JP2004320168A - 無線受信装置および無線受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ること。
【解決手段】スイッチ200は、受信アンテナを切り替えて受信信号を出力する。無線受信部210は、受信信号に対して所定の無線受信処理を施す。スイッチ220は、スイッチ200と同期して切り替わり、無線受信処理後の信号を出力する。FFT240−1、240−2は、各受信アンテナに対応する信号を高速フーリエ変換し、それぞれN個のサブキャリア信号を出力する。位相制御部290は、サンプリングタイミングの遅延による各サブキャリア信号の位相回転量をあらかじめ保持している。また、位相制御部290は、2本目のアンテナに対応するN個のサブキャリア信号を、保持している位相回転量だけそれぞれ位相回転させる。
【選択図】 図3
【解決手段】スイッチ200は、受信アンテナを切り替えて受信信号を出力する。無線受信部210は、受信信号に対して所定の無線受信処理を施す。スイッチ220は、スイッチ200と同期して切り替わり、無線受信処理後の信号を出力する。FFT240−1、240−2は、各受信アンテナに対応する信号を高速フーリエ変換し、それぞれN個のサブキャリア信号を出力する。位相制御部290は、サンプリングタイミングの遅延による各サブキャリア信号の位相回転量をあらかじめ保持している。また、位相制御部290は、2本目のアンテナに対応するN個のサブキャリア信号を、保持している位相回転量だけそれぞれ位相回転させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無線受信装置および無線受信方法に関し、特に、ダイバーシチ受信やアダプティブアレー受信のために複数の受信アンテナを有する無線受信装置および無線受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線通信システムにおいてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)を適用することが検討されている。OFDMは、周波数が互いに直交する複数のサブキャリアに信号を重畳して伝送する技術であり、周波数利用効率を向上させ、マルチパス干渉に対する耐性が大きいという利点がある。OFDMは、主に、デジタルテレビ放送やWLAN(Wireless Local Area Network)に用いられており、将来的にも適用範囲が広がると考えられる。
【0003】
上述のように、OFDMは周波数利用効率が高く、マルチパス干渉に対する耐性が大きいが、さらに、ダイバーシチ受信やアダプティブアレー受信を組み合わせることにより、フェージングの影響を低減して、より精度の高い無線通信を実現することができると考えられる。
【0004】
一般に、ダイバーシチ受信やアダプティブアレー受信を行う無線受信装置は、複数の受信アンテナを有している。このような無線受信装置は、それぞれの受信アンテナによって受信された無線周波数(RF:Radio Frequency)の信号に対してダウンコンバートやA/D(Analogue/Digital)変換などの無線受信処理を行う受信RF回路を、受信アンテナごとに有している。したがって、受信アンテナが多くなればなるほど、受信RF回路の数も増加し、結果として無線受信装置の受信アンテナおよび受信RF回路を含む受信部全体の回路規模が増大する。
【0005】
従来、受信部の回路規模を削減するため、複数の受信アンテナと1つの受信RF回路との接続をスイッチによって切り替え、1つの受信RF回路によってすべての受信アンテナによって受信された信号に対して時系列で無線受信処理を施す無線受信装置が考えられている(例えば、特許文献1の図1参照)。
【0006】
この無線受信装置は、無線受信処理後の信号を、再度スイッチによってそれぞれの受信アンテナごとに振り分け、振り分けられたそれぞれの信号にLPF(Low Pass Filter)などによるフィルタリング処理を行って補間し、補間されて得られた信号を合成し、受信データを得る。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−127678号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の無線受信装置においては、受信アンテナおよび受信RF回路を含む受信部全体の回路規模を削減することはできるものの、各受信アンテナに対応して、新たに補間回路などの別の回路を設ける必要が生じるという問題がある。したがって、上記従来の無線受信装置においては、受信部全体の回路規模が削減される一方、受信部以外の回路規模は増大してしまう。回路規模の増大は、結果として、装置の大型化およびコストの増加を招くことになる。
【0009】
さらに、上述した補間回路においては、補間の精度を一定以上に保つために、LPFなどによるフィルタリング処理の処理量を大きくする必要が生じる。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる無線受信装置および無線受信方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線受信装置は、互いに周波数が異なる複数のサブキャリア信号を含む同一の信号を互いに異なる受信タイミングでそれぞれ受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナそれぞれの受信信号を時系列に無線受信処理する受信手段と、前記時系列に無線受信処理された信号を直交変換して前記複数のアンテナそれぞれの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を得る変換手段と、少なくとも1つのアンテナの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じてそれぞれ位相回転させる制御手段と、を有する構成を採る。
【0012】
この構成によれば、複数のアンテナから異なるタイミングで受信された信号を順次無線受信処理し、無線受信処理後の信号を直交変換して得られるアンテナごとの複数のサブキャリア信号のうち、少なくとも1つのアンテナに対応する複数のサブキャリア信号を受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて位相回転させるため、複数のアンテナに対して無線受信処理を行う処理部は1つで済むとともに、受信タイミングのずれを位相回転のみで補償することができ、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0013】
本発明の無線受信装置は、前記制御手段は、前記信号の伝搬路環境による振幅変動および位相回転を推定するチャネル推定部、を含み、推定された位相回転および前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて前記複数のサブキャリア信号を位相回転させる構成を採る。
【0014】
この構成によれば、チャネル推定によって求められた位相回転および受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて複数のサブキャリア信号を位相回転させるため、通常のチャネル推定を行うと同時に受信タイミングのずれを補償することができ、装置全体の回路規模をさらに削減することができる。
【0015】
本発明の無線受信装置は、前記制御手段は、前記複数のアンテナのうち最初に前記信号を受信する第1のアンテナの受信タイミングに対する受信タイミングの遅延時間に応じて、前記第1のアンテナ以外のアンテナに対応する前記複数のサブキャリア信号を位相回転させる構成を採る。
【0016】
この構成によれば、最初に信号を受信するアンテナからの受信タイミングの遅延時間に応じて、その他のアンテナに対応するサブキャリア信号を位相回転させるため、アンテナごとの受信タイミングのずれを正確に補償することができる。
【0017】
本発明の無線受信装置は、前記制御手段は、前記複数のサブキャリア信号の周波数に応じて定まる位相回転量をあらかじめ保持する構成を採る。
【0018】
この構成によれば、複数のサブキャリア信号の周波数に応じて定まる位相回転量をあらかじめ保持するため、位相回転を行うための処理負荷を小さくすることができる。
【0019】
本発明の無線受信装置は、前記受信手段は、前記複数のアンテナを切り替える第1のスイッチと、前記第1のスイッチから出力される信号を順次無線受信処理する無線受信処理部と、無線受信処理後の信号をそれぞれ受信したアンテナに対応して振り分ける第2のスイッチと、を有する構成を採る。
【0020】
この構成によれば、複数のアンテナを切り替えて出力される信号を順次無線受信処理し、無線受信処理後の信号を再度アンテナごとに振り分けるため、複数のアンテナの受信タイミングを精度良く制御できるとともに、複数のアンテナに対して無線受信処理を行う処理部は1つで済む。
【0021】
本発明の無線受信装置は、位相回転後に同一周波数のサブキャリア信号同士を合成する合成手段と、合成されて得られた信号を通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散する逆拡散手段と、をさらに有する構成を採る。
【0022】
この構成によれば、位相回転後に同一周波数のサブキャリア信号同士を合成し、通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散するため、各サブキャリア信号のパワーを増大させることができ、復調の誤りを少なくすることができるとともに、CDMA(Code Division Multiple Access)方式を用いる移動体通信システムにおいても、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0023】
本発明の無線受信装置は、位相回転後に前記複数のアンテナのうち受信状態が最良のアンテナに対応するサブキャリア信号を選択する選択手段と、選択されて得られた信号を通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散する逆拡散手段と、をさらに有する構成を採る。
【0024】
この構成によれば、位相回転後に前記複数のアンテナのうち受信状態が最良のアンテナに対応するサブキャリア信号を選択し、通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散するため、受信状態が劣悪なアンテナによって受信されたサブキャリア信号の影響を排除して、復調の誤りを少なくすることができるとともに、CDMA方式を用いる移動体通信システムにおいても、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0025】
本発明の移動局装置は、上記のいずれかに記載の無線受信装置を有する構成を採る。
【0026】
この構成によれば、上記のいずれかに記載の無線受信装置と同様の作用効果を移動局装置において実現することができる。
【0027】
本発明の基地局装置は、上記のいずれかに記載の無線受信装置を有する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、上記のいずれかに記載の無線受信装置と同様の作用効果を基地局装置において実現することができる。
【0029】
