JP2004315391A - オリーブ果実抽出物およびその製造方法 - Google Patents
オリーブ果実抽出物およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004315391A JP2004315391A JP2003109083A JP2003109083A JP2004315391A JP 2004315391 A JP2004315391 A JP 2004315391A JP 2003109083 A JP2003109083 A JP 2003109083A JP 2003109083 A JP2003109083 A JP 2003109083A JP 2004315391 A JP2004315391 A JP 2004315391A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- olive fruit
- fruit extract
- olive
- water
- extract
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】オリーブ果実を1,3−ブチレングリコールと水の混合液で抽出して得られることを特徴とするオリーブ果実抽出物、該オリーブ果実抽出物を配合してなる化粧料、並びに採取されたオリーブ果実または搾油後のオリーブ果実粕を1,3−ブチレングリコールと水との混合液で抽出することからなるオリーブ果実抽出物の製造方法。本発明のオリーブ果実抽出物は、なかんずくヒアルロニダーゼ活性阻害作用、エラスターゼ活性阻害作用、活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用等について、従来品と比較して格段に優れたものとなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オリーブ果実より抽出され、優れた生理活性を奏するオリーブ果実抽出物、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オリーブは、地中海沿岸を原産地とするモクセイ科の植物で、古くから食用および搾油用として栽培されている植物である。オリーブの果実は、通常10月頃から大きくなって淡緑色となり、紫紅色の斑点を帯びてくるとグリーンピクルスへの加工に適した時期となる。その後、11月頃には全体が紫黒色を帯びた所謂ライブオリーブスとなり塩漬け加工に適したものとなる。12月頃の熟したオリーブ果実は15〜30%程度の油分を含み、この時期のオリーブ果実からオリーブ油が搾油される。こうして得られるオリーブ果実およびオリーブ油には、動脈硬化、胃潰瘍および便秘の軽減、骨の強化、老化の防止、美肌作用等、様々な優れた効果があることが知られている。
【0003】
なかんずくオリーブ油は、オレイン酸、プロビタミンA、ビタミンB、ビタミンK類、ポリフェノール類等の様々な有効成分を含有する植物油であって、健康状態の改善効果について最近注目されており、特に、ビタミンK類およびポリフェノール類に基く癌発生の抑制効果、プロビタミンA、ビタミンDおよびビタミンKに基く骨形成の促進効果が報告されている。また、オリーブ油には、肌荒れを軽減する、皮膚を健やかに保つ、皮膚に潤いを与える、皮膚を保護する、皮膚の乾燥を防ぐ等の美肌効果もあり、化粧品、外用薬等への配合がなされている。
【0004】
また、オリーブ果実から得られるオリーブ果実抽出物としては、オリーブ植物の実および/または種子を水および/または有機溶媒で抽出して得られるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)この抽出物は、活性酸素除去作用、メラニン生成抑制作用および腫瘍細胞増殖抑制・死滅作用を奏することが報告されており、また抽出に用いる溶媒は、得られる抽出物について人体への安全性を付与しかつその作用を増大する観点から、水とアルコールとの混合溶媒を用いることが望ましいとされている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−181197号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したようにオリーブ果実は、生体に有益な作用を奏する様々な有効成分(それらは総じて、“オリーブエキス”と称される。)を含有している。しかし、これらの有効成分をオリーブ果実から分離精製し、さらに濃縮する効率は現在のところ低い。オリーブ果実からさらに効率良く有効成分を抽出することができるようにし、そして食品、飲料、医薬品、外用薬等への配合に有利な形態としたオリーブ果実抽出物が得られるようにすることに対する要望が大きい。
【0007】
