JP2004322358A - 成形用金型及び金型保護板 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスク等の成形コストを引き下げることができる成形用金型及び金型保護板を提供する。
【解決手段】可動側金型110に、金型保護板140を挟んでスタンパ150を取り付ける。そして、固定側金型120との間に形成されるキャビティ160に、高温・高圧の溶融した樹脂を流し込む。キャビティ内に流し込まれた樹脂は、スタンパの凹凸に入り込み、スタンパの凹凸を写し取った形状となって冷却し固化する。この過程で、スタンパ150には、半径方向の摺動が起こるが、この摺動は金型保護板140が受けることになり、可動側金型110は全く摩耗することがなくなる。金型保護板が摩耗した場合は、新しい金型保護板と交換するが、この作業は金型の交換作業に比べ非常に簡単にできる。また、金型保護板は安価なので、光ディスクの製造コストを引き下げることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、CD、CD−R、DVD−R、シングルCD、レーザディスク、ビデオディスク等の光ディスクの成形に適した成形用金型と、この金型に使用される金型保護板に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のプラスチック材から光ディスクを成形する方法として、図4に示されるような成形装置を用いたものが一般的に知られている。図4に示す成形装置は、可動側金型11と固定側金型12及び外周リング状金型13とからなる金型を有し、これらの金型間にキャビティ14を形成する。可動側金型11には、光ディスクの原盤となるスタンパ15が取り付けられている。スタンパ15の外周には、外周リング状金型13が配置され、この外周リング状金型13によってキャビティ14の周壁が画定される。固定側金型12の中心には、ゲート部材16があり、その中心にゲート17が貫通形成されている。可動型金型11の中心には、ゲート部材16と対向してゲートカット部材18が設けられ、その先端縁がゲートカット部18aとなっている。外周リング状金型13と固定側金型12との間には、キャビティ14内のエア抜きをするエアベント部19がある。
【0003】
光ディスクの原盤となるスタンパ15は、次のようにして形成される。まず、厚さ6mm程度のガラス円板の表面に薄いフォトレジストを塗布する。フォトレジスト膜が形成されたガラス円板を回転させながら、光変調器からレーザ光を照射し、記録すべき情報を書き込む。フォトレジスト膜は、レーザ光の照射された部分が剥離され、ピットが形成される。この上にNiによる電鋳層を形成し、この電鋳層をガラス円板から剥がしてNiのスタンパ15とする。
【0004】
光ディスクは高精度が要求されるので、可動側金型11及び固定側金型12は鋼から製作して焼き入れし、その表面11a,12aには硬質メッキを施し、高精度に鏡面研磨したものが使用されている。
【0005】
樹脂供給口20から溶融したポリカーボネートなどの樹脂が供給され、ゲート17を通ってキャビティ14内に充填され、冷却・固化されることで、スタンパ15の凹凸とは反転した凹凸の付いた光ディスクが形成されることになる。
【0006】
前記のような金型を用いて成形を行う場合、流し込まれた樹脂がキャビティ14に充填される際に、スタンパ15には、樹脂の粘性によりスタンパ15の半径方向に働く引っ張り応力や、加熱及び冷却が繰り返される温度による熱応力が作用する。一方、可動側金型11には、前記樹脂の粘性による引っ張り応力は作用しない、また、可動側金型11に加わる熱応力はスタンパ15に比べて小さくなる。よって、これらの応力により、可動側金型11とスタンパ15との間には光ディスクの半径方向に摩擦力が発生し、スタンパ15と可動側金型11とは接触部分で摩耗が発生する。この摩耗は一般に凝着摩耗と呼ばれるもので、可動側金型11又はスタンパ15を掘り起こす摩耗である。
【0007】
前記したように、金型の表面には硬質メッキが施され、耐摩耗性を上げられるようになっているが、繰り返し成形を行うとスタンパ15は摩擦によりショット毎に損傷を受ける。損傷がある程度大きくなると、製造された光ディスクにエラーを生じる。したがって、損傷が大きくなってエラーが発生するようになると、スタンパ15の寿命ということになる。
【0008】