本発明の無線受信方法は、複数のアンテナを備える無線受信装置において用いられる無線受信方法であって、互いに周波数が異なる複数のサブキャリア信号を含む同一の信号を互いに異なる受信タイミングで前記複数のアンテナからそれぞれ受信するステップと、前記複数のアンテナそれぞれの受信信号を時系列に無線受信処理するステップと、時系列に無線受信処理した信号を直交変換して前記複数のアンテナそれぞれの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を得るステップと、少なくとも1つのアンテナの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じてそれぞれ位相回転させるステップと、を有するようにした。
【0030】
この方法によれば、複数のアンテナから異なるタイミングで受信された信号を順次無線受信処理し、無線受信処理後の信号を直交変換して得られるアンテナごとの複数のサブキャリア信号のうち、少なくとも1つのアンテナに対応する複数のサブキャリア信号を受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて位相回転させるため、複数のアンテナに対して無線受信処理を行う処理部は1つで済むとともに、受信タイミングのずれを位相回転のみで補償することができ、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、周波数が互いに直交する複数のサブキャリアに信号を重畳して伝送するOFDMにおいては、受信信号に対して直交変換であるFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)またはDFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)などが行われるため、時系列で(すなわち、時間軸上に)サンプリングされる受信信号が周波数軸上に並べ替えられることに着目した。
【0032】
そして、複数の受信アンテナそれぞれによって受信される受信信号のサンプリングタイミングをずらした場合、FFT後には、このサンプリングタイミングのずれは各周波数のサブキャリアの位相回転となって現れることを見出し、本発明をするに至った。
【0033】
すなわち、本発明の骨子は、複数の受信アンテナのサンプリングタイミングをずらすことにより、1つの受信RF回路によって各受信アンテナにおける受信信号の無線受信処理を行うとともに、無線受信処理後の信号をフーリエ変換した上で、サンプリングタイミングのずれによる位相回転を元に戻すことである。
【0034】
以下、本発明の原理について、図1を参照しながら説明する。ここでは、まず、受信アンテナが2本の場合について説明する。
【0035】
一般に、OFDMにおいては、N個の互いに直交するサブキャリア1〜Nを用いて信号を送信する場合、図1(a)に示すように、各サブキャリア1〜Nの周波数間隔をΔfとすれば、OFDM信号の帯域幅は(Δf×N)となる。そして、無線受信装置がこのOFDM信号を受信する場合、受信アンテナが1本であれば、サンプリング周期を1/(Δf×N)として受信する。すなわち、1/(Δf×N)ごとにOFDM信号をサンプリングする。
【0036】
また、複数の受信アンテナを切り替えて受信する場合には、1本の受信アンテナは上記のサンプリング周期でOFDM信号をサンプリングし、その他の受信アンテナはそれぞれ所定の時間だけ遅延したタイミングでOFDM信号をサンプリングする。
【0037】
ここでは、受信アンテナが2本であるため、一方のアンテナに対する他方のアンテナの遅延時間をτとすると、τは上記のサンプリング周期の半分、すなわち、以下の(式1)で表すことができる。
【0038】
τ=1/(2Δf×N)・・・(式1)
また、OFDMにおいては、送信側では複数のサブキャリアに対応するデータに対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)することにより、時間軸上にデータを配置したOFDM信号として送信し、受信側ではOFDM信号を時間軸上でサンプリングし、FFTすることにより、データを再度周波数軸上に並べ替える。このようなFFTおよびIFFTを式で表すと、以下の(式2)のように表すことができる。
【0039】
【数1】
(式2)において、左辺から右辺への変換がFFTであり、反対に右辺から左辺への変換がIFFTである。また、ωは角周波数であり、周波数fとは(式3)のような関係がある。
【0040】
ω=2πf・・・(式3)
ここで、受信アンテナが2本である場合、上述したように、一方のアンテナに対して他方のアンテナは遅延時間τだけ遅延してOFDM信号をサンプリングする。この場合、(式2)は以下の(式4)のように表すことができる。
【0041】
【数2】
(式4)において、jは虚数単位である。(式2)と(式4)を比較すると、FFTを行うことにより、遅延時間τは位相回転量e−j ωτへ変換されることが分かる。この位相回転量e−j ωτに(式1)および(式3)を代入すると以下の(式5)が得られる。
【0042】
e−j ωτ=exp[−j×2πf×1/(2Δf×N)]・・・(式5)
(式5)の右辺において、周波数f以外は全て定数であることから、サンプリングタイミングの遅延による位相回転量は、OFDM信号のサブキャリアごとに異なり、かつ、各サブキャリア1〜Nの周波数のみに依存することが分かる。
【0043】
具体的には、サブキャリア1の周波数をΔf、以下、サブキャリア2の周波数を2Δf、サブキャリア3の周波数を3Δf、・・・、サブキャリアNの周波数をNΔfとすると、各サブキャリア1〜Nに関する位相回転量はそれぞれ、exp[−jπ/N]、exp[−j2π/N]、exp[−j3π/N]、・・・、exp[−jπ]となる。
【0044】
したがって、複数の受信アンテナのサンプリングタイミングをずらした場合でも、サンプリングタイミングのずれの結果として生じる位相回転を、サブキャリアごとに既知である位相回転量だけ元に戻すことにより、各受信アンテナにおいて同時にサンプリングを行った時と同様に扱うことができる。
【0045】
また、受信アンテナがL本の場合でも、図1(b)に示すように、1本のアンテナのサンプリング周期は上述した1/(Δf×N)である。そして、受信アンテナがL本の場合は、このサンプリング周期をL等分した1/(LΔf×N)ずつ各受信アンテナのサンプリングタイミングを遅延させることになる。
【0046】
具体的には、2本目の受信アンテナに関しては、1本目の受信アンテナのサンプリングタイミングから1/(LΔf×N)だけ遅延したタイミングでサンプリングを行い、m本目の受信アンテナに関しては、1本目の受信アンテナのサンプリングタイミングから(m−1)/(LΔf×N)だけ遅延したタイミングでサンプリングを行うことになる。
【0047】
したがって、受信アンテナが2本の場合と同様の議論から、m本目の受信アンテナにおけるサンプリングタイミングの遅延による位相回転量e−j ωτは、以下の(式6)で表すことができる。
【0048】
e−j ωτ=exp[−j×2πf×(m−1)/(LΔf×N)]・・・(式6)
(式6)から分かるように、受信アンテナがL本の場合も、各受信アンテナに関する各サブキャリアの位相回転量は既知であるため、受信側でFFTして得られた各サブキャリアの位相回転を元に戻すことにより、各受信アンテナが同時にサンプリングを行った時と同様に扱うことができる。
【0049】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0050】
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。図2に示す無線送信装置は、符号化部100、変調部110、S/P(Serial/Parallel)変換部120、IFFT130、GI(Guard Interval:ガードインターバル)付加部140、および無線送信部150を有している。
【0051】
送信データは、符号化部100によって誤り訂正符号化され、変調部110によって変調される。そして、変調データは、S/P変換部120によってS/P変換されることにより、N系列のパラレルデータが出力される。
【0052】
N系列のパラレルデータがIFFT130によって逆高速フーリエ変換されることにより、互いに直交するN個のサブキャリアに、それぞれ対応する各系列のデータが重畳される。そして、GI付加部140によって、シンボル間干渉を防ぐためのガードインターバルが付加され、OFDM信号が生成される。
【0053】
生成されたOFDM信号は、無線送信部150によって所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)が施され、送信アンテナを介して送信される。
【0054】
図3は、本実施の形態に係る無線受信装置の構成を示すブロック図である。図3に示す無線受信装置は、スイッチ200、無線受信部210、スイッチ220、GI除去部230−1、230−2、FFT240−1、240−2、チャネル推定部250−1、250−2、P/S変換部260、復調部270、復号部280、および位相制御部290を有している。なお、同図に示す無線受信装置は、2本の受信アンテナを有する構成としているが、本発明はこれに限られず、受信アンテナは3本以上でも良い。以下の説明では、2本の受信アンテナをそれぞれ「1本目のアンテナ」および「2本目のアンテナ」という。
【0055】
スイッチ200は、2本の受信アンテナを切り替え、各受信アンテナによる受信信号を無線受信部210へ出力する。なお、上述したように、それぞれの受信アンテナのサンプリング周期は、OFDM信号の帯域幅の逆数であり、スイッチ200は、このサンプリング周期の半分の時間ごとに受信アンテナを切り替える。換言すれば、スイッチ200は、2本目のアンテナのサンプリングタイミングを、1本目のアンテナのサンプリングタイミングに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延させる。
【0056】
本実施の形態においては、受信アンテナが2本であるため、スイッチ200の切り替えはサンプリング周期の半分の時間ごとに行われるが、受信アンテナがL本(Lは3以上の整数)の場合は、スイッチ200の切り替えはサンプリング周期の1/Lの時間ごとに行われる。
【0057】
無線受信部210は、受信RF回路を含んでおり、スイッチ200から出力された信号に対して所定の無線受信処理(ダウンコンバート、A/D変換など)を施す。
【0058】
スイッチ220は、スイッチ200と同期して切り替わり、無線受信処理後の信号を1本目のアンテナに対応するGI除去部230−1または2本目のアンテナに対応するGI除去部230−2へ出力する。
【0059】
GI除去部230−1、230−2は、スイッチ220から出力された信号からガードインターバルを除去する。
【0060】
FFT240−1、240−2は、ガードインターバル除去後の信号を高速フーリエ変換することにより、N個のサブキャリアに対応する信号(以下、「サブキャリア信号」という)を出力する。
【0061】
チャネル推定部250−1、250−2は、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれから受信された信号について、サブキャリア信号それぞれの伝搬路の影響による信号歪みを推定するチャネル推定を行い、各サブキャリア信号のチャネル推定値を算出する。
【0062】
P/S変換部260は、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれ対応するサブキャリア信号同士を合成して得られるN系列の信号をP/S変換し、シリアルデータを出力する。
【0063】
復調部270は、P/S変換部260から出力されるシリアルデータを復調する。