本発明は上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、オリーブ果実中が含有する有効成分を効率良く抽出し、その結果、優れた生理活性を奏するオリーブ果実抽出物およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意研究を行った結果、オリーブ果実を特に1,3−ジブチレングリコールと水の混合液で抽出することにより、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、エラスターゼ活性阻害作用、活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用等について、従来品と比較して格段に優れた特性を有するオリーブ果実抽出物が得られることを見出し、これに基いて本発明を完成させた。
【0009】
従って本発明は、
オリーブ果実を1,3−ブチレングリコールと水の混合液で抽出して得られることを特徴とするオリーブ果実抽出物、
前記オリーブ果実抽出物を配合してなる化粧料、および
採取されたオリーブ果実または搾油後のオリーブ果実粕を1,3−ブチレングリコールと水との混合液で抽出することからなるオリーブ果実抽出物の製造方法
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を図面を参照しながらより詳細に説明する。図1は、本発明のオリーブ果実抽出物の製造方法の一態様を図示する流れ図である。
【0011】
本発明のオリーブ果実抽出物の製造では、先ずオリーブ果実抽出物の原料となるオリーブ果実と抽出溶媒である1,3−ブチレングリコールと水との混合液とを抽出容器中に仕込む。オリーブには様々な品種があり、例えばミッション(Misson)、マンザニロ(Manzanillo)、ネバディロ・ブランコ(Nevadilo Blanco)、ピクアル(Picual)、オヒブランカ(Hojiblanca)、アルベキナ(Arbequina)、コルニカブラ(Cornicabra)マンザニリャ(Manzanilla)、ゴルダル(Gordal)、フラントイオ(Frantoio)、モロイオロ(Moraiolo)、レッチーノ(Leccino)、コラティーナ(Coratina)、アスコラーナ・テレナ(Ascolana Terena)等が知られており、これらの品種ではそれぞれ果実の平均重量および含油率が異なり、また適した用途も果実加工用種、油用種、兼用種等と異なっている。しかしながら、本発明のオリーブ果実抽出物は何れの品種のオリーブからも製造できる。
また原料のオリーブ果実は、オリーブ油を搾油した後のオリーブ果実粕であってもよく、凍結したオリーブ果実を用いることもできる。
【0012】
抽出溶媒には、他の補助溶媒を全く含まない100%1,3−ブチレングリコール溶媒を用いることができる。しかしながら、抽出溶媒を水と1,3−ブチレングリコールからなる混合溶媒とすることもできる。混合溶媒を採用する場合には、その濃度は例えば30体積%である。
【0013】
オリーブ果実と抽出溶媒を抽出容器に仕込んだ後、次いで抽出を行う。抽出は、抽出作用を促進するために室温よりもやや昇温して行うことができる、例えば抽出温度を50〜60℃とした場合、抽出時間は5時間程度となる。
【0014】
抽出終了後、オリーブ果実と抽出液とを分離する。オリーブ果実の分離は濾過で行うことができる。得られた濾液は、その後の固形分分離に都合が良い場合には、全量を数倍程度に希釈してもよい。
【0015】
次いで再度濾過を行い、抽出液中に含まれる固形分をさらに分離する。固形分分離に先立ち、珪藻土等の吸着材を濾過対象の液に添加して微細な固形分を吸着して分離するのが好ましい。吸着材の添加量は特に制限されないが、例えば濾過対象の液に対して10体積%の量である。
【0016】
こうして固形分を分離した後、得られた濾液を殺菌する。殺菌は通常の加熱殺菌で行うことができ、例えば80〜90℃で1時間程度保持する低温殺菌が好ましい。100℃を超える温度を採用する高温殺菌は、殺菌時間を短くすることができるが、オリーブ果実が含有する有効成分の分解を引き起こすため好ましい方法でない。
【0017】
殺菌済みの液を再度濾過することにより、本発明のオリーブ果実抽出物が得られる。この最終の濾過は、例えば0.5μmカットオフの目が細かいフィルターを用いて行うのが好ましい。このような濾過により、オリーブ果実抽出物中に含まれる固形分の量を0.5%以下に低減することができる。
【0018】
こうして製造される本発明のオリーブ果実抽出物は多くの優れた生理活性を奏するが、なかんずく特筆すべきものは、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、エラスターゼ活性阻害作用、活性酸素消去作用およびコラーゲン分解抑制作用である。これらの各作用について、以下に簡単に説明する。
【0019】
・ヒアルロニダーゼ活性阻害作用
ヒアルロン酸は水分保持、柔軟性の維持等の機能を有し、皮膚の潤いを保つため重要である。ヒアルロン酸はその加水分解酵素であるヒアルロニダーゼにより分解されるが、ヒアルロニダーゼの活性を阻害することでヒアルロン酸の分解を抑制して、皮膚の保湿性、潤滑性、柔軟性の低下を防止できる。
