構成しており、本システムに含まれる各種倉庫及び搬送車とネットワークを通じて通信を行うことが可能となっている。
【0068】
[2] 温度記録センサの構成
本実施形態の物流管理システムでは、搬送する食品に温度記録センサを付帯することにより、搬送中における食品の温度情報を検出し記録している。図2は、本実施形態の物流管理システムにおいて用いる温度記録センサの構成を概略的に示す図である。
【0069】
図2において、温度記録センサ200は、ICチップを埋設した縦5cm横8.5cm厚さ5mmのカード状であり、アンテナ201、メモリ202、CPU203、電池204及び温度センサ部210を備えている。
【0070】
アンテナ201は、付近にあるアンテナリーダ220と無線通信を行うことができる。メモリ202は、温度センサ部210において検出した温度データや、温度記録センサ200とともに搬送される食品の商品情報、その他の必要な情報を記憶している。CPU203は、温度記録センサ200の各構成部分を所定の方法で制御する。電池204は、コンデンサ等から構成した2次電池である。温度センサ部210は、CPU203からの制御に応じて、あるいは所定の時間間隔で、雰囲気中の温度を検出する。
【0071】
温度記録センサ200とアンテナリーダ220とは、RFIDなどの方式により双方向無線通信を行うことができるようになっている。また、温度記録センサ200は、アンテナリーダ220から無線伝送される電力を電池204に蓄積し、これを駆動電力として利用することができる。
【0072】
本実施形態では、さらに、上記した構成の温度記録センサ200において衝撃センサ部211を備えるようにしてもよい。衝撃センサ部211は、温度記録センサ200に加えられた衝撃を磁気変動検出方式や圧電式により検出するセンサである。温度記録センサ200は、温度センサ部210において検出した温度データとともに、衝撃センサ部211において検出した衝撃データもメモリ202において記憶しておくことができる。
【0073】
尚、温度記録センサ200の上記以外の構成については、特許文献1の図4に示す温度センサや、その他従来のものと同様であるものとする。
【0074】
図3は、上記した温度記録センサ200を食品とともに梱包する態様を例示する図である。図3に示す例では、梱包箱300は12個の食品パッケージ301を含んでいる。梱包箱300内の上部内壁又は下部側壁には、上記した温度記録センサ200を設置している。また、温度記録センサ200の温度センサ部210を食品パッケージ301の間に配置している。
【0075】
これにより、温度記録センサ200は、梱包箱300内の食品パッケージ301の温度を検出し記録することができる。また、付近にあるアンテナ220と無線通信を行うことにより、温度データを送信したり、駆動電力の供給を受けたりすることができる。
【0076】
尚、図3に示す梱包箱300内の温度記録センサ200及び温度センサ部の配置は一例に過ぎず、これらの設置位置、設置数等については、様々な態様が考えられる。食品の種類によってもパッケージの形態や梱包方法が異なるので、これに適応しやすいように温度記録センサ200を配置するのが好ましい。
【0077】
また、アンテナリーダ220の設置数も上記に限定されるものではなく、1つのアンテナリーダ220が複数の温度記録センサ200と通信するよう構成してもよい。図4に示すように、食品の搬送及び保管にあたっては、通常、数個〜数十個の梱包箱300を一単位とするパレット積み(パレタイズ)をするが、このとき、1つのアンテナリーダ220がパレット内の各梱包箱300に含まれる各温度記録センサ200を読み取るように構成することができる。
【0078】
[3] 温度記録センサのアンテナリーダ
図1に示す本実施形態の物流管理システムにおいて、搬送物品である食品は、食品工場111から小売業者店舗114までに搬送される間、各種保管倉庫内又は搬送車内に存在しているので、各種保管倉庫111〜114及び搬送車121〜123は、上記のアンテナリーダ220を備えており、食品に設置された温度記録センサ200と常に通信することができるように構成している。
【0079】
各種保管倉庫111〜114が比較的大規模である場合には、複数のアンテナリーダ220を分散配置して、食品の各梱包箱300がどの位置にあってもいずれかのアンテナリーダ220と通信できるようにするのが好ましい。
【0080】
図5は、搬送車内におけるアンテナリーダ220の設置形態を例示する図であり、aは搬送車の側面図、bは後面図である。図5において、搬送車500のコンテナ内には、温度記録センサ200を含んだ食品の梱包箱が、平積み、キャリー積み、パレット積みなどされている。アンテナリーダ220は、搬送車500のコンテナ内の前方中央付近に設置されており、各梱包箱内の温度記録センサ200と無線通信を行うとともに、運転席にある携帯端末510とも通信を行うことができるようになっている。尚、携帯端末510は、上記したようにネットワーク通信手段(Dopa等)により図1に示すネットワークに接続可能である。
【0081】
