JP2004313472A - 遊技機 - Google Patents

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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Hidenori Takezawa
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Abstract

【課題】所定条件の成立により、遊技者にとって有利な遊技状態を達成するために必要となる複数の条件の一部を省き、有利な遊技状態となり易い意外性を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】2つの判定用可変表示装置の表示結果に応じて、遊技球を権利発生用入賞領域(権利入賞口68)に誘導する2段の誘導装置42(44)、62を設け、所定条件が成立すると1つ目の判定用可変表示装置10の表示を無効にして1段目の遊技球誘導部材42(44)をフリーパスに制御するとともに、2つ目の判定用可変表示装置11の表示を当り表示にする確率が向上するなどの有利状態へ移行する制御を行なう。権利発生状態になるための複数の条件が減るので有利状態になっていることがわかり易い。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機などで代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技球が打込まれる遊技領域に設けられるとともに、遊技球が普通始動領域を通過したことを条件として遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に制御される普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置に入賞した遊技球が所定の判定用領域を通過したときに該通過した遊技球を検出する検出手段と、該検出手段で遊技球が検出されたときに表示結果を導出するための可変表示を行なう判定用可変表示手段と、前記判定用可変表示手段の表示結果を事前に決定する表示結果事前決定手段と、遊技球を予め定められた権利発生用入賞領域に誘導する第1状態と前記権利発生用入賞領域に誘導しない第2状態とに変化可能な誘導装置と、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な特別可変入賞球装置とを備え、前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに遊技者にとって有利な権利発生状態に制御され、該権利発生状態中に再度前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに前記権利発生状態が消滅するとともに、前記権利発生状態中に所定の権利行使用入賞領域に遊技球が入賞することにより前記特別可変入賞球装置が前記第1の状態となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、普通可変入賞球装置内に入賞した遊技球が所定の判定用領域に入賞することにより判定用可変表示装置が可変開始した後表示結果が導出表示され、その表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえばぞろ目)となったことを条件として遊技球が誘導装置により権利発生用入賞領域に誘導され、権利発生用入賞領域に入賞することにより権利発生状態となるものがあった。そして、その権利発生状態中に遊技球が権利行使用入賞領域に入賞することにより特別可変入賞球装置が遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に制御されるように構成されていた。また、このような遊技機を第3種遊技機ということがある。
【0003】
一方、この種の第3種の遊技機において、判定用可変表示装置とは別に普通可変表示装置が設けられ、普通可変表示装置の表示結果が特定の表示態様(当り表示態様)となることにより開放される入賞領域に遊技球が入賞して検出されることにより判定用可変表示装置が可変表示し、その後導出表示された表示結果が所定の表示態様となったときに、前記普通可変表示装置の表示結果が前記予め定められた特定の表示態様(当り表示態様)となる確率が向上するように構成されたものがあった。また、この高確率時に普通可変表示装置の可変表示(変動)時間を短縮するものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−239647号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、特許文献1に記載のような遊技機において、判定用可変表示装置が可変表示した後導出表示された表示結果が所定の表示態様となったときに、前記普通可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となる確率が向上し、普通可変表示装置の可変表示(変動)時間を短縮しても、遊技機としての意外性がなく、遊技者をひきつける興趣に乏しいものであった。
【0006】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、所定条件の成立により、遊技者にとって有利な遊技状態を達成するために必要となる複数の条件の一部を省き、有利な遊技状態となり易い意外性を備えた遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技球が打込まれる遊技領域(図1:遊技領域7)に設けられるとともに、遊技球が普通始動領域を通過したことを条件として(打球が普通電動役物作動口12を通って普通電役作動口スイッチ13で検出されると、(図1))遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に制御される(普通電動役物15が作動して遊技球が入賞しやすい開放状態となる。(図1))普通可変入賞球装置(図1:普通電動役物15)と、
該普通可変入賞球装置に入賞した遊技球が所定の判定用領域(第1判定図柄表示装置作動領域(第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が設けられている領域)、第2判定図柄表示装置作動領域(第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95が設けられている領域)(図3))を通過したときに該通過した遊技球を検出する検出手段(図2:第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95)と、
該検出手段で遊技球が検出されたときに表示結果を導出するための可変表示を行なう判定用可変表示手段(図2:第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11)と、
前記判定用可変表示手段の表示結果を事前に決定する表示結果事前決定手段(図4:第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36)と、
遊技球を予め定められた権利発生用入賞領域(図3:権利入賞口68)に誘導する第1状態(図3:回転部材62が権利入賞口68側(右側)へ回転した状態)と前記権利発生用入賞領域に誘導しない第2状態(図3:回転部材62がはずれ入賞口65側(左側)へ回転した状態)とに変化可能な誘導装置(図3:回転部材62)と、
遊技者にとって有利な第1の状態(図1:開閉板19aが開いた状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(図1:開閉板19aが閉じた状態)とに変化可能な特別可変入賞球装置(図1:19)とを備え、
前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに遊技者にとって有利な権利発生状態に制御され(権利入賞球検出スイッチ66により入賞球が検出されれば、その検出信号に基づいていわゆる権利発生状態となる。(図3))、該権利発生状態中に再度前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに前記権利発生状態が消滅する(権利発生状態中にパチンコ球が再度第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95により検出されて第2判定図柄表示装置11が変動してその表示結果が当りとなりパチンコ球が再度権利入賞球検出スイッチ66により検出されたときに、権利発生状態が消滅(終了)する。(図3))とともに、前記権利発生状態中に所定の権利行使用入賞領域(図1:第3種始動入賞口18)に遊技球が入賞することにより前記特別可変入賞球装置が前記第1の状態となる(権利発生状態の期間中において、パチンコ球が第3種始動入賞口18に入賞し、回転体111の凹部(第3種始動口)に受入れられた球が回転体111により回転誘導されて第3種始動口入賞球検出スイッチ20により検出されれば、特別可変表示装置19が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。(図2、図4))遊技機において、
前記誘導装置へ遊技球を誘導する第1状態と前記誘導装置へ遊技球を誘導しない第2状態とに変化可能な遊技球誘導部材(第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りのときには、摺動部材ソレノイド42aと同時にシャッターソレノイド44aが動作し、摺動部材42とシャッター44が遊技盤6の奥側に引っ込んで、遊技球は開かれた第2入賞球誘導通路114bへ流下するし、第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれのときには、摺動部材42は遊技盤6の奥側に引っ込むものの、シャッターソレノイド44aが動作せず、シャッター44が依然として、第2入賞球誘導通路114bへの通路を閉状態に保持しているため、遊技球はシャッター44に導かれて左右の排出口247へ排出される。)と、
遊技状態を予め定められた通常状態から通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、有利状態においては、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41からの入賞球の検出信号が入力されても、第1判定図柄表示装置10の可変表示を無効とし、常に第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りであったとして、その都度、摺動部材42とシャッター44とを開状態にする)へ移行するための所定条件(たとえば、第2判定図柄表示装置11の当り図柄を「7」としたときに、「6」、「8」の表示結果(実施形態2)、第2判定図柄表示装置11が、第1判定図柄表示装置10と同じく、2桁の図柄を表示するものとし、当り図柄を奇数のぞろ目としたとき、特に、「77」の表示結果(実施形態3))が成立したか否かを判定する所定条件判定手段(図4:39)とを備え、
前記判定用可変表示手段は、
前記表示結果事前決定手段の決定結果に基づいて表示結果を導出する(図6:S6(第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32))第1の判定用可変表示手段(図1:第1判定図柄表示装置10)と、
前記表示結果事前決定手段の決定結果に基づいて表示結果を導出する(図6:S12(第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33))第2の判定用可変表示手段(図1:第2判定図柄表示装置11)とを含み、
前記遊技球誘導部材は前記第1の判定用可変表示手段に特定の表示結果(当り図柄(たとえば左右図柄が揃ったぞろ目の図柄の組合せ))が導出されたときに前記第2状態から前記第1状態に変化し、
前記誘導装置は前記第2の判定用可変表示手段に特別の表示結果(当り図柄(たとえば1,3,5,7のうちのいずれか))が導出されたときに前記第2状態から前記第1状態に変化し、