【0020】
・エラスターゼ活性阻害作用
エラスチンは皮膚中に含まれる弾力組織であり、これが分解されると皮膚は次第に張りと弾力性を失ってしまう。エラスチンの分解はエラスターゼにより行われ、またエラスターゼは加齢により、および紫外線等の外的、内的刺激により活性化する。従って、エラスチンの分解酵素であるエラスターゼの活性を阻害してエラスチンの分解を抑制することができれば、皮膚の弾力性をキープし張りと潤いのある肌を保つことができる。
【0021】
・活性酸素消去作用
活性酸素は、皮膚の炎症や老化を引き起こす外的要因の一つであって、体内組織に損傷を与えて皺の発生の原因ともなる。よって、皮膚の老化や炎症を防止するには、抗酸化剤やラジカルスカベンジャーによる活性酸素の消去が有用である。活性酸素消去作用を奏するか否かは、SOD様活性の有無や、その他の抗酸化性試験から決定することができる。
【0022】
・コラーゲン分解抑制作用
コラーゲンは、皮膚の張りや弾力性の保持に重要な働きを有する物質である。しかしながら、紫外線等の外部ストレスや生体内老化によりコラーゲン分解酵素であるコラゲナーゼが活性化されると、皮膚中のコラーゲン量が減少して皺や弛みの原因となる。コラゲナーゼの活性を阻害することができれば、コラーゲンの分解を抑制できて肌を健やかに保つことができる。
【0023】
本発明のオリーブ果実抽出物は、様々な剤形とすることができる。例えば、経口で摂取される食品、飲料、医薬品等に配合することができる。なかんずく、優秀な美肌作用を奏するので、直接皮膚に適用する外用薬、例えば軟膏、クリーム、乳液、懸濁液、溶液等に配合することが好ましい。これらへの配合量は、例えば1〜50重量%である。
【0024】
【実施例】
以下の例で本発明をより詳細に説明するが、これらの例は本発明をある特定の態様に制限することを意図しない。
【0025】
実施例1:オリーブ果実抽出物の製造
以下のようにして、オリーブ果実抽出物を製造した。
仕込み:凍結させたオリーブ果実100gと、30%1,3−ブチレングリコール水溶液1000gを抽出容器に仕込んだ。
抽出:抽出容器を加熱して内部を50〜60℃に保った。この温度で5時間、攪拌しながら抽出を行った。
オリーブ果実分離:抽出終了後、オリーブ果実を除去し、30%1,3−ブチレングリコール水溶液1000g添加して、抽出液を2倍に希釈した。
固形分分離:希釈液に珪藻土(ラジオライト#200)200gを添加し、1時間攪拌して微細な固形物を吸着させた。その後、希釈液を濾過し、固形分および珪藻土を分離した。
殺菌:濾液を80〜90℃に加熱し、1時間、攪拌しながら加熱殺菌を行った。
最終濾過:殺菌後の濾液を、0.45μmカットオフのフィルターを用いて最終濾過した。
上記の手順により、固形分0.38%を含むオリーブ果実抽出物1541.2gを得た。
【0026】
試験例1:ヒアルロニダーゼ活性阻害作用の評価
実施例1で得たオリーブ果実抽出物の代わりに、抽出に30%1,3−ブチレングリコール水溶液でなく水を用いた以外は実施例1と全く同様な工程で得たオリーブ果実水抽出物について、そのヒアルロニダーゼ活性阻害作用を評価した。抽出に水を用いた理由は、オリーブ果実抽出物がアルコールを含む場合、ヒアルロニダーゼ活性の測定が不可能だからである。
オリーブ果実水抽出物0.2mL、ヒアルロニダーゼ溶液0.1mL、Compound 48/800.2mL、ヒアルロン酸カリウム溶液0.2mLを混和し、37℃で反応させた後、0.4N水酸化ナトリウム0.3mLを添加して反応を停止させた。次いで、ホウ酸溶液を添加して混和した。得られた溶液を沸騰湯浴で加熱し酵素を失活させ、氷上で室温まで冷却し、p−DAB6mLを添加して37℃で20分間静置し、その後585nmでの吸光度を測定してヒアルロン酸を定量した。
結果は、ヒアルロニダーゼ活性を50%阻害するに要する抽出物の濃度(IC50)で示し、0.318mg/mLであった。
水抽出物について得られた結果はそれ自体良好なものである。しかしながら、ヒアルロニダーゼ活性阻害能を有する物質はペプチン等の多糖類であることが従来技術で知られており、また多糖類は一般にエタノールよりも水および1,3−ブチレングリコールを用いた方が効率良く抽出し得ることも知られている。従って、実施例1のオリーブ果実抽出物は、本試験例で試験した水抽出物と同程度またはむしろそれよりも高く、エタノール抽出物よりも格段に優れたヒアルロニダーゼ活性を奏するものと予測される。
【0027】
試験例2:エラスターゼ活性阻害作用の評価
実施例1で得たオリーブ果実抽出物の代わりに、抽出に30%1,3−ブチレングリコール水溶液でなく水を用いた以外は実施例1と全く同様な工程で得たオリーブ果実水抽出物について、そのエラスターゼ活性阻害作用を評価した。抽出に水を用いた理由は、試験例1と同様、オリーブ果実抽出物がアルコールを含む場合、エラスターゼ活性の測定が不可能だからである。
オリーブ果実水抽出物50μL、12μg/mLの人白血球由来エラスターゼ(ELASTIN PRODUCT CO. INC製)25μL、および8mMに調製したメトキシ−スクシニル−アラニル−アラニル−プロピルバリン−p−ニトロアニリド25μLを混和し、37℃で20分間反応させた。反応後の溶液について405nmの吸光度を測定し、生成したニトロアニリンを定量した。
結果は、エラスターゼ活性を50%阻害するに要する抽出物の濃度(IC50)で示し、11.8mg/mLであった。
水抽出物について得られた結果はそれ自体良好なものである。しかしながら、エラスターゼ活性阻害能を有する物質はペプチン等の多糖類であることが従来技術で知られており、また多糖類は一般にエタノールよりも水および1,3−ブチレングリコールを用いた方が効率良く抽出し得ることも知られている。従って、実施例1のオリーブ果実抽出物は、本試験例で試験した水抽出物と同程度またはむしろそれよりも高く、エタノール抽出物よりも格段に優れたエラスターゼ活性を奏するものと予測される。
【0028】
試験例3:活性酸素消去作用の評価
実施例1で得たオリーブ果実抽出物の2倍希釈物(固形分0.19%)の活性酸素消去作用を、SOD様作用および抗酸化性試験の双方により評価した。
4−1:SOD様作用
キサンチンとキサンチンオキシダーゼで発生させたO2 −によりNBTを還元し、生成したフォルマザンの量を560nmでの吸光度測定により定量してSOD様活性をNBT法で評価した。
結果は、実施例1で得たオリーブ果実抽出物の2倍希釈物のSOD様作用が76.0%であることを示した。
4−2:抗酸化性試験
紫色で517nmに紫外部吸収を持つ安定なラジカル:ジフェニルピクリルヒドラジル(DPPH)を用い、このラジカルの示す紫色が抗酸化物質の作用で消失するのを測定することにより、活性酸素消去作用を評価した。
また比較として、水での抽出により製造したオリーブ果実抽出物およびエタノールでの抽出により製造したオリーブ果実抽出物を添加した場合についても同様の試験を行った。
結果は、実施例1で得たオリーブ果実抽出物の2倍希釈物が75.0%の抗酸化性を有することを示した。
以上の結果より、SOD様作用および抗酸化性試験のどちらの方法により評価した場合についても、実施例1で得たオリーブ果実抽出物は高い活性酸素消去作用を奏することが解る。
【0029】
試験例4:コラゲナーゼ活性阻害作用の評価
実施例1で得たオリーブ果実抽出物のコラゲナーゼ活性阻害作用を評価した。
実施例1のオリーブ果実抽出物50μL、0.1mg/mLのコラゲナーゼタイプIV(シグマ社製)50μL、および0.39mg/mLのPZ−peptide(BACHEM Fenichemikalien AG製)400μLを混和し、37℃で30分間反応させた。反応溶液に、25mMクエン酸溶液1mLを添加して反応を終了させた。この溶液にさらに酢酸エチル5mLを添加して抽出し、遠心分離により酢酸エチル層を分離し、320nmの吸光度を測定した。
結果は、オリーブ果実抽出物の代わりに蒸留水を添加したときの阻害作用コラーゲン分解量を100とした場合に、10.4であった。従って、実施例1のオリーブ果実抽出物はコラゲナーゼの活性を阻害し、コラーゲンの分解を大幅に抑制し得る。
【0030】
試験例5:オリーブ果実抽出物配合ハンドクリームの製造
以下の基本成分に加え、実施例1のオリーブ果実抽出物をその他の成分の合計に対して3重量%配合して、ハンドクリームを得た。
基本成分:水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、シクロメチコン、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、クエン酸、安息香酸塩、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、香料。
こうして製造したハンドクリームおよびオリーブ果実抽出物を含まない以外は同一の組成を有するハンドクリームを被験者の皮膚に1日1回塗布し、10日後の塗布部の変化を潤い、張りおよび艶の3項目について観察した。
結果を表1に示す。表1の結果は、それぞれの項目について改善された被験者の数を示す。
【表1】
表1から解るように、本発明のオリーブ果実抽出物を配合したハンドクリームは、従来品を越える著しい美肌作用を奏する。
【0031】
試験例6:オリーブ果実抽出物配合ボディーソープの製造
以下の基本成分に加え、実施例1のオリーブ果実抽出物をその他の成分の合計に対して2重量%配合して、ハンドクリームを得た。
基本成分:
ラウリル硫酸アンモニウム 8%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 2%
椰子油脂肪酸アミドプロピルベタイン 7%
椰子油脂肪酸モノエタノールアミド 4%
エデト酸2ナトリウム 0.2%
安息香酸ナトリウム 0.2%
クエン酸 0.2%
水 残部
こうして製造したボディーソープおよびオリーブ果実抽出物を含まない以外は同一の組成を有するボディーソープを被験者に1日1回使用させ、10日後の皮膚の変化を潤い、張りおよび艶の3項目について観察した。