図6は、図5に示すアンテナリーダ220の構成を概略的に示す図である。図6において、アンテナリーダ220は、リーダユニット601と温度記録センサ用アンテナ602と携帯端末用アンテナ603とから構成されている。温度記録センサ用アンテナ602は、搬送車内の食品の各梱包箱300内の温度記録センサ200と無線通信を行うためのものである。携帯端末用アンテナ603は、搬送車運転席にある携帯端末510と無線通信を行うためのものである。
【0082】
リーダユニット601はマイクロコンピュータ等を備えており、予め記憶してあるプログラムに従って、あるいは携帯端末510からの命令に応じて所定の動作をするものである。また、リーダユニット601の駆動電源は、搬送車から供給されるようにしてもよいし、リーダユニット601内に電池を備えていてもよい。
【0083】
尚、図5及び図6では、搬送車内に1個のアンテナリーダ220を配置した例を示しているが、搬送車の規模及び搬送する食品の数量によっては、温度記録センサ200を読み取り易くするために複数のアンテナリーダ220を配置してもよい。
【0084】
図7は、搬送車内におけるアンテナリーダ220の他の設置形態を例示する図であり、aは搬送車の側面図、bは後面図である。図7において、搬送車500の構成は図5に示すものと同様である。本例では、さらに、搬送車コンテナ内の両側面にアンテナ700を配置していることを特徴とする。アンテナ700は、図6に示すアンテナリーダ220の温度記録センサ用アンテナ602と同質のものを延長して構成したものであり、搬送車側面の全域を網羅するように形成されている。
【0085】
図8は、アンテナリーダ220及びアンテナ700の構成を詳細に示す図である。図8において、アンテナリーダ220は、図6に示すものと同様のリーダユニット601及び携帯端末用アンテナ603とを備えている。アンテナリーダ220は、また、アンテナ700とアンテナ導線703で接続されている。
【0086】
アンテナ700は、薄手のビニールシート701内に環状のアンテナコイル702を内蔵して構成されており、全体として図6に示す温度記録センサ用アンテナ602と同様の作用を効するものである。
【0087】
一般的に、冷蔵・冷凍食品などのパッケージにはアルミ蒸着した材料が用いられているため、搬送車内や保管倉庫内で本実施形態の温度記録センサを含んだ梱包箱が積み上げられている状態では、このアルミ蒸着材料がアンテナリーダと温度記録センサとの間の無線通信を遮断してしまう可能性がある。これに対処するために、保管倉庫内では多数のアンテナリーダを分散配置すればよいが、搬送車内ではスペースの制約上そのような処方は困難である。
【0088】
そこで、図7及び図8に示すアンテナ700を用いることにより、搬送車内においても、各梱包箱の温度記録センサ200との無線通信を確実に行うことが可能となる。
【0089】
[4] 物流管理サーバの構成
図9は、図1に示す本実施形態の物流管理サーバ100の内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。図9において、物流管理サーバ100は、制御部901、記憶装置902、品質評価部903、表示部904、入力部905、ネットワークインターフェイス906、RDBMS907及び物流管理データベース908を備えている。
【0090】
制御部901は、CPU等の演算処理装置から構成されており、予めプログラムされた通りに物流管理サーバ100の各構成部分の動作及び各構成部分間のデータ通信を制御する。記憶装置902は、揮発性又は不揮発性の半導体記憶素子から構成されており、制御部901の作業領域として利用される他、物流管理サーバ100において取り扱う各種データやプログラムを記憶しておくことができる。
【0091】
品質評価部903は、後述するように、本システムにおいて食品に同梱された温度記録センサから取得される商品温度データに基づいて、当該食品の品質を判定する機能を有している。
【0092】
表示部904は、モニタ装置等を含み、所定の情報を人間に分かりやすい形態で表示するためのものである。入力部905は、本システムの操作者からの操作を受け付けるものであり、一般的には、キーボード及びマウスを含んでいるものとする。
【0093】
ネットワークインターフェイス906は、物流管理サーバ100とネットワークとの通信を可能にするためのインターフェイス装置であり、例えば、ネットワークがインターネットである場合には、TCP/IP等のプロトコル利用した通信を行う機能を備えているものである。あるいは、ネットワークがPOSネットワークである場合には、これに対応した通信プロトコルにより通信する機能を備えているものとする。
【0094】
RDBMS907は、物流管理データベース908を操作するための一般的なデータベース管理システムであり、制御部901はRDBMS907に対して命令することにより、物流管理データベース908に対して、検索、追加、更新、削除等の所定の操作を行うことができるようになっている。
【0095】
物流管理データベース908は、本実施形態の物流管理システムにおいて、食品の搬送を管理するのに必要な各種データを含んでいる。