【0064】
復号部280は、復調データを誤り訂正復号して、受信データを出力する。
【0065】
位相制御部290は、1本目のアンテナに対して2本目のアンテナのサンプリングタイミングが遅延することによる各サブキャリア信号の位相回転量であって、無線受信装置の受信アンテナ数およびサブキャリアの周波数に応じてあらかじめ決定されている位相回転量を保持している。また、位相制御部290は、2本目のアンテナに対応するFFT240−2から出力されるN個のサブキャリア信号を、保持している位相回転量だけそれぞれ位相回転させる。
【0066】
位相制御部290によってN個のサブキャリア信号が位相回転されることにより、スイッチ200が切り替わることによる1本目のアンテナに対する2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延の影響が除去され、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナが同時にサンプリングを行った時と同様に扱うことができる。
【0067】
次いで、上記のように構成された無線受信装置の動作について説明する。
【0068】
まず、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも1本目のアンテナ側に接続されており、1本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。一方、スイッチ200およびスイッチ220が1本目のアンテナ側に接続されてから、サンプリング周期の半分の時間が経過すると、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも2本目のアンテナ側に接続されるように切り替えられる。そして、2本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。
【0069】
このように、2本の受信アンテナを切り替えることにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングは1本目のアンテナに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延するものの、受信RF回路を含む無線受信部210は1つで済み、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0070】
1本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−1によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−1によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。
【0071】
そして、チャネル推定部250−1によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0072】
一方、2本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−2によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−2によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。この高速フーリエ変換により、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延は、各サブキャリア信号の位相回転に変換されることになる。
【0073】
FFT240−2から出力されたサブキャリア信号には、位相制御部290がN個のサブキャリアに対応して保持している位相回転量がそれぞれ乗算される。この位相回転量は、上述したように、受信アンテナ数とN個のサブキャリアの周波数とのみに依存しているため、あらかじめ算出しておくことが可能である。このような既知の位相回転量をサブキャリア信号に乗算することにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転が戻されることになり、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナが同時にサンプリングを行ったものと見なすことができるようになる。
【0074】
また、位相回転は、フィルタリングなどの処理と比較して処理量が小さく、簡単なベースバンド処理を行うのみであるため、回路規模が増大することはなく、処理負荷も小さい。
【0075】
そして、チャネル推定部250−2によって、位相回転後のサブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0076】
そして、チャネル推定後、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれに対応するサブキャリア信号が合成される。その結果得られたN系列のパラレルな信号は、P/S変換部260によってP/S変換され、シリアルデータが出力される。
【0077】
出力されたシリアルデータは、復調部270によって復調され、復号部280によって誤り訂正復号され、受信データが得られる。
【0078】
このように、本実施の形態によれば、複数の受信アンテナを切り替えて受信信号をサンプリングし、1つの無線受信部によって無線受信処理を行い、それぞれの受信アンテナから受信された信号を高速フーリエ変換し、得られた複数のサブキャリア信号を既知の位相回転量だけ位相回転させるため、受信アンテナの切り替えによって生じる各アンテナのサンプリングの遅延の影響を除去することができ、複数の受信アンテナに対して1つの無線受信部のみを設けた場合でも処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0079】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、サンプリングタイミングのずれによる位相回転をチャネル推定の位相回転と同時に行う点である。
【0080】
本実施の形態に係る無線送信装置の構成は、実施の形態1(図2)と同様であるため、その説明を省略する。
【0081】
図4は、本実施の形態に係る無線受信装置の構成を示すブロック図である。なお、同図に示す無線受信装置において、図3に示す無線受信装置と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図4に示す無線受信装置は、スイッチ200、無線受信部210、スイッチ220、GI除去部230−1、230−2、FFT240−1、240−2、チャネル推定部250−1、P/S変換部260、復調部270、復号部280、およびチャネル推定部300を有している。なお、同図に示す無線受信装置は2本の受信アンテナを有する構成としているが、本発明はこれに限られず、受信アンテナは3本以上でも良い。
【0082】
チャネル推定部300は、2本目のアンテナから受信された信号について、サブキャリア信号それぞれの伝搬路環境によるチャネル変動(すなわち、振幅変動および位相回転)と1本目のアンテナのサンプリングタイミングに対する遅延に起因する位相回転量とを同時に算出する。
【0083】
一般に、チャネル推定は、伝搬路環境による振幅変動および位相回転を補償するものである。本実施の形態のチャネル推定部300は、チャネル推定によって推定される伝搬路上での位相回転と、サンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転とを同時に補償することができるチャネル推定値を算出する。
【0084】
次いで、上記のように構成された無線受信装置の動作について説明する。
【0085】
まず、実施の形態1と同様に、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも1本目のアンテナ側に接続されており、1本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。一方、スイッチ200およびスイッチ220が1本目のアンテナ側に接続されてから、サンプリング周期の半分の時間が経過すると、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも2本目のアンテナ側に接続されるように切り替えられる。そして、2本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。
【0086】
このように、2本の受信アンテナを切り替えることにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングは1本目のアンテナに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延するものの、受信RF回路を含む無線受信部210は1つで済み、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0087】
1本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−1によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−1によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。
【0088】
そして、チャネル推定部250−1によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0089】
一方、2本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−2によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−2によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。この高速フーリエ変換により、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延は、各サブキャリア信号の位相回転に変換されることになる。
【0090】
そして、チャネル推定部300によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。ここで、算出されるチャネル推定値は、振幅変動および位相回転を補償するための値であるが、このうち位相回転に関しては、伝搬路環境による位相回転とサンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転との双方を補償するようなチャネル推定値がチャネル推定部300によって算出される。
【0091】
具体的には、例えば、通常のチャネル推定によって求められる伝搬路環境による位相回転に、サンプリングタイミングの遅延に起因する各サブキャリア信号の位相回転が加えられ、サブキャリア信号ごとのチャネル推定値が算出される。
【0092】
これにより、実施の形態1とは異なり、サンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転のみを制御するための回路が必要なくなり、この位相回転は、通常のチャネル推定と同時に補償されることになる。したがって、実施の形態1よりもさらに回路規模を削減することができる。
【0093】