前記通常状態として前記表示結果事前決定手段の決定結果に基づいて前記第1の判定用可変表示手段に表示結果を導出するとともに、該表示結果が前記特定の表示結果となったときに前記遊技球誘導部材を前記第1状態に制御する通常状態時制御手段(図7:S22)と、
前記有利状態として前記表示結果事前決定手段の決定結果によらず(たとえば、有利状態に制御中はS3によりYESの判断がなされてS4へ移行し第1判定図柄表示装置10の可変表示を停止して、常にたとえば「チャンス」を表示した状態を保持させておく。一切表示しないようにするなど)前記遊技球誘導部材を前記第1状態に制御する(たとえば、有利状態においては、第1判定図柄表示装置10を可変表示させることなく「チャンス」の表示に基づいてS21によりYESの判断がなされS22により摺動部材42とシャッター44とを開状態にする)有利状態時制御手段(図4:38)をさらに備えていることを特徴とする、遊技機。
【0008】
このような構成によれば、有利状態として表示結果事前決定手段の決定結果によらず遊技球誘導部材を第1状態に制御する有利状態時制御手段を備えているので、意外性が高くなる。また、表示結果事前決定手段の決定結果によらず遊技球誘導部材が第1状態に制御されるので有利状態となっていることを遊技者が認知し易い。
【0009】
(2) 前記有利状態時制御手段は、前記第1の判定用可変表示手段による可変表示の実行を規制する可変表示実行規制手段(図4:可変表示規制手段38a)を含むことを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、有利状態時制御手段に含まれる可変表示実行規制手段が第1の判定用可変表示手段による可変表示の実行を規制するので、有利状態に制御されていることを遊技者が認知し易い。
【0011】
(3) 前記有利状態時制御手段は、前記第1の判定用可変表示手段を前記特定の表示結果を表示した状態に保持する表示結果保持手段(図4:38b)を含むことを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、有利状態時制御手段に含まれる表示結果保持手段が第1の判定用可変表示手段を特定の表示結果を表示した状態に保持するので有利状態に制御されていることを遊技者が認知し易い。
【0013】
(4) 所定の報知を実行する報知手段(図4:有利状態報知手段45)を備え、前記有利状態時制御手段は、前記有利状態であることを前記報知手段によって報知する(図6:S4)報知制御手段(S4に進み、有利状態報知手段45が第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32に指示して第1判定図柄表示装置10に「チャンス」の文字を表示させ、:図4参照)を含むことを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、報知手段によって報知するので有利状態であることを遊技者が認知し易い。
【0015】
(5) 前記検出手段は検出装置によって構成され、前記第1の判定用可変表示手段と前記第2の判定用可変表示手段とは、1の検出装置(第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41(図4:破線参照))によって遊技球が検出されたときに、可変表示を行なう(第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で遊技球が検出されると、第1判定図柄表示装置10と第2判定図柄表示装置11において、同時に図柄の変動が開始される。第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11を同時に可変表示させることなく、別々に2段階で可変表示させることもできる。)ことを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、検出手段が1の検出装置で構成されているため、検出手段のコストを抑えたままで、第1の判定用可変表示手段と第2の判定用可変表示手段とで可変表示を行なわせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0017】
(6) 前記検出手段は、遊技球が検出されたときに前記第1の判定用可変表示手段が可変表示を行なう(S1(図6)では、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が遊技球を検出したかどうか、つまり、第1判定図柄表示装置10の可変表示開始条件が成立したかどうかが判定される。)第1の検出手段(第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41(図4:実線参照))と、遊技球が検出されたときに前記第2の判定用可変表示手段が可変表示を行なう(S8(図6)に進み、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95が遊技球を検出したかどうか、つまり、第2判定図柄表示装置11の可変表示開始条件が成立したかどうかが判定される。)第2の検出手段(第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95(図4:実線参照))とを含み、
前記第2の検出手段は、前記遊技球誘導部材により前記誘導装置へ誘導された遊技球を検出可能な位置に設けられている(第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りとなり、摺動部材42とシャッター44が遊技盤6の奥側に引っ込み、第2入賞球誘導通路114bが開状態・・。摺動部材42の球受入凹部43に貯留されていた遊技球は第2入賞球誘導通路114bを下り、・・第2判定図柄表示装置作動口領域に設けられた第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95で通過が検出される。)ことを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、第2の検出手段が遊技球誘導部材により誘導装置へ誘導された遊技球を検出し、第2の判定用可変表示手段の可変表示が行なわれるので段階的な可変表示で遊技演出を盛り上げることができる。
【0019】
(7) 前記所定条件判定手段は、前記表示結果事前決定手段が前記第2の判定用可変表示手段の表示結果を前記特別の表示結果のうちの予め定められた所定の表示結果にすることを決定したことを条件として前記所定条件が成立したと判定する(実施形態3においては、第2判定図柄表示装置11が図1、図2、図4に記載(実施形態1)のように1桁の図柄を表示するものではなく、上記図面に記載の第1判定図柄表示装置10と同じく、2桁の図柄を表示するものとし、権利発生状態となる当り図柄は単なるぞろ目ではなく、奇数のぞろ目であるものとする。このとき、特に、「77」での当り図柄で権利発生状態になったときに、正確に記載すると、第2判定図柄表示装置11が「77」の当り図柄の表示結果とすることを第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が決定すると、所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定する。)ことを特徴とする。
【0020】
このような構成によれば、第2の判定用可変表示手段の表示結果を特別の表示結果のうちの予め定められた所定の表示結果にすることを決定したことを条件として所定条件が成立したと判定されるため、遊技者は有利状態に制御されるかどうか第2の判定用可変表示手段の表示結果に注目して遊技の興趣を盛り上げることができる。
【0021】
(8) 前記所定条件判定手段は、前記表示結果事前決定手段が所定回数、前記第1の判定用可変表示手段の表示結果として前記特定の表示結果以外とすることを決定したことを条件として前記所定条件が成立したと判定する(実施形態9においては、第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれとなることを第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34が所定回数決定したことで所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定し、有利状態時制御手段38を稼動させて有利状態に制御するものである。)ことを特徴とする。
【0022】
このような構成によれば、所定回数、第1の判定用可変表示手段の表示結果として特定の表示結果以外(はずれ)とすることを決定したときに有利状態に制御されるため、第1の判定用可変表示手段の表示結果が思わしくなかった遊技者を救済して、遊技の興趣を盛り上げることができる。
【0023】
(9) 前記所定条件判定手段は、前記表示結果事前決定手段が所定回数、前記第2の判定用可変表示手段の表示結果として前記特別の表示結果以外とすることを決定したことを条件として前記所定条件が成立したと判定する(実施形態8においては、第2判定図柄表示装置11の表示結果がはずれとなることを第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が所定回数決定したことで所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定し、有利状態時制御手段38を稼動させて有利状態に制御するものである。)ことを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、所定回数、第2の判定用可変表示手段の表示結果として特別の表示結果以外(はずれ)とすることを決定したときに有利状態に制御されるため、第2の判定用可変表示手段の表示結果が思わしくなかった遊技者を救済して、遊技の興趣を盛り上げることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、コイン遊技機等であってもよく、遊技球が打込まれる遊技領域に設けられるとともに、遊技球が普通始動領域を通過したことを条件として遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に制御される普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置に入賞した遊技球が所定の判定用領域を通過したときに該通過した遊技球を検出する検出手段と、該検出手段で遊技球が検出されたときに表示結果を導出するための可変表示を行なう判定用可変表示手段と、前記判定用可変表示手段の表示結果を事前に決定する表示結果事前決定手段と、遊技球を予め定められた権利発生用入賞領域に誘導する第1状態と前記権利発生用入賞領域に誘導しない第2状態とに変化可能な誘導装置と、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な特別可変入賞球装置とを備え、前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに遊技者にとって有利な権利発生状態に制御され、該権利発生状態中に再度前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに前記権利発生状態が消滅するとともに、前記権利発生状態中に所定の権利行使用入賞領域に遊技球が入賞することにより前記特別可変入賞球装置が前記第1の状態となる遊技機であればすべて対象となる。
【0026】
実施形態1
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。この実施の形態では、作動口への入賞にもとづいて開放する普通電動役物に遊技球が入賞し特別装置作動判定図柄ゲートを通過したことにもとづいて変動表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになり遊技球が特別領域に入賞すると所定の権利が発生(特別装置作動)するパチンコ遊技機(第3種パチンコ遊技機)について説明する。図1はいわゆる判定図柄タイプの第3種のパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