【0096】
図10は、本実施形態の物流管理システムにおいて用いる物流管理データベース908のテーブル構成を概略的に示す図である。図10において、本実施形態の物流管理データベース908は、パッケージテーブル、梱包箱テーブル、温度記録センサテーブル、保管倉庫テーブル、搬送車テーブル、携帯端末テーブル及び荷主テーブルを含んで構成されている。
【0097】
パッケージテーブルは、本システムにおいて搬送される食品のパッケージ単位の情報を含んだテーブルである。このテーブルにおいて、各パッケージはパッケージID(主キー)により一意に認識されるようになっており、パッケージごとに製造シリアル番号、商品コード、工場コード、製造ラインコード、製造年月日、品質保持期限、保存条件(例えば、「−18℃以下で保存要」など)等が記録されている。尚、これらの情報の全部又は一部を含んだバーコードを各パッケージの表面に印刷しておくことができる。
【0098】
梱包箱テーブルは、食品パッケージを1個以上含んだ梱包箱(図3に例示されている)に関する情報を含んだテーブルであり、各梱包箱は梱包箱ID(主キー)により一意に認識されるようになっている。梱包箱テーブルには、各梱包箱について、梱包箱番号(各梱包箱にユニークな番号である)、搬送元及び搬送先に関する情報、当該梱包箱の荷主を示す荷主ID、当該梱包箱内に含まれている食品パッケージそれぞれのパッケージID、当該梱包箱の現在地情報、当該梱包箱内に含まれている温度記録センサのセンサIDなどが記録されている。尚、これらの情報の全部又は一部を含んだバーコードを各梱包箱の表面に印刷しておくことができる。
【0099】
また、梱包箱テーブルにおいては、荷主ID、パッケージID及びセンサIDを外部キーとして、荷主テーブル、パッケージテーブル及び温度記録センサテーブルを参照することができるようになっている。さらに、梱包箱の現在地情報キーには、当該梱包箱が現在いずれかの保管倉庫にあるのか搬送車内にあるのかに応じて、該当する保管倉庫ID又は搬送者テーブルIDのいずれかが格納されているので、現在地情報キーを外部キーとして保管倉庫テーブル又は搬送車テーブルを参照することができる。尚、当該梱包箱についての現在地情報キーのデータを蓄積した位置履歴情報をさらに格納しておくこともできる。
【0100】
尚、梱包箱テーブルの搬送元キー及び搬送先キーについては、搬送元及び搬送先が保管倉庫テーブルに含まれている場合には、搬送元キー及び搬送先キーに保管倉庫IDを格納するような構成をとってもよいし、あるいは図示しない別のテーブルにおいて搬送元及び搬送先情報を格納しておいてもよい。他の例では、搬送元キー及び搬送先キーに代えて、搬送元、搬送経由地点、搬送先等を含んだ搬送経路情報を格納するキーとすることもできる。
【0101】
温度記録センサテーブルは、図3に示すように各梱包箱内に食品パッケージと同梱される温度記録センサに関する情報を含んだテーブルであり、各温度記録センサに一意に割り当てられているセンサ番号と、各温度記録センサの温度測定データの履歴情報とを記録している。
【0102】
保管倉庫テーブルは、本システムにおいて搬送される食品パッケージを含む梱包箱が保管される倉庫(図1では食品工場111、物流倉庫112、小売業者配送センター113及び小売業者店舗114が相当する)に関する情報を含んでいる。保管倉庫テーブルには、各保管倉庫について、倉庫名、所在地、保管容量、保管設備(温度・湿度調整設備など)などの情報が記録されている。
【0103】
搬送車テーブルは、本システムにおいて食品パッケージを搬送する車両(図1では搬送車121〜123が相当する)に関する情報を含んでいる。搬送車テーブルには、各搬送車に一意に割り当てられた搬送車番号(例えば、ナンバープレートの番号であってもよい)、運転者名、及び当該車内に搭載された携帯端末(図5及び図7に示す携帯端末510)の携帯端末IDなどの情報が記録されている。
【0104】
携帯端末テーブルは、本システムにおいて搬送車内に搭載されている携帯端末に関する情報として、各携帯端末に一意に割り当てられた端末番号(例えば、携帯電話番号であってもよい)、各携帯端末に搭載されたGPS機能により検出される位置情報などを記録している。尚、GPS位置情報については、最新の位置情報のみを記録してもよいし、あるいは一定期間の位置情報履歴として記録することとしてもよい。
【0105】
荷主テーブルは、本システムにおいて搬送される食品の荷主(所有者)に関する情報を含んでいる。尚、本実施形態では、梱包箱ごとに荷主との関連付けを行っているが、各パッケージ単位で荷主との関連付けを行うような構成をとることもできる。
【0106】
[5] 物流管理システムの動作態様
次に、図1〜図9に示すように構成された本実施形態の物流管理システムにおいて、食品を搬送する際のシステム及び各構成部分の動作態様について具体例を挙げながら説明する。本例では、図1において、食品工場111から、搬送車121、物流倉庫112、搬送車122、小売業者配送センター113及び搬送車123を経て、小売業者店舗114まで食品が配送されるものとする。