そして、チャネル推定後、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれに対応するサブキャリア信号が合成される。その結果得られたN系列のパラレルな信号は、P/S変換部260によってP/S変換され、シリアルデータが出力される。
【0094】
出力されたシリアルデータは、復調部270によって復調され、復号部280によって誤り訂正復号され、受信データが得られる。
【0095】
このように、本実施の形態によれば、複数の受信アンテナを切り替えて受信信号をサンプリングし、1つの無線受信部によって無線受信処理を行い、それぞれの受信アンテナから受信された信号を高速フーリエ変換し、得られた複数のサブキャリア信号を既知の位相回転量だけチャネル推定と同時に位相回転させるため、受信アンテナの切り替えによって生じる各アンテナのサンプリングの遅延の影響を除去することができ、複数の受信アンテナに対して1つの無線受信部のみを設けた場合でも処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模をさらに削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0096】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の特徴は、CDMA方式を用いる移動体通信システムにおいて、本発明の無線受信装置を用いる点である。
【0097】
図5は、本実施の形態に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、同図に示す無線送信装置において、図2に示す無線送信装置と同じ部分には同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。図5に示す無線送信装置は、符号化部100、変調部110、拡散部400、S/P変換部120、IFFT130、GI付加部140、および無線送信部150を有している。
【0098】
符号化部100によって誤り訂正符号化され、変調部110によって変調された送信データは、拡散部400によって所定の拡散コードが用いられることにより拡散される。そして、拡散データは、S/P変換部120によってS/P変換され、N系列のパラレルデータが出力される。
【0099】
N系列のパラレルデータは、IFFT130によって逆高速フーリエ変換され、GI付加部140によってガードインターバルが付加され、OFDM信号が生成される。
【0100】
生成されたOFDM信号は、無線送信部150によって所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)が施され、送信アンテナを介して送信される。
【0101】
図6は、本実施の形態に係る無線受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す無線受信装置において、図3および図4に示す無線受信装置と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図6に示す無線受信装置は、スイッチ200、無線受信部210、スイッチ220、GI除去部230−1、230−2、FFT240−1、240−2、チャネル推定部250−1、P/S変換部260、復調部270、復号部280、チャネル推定部300、および逆拡散部500を有している。なお、同図に示す無線受信装置は、2本の受信アンテナを有する構成としているが、本発明はこれに限られず、受信アンテナは3本以上でも良い。
【0102】
逆拡散部500は、図5に示す無線送信装置の拡散部400にて用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて、P/S変換後のシリアルデータを逆拡散する。
【0103】
次いで、上記のように構成された無線受信装置の動作について説明する。
【0104】
まず、実施の形態1と同様に、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも1本目のアンテナ側に接続されており、1本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。一方、スイッチ200およびスイッチ220が1本目のアンテナ側に接続されてから、サンプリング周期の半分の時間が経過すると、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも2本目のアンテナ側に接続されるように切り替えられる。そして、2本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。
【0105】
このように、2本の受信アンテナを切り替えることにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングは1本目のアンテナに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延するものの、受信RF回路を含む無線受信部210は1つで済み、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0106】
1本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−1によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−1によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。
【0107】
そして、チャネル推定部250−1によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0108】
一方、2本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−2によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−2によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。この高速フーリエ変換により、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延は、各サブキャリア信号の位相回転に変換されることになる。
【0109】
そして、チャネル推定部300によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。ここで、算出されるチャネル推定値は、振幅変動および位相回転を補償するための値であるが、このうち位相回転に関しては、伝搬路環境による位相回転とサンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転との双方を補償するようなチャネル推定値がチャネル推定部300によって算出される。
【0110】
そして、チャネル推定後、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれに対応するサブキャリア信号が合成される。その結果得られたN系列のパラレルな信号は、P/S変換部260によってP/S変換され、シリアルデータが出力される。
【0111】
出力されたシリアルデータは、逆拡散部500によって逆拡散され、復調部270によって復調され、復号部280によって誤り訂正復号され、受信データが得られる。
【0112】
このように、本実施の形態によれば、複数の受信アンテナを切り替えて所定の拡散コードで拡散された受信信号をサンプリングし、1つの無線受信部によって無線受信処理を行い、それぞれの受信アンテナから受信された信号を高速フーリエ変換し、得られた複数のサブキャリア信号を既知の位相回転量だけチャネル推定と同時に位相回転させ、送信側で用いられた拡散コードと同一の拡散コードで逆拡散するため、CDMA方式を用いた移動体通信システムにおいても、受信アンテナの切り替えによって生じる各アンテナのサンプリングの遅延の影響を除去することができ、複数の受信アンテナに対して1つの無線受信部のみを設けた場合でも処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模をさらに削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0113】
なお、上記各実施の形態においては、チャネル推定後に2本の受信アンテナに対応するサブキャリア信号をそれぞれ合成する構成としたが、例えば受信レベルを測定することにより、受信状態が最良の受信アンテナに対応するサブキャリア信号を選択し、P/S変換する構成としても良い。
【0114】
また、上記各実施の形態においては、チャネル推定後に2本の受信アンテナに対応するサブキャリア信号をそれぞれ合成する構成としたが、合成前の各サブキャリア信号に重み付けを行ってから合成する構成としても良い。
【0115】
さらに、上記各実施の形態においては、送信装置には符号化部を、受信装置には復号化部を有する構成としたが、これら符号化部および復号化部を有さない構成としても良い。
【0116】
また、上記実施の形態3においては、2本の受信アンテナに対応するサブキャリア信号をそれぞれ合成してから逆拡散を行う構成としたが、2本の受信アンテナそれぞれに対応するサブキャリア信号に対して逆拡散を行ってから、逆拡散後の信号を合成する構成としても良い。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の原理を説明するための図
【図2】本発明の実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1に係る無線受信装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態2に係る無線受信装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態3に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
【図6】実施の形態3に係る無線受信装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
200、220 スイッチ
210 無線受信部
230−1、230−2 GI除去部
240−1、240−2 FFT
250−1、250−2、300 チャネル推定部
260 P/S変換部
270 復調部
280 復号部
290 位相制御部
500 逆拡散部
【発明の属する技術分野】
本発明は無線受信装置および無線受信方法に関し、特に、ダイバーシチ受信やアダプティブアレー受信のために複数の受信アンテナを有する無線受信装置および無線受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線通信システムにおいてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)を適用することが検討されている。OFDMは、周波数が互いに直交する複数のサブキャリアに信号を重畳して伝送する技術であり、周波数利用効率を向上させ、マルチパス干渉に対する耐性が大きいという利点がある。OFDMは、主に、デジタルテレビ放送やWLAN(Wireless Local Area Network)に用いられており、将来的にも適用範囲が広がると考えられる。
【0003】
上述のように、OFDMは周波数利用効率が高く、マルチパス干渉に対する耐性が大きいが、さらに、ダイバーシチ受信やアダプティブアレー受信を組み合わせることにより、フェージングの影響を低減して、より精度の高い無線通信を実現することができると考えられる。