結果を表2に示す。表2の結果は、それぞれの項目について改善された被験者の数を示す。
【表2】
表2から解るように、本発明のオリーブ果実抽出物を配合したボディーソープは、従来品を越える著しい美肌作用を奏する。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、1,3−ジブチルエーテルで抽出することにより、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、エラスターゼ活性阻害作用、活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用等について、従来品と比較して格段に優れたオリーブ果実抽出物を提供することができる。係るオリーブ果実抽出物は、特に軟膏、クリーム、乳液、懸濁液、溶液等の外用薬に好ましく配合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のオリーブ果実抽出物の製造方法を図示する流れ図である。
Claims (3)
- オリーブ果実を1,3−ブチレングリコールと水の混合液で抽出して得られることを特徴とするオリーブ果実抽出物。
- 請求項1記載のオリーブ果実抽出物を配合してなる化粧料。
- 採取されたオリーブ果実または搾油後のオリーブ果実粕を1,3−ブチレングリコールと水との混合液で抽出することからなるオリーブ果実抽出物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003109083A JP2004315391A (ja) | 2003-04-14 | 2003-04-14 | オリーブ果実抽出物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003109083A JP2004315391A (ja) | 2003-04-14 | 2003-04-14 | オリーブ果実抽出物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004315391A true JP2004315391A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33470359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003109083A Pending JP2004315391A (ja) | 2003-04-14 | 2003-04-14 | オリーブ果実抽出物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004315391A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006084658A1 (en) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Indena S.P.A. | Oral compositions for the prevention of uv damages |
WO2006114188A1 (en) * | 2005-04-28 | 2006-11-02 | Indena S.P.A. | Hair tonic |
JP2010265183A (ja) * | 2009-05-12 | 2010-11-25 | Shodoshima Healty Land Kk | オリーブ果実エキス、該エキスを配合してなるヒト白血球エラスターゼ阻害剤及びオリーブ果実エキスの製造方法 |
JP2011026216A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-02-10 | Shodoshima Healty Land Kk | 化粧料 |
JP2013083504A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-09 | Pola Chem Ind Inc | スクリ−ニング方法 |
-
2003
- 2003-04-14 JP JP2003109083A patent/JP2004315391A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006084658A1 (en) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Indena S.P.A. | Oral compositions for the prevention of uv damages |
WO2006114188A1 (en) * | 2005-04-28 | 2006-11-02 | Indena S.P.A. | Hair tonic |
US20090324760A1 (en) * | 2005-04-28 | 2009-12-31 | Aya Komiya | Hair tonic |
JP2010265183A (ja) * | 2009-05-12 | 2010-11-25 | Shodoshima Healty Land Kk | オリーブ果実エキス、該エキスを配合してなるヒト白血球エラスターゼ阻害剤及びオリーブ果実エキスの製造方法 |
JP2011026216A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-02-10 | Shodoshima Healty Land Kk | 化粧料 |
JP2013083504A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-09 | Pola Chem Ind Inc | スクリ−ニング方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
MX2007005886A (es) | Composiciones farmaceuticas y terapeuticas derivadas de la planta garcinia mangostana l. | |
JP3635081B2 (ja) | 美白剤、抗酸化剤、コラゲナーゼ活性阻害剤、ヒアルロニダーゼ活性阻害剤、老化防止剤、皮膚外用剤、化粧料及び食料品 | |
JPH09328410A (ja) | 化粧料及びその製造方法 | |
JP5488870B2 (ja) | オリーブ果実エキス、該エキスを配合してなるヒト白血球エラスターゼ阻害剤及びオリーブ果実エキスの製造方法 | |
JP2011201788A (ja) | 抗炎症剤 | |
EP1312373B1 (en) | Antiallergic agents, drugs, foods, drinks or cosmetics containing them and process for producing the same | |
KR101014219B1 (ko) | 항산화제, 피부외용제, 화장료 및 식료품 | |
JP2005029486A (ja) | 皮膚改善組成物 | |
JP4672269B2 (ja) | 抗老化剤、血小板凝集抑制剤、抗酸化剤、抗アレルギー剤、皮膚化粧料及び飲食品 | |
KR101817941B1 (ko) | 산딸기 잎 추출물을 함유한 항아토피 효능을 갖는 피부 개선용 화장료 조성물 | |
JP2004315391A (ja) | オリーブ果実抽出物およびその製造方法 | |
JP4169245B2 (ja) | カフェー酸誘導体を有効成分とする抗アレルギー剤 | |
JP2002080387A (ja) | 抗アレルギー剤およびその製造方法 | |
KR20110130132A (ko) | 산여뀌와 흰꽃여뀌의 추출물을 함유하는 항산화 활성 조성물 | |
JP6122200B1 (ja) | 抗糖化用組成物 | |
JP2008291001A (ja) | 皮膚化粧料及び美容用飲食品 | |
KR20210083236A (ko) | 탈모 방지 및 두피 개선용 조성물 | |
KR102106440B1 (ko) | 블루베리 및 흑미 추출물 배양 유산균을 포함하는 피부상태 개선용 조성물 | |
JP2003238426A (ja) | コラゲナーゼ阻害剤、皮膚外用剤および健康食品 | |
JP4610845B2 (ja) | 美白用化粧料及び美白用飲食品 | |
JP2003176230A (ja) | コラーゲン産生促進剤、エラスターゼ阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤及び皮膚化粧料並びに美容用飲食品 | |
KR20150034371A (ko) | 닭의장풀 추출물을 함유하는 주름 개선 화장료 조성물 | |
JP4034984B2 (ja) | 抗酸化組成物 | |
KR101909740B1 (ko) | 모노트로페인을 포함하는 피부 재생, 주름 개선, 항산화 및 피부 미백용 조성물 | |
JP2003095970A (ja) | 皮膚化粧料および飲食品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050314 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20060601 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060726 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20060727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060802 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070131 |