【0107】
まず、食品工場111において、食品が製造されパッケージングされる。製造された各パッケージ301について、製造シリアル番号、商品コード、製造年月日、賞味期限等の情報を含んだバーコードを各パッケージ301表面に印刷又は貼付する。これと同時に、本システムの物流管理サーバ100にアクセスし、物流管理データベース908のパッケージテーブルにおいて、製造された各パッケージ301についての情報がパッケージIDごとに記録される。尚、パッケージテーブルに記録すべき情報の一部又は全部を、パッケージ301表面のバーコードからバーコードリーダで読み取り、自動的に物流管理サーバ100にアップロードすることにより、作業を効率化することができる。
【0108】
食品工場111において、食品パッケージ301はさらに、数個〜数十個ごとに梱包箱300に梱包される。このとき、各梱包箱300には、図3に示すように、本実施形態の温度記録センサ200が1個以上同梱される。これと同時に、本システムの物流管理データベース908の梱包箱テーブルにおいては、各梱包箱300について、梱包箱番号、搬送元、搬送先、荷主ID、箱内に含まれるパッケージのパッケージID、箱内に含まれる温度記録センサ200のセンサIDなどの情報が梱包箱IDごとに記録される。
【0109】
梱包箱テーブルの現在地情報キー及び搬送元キーには、保管倉庫テーブルにおいて食品工場111に割り当てられた保管倉庫IDが格納される。また、梱包箱テーブルの搬送先キーには、保管倉庫テーブルにおいて小売業者店舗114に割り当てられた保管倉庫IDが格納される。
【0110】
尚、上記同様、梱包箱テーブルに記録すべき情報の一部(例えば、梱包箱番号、搬送元、搬送先、荷主ID及び梱包内容のパッケージID)をバーコードとして梱包箱300表面に印刷又は貼付し、これをバーコードリーダで読み取って自動的に物流管理サーバ100にアップロードすることも可能である。
【0111】
梱包箱300に食品パッケージ301及び温度記録センサ200が梱包され、梱包箱テーブルにおいて当該梱包箱300のレコードが作成された時点から、温度記録センサ200は当該梱包箱300内の温度測定及び記録を開始する。温度記録センサ200の測定データは、温度記録センサ200のメモリ202に記憶され、一定時間ごとに(例えば、温度測定する度に)、更に食品工場111内に設置されたアンテナリーダ220に送信され、アンテナリーダ220はこの測定データをリアルタイムで物流管理サーバ100に送信する。これを受信した物流管理サーバ100では、物流管理データベース908の温度記録センサテーブルにおいて、受信した測定データを当該温度記録センサのレコードの温度履歴情報に記録する。
【0112】
続いて、食品工場111において製造され梱包された食品は、梱包箱300単位で搬送車121に積載され搬送される。この積載作業を行うのと同時に、物流管理データベース908の梱包箱テーブルにおいては、当該梱包箱300のレコードの現在地情報キーに、搬送車テーブルにおける搬送車121の搬送車IDが格納される。
【0113】
搬送車121が食品工場111から物流倉庫112まで積載された食品を搬送する間、図5〜図8に示すように、搬送車121内に設置されたアンテナリーダ220は、各梱包箱300内の各温度記録センサ200から温度測定データを受信し、これを搬送車121に設置された携帯端末510に送信する。一方、携帯端末510は、搬送中一定時間間隔でGPS機能により通信衛星130と通信し、自端末の現在位置情報を取得している。携帯端末510は、アンテナリーダ220から受信した各温度記録センサ200の温度測定データと、自端末の現在位置情報とを、無線通信基地局140を通じて物流管理サーバ100にリアルタイムで送信する。
【0114】
これを受信した物流管理サーバ100は、物流管理データベース908の温度記録センサテーブルにおいて、受信した測定データを当該温度記録センサのレコードの温度履歴情報に記録するとともに、携帯端末テーブルにおいて、受信した位置情報を当該携帯端末のレコードのGPS位置情報に記録する。
【0115】
搬送車121が物流倉庫112に到着すると、搬送車121内の食品が梱包箱ごとに積み下ろされる。この積み下ろし作業を行うのと同時に、物流管理データベース908の梱包箱テーブルにおいては、各梱包箱300のレコードの現在地情報キーに、保管倉庫テーブルにおいて物流倉庫112に割り当てられた保管倉庫IDが格納される。
【0116】
各梱包箱300が物流倉庫112内に保管されている間は、上記した食品工場111の場合と同様に、物流倉庫112内に設置されたアンテナリーダ220が各梱包箱300内の温度記録センサ200からの温度測定データを受信し、この測定データをリアルタイムで物流管理サーバ100に送信する。これを受信した物流管理サーバ100では、物流管理データベース908の温度記録センサテーブルにおいて、受信した測定データを当該温度記録センサのレコードの温度履歴情報に記録する。
【0117】