【0004】
一般に、ダイバーシチ受信やアダプティブアレー受信を行う無線受信装置は、複数の受信アンテナを有している。このような無線受信装置は、それぞれの受信アンテナによって受信された無線周波数(RF:Radio Frequency)の信号に対してダウンコンバートやA/D(Analogue/Digital)変換などの無線受信処理を行う受信RF回路を、受信アンテナごとに有している。したがって、受信アンテナが多くなればなるほど、受信RF回路の数も増加し、結果として無線受信装置の受信アンテナおよび受信RF回路を含む受信部全体の回路規模が増大する。
【0005】
従来、受信部の回路規模を削減するため、複数の受信アンテナと1つの受信RF回路との接続をスイッチによって切り替え、1つの受信RF回路によってすべての受信アンテナによって受信された信号に対して時系列で無線受信処理を施す無線受信装置が考えられている(例えば、特許文献1の図1参照)。
【0006】
この無線受信装置は、無線受信処理後の信号を、再度スイッチによってそれぞれの受信アンテナごとに振り分け、振り分けられたそれぞれの信号にLPF(Low Pass Filter)などによるフィルタリング処理を行って補間し、補間されて得られた信号を合成し、受信データを得る。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−127678号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の無線受信装置においては、受信アンテナおよび受信RF回路を含む受信部全体の回路規模を削減することはできるものの、各受信アンテナに対応して、新たに補間回路などの別の回路を設ける必要が生じるという問題がある。したがって、上記従来の無線受信装置においては、受信部全体の回路規模が削減される一方、受信部以外の回路規模は増大してしまう。回路規模の増大は、結果として、装置の大型化およびコストの増加を招くことになる。
【0009】
さらに、上述した補間回路においては、補間の精度を一定以上に保つために、LPFなどによるフィルタリング処理の処理量を大きくする必要が生じる。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる無線受信装置および無線受信方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線受信装置は、互いに周波数が異なる複数のサブキャリア信号を含む同一の信号を互いに異なる受信タイミングでそれぞれ受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナそれぞれの受信信号を時系列に無線受信処理する受信手段と、前記時系列に無線受信処理された信号を直交変換して前記複数のアンテナそれぞれの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を得る変換手段と、少なくとも1つのアンテナの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じてそれぞれ位相回転させる制御手段と、を有する構成を採る。
【0012】
この構成によれば、複数のアンテナから異なるタイミングで受信された信号を順次無線受信処理し、無線受信処理後の信号を直交変換して得られるアンテナごとの複数のサブキャリア信号のうち、少なくとも1つのアンテナに対応する複数のサブキャリア信号を受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて位相回転させるため、複数のアンテナに対して無線受信処理を行う処理部は1つで済むとともに、受信タイミングのずれを位相回転のみで補償することができ、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0013】
本発明の無線受信装置は、前記制御手段は、前記信号の伝搬路環境による振幅変動および位相回転を推定するチャネル推定部、を含み、推定された位相回転および前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて前記複数のサブキャリア信号を位相回転させる構成を採る。
【0014】
この構成によれば、チャネル推定によって求められた位相回転および受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて複数のサブキャリア信号を位相回転させるため、通常のチャネル推定を行うと同時に受信タイミングのずれを補償することができ、装置全体の回路規模をさらに削減することができる。
【0015】
本発明の無線受信装置は、前記制御手段は、前記複数のアンテナのうち最初に前記信号を受信する第1のアンテナの受信タイミングに対する受信タイミングの遅延時間に応じて、前記第1のアンテナ以外のアンテナに対応する前記複数のサブキャリア信号を位相回転させる構成を採る。
【0016】
この構成によれば、最初に信号を受信するアンテナからの受信タイミングの遅延時間に応じて、その他のアンテナに対応するサブキャリア信号を位相回転させるため、アンテナごとの受信タイミングのずれを正確に補償することができる。
【0017】
本発明の無線受信装置は、前記制御手段は、前記複数のサブキャリア信号の周波数に応じて定まる位相回転量をあらかじめ保持する構成を採る。
【0018】
この構成によれば、複数のサブキャリア信号の周波数に応じて定まる位相回転量をあらかじめ保持するため、位相回転を行うための処理負荷を小さくすることができる。
【0019】
本発明の無線受信装置は、前記受信手段は、前記複数のアンテナを切り替える第1のスイッチと、前記第1のスイッチから出力される信号を順次無線受信処理する無線受信処理部と、無線受信処理後の信号をそれぞれ受信したアンテナに対応して振り分ける第2のスイッチと、を有する構成を採る。
【0020】
この構成によれば、複数のアンテナを切り替えて出力される信号を順次無線受信処理し、無線受信処理後の信号を再度アンテナごとに振り分けるため、複数のアンテナの受信タイミングを精度良く制御できるとともに、複数のアンテナに対して無線受信処理を行う処理部は1つで済む。
【0021】
本発明の無線受信装置は、位相回転後に同一周波数のサブキャリア信号同士を合成する合成手段と、合成されて得られた信号を通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散する逆拡散手段と、をさらに有する構成を採る。
【0022】
この構成によれば、位相回転後に同一周波数のサブキャリア信号同士を合成し、通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散するため、各サブキャリア信号のパワーを増大させることができ、復調の誤りを少なくすることができるとともに、CDMA(Code Division Multiple Access)方式を用いる移動体通信システムにおいても、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0023】
本発明の無線受信装置は、位相回転後に前記複数のアンテナのうち受信状態が最良のアンテナに対応するサブキャリア信号を選択する選択手段と、選択されて得られた信号を通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散する逆拡散手段と、をさらに有する構成を採る。
【0024】
この構成によれば、位相回転後に前記複数のアンテナのうち受信状態が最良のアンテナに対応するサブキャリア信号を選択し、通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散するため、受信状態が劣悪なアンテナによって受信されたサブキャリア信号の影響を排除して、復調の誤りを少なくすることができるとともに、CDMA方式を用いる移動体通信システムにおいても、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0025】
本発明の移動局装置は、上記のいずれかに記載の無線受信装置を有する構成を採る。
【0026】
この構成によれば、上記のいずれかに記載の無線受信装置と同様の作用効果を移動局装置において実現することができる。
【0027】
本発明の基地局装置は、上記のいずれかに記載の無線受信装置を有する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、上記のいずれかに記載の無線受信装置と同様の作用効果を基地局装置において実現することができる。
【0029】
本発明の無線受信方法は、複数のアンテナを備える無線受信装置において用いられる無線受信方法であって、互いに周波数が異なる複数のサブキャリア信号を含む同一の信号を互いに異なる受信タイミングで前記複数のアンテナからそれぞれ受信するステップと、前記複数のアンテナそれぞれの受信信号を時系列に無線受信処理するステップと、時系列に無線受信処理した信号を直交変換して前記複数のアンテナそれぞれの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を得るステップと、少なくとも1つのアンテナの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じてそれぞれ位相回転させるステップと、を有するようにした。
【0030】
この方法によれば、複数のアンテナから異なるタイミングで受信された信号を順次無線受信処理し、無線受信処理後の信号を直交変換して得られるアンテナごとの複数のサブキャリア信号のうち、少なくとも1つのアンテナに対応する複数のサブキャリア信号を受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて位相回転させるため、複数のアンテナに対して無線受信処理を行う処理部は1つで済むとともに、受信タイミングのずれを位相回転のみで補償することができ、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、周波数が互いに直交する複数のサブキャリアに信号を重畳して伝送するOFDMにおいては、受信信号に対して直交変換であるFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)またはDFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)などが行われるため、時系列で(すなわち、時間軸上に)サンプリングされる受信信号が周波数軸上に並べ替えられることに着目した。
【0032】
そして、複数の受信アンテナそれぞれによって受信される受信信号のサンプリングタイミングをずらした場合、FFT後には、このサンプリングタイミングのずれは各周波数のサブキャリアの位相回転となって現れることを見出し、本発明をするに至った。
【0033】
すなわち、本発明の骨子は、複数の受信アンテナのサンプリングタイミングをずらすことにより、1つの受信RF回路によって各受信アンテナにおける受信信号の無線受信処理を行うとともに、無線受信処理後の信号をフーリエ変換した上で、サンプリングタイミングのずれによる位相回転を元に戻すことである。
【0034】
以下、本発明の原理について、図1を参照しながら説明する。ここでは、まず、受信アンテナが2本の場合について説明する。
【0035】
一般に、OFDMにおいては、N個の互いに直交するサブキャリア1〜Nを用いて信号を送信する場合、図1(a)に示すように、各サブキャリア1〜Nの周波数間隔をΔfとすれば、OFDM信号の帯域幅は(Δf×N)となる。そして、無線受信装置がこのOFDM信号を受信する場合、受信アンテナが1本であれば、サンプリング周期を1/(Δf×N)として受信する。すなわち、1/(Δf×N)ごとにOFDM信号をサンプリングする。
【0036】
また、複数の受信アンテナを切り替えて受信する場合には、1本の受信アンテナは上記のサンプリング周期でOFDM信号をサンプリングし、その他の受信アンテナはそれぞれ所定の時間だけ遅延したタイミングでOFDM信号をサンプリングする。
【0037】
ここでは、受信アンテナが2本であるため、一方のアンテナに対する他方のアンテナの遅延時間をτとすると、τは上記のサンプリング周期の半分、すなわち、以下の(式1)で表すことができる。
【0038】
τ=1/(2Δf×N)・・・(式1)
また、OFDMにおいては、送信側では複数のサブキャリアに対応するデータに対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)することにより、時間軸上にデータを配置したOFDM信号として送信し、受信側ではOFDM信号を時間軸上でサンプリングし、FFTすることにより、データを再度周波数軸上に並べ替える。このようなFFTおよびIFFTを式で表すと、以下の(式2)のように表すことができる。
【0039】
【数1】
(式2)において、左辺から右辺への変換がFFTであり、反対に右辺から左辺への変換がIFFTである。また、ωは角周波数であり、周波数fとは(式3)のような関係がある。
【0040】
ω=2πf・・・(式3)
ここで、受信アンテナが2本である場合、上述したように、一方のアンテナに対して他方のアンテナは遅延時間τだけ遅延してOFDM信号をサンプリングする。この場合、(式2)は以下の(式4)のように表すことができる。
【0041】
【数2】
(式4)において、jは虚数単位である。(式2)と(式4)を比較すると、FFTを行うことにより、遅延時間τは位相回転量e−j ωτへ変換されることが分かる。この位相回転量e−j ωτに(式1)および(式3)を代入すると以下の(式5)が得られる。
【0042】
e−j ωτ=exp[−j×2πf×1/(2Δf×N)]・・・(式5)
(式5)の右辺において、周波数f以外は全て定数であることから、サンプリングタイミングの遅延による位相回転量は、OFDM信号のサブキャリアごとに異なり、かつ、各サブキャリア1〜Nの周波数のみに依存することが分かる。
【0043】
具体的には、サブキャリア1の周波数をΔf、以下、サブキャリア2の周波数を2Δf、サブキャリア3の周波数を3Δf、・・・、サブキャリアNの周波数をNΔfとすると、各サブキャリア1〜Nに関する位相回転量はそれぞれ、exp[−jπ/N]、exp[−j2π/N]、exp[−j3π/N]、・・・、exp[−jπ]となる。
【0044】
したがって、複数の受信アンテナのサンプリングタイミングをずらした場合でも、サンプリングタイミングのずれの結果として生じる位相回転を、サブキャリアごとに既知である位相回転量だけ元に戻すことにより、各受信アンテナにおいて同時にサンプリングを行った時と同様に扱うことができる。
【0045】
また、受信アンテナがL本の場合でも、図1(b)に示すように、1本のアンテナのサンプリング周期は上述した1/(Δf×N)である。そして、受信アンテナがL本の場合は、このサンプリング周期をL等分した1/(LΔf×N)ずつ各受信アンテナのサンプリングタイミングを遅延させることになる。
【0046】
具体的には、2本目の受信アンテナに関しては、1本目の受信アンテナのサンプリングタイミングから1/(LΔf×N)だけ遅延したタイミングでサンプリングを行い、m本目の受信アンテナに関しては、1本目の受信アンテナのサンプリングタイミングから(m−1)/(LΔf×N)だけ遅延したタイミングでサンプリングを行うことになる。
【0047】
したがって、受信アンテナが2本の場合と同様の議論から、m本目の受信アンテナにおけるサンプリングタイミングの遅延による位相回転量e−j ωτは、以下の(式6)で表すことができる。
【0048】
e−j ωτ=exp[−j×2πf×(m−1)/(LΔf×N)]・・・(式6)
(式6)から分かるように、受信アンテナがL本の場合も、各受信アンテナに関する各サブキャリアの位相回転量は既知であるため、受信側でFFTして得られた各サブキャリアの位相回転を元に戻すことにより、各受信アンテナが同時にサンプリングを行った時と同様に扱うことができる。
【0049】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0050】
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。図2に示す無線送信装置は、符号化部100、変調部110、S/P(Serial/Parallel)変換部120、IFFT130、GI(Guard Interval:ガードインターバル)付加部140、および無線送信部150を有している。
【0051】
送信データは、符号化部100によって誤り訂正符号化され、変調部110によって変調される。そして、変調データは、S/P変換部120によってS/P変換されることにより、N系列のパラレルデータが出力される。
【0052】
N系列のパラレルデータがIFFT130によって逆高速フーリエ変換されることにより、互いに直交するN個のサブキャリアに、それぞれ対応する各系列のデータが重畳される。そして、GI付加部140によって、シンボル間干渉を防ぐためのガードインターバルが付加され、OFDM信号が生成される。
【0053】
生成されたOFDM信号は、無線送信部150によって所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)が施され、送信アンテナを介して送信される。
【0054】
図3は、本実施の形態に係る無線受信装置の構成を示すブロック図である。図3に示す無線受信装置は、スイッチ200、無線受信部210、スイッチ220、GI除去部230−1、230−2、FFT240−1、240−2、チャネル推定部250−1、250−2、P/S変換部260、復調部270、復号部280、および位相制御部290を有している。なお、同図に示す無線受信装置は、2本の受信アンテナを有する構成としているが、本発明はこれに限られず、受信アンテナは3本以上でも良い。以下の説明では、2本の受信アンテナをそれぞれ「1本目のアンテナ」および「2本目のアンテナ」という。
【0055】
スイッチ200は、2本の受信アンテナを切り替え、各受信アンテナによる受信信号を無線受信部210へ出力する。なお、上述したように、それぞれの受信アンテナのサンプリング周期は、OFDM信号の帯域幅の逆数であり、スイッチ200は、このサンプリング周期の半分の時間ごとに受信アンテナを切り替える。換言すれば、スイッチ200は、2本目のアンテナのサンプリングタイミングを、1本目のアンテナのサンプリングタイミングに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延させる。
【0056】
本実施の形態においては、受信アンテナが2本であるため、スイッチ200の切り替えはサンプリング周期の半分の時間ごとに行われるが、受信アンテナがL本(Lは3以上の整数)の場合は、スイッチ200の切り替えはサンプリング周期の1/Lの時間ごとに行われる。
【0057】
無線受信部210は、受信RF回路を含んでおり、スイッチ200から出力された信号に対して所定の無線受信処理(ダウンコンバート、A/D変換など)を施す。
【0058】
スイッチ220は、スイッチ200と同期して切り替わり、無線受信処理後の信号を1本目のアンテナに対応するGI除去部230−1または2本目のアンテナに対応するGI除去部230−2へ出力する。
【0059】
GI除去部230−1、230−2は、スイッチ220から出力された信号からガードインターバルを除去する。
【0060】
FFT240−1、240−2は、ガードインターバル除去後の信号を高速フーリエ変換することにより、N個のサブキャリアに対応する信号(以下、「サブキャリア信号」という)を出力する。
【0061】
チャネル推定部250−1、250−2は、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれから受信された信号について、サブキャリア信号それぞれの伝搬路の影響による信号歪みを推定するチャネル推定を行い、各サブキャリア信号のチャネル推定値を算出する。
【0062】
P/S変換部260は、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれ対応するサブキャリア信号同士を合成して得られるN系列の信号をP/S変換し、シリアルデータを出力する。
【0063】
復調部270は、P/S変換部260から出力されるシリアルデータを復調する。
【0064】
復号部280は、復調データを誤り訂正復号して、受信データを出力する。
【0065】
位相制御部290は、1本目のアンテナに対して2本目のアンテナのサンプリングタイミングが遅延することによる各サブキャリア信号の位相回転量であって、無線受信装置の受信アンテナ数およびサブキャリアの周波数に応じてあらかじめ決定されている位相回転量を保持している。また、位相制御部290は、2本目のアンテナに対応するFFT240−2から出力されるN個のサブキャリア信号を、保持している位相回転量だけそれぞれ位相回転させる。
【0066】
位相制御部290によってN個のサブキャリア信号が位相回転されることにより、スイッチ200が切り替わることによる1本目のアンテナに対する2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延の影響が除去され、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナが同時にサンプリングを行った時と同様に扱うことができる。
【0067】
次いで、上記のように構成された無線受信装置の動作について説明する。
【0068】
まず、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも1本目のアンテナ側に接続されており、1本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。一方、スイッチ200およびスイッチ220が1本目のアンテナ側に接続されてから、サンプリング周期の半分の時間が経過すると、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも2本目のアンテナ側に接続されるように切り替えられる。そして、2本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。
【0069】
このように、2本の受信アンテナを切り替えることにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングは1本目のアンテナに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延するものの、受信RF回路を含む無線受信部210は1つで済み、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0070】