【0027】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3からあふれた遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0028】
遊技領域7の中央付近の上方には、複数種類の識別情報(図柄)を変動表示するための第1判定図柄表示装置(第1可変表示装置とも言う)10が設けられている。第1判定図柄表示装置10には、たとえば「左」、「右」の2つの図柄表示エリアがある。第1判定図柄表示装置10の下部には、普通電動役物(普通可変入賞球装置装置とも言う)15、振分部材235および誘導部40が設けられている。誘導部40の下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ225が設けられている。
【0029】
遊技領域7における左側下部には、普通電動役物作動口12が設けられている。また、遊技領域7における右側上部には、第3種始動入賞口18が設けられている。第3種始動入賞口18は回転体111を有し、第3種始動入賞口18における回転体111の下部には、特別可変入賞球装置19が設けられており、その特別可変入賞球装置19の大入賞口を開放するための開閉板19aが設けられている。さらに、遊技領域7には、複数の普通入賞口217,218,219,224が設けられている。また、遊技領域7の外側左右上部には、効果音を発生する2つのスピーカ(図示せず)が設けられており、遊技領域7の外周には、遊技効果ランプが設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることにより球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0030】
図2は、遊技盤6を正面から見た正面図である。打球発射装置から発射された遊技球は、外レール201と内レール202との間を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を流下していく。打球が普通電動役物作動口12を通って普通電役作動口スイッチ13で検出されると、普通電動役物15が作動して遊技球が入賞しやすい開放状態となる。遊技球がその普通電動役物15に入賞すれば、その入賞球が特定入賞口スイッチ69で検出されるとともに、振分部材235に入る。その後、誘導部40における第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41を通過すると、第1判定図柄表示装置10において図柄が変動を始める。
【0031】
遊技領域7において、普通入賞口217,218,219,224に入賞した遊技球は、それぞれ、入賞口スイッチ217a,218a、219a、224aで検出される。入賞口スイッチ217a,218a,219a,220a,224aおよび特定入賞口スイッチ69で遊技球が検出されると、所定個数の遊技球が景品として払出される。また、権利発生中において大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。カウントスイッチ23で遊技球が検出されると、所定個数の遊技球が景品として払出される。そして、カウントスイッチ23による遊技球の検出数が所定数になると大入賞口は閉成する。
【0032】
図3は、普通電動役物15、振分部材235および誘導部40の構成を詳細に示す正面図である。図4は、図1〜図3に示したパチンコ遊技機における要部を説明するための構成図である。普通電動役物15には左右の開閉翼片233,234が設けられ、開閉翼片233,234が外側に倒れることによって特定入賞口232が入賞しやすい状態になる。すなわち、普通電動役物15が作動している状態になる。なお、普通電動役物15は、遊技球が普通電動役物作動口12に入賞して普通電役作動口スイッチ13で検出されたことに応じて作動開始する。また、開閉翼片233,234は、ソレノイド(図示せず:以下、普通電役ソレノイドという。)によって外側に倒れる。
【0033】
なお、普通電動役物15、振分部材235および誘導部40からなる構造において、特定入賞口232以降の領域が特定領域を形成する。また、この実施の形態では、普通電動役物15、振分部材235および誘導部40の各部材が分かれて設けられているが、その部材が一体として形成されていてもよい。
【0034】
特定入賞口232に遊技球が入賞すると、遊技球は特定入賞口スイッチ69で検出される。特定入賞口スイッチ69で遊技球が検出されると、所定個数の遊技球が景品として払出される。特定入賞口232に入賞した遊技球は、振分部材235に進入する。この実施の形態では、振分部材235として、3つの穴を有する、いわゆる3穴クルーン(以下クルーンという)90が用いられている。クルーン90に進入した遊技球は3穴のうちのいずれかに入る。3穴のうちの一つは、誘導部40に至る当り球入賞口91aである。他の穴ははずれ球入賞口92aであり、そこに入った遊技球は、はずれ球誘導通路115に誘導されて機外に排出される。
【0035】
当り球入賞口91aを遊技球が流下すると、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で遊技球が検出される。第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で遊技球が検出されると、第1判定図柄表示装置10において図柄の変動が開始される。この第1判定図柄表示装置10は普通電動役物15の正面側上方に設けられ、当り球入賞口91aを流下してきた遊技球を第2入賞球誘導通路114bから回転部材62の球受入凹部63へ誘導する、当りとするか、遊技球を排出口247へ導く、はずれとするかをその可変表示後の表示結果により決定するものである。
【0036】
なお、遊技球が第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で検出されると、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34はランダムカウンタのカウント値を抽出し、その抽出した数値が当り数字に該当するか否かで、第1判定図柄表示装置10の表示結果を事前に決定する。さらに当りか否かの事前決定結果に対応する停止図柄をも事前に決定する。この決定も乱数抽選により事前に決定する。このランダムカウンタは、0からカウントアップしてその上限値までカウントアップした後再度0からカウントアップするカウンタである。この第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34は遊技制御基板31の基本回路(遊技制御用のマイクロコンピュータ)53に含まれている。また、当り球入賞口91aを流下した遊技球は、摺動部材42の球受入凹部43に貯留される。
【0037】
第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34の決定した結果は、第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32に与えられる。第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34は、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41からの入賞球の検出信号に応じて、第1判定図柄表示装置10の表示結果を当りにするかはずれにするかを抽選により決定する機能を有する。但し、その決定の際に、後述する有利状態のときには、その決定機能を凍結してすべて当り判定とし、有利状態でないときに決定を行なう機能を有する。
【0038】
図3に示す構造から明らかなように、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で検出され、下方に落下する遊技球が摺動部材42の球受入凹部43に貯留される場合、その遊技球は第1判定図柄表示装置作動領域(第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が設けられている領域)の部分に停留しない。すなわち、遊技球貯留中では、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が遊技球を検出することになる位置に遊技球は存在しない。
【0039】
なお、遊技球が第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41を通過して検出された後では、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41の検出がソフトウェア的に無効にされる。ソフトウェア的に無効にされるとは、遊技制御手段が、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41の検出信号を無視することである。また、摺動部材42の下側には、通過阻止部材としてのシャッター44が設けられている。通常、シャッター44は、シャッターソレノイド44aによって、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41の検出が無効にされるタイミング以前に、第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路を閉状態にしている。このため、遊技球が回転部材62の方に通過することはない。
【0040】
後続の遊技球が特定入賞口232からクルーン90の誘導部40に至る当り球入賞口91aに入賞したとしても、摺動部材42の球受入凹部43に貯留している遊技球に弾かれ、左右に設けられている排出口247に導かれる。このように、1個より多くの遊技球が摺動部材42の球受入凹部43に貯留することが防止される。すなわち、摺動部材42の球受入凹部43に貯留している遊技球によって弾かれ、第2入賞球誘導通路114bへの流下が阻止され、また、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41の検出が無効にされることによって、後続の遊技球によって第1判定図柄表示装置10における変動開始の条件が再度成立してしまうということが防止される。
【0041】
なお、図3において鎖線で示した新たなシャッター144をクルーン90の当り球入賞口91aに設けてもよい。この変形例において、シャッター144が閉じられているときには、遊技球は当り球入賞口91aに入ることはできなくなり、必然的に他の穴、はずれ球入賞口92aに入ることとなり、遊技球は、はずれ球誘導通路115に誘導されて機外に排出される。このシャッター144はシャッターソレノイド144a(図示なし)の駆動により開閉される。
【0042】
普通電動役物15に入賞した遊技球が、当り球入賞口91aに入り、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41を通過した後、第1判定図柄表示装置10において図柄が変動を始め、はずれとなって遊技球が排出口247に排出されるか、当りとなってさらに第2判定図柄表示装置11において図柄が変動し、最終的にはずれとなって遊技球がはずれ入賞口65に排出されるか、また当りとなって権利入賞口68に排出されるまで、シャッター144が閉じられて後続の遊技球が特定入賞口232からクルーン90の誘導部40に至る当り球入賞口91aに入賞できないようにしている。このように、1個より多くの遊技球が摺動部材42の球受入凹部43や回転部材62の球受入凹部63に貯留することが防止され、後続の遊技球によって第1判定図柄表示装置10や第2判定図柄表示装置11における変動開始の条件が再度成立してしまうということが防止される。
【0043】
第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32は、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41の入賞球検出信号に従って第1判定図柄表示装置10を可変開始させた後所定時間経過後に停止させて表示結果を導出表示させる制御を行なうものである。その停止表示制御の際に、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34からの当りはずれの判定結果およびその結果に従った図柄が表示結果となるように第1判定図柄表示装置10を可変表示制御する。すなわち、当りの判定結果が与えられている場合には第1判定図柄表示装置10をぞろ目の当り図柄で停止制御し、はずれの判定結果が与えられている場合には判定図柄表示装置10をぞろ目以外のはずれの表示結果で停止制御する。この第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32は表示制御基板80に含まれている。