その後、物流倉庫112内に保管された食品は、再び、梱包箱300単位で搬送車122に積載されて小売業者配送センター113に搬送される。これ以降の動作態様は、上記で説明した食品工場111内及び搬送車121内における動作、並びにこれらの間での積載作業及び積み下ろし作業と同様であるので、説明を省略する。
【0118】
尚、本実施形態の物流管理システムにおいて、食品の搬送は、物流管理データベース908の梱包箱テーブルにおいて梱包箱のレコードが作成されたときに開始し、その後当該レコードの現在地情報が搬送先と一致した時点で終了する。搬送終了と判断すると、物流管理サーバ100は、物流管理データベース908に記録されている当該梱包箱に関するデータを一括してログファイルとして生成し、これを記憶装置902に記憶しておくとともに、物流管理データベース908から不要となったデータを削除することができる。
【0119】
[6] 搬送物品の品質評価
本実施形態の物流管理システムを上記したように運用することにより、物流管理サーバ100では、搬送中の食品の品温をリアルタイムで受信しているので、食品の品質を梱包箱単位で自動的に監視することができる。以下では、冷凍食品の品質評価を行う場合を例にとって説明する。
【0120】
図11は、物流管理サーバ100の表示部904に表示される品質確認のための画面の構成例を示す図である。この画面では、梱包箱IDA0001の梱包箱について、温度記録開始から現在までの温度履歴を表示している。例えば、冷凍食品の保管及び搬送においては、室温を−18℃以下に保たなければならないとされているので、図中のグラフでは−18℃を警告ラインとして設定している。検出温度が警告ラインをオーバーした場合には、所定の警告(警告音が発せられたり、画面に警告表示がなされたり、操作者に通報が行われたりする)が発せられるようにすることができる。
【0121】
本実施形態の物流管理システムにおいては、上記のように物流管理サーバ100の表示部904に表示される品質確認画面により操作者が搬送中の冷凍食品の品質を監視するほか、品質評価部903により自動的に品質評価を行うこともできる。
【0122】
品質評価部903による温度測定データに基づいた品質評価は、冷凍食品の保存温度による品質変化の進行を化学反応速度論的に解析して作成されたモデルを用いて行うものである。
【0123】
図12は、品質評価部903による温度測定データに基づいた品質評価の一例を示す図である。本例では、搬送中又は保管中の冷凍食品について、5分間隔で50分間温度測定を行ったデータに基づいて品質評価を行い、品温−18℃を基準値として用いている。
【0124】
測定データのうち、品温−18℃以下の状態での経過時間を積算時間1として計測し、品温が−18℃を超えた状態での経過時間を積算時間2として計測した。品温が−18℃を超えた状態については、実際の経過時間に所定の係数による演算を施した値を積算時間2として記録している。この係数については、上記したように各食品ごとに化学反応速度論的に求められるものであり、本例では品温1℃単位で求められている。この係数に所定の倍率を掛けた値を係数比とし、品温が−18℃を超えた場合には、その品温に対応した係数比を実際の経過時間に掛けた値を積算時間2としている。
【0125】
図12において、50分間の測定が完了した時点で、積算時間1の合計は25分、積算時間2の合計は約73分となっており、これらを足し合わせた値を実質貯蔵時間として記録する。すなわち、基準品温−18℃以下の状態での経過時間は係数を掛けずそのまま経過時間として計上し、基準品温−18℃を超えた状態での経過時間については、その品温に応じた係数比を掛けたものを経過時間として計上することにより、基準品温を超えたことによる品質変化を貯蔵時間の割増分に換算していることになる。
【0126】
本実施形態において、物流管理サーバ100の品質評価部903は、冷凍食品の搬送中、上記した方法で継続的に品質評価を行っており、操作者は表示部904において図12に示すような図を表示させて品質を確認することができる。
【0127】
また、品質評価部903は、また、品質評価データや所定の警告データを、ネットワークを通じて各保管倉庫及び各搬送車に送信することができる。送信先は、当該食品を保管又は搬送している保管倉庫又は搬送車のみであってもよいし、当該食品の保管及び搬送に関わる全ての保管倉庫及び搬送車であってもよい。このとき送信される品質評価データ及び警告データには、対象となる梱包箱についての必要な情報(梱包箱No、現在位置、荷主名など)が含まれているものとする。
【0128】
[7] 保管倉庫における警告表示及び品質表示
本実施形態の物流管理システムでは、上記したように物流管理サーバ100で行った品質評価データを、各保管倉庫及び各搬送車に送信して、保管中又は搬送中の食品の品質を表示させることにより、実際に食品の保管及び搬送に関わっている人間にこれを通知することができる。
【0129】
図13は、本実施形態の物流管理システムの保管倉庫(図1に示す食品工場111、物流倉庫112、小売業者配送センター113及び小売業者店舗114)において設置される装置の内部構成例を概略的に示す機能ブロック図である。
【0130】