1本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−1によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−1によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。
【0071】
そして、チャネル推定部250−1によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0072】
一方、2本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−2によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−2によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。この高速フーリエ変換により、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延は、各サブキャリア信号の位相回転に変換されることになる。
【0073】
FFT240−2から出力されたサブキャリア信号には、位相制御部290がN個のサブキャリアに対応して保持している位相回転量がそれぞれ乗算される。この位相回転量は、上述したように、受信アンテナ数とN個のサブキャリアの周波数とのみに依存しているため、あらかじめ算出しておくことが可能である。このような既知の位相回転量をサブキャリア信号に乗算することにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転が戻されることになり、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナが同時にサンプリングを行ったものと見なすことができるようになる。
【0074】
また、位相回転は、フィルタリングなどの処理と比較して処理量が小さく、簡単なベースバンド処理を行うのみであるため、回路規模が増大することはなく、処理負荷も小さい。
【0075】
そして、チャネル推定部250−2によって、位相回転後のサブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0076】
そして、チャネル推定後、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれに対応するサブキャリア信号が合成される。その結果得られたN系列のパラレルな信号は、P/S変換部260によってP/S変換され、シリアルデータが出力される。
【0077】
出力されたシリアルデータは、復調部270によって復調され、復号部280によって誤り訂正復号され、受信データが得られる。
【0078】
このように、本実施の形態によれば、複数の受信アンテナを切り替えて受信信号をサンプリングし、1つの無線受信部によって無線受信処理を行い、それぞれの受信アンテナから受信された信号を高速フーリエ変換し、得られた複数のサブキャリア信号を既知の位相回転量だけ位相回転させるため、受信アンテナの切り替えによって生じる各アンテナのサンプリングの遅延の影響を除去することができ、複数の受信アンテナに対して1つの無線受信部のみを設けた場合でも処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0079】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、サンプリングタイミングのずれによる位相回転をチャネル推定の位相回転と同時に行う点である。
【0080】
本実施の形態に係る無線送信装置の構成は、実施の形態1(図2)と同様であるため、その説明を省略する。
【0081】
図4は、本実施の形態に係る無線受信装置の構成を示すブロック図である。なお、同図に示す無線受信装置において、図3に示す無線受信装置と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図4に示す無線受信装置は、スイッチ200、無線受信部210、スイッチ220、GI除去部230−1、230−2、FFT240−1、240−2、チャネル推定部250−1、P/S変換部260、復調部270、復号部280、およびチャネル推定部300を有している。なお、同図に示す無線受信装置は2本の受信アンテナを有する構成としているが、本発明はこれに限られず、受信アンテナは3本以上でも良い。
【0082】
チャネル推定部300は、2本目のアンテナから受信された信号について、サブキャリア信号それぞれの伝搬路環境によるチャネル変動(すなわち、振幅変動および位相回転)と1本目のアンテナのサンプリングタイミングに対する遅延に起因する位相回転量とを同時に算出する。
【0083】
一般に、チャネル推定は、伝搬路環境による振幅変動および位相回転を補償するものである。本実施の形態のチャネル推定部300は、チャネル推定によって推定される伝搬路上での位相回転と、サンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転とを同時に補償することができるチャネル推定値を算出する。
【0084】
次いで、上記のように構成された無線受信装置の動作について説明する。
【0085】
まず、実施の形態1と同様に、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも1本目のアンテナ側に接続されており、1本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。一方、スイッチ200およびスイッチ220が1本目のアンテナ側に接続されてから、サンプリング周期の半分の時間が経過すると、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも2本目のアンテナ側に接続されるように切り替えられる。そして、2本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。
【0086】
このように、2本の受信アンテナを切り替えることにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングは1本目のアンテナに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延するものの、受信RF回路を含む無線受信部210は1つで済み、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0087】
1本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−1によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−1によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。
【0088】
そして、チャネル推定部250−1によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0089】
一方、2本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−2によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−2によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。この高速フーリエ変換により、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延は、各サブキャリア信号の位相回転に変換されることになる。
【0090】
そして、チャネル推定部300によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。ここで、算出されるチャネル推定値は、振幅変動および位相回転を補償するための値であるが、このうち位相回転に関しては、伝搬路環境による位相回転とサンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転との双方を補償するようなチャネル推定値がチャネル推定部300によって算出される。
【0091】
具体的には、例えば、通常のチャネル推定によって求められる伝搬路環境による位相回転に、サンプリングタイミングの遅延に起因する各サブキャリア信号の位相回転が加えられ、サブキャリア信号ごとのチャネル推定値が算出される。
【0092】
これにより、実施の形態1とは異なり、サンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転のみを制御するための回路が必要なくなり、この位相回転は、通常のチャネル推定と同時に補償されることになる。したがって、実施の形態1よりもさらに回路規模を削減することができる。
【0093】
そして、チャネル推定後、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれに対応するサブキャリア信号が合成される。その結果得られたN系列のパラレルな信号は、P/S変換部260によってP/S変換され、シリアルデータが出力される。
【0094】
出力されたシリアルデータは、復調部270によって復調され、復号部280によって誤り訂正復号され、受信データが得られる。
【0095】
このように、本実施の形態によれば、複数の受信アンテナを切り替えて受信信号をサンプリングし、1つの無線受信部によって無線受信処理を行い、それぞれの受信アンテナから受信された信号を高速フーリエ変換し、得られた複数のサブキャリア信号を既知の位相回転量だけチャネル推定と同時に位相回転させるため、受信アンテナの切り替えによって生じる各アンテナのサンプリングの遅延の影響を除去することができ、複数の受信アンテナに対して1つの無線受信部のみを設けた場合でも処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模をさらに削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0096】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の特徴は、CDMA方式を用いる移動体通信システムにおいて、本発明の無線受信装置を用いる点である。
【0097】
図5は、本実施の形態に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、同図に示す無線送信装置において、図2に示す無線送信装置と同じ部分には同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。図5に示す無線送信装置は、符号化部100、変調部110、拡散部400、S/P変換部120、IFFT130、GI付加部140、および無線送信部150を有している。
【0098】
符号化部100によって誤り訂正符号化され、変調部110によって変調された送信データは、拡散部400によって所定の拡散コードが用いられることにより拡散される。そして、拡散データは、S/P変換部120によってS/P変換され、N系列のパラレルデータが出力される。
【0099】
N系列のパラレルデータは、IFFT130によって逆高速フーリエ変換され、GI付加部140によってガードインターバルが付加され、OFDM信号が生成される。
【0100】
生成されたOFDM信号は、無線送信部150によって所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)が施され、送信アンテナを介して送信される。