【0044】
第1判定図柄表示装置10における停止図柄が当り図柄(たとえば左右図柄が揃ったぞろ目の図柄の組合せ)であった場合には、摺動部材42およびシャッター44は、摺動部材ソレノイド42aおよびシャッターソレノイド44aによって、遊技盤6の奥方向に移動してさらに下方にある回転部材62の球受入凹部63へ通じる第2入賞球誘導通路114bが開状態になる。
【0045】
第1判定図柄表示装置10における図柄の変動は、予め決められている所定時間が経過すると停止する。第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りのときには、摺動部材ソレノイド42a(図示せず)とシャッターソレノイド44a(図示せず)とが同時に動作し、摺動部材42とシャッター44が遊技盤6の奥側に引っ込む。このため、第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路が開口する。摺動部材42が移動する遊技盤6の奥方向には壁面があるために、摺動部材42は奥へ移動するが、摺動部材42の球受入凹部43上に貯留されている遊技球はこの壁面に当たり前方に転がり落ちる。この転がり落ちた遊技球は開かれた第2入賞球誘導通路114bへ流下する。
【0046】
第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれのときには、摺動部材ソレノイド42aが動作し、摺動部材42は遊技盤6の奥側に引っ込むものの、シャッターソレノイド44aは動作せず、依然としてシャッター44が第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路を閉状態に保持している。このため、遊技盤6の奥側に引っ込んだ摺動部材42の球受入凹部43上から転がり落ちた遊技球はシャッター44に落ちる。そして中央部が高い稜線となっていて左右に下り勾配が設けられているシャッター44に導かれて左右いずれかの排出口247へ排出される。
【0047】
このようにして、摺動部材42の球受入凹部43に貯留している遊技球が処分されてなくなった後、再び、シャッター44が第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路を閉じる。勿論、第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りとなり、摺動部材42とシャッター44とが遊技盤6の奥側に引っ込み、第2入賞球誘導通路114bが開状態に保持される時間は、摺動部材42の球受入凹部43上から落下してくる遊技球が第2入賞球誘導通路114bへ流下するのに充分な時間採られている。
【0048】
遊技球が第2入賞球誘導通路114bへ流下し回転部材62の球受入凹部63に貯留された場合、後述するように、回転部材62の球受入凹部63に貯留している遊技球が権利入賞口68側か、はずれ入賞口65側かのどちらかに誘導された後に、再び摺動部材ソレノイド42aが動作し、摺動部材42は閉状態(第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路を閉じた状態)となり、次の当り球入賞口91aを流下してくる遊技球に備えた状態に復帰する。同時に、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41および後述する第2判定図柄表示装置作動口スイッチ85の検出無効が解除されて有効に作用する。
【0049】
摺動部材42の球受入凹部43に貯留されていた遊技球は第2入賞球誘導通路114bを下り、下方の回転部材62の球受入凹部63に遊技球が貯留される。このとき流下する遊技球は、第2判定図柄表示装置作動口領域に設けられた第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95で通過が検出される。そして、権利入賞口68への誘導部材としての回転部材62に至る。回転部材62は、遊技球を受けるような球受入凹部63が設けられている。第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95で遊技球が検出されると、第2判定図柄表示装置11において図柄の変動が開始される。
【0050】
この第2判定図柄表示装置11(可変表示装置)11は普通電動役物15の正面側に設けられ、回転部材62の球受入凹部63に貯留している遊技球を権利入賞口68(当りのとき)側か、はずれ入賞口65側(はずれのとき)かのどちらに誘導するかを抽選表示するための可変表示装置である。摺動部材42の球受入凹部43に貯留されている遊技球と同様に、回転部材62の球受入凹部63に遊技球が貯留される場合、その遊技球は第2判定図柄表示装置作動領域(第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95が設けられている領域)の部分に停留しない。すなわち、遊技球貯留中では、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95が遊技球を検出することになる位置に遊技球は存在しない。
【0051】
なお、遊技球が第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95を通過して検出された後では、遊技制御手段が、判定図柄表示装置作動口スイッチ95の検出信号を無視して、判定図柄表示装置作動口スイッチ95の検出がソフトウェア的に無効にされる。実際には、後続の遊技球が特定入賞口232に入賞し、クルーン90でも当り球入賞口91aに入賞したとしても、第2入賞球誘導通路114bへはシャッター44が閉じられているので、入賞球が回転部材62にまで導かれることが防止される。すなわち、シャッター44によって流下が阻止され、左右に設けられている排出口247に導かれる。さらに後続の遊技球によって第1判定図柄表示装置10が再度変動開始することはない。
【0052】
なお、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41および第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95の検出のソフトウェア的な無効期間は、回転部材62の球受入凹部63に貯留している遊技球が処分されてなくなり、回転部材62がまた元の位置に復帰するとともに、摺動部材42も第2入賞球誘導通路114bへの通路を閉じ、次の当り球入賞口91aを流下してくる遊技球に備えた状態に復帰するまでである。つまり、第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りのときには、遊技球が第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95で検出され、第2判定図柄表示装置11の表示結果がでて、回転部材62の球受入凹部63に貯留している遊技球を権利入賞口68(当りのとき)側か、はずれ入賞口65側(はずれのとき)かのどちらに誘導し、回転部材62の球受入凹部63に貯留している遊技球が処分されてなくなった後、再び、回転部材62が次に第2入賞球誘導通路114bを流下してくる遊技球を球受入凹部63に遊技球を貯留できる状態に復帰するまでである。
【0053】
なお、遊技球が第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95で検出されると、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36はランダムカウンタを抽出し、その抽出した数値が当り数字に該当するか否かで、第2判定図柄表示装置の表示結果を事前に決定する。さらに当りか否かの事前決定結果に対応する停止図柄をも事前に決定する。この決定も乱数抽選により事前に決定する。このランダムカウンタは、0からカウントアップしてその上限値までカウントアップした後再度0からカウントアップするカウンタである。この第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36は遊技制御基板31の基本回路(遊技制御用のマイクロコンピュータ)53に含まれている。また、第2入賞球誘導通路114bを流下した遊技球は、回転部材62の球受入凹部63に貯留される。
【0054】
第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36の決定した結果は、フラグとして記憶されるとともに、第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33に与えられる。第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36は、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95からの入賞球の検出信号に応じて、第2判定図柄表示装置11の表示結果を当りにするかはずれにするかを抽選により決定する機能を有する。
【0055】
第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33は、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95の入賞球検出信号に従って第2判定図柄表示装置11を可変開始させた後所定時間経過後に停止させて表示結果を導出表示させる制御を行なうものである。その停止表示制御の際に、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36からの当りはずれの判定結果およびその結果に従った図柄が表示結果となるように第2判定図柄表示装置11を可変表示制御する。すなわち、当りの判定結果が与えられている場合には第2判定図柄表示装置11を当り図柄(たとえば1,3,5,7のうちのいずれか)で第2判定図柄表示装置11を停止制御する。一方、はずれである旨の判定結果が入力されておれば第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33は、はずれ図柄(2,4,6,8,9)で第2判定図柄表示装置11を停止制御する。この第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33は表示制御基板80に含まれている。なお、第2判定図柄表示装置11の当り図柄を「7」のみにしてもよい。
【0056】
後述する有利状態において、第1判定図柄表示装置10が無効とされ、常に、摺動部材42やシャッター44がフリーパスになるといっても、摺動部材42やシャッター44が常に開状態というわけではなく、遊技球が第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で検出されたときに、第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りであったとして、その都度、摺動部材42とシャッター44とが開状態になるものである。
【0057】
回転部材62は、ステッピングモータである誘導部材駆動モータ(図示せず)によって、左方向または右方向に回転する。第2判定図柄表示装置11における停止図柄が当り図柄であった場合には回転部材62は右回りに回転して、球受入凹部63に貯留されていた遊技球を権利入賞口68側に誘導する。第2判定図柄表示装置11における停止図柄が当り図柄でなかった場合には回転部材62は左回りに回転して、球受入凹部63に貯留されていた遊技球をはずれ入賞口65側に誘導する。なお、回転部材62は、ステッピングモータである回転体モータ(図示せず)によって回転する。
【0058】