図13において、装置1300は、制御部1301、記憶装置1302、警告表示部1303、品質表示部1304、表示部1305、入力部1306、ネットワークインターフェイス1307及びアンテナリーダインターフェイス1308を備えており、一般的なパーソナルコンピュータなどにより構成することができる。
【0131】
制御部1301は、CPU等の演算処理装置から構成されており、予めプログラムされた通りに装置1300の各構成部分の動作及び各構成部分間のデータ通信を制御する。記憶装置1302は、揮発性又は不揮発性の半導体記憶素子から構成されており、制御部1301の作業領域として利用される他、装置1300において取り扱う各種データやプログラムを記憶しておくことができる。
【0132】
警告表示部1303は、物流管理サーバ100の品質評価部903が発した警告データを受信すると、表示部904に所定の警告表示を行う。この警告表示は、警告対象の梱包箱No、商品名、荷主名、現在位置、搬送先、警告理由(例えば、保管温度が−18℃を超えた等)などの情報を含んでおり、これを見た人間が当該梱包箱を特定することができるようになっている。
【0133】
品質表示部1304は、物流管理サーバ100の品質評価部903から品質評価データを受信し、これに基づいて梱包箱ごとの品質を表示部904に表示する。この品質表示は、表示対象の梱包箱No、商品名、荷主名、現在位置、搬送先、品質情報(例えば、保管温度の履歴や品質不良の判定)などの情報を含んでいるものとする。品質表示の例としては、図11に示す画面と同様に構成することができる。
【0134】
表示部1305は、モニタ装置等を含み、所定の情報を人間に分かりやすい形態で表示するためのものである。入力部1306は、本システムの操作者からの操作を受け付けるものであり、一般的には、キーボード及びマウスを含んでいるものとする。
【0135】
ネットワークインターフェイス1307は、装置1300とネットワークとの通信を可能にするためのインターフェイス装置であり、例えば、ネットワークがインターネットである場合には、TCP/IP等のプロトコル利用した通信を行う機能を備えているものである。あるいは、ネットワークがPOSネットワークである場合には、これに対応した通信プロトコルにより通信する機能を備えているものとする。
【0136】
アンテナリーダインターフェイス1308は、保管倉庫に設置されたアンテナリーダを接続し、これとの通信を可能にするためのインターフェイスであり、例えば、一般的にコンピュータ及び周辺装置間の接続に用いられているUSB(Universal Serial Bus)やRS−232Cなどの規格を利用することが可能である。
【0137】
本実施形態の物流管理システムにおいて、保管倉庫での食品の品質表示は、食品が搬送先である保管倉庫(図1では小売業者店舗114)に搬入された時にその保管倉庫の装置において行われることとする。保管倉庫への食品の搬入が物流管理サーバ100に通知されると、物流管理データベース908では、該当する各梱包箱テーブルの現在置情報キーにその保管倉庫の保管倉庫IDを格納するが、この保管倉庫IDが搬送先キーの内容と一致する場合には、当該梱包箱が搬送先に到着したと判断して、品質評価部903により当該梱包箱の品質評価データを生成し、上記保管倉庫の装置に送信するようになっている。
【0138】
また、搬送先の保管倉庫に限らず、食品がいずれかの保管倉庫に搬入されたとき、あるいはいずれかの保管倉庫から搬出されたときにおいても、梱包箱ごとの品質評価データをその保管倉庫の装置に送信するようにしてもよい。さらには、特定の保管倉庫において搬入時又は搬出時に品質評価データを送信するようにしてもよい。例えば、物流管理データベース908の保管倉庫テーブルに予めそのような設定を記憶しておくことができる。
【0139】
尚、保管倉庫への品質評価データの送信は、上記したように所定の保管倉庫への搬入・搬出に応じて行われるのみならず、保管倉庫の装置において物流管理サーバ100に対して品質評価データ送信が要求されるのに応じて行うこともできる。
【0140】
物流管理サーバ100から品質評価データを受信した保管倉庫の装置は、品質表示部1304において所定の品質表示画面を生成し、表示部1305において表示する。これを見た保管倉庫内の作業者等は、搬入されてきた食品の品質を梱包箱単位で確認し、不良品と判定されたものについては廃棄するなどして、不良品が納入されるのを防ぐことができる。
【0141】
[8] まとめ
以上、本発明の物流管理システムについて、具体的な実施の形態を図示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【0142】
特に、本発明の物流管理システムが適用可能な搬送対象は、冷蔵・冷凍食品、生鮮食品などの食品の他、食品以外でも搬送中に温度・湿度等の管理が必要となる物品(生花、薬品等)の搬送を管理するシステムとしても利用することが可能である。この場合には、上記実施形態で示した温度記録センサに替えて、あるいは温度記録センサとともに、湿度記録センサ等を利用することもできる。また、搬送中の物品の状態を評価する方法(品質評価プログラム)については、各種搬送物品ごとに実験的にあるいは経験則的に決定されたものを予め物流管理サーバに記憶しておくことができる。