【0101】
図6は、本実施の形態に係る無線受信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す無線受信装置において、図3および図4に示す無線受信装置と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図6に示す無線受信装置は、スイッチ200、無線受信部210、スイッチ220、GI除去部230−1、230−2、FFT240−1、240−2、チャネル推定部250−1、P/S変換部260、復調部270、復号部280、チャネル推定部300、および逆拡散部500を有している。なお、同図に示す無線受信装置は、2本の受信アンテナを有する構成としているが、本発明はこれに限られず、受信アンテナは3本以上でも良い。
【0102】
逆拡散部500は、図5に示す無線送信装置の拡散部400にて用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて、P/S変換後のシリアルデータを逆拡散する。
【0103】
次いで、上記のように構成された無線受信装置の動作について説明する。
【0104】
まず、実施の形態1と同様に、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも1本目のアンテナ側に接続されており、1本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。一方、スイッチ200およびスイッチ220が1本目のアンテナ側に接続されてから、サンプリング周期の半分の時間が経過すると、スイッチ200およびスイッチ220は、いずれも2本目のアンテナ側に接続されるように切り替えられる。そして、2本目のアンテナから受信された信号は、無線受信部210によって所定の無線受信処理が行われる。
【0105】
このように、2本の受信アンテナを切り替えることにより、2本目のアンテナのサンプリングタイミングは1本目のアンテナに対してサンプリング周期の半分の時間だけ遅延するものの、受信RF回路を含む無線受信部210は1つで済み、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0106】
1本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−1によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−1によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。
【0107】
そして、チャネル推定部250−1によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。これにより、伝搬路環境の影響を除去することができる。
【0108】
一方、2本目のアンテナから受信された信号は、GI除去部230−2によってガードインターバル部分が除去され、ガードインターバル除去後のN個のサンプリング信号は、FFT240−2によって高速フーリエ変換され、N個のサブキャリア信号が出力される。この高速フーリエ変換により、2本目のアンテナのサンプリングタイミングの遅延は、各サブキャリア信号の位相回転に変換されることになる。
【0109】
そして、チャネル推定部300によって、サブキャリア信号それぞれのチャネル推定値が算出され、算出されたチャネル推定値は各サブキャリア信号に乗算される。ここで、算出されるチャネル推定値は、振幅変動および位相回転を補償するための値であるが、このうち位相回転に関しては、伝搬路環境による位相回転とサンプリングタイミングの遅延に起因する位相回転との双方を補償するようなチャネル推定値がチャネル推定部300によって算出される。
【0110】
そして、チャネル推定後、1本目のアンテナおよび2本目のアンテナのそれぞれに対応するサブキャリア信号が合成される。その結果得られたN系列のパラレルな信号は、P/S変換部260によってP/S変換され、シリアルデータが出力される。
【0111】
出力されたシリアルデータは、逆拡散部500によって逆拡散され、復調部270によって復調され、復号部280によって誤り訂正復号され、受信データが得られる。
【0112】
このように、本実施の形態によれば、複数の受信アンテナを切り替えて所定の拡散コードで拡散された受信信号をサンプリングし、1つの無線受信部によって無線受信処理を行い、それぞれの受信アンテナから受信された信号を高速フーリエ変換し、得られた複数のサブキャリア信号を既知の位相回転量だけチャネル推定と同時に位相回転させ、送信側で用いられた拡散コードと同一の拡散コードで逆拡散するため、CDMA方式を用いた移動体通信システムにおいても、受信アンテナの切り替えによって生じる各アンテナのサンプリングの遅延の影響を除去することができ、複数の受信アンテナに対して1つの無線受信部のみを設けた場合でも処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模をさらに削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0113】
なお、上記各実施の形態においては、チャネル推定後に2本の受信アンテナに対応するサブキャリア信号をそれぞれ合成する構成としたが、例えば受信レベルを測定することにより、受信状態が最良の受信アンテナに対応するサブキャリア信号を選択し、P/S変換する構成としても良い。
【0114】
また、上記各実施の形態においては、チャネル推定後に2本の受信アンテナに対応するサブキャリア信号をそれぞれ合成する構成としたが、合成前の各サブキャリア信号に重み付けを行ってから合成する構成としても良い。
【0115】
さらに、上記各実施の形態においては、送信装置には符号化部を、受信装置には復号化部を有する構成としたが、これら符号化部および復号化部を有さない構成としても良い。
【0116】
また、上記実施の形態3においては、2本の受信アンテナに対応するサブキャリア信号をそれぞれ合成してから逆拡散を行う構成としたが、2本の受信アンテナそれぞれに対応するサブキャリア信号に対して逆拡散を行ってから、逆拡散後の信号を合成する構成としても良い。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理負荷を増大させることなく、装置全体の回路規模を削減し、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の原理を説明するための図
【図2】本発明の実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1に係る無線受信装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態2に係る無線受信装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態3に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
【図6】実施の形態3に係る無線受信装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
200、220 スイッチ
210 無線受信部
230−1、230−2 GI除去部
240−1、240−2 FFT
250−1、250−2、300 チャネル推定部
260 P/S変換部
270 復調部
280 復号部
290 位相制御部
500 逆拡散部
Claims (10)
- 互いに周波数が異なる複数のサブキャリア信号を含む同一の信号を互いに異なる受信タイミングでそれぞれ受信する複数のアンテナと、
前記複数のアンテナそれぞれの受信信号を時系列に無線受信処理する受信手段と、
前記時系列に無線受信処理された信号を直交変換して前記複数のアンテナそれぞれの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を得る変換手段と、
少なくとも1つのアンテナの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じてそれぞれ位相回転させる制御手段と、
を有することを特徴とする無線受信装置。 - 前記制御手段は、
前記信号の伝搬路環境による振幅変動および位相回転を推定するチャネル推定部、を含み、
推定された位相回転および前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じて前記複数のサブキャリア信号を位相回転させることを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。 - 前記制御手段は、
前記複数のアンテナのうち最初に前記信号を受信する第1のアンテナの受信タイミングに対する受信タイミングの遅延時間に応じて、前記第1のアンテナ以外のアンテナに対応する前記複数のサブキャリア信号を位相回転させることを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。 - 前記制御手段は、
前記複数のサブキャリア信号の周波数に応じて定まる位相回転量をあらかじめ保持することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。 - 前記受信手段は、
前記複数のアンテナを切り替える第1のスイッチと、
前記第1のスイッチから出力される信号を順次無線受信処理する無線受信処理部と、
無線受信処理後の信号をそれぞれ受信したアンテナに対応して振り分ける第2のスイッチと、
を有することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。 - 位相回転後に同一周波数のサブキャリア信号同士を合成する合成手段と、
合成されて得られた信号を通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散する逆拡散手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。 - 位相回転後に前記複数のアンテナのうち受信状態が最良のアンテナに対応するサブキャリア信号を選択する選択手段と、
選択されて得られた信号を通信相手局において用いられた拡散コードと同一の拡散コードを用いて逆拡散する逆拡散手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の無線受信装置を有することを特徴とする移動局装置。
- 請求項1から請求項7のいずれかに記載の無線受信装置を有することを特徴とする基地局装置。
- 複数のアンテナを備える無線受信装置において用いられる無線受信方法であって、
互いに周波数が異なる複数のサブキャリア信号を含む同一の信号を互いに異なる受信タイミングで前記複数のアンテナからそれぞれ受信するステップと、
前記複数のアンテナそれぞれの受信信号を時系列に無線受信処理するステップと、
時系列に無線受信処理した信号を直交変換して前記複数のアンテナそれぞれの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を得るステップと、
少なくとも1つのアンテナの受信信号に含まれる複数のサブキャリア信号を前記複数のアンテナの受信タイミングの差異に起因する位相回転に応じてそれぞれ位相回転させるステップと、
を有することを特徴とする無線受信方法。
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