回転部材62の右側には、回転部材62が右回転すると、球受入凹部63に貯留されている遊技球を検出する権利入賞球検出スイッチ66が設けられている。また、回転部材62の左側には、回転部材62が左回転すると、球受入凹部63に貯留されている遊技球を検出するはずれスイッチ49が設けられている。権利入賞球検出スイッチ66により入賞球が検出されれば、その検出信号に基づいていわゆる権利発生状態となる。
【0059】
その権利発生状態の期間中において、パチンコ球が第3種始動入賞口18に入賞し、回転体111の凹部(第3種始動口)に受入れられた球が回転体111により回転誘導されて第3種始動口入賞球検出スイッチ20により検出されれば、特別可変表示装置19の開閉板19aが開成して特別可変表示装置19への遊技球の入賞し易い、遊技者にとって有利な第1の状態となる。この有利な第1の状態は、所定時間の経過あるいは特別可変表示装置19への所定個数の遊技球入賞により終了し、開閉板19aが閉成し、遊技球が特別可変表示装置19へ入賞し難い第2の状態となる。但し、権利発生状態中に再度、パチンコ球が第3種始動入賞口18に入賞し、第3種始動口入賞球検出スイッチ20により検出されれば上限の所定回数まで、有利な第1の状態を繰返すことができる。権利発生状態中に所定の上限個数の入賞球が第3種始動口入賞球検出スイッチ20により検出されると権利発生状態は消滅する。また、権利発生状態中にパチンコ球が再度第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95により検出されて第2判定図柄表示装置11が変動してその表示結果が当りとなりパチンコ球が再度権利入賞球検出スイッチ66により検出されたときに、権利発生状態が消滅(終了)する。
【0060】
図5は、遊技制御基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。図5には、制御基板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、駆動制御基板71および表示制御基板80が示されている。
【0061】
払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70および表示制御基板80には、マイクロコンピュータ等が搭載されており、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やI/Oポートが設けられている。
【0062】
払出制御基板37には、球払出装置97、および、カードユニット50が接続される。ランプ制御基板35には、遅延表示ランプ299、遊技効果LED28a,28b,28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、役物飾りランプ76および、装飾ランプ25が接続される。音制御基板70にはスピーカ27が接続される。
【0063】
駆動制御基板71には、球振分用の回転部材62を回転させるための振分装置用モータ61および、第3種始動入賞口18の回転体111を回転させるための第3種始動口用モータ96が接続されている。
【0064】
表示制御基板80には、権利発生状態にさせるか否かにかかわる表示結果を導出表示する第1判定図柄表示装置10と、第2判定図柄表示装置11とが接続されている。
【0065】
遊技制御基板31には、遊技制御プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御用マイクロコンピュータ)53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、情報出力回路64と、アドレスデコード回路67とが設けられている。
【0066】
基本回路53は、遊技制御用のマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)54、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)55、制御用のプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56、I/Oポート57を含む。基本回路53は、定期的(たとえば2msec毎)にROM54に記憶されている遊技制御プログラムを先頭から繰返し実行する。なお、払出制御基板37、音制御基板70、ランプ制御基板35、駆動制御基板71および表示制御基板80もかかる基本回路53と同様の構成を有している。
【0067】
スイッチ回路58は、各種スイッチからの信号を基本回路53に与える回路である。スイッチ回路58には、普通電動役物作動口スイッチ13、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95、はずれスイッチ49、カウントスイッチ23、権利入賞球検出スイッチ66、通常入賞球検出スイッチ98、第3種始動口入賞球検出スイッチ20、特定入賞口スイッチ69、満タンスイッチ48、球切スイッチ47、および、賞球カウントスイッチ55等が接続される。
【0068】
情報出力回路64は、基本回路53から与えられるデータにしたがって、所定条件が成立して有利状態になっていることを示す有利情報、権利発生状態となっていることを示す大当り情報、普通電動役物作動口12に入賞した回数、第2判定図柄表示装置11が当りの表示態様を導出表示した回数等を示す情報をホール用管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する回路である。
【0069】
ソレノイド回路59は、普通可変入賞球装置15の可動部材16を動作させる特定入賞口用ソレノイド17および特別可変入賞球装置19の可動部材21を動作させる第3種特別電動役物用ソレノイド22を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する回路である。
【0070】
遊技制御基板31から払出制御基板37、音制御基板70、ランプ制御基板35、駆動制御基板71および表示制御基板80には、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0071】
遊技制御基板31から払出制御基板37に伝送されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドと、貸球の払出制御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、球貸し禁止コマンド、球貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0072】
遊技制御基板31から表示制御基板80に伝送されるコマンドは、判定図柄の表示結果を導出する第1判定図柄表示装置10の可変表示制御に関する指令情報として用いられる表示制御コマンドと、判定図柄の表示結果を導出する第2判定図柄表示装置11の可変表示制御に関する指令情報として用いられる表示制御コマンドとである。可変表示制御は、送信されてきた表示制御コマンドにもとづいて表示制御基板80に搭載されている表示制御用マイクロコンピュータによって行なわれる。この表示制御コマンドはそれぞれ1バイトデータからなるMODEデータとEXTデータとの2組の2バイトデータから構成されている。MODEデータは変動開始コマンドや確定図柄指定コマンド等のコマンド種別を示すデータであり、EXTデータはMODEデータにより示されたコマンド種別のうちの特定の表示制御内容を具体的に指定するデータである。
【0073】
具体的には、遊技制御基板31は、当り球入賞口91aに打球が入賞したことを第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41により検出され、検出されたことにもとづいて第1判定図柄表示装置10の可変表示を開始させる表示制御コマンド(たとえば、変動パターンコマンドや図柄確定コマンド等)を表示制御基板80に送信する。また、第1判定図柄表示装置10における可変表示後の停止図柄が当り図柄であった場合には、摺動部材42が開状態になり、第2入賞球誘導通路114bを通過する遊技球を第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95により検出し、遊技制御基板31は、検出されたことにもとづいて第2判定図柄表示装置11の可変表示を開始させる表示制御コマンド(たとえば、変動パターンコマンドや図柄確定コマンド等)を表示制御基板80に送信する。一方、表示制御基板80は、かかる表示制御コマンドを解析し、解析結果にもとづいて第1判定図柄表示装置10や第2判定図柄表示装置11の表示状態を第1判定図柄表示装置表示制御手段32や第2判定図柄表示装置表示制御手段33が表示制御する。
【0074】
遊技制御基板31から駆動制御基板71に伝送されるコマンドは、各種回転体62、111を回転させるためのモータの回転制御に関する指令情報として用いられる駆動制御コマンドである。回転制御は、送信されてきた駆動制御コマンドにもとづいて駆動制御基板71に搭載されている駆動制御用マイクロコンピュータによって行なわれる。
【0075】
具体的には、遊技制御基板31は、第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11に表示結果を導出表示させるための表示制御コマンド(たとえば、図柄確定コマンド等)を送信し、かつ、モータを時計回りに1回転させるか、反時計回りに1回転させるか否かの指令や、摺動部材ソレノイド42a、シャッターソレノイド44aを動作させるか否かの指令の駆動制御コマンドを送信する。一方、駆動制御基板71は、かかる駆動制御コマンドを解析し、解析結果にもとづいてモータの回転を行ない、回転部材62を時計回りまたは反時計回りに回転させることや摺動部材ソレノイド42a、シャッターソレノイド44aを動作させることができる。
【0076】
また、遊技制御基板31から音制御基板70に伝送されるコマンドは、スピーカ27から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報として用いられる音制御コマンドである。音制御基板70では、音制御用マイクロコンピュータが搭載されており、この音制御用マイクロコンピュータが、音制御コマンドに応じてスピーカ27からの出力される音声の制御を行なう。
【0077】
さらに、遊技制御基板31からランプ制御基板35に伝送されるコマンドは、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、球切れランプ52、および、装飾ランプ25の制御のための指令情報として用いられるランプ制御コマンドである。ランプ制御基板35では、ランプ制御用マイクロコンピュータが搭載されており、かかるランプ制御用マイクロコンピュータが、ランプ制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。
【0078】
基本回路53は、普通電動役物作動口スイッチ13、カウントスイッチ23、通常入賞球検出スイッチ98、特定入賞口スイッチ69、および第3種始動口入賞球検出スイッチ20からの検出信号にもとづいて、所定個数の景品球を払出すための賞球信号を払出制御基板37に出力する。払出制御基板37では、その出力されてきた賞球信号にもとづいて球払出装置97を制御して所定個数の景品球を払出すための制御を行なう。
【0079】
具体的には、特別可変入賞球装置19の大入賞口に入賞した入賞球については1個の入賞球につきたとえば15個の景品球が払出され、普通電動役物作動口12に入賞した入賞球については1個の入賞球につきたとえば6個の景品球が払出されるといったように、それぞれの入賞口により払出される景品球が異なるように制御される。
【0080】
遊技制御基板31から払出制御基板37に送られた賞球個数信号は、払出制御基板37に設けられた払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)により受信される。払出制御用マイクロコンピュータは、球払出装置97を駆動して賞球個数信号により特定される個数の賞球を払出す制御を行なう。なお、遊技制御基板31、払出制御基板37、球払出装置97等により遊技価値付与手段が構成されている。
【0081】
実施形態2
次に本実施形態の特徴となる、所定条件が成立したときに制御される、有利状態について説明する。第2判定図柄表示装置11の表示結果がはずれとなり、すぐに有利状態になる実施形態2と、第2判定図柄表示装置11の表示結果が当り図柄となり、権利発生状態となった後、その権利発生状態が終了後に有利状態になる実施形態3に分け、まず実施形態2を説明する。
【0082】
上記の説明(実施形態1)においては、第2判定図柄表示装置11の当り図柄をたとえば1,3,5,7のうちのいずれかとして説明したが、ここでは、「7」のみが当り図柄であるとする。その場合、「6」、「8」の表示結果となれば、遊技者には惜しい気持を与えることになるので、このときに、所定条件判定手段39は所定条件が成立したものとして、有利状態時制御手段38を稼動させ、遊技状態を有利状態に制御する。有利状態においては、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41からの入賞球の検出信号が入力されても、第1判定図柄表示装置10の可変表示を無効とし、常に第1判定図柄表示装置10の表示結果が当りであったとして、その都度、摺動部材42とシャッター44とを開状態にするものである。この所定条件判定手段39は遊技制御基板31の基本回路(遊技制御用のマイクロコンピュータ)53に含まれている。
【0083】
第1判定図柄表示装置10の可変表示を無効とする具体的手段としては、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34の決定機能を凍結してすべて当り判定のフリーパスにするとともに、第1判定図柄表示装置10の可変表示の実行を規制する。たとえば、有利状態に制御中は第1判定図柄表示装置10の可変表示を停止して、常にたとえば「77」の当り表示結果または「チャンス」の文字あるいはその両方を表示した状態を保持させておく。このためには、可変表示無効化手段として、有利状態時制御手段38に表示結果保持手段38bを含むことになる。また、有利状態時制御手段38に可変表示規制手段38aを含ませて、一切、可変表示を実行しないようにするなどである。
【0084】
また、有利状態に制御中は音制御基板70に指令して、スピーカ27の音声制御による有利状態報知や、ランプ制御基盤35に指令して装飾ランプ25などの発光制御による有利状態報知ができる有利状態報知手段45を有利状態時制御手段38に含ませることである。この有利状態時制御手段38は遊技制御基板31の基本回路(遊技制御用のマイクロコンピュータ)53に含まれている。
【0085】
さらに、有利状態に制御中は第2判定図柄表示装置11の可変表示結果が当りとなる確率を向上させた確率変動状態(高確率状態、確変状態ともいう)にすることができる。したがって、第2判定図柄表示装置11の表示結果がたとえば「6」となって、はずれとはなったものの、有利状態に制御されたことで、次に第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41からの入賞球の検出信号が入力されたときに、第1判定図柄表示装置10は可変表示することなく、フリーパスのあたり結果となり、さらに、第2判定図柄表示装置11の可変表示も、当りとなる確率が向上させられているため、権利発生状態になる可能性が通常より大幅に高くなる。遊技者はその意外性に驚き、興奮することになる。また、確率変動状態に制御中は第2判定図柄表示装置11の可変表示時間を短縮する、時短制御(変動時間短縮制御)を行なうことにしてもよい。権利発生状態になる可能性が高い有利な状態で第2判定図柄表示装置11の可変表示結果が早く示されることになる。
【0086】
なお、この有利状態における確率変動状態は、ちょっと見た目には、確率が向上しているように見えるものの、実際はほとんど向上していない、見せかけの確率変動状態であってもよい。たとえば、第2判定図柄表示装置11の可変表示において、可変表示に使用する図柄の数を10個から4個に減らして表示すると、遊技者は表示図柄が少なくなったために、見た目上、当りになる確率が向上したように受取り喜ぶが、実際は当りになる確率はほとんど向上していない場合などである。なお、有利状態に制御(有利状態フラグON)中に権利入賞球検出スイッチ66が遊技球を検出して権利発生状態に制御されたときに有利状態は消滅する。
【0087】
実施形態3
この実施形態3においては、第2判定図柄表示装置11が図1、図2、図4に記載(実施形態1)のように1桁の図柄を表示するものではなく、上記図面に記載の第1判定図柄表示装置10と同じく、2桁の図柄を表示するものとし、権利発生状態となる当り図柄は単なるぞろ目ではなく、奇数のぞろ目であるものとする。このとき、特に、「77」での当り図柄で権利発生状態になったときに、正確に記載すると、第2判定図柄表示装置11が「77」の当り図柄の表示結果とすることを第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が決定すると、所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定する。この場合は上記実施形態2で説明した場合と異なり、第2判定図柄表示装置11の表示結果は、はずれではなく、当りであるから権利発生状態になる。そして、この権利発生状態が終了した後、有利状態時制御手段38を稼動させ、遊技状態を有利状態に制御する。有利状態の内容は、上記実施形態1で説明した内容である。この場合は、権利発生状態となり、この権利発生状態が終了しても、権利発生状態になる確率が高い相当に有利な状態で遊技できることとなり、遊技者にとっては非常に恵まれた状態である。なお、前述した「77」での当り図柄で権利発生状態になったときに、権利発生状態の終了を待つことなく有利状態時制御手段38を稼動させ、遊技状態を有利状態に制御してもよい。
【0088】
実施形態4
この実施形態4は、実施形態1における第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95を省き、この第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95の機能を第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で共用化させたものである。図4に第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41による第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95の機能を破線で示している。この実施形態4では、特定入賞口232に遊技球が入賞し、クルーン90でも、誘導部40に至る当り球入賞口91aに進入し、第1入賞球誘導通路114aを遊技球が流下したとする。第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で遊技球が検出されると、第1判定図柄表示装置10と第2判定図柄表示装置11において、同時に図柄の変動が開始される。
【0089】
同時に、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36はランダムカウンタを抽出し、その抽出した数値が当り数字に該当するか否かで、第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11の表示結果を事前に決定する。この決定した結果により、第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32、第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33が第1判定図柄表示装置10,第2判定図柄表示装置11を可変開始させた後所定時間経過後に停止させて表示結果を導出表示させる制御を行なう。
【0090】
第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11の表示結果が共に当り図柄であった場合のみ、遊技球が権利入賞球検出スイッチ66で検出されて権利発生状態となる。2つのいずれかがはずれ図柄の表示結果であれば、遊技球はそこで、はずれとなり排出されるからである。
【0091】
なお、この実施形態4においても、第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11を同時に可変表示させることなく、別々に2段階で可変表示させることもできる。第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で遊技球が検出されると、まず第1判定図柄表示装置10において、図柄の変動を開始させ、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36で、第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11の表示結果を事前に決定する。
【0092】
第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32の決定した結果が当り表示結果となっている場合のみ、第1判定図柄表示装置10の可変終了後、摺動部材42とシャッター44とを開状態にして、遊技球を第2入賞球誘導通路114bに通過させる。そして、第2判定図柄表示装置11を可変開始させた後所定時間経過後に停止させて表示結果を導出表示させる制御を行なう。第2判定図柄表示装置11の表示結果33も当り図柄であれば、遊技球を権利入賞球検出スイッチ66で検出されるように導き、権利発生状態とするのである。遊技者にとっては第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95の機能を第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で共用化させたことなど全く関係なく遊技できる。つまり、遊技機の生産コストを低減して、遊技者には楽しい遊技をさせることができる。この第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95の機能を第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41で共用化させることは、他の実施形態にも組合せて使用できる。
【0093】
実施形態5
この実施形態5においては、図1、図2、図4に記載の実施形態1の第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11が所謂、飾りの判定図柄表示装置であり、本当の判定図柄表示装置は図示していないが、遊技盤6のいずれかに、あるものである。本当の判定図柄表示装置も、第1、第2と2つあっても、1つに共用化しても構わない。極端なことをいうと、本当の表示結果は既に、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36で、事前に決定されているから、本当の判定図柄表示装置は見え難い場所に設けられていても特に問題とはならない。要は、遊技者の興趣を盛り上げるように可変表示させることが大事であり、判定図柄表示装置が飾りだろうと、本当であろうと遊技者にとっては関係ない。ただ、これらの飾りの判定図柄表示装置による途中の演出表示はおもしろいものであっても、表示結果(権利発生状態になるかどうかの最終結果)は本当の判定図柄表示装置の結果と一致させるようにする。
【0094】
たとえば、本当の判定図柄表示結果が最終的に当りとする決定の場合は、飾りの第1判定図柄表示装置、飾りの第2判定図柄表示装置も当りの表示結果とする。本当の判定図柄表示結果が最終的にはずれとする決定の場合は、飾りの第1判定図柄表示装置、飾りの第2判定図柄表示装置も共にはずれの表示結果とする場合や、飾りの第1判定図柄表示装置を当りの表示結果とし、飾りの第2判定図柄表示装置をはずれの表示結果とする場合、逆に飾りの第1判定図柄表示装置をはずれの表示結果とし、飾りの第2判定図柄表示装置を当りの表示結果とする場合などである。飾りの判定図柄表示結果が本当の判定図柄表示結果にしたがって駆動される実際の遊技状態、すなわち、権利発生状態に制御される権利入賞口68に遊技球が導かれるかどうかの最終結果に合致すればよい。
【0095】
実施形態6
次に本実施形態の特徴となる、有利状態に制御するための所定条件(図4:所定条件判定手段39)について、先に説明した実施形態2、実施形態3に加えて実施形態6〜実施形態9に分けて、以下説明する。
【0096】
まず、実施形態6においては、第2判定図柄表示装置11の表示結果を特定の表示結果にすることを第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が決定したことで所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定し、有利状態時制御手段38を稼動させて有利状態に制御するものである。特定の表示結果の具体例としては、先に説明した、第2判定図柄表示装置11の当り図柄を「7」としたときに、「6」、「8」の表示結果となれば所定条件が成立するとした実施形態2や、第2判定図柄表示装置11が、第1判定図柄表示装置10と同じく、2桁の図柄を表示するものとし、当り図柄を奇数のぞろ目としたとき、特に、「77」の表示結果となれば所定条件が成立するとした実施形態3が挙げられる。
【0097】
この他にも、第2判定図柄表示装置11の表示結果が、フルーツ図柄であったとき、数字を四角で囲んだ図柄であったとき・・など種々の特定の表示結果が考えられる。このようにすることで遊技者にとっては、第2判定図柄表示装置11の表示結果により、権利発生状態になるか否かで注視する以外に、所定条件が成立して、有利状態に制御されるか否かの楽しみが加わることになる。なお、はずれ結果となり権利発生状態にならなかった場合に所定条件が成立すれば、実施形態2で説明したように、すぐに有利状態に制御される。また、当り結果になるとともに所定条件も成立すれば、実施形態3で説明したように、まず権利発生状態となった後、その権利発生状態が終了後に有利状態になる。
【0098】
また、遊技者にとっては同じことであるが、この実施形態6では第2判定図柄表示装置11が特定の表示結果になったときに所定条件が成立するのではなく、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が特定の表示結果とすることを決定したことで、所定条件が成立する点が実施形態2、実施形態3と異なっている。
【0099】
実施形態7
実施形態7においては、第1判定図柄表示装置10の表示結果を特定の表示結果にすることを第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34が決定したことで所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定し、有利状態時制御手段38を稼動させて有利状態に制御するものである。なお、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34が第1判定図柄表示装置10の表示結果を特定の表示結果にすることを決定したことの代わりに第1判定図柄表示装置10の表示結果が特定の表示結果となったことで所定条件が成立したものとしてもよい。なお、特定の表示結果の具体例としては、上記実施形態6に記載したものと同様であるが、たとえば、第1判定図柄表示装置10の当り図柄を奇数のぞろ目としたとき、特に、「77」の表示結果となれば所定条件が成立したとすることなどである。
【0100】
この場合は、所定条件が成立しても、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34による決定がはずれであれば、実際に第1判定図柄表示装置10ではずれの表示結果が表示された後に普通電動役物15の特定入賞口232(図3)へ入賞した遊技球のはずれが決まるため、すぐに有利状態に制御される。一方、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34による決定が当りであれば、実際に第1判定図柄表示装置10で当りの表示結果が表示された後に、遊技球は回転部材62の球受入凹部63に貯留されて、第2判定図柄表示装置11が可変表示開始し、所定時間後の表示結果により当りか、はずれかがわかり、はずれであればすぐに有利状態に制御される。当りであれば権利発生状態になり、その権利発生状態が終了後に有利状態になる。有利状態の内容は先に実施形態2、実施形態3で記載した通りである。
【0101】
実施形態8
実施形態8においては、第2判定図柄表示装置11の表示結果がはずれとなることを第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が所定回数決定したことで所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定し、有利状態時制御手段38を稼動させて有利状態に制御するものである。なお、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が第2判定図柄表示装置11の表示結果がはずれとなることを所定回数決定したことの代わりに第2判定図柄表示装置11の表示結果が所定回数がはずれの表示結果となったことで所定条件が成立したものとしてもよい。この場合は、はずれであるから、すぐに有利状態に制御される。このような救済手段を備えることで、なかなか権利発生状態にならない遊技者を勇気づけることになり、遊技の興趣を盛り上げることができる。
【0102】
実施形態9
実施形態9においては、第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれとなることを第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34が所定回数決定したことで所定条件判定手段39は所定条件が成立したと判定し、有利状態時制御手段38を稼動させて有利状態に制御するものである。なお、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34が第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれとなることを所定回数決定したことの代わりに第2判定図柄表示装置11の表示結果が所定回数がはずれの表示結果となったことで所定条件が成立したものとしてもよい。この場合は、第2判定図柄表示装置11の表示結果、あるいは第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれであるから、いずれにしても、最終的にはずれであるから、すぐに有利状態に制御される。すなわち、次に第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が遊技球を検知したときには、第1判定図柄表示装置10がフリーパスで当り表示として扱われ、遊技球を第2入賞球誘導通路114bから回転部材62の球受入凹部63へ誘導する当りの制御が行なわれる。このような救済手段を備えることで、なかなか権利発生状態にならない遊技者を勇気づけることになり、遊技の興趣を盛り上げることができる。
【0103】
最後に、実施形態の主な動作処理を図6に示すフローチャートにて、説明する。ステップ(以下Sと称す)1〜S7は有利状態時制御手段38が関係する部分である。まずS1では、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が遊技球を検出したかどうか、つまり、第1判定図柄表示装置10の可変表示開始条件が成立したかどうかが判定される。YESであれば、S3に進み、NOであれば、S2に進む。S3では有利状態フラグがONかどうかが可変表示規制手段38aにより判定され、YESのときは、S4に進み、有利状態報知手段45が第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32に指示して第1判定図柄表示装置10に「チャンス」の文字を表示させ、S7に進む。なお、第1判定図柄表示装置10に「チャンス」の文字を表示させる代わりに「77」などのぞろ目の当り図柄を表示させるようにしてもよい。S2では有利状態フラグがONかどうかが判定され、YESのときは、S4に進み上記のように第1判定図柄表示装置10に「チャンス」の文字を表示させ、、NOのときはこの処理を終了する。
【0104】
S3でNOのときには、S5に進み、第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段34によりランダムカウンタが抽出され、第1判定図柄表示装置10の表示結果図柄が決定される。次にS6にて、第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段32が第1判定図柄表示装置10を制御して可変表示させ、決定された停止図柄で可変表示を停止させる。S7のソレノイド制御サブルーチンプログラムではソレノイドを制御して、遊技球を回転部材62の方(有利状態または第1判定図柄表示装置10の表示結果が当り図柄のとき)か排出口247(第1判定図柄表示装置10の表示結果がはずれ図柄のとき)のいずれかへ誘導する。
【0105】
次にS8に進み、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95が遊技球を検出したかどうか、つまり、第2判定図柄表示装置11の可変表示開始条件が成立したかどうかが判定される。YESであれば、S9に進み、NOであれば、この処理を終了する。S9では有利状態フラグがONかどうかが判定され、YESであればS10に進み、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が高確率乱数により第2判定図柄表示装置11の表示結果となる停止図柄を決定する。S9でNOであれば、S11に進み、第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段36が通常確率乱数により第2判定図柄表示装置11の表示結果となる停止図柄を決定する。
【0106】
第2判定図柄表示装置11の当り図柄を「7」のみとして、S11の通常確率乱数のときは、所定の単位時間(たとえば、2ms)毎に数値が1づつ増え、1、2、3、・・・、8、9、1、2のサイクルで繰返し更新するランダムカウンタを抽出するものとすると、「7」が抽出される確率は1/9である。S10の高確率乱数のときは、所定の単位時間(たとえば、2ms)毎に数値が1づつ増え、1、2、3、・・・、18、19、20、1、2のサイクルで繰返し更新するランダムカウンタを抽出するものとし、10〜20の数値が抽出されたときには強制的に「7」が抽出されたものとみなして当りとすると、当りとなる確率は3/5である。
【0107】
S10、S11からS12に進み、第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段33が第2判定図柄表示装置11を制御して可変表示させ、決定された停止図柄で可変表示を停止させる。次に、S13の有利状態判定処理サブルーチンプログラムで有利状態判定処理を行ない、S14の回転部材モータ制御サブルーチンプログラムで回転部材62駆動モータの制御処理を行ない、回転部材62を所定時間(たとえば、0.5秒間)右(当り)か左(はずれ)に回転させる。続いて、S15ではS14により、右回転(当り)のときは、既に権利発生状態に制御中であれば、再び権利入賞球検出スイッチ66が遊技球を検出したために、それまで発生していた権利発生状態が消滅する。今まで権利発生状態に制御中でなければ、権利入賞球検出スイッチ66が遊技球を検出したことで、権利発生状態に制御される。左回転(はずれ)のときは、はずれスイッチ49が遊技球を検出するのみである。
【0108】
次にS16では、権利発生状態に制御中に、遊技球が第3種始動口入賞球検出スイッチ20により検出されれば、特別可変表示装置19の開閉板19aを開成する制御、所定時間の経過あるいは特別可変表示装置19への所定個数の遊技球入賞により、開閉板19aを閉成するなどの制御を行なう。以上でこの処理を終了する。
【0109】
次に図7に示すソレノイド制御サブルーチンプログラムのフローチャートを説明する。S20では、第1判定図柄表示装置作動口スイッチ41が遊技球を検出したかどうか、つまり、第1判定図柄表示装置10の可変表示開始条件が成立したかどうかが判定される。YESであれば、S21に進み、NOであれば、この処理を終了する。S21では、第1判定図柄表示装置10の表示結果が当り図柄(ぞろ目)であるか、または第1判定図柄表示装置10に「チャンス」の文字を表示させているかが判定され、上記2つのいずれかが満たされていればYESとなり、S22に進み摺動部材42(摺動部材ソレノイド42a)とシャッター44(シャッターソレノイド44a)とが所定時間(たとえば、0.5秒間)駆動されて、第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路が所定時間開状態になる。NOのときは、S23に進み摺動部材42のみが所定時間(たとえば、0.5秒間)駆動されるものの、シャッター44は駆動されないため、第2入賞球誘導通路114bへの遊技球通路は閉状態のままであり、遊技球はシャッター44に誘導されて排出口247に向かう。これで、ソレノイド制御処理は終了する。
【0110】
次に図8に示す有利状態判定処理サブルーチンプログラムを説明する。これは主に実施形態2で説明したものである。S25において、所定条件判定手段39が、第2判定図柄表示装置11の表示結果が「6」または「8」かどうか、つまり、所定条件が成立するかどうかを判定する。YESであれば、S27に進み、有利状態フラグが既にONとなっているかどうかが判定される。YESのときは有利状態判定処理を終了する。NOのとき、S28に進み、有利状態フラグをONにして有利状態判定処理を終了する。
【0111】
S25においてNOのときは、S26に進み、第2判定図柄表示装置11の表示結果が「7」の当り図柄であるかどうかを判定する。YESであれば、S29に進み、有利状態フラグが既にONとなっているかどうかが判定される。YESのときはS30に進み、有利状態フラグをOFFにして有利状態判定処理を終了する。つまり、有利状態に制御中に第2判定図柄表示装置11の表示結果が当り図柄となり権利発生状態になるから、今までの有利状態制御が消滅するのである。S26、S29でNOのときは、いずれも有利状態判定処理を終了する。
【0112】
次に図9に示す回転部材モータ制御サブルーチンプログラムのフローチャートを説明する。S35において、第2判定図柄表示装置作動口スイッチ95が遊技球を検出したかどうか、つまり、第2判定図柄表示装置11の可変表示開始条件が成立したかどうかが判定される。YESであれば、S36に進み、NOであれば、この処理を終了する。S36では、第2判定図柄表示装置11の表示結果が「7」かどうか、つまり、当り図柄であるかどうかを判定する。YESであれば、S37に進み、回転部材62を右に所定角度(たとえば、90度)、所定時間(たとえば、0.5秒間)回転させる。すると、球受入凹部63に貯留されていた遊技球が権利入賞口68に転がり落ちる。このとき、権利入賞球検出スイッチ66が遊技球を検出する。NOであれば、S38に進み、回転部材62を左に所定角度(たとえば、90度)、所定時間(たとえば、0.5秒間)回転させる。すると、球受入凹部63に貯留されていた遊技球がはずれ入賞口65に転がり落ちる。このとき、はずれスイッチ49が遊技球を検出する。以上でこの回転部材モータ制御処理を終了する。
【0113】
前述した実施形態において、第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11の表示結果が当りの表示結果となる確率を調整することにより、クルーン90からなる役物抽選装置が備えられていない遊技機であってもよい。また、有利状態においては、第1判定図柄表示装置10は可変表示することなく、フリーパスの当り結果となり、さらに、第2判定図柄表示装置11の可変表示も、当りとなる確率が向上させる例で記載したが、この第1判定図柄表示装置10の代わりに第2判定図柄表示装置11を可変表示することなく、フリーパスの当り結果とし、さらに、第1判定図柄表示装置10の可変表示も、当りとなる確率が向上させるとしてもよい。また、有利状態において確率の向上状態とすることはなくてもよい。
【0114】
上記の実施形態においては、第1判定図柄表示装置10、第2判定図柄表示装置11を図1に示すように2つの表示装置を用いて表示させているが、液晶などを用いた1つの表示装置で表示するようにしてもよい。たとえば、表示領域(面積)を分割して、第1判定図柄表示装置10の表示領域と第2判定図柄表示装置11の表示領域とを設けてもよいし、時間的に分割して、あるときは第1判定図柄表示装置10を表示し、またあるときは第2判定図柄表示装置11を表示するようにしてもよい。
【0115】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の遊技領域を正面から見た正面図である。
【図3】普通電動役物、振分部材および誘導部の構成を詳細に示す正面図である。
【図4】本発明の要部を示す構成図である。
【図5】遊技制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。
【図6】実施形態の主な動作処理を説明するフローチャートである。
【図7】ソレノイド制御サブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図8】有利状態判定処理サブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図9】回転部材モータ制御サブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
6 遊技盤、10 第1判定図柄表示装置、11 第2判定図柄表示装置、12 普通電動役物作動口、13 普通電動役物作動口スイッチ、15 普通電動役物(普通可変入賞球装置)、18 第3種始動入賞口、19 特別可変入賞球装置、20 第3種始動口入賞球検出スイッチ、31 遊技制御基板、32 第1判定図柄表示装置用可変表示制御手段、33 第2判定図柄表示装置用可変表示制御手段、34 第1判定図柄表示装置用表示結果決定手段、35 ランプ制御基板、36 第2判定図柄表示装置用表示結果決定手段、38 有利状態時制御手段、、38a 可変表示規制手段、、38b 表示結果保持手段、39 所定条件判定手段、、41 第1判定図柄表示装置作動口スイッチ、42 摺動部材、43 球受入凹部、44 シャッター、45 有利状態報知手段、49 はずれスイッチ、62 回転部材(回転体)、63 球受入凹部、65 はずれ入賞口、66 権利入賞球検出スイッチ、68 権利入賞口、90 クルーン、91a 当り球入賞口、92a はずれ球入賞口、95 第2判定図柄表示装置作動口スイッチ、111 回転体、114 入賞球誘導通路、114a 第1入賞球誘導通路、114b 第2入賞球誘導通路、115 はずれ球誘導通路、247 排出口。

Claims (9)

  1. 遊技球が打込まれる遊技領域に設けられるとともに、遊技球が普通始動領域を通過したことを条件として遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に制御される普通可変入賞球装置と、
    該普通可変入賞球装置に入賞した遊技球が所定の判定用領域を通過したときに該通過した遊技球を検出する検出手段と、
    該検出手段で遊技球が検出されたときに表示結果を導出するための可変表示を行なう判定用可変表示手段と、
    前記判定用可変表示手段の表示結果を事前に決定する表示結果事前決定手段と、
    遊技球を予め定められた権利発生用入賞領域に誘導する第1状態と前記権利発生用入賞領域に誘導しない第2状態とに変化可能な誘導装置と、
    遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な特別可変入賞球装置とを備え、
    前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに遊技者にとって有利な権利発生状態に制御され、該権利発生状態中に再度前記権利発生用入賞領域で遊技球が検出されたときに前記権利発生状態が消滅するとともに、前記権利発生状態中に所定の権利行使用入賞領域に遊技球が入賞することにより前記特別可変入賞球装置が前記第1の状態となる遊技機において、
    前記誘導装置へ遊技球を誘導する第1状態と前記誘導装置へ遊技球を誘導しない第2状態とに変化可能な遊技球誘導部材と、
    遊技状態を予め定められた通常状態から通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態へ移行するための所定条件が成立したか否かを判定する所定条件判定手段とを備え、
    前記判定用可変表示手段は、
    前記表示結果事前決定手段の決定結果に基づいて表示結果を導出する第1の判定用可変表示手段と、
    前記表示結果事前決定手段の決定結果に基づいて表示結果を導出する第2の判定用可変表示手段とを含み、
    前記遊技球誘導部材は前記第1の判定用可変表示手段に特定の表示結果が導出されたときに前記第2状態から前記第1状態に変化し、
    前記誘導装置は前記第2の判定用可変表示手段に特別の表示結果が導出されたときに前記第2状態から前記第1状態に変化し、
    前記通常状態として前記表示結果事前決定手段の決定結果に基づいて前記第1の判定用可変表示手段に表示結果を導出するとともに、該表示結果が前記特定の表示結果となったときに前記遊技球誘導部材を前記第1状態に制御する通常状態時制御手段と、
    前記有利状態として前記表示結果事前決定手段の決定結果によらず前記遊技球誘導部材を前記第1状態に制御する有利状態時制御手段をさらに備えていることを特徴とする、遊技機。
  2. 前記有利状態時制御手段は、前記第1の判定用可変表示手段による可変表示の実行を規制する可変表示実行規制手段を含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記有利状態時制御手段は、前記第1の判定用可変表示手段を前記特定の表示結果を表示した状態に保持する表示結果保持手段を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 所定の報知を実行する報知手段を備え、
    前記有利状態時制御手段は、前記有利状態であることを前記報知手段によって報知する報知制御手段を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記検出手段は検出装置によって構成され、
    前記第1の判定用可変表示手段と前記第2の判定用可変表示手段とは、1の検出装置によって遊技球が検出されたときに、可変表示を行なうことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記検出手段は、
    遊技球が検出されたときに前記第1の判定用可変表示手段が可変表示を行なう第1の検出手段と、
    遊技球が検出されたときに前記第2の判定用可変表示手段が可変表示を行なう第2の検出手段とを含み、
    前記第2の検出手段は、前記遊技球誘導部材により前記誘導装置へ誘導された遊技球を検出可能な位置に設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記所定条件判定手段は、前記表示結果事前決定手段が前記第2の判定用可変表示手段の表示結果を前記特別の表示結果のうちの予め定められた所定の表示結果にすることを決定したことを条件として前記所定条件が成立したと判定することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記所定条件判定手段は、前記表示結果事前決定手段が所定回数、前記第1の判定用可変表示手段の表示結果として前記特定の表示結果以外とすることを決定したことを条件として前記所定条件が成立したと判定することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記所定条件判定手段は、前記表示結果事前決定手段が所定回数、前記第2の判定用可変表示手段の表示結果として前記特別の表示結果以外とすることを決定したことを条件として前記所定条件が成立したと判定することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の遊技機。
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