【0143】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の物流管理システムによれば、搬送中の物品の状態を遠隔でリアルタイムに検知するとともに、その品質を評価し管理することが可能となる。これにより、搬送元から搬送先までの物品の実際の流通過程に適応した包括的な品質管理を行うことができる。
【0144】
また、物品の種類ごとに適した品質評価基準を用いることが可能であり、また物品の梱包箱単位で詳細な品質管理を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物流管理システムの一実施形態について、システム全体の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1に示す物流管理システムにおいて用いる温度記録センサの構成を概略的に示す図である。
【図3】図1に示す物流管理システムにおいて、図2に示す温度記録センサ200を食品とともに梱包する態様を例示する図である。
【図4】食品の梱包箱300をパレット積みした状態における各温度記録センサ200及びアンテナリーダ220の通信形態を示す図である。
【図5】搬送車内におけるアンテナリーダ220の設置形態を例示する図であり、aは搬送車の側面図、bは後面図である。
【図6】図5に示すアンテナリーダ220の構成を概略的に示す図である。
【図7】搬送車内におけるアンテナリーダ220の他の設置形態を例示する図であり、aは搬送車の側面図、bは後面図である。
【図8】図7に示すアンテナリーダ220及びアンテナ700の構成を詳細に示す図である。
【図9】図1に示す物流管理サーバ100の内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図10】図9に示す物流管理データベース908のテーブル構成を概略的に示すブロック図である。
【図11】物流管理サーバ100の表示部904に表示される品質確認のための画面の構成例を示す図である。
【図12】図9に示す品質評価部903による温度測定データに基づいた品質評価の一例を示す図である。
【図13】図1に示す食品工場111、物流倉庫112、小売業者配送センター113及び小売業者店舗114に設置される装置の内部構成例を概略的に示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
100 物流管理サーバ
111 食品工場
112 物流倉庫
113 小売業者配送センター
114 小売業者店舗
121、122、123 搬送車
130 通信衛星
140無線通信基地局
200 温度記録センサ
201 アンテナ
202 メモリ
204 電池
210 温度センサ部
211 衝撃センサ部
220 アンテナ
220 アンテナリーダ
300 梱包箱
301 食品パッケージ
500 搬送車
510 携帯端末
601 リーダユニット
602 温度記録センサ用アンテナ
603 携帯端末用アンテナ
700 アンテナ
701 ビニールシート
702 アンテナコイル
703 アンテナ導線
901 制御部
902 記憶装置
903 品質評価部
904 表示部
905 入力部
906 ネットワークインターフェイス
907 RDBMS
908 物流管理データベース
1300 保管倉庫において設置される装置
1301 制御部
1302 記憶装置
1303 警告表示部
1304 品質表示部
1305 表示部
1306 入力部
1307 ネットワークインターフェイス
1308 アンテナリーダインターフェイス

Claims (28)

  1. 物品の状態を検知するセンサを物品に付属させて搬送するシステムであって、
    前記センサとの通信手段及びネットワーク接続手段を備えた保管倉庫と、
    前記センサとの通信手段及びネットワーク接続手段を備えた移動体と、
    ネットワークを通じて前記保管倉庫及び前記移動体と通信可能なサーバと、を含み、
    前記保管倉庫及び前記移動体は、前記通信手段により前記センサが検知した物品の状態を受信し、該物品の状態を前記ネットワーク接続手段により前記サーバに送信する物流管理システム。
  2. 前記移動体は、前記センサとの通信手段及び前記ネットワーク接続手段を有する携帯端末を備えていることを特徴とする請求項1に記載の物流管理システム。
  3. 前記移動体は、さらに、現在位置を検出する位置検出手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の物流管理システム。
  4. 前記移動体の前記位置検出手段は、通信衛星を利用したGPSにより現在位置を検出する手段であることを特徴とする請求項3に記載の物流管理システム。
  5. 前記移動体の前記位置検出手段は、前記移動体の通信基地局がカバーするエリアにより現在位置を検出する手段であることを特徴とする請求項3に記載の物流管理システム。
