JP2004320319A - 無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム - Google Patents

無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2004320319A
JP2004320319A JP2003110235A JP2003110235A JP2004320319A JP 2004320319 A JP2004320319 A JP 2004320319A JP 2003110235 A JP2003110235 A JP 2003110235A JP 2003110235 A JP2003110235 A JP 2003110235A JP 2004320319 A JP2004320319 A JP 2004320319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless communication
communication device
pulse
surface acoustic
acoustic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003110235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3972304B2 (ja
Inventor
Kunio Fukuda
邦夫 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2003110235A priority Critical patent/JP3972304B2/ja
Priority to US10/824,300 priority patent/US7151437B2/en
Priority to KR1020040025737A priority patent/KR101105587B1/ko
Priority to CNB2004100346078A priority patent/CN1293508C/zh
Publication of JP2004320319A publication Critical patent/JP2004320319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3972304B2 publication Critical patent/JP3972304B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K19/00Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings
    • G06K19/06Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings characterised by the kind of the digital marking, e.g. shape, nature, code
    • G06K19/067Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components
    • G06K19/0672Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components with resonating marks
    • G06K19/0675Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components with resonating marks the resonating marks being of the surface acoustic wave [SAW] kind
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K17/00Methods or arrangements for effecting co-operative working between equipments covered by two or more of main groups G06K1/00 - G06K15/00, e.g. automatic card files incorporating conveying and reading operations
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K19/00Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings
    • G06K19/06Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings characterised by the kind of the digital marking, e.g. shape, nature, code
    • G06K19/067Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components
    • G06K19/0672Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components with resonating marks

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

【課題】SAWを用いたRFIDシステムにおいて、SAWタグを小型化するとともに、タグリーダが、そのSAWタグを確実に検出することができるようにする。
【解決手段】メモリ制御部226は、メモリ225に記憶された固有データのうちの、アンテナ211に次に受信される検査パルスが検査対象としているビットデータを読み出し、その内容に基づいて、スイッチ216を操作する。反射電極222は、スイッチ216により両端が開放された場合、くし型電極221により励振された弾性表面波を反射させ、スイッチ216により両端が短絡された場合、弾性表面波を通過させる。本発明は、SAWを用いたRFIDシステムに適用可能である。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、SAW(Surface Acoustic Wave:弾性表面波)を用いたRFID(Radio Frequency Identification)システムにおいて、SAWタグを小型化するとともに、タグリーダが、そのSAWタグを確実に検出することができるようにした無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、RFID(Radio Frequency Identification)システムが普及してきた。RFIDシステムは、タグとリーダとから構成されるシステムで、リーダが、タグに格納された情報を非接触で読み取るシステムである。RFIDシステムはまた、ID (Identification)システム、または、データキャリアシステムなどとも称されることがある。ただし、このシステムは、世界各国共通して、RFIDシステムと称される(或いは、略してRFIDと称される)ことが多い。従って、本明細書においても、RFIDシステムと称することにする。なお、RFIDシステムを、日本語に訳すると「高周波(無線)を使用した認識システム」となる。
【0003】
RFIDシステムとして、例えば、SAW (Surface Acoustic Wave:弾性表面波)を用いたシステムが知られている。
【0004】
このようなSAWを用いるRFIDシステムにおけるタグを、以下、SAWタグと称する。SAWタグは、完全にパッシブ動作(タグリーダによる受動的な動作)を行うため、その動作距離を大きくすることができるという特徴を有している。
【0005】
図1は、このようなSAWタグの構成例を表している。
【0006】
図1に示されるように、SAWタグ1には、アンテナ11、くし型電極12、および、反射電極13乃至反射電極15が設けられている。
【0007】
アンテナ11は、例えば、半波長のダイポールアンテナ等により構成され、運用周波数(通信搬送周波数)foの電波を送受信する。通信搬送周波数foには、一般にVHF(Very High Frequency)帯、UHF(Ultra High Frequency)帯が割り当てられる。
【0008】
くし型電極12は、弾性表面波の波長λ0の半分の電極間隔d1(=λ0/2)を有し、アンテナ11に受信された電波(高周波電界)により、圧電効果を介して弾性表面波を励振する。即ち、くし型電極12は、アンテナ11に受信された電波を弾性表面波として、反射電極13乃至反射電極15に供給する。
【0009】
反射電極13乃至反射電極15は、くし型電極12から供給される弾性表面波を反射させる。即ち、反射電極13乃至反射電極15は、弾性表面波に対する反射波を放射するとも言える。反射電極13乃至反射電極15のいずれかから放射された反射波は、くし型電極12を経由して、アンテナ11より電波として送信される。
【0010】
SAWタグ1は、自分自身を識別させるための固有データを有しており、反射電極(図1の例では、反射電極13乃至反射電極15)は、その固有データを構成する各ビットデータのうちの、所定のビットデータが「1」であることを表している。即ち、従来のSAWタグ1においては、固有データの各ビットのそれぞれを表す位置が予め決められており、所定のビットに対応する位置に、反射電極が配置されていれば、そのビットにおけるビットデータは「1」とされ、何も配置されていなければ、そのビットにおけるビットデータは「0」とされることになる。
【0011】
従って、図1においては、固有データは4ビットとされ、その最上位ビット(1番目のビット)を表す位置に反射電極13が、次のビット(2番目のビット)を表す位置に反射電極14が、最下位ビット(図1の例では、4番目のビット)を表す位置に反射電極15が、それぞれ配置され、かつ、3番目のビットを表す位置に何も配置されていないので、固有データは、「1101」の4ビットのデータとなる。換言すると、図1は、固有データとして、「1101」の4ビットのデータが割り当てられている場合の、SAWタグ1の構成例を表している。即ち、SAWタグ1は、機種毎に固有データが異なるので、機種毎に、反射電極の数と配置位置が異なることになる。
【0012】
次に、図2と図3を参照して、図示せぬタグリーダが、SAWタグ1を識別する動作について説明する。
【0013】
図2は、タグリーダにおける、検査パルスの送信タイミングと、その検査パルスに対する反射パルスの受信タイミングを表すタイミングチャートである。
【0014】
なお、ここでは、SAWタグ(いまの場合、図1のSAWタグ1)の固有データを検査する(検出する)ために、タグリーダより送信される送信パルスを、検査パルスと称している。また、検査パルスに対応する弾性表面波が反射電極(図1の例では、反射電極13乃至反射電極15)から反射された場合、その反射波に対応するパルスを、反射パルスと称している。
【0015】
図3は、検査パルスに対応する弾性表面波と、その弾性表面波に対する反射波(反射パルスに対応する反射波)の関係を表す図である。
【0016】
例えば、いま、図2に示されるように、タグリーダが、時刻t0に検査パルス21を送信したとする。
【0017】
タグリーダから送信された検査パルス21は、図1のアンテナ11、および、くし型電極12を通過すると、図3に示されるように、弾性表面波41として、反射電極13乃至反射電極15のそれぞれに到達する。到達した弾性表面波41は、反射電極13乃至反射波15のそれぞれで反射し、反射波51乃至反射波53のそれぞれとして、くし型電極12の方に戻される。即ち、反射電極13乃至反射電極15のそれぞれは、反射波51乃至反射波53のそれぞれを放射する。
【0018】
反射波51乃至反射波53のそれぞれは、くし型電極12とアンテナ11を経由して電波として送信され、タグリーダは、それら電波を受信し、図2に示される反射パルス31、反射パルス32、および、反射パルス34のそれぞれとして検出する。
【0019】
ただし、図3(図1)に示されるように、反射電極13乃至反射電極15のそれぞれの配置位置が異なるので、反射波51乃至反射波53のそれぞれがタグリーダに到達するタイミングは、それぞれ異なることになる。
【0020】
具体的には、図2に示されるように、タグリーダは、検査パルス21を送信した時刻t0から時間T1だけ経過した時刻t1に、反射電極13で放射された反射波51に対応する反射パルス31を検出し、これにより、検査パルス21の送信先であるSAWタグ1の固有データのうちの、1番目のビット(最上位ビット)のビットデータは、「1」であると判定する。
【0021】
同様に、タグリーダは、検査パルス21を送信した時刻t0から時間T2だけ経過した時刻t2に、反射電極14で放射された反射波52に対応する反射パルス32を検出し、これにより、検査パルス21の送信先であるSAWタグ1の固有データのうちの、2番目のビットのビットデータは、「1」であると判定する。
【0022】
一方、タグリーダは、反射パルス32の次の反射パルス33が到達する予定時刻である時刻t3になっても、反射パルス33が到達しないので(図1のSAWタグ1には、反射パルス33に対応する反射波を放射する反射電極が、配置されていないので)、これにより、検査パルス21の送信先であるSAWタグ1の固有データのうちの、3番目のビットのビットデータは、「0」であると判定する。
【0023】
そして、タグリーダは、検査パルス21を送信した時刻t0から時間T3だけ経過した時刻t4に、反射電極15で放射された反射波53に対応する反射パルス34を検出し、これにより、検査パルス21の送信先であるSAWタグ1の固有データのうちの、4番目のビット(最下位ビット)のビットデータは、「1」であると判定する。
【0024】
以上のことより、タグリーダは、検査パルス21の送信先であるSAWタグ1の固有データは、「1101」であると検出し、SAWタグ1を認識することができる。
【0025】
また、例えば、非特許文献1には、図4に示されるような、SAWタグ61が開示されている。
【0026】
図4に示されるように、SAWタグ61には、図1のSAWタグ1と基本的に同様の構成と機能を有するアンテナ11、および、くし型電極12が設けられている。ただし、図4のSAWタグ61においては、図1のSAWタグ1の反射電極13乃至反射電極15の代わりに、弾性表面波の波長λ0の1/4の電極間隔d2(=λ0/4)を有するくし型電極である反射電極71乃至反射電極74が設けられている。