この問題に対し、従来は、可動側金型11の表面11aにTiN,TiCNを用いた硬質保護膜を形成し、鏡面研磨することで摩耗の影響を小さくするようにしていた。これによって、通常の硬質メッキよりも可動側金型11の寿命を伸ばし、延いてはスタンパ15の寿命をも伸ばすことが可能となる。
【0009】
しかし、これでも限度があり、光ディスク等のような量産品を製造する場合、途中で金型やスタンパを交換する必要が生じ、金型代、スタンパ代に加えて交換作業に基づく工賃も掛かり、光ディスクの製造コストが上がる原因となっていた。そのため、ランニングコストの低下、生産効率の向上を図る上から耐磨耗性に優れた保護膜を有する金型が望まれてきた。
【0010】
このような要請に対し、特許文献1(特許第2794289号)では、金型の耐磨耗性を向上させるために、ダイヤモンド状薄膜(DLC)を被覆した金型を提案している。これによって、TiNコーティングの数十倍の寿命を得ることができる。また、金型の摩耗が減少することで、スタンパの寿命も延びることになる。
【0011】
しかし、DLCは超硬合金、ステンレス鋼、鉄材、あるいはアルミニウム系材料に対する密着力が弱く、耐久性の点で問題があり、とりわけスタンパを載置する金型の表面処理に用いた場合、スタンパの寿命を延ばすことが困難であった。
【0012】
この問題に対し、特許文献2(特開平10−44160号)では、成形金型のキャビティに面する表面に所定の組成比のSi+C+H、あるいはこれにNまたはOを含有する保護膜を形成する構成を提案している。この保護膜は金型にDCバイアス電圧、あるいはセルフバイアスを印加し、プラズマCVD法、イオン化蒸着法、スパッタ法などで形成することができる。
【0013】
このようにして形成された保護膜は、TiN,TiCNを用いたものに比べ耐久性、耐磨耗性に優れ、また、ダイヤモンド状薄膜(DLC)に比較して超硬合金、ステンレス鋼、鉄材等に対する密着力が強く、金型自体の寿命を延ばすことができる。
【0014】
同時にポリカーボネート等を用い、CD−R、DVD−R、CD−ROM、DVD−ROM、レーザディスク、ビデオディスク、レコードあるいはプラスチックレンズ等々の成形に使用した場合、DLCよりも硬度が低いにもかかわらず、予想外に耐磨耗性が向上し、裏面の粗れているスタンパ(スタンパの裏面は、通常Rmax=0.5〜5μm程度である)の摩擦による劣化を抑制してスタンパの長寿命化を図ることができる。このため、コストダウンと生産効率の向上を図ることができることになった。
【0015】
【特許文献1】
特許第2794289号 公報 公報第2ページ第29〜31行
【0016】
【特許文献2】
特開平10−44160号 段落0011,0012
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の金型は寿命は延びるが、金型に硬質保護膜を形成する表面処理に時間と費用が掛かり、コストダウンの効果が少ない。寿命がきて表面が荒れた金型は、硬質保護膜を剥離して再研磨することで再生が可能であるが、そのための作業や費用もかなり掛かる。
【0017】
本発明は、このような事情から考えられたもので、光ディスク等の成形コストを引き下げることができる成形用金型と、この金型に使用される金型保護板を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために本発明の成形用金型は、可動側金型と、固定側金型とを有し、これらのいずれか一方の表面にスタンパを支持可能な成形用金型において、前記スタンパを支持する金型に、金型保護板を着脱可能に設けたことを特徴としている。
【0019】
前記金型保護板に1以上の貫通孔を穿設し、金型保護板を支持する金型に前記貫通孔と重なる吸引溝を形成し、該吸引溝から空気を吸引する減圧手段を設け、前記吸引溝と貫通孔を介して前記スタンパを金型に吸着可能な構成とすることができる。
【0020】
前記吸引溝の外縁が前記金型保護板を支持する金型の外縁より内側に配置され、金型の外径より小さい径のスタンパを吸着可能とした構成としてもよい。
【0021】
前記金型保護板の少なくとも前記スタンパと接触する面に硬質保護膜を形成した構成としたり、前記金型保護板が、Siウエハである構成としたり、前記金型保護板が、SiCウエハである構成とすることができる。
【0022】