  6. 前記移動体が備える前記センサとの通信手段は、携帯端末本体と、該携帯端末本体及び前記センサと無線通信可能なアンテナリーダとから構成されることを特徴とする請求項2に記載の物流管理システム。
  7. 前記アンテナリーダは、前記携帯端末と無線通信可能であることを特徴とする請求項6に記載の物流管理システム。
  8. 前記アンテナリーダは、前記移動体の物品を収納するコンテナの壁面においてアンテナコイルを備えていることを特徴とする請求項6又は7に記載の物流管理システム。
  9. 前記センサは、センサ本体と、該センサ本体にケーブル接続され、物品に接触して物品の状態を検知するセンサ部とからなることを特徴とする請求項1に記載の物流管理システム。
  10. 前記センサ本体は、前記保管倉庫及び前記移動体の通信手段と無線通信を行うためのアンテナを備えていることを特徴とする請求項9に記載の物流管理システム。
  11. 前記センサ本体は、さらに、前記センサ部において検知した物品の状態を記憶するメモリと、駆動電力を供給する電池と、前記センサを制御するCPUとを備えていることを特徴とする請求項10に記載の物流管理システム。
  12. 前記センサ本体の前記メモリは、さらに、物品の商品情報を記憶していることを特徴とする請求項11に記載の物流管理システム。
  13. 前記センサは、前記センサ部において物品の温度を検知する温度センサであることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の物流管理システム。
  14. 前記センサは、前記センサ部において物品の湿度を検知する湿度センサであることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の物流管理システム。
  15. 前記センサは、前記センサ部において物品に加えられた衝撃を検知する衝撃センサであることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の物流管理システム。
  16. 前記サーバは、前記保管倉庫及び前記移動体から受信した物品の状態を記憶する物流管理データベースを備えていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の物流管理システム。
  17. 前記物流管理データベースは、物品の状態に関するデータを、物品ごとに経時的に記憶するテーブルを含んでいることを特徴とする請求項16に記載の物流管理システム。
  18. 前記物流管理データベースは、さらに、物品の現在位置に関するデータを、物品ごとに経時的に記憶するテーブルを含んでいることを特徴とする請求項17に記載の物流管理システム。
  19. 前記サーバは、さらに、前記物流管理データベースに記憶されたデータに基づいて、物品の品質を評価する品質評価部を備えていることを特徴とする請求項16に記載の物流管理システム。
  20. 前記サーバは、前記品質評価部において物品の状態が劣化していると評価した場合には、所定の警告を発することを特徴とする請求項19に記載の物流管理システム。
  21. 前記サーバは、前記品質評価部において物品の状態が劣化していると評価した場合には、さらに、ネットワークを通じて物品を保管している保管倉庫又は物品を搬送している移動体に対して、前記所定の警告を発することを特徴とする請求項20に記載の物流管理システム。
  22. 前記品質評価部は、物品の温度により物品の品質を評価する品質評価プログラムを有しており、
    該プログラムは、前記センサにより検知される物品の温度と、所定の保管温度基準とを比較して物品の品質を評価することを特徴とする請求項19に記載の物流管理システム。
  23. 前記品質評価プログラムは、物品が前記保管温度基準を満たして保管されていた時間と、物品が前記保管温度基準を満たさずに保管されていた時間に所定の係数を掛けたものとを、その物品が実質的に保管された時間として算出することを特徴とする請求項22に記載の物流管理システム。
  24. 前記物流管理データベースは、さらに、前記保管温度基準を物品ごとに記憶していることを特徴とする請求項23に記載の物流管理システム。
  25. 前記保管倉庫は、さらに、前記センサから受信した物品の状態を表示するセンサ情報表示手段を備えていることを特徴とする請求項19に記載の物流管理システム。
  26. 前記保管倉庫は、さらに、前記サーバの前記品質評価部から受信した物品の品質評価を表示する品質表示手段を備えていることを特徴とする請求項25に記載の物流管理システム。
  27. 前記保管倉庫は、物品が搬入及び搬出されるときに、前記センサ情報表示手段により物品の状態を表示することを特徴とする請求項26に記載の物流管理システム。
  28. 前記保管倉庫は、物品が搬入及び搬出されるときに、さらに、前記品質表示手段により物品の品質評価を表示することを特徴とする請求項27に記載の物流管理システム。
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