【0027】
反射電極71乃至反射電極74のそれぞれは、両端が開放(以下、オープンとも称する)されることにより、反射板として機能し、弾性表面波を反射させ、一方、両端が短絡(以下、ショートとも称する)されることにより、反射板としては機能せず、弾性表面波を通過させる。即ち、反射電極71乃至反射電極74のそれぞれの両端の接続状態を変化させることで、弾性表面波の反射および通過を制御することができる。
【0028】
図4においては、図1と対応させるために、反射電極71、反射電極72、および、反射電極74のそれぞれは、両端がオープンにされており、反射板として機能する。即ち、反射電極71、反射電極72、および、反射電極74のそれぞれは、図1の反射電極13乃至反射電極15のそれぞれと同様に、くし型電極12から供給される弾性表面波を反射させる。即ち、反射電極71、反射電極72、および、反射電極74のそれぞれは、弾性表面波に対する反射波を放射し、くし型電極12に供給する。
【0029】
また、反射電極73は、両端がショートされているので、くし型電極12から供給される弾性表面波を通過させる。即ち、反射電極73は、弾性表面波に対する反射波を放射しない(くし型電極12に供給しない)。
【0030】
従って、図4の構成のSAWタグ61も、図1の構成のSAWタグ1と全く同様に動作することになり、タグリーダは、上述した一連の処理と基本的に同様の処理を実行することで、図4の構成のSAWタグ61の固有データも「1101」であると検出し、SAWタグ61を認識することができる。
【0031】
【非特許文献1】
1993 ULRASONIC SYMPOSIUM P125−P130 (Programmable Reflectors for SAW−ID−Tags L.Reindl,W.Ruile Siemens AG, Corporate Research and Development, Munich, Germany)1993年
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図1や図4の構成を有する、従来のSAWタグでは、反射電極は、固有ビットを構成する各ビットデータのうちの所定の1つを表す役割をしており、このため、固有データのビット数が多くなればなるほど、その分、反射電極も同数だけ増やす必要があるという課題があった。
【0033】
その結果、固有データのビット数が多くなればなるほど、SAWタグの物理的な大きさも、大きくなってしまうという問題が生じる。
【0034】
また、図2の例では、説明の簡略上、反射パルスの振幅は、検査パルス(タグリーダからの送信パルス)の振幅と同じとされたが、実際には、反射パルスの振幅は、くし型電極(図1と図4のくし型電極12)から反射電極の位置が離れれば離れるほど減衰することになる。即ち、固有ビットの下位ビットに対応する位置に配置された反射電極(例えば、図1の例では、反射電極15であり、図4の例では、反射電極74である)で反射された弾性表面波(即ち、放射された反射波)に対応する反射パルスの振幅の減衰は大きなものとなる。その結果、タグリーダは、SAWタグの固有データのビット数が多くなればなるほど(即ち、くし型電極から、反射電極が遠くなれば遠くなるほど)、SAWタグを認識すること(その固有データのうちの下位ビットのビットデータを検出すること)が困難となってしまうという問題も生じる。
【0035】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、SAWを用いたRFIDシステムにおいて、SAWタグを小型化するとともに、タグリーダが、そのSAWタグを確実に検出することができるようにするものである。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、第1の無線通信装置と、自分自身を識別させる固有データを有する第2の無線通信装置とが無線通信を行う無線通信システムであって、第1の無線通信装置は、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、第2の無線通信装置に順次送信する送信手段と、送信手段より送信された複数の検査パルスのそれぞれに対する、第2の無線通信装置からの応答の有無に基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する検出手段とを備え、第2の無線通信装置は、第1の無線通信装置より送信された検査パルスから弾性表面波を励振する励振手段と、固有データのうちの、第1の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定手段と、励振手段により、設定手段により応答を行うと設定された第1の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させることで、第1の検査パルスに対する応答を行い、励振手段により、設定手段により応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させることで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答手段とを備えることを特徴とする。
【0037】
本発明の無線通信システムの無線通信方法は、第1の無線通信装置と、自分自身を識別させる固有データを有する第2の無線通信装置とが無線通信を行う無線通信システムの無線通信方法において、第1の無線通信装置は、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、第2の無線通信装置に順次送信し、第2の無線通信装置は、固有データのうちの、第1の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定し、第2の無線通信装置は、第1の無線通信装置より、応答を行うと設定した第1の検査パルスが送信された場合、第1の検査パルスから弾性表面波を励振させ、その弾性表面波を反射させることで、第1の検査パルスに対する応答を行い、第1の無線通信装置より、応答を禁止すると設定した第2の検査パルスが送信された場合、第2の検査パルスから弾性表面波を励振させ、その弾性表面波を通過させることで、第2の検査パルスに対する応答を禁止し、第1の無線通信装置は、送信した複数の検査パルスのそれぞれに対する、第2の無線通信装置からの応答の有無に基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出することを特徴とする。
【0038】
本発明の無線通信システムおよび方法においては、第1の無線通信装置から第2の無線通信装置に対して、所定の時間周期で、第2の無線通信装置が保有する固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが順次送信される。第2の無線通信装置により、固有データのうちの、第1の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かが設定される。応答を行うと設定せれた第1の検査パルスが第1の無線通信装置より送信された場合、第2の無線通信装置により、第1の検査パルスから弾性表面波が励振され、その弾性表面波が反射され、これにより、第1の検査パルスに対する応答が行われる。これに対して、応答を禁止すると設定された第2の検査パルスが第1の無線通信装置より送信された場合、第2の無線通信装置により、第2の検査パルスから弾性表面波が励振され、その弾性表面波が通過され、これにより、第2の検査パルスに対する応答が禁止される。そこで、第1の無線通信装置により、先に送信された複数の検査パルスのそれぞれに対する、第2の無線通信装置からの応答の有無に基づいて、対応するビットデータのそれぞれが判定されて、固有データが検出される。
【0039】
本発明の無線通信システムを構成する無線通信装置は、例えば、他の通信装置に対しては、無線通信を行えることは勿論、有線通信、または、無線通信装置と有線通信が混在した通信を行える、即ち、他の通信装置に対して、有線通信と無線通信の両方が行えるようなもの、または、他の第1の通信装置への通信は有線通信で行い、他の第1の通信装置とは異なる他の第2の通信装置への通信は無線通信装置で行なうことができるようなものであってもよい。換言すると、本発明の無線通信システムは、ある区間では無線通信を行い、他の区間では有線通信を行うようなものであってもよい。
【0040】
本発明の第1の無線通信装置は、自分自身を識別させる固有データを有する他の無線通信装置と、無線通信を行う無線通信装置であって、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、他の無線通信装置に順次送信する送信手段と、送信手段より送信された検査パルスから弾性表面波を励振し、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する他の無線通信装置から放射された反射波を受信する受信手段と、送信手段より送信された複数の検査パルスのそれぞれに対して、受信手段に反射波が受信されたか否かに基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する検出手段とを備えることを特徴とする。
【0041】
他の無線通信装置が、反射波の放射の制御を実行する場合に利用する電力を供給する電力供給手段をさらに設けるようにすることができる。
【0042】
送信手段は、検査パルスを、第1の周波数の電波として送信し、電力供給手段は、電力を、第1の周波数とは異なる第2の周波数の、その電力に対応するエネルギーを有する電波として供給するようにすることができる。
【0043】
電力供給手段は、電力を、その電力に対応するエネルギーを有する光として供給するようにすることができる。
【0044】
本発明の第1の無線通信方法は、自分自身を識別させる固有データを有する無線通信装置と、無線通信を行う無線通信方法であって、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、無線通信装置に順次送信する送信ステップと、送信ステップの処理で送信された検査パルスから弾性表面波を励振し、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する無線通信装置から放射された反射波を受信する受信ステップと、送信ステップの処理で送信された複数の検査パルスのそれぞれに対して、受信ステップの処理で反射波が受信されたか否かに基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する検出ステップとを含むことを特徴とする。
【0045】
本発明の第1のプログラムは、自分自身を識別させる固有データを有する無線通信装置と、無線通信を行う無線通信処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、無線通信装置に順次送信させるように、前記検査パルスを生成する生成ステップと、生成ステップの処理により生成され、送信された検査パルスから弾性表面波を励振し、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する他の無線通信装置から放射された反射波が受信されたか否かに基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する検出ステップとを含むことを特徴とする。
【0046】
本発明の第1の無線通信装置および方法、並びに、第1のプログラムにおいては、所定の時間周期で、他の無線通信装置の固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが、他の無線通信装置に順次送信され、他の無線通信装置により、送信された検査パルスから弾性表面波が励振され、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かが制御されている場合、送信された複数の検査パルスのそれぞれに対して、他の無線通信装置から放射された反射波が受信されたか否かに基づいて、対応するビットデータのそれぞれが判定され、その結果、固有データが検出される。
【0047】
本発明の第1の無線通信装置は、例えば、他の通信装置に対しては、無線通信を行えることは勿論、有線通信、または、無線通信装置と有線通信が混在した通信を行える、即ち、他の通信装置に対して、有線通信と無線通信の両方が行えるようなもの、または、他の第1の通信装置への通信は有線通信で行い、他の第1の通信装置とは異なる他の第2の通信装置への通信は無線通信装置で行なうことができるようなものであってもよい。換言すると、本発明の第1の無線通信装置は、ある区間では無線通信を行い、他の区間では有線通信を行うようなものであってもよい。
【0048】
本発明の第2の無線通信装置は、他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置であって、他の無線通信装置から、所定の時間周期で、無線通信装置自身を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、検査パルスから弾性表面波を励振する励振手段と、固有データのうちの、他の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定手段と、励振手段により、設定手段により応答を行うと設定された第1の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させることで、第1の検査パルスに対する応答を行い、励振手段により、設定手段により応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させることで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答手段とを備えることを特徴とする。
【0049】
応答手段は、その両端が開放された場合、励振手段により励振された弾性表面波を反射させ、両端が短絡された場合、弾性表面波を通過させる、1つの反射電極と、反射電極の両端に接続されるスイッチとを有し、設定手段は、検査パルスに対する応答を行う設定をする場合、反射電極の両端を開放させるようにスイッチを操作し、検査パルスに対する応答を禁止する設定をする場合、反射電極の両端を短絡させるようにスイッチを操作するようにすることができる。
【0050】
固有データを予め記憶する記憶手段と、設定手段が、記憶手段に記憶された固有データの中から、次の検査パルスの検査対象となるビットデータを読み出し、読み出したビットデータに基づいて、その検査パルスに対する応答を行うか否かを設定する処理に伴う電力として、他の無線通信装置から供給される電力を提供する電力提供手段とをさらに設けるようにすることができる。