前記目的を達成するために本発明の金型保護板は、可動側金型と、固定側金型とを有し、これらのいずれか一方の表面にスタンパを支持可能な成形用金型に使用され、前記スタンパを支持する金型に着脱可能に支持されることを特徴としている。
【0023】
前記金型保護板が円板で、1以上の貫通孔を有し、金型保護板を支持する金型に形成された吸引溝から空気を吸引することによって、スタンパを金型に吸着可能とした構成としたり、前記貫通孔が金型保護板の外径より内側に設けられ、金型の外径より小さい径のスタンパを吸着可能な構成としたり、金型保護板がSiウエハ或いはSiCウエハである構成としたりすることができる。
【0024】
【作用】
可動側金型又は固定側金型に、金型保護板を挟んでスタンパを取り付ける。そして、両金型の間に形成されるキャビティに、高温・高圧の溶融した樹脂を流し込む。キャビティ内に流し込まれた樹脂は、スタンパの凹凸に入り込み、スタンパの凹凸を写し取った形状となって冷却し固化する。この過程で、スタンパには、半径方向の収縮が起こるが、この収縮による摺動は金型保護板が受けることになり、金型は全く摩耗することがなくなる。金型保護板が摩耗した場合は、新しい金型保護板と交換するが、この作業は金型の交換作業に比べ非常に簡単にできる。また、金型保護板は金型より遙かに安価なものなので、費用の負担も軽くなって、光ディスクの製造コストを引き下げることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面によって説明する。
図1は本発明の成形装置の構成を示す断面図である。本発明の成形装置100は、可動側金型110、固定側金型120、外周リング状金型130、金型保護板140、スタンパ150、キャビティ160、ゲート171を備えたゲート部材170、ゲートカット部181を有するゲートカット部材180及び樹脂供給口190とを有する。外周リング状金型130と固定側金型120との間には、キャビティ160内のエア抜きをするエアベント部161がある。金型保護板140を除く各部の構成は従来例で説明したのと共通する部分が多いので、以下では、相違する部分を中心に説明する。
【0026】
図2は、可動側金型110の表面110aの図である。可動側金型110の中央には、ゲートカット部材180が挿通される孔110bがあり、この外側には、環状の吸引溝111が形成され、吸引溝111の底には複数の吸引口112が穿設されている。この吸引口112は、可動側金型110を貫通し、図示しない真空ポンプなどの吸引装置に接続されている。
【0027】
図3は、金型保護板140の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のIII−III断面図である。金型保護板140は円形の板状で、中央にゲートカット部材180が挿通される孔141が穿設され、その周囲に6つの貫通孔142が穿設されている。この金型保護板140は、中央の孔141が、可動側金型110の孔110bに重なるようにして表面110a上に重ねられる。そして、重ねたとき、金型保護板140の6つの貫通孔142の全てが、可動側金型110の吸引溝111と重なるような位置関係となっている。重なり方は、図1に示すように、貫通孔142の全体が吸引溝111上に重なる形態に限定されず、貫通孔142の一部が吸引溝111と重なればよい。
【0028】
この実施例では、金型保護板140に貫通孔142を穿設し、可動側金型110に吸引溝111を形成したが、逆に、貫通孔142を円弧状に細長く形成し、可動側金型110には、吸引溝111を形成せずに吸引口112だけを穿設する構成としてもよい。さらには、可動側金型110と金型保護板140の双方に貫通孔を穿設し、両貫通孔を重ねる構成としたり、双方の貫通孔を円弧状など細長い形状とし、両者を重ねることでスタンパを吸引する構成としてもよい。
【0029】
金型保護板140の材料としては特に限定されないが、重量が軽いこと、面粗さが高精度に仕上げられていることが重要である。このような観点から、この実施例では、Siウエハ又はSiCウエハを使用している。Siウエハや、SiCウエハは、上記の2つの条件に合致し、しかも、大量に供給されるものであるため、安価である。特に表面の研磨状態は、金型表面の鏡面仕上げされた精度より1桁近く高精度に仕上げられている。したがって、光ディスクの成形に用いても精度的には全く問題とならない。
【0030】
可動側金型110と固定側金型120とを離反した状態で、可動側金型110の表面110aに金型保護板140を取り付け、その外側からスタンパ150を重ねる。そして、図示しない真空装置で吸引口112内を吸引する。これによって、吸引口112→吸引溝111→金型保護板140の貫通孔142と吸引力が伝達され、スタンパ150が可動側金型110に吸着され、固定されることになる。
【0031】
図1は、可動側金型110が固定側金型120に向かって移動して所定の形状のキャビティ160を形成した状態を示す。高温、高圧の溶融樹脂は、樹脂供給口190からゲート171を通ってキャビティ160内に入り、キャビティ160内に充填される。このときキャビティ160内の空気は入れ替わりにエアベント部161から外部に排出される。この後、キャビティ160内の樹脂は冷却されて固化する。固化が完了したら、金型を開き、キャビティ160内に形成された光ディスクを取り出す。
【0032】
溶融樹脂の温度は約360℃で、圧力は40MPa程度である。したがって、スタンパ150はこの熱により膨張し、前記の圧力で押圧された状態で金型保護板140の表面110aを滑動する。金型保護板140が、SiウエハやSiCウエハからなる場合、TiN等の硬質保護膜より柔らかいことから摩耗し易い。しかしながら、金型保護板140は、簡単に交換できるので、摩耗したら予備のものと交換すればよい。
【0033】
さらには、SiウエハやSiCウエハの表面に、TiN、TiCN、DLC等の硬質保護膜を形成し、研磨して所望の面粗さにしたものを使用することもできる。硬質保護膜を形成するのは、スタンパ150と接触する面だけでもよいが、両面に形成してもよい。
【0034】
金型保護板140の板厚であるが、光ディスク成形中の温度や圧力で問題無く使用できる厚さである。たとえば、SiウエハやSiCウエハの場合、0.5〜5mm程度が望ましい。0.5mm未満では、薄すぎて割れる可能性がある。5mmを越えると、吸着力に対して重くなりすぎ、位置が不安定になるからである。実施例では3mmのものを使用した。
【0035】
金型保護板140の重さは、軽い方が望ましい。減圧手段で吸引した場合、軽いほど強く吸着固定され、位置ずれが生じないからである。逆に重いと、減圧手段による吸引では力が不足し、成形作業中に位置ずれが生じてしまうおそれがある。
【0036】
このような条件に合うものとしては、前記のSiウエハやSiCウエハを例示することができる。Siウエハは、軽量であるという特徴がある。一方、SiCウエハはSiウエハに比べて重くなるが、熱伝導性に優れており、溶融した樹脂の固化を早くすることができる。また、SiウエハやSiCウエハ以外のものとして、アモルファスカーボンを使用することもできるが、勿論これらに限定されるものではなく、多様な素材を使用することが可能である。
【0037】
光ディスクには、音楽用のCDにおける、通常のCDと、シングルCDというように径の異なるものがある。従来の製造方法では、それぞれ金型を交換して製造していた。そのため、CDからシングルCDへの切り替えや、その逆の切り替えをするために、長時間製造装置を停止して交換作業を行っていた。
【0038】
これに対し、本発明の製造装置では、金型を交換せず、スタンパのみを交換することで、CDからシングルCDへの切り替えや、その逆の切り替えが可能になった。以下にその説明をする。
【0039】
図1に示すスタンパ150が通常のCD用のものとする。このときのスタンパ150の直径は図に示すようにDである。吸引溝111の外周直径dを、シングルCDのスタンパの直径より小さくしておけば、この成形用金型は、シングルCD用のスタンパを吸着することができる。そして、キャビティ160内に溶融した樹脂を流し込めば、シングルCDが成形できることになる。ただし、キャビティ160の大きさは通常のCDの大きさになったままなので、外側の余分な部分は成形後にカットすることになる。
【0040】
従来の成形用金型で同じことを行うと、径の小さいシングルCDを成形する際、径の小さいスタンパの外周の位置で金型が摩耗して通常のCDの成形ができなくなってしまう。これに対し、図1の成形用金型であれば、金型保護板140を用いるので、金型には全く摩耗が生じず、通常のCDの成形に簡単に切り替えることが可能となる。すなわち、図1に示す成形用金型は、1つの金型で、複数サイズのCDを成形することができるのである。
【0041】