【0051】
他の無線通信装置は、検査パルスを、第1の周波数の電波として送信し、電力供給手段に供給する電力を、第1の周波数とは異なる第2の周波数の、その電力に対応するエネルギーを有する電波として送信するようにすることができる。
【0052】
他の無線通信装置は、電力供給手段に供給する電力を、その電力に対応するエネルギーを有する光として送信するようにすることができる。
【0053】
本発明の第2の無線通信方法は、無線通信装置と無線通信を行い、その無線通信装置に所定の固有情報を検出させる無線通信方法であって、無線通信装置から、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、検査パルスから弾性表面波を励振する励振ステップと、固有データのうちの、他の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定ステップと、励振ステップの処理により、設定ステップの処理により応答を行うと設定された第1の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させることで、第1の検査パルスに対する応答を行い、励振ステップの処理により、設定ステップの処理により応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させることで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答ステップとを含むことを特徴とする。
【0054】
本発明の第2のプログラムは、第1の無線通信装置と、第2の無線通信装置との間の無線通信処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、第2無線通信装置が、第1の無線通信装置から、所定の時間周期で、第2の無線通信装置を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、検査パルスから弾性表面波を励振する電極と、その両端が開放された場合、電極により励振された弾性表面波を反射させ、両端が短絡された場合、弾性表面波を通過させる、1つの反射電極と、反射電極の前記両端に接続されるスイッチとを備える場合のプログラムである。即ち、本発明の第2のプログラムは、固有データのうちの、他の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを判定し、検査パルスに対する応答を行うと判定した場合、反射電極の両端を開放させるようにスイッチを切り替える設定をし、検査パルスに対する応答を禁止すると判定した場合、反射電極の両端を短絡させるようにスイッチを切り替える設定をするステップを含むことを特徴とする。
【0055】
本発明の第2の無線通信装置および方法においては、他の無線通信装置から、所定の時間周期で、無線通信装置自身を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、固有データのうちの、他の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かが設定され、応答を行うと設定された第1の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波が反射され、これにより、第1の検査パルスに対する応答が行われる。これに対して、応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波が通過され、これにより、第2の検査パルスに対する応答が禁止される。
【0056】
本発明の第2のプログラムにおいては、第1の無線通信装置と、第1の無線通信装置から、所定の時間周期で、第2の無線通信装置を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、検査パルスから弾性表面波を励振する電極と、その両端が開放された場合、電極により励振された弾性表面波を反射させ、両端が短絡された場合、弾性表面波を通過させる、1つの反射電極と、反射電極の両端に接続されるスイッチとを備える第2の無線通信装置との間の無線通信処理が行われ、詳細には、固有データのうちの、第1の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かが判定され、検査パルスに対する応答を行うと判定された場合、反射電極の両端を開放させるようにスイッチを切り替える設定がなされ、検査パルスに対する応答を禁止すると判定した場合、反射電極の両端を短絡させるようにスイッチを切り替える設定がなされる。
【0057】
本発明の第2の無線通信装置は、例えば、他の通信装置に対しては、無線通信を行えることは勿論、有線通信、または、無線通信装置と有線通信が混在した通信を行える、即ち、他の通信装置に対して、有線通信と無線通信の両方が行えるようなもの、または、他の第1の通信装置への通信は有線通信で行い、他の第1の通信装置とは異なる他の第2の通信装置への通信は無線通信装置で行なうことができるようなものであってもよい。換言すると、本発明の第2の無線通信装置は、ある区間では無線通信を行い、他の区間では有線通信を行うようなものであってもよい。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0059】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
【0060】
請求項1に記載の無線通信システム(例えば、図5のシステム)は、第1の無線通信装置(例えば、図5のタグリーダ202)と、自分自身を識別させる固有データを有する第2の無線通信装置(例えば、図5のSAWタグ201)とが無線通信を行う無線通信システムであって、第1の無線通信装置(例えば、図7の構成のタグリーダ202)は、所定の時間周期(例えば、図12の時間Ta)で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルス(例えば、図12の検査パルス291乃至検査パルス294)のそれぞれを、第2の無線通信装置に順次送信する送信手段(例えば、図7の送受信部243の送信部分(送信部253等)とアンテナ241)と、送信手段より送信された複数の検査パルスのそれぞれに対する、第2の無線通信装置からの応答(例えば、図12の反射パルス301乃至反射パルス304(それらに対応する反射波))の有無に基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する検出手段(例えば、図7の通信制御部244)とを備え、第2の無線通信装置(例えば、図6の構成のSAWタグ201)は、第1の無線通信装置より送信された検査パルスから弾性表面波を励振する励振手段(例えば、図6のくし型電極221)と、固有データのうちの、第1の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定手段(例えば、図6のタグ制御部214とインバータ215であって、特に、メモリ制御部226)と、励振手段により、設定手段により応答を行うと設定された第1の検査パルス(例えば、図12の検査パルス291)から弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させる(図12の反射パルス301に対応する反射波を放射する)ことで、第1の検査パルスに対する応答を行い、励振手段により、設定手段により応答を禁止すると設定された第2の検査パルス(例えば、図12の検査パルス293)から弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させる(図12の反射パルス303に対応する反射波を放射しない)ことで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答手段(例えば、図6の反射電極222と、その両端に接続されたスイッチ216)とを備えることを特徴とする。
【0061】
請求項3に記載の無線通信装置(例えば、図7のタグリーダ202)は、自分自身を識別させる固有データを有する他の無線通信装置(例えば、図5と図6のSAWタグ201)と、無線通信を行う無線通信装置であって、所定の時間周期(例えば、図12の時間Taの間隔)で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルス(例えば、図12の検査パルス291乃至検査パルス294)のそれぞれを、他の無線通信装置に順次送信する送信手段(例えば、図7の送受信部243の送信部分(送信部253等)とアンテナ241)と、送信手段より送信された検査パルスから弾性表面波を励振し、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する他の無線通信装置(例えば、図6の構成を有するSAWタグ201)から放射された反射波を受信する受信手段(例えば、図7のアンテナ241と送受信部243のうちの受信部分(受信部256等))と、送信手段より送信された複数の検査パルスのそれぞれに対して、受信手段で反射波が受信されたか否かに基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する検出手段(例えば、図12の反射パルス301乃至反射パルス304を検出する図7の通信制御部244)とを備えることを特徴とする。
【0062】
請求項4に記載の無線通信装置は、他の無線通信装置が、反射波の放射の制御を実行する場合に利用する電力を供給する電力供給手段(例えば、図7の乗算部245、発振部246、送信部247、および、アンテナ242であって、例えば、図11の電力供給信号282として供給する)をさらに備えることを特徴とする。
【0063】
請求項9に記載の無線通信装置(例えば、図6のSAWタグ201)は、他の無線通信装置(例えば、図5と図7のタグリーダ202)と無線通信を行う無線通信装置であって、他の無線通信装置から、所定の時間周期(例えば、図12の時間Taの間隔)で、無線通信装置自身を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルス(例えば、図12の検査パルス291乃至検査パルス294)のそれぞれが送信されてきた場合、検査パルスから弾性表面波を励振する励振手段(例えば、図6のくし型電極221)と、固有データのうちの、他の無線通信装置より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定手段(例えば、図6のメモリ制御部226とインバータ215)と、励振手段により、設定手段により応答を行うと設定された第1の検査パルス(例えば、図12の検査パルス291)から弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させる(例えば、図12の反射パルス301を放射させる)ことで、第1の検査パルスに対する応答を行い、励振手段により、設定手段により応答を禁止すると設定された第2の検査パルス(例えば、図12の検査パルス293)から弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させる(例えば、図12の反射パルス303を放射させない)ことで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答手段(例えば、図6の反射電極222と、その両端に接続されたスイッチ216)とを備えることを特徴とする。
【0064】
請求項10に記載の無線通信装置において、応答手段は、その両端が開放された場合、励振手段により励振された弾性表面波を反射させ、両端が短絡された場合、弾性表面波を通過させる、1つの反射電極(例えば、図6の反射電極222)と、反射電極の両端に接続されるスイッチ(例えば、図6のスイッチ216)とを有し、設定手段は、検査パルスに対する応答を行う設定をする場合、反射電極の両端を開放させるようにスイッチを操作し(例えば、図6のスイッチ216の状態をオフ状態にし)、検査パルスに対する応答を禁止する設定をする場合、反射電極の両端を短絡させるようにスイッチを操作する(例えば、図6のスイッチ216の状態をオン状態にする)ことを特徴とする。
【0065】
請求項11に記載の無線通信装置は、固有データを予め記憶する記憶手段(例えば、図6のメモリ225)と、設定手段が、記憶手段に記憶された固有データの中から、次の検査パルスの検査対象となるビットデータを読み出し、読み出したビットデータに基づいて、その検査パルスに対する応答を行うか否かを設定する処理に伴う電力として、他の無線通信装置から供給される電力(例えば、図11の電力供給信号282として供給される電力)を提供する電力提供手段(例えば、図6の整流部223)とをさらに備えることを特徴とする。
【0066】
図5は、本実施の形態が適用される無線通信システムとしての、RFIDシステムの構成例を表している。
【0067】
図5に示されるように、本実施の形態が適用されるRFIDシステムは、SAWタグ201とタグリーダ202から構成される。
【0068】
なお、図5のRFIDシステムにおいては、説明の簡略上、1台のSAWタグ201と、1台のタグリーダ202のみが示されているが、当然ながら、本実施の形態が適用されるRFIDシステムは、図示はしないが、SAWタグ201を含む複数のSAWタグと、タグリーダ202を含む複数のタグリーダとから構成することも可能である。
【0069】
SAWタグ201には、上述した運用周波数f0でタグリーダ202と無線通信を行うためのアンテナ211の他、さらに、所定の周波数f1でタグリーダ202と無線通信を行うためのアンテナ212が設けられている。
【0070】
従って、タグリーダ202にも、運用周波数f0でSAWタグ201と無線通信を行うためのアンテナ241の他、さらに、所定の周波数f1でSAWタグ201と無線通信を行うためのアンテナ242が設けられている。
【0071】
なお、運用周波数f0で行われる無線通信と、所定の周波数f1で行われる無線通信の違いについては後述する。
【0072】
図6は、SAWタグ201の詳細な構成例を表すブロック図である。
【0073】
図6に示されるように、SAWタグ201には、上述したアンテナ211、および、アンテナ212、並びに、タグ部213、タグ制御部214、インバータ215、および、スイッチ216が設けられている。
【0074】
アンテナ211とアンテナ212のそれぞれは、対応する周波数(アンテナ211の場合、運用周波数f0であり、アンテナ212の場合、周波数f1である)で利用可能なものならば、その形態は特に限定されず、例えば、対応する周波数の半波長のダイポールアンテナ等を適用することができる。
【0075】
タグ部213には、弾性表面波の波長λ0の半分の電極間隔d1を有するくし型電極221、および、弾性表面波の波長λ0の1/4の電極間隔d2を有するくし型電極である反射電極222が設けられている。
【0076】
くし型電極221は、アンテナ211に受信された電波(高周波電界)により、圧電効果を介して弾性表面波(SAW)を励振する。即ち、くし型電極221は、アンテナ211に受信された電波を弾性表面波として、反射電極222に供給する。従って、くし型電極221として、例えば、上述した従来のくし型電極(図1や図4のくし型電極12)を適用することができる。
【0077】
反射電極222は、両端がオープンにされることにより、反射板として機能し、くし型電極221より供給される弾性表面波を反射させ(反射波を放射し)、一方、両端がショートされることにより、反射板としては機能せず、弾性表面波を通過させる。従って、反射電極222として、上述した図4の反射電極71乃至反射電極74のうちのいずれか1つを適用することができる。
【0078】
この反射電極222の両端にはアナログのスイッチ216が接続される。アナログのスイッチ216の状態(オン状態、または、オフ状態)は、タグ制御部214により制御される。
【0079】
換言すると、タグ制御部214は、アナログのスイッチ216の状態を変化させることで、即ち、反射電極222の両端の接続状態(オープンまたはショート)を変化させることで、反射電極222における弾性表面波の反射および通過を制御する。
【0080】
タグ制御部214には、外部からの電波、即ち、アンテナ212が受信した電波を整流する整流部223、外部からのコマンドを判定し、タグ制御部214の全体の動作を制御する制御部224、SAWタグ201の固有データ等を記憶するメモリ225、および、メモリ225に記憶された情報(例えば、SAWタグ201の固有データ)を読み出す制御を実行するメモリ制御部226が設けられている。
【0081】
後述するように、タグリーダ202より、タグリードのコマンド(例えば、後述する図11のコマンド281)が、周波数f1の電波として送信され、アンテナ212に受信されると、整流部223は、その電波を整流して内部エネルギーを発生させ、蓄積する。
【0082】
制御部224は、このエネルギーを利用して、タグリードのコマンドを認識し、メモリ制御部226に対して、タグリード(即ち、SAWタグ201の固有データの読み出し)を指示する。
【0083】
メモリ制御部226は、この指示を受けて、メモリ225よりSAWタグ201の固有データをシリアルに読み出し、即ち、例えば、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを、上位ビットから順に一つずつ読み出し、インバータ215に順次供給する。具体的には、例えば、メモリ制御部226は、読み出したビットデータが「1」であった場合、ハイレベルの信号を、読み出したビットデータが「0」であった場合、ローレベルの信号を、それぞれインバータ215に供給する。
【0084】
なお、後述するように、このメモリ読み出しの処理(メモリ225より、SAWタグ201の固有データを読み出す処理)のために必要なエネルギーは、タグリーダ202より、アンテナ212および整流部223を介して供給される。
【0085】
インバータ215は、供給された信号(SAWタグ201の固有データを構成する各ビットデータのそれぞれに対応する信号)を反転させ、アナログのスイッチ216の状態(オン状態またはオフ状態)を切り替える制御信号として、スイッチ216に供給する。
【0086】
スイッチ216は、例えば、インバータ215より「1」に対応するハイレベルの信号が供給された場合(即ち、メモリ225より読み出されたビットデータが「0」の場合)、その状態をオン状態にする。これにより、反射電極222の両端はショートされ、くし型電極221から供給される弾性表面波を通過させる。即ち、反射電極222は、反射波を放射しない。
【0087】
これに対して、スイッチ216は、例えば、インバータ215より「0」に対応するローレベルの信号が供給された場合(即ち、メモリ225より読み出されたビットデータが「1」の場合)、その状態をオフ状態にする。これにより、反射電極222の両端はオープンにされ、くし型電極221から供給される弾性表面波を反射させる。即ち、反射電極222から、反射波が放射される。その反射波は、くし型電極221を経由してアンテナ211より運用周波数f0の電波として送信される。
【0088】
なお、スイッチ216の切り替えの制御は、タグリーダ202より送信されてくる検査パルスの送信周期に同期して(例えば、後述する図12の時間Taの間隔で)実行される。
【0089】
換言すると、本実施の形態のSAWタグ201においては、後述するように、タグリーダ202(図5)から、所定の時間周期(例えば、後述する図12の時間Taの間隔)で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルス(例えば、後述する図12の検査パルス291乃至検査パルス294)のそれぞれが送信されてきた場合、くし型電極221は、検査パルスから弾性表面波を励振し、反射電極222に供給する。
【0090】
このとき、メモリ制御部226およびインバータ215は、固有データのうちの、タグリーダ202より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータをメモリ225より読み出し、そのビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する。即ち、メモリ制御部226およびインバータ215は、その検査パルスに対して応答を行う設定をする場合、スイッチ216をオフ状態にする(反射電極222の両端をオープンにする)制御信号をスイッチ216に供給し、その検査パルスに対して応答を禁止する設定をする場合、スイッチ216をオン状態にする(反射電極222の両端をショートさせる)制御信号をスイッチ216に供給する。
【0091】
反射電極222と、その両端に接続されたスイッチ216は、くし型電極221により、応答を行うと設定された第1の検査パルス(例えば、後述する図12の検査パルス291)から弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させる(例えば、後述する図12の反射パルス301に対応する反射波を放射させる)ことで、第1の検査パルスに対する応答を行う。これに対して、反射電極222とスイッチ216は、くし型電極221により、応答を禁止すると設定された第2の検査パルス(例えば、後述する図12の検査パルス293)から弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させる(即ち、例えば、後述する図12の反射パルス303に対応する反射波を放射させない)ことで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する。
【0092】
従って、SAWタグ201においては、固有データを表す反射電極は、反射電極222の1つで済むことになり、SAWタグ201の小型化が可能になるとともに、反射電極222をくし型電極221に可能な限り近づけて配置させることができるので、タグリーダ202から送信された検査パルスの振幅に対して、減衰しない反射パルスの放射が可能になる。従って、本実施の形態が適用されるSAWタグ201は、上述した従来の課題を解決することができる。
【0093】
図7は、タグリーダ202の詳細な構成例を表すブロック図である。
【0094】
タグリーダ202には、上述したアンテナ241、および、運用周波数f0でアンテナ241を介して情報を送受信する(無線通信を行う)送受信部243が設けられている。
【0095】
送受信部243においては、スイッチ252、送信部253、乗算部254、発振部255、受信部256、および、検波部257が設けられている。
【0096】
送受信部243は、例えば、送信処理を行う場合には、アンテナ241と送信部253が接続されるように、スイッチ252の接点を切り替える。
【0097】
乗算部254は、例えば、通信制御部244より供給されたベースバンド信号(いまの場合、検査パルスに対応する信号)を、発振部255より発振される周波数f0(即ち、運用周波数f0)の信号を用いて、高周波帯域の変調信号に変調し、送信部253に供給する。
【0098】
送信部253は、例えば、供給された変調信号に対して、所定の処理(例えば、送信電力制御、または、増幅等の処理)を施した後、送信信号としてスイッチ252を介してアンテナ241に供給する。この送信信号は、アンテナ241より電波として外部(いまの場合、図6のSAWタグ201)に送信される。
【0099】
また、送受信部243は、例えば、受信処理を行う場合には、アンテナ241と受信部256が接続されるように、スイッチ252の接点を切り替える。受信部256は、外部(いまの場合、図6のSAWタグ201)より送信されてきた運用周波数f0の信号(いまの場合、反射パルスに対応する信号)を、例えば、アンテナ241、および、スイッチ252を介して受信し、所定の処理(例えば、増幅等の処理)を施した後、受信信号として検波部257に供給する。
【0100】
検波部257は、供給された高周波帯域の受信信号を、発振部255より発振される周波数f0(即ち、運用周波数f0)の信号を用いて復調検波して、ベースバンド信号に変換させ、通信制御部244に供給する。
【0101】
通信制御部244は、検査パルス(送信パルス)を生成し、ベースバンド信号に変換させた後、乗算部254に供給する。また、通信制御部244は、検波部257より供給されたベースバンド信号からデータ(反射パルス)を復調し、復調したデータに基づいて、SAWタグ201の固有データの判定を行う(固有データの対応するビットデータを検出する)。
【0102】
即ち、送受信部243として、従来のタグリーダと基本的に同様の構成と機能を有する送受信部を適用することが可能である。
【0103】
換言すると、本実施の形態が適用されるタグリーダ202は、周波数f0で無線通信する部分と、周波数f1で無線送信する部分に区分されている。
【0104】
周波数f0で無線通信する部分は、アンテナ241、送受信部243、および、通信制御部244の対応する機能を実行する部分で構成されている。この周波数f0で無線通信する部分として、従来のタグリーダを適用することが可能である。
【0105】
これに対して、周波数f1で無線送信する部分は、従来のタグリーダには存在しなかった部分であり、後述するタグリードのコマンドや、SAWタグ201が固有データを読み出すときに必要な電力を供給するための信号等を、周波数f1で無線送信するために新たに設けられた部分である。換言すると、従来のタグリーダに対して、周波数f1で無線送信する部分を追加したとも言える。周波数f1で無線送信する部分は、上述したアンテナ242の他、乗算部245、発振部246、および、送信部247、並びに、通信制御部244の周波数f1で無線送信する情報(後述するように、SAWタグ201に対するコマンド、および、電力供給を行う情報)を生成し、乗算部245にベースバンド信号として供給する新たな機能を実行する部分で構成されている。
【0106】
さらに、本実施の形態の通信制御部244においては、この新たな機能の実行と、上述した検査パルスを生成し、乗算部254にベースバンド信号として供給し、また、検波部257より供給されたベースバンド信号から反射パルスを検出し、その反射パルスに基づいて、SAWタグ201の固有データの判定を行う機能とが、同期して実行される。
【0107】
従って、乗算部245と送信部247のそれぞれは、例えば、乗算部254と送信部253のそれぞれと、基本的に同様の構成と機能を有するものを適用することができる。ただし、発振部246は、周波数f1の信号を発振することになる。
【0108】
このように、タグリーダ202は、固有データを有するSAWタグ201(図5と図6)と、無線通信を行う無線通信装置であって、タグリーダ202には、所定の時間周期(例えば、後述する図12の時間Taの間隔)で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルス(例えば、後述する図12の検査パルス291乃至検査パルス294)のそれぞれを、SAWタグ201に順次送信する送受信部243とアンテナ241が設けられている。
【0109】
SAWタグ201は、上述したように、アンテナ241より送信された検査パルスから弾性表面波を励振し、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御している。従って、このアンテナ241と送受信部243は、SAWタグ201から放射された反射波も受信する。
【0110】
タグリーダ202にはまた、先に送信した複数の検査パルスのそれぞれに対して、反射波が受信されたか否かに基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する通信制御部244が設けられている。
【0111】
従って、タグリーダ202は、図6に示されるような構成を有するSAWタグ201の固有情報を確実に検出することが可能になる。
【0112】
なお、従来においては、検査パルスは1回のみ送信された。これに対して、本実施の形態においては、少なくとも固有情報のビット数と同一の数の検査パルスが送信される。換言すると、本実施の形態においては、SAWタグ201の固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する(検出する)ために、タグリーダより送信される送信パルスが、検査パルスとなる。
【0113】
次に、図8および図9のフローチャート、並びに、図10のアローチャートを参照して、本実施の形態が適用される図5のRFIDシステムにおける、タグリーダ202が、SAWタグ201を認識する処理について説明する。図8のフローチャートは、タグリーダ202側の処理(以下、タグデータ検出処理と証する)の例を表している。図9は、SAWタグ201側の処理(以下、タグデータ被検出処理と称する)の例を表している。図10は、タグリーダ202とSAWタグ201の処理の関係を表している。
【0114】
以下、図8と図9のそれぞれを参照して、タグリーダ202のタグデータ検出処理と、SAWタグ201のタグデータ被検出処理のそれぞれについて、その順番に個別に説明するが、これら装置の相互の処理の関係は、図10の対応するステップを参照することで、容易に理解することが可能である。
【0115】
はじめに、図8を参照して、タグリーダ202のタグデータ検出処理について説明する。
【0116】
ステップS1において、図5のタグリーダ202は、タグリード(SAWタグ201の固有データ(タグデータ)の読み出し)のコマンドを、アンテナ242を介してSAWタグ201に送信する。