以上に示す本発明の実施例において、スタンパ150は可動側金型110に保持させたが、固定側金型120に保持させてもよい。その場合、金型保護板140は、スタンパ150と固定側金型120との間に設けられ、吸引溝111も固定側金型120に形成することになる。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明の成形用金型は、可動側金型と、固定側金型とを有し、これらのいずれか一方の表面にスタンパを支持可能な成形用金型において、前記スタンパを支持する金型に、金型保護板を着脱可能に設けた構成なので、金型の摩耗を殆ど皆無に近くまで減少させ、金型とスタンパの寿命を延ばすことができる。金型の代わりに金型保護板が摩耗するが、金型保護板のみを新しいものと交換すればよい。この部分は安価であり、交換作業も金型の交換と比べ、格段に簡単にできる。
【0043】
前記金型保護板に1以上の貫通孔を穿設し、金型保護板を支持する金型に前記貫通孔と重なる吸引溝を形成し、該吸引溝から空気を吸引する減圧手段を設け、前記吸引溝と貫通孔を介して前記スタンパを金型に吸着可能な構成とすれば、スタンパをより強力に金型に固定することができる。
【0044】
前記金型保護板の少なくとも前記スタンパと接触する面に硬質保護膜を形成した構成とすれば、金型保護板の摩耗を減らし、寿命を延ばすことができる。
【0045】
金型保護板をSiウエハで形成すれば、軽量・安価でしかも高精度に鏡面仕上げされた金型保護板を得ることができる。
【0046】
金型保護板をSiCウエハで形成すれば、Siウエハに比べ熱伝導度のよい金型保護板を得ることができ、溶融した樹脂を早期に硬化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用金型を使用した成形装置の断面図である。
【図2】可動側金型の表面を示す図である。
【図3】金型保護板を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のIII−III断面図である。
【図4】従来例の成形装置を示す断面図である。
【符号の説明】
100 成形装置
110 可動側金型
111 吸引溝
120 固定側金型
140 金型保護板
142 貫通孔
150 スタンパ

Claims (8)

  1. 可動側金型(110)と、固定側金型(120)とを有し、これらのいずれか一方の表面にスタンパ(150)を支持可能な成形用金型において、前記スタンパを支持する金型に、金型保護板(140)を着脱可能に設けたことを特徴とする成形用金型。
  2. 前記金型保護板を支持する金型に減圧手段を設け、該減圧手段により前記スタンパ(150)を金型に吸着可能としたことを特徴とする請求項1記載の成形用金型。
  3. 前記金型保護板に1以上の貫通孔(142)を穿設し、金型保護板を支持する金型に前記貫通孔と重なる吸引溝(111)を形成し、該吸引溝から空気を吸引する減圧手段を設け、前記吸引溝(111)と貫通孔(142)を介して前記スタンパ(150)を金型に吸着可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載の成形用金型。
  4. 前記吸引溝の外縁が前記金型保護板を支持する金型の外縁より内側に配置され、金型の外径より小さい径のスタンパを吸着可能としたことを特徴とする請求項3記載の成形用金型。
  5. 前記金型保護板の少なくとも前記スタンパと接触する面に硬質保護膜を形成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の成形用金型。
  6. 前記金型保護板が、Siウエハであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の成形用金型。
  7. 前記金型保護板が、SiCウエハであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の成形用金型。
  8. 可動側金型(110)と、固定側金型(120)とを有し、これらのいずれか一方の表面にスタンパ(150)を支持可能な成形用金型に使用され、前記スタンパを支持する金型に着脱可能に支持されることを特徴とする金型保護板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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