【0117】
詳細には、上述したように、図7の通信制御部244により生成され、ベースバンド信号に変換されたタグリードのコマンドは、乗算部245により、発振部246より供給される周波数f1の信号を用いて変調され、送信部247およびアンテナ242を介して電波として送信される。
【0118】
コマンドの送信終了後、ステップS2において、タグリーダ202は、アンテナ242を介してSAWタグ201に対して電力を供給する。
【0119】
詳細には、通信制御部244は、タグリードのコマンドを生成した後、引き続き、SAWタグ201が固有データを読み出すのに必要な電力を供給するための信号(以下、電力供給信号と称する)を生成し、ベースバンド信号に変換する。このベースバンド信号(電力供給信号)は、乗算部245により、発振部246より供給される周波数f1の信号を用いて変調され、送信部247に供給される。そして、送信部247に供給された信号は増幅されて、電力供給に必要なエネルギーを有する送信信号となり、アンテナ242を介して電波として送信される。
【0120】
具体的には、例えば、いま、図11に示されるように、タグリーダ202は、時刻taから略時刻tbの間に、タグリードのコマンド281を送信し、それに引き続き、略時刻tbから、電力供給信号282を送信するとする。
【0121】
即ち、図11は、タグリーダ202が、アンテナ242を介して周波数f1で無線送信する信号の例を表しており、図中水平方向の軸は、時間軸を表している。
【0122】
後述するように、SAWタグ201は、このタグリードのコマンド281を受信し、認識すると、コマンド281に引き続き送信されてくる電力供給信号282を利用して、電源をオン状態にする(図9と図10のステップS21とS22)。
【0123】
なお、ここでは、電源スイッチを投入する等の特別な処理を、「電源をオン状態にする」と称しているのではなく、例えば、図6の整流部223が、アンテナ212に受信された電力供給信号282の電波を整流して内部エネルギーを発生させ、蓄積し、このエネルギーをメモリ225とメモリ制御部226に供給する処理を、「電源をオン状態にする」と称している。
【0124】
このとき、図7のタグリーダ202の通信制御部244は、タグリードのコマンド281や電力供給信号282を生成するのと同期して、検査パルス(送信パルス)も生成している。
【0125】
即ち、タグリーダ202は、コマンドを送信した後、電源をSAWタグ201に供給するのと同期して、図8のステップS3において、所定の周期で検査パルスを、アンテナ241を介してSAWタグ201に送信する。
【0126】
詳細には、上述したように、図7の通信制御部244が検査パルスを生成し、ベースバンド信号に変換させ、送受信部243が、そのベースバンド信号(検査パルス)を運用周波数f0の送信信号に変換し、アンテナ241が、その送信信号を電波として送信する。
【0127】
具体的には、例えば、いま、図12に示されるように、タグリーダ202は、タグリードのコマンド281の送信(アンテナ242を介する送信)を終了し、電源供給信号282の送信(アンテナ242を介する送信)を開始した略時刻tbに、最初の検査パルス291をアンテナ241を介して送信し、その後、所定の時間Taの間隔で検査パルスをアンテナ241を介して順次送信するとする。即ち、略時刻tbから時間Taだけ経過した略時刻tdに、次の検査パルス292がアンテナ241より送信され、略時刻tdから時間Taだけ経過した略時刻tfに、さらに次の検査パルス293がアンテナ241より送信され、略時刻tfから時間Taだけ経過した略時刻thに、最後の検査パルス294がアンテナ241より送信される。
【0128】
なお、図12の例では、従来の例と比較するために、固有データが4ビットとされ、その結果、検査パルス294が最後の検査パルスとされているが、固有データのビット数が不明の場合、或いは、4ビットより多い場合、さらに、時間Taを周期として検査パルスが順次送信されていく。
【0129】
また、検査パルスの送信周期である時間Taは、特に限定されないが、SAWタグ201上の弾性表面波の速度により決定されるとよい。
【0130】
上述したように(図6に示されるように)、SAWタグ201は、検査パルスの送信周期に同期して(いまの場合、時間Taの間隔毎に)、固有データのうちの、次の検査パルスが検査対象とするビットデータを読み出し、そのビットデータの内容に基づいて、スイッチ216の状態を制御することで、順次到達する検査パルスのそれぞれに対応する弾性表面波の、反射電極222における反射と通過を制御する。
【0131】
例えば、いま、SAWタグ201の固有データが、上述した従来の例と同様に、4ビットのデータ「1101」であるとする。
【0132】
この場合、後述するように、最初の検査パルス291(図12)がアンテナ211に受信されるタイミングで、SAWタグ201のメモリ制御部226は、メモリ225より固有データ「1101」のうちの1ビット目のビットデータ「1」を読み出し、スイッチ216を、「1」に対応する状態、即ち、オフ状態に切り替える。すると、反射電極222は、その両端がオープンとなり(開放され)、反射板として機能するようになり、くし型電極221より供給される、最初の検査パルス291に対応する弾性表面波を反射する。即ち、反射電極222は、最初の検査パルス291に対する反射波を放射することで、検査パルス291に応答する(図9と図10のステップS24、S25(NO)、および、S26)。
【0133】
次の検査パルス292(図12)がアンテナ211に受信されるタイミングで、メモリ制御部226は、メモリ225より固有データ「1101」のうちの2ビット目のビットデータ「1」を読み出し、スイッチ216を、「1」に対応する状態、即ち、オフ状態に切り替える(状態を切り替えない)。すると、反射電極222は、その両端がオープンとなり(開放され)、反射板として機能するようになり、くし型電極221より供給される、検査パルス292に対応する弾性表面波を反射する。即ち、反射電極222は、検査パルス292に対する反射波を放射することで、検査パルス292に応答する(図9と図10のステップS24、S25(NO)、および、S26)。
【0134】
さらに次の検査パルス293がアンテナ211に受信されるタイミングで、メモリ制御部226は、メモリ225より固有データ「1101」のうちの3ビット目のビットデータ「0」を読み出し、スイッチ216を、「0」に対応する状態、即ち、オン状態に切り替える。すると、反射電極222は、その両端がシュートされ(短絡され)、くし型電極221より供給される、検査パルス293に対応する弾性表面波を通過させる。即ち、反射電極222は、検査パルス293に対する反射波を放射しない(図9と図10のステップS24、S25(YES)、および、S27)。換言すると、反射電極222は、検査パルス293に対する応答を禁止したとも言える。
【0135】
最後の検査パルス294(図12)がアンテナ211に受信されるタイミングで、メモリ制御部226は、メモリ225より固有データ「1101」のうちの4ビット目のビットデータ「1」を読み出し、スイッチ216を、「1」に対応する状態、即ち、オフ状態に切り替える。すると、反射電極222は、その両端がオープンとなり(開放され)、反射板として機能するようになり、くし型電極221より供給される、検査パルス294に対応する弾性表面波を反射する。即ち、反射電極222は、検査パルス294に対する反射波を放射することで、検査パルス294に応答する(図9と図10のステップS24、S25(NO)、および、S26)。
【0136】
このように、メモリ制御部226は、検査パルスの到達タイミングに同期して、固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としているビットデータを読み出し、そのビットデータの値に対応してスイッチ216の状態(オン状態またはオフ状態)を変化させることで、反射電極222の弾性表面波の反射と通過を制御し、各検査パルスのそれぞれに対して応答を行ったり(反射波を放射したり)、応答を禁止する(弾性表面波を通過させ、反射波を放射しない)設定を行うことができる。
【0137】
即ち、メモリ制御部226は、固有データのうちの、次の検査パルスが検査対象としているビットデータが「1」であった場合、その検査パルスに対応する弾性表面波を、反射電極222で反射させるように制御する。従って、SAWタグ201は、その検査パルスに対する応答として、その検査パルス(弾性表面波)に対する反射波(反射パルス)をアンテナ211を介して送信することになる。
【0138】
これに対して、メモリ制御部226は、固有データのうちの、次の検査パルスが検査対象としているビットデータが「0」であった場合、その検査パルスに対応する弾性表面波を、反射電極222で通過させるように制御する。従って、SAWタグ201は、その検査パルスに対する応答を返さない(その検査パルス(弾性表面波)に対する反射波を送信しない)ことになる。
【0139】
これにより、タグリーダ202は、所定の検査パルスに対して、SAWタグ部201から反射波が送信された場合、その検査パルスが検査対象としているビットデータは「1」であると判定し、SAWタグ部201から反射波が送信されない場合、その検査パルスが検査対象としているビットデータは「0」であると判定することができる。
【0140】
そこで、図8のステップS4において、タグリーダ202は、SAWタグ部201から送信された反射波の受信有無に基づいて、SAWタグ201の固有データを検出するのである。
【0141】
具体的には、例えば、いまの場合、上述したように、最初の検査パルス291(即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、1ビット目のビットデータを検査する検査パルス291)に対して、反射波がSAWタグ201より送信されてくるので、図7のタグリーダ202の送受信部243は、アンテナ241を介してその反射波を受信し、ベースバンド信号に変換させて、通信制御部244に供給する。図12に示されるように、通信制御部244は、略時刻tcに、このベースバンド信号を復調することで反射パルス301を検出する。このような場合(反射パルスを検出した場合)、通信制御部244は、略時刻tbに生成した(送信された)検査パルス291で検査しようとしたデータ、即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、1ビット目のビットデータは、「1」であると判定する。
【0142】
次の検査パルス292(即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、2ビット目のビットデータを検査する検査パルス292)に対しても、反射波がSAWタグ201より送信されてくるので、送受信部243は、アンテナ241を介して反射波を受信し、ベースバンド信号に変換させて、通信制御部244に供給する。通信制御部244は、略時刻teに、このベースバンド信号を復調することで反射パルス302を検出し、略時刻tdに生成した(送信された)検査パルス292で検査しようとしたデータ、即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、2ビット目のビットデータは、「1」であると判定する。
【0143】
次に、略時刻tfに送信された検査パルス293(即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、3ビット目のビットデータを検査する検査パルス293)に対しては、反射波がSAWタグ201より送信されないので、通信制御部244は、略時刻tgになっても、検査パルス293に対する反射パルス303を検出することができない。そこで、このような場合(検査パルスを送信してから所定の時間が過ぎても、反射波が受信されない場合)、通信制御部244は、略時刻tfに生成した(送信された)検査パルス293で検査しようとしたデータ、即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、3ビット目のビットデータは、「0」であると判定する。
【0144】
最後(略時刻th)に送信された検査パルス294(即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、4ビット目のビットデータを検査する検査パルス294)に対しては、反射波がSAWタグ201より送信されてくるので、送受信部243は、アンテナ241を介して反射波を受信し、ベースバンド信号に変換させて、通信制御部244に供給する。通信制御部244は、略時刻tiに、このベースバンド信号を復調することで反射パルス304を検出し、略時刻thに生成した(送信された)検査パルス294で検査しようとしたデータ、即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、4ビット目のビットデータは、「1」であると判定する。
【0145】
このようにして、通信制御部244は、SAWタグ201の固有データが「1101」であることを検出すると、即ち、ステップS4の処理を完了すると、タグデータ検出処理を終了させる。
【0146】
次に、図9を参照して、上述したタグリーダ202のタグデータ検出処理に対する、SAWタグ201のタグデータ被検出処理について説明する。
【0147】
上述したように、ステップS1(図8と図10)の処理で、図5のタグリーダ202は、図11のタグリードのコマンド281を、アンテナ242を介してSAWタグ201に送信してくる。
【0148】
そこで、ステップS21において、図5のSAWタグ201は、タグリードのコマンド281をアンテナ212を介して受信し、認識する。
【0149】
詳細には、上述した図6に示されるように、アンテナ212が、タグリーダ202より送信された、周波数f1の電波であるタグリードのコマンド281を受信すると、整流部223は、その電波を整流して内部エネルギーを発生させ、蓄積する。制御部224は、このエネルギーを利用して、タグリードのコマンド281を認識し、メモリ制御部226に対して、タグリード(即ち、SAWタグ201の固有データの読み出し)を指示する。
【0150】
上述したように、ステップS2(図8と図10)の処理で、タグリードのコマンド281の送信終了後、タグリーダ202は、引き続き、図11の電力供給信号282を、アンテナ242を介してSAWタグ201に対して送信してくる。
【0151】
そこで、ステップS22において、SAWタグ201は、この電力供給信号282を利用して、電源をオン状態にする。
【0152】
即ち、上述したように、アンテナ212が、タグリーダ202より送信された、周波数f1の電波である電力供給信号282を受信すると、整流部223が、アンテナ212に受信された電力供給信号282の電波を整流して内部エネルギーを発生させ、蓄積し、このエネルギーをメモリ225とメモリ制御部226に電力として供給する。
【0153】
このとき、上述したように、ステップS3(図8と図10)の処理で、タグリーダ202は、所定の周期で(いまの場合、図12の時間Taの間隔で)、検査パルスを順次送信してくる。
【0154】
即ち、タグリーダ202は、コマンドを送信した後、電源をSAWタグ201に供給するのと同期して、ステップS3において、所定の周期で検査パルスを、アンテナ241を介してSAWタグ201に送信する。
【0155】
そこで、ステップS23において、SAWタグ201は、検査パルスの送信周期に同期して、SAWタグ201の固有データのうちの、対象となるビットデータを読み出し、ステップS24において、内部のスイッチ216の状態(オン状態、またはオフ状態)を、読み出した固有データ(ビットデータ)に対応する状態に切り替える。
【0156】
即ち、いまの場合、固有データは、「1101」とされているので、最初の検査パルス291(図12)の送信のタイミングにあわせて、メモリ制御部226は、最初の検査パルス291が検査対象としているビットデータ、即ち、固有データのうちの1ビット目のビットデータである「1」を読み出し、それに対応するハイレベル信号をインバータ215に供給する。インバータ215は、ハイレベル信号をローレベル信号に反転させ、スイッチ216に供給する。すると、スイッチ216の状態は、オフ状態に切り替わる。
【0157】
このとき、反射電極222は、ステップS25において、スイッチがオン状態であるか否かを判定する。なお、反射電極222は、アクティブに判定処理を行うわけではなく、実際には、パッシブにその両端の接続状態(オープン状態、または、ショート状態)が切り替わるだけであるが、ここでは、反射電極222が、その両端がオープンにされた場合、ステップS25において、スイッチがオン状態であると判定したとみなし、また、その両端がショートされた場合、ステップS25において、スイッチがオン状態ではない(オフ状態である)と判定したとみなす。
【0158】
従って、いまの場合、ステップS25において、スイッチがオン状態ではない(オフ状態である)と判定し、反射電極222は、ステップS26において、くし型電極221より供給される、検査パルス291に対応する弾性表面波に対して、反射波を放射する。
【0159】
上述したように、この反射波は、くし型電極221とアンテナ211を介して運用周波数f0の電波として送信され、タグリーダ202に受信される。タグリーダ202は、この反射波を、検査パルス291に対する反射パルス301として検出し、検査パルス291で検査しようとしたデータ、即ち、SAWタグ201の固有データのうちの、1ビット目のビットデータは、「1」であると判定する。
【0160】
ステップS28において、メモリ制御部226は、全ての検査パルスが到達したか否かを判定する。
【0161】
即ち、ここでは、固有データが4ビットのデータとされているので、メモリ制御部226は、ステップS28において、検査パルスが4つ到達したか否かを判定することで(さらに言えば、固有データのうちの、4ビット目(最後)のビットデータを読み出したか否か)に基づいて、全ての検査パルスが到達したか否かを判定する。
【0162】
いまの場合、1つ目の検査パルス291しか到達していないので、ステップS28において、全ての検査パルスがまだ到達していないと判定され、処理はステップS23に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0163】
即ち、ステップS23とS24の処理で、2つ目の検査パルス292の送信タイミングに同期して、固有データ「1101」のうちの、2ビット目のビットデータ「1」が読み出され、スイッチ216が、「1」に対応する状態、即ち、オフ状態に切り替えられる。すると、反射電極222は、その両端がオープンとなり(ステップS25において、スイッチがオン状態ではない(オフ状態である)と判定し)、ステップS26において、くし型電極221より供給される、検査パルス292に対応する弾性表面波に対して、反射波を放射する。
【0164】
いまの時点では、2つ目の検査パルス292しか到達していないので、ステップS28において、全ての検査パルスがまだ到達していないと判定され、処理はステップS23に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0165】
即ち、ステップS23とS24の処理で、3つ目の検査パルス293の送信タイミングに同期して、固有データ「1101」のうちの、3ビット目のビットデータ「0」が読み出され、スイッチ216が、「0」に対応する状態、即ち、オン状態に切り替えられる。すると、今度は、反射電極222は、その両端がショートされ(ステップS25において、スイッチがオン状態であると判定し)、ステップS27において、くし型電極221より供給される、検査パルス293に対応する弾性表面波を通過させる。即ち、反射電極222は、反射波を放射しない。
【0166】
いまの時点では、3つ目の検査パルス293しか到達していないので、ステップS28において、全ての検査パルスがまだ到達していないと判定され、処理はステップS23に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0167】
即ち、ステップS23とS24の処理で、4つ目(即ち、最後)の検査パルス294の送信タイミングに同期して、固有データ「1101」のうちの、4ビット目のビットデータ「1」が読み出され、スイッチ216が、「1」に対応する状態、即ち、オフ状態に切り替えられる。すると、今度は、反射電極222は、その両端がオープンにされ(ステップS25において、スイッチがオン状態ではない(オフ状態である)と判定し)、ステップS27において、くし型電極221より供給される、検査パルス294に対応する弾性表面波に対して、反射波を放射する。
【0168】
いまの時点では、最後(4つ目)の検査パルス294が到達し、それに対応する処理は完了したので、ステップS28において、全ての検査パルスが到達したと判定され、タグデータ被検出処理は終了となる。
【0169】
このように、本実施の形態が適用される無線通信システムとしての、RFIDシステムにおいては、図5に示されるように、タグリーダ202と、自分自身を識別させる固有データを有するSAWタグ201が無線通信を行うことで、タグリーダ202が、SAWタグ201の固有データを検出して、SAWタグ201を認識する。
【0170】
具体的には、タグリーダ202は、所定の時間周期で、固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、SAWタグ201に順次送信する。
【0171】
SAWタグ201は、固有データのうちの、タグリーダ202より次に送信される検査パルスが検査対象としているビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する。
【0172】
SAWタグ201は、タグリーダ202より、応答を行うと設定した第1の検査パルスが送信された場合、第1の検査パルスから弾性表面波を励振させ、その弾性表面波を反射させることで、第1の検査パルスに対する応答を行い、タグリーダ202より、応答を禁止すると設定した第2の検査パルスが送信された場合、第2の検査パルスから弾性表面波を励振させ、その弾性表面波を通過させることで、第2の検査パルスに対する応答を禁止する。
【0173】
タグリーダ202は、送信した複数の検査パルスのそれぞれに対する、SAWタグ201からの応答の有無に基づいて、対応するビットデータのそれぞれを判定することで、固有データを検出する。
【0174】
従って、SAWタグ201においては、固有データを表す反射電極は、反射電極222の1つで済むことになり、従来のSAWタグの特徴を生かした小型で高容量なデータタグであるSAWタグ201の実現が容易に可能になる。また、このようなSAWタグ201は、タグリーダ202から送信された検査パルスの振幅に対して、減衰しない反射パルスの放射ができるので、タグリーダ202は、確実にSAWタグ201を認識することが可能になる。従って、本実施の形態が適用されるRFIDシステムは、上述した従来の課題を解決することができる。
【0175】
さらに、図1や図4のように構成される従来のSAWタグからは、その構成上、所定の1つの固有データ(図1と図4の例では、「1101」の1つ)のみしか読み出せない。或いは、複数のデータの読み出しを可能にするためには、SAWタグ上に、その分の反射電極をさらに配置しなければならず、SAWタグの物理的な大きさが大きなものとなってしまう。これに対して、本実施の形態においては、SAWタグのメモリに複数のデータ(特に、固有データに限定されず、任意のビットデータ)を記憶させ、タグリーダが、それらのうちのいずれかを読み出すコマンドをSAWタグに与え、SAWタグがそのコマンドを認識するようにすれば、1つのSAWタグから複数のデータの読み出しができるという効果も奏することが可能になる。
【0176】
なお、本実施の形態においては、メモリ読み出しのための電力は、SAWタグ201の固有データの送信周波数(即ち、運用周波数f0)とは異なる周波数f1の電波により供給されたが、電波の代わりに光により供給されてもよい。即ち、上述したように、SAWタグ201に対する電源供給は、タグリーダ202から行われるが、その供給の形態は特に限定されず、様々な周波数(波長)の電波または光を利用することが可能である。
【0177】
さらにまた、上述した例では、タグリーダ202は、SAWタグ201の固有データの読み出しを行う例を説明したが、勿論、SAWタグ201のメモリにデータを書き込むことも容易に実現可能である。即ち、リードライト可能なSAWタグ201も容易に実現可能である。
【0178】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることができる。
【0179】
この場合、上述した図6のSAWタグ201のうちのタグ制御部214や、図7のタグリーダ202のうちの通信制御部244は、例えば、図13に示されるように構成することもできる。
【0180】
図13において、CPU(Central Processing Unit)401は、ROM(Read Only Memory)402に記録されているプログラム、または記憶部408からRAM(Random Access Memory)403にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM403にはまた、CPU401が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0181】
CPU401、ROM402、およびRAM403は、バス404を介して相互に接続されている。このバス404にはまた、入出力インタフェース405も接続されている。
【0182】
入出力インタフェース405には、必要に応じて、キーボード、マウスなどよりなる入力部406、ディスプレイなどよりなる出力部407、ハードディスクなどより構成される記憶部408が接続される。
【0183】
入出力インタフェース405にはまた、通信接続部409が接続される。即ち、図6のタグ制御部214における通信接続部409の場合、それには、例えば、アンテナ212とインバータ215が接続される。また、図7の通信制御部244における通信接続部409の場合、それには、例えば、送受信部243と乗算部245が接続される。
【0184】
入出力インタフェース405にはまた、必要に応じてドライブ410が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体411が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部408にインストールされる。
【0185】
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0186】
この記録媒体は、図13に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini−Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体(パッケージメディア)411により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM402や、記憶部408に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0187】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0188】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
【0189】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明によれば、SAWを用いたRFIDシステムを利用することができる。特に、SAWタグを小型化するとともに、タグリーダが、そのSAWタグを確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のSAWタグの構成例を表すブロック図である。
【図2】図1の従来のSAWタグを利用するRFIDシステムの動作を説明する図である。
【図3】図1の従来のSAWタグを利用するRFIDシステムの動作を説明する他の図である。
【図4】従来のSAWタグの他の構成例を表すブロック図である。
【図5】本実施の形態が適用される無線通信システムとしての、RFIDシステムの構成例を示すブロック図である。
【図6】図5のRFIDシステムのタグリーダの詳細な構成例を示すブロック図である。
【図7】図5のRFIDシステムのSAWタグの詳細な構成例を示すブロック図である。
【図8】図5のRFIDシステムのタグリーダのタグデータ検出処理の例を説明するフローチャートである。
【図9】図5のRFIDシステムのSAWタグの被タグデータ検出処理の例を説明するフローチャートである。
【図10】図5のRFIDシステムのタグリーダとSAWタグとの処理の関係の例を示すアローチャートである。
【図11】図5のRFIDシステムの動作を説明する図である。
【図12】図5のRFIDシステムの動作を説明する他の図である。
【図13】図5のRFIDシステムのタグリーダまたはSAWタグの他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
201 SAWタグ, 202 タグリーダ, 211,212 アンテナ, 213 タグ部, 214 タグ制御部, 215 インバータ, 216 スイッチ, 221 くし型電極, 222 反射電極, 223 整流部, 224 制御部, 225 メモリ, 226 メモリ制御部, 241,242アンテナ, 243 送受信部, 244 通信制御部, 245 乗算部,246 発振部, 247 送信部, 252 スイッチ, 253 送信部, 254 乗算部, 255 発振部, 256 受信部, 257 検波部, 281 コマンド, 282 電力供給信号, 291乃至294 検査パルス, 301乃至304 反射パルス, Ta 検査パルスの送信周期

Claims (15)

  1. 第1の無線通信装置と、自分自身を識別させる固有データを有する第2の無線通信装置とが無線通信を行う無線通信システムにおいて、
    前記第1の無線通信装置は、
    所定の時間周期で、前記固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、前記第2の無線通信装置に順次送信する送信手段と、
    前記送信手段より送信された複数の前記検査パルスのそれぞれに対する、前記第2の無線通信装置からの応答の有無に基づいて、対応する前記ビットデータのそれぞれを判定することで、前記固有データを検出する検出手段と
    を備え、
    前記第2の無線通信装置は、
    前記第1の無線通信装置より送信された前記検査パルスから弾性表面波を励振する励振手段と、
    前記固有データのうちの、前記第1の無線通信装置より次に送信される前記検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定手段と、
    前記励振手段により、前記設定手段により応答を行うと設定された第1の検査パルスから前記弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させることで、前記第1の検査パルスに対する応答を行い、前記励振手段により、前記設定手段により応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから前記弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させることで、前記第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答手段と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 第1の無線通信装置と、自分自身を識別させる固有データを有する第2の無線通信装置とが無線通信を行う無線通信システムの無線通信方法において、
    前記第1の無線通信装置は、所定の時間周期で、前記固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、前記第2の無線通信装置に順次送信し、
    前記第2の無線通信装置は、前記固有データのうちの、前記第1の無線通信装置より次に送信される前記検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定し、
    前記第2の無線通信装置は、前記第1の無線通信装置より、応答を行うと設定した第1の検査パルスが送信された場合、第1の検査パルスから弾性表面波を励振させ、その弾性表面波を反射させることで、前記第1の検査パルスに対する応答を行い、前記第1の無線通信装置より、応答を禁止すると設定した第2の検査パルスが送信された場合、第2の検査パルスから弾性表面波を励振させ、その弾性表面波を通過させることで、前記第2の検査パルスに対する応答を禁止し、
    前記第1の無線通信装置は、送信した複数の前記検査パルスのそれぞれに対する、前記第2の無線通信装置からの応答の有無に基づいて、対応する前記ビットデータのそれぞれを判定することで、前記固有データを検出する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 自分自身を識別させる固有データを有する他の無線通信装置と、無線通信を行う無線通信装置において、
    所定の時間周期で、前記固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、前記他の無線通信装置に順次送信する送信手段と、
    前記送信手段より送信された前記検査パルスから弾性表面波を励振し、前記固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、前記弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する前記他の無線通信装置から放射された前記反射波を受信する受信手段と、
    前記送信手段より送信された複数の前記検査パルスのそれぞれに対して、前記受信手段で前記反射波が受信されたか否かに基づいて、対応する前記ビットデータのそれぞれを判定することで、前記固有データを検出する検出手段と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  4. 前記他の無線通信装置が、前記反射波の放射の制御を実行する場合に利用する電力を供給する電力供給手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記送信手段は、前記検査パルスを、第1の周波数の電波として送信し、
    前記電力供給手段は、前記電力を、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の、その電力に対応するエネルギーを有する電波として供給する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記電力供給手段は、前記電力を、その電力に対応するエネルギーを有する光として供給する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  7. 自分自身を識別させる固有データを有する無線通信装置と、無線通信を行う無線通信方法において、
    所定の時間周期で、前記固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、前記無線通信装置に順次送信する送信ステップと、
    前記送信ステップの処理で送信された前記検査パルスから弾性表面波を励振し、前記固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、前記弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する前記無線通信装置から放射された前記反射波を受信する受信ステップと、
    前記送信ステップの処理で送信された複数の前記検査パルスのそれぞれに対して、前記受信ステップの処理で前記反射波が受信されたか否かに基づいて、対応する前記ビットデータのそれぞれを判定することで、前記固有データを検出する検出ステップと
    を含むことを特徴とする無線通信方法。
  8. 自分自身を識別させる固有データを有する無線通信装置と、無線通信を行う無線通信処理をコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
    所定の時間周期で、前記固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれを、前記無線通信装置に順次送信させるように、前記検査パルスを生成する生成ステップと、
    前記生成ステップの処理により生成され、送信された前記検査パルスから弾性表面波を励振し、前記固有データのうちの、その検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、前記弾性表面波に対する反射波を放射させるか否かを制御する前記無線通信装置から放射された前記反射波が受信されたか否かに基づいて、対応する前記ビットデータのそれぞれを判定することで、前記固有データを検出する検出ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  9. 他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置において、
    前記他の無線通信装置から、所定の時間周期で、前記無線通信装置自身を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、前記検査パルスから弾性表面波を励振する励振手段と、
    前記固有データのうちの、前記他の無線通信装置より次に送信される前記検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定手段と、
    前記励振手段により、前記設定手段により応答を行うと設定された第1の検査パルスから前記弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させることで、前記第1の検査パルスに対する応答を行い、前記励振手段により、前記設定手段により応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから前記弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させることで、前記第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答手段と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  10. 前記応答手段は、その両端が開放された場合、前記励振手段により励振された前記弾性表面波を反射させ、前記両端が短絡された場合、前記弾性表面波を通過させる、1つの反射電極と、
    前記反射電極の前記両端に接続されるスイッチと
    を有し、
    前記設定手段は、前記検査パルスに対する応答を行う設定をする場合、前記反射電極の両端を開放させるように前記スイッチを操作し、前記検査パルスに対する応答を禁止する設定をする場合、前記反射電極の両端を短絡させるように前記スイッチを操作する
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記固有データを予め記憶する記憶手段と、
    前記設定手段が、前記記憶手段に記憶された前記固有データの中から、次の前記検査パルスの検査対象となる前記ビットデータを読み出し、読み出した前記ビットデータに基づいて、その検査パルスに対する応答を行うか否かを設定する処理に伴う電力として、前記他の無線通信装置から供給される電力を提供する電力提供手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  12. 前記他の無線通信装置は、前記検査パルスを、第1の周波数の電波として送信し、前記電力供給手段に供給する前記電力を、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の、その電力に対応するエネルギーを有する電波として送信する
    ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
  13. 前記他の無線通信装置は、前記電力供給手段に供給する前記電力を、その電力に対応するエネルギーを有する光として送信する
    ことを特徴とする請求項10に記載の無線通信装置。
  14. 無線通信装置と無線通信を行い、前記無線通信装置に所定の固有情報を検出させる無線通信方法において、
    前記無線通信装置から、所定の時間周期で、前記固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、前記検査パルスから弾性表面波を励振する励振ステップと、
    前記固有データのうちの、前記他の無線通信装置より次に送信される前記検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを設定する設定ステップと、
    前記励振ステップの処理により、前記設定ステップの処理により応答を行うと設定された第1の検査パルスから前記弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を反射させることで、前記第1の検査パルスに対する応答を行い、前記励振ステップの処理により、前記設定ステップの処理により応答を禁止すると設定された第2の検査パルスから前記弾性表面波が励振された場合、その弾性表面波を通過させることで、前記第2の検査パルスに対する応答を禁止する応答ステップと
    を含むことを特徴とする無線通信方法。
  15. 第1の無線通信装置と、第2の無線通信装置との間の無線通信処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
    前記第2の無線通信装置が、
    前記第1の無線通信装置から、所定の時間周期で、前記第2の無線通信装置を識別させる固有データを構成する各ビットデータのそれぞれを検査する、複数の検査パルスのそれぞれが送信されてきた場合、前記検査パルスから弾性表面波を励振する電極と、
    その両端が開放された場合、前記電極により励振された前記弾性表面波を反射させ、前記両端が短絡された場合、前記弾性表面波を通過させる、1つの反射電極と、
    前記反射電極の前記両端に接続されるスイッチと
    を備える場合の前記プログラムにおいて、
    前記固有データのうちの、前記第1の無線通信装置より次に送信される前記検査パルスが検査対象としている前記ビットデータの内容に基づいて、その検査パルスに対して応答を行うか否かを判定し、検査パルスに対する応答を行うと判定した場合、前記反射電極の両端を開放させるように前記スイッチを切り替える設定をし、前記検査パルスに対する応答を禁止すると判定した場合、前記反射電極の両端を短絡させるように前記スイッチを切り替える設定をする設定ステップ
    を含むことを特徴とするプログラム。
JP2003110235A 2003-04-15 2003-04-15 無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム Expired - Fee Related JP3972304B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003110235A JP3972304B2 (ja) 2003-04-15 2003-04-15 無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム
US10/824,300 US7151437B2 (en) 2003-04-15 2004-04-14 Radio communication system and method, radio communication apparatus and method, and program
KR1020040025737A KR101105587B1 (ko) 2003-04-15 2004-04-14 무선 통신 시스템 및 방법, 무선 통신 장치 및 방법
CNB2004100346078A CN1293508C (zh) 2003-04-15 2004-04-15 无线电通信***与方法、无线电通信装置与方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003110235A JP3972304B2 (ja) 2003-04-15 2003-04-15 無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004320319A true JP2004320319A (ja) 2004-11-11
JP3972304B2 JP3972304B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=33471152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003110235A Expired - Fee Related JP3972304B2 (ja) 2003-04-15 2003-04-15 無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7151437B2 (ja)
JP (1) JP3972304B2 (ja)
KR (1) KR101105587B1 (ja)
CN (1) CN1293508C (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100775763B1 (ko) * 2006-03-21 2007-11-09 엘지전자 주식회사 Rfid 태그 및 그 제조방법
WO2012036460A2 (ko) * 2010-09-17 2012-03-22 아주대학교산학협력단 표면 탄성파 기반 마이크로 센서를 이용한 무선측정장치 및 그 방법

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007530956A (ja) * 2004-04-02 2007-11-01 キストラー ホールディング アクチエンゲゼルシャフト 表面波素子を有するセンサ
DE602005009481D1 (de) * 2005-01-20 2008-10-16 Toshiba Kk Funkkommunikationsgerät und Verfahren
US20080012689A1 (en) * 2006-07-12 2008-01-17 Yfy Rfid Technologies Company Limited Radio frequency identification system and method thereof
KR100971000B1 (ko) * 2008-06-09 2010-07-20 아주대학교산학협력단 Saw 디바이스용 리더장치
CN102741865B (zh) * 2009-11-30 2016-04-06 康宁股份有限公司 Rfid状况锁存
CN102957457B (zh) * 2011-08-25 2015-11-25 国民技术股份有限公司 基于倏逝波的移动通讯***及方法、读卡器及移动终端
US9165232B2 (en) 2012-05-14 2015-10-20 Corning Incorporated Radio-frequency identification (RFID) tag-to-tag autoconnect discovery, and related methods, circuits, and systems
CN106253874A (zh) * 2016-09-22 2016-12-21 深圳华远微电科技有限公司 一种基于声表面波谐振器的rfid芯片及其封装结构

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0375195A (ja) * 1989-08-17 1991-03-29 Kazuhiko Yamanouchi Idカード
JPH03181235A (ja) * 1989-12-08 1991-08-07 Tokimec Inc 非接触データ通信方式
JPH0534449A (ja) * 1991-07-26 1993-02-09 Omron Corp 移動体識別装置
JPH09330383A (ja) * 1996-06-13 1997-12-22 Tokin Corp 非接触型データキャリアシステム
JPH1049643A (ja) * 1996-08-08 1998-02-20 Hitachi Ltd 電子カードおよび情報機器
JP2000056810A (ja) * 1998-08-10 2000-02-25 Mazda Motor Corp 生産設備の制御装置及びそのデータ管理方法
JP2003263612A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Pegasus Net Kk Saw−idカードによる位置情報管理システム

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3377616A (en) * 1964-04-27 1968-04-09 Gen Signal Corp Vehicle identification system
US3981011A (en) * 1975-03-31 1976-09-14 Sperry Rand Corporation Object identification system using an RF roll-call technique
US5245332A (en) * 1988-06-22 1993-09-14 Iedsco Oy Programmable memory for an encoding system
RU2105993C1 (ru) * 1992-01-03 1998-02-27 Сименс АГ Опрашиваемый по радио пассивный датчик на поверхностных акустических волнах
US5721421A (en) * 1996-07-15 1998-02-24 Bass, Inc. Apparatus and method for verifying a shelf tag
US6002344A (en) * 1997-11-21 1999-12-14 Bandy; William R. System and method for electronic inventory
DE69933963T2 (de) * 1998-03-24 2007-09-20 Kabushiki Kaisha Toshiba IC Karte mit kontaktbehafteten und kontaktlosen Schnittstellen
DE19860058C1 (de) * 1998-12-23 2000-03-30 Siemens Ag Funkabfragbares Oberflächenwellen-Bauelement mit optimalem Codeumfang
US7347788B2 (en) * 2004-03-16 2008-03-25 Crowson Enterprises Llc Synthetic ice surface systems and methods thereof

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0375195A (ja) * 1989-08-17 1991-03-29 Kazuhiko Yamanouchi Idカード
JPH03181235A (ja) * 1989-12-08 1991-08-07 Tokimec Inc 非接触データ通信方式
JPH0534449A (ja) * 1991-07-26 1993-02-09 Omron Corp 移動体識別装置
JPH09330383A (ja) * 1996-06-13 1997-12-22 Tokin Corp 非接触型データキャリアシステム
JPH1049643A (ja) * 1996-08-08 1998-02-20 Hitachi Ltd 電子カードおよび情報機器
JP2000056810A (ja) * 1998-08-10 2000-02-25 Mazda Motor Corp 生産設備の制御装置及びそのデータ管理方法
JP2003263612A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Pegasus Net Kk Saw−idカードによる位置情報管理システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100775763B1 (ko) * 2006-03-21 2007-11-09 엘지전자 주식회사 Rfid 태그 및 그 제조방법
WO2012036460A2 (ko) * 2010-09-17 2012-03-22 아주대학교산학협력단 표면 탄성파 기반 마이크로 센서를 이용한 무선측정장치 및 그 방법
WO2012036460A3 (ko) * 2010-09-17 2012-05-18 아주대학교산학협력단 표면 탄성파 기반 마이크로 센서를 이용한 무선측정장치 및 그 방법
KR101202878B1 (ko) * 2010-09-17 2012-11-19 아주대학교산학협력단 표면 탄성파 기반 마이크로 센서를 이용한 무선측정장치 및 그 방법
US9116034B2 (en) 2010-09-17 2015-08-25 Ajou University Industry Cooperation Foundation Wireless measurement device using surface acoustic wave (SAW)-based micro sensor and method of using the saw-based micro sensor

Also Published As

Publication number Publication date
US7151437B2 (en) 2006-12-19
US20050030159A1 (en) 2005-02-10
JP3972304B2 (ja) 2007-09-05
KR20040090484A (ko) 2004-10-25
KR101105587B1 (ko) 2012-01-17
CN1542675A (zh) 2004-11-03
CN1293508C (zh) 2007-01-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8362879B2 (en) Apparatus and method for integrated reader and tag
US7633378B2 (en) Object identification system with adaptive transceivers and methods of operation
JP2004320319A (ja) 無線通信システムおよび方法、無線通信装置および方法、並びに、プログラム
US20060267772A1 (en) Mode-diveristy RFAID tag and interrogator system and method for identifying an RFAID transponder
JP4173503B2 (ja) Rfidシステムおよびrfidシステムの処理方法
JP2010225152A (ja) ネットワーク・コンポーネント、基準ネットワーク・コンポーネントを見つける方法およびプログラム
JPH08123919A (ja) 非接触icカードシステムおよびその通信方法
WO2004032349A1 (en) Radio frequency identification devices, backscatter communication device wake-up methods, communication device wake-up methods and a radio frequency identification device wake-up method
WO2003032240A2 (en) Methods and apparatuses for identification
JP2000049653A (ja) 非接触通信システム
JP2006071466A (ja) 移動方向判定システム、移動方向判定方法、プログラムおよび記録媒体
JP2008204234A (ja) Rfidタグ内蔵型sawセンサ及び計測システム
JP4650053B2 (ja) 質問器、応答器、位置検出方法および位置検出用プログラム
JP2002015288A (ja) Rfid多用途質問機
JP2004112646A (ja) 無線通信制御装置及び無線通信制御プログラム、無線通信システム
JP4449625B2 (ja) 無線タグ通信システムの質問器
JP4699894B2 (ja) Rfidタグ感知システム及び感知用発光タグ
Mostaccio et al. Ultra-low power RFID-based wake-up architectures for wireless sensor networks in industrial plants
JPH0843527A (ja) 非接触式個体識別システム
KR100971000B1 (ko) Saw 디바이스용 리더장치
JP2007506367A (ja) Saw(表面音響波)識別タグの判別方法
JP5394339B2 (ja) Rfidタグ感知システム及び感知用発光タグ
JP2007101261A (ja) 存在範囲同定システム、存在範囲同定方法、及びプログラム
JPH11232418A (ja) 非接触icカード
JPH09251076A (ja) トランスポンダのコード発生器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070226

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees